JP2023169910A - 冷蔵室 - Google Patents

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【課題】低温環境ほど温度変化に対する相対湿度の変化が大きく、高層の冷蔵室では外壁と天井の表面積も大きいことから、外部からの侵入熱により生鮮品の長期間の冷蔵に必要な温度0~1℃、相対湿度95~99%という環境をムラなく得ることが難しい。【解決手段】冷蔵室を、独立した空調空間で囲った二重構造とすることにより、外部からの侵入熱の影響を皆無とした。さらに二重天井によるダウンフロー気流とすることにより、冷蔵室内の温湿度の均一化を図った。また、動力熱を装置外に出さない低温高湿度冷却ユニットから吹き出される低温高湿度空気を循環させることにより、冷蔵室内の温湿度変化を最小限に抑え、生鮮品の長期間冷蔵に必要な環境を実現した。【選択図】図1

Description

本発明は、大量の青果等の生鮮品を長期間にわたって生鮮な状態で保管する大容量の冷蔵室に関するものである。
大量の青果等の鮮度保持保管では、品目によっては、0℃近くの低温で100%に近い高湿度の大空間に保管する必要がある。そこで、冷蔵室内の大空間を0℃近くの所定温度に冷却し、かつ限りなく100%に近い相対湿度に保つことが求められているのである。
これを達成するための一つの方法として、冷蔵庫の強制加湿方式(特許文献1)の応用が考えられるが、保管庫内の湿度ムラや水滴の飛散、結露による金属表面の錆やかびが発生するという衛生上の問題があった。また、別の方式として、壁面輻射方式(特許文献2)も考えられるが、湿度が十分に上がらず、十分に上がった際には除霜運転による一時的な温度上昇が避けられないという課題があった。これらの課題を解決する技術として、加湿も除霜も必要としない直接接触式の空気冷却装置が提案されている(特許文献3)。しかし、この方式を用いても、冷蔵室を断熱材で囲む程度の冷蔵技術では、冷蔵室内への侵入熱の影響を遮断することはできないため、特に大容量や高層の冷蔵室において、冷蔵室内全域にわたり、低温と高湿度を安定させることが課題であった。
冷蔵室内の全域にわたって、常時(24時間、365日)低温高湿度で一定にするというニーズに対して、加湿と除霜を必要としないで冷蔵室の低温高湿度を保持しようとする冷却システムが開発されている(特許文献4)。このシステムでは冷蔵室内の温度ムラを抑制するため、ダウンフローの冷却気流を特徴としているが、この場合でも、天井面が高い高層の冷蔵室においては、側面からの侵入熱が温度に及ぼす影響は大きく、特に低温においては、冷蔵室内上部と下部では大きな相対湿度差が生じ、冷蔵室内全域における温湿度安定の障害となっている。
この改善策として、貯蔵庫(冷蔵室)の、天井壁部、側壁部、底壁部を夫々内外二重壁構造とし、且つその外壁部を断熱材で形成すると共に、内壁部と外壁部の間の隙間を冷風の循環通路とし、該循環通路を冷却器の冷風吹出口と空気吸込口に連絡せしめたことを特徴とする貯蔵庫が開示されている(特許文献5)。
また、特許文献6には、断熱層を有する外壁体の内側に、この外壁体と離間する内壁体を有し、外壁体と内壁体との間に冷却空気が流通される冷気循環路を備え、前記内壁体の内側に、室内空気を吸入し、前記内壁体の内面に沿って室内空気を送出する送風機を設けた冷却室が開示されている。
さらに、特許文献7には、断熱層を有する外壁体の内側に、この外壁体と離間する内壁体を有し、外壁体と内壁体との間に冷却空気が流通される冷気循環路を備え、前記内壁体の内側に、この内壁体の側壁部内面に、室内空気を吸入して内壁体に沿って略水平方向に送出する送風機を複数設け、これら送風機の駆動により内壁体の側壁部に沿って流れる循環空気流を形成するようにしてあり、前記送風機は、内壁体における側壁部のほぼ全高に亘って空気の吸入および送出が行われるように構成した冷却室が開示されている。
実全昭63-66788号公報 特開2006-17428号公報 特開平5-79662号公報 特開2017-125648号公報 特開2000-193358号公報 特開2006-138489号公報 特開2006―145150号公報
特許文献5の貯蔵庫冷却システムは、二重構造壁構造ではあるものの、二重構造壁内の空間が、吸込孔及び空気吸込口を通じて貯蔵庫と連通されている。この場合、従来の断熱材で侵入熱を皆無にすることは不可能であって、二重構造壁内の循環冷風の温湿度は、外壁からの侵入熱によって影響を受け、コントロールすることができない。結果として、貯蔵庫内での温湿度を一定にすることができないという課題がある。そして、この課題は、貯蔵庫の表面積が大きくなる大型貯蔵庫ほど、侵入熱の影響は大きくなり、庫内の温湿度のムラが顕著になる。また、直接接触式で冷却した庫内からの循環冷風は高湿度であるため、二重壁構造の内部で壁面への結露の発生が避けられないという衛生上の課題もある。
また、特許文献5の貯蔵庫冷却システムは、不凍液を用いた直接接触方式であって、不凍液中への水分の混入により粘度が変化するため、ポンプで噴霧する流量が変化する。このため、冷風の吹出温度が安定せず、湿度保持の精度を要求される貯蔵庫には適さない。また、不凍液の直接接触式は、空気の除塵作用があるため、不凍液の汚染に対応して、定期的な交換が必要となり、多量の不凍液の廃液が生じ、その処理のためコストが発生する。
一方、前記特許文献6及び7で開示された方法は、二重構造壁の内部空間を冷却し、内壁面からの伝導及び輻射で冷却室内を冷却するに際して、冷却効率を高めるために冷却室の内壁面に送風機を設けたものであるが、冷却室内の温度ムラの低減には効果的ではあるものの湿度をコントロールすることができないという課題がある。そして、結露が発生した場合には、除霜運転が必要になり、その間の温度上昇が避けられないという課題もある。
上記従来の課題を解決するために、本発明は、少なくとも、建屋天井と、建屋外壁と、該建屋天井及び該建屋外壁の内壁に設けた外側断熱パネルと、該外側断熱パネルと離間して設けた内側断熱パネルと、該外側断熱パネルと該内側断熱パネルの間の空間に設けた少なくとも一対の冷却ユニットと、前記建屋天井の内側断熱パネルのさらに内側に設けた吹出口を有する内側天井板と、該内側天井板下部の冷蔵室内に設置した少なくとも一対の低温高湿度冷却ユニットと、該低温高湿度冷却ユニットの吹出口から前記建屋天井の内側断熱パネルと前記内側天井板の間の二重天井空間まで垂直に設けた吹出ダクトと、床とを備え、前記少なくとも一対の冷却ユニットは前記外側断熱パネルと前記内側断熱パネルと前記床とで構成される閉鎖空間を独立して冷却し、前記少なくとも一対の低温高湿度冷却ユニットは、空気吸入口が冷蔵室内の床面からの空気を吸入し、該吸入した空気が低温高湿度冷却ユニット内の外融式氷蓄熱コイルの融解水と直接接触することにより冷却・加湿されたのち、前記吹出ダクトを通って前記二重天井空間に通風し、前記内側天井板に設けた吹出口からダウンフローすることにより、冷蔵室内空間を温度0℃~1℃、湿度95%~99%に調温・調湿することを特徴とする冷蔵室である。
本発明は、冷蔵室内に対する外部環境からの侵入熱の影響を皆無にするため、冷蔵室内の貯蔵空間の周囲を別の冷却空間で囲んだ構造を有する。つまり、建屋の天井と外壁の内壁に外側断熱パネルを設け、その外側断熱パネルと離間して内側断熱パネルを設け、該外側断熱パネルと該内側断熱パネルと前記床との間に形成される閉鎖空間を冷却するために独立の冷却ユニットを設けるのである。そして、この冷却ユニットが、前記外側断熱パネルと前記内側断熱パネルと前記床との間の閉鎖空間を、冷蔵室内と同じ温度まで冷却することにより冷却空間となり、この二重構造壁の内側に形成される貯蔵空間である冷蔵室内に侵入する熱量が皆無となる。つまり、冷蔵室内と周囲の閉鎖空間の間では熱のやりとりが全くないのである。そして、前記冷却ユニットの能力や設置台数は、前記外側断熱パネルと内側断熱パネルと床との間の空間を、冷蔵室内部と同じ温度まで冷却できる仕様又は台数とされる。
冷蔵室内には少なくとも一対の低温高湿度冷却ユニットが、床面に、内側断熱パネルのさらに内側に設置されている。冷蔵室内は、前記したように二重天井構造とされ、該低温高湿度冷却ユニットで生成された高湿度の冷風が、該低温高湿度冷却ユニットの吹出口から前記吹出ダクトを通って、前記内側断熱パネルと前記内側天井板の間の二重天井空間に通風され、該内側天井板に設けられた吹出口から床面に向けてダウンフローされる。
前記低温高湿度冷却ユニットは、内部に外融式氷蓄熱コイルを有する冷却ユニットであって、冷媒により0℃の冷水を安定的に生成する。ここで、氷蓄熱とは、蓄熱槽内の冷媒が循環するコイルの周りに氷を作る方式で、外融式とは熱を取り出す際に、氷の周辺の水から取り出す方式である。そして、冷蔵室内の吸入口から取り入れた空気は、外融式氷蓄熱コイルで生成された冷水を上方から散布することにより、熱交換と加湿をされ、吹出温度が0℃~0.5℃、相対湿度99%の空気となって、低温高湿度冷却ユニットの吹出口から吹出ダクト内を通過し、前記二重天井空間に至り、前記内側天井板の吹出口からダウンフローされて、冷蔵室内を温度0℃~1℃、相対湿度95%~99%にして、再び低温高湿度冷却ユニットへの吸込口に戻り、循環される。ここでは、循環空気量に合わせて、散布水の流量と濃度が一定に保持される。すなわち、直接接触式の冷却・加湿において、散布水の流量と温度を一定にするため、濃度により粘度が変わってしまい流量が変動する不凍液ではなく、粘度が変わらず流量に影響しない水を採用したのである。低温高湿度冷却ユニットの仕様や設置台数は、冷蔵室内の貯蔵空間の大きさや収容する生鮮品の量に応じて決定する。
前記低温高湿度冷却ユニットにおいては、水と空気を直接接触させる熱交換器の下部に受け皿(ケーシング)を設置して、散布水の供給口と逆側に導くことで、空気と接触して温まった水が必ず外融式蓄熱コイルを通過して冷やされてから供給される機構とした。また、空気吸込ファンを吸込側に設置して、動力熱を熱交換器で除去することにより、吹出空気の低温高湿度を保持するようにした。
このような構成の冷蔵室とすることにより、冷蔵室内は外部環境と隔絶されることとなり、冷蔵室内全域にわたって、常時、温度範囲が0℃~1℃、相対湿度95~99%の環境に保たれることとなる。なお、床面からの侵入熱は、いくらかはあるが、床面付近の空気は短時間で低温高湿度冷却ユニットの吸込口から前記低温高湿度冷却ユニットに吸引されるので、冷蔵室内の環境に影響を及ぼすことはない。
前記したような構成の冷蔵室とすることによる効果は、次の5点を挙げることができる。(1)二重構造の天井・壁内の閉鎖空間を独立系統の冷却ユニットで冷却することにより、冷蔵室内への侵入熱を限りなくゼロにできる。(2)二重構造としているので、特に寒冷地においても冷蔵室内の結露を防止することができる。(3)加湿なしで高湿度を実現しているので、加湿による結露が発生しない。(4)冷蔵室内をムラなく、温度範囲が0℃~1℃、相対湿度95~99%の環境に保つことが可能になる。(5)ダウンフロー型の冷蔵室内に設けた高層ラック倉庫についても、高層条件では必然となる上下間の温湿度差を解消することができる。
本発明の冷蔵室の構成を示す正面側断面図である。 本発明の冷蔵室の構成を示す側面側断面図である。 本発明で用いられる低温高湿度冷却ユニットの拡大図である。
以下に、本発明に係る冷蔵室の実施形態の一例を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の冷蔵室を正面から見た断面図であって、入口(生鮮品搬入口)側の建屋扉20と外扉21と内扉22がすべて開かれた状態である(これら扉は図示していない)。図2は、本発明の冷蔵室を側面から見た断面図である。図1及び2において、23が本発明の冷蔵室である。
床1の上に建屋外壁2と建屋天井3が構築されているが、一方の建屋外壁には搬出入のための建屋扉20が設けられている。冷蔵室は二重構造になっていて、建屋外壁2の内壁に設置された外側断熱パネル4に離間して内側断熱パネル5が構築され、その内側断熱パネルの内側が冷蔵室内12(貯蔵空間)となる。冷蔵室の側壁は柱と胴縁により固定支持された外側壁断熱パネル4aと内側壁断熱パネル5aで構築されている。また、冷蔵室の天井は、建屋の吊元から外側天井断熱パネル4bと内側天井断熱パネル5bが共に吊り構造で構築されている。
冷蔵室内12への搬出入のため、建屋扉20に対応する位置の外側壁断熱パネル4aに扉21が、扉21に対応する内側断熱パネル5aの位置には扉22が設けられている。扉21と扉22はインターロックにより、同時に開くことがない機構とされている。
外側断熱パネル4と内側断熱パネル5と床1で囲まれた空間は、二重構造壁面空間6と二重構造天井空間7からなり、扉開閉時を除けば全体として閉鎖空間になっている。そして、二重構造天井空間7には、一対の二重構造内冷却ユニット10a、10bが設置されていて、二重構造壁面空間6と二重構造天井空間7を冷却する。冷却ユニット10a,10bの運転により、二重構造壁面空間6と二重構造天井空間7は、温度0℃±0.5℃に制御される。
二重構造内冷却ユニットの仕様は、直膨式のユニットクーラーであって、室外機は建屋外壁2の外側に設置されている(図示しない)。この仕様の冷却ユニットは、外側断熱パネル4からの侵入熱に対応した冷却能力をもつ冷凍機と冷凍サイクルで構築している。この方式で空間を0℃~1℃に空調するためには、―10℃程度の冷媒で、フィンコイルを介して空気を冷却する。空気中の水分はフィンコイルへの着霜という形で除去され、二重構造空間内は低湿度となり、結露やカビの発生が防止される。
前記外側と内側の両断熱パネルの厚みは40~100mmが適当で、熱貫流率が0.6W/m・K以下の断熱性能を有している。断熱パネルの厚みが40mm未満では、熱貫流率が大きくなり、冷却ユニットの負荷が増大し、大型の冷却ユニットが必要となってしまう。断熱パネルの厚みが100mmを超えても熱貫流率を小さく抑える効果はそれほど向上せず、逆に冷蔵室内の貯蔵空間の容積が小さくなってしまうというデメリットが生じる。
外側断熱パネル4と内側断熱パネル5の離間距離は50cm~1mが適当である。所定の熱容量を保有することから温度変化を起こしにくくなるからである。離間距離が50cm未満では熱伝導の影響を受けやすくなる点と冷却ユニットを設けるスペースが確保しづらくなるというデメリットが生じる。逆に、離間距離が1mを超えると冷却ユニットの負荷が増大し、冷却ユニットの台数を増やしたり、大型の冷却ユニットが必要となってしまう。
図1に示すように、冷蔵室内の内側壁断熱パネル5a近くには一対の低温高湿度冷却ユニット11a,11bが設置され、該低温高湿度冷却ユニットの吹出口から前記内側断熱パネル5bと前記内側天井板8aの間の二重天井空間8まで吹出ダクト9が接続されている。内側天井板8aは、内側断熱パネル5bから60~90cm離間して、吊り天井構造で設置されている。
図3に拡大図を示したが、冷凍機24は建屋外壁2の外にあり、外融式氷蓄熱コイル17(冷媒循環コイル)は内側壁断熱パネル5a、二重構造壁面空間6、外側壁断熱パネル4a及び建屋外壁2を貫通して冷凍機24と接続されている。低温高湿度冷却ユニット11a、11bは、冷媒循環コイルを設置した水槽16を保有し、冷媒循環コイル内を冷却された冷媒が循環しており、冷媒循環コイルの表面で氷結と融解を繰り返して、水槽16内の水を0℃に維持する。水槽内の0℃の水は、散水ポンプ18により散水機14から熱交換器15へ散水され、空気との直接接触により熱交換する。熱交換によって昇温した冷水は、受け皿19へ集約され、冷媒循環コイル17に対して、散水ポンプ18の吸込口と反対側の水槽内に戻される。前記したように、冷蔵室内12の容積及び生鮮品の収容量に応じて、低温高湿度冷却ユニットの台数を増やす。
前記低温高湿度冷却ユニット11a、11bは、熱交換器15の空気吸込側に、動力熱源である空気吸込ファン13及び散水ポンプ18を配置し、空気吹出口から吹き出される空気の温湿度を限りなく温度0℃、相対湿度100%に近づける機構を備えている。
低温高湿度冷却ユニット11a、11bの構成機材である空気吸込ファン13から吸入された空気は、散水機14からの冷水と対向し熱交換器15内で冷却・加湿され、低温高湿度冷却ユニット11a、11bから上方に向かって吹出ダクト9の中を送風される。前記したように内側天井断熱パネル5bの内側は、二重天井空間8になっていて、吹出ダクト9を通って送風されてきた温度0℃~0.5℃、相対湿度99%の空気は、二重天井空間8に至った後、内側天井板8aの吹出口から冷蔵室内空間に向けてダウンフローし、その間に貯蔵空間である冷蔵室内12の全域が温度0℃~1℃、相対湿度95%~99%に空調される。そして、ダウンフロー後の空気は再び空気吸入ファン13から吸入され、再び低温高湿度冷却ユニット11a、11bで冷却・加湿された後、吹出ダクト9を通って二重天井空間8に至り、内側天井板8aの吹出口からダウンフローされ、循環を繰り返す。
このような構成では、低温高湿度冷却ユニット11a、11bが冷蔵室内12に設置されているので、直接接触熱交換器15へ供給される冷水温度が外的要因の影響を受けることがない。
また、空気吸込ファン13及び散水ポンプ18を直接接触式熱交換器15の手前に設置することで、低温高湿度冷却ユニットからの吹出空気の温湿度が空気吸込ファン13及び散水ポンプ18の動力熱の影響を受けることがない。さらに空気吸込ファン13及び散水ポンプ18の動力熱は、空気の流れから見て冷蔵されている収容品通過後に位置するため、冷蔵室内の負荷として扱われることがないので、このような配置は高湿度の安定性に寄与する。
なお、前記二重天井空間8の前記内側天井板8aの吹出口は、冷蔵室内全体にわたってダウンフローの面風速が均一になるように開口面積を調整したスリット状または穴抜き状とした。例えば、8mx10mの面積の二重天井で、高さ12.5mの貯蔵空間を有する冷蔵室の場合、循環風量が15000m/hのとき、面風速が0.05m/sのダウンフロー流となって、冷蔵室内が偏りなく均一に冷蔵される。このケースでは、8mx10mの内側天井板8aに直径20mmの穴抜き状吹出口を均一な配置で約320個/m設けた結果、内側天井断熱パネル5bと内側天井板8aの間の二重天井空間8が空気吹出チャンバーとして作用し、前記穴抜き状吹出口からの吹出風速が均一となり、ダウンフローの面風速は冷蔵室内12で均一に0.05m/sとなった。
長期保管を目的とした本発明のような冷蔵室では、貯蔵品の温度変化が少ないほど、冷蔵室内の温湿度の安定に寄与するため、貯蔵品を通過するダウンフロー風速(面風速)は無風に近い方が良い。ただ、面風速を0.01m/s未満に制御することは困難で、循環風量も安定しなくなり床面付近の空気が循環されにくくなることから好ましくない。逆に、ダウンフロー風速が0.1m/sを超えると、冷蔵室内で温湿度のムラが生じて、貯蔵品の品質に偏りが生じるという不具合が発生する。従って、ダウンフロー風速は0.01~0.1m/sとした。ダウンフロー流により冷蔵室内の貯蔵品を通過した気流は、床面に達してから集約され、風速を上げて吸込ファンに吸い込まれる。なお、循環風量は、二重構造により遮断した侵入熱以外の負荷熱量である青果物の冷却熱や呼吸熱や、照明等の動力熱を相殺するよう決定される。つまり、吹出口から吸込口間の負荷熱量を、吹出口と吸込み口における空気のエンタルピー差で除することにより決定した。
このように構成した冷蔵室23について、冷蔵室内12(貯蔵空間)の上方の二重天井付近4か所と、床面近傍の4か所について、温湿度を測定したところ、二重天井付近では、温度は0℃~0.5℃、相対湿度は98~99%であり、床面付近では温度0.5℃~1.0℃、相対湿度95%~96%であって、いずれの場所においても、温度0℃~1℃、相対湿度95%~99%の条件を満たし、青果類やその他の生鮮食品の長期間の保存に極めて適した環境であることがわかった。
1 床
2 建屋外壁
3 建屋天井
4 外側断熱パネル
4a 外側壁断熱パネル
4b 外側天井断熱パネル
5 内側断熱パネル
5a 内側壁断熱パネル
5b 内側天井断熱パネル
6 二重構造壁面空間
7 二重構造天井空間
8 二重天井空間
8a 内側天井板(吹出口を有する)
9 吹出ダクト
10a、10b 二重構造内冷却ユニット
11a、11b 低温高湿度冷却ユニット
12 冷蔵室内(貯蔵空間)
13 空気吸込ファン
14 散水機
15 熱交換器
16 水槽
17 外融式氷蓄熱コイル(冷媒循環コイル)
18 散水ポンプ
19 受け皿
20 建屋扉
21 外扉
22 内扉
23 冷蔵室
24 冷凍機

Claims (5)

  1. 少なくとも、建屋天井と、建屋外壁と、該建屋天井及び該建屋外壁の内壁に設けた外側断熱パネルと、該外側断熱パネルと離間して設けた内側断熱パネルと、該外側断熱パネルと該内側断熱パネルの間の空間に設けた少なくとも一対の冷却ユニットと、前記建屋天井の内側断熱パネルのさらに内側に設けた吹出口を有する内側天井板と、該内側天井板下部の冷蔵室内に設置した少なくとも一対の低温高湿度冷却ユニットと、該低温高湿度冷却ユニットの吹出口から前記建屋天井の内側断熱パネルと前記内側天井板の間の二重天井空間まで垂直に設けた吹出ダクトと、床とを備え、前記少なくとも一対の冷却ユニットは前記外側断熱パネルと前記内側断熱パネルと前記床とで構成される閉鎖空間を独立して冷却し、前記少なくとも一対の低温高湿度冷却ユニットは、空気吸入口が冷蔵室内の床面からの空気を吸入し、該吸入した空気が低温高湿度冷却ユニット内の外融式氷蓄熱コイルの融解水と直接接触することにより冷却・加湿されたのち、前記吹出ダクトを通って前記二重天井空間に通風し、前記内側天井板に設けた吹出口からダウンフローすることにより、冷蔵室内空間を温度0℃~1℃、湿度95%~99%に調温・調湿することを特徴とする冷蔵室。
  2. 前記外側断熱パネルと内側断熱パネルの離間距離が50cm~1mであることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵室。
  3. 前記外側断熱パネルと内側断熱パネルの熱貫流率が、0.6W/m・K以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵室。
  4. 前記低温高湿度冷却ユニットが、熱交換器の空気吸込側に、動力熱源である空気吸込ファン及び散水ポンプを配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵室。
  5. 前記冷蔵室内空間のダウンフローの風速が0.01m/s以上0.1m/s以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵室。
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