例えば肺の呼吸ゲートCTスキャンでは、呼吸信号に基づいて時間ゲートウィンドウが計算されることができる。呼吸信号は、CTデータ取得と同時に、例えば呼吸ベルトによって測定されることができる。呼吸ゲート画像を再構成するとき、視野内のすべてのボクセル、例えば所望の再構成の視野内のすべてのボクセルに対して、時間ゲートウィンドウの単一のセットを使用することが、当技術分野で知られている。
例えば、米国特許出願公開第2016/113614号公報は、コンピュータトモグラフィデータに基づくサイクル推定及び4次元再構成のための方法を開示している。ゲート制御される再構成は、追加される人工的な+B31トリガを使用することによって、ゲート制御なしに取得されたCTデータから導出される。異なるスライスについて結果的に得られる画像は、時間の経過に伴う局所的な変動又はスライスの変動を決定するために使用される。様々なスライスについての経時的な局所変動は、呼吸サイクル信号を生成するために組み合わされる。この呼吸サイクル信号は、それぞれ異なる位相について画像をビニングするために使用され、4次元CT再構成を可能にする。
大きな視野の場合、すなわち、再構成画像内の少なくともいくつかのボクセルは、例えばガントリの回転軸などの主なスキャナ長手軸から大きな距離のところにありうる。ゲーティングウィンドウは、十分に大きくする必要がありうる。特に、十分な画像品質を達成するために、ゲーティングウィンドウのサイズは、回転軸からのボクセルの距離の増加と共に増大する必要がありうる。これは、例えば大口径CTスキャナによって得られる大きな視野の画像を再構成するときに特に不利でありえ、なぜなら、大きな視野の再構成は、低い時間分解能を示しうるからである。
しかしながら、当技術分野で知られているような典型的な用途では、呼吸ゲーティングの動的CTスキャンの目的は、肺の中の腫瘍などの比較的小さい関心特徴の動きを判定することであるが、胸郭などの周辺身体部分の動きは、重要ではないか、又はそれほど重要ではないことがある。それにもかかわらず、大きな視野の再構成は、例えばその局所的な周囲領域及びより大域的な周囲領域に関して関心のある主要な特徴の位置を評価するために、依然として関心がありうる。
本発明の目的は、例えば呼吸に起因して動く被検体の動的イメージングにおいて、良好な時間分解能を達成しながら、大きな視野を有する再構成画像の良好な画像品質を提供することである。
上記の目的は、本発明による方法及び装置によって達成される。本発明の実施形態の利点は、(複数の)再構成画像内の少なくともいくつかのボクセルが主な長手方向のスキャナ軸から大きな距離に位置しうる大視野画像の良好な再構成が、動く身体部分の動的イメージングの最中に良好な時間分解能で達成され得ることである。
本発明の実施形態の利点は、大口径コンピュータトモグラフィ(CT)システムを使用して動く身体部分を動的にイメージングする最中に、良好な大視野の画像再構成が良好な時間分解能で達成されることである。
本発明の実施形態の利点は、関心のある特徴、例えば肺腫瘍などの比較的小さい関心のある特徴を、良好な画像品質及び良好な時間分解能で撮像することができ、同時に、大きな視野で特徴を視覚化することができることである。
本発明の実施形態の利点は、大口径CTスキャナから得られる呼吸ゲートCTスキャンを、許容可能な時間分解能及び良好な画像品質で再構成することができることである。
本発明の実施形態の利点は、肺及び気道の動的な診断イメージング、例えば診断4Dイメージングに特に適した手段及び方法が提供されることである。
第1の態様において、本発明は、3次元放射線イメージングデータを処理するためのデータプロセッサに関する。データプロセッサは、3次元放射線イメージングデータを受信する及びイメージング中に撮像される被検体の動きを示す動き信号を提供する入力部を有する。データプロセッサは、3次元放射線イメージングデータに含まれる、又はかかるデータから導出される第1の画像において被検体の身体部分をセグメント化する画像セグメンタを有する。データプロセッサは、動き信号を考慮して、セグメンタによって決定される関心のある身体部分に属するボクセルのための第1の組の時間ゲーティング関数を計算するゲーティング関数計算器を有する。データプロセッサは、第2の3次元再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように第1の組の時間ゲーティング関数を考慮することにより、3次元放射線イメージングデータを複数の第2の3次元再構成画像に再構成する画像再構成器を有する。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、関心のある身体部分は、片肺、両肺、又はその一部でありうる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、入力部は、ヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データの形の3次元放射線イメージングデータを受信するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、入力部は、コンピュータトモグラフィスキャナ、例えば大口径コンピュータトモグラフィスキャナによって生成されたヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データを受信するように適応されることができる。コンピュータトモグラフィスキャナは、コーンビームコンピュータトモグラフィシステム、例えばフラットパネル検出器コーンビームコンピュータトモグラフィシステムを含むことができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、動き信号は、被検体の呼吸運動を示す呼吸信号でありうる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、入力部は、外部運動追跡装置から、撮像された被検体の動きを示す動き信号を受信するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、入力部は、3次元放射線イメージングデータに基づいて動き信号を生成する動き信号生成器を有することができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像セグメンタは、画像ベース及び/又はモデルベースのセグメンテーションアルゴリズムを使用して、第1の画像内の関心のある身体部分に属するピクセル又はボクセルを決定するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像セグメンタは、関心のある身体部分をセグメント化するために胸腔又は内臓腔モデルを使用するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像セグメンタは、例えば身体部分の周りの所定の距離、又は身体部分の周りの所定の数のボクセルのような、関心のある身体部分の周りの許容マージンを含んで、関心のある身体部分をセグメント化するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像セグメンタによって使用される第1の画像は、3次元放射線イメージングデータに含まれるスカウトスキャン画像でありうる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、第1の視野で3次元放射線イメージングデータを再構成して第1の3次元再構成画像を生成するように構成されることができ、この場合、画像セグメンタによって使用される第1の画像は、第1の3次元再構成画像である。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、第1の視野よりも小さい第2の視野で複数の第2の3次元再構成画像を再構成するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、動き、例えば動き信号を補償し又は考慮することなく、第1の3次元再構成画像を生成するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、第2の3次元再構成画像の解像度よりも低い解像度で第1の3次元再構成画像を再構成するように、及び/又は3次元放射線イメージングデータのダウンサンプリングされたバージョンから第1の3次元再構成画像を再構成するように、適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、ゲーティング関数計算器は、複数の第1の動き位相に関連付けられる複数の第1のゲーティングウィンドウを決定するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、複数の第1のゲーティングウィンドウに基づいて、同じ動き位相をもつ3次元放射線イメージングデータを1つのグループにグループ化する生データグループ化ユニットを有することができ、画像再構成器は、第2の3次元再構成画像を生成するために、それぞれのグループに関連付けられた3次元放射線イメージングデータから各グループの画像を再構成するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、ゲーティング関数計算器は、動き信号を考慮して、画像セグメンタによって決定された関心のある身体部分に(少なくとも)属さないボクセルについて第2の組の時間ゲーティング関数を計算するように適応されることができ、画像再構成器は、第2の組の時間ゲーティング関数を考慮して、3次元放射線イメージングデータを複数の第3の3次元再構成画像に再構成するように適応されることができる。
本発明の実施形態によるデータプロセッサは、第2の3次元再構成画像のうちの少なくとも1つを第1の3次元再構成画像又は第3の3次元再構成画像の少なくとも1つとマージするための画像コンバイナを有することができ、セグメント化された関心のある身体部分に属するボクセルは、第2の3次元再構成画像から取得され、セグメント化された関心のある身体部分に属さないボクセルは、他の画像(すなわち、第1又は第3の3次元再構成画像)から取得される。
本発明の実施形態によるデータプロセッサにおいて、画像再構成器は、関心のある身体部分に属さない複数の第2の3次元再構成画像内のボクセルを、所定の背景ボクセル値に設定することによって、それらのボクセルをマスキングするように適応されることができる。
第2の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態によるデータプロセッサと、動き信号を入力部に供給する呼吸位相追跡装置と、を有するシステムに関する。
第3の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態によるデータプロセッサと、入力部に動作可能に接続され、ヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データの形で3次元放射線イメージングデータを供給する大口径コンピュータトモグラフィスキャナ及び/又はコーンビームコンピュータトモグラフィスキャナなどのコンピュータトモグラフィスキャナと、を有するシステムに関する。システムは、放射線治療計画システム及び/又は放射線治療システムを含むことができ、又はそれに含まれることができる。システムは、例えば放射線治療システム又は放射線治療計画システムにおけるオンボードイメージングシステムを有することができる。このシステムは、例えば中心を合わせられた及び/又は中心をずらされた検出器を有するフラットパネル検出器をもつコーンビームコンピュータトモグラフィシステムを有することができる。
本発明の特定の好ましい態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、単に特許請求の範囲に明示的に記載されているものではなく、適宜、独立請求項の特徴及び他の従属請求項の特徴と組み合わせることができる。
本発明のこれら及び他の態様は以下に記載される実施形態から明らかになり、これを参照して説明される。
図面は、概略的なものにすぎず、非限定的なものである。図面において、いくつかの構成要素のサイズは、例示の目的のために誇張され、縮尺通りに描かれていないことがある。
請求項におけるいかなる参照符号も、その請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
異なる図面において、同じ参照符号は、同じ又は類似の構成要素を指す。
本発明は特定の実施形態に関して、及び特定の図面を参照して説明されるが、本発明はそれに限定されず、特許請求項の範囲によってのみ限定される。記載された図面は、概略的なものにすぎず、非限定的なものである。図面において、いくつかの構成要素のサイズは、例示の目的のために誇張され、縮尺通りに描かれていないことがある。寸法及び相対的な寸法は、本発明の実施への実際の態様に対応しない。
更に、説明及び特許請求の範囲における第1、第2などの用語は同様の構成要素を区別するために使用されており、時間的に、空間的に、順位付けで、又は任意の他の方法で、必ずしもシーケンスを説明するために使用されるわけではない。そのように使用される用語は適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明され又は図示される以外のシーケンスで動作することができることが理解されるべきである。
更に、明細書及び特許請求の範囲における上、下などの用語は、説明の目的で使用されており、必ずしも相対的な位置を記述するために使用されていない。そのように使用される用語は適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明され又は図示される以外の他の向きで動作することができることが理解されるべきである。
請求項において使用される「有する、含む」という語は、その後に列挙される手段に限定されると解釈されるべきではなく、他の構成要素又はステップを排除するものではないことに留意されたい。従って、言及される特徴、整数、ステップ又は構成要素の存在を指定するものとして解釈されるべきであるが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ又は構成要素、又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではない。従って、「手段A及び手段Bを有する装置」という表現の範囲は、コンポーネントA及びBのみからなるデバイスに限定されるべきではない。これは、本発明に関して、装置の重要なコンポーネントがA及びBのみであることを意味する。
本明細書を通して「一実施形態」又は「或る実施形態」との記載は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体の様々な場所における「一実施形態において」又は「或る実施形態において」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及しているわけではないが、そうであってもよい。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、本開示から当業者には明らかである任意の適切な方法で組み合わされることができる。
同様に、本発明の例示的な実施形態の説明において、本発明の様々な特徴が、開示を簡潔にし、様々な発明的側面の1つ又は複数の理解を助ける目的で、1つの実施形態、図、又はその説明にまとめて記載されることがあることを理解すべきである。しかし、この開示の方法は、請求項に記載の本発明が各請求項に明示的に列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するように、発明的側面は、前記開示される単一の実施形態のすべての特徴よりも少ないところにある。従って、詳細な説明に続く特許請求の範囲はこの詳細な説明に明確に組み込まれ、各請求項はそれ自体が本発明の別個の実施形態として存在する。
更に、本明細書に記載されたいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが、他の特徴を含まず、それぞれ異なる実施形態における特徴の組み合わせは、当業者であれば理解されるように、本発明の範囲内であり、別の実施形態を形成することが意図される。例えば、特許請求の範囲において、請求項に記載の実施形態のいずれも、任意の組み合わせで使用されることができる。
本明細書で提供される説明には、多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明の実施形態は、こうした特定の詳細なしで実施されうることが理解される。他の例において、この説明の理解を不明瞭にしないために、良く知られている方法、構造、及び技術は詳細に示されていない。
本明細書では、3次元(3D)放射線イメージングに言及する場合、コンピュータトモグラフィ(CT)イメージングのような、撮像される被検体の内部構造を識別するために電離放射線が適用されるイメージングモダリティに言及する。特に、被検体は、撮像される被検体の3D再構成を可能にするように、複数の角度から撮像されることができる。
本明細書において、動的な3D放射線イメージングに言及する場合、それぞれ異なる時間的瞬間を表す一連の再構成画像ボリュームを得るための放射線イメージングに言及する。例えば、「動的な放射線イメージング」は、一般に30分未満、例えば10分未満の時間スケールで、例えば0.1Hz~10Hzの範囲の実質的な周波数成分を有する、撮像される被検体に生じる変化のイメージングを指すことができる。特に、「動的な放射線イメージング」は、例えば呼吸運動のような被検体の動きと相関する、例えば強く相関する、撮像される被検体における変化のイメージングを指すことができる。
第1の態様において、本発明は、3次元放射線イメージングデータを処理するデータプロセッサに関する。データプロセッサは、3次元放射線イメージングデータを受信する及びイメージング中に撮像される被検体の動きを示す動き信号を提供する入力部を有する。データプロセッサは、3次元放射線イメージングデータに含まれる又はかかるデータから導出される第1の画像において被検体の関心のある身体部分をセグメント化する画像セグメンタを有する。データプロセッサは、動き信号を考慮して、セグメンタによって決定された関心のある身体部分に属するボクセルのための第1の組の時間ゲーティング関数を計算するゲーティング関数計算器を有する。データプロセッサは、第2の3次元再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように第1の組の時間ゲーティング関数を考慮することにより、3次元放射線イメージングデータを複数の第2の3次元再構成画像に再構成する画像再構成器を有する。
図1は、本発明の実施形態による、3次元放射線イメージングデータを処理するための、例えばコンピュータトモグラフィ(CT)診断イメージングデータのようなトモグラフィイメージングデータを処理するための、データプロセッサ1を示す。データプロセッサは、撮像された被検体の動きを示す入力信号を使用して、それぞれ異なる動き位相、例えばそれぞれ異なる呼吸サイクル位相を表す複数の再構成画像を生成することができる。
データプロセッサ1は、コンピュータを有することができる。例えば、データプロセッサ1は、医用イメージングシステムに関連するオペレータコンソール又はワークステーションに組み込まれることができる。データプロセッサは、モニタ又はディスプレイのような人間可読出力装置と、キーボード及びマウスのような人間インタフェース入力装置と、を有することができる。オペレータは、例えばグラフィカルユーザインタフェースなどを使用して、非対話的又は対話的な方法でデータプロセッサと対話することができる。データプロセッサは、例えばCTスキャンユニットなどの医用イメージングシステムによって提供される画像データを処理するように適応されることができる。
データプロセッサ1は、ヘリカルCT画像データ、例えば胸郭のヘリカルCTスキャンなどの3次元放射線イメージングデータを受け取るための入力部2を有する。放射線イメージングデータは、例えば複数の異なる角度から撮像される被検体を通る放射線投影に対応し、複数の異なる時間に取得される「生の」放射線イメージングデータでありうる。例えば、放射線イメージングデータは、サイノグラムデータを含むことができる。
放射線イメージングデータは、例えばCTスキャナの回転ガントリによって囲まれた領域、又は典型的には、画像再構成に使用可能なこの領域の最大部分によって画定される、所定の全視野を有するCTスキャナから取得されることができる。
例えば、3D放射線イメージングデータは、大口径CTスキャナから取得されることができる。大口径、又は代替的に広口径のCTスキャナは、当技術分野で知られているように、少なくとも75cm、例えば75cm~125cmの範囲、例えば80cm~90cmの範囲、例えば85cmのガントリ開口を有するコンピュータトモグラフィシステムを含むことができる。全視野は、有用な画像データが再構成されることができるガントリ開口の使用可能な最大エリアを指すことができ、大口径CTスキャナの「拡張された視野」と呼ぶことができる。例えば、ガントリ開口は、直径80cmであり、拡張視野技術を使用して65cmの領域を再構成するように構成されことができる。別の例では、例示的なCTシステムのガントリ開口が85cmでありえ、60cmの拡張視野の再構成を可能にすることができる。別の例では、ガントリ開口に対応する焦点から検出器までの距離が82cmでありえ、拡張視野は、例えば標準視野の再構成の場合の50cmと比較して、82cmまで再構成されることができる。
入力部2は更に、3D放射線イメージングデータの取得中に、撮像される被検体の動きを示す動き信号を提供するように適応される。
例えば、入力部2は、例えば外部装置から、撮像される被検体の動きを示す動き信号を受信するように適応されることができ、及び/又は入力部2は、例えば外部装置からの追加入力に頼ることなく、3D放射線イメージングデータの分析に基づいて動き信号を生成する動き信号生成器9を有することもできる。
入力部2は、データ通信ネットワーク接続のような入力ポート、又はデータプロセッサを外部装置、例えば呼吸位相追跡装置、及び/又は3次元放射線イメージングデータを提供するシステム、例えばCTスキャナに接続するためのデータバス接続のような専用装置リンクを有することができる。
動き信号は、被検体の呼吸運動を示す呼吸信号でありうる。動き信号は、例えば入力によって呼吸位相追跡装置から得られる呼吸信号でありうる。例えば、呼吸信号は、呼吸を測定する装置、例えば肺活量計、又は呼吸運動を示す信号を生成する別の装置、例えば当技術分野で知られている呼吸ベルト、から得られることができる。別の例では、動き信号は、バイタルサイン監視システムから得られる呼吸信号でありうる。このようなバイタルサイン監視システムは、呼吸運動を直接的又は間接的に決定するセンサを有することができるが、バイタルサイン監視システムは、呼吸運動を推定するためにビデオ画像の分析を使用することができ、例えばカメラを使用して関心のある呼吸領域及び呼吸信号を検出するビデオベースの呼吸監視方法を実装することができることも当技術分野で知られている。
動き信号は、例えば画像コンテントから呼吸運動を推定し、呼吸を表す信号を生成することによって、3D放射線イメージングデータから導出されることができる。そのような信号は、呼吸運動を推定するために、例えば画像データ、例えば(生の)投影画像データ及び/又は投影画像データからの再構成画像を分析するデバイスのような外部ソースから、入力部によって受け取られることができる。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、入力部は、取得された3D放射線イメージングデータから呼吸運動を表す信号を生成する運動アナライザ3を有することができる。例えば、米国特許出願公開第2016/113614号明細書に開示されるような方法又は装置が、コンピュータトモグラフィデータに基づくサイクル推定のために、すなわち、放射線イメージングデータを分析することから動き信号を決定するために、それぞれ含められて実現されることができる。
データプロセッサは、画像再構成器3を有する。
画像再構成器3は、第1の視野、例えば全視野又はCTスキャナの全視野で、3次元放射線イメージングデータを再構成して、第1の3D再構成画像を生成するように適応されることができる。例えば、3D放射線イメージングデータは、利用可能な視野、例えば大口径CTの拡張視野よりも実質的に小さい視野に再構成視野を制限することなく、3D放射線イメージングデータに基づいて再構成されることができる。3D放射線イメージングデータは、動きを補償又は考慮することなく、例えば呼吸ゲーティング技術を適用することなく、第1の3D再構成画像を生成するために再構成されることができる。従って、第1の3D再構成画像は、被検体がイメージングされた全時間にわたって、平均化された3D画像、例えば動きブラーを表すことがある。
画像再構成器3は、第1の3D再構成画像を低解像度、例えば以下で言及される第2の3D再構成画像よりも低い解像度で再構成するように適応されることができる。
画像再構成器3は、3次元放射線イメージングデータのダウンサンプリングされたバージョンから、第1の3D再構成画像を再構成するように適応されることもできる。
こうして、有利には、第1の3D再構成画像は、高速で、簡単で及び/又は計算効率のよい方法で生成されることができる。
データプロセッサ1は、3次元放射線イメージングデータ、又はかかるデータから導出される第1の画像、例えば上述した第1の3D再構成画像に含まれる、肺葉のような肺の一部、肺、又は両肺のような関心のある身体部分をセグメント化する画像セグメンタ4、例えばセグメンテーションユニットを有する。
例えば、セグメンタ4は、画像ベース及び/又はモデルベースのセグメンテーションアルゴリズムを使用して、第1の画像において関心のある身体部分に属するピクセル又はボクセルを決定することができる。セグメンテーションプロセッサは、関心のある身体部分の周りの許容マージンを含む関心のある身体部分をセグメント化することができ、例えば適用されるセグメンテーションアルゴリズムの不正確さによって、及び/又は第1の再構成画像における動きブラーに起因して、セグメント化されたボリューム内の肺の一部を除外することを回避するために、身体部分又は身体部分の周りの許容マージンに属する第1の3D再構成画像内のボクセル、例えば安全マージンを有する肺に属するボクセルを決定することができる。
例えば、セグメンタ4は、関心のある身体部分を検出するために内臓腔モデルを使用することができる。当技術分野で知られているように、内臓腔モデルは、例えば肝臓を含む内臓腔内の内臓をモデル化することができる。例えば、関心のある身体部分は、肺、肝臓、腸、胃、又は一般に腹腔及び/又は胸腔内の関心のある部分でありうる。
例えば、セグメンタ4は、画像ベース及び/又はモデルベースのセグメンテーションアルゴリズムを使用して、肋骨をセグメント化することができる。
本発明の実施形態では、セグメンタ4によって使用される第1の画像は、3次元放射線イメージングデータに含まれることができ又はかかるデータから導出される別の画像でありえ、すなわち、上記で説明した第1の3D再構成画像である必要はない。いくつかの実施形態では、第1の画像は、2次元画像であってもよい。例えば、第1の画像は、スカウトスキャン例えば、CTスカウトスキャンであってもよい。例えば、スカウトスキャンは、被検体がX線ビームの中を平行移動される間、CTガントリを固定位置に維持することによって生成される放射線投影ありうる。(2D)スカウトスキャンのセグメント化は、関心のある身体部分についての正確な3D情報を提供しないが、セグメンタは、例えば3Dモデルを2Dモデルにおけるセグメント化の2D輪郭にフィッティングすることによって、関心のある身体部分に属する可能性が高いスキャンされた3Dボリューム内のボクセルの(例えば粗い)推定値を導出することができる。
データプロセッサ1は、動き信号を考慮して、セグメンタによって決定された関心のある身体部分(例えば許容マージンを含む身体部分)に属するすべてのボクセルについて第1の組の時間ゲーティング関数を計算するゲーティング関数計算器5を有する。更に、ゲーティング関数計算器5は、第1の組の時間ゲーティング関数を決定するために、スキャナ取得パラメータを考慮に入れることができる。
ゲーティング関数計算器5は、例えば呼吸サイクルが複数の離散セグメントに分割されるように、複数の第1の動き位相に関連付けられる複数の第1のゲーティングウィンドウ、例えば時間セグメントを決定することができる。例えば、動きは周期的であり又は少なくとも反復的であり、ゲーティング関数計算器は、各時点ご毎に、3次元放射線イメージングデータが取得された時間フレームにわたって、対応する動き位相を決定することができる。
画像再構成器3は、3次元放射線イメージングデータを複数の第2の3D再構成画像に再構成するように適応される。「第2」という語は、必ずしも、「第1」の3D再構成画像が本発明の同じ実施形態によって、デバイスの動作中に再構成されたことを意味するものではない。第2の3D再構成画像は、第1の視野よりも小さい視野を有することができる。第2の3D再構成画像は、第2の3D再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように、第1の組の時間ゲーティング関数を考慮に入れることによって、再構成される。
例えば、画像再構成器3は、複数の第1のゲーティングウィンドウに基づいて、同じ動き位相をもつ3D放射線イメージングデータ、例えば生データを、1つのグループにグループ化する生データグループ化ユニット7を有することができ、画像再構成器は、それぞれのグループに関連付けられた3D放射線イメージングデータから各グループの画像を再構成するように適応されることができる。
例えば、画像再構成器3は、例えば呼吸信号のような動き信号を考慮して、例えば肺のような関心のある身体部分に属するすべてのボクセルについて、ゲーティングされる再構成、例えば呼吸ゲーティングされる再構成を実行することができる。
ゲーティング関数計算器5は、動き信号を考慮して、セグメンタによって決定された関心のある身体部分に属さない(例えば許容マージンを含む身体部分に属さない)すべてのボクセルについて、第2の組の時間ゲーティング関数を計算するように適応されることができる。更に、ゲーティング関数計算器5は、第2の組の時間ゲーティング関数を決定するためにスキャナ取得パラメータを考慮に入れることができる。
ゲーティング関数計算器5は更に、例えば呼吸サイクルが複数の離散セグメントに分割されるように、複数の第2の動き位相に関連付けられる複数の第2のゲーティングウィンドウ、例えば時間セグメントを決定するように適応されることができる。
第1及び第2の組の時間ゲーティング関数及び/又は第1及び複数の第2のゲートウィンドウは同じ動きに関連するが、この動きは必ずしも、第1及び第2の組の時間ゲーティング関数によって同じ複数の位相に分割されるわけではなく、例えば典型的にはそのようには分割されない。例えば、第2の組の時間ゲーティング関数について考慮されるボクセルの少なくとも一部は、第1の組の時間ゲーティング関数について考慮されるボクセルのいずれよりも、スキャナ軸から離れた周辺にありうる。従って、これらのより周辺のボクセルを再構成するために利用可能な生データはより疎であり、例えばより少ない密度でサンプリングされており、及び/又は、取得された信号に比べてより多くのノイズを受けやすい。ゲーティング関数計算器は、複数の第1のゲーティングウィンドウに関して動きが分割される位相の数を決定するために、及び/又は複数の第2のゲーティングウィンドウに関して動きが分割される位相の数を決定するために、画像品質メトリック、例えば信号対雑音比を考慮に入れることができるが、必ずしもこれに限定されない。
画像再構成器3は更に、3次元放射線イメージングデータを複数の第3の3D再構成画像に再構成するように適応されることができる。第3の3D再構成画像は、第1の視野と同じ視野、又は少なくとも第2の3D再構成画像よりも大きな視野を有することができる。第3の3D再構成画像は、第3の3D再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように、第2の組の時間ゲーティング関数を考慮に入れることによって、再構成される。
複数の第3の3D再構成画像は、例えば関心のある身体部分の外側の(スキャナ軸に対して)より離れた周辺にあるボクセルを再構成するときに達成されることができるより低い時間分解能のために、複数の第2の3D再構成画像よりも少ない画像を有することができる。データプロセッサ1は、例えばセグメント化された関心のある身体部分に属するボクセルが第2の再構成画像から取得され、セグメント化された関心のある身体部分に属さないボクセルが第1の再構成画像から取得されるように、第1の3D再構成画像を、第2の3D再構成画像のうちの少なくとも1つとマージする画像コンバイナ6を有することができる。例えば、画像コンバイナ6は、第1の3D再構成画像と組み合わせて、第2の3D再構成画像の各々についてマージされた画像を生成することができる。
代替的に又は付加的に、画像コンバイナ6は、例えばセグメント化された関心のある身体部分に属するボクセルが第2の再構成画像から取得され、セグメント化された関心のある身体部分に属さないボクセルが第3の再構成画像から取得されるようにして、第2の3D再構成画像のうちの少なくとも1つを第3の3D再構成画像のうちの少なくとも1つとマージするように適応されることができる。例えば画像コンバイナ6は、第2の3D再構成画像に対応する動き位相と第3の3D再構成画像に対応する動き位相との最大の重複を有するなど、第2の3D再構成画像が再構成された動き位相に最も良く対応する第3の3D再構成画像と組み合わせて、第2の3D再構成画像のそれぞれについてマージされた画像を生成することができる。
しかしながら、画像を組み合わせる代わりに、本発明による実施形態では、複数の第2の3D再構成画像において、セグメント化された関心のある身体部分の外側にあるボクセルがマスクされることができ、例えば所定の背景ボクセル値に設定されることもできる。
データプロセッサ1は更に、複数の第2の3次元再構成画像、複数のマスクされた第2の3次元再構成画像、及び/又は画像コンバイナ6によって生成されたマージ画像を出力するための出力部8を有することができる。
第2の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態によるデータプロセッサと、動き信号を入力部に提供する呼吸位相追跡装置と、を有するシステムに関する。
例えば、呼吸位相追跡装置は、ビデオベースの呼吸ゲーティングシステムのような、観察されている被検体の呼吸サイクルにおける現在の肺ボリュームを示す値を推定するリアルタイムビデオ分析システムを有することができる。
しかしながら、呼吸位相追跡装置は、例えば肺活量計測定に基づいて、観察されている被検体の呼吸サイクルにおける現在の肺ボリュームを示す値を推定するための代替システムを有することもできる。
呼吸位相追跡装置は、呼吸ベルトを有することができる。例えば、呼吸位相追跡装置は、装置の動作中に、呼吸の長さの変化を、被検体の胸部の周りの円周を示すものとして、従って呼吸位相を示すものとして変換するためのセンサを有することができる。例えば、このようなセンサは、ベルトの長さの変化に例えば直線的に応答する圧電素子を有することができる。更に、呼吸位相追跡装置は、例えば観察されている被検体の呼吸サイクルにおける現在の肺ボリュームを示す値を推定するための処理が放射線放出コントローラのプロセッサによって実行されることができるように、データプロセッサと一緒に組み込まれることができることは、当業者に明らかであろう。
第3の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態によるデータプロセッサと、入力部に動作可能に接続され、ヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データの形で3次元放射線イメージングデータを提供する大口径コンピュータトモグラフィスキャナなどのコンピュータトモグラフィスキャナと、を有するシステムに関する。
本発明の第3の態様の実施形態によるシステムは更に、本発明の第2の態様の実施形態について上述した呼吸位相追跡装置を有することができる。
例えば、このようなコンピュータトモグラフィスキャナ200が図2に示されている。本発明の実施形態によるシステムにおいて、CTスキャンユニット200は、例えば被検体の胸郭領域の複数の軸方向スキャン及び/又はヘリカルスキャンを実行するように適応されることができる。
例えば、コンピュータトモグラフィスキャナのようなCTスキャンユニットは、固定ガントリ202と、固定ガントリ202によって回転可能に支持されることができる回転ガントリ204と、を有することができる。回転ガントリ204は、投影データを取得する際に、撮像される被検体を収容するための検査領域206の周囲を、長手軸を中心に回転することができる。CTスキャンユニットは、検査領域206内に被検体を支持するために、寝台などの被検体支持体114を有することができる。
CTスキャンユニットは、回転ガントリ204によって支持されることができ及び回転ガントリ204と共に回転するように構成されうるx線管208を有することができる。この放射線源は、アノード及びカソードを有することができる。アノード及びカソードを横切って印加される線源電圧は、カソードからアノードへの電子を加速し得る。電子の流れは、検査領域206を横断する放射線を生成するために、カソードからアノードへの電流の流れを提供することができる。
CTスキャニングユニットは、検出器アレイ210を有することができる。この検出器アレイは、検査領域206をはさんで放射線源208の反対側で円弧をなすことができる。検出器アレイは、ピクセル、例えば検出器ピクセルの1次元又は2次元アレイを有することができる。検出器アレイは、検査領域を横切る放射線を検出し、そのエネルギーを示す信号を生成するように適応されることができる。
CTスキャンユニットは、例えばx線管208の焦点と検出器アレイ210との間の距離が少なくとも75cm、例えば75cm~125cmの範囲、例えば80cm~90cmの範囲、例えば85cmである大口径(又は広口径)のCTスキャンユニットでありうる。例えば、放射線治療計画の場合、被検体は、被検体が例えば70cm以下の従来のボア開口に入ることができない位置で、撮像される必要がありうる。従って、大口径CTスキャナの特別な利点は、従来のボアサイズよりも大きいため、放射線療法治療を計画するために使用することができることである。
CTスキャンユニットは、例えば複数のCT投影のような複数の投影画像を取得するために、複数の画像取得を実行するように構成されることができる。この複数の画像取得は、例えば取得スケジュールで規定された、所定の又は構成可能な撮像シーケンスに従って実行されることができる。例えば、そのような取得スケジュールは、複数の均一に分布した撮像パルスを生成するための周波数設定を含むことができ、その中で、撮像パルスごとに画像が取得されることになる。
第4の態様において、本発明は、3次元放射線イメージングデータを処理する方法に関する。この方法は、3次元放射線イメージングデータを受信するステップを有する。この方法は、イメージング中に撮像される被検体の動きを示す動き信号を提供するステップを有する。この方法は、3次元放射線イメージングデータに含まれる又はかかるデータから導出される第1の画像において、被検体の身体部分をセグメント化するステップを有する。この方法は、動き信号を考慮して、セグメント化によって決定された関心のある身体部分に属するボクセルのための第1の組の時間ゲーティング関数を計算することを含む。この方法は、第2の3次元再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように第1の組の時間的ゲーティング関数を考慮することによって、3次元放射線イメージングデータを複数の第2の3次元再構成画像に再構成するステップを有する。
図3を参照すると、本発明の実施形態による3次元放射線イメージングデータを処理する方法100が示されている。
この方法は、3次元放射線イメージングデータ、例えば大口径CT投影データを受信するステップ102を有する。例えば、3次元放射線イメージングデータは、ヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データの形で取得されることができる。受信するステップ102は、大口径コンピュータトモグラフィスキャナによって生成されたヘリカルコンピュータトモグラフィ画像データを受信するステップを有することができる(又は大口径CTスキャナによって前記画像データを生成するステップを有することができる)。
この方法は、イメージング中に撮像される被検体の動きを示す動き信号を提供するステップ101を有する。動き信号は、被検体の呼吸運動を示す呼吸信号でありうる。動き信号を提供するステップ101は、例えば呼吸ベルトのような外部運動追跡装置又は呼吸運動を決定する別の装置から、撮像される被検体の運動を示す動き信号を受信するステップを有することができる。動き信号を提供するステップ101は、3次元放射線イメージングデータに基づいて動き信号を生成するステップを有することができる。
本方法は、第1の3次元再構成画像を生成するように、第1の視野で3次元放射線イメージングデータを再構成するステップ103を有することができる。
再構成するステップ103は、動き、例えば動き信号を補償又は考慮することなく、第1の3次元再構成画像を生成するステップを有することができる。
第1の3次元再構成画像を再構成するステップ103は、第2の3D再構成画像の解像度よりも低い解像度で第1の3D再構成画像を再構成するステップ、及び/又は3次元放射線イメージングデータのダウンサンプリングされたバージョン、例えば疎にサンプリングされたバージョンから第1の3次元再構成画像を再構成するステップを有することができる。
この方法は、3次元放射線イメージングデータに含まれる又はかかるデータから導出される第1の画像において、被検体の身体部分、例えば片肺、両肺、又はその一部をセグメント化するステップ104を有する。
セグメント化するステップ104は、画像ベース及び/又はモデルベースのセグメント化アルゴリズムを使用して、第1の画像内の被検体の身体部分に属するピクセル又はボクセルを決定することができる。セグメント化するステップは、関心のある身体部分をセグメント化するために胸腔モデル又は内臓腔モデルを使用することができる。セグメント化するステップは、例えば身体部分の周りの所定の距離、又は身体部分の周りの所定の数のボクセルのような、関心のある身体部分の周りの許容マージンを含む関心のある身体部分をセグメント化することを含むことができる。
セグメント化するステップ104で使用される第1の画像は、3次元放射線イメージングデータに含まれるスカウトスキャン画像であってもよい。
セグメント化するステップ104によって使用される第1の画像は、再構成するステップ103のステップにおいて再構成される第1の3次元再構成画像であってもよい。
方法は、動き信号を考慮して、セグメント化によって決定された関心のある身体部分に属するボクセルのための第1の組の時間ゲーティング関数を計算するステップ105を有する。第1の組の時間ゲーティング関数を計算するステップ105は、複数の第1の動き位相に関連付けられる複数の第1のゲーティングウィンドウを決定するステップを有することができる。
この方法は、第2の3次元再構成画像の各々を対応する動き位相に関連付けるように第1の組の時間ゲーティング関数を考慮することによって、3次元放射線イメージングデータを複数の第2の3次元再構成画像に再構成するステップ106を有する。例えば、再構成するステップ106は、関心のある身体部分を包含する視野における呼吸ゲーティング再構成を含むことができる。
再構成するステップ106において、複数の第2の3次元再構成画像は、再構成するステップ103において使用される第1の視野よりも小さい第2の視野において再構成されることができる。
再構成するステップ106は、複数の第1のゲーティングウィンドウに基づいて、同じ動き位相をもつ3次元放射線イメージングデータを1つのグループにグループ化するステップと、第2の3次元再構成画像を生成するために、それぞれのグループに関連付けられた3次元放射線イメージングデータから各グループの画像を再構成するステップと、を有することができる。
本方法は、動き信号を考慮して、画像セグメンタによって決定される関心のある身体部分に属さない(少なくとも)ボクセルについて、第2の組の時間ゲーティング関数を計算するステップと、第2の組の時間ゲーティング関数を考慮して、3次元放射線イメージングデータを複数の第3の3次元再構成画像に再構成するステップと、を有することができる。
方法は更に、セグメント化された関心のある身体部分に属するボクセルが、第2の3次元再構成画像から取り出され、セグメント化された関心のある身体部分に属さないボクセルが、他の画像(すなわち、第1の3次元再構成画像又は第3の3次元再構成画像)から取り出されるようにして、第2の3次元再構成画像のうちの少なくとも1つを、第1の3次元再構成画像と、又は第3の3次元再構成画像のうちの少なくとも1つと、と組み合わせる又はマージするステップ107を有することができる。
本方法は更に、複数の第2の3次元再構成画像内の、関心のある身体部分に属さないボクセルを、所定の背景ボクセル値に設定することによって、これらのボクセルをマスキングするステップを有することができる。