JP2023155805A - リニューアル方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベーターのリニューアル工事を効率的におこない、利用者の利便性を向上させること。【解決手段】エレベーターの各階の乗り場の扉付近に、ディスプレイおよび無線通信機能を有する情報処理端末装置を設置するリニューアル工事をおこなう。エレベーターの呼びの入力を受け付けるとともに、無線通信機能により受信した各種広告情報や管理情報を表示することを可能とし、広告情報を表示したり音声出力することで広告主からの広告収入を得る。またカメラによる顔、手のひら、指紋、網膜などを画像認識することにより利用者を特定する。またマイクによる音声認識により利用者および利用者の指示(行先階など)を認識する。また利用者のスマートフォンなどと無線通信したり、二次元バーコードなどによる互いのカメラを用いた情報交換(利用者の指示入力)をすることができる。エレベーターのカゴ内にも同様の情報処理端末装置を設置する。【選択図】図15
Description
この発明は、エレベーターのリニューアル方法に関する。またこの発明は、リニューアルされたカゴ内の行先階ボタン装置、リニューアルされた乗り場の呼びボタン装置に関する。
従来、複数階建ての建物などに設置されたエレベーターの設備をリニューアルする際は、エレベーターが設置された昇降路は再利用し、エレベーターを構成する各構成部をすべて更新することが多い。具体的には、エレベーターのカゴや、カゴを昇降させる駆動機構などを更新する。
また、近年の技術の向上により、新技術を用いて制御されるエレベーターは、既設のエレベーターよりも格段に優れた機能や性能を備えている。このため、エレベーターのリニューアルに際しては、駆動機構などを制御する制御盤も更新することが多い。制御盤の更新にともない、駆動機構などの構成部と制御盤とを接続する各種の配線も更新する。
関連する技術として、具体的には、従来、既設の配線通口から昇降路内に延びる案内スリーブを昇降路側の導入部で切断し、切断後に残存する案内スリーブに代えて新しい保護スリーブを設置した配線通口を介して、新しい各種配線を昇降路内に敷設することにより、特別な穴開け工事をおこなうことなく制御盤から昇降路に各種配線を通すようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、関連する技術として、具体的には、リニューアル工事中において、旧群管理装置を撤去して、新群管理装置のみで旧エレベーターを含むすべてのエレベーターの運転制御をおこなうために、新旧のエレベーターを新群管理装置のみで統括管理し、旧エレベーターは新旧切替インタフェースを介して新群管理装置との間で信号の授受をおこなう構成とする技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
しかしながら、カゴ内の行先階ボタンや乗り場の呼びボタンをリニューアルにより交換する場合には、カゴの行先階ボタンや乗り場の呼びボタンと制御盤との間に接続されている通信ケーブルへの接続処理をおこなう必要があり、その接続処理に時間がかかり、その分、工事時間が長くなり、エレベーターを使用できない時間が長くなってしまい、エレベーターの利用者に不便をかけてしまうという問題があった。とくに階層が多い建物では、各乗り場ごとに通信ケーブルを接続し直さなければならず、それだけ時間が長くなる。
また、カゴ内の行先階ボタンや乗り場の呼びボタンは、利用者がエレベーターを操作するための必要な装置であり、利用者の手の届く位置に設ける必要がある。したがってそれらの装置を設ける領域を確保しなければならず、エレベーターのカゴ内や乗り場周辺の壁面の限られたスペースを十分に有効活用することができないという問題点があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、リニューアルに際し、エレベーターの利用者に不便をかけることなくエレベーターのリニューアルをおこなうリニューアル方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるリニューアル方法は、エレベーターのリニューアル方法であって、前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、各階の乗り場の扉付近に設けられている呼びボタン装置と、当該呼びボタン装置と前記制御盤との間に接続されていた通信ケーブルとを撤去し、無線通信機能を有する新呼びボタン装置を設置する呼びボタン装置交換工程と、前記新制御盤と前記新呼びボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、前記新呼びボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、エレベーターのリニューアル方法であって、前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、各階の乗り場の扉付近に、無線通信機能を有する新呼びボタン装置を設置する呼びボタン装置設置工程と、前記新制御盤と前記新呼びボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、前記新呼びボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、上記の発明において、前記新呼びボタン装置が、表示画面を有する情報処理端末装置であることを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、上記の発明において、前記新呼びボタン装置が、前記エレベーターの利用者の携帯端末装置と無線通信し、当該携帯端末装置からの呼び情報を受信することを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、昇降路および当該昇降路を移動するカゴを有するエレベーターのリニューアル方法であって、前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、前記カゴ内に設けられている行先階ボタン装置と、当該行先階ボタン装置と前記制御盤との間に接続されていた通信ケーブルとを撤去し、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置を設置する行先階ボタン装置交換工程と、前記新制御盤と前記新行先階ボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、前記新行先階ボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、昇降路および当該昇降路を移動するカゴを有するエレベーターのリニューアル方法であって、前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、前記カゴ内に、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置を設置する行先階ボタン装置設置工程と、前記新制御盤と前記新行先階ボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、前記新行先階ボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、上記の発明において、前記新行先階ボタン装置が、表示画面を有する情報処理端末装置であることを特徴とする。
また、この発明にかかるリニューアル方法は、上記の発明において、前記新行先階ボタン装置が、前記エレベーターの利用者の携帯端末装置と無線通信し、当該携帯端末装置からの行先階情報を受信することを特徴とする。
この発明にかかるリニューアル方法によれば、通信ケーブルを廃止することで、工事の効率化、迅速化を図り、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、迅速なエレベーターのリニューアルをおこなうことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるリニューアル方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(エレベーターの構成)
まず、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の対象となるエレベーターの構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法におけるリニューアル前のエレベーターの構成を示す説明図である。
まず、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の対象となるエレベーターの構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法におけるリニューアル前のエレベーターの構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の対象となるエレベーター100は、たとえば、ロープ式(トラクション式)のエレベーターによって実現することができる。エレベーター100は、たとえば、複数階建てのビルなどの建物内に設置される。図1に示したエレベーター100は、単体で稼働する。
エレベーター100は、人や物品を搭載するカゴ(乗りカゴ)101を一つ備えている。カゴ101は、単体すなわち1台のエレベーター100に一つ設けられている。カゴ101は、建物における各階床を、鉛直方向すなわちカゴ101の移動方向に沿って貫通する一つの昇降路(図1においては図示を省略する)内に設けられている。
単体で稼働するエレベーター100には、カゴ101が一つであるため、昇降路も一つである。図1において、一つのカゴ101に対して、それぞれ、一つの巻上機104、1本のロープ103のみ描かれていることから、実施の形態にかかるエレベーターは、単体で稼働するエレベーター、すなわち、カゴが一つのみ設けられたエレベーターであって、カゴ101、緩衝器102、ロープ103、巻上機104など、一つの昇降路にあるエレベーター機器構成を備えたものである。すなわち、これが、一つの昇降路のみからなる、複数の構成部を備えるエレベーターである。
また、ここでいう単体で稼働するエレベーター100は、あくまで後述する制御盤106によって制御される構成部からなるものであり、監視センターなどの建物外の構成部は含まないものであってもよい。またエレベーター100は、図示を省略する群管理装置により複数が連動して稼働するものであってもよい。
昇降路は、側面に、カゴ101の昇降位置をガイドするガイドレール(図示を省略する)を備えている。また、昇降路は、底部に、万一、カゴ101が落下して底面に衝突したときの衝撃を和らげる緩衝器102を備えている。緩衝器102は、バネの弾性力を利用して衝撃を和らげるバネ式の緩衝器102であってもよく、油圧抵抗を利用して衝撃を和らげる油入式の緩衝器102であってもよい。緩衝器102は、昇降路の天井面にも設けられていてもよい。
カゴ101は、ロープ103の一端に連結されている。ロープ103は、つるべ式に滑車(図示を省略する)および巻上機(トラクションマシン)104に架けられ、他端がカウンタウエイト105に連結されている。ロープ103は、具体的には、たとえば、鋼鉄製のワイヤーによって実現することができる。
ロープ式のエレベーター100における巻上機104は、たとえば、エレベーター100の最上部に設けられた機械室に設置される。巻上機104は、機械室の有無にかかわらず、エレベーター100における最上部に設けることができる。あるいは、エレベーター100が機械室がないタイプである場合、巻上機104は、エレベーター100における下部に設けられるものであってもよい。
巻上機104は、たとえば、インバーターを用いて制御されており、カゴ101を停止させる階床において回転を停止するように制御盤106によって駆動制御される。ロープ式のエレベーター100においては、巻上機104を駆動することによって発生する、ロープ103と滑車との間の摩擦力(トラクション)を利用して、カゴ101を昇降させる。巻上機104は、図1に示すように、エレベーター100が備える制御盤106と通信ケーブルによって接続され、制御盤106によって駆動制御される。
巻上機104は、図示を省略するエンコーダを備えており、制御盤106はエンコーダからの出力信号に基づいて、巻上機104の回転速度や回転位置を判断することができる。エンコーダは、たとえば、アブソリュートエンコーダを用いてもよく、インクリメンタルエンコーダを用いてもよい。
また、エレベーター100は、電磁ブレーキ107、調速機(ガバナマシン)108、リミットスイッチ109などを備えている。電磁ブレーキ107は、コイルを備え、図1に示すように、制御盤106と通信ケーブルによって接続され、制御盤106によって駆動制御されて当該コイルに通電することにより発生する電磁力を利用して、巻上機104の回転を停止する。電磁ブレーキ107は、巻上機104の回転を停止した状態を保持することができる。
電磁ブレーキ107は、停電などによって電源の供給が停止した場合に、巻上機104の回転を制止する。電磁ブレーキ107は、具体的には、たとえば、停電時などコイルへの通電が切れたときにスプリングの力で動作して巻上機104の回転を制止する無励磁作動型の電磁ブレーキ107を用いることができる。
調速機108は、カゴ101の速度超過を検出する。調速機108は、たとえば、ガバナロープ108a、ガバナプーリー108b、回転錘(図示を省略する)などを備えた遠心調速機によって実現することができる。このような調速機108において、ガバナロープ108aは、カゴ101の動作と連動する。ガバナプーリー108bは、ガバナロープ108aの動作に連動して回転する。
回転錘は、ガバナプーリー108bの回転速度、すなわち、ガバナプーリー108bの回転に起因する遠心力の大きさに応じて動作する。具体的に、回転錘は、ガバナプーリー108bの回転速度が速い場合にガバナプーリー108bの外周側に開くように動作し、ガバナプーリー108bの回転速度が遅い場合にガバナプーリー108bの内周側に閉じるように動作する。
リミットスイッチ109は、図1に示すように、制御盤106と通信ケーブルによって接続され、制御盤106によって駆動制御される。リミットスイッチ109は、巻上機104に対する電源の供給/遮断を切り替えるスイッチレバー(図示を省略する)を備えている。スイッチレバーは、平時は巻上機104に対して電源を供給する位置に位置付けられており、調速機108の回転錘に付勢された場合に、巻上機104に対する電源の供給を遮断する位置に変位する。
調速機108の回転錘は、カゴ101の昇降速度が、定格速度に対して一定以上の速度になった場合に、スイッチレバーが巻上機104に対する電源の供給を遮断する位置に変位するように、スイッチレバーを付勢する。これにより、カゴ101に速度超過が発生したときに、巻上機104の動作を停止し、カゴ101を停止させることができる。
さらに、エレベーター100は、非常停止装置を備えていてもよい。非常停止装置は、カゴ101の動作とガバナロープ108aの動作とが異なる場合、すなわち、ガバナロープ108aが停止しているにもかかわらずカゴ101が動作している場合に、カゴ101の動作を強制的に停止させる。非常停止装置は、公知の各種の技術を用いて容易に実現することができるため、説明を省略する。
カゴ101は、扉101aを備えている。また、カゴ101は、扉101aを開閉させるモーター(図示を省略する)や、扉101aの開閉状態を検出する扉開閉センサ(図示を省略する)などを備えている。扉101aを開閉させるモーターは、制御盤106によって駆動制御されて、扉101aを開閉させる。
扉開閉センサは、扉101aと扉110aとの間に位置するセーフティーシューの状態に応じて扉101aや扉110aが開状態にあるか閉状態にあるかに応じて出力が変化する。扉開閉センサは、たとえば、マイクロスイッチや光電センサなどによって実現することができる。扉開閉センサは配線を介して制御盤106に接続されており、扉開閉センサから出力された信号は当該配線を介して制御盤106に入力される。
昇降路における各階床に対応した位置(乗り場)110には、それぞれ扉110aが設けられている。乗り場110に設けられた扉110aは、図示を省略するインターロックなどと称される装置で施錠されている。インターロックは、エレベーター100が停止階に到着した状態でカゴ101が備えるモーターを駆動した場合にのみ、カゴ101の扉101aの開閉機構とかみ合って施錠を解放する。これにより、カゴ101が位置する階床における乗り場110に設けられた扉110aのみを連動して開閉することができる。
また、カゴ101は、操作盤(行先階ボタン装置)101bを備えている。操作盤(行先階ボタン装置)101bは、図1に示すように、制御盤106と通信ケーブル101cによって接続され、制御盤106との通信をおこない、制御盤106によって駆動制御される。より具体的には、操作盤(行先階ボタン装置)101bに入力された信号(行先階情報)が通信ケーブル101cを介して制御盤106に送られる。また制御盤106からも通信ケーブル101cを介して各種信号が操作盤101bへ送られる。
各乗り場110には、それぞれ、乗り場呼びボタン(呼びボタン装置)111a、カゴ101が位置する階床などを表示する表示器111bなどを備えた操作盤111が設置されている。乗り場呼びボタン111aは、図1に示すように、制御盤106と通信ケーブル111cによって接続され、制御盤106との通信をおこない、制御盤106によって駆動制御される。より具体的には、乗り場呼びボタン111aに入力された信号(呼び信号)が通信ケーブル111cを介して制御盤106に送られる。また制御盤106からも通信ケーブル101cを介して各種信号が表示器111bへ送られる。
操作盤111は、それぞれ、操作盤111用の制御基板111dを備えていてもよく、当該制御基板111dを介して制御盤106に通信ケーブル111cを介して接続されていてもよい。また操作盤111用の制御基板111dは備えていなくてもよい。その場合は、乗り場呼びボタン111aおよび表示器111bは、通信ケーブル111cを介してそれぞれ直接制御盤106と接続される。
この実施の形態においては、エレベーター100が備える各部のうち、たとえば、制御盤106に対する信号、いわゆる「上り信号」を出力する各部によって、この発明にかかる構成部を実現することができる。また、この実施の形態においては、エレベーター100が備える各部のうち、たとえば、制御盤106のCPU(Central Processing Unit)から出力される信号、いわゆる「下り信号」にしたがって動作する各部によって、この発明にかかる構成部を実現することができる。
具体的に、構成部は、たとえば、エレベーター100の駆動機構によって実現することができる。より具体的には、エレベーター100の駆動機構は、たとえば、巻上機104、電磁ブレーキ107、扉101aを開閉させるモーターなどによって実現することができる。このようなエレベーター100の駆動機構は、制御盤106から出力される下り信号にしたがって動作する。また、エレベーター100の駆動機構は、さらに、制御盤106に対して上り信号を出力するものであってもよい。
また、構成部は、たとえば、エレベーター100の乗り場110の制御機構によって実現することができる。具体的に、エレベーター100の乗り場110の制御機構は、たとえば、各乗り場110に設けられた操作盤111によって実現することができる。また、構成部は、エレベーター100のカゴ101の制御機構によって実現することができる。具体的に、エレベーター100のカゴ101の制御機構は、たとえば、カゴ101に設けられた操作盤101bによって実現することができる。
また、構成部は、たとえば、エレベーター100のセンサ機構によって実現することができる。具体的に、エレベーター100のセンサ機構は、たとえば、リミットスイッチ109、扉開閉センサなどの各種センサによって実現することができる。これらの各種センサは、制御盤106に対して上り信号を出力する。
(カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤101bの構成)
つぎに、カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤(行先階ボタン装置)101bの構成について説明する。図2は、カゴ101およびカゴ101に設けられたリニューアル前の操作盤(行先階ボタン装置)101bを示す説明図である。
つぎに、カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤(行先階ボタン装置)101bの構成について説明する。図2は、カゴ101およびカゴ101に設けられたリニューアル前の操作盤(行先階ボタン装置)101bを示す説明図である。
図2において、操作盤(行先階ボタン装置)101bは、カゴ101の内側の壁面(扉101aと同一面の壁面)であって、カゴ101の扉101aの近傍に設けられている。操作盤101bは、カゴ101の行先階を指定する行先階ボタンや、扉101aの開閉を指示する扉開閉ボタンなどを含む操作ボタン(ハードウエアキー)201を備えている。操作ボタン201は、行先階を示す数字が記載(印刷等)されて、光を透過するプラスチックなどの材質によって作成されており、押下されることによって操作ボタン201自体が発光(点灯)するように、操作ボタン201の内側にはボタンごとにそれぞれ照明装置が備えられている。これにより、行先階に対する指定がなされたことが利用者にわかるようになっている。また、操作盤101bは、カゴ101が位置する階床などを表示する表示器202を備えている。
カゴ101に設けられた操作盤101bは、操作盤101b用の制御基板を備えており、当該操作盤101b用の制御基板を介して通信ケーブル101cによって制御盤106に接続されている。操作盤101b用の制御基板は、エレベーター100の利用者などによる操作ボタン201に対する入力操作を受け付けるごとに、当該入力操作に応じた呼び信号を生成し、生成した呼び信号を通信ケーブル101cを介して制御盤106に出力する。
また、操作盤101b用の制御基板は、たとえば、扉開閉センサの出力に応じた信号を通信ケーブル101cを介して制御盤106に出力する。また、操作盤101b用の制御基板は、制御盤106から通信ケーブル101cを介して出力された信号に応じて表示器202を制御し、カゴ101が位置する階床やカゴ101が移動している方向(上方向あるいは下方向)をたとえば矢印などによって表示したりする。操作盤101b用の制御基板は、カゴ101に設けられた照明203の点灯/消灯の切り替え制御や、監視カメラ204の駆動制御などをおこなってもよい。
また、カゴ101には、インターフォンの端末装置205が設けられている。インターフォンの端末装置205は、呼出ボタンとマイクとスピーカーとを備えている(いずれも図示を省略する)。インターフォンの端末装置205におけるマイクやスピーカーは、操作盤101bに一体的に組み込まれていてもよい。インターフォンの端末装置205は、操作盤101b用の制御基板と同様に、通信ケーブル101cによって制御盤106に接続されている。
(乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111の構成)
つぎに、乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111(呼びボタン装置111a、表示器111b)の構成について説明する。図3は、乗り場110および乗り場110に設けられたリニューアル前の操作盤111(呼びボタン装置111a、表示器111b)の構成を示す説明図である。
つぎに、乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111(呼びボタン装置111a、表示器111b)の構成について説明する。図3は、乗り場110および乗り場110に設けられたリニューアル前の操作盤111(呼びボタン装置111a、表示器111b)の構成を示す説明図である。
各操作盤(呼びボタン装置)111が備える乗り場呼びボタン111aは、たとえば、それぞれ、扉110aの近傍の壁面301などに設けられている。乗り場呼びボタン111aは、たとえば、上側および下側を示すマーク(三角形や矢印など)によってデザインされたボタン(ハードウエアキー)によって構成される。乗り場呼びボタン111aは、カゴの操作ボタン201と同様に、光を透過するプラスチックなどの材質によって作成されており、押下されることによって乗り場呼びボタン111a自体が発光(点灯)するように、乗り場呼びボタン111aの内側にはボタンごとにそれぞれ照明装置が備えられている。これにより、呼び方向に対する指定がなされたことが乗り場の利用者にわかるようになっている。
カゴ101が位置する階床などを表示する表示器111bは、たとえば、それぞれが、扉110aの上部の壁面302などに設けられている。表示器111bは、たとえば、図3に示すように、カゴ101が停止しうる階床とともに、カゴ101が位置する階床を発光することによって表示する。表示器111bは、カゴ101が位置する階床のみをたとえば数字などを用いて表示してもよい。エレベーター100は、表示器111bを備えていなくてもよい。
制御基板111dは、操作盤101b用の制御基板と同様に、エレベーター100の利用者などによる乗り場呼びボタン111aに対する入力操作を受け付けるごとに、当該入力操作に応じた呼び信号を生成し、生成した呼び信号を通信ケーブル111cを介して制御盤106に出力する。
(制御盤106および新制御盤106’の構成)
つぎに、制御盤106および新制御盤106’の構成について説明する。図4は、リニューアル前の制御盤およびリニューアル後の新制御盤のハードウエア構成を示す説明図である。リニューアル前の制御盤である制御盤106およびリニューアル後の新制御盤106’は、いずれも、CPU401と、メモリ402と、入力端子403と、出力端子404と、通信I/F(InterFace)405と、を備えている。制御盤106が備える各部401~405は、それぞれ、バス406によって接続されている。
つぎに、制御盤106および新制御盤106’の構成について説明する。図4は、リニューアル前の制御盤およびリニューアル後の新制御盤のハードウエア構成を示す説明図である。リニューアル前の制御盤である制御盤106およびリニューアル後の新制御盤106’は、いずれも、CPU401と、メモリ402と、入力端子403と、出力端子404と、通信I/F(InterFace)405と、を備えている。制御盤106が備える各部401~405は、それぞれ、バス406によって接続されている。
制御盤106の入力端子403は、エレベーター100が備える複数の構成部(具体的には、たとえば、図1に示した、巻上機104、電磁ブレーキ107、調速機(ガバナマシン)108、リミットスイッチ109など、また、操作盤(行先階ボタン装置)101b、操作盤(呼びボタン装置)111など)と制御盤106のCPU401とを接続するハードウエアインタフェースであって、各構成部から出力される信号の入力を受け付け、入力を受け付けた信号を制御盤106のCPU401に出力する。制御盤106の入力端子403は、たとえば、エレベーター100の各構成部が制御盤106に対して出力する上り信号の入力を受け付ける。
具体的に、制御盤106の入力端子403は、たとえば、操作盤101b用の制御基板や操作盤111用の制御基板から出力される呼び信号の入力を受け付ける。また、制御盤106の入力端子は、たとえば、エンコーダから出力される信号の入力を受け付ける。また、制御盤106の入力端子は、たとえば、リミットスイッチ109、扉開閉センサ、電磁ブレーキ107の動作に応じて出力が変化するブレーキセンサなどの各種センサから出力される信号の入力を受け付ける。ブレーキセンサは、たとえば、マイクロスイッチや光電センサなどによって実現することができる。
制御盤106の出力端子404は、エレベーター100が備える複数の構成部と制御盤106のCPU401とを接続するハードウエアインタフェースであって、制御盤106のCPU401から出力される下り信号を該当する構成部に出力する。具体的に、制御盤106の出力端子404は、たとえば、制御盤106のCPU401によって生成された制御用の下り信号を巻上機104、電磁ブレーキ107、カゴ101の扉101aや乗り場110の扉110aを開閉させるモーターなどに対して出力する。
一方、新制御盤106’は、制御盤106と基本的には同様の構成を備えている。新制御盤106’は、行先階ボタン装置101b、呼びボタン装置111aとCPU401とを接続するハードウエアインタフェースを備えていなくてもよい。
制御盤106および新制御盤106’のCPU401は、エレベーター100が備える複数の構成部を制御し、エレベーター100全体の制御をつかさどる。制御盤106および新制御盤106’のメモリ402は、エレベーター100が備える複数の構成部の制御に用いるプログラムやデータなどを記憶している。制御盤106および新制御盤106’のCPU401は、たとえば、入力端子403を介して入力された上り信号に基づいて、メモリ402に記憶されたプログラムやデータなどを用いた演算処理をおこなう。また、制御盤106および新制御盤106’のCPU401は、たとえば、演算処理の結果に基づく信号を、出力端子404を介して該当する構成部に出力する。
具体的に、制御盤106および新制御盤106’のCPU401は、たとえば、操作盤101b用の制御基板から出力される上り信号(呼び信号)に基づいて、巻上機104や電磁ブレーキ107および扉101a、110aを開閉させるモーターなどの各構成部に対する制御用の下り信号を生成し、生成した制御用の下り信号を該当する各構成部に対してそれぞれ出力する。また、制御盤106および新制御盤106’のCPU401は、たとえば、巻上機104(エンコーダ)やブレーキセンサおよび扉開閉センサなどの各構成部から出力される上り信号に基づいて、各構成部が正常に動作したか否かを判断する。
また、制御盤106のCPU401は、たとえば、操作盤101b用の制御基板に対して、カゴ101が位置する階床を示す階床信号を含む制御用の下り信号を出力端子404を介して出力し、操作盤101bにおいて、カゴ101が位置する階床や移動方向(上昇中か下降中か)などを表示させる。一方、新制御盤106’のCPU401は、たとえば、操作盤101b用の制御基板に対して、カゴ101が位置する階床を示す階床信号を含む制御用の下り信号を出力端子404を介して出力しなくてもよい。
通信I/F405は、インターネットなどのネットワークを介して管理サーバコンピュータに接続されている(いずれも図示を省略する)。管理サーバコンピュータは、監視対象となるエレベーター100が設置されている場所とは異なる、当該エレベーター100が設置されている場所から離れた遠隔地に設置されている。管理サーバコンピュータは、たとえば、エレベーター100の保守管理を担う保守管理会社などに設置することができる。
通信I/F405は、制御盤106および新制御盤106’のCPU401から出力される発報用の信号を、管理サーバコンピュータに送信する。発報用の信号は、たとえば、エレベーター100において障害を検知した場合、エレベーター100の運転モードが変化した場合などに、制御盤106および新制御盤106’のCPU401から出力される。
また、通信I/F405は、管理サーバコンピュータから送信される診断動作の実行指示などの各種指示を受信して、制御盤106および新制御盤106’のCPU401に出力する。診断動作は、制御盤106および新制御盤106’からエレベーター100が備える各部に対して、当該各部を所定の順序で動作させる信号を出力させ、出力させた信号にしたがって当該各部が正常に動作したか否かを示す信号を制御盤106および新制御盤106’から出力させることによって実現される。図示を省略する管理サーバコンピュータは、たとえば、定期的(たとえば、月の末日が到来するごと)に診断動作の実行指示を出力する。
制御盤106および新制御盤106’と管理サーバコンピュータとを、通信I/F405を介して、電話回線などの公衆音声網ではなくインターネットを介して接続することにより、地震などの天災発生時などの緊急時に電話回線がパンクすることに起因して、エレベーター100の状況把握が遅延することを回避することができる。これにより、管理サーバコンピュータを用いてエレベーター100を遠隔監視する状況において、当該エレベーター100の動作に不具合が生じた場合に迅速な対応をとることができる。
制御盤106および新制御盤106’は、通信I/F405を介して、さらに、公衆音声網に接続されていてもよい。公衆音声網は、固定電話網(公衆交換電話網)および携帯電話網を含む。公衆音声網は、電話線を収容する加入者線交換機、加入者線交換機を束ねる中継交換機、他の事業者の電話網と接続する関門交換機など、図示を省略する複数の交換機によって構成されている。公衆音声網については、公知の技術であるため説明を省略する。
制御盤106および新制御盤106’を、通信I/F405を介して公衆音声網に接続することにより、インターフォンの端末装置205と管理センターとの音声通信を実現することができる。この場合、具体的には、たとえば、通信ケーブルまたはWi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などを無線技術を用いたインターネット回線、PHS(Personal Handy-phone System)基板や、4G(4th Generation Mobile Communication System)のLTE(Long Term Evolution)基板、5G(5th Generation Mobile Communication System)の通信規格用の基板(インタフェース)などによって通信I/F405を実現することができる。
なお、この場合、制御盤106および新制御盤106’は、PHS基板やLTE基板を用いてデータ通信をおこなってもよい。すなわち、PHS基板やLTE基板を、音声通信に用いるとともにデータ通信にも用いてもよい。エレベーター100の設置場所は固定であるため、PHSやLTEを利用した通信をおこなうことにより、通信の品質を確保するとともに通信にかかるコストを抑えることができる。これによって、制御盤106および新制御盤106’と管理サーバコンピュータとの間におけるデータ通信と、インターフォンの端末装置205と管理センターとの音声通信と、の両立を安価に実現することができる。
(新制御盤106’の新たな構成)
新制御盤106’は、図示を省略する信号変換装置を備えていてもよい。信号変換装置は、CPU、メモリ、入力端子、出力端子(いずれも図示は省略)などを備えている。信号変換装置のCPUは、信号変換装置が備える各部を制御し、信号変換装置全体の制御をつかさどる。信号変換装置のメモリは、信号処理に用いるプログラムやデータなどを記憶している。
新制御盤106’は、図示を省略する信号変換装置を備えていてもよい。信号変換装置は、CPU、メモリ、入力端子、出力端子(いずれも図示は省略)などを備えている。信号変換装置のCPUは、信号変換装置が備える各部を制御し、信号変換装置全体の制御をつかさどる。信号変換装置のメモリは、信号処理に用いるプログラムやデータなどを記憶している。
信号変換装置は、構成部から受け付けた上り信号を、当該上り信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106'が理解できる別の信号へ変換する。信号の変換は、シリアル信号からシリアル信号への変換、パラレル信号からパラレル信号への変換、パラレル信号からシリアル信号への変換、シリアル信号からパラレル信号への変換のいずれであってもよい。また、信号変換装置は、新制御盤106'から受け付けた下り信号を、当該下り信号と同じ意味の信号であって、当該下り信号の出力先となる各構成部が理解できる別の信号へ変換する。信号の変換は、シリアル信号からシリアル信号への変換、パラレル信号からパラレル信号への変換、パラレル信号からシリアル信号への変換、シリアル信号からパラレル信号への変換のいずれであってもよい。
信号変換装置は、複数種類の上り信号(具体的には、たとえば、それぞれ別のエレベーターメーカーの上り信号)を、それぞれ当該上り信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106'が理解できる別の信号へ変換するようにしてもよい。すなわち、Aメーカーの構成部特有の信号Saを、その信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106'が理解できるSzに変換できるとともに、Bメーカーの構成部特有の信号Sbを、その信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106'が理解できるSzに変換できる。したがって、信号変換装置は、各メーカーの構成部特有の信号(Sa、Sb)をそれぞれ区別した上で、Szへの信号の変換をすることができる。下り信号についても、上り信号と同様に、複数種類について対応可能である。
新制御盤106'側の出力部は、信号変換部によって新制御盤106'が理解できる別の信号へ変換された上り信号を、新制御盤106'へ出力する。新制御盤106'側の出力部は、新制御盤106'に対応して設けられた出力端子(接続端子)によって実現することができる。構成部側の出力部は、信号変換部によって各構成部が理解できる別の信号へ変換された下り信号を、該当する各構成部へ出力する。構成部側の出力部は、構成部ごとに設けられた複数の出力端子(接続端子)によって実現することができる。
また通信I/F405は、無線通信機能を有する。この無線通信機能は、後述する図13A、図13Bにも示すように、新制御盤106’と新行先階ボタン500a、新呼びボタン500b、あるいは、後述する利用者のスマートフォン1300などとを無線で接続し、無線通信を実現する。具体的には、この無線通信機能は、たとえば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)、4G、5Gの通信規格などの既知の無線通信技術によってその機能を実現することができる。
(新行先階ボタン装置・新呼びボタン装置の外観構成)
つぎに、新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置の外観構成について説明する。図5~図8は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置・新呼びボタン装置)の外観構成を示す説明図である。図5においては新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置(以下、両者をまとめて「新ボタン装置500」という)の正面図を示し、図6においては背面図を示している。図7においては新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置の正面側からの斜視図を示し、図8においては背面側からの斜視図を示している。
つぎに、新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置の外観構成について説明する。図5~図8は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置・新呼びボタン装置)の外観構成を示す説明図である。図5においては新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置(以下、両者をまとめて「新ボタン装置500」という)の正面図を示し、図6においては背面図を示している。図7においては新行先階ボタン装置および新呼びボタン装置の正面側からの斜視図を示し、図8においては背面側からの斜視図を示している。
図5~図8に新ボタン装置500として示すように、新行先階ボタン装置500aおよび新呼びボタン装置500bとは、同一の構成であってもよい。後述するように、新行先階ボタン装置500aは、たとえば、エレベーターのカゴ内に設置される。また、新呼びボタン装置500bは、たとえば、エレベーターの乗り場に設定される。
この新ボタン装置500(新行先階ボタン装置500aおよび新呼びボタン装置500b)は、扁平な長方体形状(平板形状)をなす筐体501を備えている。この筐体501は、縦長方向、横長方向のいずれの方向にも設置することができる(後述する図14Aでは縦型になるように、図15では横型になるように、それぞれ設置している)。その際、後述する正面レンズ503およびスピーカー504の位置は変更することができる。
筐体501は、当該筐体501の一面(以下「背面501a」という)側に設けられる背面カバーと、背面501aとは反対の面(以下「正面501b」という)側に設けられるベゼル部材と、によって構成される。この新ボタン装置500は、たとえば情報処理端末装置、より具体的には、タブレット端末装置などによって実現するようにしてもよい。
新ボタン装置500は、筐体501の背面501a側(すなわち、背面カバー501A)をエレベーターのカゴ内の壁面側あるいはエレベーターの乗り場の壁面側に向けて、かつ、正面501b側(すなわち、ベゼル部材)が当該壁面と略並行あるいは上側を当該壁面から離間させるように前傾させる状態で設置される。
新ボタン装置500の筐体501において、正面501bには、表示画面502が設けられている。新ボタン装置500は、表示画面502が、エレベーターの乗り場またはカゴの側壁面と略並行となるような状態で設置される。表示画面502は、たとえば、液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、7セグメントディスプレイなどによって実現することができる。
また、正面501bには、この発明にかかる入射レンズである正面レンズ503が配置されている。正面レンズ503は、図5や図7に示すように、筐体501における、表示画面502の左右のいずれか(図5や図7では、表示画面502に向かって右)の端部の外側に位置するように配置される。
正面レンズ503は、正面用撮像素子(撮像素子)とともに、この発明にかかる撮影ユニットである正面レンズ(図9における符号903を参照)を構成する。正面レンズにおいては、入射レンズを介して入射した外光が正面用撮像素子において結像する。正面レンズにおいては、正面レンズ503や正面用撮像素子によって光学系が構成される。
正面レンズ503は、1つだけ配置されていてもよく、筐体501における、表示画面502の左右の両方に配置されていてもよい。正面レンズ503は、筐体501における、表示画面502より鉛直方向下側に配置されていてもよい。また、正面レンズ503の数は、1つまたは2つに限らず、3つ以上であってもよい。
正面レンズは、正面レンズ503と正面用撮像素子との間に1または複数のレンズや、当該複数のレンズのうちの少なくとも1つのレンズを光軸方向に沿って移動させる可動機構などを備えていてもよい。正面レンズは、具体的には、たとえば、コントラストAF(AutoFocus)や位相差AFなどのパッシブ方式により焦点を合わせるAFユニットによって実現される。
また、正面レンズ503は、ベゼル部材の正面501b側、すなわち、表示画面502がなす平面に対して、正面レンズ503の光軸が所定の角度だけ下側または上側あるいは右側または左側を向くように構成されている。これにより、正面レンズ503に対して斜め下方または上方から、あるいは、右方または左方から外光が入射する。当該所定の角度は手動で、または、駆動装置を備えることで自動で可変可能とすることができる。そして、これによって、平板形状の筐体501を側壁面に取り付けて、表示画面502が、側壁面と平行になった場合であっても、乗り場またはカゴ内において撮影したい領域を確実に撮影することができる。
なお、正面レンズの構成部品のうち、少なくとも正面レンズ503が、筐体501における、表示画面502の左右のいずれかの端部の外側に位置、または、表示画面502より鉛直方向下側に配置されていればよく、筐体501の形状や筐体501内の部品の配置によっては、正面レンズ503以外の構成部品は、必ずしも表示画面502の左右のいずれかに配置されていなくてもよい。
また、正面501bには、スピーカー504やステータス表示LED(Light Emitting Diode)505が設けられている。スピーカー504は、音声信号である電気信号によって振動板を振動させて音を発生させる。スピーカー504は、表示画面502の左右(乗り場またはカゴ内に設置された状態における左右)にそれぞれ設けられている。スピーカー504は、音声信号を出力する出力端子であってもよく、当該出力端子に外部スピーカーを接続して、音を発生させるようにしてもよい。接続する外部スピーカーは、1台であってもよく、2台以上であってもよい。スピーカー504の設置位置も、表示画面の左右には限定されない。
ステータス表示LED505は、新ボタン装置500の動作状態を示す。具体的に、ステータス表示LED505は、たとえば、電源のON/OFF状態、リンクアップ状態、データ送受信の有無、エラー発生の有無、注意を促す警告などを示す。ステータス表示LED505は、複数のLEDランプ505aによって構成されている。複数のLEDランプ505aは、それぞれが異なる色で発光するものであってもよく、それぞれが複数色を適宜切り替えて発光するものであってもよい。ステータス表示LED505は、各LEDランプ505aの点灯の有無や発光色によって新ボタン装置500の動作状態を示す。
背面501aには、電源ボタン601および操作ボタン602が設けられている。電源ボタン601は、操作されるごとに、新ボタン装置500の電源のON/OFFを切り替える。操作ボタン602は、複数のボタン602a~602fによって構成されている。
具体的に、ボタン602a、602bは、たとえば、スピーカー504から出力される音声の音量の調整操作を受け付ける。ボタン602c、602dは、たとえば、新ボタン装置500の起動時に表示画面502に表示される設定画面に表示される複数の操作メニューの中から所望の操作メニューを選択する操作を受け付ける。ボタン602eは、選択された操作メニューの決定を受け付ける。
ボタン602eは、新ボタン装置500の起動中に操作されることにより、表示画面502における表示内容の切り替え操作を受け付けてもよい。具体的には、新ボタン装置500の起動中におけるボタン602eの操作により、たとえば、広告などの表示内容を設定画面に切り替えることができる。
ボタン602fは、新ボタン装置500の起動中に操作されることにより、撮影開始を受け付ける。正面レンズ(図9における符号903を参照)および背面カメラ(図9における符号904を参照)のいずれによって撮影をおこなうかは、ボタン602a~602eの操作によって選択することができる。
電源ボタン601および操作ボタン602は、少なくとも一方が背面501aに設けられていればよい。具体的には、たとえば、電源ボタン601を背面501aに設け、操作ボタン602を筐体501の側面(背面501aおよび正面501b以外の面)や正面501bに設けてもよい。また、表示画面502にタッチパネルを積層し、当該タッチパネルと表示画面502に表示する画像とによってソフトウエア的に再現されるソフトウエアキーによって操作ボタン602を実現してもよい(タッチパネルの詳細については後述する)。
また、背面501aには、背面蓋603、背面レンズ604、ポート用電源スイッチ605、外部アンテナ取付穴606、複数のビス穴607、AC電源コネクタ608、および、AC電源ケーブル固定用部材609が設けられている。背面蓋603は、筐体501に対して取り外し可能に取り付けられている。背面蓋603は、ネジなどを用いて筐体501に固定されている。
背面蓋603を筐体501に固定するネジは、汎用的な工具では操作することができない特殊ネジを用いることが好ましい。また、背面蓋603は、少なくとも両脇の2ヵ所を含む複数箇所に設けることが好ましい。背面蓋603は、筐体501に取り付けられた状態において、背面501aに設けられたポートやスロット(いずれも図示を省略)を覆う。
ポートは、新ボタン装置500の外部とのデータの入出力を担い、具体的には、たとえば、USB Type-Aポートによって実現することができる。ポートは、複数設けられていてもよい。ポートを複数設ける場合、たとえば、1つをエレベーターの遠隔監視装置などの外部装置とのインタフェースとして用い、別の1つを防犯カメラ機能により撮影した乗り場周辺またはカゴ内の画像を記録(録画)するUSBメモリなどの記憶装置とのインタフェースとして用いることができる。これにより、外部装置と連携して動作しつつ、乗り場周辺またはカゴ内の画像を記録(録画)することができる。スロットは、拡張ボードやメモリカードなどの挿入を受け付け、具体的には、たとえば、SIMカードスロットやMicroSDカードスロットによって実現することができる。
背面蓋603には、スリット603aが設けられている。これにより、ポートおよびポートと端子との接続を保護しつつ、ポートを介して新ボタン装置500と外部装置などとを接続するケーブル(図10における符号1002を参照)をスリット603aから外部に引き出すことができる。そして、これにより、外部機器との接続の自由度を確保することができる。
背面レンズ604は、背面用撮像素子とともに、背面カメラを構成する。背面カメラは、新ボタン装置500の設置に際して、設置対象となるエレベーターに貼り付けてある物件コード(図示を省略する)の読み込みに用いる。物件コードは、たとえば、エレベーターの乗り場またはカゴの内壁面に貼り付けられた二次元コードによって実現することができる。背面カメラによる二次元コードの読み込みは、新ボタン装置500の設置時のみおこなってもよく、設置後も定期的あるいは所定の条件が整った場合におこなってもよい。
新ボタン装置500の設置後に定期的あるいは所定の条件が整った場合に、背面カメラによる二次元コードの読み込みをおこなうことにより、新ボタン装置500が正規の位置に取り付けられていることを確認することができ、新ボタン装置500の不正な持ち出しを抑制することができる。
ポート用電源スイッチ605は、操作されることにより、ポートの電源のON/OFFを切り替える。これにより、ポートを使わない場合は電源をOFFすることによって、省電力化を図ることができる。新ボタン装置500が複数のポートを備える場合、ポートごとにポート用電源スイッチ605を設けてもよい。これにより、ポートごとに電源のON/OFFを切り替えることができ、一層の省電力化を図ることができる。
外部アンテナ取付穴606は、新ボタン装置500とは別体の外部アンテナの取り付けに用いる。具体的に、外部アンテナ取付穴606は、たとえば、F型コネクタによって実現することができる。F型コネクタは、筐体501の内部において、図示を省略する受信回路に接続されている。
ビス穴607には、新ボタン装置500を乗り場またはカゴの内壁面あるいはカゴの天井に固定するためのビスが螺合される。新ボタン装置500は、ビスによって、乗り場またはカゴの内壁面に直接固定されるものであってもよく、カゴの内壁面に固定される支持部材(たとえばステー)を介してカゴの内壁面または天井に固定されるものであってもよい。
AC電源コネクタ608は、電源供給用プラグ(図10における符号1001を参照)を挿抜可能であって、電源に接続された電源供給用プラグが挿入されることによって電力の供給を受け付ける。AC電源コネクタ608は、たとえば、AC(Alternating Current)アダプターなどと称される、AC電源(商用電源)より入力される交流から所定の直流電力を取り出す機器が備える電源供給用プラグの挿入を受け付ける。AC電源コネクタ608は、この発明にかかる電源コネクタを実現する。
ACアダプターにおいて、電源供給用プラグは、AC電源に接続され、AC電源の交流から所定の直流電力を取り出す変圧回路、整流回路、安定化電源回路などによって構成される本体部に接続される。ACアダプターを介して給電を受けることにより、半導体素子を利用して動作する新ボタン装置500自体が、交流を直流に変換する回路を搭載していなくても動作することができる。これにより、新ボタン装置500の軽量化、低コスト化を図ることができる。なお、新ボタン装置500自体が、交流を直流に変換する回路を備えていてもよい。ACアダプターは、AC電源に常態的に接続されているものに限らず、コンセントに挿入されることによって給電を受けるコンセントプラグを備えていてもよい。
AC電源ケーブル固定用部材609は、AC電源コネクタ608に挿入(接続)された電源供給用プラグに連続するケーブルの位置の固定に用いる。具体的に、AC電源ケーブル固定用部材609は、長さ方向における両端が背面501aに接して設けられた円弧形状をなし、円弧形状の内周面と背面501aとによって孔を形成する。
AC電源ケーブル固定用部材609は、少なくとも長さ方向における一端が背面501aに固定されている。AC電源ケーブル固定用部材609の長さ方向における他端は、背面501aに固定されていなくてもよく、背面501aから離間していてもよい。AC電源ケーブル固定用部材609を利用したケーブルの固定方法については、後述する(図10を参照)。
さらに、新ボタン装置500が乗り場またはカゴ内に設置された状態における、筐体501の下部には、図示を省略する別のポートが設けられている。別のポートは、新ボタン装置500の外部とのデータの入出力を担い、具体的には、たとえば、上記のポートと同様に、USB Type-Aポートによって実現することができる。別のポートは、たとえば、新ボタン装置500が撮影した画像データ(防犯カメラ録画データ)を外部装置にエクスポートする際に使用する。別のポートを筐体501の下部に設けることにより、新ボタン装置500を乗り場またはカゴの内壁面から取り外したり、背面蓋603を筐体501から取り外したりすることなく、画像データを外部装置にエクスポートすることができる。
筐体501には、別のポートを覆うカバー610が設けられていてもよい。このカバー610は、ネジなどを用いて筐体501に固定されていてもよい。カバー610を固定するネジも、上述した背面蓋603を固定するネジと同様に、特殊ネジを用いることが好ましい。これにより、良好な操作性を確保するために、筐体501の下部にポートを設ける場合にも、画像データが不正にエクスポートされることを防止することができる。
(新ボタン装置500のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の新ボタン装置500のハードウエア構成について説明する。図9は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル後の操作盤(行先階ボタン装置・呼びボタン装置)のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、操作盤(行先階ボタン装置500a・呼びボタン装置500b)である新ボタン装置500は、CPU901と、メモリ902と、正面カメラ903(503)と、背面カメラ904と、通信インタフェース(I/F)905と、表示画面(ディスプレイ)502と、スピーカー504と、マイク906と、振動センサ907と、照度センサ908と、電源制御ユニット909と、電源ボタン601と、操作ボタン602と、を備えている。各構成部502,504,601,602,901~909は、バス900によって接続されている。
つぎに、この発明にかかる実施の形態の新ボタン装置500のハードウエア構成について説明する。図9は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル後の操作盤(行先階ボタン装置・呼びボタン装置)のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、操作盤(行先階ボタン装置500a・呼びボタン装置500b)である新ボタン装置500は、CPU901と、メモリ902と、正面カメラ903(503)と、背面カメラ904と、通信インタフェース(I/F)905と、表示画面(ディスプレイ)502と、スピーカー504と、マイク906と、振動センサ907と、照度センサ908と、電源制御ユニット909と、電源ボタン601と、操作ボタン602と、を備えている。各構成部502,504,601,602,901~909は、バス900によって接続されている。
CPU901は、メモリ902に記憶されたプログラムを実行することによって、新ボタン装置500の装置全体の制御をつかさどる。メモリ902は、CPU901が実行するプログラムを含む各種情報を記憶することができる。また、メモリ902は、表示画面502に表示する広告情報や、正面カメラ903や背面カメラ904が撮影した画像データおよび撮影した日時に関する情報などを記憶していてもよい。メモリ902は、ハードディスクメモリのほか、ICメモリ、SSD(Solid State Drive)などであってもよい。
また、メモリ902は、新ボタン装置500に対して、新ボタン装置500に設けられたカードスロットを介して着脱可能なメモリカードであってもよい。メモリカードは、たとえば、SD(Secure Digital)メモリカードなどのICカードによってその機能を実現することができる。メモリカードは、外付けハードディスク、USBメモリ、SSDなどによって、その機能を実現するようにしてもよい。
正面カメラ903は、正面用撮像素子を備え、正面用撮像素子が正面レンズ503を通して受光した光を電気信号に変換することによって、画像情報(撮影データ)を取得する。正面カメラ903は、静止画を撮影するものであってもよく、動画を撮影するものであってもよい。動画は、所定時間間隔で撮影された静止画を連続して再生するものを含む。画像情報は、所定の動画・音声データの圧縮方式の標準規格(たとえば、MPEG(Moving Picture Experts Group)など)によって圧縮されたものであってもよい。
このように、正面カメラ903は、乗り場やカゴ内の乗員(人物)およびその周辺の状況を撮影することができる。また、正面カメラ903は、乗員のスマートフォンの表示画面に表示された二次元コードなどの画像データを読み取ることができる。そして読み取られた画像データに基づいて、CPU901はエレベーターの各構成部を制御する各種の制御信号などを生成することができる。
また、正面カメラ903は、乗り場やカゴ内の乗員を撮影し、撮影された画像データに基づいて、CPU901が顔認証などの画像による生体認証によって、乗員を特定し、乗り場における呼び信号を生成したり、乗り場またはカゴ内において当該乗員の所望の停止階に関する信号を生成したりすることができる。
また、正面カメラ903は、乗り場やカゴ内の乗員を撮影し、撮影された画像データに基づいて、CPU901が乗員の視線の位置を判定し、当該視線の位置から、当該乗員の所望の停止階に関する信号を生成することができる。より具体的には、ドア上の階数表示に示されている階数の数字を見ている乗員の視線の位置を判定し、その位置から当該乗員が停止を所望する停止階を推定し、その階に停止するように停止階信号を生成することができる。
これにより、ウイルス感染防止のために呼びボタンや行先階ボタンに触れたくない乗員や、身障者など、容易に停止階の指定ができない乗員であっても、呼びボタンや行先階ボタンに触れることなく、停止階の指定をおこなうことができる。
背面カメラ904は、背面用撮像素子を備え、背面用撮像素子が背面レンズ604を通して受光した光を電気信号に変換することによって、画像情報(撮影データ)を取得する。背面カメラ904は、たとえば、静止画を撮影する。画像情報は、正面カメラ903と同様に、所定の動画・音声データの圧縮方式の標準規格(たとえば、MPEG(Moving Picture Experts Group)など)によって圧縮されたものであってもよい。
通信I/F905は、通信回線を通じて新ボタン装置500とインターネットなどのネットワークNとを接続するインタフェースであって、ネットワークNと新ボタン装置500の内部とのインタフェースをつかさどり、外部装置からのデータの入力および外部装置へのデータの出力を制御する。また、通信I/F905は、無線通信技術によって、新制御盤106’、他の階の乗り場やカゴ内に設置された新ボタン装置、乗り場付近またはカゴ内の利用者のスマートフォンと接続するインタフェースであってもよい。
CPU901は、通信I/F905を制御して、図示を省略する広告配信サーバあるいは広告主の情報端末装置から、ネットワークNを介して、広告情報を取得してもよい。また、CPU901は、通信I/F905を制御して、エレベーターの乗員が携行するスマートフォンなどの情報端末装置から広告情報を受信するようにしてもよい。
通信I/F905は、たとえば、Wi-Fi(登録商標)による無線インタフェースである。また、通信I/F905は、携帯電話回線(たとえばLTE(Long Term Evolution))、PHS(Personal Handy-phone System)などの無線通信のインタフェースであってもよく、また、モデムやLANアダプターなどの有線通信のインタフェースを採用することができる。またBluetooth(登録商標)などの無心通信技術を採用してもよい。
また、エレベーターが遠隔監視などのために有しているネットワークに接続し、そのネットワークを介して、遠隔値に設けられた管理センターのサーバとの間で情報の送受信をおこなうようにしてもよい。また、通信I/F905は、たとえば、USBインタフェースによって実現してもよい。
表示画面502は、CPU901によって駆動制御されて、広告などを表示する。表示画面502は、メンテナンス予定などのエレベーターの管理情報を表示してもよい。管理情報は、たとえば、新ボタン装置500の管理者などによって適宜新ボタン装置500に送信される。広告情報や管理情報は、表示画面502に表示する期間(表示開始日時や表示終了日時など)を示す情報を含んでいてもよい。
また、表示画面502にタッチパネルを積層し、当該タッチパネルと表示画面502に表示する画像とによってソフトウエア的に再現されるソフトウエアキーによって行先階ボタン、呼びボタンを実現することができる。具体的には、表示画面にソフトウエアキーによって表示された行先階ボタン、呼び方向(上または下)ボタンを指などを用いてタップ(Tap)することによって、行先階、呼び方向の入力の受付とすることができる。
また、行先階ボタンをソフトウエアキーによって再現する代わりに、指などを用いて表示画面上をスライド(Slide)させて行先階に関する数字、文字、記号などを認識して、行先階の入力の受付としてもよい。その際の筆跡を画像認識することによって、乗員の人物を特定し、指定階への停止の許可の認否とするようにしてもよい。乗員の人物の特定は、筆跡による判断とともに、乗員の指紋認識、乗員の静脈認識、乗員の音声認識、乗員の顔などの画像認識を組み合わせて用いるようにしてもよい。
また、呼び方向ボタンをソフトウエアキーによって再現する代わりに、指などを用いて表示画面を上方向または下方向にスライド(Slide)、フリック(Flick)あるいはスワイプ(Swipe)させて、上側または下側の呼び方向の入力の受付としてもよい。
スピーカー504は、音声信号である電気信号によって振動板を振動させて音を発生させる。また、スピーカー504は、音声信号を出力する出力端子であってもよく、当該出力端子に外部スピーカー504を接続して、音を発生させるようにしてもよい。
マイク906は、乗り場周辺またはカゴ内の音声を集音する。振動センサ907は、乗り場またはカゴの振動を検出する。振動センサ907は、たとえば、加速度センサなどによって実現することができる。照度センサ908は、乗り場周辺またはカゴ内の照度(明るさ)を検出する。照度センサ908は、たとえば、フォトトランジスタやフォトダイオードを用いて実現することができる。マイク906は、音声認識機能を備えていてもよい。
電源制御ユニット909は、たとえば、ケーブル1002を介して供給を受けたAC電源の電圧を調整する電圧調整部(電源ICなど)によって実現することができる。あるいは、電源制御ユニット909は、たとえば、コンセントプラグ、当該コンセントプラグに接続されたケーブル、および、コンセントプラグを介して供給を受けたAC電源から所定の直流電力を取り出す変圧回路、整流回路、安定化電源回路などによって構成されるものであってもよい。
また、新ボタン装置500は、リチウム電池などのバッテリー(蓄電池)を、さらに備えていてもよい。すなわち、電源制御ユニット909には、蓄電池が含まれていてもよい、あるいは、電源制御ユニット909は、蓄電池を接続する接続端子を備えていてもよい。これにより、蓄電池を容易に交換することができる。このように、電源制御ユニット909は、AC電源コネクタ608を有し、AC電源コネクタ608に供給された電源を、新ボタン装置500の各部へ供給する。
電源ボタン601や操作ボタン602は、操作を受け付けるごとに、受け付けたボタンに応じた信号をCPU901に出力する。CPU901は、電源ボタン601や操作ボタン602から出力される信号に基づいて各部を駆動制御することにより、電源のON/OFFを切り替えたり、スピーカー504から出力する音声の音量を調整したり、表示画面502における表示内容を切り替えたりする。
その他、図示は省略するが、新ボタン装置500は、メモリカードI/F、入出力デバイス、GPS受信機などを備えていてもよい。メモリカードI/Fは、カードスロットを介して新ボタン装置500と接続されるインタフェースである。メモリカードI/Fは、メモリカードと内部のインタフェースをつかさどり、メモリカードからのデータの入力およびメモリカードへのデータの出力を制御する。
入出力デバイスは、たとえば、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーまたはボタンによって実現することができる。また、入出力デバイスは、上述したマイク906、ディスプレイ(表示画面・タッチパネル502)、プリンタ、キーボード、ポインティングディバイス、他の情報処理装置を接続可能な接続端子などによって実現されるものであってもよい。
GPS受信機は、3つないし5つのGPS衛星からの電波を受信し、GPS衛星との幾何学的位置を求めるために、GPS衛星からの電波を受信してGPS測位データを出力する。GPS受信機により、新ボタン装置500の現在位置を把握することができる。
(AC電源コネクタ608と電源供給用プラグとの接続状態)
つぎに、AC電源コネクタ608と電源供給用プラグとの接続状態について説明する。図10は、AC電源コネクタ608と電源供給用プラグとの接続状態を示す説明図である。新ボタン装置500は、図10に示すように、AC電源コネクタ608に、AC電源に接続された電源供給用プラグ1001が挿入(接続)されることによって給電され、動作することができる。
つぎに、AC電源コネクタ608と電源供給用プラグとの接続状態について説明する。図10は、AC電源コネクタ608と電源供給用プラグとの接続状態を示す説明図である。新ボタン装置500は、図10に示すように、AC電源コネクタ608に、AC電源に接続された電源供給用プラグ1001が挿入(接続)されることによって給電され、動作することができる。
電源供給用プラグ1001に接続されたケーブル1002は、たとえば、電源供給用プラグ1001をAC電源コネクタ608に挿入(接続)した後、ケーブル1002の断線防止や周囲の部材との干渉防止などを考慮した任意の位置に引き回す。そして、引き回したケーブル1002が断線しないことや、当該ケーブル1002が周囲の部材に干渉しないことなどを確認してから、当該ケーブル1002を、結束バンドなどを用いてAC電源ケーブル固定用部材609に固定する。
これにより、AC電源コネクタ608と電源供給用プラグ1001との位置関係がある程度固定され、AC電源コネクタ608に対して電源供給用プラグ1001が自由に移動することが抑制される。ケーブル1002の位置を固定することにより、新ボタン装置500において、ケーブル1002が垂れ下がって美観を損ねたり、ケーブル1002を引っ張って給電を停止させるなどの悪戯を防止することができる。また、新ボタン装置500が、新行先階ボタン装置500aである場合に、エレベーターのカゴが昇降することによる振動などに起因して不用意に給電が停止することを防止できる。
(リニューアルの手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の処理手順を示すフローチャートである。
つぎに、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法の処理手順を示すフローチャートである。
図11のフローチャートにおいて、図1に示した制御盤106を新制御盤106’に交換する(ステップS1101)。具体的には、制御盤106に接続されている各通信ケーブルを取り外し、制御盤106を切り離す。その後、新制御盤106’を各通信ケーブルに取り付けることによって、制御盤106を新制御盤106’に交換する。この際、必要に応じて、新制御盤106’と各構成部間の信号を変更する信号変換装置(図示を省略))を介して通信ケーブルを取り付けるようにしてもよい。このようにして、エレベーターを制御する制御盤106を、無線通信機能を有する新制御盤106’に交換する制御盤交換工程を実行することができる。
つぎに、図1に示した行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aを撤去する(ステップS1102)とともに、通信ケーブル101c・111cを撤去する(ステップS1103)。通信ケーブル101c・111cは、一端が制御盤106に接続されていたが、新制御盤106’に交換された際に、当該一端は接続されずに残っているので、行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aを撤去する際に、通信ケーブル101c・111cも撤去する。
その後、新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bを設置する(ステップS1104)。具体的には、新行先階ボタン装置500aはカゴの内壁面の行先階ボタン装置101bが設けられていた位置に取り付けるとよい。また、新呼びボタン装置500bは、乗り場の扉付近の呼びボタン装置111aが設けられていた位置に取り付けるとよい。新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bの取り付け位置はこれらの位置には限らない。エレベーターのリニューアルのデザインなどに合わせて自由にレイアウトすることができる。カゴの天井または乗り場の天井に支持部材を用いて取り付けるようにしてもよい。
取り付ける際に、制御盤106への電力供給用の電源ケーブルのみを新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bに接続して、駆動用の電力を確保する。新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bは通信ケーブルに接続する必要がないので、通信ケーブルとの接続作業は不要である。
このようにして、カゴ内に設けられている行先階ボタン装置101bと、行先階ボタン装置101bと制御盤106との間に接続されていた通信ケーブル101cとを撤去し、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置500aを設置する行先階ボタン装置交換工程を実行することができる。
また、各階の乗り場の扉付近に設けられている呼びボタン装置111aと、呼びボタン装置111aと制御盤106との間に接続されていた通信ケーブル111cとを撤去し、無線通信機能を有する新呼びボタン装置500bを設置する呼びボタン装置交換工程を実行することができる。
図12は、行先階ボタン装置交換工程および呼びボタン装置交換工程を実行した後のエレベーターの状況を示している(詳細については後述する)。
つぎに、無線通信を確立する(ステップS1105)。具体的には、新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aおよび各新呼びボタン装置500bとの間の無線通信を確立し、新制御盤106’から新行先階ボタン装置500aおよび各新呼びボタン装置500bへ信号(情報)が送信できることを確認する。また、新行先階ボタン装置500aおよび各新呼びボタン装置500bから新制御盤106’へ信号(情報)が送信できることを確認する。このようにして、新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程を実行することができる。また、新制御盤106’と新呼びボタン装置500bとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程を実行することができる。
その後、リニューアルが完了したエレベーターの動作確認をおこない(ステップS1106)、エレベーター100が正常に動作するか否かを判断する(ステップS1107)。具体的には、新行先階ボタン装置500aからの行先階情報(信号)に基づいて、新制御盤106’が、正しい行先階へカゴを移動させることができたか否かを確認する。また、各階の乗り場の新呼びボタン装置500bからの呼び情報(信号)に基づいて、当該階へカゴを移動させることができたか否かを確認する。
ステップS1107において、エレベーター100が正常に動作する場合(ステップS1107:Yes)は、リニューアル工事作業を終了する。一方、ステップS1107において、エレベーター100が正常に動作しない場合(ステップS1107:No)は、無線通信の点検作業をおこなう(ステップS1108)。
ステップS1108においては、無線通信により正しく信号が送受信できているかを点検する。たとえば、新制御盤106'から出力した信号にしたがって動作しなかった構成部と新制御盤106'との接続状態を確認する。必要に応じて、リセットして無線通信のつなぎ直し操作をおこなう。そして、無線通信の点検をおこなった後、エレベーター100が正常に動作するまで、繰り返して、動作を確認し(ステップS1106)、エレベーター100が正常に動作するか否かを判断し(ステップS1107)、エレベーター100が正常に動作する場合(ステップS1107:Yes)、リニューアル工事作業を終了する。
図11において、行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aを撤去する処理(ステップS1102)および通信ケーブル101c・111cを撤去する処理(ステップS1103)を実行せず、行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aの少なくともいずれかを残したままで、新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bを設置する処理(ステップS1104)をおこなうようにしてもよい。
これにより、行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aの撤去する処理(ステップS1102)および通信ケーブル101c・111cの撤去処理(ステップS1103)を省き、その分、工事の簡素化を図ることができる。この場合、行先階ボタン装置101b・呼びボタン装置111aを残したままで、新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bが設置される。新行先階ボタン装置500a・新呼びボタン装置500bの設置に当たっては、電力供給用の電源ケーブルへの接続処理をおこなう。
このようにして、カゴ内に、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置500aを設置する行先階ボタン装置設置工程を実行することができる。また、各階の乗り場の扉付近に、無線通信機能を有する新呼びボタン装置500bを設置する呼びボタン装置設置工程を実行することができる。
(リニューアル後のエレベーターの構成)
図12は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法におけるリニューアル後のエレベーターの構成を示す説明図である。また図13Aは、リニューアル後の新制御盤と、リニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置)の無線接続の内容の一例を示す説明図であり、図13Bは、リニューアル後の新制御盤と、リニューアル後の操作盤(新呼びボタン装置)の無線接続の内容の一例を示す説明図である。
図12は、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法におけるリニューアル後のエレベーターの構成を示す説明図である。また図13Aは、リニューアル後の新制御盤と、リニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置)の無線接続の内容の一例を示す説明図であり、図13Bは、リニューアル後の新制御盤と、リニューアル後の操作盤(新呼びボタン装置)の無線接続の内容の一例を示す説明図である。
リニューアル前のエレベーターの構成を示した図1と比較して、図12においては、制御盤106が新制御盤106’に交換されていることがわかる。また、カゴ101内の行先階ボタン101bが新行先階ボタン装置500aに交換されていることがわかる。また、呼びボタン装置111aが新呼びボタン装置500bに交換されて、表示器111bが新表示器500cに交換されていることがわかる。また、操作盤111用の制御基板111dが撤去されていることがわかる。
また、通信ケーブル101cおよび111cが撤去されていることがわかる。通信ケーブル101c、111cおよび制御盤111dが撤去された代わりに、新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aとが無線通信により通信することを可能としている。また、新制御盤106’と新呼びボタン装置500bとが無線通信により通信することを可能としている。新表示器500cも、新呼びボタン装置500bと同様に、新制御盤106’あるいは新呼びボタン装置500bなどと無線通信により通信することを可能としている。
これにより、通信ケーブル101cを新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aに接続しなくて済み、また、通信ケーブル111cを新制御盤106’と新呼びボタン装置500bに接続しなくて済む。そのため、その分、工事作業を簡略化することができ、工事作業にかかる時間を短縮することができる。また、昇降路から通信ケーブル101cおよび111cが撤去されるので、エレベーターを構成する部品点数を減らすことができ、エレベーター全体の構成をより簡略化することができる。
つぎに、カゴ内に設けられたリニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置500a、新呼びボタン装置500b)の無線接続の構成について説明する。図13Aにおいて、カゴ101内に設けられた新行先階ボタン装置500aは、新制御盤106’と無線通信により接続される。そして、新行先階ボタン装置500aが入力を受け付けた行先階に関する情報を、無線通信により新制御盤106’へ送信する。新操作盤106’からは新行先階ボタン装置500aに対して各種情報(行先階に関する情報を受信した旨の確認情報(信号)やエレベーターの運行状況やカゴの状態に関する情報など)を無線通信により送信する。
また新行先階ボタン装置500aは、各階の乗り場に設けられた新呼びボタン装置500bとそれぞれ無線通信により接続される。図13Aにおいては、1階の新呼びボタン装置500bと、最上階の新呼びボタン装置500bのみを示したが、新呼びボタン装置500bは建物の全ての階の新呼びボタン装置500bとそれぞれ個別に無線通信により接続されていてもよい。そして、新行先階ボタン装置500aが入力を受け付けた行先階に関する情報を、新制御盤106’へ送信するとともに、各新呼びボタン装置500bへも送信するようにしてもよい。
これにより各新呼びボタン装置500bは、新行先階ボタン装置500aが行先階に関する情報を新制御盤106’へ送信したことを認識することができる。その他各種情報を新行先階ボタン装置500aと各新呼びボタン装置500bとの間で送受信するようにしてもよい。また、新行先階ボタン装置500aから行先階に関する情報を受信するのは、当該行先階の新呼びボタン装置500bのみとしてもよい。
また新行先階ボタン装置500aは、同じカゴ101内の別の新行先階ボタン装置500aと無線通信により接続される。各新行先階ボタン装置500aは、それぞれ直接、新制御盤106’などに無線接続されているが、さらに、同じカゴ101内の新行先階ボタン装置500aで無線接続されていてもよい。互いに信号交換をすることによって新制御盤106’などとの信号のやりとりの状況を確認することができる。したがって、信号のやりとりに差異が生じた場合は、何らかの通信エラーなどが発生していると判断し、自動で再起動したり、あるいは自動でチャンネル(周波数)を変更して再起動したりするなどの対応をとることができる。
また新行先階ボタン装置500aは、カゴ101内にいる利用者のスマートフォン1300と無線通信により接続されるようにしてもよい。新行先階ボタン装置500aに無線通信により接続可能なスマートフォン1300は、あらかじめ専用のアプリケーションをインストールしたり、IDおよびパスワードの入力により、無線通信を実行するようにしてもよい。スマートフォン1300が入力を受け付けた行先階に関する情報を、無線通信により新行先階ボタン装置500aへ送信することができる。
また、図示は省略するが、新行先階ボタン装置500aと接続されたスマートフォン1300が入力を受け付けた行先階に関する情報を、新行先階ボタン装置500aを介さずに、直接、無線通信により新制御盤106’へ送信するようにしてもよい。また、スマートフォン1300は、新行先階ボタン装置500aまたは新制御盤106’との間で各種情報(行先階に関する情報を受信した旨の確認情報(信号)やエレベーターの運行状況やカゴの状態に関する情報、利用者や利用階に関する情報など)を無線通信により送受信することができる。
より具体的には、新行先階ボタン装置500aの表示画面502に表示された二次元コードをスマートフォン1300のカメラで撮影して読み取ることによって、新行先階ボタン装置500aまたは新制御盤106’との無線通信を確立することができる。また、スマートフォン1300の表示画面に表示された二次元コードを、新行先階ボタン装置500aの正面レンズ503を用いて正面カメラ903で撮影して読み取ることによって、新行先階ボタン装置500aまたは新制御盤106’との無線通信を確立するようにしてもよい。またパスワードを設定して、スマートフォン1300による行先階の指定操作の利用者制限をおこなうようにしてもよい。また、利用者の顔認証などの生体認証機能を用いて,利用者のスマートフォン1300に無線接続できるようにしてもよい。
そして、スマートフォン1300の表示画面に表示された内容(行先階)をタッチするなどの操作をすることによって、行先階を指定(指示)することができる。このように、利用者は、新行先階ボタン装置500aに触れることなく行先階を指定することができ、新行先階ボタン装置500aに接触することによるウイルス感染を確実に防止することができる。
また、その場合に、スマートフォン1300の操作によって、停止しない階を指定することもできる。それによって、たとえば老人施設などにおいて、誤ってあるいは勝手に別の階で降りてしまうことを防止することができる。
また新行先階ボタン装置500aは、同じ建物の別のエレベーターの新行先階ボタン装置1301と無線通信により接続されるようにしてもよい。これにより新行先階ボタン装置500aと別のエレベーターの新行先階ボタン装置1301との間で各種情報(自エレベーターの運行状況や自カゴの状態に関する情報、自カゴの利用者や利用階に関する情報など)を無線通信により送受信することができる。
図13Bにおいて、各階の乗り場に設けられた新呼びボタン装置500b(図13Bにおいては「1階」の新呼びボタン装置500b)は、新制御盤106’と無線通信により接続される。そして、1階の新呼びボタン装置500bが入力を受け付けた呼びに関する情報を、無線通信により新制御盤106’へ送信する。呼びに関する情報には、利用者が希望する行先階に関する情報が含まれていてもよい。新制御盤106’からは1階の新行先階ボタン装置500aに対して各種情報(行先階に関する情報を受信した旨の確認情報(信号)やエレベーターの運行状況やカゴの状態に関する情報など)を無線通信により送信する。
また1階の新呼びボタン装置500bは、2階から最上階までの各階の乗り場に設けられた新呼びボタン装置500bとそれぞれ無線通信により接続される。図13Bにおいては、2階の新呼びボタン装置500bと、最上階の新呼びボタン装置500bのみを示したが、1階の新呼びボタン装置500bは、建物の他の全ての階の新呼びボタン装置500bとそれぞれ個別に無線通信により接続されていてもよい。
これにより他の階の各新呼びボタン装置500bは、1階の新呼びボタン装置500bが呼びに関する情報を新制御盤106’へ送信したことを認識することができる。その他各種情報を1階の新呼びボタン装置500bと他の階の各新呼びボタン装置500bとの間で送受信するようにしてもよい。
各新呼びボタン装置500bは、それぞれ直接、新制御盤106’などに無線接続されているが、さらに、各階の乗り場の別の新呼びボタン装置500bどうしで無線接続されていてもよい。互いに信号交換をすることによって新制御盤106’などとの信号のやりとりの状況を確認することができる。したがって、信号のやりとりに差異が生じた場合は、何らかの通信エラーなどが発生していると判断し、自動で再起動したり、あるいは自動でチャンネル(周波数)を変更して再起動したりするなどの対応をとることができる。
また1階の新呼びボタン装置500bは、当該階の乗り場に居る利用者のスマートフォン1300と無線通信により接続されるようにしてもよい。新呼びボタン装置500bに無線通信により接続可能なスマートフォン1300は、あらかじめ専用のアプリケーションをインストールしたり、IDおよびパスワードの入力により、無線通信を実行するようにしてもよい。スマートフォン1300が入力を受け付けた呼びに関する情報を、無線通信により新呼びボタン装置500bへ送信することができる。
また、図示は省略するが、新呼びボタン装置500bと接続されたスマートフォン1300が入力を受け付けた呼びに関する情報を、新呼びボタン装置500bを介さずに、直接、無線通信により新制御盤106’へ送信するようにしてもよい。また、スマートフォン1300は、新呼びボタン装置500bまたは新制御盤106’との間で各種情報(呼び(行先階も含む)に関する情報を受信した旨の確認情報(信号)やエレベーターの運行状況やカゴの状態に関する情報、利用者や利用階に関する情報など)を無線通信により送受信することができる。
より具体的には、新呼びボタン装置500bの表示画面502に表示された二次元コードをスマートフォン1300のカメラで撮影して読み取ることによって、新呼びボタン装置500bまたは新制御盤106’との無線通信を確立することができる。また、スマートフォン1300の表示画面に表示された二次元コードを、新呼びボタン装置500bの正面レンズ503を用いて正面カメラ903で撮影して読み取ることによって、新呼びボタン装置500bまたは新制御盤106’との無線通信を確立するようにしてもよい。またパスワードを設定して、スマートフォン1300による呼び操作の利用者制限をおこなうようにしてもよい。また、利用者の顔認証などの生体認証機能を用いて,利用者のスマートフォン1300に無線接続できるようにしてもよい。
そして、スマートフォン1300の表示画面に表示された内容(行先階)をタッチするなどの操作をすることによって、呼びを指示することができる。このように、利用者は、新呼びボタン装置500bに触れることなく呼びを指示することができ、新呼びボタン装置500bに接触することによるウイルス感染を確実に防止することができる。
また、その場合に、スマートフォン1300の操作によって、停止しない階を指定することもできる。それによって、たとえば老人施設などにおいて、誤ってあるいは勝手に別の階で降りてしまうことを防止することができる。
また新呼びボタン装置500bは、同じ階の乗り場に設けられた新表示器500cと無線通信により接続されるようにしてもよい。これにより新呼びボタン装置500bと新表示器500cとの間で各種情報(自エレベーターの運行状況や自カゴの状態に関する情報、自カゴの利用者や利用階に関する情報、広告情報、管理情報など)を無線通信により送受信することができる。
また図13Bにおいては、1階の新呼びボタン500bが、建物の他の全ての階の新呼びボタン装置500bと接続されているように示したが、1階以外の他の階の新呼びボタン500bが、建物の他の全ての階の新呼びボタン装置500bと接続されていてもよい。そして、新呼びボタン装置500bが入力を受け付けた呼びに関する情報を、新制御盤106’へ送信するとともに、他の階の各新呼びボタン装置500bへも送信するようにしてもよい。
(リニューアル後のカゴ内の構成)
図14Aおよび図14Bは、カゴおよびカゴに設けられたリニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置)を示す説明図である。図14Aにおいて、扉101aと同じ面の扉101aの両側の壁面に、表示画面を有する情報処理端末装置による新行先階ボタン装置500aがそれぞれ設けられている。図14Aでは、2つの新行先階ボタン装置500aを設けたが、いずれか一つのみを設けるようにしてもよく、また、3つ以上の新行先階ボタン装置500aを設けるようにしてもよい。その際、扉101aの両側の面に設けたが、それには限定されず、他の内壁面に設けるようにしてもよい。
図14Aおよび図14Bは、カゴおよびカゴに設けられたリニューアル後の操作盤(新行先階ボタン装置)を示す説明図である。図14Aにおいて、扉101aと同じ面の扉101aの両側の壁面に、表示画面を有する情報処理端末装置による新行先階ボタン装置500aがそれぞれ設けられている。図14Aでは、2つの新行先階ボタン装置500aを設けたが、いずれか一つのみを設けるようにしてもよく、また、3つ以上の新行先階ボタン装置500aを設けるようにしてもよい。その際、扉101aの両側の面に設けたが、それには限定されず、他の内壁面に設けるようにしてもよい。
図14Aからもわかるように、図2に示した操作盤(行先階ボタン装置)101bは撤去されている。また、図2に示した操作盤(行先階ボタン装置)101bは撤去せずにそのまま残し、その操作盤(行先階ボタン装置)101bを覆うように新行先階ボタン装置500aを取り付けてもよく、また、操作盤(行先階ボタン装置)101bはそのまま残したまま、操作盤(行先階ボタン装置)101bの位置とは別の位置に新行先階ボタン装置500aを取り付けてもよい。
図14Bにおいては、扉101aと同じ面の扉101aの右側の壁面に、埋め込み式の縦長の表示画面502からなる新行先階ボタン装置500aを設けている。表示画面502には、正面レンズ503(正面カメラ903)が設けられている。また図示を省略するスピーカーを備えていてもよい。図14Bにおいて、新行先階ボタン装置500aを扉101aの右側にのみ設けたが、扉101aの両側にそれぞれ設けてもよい。また、3つ以上の新行先階ボタン装置500aを設けるようにしてもよい。その際、扉101aの両側の面に設けたが、それには限定されない。また、1つまたは複数の新行先階ボタン装置500aを、他の内壁面に設けるようにしてもよい。そして、内壁面全体を表示画面502とするようにしてもよい。その他の構成は、図14Aに示した新行先階ボタン装置500aと同じである。
新行先階ボタン装置500aの表示画面502には、行先階を示す数字が描かれたキー(ソフトウエアキー)を表示し、そのキーに触れることによって、行先階を指示することができる。したがって、操作盤(行先階ボタン装置)101bにおいて設けられていた行先階を示すハードウエアキー(照明を備えたボタン)は存在しない。表示画面502に表示されるソフトウエアキーは、その大きさ・形状・キーの意匠を可変にすることができる。
表示画面502には、行先階ボタン(ソフトウエアキー)以外の情報もあわせて表示することができる。たとえば、行先階ボタンとともに、各階の情報もあわせて表示することができる。具体的には、たとえば、各階のテナントに関する情報(オフィスビルであれば『3階は株式会社○○です』や、百貨店であれば『5階は紳士服売り場です。現在、大特価セール中です。』など)をあわせて表示することができる。また、停止できない階の行先階ボタンを非表示としたり、グレイアウトなどの表示により停止できない旨を示すように表示することができる。
またアニメーションによりカゴの移動状況を示すようにしてもよい。また、行先階ボタンとともにあるいは広告情報や管理情報を表示するようにしてもよい。広告情報や管理情報は、行先階ボタンの表示が必要ない場合は、行先階ボタンの表示を非表示とし、表示画面502の全面を使って表示するようにしてもよい。そして行先階ボタンは、必要な時のみ、あるいは利用者が表示指示(具体的にはたとえば表示画面502にタッチするなど)をした場合に表示するようにしてもよい。
特に図14Bに示した新行先階ボタン装置500aは表示画面502の形状および大きさを活かしてより効果的な(宣伝効果の高い)広告情報を表示するようにしてもよい。それにより、広告主からの広告収入を得ることができる。このように、リニューアル前に行先階のみを指定するためだけのボタン(ハードウエアキー)が占めていたエレベーターの内壁面の領域を、より有効に活用することができる。
(リニューアル後の乗り場の構成)
図15は、乗り場および乗り場に設けられたリニューアル後の操作盤(新呼びボタン装置)の構成を示す説明図である。図15において、乗り場110の扉110aの近傍の壁面301に、表示画面を有する情報処理端末装置による新呼びボタン装置501bが設けられている。図15では、扉110aの片側に1つの新呼びボタン装置501bを設けたが、扉110aの両側にそれぞれ設けるようにしてもよい。また、エレベーターが2基以上並んでいる場合には、その間の壁に1つの新呼びボタン装置501bを設け、1つの新呼びボタン装置501bで2基のエレベーターの呼びボタン装置として兼用するようにしてもよい。
図15は、乗り場および乗り場に設けられたリニューアル後の操作盤(新呼びボタン装置)の構成を示す説明図である。図15において、乗り場110の扉110aの近傍の壁面301に、表示画面を有する情報処理端末装置による新呼びボタン装置501bが設けられている。図15では、扉110aの片側に1つの新呼びボタン装置501bを設けたが、扉110aの両側にそれぞれ設けるようにしてもよい。また、エレベーターが2基以上並んでいる場合には、その間の壁に1つの新呼びボタン装置501bを設け、1つの新呼びボタン装置501bで2基のエレベーターの呼びボタン装置として兼用するようにしてもよい。
図15からもわかるように、図3に示した操作盤(呼びボタン装置)111aは撤去されている。また、図2に示した操作盤(呼びボタン装置)111aは撤去せずにそのまま残し、その操作盤(呼びボタン装置)111aを覆うように新呼びボタン装置501bを取り付けてもよく、また、操作盤(呼びボタン装置)111aはそのまま残したまま、操作盤(呼びボタン装置)111aの位置とは別の位置に新呼びボタン装置501bを取り付けてもよい。
新呼びボタン装置501bの表示画面502には、呼びを示す上側および下側を示すマーク(三角形や矢印など)によってデザインされたボタン(ソフトウエアキー)を表示し、そのキーに触れることによって、呼びを指示することができる。したがって、操作盤(呼びボタン装置)111aにおいて設けられていた呼びボタン(照明を備えたボタン(上側および下側を示すマーク(三角形や矢印など)によってデザインされたボタン(ハードウエアキー)は存在しない。表示画面502に表示されるソフトウエアキーは、その大きさ・形状・キーの意匠を可変にすることができる。
表示画面502には、呼びボタン(ソフトウエアキー)以外の情報もあわせて表示することができる。たとえば、呼びボタンとともに、各階の情報や、現在のカゴの位置、当該エレベーターの混雑状況などもあわせて表示することができる。具体的には、たとえば、各階のテナントに関する情報(オフィスビルであれば『3階は株式会社○○です』や、百貨店であれば『5階は紳士服売り場です。現在、大特価セール中です。』、『お待たせしております。まもなく到着します。』、『あと15秒で到着します。』、『現在エレベーターは混雑しています。乗り切れない場合がございますのでご了承ください。』、『現在満員のため今回はカゴは停止せずに通過します。ご不便をおかけします。今しばらくお待ちください。』など)をあわせて表示することができる。
またアニメーションによりカゴの移動状況を示すようにしてもよい。また、呼びボタンとともにあるいは広告情報や管理情報を表示するようにしてもよい。呼びボタンの表示が必要ない場合は、呼びの指示がなされているかの情報のみを表示して、呼びボタン自体の表示を非表示とし、表示画面502の全面を使って広告情報や管理情報を表示するようにしてもよい。そして呼びボタンは、必要な時のみ、あるいは利用者が表示指示(具体的にはたとえば表示画面502にタッチするなど)をした場合に表示するようにしてもよい。また呼びボタン自体を表示させなくても、表示画面502の上側をタッチすることで上方向の呼び、下側をタッチすることで下方向の呼びであることを認識するようにしてもよい。
このようにして、乗り場において、より効果的な(宣伝効果の高い)広告情報を表示するようにしてもよい。それにより、広告主からの広告収入を得ることができる。したがって、リニューアル前に呼びボタン(ハードウエアキー)が占めていたエレベーターの内壁面の領域を、より有効に活用することができる。
なお、上述した実施の形態においては、ロープ式のエレベーター100について説明したが、この発明にかかるエレベーター100は、ロープ式のエレベーター100に限るものではない。ロープ式のエレベーター100に代えて、あるいは、ロープ式のエレベーター100に加えて、たとえば、油圧式のエレベーター100であってもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、エレベーター100を制御する制御盤106を、無線通信機能を有する新制御盤106’に交換する制御盤交換工程と、各階の乗り場の扉付近に設けられている呼びボタン装置111aと、呼びボタン装置111aと制御盤106との間に接続されていた通信ケーブル111cとを撤去し、無線通信機能を有する新呼びボタン装置500bを設置する呼びボタン装置交換工程と、新制御盤106’と新呼びボタン装置500bとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、新呼びボタン装置500bの操作に対する新制御盤106’の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んでいる。
この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法によれば、新制御盤106’と各階の乗り場の扉付近に設けられている呼びボタン装置111aとの間の通信ケーブルを廃止することで、工事の効率化、迅速化を図り、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、迅速なエレベーターのリニューアルをおこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、エレベーター100を制御する制御盤106を、無線通信機能を有する新制御盤106’に交換する制御盤交換工程と、各階の乗り場の扉付近に、無線通信機能を有する新呼びボタン装置500bを設置する呼びボタン装置設置工程と、新制御盤106’と新呼びボタン装置500bとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、新呼びボタン装置500bの操作に対する新制御盤106’の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んでいる。
この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法によれば、新制御盤106’と各階の乗り場の扉付近に設けられている新呼びボタン装置500bとの間で通信ケーブルをつなぎ直すことを不要とすることで、工事の効率化、迅速化を図り、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、迅速なエレベーターのリニューアルをおこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、新呼びボタン装置500bが、表示画面を有する情報処理端末装置である。したがって、新呼びボタン装置500bは呼びボタンとしての機能以外に多様な機能を備え、乗り場付近の壁面の有効活用を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、新呼びボタン装置500bが、エレベーター100の利用者の携帯端末装置(スマートフォン1300)と無線通信し、その携帯端末装置1300からの呼び情報を受信する。したがって、利用者は新呼びボタン装置500bに触れることなく呼びの指示をおこなうことができ、ウイルス感染などを確実に防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、昇降路および当該昇降路を移動するカゴ101を有するエレベーター100を制御する制御盤106を、無線通信機能を有する新制御盤106’に交換する制御盤交換工程と、カゴ101内に設けられている行先階ボタン装置101bと、行先階ボタン装置101bと制御盤106との間に接続されていた通信ケーブル101cとを撤去し、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置500aを設置する行先階ボタン装置交換工程と、新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、新行先階ボタン装置500aの操作に対する新制御盤106’の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んでいる。
この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法によれば、新制御盤106’とカゴ内の行先階ボタン装置101aとの間の通信ケーブルを廃止することで、工事の効率化、迅速化を図り、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、迅速なエレベーターのリニューアルをおこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、昇降路および当該昇降路を移動するカゴ101を有するエレベーター100を制御する制御盤106を、無線通信機能を有する新制御盤106’に交換する制御盤交換工程と、カゴ101内に、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置500aを設置する行先階ボタン装置設置工程と、新制御盤106’と新行先階ボタン装置500aとの間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、新行先階ボタン装置500aの操作に対する新制御盤106’の動作の確認をおこなう動作確認工程と、を含んでいる。
この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法によれば、新制御盤106’とカゴ内の新行先階ボタン装置500aとの間で通信ケーブルをつなぎ直すことを不要とすることで、工事の効率化、迅速化を図り、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、迅速なエレベーターのリニューアルをおこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、新行先階ボタン装置500aが、表示画面を有する情報処理端末装置である。したがって、新行先階ボタン装置500aは行先階指定ボタンとしての機能以外に多様な機能を備え、カゴ内の壁面の有効活用を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のリニューアル方法は、新行先階ボタン装置500aが、エレベーター100の利用者の携帯端末装置1300と無線通信し、その携帯端末装置1300からの行先階情報を受信する。したがって、利用者は新行先階ボタン装置500aに触れることなく呼びの指示をおこなうことができ、ウイルス感染などを確実に防止することができる。
以上のように、この発明にかかるリニューアル方法は、エレベーターのリニューアル方法に有用であり、特に、行先階ボタン装置・呼びボタン装置の交換工事を含むエレベーターのリニューアル方法に適している。
100 エレベーター
101 カゴ
101a 扉
101b (旧)行先階ボタン装置
106 (旧)制御盤
106' 新制御盤
110 乗り場
111a (旧)呼びボタン装置
111b (旧)表示器
500a 新行先階ボタン装置
500b 新呼びボタン装置
500c 表示器
503 正面レンズ
903 正面カメラ
1300 スマートフォン(携帯端末装置)
101 カゴ
101a 扉
101b (旧)行先階ボタン装置
106 (旧)制御盤
106' 新制御盤
110 乗り場
111a (旧)呼びボタン装置
111b (旧)表示器
500a 新行先階ボタン装置
500b 新呼びボタン装置
500c 表示器
503 正面レンズ
903 正面カメラ
1300 スマートフォン(携帯端末装置)
Claims (8)
- エレベーターのリニューアル方法であって、
前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、
各階の乗り場の扉付近に設けられている呼びボタン装置と、当該呼びボタン装置と前記制御盤との間に接続されていた通信ケーブルとを撤去し、無線通信機能を有する新呼びボタン装置を設置する呼びボタン装置交換工程と、
前記新制御盤と前記新呼びボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、
前記新呼びボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、
を含んだことを特徴とするリニューアル方法。 - エレベーターのリニューアル方法であって、
前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、
各階の乗り場の扉付近に、無線通信機能を有する新呼びボタン装置を設置する呼びボタン装置設置工程と、
前記新制御盤と前記新呼びボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、
前記新呼びボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、
を含んだことを特徴とするリニューアル方法。 - 前記新呼びボタン装置は、表示画面を有する情報処理端末装置であることを特徴とする請求項1または2に記載のリニューアル方法。
- 前記新呼びボタン装置は、前記エレベーターの利用者の携帯端末装置と無線通信し、当該携帯端末装置からの呼び情報を受信することを特徴とする請求項1または2に記載のリニューアル方法。
- 昇降路および当該昇降路を移動するカゴを有するエレベーターのリニューアル方法であって、
前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、
前記カゴ内に設けられている行先階ボタン装置と、当該行先階ボタン装置と前記制御盤との間に接続されていた通信ケーブルとを撤去し、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置を設置する行先階ボタン装置交換工程と、
前記新制御盤と前記新行先階ボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、
前記新行先階ボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、
を含んだことを特徴とするリニューアル方法。 - 昇降路および当該昇降路を移動するカゴを有するエレベーターのリニューアル方法であって、
前記エレベーターを制御する制御盤を、無線通信機能を有する新制御盤に交換する制御盤交換工程と、
前記カゴ内に、無線通信機能を有する新行先階ボタン装置を設置する行先階ボタン装置設置工程と、
前記新制御盤と前記新行先階ボタン装置との間で無線通信を確立する無線通信確立工程と、
前記新行先階ボタン装置の操作に対する前記新制御盤の動作の確認をおこなう動作確認工程と、
を含んだことを特徴とするリニューアル方法。 - 前記新行先階ボタン装置は、表示画面を有する情報処理端末装置であることを特徴とする請求項5または6に記載のリニューアル方法。
- 前記新行先階ボタン装置は、前記エレベーターの利用者の携帯端末装置と無線通信し、当該携帯端末装置からの行先階情報を受信することを特徴とする請求項5または6に記載のリニューアル方法。
Priority Applications (1)
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