JP2023158901A - 金属部材、半導体製造装置、及び保持装置 - Google Patents

金属部材、半導体製造装置、及び保持装置 Download PDF

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Katsuhiko Murokawa
亘 木村
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一貴 泉原
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Abstract

【課題】半導体製造装置において、シール性を担保しつつ、従来よりも異常放電の発生を低減する。【解決手段】金属部材30は、シール部材S1を介して他部材に結合される金属部材30であって、他部材に対向する対向面と、対向面から凹み、内部にシール部材S1が配置される凹部34と、を備え、凹部34は、底壁部35と、底壁部35の両側縁と対向面とを接続する一対の側壁部36と、を備え、対向面、底壁部35、及び一対の側壁部36は、アルマイト層ALを有し、底壁部35は、底壁部35のアルマイト層AL上に、シリコーン層SLを備える。【選択図】図3

Description

本開示は、金属部材、半導体製造装置、及び保持装置に関する。
保持装置の一例として、下記特許文献1に記載の静電チャックが知られている。この静電チャックは、内部に電極を有し、基板を支持する支持本体と、支持本体に結合され、支持本体の温度を制御する冷却ベースと、冷却ベースに結合されるファシリティプレートと、を備える。静電チャックは、基板をプラズマ処理するための処理チャンバ内に配置される。
冷却ベースの下面には、シール(Oリング)を配置するための溝が形成されている。この溝に配置されたシールは、冷却ベースとファシリティプレートとの間で圧縮され、冷却ベースとファシリティプレートとの間の流体通過を防止する。シールは、処理チャンバの外部に配置される装置(例えば電極の電源や、冷媒供給装置、ガス供給装置等)と静電チャックとを接続する領域を囲むように配置されている。これにより、処理チャンバ内に外気が入り込むことを防止することができる。
特開2020-13993号公報
ところで、上記のような処理チャンバでは、プラズマ処理時に印加される高周波電力により、静電チャックのガス流路等において意図しない異常放電(アーキング)が発生することが知られている。異常放電が発生すると、基板の処理品質が悪化して歩留りが低下してしまう。異常放電の発生を低減するために、通常、冷却ベースの表面はアルマイト処理等により、絶縁化されている。
しかしながら、従来、シールが配置される溝の内壁は、アルマイト処理されていなかった。これは、アルマイト処理された溝の内壁の表面粗さを低減することが難しいためである。溝の内壁の表面粗さが大きい場合、シールと溝の内壁との間に隙間が生じ、処理チャンバのシール性を担保できない。このため、溝の内壁では、金属が露出した状態となっており、異常放電の対策はなされていなかった。
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、半導体製造装置において、シール性を担保しつつ、従来よりも異常放電の発生を低減することを目的とする。
本開示の金属部材は、金属部材は、シール部材を介して他部材に結合される金属部材であって、前記他部材に対向する対向面と、前記対向面から凹み、内部に前記シール部材が配置される凹部と、を備え、前記凹部は、底壁部と、前記底壁部の両側縁と前記対向面とを接続する一対の側壁部と、を備え、前記対向面、前記底壁部、及び前記一対の側壁部は、バリア層を有し、前記底壁部は、前記底壁部の前記バリア層上に、シリコーン層を備える、金属部材である。
本開示によれば、半導体製造装置において、シール性を担保しつつ、従来よりも異常放電の発生を低減することができる。
図1は、実施形態1にかかる静電チャックの外観構成を模式的に示す斜視図である。 図2は、実施形態1にかかる半導体製造装置において静電チャックとチャンバとの結合について模式的に示す断面図である。 図3は、実施形態1にかかる凹部周辺を拡大して模式的に示す断面図である。 図4は、比較例にかかる凹部周辺を拡大して模式的に示す断面図である。 図5は、実施形態2にかかる半導体製造装置において静電チャックと設置板との結合について模式的に示す断面図である。 図6は、実施形態3にかかる静電チャックにおいて金属部材とセラミックス部材との結合について模式的に示す断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
(1)本開示の金属部材は、シール部材を介して他部材に結合される金属部材であって、前記他部材に対向する対向面と、前記対向面から凹み、内部に前記シール部材が配置される凹部と、を備え、前記凹部は、底壁部と、前記底壁部の両側縁と前記対向面とを接続する一対の側壁部と、を備え、前記対向面、前記底壁部、及び前記一対の側壁部は、バリア層を有し、前記底壁部は、前記底壁部の前記バリア層上に、シリコーン層を備える、金属部材である。
凹部はバリア層を備えるから、金属部材が半導体製造装置に用いられた際、凹部においてアーキングを抑制することができる。
凹部の底壁部のバリア層は、対向面から凹んだ位置にあるため、研磨処理等を行うことが困難であり、表面粗さが大きい状態となっている。凹部の底壁部の表面粗さが大きい場合、底壁部と他部材との間でシール部材を圧縮しても、シール部材と底壁部との間に隙間ができ、金属部材と他部材との結合部分のシール性が担保されない場合がある。このような場合、半導体製造装置の真空系統に大気がリークしてしまう。しかし、上記構成では、底壁部はバリア層を覆うシリコーン層を備えるから、シリコーン層をシール部材に密着させることができる。よって、底壁部とシール部材との間に隙間ができず、金属部材と他部材との結合部分のシール性を担保することができる。したがって、半導体製造装置の真空系統への大気リークを防止することができる。
(2)前記シリコーン層の表面の最大高さRzは、60μm以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、シリコーン層とシール部材とが密着しやすくなるため、シール部材のシール性を一層担保しやすくなる。なお、最大高さRz(JIS B0601:2013)は、表面粗さを示すパラメータの一つである。
(3)前記シリコーン層の硬さは、ショアA硬度で10以上、60以下であることが好ましい。
シリコーン層の硬さが、ショアA硬度で10以上、60以下であり、例えば金属部材やバリア層よりも比較的柔軟であるから、シリコーン層をシール部材に密着させやすい。また、シール部材を底壁部及び他部材の間で圧縮する際に、底壁部に加わるシール部材からの反力を緩和することができる。シール部材からの反力を緩和できるから、シール部材の硬度の面での選定範囲が広がる。
(4)前記シリコーン層の厚みは、前記凹部の深さの15~25%であることが好ましい。
シリコーン層の厚みが大きくなると、底壁部の表面粗さを低減しやすい一方、シール部材からの反力が増大し、金属部材と他部材との結合が困難になる。上記の構成によれば、シール部材によるシール性を担保しつつ、シール部材からの反力を低減し、金属部材と他部材とを容易に結合することができる。
(5)本開示の半導体製造装置は、上記の金属部材と、前記凹部内に配されるシール部材と、前記金属部材が前記シール部材を介して結合されるチャンバ底壁を備えるチャンバと、を備える、半導体製造装置であってもよい。
(6)また、本開示の半導体製造装置は、上記の金属部材と、前記凹部内に配されるシール部材と、前記金属部材が前記シール部材を介して結合される設置板と、を備える、半導体製造装置であってもよい。
上記の半導体製造装置によれば、アーキングを抑制するとともに、シール部材によるシール性を担保することができる。
(7)本開示の保持装置は、上記の金属部材と、前記凹部内に配されるシール部材と、前記金属部材が前記シール部材を介して結合されるセラミックス部材と、を備える、保持装置であってもよい。
上記の保持装置によれば、アーキングを抑制するとともに、シール部材によるシール性を担保することができる。
[本開示の実施形態1の詳細]
本開示の実施形態1について、図1から図4を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明においては、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
<半導体製造装置>
実施形態1の半導体製造装置70は、減圧下でプラズマを用いて半導体ウェハやガラス基板等(以下「ウェハW」という)に対する各処理(成膜、エッチング等)を行うためのものである。図2に示すように、半導体製造装置70は、チャンバ50と、チャンバ50内に固定される静電チャック10と、チャンバ50外に配置される外部装置60と、を備える。外部装置60には、例えば、真空ポンプ61、ガス供給装置62、冷媒循環装置63、電源64等が含まれる。
チャンバ50は、外部装置60との接続部分を除いて閉鎖された内空間53を構成している。チャンバ50は、静電チャック10の金属部材30が結合されるチャンバ底壁51(他部材の一例)を備える。チャンバ底壁51には、外部装置60につながっている配管や配線等をチャンバ50内に導入するための貫通孔52が設けられている。貫通孔52の周りには、OリングやMSEシール等のシール部材S1が配置されている。シール部材S1が金属部材30とチャンバ底壁51との間で圧縮されることにより、貫通孔52を通じて外気が入り込むことを防止している。これにより、チャンバ50内を真空ポンプ61により減圧することができる。なお、図面では、見やすさのため金属部材30とチャンバ底壁51との間の間隔を誇張して図示している。
<静電チャック>
静電チャック10は、図1に示すように、セラミックス部材20と、金属部材30と、を備える。図2に示すように、セラミックス部材20と金属部材30とは、接合部26によって接合されている。接合部26は、例えば、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤によって構成されている。静電チャック10は、ウェハWを静電引力により吸着保持できるようになっている。
<セラミックス部材>
セラミックス部材20は、全体として円盤状をなし、例えば、300mm程度の直径と3mm程度の厚みをもった形状に成形することができる。図2に示すように、セラミックス部材20は、ウェハWを保持する第1面20Aと、第1面20Aと反対側に配される第2面20Bと、を有する。第1面20Aはセラミックス部材20の上側に配され、第2面20Bはセラミックス部材20の下側に配されている。セラミックス部材20は、セラミックスからなる絶縁体21と、絶縁体21の内部に配された、チャック電極27及び図示しないヒータ電極と、を備える。チャック電極27は、第1面20Aに近い側に配置されている。ヒータ電極は、チャック電極27の下側に配置されている。チャック電極27は、電圧を印加することで静電吸着力を発現するものである。ヒータ電極は、電圧が印加されて電流が流れると発熱するように構成されている。
チャック電極27及びヒータ電極は、タングステン、モリブデン、またはこれらの合金、またはこれらの炭化物を主成分として構成されている。チャック電極及びヒータ電極としては、導体ペーストを印刷した導体層が焼結したメタライズ、金属箔、金属メッシュなどを使用してもよい。
ヒータ電極とチャック電極27には、それぞれ端子24(1個のみ図示)が接続されている。各端子24は金属部材30を上下方向に貫通する形態で配置されている。各端子24はチャンバ50外に配される電源64と配線等を介してそれぞれ接続されている。
<絶縁体>
絶縁体21は、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア、またはアルミナと炭化珪素の複合材などを主成分として構成されている。
絶縁体21の内部には、ヘリウムなどの不活性ガスを流すガス流路22が形成されている。絶縁体21の表面には、ガス流路22と連通する噴出口23が形成されている。ガス供給装置62からガス流路22に供給された不活性ガスは、噴出口23から排出される。これにより、ウェハWとセラミックス部材20との間の空間に不活性ガスが導入される。この空間に不活性ガスを導入することでウェハWとセラミックス部材20との間の熱伝導を向上させることができる。
<金属部材>
金属部材30は、セラミックス部材20と同径の、又はセラミックス部材20より径が大きい略円形平面の板状部材であり、例えば、340mm程度の直径と20mm程度の厚みをもった形状に成形することができる。金属部材30は、アルミニウム、アルミニウム合金等を主成分として構成されている。金属部材30は、セラミックス部材20側に配される第3面30Aと、チャンバ底壁51側に配される第4面30Bと、を有する。第3面30Aは金属部材30の上側に配され、第4面30Bは金属部材30の下側に配されている。第3面30Aは、接合部26によりセラミックス部材20の第2面20Bに接合されている。第4面30B(対向面の一例)は、チャンバ底壁51に対向している。
金属部材30の内部には、冷媒流路31が設けられている。冷媒流路31は配管等を介して冷媒循環装置63に接続されている。冷媒循環装置63は、フッ素系不活性液体、水等の冷媒を冷媒流路31に循環可能に構成されている。冷媒流路31に冷媒が流されると、金属部材30が冷却され、接合部26を介した金属部材30とセラミックス部材20との間の伝熱(熱引き)により、セラミックス部材20が冷却され、セラミックス部材20の第1面20Aで保持されたウェハWが冷却される。これにより、ウェハWの温度を制御できる。
金属部材30には、端子24を受け入れる端子孔32と、セラミックス部材20のガス流路22と連通するガス導入路33と、が設けられている。端子孔32及びガス導入路33は、金属部材30を上下方向に貫通して形成されている。ガス導入路33は、チャンバ50外に配されるガス供給装置62と配管等を介して接続されている。
金属部材30は、シール部材S1を介してチャンバ底壁51に結合されている。図示しないものの、金属部材30とチャンバ底壁51との結合手法には、例えば、ボルト締結を用いることができる。ボルトが挿通される挿通孔が金属部材30の外周に形成され、ボルトが締結される締結部がチャンバ底壁51に設けられる構成を採用することができる。
図3に示すように、金属部材30には、第4面30Bから凹む溝状の凹部34が形成されている。凹部34内にはシール部材S1が配置されるようになっている。凹部34は、底壁部35と、底壁部35の両側縁と第4面30Bとを接続する一対の側壁部36と、を備える。第4面30B、底壁部35、及び一対の側壁部36は、アルマイト層AL(バリア層の一例)を有する。このアルマイト層ALは、金属部材30をアルマイト処理することにより形成されている。アルマイト層ALは、金属部材30の第3面30Aや側面等に設けられていてもよい。金属部材30にアルマイト層ALが設けられることで、半導体製造装置70においてプラズマ処理を行う際に異常放電の発生を低減させることができる。
アルマイト層ALは、アルマイト処理により形成されたばかりの状態では、表面粗さが大きい。第4面30Bのアルマイト層ALについては、研磨加工により表面粗さが低減されている。しかし、第4面30Bから奥まった位置にある底壁部35及び一対の側壁部36のアルマイト層ALについては、研磨加工によって表面粗さを低減させることが困難である。
ここで、図4を参照しつつ、仮に底壁部35及び一対の側壁部36の表面粗さが大きい状態で、凹部34内にシール部材S1を配置し、金属部材30をチャンバ底壁51に結合する構成を採用した比較例について考える。このような場合、底壁部35とチャンバ底壁51との間でシール部材S1が圧縮された状態で、シール部材S1と底壁部35のアルマイト層ALとの間にはわずかに隙間が生じる。この隙間は流体が通過可能な大きさであるから、シール部材S1の内側に配されるチャンバ底壁51の貫通孔52からチャンバ50の内空間53に外気が入り込むことが可能になる。例えば、図4においては、端子24とチャンバ50外の電源64とを接続する接続配線25が導入される貫通孔52からチャンバ50の内空間53へと外気が入り込む様子を矢印で示している。このため、チャンバ50の内空間53の気体を真空ポンプ61により排出しても、チャンバ50内の圧力を下げることができない(図2参照)。したがって、半導体製造装置70においてプラズマを発生させることができず、ウェハWの処理を行うことができなくなる。
一方、本実施形態では、図3に示すように、底壁部35のアルマイト層ALの外側にシリコーン層SLを形成している。シリコーン層SLは、硬化性のシリコーン系樹脂を底壁部35に塗布し、硬化させることで形成されている。これにより底壁部35のアルマイト層ALの凹凸形状を無くすことができる。
本実施形態の構成によれば、凹部34内に配されたシール部材S1が底壁部35とチャンバ底壁51との間で圧縮される際、シール部材S1がシリコーン層SLに密着することで、シール部材S1によるシール性を担保することができる。例えば、図3において、端子24とチャンバ50外の電源64とを接続する接続配線25が導入される貫通孔52から端子孔32側へ入り込んだ外気は、シリコーン層SLとシール部材S1とが密着しているため、底壁部35とシール部材S1との間を通ってチャンバ50の内空間53まで入り込むことができない。したがって、チャンバ50内を真空ポンプ61により減圧することができるため、半導体製造装置70におけるウェハWの処理が可能となる(図2参照)。
<金属部材の製造方法について>
以下、本実施形態の金属部材30の製造方法の一例について説明する。
まず、金属部材30のもととなる金属製の円盤状部材を準備する。この円盤状部材を削り、凹部34を形成する。凹部34が設けられた円盤状部材にアルマイト層ALを形成する。これにより、円盤状部材の外面(例えば第3面30Aや側面等)と、凹部34の底壁部35及び一対の側壁部36とにアルマイト層ALが形成される。なお、ここまでの製造工程(すなわち凹部34の形成及びアルマイト処理)が完了した円盤状部材を準備してから、金属部材30の製造を開始してもよい。次に、上記の凹部34の底壁部35のアルマイト層AL上にシリコーン系樹脂を塗布し、硬化させる。これにより、底壁部35のアルマイト層AL上にシリコーン層SLを形成することができる。以上により、本実施形態の金属部材30の製造が完了する。
<実施形態1の効果>
以上のように、実施形態1の金属部材30は、シール部材S1を介して他部材(チャンバ底壁51)に結合される金属部材30であって、他部材に対向する対向面(第4面30B)と、対向面から凹み、内部にシール部材S1が配置される凹部34と、を備え、凹部34は、底壁部35と、底壁部35の両側縁と対向面とを接続する一対の側壁部36と、を備え、対向面、底壁部35、及び一対の側壁部36は、バリア層(アルマイト層AL)を有し、底壁部35は、底壁部35のバリア層上に、シリコーン層SLを備える。
凹部34はバリア層を備えるから、金属部材30が半導体製造装置70に用いられた際、凹部34においてアーキングを抑制することができる。
凹部34の底壁部35のバリア層は、対向面から凹んだ位置にあるため、研磨処理等を行うことが困難であり、表面粗さが大きい状態となっている。凹部34の底壁部35の表面粗さが大きい場合、底壁部35と他部材との間でシール部材S1を圧縮しても、シール部材S1と底壁部35との間に隙間ができ、金属部材30と他部材との結合部分のシール性が担保されない場合がある。このような場合、半導体製造装置70の真空系統に大気がリークしてしまう。しかし、上記構成では、底壁部35はバリア層を覆うシリコーン層SLを備えるから、シリコーン層SLをシール部材S1に密着させることができる。よって、底壁部35とシール部材S1との間に隙間ができず、金属部材30と他部材との結合部分のシール性を担保することができる。したがって、半導体製造装置70の真空系統への大気リークを防止することができる。
実施形態1では、シリコーン層SLの表面の最大高さRzは、60μm以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、シリコーン層SLの表面は大きな凹凸形状を有さない。よって、シリコーン層SLとシール部材S1とが密着しやすくなるため、シール部材S1のシール性を一層担保しやすくなる。
実施形態1では、シリコーン層SLの硬さは、ショアA硬度で10以上、60以下であることが好ましい。
シリコーン層SLの硬さが、ショアA硬度で10以上、60以下であり、例えば金属部材30やバリア層よりも比較的柔軟であるから、シリコーン層SLをシール部材S1に密着させやすい。また、シール部材S1を底壁部35及び他部材の間で圧縮する際に、底壁部35に加わるシール部材S1からの反力を緩和することができる。シール部材S1からの反力を緩和できるから、シール部材S1の硬度の面での選定範囲が広がる。なお、シリコーン層SLの硬さは、シリコーン層SLのもととなる硬化前のシリコーン系樹脂におけるフィラーの含有量を調整することにより、調整可能である。
実施形態1では、シリコーン層SLの厚みは、凹部34の深さの15~25%であることが好ましい。
シリコーン層SLの厚みが大きくなると、底壁部35の表面粗さを低減しやすい一方、シール部材S1からの反力が増大し、金属部材30と他部材との結合が困難になる。上記の構成によれば、シール部材S1によるシール性を担保しつつ、シール部材S1からの反力を低減し、金属部材30と他部材とを容易に結合することができる。
実施形態1の半導体製造装置70は、上記の金属部材30と、凹部34内に配されるシール部材S1と、金属部材30がシール部材S1を介して結合されるチャンバ底壁51を備えるチャンバ50と、を備える。
実施形態1の半導体製造装置70によれば、アーキングを抑制するとともに、シール部材S1によるシール性を担保することができる。
[本開示の実施形態2の詳細]
本開示の実施形態2について、図5を参照しつつ説明する。実施形態2の半導体製造装置170は、チャンバ底壁51と金属部材30との間にさらに設置板40を備え、金属部材30は設置板40(他部材の一例)に結合されている。実施形態2のその他の構成については、実施形態1と同様に構成されている。以下、実施形態1と同一の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同一の構成、作用効果については説明を省略する。
<設置板>
設置板40は、金属製であって、円盤状をなしている。設置板40は、金属部材30側に配される第5面40Aと、チャンバ底壁51側に配される第6面40Bと、を有する。第5面40Aは設置板40の上側に配され、第6面40Bは設置板40の下側に配されている。設置板40には、金属部材30と同様に端子孔42及びガス導入路43が形成されている。また、設置板40は、冷媒流路31に連通する冷媒導入路41を有する。
設置板40には、第6面40Bから凹む凹部44が設けられている。詳細に図示しないものの、凹部44は金属部材30の凹部34と同様に構成されている。すなわち、図示を省略するが、凹部44は底壁部と一対の側壁部とを備え、底壁部、一対の側壁部、及び第6面40Aはアルマイト層ALを有する(図3参照)。そして、凹部44の底壁部のアルマイト層ALはシリコーン層SLに覆われている。凹部44の内部にシール部材S2が配された状態で、設置板40はボルト締結等によりチャンバ底壁51に結合されている。
本実施形態では、金属部材30の凹部34内に配されたシール部材S1は底壁部35と設置板40の第5面40Aとの間で圧縮される。底壁部35はシリコーン層SLを有するから、シリコーン層SLとシール部材S1とが密着することで、底壁部35とシール部材S1との間を流体が通過することを防止することができる。したがって、シール部材S1によるシール性を担保することができる。同様にして、設置板40の凹部44内に配されるシール部材S2は凹部44の底壁部のシリコーン層SLに密着するため、シール部材S2によるシール性を担保することができる。
<実施形態2の効果>
実施形態2の半導体製造装置170は、金属部材30と、凹部34内に配されるシール部材S1と、金属部材30がシール部材S1を介して結合される設置板40と、を備える。
この半導体製造装置170によれば、アーキングを抑制するとともに、シール部材S1によるシール性を担保することができる。
[本開示の実施形態3の詳細]
本開示の実施形態3について、図6を参照しつつ説明する。実施形態3の半導体製造装置270の静電チャック210(保持装置の一例)は、セラミックス部材220と金属部材230との間が接合部によって接合されておらず、金属部材230はボルト締結等によりシール部材S3を介してセラミックス部材220(他部材の一例)に結合されている。詳細には、セラミックス部材220の外周に、ボルトB1が挿通される挿通孔228が形成されている。金属部材230の外周には、ボルトB1が締結される締結部237が設けられている。実施形態3のその他の構成については、実施形態1と同様に構成されている。以下、実施形態1と同一の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同一の構成、作用効果については説明を省略する。
金属部材230は、セラミックス部材220に対向する第3面230A(対向面の一例)と、チャンバ底壁51側に配される第4面30Bと、を有する。金属部材230は、第3面230Aから凹む凹部234を有する。凹部234は、第4面30B側に設けられる凹部34と同様に構成されている。すなわち、図示を省略するが、凹部234は底壁部と一対の側壁部とを備え、底壁部、一対の側壁部、及び第3面230Aはアルマイト層ALを有する(図3参照)。そして、凹部234の底壁部のアルマイト層ALはシリコーン層SLに覆われている。
本実施形態では、金属部材230の凹部234内に配されたシール部材S3は凹部234の底壁部とセラミックス部材220の第2面20Bとの間で圧縮される。凹部234の底壁部はシリコーン層SLを有するから、シリコーン層SLとシール部材S3とが密着することで、凹部234の底壁部とシール部材S3との間を流体が通過することを防止することができる。したがって、シール部材S3によるシール性を担保することができる。
<実施形態3の効果>
実施形態3の保持装置(静電チャック210)は、金属部材230と、凹部234内に配されるシール部材S3と、金属部材230がシール部材S3を介して結合されるセラミックス部材220と、を備える。
この保持装置によれば、アーキングを抑制するとともに、シール部材S3によるシール性を担保することができる。
<他の実施形態>
(1)実施形態1の図3においては、底壁部35のアルマイト層ALの全体がシリコーン層SLによって覆われているが、シリコーン層は異常放電を抑制可能な程度に底壁部のアルマイト層を覆っていればよく、底壁部のアルマイト層の一部がシリコーン層に覆われていない構成であってもよい。
(2)実施形態1では金属部材30はシール部材S1を介してチャンバ底壁51に結合され、実施形態2では金属部材30はシール部材S1を介して設置板40に結合され、実施形態3では金属部材230はシール部材S3を介してセラミックス部材220に結合されたが、金属部材はシール部材を介して上記以外の他部材に結合されてもよい。
(3)実施形態1では凹部34の断面形状は矩形状であったが、凹部の形状は蟻溝形状でもよい。
10,210…静電チャック(保持装置)
20,220…セラミックス部材 20A…第1面 20B…第2面 21…絶縁体 22…ガス流路 23…噴出口 24…端子 25…接続配線 26…接合部 27…チャック電極 228…挿通孔
30,230…金属部材 30A,230A…第3面 30B…第4面 31…冷媒流路 32…端子孔 33…ガス導入路 34,234…凹部 35…底壁部 36…側壁部 237…締結部
40…設置板 40A…第5面 40B…第6面 41…冷媒導入路 42…端子孔 43…ガス導入路 44…凹部
50…チャンバ 51…チャンバ底壁 52…貫通孔 53…内空間
60…外部装置 61…真空ポンプ 62…ガス供給装置 63…冷媒循環装置 64…電源
70,170,270…半導体製造装置
AL…アルマイト層(バリア層) B1…ボルト S1,S2,S3…シール部材 SL…シリコーン層 W…ウェハ

Claims (7)

  1. シール部材を介して他部材に結合される金属部材であって、
    前記他部材に対向する対向面と、前記対向面から凹み、内部に前記シール部材が配置される凹部と、を備え、
    前記凹部は、底壁部と、前記底壁部の両側縁と前記対向面とを接続する一対の側壁部と、を備え、
    前記対向面、前記底壁部、及び前記一対の側壁部は、バリア層を有し、
    前記底壁部は、前記底壁部の前記バリア層上に、シリコーン層を備える、金属部材。
  2. 前記シリコーン層の表面の最大高さRzは、60μm以下である、請求項1に記載の金属部材。
  3. 前記シリコーン層の硬さは、ショアA硬度で10以上、60以下である、請求項1に記載の金属部材。
  4. 前記シリコーン層の厚みは、前記凹部の深さの15~25%である、請求項1に記載の金属部材。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の金属部材と、
    前記凹部内に配されるシール部材と、
    前記金属部材が前記シール部材を介して結合されるチャンバ底壁を備えるチャンバと、を備える、半導体製造装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の金属部材と、
    前記凹部内に配されるシール部材と、
    前記金属部材が前記シール部材を介して結合される設置板と、を備える、半導体製造装置。
  7. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の金属部材と、
    前記凹部内に配されるシール部材と、
    前記金属部材が前記シール部材を介して結合されるセラミックス部材と、を備える、保持装置。
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