JP2023156971A - 光測距装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023156971000001
【課題】物体の検出性能を向上可能な光測距装置を提供する。
【解決手段】光測距装置は、光学ユニット5を共用可能なように、受光アレイ部31の上側に照射アレイ部41が重ねられた構成を有する。上方向とはセンシング光の照射方向に対応する。受光アレイ部31はセンシング光を検出する検出器311が行列状に配置されたモジュールであり、照射アレイ部41は、複数のアパーチャ412及び発光素子411を備えるモジュールである。照射アレイ部41においてアパーチャ412は各検出器311と上面視において重なる位置に配置されている。発光素子411は、行方向においてアパーチャ412を挟み込むように配置されている。
【選択図】図10

Description

本開示は、光を照射してから物体からの反射光を受光するまでの時間に基づいて物体までの距離を検出する光測距装置に関する。
特許文献1には、光測距装置の構成として、センシング光を照射する発光素子を行列状に備える照射ユニットの前側に、物体で反射されたセンシング光に応答する検出器を行列状に備える受光モジュールを配置した構成が開示されている。ここでの光測距装置とは、センシング光を照射してから、当該センシング光が物体で反射されて返ってくるまでの時間を利用して当該物体の位置を検出する装置を指す。なお、特許文献2には、レーザ光を所望の角度範囲に拡散出力するための光学的構成が記載されている。
米国特許第11187789号明細書 特表2020-532141号公報
特許文献1に開示の構成では検出器を発光素子が発する光の光路を確保するために、検出器同士をある程度間隔をおいて配置する必要があり、空間分解能が低下しうる。
本開示は、上記の着眼に基づいて成されたものであり、その目的の1つは、物体の検出性能を向上可能な光測距装置を提供することにある。
ここに開示される第1の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための点状の開口部が複数設けられている板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられている。
上記の第1の光測距装置によれば、受光モジュールの上側に発光素子を配置した構成となる。当該構成によれば、検出器の間に発光素子が照射したセンシング光を通すための隙間を設ける必要がない。つまり、上記構成によれば検出器を密集配置可能となる。その結果、物体の検出性能(例えば空間分解能)を向上可能となる。
ここに開示される第2の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられており、アパーチャモジュールにおいて発光素子の裏側に位置する部分には、熱伝導体(71、71a)が付加されている。
上記第2の光測距装置によれば、第1の光測距装置と同様の作用により、物体の検出性能を向上可能となる。加えて、上記第2の光測距装置では、発光素子の裏側に熱伝導体が設けられているため、放熱性を高めることができる。
ここに開示される第3の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられており、開口部は、円形に設定されている。
上記構成によっても、第1の光測距装置と同様の作用により、物体の検出性能を向上可能となる。
ここに開示される第4の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、 所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、複数の開口部は、アパーチャモジュールにおいて千鳥配置されており、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられている。
上記構成によれば、開口部が格子状に配置された構成よりも、開口部に入射する反射光の量を増大させることができ、物体の検出性能をより一層向上可能となる。
ここに開示される第5の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられており、アパーチャモジュールは、金属板に開口部としての貫通孔が複数形成されたモジュールである。
上記構成によれば、上述した作用により、物体の検出性能を向上可能となるとともに、アパーチャモジュール自体が発光素子の熱を逃がす役割を果たす。よって、熱によって発光素子が不作動となる恐れ、或いは、誤作動を起こすおそれを低減できる。
ここに開示される第6の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、複数の検出器の出力信号をもとに、各画素が所定方向に存在するターゲットとの距離を示す距離画像を生成する画像生成部(F3)と、を備え、複数の発光素子は、アパーチャモジュールにおいて開口部が設けられていない部分に設けられており、検出器は複数の受光素子を含み、検出器が備える受光素子の数は、中央部と周辺部とで異なる値に設定されている。
上記構成によれば、物体の検出性能を向上可能となるとともに、距離画像の中央部に位置する画素に比べて周辺部に位置する画素の測距感度が低下するおそれを低減できる。
ここに開示される第7の光測距装置は、光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、所定波長を有する光であるセンシング光を透過する板状部材の上にセンシング光を照射する複数の発光素子が設けられた照射モジュール(44)と、センシング光に応答する複数の検出器が複数配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、ターゲットで反射されたセンシング光である反射光を検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であるアパーチャアレイ(43)と、を備え、照射モジュールは、受光モジュールの上方において受光モジュールと対向配置されており、アパーチャアレイは、受光モジュールと照射モジュールの間に配置されている。
上記の第7の構成によっても、第1の構成と同様に物体の検出性能を向上可能となる。なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
光測距装置の構成を示すブロック図である。 受光モジュールの構成を示す図である。 検出器の構成を示す図である。 照射ユニットの構成を示す図である。 照射アレイ部の製造手順の一例を示す図である。 照射アレイ部の製造手順の他の例を示す図である。 発光素子及びアパーチャの寸法を説明するための図である。 受光基板と照射基板とを含むパッケージを示す図である。 光学ユニットの構成の一例を示す図である。 照射光の経路を説明するための図である。 検出器の視野を示した図である。 制御部の機能ブロック図である。 比較構成を示す図である。 アパーチャの下側に補助レンズを付与した構成を示す図である。 アパーチャの下側に補助レンズを付与した構成の他の例を示す図である。 アパーチャの下側に拡散板を付与した構成例を示す図である。 発光素子の周りに熱伝導体を配置した構成を示す図である。 上方熱伝導体の導入例を示す図である。 発光素子の下側に熱伝導体を配置した構成を示す図である。 照射アレイ部の上側にマイクロレンズアレイを配置した構成を示す図である。 VCSELアレイとアパーチャアレイとを別体とした構成を示す図である。 照射アレイ部の上側に光路分配ユニットを設けた構成を示す図である。 光測距装置の他の構成例を示す図である。 画素位置に応じた画素グループのサイズの設定例を示す図である。 検出器の変形例を示す図である。 照射アレイ部と受光アレイ部の間に集光レンズを配置した構成を示す図である。 照射アレイ部と受光アレイ部の間に集光レンズを配置した構成の他の例を示す図である。 集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイの構成を説明するための図である。
以下、本開示の実施形態について図を用いて説明する。図1に示す光測距装置100は、ターゲットまでの光の往復時間から、対象物までの距離を計測する装置である。すなわち、光測距装置100は、所定波長のセンシング光を照射してから、当該センシング光に対応する反射光を受光するまでの時間(いわゆるToF:Time of Flight)に基づいて、測距結果を示すデータとしての距離画像を生成する。距離画像は、検出対象とする方向に対応する複数の画素を備える。距離画像を構成する個々の画素の値は、当該画素に対応する方向に存在する物体との距離を示すデータである。このような光測距装置100は、LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)とも呼ばれる。
<前置き>
光測距装置100は、移動体としての車両に搭載されて使用される。光測距装置100は、例えば車両の前方部、左右の側方部、後方部又はルーフ等に配置されて使用される。以降における自車両とは、光測距装置100が取り付けられている車両を指す。また、本開示におけるターゲットとは、センシング光を反射しうる多様な物体を指す。他車両や歩行者、中央分離帯、ガードレールなどといった自車両とは独立した存在であって、車両の走行制御上の障害物となりうる地物/移動体などがターゲットに該当しうる。
光測距装置100は、検出範囲に対応する角度範囲に向けて、拡散されたセンシング光を一度に照射する、一種のフラッシュ型のLiDARとして構成されている。光測距装置100が物体検出に使用する光(つまりセンシング光)の波長は、任意の値を採用可能である。センシング光は、例えば赤外線である。他の態様としてセンシング光は、可視光であってもよい。例えばセンシング光は、レーザ光として一般的な900±50nmの帯域に属する光である。照射ユニット4は、1550nmなど、1400nm以上の波長のレーザ光を出力するように構成されていても良い。1400nm以上の電磁波をセンシング光として採用する構成によれば、太陽光などのホワイトノイズに対する耐性(例えば信号対雑音比)を高めやすくなる。
光測距装置100は、図1に示すように、車両内ネットワーク201を介して車載ECU202と接続されて使用される。本開示におけるECUは、Electronic Control Unitの略であり、電子制御装置を意味する。車両内ネットワーク201は、車両内に構築されているLAN(Local Area Network)である。LANの規格としてはController Area Network(CANは登録商標)、イーサネット(登録商標)などを採用可能である。もちろん、光測距装置100は、自車に搭載された一部のセンサ/ECUと、専用の通信線を用いて直接的に接続されていても良い。
車載ECU202は、自車両に搭載されている任意のECUである。例えば、光測距装置100は、運転支援ECUなどと接続されて使用される。運転支援ECUは、ドライバの運転操作を支援する処理を実行するECUである。運転支援ECUは、光測距装置100の検出結果に基づいて、他の移動体や静止物との衝突にかかる報知をドライバに対して実施する。運転支援ECUは情報提示にとどまらず、光測距装置100の検出結果に応じた自動的な制動制御や操舵を実施するECUであってもよい。他の移動体とは、歩行者や他車両、サイクリストなどを指す。運転支援ECUは、予め設定されている目的地まで車両を自律的に走行させる自動運行装置であってもよい。
<光測距装置100の構成>
光測距装置100は、図1に示すように、筐体1、制御部2、受光ユニット3、照射ユニット4、及び光学ユニット5を備える。筐体1は、制御部2、受光ユニット3、照射ユニット4、及び光学ユニット5を収容する構成である。受光ユニット3は、照射ユニット4の裏側において照射ユニット4と重なるように、換言すれば、照射ユニット4と対向するように配置されている。照射ユニット4の裏側とは、センシング光の照射方向とは反対側を指す。本開示では、受光ユニット3や照射ユニット4などといった筐体1内に収容される構成にとっての上方/前方とは、特段の注釈がない限り、センシング光の照射方向に相当する。また、筐体1内に収容される構成にとっての下方/後ろ側(裏側)とは、照射方向とは反対方向を指す。部材の位置関係を説明する上での基準となるセンシング光の照射方向は、センシング光の進行方向と言い換えることができる。
筐体1には、センシング光を外部に照射するための窓部11が設けられている。窓部11は、センシング光にとって透明な材料である透光性材料を用いて実現されている。透光性材料とは、例えばガラスや、光学用プラスチックである。光学用プラスチックとは、例えば無色透明なポリカーボネート樹脂(PC)や、アクリル樹脂(PMMA)などである。透光性材料は、センシング光を透過する特性を有するものであればよく、必ずしも無色透明である必要はない。窓部11は、受光ユニット3がターゲットからの反射光を受光するための窓としても機能しうる。反射光は、ターゲットで反射されて返ってきたセンシング光である。窓部11は、筐体開口部や光学窓などとも呼ばれうる。
制御部2は、光測距装置100の動作を制御する。制御部2は、照射ユニット4に対してセンシング光の照射設定に係る信号を入力する。また、制御部2は受光ユニット3から反射光に対応する受光パルスのパルス情報を取得する。当該制御部2は、プロセッサ21、RAM(Random Access Memory)22、ストレージ23を用いて実現されている。制御部2は、プロセッサ21として、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)などを備える。制御部2の各種機能は、プロセッサ21がストレージ23に格納されたプログラムを実行することにより実現される。制御部2の機能の詳細については別途後述する。
受光ユニット3は、図2に示すように、板状の受光基板30に、受光アレイ部31と、受光制御回路32とが形成されているモジュールである。受光基板30はガラスエポキシ樹脂などの誘電体を材料とする板状部材である。受光基板30の一部又は全部は、例えば、片面/両面/多層型の回路基板として構成されている。受光アレイ部31は、受光基板30において、物体からの反射光の入射に応じた電気信号を出力する検出器311が行列状に配置されている部分を指す。
複数の検出器311は、2次元行列状に配置されている。ここでの行列状とは、横方向に一定間隔で配置された配列を1つの行として、複数の行が縦方向に所定規則で配置された態様を指す。本実施形態では一例として複数の検出器311は千鳥配置されている。千鳥配置とは、各行内の要素の配置間隔は一定としつつ、行ごとに要素の横位置をずらした配置パターンを意味する。換言すれば、千鳥配置とは、複数の行を有する配置態様において、次の行の構成要素の横位置が、1つ前の行を構成する要素の中間に位置する配置パターンに相当する。さらに換言すれば、千鳥配置は、斜め格子の交点に要素を配置した態様と解することもできる。よって、検出器311が千鳥配置されている状態とは、行ごとに検出器311の横位置が規則的にずれている状態に相当する。もちろん、複数の検出器311は格子状に配置されていても良い。本実施形態においては、検出器311同士の間隔はほぼ0であり、受光アレイ部31には隙間なく検出器311が配列されている。他の例としては、検出器311同士の間には、例えば5μm~10μmなど、所定量の間隔が形成されていても良い。1つの検出器311は、距離画像を構成する1つの画素に対応する。
検出器311は、図3に示すように、3×3の行列状に並んだ9個の受光素子3111を含む。すなわち、受光アレイ部31は、巨視的には多数の受光素子3111が行列状に配置された構成に相当する。例えば受光アレイ部31は、複数の受光素子3111をアレイ状に配置したシリコンフォトマルチプライヤ(SiPM:Silicon Photo Multipliers)として構成されている。検出器311は、行列状に配置されている受光素子3111を、所定の形状パターンで仮想的/論理的に区分したグループと解する事ができる。図中のLdは1つの検出器311の大きさを、Leは1つの受光素子3111の大きさを示している。受光素子3111は、例えば1辺が10μmの正方形状である。それに伴い、検出器311は1辺が30μm程度の正方形状である。なお、受光基板30には受光素子3111が千鳥配置されていても良い。
受光素子3111は、例えばSPAD(Single Photon Avalanche Diode)である。SPADはアバランシェフォトダイオードの一種である。SPADは、逆バイアス電圧としてブレイクダウン電圧よりも高い電圧を印加することにより動作する。受光素子3111は、SPADに直列的に接続するクエンチ回路を含む。クエンチ回路は、例えば、所定の抵抗値を有する抵抗素子(いわゆるクエンチ抵抗)、又は、MOSFET等を用いて構成されうる。受光素子3111は、フォトンの入射によりSPADがブレイクダウンしたときの電圧変化を検出して、所定パルス幅のデジタルパルス(以下、パルス信号)を出力する。検出器311は、9個の受光素子3111を備えるため、受光した光の強度に応じて、0~9個のパルス信号を並列的に出力しうる。
もちろん、1つの画素/検出器311を構成する受光素子3111の数は、9(3×3)に限らず、4(2×2)や、16(4×4)や、25(5×5)、64(8×8)などであってもよい。検出器311は正方形状に限らず、18(6×3)など、長方形状であってもよい。検出器311を構成する受光素子3111の行数と列数は異なっていても良い。検出器311を構成する受光素子3111が多いほど、距離画像を構成する1つの要素(つまり画素)の情報量は増大し、より高精度/高精細な距離画像となる。なお、受光素子3111は、SPAD以外の素子であってもよい。例えば受光素子3111は、MPPC(登録商標、Multi-pixel Photon Counter)や、PMT(Photo Multiplier Tube)などであってもよい。
本開示では、1つの画素に対応する複数の受光素子3111のまとまりを画素グループとも称する。個々の画素グループは上記の検出器311に対応する。検出器311は、格子状又は斜め格子状に配置された受光素子3111を3行3列など、所定のサイズでグループ化したものに相当する。本実施形態では個々の画素グループは、互いにオーバーラップしないように設定されている。他の態様として、各画素グループは、隣接する他の画素グループとオーバーラップするように設定されていても良い。各画素グループが部分的に受光素子3111を共用する構成によれば、受光素子3111の数は一定のまま、検出器311の数、ひいては画素数を増大させることができる。
受光制御回路32は、受光ユニット3の動作を制御する回路モジュールである。受光制御回路32は、制御部2からの信号に基づき、各検出器311、実体的には各受光素子3111への通電状態を制御する。例えば受光制御回路32は、制御部2からの信号に基づき、各受光素子3111へ通電し、反射光を検知可能な受光状態に切り替える。
また、受光制御回路32は、受光素子3111の出力信号を処理機能部として、加算器321及びピーク検出部322を備える。加算器321は、1つの検出器311を構成する複数の受光素子3111から出力されるパルス信号の数を加算する構成である。加算器321は、画素ごと、換言すれば検出器311ごとに設けられている。個々の加算器321は、ソフトウェアとして実現されていても良いし、ハードウェアとして実現されていても良い。例えば複数の加算器321は例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを用いて実現されうる。各加算器321の出力は、当該加算器321に対応する受光素子3111の応答数、換言すれば、検出器311ごとの受光強度を示す。本開示では加算器321の出力を受光強度或いはレベル値とも表記する。
上記の通り、検出器311を構成する複数の受光素子3111のそれぞれからは、入射光量に応じた数のパルス信号が出力される。このため、検出器311にターゲットからの反射光が入射したときには、検出器311から単位時間当たりに出力されるパルス信号の数、つまり、パルスレートが著しく増加する。それに伴い、検出器311に対応する加算器321の出力レベルも、反射光の受光に呼応するタイミングで急峻に増加しうる。便宜上、ピークが所定の水準を超える1つながりの信号系列を受光パルスと称する。
ピーク検出部322は、検出器311毎の受光強度の時系列データに基づいて、受光パルスのピークを検出する構成である。ピーク検出部322は、検出器311毎ごとに、換言すれば画素ごと/加算器321ごとに設けられている。ピークは、受光強度が上昇してから下降に転じる時刻に相当する。ピーク検出部322は、例えば時間ごとの受光強度を示すヒストグラムを生成する。生成されたヒストグラムは、図示しないメモリ又はRAM22にテーブル等の所定の形式で保持される。
ピーク検出部322は、受光強度の時系列データ(ヒストグラム)に基づいて、受光パルス及びそのピークを検出するとともに、当該ピークに付随するパルス情報を取得する。パルス情報には、例えばピーク強度、立ち上がり判定時間、ピーク到来時間及びパルス幅が含まれる。ピーク強度は、波形内の強度が最大となった時点での強度(つまりピーク値)を示す。ピーク強度は、受光強度が減少し始める直前の値、換言すれば傾きが0となる時刻での強度に相当する。ここでの傾きとは受光強度の時間変化率に対応する。仮に受光パルスの強度が計測上限値に到達している場合には、計測上限値がピーク強度となる。計測上限値は、加算器321が出力可能な値の範囲の最大値に相当する。計測上限値は、検出器311を構成する受光素子3111の数に対応する。仮に1つの検出器311を構成する受光素子3111の数を9とすると、センサ上限値は9となる。
立ち上がり判定時間は、センシング光を照射してから受光強度が判定閾値に到達するまでの経過時間である。判定閾値は、実際に観測されているピーク強度に所定の係数kを乗じた値に設定される。係数kの値としては、例えば0.45や、0.50、0.55、0.60などが採用される。ここでは一例としてk=0.55(55%相当)に設定されている。判定閾値は、受光強度がピークの半分となる、いわゆる半値点を定義するパラメータである。ここでの半値点とは、ちょうど50%となる点に限定されず、上述の通り、45%や、60%などとなる点であっても良い。
なお、受光制御回路32が出力する受光強度には、太陽光などによる定常的なノイズである定常ノイズ成分が含まれうる。ピーク検出部322は、受光制御回路32の出力値から定常ノイズ成分を除去してなる補正済み受光強度の時系列データから、ピーク強度や立ち上がり位置/立ち下がり位置等を決定してもよい。定常ノイズ成分の大きさは、センシング光を照射する前の受光強度をもとに決定可能である。
ピーク到来時間は、センシング光を照射してからピーク強度が観測されるまでの経過時間である。仮にピーク検出部322が検出したピークが、ターゲットからの反射光に対応するものとすれば、当該ピークに対応するピーク到来時間は、ターゲットまでの往復飛行時間(つまりToF)に相当する。故に制御部2は、ピーク到来時間に、C/2(Cは光速)を乗算することにより、画素ごとにターゲットまでの距離を算出することができる。なお、ピーク検出部322は、受光強度が計測上限値に到達することによって真のピークが不明瞭である場合、受光強度が上限に達している期間の中間に位置する中間時間をピーク到来時間として採用可能である。
パルス幅は、受光パルスの幅を示すパラメータである。パルス幅は、受光強度が判定閾値以上となっている時間の長さに相当する。つまり、パルス幅は、立下がり判定時間から立ち上がり判定時間を減算することで特定されうる。立ち下がり判定時間は、センシング光が照射されてから、ピーク後において受光強度が判定閾値を下回るまでの経過時間である。なお、ピーク検出部322は上述した全てのパラメータを必ずしもパルス情報として生成及び出力しなくとも良い。ピーク検出部322は上述した全てのパラメータのうち、距離演算処理において必要なパラメータを取得するように構成されていればよい。
このような受光制御回路32は、受光基板30が備える2つの面のうち、受光アレイ部31が形成されている面である受光面に形成されている。受光制御回路32の一部又は全部は、受光面とは反対側の面である受光裏側面に形成されていても良い。受光制御回路32は、受光アレイ部31が形成されている基板とは物理的に異なる基板に形成されていても良い。受光制御回路32は、検出器311毎のパルス情報を制御部2に出力する。
照射ユニット4は、図4に示すように、板状の照射基板40に、照射アレイ部41と、照射制御回路42とが形成されているモジュールである。照射基板40は、一例としてガラスエポキシ樹脂などの不透明な樹脂を実現されている。なお、照射基板40は、アクリルなどの透光性材料を用いて実現されていてもよい。
照射ユニット4は、照射アレイ部41が受光アレイ部31と重なるように、受光ユニット3の上側に配置されている。つまり、照射アレイ部41は受光アレイ部31の上側に配置されている。なお、図4中の破線は、検出器311の位置を示している。
照射アレイ部41は、照射基板40において、発光素子411が行列状に配置されている部分である。照射アレイ部41において、複数の発光素子411は、千鳥配置されている。発光素子411は、例えば垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。発光素子411は、VCSELに限らず、端面発光レーザ(EEL:Edge Emitting Laser)であってもよい。その場合、照射アレイ部41は、アパーチャアレイ43の表面に、EELを行列状に後付けした構成となりうる。なお、VCSELのほうが、EELに比べて行列状に製造しやすいといった利点を有する。
また、照射アレイ部41には、センシング光を通過させるための光学的な開口部であるアパーチャ412も配置されている。アパーチャ412は発光素子411の間に位置する領域を用いて千鳥配置されている。すなわち、照射アレイ部41は、発光素子411とアパーチャ412が交互に並んだ構成を有する。
このような照射アレイ部41は、例えば図5に示すように、発光素子411としてのVCSELが行列状に配置されたVCSELアレイ44に対して、アパーチャ412としての貫通孔を行列状に形成することにより実現されうる。アパーチャ412は、レーザ加工やエッチング等により実現されうる。VCSELアレイ44が照射モジュールに相当しうる。また、照射アレイ部41は複数のアパーチャ412を備えるため、照射アレイ部41はアパーチャモジュールに相当する。
なお、VCSELアレイ44の製造方法自体は、特許文献1(特にFig.4)に開示の方法など、多様な方法を援用可能である。一般的なVCSELの製造工程は、(1)エピタキシャル成長工程、(2)マスク形成工程、(3)メサ加工工程、(4)酸化狭窄工程、(5)保護膜形成、及び(6)電極形成工程を含みうる。エピタキシャル成長工程は、基材上にAlGaAs/GaAs層を数十ペア以上からなる分布反射型(DBR:Distributed Bragg Reflector)多層膜と活性層を含む積層構造を形成する工程である。マスク形成工程は、エピタキシャルをメサと呼ばれる円柱状に形成するためのマスクパターンを形成する工程である。メサ加工工程は、ドライエッチングによりメサを形成する工程である。酸化狭窄工程は、活性層近傍に設計された特定のAlGaAs層をウェット酸化により酸化狭窄する工程である。保護膜形成工程は、メサの側面に保護膜を付与する工程である。電極形成工程は、n型、p型それぞれの層へ電極形成を行う工程である。本開示のVCSELアレイ44もまた一般的な手法により生成されうる。
上記の照射アレイ部41の製造方法は一例であって、適宜変更可能である。照射アレイ部41は、図6に示すようにアパーチャアレイ43の上側面に、MTP(Micro-Transfer Printing)技術などを用いて複数の発光素子411を行列状に取り付けることで製造されても良い。このような照射アレイ部41は、アパーチャ412を行列状に設けた板状部材であるアパーチャアレイ43の表面において、アパーチャ412の間に、発光素子411を実装した構成に相当する。それに伴い、アパーチャアレイ43が照射基板40に相当しうる。また、他の観点において、照射アレイ部41は、VCSELアレイ44において、行方向に隣り合うVCSEL同士の間にアパーチャ412が配置されている構成と解することもできる。
なお、アパーチャアレイ43は、例えばセンシング光を透過する基材40aの表面に、遮光膜413が部分的に付与された板状部材であってもよい。例えばアパーチャアレイ43は、アパーチャ412を形成すべき位置にレジスト膜などを付加した上で遮光膜413を形成し、その後、レジスタ膜を除去することによって実現されうる。不透光性の板に設けられた穴部、又は、透光性を有する板状部材において遮光膜413が形成されていない部分が、アパーチャ412に相当する。遮光膜413は導電膜であっても良い。遮光膜413は導電層を援用して実現されていても良い。
もちろん、アパーチャアレイ43は、センシング光を透過しない不透明基材40bに、アパーチャ412としての貫通孔を複数設けた構成であってもよい。アパーチャ412は、センシング光を通過させる、マクロ的に点状の構成であればよい。アパーチャ412は、開口部、あるいは、光透過孔(光学的な穴)と呼ぶことができる。光学的な穴とは、センシング光を通過させる構造であって、ガラスやアクリル樹脂などといった透光性材料で充填されていてもよい。本開示では、アパーチャアレイ43においてアパーチャ412が形成されていない部分のことを遮光領域とも称する。遮光膜413が設けられている部分や、アパーチャ412としての貫通孔が形成されていない部分が遮光領域に相当する。発光素子411は遮光領域に配置される。
アパーチャ412は、例えば円形である。アパーチャ412の直径(図7 φp)は10μmなどに設定されている。ここでの円形には、真円だけでなく、楕円形も含まれる。複数のアパーチャ412は、例えば照射方向から見たときに検出器311の中心部と重なる位置に配置されている。つまり、照射アレイ部41には、検出器311の数と同じ数だけアパーチャ412が形成されている。複数のアパーチャ412は、検出器311と同様、千鳥配置されている。アパーチャ412の配置間隔(La)は、例えば30μmなどに設定されている。アパーチャ412の配置間隔とは、行方向に並ぶアパーチャ412の中心間距離に相当する。アパーチャ412の配置間隔は、検出器311の寸法に応じて適宜変更可能である。
検出器311の前にアパーチャ412が配置された構成によれば、検出器311がノイズに対して反応する恐れを低減できる。すなわち、アパーチャ412を設ける事により、信号雑音比を向上させる効果が期待できる。信号雑音比は、信号と雑音の比あるいは差分を示すパラメータであって、SNR(Signal-to-Noise Ratio)、SN比、S/Nなどとも表現されうる。信号雑音比は、数値が大きいほど品質がよい事を示す。なお、アパーチャ412の直径を大きくすれば受光感度も高まるが、検出器311がノイズに応答する確率も高まる。
アパーチャ412の直径は、所望の性能が得られるように、例えば3μmから20μmの範囲で適宜設計されうる。アパーチャ412は発光素子411と同じか、発光素子411よりも小さく形成されている。なお、アパーチャ412の形状は円形に限らず、矩形状や、六角形、八角形などであっても良い。矩形状には、ひし形や正方形などが含まれる。アパーチャ412は寸法が20μm以下の円又は多角形状であるため、マクロ的にはアパーチャ412は点状/ドット状の開口部と解することができる。個々のアパーチャ412は線状(スリット)ではない。本開示の点状には、径が3μm以上、20μm以下の円、及び、同等の面積を有する多角形など、ある程度の面積を有する状態も含まれる。
複数の発光素子411もまた、照射アレイ部41において千鳥配置されている。例えば発光素子411は、行方向に並ぶ2つのアパーチャ412の中間点に形成されている。発光素子411は、アパーチャ412の間隔に応じた間隔(例えば30μm)で行方向に並設されている。また、発光素子411は、1つのアパーチャ412を挟み込むように配置されている。1つのアパーチャ412を挟む関係にある2つの発光素子411は、当該アパーチャ412を中心として点対称な位置にある。当該構成は、アパーチャ412から60μm以内に少なくとも1つの発光素子411が配置された構成の一例に相当する。
なお、発光素子411は、板状のベース部4111と、円柱状のメサ部4112とを備え、メサ部4112の上端部に発光領域4113が形成されている。ベース部4111は、1辺が例えば16μmなどに設定された正方形状に形成されている。メサ部4112の直径(φm)は例えば10μmである。発光領域4113は、円形であってその直径(φt)は8μmなどに設定されている。各種寸法の値は何れも一例であって適宜変更可能である。
各発光素子411は、急峻な円錐形のビームを形成する。各発光素子411が照射したレーザ光が拡がる角度であるビーム拡がり角は、例えば10°や20°などに設定されている。ビーム拡がり角は円錐状のビームの頂角に対応する要素であって、ビーム発散角などとも称される。所定距離(例えば100m)前方において隣り合う発光素子411のビームスポットが重なり始めるように、各発光素子411のビーム拡がり角及び照射方向は設計されている。なお、個々の発光素子411の照射方向自体は、光学ユニット5によって調整されうる。
照射制御回路42は、発光素子411の動作を制御する回路モジュールである。照射制御回路42は、制御部2からの信号に基づき、各発光素子411への通電状態を制御する。例えば照射制御回路42は、制御部2からの指令に基づき、全ての発光素子411からセンシング光を所定の照射間隔で照射させる。
照射制御回路42は、制御部2から入力される制御信号に基づき、発光素子411に照射させるセンシング光のパルス幅や、照射強度、照射間隔などを調整しうる。照射強度は、センシング光として出力するパルス光のピークの高さ(いわゆるピークパワー)に相当する。反射光として受信するセンシング光との区別のため、照射ユニット4から照射するセンシング光のことを照射光とも記載する。照射光のパルス幅は例えば5ナノ秒に設定されている。もちろん照射光のパルス幅は、20ナノ秒や10ナノ秒、1ナノ秒であってもよい。また、照射光のパルス幅は、50ピコ秒や100ピコ秒、200ピコ秒など、1ナノ秒未満の値に設定されていてもよい。照射制御回路42は、照射アレイ部41を構成する発光素子411を、行単位あるいは列単位で駆動可能に構成されていても良い。また、照射制御回路42は、複数の発光素子411を個別に駆動可能に構成されていても良い。
当該照射制御回路42は、照射基板40が備える2つの面のうち、照射アレイ部41が形成されている面であるアレイ形成面に形成されている。例えば照射制御回路42はアレイ形成面において、照射アレイ部41の周りに形成されている。照射制御回路42の一部又は全部は、アレイ形成面とは反対側の面である非アレイ形成面に形成されていても良い。照射制御回路42は、照射アレイ部41が形成されている基板とは物理的に異なる基板に形成されていても良い。つまり図4に示す照射基板40は、2つの基板に分けて実現されていても良い。
以上で述べた受光ユニット3及び照射ユニット4は、例えば図8に示すようにパッケージ化された態様で、筐体1に組み付けられうる。図8に示すパッケージにおいては、受光ユニット3は、上側が開口している略箱型のインナーロアケース12内に固定されている。照射基板40は、インナーロアケース12の開口部を塞ぐように、インナーロアケース12の上端部に固定されている。当該構成は、別の観点によれば、照射基板40の下側面に、受光基板30を収容しているインナーロアケース12を組み付けたものに相当する。
光学ユニット5は、レンズを主体とする構成である。光学ユニット5は、各発光素子411から照射された光の進行方向を調整したり、反射光を受光アレイ部31に向けて集光したりするための役割を担う。また、光学ユニット5は、各発光素子411から照射されるセンシング光を所望の画角に広げて出力する役割を担いうる。光学ユニット5は、窓部11と照射ユニット4と間に配置されている。換言すれば、光学ユニット5は、照射ユニット4の上側に配置されている。本開示の光測距装置100では、照射アレイ部41と受光アレイ部31とが重なっており、且つそれらが近接配置されていることを前提として照射系と受光系とで共通の光学ユニット5が使用される。これにより、光測距装置100を小型化可能となる。
光学ユニット5は、複数種類のレンズが組み合わさっていても良い。例えば光学ユニット5は、図9に示すように、第1平凹シリンドリカルレンズ51、第1シリンドリカルレンズ52、第2凸シリンドリカルレンズ53、及び第2平凹シリンドリカルレンズ54がこの順番に照射方向に沿うように配列された構成を有する。
光学ユニット5は、照射アレイ部41の基板表面に合成焦点面が位置するように構成されている。なお、合成焦点面の位置は、光学ユニット5が備えるレンズの曲率によって決定される。また、光学ユニット5は、照射アレイ部41を包むイメージサークルImcを形成するように設計されている。換言すれば、照射アレイ部41は、光学ユニット5のイメージサークルImc内に配置されている。イメージサークルImcは、レンズを通った光が結像する範囲であって、光学ユニット5を構成するレンズの焦点距離や開放F値によって定まりうる。さらに、光学ユニット5は、検出対象とする距離レンジに応じた被写界深度(DOF:Depth of field)を形成するように設計されている。
なお、前述の第1平凹シリンドリカルレンズ51、第1シリンドリカルレンズ52、第2凸シリンドリカルレンズ53、及び第2平凹シリンドリカルレンズ54の一部は省略されていてもよい。また、光学ユニット5を構成するレンズは1つだけであっても良い。加えて、光学ユニット5は、図9に例示したもの以外のレンズを用いて実現されていても良い。例えば光学ユニット5は所望の焦点距離を形成するフレネルレンズなどであってもよい。光学ユニット5は特許文献2に開示される光学的構成を有していてもよい。なお、受光ユニット3及び照射ユニット4は、光学ユニット5の焦点深度内に配置されている。すなわち、受光ユニット3と照射ユニット4の間隔(Dz)は、光学ユニット5の焦点深度に応じた値に設定されている。例えば光学ユニット5が形成する焦点深度の軸方向距離が10mmなどである場合、受光ユニット3と照射ユニット4の間隔は、例えば6mmなど、10mm以下に設定されうる。
<センシング光の経路についての補足>
発光素子411が照射したセンシング光は、図10に示すように光学ユニット5及び窓部11を介して筐体1の外に照射されたのちに、物体で反射されて戻ってくる。図中のTgtはターゲット、すなわちセンシング光を反射する物体を示している。ターゲットからの反射光は、窓部11及び光学ユニット5を介して照射アレイ部41に向かう。照射基板40の表面まで到達した反射光は、アパーチャ412を介して検出器311で受光される。図中の二点鎖線が反射光の経路を概念的に示している。
図10に示すように、アパーチャ412が千鳥配置された構成によれば、1つのアパーチャ412には、当該アパーチャ412の上下左右に存在する発光素子411から照射されたセンシング光に対応する反射光が入力されうる。ここでの上下とは、図3、図4を示す紙面の上下であり、行列の列方向に対応する。つまり、1つのアパーチャ412には、当該アパーチャ412を囲む4つの発光素子411から照射されたセンシング光に対応する反射光が入力されうる。
アパーチャ412に入った反射光は、当該アパーチャ412の下方に存在する検出器311で受光される。アパーチャ412及び光学ユニット5は、検出器311の視野を規定する。図11は、検出器311の視野と、発光素子411のビームの関係を模擬的に示した図である。図11中のドットパターンのハッチングを施している部分が、各検出器311の視野を示している。図11に示すように個々の検出器311は、主として当該検出器311の上側に存在するアパーチャ412に隣接する2つ/4つの発光素子411から照射されたセンシング光を検知するように作動する。本開示では、或る検出器311からみて当該検出器311の上側に存在するアパーチャ412を行方向及び列方向において挟む位置にある発光素子411のことを、隣接発光素子とも称する。
<制御部の機能及び作動について>
制御部2は、センシング光の照射を指示する信号を照射制御回路42に出力するとともに、受光ユニット3に所定の制御信号を入力することで各検出器311を一定時間駆動させる。もちろん、他の態様として各検出器311は常時、入射光の強度に応じて応答可能な駆動状態を維持するように構成されていても良い。
また、制御部2は、ストレージ23に保存されているプログラムを実行することにより、図12に示す種々の機能ブロックに対応する機能を提供する。すなわち、制御部2は機能ブロックとして、パルス情報取得部F1、距離演算部F2、及び画像生成部F3を備える。
パルス情報取得部F1は、各画素に対応するピーク検出部322からパルス情報を取得する。つまり、パルス情報取得部F1は画素ごとのパルス情報を取得する。各画素は画素ごとに固有の番号である画素番号にて区別されうる。なお、ピーク検出部322が備える機能の一部はパルス情報取得部F1が備えていても良い。例えばピーク検出部322はピークの検出のみを実行し、その検出されたピークを含む受光パルスの特徴量の抽出処理はパルス情報取得部F1が実行しても良い。機能配置は適宜変更可能である。
距離演算部F2は、センシング光の照射によって観測された画素ごとの受光パルスの特徴量に基づいて、画素ごとの距離値を生成する。例えば、観測されたピーク到来時間に光速の半分を乗じた値から、所定の立ち上がり補正値を減算した値を、距離値として算出する。立ち上がり補正値は、回路の応答遅延などを相殺(補正)するためのパラメータである。なお、距離演算部F2は、ピーク到来時間の代わりに、立ち上がり判定時間を用いて距離値を算出しても良い。また、距離演算部F2はパルス幅を用いて距離値を補正しても良い。
画像生成部F3は、距離画像として、距離演算部F2が算出した画素ごとの距離値を、各画素の要素値として割り当てたデータセットを生成する。なお、画像生成部F3は、ピーク検出部322によって検出されたピーク強度を、各画素に対応付けたデータセットである強度画像データを生成してもよい。また、画像生成部F3は、個々の画素が距離情報と強度情報とを含む画像データを生成しても良い。画像生成部F3が生成した距離画像は、運転支援ECUなどに向けて出力される。
<効果について>
ここでは比較構成として図13に示すように受光アレイ部31の後ろ側に照射アレイ部41を配置した構成を用いて、本開示の構成である提案構成の効果について説明する。
図13に示す比較構成では、受光アレイ部31の後ろ側に照射アレイ部41が配置されているため、受光アレイ部31において発光素子411と重なる位置には、照射光を通すための開口部312を形成する必要が有る。その結果、検出器311及び受光素子3111の配置が疎となってしまう。また発光素子411からの照射光は、受光アレイ部31に設けられた開口部312を通って筐体外に向かうこととなる。照射光の射出を阻害しないように開口部312を大きく設定すると、受光素子3111の配置間隔がより一層疎となる。また、開口部312を小さくすると、照射光の一部が受光アレイ部31で遮られ、照射強度が減衰しうる。照射直後は強度自体が大きいため、照射直後の減衰作用は、検出距離を相対的に短くしうる。
一方、提案構成によれば、受光アレイ部31よりも前段に照射アレイ部41が配置されているため、発光素子411からの照射光が装置内で減衰されにくくなる。故に、提案構成によれば比較構成に比べて、同じ発光強度(消費電力)でも検出距離を向上可能となる。加えて、比較構成に比べて提案構成によれば、受光素子3111間に、照射光を通すための隙間を設ける必要もない。よって、受光素子3111を比較構成よりも密に配置する事が可能となり、空間分解能を高めることができる。なお、ここでの空間分解能とは、位置的に接近した2点を独立した2点として見分ける能力を指す。
また、上記提案構成によれば、1つの検出器311に対して、当該検出器311の上方に位置するアパーチャ412に隣接する2つの発光素子411からのセンシング光がほぼ同時に入射する。提案構成によれば、1つの検出器311に入射する光量が増えることにより、信号雑音比を向上させる効果が期待できる。
また、提案構成では、照射系と受光系とで光学ユニット5を共用する。そのため、装置を小型化可能である。あるいは、受光系のレンズを省略できる分、光学ユニット5のレンズを大きくすることができる。つまり、提案構成によれば、レンズの開口(集光量)を増大でき、検出距離や空間分解能を向上可能となる。また、提案構成によれば、集光能力が向上するため、ダイナミックレンジも拡大しうる。その結果、強反射物や近距離に存在するオブジェクトなどの検出性能も向上しうる。強反射物とは、他車両に設けられた反射板などを指す。近距離とは、例えば窓部11から1m以内を指しうる。
その他、提案構成では検出器311等が千鳥配置されている。当該構成によれば、検出器311を正格子状に配置した場合よりも、単位円内に存在する検出器311の数を増大させることができる。その結果、空間分解能を高めることができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の補足や変形例などは、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。なお、以上で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略することがある。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については上記説明を適用することができる。
<変形例(1)>
アパーチャ412の配置間隔は、必ずしも検出器311の寸法と一致している必要はない。またアパーチャ412は、検出器311の中心と必ずしも一致するように配置されている必要もない。アパーチャ412は、検出器311の中心からずれた位置に配置されていてもよい。検出器311の大きさや位置は、受光素子3111をどのようにグループ化して扱うかによって変動しうる。検出器311としての画素グループの設定は、アパーチャ412の位置に応じて変更されても良い。光測距装置100は、検出器311を基準としてアパーチャ412の位置が設計されるのではなく、アパーチャ412の位置を基準として検出器311が配置されていても良い。
<変形例(2)>
図14に示すように、アパーチャ412の下側にはアパーチャレンズ61が配置されていても良い。図14では、アパーチャ412と重なる位置にアパーチャレンズ61としての凹部が形成された受光系マイクロレンズアレイ6Xが、照射基板40の下側面に取り付けられている構成を示している。なお、受光系マイクロレンズアレイ6Xは必ずしも照射基板40の下側面に取り付けられている必要はない。受光系マイクロレンズアレイ6Xは、照射基板40とは所定の間隔を有するように筐体1に固定されていても良い。
図14ではアパーチャレンズ61を凹レンズとする態様を示しているが、図15に示すようにアパーチャレンズ61は、凸レンズとして形成されていてもよい。受光アレイ部31の上側には、アパーチャレンズ61の代わりに/それとともに、上に凸のマイクロレンズアレイが配置されていても良い。受光アレイ部31を覆うマイクロレンズアレイを構成する個々のレンズの大きさは、受光素子3111の寸法に対応しうる。
上記のようにアパーチャ412の下側にアパーチャレンズ61が設けられた構成によれば、アパーチャ412まで到達した光をより効率よく検出器311に導くことが可能となりうる。なお、アパーチャ412と検出器311との位置関係に応じて、アパーチャレンズ61の形状(曲率など)は異なっていても良い。例えば、アパーチャ412の真下に検出器311の中心が位置している場合と、そうではない場合とでアパーチャレンズ61の形状は異なっていても良い。各アパーチャレンズ61は、アパーチャ412に入射した反射光を、対応する検出器311へより効率的に導くように設計されていればよい。アパーチャ412の下側にアパーチャレンズ61を設けた構成によれば、アパーチャ412に対する検出器311の位置制約を緩和でき、検出器311を設ける位置の自由度を高めることができる。
その他、アパーチャ412と検出器311との間には、図16に示すように、拡散板63が配置されていても良い。拡散板63は、半凸型のアパーチャレンズ61から到来する光を、検出器311に向けて拡散して出力する光学部材である。拡散板63は、例えば表面にランダムな凹凸が形成された、透光性を有するガラス/アクリル板である。拡散板63は、アパーチャレンズ61の直下、換言すれば、検出器311の上方に配置されている。拡散板63は、例えばアパーチャ412ごとに配置されている。複数の拡散板63は、透明な板状部材である支持板64上に固定されている。拡散板63は、支持板64と統合されていても良い。拡散板63と検出器311との離隔は、アパーチャレンズ61からの反射光が検出器311の隅部まで届くように、拡散板63の光学的特性(例えば拡がり角)と検出器311の寸法とをもとに設計されうる。
<変形例(3)>
照射基板40の上側、特に、発光素子411の周囲には、熱伝導性を有する部材である上方熱伝導体71が設けられていても良い。上方熱伝導体71は、透光性材料を用いて実現されている。上方熱伝導体71は、シリコンなどのジェル状/パテ状の構成であってもよい。また、ジェル状/パテ状の上方熱伝導体71は、発光素子411の周囲へ塗布された後に紫外線等の照射により硬化されていても良い。なお、図17では発光領域4113が露出するように上方熱伝導体71を付加した構成が示しているがこれに限らない。上方熱伝導体71は発光領域4113を覆うように付加されていても良い。
また、図18に示すように上方熱伝導体71はガラス板71aであってもよい。上方熱伝導体71としてのガラス板71aが、発光素子411の上端に当接するように配置されていても良い。ガラス板71aと発光領域4113の間には透光性を有するグリスが付与されていても良い。
発光素子411の上側又は側方に上方熱伝導体71を付加した構成によれば、発光素子411の温度上昇を抑制できる。また、それに伴い、照射強度を上げることも可能となりうる。照射強度を上げることができれば、検出距離のさらなる拡張も可能となる。
<変形例(4)>
照射基板40の下側面において、発光素子411の裏側に位置する部分には、図19に示すように熱伝導性を有する部材である下方熱伝導体72が付与されていても良い。下方熱伝導体72は、ガラスなどの透光性材料であっても良いし、金属板やカーボングラファイトなどのセンシング光を透過させない材料を用いて実現されていても良い。例えば、下方熱伝導体72が不透明材料を用いて実現されている場合、下方熱伝導体72は、アパーチャ412を塞がないように形成されている。下方熱伝導体72は、アパーチャ412に対応する位置に穴が形成された、熱伝導シートであってもよい。熱伝導シートは接着剤などによって照射基板40の下面に取り付けられる。下方熱伝導体72は、金属膜などであってもよい。例えば、下方熱伝導体72は、照射基板40の下側面にパターン形成された銅箔などであってもよい。加えて、VCSELアレイ44の基材が多層基板である場合には、当該多層基板の内部導体層を下方熱伝導体72として援用可能である。
下方熱伝導体72は、照射基板40の導体層などを用いて実現されていても良い。当該構成によれば、発光素子411の温度上昇抑制等の効果に加えて、発光素子411からの放射される電磁ノイズが検出器311に伝搬する恐れを低減できる。なお、発光素子411の裏側に配置される放熱用の構成は、金属フィンなどであってもよい。
加えて、アパーチャアレイ43の基材、換言すればVCSELアレイ44の基材は、アルミニウムなどの金属板であってもよい。その場合、アパーチャ412は所定の径を有する貫通孔として構成されうる。発光素子411を配置する基材そのものが金属板である場合、放熱性をより一層向上可能となる。なお、アパーチャ412としての貫通孔は、レーザ加工やブラスト処理などにより実現されうる。
<変形例(5)>
光学ユニット5の前段又は後段には、太陽光や照明光など、反射光以外の光を除去する光学フィルタが配置されていても良い。光学フィルタは、センシング光は透過させる一方、その他の光は減衰させる要素である。
<変形例(6)>
光学ユニット5と照射アレイ部41の間には図20に示すように統合マイクロレンズアレイ8が配置されていても良い。統合マイクロレンズアレイ8は、例えば、発光素子411用のレンズである照射用補助レンズ81と、アパーチャ412に集光するための補助レンズである受光用補助レンズ82とを含む。照射用補助レンズ81の形状は必ずしも凸レンズである必要はなく凹レンズなどであっても良い。照射用補助レンズ81と受光用補助レンズ82の形状は異なっていても良い。照射用補助レンズ81を設けた構成によれば、照射ビームを所望の方向/形状に調整しやすくなる。また、受光用補助レンズ82を設けた構成によれば受光効率を高められる。
<変形例(7)>
以上では、アパーチャアレイ43とVCSELアレイ44が照射アレイ部41として一体化されている構成を例示したが、これらは別々に設けられていても良い。例えば図21に示すようにアパーチャアレイ43が、VCSELアレイ44とは独立した存在として、VCSELアレイ44の下側に設けられていても良い。その場合、VCSELアレイ44において発光素子411が配置されるアレイ基材441は、センシング光を透過させる樹脂等を用いて実現されているものとする。
<変形例(8)>
光学ユニット5と照射基板40の間には図22に示すように、光路分配ユニット9が配置されていても良い。光路分配ユニット9は、発光素子411の上方に位置する照射用ミラー91と、アパーチャ412の上方に位置する受光用ミラー92と、それらを収容/固定する支持体93を備える。照射用ミラー91及び受光用ミラー92はそれぞれ複数個存在する。
照射用ミラー91は、発光素子411から射出されてきたセンシング光をそのまま透過させる構成であって、例えばハーフミラーや、穴あきミラーなどである。照射用ミラー91は、反射光を隣接する受光用ミラーが存在する方向に反射する角度姿勢で支持体93に固定されている。支持体93はセンシング光を透過する材料を用いて実現されている。光路分配ユニット9は全体として板状の固体である。受光用ミラー92は、照射用ミラーで反射されてきた反射光を、アパーチャ412が存在する方向に向けて反射するミラーである。光路分配ユニット9は、光路分配ユニット9よりも上段(外側)においてセンシング光の照射と受光とを同軸とする機構に相当する。
当該構成によれば、1つの発光素子411の照射光に対応する反射光が、1つの検出器311に入射するようになる。つまり、発光素子411と検出器311とを1対1に対応させる事が可能となる。当該構成によれば、上述した実施形態よりも、SNRの向上や、検知距離の拡張といった効果が期待できる。
<変形例(9)>
光学ユニット5と窓部11の間には、図23に示すように、センシング光の経路を折り曲げるミラー110が配置されていてもよい。受光ユニット3は、光学的に照射ユニット4と重なっていればよい。受光ユニット3と照射ユニット4との間には、1つ又は複数の鏡が介在していても良い。ミラー110は平面鏡であってもよいし、凹面鏡であってもよい。また、当該ミラー110はモータ等を用いて回動可能に構成されていてもよい。光測距装置100は、ミラー110を回動させることでセンシング光を掃引照射可能に構成されていても良い。また、光測距装置100は、ミラー110を回動させることで検出方向を動的に変更可能であってもよい。
その他、複数の発光素子411は必ずしも複数の行を形成するように配置されている必要はない。照射ユニット4が備える発光素子411は例えば1列であってもよい。照射基板40に配置する発光素子411の数や、配置態様は適宜変更可能である。
<変形例(10)>
画素グループのサイズは、距離画像内の位置、例えば中央部Rcか周辺部Reかに応じて異なっていても良い。例えば図24に示すように、距離画像の中央部Rcに位置する画素を構成する受光素子3111の数は3×3の9個とする一方、周辺部Reに位置する画素を構成する受光素子3111の数は5×5の25個であってもよい。中央部Rcと周辺部Reの間に位置する中間部Rmに位置する画素を構成する受光素子3111の数は4×4の16個であってもよい。距離画像の中心から離れるほど、反射光が届きにくくなる。一方、画素グループのサイズを大きくすれば、反射光の検知感度を高めることができる。上記構成によれば、距離画像内の位置に応じて測距感度が低下するおそれを低減できる。
なお、図24中の一点鎖線の内側が中央部Rcであり、二点鎖線の外側が周辺部Reである。一点鎖線と二点鎖線で囲まれる部分が中間部Rmに相当する。図24では、距離画像を、中央部Rcと中間部Rmと周辺部Reの3つに分けた態様を例示したが、距離画像の区分設定は適宜変更可能である。距離画像は中央部Rcと周辺部Reの2つに区分されていても良いし、4つ以上に区分されていても良い。画素ごとの画素グループのサイズは、距離画像の中心からの距離に比例して増大するように設定されていてもよい。前述の通り、画素グループの設定は論理的なものであって、画素グループ同士がオーバーラップするように設定されていても良い。
<変形例11>
検出器311のサイズは30μmに限定されない。受光素子3111の小型化及び密集実装技術の発展に伴い、検出器311の1辺の長さは20μmや15μmであってもよい。検出器311のサイズは、アパーチャ412の配置間隔よりも小さくともよい。例えば検出器311は、図25に示すように、受光素子3111が3×3の行列状に配置された、1辺が15μmの正方形状であってもよい。検出器311のサイズはそのままで、1つの検出器311を構成する受光素子3111の数が、25(=5×5)や36(=6×6)に変更されても良い。
受光素子3111の高密度実装技術の発展に伴い、受光アレイ部31の縦横の長さは、それぞれ照射アレイ部41の50%~60%に設定されていても良い。つまり受光アレイ部31の面積は照射アレイ部41の25%~36%であってもよい。
受光アレイ部31が照射アレイ部41よりも小さい構成においては、図26に示すように、受光アレイ部31と照射アレイ部41との間には、集光レンズ6Aが配置されていても良い。集光レンズ6Aは、照射アレイ部41に設けられた各アパーチャ412からの光を受光アレイ部31に集光するためのレンズである。集光レンズ6Aは、受光アレイ部31の表面に結像する光学的特性(例えば焦点距離)を有していればよい。集光レンズ6Aは、図26に示すように両凸レンズであってもよいし、図27に示すような平凸レンズであってもよい。また、集光レンズ6Aは、凸メニスカスレンズやフレネルレンズであっても良い。なお、平凸レンズは片面が平坦であって、他方が凸状に形成されているレンズを指す。凸メニスカスレンズは、片面が凸、もう片面が凹になっており、且つ、レンズ中央が周辺部よりも厚く形成されているレンズを指す。フレネルレンズは、図26や図27に例示するレンズを同心円状に分割して、レンズとしての厚みを減らしたノコギリ状の断面を持つレンズを指す。
また、アパーチャレンズ61から受光アレイ部31に向かって出射される光の向きは、アパーチャ412に対するアパーチャレンズ61の位置によっても調整可能である。故に、集光レンズ6Aは、アパーチャレンズ61ごとの位置が微調整された受光系マイクロレンズアレイ6Xであってもよい。例えば集光レンズ6Aは、図28に示すように照射アレイ部41の中心から離れるほど、アパーチャレンズ61を真上に位置するアパーチャ412から照射アレイ部41の中心寄りにずらして配置されている受光系マイクロレンズアレイ6Xであってもよい。
なお、図28に示すアパーチャ412aは照射アレイ部41の中心に位置するアパーチャ412を表している。アパーチャ412b、412c、412dは、順に照射アレイ部41の中心から遠い位置にあるアパーチャ412を表している。アパーチャレンズ61a~61dは、アパーチャ412a~412dに順に対応するアパーチャレンズである。図28中の一点鎖線はアパーチャレンズ61の光軸を示している。図28中の二点鎖線はアパーチャ412の光軸を示している。アパーチャ412の光軸とは、アパーチャ412の中心を通って基板に直交する線を指す。
照射アレイ部41(換言すれば受光系マイクロレンズアレイ6X)の中心から遠いほど、各アパーチャレンズ61のオフセット量Δrは大きく設定されている。或るアパーチャレンズ61にとってのオフセット量Δrは、当該アパーチャレンズ61の上に位置するアパーチャ412の光軸と当該アパーチャレンズ61の光軸のずれ度合いを意味する。例えばアパーチャレンズ61dのオフセット量Δrは、アパーチャレンズ61bのオフセット量Δrよりも大きく設定されている。アパーチャレンズ61aのオフセット量Δrは0に設定されうる。
アパーチャ412に対してアパーチャレンズ61をずらす方向であるオフセット方向は、アパーチャ412から照射アレイ部41の中心に向かう方向に設定されている。集光レンズ6Aとしての受光系マイクロレンズアレイ6Xが備える個々のアパーチャレンズ61の位置は、それぞれに対応するアパーチャ412の照射アレイ部41の中心からの距離及び方向に応じて設計されている。故に、アパーチャレンズ61ごとに、オフセット量Δrとオフセット方向の少なくとも何れか一方は異なりうる。
照射アレイ部41と受光アレイ部31の間に集光レンズ6Aが配置されている構成によれば、照射アレイ部41に対して受光アレイ部31を小さくすることが可能となる。また、別の観点においては、照射アレイ部41と受光アレイ部31の間に集光レンズ6Aが配置されている構成によれば、受光アレイ部31に対して大きい照射アレイ部41を配置可能となる。照射アレイ部41の大型化が可能となることは、個々の発光素子411の大型化が可能であることを意味する。発光素子411は大きいほど照射する光の量が大きくなるため、検出距離が伸びる。つまり、照射アレイ部41と受光アレイ部31の間に集光レンズ6Aが配置されている構成によれば、発光素子411を大型化することによって物体の検出距離を拡張可能となりうる。
<付言(1)>
上記の光測距装置100は、道路上を走行する多様な車両に適用可能である。本開示のシステム/装置/方法等が適用される車両は、個人によって所有されるオーナーカーであってもよいし、サービスカーであってもよい。サービスカーとは、例えば、カーシェアリングサービスや車両貸し出しサービスに供される車両を指す。サービスカーには、タクシーや路線バス、乗り合いバスなどが含まれる。また、サービスカーは、運転手が搭乗していない、ロボットタクシー又は無人運行バスなどであってもよい。サービスカーには、広く、移動サービスを提供する車両を含めることができる。サービスカーには、荷物を所定の目的地まで自動運搬する無人配送ロボットとしての車両を含めることができる。
<付言(2)>
本明細書には、以下に列挙する複数の技術的思想と、それらの複数の組み合わせが開示されている。
[技術的思想1]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための点状の開口部が複数設けられている板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられている光測距装置。
[技術的思想2]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
前記アパーチャモジュールにおいて前記発光素子の裏側に位置する部分には、熱伝導体(71、71a)が付加されている光測距装置。
[技術的思想3]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
前記開口部は、円形に設定されている光測距装置。
[技術的思想4]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記開口部は、前記アパーチャモジュールにおいて千鳥配置されており、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられている光測距装置。
[技術的思想5]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
前記アパーチャモジュールは、金属板に前記開口部としての貫通孔が複数形成されたモジュールである光測距装置。
[技術的思想6]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、
複数の前記検出器の出力信号をもとに、各画素が所定方向に存在する前記ターゲットとの距離を示す距離画像を生成する画像生成部(F3)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
前記検出器は複数の受光素子を含み、
前記検出器が備える受光素子の数は、中央部と周辺部とで異なる値に設定されている光測距装置。
[技術的思想7]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光を透過する板状部材の上に前記センシング光を照射する複数の発光素子が設けられた照射モジュール(44)と、
前記センシング光に応答する複数の検出器が複数配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であるアパーチャアレイ(43)と、を備え、
前記照射モジュールは、前記受光モジュールの上方において前記受光モジュールと対向配置されており、
前記アパーチャアレイは、前記受光モジュールと前記照射モジュールの間に配置されている光測距装置。
[技術的思想8]
光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
前記アパーチャモジュールにおいて前記発光素子の上側には、ガラス板が前記発光素子の上端と当接するように配置されている光測距装置。
[技術的思想9]
技術的思想1、3から8の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記アパーチャモジュールにおいて前記発光素子の裏側に位置する部分には、熱伝導体が付加されている光測距装置。
[技術的思想10]
技術的思想1から9の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記反射光を複数の前記開口部のそれぞれに集光する光学ユニット(5)を備え、
前記光学ユニットには、前記発光素子からの前記センシング光も入力されるように構成されている光測距装置。
[技術的思想11]
技術的思想1から10の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部を挟むように配置されている光測距装置。
[技術的思想12]
技術的思想11に記載の光測距装置であって、
前記開口部を挟む関係にある前記発光素子は、前記開口部から等しい距離に配置されている光測距装置。
[技術的思想13]
技術的思想1から12の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記開口部から60μm以内に少なくとも1つの前記発光素子が配置されている光測距装置。
[技術的思想14]
技術的思想1から13の何れか1つに記載の光測距装置であって、
複数の前記検出器は行列状に配置されており、
複数の前記開口部は、行列状に配置された複数の前記検出器と重なる位置に配置されている光測距装置。
[技術的思想15]
技術的思想14に記載の光測距装置であって、
前記発光素子は、隣り合う前記開口部の間に配置されている光測距装置。
[技術的思想16]
技術的思想1から15の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記開口部は千鳥配置されている光測距装置。
[技術的思想17]
技術的思想1から16の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記発光素子の上側又は側方には熱伝導体(71、71a、72)が付加されている光測距装置。
[技術的思想18]
技術的思想1から17の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記開口部の輪郭は、円形である光測距装置。
[技術的思想19]
技術的思想1から18の何れか1つに記載の光測距装置であって、
前記アパーチャモジュールは、前記受光モジュールよりも大きく、
前記アパーチャモジュールと前記受光モジュールの間には、前記アパーチャモジュールが備える複数の前記開口部からの光を前記受光モジュールに集光するレンズモジュール(6A)が配置されている光測距装置。
<付言(3)>
本開示に記載の装置、システム、並びにそれらの手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路を用いて実現されてもよい。本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。プロセッサとしては、CPUや、MPU、GPU(Graphics Processing Unit)、DFP(Data Flow Processor)などを採用可能である。制御部2が備える機能の一部又は全部は、システムオンチップ(SoC:System-on-Chip)、IC(Integrated Circuit)、及びFPGAの何れかを用いて実現されていてもよい。ICの概念には、ASICも含まれる。
100 光測距装置、1 筐体、2 制御部、3 受光ユニット、4 照射ユニット、5
光学ユニット、11 窓部、31 受光アレイ部(受光モジュール)、41 照射アレイ部(アパーチャモジュール)、43 アパーチャアレイ、44 VCSELアレイ(照射モジュール)、71・71a 上方熱伝導体、72 下方熱伝導体、311 検出器、3111 受光素子、411 発光素子、412 アパーチャ、F3 画像生成部

Claims (17)

  1. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための点状の開口部が複数設けられている板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられている光測距装置。
  2. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記反射光を複数の前記開口部のそれぞれに集光する光学ユニット(5)を備え、
    前記光学ユニットには、前記発光素子からの前記センシング光も入力されるように構成されている光測距装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光測距装置であって、
    前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部を挟むように配置されている光測距装置。
  4. 請求項3に記載の光測距装置であって、
    前記開口部を挟む関係にある前記発光素子は、前記開口部から等しい距離に配置されている光測距装置。
  5. 請求項1又は2に記載の光測距装置であって、
    前記開口部から60μm以内に少なくとも1つの前記発光素子が配置されている光測距装置。
  6. 請求項1又は2に記載の光測距装置であって、
    複数の前記開口部は、行列状に配置されており、
    複数の前記検出器は、少なくとも1つの前記開口部と重なるように形成されている光測距装置。
  7. 請求項6に記載の光測距装置であって、
    前記発光素子は、隣り合う前記開口部の間に配置されている光測距装置。
  8. 請求項1又は2に記載の光測距装置であって、
    複数の前記開口部は、千鳥配置されている光測距装置。
  9. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記発光素子の上側、裏側、又は側方には、熱伝導体(71、71a、72)が付加されている光測距装置。
  10. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記開口部の輪郭は、円形である光測距装置。
  11. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記アパーチャモジュールは、前記受光モジュールよりも大きく、
    前記アパーチャモジュールと前記受光モジュールの間には、前記アパーチャモジュールが備える複数の前記開口部からの光を前記受光モジュールに集光するレンズモジュール(6A)が配置されている光測距装置。
  12. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
    前記アパーチャモジュールにおいて前記発光素子の裏側に位置する部分には、熱伝導体(71、71a)が付加されている光測距装置。
  13. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
    前記開口部は、円形に設定されている光測距装置。
  14. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
    複数の前記開口部は、前記アパーチャモジュールにおいて千鳥配置されており、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられている光測距装置。
  15. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、を備え、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
    前記アパーチャモジュールは、金属板に前記開口部としての貫通孔が複数形成されたモジュールである光測距装置。
  16. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光に応答する複数の検出器(311)が配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記センシング光を照射する複数の発光素子(411)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であって、前記受光モジュールの上側に配置されているアパーチャモジュール(41)と、
    複数の前記検出器の出力信号をもとに、各画素が所定方向に存在する前記ターゲットとの距離を示す距離画像を生成する画像生成部(F3)と、を備え、
    複数の前記発光素子は、前記アパーチャモジュールにおいて前記開口部が設けられていない部分に設けられており、
    前記検出器は複数の受光素子を含み、
    前記検出器が備える受光素子の数は、中央部と周辺部とで異なる値に設定されている光測距装置。
  17. 光の往復時間を用いてターゲットとの距離を検出する光測距装置であって、
    所定波長を有する光であるセンシング光を透過する板状部材の上に前記センシング光を照射する複数の発光素子が設けられた照射モジュール(44)と、
    前記センシング光に応答する複数の検出器が複数配置されている板状部材である受光モジュール(31)と、
    前記ターゲットで反射された前記センシング光である反射光を前記検出器に向けて通すための複数の開口部を備える板状部材であるアパーチャアレイ(43)と、を備え、
    前記照射モジュールは、前記受光モジュールの上方において前記受光モジュールと対向配置されており、
    前記アパーチャアレイは、前記受光モジュールと前記照射モジュールの間に配置されている光測距装置。
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