JP2023160731A - ウェアラブル機器及び熱中症判定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、熱中症予防を適切に行うことが求められている。現状では、体温等の変化から熱中症を発症する可能性を予測している。
図1は、本発明の第1実施形態に係るウェアラブル機器11の機能ブロック図である。
図1に示すように、ウェアラブル機器11は、例えば、パルスセンサー21,マイクロ波レーダー23,サーモパイル25,出力部27,通信部29,メモリ31及び処理部33を有する。
ウェアラブル機器11は、リストバンド等の利用者が身に着ける機器である。
パルスセンサー21は、検出結果を処理部33に出力する。
サーモパイル25は、検出結果を処理部33に出力する。
通信部29は、スマートフォンやサーバと無線通信を行う。
処理部33は、パルスセンサー21の検出結果を基に、使用者の心拍数を計測する。
処理部33は、マイクロ波レーダー23の検出結果を基に、使用者の呼吸数を計測する。
処理部33は、サーモパイル25の検出結果を基に、使用者の体表面温度を計測する。
例えば、処理部33は、x1を心拍数とし、x2を呼吸数とし、x3を体表面温度とし、a、b、c、およびdを係数として、重回帰分析により深部体温yを、y=ax1+bx2+cx3+dにより計算するように構成される。例えば、a=0.0124、b=0.0013、c=0.1126、d=31.8652である。
処理部33は、熱中症発症の可能性があると判断された場合に、出力部27にアラートを出力させる。このとき、処理部33は、熱中症に対する対応策の情報を出力部27に出力するようにしてもよい。当該対応策としては、所定時間以上休憩する、特定の飲料水を飲む等である。
以下、各ステップを説明する。なお、図1において、ステップST11~13は並行して実行される。
使用者がウェアラブル機器11を手首等に装着した状態で、パルスセンサー21は、当該使用者の心拍数の変化に対応する動脈及び毛細血管の血液量変化を光学的に検出し、検出結果を処理部33に出力する。
処理部33は、パルスセンサー21の検出結果を基に、使用者の心拍数を計測する。
マイクロ波レーダー23は、使用者の手首付近にマイクロ波を送信し、マイクロ波レーダー23が送信した周波数と反射した受信周波数の差を基に、呼吸に伴う微小振動を検出し、検出結果を処理部33に出力する。
処理部33は、マイクロ波レーダー23の検出結果を基に、使用者の呼吸数を計測する。
なお、マイクロ波レーダー23を用いずに、呼吸数を固定値とする場合は、ステップST12は不要である。
サーモパイル25は、使用者の手首からの放射エネルギーを検出し、検出結果を処理部33に出力する。
処理部33は、サーモパイル25の検出結果を基に、使用者の体表面温度を計測する。
処理部33は、ステップST11~ST13で計測した心拍数、呼吸数及び体表面温度を説明変数とし、重回帰分析により深部体温を計算する処理を行う。
処理部33は、ステップST14で得た深部体温を基に、使用者の熱中症発症可能性を判定する。
具体的には、深部体温が所定の閾値を超えた場合に、熱中症発症可能性が高い(ある)と判定する。
処理部33は、ステップST15で熱中症発症の可能性があると判断された場合に、ステップST17に進む。
処理部33は、出力部27に熱中症可能性があるとのアラートを出力させる。
図3は、本発明の第2実施形態に係るウェアラブル機器111の機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態のウェアラブル機器111は、図1に示す機能に加えて、加速度センサー35をさらに備えている。
処理部33は、上記特定した使用者の動作と、測定した深部体温とを基に、熱中症発症可能性を判定する。具体的には、処理部33は、使用者が運動量が激しい動作をしている場合に、熱中症と判定する基準温度を高める等の処理を行う。
図4において、ステップST11~13は並行して実行される。
ステップST11~ST14の処理は、第1実施形態と同様である。
処理部33は、加速度センサー35が検出した加速度を基に、使用者の運動状態を特定する。
処理部33は、ステップST21で特定した使用者の動作と、測定した深部体温とを基に、熱中症発症可能性を判定する。
図6は、本発明の第3実施形態に係るウェアラブル機器211の機能ブロック図である。
図6に示すように、本実施形態のウェアラブル機器211は、図1のメモリ31に変えてメモリ41(記憶部とも呼ばれる)を備える。メモリ41には属性情報42が記憶されている。属性情報42は、使用者の年齢、使用者の身長、使用者の暑熱順化の程度、及び作業者であるか否かを記憶している。記憶されている属性情報42は列挙したものの一部であってもよく、他の情報を含んでもよい。
図7において、ステップST11~13は並行して実行される。
ステップST11~ST14の処理は、第1実施形態と同様である。
処理部33は、メモリ41から属性情報42を読み出す。本例では、属性情報42は、使用者の年齢、使用者の身長、使用者の暑熱順化の程度、及び作業者であるか否かの全てを含むが、他の例において属性情報42はそのうちの一部であってもよい。他の例において、属性情報42は他の手段により取得されてもよく、例えば図示しない入力装置を介して使用者により入力されてもよい。
次に、処理部33は、歩数計測部43が計測した使用者の歩数を取得して、歩行速度を計算する。処理部33は、他の処理と並行して歩数計測部43に歩数を計測させてもよい。例えば、処理部33は、継続的に歩数を計測し、歩行速度を計算して、メモリ41に記憶し、必要に応じてメモリ41から歩数又は歩行速度を読み出す。
次に、処理部33は、取得した属性情報42と歩数又は歩行速度とに基づいて深部体温の閾値を決定する。処理部33は、属性情報42と歩数又は歩行速度との一方に基づいて閾値を決定してもよく、両方に基づいて閾値を決定してもよい。例えば処理部33は、予め記憶した、属性情報42の範囲と歩数又は歩行速度の範囲と閾値との関係を表すテーブルに基づいて閾値を決定する。
次に、処理部33は、気温計測部44が計測した使用者の近傍の気温を取得する。気温計測部44が計測する気温には、乾球温度、湿球温度、及び、黒球温度が含まれる。処理部33は、取得した気温からWBGTを計算する。処理部33は、他の処理と並行して気温計測部44に気温を計測させてもよい。例えば、処理部33は、継続的に気温を計測し、WBGTを計算して、メモリ41に記憶し、必要に応じてメモリ41から気温又はWBGTを読み出す。
次に、処理部33は、熱中症の予兆があるか否かを判定する。処理部33は、熱中症の予兆が有ると判定した場合はステップS36に進み、熱中症の予兆が無いと判定した場合にはステップS37に進む。
処理部33は、ステップST35において熱中症の予兆が有ると判定した場合は、出力部27を介して対応策とともに予兆アラートを出す。
ステップST35又はステップST36に続いて、処理部33は、熱中症可能性を判定する。処理部33は、WBGTがWBGTの閾値以上であることと、深部体温が深部体温の閾値以上であることとの少なくとも一方の条件が満たされた場合に熱中症発症可能性が有ると判定し、両方の条件が満たされない場合に熱中症発症可能性が無いと判定する。
次に、処理部33は、ステップST37で熱中症発症可能性が有ると判定した場合はステップST39に進み、熱中症発症可能性が無いと判定した場合はステップST11に戻る。
次に、処理部33は、WBGTがWBGTの閾値以上であることと、深部体温が深部体温の閾値以上であることとの両方の条件が満たされた場合は、出力部27を介して「危険」といった比較的高い程度のアラートを出す。処理部33は、WBGTがWBGTの閾値以上であることと、深部体温が深部体温の閾値以上であることとの一方の条件が満たされた場合は、出力部27を介して「警告」といった比較的低い程度のアラートを出す。
本実施形態によれば、深部体温を基に、対象者の熱中症発症可能性を判定するので、熱中症発症の可能性を従来より高精度に判定できるウェアラブル機器211及び熱中症判定方法を提供することができる。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
21…パルスセンサー
23…マイクロ波レーダー
25…サーモパイル
27…出力部
29…通信部
31…メモリ
33…処理部
35…加速度センサー
41…メモリ
42…属性情報
43…歩数計測部
44…気温計測部
Claims (14)
- 使用者が身に着けるウェアラブル機器であって、
パルスセンサーと、
サーモパイルと、
処理部と
を有し、
前記処理部は、
前記パルスセンサーの検出結果を基に、前記使用者の心拍数を計測し、
前記サーモパイルの検出結果を基に、前記使用者の体表面温度を計測し、
マイクロ波レーダーの検出結果を基に計測した呼吸数又は予め設定された呼吸数と、前記計測した心拍数と、前記計測した体表面温度とを説明変数とし、重回帰分析により深部体温を計算し、
前記深部体温を基に、前記使用者の熱中症発症可能性を判定する
ウェアラブル機器。 - 前記処理部が、前記深部体温を閾値と比較することにより、前記深部体温を基に前記使用者の前記熱中症発症可能性を判定するように構成され、
前記処理部が、前記閾値を決定可能であるように構成される、
請求項1に記載のウェアラブル機器。 - 前記ウェアラブル機器が、前記使用者の属性情報を記憶した記憶部を更に有し、
前記処理部が、前記属性情報に基づいて前記閾値を決定するように構成され、
前記属性情報が、年齢と身長と暑熱順化の程度とのうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載のウェアラブル機器。 - 前記ウェアラブル機器が、前記使用者の歩数を計測する歩数計測部を更に有し、
前記処理部が、前記計測した歩数に基づいて前記閾値を決定するように構成される、
請求項3に記載のウェアラブル機器。 - 前記ウェアラブル機器が、気温を計測する気温計測部を更に有し、
前記処理部が、前記計測した気温に基づいて前記使用者の熱中症発症可能性を判定するように構成される、
請求項4に記載のウェアラブル機器。 - 前記ウェアラブル機器が、気温を計測する気温計測部を更に有し、
前記処理部が、前記計測した気温に基づいて前記使用者の熱中症発症の予兆を判定するように構成される、
請求項4に記載のウェアラブル機器。 - 加速度センサー
をさらに有し、
前記処理部は、
前記深部体温と、前記加速度センサーが検出した加速度とを基に、前記熱中症発症可能性を判定する
請求項5に記載のウェアラブル機器。 - 前記処理部は、前記検出した加速度を基に、前記使用者の運動状態を判定し、当該判定した前記運動状態を基に、前記熱中症発症可能性を判定する
請求項7に記載のウェアラブル機器。 - 前記熱中症発症可能性の判断結果を音響又は画像で出力する出力手段
をさらに有する
請求項1に記載のウェアラブル機器。 - 前記出力手段は、熱中症発症の可能性があると判断された場合に、対応策を出力する
請求項9に記載のウェアラブル機器。 - 前記処理部が、x1を前記心拍数とし、x2を前記呼吸数とし、x3を前記体表面温度とし、a、b、c、およびdを係数として、前記深部体温yを、
y=ax1+bx2+cx3+d
により計算するように構成される
請求項7に記載のウェアラブル機器。 - 前記処理部が、前記深部体温を複数回算出するように構成され、
前記処理部が、複数の前記深部体温の平均値に基づいて、前記使用者の熱中症発症可能性を判定するように構成される
請求項11に記載のウェアラブル機器。 - 前記処理部が、x1を前記心拍数とし、x2を前記呼吸数とし、x3を前記体表面温度とし、a、b、c、およびdを係数として、前記深部体温yを、
y=ax1+bx2+cx3+d
により計算するように構成される
請求項4に記載のウェアラブル機器。 - パルスセンサーの検出結果を基に、対象者の心拍数を計測し、
サーモパイルの検出結果を基に、前記対象者の体表面温度を計測し、
前記マイクロ波レーダーの検出結果を基に計測した呼吸数又は予め設定された呼吸数と、前記計測した心拍数と、前記計測した体表面温度とを説明変数とし、重回帰分析により深部体温を計算し、
前記深部体温を基に、前記対象者の熱中症発症可能性を判定する
熱中症判定方法。
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