JP2023162722A - エアツール - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図り、より出力が大きいエアツールを提供する。【解決手段】本発明のエアツール100は、ロータ31、ロータ31の外周面37に設けられる複数のブレード45、及びロータ31とブレード45とを収容するシリンダ50により形成されるエア充填空間Lを備え、エア充填空間Lは、ロータ外周面37を含む仮想円筒面C、隣り合う2つのブレード45、シリンダの円筒部材の内周面51a、及び、シリンダの円筒部材の両端部に配置されている端部部材の内面を含むそれぞれの仮想平面D、及びEにより画定される第1空間Mと、第1空間Mと連通しており、エアツール内で閉塞されている第2空間Nと、を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、高圧エアで回転するエアモータを備えるエアツールに関する。
従来、高圧エアでエアモータを回転させるハンド式のエアツールが用いられている。エアツールは、高圧エアにより回転するロータと、ロータを収容するシリンダとを有するエアモータを備えている。ロータは、ロータの外周面において周方向等間隔に複数の溝が設けられており、各溝には板状のブレードが内外方向に摺動可能に挿入されている。隣り合う2枚のブレード、ロータ、及びシリンダによりエア充填空間が形成されており、エア充填空間にはエア導入口から高圧エアが導入されてロータが回転する。
素材を加工するエアツールは切削刃を備えており、ロータの回転力により切削刃を回転させて対象物を加工する。加工する対象物には、金属等の硬い材料も含まれ、硬い材料を容易に加工するために、より出力が大きいエアツールが求められている。また、インパクトレンチのようにボルト等の締め付け及び緩めの作業をするエアツールでは、トルクが大きい方が作業しやすく望ましい。
しかしながら、高トルク、高出力を得るためにエアモータを大型化すると、エアツールは大型化、かつ重くなり、作業者が扱いにくいエアツールとなる。
本発明は、上記課題の解決のためにされたものであり、小型化を図り、重量を増やすことなく、より高トルク、高出力なエアツールを提供することを目的とする。
本発明のエアツールは、ロータと、ロータの外周面に設けられる複数のブレードと、ロータとブレードとを収容するシリンダにより形成されるエア充填空間と、を備えるエアツールにおいて、エア充填空間は、ロータ外周面を含む仮想円筒面、隣り合う2つのブレード、シリンダの円筒部材の内周面、及び、シリンダの円筒部材の両端部に配置されている端部部材のそれぞれの内面を含む2つの仮想平面により画定される第1空間と、第1空間と連通しており、前記エアツール内で閉塞されていて、第1空間とともにエアが充填される第2空間と、を有していることを特徴とする。
本発明のエアツールは、エアのバッファ空間である第2空間を設けることで、エア充填空間のエアの圧縮を低減し、それによる回転エネルギの損失を低減することができる。
また、本発明のエアツールが有する第2空間は、ロータ外周面に設けられた凹部であることが好ましい。
本発明のエアツールは、エアのバッファ空間である凹部がロータ外周面に形成されているので、ロータの変更という比較的小さな変更のみでエアのバッファ空間を設けることができる。
また、本発明のエアツールが有するロータ外周面に形成された凹部の底部は、断面が円弧形状を含んで形成されていることが好ましい。
ロータに周方向幅が一定の凹部を形成する場合、凹部を深くするほど、隣接する凹部の底部同士の間隔が狭くなる。肉厚が薄くなると強度上の問題があることから、隣接する凹部の底部同士の間隔はあまり小さくできず、凹部の深さの制約から凹部の容積に限度があった。それに対して、本発明のエアツールの凹部は、底部が円弧形状を含んで形成されているので、ロータ表面から一定幅の凹部を強度上設けることができる深さまで形成し、さらにラウンド形状の凹部を設けることができる。そのため、凹部の底部がラウンド形状ではない場合、具体的には底部の断面が平面と、平面又は曲面とが交差する隅部を有する略矩形形状、又は三角形状の場合に比べて、より大きな凹部容積とすることができ、その結果、より大きなエアのバッファ空間を設けることができる
また、本発明のエアツールが有する第2空間は、シリンダの第1空間に接する面に設けられた凹部であることが好ましい。
本発明のエアツールの凹部は、シリンダに凹部を形成することでエアのバッファ空間を設けるので、エアツールの基本構造を大幅に変更することなく、エアのバッファ空間を設けることができる。
本発明の実施の形態に係るエアツールを示す側面図である。 図1のエアツールのA部における、ロータの回転軸を通る断面による断面図である。 図2のI-I断面図である。 図2のロータの斜視図である。 図1のエアツールが備えるエアモータのエア充填空間の体積変化を示す特性図である。 図1のエアツールが備えるエアモータの作動を示す概要図である。 図1のエアツールが備えるエアモータの作動を示す概要図である。 図1のエアツールが備えるエアモータの作動を示す概要図である。 図1のエアツールが備えるエアモータの作動を示す概要図である。 図1のエアツールの回転トルクを示す特性図である。 図1のエアツールのパワーを示す特性図である。
<実施の形態>
本発明に係る実施の形態のエアツールを、添付図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係る構造のエアモータを備える実施の形態であるエアツール100を示す側面図である。図2は、図1のエアツールのA部における、ロータ31の回転軸線Xを通る断面による断面図である。図3は、図2のI-I断面図である。図4は、本発明の特徴である、図2のロータ31を示す斜視図である。本説明におけるエアモータ30の断面図である図3、図6~図9は、全てエアツール100をロータの回転軸に対して垂直な断面であって、エアモータ30の前方、すなわち図1及び図2の左側から見た断面で表現している。また、エアツール100の回転作動に関しては、作業者から見て左回転、すなわち右ねじのボルトを緩める方向の場合で説明する。
図1を参照して、エアツール100を説明する。エアツール100はインパクトレンチであり、本発明をインパクトレンチに適用した場合で説明する。エアツール100は、ハウジング10、及びエアモータ30を備えている。本発明のエアツールの凹部の役割について説明する。エアツール100では、エア充填空間Lへのエア導入後、ロータ31の回転に伴い、ブレード45に挟まれたエア充填空間Lの容積が徐々に小さくなって排気される。本発明の発明者は、その際に排出口からの排気量が飽和してエア充填空間Lのエアが圧縮されており、エア充填空間Lのエアを圧縮する際に、回転エネルギの損失が生じていることを突き止めた。本発明は、エアのバッファ空間である第2空間Nを設けることで、エア充填空間Lのエアの圧縮を低減して、回転エネルギの損失を低減することができる。
本発明は、エアモータ30を備えるエアツールであれば、インパクトレンチ以外にも種々のエアツールに適用可能である。本発明は、例えば、ドリル、グラインダ、ラチェットレンチ、等に適用可能である。エアツール100は、インパクトレンチとして以下の構造を備えている。
ハウジング10は、エアモータ30を内部に収容している上部ハウジング11、上部ハウジング11の下側に配置されている下部ハウジング12、及び上部ハウジング11の前側に取付けられている前部ハウジング13を有している。
下部ハウジング12は、グリップ21、下部ハウジング12の下端部に設けられているエアインレット22、及び下部ハウジング12の前端部に導入された高圧エアをエアモータ20に流す流量を無段階に調整するスロットル23が設けられている。エアインレット22は、ホース端部が接続される部位であり、エアインレット22を介して外部からエアツール100に高圧エアが供給される。
前部ハウジング13の内部は図示されていないが、前部ハウジング13は、公知のように、図示されない1組のハンマー、ハンマーを回転可能に保持するハンマーフレーム、及びロータ31から回転力が伝達されるアンビル25、等を収容している。前部ハウジング13の先端に設けられている開口部からは、六角ソケットが取り付け可能なアンビル25の先端部が突出している。
図2~図4を参照して、上部ハウジング11の内部構造を説明する。図2は、エアモータ30が有するロータ31の回転軸線Xを含み、かつエアツール100の上下方向に平行な断面によるA部の部分断面図である。図3は、図2のI-I断面図である。図4は、エアツール100に含まれるロータ31の斜視図である。上部ハウジング11に収容されているエアモータ30は、ロータ31、ロータ31に組み込まれている複数のブレード45、ロータ31を回転可能に保持している複数のベアリング46、ロータ31を内部に収容しているシリンダ50を有している。
図2に示されているように、シリンダ50は、複数の部材が組み立てられて、ロータ31が収容される空間を形成している部材である。シリンダ50は、略円筒形状であり内周面51aを有する円筒部材51、略円盤形状であり内面52aを有する第1端部部材52、及び略円盤形状であり内面53aを有する第2端部部材53を有している。シリンダ50は、上部ハウジング11の内部において、第1端部部材52、及び第2端部部材53のそれぞれの外周端部を上部ハウジング11の内面に嵌めた状態で固定されている。円筒部材51は、内部にロータ31を収容する空間を有している。円筒部材51のアンビル25側の端部には第1端部部材52、円筒部材51のアンビル25と反対側の端部には第2端部部材53が、円筒部材51の両方の端部を閉塞するように配置されている。なお、本実施の形態では、円筒部材51と、第2端部部材53は、第2端部部材53を底部分とする有底円筒形状に一体的に形成されている。第1端部部材52、及び第2端部部材53のそれぞれの中央部分には貫通孔が設けられており、各貫通孔の外側にはそれぞれベアリング46、46が配置されている。
図3に示されているように、第2端部部材53は、シリンダ50内部にエアの吸排気を行うための通気ポートが設けられている。図3の断面図において、右上部分には第1連通口55、及び左上には第3連通口57が設けられている。また、円筒部材51のロータ31の回転方向における、第1連通口55、及び第3連通口57の略中間位置には、第2連通口56が設けられている。エアツール100は、ロータ31の回転方向が一方向、又は他方向に選択可能に構成されている。エアツール100は、図示されないエア流路切換え機構を備えており、第1連通口55、及び第3連通口57をそれぞれエアインレット22に連通させるか、外部への排気アウトレットに連通させるかを切換えることができる。エアツール100は、ボルトの締め付けと緩め等、必要に応じて回転方向が切換えられる。
図2に示されているとおり、ロータ31は、略円筒形状の部材の両端面からそれぞれ第1回転軸支持部33、及び第2回転軸支持部34が突出した形状の部材である。ロータ31は、ロータ本体32、ロータ本体32からアンビル25側に突出して形成されている第1回転軸支持部33、及びロータ本体32からアンビル25側と反対側に突出して形成されている第2回転軸支持部34を有している。第1回転軸支持部33、及び第2回転軸支持部34は、シリンダ50に固定されているベアリング46、46により保持されている部分である。ロータ本体32、第1回転軸支持部33、及び第2回転軸支持部34は、それぞれの回転軸線Xを一致させて配置されている。
図3、及び図4を参照して、ロータ31の形状をさらに説明する。略円筒形状であるロータ本体32は、アンビル25側の端面である第1端面35、第1端面35と反対側面である第2端面36、及び第1端面35と第2端面36の間の外周面37を有している。ロータ本体32には、回転軸線Xを中心にして周方向一定角度毎に、複数のブレード溝38が設けられている。ブレード溝38は、ブレード45を摺動可能に保持している溝である。ブレード溝38は、外周面37からロータ本体32の回転軸線Xに向かって溝幅一定で形成されており、かつブレード溝38は、第1端面35から第2端面36までロータ本体32の回転軸線X方向長さの全長にわたって直線状に設けられている。ブレード溝38の数は4個~8個から適宜決定され、本実施の形態では、例えば6個設けられている。ブレード溝38がロータ本体32に回転軸線Xを中心にして周方向一定角度毎に設けられていることにより、隣接する2つのブレード溝38に挟まれた部分には、本体小片部39が形成されている。本体小片部39は、ブレード溝38と同数が設けられている。例えば、ブレード溝38が6個設けられている場合、本体小片部39も6個設けられている。また、ロータ回転が一方向のみとされているエアツールの場合、ブレード溝38は、例えば4個設けられていてもよい。
それぞれのブレード溝38には、ブレード45が挿入されている。図3に示されているように、ブレード45はブレード溝38と相似形に形成され、ブレード溝38に挿入されている。ブレード45は、厚さ一定で、略長方形状の板状部材であり、一方の長辺の中央部分が外側に膨出した略凸曲面形状円に形成されている。ブレード溝38の周方向幅はブレード45の厚さに対して、1%~5%大きく形成されており、ブレード45はブレード溝38に隙間嵌めで収容されている。ブレード45は、ロータ31の回転に伴う遠心力によりブレード溝38内において、ブレード45の外側端部が円筒部材内周面51aにあたる位置まで外周側に移動する。ロータ31の外周面37と、シリンダ50の円筒部材51の内周面51aとの間の距離Bは、ロータ31の回転により0から最大値Bmaxまで周期的に変化する。図3において、Bで示されている距離は距離Bの最大値Bmaxであり、その位置から周方向に180°回転した位置における距離Bは0である。したがって、ブレード45はロータ31の回転に伴う距離Bの周期的な変化に応じて、ブレード溝38からの突出量は、0から最大値Bmaxまで周期的に変化する。
本体小片部39は、凹部40を有している。凹部40は、本体小片部39の外周面37からロータ本体32の回転軸線Xに向かって、周方向幅一定で形成されている。凹部40は、両方の凹部端部42、及び両方の凹部端部42の間に形成される中間部41を有している。凹部40の外周面37上の開口部形状について、中間部41は互いに平行な2本の直線部で画定されており、凹部端部42は半円形状が前記2本の直線部をつなぐように形成されている。図3に示されているように、ロータ本体32の回転軸線Xに垂直な断面による、凹部40の底部43の形状は、半円形状のラウンド部に形成されている。また、凹部40の凹部端部42の底部43の形状は、ロータ本体32の回転軸線Xに平行な断面視において、半円形状のラウンド部に形成されている。すなわち、凹部40の底部43は、平面と、平面又は曲面とが交差して形成される隅部がなく、ラウンド形状のみで形成されている。それにより、凹部40の周方向幅を広げることができるので、凹部40の設定可能寸法範囲を広げることができる。このため、凹部40の底部43に平面と、平面又は曲面とが交差して隅部が形成されている場合に比べて、底部43における応力集中が低減される。
凹部40の寸法について説明する。凹部40の周方向幅は、本体小片部39の周方向幅の20%から80%、好ましくは30%から70%、より好ましくは40%から60%である。また、凹部40の深さは、ロータ本体32の半径の20%から80%、好ましくは30%から70%、より好ましくは40%から60%である。凹部40は、本体小片部39を削って形成されるため、強度上可能な寸法範囲、及び必要とされる凹部40の容積などを総合的に勘案して、凹部40の寸法が決定される。
図2、及び図3を参照しながら、エア充填空間Lを説明する。仮想円筒面C、円筒部材内周面51a、第1端部部材52の内面52aを含む仮想平面D、及び第2端部部材53の内面53aを含む仮想平面Eで囲まれる空間が第1空間Mである。また、ロータ本体32の本体小片部39に設けられている凹部40の内部空間、すなわちロータ本体32の外周面37を含む仮想円筒面Cと凹部40の内面とで囲まれた空間が第2空間Nである。したがって、高圧エアが充填されるエア充填空間Lは、第1空間Mと第2空間Nとの和である。図3に示されているように、第1空間Mの容積はロータ31の回転により変化する。具体的には、エア充填空間Lが図3中の右上の位置かつ、第1連通口55に隣接する位置ではエア充填空間Lの容積は最小であり、図3においてロータ31が右回転方向に進むにつれて、図3中の真下の位置に至るまでエア充填空間Lの容積は増加する。その後、さらに回転するとエア充填空間Lは減少していき、エア充填空間Lが第3連通口57に隣接する図3中の左上の位置に到達するとエア充填空間Lの容積は最小となる。なお、第1空間Mは、ロータ31の回転位置により、それぞれ外部に常時連通している第1連通口55、第2連通口56、又は第3連通口57と連通するが、第1空間Mは前記の各連通口の空間は含めず、上記定義とする。
図5を参照して、ロータ31の回転によるエア充填空間Lの容積変化を説明する。図6~図9は、ロータ31の回転により、ドットパターンで示された1つのエア充填空間Lの高圧エアの導入から排出まで動きを示している。図6は、1つのエア充填空間Lが第1連通口55に連通している位置である高圧エアの導入工程を示している。図7は、図6の後、ロータ回転に伴って上記エア充填空間Lが膨張する膨張工程を示している。図8は、図7の後、ロータ回転に伴って上記エア充填空間Lが圧縮を開始し、第2連通口56に連通する圧縮工程を示している。図9は、図8の後、ロータ回転に伴って上記エア充填空間Lが第3連通口57に連通する排気工程を示している。
本発明は、エア充填空間Lが圧縮工程から排気工程において、排気量が飽和してエア充填空間L内のエアを圧縮させることで発生するエネルギロスを低減する。図5は、図8に示されている圧縮工程から図9に示されている排気工程までの、ロータ回転角が120°の範囲でのエア充填空間Lの変化の理論値を示している。図5中の線図1は、ロータ31に凹部40がない仕様1の線図である。また、線図2から線図4は、ロータ31に凹部40が設けられた仕様2~4の線図である。仕様2から仕様4は、凹部40がない場合の本体小片部39の体積の10%、20%、30%に相当する容積の凹部40を本体小片部39にそれぞれ設けた仕様である。図5は、図8の圧縮工程時点のエア充填空間Lを1として、それ以降の回転角度変化によるエア充填空間Lの容積比を示している。
仕様1では、容積比は、図8から60°回転した状態で容積比は約0.43、図8から120°回転した図9の状態で0.05である。これに対し、仕様2では、容積比は、図8から60°回転した状態で約0.45、図8から120°回転した図9の状態で0.15である。仕様3では、容積比は、図8から60°回転した状態で約0.48、図8から120°回転した図9の状態で0.21である。仕様4では、容積比は、図8から60°回転した状態で約0.49、図8から120°回転した図9の状態で0.29である。図5のグラフからわかるように、本体小片部39に設けられた凹部40の容積が大きいほど、図8の圧縮工程時点からの容積変化が小さくなることがわかる。また、ロータ31が図9に示されている排気工程に近づくほど、容積変化の度合いが小さくなっている。従来のエアモータにおいて、第3連通口57に先立って設けられている第2連通口56に加えて、本体小片部39に凹部40を設けることで、エア充填空間L内のエアを圧縮させることで発生するエネルギロスを低減できることが理論的に確かめられていると考える。
図10、及び図11の各グラフは、凹部40が設けられた本体小片部39を有するエアモータ30を試作して測定した回転トルク、及びパワーをそれぞれ示している。試作したエアモータ30の凹部40の容積は、凹部40がない場合の本体小片部39の体積の22%に相当する容積である。上記サイズの凹部40を設けたエアモータ30と、凹部40がないエアモータとの測定結果を比較した。下記の表は、代表回転数における回転トルク、及びパワーの増加率である。
Figure 2023162722000002
図10、及び図11の各グラフ、及び表をみると、本発明品は、従来式の凹部40がないエアモータ30に比べて、回転トルク、及びパワーが増加していることが確かめられた。4,000rpmにおいて、回転トルク、及びパワーが5%増加している。6,000rpm以上では回転トルク、及びパワーが10%以上増加している本発明品は、低回転域と高回転域の両方で、回転トルク、及びパワーを向上させることができた。
<変形例>
上記実施の形態では、エネルギロスを低減するエアのバッファとなる凹部40をロータ31の外周面37に設ける態様を説明した。これに替えて、エアのバッファである第2空間はシリンダ50に設けられていてもよい。第2空間となる凹部は、シリンダ50の円筒部材51の内周面51aに設けられてもよい。又は、第2空間は、シリンダ50の第1端部部材52、又は第2端部部材53の内面52a、53aに設けられてもよい。シリンダ50に設けられる第2空間は、エア充填空間Lが圧縮工程に位置する時に、エア充填空間Lに連通する位置に設けられる。また、シリンダ50に設けられる第2空間は、外部に連通せず閉塞された空間として設けられる。すなわち、第2空間は、ロータ31が第2連通口56の後、かつ第3連通口57より前に位置する回転角度範囲において、第1空間に連通し、かつ第2連通口56、及び第3連通口57の何れにも連通しない、円筒部材51の内周面51a、シリンダ50の第1端部部材52の内面52a、又は第2端部部材53の内面53aの1つ以上に設けられていてもよい
本発明によれば、小型化を図り、出力を上げることができるエアツールを提供することができる。
30 エアモータ、31 ロータ、37 ロータ外周面、40 凹部、45 ブレード、50 シリンダ、51 円筒部材、52,53 端部部材、100 エアツール、 L エア充填空間。

Claims (4)

  1. ロータ、前記ロータの外周面に設けられる複数のブレード、及び前記ロータと前記ブレードとを収容するシリンダにより形成されるエア充填空間を備えるエアツールにおいて、
    前記エア充填空間は、ロータ外周面を含む仮想円筒面、隣り合う2つのブレード、シリンダの円筒部材の内周面、及び、シリンダの円筒部材の両端部に配置されている端部部材のそれぞれの内面を含む2つの仮想平面により画定される第1空間と、
    前記第1空間と連通しており、前記エアツール内で閉塞されている第2空間と、を有している、エアツール。
  2. 前記第2空間は、ロータ外周面に設けられた凹部である、請求項1に記載のエアツール。
  3. 前記凹部の底部は、断面が円弧状であるラウンド形状を含んで形成されている、請求項2に記載のエアツール。
  4. 前記第2空間は、シリンダの前記第1空間に接する面に設けられた凹部である、請求項1~3の何れか一項に記載のエアツール。




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