以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50とを含む。
図1を用いた説明では、便宜上、複数のユーザ端末50を、ユーザ端末50a、ユーザ端末50b、およびユーザ端末50cに分けて説明する。図1に示す例では、ユーザ端末50a、ユーザ端末50b、およびユーザ端末50cの各々は1台のみ示されているが、情報処理システムSには、ユーザ端末50a、ユーザ端末50b、およびユーザ端末50cの各々が複数含まれる。ユーザ端末50は、ユーザ端末50a、ユーザ端末50b、およびユーザ端末50cのいずれにもなり得る。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSでは、まず、情報処理装置1は、ユーザ端末50aに対してコンテンツを配信する(ステップS1)。図1では、コンテンツの一例として、ニュースを配信している例を示しているが、ニュースに限らず、投稿記事等のテキストや画像等が含まれるコンテンツであれば任意のものであってよい。
つづいて、ユーザ端末50aは、配信されたコンテンツを画面表示するとともに、ユーザから画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS2)。図1では、コンテンツに含まれるテキストの一部、詳細には、「リモートワーク・・・可能性があります。」が指定された例を示している。なお、ユーザは、テキスト以外にも、コンテンツに含まれる画像(静止画や動画)を強調表示の対象として指定することも可能である。
また、図1では、文単位での指定が行われた例を示しているが、文字単位、単語単位、または文節単位等での指定が行われてもよく、1つのコンテンツにおいて複数の箇所に指定が行われてもよい。ユーザ端末50aは、コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付けた場合、受け付けた強調表示の指定を示す指定情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、ユーザ端末50aからの指定情報に基づいて、コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。
つづいて、情報処理装置1は、指定されたコンテンツの一部を強調表示する(ステップS3)。図1では、指定されたコンテンツの一部を、下線を付することで強調表示を行う例を示しているが、テキストの文字を太く表示したり、ハイライト表示したり、枠で囲ったりすることができる。また、情報処理装置1は、例えば、画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)がコンテンツの一部に移動した際や、ユーザがコンテンツの一部を選択した際には、強調表示をさらに強める(下線かつ太字等)ようにすることができる。
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末50bからコンテンツの閲覧要求を受け付けた場合、一部が強調表示されたコンテンツをユーザ端末50bへ配信する(ステップS4)。一部が強調表示されたコンテンツは、強調表示の指定を行ったユーザと属性情報が類似する他のユーザのみへ配信されてもよい。また一部が、強調表示されたコンテンツは、かかるコンテンツに興味がある(行動情報等から興味があると推定された)他のユーザのみへ配信されてもよい。なお、ステップS3の処理は、ステップS4の処理の中で行われてもよい。また、以下において、一部が強調表示されたコンテンツを強調表示されたコンテンツと記載する場合がある。
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末50bを介して強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、ユーザの反応として、コンテンツの一部に賛同(評価)する反応(例えば、「いいね」)や、コンテンツの一部に対するコメント等を受け付ける。例えば、情報処理装置1は、強調表示されたコンテンツの一部の近傍に、評価する反応を行うための評価ボタン(賛同および反対のボタン)や、コメントを入力するためのボタンを表示することでユーザの反応を受け付ける。また、情報処理装置1は、入力されたコメントに対する評価(賛同および反対)を受け付けるための評価ボタンを表示してもよい。
また、情報処理装置1は、強調表示されたコンテンツとともに、強調表示の指定を行ったユーザに関する情報(属性情報や、強調表示の指定を行ったユーザ数等)を併せて表示してもよい。
つづいて、情報処理装置1は、コンテンツにおける複数の強調部分のうち特定の条件を満たす強調部分を特定部分として抽出する(ステップS6)。強調部分は、コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分であって強調表示された部分である。
特定の条件は、例えば、強調表示の指定を行ったユーザの数、強調表示の指定を行ったユーザの種別、強調表示の指定を行ったユーザの属性、強調部分に対するユーザの反応等の条件である。以下において、強調表示の指定を行ったユーザを強調指定ユーザと記載する場合がある。
例えば、情報処理装置1は、複数の強調部分のうち強調指定ユーザの数が特定の数値条件を満たす強調部分を特定部分として抽出する。これにより、情報処理装置1は、例えば、ユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、強調指定ユーザの数が閾値以上であること、強調指定ユーザの数の多さが上位のn番目までであること、強調指定ユーザの数の割合が閾値以上であること等である。nは、例えば、2以上の整数である。また、強調指定ユーザの数の割合は、コンテンツにおける強調指定ユーザの総数に対する強調部分の強調指定ユーザの数の比である。
また、情報処理装置1は、複数の強調部分のうち強調指定ユーザが特定ユーザである強調部分を特定部分として抽出する。特定ユーザは、例えば、コンテンツで示される分野の専門家であるが、かかる例に限定されない。例えば、特定ユーザは、コンテンツの提供者が指定したユーザであってもよく、コンテンツの提供者が指定した属性を有するユーザであってもよい。
また、情報処理装置1は、複数の強調部分のうちコンテンツの提供先となるユーザの属性と類似するユーザが強調表示の指定を行った強調部分を特定部分として抽出するもできる。これにより、情報処理装置1は、コンテンツの提供先となるユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分を特定部分として抽出することができる。
また、情報処理装置1は、強調指定ユーザの属性毎に、特定部分を抽出することもできる。これにより、情報処理装置1は、ユーザの属性毎にユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分を特定部分として抽出することができる。
ユーザの属性は、ユーザのデモグラフィック属性や、ユーザのサイコグラフィック属性である。デモグラフィック属性は、例えば、性別、年齢、居住地、および職業等であり、サイコグラフィック属性は、旅行、服、車、宗教等の興味関心対象、生活スタイル、思想や思想の傾向等である。
例えば、情報処理装置1は、20代の男性の強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分と、20代の女性の強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分とを特定部分として分けて抽出することができる。
また、例えば、情報処理装置1は、生活スタイルが第1嗜好であるユーザによって強調表示の指定がされた部分と、生活スタイルが第2嗜好であるユーザによって強調表示の指定がされた部分とを特定部分として分けて抽出することができる。第1嗜好は、例えば、アウトドアであり、第2嗜好は、インドアである。
また、例えば、情報処理装置1は、思想の傾向が第1傾向のユーザによって強調表示の指定がされた部分と、思想の傾向が第2傾向のユーザによって強調表示の指定がされた部分とを特定部分として分けて抽出することができる。第1傾向は、保守であり、第2傾向は、リベラルである。
また、情報処理装置1は、例えば、複数の強調指定ユーザの属性のうちコンテンツの種別に応じた属性を有する強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分を特定部分として抽出することができる。例えば、情報処理装置1は、政治に関するコンテンツである場合、コンテンツの種別に応じた属性は、例えば、思想の傾向であり、保守やリベラル等である。これにより、情報処理装置1は、コンテンツの種別に応じてユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分を特定部分として抽出することができる。
また、情報処理装置1は、例えば、コンテンツの提供先となるユーザの属性およびコンテンツの種別に応じた属性を有する強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分を特定部分として抽出することもできる。
また、情報処理装置1は、複数の強調部分のうちユーザの反応が特定の条件を満たす強調部分を特定部分として抽出することができる。例えば、情報処理装置1は、複数の強調部分のうちユーザの反応として好意的な評価の数が特定の数値条件を満たす強調部分を特定部分として抽出する。これにより、情報処理装置1は、例えば、評価が高い強調部分を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、好意的な評価の数が閾値以上であること、好意的な評価の数の割合が閾値以上であること等である。好意的な評価の数の割合は、コンテンツにおける評価の総数に対する好意的な評価の数の比である。
また、情報処理装置1は、複数の強調部分のうちユーザの反応として非好意的な評価の数が特定の数値条件を満たす強調部分を特定部分として抽出することもできる。これにより、情報処理装置1は、例えば、評価が低い強調部分を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、非好意的な評価の数が閾値以上であること、非好意的な評価の数の割合が閾値以上であること等である。非好意的な評価の数の割合は、コンテンツにおける評価の総数に対する非好意的な評価の数の比である。
また、好意的な評価の数は、例えば、評価が好意的なユーザの数であり、非好意的な評価の数は、例えば、評価が非好意的なユーザの数である。評価が好意的なユーザは、例えば、賛同する評価ボタンを押下したユーザや、好意的なコメントを入力したユーザである。また、評価が非好意的なユーザは、例えば、反対する評価ボタンを押下したユーザや、非好意的なコメントを入力したユーザである。情報処理装置1は、コメントが好意的か非好意的かを、例えば、コメントに含まれる好意的な単語の数や、非好意的な単語の数により判定する。
つづいて、情報処理装置1は、ステップS6で抽出した特定部分に遷移するリンクをコンテンツ内に配置する(ステップS7)。ステップS7でコンテンツ内に配置されるリンクは、例えば、コンテンツのうちユーザ端末50の表示部に表示される領域をスクロールさせてユーザ端末50の表示部の表示領域における特定領域(例えば、中央領域)に特定部分を表示させるリンクであり、例えば、リンクテキストの情報と、リンク先の情報であるリンク情報(例えば、コンテンツ内の位置を示す情報)とを含む。
また、情報処理装置1は、ステップS6で抽出した特定部分が複数ある場合、複数の特定部分のうち対応する特定部分に各々遷移する複数のリンクをコンテンツ内に配置する。情報処理装置1は、これら複数のリンクを、例えば、コンテンツの本文テキストよりも上位の位置(例えば、上方の位置)に配置したり、コンテンツの本文テキストの横の位置に配置したりすることができる。
情報処理装置1は、特定部分のうち特徴的な単語または語句を抽出し、抽出した単語または語句をリンクテキストとしてコンテンツに設定することができる。情報処理装置1は、例えば、コンテンツの特定部分のテキストに含まれる単語または語句のTF-IDF(Term Frequency-Inverse Document Frequency)値を計算し、かかるTF-IDF値に基づいて、特徴的な単語または語句を抽出することができる。
また、情報処理装置1は、特定部分を要約し、要約した内容をリンクテキストとしてコンテンツに設定することができる。例えば、情報処理装置1は、テキストを入力し、入力したテキストを要約して入力したテキストの要点を出力する要約モデルを有している。情報処理装置1は、特定部分のテキストを要約モデルに入力することで、要約モデルから特定部分のテキストの要約を得ることができる。
要約モデルは、抽出型モデルまたは抽象型モデルである。かかる要約モデルとして、例えば、Seq2Seq(sequence-to-sequence)等の公知の機械学習モデル(例えば、特開2021-149606号公報参照)を用いることができるが、かかる例に限定されない。
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末50cからコンテンツの閲覧要求を受け付けた場合、強調表示されたコンテンツであってリンク付きコンテンツをユーザ端末50cに配信することで、リンク付きコンテンツをユーザ端末50cのユーザに提供する(ステップS8)。
図2は、実施形態に係る情報処理装置によって提供されるリンク付きコンテンツの一例を示す図である。図2に示す例では、リンク付きコンテンツは、ユーザ端末50の表示部における表示領域よりも大きなコンテンツであり、ユーザ端末50の表示領域には、リンク付きコンテンツの一部が表示される。
図2に示すリンク付きコンテンツには、画像と、一部が強調表示された本文テキストと、複数のリンクが含まれるリンク領域とが含まれている。リンク領域には、3つのリンクが含まれている。1つ目のリンクは、強調部分「企業の中・・・います。」に遷移するリンクであり、リンクテキストが「副業で募集」である。
2つ目のリンクは、強調部分「しかし、・・・きます。」に遷移するリンクであり、リンクテキストが「慎重な検討」である。3つ目のリンクは、強調部分「メリット2)遊ぶところ・・・ること。」に遷移するリンクであり、リンクテキストが「仕事に集中」である。
なお、情報処理装置1は、例えば、評価ボタンを押下したユーザ数の情報を提供することもできる。また、情報処理装置1は、入力されたコメントのリストや、コメントの要約、コメントの分析結果(コメントの傾向等)等を提供することもできる。また、情報処理装置1は、反応したユーザに関する情報(属性情報等)を提供することもできる。
また、情報処理装置1は、賛同する評価ボタンを押下したユーザ数に応じたランキングを提供することもできる。かかるランキングは、例えば、コンテンツへのアクセス情報(例えば、URL)とともにタイムライン上に表示してもよい。
また、情報処理装置1は、入力されたコメントに対する評価が高い(賛同が閾値以上)コメントを強調表示して提供することもできる。また、情報処理装置1は、入力されたコメントを他のサービス(例えば、SNS等)に提供することもできる。
このように、情報処理装置1は、コンテンツのうち複数の強調部分のうち特定の条件を満たす部分である特定部分に遷移するリンクをコンテンツ内に配置し、リンクが配置されたコンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、例えば、コンテンツのうちユーザの興味関心がある可能性が高い強調部分を迅速且つ容易に確認することができ、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
次に、図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示す図である。図3に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50とがネットワークNに対して有線または無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
情報処理装置1は、情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、ユーザに配信したコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。また、情報処理装置1は、指定されたコンテンツの一部を強調表示するとともに、強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける。また、情報処理装置1は、受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う。また、情報処理装置1は、コンテンツのうち複数の強調部分のうち特定の条件を満たす部分である特定部分に遷移するリンクを配置したコンテンツを提供する。
なお、コンテンツは、情報処理装置1によって配信されてもよく、外部の配信サーバによって配信されてもよい。
また、情報処理装置1は、各ユーザのユーザ端末50と連携し、各ユーザのユーザ端末50に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
また、情報処理装置1は、各ユーザのユーザ端末50に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
ユーザ端末50は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末50は、情報処理装置1へ各種情報を送信したり、情報処理装置1から提供される情報を受信したりする。
次に、図4を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図4に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、配信部31と、受付部32と、表示制御部33と、抽出部34と、配置部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、強調表示情報42と、コンテンツ情報43とを記憶する。
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図5は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報41の一例を示す図である。図5に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「強調部分情報」等の項目を含む。
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。デモグラフィック属性は、例えば、性別、年齢、居住地、および職業等であり、サイコグラフィック属性は、旅行、服、車、宗教等の興味関心対象、生活スタイル、思想や思想の傾向等である。
「強調部分情報」は、ユーザによって強調表示の対象として指定されたコンテンツの部分(箇所)である強調部分を示す情報である。「強調部分情報」は、例えば、テキスト、静止画、動画等である。
強調表示情報42は、強調表示されたコンテンツに関する情報である。図6は、実施形態に係る情報処理装置1の強調表示情報42の一例を示す図である。図6に示すように、強調表示情報42は、「指定ID」、「コンテンツID」、「強調部分情報」、「反応情報」等の項目を含む。
「指定ID」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの一部を識別する識別情報である。「コンテンツID」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツを識別する識別情報である。「強調部分情報」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの部分(箇所)である強調部分を示す情報である。「反応情報」は、強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を示す情報である。なお、強調表示の指定を行ったユーザによるコメントを示す情報は、反応情報に含まれてもよい。
コンテンツ情報43は、コンテンツの情報である。図7は、実施形態に係る情報処理装置1の記憶部4に記憶されるコンテンツ情報43の一例を示す図である。図7に示すように、強調表示情報42は、「コンテンツID」、「コンテンツ」等の項目を含む。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報である。
「コンテンツ」は、コンテンツの情報であり、例えば、コンテンツのレイアウト情報、コンテンツを構成するテキストの情報、コンテンツを構成する画像の情報等を含む。コンテンツを構成するテキストの情報には、例えば、コンテンツのタイトルを示すテキストの情報、コンテンツの詳細を示すテキストの情報等が含まれる。
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(配信部31、受付部32、表示制御部33、抽出部34、配置部35、および提供部36)について説明する。
配信部31は、コンテンツをユーザ端末50へ配信する。例えば、配信部31は、後述する表示制御部33によって強調表示されたコンテンツを配信する。強調表示されたコンテンツの配信先は、例えば、強調表示の指定を行ったユーザと属性情報が類似する他のユーザである。また、強調表示されたコンテンツの配信先は、強調表示したコンテンツに興味がある他のユーザである。
図8は、実施形態に係る情報処理装置1によって提供されるコンテンツの一例を示す図である。図8に示すコンテンツ60は、ニュースコンテンツであり、画像61と、テキスト62とが含まれる。また、テキスト62の一部は下線によって強調表示されている。図8に示す例では、強調表示されている箇所として強調部分63a,63bが示されている。
強調部分63aは、テキスト62の一部「リモートワーク・・・可能性があります。」が強調表されている部分であり、強調部分63bは、テキスト62の一部「企業の中には・・・・います。」が強調表されている部分である。
これにより、ユーザは、他のユーザが強調表示した部分である強調部分63a,63bを容易に把握することができる。他のユーザが強調表示は、他のユーザが重要であると認識した部分であることから、情報処理装置1は、良質なコンテンツをユーザに提供することができる。以下において、強調部分63a,63bの各々を個別に区別せずに示す場合、強調部分63と記載する場合がある。
受付部32は、配信部31によって配信されたコンテンツ60の一部について強調表示の指定を受け付ける。例えば、受付部32は、コンテンツ60に含まれるテキストや、画像(静止画や動画)を強調表示の指定として受け付ける。
なお、強調表示の指定は、文単位や、単語単位、文節単位等の任意の範囲での指定が可能である。また、1つのコンテンツ60において複数の部分に強調表示の指定が行われてもよい。
また、受付部32は、文意が通らない範囲での指定を受け付けた場合には、ユーザに対して誤入力の有無を確認したり、文意が通るように指定範囲を補正したりすることができる。
また、受付部32は、ユーザ端末50から送信される選択情報に基づいて、強調表示された部分のユーザによる選択を受け付ける。また、受付部32は、ユーザ端末50からコンテンツ60の閲覧要求を受け付ける。
表示制御部33は、受付部32によって指定されたコンテンツ60の一部を強調表示する。例えば、表示制御部33は、指定されたコンテンツ60の一部をハイライト表示したり、テキストの文字を太く表示したり、下線を付したり、枠で囲ったりすることができる。また、表示制御部33は、例えば、画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)がコンテンツ60の一部に移動した際や、ユーザがコンテンツ60の一部を選択した際には、強調表示をさらに強める(ハイライト表示かつ太字等)ようにすることができる。
受付部32は、表示制御部33によって強調表示されたコンテンツ60の一部に対するユーザの反応を受け付ける。例えば、受付部32は、ユーザの反応として、コンテンツ60の一部に賛同(評価)する反応(例えば、「いいね」)や、コンテンツ60の一部に対するコメント等を受け付ける。つまり、受付部32は、評価やコメントといった異なる種別の反応を受け付け可能である。
例えば、受付部32は、強調表示されたコンテンツ60の一部の近傍に、評価する反応を行うための評価ボタン(賛同および反対のボタン)や、コメントを入力するためのボタンを表示することでユーザの反応を受け付ける。これらのボタンは、例えば、強調表示されたコンテンツ60の一部をユーザが選択した場合や、かかるコンテンツ60の一部にカーソルを移動させた場合に表示することもできる。また、受付部32は、入力されたコメントに対する評価(賛同および反対)を受け付けるための評価ボタンを表示することができる。
また、表示制御部33は、コンテンツ60において受付部32によって強調表示の指定が受け付けられた箇所のすべてを強調表示するが、かかる例に限定されない。例えば、表示制御部33は、受付部32によって強調表示の指定を受け付けられたコンテンツ60の一部のうち、かかるコンテンツ60を閲覧する閲覧ユーザと類似するユーザによって強調表示の指定が行われたコンテンツ60の一部を強調表示することもできる。
例えば、表示制御部33は、受付部32によって強調表示の指定が受け付けられた部分のうち閲覧ユーザの属性情報と類似する属性情報を有するユーザによって強調表示の指定が行われたコンテンツ60の一部を強調表示することもできる。これにより、閲覧ユーザが興味を持つ確度が高い箇所に強調表示を行うことができる。
また、表示制御部33は、強調表示の指定を行ったユーザとの類似性に限らず、強調表示に対して評価やコメント等の反応を行った他のユーザとの類似性により強調表示を行ってもよい。つまり、表示制御部33は、受付部32によって強調表示の指定が受け付けられた部分のうち閲覧ユーザと類似する他のユーザの反応を受け付けたコンテンツ60の一部を強調表示する。これにより、閲覧ユーザが興味を持つ確度が高い箇所に強調表示を行うことができる。
また、表示制御部33は、受付部32によって強調表示の指定が受け付けられた部分に対して反応を行った他のユーザが複数である場合には、かかる複数の他のユーザの傾向と閲覧ユーザとが類似する場合に、コンテンツ60の一部を強調表示することもできる。これにより、閲覧ユーザが興味を持つ確度が高い箇所に強調表示を行うことができる。
また、表示制御部33は、受付部32によって強調表示の指定が受け付けられた部分のうち閲覧ユーザが過去に指定した強調表示の部分と類似する部分を過去に強調表示したユーザが指定したコンテンツ60の一部を強調表示することもできる。これにより、閲覧ユーザが興味を持つ確度が高い箇所に強調表示を行うことができる。
また、表示制御部33は、閲覧ユーザが過去に反応を行った強調表示に対して、類似する反応を行ったユーザが指定したコンテンツ60の一部を強調表示することもできる。これにより、閲覧ユーザが興味を持つ確度が高い箇所に強調表示を行うことができる。
抽出部34は、コンテンツ60における複数の強調部分63のうち特定の条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出する。強調部分63は、コンテンツ60のうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分であって強調表示された部分である。ユーザによって強調表示の指定が行われた部分のすべてが表示制御部33によって強調表示されていない場合、強調部分63は、表示制御部33によって強調表示された部分である。
特定の条件は、例えば、強調表示の指定を行ったユーザの数、強調表示の指定を行ったユーザの種別、強調表示の指定を行ったユーザの属性、強調部分63に対するユーザの反応等の条件である。以下において、強調表示の指定を行ったユーザを強調指定ユーザと記載する場合がある。
例えば、抽出部34は、複数の強調部分63のうち強調指定ユーザの数が特定の数値条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出する。これにより、抽出部34は、例えば、ユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、強調指定ユーザの数が閾値以上であること、強調指定ユーザの数の多さが上位のn番目までであること、強調指定ユーザの数の割合が閾値以上であること等である。nは、例えば、2以上の整数である。また、強調指定ユーザの数の割合は、コンテンツにおける強調指定ユーザの総数に対する強調部分63の強調指定ユーザの数の比である。
また、抽出部34は、複数の強調部分63のうち強調指定ユーザが特定ユーザである強調部分63を特定部分として抽出する。特定ユーザは、例えば、コンテンツ60で示される分野の専門家であるが、かかる例に限定されない。例えば、特定ユーザは、コンテンツ60の提供者が指定したユーザであってもよく、コンテンツ60の提供者が指定した属性を有するユーザであってもよい。
また、抽出部34は、複数の強調部分63のうちコンテンツ60の提供先となるユーザの属性と類似するユーザが強調表示の指定を行った強調部分63を特定部分として抽出することもできる。これにより、抽出部34は、コンテンツ60の提供先となるユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
また、抽出部34は、強調指定ユーザの属性毎に、特定部分を抽出することもできる。これにより、抽出部34は、ユーザの属性毎にユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
ユーザの属性は、ユーザのデモグラフィック属性や、ユーザのサイコグラフィック属性である。デモグラフィック属性は、例えば、性別、年齢、居住地、および職業等であり、サイコグラフィック属性は、旅行、服、車、宗教等の興味関心対象、生活スタイル、思想や思想の傾向等である。
例えば、抽出部34は、例えば、20代の男性の強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分と、20代の女性の強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分とを特定部分として分けて抽出することができる。
また、例えば、抽出部34は、生活スタイルが第1嗜好であるユーザによって強調表示の指定がされた部分と、生活スタイルが第2嗜好であるユーザによって強調表示の指定がされた部分とを特定部分として分けて抽出することができる。第1嗜好は、例えば、アウトドアであり、第2嗜好は、インドアである。
また、例えば、抽出部34は、思想の傾向が第1傾向のユーザによって強調表示の指定がされた部分と、思想の傾向が第2傾向のユーザによって強調表示の指定がされた部分とを特定部分として分けて抽出することができる。第1傾向は、保守であり、第2傾向は、リベラルである。
また、抽出部34は、例えば、複数の強調指定ユーザの属性のうちコンテンツ60の種別に応じた属性を有する強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分を特定部分として抽出することができる。例えば、抽出部34は、コンテンツ60が政治に関するコンテンツである場合、コンテンツ60の種別に応じた属性は、例えば、政治思想の傾向であり、保守やリベラル等である。これにより、抽出部34は、コンテンツ60の種別に応じてユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
また、抽出部34は、例えば、コンテンツ60の提供先となるユーザの属性およびコンテンツ60の種別に応じた属性を有する強調指定ユーザが強調表示の指定をした部分を特定部分として抽出することもできる。
また、抽出部34は、複数の強調部分63のうちユーザの反応が特定の条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出することができる。例えば、抽出部34は、複数の強調部分63のうちユーザの反応として好意的な評価の数が特定の数値条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出する。これにより、抽出部34は、例えば、評価が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、好意的な評価の数が閾値以上であること、好意的な評価の数の割合が閾値以上であること等である。好意的な評価の数の割合は、コンテンツ60における評価の総数に対する好意的な評価の数の比である。
また、抽出部34は、複数の強調部分63のうちユーザの反応として非好意的な評価の数が特定の数値条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出することもできる。これにより、抽出部34は、例えば、評価が低い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
特定の数値条件は、例えば、非好意的な評価の数が閾値以上であること、非好意的な評価の数の割合が閾値以上であること等である。非好意的な評価の数の割合は、コンテンツ60における評価の総数に対する非好意的な評価の数の比である。
また、好意的な評価の数は、例えば、評価が好意的なユーザの数であり、非好意的な評価の数は、例えば、評価が非好意的なユーザの数である。評価が好意的なユーザは、例えば、賛同する評価ボタンを押下したユーザや、好意的なコメントを入力したユーザである。また、評価が非好意的なユーザは、例えば、反対する評価ボタンを押下したユーザや、非好意的なコメントを入力したユーザである。抽出部34は、コメントが好意的か非好意的かを、例えば、コメントに含まれる好意的な単語の数や、非好意的な単語の数により判定する。
なお、抽出部34による上述した特定部分の抽出方法は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、抽出部34は、複数の強調部分63のうち強調指定ユーザが特定ユーザである強調部分63と、複数の強調部分63のうちユーザの反応が特定の条件を満たす強調部分63とを、強調部分として抽出することができる。
配置部35は、抽出部34によって抽出された特定部分に遷移するリンクをコンテンツ60内に配置する。コンテンツ60内に配置されるリンクは、例えば、コンテンツ60のうちユーザ端末50の表示部に表示される領域をスクロールさせてユーザ端末50の表示部の表示領域における特定領域(例えば、中央領域)に特定部分を表示させるリンクであり、例えば、リンクテキストの情報と、リンク先の情報であるリンク情報(例えば、コンテンツ内の位置を示す情報)とを含む。
また、配置部35は、抽出部34によって抽出された特定部分が複数ある場合、複数の特定部分のうち対応する特定部分に各々遷移する複数のリンクをコンテンツ60内に配置する。配置部35は、これら複数のリンクを、例えば、コンテンツ60の本文テキストよりも上位の位置(例えば、上方の位置)に配置したり、コンテンツ60の本文テキストの横の位置に配置したりすることができる。
配置部35は、特定部分のうち特徴的な単語または語句を抽出し、抽出した単語または語句をリンクテキストとしてコンテンツ60に設定することができる。配置部35は、例えば、コンテンツ60の特定部分のテキストに含まれる単語または語句のTF-IDF値を計算し、かかるTF-IDF値に基づいて、特徴的な単語または語句を抽出することができる。
また、配置部35は、特定部分を要約し、要約した内容をリンクテキストとしてコンテンツ60に設定することができる。例えば、配置部35は、テキストを入力し、入力したテキストを要約して入力したテキストの要点を出力する要約モデルを有している。配置部35は、特定部分のテキストを要約モデルに入力することで、要約モデルから特定部分のテキストの要約を得ることができる。
要約モデルは、抽出型モデルまたは抽象型モデルである。かかる要約モデルとして、例えば、Seq2Seq等の公知の機械学習モデルを用いることができるが、かかる例に限定されない。
配置部35は、例えば、抽出部34によって抽出された特定部分のうち、コンテンツ60の文頭に近い特定部分ほど上位になるように、その特定部分に遷移するリンクをコンテンツ内に配置する。これにより、ユーザは、コンテンツ60内に配置される複数のリンクのリンクテキストを順に確認することによって、例えば、コンテンツ60の流れの概要等を把握ことができる。
また、配置部35は、例えば、抽出部34によって抽出された特定部分のうち、特定の条件を満たす度合いが高い特定部分ほど上位になるように、その特定部分に遷移するリンクをコンテンツ内に配置する。これにより、ユーザは、コンテンツ60内に配置される複数のリンクのリンクテキストを重要度が高いと推定される順に確認することができる。
例えば、配置部35は、好意的な評価の数が多いほど、特定の条件を満たす度合いを高くしたり、非好意的な評価の数が多いほど、特定の条件を満たす度合いを高くしたりすることができる。また、配置部35は、強調指定ユーザが特定ユーザである場合の重み付けを強調指定ユーザが特定ユーザ以外である場合の重みを大きくし、ユーザの反応が特定の条件を満たす度合いが高いほど重みを大きくすることもできる。
提供部36は、ユーザ端末50からコンテンツ60の閲覧要求が受付部32によって受け付けられた場合、配置部35によってリンクが配置され強調表示されたコンテンツ60であるリンク付きコンテンツをユーザ端末50のユーザに提供する。提供部36は、リンク付きコンテンツをユーザ端末50に送信することによって、ユーザ端末50のユーザにリンク付きコンテンツを提供する。
提供部36は、受付部32が受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う。例えば、提供部36は、評価ボタンを押下したユーザ数の情報を提供する。これにより、強調表示されたコンテンツ60の一部に対する他のユーザの賛同数または反対数を容易に把握することができる。
また、提供部36は、入力されたコメントのリストや、コメントの要約、コメントの分析結果(コメントの傾向等)等を提供してもよい。このようなコメントに関する情報を提供することで、強調表示されたコンテンツ60の一部に対する他のユーザの意見を容易に把握することができる。
また、提供部36は、反応したユーザに関する情報(属性情報等)を提供してもよい。これにより、どのような属性のユーザが反応したかを容易に把握することができる。
また、提供部36は、配信部31の機能を含んでいてもよい。この場合、提供部36は、表示制御部33によって一部が強調表示されたコンテンツ60を配信する。
また、提供部36は、強調表示されたコンテンツ60とともに、強調表示の指定を行ったユーザに関する情報(属性情報や、強調表示の指定を行ったユーザ数等)を併せて提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツ60を配信されたユーザが強調表示の指定を行ったユーザに関する情報を容易に把握することができる。
なお、提供部36は、上記した各種情報を、例えば、強調表示されたコンテンツ60の一部をユーザが選択した場合や、かかるコンテンツ60の一部にカーソルを移動させた場合に表示(提供)する。
また、提供部36は、賛同する評価ボタンを押下したユーザ数に応じたランキングを提供してもよい。かかるランキングは、例えば、コンテンツ60へのアクセス情報(例えば、URL)とともにニュース等のサービスにおけるタイムライン上に表示してもよい。これにより、他のユーザの賛同数または反対数が多い(または少ない)コンテンツ60を容易に把握することができる。
また、提供部36は、入力されたコメントに対する評価が高い(賛同が閾値以上)コメントを強調表示して提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツ60の一部に対する他のユーザの主な意見を容易に把握することができる。
また、提供部36は、入力されたコメントを他のサービス(例えば、SNS等)に提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツ60の一部に対するコメントを他のサービスにおいて共有することができる。
次に、図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。図9は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、制御部3は、コンテンツ60をユーザ端末50へ配信する(ステップS101)。つづいて、制御部3は、配信されたコンテンツ60の一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS102)。
つづいて、制御部3は、閲覧ユーザと類似するユーザにより強調表示の指定が行われたコンテンツ60の一部を強調表示し(ステップS103)、強調表示されたコンテンツ60の一部に対するユーザの反応を受け付ける(ステップS104)。そして、制御部3は、受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う(ステップS105)。
つづいて、制御部3は、複数の強調部分63のうち特定の条件を満たす強調部分63を特定部分として抽出し(ステップS106)、抽出した特定部分に遷移するリンクをコンテンツ60内に配置する(ステップS107)。そして、制御部3は、ステップS107でリンクを配置したコンテンツ60であるリンク付きコンテンツを提供し(ステップS108)、処理を終了する。
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、図4に示した記憶部4の一部または全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図10は、実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、抽出部34と、配置部35と、提供部36とを備える。抽出部34は、コンテンツ60のうち複数のユーザにより強調表示の指定がされた複数の部分のうち特定の条件を満たす部分を特定部分として抽出する。配置部35は、抽出部34によって抽出された特定部分に遷移するリンクをコンテンツ60内に配置する。提供部36は、配置部35によってリンクが配置されたコンテンツ60を提供する。これにより、情報処理装置1は、例えば、コンテンツ60のうちユーザの興味関心がある可能性が高い強調部分63を迅速且つ容易に確認することができ、利便性のより高いコンテンツ60を提供することができる。
また、抽出部34は、複数の部分のうち強調表示の指定を行ったユーザの数が特定の条件を満たす部分を特定部分として抽出する。これにより、情報処理装置1は、例えば、ユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
また、抽出部34は、複数の部分のうち強調表示の指定を行ったユーザが特定ユーザである部分を特定部分として抽出する。これにより、情報処理装置1は、例えば、ユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
また、抽出部34は、複数の部分のうちコンテンツ60の提供先となるユーザの属性と類似するユーザが強調表示の指定を行った部分を特定部分として抽出する。これにより、情報処理装置1は、ユーザの属性毎にユーザが興味関心を示す可能性が高い強調部分63を特定部分として抽出することができる。
また、リンクは、コンテンツ60のうち表示部に表示される領域をスクロールさせて表示部の表示領域における特定領域に特定部分を表示させるリンクである。これにより、例えば、コンテンツ60のうちユーザの興味関心がある可能性が高い強調部分63を迅速且つ容易に確認することができ、利便性のより高いコンテンツ60を提供することができる。
また、配置部35は、抽出部34によって抽出された特定部分が複数ある場合、複数の特定部分のうち対応する特定部分に各々遷移する複数のリンクをコンテンツ60内に配置する。これにより、例えば、コンテンツ60のうちユーザの興味関心がある可能性が高い強調部分63を迅速且つ容易に確認することができ、利便性のより高いコンテンツ60を提供することができる。
また、抽出部34は、強調表示の指定を行ったユーザの属性毎に、特定部分を抽出し、配置部35は、属性毎のリンクをコンテンツ60内に配置する。これにより、例えば、コンテンツ60のうちユーザの興味関心がある可能性が高い強調部分63を迅速且つ容易に確認することができ、利便性のより高いコンテンツ60を提供することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。