JP2023168816A - 有価金属含有廃棄物の焙焼方法 - Google Patents

有価金属含有廃棄物の焙焼方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焙焼鉱のS濃度を安定化させることができる有価金属含有廃棄物の焙焼方法を提供する。【解決手段】複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法において、複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくともS濃度を測定し(S1)、配合原料のS濃度がM/V又はM/V以下になるように、複数種の有価金属含有廃棄物を配合し(S2,S3)、配合原料をキルンで酸化焙焼する(S4)。ここで、M(kg/h)はキルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量、V(kg/h)はキルンの給鉱速度である。【選択図】図2

Description

本発明は、複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法に関する。
石油精製、ガス処理工業等の分野においては、精製過程で脱硫触媒が設けられている。脱硫触媒には、Mo、Ni、V等の有価金属が酸化物の形態で凝縮されている。このため、使用済み脱硫触媒から有価金属を回収することが行われている。
また、例えば発電所においては、重油等の石油系燃料を燃焼させるボイラーが設けられている。ボイラーの底に沈着するボイラースラッジ、集塵装置に捕捉されるボイラー灰にも、Ni、V等の有価金属が酸化物の形態で凝縮されている。このため、ボイラースラッジ、ボイラー灰から有価金属を回収することが行われている。
使用済み脱硫触媒、ボイラースラッジ、ボイラー灰等の有価金属含有廃棄物から有価金属を回収する方法として、特許文献1に記載の回収方法が知られている。この回収方法は、有価金属含有廃棄物をキルンで酸化焙焼する第1工程と、焙焼鉱、還元剤、及び石灰を電気炉に装入して溶解し、メタル(Fe-Mo-Ni系合金)とV含有スラグを生成する第2工程と、メタルから分離したV含有スラグを還元剤により還元して、Fe-V系合金と脱Vスラグを生成する第3工程と、を備える。この回収方法によれば、V、Ni、MoをFe-Mo-Ni系合金及びFe-V系合金として回収することができる。
特開2001-214223号公報
従来の回収方法の第1工程(有価金属含有廃棄物の焙焼方法)において、有価金属含有廃棄物を酸化焙焼するのは、有価金属含有廃棄物中のC(炭素)分、S(硫黄)分を燃焼させ、C分、S分をCOx、SOxにして除去するためである。
しかし、従来の有価金属含有廃棄物の焙焼方法には、キルンから排出される焙焼鉱のS濃度のばらつきが大きいという課題がある。S濃度のばらつきが大きいと、電気炉に有害なSOxが発生する。このため、電気炉への焙焼鉱の投入量を減らす必要があり、生産性を向上させることができない。
本発明は、上記の課題を解決するもので、焙焼鉱のS濃度を安定化させることができる有価金属含有廃棄物の焙焼方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法において、複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくともS濃度を測定し、配合原料のS濃度がM/V又はM/V以下になるように、複数種の有価金属含有廃棄物を配合し、配合原料をキルンで酸化焙焼するV含有廃棄物の焙焼方法である。ここで、M(kg/h)はキルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量、V(kg/h)はキルンの給鉱速度である。
本発明の他の態様は、複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法において、複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくとも油分及び水分を測定し、油分発熱量から水分蒸発熱を減じた配合原料の初期着熱量を用いた指標に基づいて、複数種の有価金属含有廃棄物を配合し、配合原料をキルンで酸化焙焼するV含有廃棄物の焙焼方法である。
本発明の一態様によれば、キルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量を一定のM又はM以下にすることができる。このため、焙焼鉱のS濃度を安定化させることができる。
キルン内では、まず配合原料が着熱して温度が上がり、温度が上がった後に配合原料のC分が燃焼し、その後、配合原料のS分が燃焼する。本発明の他の態様によれば、配合原料の初期着熱量を管理することにより、配合原料のC分とS分が燃焼するための時間を確保し、キルン内の温度分布を安定化させることができる。このため、焙焼鉱のS濃度を安定化させることができると共に、焙焼鉱のS濃度を低減することができる。
本発明の一実施形態の有価金属含有廃棄物の焙焼方法を実施するための焙焼装置の構成図である。 本発明の一実施形態の廃棄物の焙焼方法の工程図である。 焙焼鉱から有価金属を回収する回収方法の工程図である。 (4)式を満足する実施例(●のプロット)と(4)式を満足しない実施例(○のプロット)を比較したグラフである。 (5)式を満足する実施例(●のプロット)と(5)式を満足しない実施例(○のプロット)を比較したグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態の有価金属含有廃棄物の焙焼方法を説明する。ただし、本発明の有価金属含有廃棄物の焙焼方法は、種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
(焙焼装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態の有価金属含有廃棄物の焙焼方法を実施するための焙焼装置の構成を示す。1a,1b,1cは、複数種の有価金属含有廃棄物(以下、単に廃棄物A,B,Cという)を貯蔵するホッパ、2a,2b,2cは計量器、3はコンベヤ、4は配合原料Dを貯蔵するホッパ、6はコンベヤ、7は給鉱機、8はキルンである。
廃棄物A,B,Cは、例えば使用済み触媒、ボイラースラッジ、ボイラー灰、ボイラー灰を湿式アルカリ処理して得られるメタバナジン酸アンモニウム等である。
廃棄物A,B,Cは、その種類毎にホッパ1a,1b,1cに貯蔵される。計量器2a,2b,2cは、廃棄物A,B,Cそれぞれの配合量を計量し、廃棄物A,B,Cを所定の配合比で配合する。
配合原料Dは、コンベヤ3によって搬送され、ホッパ4に投入される。ホッパ4に投入された配合原料Dは、計量器5、コンベヤ6を介して給鉱機7に投入される。給鉱機7は、配合原料Dを所定の給鉱速度でキルン8の入口部に供給する。キルン8には、例えば横型のロータリーキルン、縦型のキルン等を用いることができる。キルン8は、配合原料Dを攪拌しながら所定の滞留時間滞留させて、配合原料Dを酸化焙焼する。キルン8で配合原料Dを酸化焙焼すると、廃棄物中のC分、S分が燃焼して、焙焼鉱9とCOx、SOx等のガスが発生する。焙焼鉱9は、キルン8の出口部に設けられる二次燃焼室10の下部から排出される。COx、SOx等のガス11は、二次燃焼室10の上部から排出される。
(本実施形態の焙焼方法)
図2は、本発明の一実施形態の廃棄物の焙焼方法の工程図を示す。
本実施形態の廃棄物の焙焼方法において、まず、複数種の廃棄物A,B,CそれぞれのS濃度、C濃度、油分、水分を測定する(S1)。例えば使用済み脱硫触媒、ボイラースラッジ、ボイラー灰等では、これらの数値が異なる。また、使用済み触媒でも、仕入れ先によってこれらの数値が異なる。このため、廃棄物の種類毎にこれらの数値を測定する。油分は例えばノルマルヘキサン抽出物質である。
S濃度、C濃度は、例えば炭素・硫黄分析装置を用いて測定される。S濃度、C濃度の測定方法は、JIS M 8819:1997(石炭類及びコークス類機器分析装置による元素分析方法)に規定されている。油分としてノルマルヘキサン抽出物質を測定する。ノルマルヘキサン抽出物質の測定方法は、JIS K 0101:2017(ヘキサン抽出物質)に規定されている。水分は、例えば蒸留法を用いて測定される。水分の測定方法は、JIS K 2275:2015(原油及び石油製品-水分の求め方)に規定されている。
なお、配合原料のS濃度のみに基づいて複数種の廃棄物を配合する場合、C濃度、油分、水分の測定を省略することもできる。また、配合原料の初期着熱量のみに基づいて複数種の廃棄物を配合する場合、S濃度、C濃度の測定を省略することもできる。
次に、条件1と条件2を満足するように、複数種の廃棄物の配合比を決定する(S2)。条件1は、配合原料のS濃度がM/V又はM/V以下になることである。ここで、M(kg/h)はキルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量、V(kg/h)は給鉱速度である。Mは、電気炉からのSOxの発生量、電気炉で処理可能なS量等を元に操業実績から予め設定される。Vは、焙焼鉱のS濃度等を元に操業実績から予め設定される。
表1に示すように、廃棄物A,B,CのS濃度(重量%)をそれぞれSa,Sb,Sc、配合比をそれぞれa,b,cとすると、配合原料のS濃度(重量%)は、Sa×a+Sb×b+Sc×cで表される。
Figure 2023168816000002
条件1では、配合原料のS濃度が以下の(1)式又は(2)式を満足するように、配合比a,b,cを決定する。
(数1)
配合原料のS濃度=Sa×a+Sb×b+Sc×c=M/V・・・(1)
配合原料のS濃度=Sa×a+Sb×b+Sc×c≦M/V・・・(2)
(1)式を満足するように配合比を決定することにより、キルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量を一定のMにすることができる。また、(2)式を満足するように配合比を決定することにより、キルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量をM以下にすることができる。このため、焙焼鉱のS濃度を安定化させることができる。
条件2は、配合原料の初期着熱量が所定値以上になることである。条件2では、まず、廃棄物A,B,Cそれぞれの油分(重量%)から油分発熱量(kcal/kg)を計算し、廃棄物A,B,Cそれぞれの水分(重量%)から水分蒸発熱(kcal/kg)を計算し、油分発熱量(kcal/kg)から水分蒸発熱(kcal/kg)を減じて、廃棄物A,B,Cそれぞれの初期着熱量Ca,Cb,Cc(kcal/kg)を計算する。
表2に示すように、廃棄物Aの油分をNa(重量%)、水分をLa(重量%)とするとき、廃棄物Aの初期着熱量Ca=Na×10.1(kcal/kg)-La×0.6(kcal/kg)で表される。廃棄物B、Cの初期着熱量Cb,Ccも同様である。
Figure 2023168816000003
そして、廃棄物A,B,Cそれぞれの初期着熱量Ca,Cb,Ccから配合原料の初期着熱量Fを計算する。表3に示すように、廃棄物A,B,Cそれぞれの初期着熱量をCa,Cb,Ccとするとき、配合原料の初期着熱量F=(Ca×a+Cb×b+Cc×c)×Vで表される。
Figure 2023168816000004
条件2では、配合原料の初期着熱量Fが(3)式を満足するように、配合比a,b,cを決定する。
(数2)
F=(Ca×a+Cb×b+Cc×c)×V≧G…(3)
ここで、Gは焙焼鉱のS濃度等を元に操業実績から予め設定される。
条件1と条件2を満足する配合比a,b,cが得られたら、その配合比a,b,cを最終的な配合比とする。
次に、廃棄物A,B,Cを最終決定した配合比a,b,cで配合する(S3)。最後に、配合原料をキルンに投入して酸化焙焼する(S4)。
キルン内では、まず配合原料が着熱して温度が上がり、温度が上がった後に配合原料のC分が燃焼し、その後、配合原料のS分が燃焼する。(3)式を満足するように、配合原料の初期着熱量を管理することにより、配合原料のC分とS分が燃焼するための時間を確保し、キルン内の温度分布を安定化させることができる。このため、焙焼鉱のS濃度を安定化させることができると共に、焙焼鉱のS濃度を低減することができる。
(変形例1)
初期着熱量Fを用いた指標として、(3)式のような初期着熱量F自体の他に、原料持込熱量に対する投入(C+S)量の比、すなわち投入(C+S)量/原料持込熱量を用いることもできる。
ここで、投入C量(kg/h)=配合原料のC濃度(重量%)×供給速度V(kg/h)で表される。投入S量(kg/h)=配合原料のS濃度(重量%)×供給速度V(kg/h)で表される。投入(C+S)量(kg/h)=投入C量(kg/h)+投入S量(kg/h)で表される。
原料持込熱量G(kcal/h)=配合原料の初期着熱量F(配合原料の油分発熱量-配合原料の水分蒸発発)+C燃焼熱量+S燃焼熱量である。初期着熱量F(kcal/h)は上述のとおりである。C燃焼熱量(kcal/h)=投入C量(kg/h)×8.1(kcal/kg)で表される。S燃焼熱量(kcal/h)=投入S量(kg/h)×2.3(kcal/kg)で表される。
変形例1では、(3)式の替わりに(4)式を満足するように、配合比a,b,cを決定する。
(数3)
投入(C+S)量/原料持込熱量≦H(kg/kcal)…(4)
ここで、Hは焙焼鉱のS濃度等を元に操業実績から予め設定される。
(変形例2)
初期着熱量Fを用いた指標として、配合原料の原料持込熱量Gに対する初期着熱量Fの比、すなわちF/Gを用いることもできる。初期着熱量F(kcal/h)、原料持込熱量G(kcal/h)は上述のとおりである。
変形例2では、(3)式の替わりに(5)式を満足するように、配合比a,b,cを決定する。
(数4)
F/G>J…(5)
ここで、Jは焙焼鉱のS濃度等を元に操業実績から予め設定される。
以上に本実施形態の廃棄物の焙焼方法を説明した。本発明は上記実施形態、変形例1、変形例2に具現化されるのに限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲で他の実施形態に変更できる。
例えば、上記実施形態では、廃棄物それぞれのS濃度、C濃度、油分、水分を測定し、配合原料のS濃度と初期着熱量に基づいて配合比を決定しているが、廃棄物それぞれのS濃度のみを測定し、配合原料のS濃度のみに基づいて配合比を決定してもよい。また、廃棄物それぞれの油分、水分のみを測定し、配合原料の初期着熱量のみに基づいて配合比を決定してもよい。
(有価金属の回収方法)
図3は、焙焼鉱から有価金属を回収する回収方法の一例の工程図を示す。この回収方法においては、まずキルンから排出される焙焼鉱を粉砕して造粒する(S1)。
次に、造粒した焙焼鉱、還元剤、石灰を原料として電気炉に装入して溶解する(S2)。電気炉内で原料を溶解すると、焙焼鉱中のMo酸化物、Ni酸化物が還元されて、メタル(Fe-Mo-Ni系合金)とV含有スラグが生成する。焙焼鉱中のV酸化物は還元されずに、V含有スラグに移行する。
V含有スラグは、メタル(Fe-Mo-Ni系合金)から分離されて、攪拌機能を有する取鍋に出湯される(S3)。この取鍋は、V含有スラグの還元を行う。V含有スラグを還元すると、Fe-V系合金と脱Vスラグが生成する。Fe-V系合金は、鋳型に鋳込まれて製品となる。
メタル(Fe-Mo-Ni系合金)は、V含有スラグが分離された後、攪拌機能を有する取鍋に出湯される(S4)。この取鍋は、メタルの脱P、脱S、脱C処理を行う。メタルは、鋳型に鋳込まれて製品となる。
図2の工程図にしたがって、廃棄物A,B,CそれぞれのS濃度、油分、水分を測定した。表4に廃棄物A,B,CそれぞれのS濃度、油分、水分の測定結果を表す。
Figure 2023168816000005
次に、配合原料のS濃度が(1)式と(3)式を満足するように、配合比を決定した。すなわち(1)式のM/V=6.4%になるように、廃棄物A,B,Cの配合比を決定した。ここで、過去の操業実績により、(1)式のMを235kg/hに設定し、Vを3690(kg/h)に設定した。また、(3)式の初期着熱量FがG以上になるように、廃棄物A,B,Cの配合比を決定した。ここで、過去の操業実績により、(3)式のGを72Gcal/Dに設定した。なお、Gcal/DのGはギガ、Dは24hである。
最終決定した配合比は、73:10:17であった。配合原料のS濃度が6.4%であるので、この配合比は(1)式を満足した。また、配合原料の初期着熱量Fが86Gcal/Dでるので、この配合比は(3)式を満足した。
廃棄物A,B,Cを最終決定した配合比で配合し、配合原料をキルンで酸化焙焼した。操業日毎にキルンから排出される焙焼鉱のS濃度を測定したところ、平均値で0.15重量%と低い値であった。
初期着熱量Fを用いた指標として、投入(C+S)量/原料持込熱量を用いた。過去の操業実績により、(4)式のHを0.102t/kcalに設定した。tは1000kgである。
(1)式を満足し、かつ(4)式(投入(C+S)量/原料持込熱量≦0.102)を満足するように配合比を決定した。表5に操業日毎の投入C量、投入S量、投入(C+S)量、投入(C+S)量/原料持込熱量、焙焼鉱のS濃度を示す。
Figure 2023168816000006
(1)式と(4)式を満足することで、焙焼鉱のS濃度を0.14重量%以下に低減できた。
表6に(1)式を満足し、かつ(4)式を満足しない(投入(C+S)量/原料持込熱量>0.102)実施例を示す。
Figure 2023168816000007
(4)式を満足しない実施例でも、(1)式を満足することにより、焙焼鉱のS濃度は安定していた。ただし、(4)式を満足しない実施例では、焙焼鉱のS濃度が0.25重量%以上と高い値であった。
図4は、(4)式を満足する実施例と(4)式を満足しない実施例を比較したグラフである。●が(4)式を満足する実施例で、○が(4)式を満足しない実施例である。(4)式を満足することにより、焙焼鉱のS濃度を0.20重量%以下に低減できた。
初期着熱量Fを用いた指標として、初期着熱量F/原料持込熱量Gを用いた。過去の操業実績により、(5)式のJを0.3%に設定した。
(1)式を満足し、かつ(5)式(F/G>0.3%)を満足するように配合比を決定した。
表7に操業日毎の原料持込熱量、初期着熱量、初期着熱量/原料持込熱量、焙焼鉱のS濃度を示す。
Figure 2023168816000008
(1)式と(5)式を満足することで、焙焼鉱のS濃度を0.20重量%以下に低減できた。
表8に(1)式を満足し、かつ(5)式を満足しない実施例(初期着熱量/原料持込熱量≦30%)を示す。
Figure 2023168816000009
(1)式を満足し、(5)式を満足しない実施例でも、焙焼鉱のS濃度は安定していた。ただし、(5)式を満足しない実施例では、焙焼鉱のS濃度が0.25重量%以上と高い値であった。
図5は、(5)式を満足する実施例と(5)式を満足しない実施例を比較したグラフである。●が(5)式を満足する実施例で、○が(5)式を満足しない実施例である。(5)式を満足することにより、焙焼鉱のS濃度を0.25重量%以下に低減できた。

Claims (3)

  1. 複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法において、
    複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくともS濃度を測定し、
    配合原料のS濃度がM/V又はM/V以下になるように、複数種の有価金属含有廃棄物を配合し、
    配合原料をキルンで酸化焙焼するV含有廃棄物の焙焼方法。
    ここで、M(kg/h)はキルンに投入する配合原料の単位時間当たりのS量、V(kg/h)はキルンの給鉱速度である。
  2. 複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくとも油分及び水分を測定し、
    油分発熱量から水分蒸発熱を減じた配合原料の初期着熱量を用いた指標に基づいて、複数種の有価金属含有廃棄物を配合することを特徴とする請求項1に記載のV含有廃棄物の焙焼方法。
  3. 複数種の有価金属含有廃棄物を配合してキルンで酸化焙焼する有価金属含有廃棄物の焙焼方法において、
    複数種の有価金属含有廃棄物それぞれの少なくとも油分及び水分を測定し、
    油分発熱量から水分蒸発熱を減じた配合原料の初期着熱量を用いた指標に基づいて、複数種の有価金属含有廃棄物を配合し、
    配合原料をキルンで酸化焙焼するV含有廃棄物の焙焼方法。
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