JP2023168781A - ケーブル支持金物 - Google Patents

ケーブル支持金物 Download PDF

Info

Publication number
JP2023168781A
JP2023168781A JP2022080093A JP2022080093A JP2023168781A JP 2023168781 A JP2023168781 A JP 2023168781A JP 2022080093 A JP2022080093 A JP 2022080093A JP 2022080093 A JP2022080093 A JP 2022080093A JP 2023168781 A JP2023168781 A JP 2023168781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
pulley
bolt
support hardware
cable support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022080093A
Other languages
English (en)
Inventor
達也 茂木
Tatsuya Mogi
研司 井上
Kenji Inoue
拓海 根本
Takumi Nemoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Iwabuchi Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Iwabuchi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, Iwabuchi Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2022080093A priority Critical patent/JP2023168781A/ja
Publication of JP2023168781A publication Critical patent/JP2023168781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)
  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Abstract

【課題】電柱の設置と架空ケーブルの設置の両工程の同時作業を可能とし、もって、電柱と架空ケーブルの工事を短時間で安全に実施し易くできるケーブル支持金物を提供する。【解決手段】電柱1に取り付けられて架空ケーブル2を支持するケーブル支持金物3であって、架空ケーブル2を案内可能な滑車構造6を有するケーブル支持金物3。【選択図】図5

Description

本開示はケーブル支持金物に関する。
屋外に設置された通信設備の構成要素として、その大半は電柱と光ケーブルやメタルケーブルといったケーブル類が占めている。ケーブル類は、車両や歩行者等の通行や作業の支障となることのないようにある程度の高さを維持するため、電柱毎にケーブル支持金物によって支持されている。日本国内に配置されている電柱の本数は、通信会社、電力会社、自治体等を合わせると約3500万本以上と言われている(非特許文献1参照)。さらに、新規の宅地造成や道路の造成により毎年5万本から10万本程度新しく建設され増えている状況である。新たに電柱が建設される場合には、通信サービスを提供する通信ケーブル類も設置されるケースが大半である。
電柱やケーブル工事での作業員に注目すると、日本の就業人口の高齢化や減少の傾向と同じく、作業員も高齢化や減少の傾向にある。加えて、電柱は長尺で重量物の場合もあり、住宅等の支障物があったり、人や車が通行したりする環境で工事する事が多いため、安全作業のために、多くの作業員を使い工事を実施している。また、上記のような架空ケーブルは通常、固い外被や、支持体としての鋼線などを有しており、取り扱い難く、電柱に固定する作業が地上から数メートルの高さで行われる高所作業となる。高所作業中の落下物や作業員の転落など、架空ケーブルの作業にも危険を伴う。電柱と架空ケーブルの工事は工事に求められるスキルが異なるため、専門のスキルを有する別の作業員が担当している。
国土交通省、「電柱本数の推移」、[2022年3月31日検索]、インターネット<URL:https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/chi_13_03.html>
上記の様な状況の中、この先も毎年電柱や架空ケーブルが建設され増加すること、将来的に現在建設された電柱や架空ケーブルの更改や撤去を考慮すると、少ない作業員で効率的且つ安全に工事することが求められている。
そこで本開示の目的は、電柱の設置と架空ケーブルの設置の両工程の同時作業を可能とし、もって、電柱と架空ケーブルの工事を短時間で安全に実施し易くできるケーブル支持金物を提供することにある。
本開示の一態様は以下のとおりである。
[1]
電柱に取り付けられて架空ケーブルを支持するケーブル支持金物であって、前記架空ケーブルを案内可能な滑車構造を有するケーブル支持金物。
[2]
前記滑車構造が、正面部材と、前記正面部材よりも前記電柱側に配置される背面部材と、前記正面部材と前記背面部材を通る第1回転軸線の周りに回転可能な第1滑車と、前記正面部材と前記背面部材を通る第2回転軸線の周りに回転可能な第2滑車と、前記正面部材、前記背面部材、前記第1滑車の外周面及び前記第2滑車の外周面によって前記架空ケーブルを案内可能に形成されるケーブル案内部と、を有する、[1]に記載のケーブル支持金物。
[3]
前記正面部材と前記背面部材のそれぞれが第1通し部と第2通し部を有し、
第1ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部を通過可能であり、
第2ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部を通過可能であり、
前記第1滑車が、前記第1ボルトを通される環状をなし、
前記第2滑車が、前記第2ボルトを通される環状をなす、[2]に記載のケーブル支持金物。
[4]
第1筒体と第2筒体を有し、
前記第1ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部とこれらの間に配置される前記第1筒体とを通過可能であり、
前記第2ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部とこれらの間に配置される前記第2筒体とを通過可能であり、
前記第1滑車が、前記第1筒体よりも厚みが小さく、前記第1筒体を通される環状をなし、
前記第2滑車が、前記第2筒体よりも厚みが小さく、前記第2筒体を通される環状をなす、[3]に記載のケーブル支持金物。
[5]
前記背面部材が、背面部と、前記背面部の両側部のそれぞれにおいて前記電柱側に折れ曲がる折曲部と、前記背面部に前記折曲部を介して連なる側面部と、を有する、[2]~[4]の何れか1項に記載のケーブル支持金物。
[6]
前記第1ボルトが前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部を通過し、且つ、前記第2ボルトが前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部を通過した閉状態から、前記正面部材を前記背面部材に対して前記第1ボルトの周りに回転させることにより、前記ケーブル案内部が正面側に開放された開状態にできる、[3]~[5]の何れか1項に記載のケーブル支持金物。
[7]
前記閉状態から、前記正面部材を前記背面部材に対して平行移動させてから前記第1ボルトの周りに回転させることにより、前記開状態にできる、[6]に記載のケーブル支持金物。
[8]
前記第2滑車が、前記第1滑車よりも上側に配置される、[2]~[7]の何れか1項に記載のケーブル支持金物。
本開示によれば、電柱の設置と架空ケーブルの設置の両工程の同時作業を可能とし、もって、電柱と架空ケーブルの工事を短時間で安全に実施し易くできるケーブル支持金物を提供することができる。
参考例における電柱と架空ケーブルの設置状態を示す側面図である。 図1のA部詳細図である。 (a)は図1のB部詳細図であり、(b)は(a)に示すケーブル支持金物に代えて用いることができるケーブル支持金物である。 (a)は参考例における電柱と架空ケーブルの設置のための第1ステップを示し、(b)は第2ステップを示し、(c)は第3ステップを示し、(d)は第4ステップを示し、(e)は第5ステップを示し、(f)は第6ステップを示す。 一実施形態のケーブル支持金物の斜視図である。 (a)は図5に示すケーブル支持金物の正面図であり、(b)は背面図であり、(c)は右側面図であり、(d)は左側面図であり、(e)は上面図であり、(f)は下面図である。 図5に示す滑車構造の斜視図である。 (a)は図7に示す滑車構造の正面図であり、(b)は背面図であり、(c)は右側面図であり、(d)は左側面図であり、(e)は上面図であり、(f)は下面図である。 (a)は一実施形態における電柱と架空ケーブルの設置のための第1ステップを示し、(b)は第2ステップを示し、(c)は第3ステップを示し、(d)は第4ステップを示し、(e)は第5ステップを示し、(f)は第6ステップを示す。
以下、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に例示説明する。
実施形態の説明の前に、まず参考例について説明する。
本参考例において、電柱1と架空ケーブル2は図1に示すように設置される。すなわち、架空ケーブル2は、間隔を開けて並べて配置された複数の電柱1の間に架け渡された状態で、これらの電柱1に支持される。架空ケーブル2は、光ケーブル又はメタルケーブルなどの通信ケーブル2aと、通信ケーブル2aを支持する支持体としての鋼線2b(メッセンジャーワイヤ)と、を有する。複数の電柱1は2つの引留柱1aの間に1つ以上の中間柱1bを有し、架空ケーブル2は2つの引留柱1aの間に1つ以上の中間柱1bを介して架け渡される。架空ケーブル2は、電柱1に取り付けられて架空ケーブル2を支持するケーブル支持金物3によって、各々の電柱1に支持される。
鋼線2bは、図2に示すように、公知のバンド構造4を有するケーブル支持金物3によって引留柱1aに固定される。また鋼線2bは、図3(a)に示すように、公知のケーブル挟持構造5を有するケーブル支持金物3によって各々の中間柱1bに固定される。なお、図3(a)に示すような、2枚の板部5aで鋼線2bを挟持するケーブル狭持構造に代えて、図3(b)に示すような、L字型ボルト5bを利用した公知のケーブル狭持構造を有するケーブル支持金物3を利用してもよい。
本参考例では、電柱1と架空ケーブル2は図4(a)~図4(f)に示すような手順で設置される。
図4(a)に示す第1ステップでは、建柱用穴の掘削を行う。まず、電柱1を新たに建設する位置を決める。位置決め後、地面を露出させるため必要に応じて舗装の破砕を行う。次に電柱1を設置する穴を掘削するが、誤って電気、ガス、水道等の配管埋設物を破損させることを回避するため、1.5m程度まで人が手作業で慎重に掘り進める。1.5m程度まで手掘りを行い、埋設物損傷リスクが無くなると、穴掘建柱車等の重機により、電柱1を建設するのに必要な深さまで穴を掘る。
図4(b)に示す第2ステップでは、建柱を行う。掘った穴に電柱1を入れるため、クレーンで電柱1を吊り上げ、安全を考慮して吊った電柱1が振れないように人がロープで支えながら穴に電柱1を建設する。
図4(c)に示す第3ステップでは、埋戻しを行う。穴を埋めながら土を締固め、建設した電柱1を地面に固定する。
図4(d)に示す第4ステップでは、所定の引留柱1aに架空ケーブル2を設置する。ケーブルドラムに巻き付けられた架空ケーブル2を必要な長さだけ繰り出し、地上からある程度の高さにケーブル支持金物3を使って固定する。作業は高所作業車が利用できる場合は高所作業車を利用するが、車両が入らない施工環境では、電柱1に取り付けた足場ボルトや梯子にて作業を行う。
図4(e)に示す第5ステップでは、中間柱1bに架空ケーブル2を設置する。第4ステップの時と同様に、中間柱1b毎に、地上からある程度の高さにケーブル支持金物3を取り付け、架空ケーブル2を固定する。固定時には、架空ケーブル2に張力を与えることで所定の高さを恒常的に維持できる状態とする。中間柱1bを必要な数だけ、上記の第1ステップ、第2ステップ、第3ステップ及び第5ステップの手順により設置する。
図4(f)に示す第6ステップでは、意図した範囲の架空ケーブル2の敷設が終わった最後の引留柱1aに架空ケーブル2を設置する。それまでと同様に、ケーブル支持金物3を使って電柱1に架空ケーブル2を固定し、張力を与えることで地上からのある程度の高さを保持させる。また、必要に応じて架空ケーブル2の余長部の処理を行う。
上述した参考例では、重機を使うことで作業員の労力の軽減は図られているものの、工事の手順自体が細分化され、既存設備の構造上の制約から工程は順を追って進めるしかなく、大幅に効率化を図ることが困難である。特に架空ケーブル2設置作業では、公知のケーブル支持金物3を用いることから電柱1毎の高所作業が必須であり、そのため効率化を図り難い。
そこで、本開示の一実施形態では、図5及び図6(a)~図6(f)に示すような、架空ケーブル2(の例えば鋼線2b)を案内可能な滑車構造6を有し、電柱1に取り付けられて架空ケーブル2を支持するケーブル支持金物3を用いる。このようなケーブル支持金物3を用いれば、架空ケーブル2を滑車構造6によって案内可能に支持した状態で電柱1を設置することができるため、電柱1の設置と架空ケーブル2の設置の両工程の同時作業を可能とし、もって、電柱1と架空ケーブル2の工事を短時間で安全に実施し易くできる。
本実施形態のケーブル支持金物3は、より具体的には、滑車構造6と電柱1に取り付けられるバンド構造4とを有する。なお、本実施形態のケーブル支持金物3は、バンド構造4を有する構成に限らず、バンド構造4以外の構造によって電柱1に取り付けられる構成としてもよい。
図7及び図8(a)~図8(f)に示すように、滑車構造6は、正面部材7と、正面部材7よりも電柱1側に配置される背面部材8と、正面部材7と背面部材8を通る第1回転軸線O1の周りに回転可能な第1滑車9と、正面部材7と背面部材8を通る第2回転軸線O2の周りに回転可能な第2滑車10と、正面部材7、背面部材8、第1滑車9の外周面9a及び第2滑車10の外周面10aによって架空ケーブル2を案内可能に形成されるケーブル案内部11と、を有する。ケーブル案内部11によれば、架空ケーブル2を、必要に応じて第1滑車9と第2滑車10との回転によってスムーズに架空ケーブル2の長手方向に案内しつつ、保持することができる。
説明の便宜上、第1回転軸線O1に沿う方向を軸方向又は厚み方向ともいう。本実施形態では、第2回転軸線O2は軸方向に沿って延びる。なお、第2回転軸線O2は、軸方向に沿って延びる構成に限らず、軸方向に対して多少傾斜して延びる構成としてもよい。
正面部材7と背面部材8のそれぞれは、第1通し部12と第2通し部13を有する。滑車構造6は、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12を通過可能な第1ボルト14と、第1ボルト14に螺合可能な第1ナット15を有する。バンド構造4は、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13を通過可能な第2ボルト16と、第2ボルト16に螺合可能な第2ナット17を有する。第1滑車9は、第1ボルト14を通される環状をなし、第2滑車10は、第2ボルト16を通される環状をなす。第1ボルト14の中心軸線によって第1回転軸線O1が構成され、第2ボルト16の中心軸線によって第2回転軸線O2が構成される。
滑車構造6は、より具体的には、例えば円筒状をなす第1筒体18と、例えば円筒状をなす第2筒体19を有し、第1ボルト14は、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12とこれらの間に配置される第1筒体18とを通過可能であり、第2ボルト16は、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13とこれらの間に配置される第2筒体19とを通過可能であり、第1滑車9は、第1筒体18よりも厚みが小さく、第1筒体18を通される例えば円盤状の環状をなし、第2滑車10は、第2筒体19よりも厚みが小さく、第2筒体19を通される例えば円盤状の環状をなす。なお、第1筒体18は円筒状以外の筒状をなす構成としてもよい。第2筒体19は円筒状以外の筒状をなす構成としてもよい。第1滑車9は円盤状以外の環状をなす構成としてもよい。第2滑車10は円盤状以外の環状をなす構成としてもよい。
したがって、第1ボルト14と第1ナット15により、正面部材7と背面部材8を第1筒体18に厚み方向に押さえ付けて固定することができ、第1筒体18の厚みにより、第1滑車9を回転可能に安定して保持することができる。また、第2ボルト16と第2ナット17により、正面部材7と背面部材8を第2筒体19に厚み方向に押さえ付けて固定することができ、第2筒体19の厚みにより、第2滑車10を回転可能に安定して保持することができる。なお滑車構造6は、第1筒体18と第2筒体19を有する構成に限らない。
背面部材8は、背面部8aと、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて電柱1側に折れ曲がる折曲部8bと、背面部8aに折曲部8bを介して連なる側面部8cと、を有する。背面部8aは、厚み方向に厚みを有する平面状の板状をなす。折曲部8bは、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて下端側部分のみに設けられる。なお、折曲部8bはこれに限らず、例えば、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて上端から下端までにわたって設けられる構成や、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて上下方向中間部のみに設けられる構成など、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて上端から下端までの少なくとも一部に設けられる構成とすればよい。側面部8cは、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて折曲部8bを介して折れ曲がった平面状の板状をなす。つまり、側面部8cは、一対の板状部分からなる。背面部材8を背面部8a、折曲部8b及び側面部8cを有する構成とすることにより、背面部材8を側面部8cを介して電柱1に安定して支持させることができる。なお背面部材8は、背面部8a、折曲部8b及び側面部8cを有する構成に限らない。
図8(a)に示すように、ケーブル支持金物3(より具体的には滑車構造6)は、第1ボルト14が正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12を通過し、且つ、第2ボルト16が正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13を通過した閉状態(図8(a)に実線で示す状態)から、正面部材7を背面部材8に対して第1ボルト14の周りに(例えば図8(a)に円弧状の二点鎖線矢印で示すように90°)回転させることにより、ケーブル案内部11が正面側に開放された開状態にできる。より具体的には、ケーブル支持金物3は、閉状態から、正面部材7を背面部材8に対して図8(a)に直線状の二点鎖線矢印で示すように平行移動させてから第1ボルト14の周りに回転させることにより、開状態にできる。なお、「ケーブル案内部11が正面側に開放された開状態」とは、ケーブル案内部11に対して架空ケーブル2を軸方向に出し入れできる状態を意味する。
閉状態から正面部材7を背面部材8に対して平行移動させてから第1ボルト14の周りに回転させることにより開状態にできるようにケーブル支持金物3を構成することにより、滑車構造6(より具体的にはケーブル案内部11)に対する架空ケーブル2の取り付け又は取り外しを、第1ナット15と第2ナット17を緩めて正面部材7を平行移動させて回転させるという簡単な操作によって容易に行えるようにしつつ、上記操作に平行移動を必要とすることで、不意にケーブル支持金物3が開状態となるのを抑制し、もって架空ケーブル2の脱落を抑制し易くすることができる。
このような構成は、例えば、図示するように正面部材7の第2通し部13を、閉状態において正面部材7の一側部に開口し、第1回転軸線O1の周方向に延びる周方向切り欠き部13aと、閉状態において第1回転軸線O1の径方向に延び、周方向切り欠き部13aに連なる径方向切り欠き部13bとによって形成し、正面部材7の第1通し部12を径方向切り欠き部13bと同じ方向に延びる長孔状切り欠き部12aによって形成することにより、実現可能である。
なお、閉状態から正面部材7を背面部材8に対して平行移動させることなく第1ボルト14の周りに回転させることにより開状態にできるようにケーブル支持金物3を構成してもよい。このような構成によれば、滑車構造6(より具体的にはケーブル案内部11)に対する架空ケーブル2の取り付け又は取り外しを容易に行えるようにできる。
第2滑車10は第1滑車9よりも上側に配置される。このような構成によれば、ケーブル支持金物3を介して架空ケーブル2を電柱1に取り付けた状態において、第1ナット15と第2ナット17が緩んだ場合でも、正面部材7が背面部材8に対して(第1回転軸線O1の径方向に沿って上側に)平行移動することが重力の作用によって抑制されるため、不意にケーブル支持金物3が開状態となるのを抑制することができる。なお、ケーブル支持金物3の構成はこれに限らず、例えば、第2滑車10を第1滑車9よりも下側に配置する構成としてもよい。
また、ケーブル支持金物3は、第1ボルト14と第1ナット15を滑車構造6に設け、第2ボルト16と第2ナット17をバンド構造4に設ける構成に限らず、例えば、第1ボルト14と第1ナット15をバンド構造4に設け、第2ボルト16と第2ナット17を滑車構造6に設ける構成としてもよい。
図5及び図6(a)~図6(f)に示すように、バンド構造4は、正面側バンド4a、背面側バンド4b、第1ボルト14、第1ナット15、第3ボルト4c、第3ナット4d、第4ボルト4e及び第4ナット4fを有する。第2ボルト16は、正面側バンド4aから正面側に突出するように設けられる。
バンド構造4は、電柱1の外周部に一方側から正面側バンド4aを配置し、他方側から背面側バンド4bを配置し、正面側バンド4aの一端部と背面側バンド4bの一端部とを通る第3ボルト4cに第3ナット4dを螺合させ、正面側バンド4aの他端部と背面側バンド4bの他端部とを通る第4ボルト4eに第4ナット4fを螺合させることにより、電柱1に固定することができる。
図6(c)等に示すように、正面側バンド4aと背面部材8との間には軸方向の隙間が設けられる。なお、ケーブル支持金物3はこれに限らず、例えば、上記の隙間が無くなるように例えば背面部材8の側面部8cの軸方向長さをより短くした構成としてもよい。
本実施形態のケーブル支持金物3によれば、電柱1と架空ケーブル2を例えば、図9(a)~図9(f)に示すような手順で効率的且つ安全に設置することができる。なお、本実施形態のケーブル支持金物3を用いる電柱1と架空ケーブル2の設置方法はこれに限らない。
図9(a)に示す第1ステップでは、建柱用穴の掘削を行う。まず、電柱1を新たに建設する位置を決める。位置決め後、地面を露出させるため必要に応じて舗装の破砕を行う。次に電柱1を設置する穴を掘削するが、誤って電気、ガス、水道等の配管埋設物を破損させることを回避するため、1.5m程度まで人が手作業で慎重に掘り進める。1.5m程度まで手掘りを行い、埋設物損傷リスクが無くなると、穴掘建柱車等の重機により、電柱1を建設するのに必要な深さまで穴を掘る。
図9(b)に示す第2ステップでは、新たに建設する中間柱1bとしての電柱1へのケーブル支持金物3を介した架空ケーブル2の取り付けを行う。電柱1を重機で持ち上げる前に地上で滑車構造6を有するケーブル支持金物3を取り付け、架空ケーブル2をケーブル案内部11に配置し、保持させる。
図9(c)に示す第3ステップでは、電柱1と架空ケーブル2一体での建設を行う。架空ケーブル2を保持した状態の電柱1を重機で持ち上げ、予め掘削した穴へ電柱1を設置する。電柱1を設置する作業完了と共に、架空ケーブル2の設置も完了するため、参考例で必要とされた高所作業が不要となる。
図9(d)に示す第4ステップでは、埋め戻しを行う。穴を埋めながら土を締固め、建設した電柱1を地面に固定する。中間柱1bを必要な数だけ、上記の第1ステップから第4ステップの手順により設置する。
図9(e)に示す第5ステップでは、一方の引留柱1aへの架空ケーブル2の固定を行う。架空ケーブル2新設区間の両端では、架空ケーブル2の固定と張力の付与が必要になるため、高所作業により架空ケーブル2の固定を行う。一方の引留柱1aには、公知のケーブル支持金物3を使って架空ケーブル2を固定する。
図9(f)に示す第6ステップでは、他方の引留柱1aへの架空ケーブル2の固定を行う。その際、公知のケーブル支持金物3を使って架空ケーブル2を固定し、張力を与えることで地上からのある程度の高さを保持させる。また、必要に応じて架空ケーブル2の余長部の処理を行う。
このような手順によれば、架空ケーブル2の固定部以外の高所作業が不要となり、電柱1の設置と共に架空ケーブル2の敷設も終えることができるため、大幅な効率化が実現できる。また、工事あたりに必要な高所作業自体の数も削減できるため、重篤な事故につながる落下物や転落事故のリスクの低減にも寄与できる。
副次的な効果として、架空ケーブル2の固定部以外は滑車構造6によって自由に架空ケーブル2が電柱1間を移動できる状態で敷設されるため、複数の電柱1や架空ケーブル2にかかる力の不平衡の発生を抑制し、設備の劣化を抑え長寿命化にも貢献できる。
なお、上記の手順の逆の手順により、電柱1と架空ケーブル2一体での撤去を行うこともできる。
本開示は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
したがって、前述した実施形態のケーブル支持金物3は、電柱1に取り付けられて架空ケーブル2を支持するケーブル支持金物3であって、架空ケーブル2を案内可能な滑車構造6を有するケーブル支持金物3である限り、種々変更可能である。
例えば、滑車構造6は第1滑車9と第2滑車10を有する構成に限らず、例えば、1つのみの滑車を有する構成としてもよい。ケーブル案内部11が第1滑車9の外周面9aと第2滑車10の外周面10aのみによって架空ケーブル2を案内可能に形成される構成としてもよい。正面部材7と背面部材8が一体に形成される構成としてもよい。
なお、前述した実施形態のケーブル支持金物3は、滑車構造6が、正面部材7と、正面部材7よりも電柱1側に配置される背面部材8と、正面部材7と背面部材8を通る第1回転軸線O1の周りに回転可能な第1滑車9と、正面部材7と背面部材8を通る第2回転軸線O2の周りに回転可能な第2滑車10と、正面部材7、背面部材8、第1滑車9の外周面9a及び第2滑車10の外周面10aによって架空ケーブル2を案内可能に形成されるケーブル案内部11と、を有するケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、正面部材7と背面部材8のそれぞれが第1通し部12と第2通し部13を有し、第1ボルト14が、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12を通過可能であり、第2ボルト16が、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13を通過可能であり、第1滑車9が、第1ボルト14を通される環状をなし、第2滑車10が、第2ボルト16を通される環状をなす、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、第1筒体18と第2筒体19を有し、第1ボルト14が、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12とこれらの間に配置される第1筒体18とを通過可能であり、第2ボルト16が、正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13とこれらの間に配置される第2筒体19とを通過可能であり、第1滑車9が、第1筒体18よりも厚みが小さく、第1筒体18を通される環状をなし、第2滑車10が、第2筒体19よりも厚みが小さく、第2筒体19を通される環状をなす、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、背面部材8が、背面部8aと、背面部8aの両側部のそれぞれにおいて電柱1側に折れ曲がる折曲部8bと、背面部8aに折曲部8bを介して連なる側面部8cと、を有する、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、第1ボルト14が正面部材7と背面部材8のそれぞれの第1通し部12を通過し、且つ、第2ボルト16が正面部材7と背面部材8のそれぞれの第2通し部13を通過した閉状態から、正面部材7を背面部材8に対して第1ボルト14の周りに回転させることにより、ケーブル案内部11が正面側に開放された開状態にできる、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、閉状態から、正面部材7を背面部材8に対して平行移動させてから第1ボルト14の周りに回転させることにより、開状態にできる、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
前述した実施形態のケーブル支持金物3は、第2滑車10が、第1滑車9よりも上側に配置される、ケーブル支持金物3であることが好ましい。
1 電柱
1a 引留柱
1b 中間柱
2 架空ケーブル
2a 通信ケーブル
2b 鋼線
3 ケーブル支持金物
4 バンド構造
4a 正面側バンド
4b 背面側バンド
4c 第3ボルト
4d 第3ナット
4e 第4ボルト
4f 第4ナット
5 ケーブル挟持構造
5a 板部
5b L字型ボルト
6 滑車構造
7 正面部材
8 背面部材
8a 背面部
8b 折曲部
8c 側面部
9 第1滑車
9a 外周面
10 第2滑車
10a 外周面
11 ケーブル案内部
12 第1通し部
12a 長孔状切り欠き部
13 第2通し部
13a 周方向切り欠き部
13b 径方向切り欠き部
14 第1ボルト
15 第1ナット
16 第2ボルト
17 第2ナット
18 第1筒体
19 第2筒体
O1 第1回転軸線
O2 第2回転軸線

Claims (8)

  1. 電柱に取り付けられて架空ケーブルを支持するケーブル支持金物であって、前記架空ケーブルを案内可能な滑車構造を有するケーブル支持金物。
  2. 前記滑車構造が、正面部材と、前記正面部材よりも前記電柱側に配置される背面部材と、前記正面部材と前記背面部材を通る第1回転軸線の周りに回転可能な第1滑車と、前記正面部材と前記背面部材を通る第2回転軸線の周りに回転可能な第2滑車と、前記正面部材、前記背面部材、前記第1滑車の外周面及び前記第2滑車の外周面によって前記架空ケーブルを案内可能に形成されるケーブル案内部と、を有する、請求項1に記載のケーブル支持金物。
  3. 前記正面部材と前記背面部材のそれぞれが第1通し部と第2通し部を有し、
    第1ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部を通過可能であり、
    第2ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部を通過可能であり、
    前記第1滑車が、前記第1ボルトを通される環状をなし、
    前記第2滑車が、前記第2ボルトを通される環状をなす、請求項2に記載のケーブル支持金物。
  4. 第1筒体と第2筒体を有し、
    前記第1ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部とこれらの間に配置される前記第1筒体とを通過可能であり、
    前記第2ボルトが、前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部とこれらの間に配置される前記第2筒体とを通過可能であり、
    前記第1滑車が、前記第1筒体よりも厚みが小さく、前記第1筒体を通される環状をなし、
    前記第2滑車が、前記第2筒体よりも厚みが小さく、前記第2筒体を通される環状をなす、請求項3に記載のケーブル支持金物。
  5. 前記背面部材が、背面部と、前記背面部の両側部のそれぞれにおいて前記電柱側に折れ曲がる折曲部と、前記背面部に前記折曲部を介して連なる側面部と、を有する、請求項2に記載のケーブル支持金物。
  6. 前記第1ボルトが前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第1通し部を通過し、且つ、前記第2ボルトが前記正面部材と前記背面部材のそれぞれの前記第2通し部を通過した閉状態から、前記正面部材を前記背面部材に対して前記第1ボルトの周りに回転させることにより、前記ケーブル案内部が正面側に開放された開状態にできる、請求項3に記載のケーブル支持金物。
  7. 前記閉状態から、前記正面部材を前記背面部材に対して平行移動させてから前記第1ボルトの周りに回転させることにより、前記開状態にできる、請求項6に記載のケーブル支持金物。
  8. 前記第2滑車が、前記第1滑車よりも上側に配置される、請求項6に記載のケーブル支持金物。
JP2022080093A 2022-05-16 2022-05-16 ケーブル支持金物 Pending JP2023168781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080093A JP2023168781A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 ケーブル支持金物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080093A JP2023168781A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 ケーブル支持金物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023168781A true JP2023168781A (ja) 2023-11-29

Family

ID=88923568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022080093A Pending JP2023168781A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 ケーブル支持金物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023168781A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150096241A1 (en) Tower structure
US10781601B2 (en) Link-plate connection for monopole reinforcing bars
JP2023168781A (ja) ケーブル支持金物
CN103243963A (zh) 一种悬浮抱杆分段吊装钢管杆方法
KR102024683B1 (ko) 도로시설물용 회전형 폴
JP6629948B1 (ja) 仮支持柱、電柱建替支援装置及び電柱建替方法
KR20030086433A (ko) 광섬유 복합가공지선용 권선 프레임
CN112875538B (zh) 一种预制装配式高架箱梁吊装工艺
KR101807212B1 (ko) 배전선로의 고정기능을 갖는 전주용 완철구조
KR101771109B1 (ko) 하이브리드 풍력발전기의 타워 세그먼트용 인양 지그
US20210246682A1 (en) Utility structure with retractable mast
CN110492391B (zh) 顶升式全防护跨越架及其搭建方法
KR102413386B1 (ko) 무정전 바이패스 케이블의 주상 포설 방법
CN211735003U (zh) 门架式桥墩以及高架桥
KR101188694B1 (ko) 통신용 강관주의 근가장치
CN219587294U (zh) 一种沉井施工挡雨棚
KR20130037498A (ko) 케이블 포설용 지지장치
AU2011201492B2 (en) Tailored Monopole Strengthening
CN201850816U (zh) 一种适合在狭窄平面竖立的工程用多节套筒竖竿
JP2006291535A (ja) 柱の補強金具及び当該補強金具の固定方法
RU28507U1 (ru) Радиомачта сотовой связи
Stephen et al. Construction Techniques
US20240151058A1 (en) Assembled utility pole, pole building method and rebuilding method
KR101228085B1 (ko) 타워구조물의 시공구조 및 시공방법
RU2768534C1 (ru) Способ монтажа постоянной быстровозводимой облегченной опоры для производства аварийно-восстановительных работ на линиях электропередачи

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220517

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20230629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230629