JP2023164093A - 圧縮機、及び冷凍装置 - Google Patents

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Akira HIMEDA
泰弘 村上
Yasuhiro Murakami
康夫 水嶋
Yasuo Mizushima
健 遠藤
Takeshi Endo
剛 福永
Takeshi Fukunaga
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Abstract

【課題】空調機用の圧縮機の内部では、圧縮機内部の部材が摩耗することで粉状の異物が生じたり、圧縮機の外部から異物が入り込んだりすることがある。【解決手段】圧縮機10は、ロータ32と、クランクシャフト35と、下側バランスウェイト33aと、仕切り部33bと、下側カバー34とを備える。下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bは、ロータ32の下側の第2端面E2に固定される。下側カバー34は、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bを覆う。下側カバー34の内部の第1空間S1は、第2端面E2と下側カバー34との間の隙間34gを介して、第2空間S2と連通する。仕切り部33bは、回転軸32aに沿って見た場合に、周方向において第3冷媒孔33qが形成されない位置における第1厚みL1が、周方向において第3冷媒孔33qが形成される位置における第2厚みL2よりも短い形状を有する。【選択図】図5

Description

圧縮機、及び冷凍装置に関する。
空調機用の圧縮機の内部では、圧縮機内部の部材が摩耗することで粉状の異物が生じたり、圧縮機の外部から異物が入り込んだりすることがある。異物は、圧縮機の内部の摺動部の故障の原因となる。従来、特許文献1(実開昭59-146581号公報)に記載されるように圧縮機内部に磁性体の異物を捕捉するための永久磁石を設置したり、異物を捕捉するためのフィルタを圧縮機内部に設置したりする方法が採られている。
非磁性体の異物は永久磁石では捕捉できず、微細な異物はフィルタでは十分に捕捉できない問題がある。
第1観点の圧縮機は、円柱形状のロータと、クランクシャフトと、バランスウェイトと、仕切り部と、カバーとを備える。ロータは、第1端面、及び、第1端面の下方に位置する第2端面を有する。ロータは、第1端面から第2端面まで貫通する第1孔が形成される。クランクシャフトは、ロータの回転軸を通り、ロータに固定される。バランスウェイトは、第2端面に固定される。仕切り部は、第2端面に固定される。仕切り部は、ロータの回転軸に沿って見た場合に、バランスウェイトと共にクランクシャフトを囲む。カバーは、バランスウェイト及び仕切り部を覆い、第1空間を形成する。第1空間は、第2端面とバランスウェイトと仕切り部とカバーとによって囲まれる。第1空間は、第2端面とカバーとの間の隙間を介して第2空間と連通する。仕切り部は、第1空間と第1孔とを仕切り、かつ、第1孔と連通する第2孔が形成される。仕切り部は、ロータの回転軸に沿って見た場合に、第1厚みが第2厚みよりも短い形状を有する。第1厚みは、ロータの周方向において第2孔が形成されない位置におけるロータの径方向の寸法である。第2厚みは、ロータの周方向において第2孔が形成される位置におけるロータの径方向の寸法である。
第1観点の圧縮機では、ロータの下側の第2端面に固定される仕切り部は、カバー内側の表面のうち仕切り部に覆われていない表面の面積が増加するような形状を有する。これにより、第2端面とカバーとの間の隙間から第1空間に入った異物が付着できる表面である付着面の面積を大きくすることができる。従って、第1観点の圧縮機では、冷媒に含まれる異物が効率的に捕捉される。
第2観点の圧縮機は、第1観点の圧縮機であって、第1厚みは、第2厚みの50%以下である。
第2観点の圧縮機では、仕切り部は付着面の面積が大きくなるような形状を有するので、冷媒に含まれる異物が効率的に捕捉される。
第3観点の圧縮機は、第1観点又は第2観点の圧縮機であって、カバーは、バランスウェイト又はロータに固定され、円筒形状を有する。
第3観点の圧縮機では、隙間から第1空間に入った異物は、遠心力によってカバーの内壁面に付着するので、冷媒に含まれる異物が効率的に捕捉される。
第4観点の圧縮機は、第3観点の圧縮機であって、隙間は、カバーの円筒形状の側面の上端と、第2端面との間に形成される。
第4観点の圧縮機では、隙間から第1空間に入った異物が隙間から第1空間の外へ出てしまうことが抑制されるので、冷媒に含まれる異物が効率的に捕捉される。
第5観点の圧縮機は、第4観点の圧縮機であって、上端と第2端面との間の間隔は、0.1mm~2.0mmである。
第5観点の圧縮機では、隙間の寸法を適切な範囲に設定することで、異物が隙間から効率的に第1空間内に捕捉され、かつ、第1空間内の異物が隙間から第1空間の外へ出てしまうことが抑制される。
第6観点の圧縮機は、第1乃至第5観点のいずれか1つの圧縮機であって、モータと、圧縮機構と、ケーシングとを備える。モータは、ステータ及びロータを有する。圧縮機構は、モータによって駆動され、クランクシャフトが連結される。ケーシングは、モータ、圧縮機構、及びクランクシャフトが収容される。ロータは、ロータの回転軸が鉛直方向に沿うように配置される。第2空間は、ケーシングの内部の空間である。
第7観点の圧縮機は、第1乃至第6観点のいずれか1つの圧縮機であって、ロータリー型、又は、スクロール型の圧縮機である。
第8観点の冷凍装置は、第1乃至第7観点のいずれか1つの圧縮機を備える。
第8観点の冷凍装置では、冷媒に含まれる異物が圧縮機の内部で捕捉されることで、冷凍装置の運転効率及び信頼性が向上する。
実施形態の圧縮機10の断面図である。 上側バランスウェイト38の周辺の断面図である。 モータ30の周辺の断面図である。ケーシング20の内部における冷媒の流れを示す断面図である。 下側バランスウェイト33aの周辺の斜視図である。 下側バランスウェイト33aの周辺の底面図である。ロータ32の回転軸32aに沿ってロータ32の第2端面E2の側から見た平面図である。 下側バランスウェイト33aの周辺の断面図である。図5の線分A-Aにおける断面図である。 下側バランスウェイト33aの周辺の断面図である。図5の線分B-Bにおける断面図である。 下側カバー34の上面図である。下側カバー34のカバー底部34bの上側の表面のうち、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bと接触していない付着面34fを示す図である。
(1)全体構成
実施形態に係る圧縮機10は、スクロール型の圧縮機である。圧縮機10は、空気調和装置等の冷凍装置に備えられる。冷凍装置は、冷媒が循環する冷媒回路を有する。冷凍装置では、冷媒回路内の冷媒が、圧縮され、凝縮(放熱)し、減圧され、蒸発(吸熱)した後に再び圧縮される冷凍サイクルが繰り返される。圧縮機10は、冷媒回路を流れるガス冷媒を圧縮する。
図1に示されるように、圧縮機10は、ケーシング20、モータ30、クランクシャフト35、圧縮機構40、第1支持部材27、第2支持部材28、吸入管51、及び吐出管52を備える。
(2)詳細構成
(2-1)ケーシング20
ケーシング20は、モータ30、クランクシャフト35、圧縮機構40、第1支持部材27、及び第2支持部材28等を収容する。ケーシング20は、圧縮された高圧の冷媒の圧力に耐え得る強度を有する材料で成形される。
ケーシング20は、互いに気密的に接合される円筒部21、上部22、及び下部23を有する。ケーシング20は、圧縮機10の運転中に高圧のガス冷媒が充満する第2空間S2を内部に有する。ケーシング20の底部には、第2空間S2の一部である油貯留部20sが形成される。油貯留部20sには、冷凍機油Lが貯留される。
(2-2)モータ30
モータ30は、外部電力の供給を受けて、圧縮機構40のための動力を発生させる。モータ30は、ステータ31とロータ32とを有する。ステータ31は、ケーシング20の内周面に固定される筒状の部材である。ロータ32は、ステータ31の内側において、ステータ31と間隔を空けて配置される円柱形状の部材である。ロータ32は、ステータ31と磁気的な相互作用を行うことによって、回転軸32aを中心に回転することができる。ロータ32は、回転軸32aが鉛直方向に沿うように配置される。
ステータ31の外周面には、鉛直方向に沿って延びる溝であるコアカット31aが形成される。コアカット31aは、ケーシング20とステータ31との間の隙間を形成する。コアカット31aによって形成される隙間は、冷媒の通路として機能する。
ロータ32は、複数の金属板が積層されて構成されるロータコア32bと、一対の端板32cとを有する。図3に示されるように、一対の端板32cは、リベット32dによってロータコア32bに固定される。ロータコア32bの内部には、ロータコア32bの周方向に沿って等間隔に配置される磁石が埋め込まれている。本実施形態では、図5に示されるように、一対の端板32cは、6個のリベット32dによってロータコア32bに固定される。
ロータ32は、鉛直方向上側の第1端面E1と、鉛直方向下側の第2端面E2とを有する。第2端面E2は、第1端面E1の下方に位置する。ロータ32には、貫通孔32pが設けられている。貫通孔32pは、ロータ32の回転軸32aに沿って、第1端面E1から第2端面E2までロータ32を貫通する。貫通孔32pは、冷媒が流れる通路として機能する。本実施形態では、ロータ32は、6個の貫通孔32pを有する。
(2-3)クランクシャフト35
クランクシャフト35は、モータ30が発生させた動力を圧縮機構40に伝達する。クランクシャフト35は、ロータ32の回転軸32aを通過し、ロータ32に固定される。クランクシャフト35は、ロータ32の回転軸32aを中心にして、ロータ32と共に回転する。
クランクシャフト35は、主軸部36と、偏心部37と、上側バランスウェイト38とを有する。主軸部36は、ロータ32に固定され、ロータ32の回転軸32aを中心に回転する。偏心部37は、主軸部36の上方に位置し、クランクシャフト35の端部を含む。偏心部37は、主軸部36から偏心しており、圧縮機構40と連結する。クランクシャフト35が回転することによって、偏心部37が公転して、圧縮機構40が駆動する。
上側バランスウェイト38は、ロータ32の第1端面E1の上方の近傍において、主軸部36の側面に取り付けられている。上側バランスウェイト38は、ロータ32及びクランクシャフト35の重心の位置を調節し、回転を安定させる。図2に示されるように、上側バランスウェイト38は、ロータ32の回転軸32aに対して非対称な形状を有する。
上側バランスウェイト38の下部には円板部38aが設けられる。円板部38aを含む上側バランスウェイト38には上側カバー39が設けられる。上側カバー39は、上側バランスウェイト38の非対称な形状を覆うことにより、クランクシャフト35の回転時における、上側バランスウェイト38による冷媒の攪拌を抑制する。
(2-4)圧縮機構40
圧縮機構40は、流体であるガス冷媒を圧縮する。圧縮機構40は、クランクシャフト35が連結され、モータ30によって駆動される。モータ30のロータ32が回転軸32aを中心に回転すると、クランクシャフト35が回転軸32aを中心に回転して、圧縮機構40が駆動する。
圧縮機構40は、固定スクロール41及び可動スクロール42を有する。固定スクロール41は、ケーシング20の内周面に固定される。可動スクロール42は、固定スクロール41に対して公転可能に配置される。固定スクロール41及び可動スクロール42は、圧縮室43を形成する。
クランクシャフト35の偏心部37の公転によって、可動スクロール42が公転運動をすると、圧縮室43の容積が変動して、圧縮室43内のガス冷媒が圧縮される。圧縮室43内で圧縮された高圧のガス冷媒は、固定スクロール41に形成される吐出口44から圧縮機構40の外へ出て、固定スクロール41に形成される通路を経由して、ケーシング20の内部空間である第2空間S2に供給される。
(2-5)第1支持部材27
第1支持部材27は、モータ30の上方、かつ、圧縮機構40の下方に配置される。第1支持部材27は、クランクシャフト35の主軸部36の上部を回転可能に支持する。第1支持部材27は、ケーシング20の内周面に固定される。第1支持部材27は、固定スクロール41を支持してもよい。ケーシング20の内部において、第2空間S2は、第1支持部材27よりも下方の空間である。第2空間S2は、モータ30が収容される空間である。
(2-6)第2支持部材28
第2支持部材28は、モータ30の下方に配置される。第2支持部材28は、クランクシャフト35の主軸部36の下部を回転可能に支持する。第2支持部材28は、ケーシング20の内周面に固定される。
(2-7)吸入管51
吸入管51は、ケーシング20の上部22を貫通し、上部22に気密的に固定されている。吸入管51は、ケーシング20の外部の冷媒回路を流れる低圧のガス冷媒を、圧縮機構40の圧縮室43に導入する。
(2-8)吐出管52
吐出管52は、ケーシング20の円筒部21を貫通し、円筒部21に気密的に固定されている。吐出管52は、圧縮機構40の吐出口44から吐出されてケーシング20の第2空間S2を充満している高圧のガス冷媒を、ケーシング20の外部の冷媒回路に供給する。
(3)圧縮機10内部の冷媒の流れ
冷凍装置の冷媒回路を流れる低圧のガス冷媒は、吸入管51を介してケーシング20内部の圧縮機構40に導入される。圧縮機構40は、低圧のガス冷媒を圧縮室43で圧縮して、高圧のガス冷媒を吐出口44から吐出する。圧縮機構40から吐出された冷媒は、第1支持部材27に形成される流路を通って第2空間S2に流入する。図3に示される矢印に沿って、第2空間S2に流入した冷媒は、最初、コアカット31aを通過して下降し、その後、流れの向きを変えてロータ32の貫通孔32pを通過して上昇する。その後、冷媒は、円板部38aを含む上側バランスウェイト38を迂回するように流れ、吐出管52を介してケーシング20の外部に流出する。
(4)ロータ32の詳細構成
図4~7に示されるように、ロータ32の第2端面E2には、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bが固定される。図5では、仕切り部33bは、ハッチングされた領域として示されている。下側バランスウェイト33aは、仕切り部33bと一体的に構成されている。図5に示されるように、仕切り部33bは、ロータ32の回転軸32aに沿って見た場合に、下側バランスウェイト33aと共にクランクシャフト35を囲む。言い換えると、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bから構成される部材は、中心部にクランクシャフト35が通過する孔を有する。
下側バランスウェイト33aは、ロータ32の回転軸32aに対して非対称な形状を有する。図5に示されるように、ロータ32の回転軸32aに沿って見た場合に、下側バランスウェイト33aは、円弧形状を有する。下側バランスウェイト33aは、ロータ32及びクランクシャフト35の重心の位置を調節し、ロータ32及びクランクシャフト35の回転を安定させる。
下側バランスウェイト33aは、第1締結孔33cと、第1リベット孔33dと、第1冷媒孔33pとを有する。本実施形態では、図5~7に示されるように、下側バランスウェイト33aは、2個の第1締結孔33cと、3個の第1リベット孔33dと、2個の第1冷媒孔33pとを有する。第1締結孔33cは、後述する締結ボルト34eが通過する孔である。第1リベット孔33dは、リベット32dが通過する孔である。第1リベット孔33dは、リベット32dによって下側バランスウェイト33aをロータ32に固定するための孔である。第1冷媒孔33pは、鉛直方向に沿って下側バランスウェイト33aを貫通する。それぞれの第1冷媒孔33pは、ロータ32の貫通孔32pと連通する。
下側バランスウェイト33aには、締結ボルト34eによって下側カバー34が固定される。下側カバー34は、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bを覆う。下側カバー34は、円筒形状のカバー側部34aと、円形のカバー底部34bとから構成される。カバー底部34bは、カバー側部34aの下側の端部と一体的に連結されている。下側カバー34は、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bを覆うことにより、ロータ32の回転時に下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bによる冷媒の攪拌を抑制する。
下側カバー34のカバー底部34bは、第2締結孔34cと、第2リベット孔34dと、第2冷媒孔34pとを有する。本実施形態では、図5~7に示されるように、カバー底部34bは、2個の第2締結孔34cと、3個の第2リベット孔34dと、4個の第2冷媒孔34pとを有する。第2締結孔34cは、締結ボルト34eが通過する孔である。第2締結孔34cは、締結ボルト34eによって下側カバー34を下側バランスウェイト33aに固定するための孔である。第2リベット孔34dは、下側バランスウェイト33aをロータ32に固定するリベット32dの頂部が入る孔である。4個の第2冷媒孔34pの内の2個は、それぞれ、下側バランスウェイト33aの第1冷媒孔33pと連通する。
下側カバー34は、ロータ32の第2端面E2の下側に位置する第1空間S1を形成する。図4,6~7に示されるように、第1空間S1は、第2端面E2と下側バランスウェイト33aと仕切り部33bと下側カバー34とによって囲まれる空間である。図6~7に示されるように、第1空間S1は、隙間34gを介して第2空間S2と連通する。隙間34gは、下側カバー34と第2端面E2との間の空間である。具体的には、隙間34gは、下側カバー34のカバー側部34aの上端と、第2端面E2との間に形成される。カバー側部34aの上端と第2端面E2との間の間隔の鉛直方向の寸法は、0.1mm~2.0mmである。
仕切り部33bは、ロータ32の回転軸32aに対して非対称な形状を有する。図5に示されるように、ロータ32の回転軸32aに沿って見た場合に、仕切り部33bは、周方向において凹凸が形成される略円弧形状を有する。仕切り部33bは、第1空間S1がロータ32の貫通孔32pと連通しないように、第1空間S1と貫通孔32pとを仕切る。
仕切り部33bは、第3冷媒孔33qを有する。本実施形態では、図5~6に示されるように、仕切り部33bは、2個の第3冷媒孔33qを有する。第3冷媒孔33qは、鉛直方向に沿って仕切り部33bを貫通する。それぞれの第3冷媒孔33qは、ロータ32の貫通孔32pと連通する。下側カバー34の4個の第2冷媒孔34pの内の2個は、それぞれ、仕切り部33bの第3冷媒孔33qと連通する。
本実施形態では、ロータ32は、6個の貫通孔32pを有する。6個の貫通孔32pの内の2個は、下側バランスウェイト33aの第1冷媒孔33p、及び、下側カバー34の第2冷媒孔34pと連通して、第2空間S2において冷媒が通過する流路を形成する。6個の貫通孔32pの内の別の2個は、仕切り部33bの第3冷媒孔33q、及び、下側カバー34の第2冷媒孔34pと連通して、第2空間S2において冷媒が通過する流路を形成する。6個の貫通孔32pの内の残りの2個は、仕切り部33bによって塞がれる。
仕切り部33bは、円弧部33fと、凸部33gと、蓋部33hとから構成される。本実施形態では、図4~5に示されるように、仕切り部33bは、1個の円弧部33fと、2個の凸部33gと、2個の蓋部33hとを有する。円弧部33fは、下側バランスウェイト33aと共にクランクシャフト35を囲む。蓋部33hは、貫通孔32pを塞ぐ。蓋部33hの数は、仕切り部33bによって塞がれる貫通孔32pの数と等しい。凸部33gは、回転軸32aに沿って見た場合に、ロータ32の周方向において、円弧部33fよりもロータ32の径方向外側に突出している。第3冷媒孔33qは、凸部33gに形成される。凸部33gの数は、第3冷媒孔33qの数と等しい。円弧部33f及び凸部33gの厚み(鉛直方向の寸法)は、下側バランスウェイト33aの厚みと同じである。蓋部33hの厚みは、下側バランスウェイト33aの厚みより小さい。下側バランスウェイト33aの端面、及び、仕切り部33bの円弧部33f及び凸部33gの端面は、下側カバー34のカバー底部34bの上側の表面と接触している。
図5に示されるように、仕切り部33bは、ロータ32の回転軸32aに沿って見た場合に、第1厚みL1が第2厚みL2よりも短い形状を有する。第1厚みL1は、ロータ32の周方向において第3冷媒孔33qが形成されない位置におけるロータ32の径方向の寸法である。第2厚みL2は、ロータ32の周方向において第3冷媒孔33qが形成される位置におけるロータ32の径方向の寸法である。第1厚みL1は、仕切り部33bの円弧部33fの、ロータ32の径方向の寸法に相当する。第2厚みL2は、仕切り部33bの凸部33gの、ロータ32の径方向の寸法に相当する。第1厚みL1は、第2厚みL2の50%以下である。好ましくは、第1厚みL1は、第2厚みL2の40%以下である。また、好ましくは、第1厚みL1は、第3冷媒孔33qの、ロータ32の径方向の寸法以下である。
図5に示されるように、下側バランスウェイト33aは、ロータ32の回転方向Rを基準として、前縁33i及び後縁33jを有する。ロータ32の回転中、回転方向Rにおいて前縁33iより前方にある前側領域Q1には、正圧が生じる。ロータ32の回転中、回転方向Rにおいて後縁33jより後方にある後側領域Q2には、負圧が生じる。そのため、ロータ32の回転中、第1空間S1では、前側領域Q1から後側領域Q2に向かう冷媒の流れが発生する。これにより、ロータ32の回転中、第2空間S2の冷媒は、隙間34gを介して第1空間S1の前側領域Q1に入り込み、同時に、第1空間S1の冷媒は、第1空間S1の後側領域Q2から、隙間34gを介して第2空間S2に流れ出る。
(5)特徴
(5-1)
仕切り部33bは、図5に示されるように、円弧部33fの径方向の寸法である第1厚みL1が、凸部33gの径方向の寸法である第2厚みL2よりも小さい形状を有する。言い換えると、仕切り部33bの厚みは、ロータ32の周方向において一定ではない。具体的には、仕切り部33bの厚みは、ロータ32の周方向において、第3冷媒孔33qが形成される位置においてのみ大きくなっている。そのため、仕切り部33bは、ロータ32の回転軸32aに沿って見た場合に、下側カバー34の内側の表面のうち仕切り部33bに覆われていない表面の面積が増加するような形状を有する。図6~8に示されるように、下側カバー34のカバー底部34bの上側の表面のうち、下側バランスウェイト33a及び仕切り部33bと接触していない表面は、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った冷媒に含まれる異物が付着できる付着面34fである。図8では、下側カバー34の付着面34fは、ハッチングされた領域として示されている。
このように、仕切り部33bは、下側カバー34の付着面34fの面積が増加するような形状を有する。下側カバー34の付着面34fの面積が大きいほど、第1空間S1に貯留される異物の量が多くなる。異物とは、例えば、圧縮機10内部の摺動部材が摩耗することで生じる粉状の物質、及び、圧縮機10の外部から圧縮機10の内部に入り込む物質である。圧縮機構40等の摺動部材に異物が付着すると、圧縮機10に不具合が発生するおそれがある。そのため、圧縮機10の内部において、冷媒に含まれる異物が捕捉されて貯留されることが好ましい。
本実施形態の圧縮機10では、仕切り部33bは、円弧部33f及び凸部33gを有することで、第1空間S1内部の下側カバー34の付着面34fの面積が大きくなるような形状を有する。そのため、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物が効率的に捕捉されて貯留される。従って、圧縮機10を備える冷凍装置の運転効率及び信頼性が向上する。
また、圧縮機10では、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物は、下側カバー34の付着面34fに付着することで捕捉される。そのため、ロウ材等の非磁性体の異物、又は、フィルタでは捕捉できない微細な異物も、第1空間S1に捕捉される。
(5-2)
仕切り部33bは、第1厚みL1が第2厚みL2の50%以下である形状を有する。そのため、仕切り部33bは、第1空間S1内部の下側カバー34の付着面34fの面積が大きくなるような形状を有する。従って、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物が効率的に捕捉される。
(5-3)
下側カバー34は、円筒形状のカバー側部34aを有する。そのため、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物は、第1空間S1において、ロータ32の回転による遠心力によって、カバー側部34aの内壁面に付着しやすい。また、第1空間S1において、図5の矢印Cで示されるように冷媒が仕切り部33bの凸部33gに沿って流れることで、冷媒は、カバー側部34aの内壁面に向かって流れる。これにより、第1空間S1を流れる冷媒に含まれる異物が、カバー側部34aの内壁面に衝突して付着する。カバー側部34aの内壁面に付着した異物の一部は、ロータ32の回転が停止すると重力によりカバー底部34bまで落下する。そのため、第1空間S1に捕捉された異物は、カバー側部34aの上方の隙間34gから第2空間S2に排出されにくい。従って、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物が効率的に捕捉される。
(5-4)
第1空間S1と第2空間S2とを連通する隙間34gは、下側カバー34のカバー側部34aの上端と、ロータ32の第2端面E2との間に形成される。そのため、第1空間S1内に捕捉された異物が、第1空間S1の冷媒の流れによって舞い上がって隙間34gから第2空間S2に排出されることが抑制される。従って、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物が効率的に捕捉される。
(5-5)
隙間34gの寸法に相当する、カバー側部34aの上端と第2端面E2との間の鉛直方向の寸法は、0.1mm~2.0mmである。隙間34gの寸法が小さすぎると、隙間34gを介して第1空間S1に入り込む異物の量が少なくなり、また、異物が隙間34gを通過できずに第1空間S1に入り込めなくなる。隙間34gの寸法が大きすぎると、第1空間S1の下部における冷媒の流速が大きくなり、第1空間S1内に捕捉された異物が舞い上がって隙間34gから第2空間S2に排出されやすくなる。そのため、隙間34gの寸法を適切な範囲内に制限することで、異物が隙間34gから効率的に第1空間S1内に捕捉され、かつ、第1空間S1内の異物が隙間34gから第2空間S2に排出されることが抑制される。従って、第2空間S2から隙間34gを介して第1空間S1に入った異物が効率的に捕捉される。
(5-6)
仕切り部33bは、下側カバー34の内側の第1空間S1がロータ32の貫通孔32pと連通しないように、第1空間S1と貫通孔32pとを仕切る。仮に仕切り部33bが存在しない場合、貫通孔32pを上昇する冷媒の流れは、第1空間S1の前側領域Q1の正圧、及び、後側領域Q2の負圧の影響を受ける。正圧は、貫通孔32pを上昇する冷媒の流速を増加させる。負圧は、貫通孔32pを上昇する冷媒の流速を減少させるか、又は、貫通孔32pを上昇する冷媒の流れを、貫通孔32pを下降する冷媒の流れに変える。
しかし、本実施形態では、第1空間S1の前側領域Q1及び後側領域Q2は、仕切り部33bによって貫通孔32pと仕切られる。そのため、第1空間S1内の正圧及び負圧が貫通孔32pを上昇する冷媒の流れに与える影響が抑制される。従って、第2空間S2において、高圧のガス冷媒が、ロータ32の貫通孔32pを上昇して、吐出管52を介してケーシング20外部へ流出しやすくなる。
(6)変形例
(6-1)変形例A
実施形態では、上側バランスウェイト38は、クランクシャフト35に取り付けられている。これに代えて、上側バランスウェイト38は、ロータ32の第1端面E1に固定されてもよい。
(6-2)変形例B
実施形態では、下側バランスウェイト33aは、仕切り部33bと一体的に構成されている。これに代えて、下側バランスウェイト33aは、仕切り部33bとは別の部材として構成されてもよい。例えば、仕切り部33bは、下側カバー34と一体的に構成されてもよい。
(6-3)変形例C
実施形態では、下側カバー34は、下側バランスウェイト33aに固定されている。これに変えて、下側カバー34は、ロータ32に固定されていてもよい。
(6-4)変形例D
実施形態では、圧縮機10は、スクロール型の圧縮機である。これに代えて、圧縮機10は、ロータリー型の圧縮機であってもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 :圧縮機
20 :ケーシング
30 :モータ
31 :ステータ
32 :ロータ
32a :回転軸
32p :貫通孔(第1孔)
33a :下側バランスウェイト(バランスウェイト)
33b :仕切り部
33q :第3冷媒孔(第2孔)
34 :下側カバー(カバー)
34g :隙間
35 :クランクシャフト
40 :圧縮機構
E1 :第1端面
E2 :第2端面
L1 :第1厚み
L2 :第2厚み
S1 :第1空間
S2 :第2空間
実開昭59-146581号公報

Claims (8)

  1. 第1端面(E1)、及び、前記第1端面の下方に位置する第2端面(E2)を有し、前記第1端面から前記第2端面まで貫通する第1孔(32p)が形成される、円柱形状のロータ(32)と、
    前記ロータの回転軸(32a)を通り、前記ロータに固定されるクランクシャフト(35)と、
    前記第2端面に固定されるバランスウェイト(33a)と、
    前記第2端面に固定され、前記回転軸に沿って見た場合に、前記バランスウェイトと共に前記クランクシャフトを囲む仕切り部(33b)と、
    前記バランスウェイト及び前記仕切り部を覆い、第1空間(S1)を形成するカバー(34)と、
    を備え、
    前記第1空間は、前記第2端面と前記バランスウェイトと前記仕切り部と前記カバーとによって囲まれ、かつ、前記第2端面と前記カバーとの間の隙間(34g)を介して第2空間(S2)と連通し、
    前記仕切り部は、前記第1空間と前記第1孔とを仕切り、かつ、前記第1孔と連通する第2孔(33q)が形成され、
    前記仕切り部は、前記回転軸に沿って見た場合に、前記ロータの周方向において前記第2孔が形成されない位置における前記ロータの径方向の寸法である第1厚み(L1)が、前記周方向において前記第2孔が形成される位置における前記径方向の寸法である第2厚み(L2)よりも短い形状を有する、
    圧縮機(10)。
  2. 前記第1厚みは、前記第2厚みの50%以下である、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記カバーは、前記バランスウェイト又は前記ロータに固定され、円筒形状を有する、
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 前記隙間は、前記カバーの前記円筒形状の側面の上端と、前記第2端面との間に形成される、
    請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記上端と前記第2端面との間の間隔は、0.1mm~2.0mmである、
    請求項4に記載の圧縮機。
  6. ステータ(31)及び前記ロータを有するモータ(30)と、
    前記モータによって駆動され、前記クランクシャフトが連結される圧縮機構(40)と、
    前記モータ、前記圧縮機構、及び前記クランクシャフトが収容されるケーシング(20)と、
    を備え、
    前記ロータは、前記回転軸が鉛直方向に沿うように配置され、
    前記第2空間は、前記ケーシングの内部の空間である、
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  7. ロータリー型、又は、スクロール型の圧縮機である、
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  8. 請求項1又は2に記載の圧縮機を備える、
    冷凍装置。
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