JP2023165963A - イオン除去システム - Google Patents

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卓矢 神田
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Abstract

Figure 2023165963000001
【課題】金属イオンの除去効果を高めることができるイオン除去システムを提供すること。
【解決手段】イオン除去システムは、電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する電気分解装置と、電気分解装置に接続され、電気分解装置に硬水を供給する硬水流路と、硬水流路の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンクと、電気分解装置が生成したアルカリ水又は酸性水をバッチ処理タンクに戻すようにバッチ処理タンクに接続される戻し流路と、バッチ処理タンク、電気分解装置および戻し流路を含む循環流路に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、発生させた微細気泡により水中の金属イオンを吸着して除去する、微細気泡発生装置と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン除去システムに関する。
従来より、硬水中の金属イオンを除去するイオン除去システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のイオン除去システムは、硬水を収容する硬水収容部と、微細気泡を発生させて硬水収容部に供給する微細気泡発生手段とを備える。硬水収容部において硬水中の金属イオンを微細気泡に吸着させて、硬水中から金属イオンを除去する。
国際公開第2018-159693号公報
昨今では、微細気泡による金属イオンの除去効果を高めることが求められている。特許文献1に開示されるような構成を含めて、微細気泡による金属イオンの除去効果を高めることに関して未だ改善の余地がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、金属イオンの除去効果を高めることができるイオン除去システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のイオン除去システムは、電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する電気分解装置と、前記電気分解装置に接続され、前記電気分解装置に硬水を供給する硬水流路と、前記硬水流路の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンクと、前記電気分解装置が生成したアルカリ水又は酸性水を前記バッチ処理タンクに戻すように前記バッチ処理タンクに接続される戻し流路と、前記バッチ処理タンク、前記電気分解装置および前記戻し流路を含む循環流路に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、発生させた微細気泡により水中の金属イオンを吸着して除去する、微細気泡発生装置と、を備える。
本発明のイオン除去システムによれば、金属イオンの除去効果を高めることができる。
実施形態1におけるイオン除去システムの概略図 実施形態1における原水注水モードの第1段階の水の流れを示す図 実施形態1における原水注水モードの第2段階の水の流れを示す図 実施形態1における第1結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態1における第2結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態1における処理水供給モードの水の流れを示す図 実施形態1における第1洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態1における第2洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態1における異常発生時モードの水の流れを示す図 イオン除去装置による金属イオンの吸着の仮説原理を説明するための模式図 イオン除去装置による金属イオンの結晶化の仮説原理を説明するための模式図 イオン除去装置による金属イオンの吸着の仮説原理を説明するための模式図 イオン除去装置による金属イオンの結晶化の仮説原理を説明するための模式図 実施形態2におけるイオン除去システムの概略図 イオン除去装置による再生処理の仮説原理を説明するための模式図 実施形態3におけるイオン除去システムの概略図 実施形態3における原水注水モードの第1段階の水の流れを示す図 実施形態3における原水注水モードの第2段階の水の流れを示す図 実施形態3における第1結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態3における第2結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態3における第1処理水供給モードの水の流れを示す図 実施形態3における第2処理水供給モードの水の流れを示す図 実施形態3における第1洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態3における第2洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態3における異常発生時モードの水の流れを示す図 実施形態4におけるイオン除去システムの概略図 実施形態4における原水注水モードの第1段階の水の流れを示す図 実施形態4における原水注水モードの第2段階の水の流れを示す図 実施形態4における第1結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態4における第2結晶化処理モードの水の流れを示す図 実施形態4における処理水供給モードの水の流れを示す図 実施形態4における第1洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態4における第2洗浄モードの水の流れを示す図 実施形態4における第1異常発生時モードの水の流れを示す図 実施形態4における第2異常発生時モードの水の流れがない状態を示す図
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1におけるイオン除去システム2の概略図である。
イオン除去システム2は、微細気泡を用いて硬水中から金属イオンを除去するシステムである。ここでの金属イオンとは、カルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)である。実施形態1におけるイオン除去システム2は、硬水中から金属イオンを除去して分離することにより、硬水中における金属イオンの濃度(硬度)を所定濃度以下まで低下させて、軟水を製造する軟水化装置である。なお、硬水及び軟水の定義としては、例えば、WHOの定義を用いてもよい。すなわち、硬度120mg/L未満を軟水と定義し、硬度120mg/L以上を硬水と定義してもよい。
実施形態1における微細気泡とは、直径100μm以下の気泡である。微細気泡には、マイクロバブル(直径が例えば1μm以上100μm以下)と、ナノバブル(直径が例えば1μm未満)が含まれる。マイクロバブルは、水処理の分野における当業者がマイクロオーダーの気泡径と認識できる気泡としてもよい。また、ナノバブルは、水処理の分野における当業者がナノオーダーの気泡径と認識できる気泡としてもよい。微細気泡は、水中での滞留時間が長いこと、気泡単体として直径が大きくなりにくく他の気泡と合体しにくいこと、接触面積が大きく化学反応が生じやすいこと等、通常の気泡とは異なった性質を有する。
なお、微細気泡としては、直径100μm以上の気泡(ミリバブルなど)を少しの割合で含むものでもよい。例えば、直径100μm以下の割合が90%以上のものを微細気泡と定義してもよい。これに加えて、直径60μm以下の割合が50%以上、直径20μm以下の割合が5%以上などの条件を加えてもよい。また、気泡の直径(気泡径)を測定する際には、例えば、高速度カメラで微細気泡を含む硬水を直接撮影して、画像処理により3点法で気泡径を算出してもよく、あるいは、それ以外の任意の方法で測定してもよい。気泡径を測定するタイミングは、微細気泡が滞留している時間であれば任意のタイミングであってもよい。なお、前述した高速度カメラを用いた測定方法の条件の一例は、以下の通りである。
高速度カメラ :FASTCAM 1024 PCI (株式会社フォトロン)
レンズシステム :Z16 APO (Leica社)
対物レンズ :Planapo 2.0x(Leica社)
撮影速度 :1000fps
シャッター速度 :1/505000sec
画像領域 :1024×1024 pixel(マイクロバブル撮影領域 1.42mm×1.42mm、ミリバブル撮影領域 5.69mm×5.69mm)
画像処理ソフト :Image-Pro Plus (Media Cybermetics社)
図1に示すイオン除去システム2は、硬水流路4と、バッチ処理タンク6と、電気分解装置8と、微細気泡発生装置10A、10Bと、分離装置12と、制御部13とを備える。
硬水流路4は、電気分解装置8に硬水を供給する流路である。硬水流路4は、図示しない硬水の水源に接続されている。実施形態1の硬水流路4は、バッチ処理タンク6を経由して電気分解装置8に硬水を供給するように電気分解装置8に接続されている。
硬水流路4が電気分解装置8に接続される箇所では、硬水流路4が2つの流路に分岐している。これらの流路は、後述する微細気泡発生装置10A、10Bのそれぞれに対応している。
硬水流路4の途中には、バッチ処理タンク6に加えて、バルブ11、ポンプ14、流量センサ16、バルブ18、バルブ20が設けられている。
バッチ処理タンク6は、硬水流路4の途中に設けられたタンクである。バッチ処理タンク6は、硬水流路4から供給される硬水を収容する。バッチ処理タンク6を設けることにより、バッチ処理が可能となる。
バルブ11は、硬水流路4からバッチ処理タンク6への通水を制御する弁である(実施形態1では電磁弁)。ポンプ14は、バッチ処理タンク6に収容されている硬水を電気分解装置8へ供給するためのポンプである。流量センサ16は、バッチ処理タンク6から電気分解装置8へ供給される硬水の流量を測定するセンサである。
電気分解装置8は、硬水流路4から供給される硬水を電気分解することによりアルカリ水と酸性水を生成する装置である。電気分解装置8には2つの流路として、第1流路22と第2流路24とが接続されている。
第1流路22と第2流路24は、電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水を交互に通水可能な流路である。第1流路22がアルカリ水を通水するときは第2流路24が酸性水を通水し、第1流路22が酸性水を通水するときは第2流路24がアルカリ水を通水する。
第1流路22の途中には微細気泡発生装置10Aが設けられている。同様に、第2流路24の途中には微細気泡発生装置10Bが設けられている。
微細気泡発生装置10A、10Bはそれぞれ、第1流路22、第2流路24に微細気泡を発生させて供給する装置である。微細気泡をそれぞれの流路に供給することにより、流路を流れる水に含まれる金属イオンを微細気泡に吸着して水中から除去することができる。実施形態1の微細気泡発生装置10A、10Bは、キャビテーション作用により微細気泡を発生させる装置である。微細気泡発生装置10A、10Bは、微細気泡発生装置10A、10Bを通過する水に対して自動的に微細気泡を供給する。
第1流路22には、第1戻し流路26と、第1排水流路28とが接続されている。第1戻し流路26は、第1流路22からバッチ処理タンク6に接続される流路である。第1排水流路28は、第1流路22からバッチ処理タンク6を経由せずにイオン除去システム2の系外に延びる流路である。
第1戻し流路26と第1排水流路28が第1流路22に接続する箇所にはバルブ30が設けられている。バルブ30は、第1流路22から第1戻し流路26又は第1排水流路28への通水を切り替えるための弁である(実施形態1では電動弁)。
第2流路24には、第2戻し流路31と、第2排水流路32とが接続されている。第2戻し流路31は、第2流路24からバッチ処理タンク6に接続される流路である。第2排水流路32は、第2流路24からバッチ処理タンク6を経由せずにイオン除去システム2の系外に延びる流路である。
第2戻し流路31と第2排水流路32が第2流路24に接続する箇所にはバルブ34が設けられている。バルブ34は、第2流路24から第2戻し流路31又は第2排水流路32への通水を切り替えるための弁である(実施形態1では電動弁)。
上述した第1戻し流路26と第2戻し流路31が硬水流路4に接続される接続ポイントは、実施形態1ではバッチ処理タンク6に相当する。接続ポイントに相当するバッチ処理タンク6よりも下流側において硬水流路4には分岐流路36が接続されている。分岐流路36は、バッチ処理タンク6と電気分解装置8の間で硬水流路4から分岐する流路である。
分岐流路36が硬水流路4に接続する箇所には前述したバルブ18が設けられている。バルブ18は、硬水流路4から分岐流路36への通水および止水を切り替えるための弁である(実施形態1では電動弁)。バルブ18の下流側に設けられたバルブ20は、第1の流路22と第2の流路24のそれぞれに通水される流量の割合を調整可能とする弁である(実施形態1では電動弁)。
分岐流路36には分離装置12が接続されている。分離装置12は、金属成分の結晶を水中から分離する装置である。実施形態1の分離装置12は、水中に含まれる結晶等の固体を遠心分離により分離するサイクロン方式の分離装置である。
分離装置12には2つの流路として、第3流路38と第3排水流路40が接続されている。第3流路38は、分離装置12により結晶が分離された処理水を通水する流路である。排水流路40は、分離装置12で分離された結晶を含む排水を通水する流路である。排水流路40は、前述した第1排水流路28、第2排水流路32とともに、バッチ処理タンク6を経由せずにイオン除去システム2の系外に延びている。
第3流路38の途中には、pHセンサ42と濁度センサ44とが設けられている。pHセンサ42および濁度センサ44は、第3流路38に通水される処理水のpH値と濁度をそれぞれ測定するセンサである。
第3流路38の途中にはさらに、第3戻し流路46が接続されている。第3戻し流路46は、第3流路38とバッチ処理タンク6の間に接続される流路である。
第3戻し流路46が第3流路38に接続する箇所にはバルブ47が設けられている。バルブ47は、第3流路38から第3戻し流路46への通水および止水を切り替えるための弁である(実施形態1では電動弁)。
第3流路38にはさらに、貯水タンク48が接続されている。貯水タンク48は、第3流路38から供給される処理水を貯水するタンクである。貯水タンク48に貯水された処理水はポンプ50により水栓52に供給される。ポンプ50を駆動することで、イオン除去システム2で硬水を処理することにより得られた処理水(すなわち、軟水)を水栓52に供給して利用することができる。
制御部13は、上述したイオン除去システム2の各構成要素を制御する部材である。制御部13は、各バルブの開閉制御、各ポンプのON/OFF制御、電気分解装置8のON/OFF制御、分離装置12のON/OFF制御等を実行する。制御部13は例えば、マイクロコンピュータである。
制御部13は、イオン除去システム2を複数の運転モードで運転する。これらの運転モードについて説明する。
(原水注水モード)
原水注水モードは、イオン除去システム2の運転を開始する際に、原水である硬水を各流路に注入するモードである。具体的には、図2A、図2Bに示すような流れを生じさせるように制御部13が制御する。図2A、図2B以降の図面では、水の流れを矢印で表し、矢印のない流路には水の流れは生じていないものとする。
図2Aは、原水注水モードの第1段階として、流路に残存している残水を排水するモードを示す。図2Aに示すように、制御部13は、硬水流路4に硬水を通水するようにバルブ11を開くとともに、バッチ処理タンク6の硬水を電気分解装置8に供給するようにポンプ14を駆動する。制御部13はこのとき、バッチ処理タンク6から電気分解装置8に流れる硬水の流量を、流量センサ16の検知結果に基づいて取得する。制御部13はさらに、硬水流路4から分岐流路36へは止水して硬水が流れないようにバルブ18の開閉を制御する。制御部13はさらに、電気分解装置8を運転せず、硬水流路4に通水する硬水を第1流路22と第2流路24にそのまま通水するように制御する。制御部13はさらに、第1流路22に通水した硬水を第1排水流路28に通水するようにバルブ30の開閉を制御し、第2流路24に通水した硬水を第2排水流路32に通水するようにバルブ34の開閉を制御する。これにより、図2Aに示すような矢印の流れが生じ、各流路に残存している残水が排水される。
図2Bは、原水注水モードの第2段階として、バッチ処理タンク6に新たな硬水を注入するモードを示す。制御部13は、図2Aに示す状態からバルブ30、34の開閉を変更する。具体的には、第1流路22に通水される硬水を第1戻し流路26へ通水するようにバルブ30の開閉を制御し、第2流路24に通水される硬水を第2戻し流路31へ通水するようにバルブ34の開閉を制御する。これにより、図2Bに示すような矢印の流れが生じ、バッチ処理タンク6に新たな硬水が注入される。
上述した原水注水モードを実行した後、以下で説明する第1結晶化処理モードあるいは第2結晶化処理モードを実行する。
(第1結晶化処理モード(第1モード))
図3Aは、第1結晶化処理モードを示す。制御部13はバルブ11を閉じるとともに、バッチ処理タンク6に収容された硬水を電気分解装置8に供給するようにポンプ14を駆動する。制御部13は、硬水流路4から分岐流路36に通水しないようにバルブ18を制御する。制御部13はさらに、電気分解装置8を駆動して、アルカリ水と酸性水を生成させる。具体的には、電気分解装置8がバッチ処理タンク6から供給される硬水を電気分解することにより、アルカリ水と酸性水を生成する。制御部13は、電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水の流量の割合をバルブ20の開度によって制御する。
電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水のうち、第1結晶化処理モードでは、アルカリ水を第1流路22に通水し、酸性水を第2流路24に通水するように制御部13が電気分解装置8を制御する。
制御部13はさらに、第1流路22に通水したアルカリ水を第1戻し流路26に通水するようにバルブ30を制御し、第2流路24に通水した酸性水を第2排水流路32に通水するようにバルブ34を制御する。これにより、図3Aに示すような矢印の流れが生じる。
図3Aに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第1流路22、第1戻し流路26の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。第1流路22は、第1戻し流路26とともに戻し流路として機能する。当該循環流路において、第1流路22に通水されるアルカリ水に対して微細気泡発生装置10Aから微細気泡が供給される。微細気泡の供給により、アルカリ水中に含まれる金属イオンが微細気泡に吸着されて、アルカリ水中から除去される。微細気泡による金属イオンの除去の原理については後述する。
金属イオンの除去処理が行われた硬水は「処理水」となり、バッチ処理タンク6に溜められる。処理水はその後、ポンプ14により吸引されて電気分解装置8に送られ、微細気泡発生装置10Aにより再度、微細気泡が供給される。処理水が循環流路を流れることにより、処理水に微細気泡が継続的に供給され、金属イオンの除去処理が継続的に行われる。
循環流路にアルカリ水を循環させることにより、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去が継続的に行われる。pH値を上昇させることで、微細気泡の表面に存在する負の電荷を持つOHが増加し、Ca2+が微細気泡に吸着されやすくなる。その結果、後述するように金属イオンの結晶化を促進することができ、金属イオンの除去効果を高めることができる。また、金属成分の結晶を含むアルカリ水を循環させることで、水中に含まれる金属イオンを結晶に付着させる形で結晶化させることができ、金属イオンの結晶化をさらに促進することができる。
なお、第2流路24を流れる酸性水は、第2排水流路32を経由してイオン除去システム2の系外に排水される。
(第2結晶化処理モード(第2モード))
図3Bは、第2結晶化処理モードを示す。第2結晶化処理モードでは、図3Aに示した第1結晶化処理モードと異なり、電気分解装置8が生成したアルカリ水と酸性水のうち、酸性水を第1流路22に通水し、アルカリ水を第2流路24に通水するように制御部13が電気分解装置8を制御する。さらに、第1流路22に通水した酸性水を第1排水流路28に通水するようにバルブ30を制御し、第2流路24に通水したアルカリ水を第2戻し流路31に通水するようにバルブ34を制御する。これにより、図3Bに示すような矢印の流れが生じる。
図3Bに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第2流路24、第2戻し流路31の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。第2流路24は、第2戻し流路31とともに戻し流路として機能する。当該循環流路において、第2流路24に通水されるアルカリ水に対して微細気泡発生装置10Bから微細気泡が供給される。微細気泡の供給により、アルカリ水中に含まれる金属イオンが微細気泡に吸着されて、アルカリ水中から除去される。金属イオンの除去処理が行われた硬水は「処理水」となり、バッチ処理タンク6に溜められる。処理水はその後、ポンプ14により吸引されて電気分解装置8に送られ、微細気泡発生装置10Bにより再度、微細気泡が供給される。処理水が循環流路を流れることにより、処理水に微細気泡が継続的に供給され、金属イオンの除去処理が継続的に行われる。
第1結晶化処理モードと同様に、循環流路にアルカリ水を循環させることで、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去を継続的に行うことができる。これにより、第1結晶化処理モードと同様の効果を奏することができる。
なお、第1流路22を流れる酸性水は、第1排水流路28を経由してイオン除去システム2の系外に排水される。
上述した第1結晶化処理モードあるいは第2結晶化処理モードを実行した後、以下で説明する処理水供給モードを実行する。
(処理水供給モード(第3モード))
図4は、処理水供給モードを示す。処理水供給モードは、第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードで硬水を処理することにより得られた処理水を水栓52に供給する運転モードである。
制御部13はまず、分岐流路36へ通水するようにバルブ18の開閉を制御する。この状態でポンプ14を駆動することにより、バッチ処理タンク6に溜められた処理水を分岐流路36に通水する。制御部13はこのとき、電気分解装置8へ通水しないようにバルブ20の開閉を制御する。
分岐流路36に通水された処理水は分離装置12に送られる。分離装置12は、処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する。分離装置12はさらに、結晶が分離された処理水を第3流路38に供給し、結晶を含む排水を第3排水流路40に通水する。
第3流路38に通水された処理水は、貯水タンク48に溜められる。その後、ポンプ50を作動させることにより、貯水タンク48に溜められた処理水(すなわち軟水)を水栓52に供給して、水栓52で処理水が利用可能となる。
制御部13は、上述した原水注水モード、第1結晶化処理モード、処理水供給モードを順に行う制御と、原水注水モード、第2結晶化処理モード、処理水供給モードを順に行う制御を交互に行う。第1結晶化モードと第2結晶化モードはともに、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、戻し流路26、31を含む流路に循環流路を構成し、循環流路にアルカリ水を循環させながら、酸性水をイオン除去システム2の系外に排水するものである。第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードを交互に実施することにより、アルカリ水を通水した流路を酸性水で洗浄することができ、イオン除去システム2内の流路を金属イオンの除去処理に適した状態に保つことができる。これにより、微細気泡による金属イオンの除去効果を高めることができる。
制御部13は、上述した複数のモードとは別のモードとして、以下で説明する第1洗浄モード、第2洗浄モードおよび異常発生時モードを実行可能である。
(第1洗浄モード)
図5Aは、第1洗浄モードを示す。制御部13は、硬水流路4から電気分解装置8と分岐流路36の両方へ通水するようにバルブ18を制御する。制御部13はさらに、電気分解装置8を駆動してアルカリ水と酸性水を生成させる。
電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水のうち、第1洗浄モードでは、酸性水を第1流路22に通水し、アルカリ水を第2流路24に通水するように電気分解装置8が制御される。さらに、第1流路22に通水した酸性水を第1戻し流路26に通水するようにバルブ30が制御され、第2流路24に通水したアルカリ水を第2排水流路32に通水するようにバルブ34が制御される。これにより、図5Aに示すような矢印の流れが生じる。
図5Aに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第1流路22、第1戻し流路26の順に酸性水が流れる循環流路が形成され、バッチ処理タンク6に酸性水が継続的に供給される。循環流路を流れる酸性水の一部は分岐流路36に通水される。前述した第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードでは酸性水の流れなかった第1戻し流路26や分岐流路36に酸性水を通水することで、これらの流路を洗浄することができ、金属イオンの除去処理に適した状態に保つことができる。
分岐流路36に通水された酸性水は分離装置12に到達する。第1洗浄モードでは、分離装置12において結晶の分離処理を行わないように分離装置12が制御される。さらに、分離装置12に送られた酸性水を第3流路38には通水せず、第3排水流路40に通水するように分離装置12が制御される。これにより、第3排水流路40に酸性水が通水されるため、第3排水流路40を洗浄することができる。
上述した制御によれば、循環流路に酸性水を循環させながら、各流路を洗浄することができる。さらに、洗浄に使用した酸性水を適宜、分岐流路36を介して第3排水流路40から排水することができる。
(第2洗浄モード)
図5Bは、第2洗浄モードを示す。制御部13は、第1洗浄モードと異なり、電気分解装置8が生成したアルカリ水と酸性水のうち、アルカリ水を第1流路22に通水し、酸性水を第2流路24に通水するように電気分解装置8を制御する。制御部13はさらに、第1流路22に通水したアルカリ水を第1排水流路28に通水するようにバルブ30を制御し、第2流路24に通水した酸性水を第2戻し流路31に通水するようにバルブ34を制御する。これにより、図5Bに示すような矢印の流れが生じる。
図5Bに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第2流路24、第2戻し流路31の順に酸性水が流れる循環流路が形成され、バッチ処理タンク6に酸性水が継続的に供給される。循環流路を流れる酸性水の一部は分岐流路36に通水される。前述した第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードでは酸性水の流れなかった第2戻し流路31や分岐流路36に酸性水を通水して洗浄することができる。
上述した制御によれば、第1洗浄モードと同様に、循環流路に酸性水を循環させながら、各流路を洗浄することができ、さらに、洗浄に使用した酸性水を適宜、第3排水流路40から排水することができる。
上述した第1洗浄モードと第2洗浄モードは所定のタイミングあるいは任意のタイミングで実行してもよい。
(異常発生時モード)
図4に示した処理水供給モードにおいて、第3流路38から貯水タンク48に通水される処理水に関してpHセンサ42と濁度センサ44のそれぞれの測定値が異常値として検出される場合がある。そのような場合に、貯水タンク48への処理水の通水を停止するために、以下で説明する異常発生時モードを実行する。
図6は、異常発生時モードを示す。制御部13は、図4に示す処理水供給モードからバルブ47の開閉制御を変更する。具体的には、第3流路38から貯水タンク48への流路を止水し、第3流路38から第3戻し流路46へ通水するようにバルブ47の開閉を制御する。これにより、図6に示すような矢印の流れが生じる。
第3流路38から貯水タンク48への流れを止水することで、pH値あるいは濁度の異常値が検出された処理水の供給を停止することができる。
<作用・効果1>
上述した構成を有するイオン除去システム2は、硬水流路4と、バッチ処理タンク6と、電気分解装置8と、微細気泡発生装置10A、10Bと、戻し流路26、31とを備える。硬水流路4は、電気分解装置8に接続される流路であり、電気分解装置8に硬水を供給する。バッチ処理タンク6は、硬水流路4の途中に設けられ、硬水を収容するタンクである。電気分解装置8は、電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する装置である。戻し流路26、31は、電気分解装置8が生成したアルカリ水又は酸性水をバッチ処理タンク6に戻すようにバッチ処理タンク6に接続される流路である。微細気泡発生装置10A、10Bは、バッチ処理タンク6と電気分解装置8と戻し流路26、31とを含む循環流路に微細気泡を発生させて供給する装置であって、発生させた微細気泡により水中の金属イオンを吸着して除去する。
このような構成によれば、循環流路にアルカリ水を通水して循環させることで、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去を行うことができる。これにより、微細気泡により除去した金属イオンの結晶化を促進することができ、金属イオンの除去効果を高めることができる。
実施形態1のイオン除去システム2はさらに、電気分解装置8が生成したアルカリ水と酸性水を交互に通水可能な第1流路22および第2流路24を備える。戻し流路26、31は、第1流路22から分岐してバッチ処理タンク6に接続される第1戻し流路26と、第2流路24から分岐してバッチ処理タンク6に接続される第2戻し流路31とを備える。
このような構成によれば、第1流路22と第2流路24にアルカリ水と酸性水を交互に通水することで、それぞれの流路でアルカリ水を通水した後に酸性水を通水することができ、流路の洗浄を行うことができる。
実施形態1のイオン除去システム2は、第1流路22に接続されてバッチ処理タンク6を経由せずに系外に延びる第1排水流路28と、第2流路24に接続されてバッチ処理タンク6を経由せずに系外に延びる第2排水流路32とをさらに備える。イオン除去システム2はさらに、第1流路22から第1戻し流路26又は第1排水流路28への通水を切り替えるバルブ(第1バルブ)30と、第2流路24から第2戻し流路31又は第2排水流路32への通水を切り替えるバルブ(第2バルブ)34とをさらに備える。
このような構成によれば、戻し流路26、31に加えて排水流路28、32を設けることで、アルカリ水を戻し流路26、31のうちの一方に通水しながら、酸性水を排水流路28、32のうちの一方に通水して排水するという制御が可能となる。さらに、そのようなアルカリ水と酸性水の流れを第1流路22と第2流路24で交互に生じさせることができる。
実施形態1のイオン除去システム2はさらに、分岐流路36とバルブ(第3バルブ)18とをさらに備える。分岐流路36は、硬水流路4において戻し流路26、31が接続される接続ポイントであるバッチ処理タンク6よりも下流側で硬水流路4から分岐する流路である。バルブ18は、硬水流路4から分岐流路36への通水および止水を切り替える弁である。
このような構成によれば、バッチ処理タンク6に溜まった水を分岐流路36に通水することで、循環流路で処理されてバッチ処理タンク6に溜まった処理水を循環流路の外部に通水することができる。これにより、水栓52に処理水を供給して利用することができる。
実施形態1のイオン除去システム2はさらに、分岐流路36に接続されて、分岐流路36を流れる水に含まれる金属成分の結晶を分離する分離装置12を備える。
このような構成によれば、処理水から金属成分の結晶を分離することで、結晶が分離された軟水を取り出すことができる。
<作用・効果2>
上述したイオン除去システム2によれば、制御部13は、第1結晶化処理モード(第1モード)と、第2結晶化処理モード(第2モード)を実行する。第1結晶化処理モードは、第1流路22にアルカリ水を通水して第2流路24に酸性水を通水するモードである。第2結晶化処理モードは、第1流路22に酸性水を通水して第2流路24にアルカリ水を通水するモードである。
このような制御によれば、第1流路22と第2流路24にアルカリ水と酸性水をそれぞれ交互に通水することで、それぞれの流路でアルカリ水を通水した後に酸性水を通水することができ、流路の洗浄を行うことができる。これにより、各流路を金属イオンの除去処理に適した状態に保つことができ、微細気泡による金属イオンの除去効果を高めることができる。
実施形態1のイオン除去システム2によれば、第1結晶化処理モードにおいては、制御部13は、第1流路22から第1戻し流路26へ通水し、第2流路24から第2戻し流路31へは止水するようにバルブ30、34を制御する。さらに、第2結晶化処理モードにおいては、制御部13は、第1流路22から第1戻し流路26へは止水し、第2流路24から第2戻し流路31へ通水するようにバルブ30、34を制御する。
このように、第1戻し流路26と第2戻し流路31を設けて循環流路を構成し、当該循環流路に第1モードと第2モードの両方においてアルカリ水を循環させている。このような制御によれば、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去を行うことができる。これにより、微細気泡によって除去する金属イオンの結晶化を促進することができ、金属イオンの除去効果を高めることができる。
実施形態1のイオン除去システム2によれば、制御部13は、第1結晶化処理モードおよび第2結晶化処理モードでは、分岐流路36を止水するようにバルブ18を制御する。制御部13はさらに、第1結晶化処理モードおよび第2結晶化処理モードとは異なるモードとして、分岐流路36に通水するようにバルブ18を制御する処理水供給モード(第3モード)を実行する。
このような制御によれば、分岐流路36に処理水を通水することで水栓52で処理水を利用することができる。
<軟水化処理(金属イオンの除去処理)>
上述した微細気泡による金属イオンの除去処理、すなわち「軟水化処理」の原理についてより詳しく説明する。
空気を含む微細気泡が硬水中に供給されることで、硬水中の金属イオンに対して以下の(1)、(2)の欄に記載するような作用が生じると推測される。具体的には、硬水中の金属イオンを微細気泡に吸着させるとともに、吸着した金属イオンを結晶化させて、硬水中から金属成分の結晶を除去することができると推測される。より具体的には、以下の通りである。なお、以下の(1)、(2)の欄に記載する特定の原理に拘束される訳ではない。
(1)金属イオンの吸着
図7に示すように、空気を含む微細気泡が硬水中に供給されると、微細気泡の表面にはH(水素イオン)とOH(水酸化物イオン)が混在し、Hは正の電荷に帯電し、OHは負の電荷に帯電する(図7ではOHのみを図示)。一方で、硬水中には、正の電荷に帯電した金属イオンとして、Ca2+及びMg2+が存在する。以降の説明では、金属イオンとしてCa2+を例として説明する。
正の電荷を持つCa2+は、分子間力の作用(イオン間相互作用)によって、微細気泡の表面に存在するOHに吸着される。このようにしてCa2+を微細気泡に吸着させることができる。なお、微細気泡の表面にはCa2+に反発するHが存在するが、HよりもOHが優先的に作用してCa2+を吸着すると考えられる。
(2)金属イオンの結晶化
図7で示した反応に加えて、空気を含む微細気泡を硬水中に供給することにより、図8で示す反応が促進される。具体的には、硬水中に供給された微細気泡は通常の気泡とは異なり浮上しにくく、硬水中に溶け出していくため、表面張力が増加して、図8に示すように徐々に収縮していく。前述したように、微細気泡の表面にはCa2+が吸着されている。より具体的には、可溶性のCa(HCO(炭酸水素カルシウム)のカルシウムイオンとして存在している。ここで、微細気泡が徐々に収縮していくと、微細気泡の表面におけるCa2+の溶解濃度が上昇する。溶解濃度の上昇により、ある時点で過飽和の状態となり、Ca2+が結晶化して析出する。具体的な化学式で表すと、以下の式1の通りである。
(式1)
Ca(HCO→CaCO+CO+H
CaCO(炭酸カルシウム)は不溶性(非水溶性)であるため、金属成分の結晶として析出する。これにより、Ca(HCO3)のCa2+として溶解していたものが、金属成分の結晶として析出される。このような反応が促進されることにより、硬水中から金属イオンのCa2+を結晶化して析出したCaCOを分離することができる。
なお、同じ水の中で式1とは逆向きの反応も生じうるが、微細気泡を継続的に供給することにより、当該平衡関係において式1の向きの反応が優先的に行われるものと推測される。また、式1の逆向きの反応は基本的にはCOガスを外部から吹きかけないと起こらない反応であるため、式1の向きの反応が優先的に生じるものと考えられる。
実施形態1では、軟水化処理における微細気泡の気体として空気を用いたが、このような場合に限らない。微細気泡の気体として例えば、空気に代えて窒素を用いてもよい。微細気泡発生装置10A、10Bから窒素の微細気泡を発生させて硬水中に供給することで、前述した「(1)金属イオンの吸着」、「(2)金属イオンの結晶化」の作用に加えて、以下の(3)、(4)の欄に記載するような作用が促進されると推測される。なお、以下の(3)、(4)の欄に記載する特定の原理に拘束される訳ではない。
(3)金属イオンの吸着の促進
図9(a)に示すように、微細気泡の周囲には、HとOHが帯電している。前述したように、負の電荷に帯電したOHには、正の電荷に帯電したCa2+が吸着される。このような状況下で、微細気泡として窒素を用いた場合、以下の式2の反応が促進される。
(式2)
+6H+6e-→2NH
NH+HO→NH +OH
式2の反応が促進されることにより、図9(b)に示すように、OHイオンの数に対してHイオンの数が減少する。これにより、微細気泡としては負の電荷が強くなり、正の電荷をもつCa2+が吸着されやすくなる。
本変形例のように窒素を用いた場合では、空気を用いた場合と比較して、式2の反応を促進できるため、金属イオンの吸着がより促進される。これにより、硬水中からより多くの金属イオンを分離して除去することができる。
なお、前記原理は窒素に限らず、Hイオンと反応し、OHイオンの数に対してHイオンの数を減少させることができる気体であれば、同様に当てはまると推測される。
(4)金属イオンの結晶化の促進
窒素は、空気とは異なる不活性ガスであるため、硬水中に供給されたときに、硬水中に含まれる気体の分圧のバランスが崩れた状態となる。これにより、図10に示すような反応が促進される。
図10に示すように、窒素で構成される微細気泡に対して、硬水中に溶けた他の気体成分が置き換わろうと作用する。図10に示す例では、微細気泡の周囲に存在するCa(HCOにCOが含まれており、このCOが抽出されて窒素に置き換わろうと作用する。すなわち、以下の反応が促進される。
(式3)
Ca(HCO→CaCO+CO+H
このように、可溶性のCa(HCOから不溶性のCaCOが生じる反応が生じる。このとき、COとHOが生じる。CaCOは不溶性であるため、金属成分の結晶として析出する。
前記反応により、硬水中にCa(HCOのCa2+として含まれていた金属イオンを結晶化して析出させることができる。これにより、硬水中から金属成分の結晶を除去することができる。
なお、前記原理は窒素に限らず、硬水中に溶けている気体の分圧のバランスを崩れさせる空気以外の気体であれば、同様に当てはまると推測される。
前述したように、窒素を取り込んで微細気泡を発生させて硬水中に供給することで、空気を用いた場合に比べて、「(3)金属イオンの吸着の促進」、「(4)金属イオンの結晶化の促進」の欄で説明した反応を促進することができる。これにより、硬水中から金属イオンを除去する精度を向上させることができる。
なお、前記では、金属イオンとしてCa2+を例として説明したが、Mg2+についても同様の反応が起こると推測される。
(実施形態2)
本発明に係る実施形態2のイオン除去システムについて説明する。なお、実施形態2では、主に実施形態1と異なる点について説明し、実施形態1と重複する記載は省略する。
実施形態2では、第1流路22、第2流路24、第3流路38に対して、二酸化炭素の微細気泡を供給可能である点が、実施の形態1と異なる。
図11は、実施形態2におけるイオン除去システム60の概略図である。
図11に示す実施形態2のイオン除去システム60は、二酸化炭素投入装置62と、供給流路64、66、68と、バルブ70、72と、微細気泡発生装置74とを備える。
二酸化炭素投入装置62は、供給流路64、66、68に二酸化炭素を投入可能な装置である。二酸化炭素投入装置62は、それ自体が二酸化炭素を収容するタンク、あるいは、図示しない二酸化炭素の供給源に接続された装置であってもよい。
供給流路64、66、68はそれぞれ、二酸化炭素投入装置62から微細気泡発生装置10A、10B、74に接続される流路である。
バルブ70は、二酸化炭素投入装置62から供給される二酸化炭素の流量を制御するための弁である(実施形態2では電動弁)。バルブ72は、二酸化炭素投入装置62から供給流路64又は供給流路68に供給する二酸化炭素の流量を制御するための弁である(実施形態2では電動弁)。
微細気泡発生装置74は、供給流路68から供給される二酸化炭素を微細気泡として発生させる装置である。微細気泡発生装置74は、二酸化炭素の微細気泡を第3流路38に供給するように第3流路38に接続されている。
このような構成によれば、第1流路22、第2流路24、第3流路38に二酸化炭素の微細気泡が供給可能となる。実施形態1の欄で前述した洗浄モード等において、酸性水により流路を洗浄する際に二酸化炭素の微細気泡を供給することで、流路をより効果的に洗浄することができる。
<再生処理(洗浄処理)>
二酸化炭素の微細気泡による流路の洗浄処理、すなわち「再生処理」の原理について詳しく説明する。
軟水化処理を行うことで、金属イオンを結晶化して析出したCaCOの一部は、流路の内壁面に付着する。このCaCOをCa(HCO3)に戻すための処理として、再生処理を行う。
図12に示すように、流路の内壁面に付着したCaCOに対して二酸化炭素の微細気泡を供給することで、以下の反応が促進される。
(式4)
CaCO+CO+HO→Ca(HCO
当該反応により、不溶性のCaCOから可溶性(水溶性)のCa(HCOが生成される。Ca(HCOは水の中に溶け出していく。これにより、流路の内壁面に付着していた不溶性のCaCOを外部に排出し、元の状態に戻すことができる。
なお、上記実施形態2では、第1流路22、第2流路24、第3流路38に二酸化炭素の微細気泡を供給可能である場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、図11に示した供給流路68および微細気泡発生装置74を省略して、第1流路22および第2流路24にのみ二酸化炭素の微細気泡を供給可能としてもよい。
(実施形態3)
本発明に係る実施形態3のイオン除去システムについて説明する。なお、実施形態3では、主に実施形態1と異なる点について説明し、実施形態1と重複する記載は省略する。
図13に示す実施形態3のイオン除去システム80は、硬水流路4と、バッチ処理タンク6と、微細気泡発生装置82と、電気分解装置8と、分離装置84A、84Bと、制御部86とを備える。
微細気泡発生装置82は、硬水流路4から供給される硬水に微細気泡を発生させる装置である。実施形態3の微細気泡発生装置82は、電気分解装置8の上流側に設けられている。
硬水流路4が微細気泡発生装置82に接続される箇所では、硬水流路4が2つの流路に分岐している。これらの流路は、後述する第1流路88、第2流路90のそれぞれに対応している。
電気分解装置8の下流側には、第1流路88と第2流路90とが接続されている。第1流路88と第2流路90は、電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水を交互に通水可能な流路である。
第1流路88の途中には分岐流路89が接続されている。同様に、第2流路90の途中には分岐流路91が接続されている。
分岐流路89は、第1流路88と硬水流路4の間に接続される流路である。分岐流路91は、第2流路90と硬水流路4の間に接続される流路である。分岐流路89、91はともに、硬水流路4におけるバッチ処理タンク6と微細気泡発生装置82の間の位置に接続される。
分岐流路89、91の途中にはそれぞれ、バルブ93、95が設けられている。バルブ93、95はそれぞれ、分岐流路89、91の通水および止水を切り替えるための弁である(実施形態3では電磁弁)。
第1流路88の下流側には分離装置84Aが接続されている。同様に、第2流路90の下流側には分離装置84Bが接続されている。分離装置84A、84Bは、水中を流れる金属成分の結晶を遠心分離する装置である。
分離装置84Aには、第3流路92が接続されている。第3流路92は、分離装置84Aにより結晶が分離された処理水を通水する流路である。第3流路92の途中には第1戻し流路94が接続されている。第1戻し流路94は、第3流路92からバッチ処理タンク6に接続された流路である。第1戻し流路94が第3流路92に接続される箇所にはバルブ96が設けられている(実施形態3では電動弁)。
分離装置84Bにも同様に、第4流路98が接続されている。第4流路98は、分離装置84Bにより結晶が分離された処理水を通水する流路である。第4流路98の途中には第2戻し流路100が接続されている。第2戻し流路100は、第4流路98からバッチ処理タンク6に接続された流路である。第2戻し流路100が第4流路98に接続される箇所にはバルブ101が設けられている(実施形態3では電動弁)。
分離装置84A、84Bにはさらに、第3戻し流路102、第4戻し流路104がそれぞれ接続されている。第3戻し流路102は、分離装置84Aから硬水流路4に接続される流路であり、第4戻し流路104は、分離装置84Bから硬水流路4に接続される流路である。第3戻し流路102は、分離装置84Aにより分離された金属成分の結晶を含む水を通水する流路であり、第4戻し流路104は、分離装置84Bにより分離された金属成分の結晶を含む水を通水する流路である。
第3戻し流路102と第4戻し流路104はともに、バッチ処理タンク6とポンプ14の間の位置で硬水流路4に接続される。第3戻し流路102と第4戻し流路104が硬水流路4に接続される接続ポイントは、バッチ処理タンク6よりも下流側、かつ、分岐流路89と分岐流路91が硬水流路4に接続される接続ポイントよりも上流側に位置する。
第3戻し流路102の途中には、第1排水流路106が接続されている。同様に、第4戻し流路104の途中には、第2排水流路108が接続されている。第1排水流路106、第2排水流路108は、バッチ処理タンク6を経由せずにイオン除去システム80の系外に延びる流路である。
第1排水流路106が第3戻し流路102に接続される箇所にはバルブ110が設けられている(実施形態3では電動弁)。同様に、第2排水流路108が第4戻し流路104に接続される箇所にはバルブ112が設けられている(実施形態3では電動弁)。
図13に示すように、第3流路92の途中には、pHセンサ42と濁度センサ44とが設けられている。第3流路92の途中にはさらに、第5戻し流路111が接続されている。第5戻し流路111が第3流路92に接続する箇所にはバルブ47が設けられている(実施形態3では電動弁)。
制御部86は、上述した構成を有するイオン除去システム80を複数の運転モードで運転する。これらの運転モードについて説明する。
(原水注水モード)
原水注水モードは、イオン除去システム80の運転を開始する際に、原水である硬水を各流路に注入するモードである。具体的には、図14A、図14Bに示すような流れを生じさせるように制御部86が制御する。
図14Aは、原水注水モードの第1段階として、流路に残存している残水を排水するモードを示す。図14Aに示すように、制御部86は、硬水流路4に硬水を通水するようにバルブ11を開くとともに、バッチ処理タンク6の硬水を電気分解装置8に供給するようにポンプ14を駆動する。制御部86は、硬水流路4から分岐流路89、91に通水しないようにバルブ93、95の開閉を制御する。制御部86はさらに、電気分解装置8を運転せず、硬水流路4に通水する硬水を第1流路88と第2流路90にそのまま通水する。制御部86はさらに、第1流路88に通水した硬水を分離装置84Aから第1排水流路106に通水するようにバルブ110の開閉を制御し、第2流路90に通水した硬水を分離装置84Bから第2排水流路108に通水するようにバルブ112の開閉を制御する。これにより、図14Aに示すような矢印の流れが生じ、各流路に残存している残水が排水される。
図14Bは、原水注水モードの第2段階として、バッチ処理タンク6に新たな硬水を注入するモードを示す。制御部86は、図14Aに示す状態からバルブ96、101、110、112の開閉を変更する。具体的には、第1流路88に通水される硬水を分離装置84Aから第1戻し流路94と第3戻し流路102の両方へ通水するようにバルブ96、110を制御する。同様に、第2流路90に通水される硬水を分離装置84Bから第2戻し流路100と第4戻し流路104の両方へ通水するようにバルブ101、112を制御する。これにより、図14Bに示すような矢印の流れが生じ、バッチ処理タンク6に新たな硬水が注入される。
また、分離装置84A、84Bをそれぞれ駆動することで、金属成分の結晶が分離された硬水をバッチ処理タンク6に供給し、金属成分の結晶を含む硬水をバッチ処理タンク6の下流側における硬水流路4に供給する。
上述した原水注水モードを実行した後、以下で説明する第1結晶化処理モードあるいは第2結晶化処理モードを実行する。
(第1結晶化処理モード(第1モード))
図15Aは、第1結晶化処理モードを示す。制御部86はバルブ11を閉じるとともに、バッチ処理タンク6に収容された硬水を微細気泡発生装置82および電気分解装置8に供給するようにポンプ14を駆動する。制御部86はさらに、電気分解装置8を駆動して、アルカリ水と酸性水を生成させる。
電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水のうち、第1結晶化処理モードでは、アルカリ水を第1流路88に通水し、酸性水を第2流路90に通水するように制御部86が電気分解装置8を制御する。
電気分解装置8の上流側に設けられた微細気泡発生装置82により、アルカリ水と酸性水には微細気泡が供給される。微細気泡の供給により、特に第1流路88に通水されるアルカリ水中に含まれる金属イオンが微細気泡に吸着されるとともに、金属成分の結晶として析出した状態で、分離装置84Aに送られる。
制御部86は、分離装置84Aを駆動する。分離装置84Aは、処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する。分離装置84Aは、結晶が分離された処理水を第3流路92を介して第1戻し流路94へ供給し、結晶を含む処理水を第3戻し流路102に供給するように制御される。このような制御によれば、結晶が分離された処理水はバッチ処理タンク6に溜められ、結晶を含む処理水は、バッチ処理タンク6の下流側で硬水流路4に戻される。これにより、図15Aに示すような矢印の流れが生じる。
図15Aに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第1流路88、第1戻し流路94の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。当該循環流路では、金属成分の結晶が分離された処理水が第1戻し流路94に通水される。このため、バッチ処理タンク6に溜められる処理水では金属成分の結晶の割合が少なくなっていく。当該循環流路とは別の循環流路として、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第1流路88、第3戻し流路102の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。当該循環経路では、第3戻し流路102において金属成分の結晶を含む処理水が通水される。
上記制御によれば、バッチ処理タンク6には金属成分の結晶が分離された処理水を溜めていくことで、バッチ処理タンク6の処理水に含まれる金属成分の結晶の割合を少なくしていくことができる。一方で、金属成分の結晶を含むアルカリ水はバッチ処理タンク6を除く循環流路を循環させることで、金属成分の結晶に新たに結晶を付着させる形で金属成分の結晶化を促進することができる。
なお、第2流路90に通水される酸性水は、分離装置84Bから第2排水流路108を経由してイオン除去システム2の系外に排水される。
(第2結晶化処理モード(第2モード))
図15Bは、第2結晶化処理モードを示す。第2結晶化処理モードでは、図15Aに示した第1結晶化処理モードと異なり、電気分解装置8が生成したアルカリ水と酸性水のうち、酸性水を第1流路88に通水し、アルカリ水を第2流路90に通水するように電気分解装置8が制御される。
電気分解装置8の上流側に設けられた微細気泡発生装置82により、アルカリ水と酸性水には微細気泡が供給される。微細気泡の供給により、特に第2流路90に通水されるアルカリ水中に含まれる金属イオンが微細気泡に吸着されるとともに、金属成分の結晶として析出した状態で、分離装置84Bに送られる。
制御部86は、分離装置84Bを駆動して、処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する。分離装置84Bは、結晶が分離された処理水を第4流路98を介して第2戻し流路100へ供給し、結晶を含む処理水を第4戻し流路104に供給するように制御される。このような制御によれば、結晶が分離された処理水はバッチ処理タンク6に溜められ、結晶を含む処理水は、バッチ処理タンク6の下流側で硬水流路4に戻される。これにより、図15Bに示すような矢印の流れが生じる。
図15Bに示す流れにおいては、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第2流路90、第2戻し流路100の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。当該循環流路では、第2戻し流路100において金属成分の結晶が分離された処理水が通水される。このため、バッチ処理タンク6に溜められる処理水では金属成分の結晶の割合が少なくなっていく。当該循環流路とは別の循環流路として、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第2流路90、第4戻し流路104の順にアルカリ水がループして流れる循環流路が形成される。当該循環経路では、第4戻し流路104において金属成分の結晶を含む処理水が通水される。
上記制御によれば、バッチ処理タンク6には金属成分の結晶が分離された処理水を溜めつつ、金属成分の結晶を含む処理水はバッチ処理タンク6を除く循環流路を循環させている。これにより、第1結晶化処理モードと同様の効果を奏することができる。
なお、第1流路88に通水される酸性水は、第1排水流路106を経由してイオン除去システム2の系外に排水される。
制御部86は、上述した第1結晶化処理モード又は第2結晶化処理モードを実行した後、以下で説明する第1処理水供給モード又は第2処理水供給モードを実行する。具体的には、第1結晶化処理モードの後に第1処理水供給モードを実行し、第2結晶化処理モードの後に第2処理水供給モードを実行する。
(第1処理水供給モード)
図16Aは、第1処理水供給モードを示す。第1処理水供給モードは、第1結晶化処理モードで硬水を処理することにより得られた処理水を水栓52に供給する運転モードである。
制御部86はまず、分岐流路89へ通水するようにバルブ93の開閉を制御する。この状態でポンプ14を駆動することにより、バッチ処理タンク6に溜められた処理水を分岐流路89に通水する。制御部13はこのとき、微細気泡発生装置82および分岐流路91への流れを止水するように、バルブ20、95の開閉を制御する。
分岐流路89に通水された処理水は分離装置84Aに送られる。分離装置84Aは、処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する。分離装置84Aは、結晶が分離された処理水を第3流路92に供給し、結晶を含む処理水を第1排水流路106を介して排水する。
第3流路92に通水された処理水は、貯水タンク48に溜められる。その後、ポンプ50を作動させることにより、貯水タンク48に溜められた処理水、すなわち軟水を水栓52に供給して利用することができる。
上述のように分離装置84Aにより金属成分の結晶の分離を行うことで、バッチ処理タンク6から水栓52に供給される処理水における金属成分の結晶の割合をさらに少なくすることができる。
(第2処理水供給モード)
図16Bは、第2処理水供給モードを示す。第2処理水供給モードは、第2結晶化処理モードで硬水を処理することにより得られた処理水を水栓52に供給する運転モードである。
制御部86はまず、分岐流路91へ通水するようにバルブ95の開閉を制御する。この状態でポンプ14を駆動することにより、バッチ処理タンク6に溜められた処理水を分岐流路91に通水する。制御部13はこのとき、微細気泡発生装置82および分岐流路89への流れを止水するように、バルブ20、93の開閉を制御する。
分岐流路19に通水された処理水は分離装置84Bに送られる。分離装置84Bは、処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する。分離装置84Bは、結晶が分離された処理水を第4流路98に供給し、結晶を含む処理水を第2排水流路108を介して排水するように制御される。
第4流路98に通水された処理水は、貯水タンク48に溜められる。その後、ポンプ50を作動させることにより、貯水タンク48に溜められた処理水、すなわち軟水を水栓52に供給して利用することができる。
上述のように分離装置84Bにより金属成分の結晶の分離を行うことで、バッチ処理タンク6から水栓52に供給される処理水における金属成分の結晶の割合をさらに少なくすることができる。
制御部86は、上述した原水注水モード、第1結晶化処理モード、第1処理水供給モードを順に行う制御と、原水注水モード、第2結晶化処理モード、第2処理水供給モードを順に行う制御を交互に行う。第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードを交互に実施することにより、アルカリ水を通水した流路を酸性水で洗浄することができ、イオン除去システム2内の流路を金属イオンの除去処理に適した状態に保つことができる。
制御部86は、上述したモードとは別のモードとして、以下で説明する第1洗浄モード、第2洗浄モード、異常発生時モードを実行可能である。
(第1洗浄モード)
図17Aは、第1洗浄モードを示す。図17Aに示す第1洗浄モードは、図15Bに示した第2結晶化処理モードと同じ流れを生じさせるものである。図15Bに示した第2結晶化処理モードと異なる点は、電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水のうち、アルカリ水を第1流路88に通水し、酸性水を第2流路90に通水するように電気分解装置8が制御される点である。
第2流路90に通水された酸性水は、分離装置84Bを経由して、第4流路98から第2戻し流路100へ通水され、さらに第4戻し流路104へ通水される。前述した第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードでは酸性水の流れなかった第2戻し流路100や第4戻し流路104に酸性水を通水することで、これらの流路を洗浄することができる。
(第2洗浄モード)
図17Bは、第2洗浄モードを示す。図17Bに示す第2洗浄モードは、図15Aに示した第1結晶化処理モードと同じ流れを生じさせるものである。図15Aに示した第1結晶化処理モードと異なる点は、電気分解装置8が生成するアルカリ水と酸性水のうち、酸性水を第1流路88に通水し、アルカリ水を第2流路90に通水するように電気分解装置8が制御される点である。
第1流路88に通水された酸性水は、分離装置84Aを経由して、第3流路92から第1戻し流路94へ通水され、さらに第3戻し流路102へ通水される。前述した第1結晶化処理モードと第2結晶化処理モードでは酸性水の流れなかった第1戻し流路94や第3戻し流路102に酸性水を通水することで、これらの流路を洗浄することができる。
上述した第1洗浄モードと第2洗浄モードは、所定のタイミングあるいは任意のタイミングで実行してもよい。
(異常発生時モード)
図16A、図16Bに示した処理水供給モードにおいて、第3流路92に通水される処理水に関してpHセンサ42と濁度センサ44のそれぞれの測定値が異常値として検出される場合がある。そのような場合に、貯水タンク48への処理水の通水を停止するために、以下で説明する異常発生時モードを実行する。
図18は、異常発生時モードを示す。制御部86は、図16Aに示す処理水供給モードからバルブ47の開閉制御を変更する。具体的には、第3流路92から貯水タンク48への流路を止水し、第3流路92から第5戻し流路111へ通水するようにバルブ47の開閉を制御する。これにより、図18に示すような矢印の流れが生じる。
第3流路92から貯水タンク48への流れを止水することで、pH値あるいは濁度の異常値が検出された処理水の供給を停止することができる。
上述した実施形態2のイオン除去システム80によれば、実施形態1のイオン除去システム2と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態4)
本発明に係る実施形態4のイオン除去システムについて説明する。なお、実施形態4では、主に実施形態1と異なる点について説明し、実施形態1と重複する記載は省略する。
実施形態4では、電気分解装置8に対して硬水流路4を1本の流路で接続した点、バルブ204、206、208、210が流量調整可能である点、脱気泡装置202A、202Bおよび添加物投入装置212を備える点が主に、実施の形態1と異なる。
図19は、実施形態4におけるイオン除去システム200の概略図である。
図19に示す実施形態4のイオン除去システム200は、実施形態1のイオン除去システム2と異なる構成として、脱気泡装置202A、202Bを備える。
脱気泡装置202A、202Bはそれぞれ、第1流路22、第2流路24を流れる水に含まれる気泡を外部に排出するための装置である。実施形態4の脱気泡装置202A、202Bは、第1流路22、第2流路24を流れる水に対してそれぞれ遠心分離を行うことにより、気泡を外部に排出する。脱気泡装置202A、202Bによって気泡を排出することにより、微細気泡発生装置10A、10Bに送られる水に含まれる気泡の量を低減することができる。
電気分解装置8を運転するとアルカリ水および酸性水が生成されると同時に、HやO等の気泡が発生する。このような気泡を多く含む水が微細気泡発生装置10A、10Bに送られると、図8等を用いて説明した微細気泡による気泡収縮の効果が妨げられ、結果として金属イオンの結晶化が阻害されるおそれがある。これに対して、脱気泡装置202A、202Bを設けて第1流路22、第2流路24の中の気泡を排出することで、微細気泡による金属イオンの結晶化を促進することができる。
実施形態4のイオン除去システム200はさらに、バルブ204、206、208、210を備える。バルブ204、206、208、210のそれぞれは、実施形態1のバルブ18、30、34、47に対応する電動弁である(図1等を参照)。バルブ204、206、208、210のそれぞれは、一方の流路を閉じて他方の流路を開くという機能に加えて、当該他方の流路を開く開度を調整して流量を可変にする機能を有する。
このような流量調整機能によれば、バルブ204は、バッチ処理タンク6から電気分解装置8に供給する硬水/処理水の流量を可変とすることができ、同様に、硬水流路4から分岐流路36に供給する処理水の流量を可変とすることができる。バルブ206、208、210についても同様である。
実施形態4のイオン除去システム200はさらに、実施形態1のイオン除去システム2と異なる構成として、添加物投入装置212を備える。添加物投入装置212は、処理水を通水する第3流路38に添加物を投入する装置である。実施形態4の添加物投入装置212は、添加物として二酸化炭素を投入する。二酸化炭素を投入することにより、第3流路38を流れる処理水のpHを低下させるとともに濁度を低下させることができる。具体的には後述する。
制御部214は、上述した構成を有するイオン除去システム200を複数の運転モードで運転する。具体的には、実施形態1のイオン除去システム2と同様に、原水注水モード、第1結晶化処理モード、第2結晶化処理モード、処理水供給モード、第1洗浄モード、第2洗浄モードを実行する。実施形態4では、実施形態1のイオン除去システム2と異なり、2種類の異常発生時モードを実行する。これらのモードにおける水の流れを図20A~図24Bに示す。
図20Aは、原水注入モードの第1段階を示し、図20Bは、原水注入モードの第2段階を示す。図21Aは、第1結晶化処理モード示し、図21Bは、第2結晶化処理モードを示す。図22は、処理水供給モードを示す。図23Aは、第1洗浄モードを示し、図23Bは、第2洗浄モードを示す。図24Aは、第1異常発生時モードを示し、図24Bは、第2異常発生時モードを示す。
図20A~図24Aにおける水の流れは、実施形態1の図2A~図6と同様であり、説明を省略する。
実施形態1~3と共通する制御内容については説明を省略し、実施形態4における制御部214の制御について説明する。
制御部214は、図20A、図20B、図21A、図21B、図23A、図23Bに示すモードにおいて、バッチ処理タンク6から電気分解装置8に硬水/処理水を供給する際に、バルブ204の開度を調整することにより流量を調整する。同様に、制御部214は、図22、図24Aに示すモードにおいて、バッチ処理タンク6から分岐流路36に処理水を供給する際に、バルブ204の開度を調整することにより流量を調整する。
制御部214は、図21A、図23Aに示すモードにおいて、第1流路22から第1戻し流路26にアルカリ水を流す際に、バルブ206の開度を調整することにより流量を調整する。同様に、制御部214は、第2流路24から第2排水流路32に酸性水を流す際に、バルブ208の開度を調整することにより流量を調整する。このような制御により、電気分解装置8が発生させるアルカリ水と酸性水の流量を調整することができる。
また、制御部214は、図21B、図23Bに示すモードにおいて、第1流路22から第1排水流路28に酸性水を流す際に、バルブ206の開度を調整することにより流量を調整する。同様に、制御部214は、図21B、図23Bに示すモードにおいて、第2流路24から第2戻し流路31にアルカリ水を流す際に、バルブ208の開度を調整することにより流量を調整する。このような制御により、電気分解装置8が発生させるアルカリ水と酸性水の流量を調整することができる。
ここで、実施形態4の制御部214は、電気分解装置8を運転してアルカリ水と酸性水を発生させる際に、酸性水の流量が少なくなるようにバルブ206、208の開度を調整している。具体的には、図21B、図23Bに示すようにバルブ206が酸性水を流す場合は、図21A、図23Aに示すようにアルカリ水を流す場合よりもバルブ206の開度を小さく設定して、酸性水の流量を少なくする。同様に、図21A、図23Aに示すようにバルブ208が酸性水を通過させる場合は、図21B、図23Bに示すようにアルカリ水を流す場合よりもバルブ208の開度を小さく設定して、酸性水の流量を少なくする。このように、第1、第2結晶化処理モードと第1、第2洗浄処理モードにおいてバルブ206、208が酸性水を流す場合の開度をそれぞれ小さく設定して、酸性水の流量を少なくすることで、各流路における酸性水の酸性度を高めることができる。これにより、酸性水による流路の洗浄効果を高めることができる。
次に、2種類の異常発生時モードについて、図24A、図24Bを用いて説明する。図24Aは、第1異常発生時モードを示し、図24Bは、第2異常発生時モードを示す。
(第1異常発生時モード)
第1異常発生時モードは、実施形態1の異常発生時モードと同様であり、図24Aに示す水の流れは、図6に示す水の流れと同様である。
図22に示した処理水供給モードにおいて、第3流路38から貯水タンク48に供給される処理水に関して、pHセンサ42と濁度センサ44のそれぞれの測定値が異常値として検出される場合がある。制御部214は例えば、pHセンサ42と濁度センサ44のそれぞれの測定値に関して予め、正常な数値範囲を記憶しており、当該数値範囲から外れた測定値を検出したときに異常値として検出する。
制御部214は、pHセンサ42と濁度センサ44の測定値のうちの少なくとも1つに異常値を検出した場合に、バルブ210の開閉を切り替えるように制御する。具体的には、第3流路38から貯水タンク48へ通水して第3戻し流路46には止水していたところ、第3流路38から第3戻し流路46へ通水して貯水タンク48には止水するように、バルブ210の開閉を制御する。これにより、図22に示す矢印の流れから、図24Aに示す矢印の流れに切り替わる。
図24Aに示す第1異常発生時モードでは、第3戻し流路46を含んだ一連の流路として循環流路が構成される。具体的には、第3戻し流路46、バッチ処理タンク6、硬水流路4、分岐流路36、分離装置12、第3流路38の順に処理水が流れる循環流路が構成される。
当該循環流路において、添加物投入装置212によって二酸化炭素が投入される。処理水に二酸化炭素を投入することで、二酸化炭素が処理水に溶けて、処理水の酸性度が高まる。これにより、循環流路における処理水のpHを低下させることができる。二酸化炭素はさらに、図12で説明したように、結晶として析出している不溶性のCaCOと反応して可溶性のCa(HCOを生成するように作用する。これにより、循環流路における処理水の濁度を低下させることができる。このように、二酸化炭素は処理水のpHと濁度の両方を低下させる機能を有する。
循環流路に二酸化炭素を継続的に供給することで、pHセンサ42あるいは濁度センサ44の測定値が異常値として検出された場合でも、処理水を循環させながら、当該測定値を正常値に近付けるようにすることができる。
測定値が正常値に戻ると、制御部214は、第3流路38から貯水タンク48へ通水して第3戻し流路46は止水するように、バルブ210の開閉を制御する。これにより、水の流れは、図24Aに示す第1異常発生時モードから、図22に示す処理水供給モードの流れに切り替わる。
上述した制御によれば、処理水のpHと濁度に関して異常値が検出された場合に、貯水タンク48へ処理水を供給しないようにしながら、循環流路に二酸化炭素を投入して処理水のpHと濁度を低下させて、処理水の特性を変化させることができる。これにより、所望の特性を有する処理水を貯水タンク48へ供給するように制御することができる。
pHセンサ42と濁度センサ44を設ける位置は、図24A等に示す位置に限らない。例えば、貯水タンク48の中にpHセンサと濁度センサを設けてもよい。この場合、第3戻し流路46とバルブ210を省略するとともに、ポンプ50と水栓52の間にバルブおよび当該バルブに接続した排水流路を設けてもよい。このような構成において、貯水タンク48の中に設けたpHセンサあるいは濁度センサの測定値に基づいて、制御部214は、ポンプ50と水栓52の間に設けたバルブの開閉を制御してもよい。具体的には、pHセンサあるいは濁度センサの測定値が異常値として検出された場合に、制御部214は、水栓52へは通水せずに排水流路に通水するように当該バルブの開閉を制御する。このような制御によれば、実施形態4の第1異常発生時モードと同様に、処理水の特性に関する測定値に基づいて処理水供給ポイントである水栓52への処理水の供給を制御する。これにより、所望の特性を有する処理水をユーザに供給することができ、イオン除去システム200の信頼性を向上させることができる。
図24Aに示すような構成では、分離装置12によって結晶が分離されるため、分岐流路36と第3流路38では処理水の濁度が変化し、第3流路38の方が濁度が小さくなる。濁度センサ44を第3流路38に設けることで、貯水タンク48に供給される処理水の濁度を精度良く観察することができる。また、添加物投入装置212によって二酸化炭素が投入されるため、添加物投入装置212の上流側と下流側では処理水の濁度とpHが変化する。pHセンサ42と濁度センサ44を添加物投入装置212の下流側に設けることで、貯水タンク48に供給される処理水の濁度とpHを精度良く観察することができる。
添加物投入装置212が添加する添加物は、処理水のpHあるいは濁度を低下させるものであれば、二酸化炭素以外であってもよい。また、複数種類の添加物を投入する場合であってもよい。
あるいは、添加物投入装置212を設けない場合であってもよい。添加物投入装置212を設けずに処理水のpHと濁度を下げる手段がない場合は、第3流路46を含む循環流路に処理水を循環させる制御に代えて、単に、イオン除去システム200の運転を停止する制御を実行してもよい。このような制御であっても、pHセンサ42あるいは濁度センサ44の測定値に基づいて貯水タンク48への処理水の供給を停止することで、処理水供給ポイントである水栓52への処理水の供給を制御し、所望の特性を有する処理水を水栓52へ供給できる。
pHセンサ42と濁度センサ44の両方を設ける場合に限らず、pHセンサ42と濁度センサ44のうち少なくとも一方を設ける場合であってもよい。
上述した実施形態4の第1異常発生時モードを実行するイオン除去システム200によれば、実施形態1~3の異常発生時モードを実行するイオン除去システム2、80と同様に、以下に記載するような第1態様~第10態様によるイオン除去システムを提供できる。
本発明の第1態様は、電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する電気分解装置8と、電気分解装置8に接続され、電気分解装置8に硬水を供給する硬水流路4と、電気分解装置8の上流側又は下流側の流路で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置10A、10Bと、電気分解装置8が生成したアルカリ水を含んだ微細気泡供給後の処理水を通水する第1処理水流路(分岐流路36)と、第1処理水流路から供給される処理水を貯留するタンクであって、ユーザへの処理水供給ポイント(水栓52)へ処理水を供給可能な貯水タンク48と、処理水又は硬水の特性に関する測定値を取得するセンサ(pHセンサ42、濁度センサ44)と、制御部214と、を備え、制御部214は、センサの測定値に基づいて、処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御する、イオン除去システム200である。
このような構成によれば、処理水又は硬水の特性に関する測定値に基づいて処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御することにより、所望の処理水をユーザに供給することができる。これにより、イオン除去システム200の信頼性を向上させることができる。
本発明の第2態様は、貯水タンク48への処理水の通水および止水を切り替えるバルブ210をさらに備え、制御部214は、センサ(pHセンサ42、濁度センサ44)の測定値に基づいて、バルブ210の開閉を制御することにより、処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御する、第1態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、センサの測定値に基づいて貯水タンク48又は処理水供給ポイントへの処理水の通水および止水を切り替えることにより、測定値が異常値である場合は処理水供給ポイントに処理水を送らないように制御することができる。
本発明の第3態様は、バルブ210は、貯水タンク48の上流側に設けられており、バルブ210から硬水流路4の途中に接続されるバイパス流路(第3戻し流路46)をさらに備え、制御部214は、センサ(pHセンサ42、濁度センサ44)の測定値に基づいてバルブ210の開閉を制御することにより、バイパス流路へ通水せずに貯水タンク48へ通水する第1モード(処理水供給モード)と、貯水タンク48へ通水せずにバイパス流路へ通水する第2モード(第1異常発生時モード)を切り替える、第2態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、センサの測定値が異常値である場合にバイパス流路に通水することで、バイパス流路を含む循環流路で処理水を循環させることができる。これにより、循環流路で処理水の特性を変化させる手段をとることができる。
本発明の第4態様は、バイパス流路(分岐流路36)を含む循環流路に処理水の特性を変化させる添加物を投入する添加物投入装置212をさらに備える、第3態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、バイパス流路を含む循環流路で処理水の特性を調整することができる。
本発明の第5態様は、添加物は二酸化炭素である、第4態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、処理水に二酸化炭素を投入することで処理水のpHと濁度を低下させることができる。
本発明の第6態様は、第1処理水流路(分岐流路36)を流れる処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する分離装置12と、分離装置12と貯水タンク48の間に接続され、分離装置12により金属成分の結晶が取り除かれた処理水を通水する第2処理水流路(第3流路38)と、をさらに備え、バルブ210は、第2処理水流路に設けられる、第2態様から第5態様のいずれか1つに記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、貯水タンク48に対して金属成分の結晶を取り除いた処理水を供給することで、所望の処理水を貯水タンク48に貯水することができる。
本発明の第7態様は、センサ(pHセンサ42、濁度センサ44)は、第2処理水流路(第3流路38)におけるバルブ210の上流側に設けられる、第6態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、センサを第2処理水流路におけるバルブ210の上流側に設けることで、貯水タンク48に近い位置で処理水の特性を監視しながらバルブ210の開閉を切り替えることができる。これにより、所望の処理水を貯水タンク48へ供給することができる。
本発明の第8態様は、電気分解装置8が生成したアルカリ水又は酸性水を硬水流路4に戻す戻し流路26、31をさらに備え、第1処理水流路(分岐流路36)は、戻し流路26、31が硬水流路4に接続される接続ポイント(バッチ処理タンク6)と電気分解装置8との間で硬水流路4から分岐する流路であり、微細気泡発生装置10A、10Bは、硬水流路4、電気分解装置8および戻し流路26、31を含む循環流路で微細気泡を発生させる、第1態様から第7態様のいずれか1つに記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、戻し流路26、31を含む循環流路でアルカリ水を循環させる運転が可能となり、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去を行うことができる。これにより、微細気泡によって除去する金属イオンの結晶化を促進することができ、金属イオンの除去効果を高めることができる。
本発明の第9態様は、硬水流路4の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンク6をさらに備え、戻し流路26、31は、バッチ処理タンク6に接続される、第8態様に記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、バッチ処理が可能となる。
本発明の第10態様は、センサは、pHセンサ42および濁度センサ44のうちの少なくとも1つである、第1態様から第9態様のいずれか1つに記載のイオン除去システム200である。
このような構成によれば、処理水のpHと濁度を監視することができる。なお、pHセンサ42に代えて、イオン量を測定するイオンセンサ(ISFET:イオン感応性電解効果トランジスタ)を用いてもよい。また、濁度センサ44に代えて、光透過率を検出する赤外線センサ、あるいは水中粒子の速度を検出する超音波センサを用いてもよい。
(第2異常発生時モード)
次に、図24Bを用いて、第2異常発生時モードについて説明する。
第2異常発生時モードは、pHセンサ42および濁度センサ44とは異なるセンサである流量センサ16の測定値に基づいて、処理水供給ポイントである水栓52への処理水の供給を制御するものである。
図20A~図23Bに示すモードのいずれかにおいて、バッチ処理タンク6から流れる処理水に関して、流量センサ16の測定値が異常値として検出される場合がある。制御部214は例えば、流量センサ16の測定値に関して予め、正常な数値範囲を記憶しており、当該数値範囲から外れた測定値を検出した場合に異常値として検出する。
制御部214は、流量センサ16の測定値を異常値として検出した場合に、イオン除去システム200の運転、特に電気分解装置8の運転を停止する。これにより、電気分解装置8で電気分解処理を行わず、アルカリ水と酸性水を生成しないように制御し、図24Bに示すようにいずれの流路にも水が流れないようにする。このようにして、処理水供給ポイントである水栓52への処理水の供給を停止するように制御する。
流量センサ16の測定値が正常な範囲よりも高い場合には、イオン除去システム200のいずれかの流路に詰まり等が生じている可能性がある。このような場合にイオン除去システム200の運転を停止することで、水栓52への処理水の供給を停止しながら、流路の詰まりを解消する等、復旧作業を行うことができる。これにより、所望の特性を有する処理水を水栓52へ供給するように制御することができ、イオン除去システム200の信頼性を向上させることができる。
なお、流量センサ16に代えて、圧力センサを用いてもよい。圧力センサに基づいて制御した場合であっても、流路における詰まり等の異常を検出することができる。
微細気泡発生装置10A、10Bおよび流量センサ16を設ける位置は、図24Bに示す位置に限らない。微細気泡発生装置10A、10Bは、電気分解装置8の下流側に限らず、電気分解装置8の上流側に設けてもよい。また、バッチ処理タンク6、電気分解装置8、第1流路22、第2流路24、第1戻し流路26および第2戻し流路31を含む循環流路であれば、微細気泡発生装置10A、10Bおよび流量センサ16を任意の位置に設けてもよい。
上述した第2異常発生時モードを実行するイオン除去システム200は、第1異常発生時モードを実行するイオン除去システム200と同様に、本発明の第1態様であるイオン除去システムを提供する。具体的には、電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する電気分解装置8と、電気分解装置8に接続され、電気分解装置8に硬水を供給する硬水流路4と、電気分解装置8の上流側又は下流側の流路で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置10A、10Bと、電気分解装置8が生成したアルカリ水を含んだ微細気泡供給後の処理水を通水する第1処理水流路(分岐流路36)と、第1処理水流路から供給される処理水を貯留するタンクであって、ユーザへの処理水供給ポイント(水栓52)へ処理水を供給可能な貯水タンク48と、処理水又は硬水の特性に関する測定値を取得するセンサ(流量センサ16)と、制御部214と、を備え、制御部214は、センサの測定値に基づいて、処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御するイオン除去システム200である。
このような構成によれば、処理水又は硬水の特性に関する測定値に基づいて処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御することにより、所望の処理水をユーザに供給することができる。これにより、イオン除去システム200の信頼性を向上させることができる。
また、上述した第2異常発生時モードを実行するイオン除去システム200によれば、以下に記載するような第11態様~第17態様によるイオン除去システムを提供できる。
本発明の第11態様は、制御部214は、センサ(流量センサ16)の測定値に基づいて、電気分解装置8のON/OFFを制御することにより、処理水供給ポイント(水栓52)への処理水の供給を制御する、第1態様に記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、異常が発生したときに電気分解装置8の運転を自動で停止させて、貯水タンク48および処理水供給ポイントへ処理水を供給しないようにすることができる。
本発明の第12態様は、電気分解装置8が生成したアルカリ水又は酸性水を硬水流路4に戻すように硬水流路4に接続される戻し流路26、31をさらに備え、第1処理水流路(分岐流路36)は、硬水流路4において戻し流路26、31が接続される接続ポイントよりも下流側で硬水流路4から分岐する流路であり、当該分岐点に設けたバルブ204によって、硬水流路4から第1処理水流路への通水および止水が切り替えられるように構成されており、微細気泡発生装置10A、10Bおよびセンサ(流量センサ16)は、硬水流路4、電気分解装置8および戻し流路26、31を含む循環流路に設けられる、第11態様に記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、循環流路を設けることで、循環流路にアルカリ水を循環させる運転が可能となり、循環流路を流れる水のpH値を上昇させながら、微細気泡による金属イオンの除去を行うことができる。これにより、微細気泡によって除去する金属イオンの結晶化を促進することができ、金属イオンの除去効果を高めることができる。
本発明の第13態様は、硬水流路4の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンク6をさらに備え、戻し流路26、31は、バッチ処理タンク6に接続される、第12態様に記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、バッチ処理が可能となる。
本発明の第14態様は、センサ(流量センサ16)は、硬水流路4におけるバッチ処理タンク6とバルブ204の間に設けられる、第13態様に記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、電気分解装置8に近い位置で測定値を取得することができ、電気分解装置8のON/OFF制御をより精度良く実行することができる。
本発明の第15態様は、硬水流路4におけるバッチ処理タンク6とバルブ204の間に設けられたポンプ14をさらに備え、センサ(流量センサ16)は、ポンプ14とバルブ204の間に設けられる、第14態様に記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、電気分解装置8に近い位置で測定値を取得することができ、電気分解装置8のON/OFF制御をより精度良く実行することができる。
本発明の第16態様は、センサは流量センサ16あるいは圧力センサである、第11態様から第15態様のいずれか1つに記載のイオン除去システムである。
このような構成によれば、流路における詰まり等の異常を検出することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、実施形態1では、微細気泡発生装置10A、10Bが、微細気泡発生装置10A、10Bを通過する水に対して微細気泡を自動的に発生させる場合について説明したが、このような場合に限らない。微細気泡発生装置10A、10Bを電動式とし、制御部13が微細気泡発生装置10A、10Bを駆動したときにのみ微細気泡を供給するようにしてもよい。
なお、上記様々な形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、実施形態における要素の組み合わせや順序の変化は、本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
本発明は、家庭用のイオン除去システムにも業務用のイオン除去システムにも有用である。に有用である。
2 イオン除去システム
4 硬水流路
6 バッチ処理タンク
8 電気分解装置
10A、10B 微細気泡発生装置
11 バルブ
12 分離装置
13 制御部
14 ポンプ
16 流量センサ
18 バルブ(第3バルブ)
20 バルブ
22 第1流路
24 第2流路
26 第1戻し流路
28 第1排水流路
30 バルブ(第1バルブ)
31 第2戻し流路
32 第2排水流路
34 バルブ(第2バルブ)
36 分岐流路(第1処理水流路)
38 第3流路(第2処理水流路)
40 第3排水流路
42 pHセンサ
44 濁度センサ
46 第3戻し流路
47 バルブ
48 貯水タンク
50 ポンプ
52 水栓(処理水供給ポイント)
60 イオン除去システム
62 二酸化炭素投入装置
64、66、68 供給流路
70、72 バルブ
74 微細気泡発生装置
80 イオン除去システム
82 微細気泡発生装置
84A、84B 分離装置
86 制御部
88 第1流路
89 分岐流路
90 第2流路
91 分岐流路
92 第3流路
93 バルブ
94 第1戻し流路
95 バルブ
96 バルブ
98 第4流路
100 第2戻し流路
101 バルブ
102 第3戻し流路
104 第4戻し流路
106 第1排水流路
108 第2排水流路
110 バルブ
111 第5戻し流路
112 バルブ
200 イオン除去システム
202A、202B 脱気泡装置
204、206、208、210 バルブ
212 添加物投入装置
214 制御部

Claims (16)

  1. 電気分解によりアルカリ水と酸性水とを生成する電気分解装置と、
    前記電気分解装置に接続され、前記電気分解装置に硬水を供給する硬水流路と、
    前記電気分解装置の上流側又は下流側の流路で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
    前記電気分解装置が生成したアルカリ水を含んだ微細気泡供給後の処理水を通水する第1処理水流路と、
    前記第1処理水流路から供給される処理水を貯留するタンクであって、ユーザへの処理水供給ポイントへ処理水を供給可能な貯水タンクと、
    処理水又は硬水の特性に関する測定値を取得するセンサと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記センサの前記測定値に基づいて、前記処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御する、イオン除去システム。
  2. 前記貯水タンク又は前記処理水供給ポイントへの処理水の通水および止水を切り替えるバルブをさらに備え、
    前記制御部は、前記センサの前記測定値に基づいて、前記バルブの開閉を制御することにより、前記処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御する、請求項1に記載のイオン除去システム。
  3. 前記バルブは、前記貯水タンクの上流側に設けられており、
    前記バルブから前記硬水流路の途中に接続されるバイパス流路をさらに備え、
    前記制御部は、前記センサの前記測定値に基づいて前記バルブの開閉を制御することにより、前記バイパス流路へ通水せずに前記貯水タンクへ通水する第1モードと、前記貯水タンクへ通水せずに前記バイパス流路へ通水する第2モードを切り替える、請求項2に記載のイオン除去システム。
  4. 前記バイパス流路を含む循環流路に処理水の特性を変化させる添加物を投入する添加物投入装置をさらに備える、請求項3に記載のイオン除去システム。
  5. 前記添加物は二酸化炭素である、請求項4に記載のイオン除去システム。
  6. 前記第1処理水流路を流れる処理水に含まれる金属成分の結晶を分離する分離装置と、
    前記分離装置と前記貯水タンクの間に接続され、前記分離装置により金属成分の結晶が取り除かれた処理水を通水する第2処理水流路と、をさらに備え、
    前記バルブは、前記第2処理水流路に設けられる、請求項2から5のいずれか1つに記載のイオン除去システム。
  7. 前記センサは、前記第2処理水流路における前記バルブの上流側に設けられる、請求項6に記載のイオン除去システム。
  8. 前記電気分解装置が生成したアルカリ水又は酸性水を前記硬水流路に戻す戻し流路をさらに備え、
    前記第1処理水流路は、前記戻し流路が前記硬水流路に接続される接続ポイントと前記電気分解装置との間で前記硬水流路から分岐する流路であり、
    前記微細気泡発生装置は、前記硬水流路、前記電気分解装置および前記戻し流路を含む循環流路で微細気泡を発生させる、請求項1から7のいずれか1つに記載のイオン除去システム。
  9. 前記硬水流路の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンクをさらに備え、
    前記戻し流路は、前記バッチ処理タンクに接続される、請求項8に記載のイオン除去システム。
  10. 前記センサは、pHセンサおよび濁度センサのうちの少なくとも1つである、請求項1から9のいずれか1つに記載のイオン除去システム。
  11. 前記制御部は、前記センサの前記測定値に基づいて、前記電気分解装置のON/OFFを制御することにより、前記処理水供給ポイントへの処理水の供給を制御する、請求項1に記載のイオン除去システム。
  12. 前記電気分解装置が生成したアルカリ水又は酸性水を前記硬水流路に戻すように前記硬水流路に接続される戻し流路をさらに備え、
    前記第1処理水流路は、前記硬水流路において前記戻し流路が接続される接続ポイントよりも下流側で前記硬水流路から分岐する流路であり、当該分岐点に設けたバルブによって、前記硬水流路から前記第1処理水流路への通水および止水が切り替えられるように構成されており、
    前記微細気泡発生装置および前記センサは、前記硬水流路、前記電気分解装置および前記戻し流路を含む循環流路に設けられる、請求項11に記載のイオン除去システム。
  13. 前記硬水流路の途中に設けられ、硬水を収容するバッチ処理タンクをさらに備え、
    前記戻し流路は、前記バッチ処理タンクに接続される、請求項12に記載のイオン除去システム。
  14. 前記センサは、前記硬水流路における前記バッチ処理タンクと前記バルブの間に設けられる、請求項13に記載のイオン除去システム。
  15. 前記硬水流路における前記バッチ処理タンクと前記バルブの間に設けられたポンプをさらに備え、
    前記センサは、前記ポンプと前記バルブの間に設けられる、請求項14に記載のイオン除去システム。
  16. 前記センサは、圧力センサ又は流量センサである、請求項11から15のいずれか1つに記載のイオン除去システム。
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