JP2023154797A - 切削装置 - Google Patents

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裕之 渡邊
Hiroyuki Watanabe
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Katsuto Kataoka
良佑 田崎
Ryosuke Tasaki
勇樹 渡辺
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Abstract

【課題】簡素な構成により、製品表面の凸欠陥を検出したうえで除去することができる切削装置を提供する。【解決手段】被加工物Wの凸欠陥を切削可能な切削工具21と、切削工具21を保持して運動可能な運動装置12,23と、被加工物Wから切削工具21に印加される力を計測する力覚センサ22と、力覚センサ22による検出結果を参照して、運動装置12,23の運動および切削工具21の運転を制御することができる制御装置と、を有する切削装置1とする。運動装置12,23によって、被加工物Wの表面に切削工具21を押し付け、力覚センサ22によって検出された力に基づいて、被加工物W上の凸欠陥の位置および形状を検査する欠陥検出工程と、欠陥検出工程での検査結果に基づいて、凸欠陥を切削する切削工程と、を実施する。【選択図】図1

Description

本発明は、切削装置に関し、さらに詳しくは、被加工物の表面の凸欠陥を切削することができる切削装置に関する。
鋳造や鍛造等によって、金属製品を製造する場合に、製品の表面には、バリ等の凸欠陥が、確率的に生じうる。製品の形状が単純である場合には、凸欠陥の切削を自動的に行うことも考えられるが、製品が複雑な形状を有する場合には、凸欠陥の切削を自動制御によって行うことは難しく、作業者が外観検査を行ったうえで、その検査結果に基づいて、手作業による切削や研磨を行って、凸欠陥を除去することが、一般的である。
一方で、切削や研磨による表面の仕上げを自動化する試みとして、ロボットを用いる方法も、採用されるようになっている。例えば、特許文献1に、ロボットの手先にグラインダを取り付け、グラインダの押付け力を制御しながらワークの所定領域に対してグラインダ作業を施すグラインダ作業ロボットについて、記載されている。
特開平6-312346号公報
製品表面の凸欠陥の除去を作業者が手作業によって行う場合には、作業者の負荷が大きく、また、凸欠陥の発見および除去における技量に、作業者間でばらつきが生じやすい。特に、製品形状が複雑になるに従って、欠陥の見逃しや、除去時のミスが発生しやすくなり、製品の表面品質を所定の水準に維持することが難しくなったり、欠陥の除去の不備によって、製品の廃棄率が高くなったりする可能性がある。
そこで、特許文献1に記載されるような、ロボットを用いて研磨や切削を自動的に行うシステムを応用して、凸欠陥の除去を行うとすれば、作業者の介入の必要性を低減することができると期待される。しかし、鋳造や鍛造の工程において、バリ等の凸欠陥は、確率的に発生するものであり、製品のどのような部位に、どのような形状で形成されるかを予測することは、困難である。そのような確率的に発生する凸欠陥を、ロボット等の運動装置を利用して自動的に除去するとすれば、凸欠陥の位置や形状に関する情報を取得したうえで、切削、研磨等を行わせる必要がある。凸欠陥の位置や形状を調査するのに用いうる手段として、三次元スキャナやステレオカメラ等、立体形状測定装置が公知である。しかし、それらの立体形状測定装置を組み込むとすれば、システムの構成が複雑となり、凸欠陥を調査したうえで除去するという一連の工程に要する時間も長くなる。特に、製品の形状が複雑になると、死角を生じさせないようにする必要性等により、システムの複雑化や所要時間の長時間化の問題が、大きくなる。
本発明が解決しようとする課題は、簡素な構成により、製品表面の凸欠陥を検出したうえで除去することができる切削装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる切削装置は、被加工物の凸欠陥を切削可能な切削工具と、前記切削工具を保持して運動可能な運動装置と、前記被加工物から前記切削工具に印加される力を計測する力覚センサと、前記力覚センサによる検出結果を参照して、前記運動装置の運動および前記切削工具の運転を制御することができる制御装置と、を有し、前記運動装置によって、前記被加工物の表面に前記切削工具を押し付け、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記被加工物上の前記凸欠陥の位置および形状を検査する欠陥検出工程と、前記欠陥検出工程での検査結果に基づいて、前記凸欠陥を切削する切削工程と、を実施する。
ここで、前記切削工程において、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記切削工具のたわみが所定量以下となるように、前記運動装置の運動を制御するとよい。
前記運動装置は、第一の運動装置と、前記第一の運動装置に取り付けられ、前記第一の運動装置と前記切削工具との間に介在されて前記切削工具を保持する、前記第一の運動装置よりも微細な運動の制御が可能である第二の運動装置と、を有し、前記欠陥検出工程において、前記第二の運動装置の運動によって、前記切削工具の位置を制御することで、前記被加工物の表面に前記切削工具を押し付けるものであるとよい。この場合に、前記第一の運動装置はロボットアームであり、前記第二の運動装置は、アクチュエータによって運動を駆動されるステージであるとよい。また、前記切削工程において、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記切削工具のたわみが所定量以下となるように、前記第二の運動装置の運動を制御するとよい。
前記切削工程において、単位時間あたりの切削体積が一定になるように、前記運動装置の運動を制御するとよい。
前記切削装置は、双腕ロボットを備え、前記双腕ロボットの一方のアームが、前記運動装置を構成し、前記双腕ロボットの他方のアームで、前記被加工物を保持した状態で、前記欠陥検出工程および前記切削工程を実施するとよい。この場合に、前記切削工程において、前記双腕ロボットの2つのアームのたわみ量が、所定量以下となるように、前記2つのアームの運動を制御するとよい。
前記切削装置は、前記切削工具で切削する箇所の近傍を撮影可能な撮影装置をさらに有し、前記撮影装置の撮影像に基づいて、切削すべき前記凸欠陥の近傍に前記切削工具を配置する接近工程を実施したうえで、前記欠陥検出工程を実施するとよい。この場合に、前記撮影装置は、二次元カメラであり、前記接近工程においては、前記撮影装置の撮影像とともに、前記被加工物の三次元CAD図を参照して、前記被加工物において前記凸欠陥が存在する位置を推定したうえで、前記凸欠陥の近傍に前記切削工具を配置するとよい。また、前記切削工程において、前記凸欠陥を切削した箇所を前記撮影装置で撮影し、前記撮影装置の撮影像に基づき、前記凸欠陥が十分に切削されているかを判定する確認工程を、前記切削工程の後に実施するとよい。
上記発明にかかる切削装置においては、切削工具を被加工物の表面に押し付けることによって、凸欠陥の位置および形状を検査してから、その欠陥を切削によって除去する。切削工具を被加工物の表面に押し付けた際に、被加工物の面から大きく突出した凸欠陥が形成されているほど、切削工具が大きくたわみ、力覚センサによって大きな力が検出されることになる。よって、力覚センサによる検出結果を基にして、被加工物の表面の各位置における突出高さから、凸欠陥の位置および形状を検知することができる。このように、凸欠陥に実際に触れて、凸欠陥の位置および形状を検知したうえで、切削を行うことで、凸欠陥の切削における精度を高めることができる。
このように、凸欠陥の位置および形状に関する検査を、凸欠陥の切削に用いる切削工具を兼用して実行できることで、凸欠陥を高精度で検出するための三次元スキャナやステレオカメラ等の立体形状測定装置を、切削装置に搭載する必要が生じない。それらの装置を設けるとしても、ごく簡素なもので済む。よって、切削装置の構成を簡素に保ちながら、凸欠陥の位置および形状を実際に確認したうえで、切削を行うことが可能となる。また、切削工具を被加工物の表面に接触させて移動させる動作や、力覚センサによる検出、力覚センサによる検出結果を処理して凸欠陥の位置および形状の情報に変換する工程は、いずれも、長い時間を要するものではなく、一連の欠陥検出工程および切削工程を、長い時間をかけずに完了することができる。さらに、切削工具を凸欠陥に実際に接触させて、凸欠陥の検出を行う動作は、人間が工具を凸欠陥に接触させて、感触を確認しながら切削を行う動作に近く、従来の手作業による凸欠陥の除去において培った知見を、切削装置による凸欠陥の除去においても、利用することができる。
ここで、切削工程において、力覚センサによって検出された力に基づいて、切削工具のたわみが所定量以下となるように、運動装置の運動を制御する場合には、切削工具に過剰な負荷を印加することなく、安定した条件で、欠陥検出工程および切削工程を実施することができる。
運動装置が、第一の運動装置と、第一の運動装置に取り付けられ、第一の運動装置と切削工具との間に介在されて切削工具を保持する、第一の運動装置よりも微細な運動の制御が可能である第二の運動装置と、を有し、欠陥検出工程において、第二の運動装置の運動によって、切削工具の位置を制御することで、被加工物の表面に切削工具を押し付けるものである場合には、微細に運動を制御することができる第二の運動装置によって、切削工具を被加工物の表面に押し付け、凸欠陥の検査を行うことにより、小さな凸欠陥であっても、その位置および形状を、正確に検出することができる。切削工具を凸欠陥の近傍に配置する動作等、微細な制御が要求されない動作は、第一の運動装置によって行えばよい。
この場合に、第一の運動装置がロボットアームであり、第二の運動装置が、アクチュエータによって運動を駆動されるステージである形態によれば、欠陥検出工程および切削工程を、自動的に実行しやすい。特に、欠陥検出工程において、第二の運動装置を用いた欠陥の検査を、高い精度で行うことができる。
また、切削工程において、力覚センサによって検出された力に基づいて、切削工具のたわみが所定量以下となるように、第二の運動装置の運動を制御する形態によれば、切削工程において、安定した条件で、凸欠陥の切削を進めやすい。
切削工程において、単位時間あたりの切削体積が一定になるように、運動装置の運動を制御する場合には、切削工具と凸欠陥の位置関係によらず、一定の切削速度で切削を進めることになるので、切削を高効率で進めることができ、また、削り残し量を少なく抑えやすい。
切削装置が、双腕ロボットを備え、双腕ロボットの一方のアームが、切削工具を保持して運動する運動装置を構成し、双腕ロボットの他方のアームで、被加工物を保持した状態で、欠陥検出工程および切削工程を実施する場合には、双腕ロボットの両方のアームの運動を利用することで、被加工物が複雑な形状を有する場合等でも、高い空間自由度で、欠陥検出工程および切削工程を実施することができる。切削工具と被加工物を保持したそれぞれのアームに、たわみが生じるが、力覚センサで、切削工具に印加される力を監視しながら切削を行うことで、安定した条件で切削を進めることができる。
この場合に、切削工程において、双腕ロボットの2つのアームのたわみ量が、所定量以下となるように、2つのアームの運動を制御する形態によれば、2つのアームにたわみが生じても、切削工具を一定の力で凸欠陥に押し付け、安定して切削を進めることができる。
切削装置が、切削工具で切削する箇所の近傍を撮影可能な撮影装置をさらに有し、撮影装置の撮影像に基づいて、切削すべき凸欠陥の近傍に切削工具を配置する接近工程を実施したうえで、欠陥検出工程を実施する場合には、凸欠陥のおおまかな位置を撮影装置で検出したうえで、切削工具を実際に被加工物の表面に接触させて、凸欠陥の検査を行うため、凸欠陥の発見と、凸欠陥の位置および形状の詳細な検査を、効率的に進めることができる。凸欠陥の位置および形状の詳細は、切削工具を接触させて、力覚センサを用いて取得することができるので、撮影装置としては、それほど高性能なものを用いなくても、凸欠陥を高い精度で検出することができる。例えば、ステレオカメラでなく、二次元カメラを用いるので十分である。
この場合に、撮影装置は、二次元カメラであり、接近工程において、撮影装置の撮影像とともに、被加工物の三次元CAD図を参照して、被加工物において凸欠陥が存在する位置を推定したうえで、凸欠陥の近傍に切削工具を配置する形態によれば、被加工物が複雑な三次元形状を有する場合でも、三次元CAD図を参照することにより、二次元カメラの撮影像に基づいて、凸欠陥の位置を、高い精度で三次元的に推定することができる。その推定した位置に、切削工具を近づけて、欠陥検出工程を実施することで、効率的に、凸欠陥の位置および形状に関する情報を取得することができる。
また、切削工程において、凸欠陥を切削した箇所を撮影装置で撮影し、撮影装置の撮影像に基づき、凸欠陥が十分に切削されているかを判定する確認工程を、切削工程の後に実施する形態によれば、凸欠陥を検出するための撮影装置を、切削後の被加工物の表面の検査にも兼用し、削り残しが十分に少なくなっているかを、確認することができる。削り残し量が多い場合には、適宜、欠陥検出工程および切削工程を繰り返せばよい。
本発明の一実施形態にかかる切削装置の全体を示す斜視図である。 上記切削装置のエンドエフェクタ近傍を示す分解斜視図である。 上記切削装置のエンドエフェクタ近傍を示す側面図である。 上記切削装置を用いた工程を説明する図であり、(a)は接近工程、(b)は欠陥検出工程を示している。 欠陥検出工程における力の検出を説明する図である。 切削工程について、凸欠陥と切削工具の位置関係による切削速度の変化を説明する図である。
以下に、本発明の一実施形態にかかる切削装置について説明する。本実施形態にかかる切削装置は、金属等よりなる被加工物(ワーク)の表面に存在するバリ等の凸欠陥を切削するための装置である。
[切削装置の構成]
図1に、本発明の一実施形態にかかる切削装置1の全体構成を示す。切削装置1は、運動装置として、ロボット10を備えている。ロボット10は、双腕ロボットとして構成されており、胴部11と、胴部11から突出した第一の運動装置としての第一アーム12、そして同様に胴部11から突出した第二アーム13とを有している。第一アーム12および第二アーム13は、それぞれ複数の関節を備えており、先端部12a,13aを、相互に独立して、三次元空間内で運動させることができる。
第一アーム12の先端部12aには、切削加工を行うためのエンドエフェクタ20が取り付けられている。エンドエフェクタ20の構成を、図2,3に示す。エンドエフェクタ20においては、複数の接続部材25を介して、第一アーム12の先端部12aに結合される基端側から、ステージ23、力覚センサ22、切削工具21が結合されている。ここで、切削工具21の軸に沿った方向を、z方向とし、z方向に垂直な面内の相互に直交する2つの方向を、x方向およびy方向とする。
ステージ23は、第一の運動装置12と切削工具21の間に介在される第二の運動装置として構成されており、サーボモータを備えたアクチュエータ24a,24bによって、それぞれx方向およびy方向への運動を駆動可能となっている。ステージ23は、ロボット10のアーム12,13よりも、微細な運動を制御することができる。本実施形態においては、ステージ23は、x方向およびy方向の2軸方向に運動可能となっているが、さらに好ましくは、z方向にもアクチュエータによって運動可能な3軸制御型のものであるとよい。
力覚センサ22は、公知の6軸の力覚センサとして構成されており、印加された力(荷重)および回転モーメントを、x,y,zのそれぞれの方向の成分に分解して、検出することができる。力覚センサ22には、切削工具21が結合されており、力覚センサ22によって、ワークW等の物体から切削工具21に印加される力およびモーメントを計測することができる。
切削工具21は、金属を切削することができる工具であり、ここでは、グラインダとして構成されている。切削工具21は、z方向に延出した長尺状の部材として構成されている。切削工具21の先端部には、先端バー21aが取り付けられ、z方向前方に延びている。先端バー21aがz軸を中心として高速で回転することにより、金属部材の表面に形成された凸構造を切削して除去することができる。
ロボット10の第二アーム13の先端部13aには、ワークWを固定することができる。ワークWの種類は、特に限定されるものではないが、図示した形態では、ワークWがタービンホイールとして構成されている。
ロボット10の胴部11の上端部には、カメラ30が設置されている。カメラ30の種類および用途は、特に限定されるものではないが、ここでは、ステレオカメラとして構成されており、切削装置1の周囲の状況を監視するために用いられる。ただし、カメラ30は、ワークWの切削のために実施される各工程において、ワークWおよびその近傍を撮影する用途に用いることもできる。あるいは、胴部11に設けられたカメラ30とは独立に、別の撮影装置が切削装置1に備えられ、ワークWの切削のために実施される各工程において、切削等の工程を実施している箇所の近傍を撮影するのに用いることができる。そのような別の撮影装置としては、例えば、エンドエフェクタ20とともに、第一アーム12に取り付ける形態を例示することができる。その場合に、別の撮影装置は、ステレオカメラではなく、二次元像を撮影する二次元カメラとして構成すればよい。
さらに切削装置1は、図示しない制御装置を備えている。制御装置は、CPU等の演算・制御部として構成されており、第一アーム12および第二アーム13を含むロボット10の運動、アクチュエータ24a,24bによるステージ23の運動、切削工具21の運転、カメラ30等の撮影装置の動作を含めて、切削装置1の各構成部材の運動および状態を制御することができる。また、制御装置は、力覚センサ22による検出結果および撮影装置による撮影像を取り込んで、それらの情報に対する処理や解析を行うことができる。さらに制御装置は、それらの情報や処理・解析結果に基づいて、ロボット10やステージ23の運動、切削工具21の運転等に対する制御を行うことができる。
本実施形態にかかる切削装置1においては、第二アーム13によって保持したワークWに対して、第一アーム12に設置したエンドエフェクタ20を用いて、ワークWの表面に形成されたバリ等の凸欠陥W1、つまり周囲の表面から突出した欠陥構造に対して、検出および切削を行う。金属の鋳造品や鍛造品として形成されたワークWの表面には、製造工程等に由来して、確率的に、バリ等の凸欠陥W1が形成されうるが、凸欠陥W1の発生箇所および形状は、個体ごとに変化しうる。例えば、ワークWの例として挙げているタービンホイールは、精密鋳造によって製造されることが多いが、そのような場合に、鋳造プロセスに由来して、表面の様々な位置に、様々な形状の凸欠陥W1が形成される場合がある。本実施形態にかかる切削装置1においては、そのような凸欠陥W1の位置および形状を検査したうえで、切削を行う。
具体的には、切削装置1は、接近工程、欠陥検出工程、切削工程、確認工程をこの順に実施する。最初に、接近工程において、切削工具21をワークW上の凸欠陥W1が存在する位置の近傍に配置する。そして、欠陥検出工程において、切削工具21を利用して、凸欠陥W1を検出し、その凸欠陥W1の位置および形状に関する詳細な情報を取得する。その情報に基づいて、切削工程で、切削工具21により、凸欠陥W1の切削を行う。さらに、確認工程において、切削による凸欠陥W1の除去が、要求される水準で達成されているかを確認する。
上記各工程の詳細については後に説明するが、自動的に運動制御が可能な運動装置に切削工具21を保持させて、その切削工具21を利用して、欠陥検出工程および切削工程を実施することで、作業者の手作業によらなくても、ワークWの表面上で、切削工具21を移動させながら、凸欠陥W1を検出し、さらに検出結果に基づいて凸欠陥W1を切削することができる。運動装置の種類は、特に限定されるものではないが、上記で説明した形態のように、第一の運動装置と、第一の運動装置に保持され、第一の運動装置よりも微細な運動制御を行える第二の運動装置とを用いることで、ワークWが複雑な形状を有する場合や、凸欠陥W1が小さい場合等、凸欠陥W1の検出や切削が困難となりやすい場合でも、凸欠陥W1の検出および切削を高精度に行うことができる。ロボットアーム12のように、広い空間で自在に運動することができる第一の運動装置によって、ワークWとエンドエフェクタ20を、多様な相対位置に配置したうえで、アクチュエータ24a,24bによって駆動されるステージ23のように、微細な運動を行える第二の運動装置を用いて、切削工具21を、ワークWの表面上またはその近傍の所定の位置に、正確に配置することができるからである。
ワークWは、ロボットアームのような運動装置に保持させなくてもよく、例えば、定盤等に固定した状態で、上記の各工程を実施してもよい。しかし、ワークWも運動装置に保持させ、エンドエフェクタ20の運動だけでなく、ワークWの運動も利用して、上記各工程を実施することで、ワークWの形状が複雑である場合等にも、凸欠陥W1の見落としや切削ミスを低減し、凸欠陥W1の検出および切削を正確に行うことができる。例えば、ワークWがタービンホイールである場合に、三次元的な曲面形状を有する羽根を多数有しており、隣接する羽根の陰に相当する部位に凸欠陥W1が形成される場合もあるが、エンドエフェクタ20のみでなく、ワークWの方も運動させながら各工程を実施することで、そのような凸欠陥W1も、見落とさずに正確に検出し、切削することが可能となる。
特に、ワークWを保持する運動装置も、エンドエフェクタを保持する第一の運動装置12と同様に、ロボットアームよりなることが、運動や制御の自由度の観点等から好ましい。特に、上記で説明したように、双腕ロボットを用い、その一方のアーム12でエンドエフェクタ20を保持し、他方のアーム13で、ワークWを保持するようにすることが好ましい。このように、エンドエフェクタ20だけでなく、ワークWを保持する運動装置も、ロボットアームとして構成される場合には、ロボットアームの柔軟性(コンプライアンス)によって、両アーム12,13にたわみが生じ、ワークWとエンドエフェクタ20の間の相対位置や相互への力の印加に影響を与える可能性があるが、後に説明するように、欠陥検出工程や切削工程において、力覚センサ22で検出した力に基づいて、力制御を行うことにより、正確に、切削工具21をワークWに対して所定の位置関係に配置し、所定の力が相互間に印加されるように制御することが可能となる。各工程において、力覚センサ22での計測結果に加え、両アーム12,13のインピーダンスを監視しながら、両アーム12,13のたわみが所定量以下に抑えられるように、両アーム12,13に対してコンプライアンス制御を行う構成とすれば、さらに好ましい。
[接近工程]
ワークWの表面の凸欠陥W1を切削するにあたり、最初に、接近工程を実施し、切削すべき凸欠陥W1の近傍に切削工具21を配置しておくことが好ましい。接近工程および以降の各工程を実施する間、ワークWは、第二アーム13の先端部13aで保持した状態としておく。
接近工程は、撮影装置でワークWを撮影した撮影像を利用して実施する。凸欠陥W1の位置および形状の詳細に関する検査は、次の欠陥検出工程において行うので、接近工程においては、凸欠陥W1の有無を判定することができ、さらに凸欠陥W1の大まかな位置を検知することができればよいので、撮影装置として、それほど高性能なものを用いる必要はない。撮影装置としては、胴部11の上部に配置したカメラ30(ステレオカメラ)を用いても、別途、第一アーム12にエンドエフェクタ20とともに取り付けた撮影装置(二次元カメラ)を用いてもよい。ワークWを近距離から撮影できる等の観点から、後者の撮影装置を用いることが好ましい。
接近工程においては、第二アーム13によって支持したワークWに対して、撮影装置を用いて撮影を行い、撮影像を取得する。この際、2つのアーム12,13を運動させて、撮影装置とワークWの間の相対位置を変化させながら、ワークWの表面の広い領域に対して、また、死角や陰が生じないよう、ワークWに対して多様な角度から、撮影像を取得することが好ましい。例えば、ワークWがタービンホイールである場合に、ワークWを撮影装置に対して回転させながら、1つ1つの羽根の表面に対して、撮影像を取得するとよい。
撮影像は制御装置に取り込まれ、解析に供される。解析においては、ワークWの表面に、バリ等の凸欠陥W1が存在するか否かを判定する。さらに、凸欠陥W1が存在すると判定された場合には、ワークW上において、その凸欠陥W1が存在する位置を推定する。これらの工程は、公知の画像解析法を適用して行えばよい。凸欠陥W1の有無の判定や、割れ等、凸欠陥以外の欠陥との区別には、機械学習を利用してもよい。解析の結果、ワークWの表面に凸欠陥W1が存在しないと判定された場合には、そのワークWに対しては、欠陥検出工程以降の各工程を実施する必要がないので、製品としての出荷等、下流の工程に供給すればよい。一方、凸欠陥W1が存在すると判定された場合には、ワークWの表面における凸欠陥W1の位置を推定する。この際、凸欠陥W1の位置は、ワークWの中心軸等、ワークW上の基準座標に対する位置として指定すればよい。
凸欠陥W1の位置の推定に際して、ワークWの撮影像に加えて、ワークWの設計図等、別の情報を合せて参照すれば、凸欠陥W1の位置の推定を、さらに高い精度で行うことが可能となる。例えば、ワークWの三次元CAD図を参照するようにすればよい。そうすれば、撮影装置が簡素な二次元カメラである一方、ワークWがタービンホイールのように複雑な三次元形状を有する場合でも、凸欠陥W1の位置を、三次元的に、高精度に推定することが可能となる。
撮影像を利用して凸欠陥W1の位置が推定できれば、第一アーム12を運動させることで、その推定した位置の近傍に、切削工具21の先端バー21aを配置する。第一アーム12に加えて、第二アーム13も運動させるようにしてもよい。この際、図4(a)に示すように、ワークWの各部や、切削装置1の構成部品等、周囲に存在する物体に切削工具21が接触することがないように、制御装置が、切削工具21の運動経路Pを設定する。このように、障害物を回避しながら三次元的に運動経路Pを設定するアルゴリズムやプログラムは公知であり、それらを適宜利用すればよい。運動経路Pの終点において、切削工具21の先端バー21aを凸欠陥W1に接触させる必要はなく、次の欠陥検出工程において接触させられる程度に、十分に凸欠陥W1の近くに配置しておけばよい。
[欠陥検出工程]
次に、欠陥検出工程において、切削工具21をワークWの表面に接触させて、力覚センサ22で検出される力の情報に基づいて、ワークW上において凸欠陥W1が存在する位置および凸欠陥W1の形状を検査する。欠陥検出工程によって、凸欠陥W1の位置および形状を正確に検知したうえで、次の切削工程を実施することで、凸欠陥W1の切削を正確に行うことが可能となる。
欠陥検出工程を実施するに当たり、第一アーム12およびステージ23の運動を制御して、切削工具21の先端バー21aを、凸欠陥W1が存在すると推定される位置、またはその近傍において、ワークWの表面に向かって押し付ける。この際、切削工具21は運転されず、先端バー21aが軸回転しない状態に停止されている。その状態で、図4(b)に示すように、先端バー21aの側面を、ワークWの表面に接触させ、ワークWの表面に垂直な方向(方向d1)に沿って、ワークWに向かう力を印加する。
このようにワークWの表面に対して切削工具21を押し付けた際に、切削工具21には、たわみが発生することになる。この際のたわみの大きさは、ワークWの表面の突出高さに依存する。図5に示すように、切削工具21を片持ち梁構造に近似したモデルを想定する。周囲のワークWの表面から垂直に突出した凸構造(凸欠陥W1)に対して、切削工具21の先端を垂直に押し付けると、切削工具21がたわむ。この際、切削工具21の先端に印加される力をF、切削工具21の先端の変位量をδとすると、それらは、下の式(1)の関係をとる。
F=kδ (1)
ここで、kはコンプライアンス係数であり、事前の試験等により、実際の切削工具21に対して求めることができる。
式(1)より、凸構造が高く突出したものであり、切削工具21先端に大きな変位量δが与えられるほど、切削工具21に大きな力Fが印加されることになる。切削工具21の先端に力Fが印加されると、切削工具21の基端側に結合された力覚センサ22によって、その力Fの方向および大きさが検知される。つまり、切削工具21の先端が押し付けられた位置において、ワークWの表面が高く突出しているほど、力覚センサ22によって検出される力Rが大きくなる。力覚センサ22によって検出される力Rと、切削工具21の先端に印加された力Fの大きさは、力Fが印加される位置と、力Rが検出される位置の間に距離が存在することにより、一致しないが、事前の試験等により、両者の間の対応関係を見積もることができる。また、力覚センサ22によって検出される力Rを、切削工具21の先端の変位量δに対応づけることができる。
このように、ワークWの表面のある位置において、切削工具21の先端バー21aを表面に対して押し付け、力覚センサ22で、切削工具21に印加される力を検出することで、その位置におけるワークWの表面の高さを検知することができる。ワークWの表面に沿った方向(方向d2)に切削工具21を移動させながら、力覚センサ22を用いてワークWの表面の高さを検知する工程を繰り返すことで、ワークWの表面における高さの分布を検出することができる。そして、ワークWの表面のどの位置に、高さが大きくなった領域が存在しているかに基づいて、ワークWの表面において凸欠陥W1が存在する位置を知ることができる。さらに、具体的な高さ分布の状態に基づいて、凸欠陥W1の形状、つまりどのような形および大きさを有する凸欠陥W1が形成されているのかを、知ることができる。ワークWの表面に垂直な方向d1への切削工具21の押し付け、およびワークWの表面に沿った方向d2への移動に要する切削工具21の運動は、ステージ23によって行えばよい。d1方向およびd2方向は、切削工具21の回転軸に垂直な平面であるxy平面内に存在している。
凸欠陥W1に実際に切削工具21を接触させて、ワークWの表面をなぞるようにして、凸欠陥W1を検出することから、ワークWの表面における凸欠陥W1の位置および形状を、正確に検査することができる。特に、ロボット10のアーム12,13よりも運動を微細に制御することができるステージ23を用いて、ワークWの表面への切削工具21の押し付けおよびワークWの表面に沿った切削工具21の移動を行えば、凸欠陥W1の位置および形状の検出において、高い精度を得ることができる。鋳造工程において生じるバリ等、凸欠陥W1には、ワークWの表面のいずれかの位置に、確率的に生じるものが多く、凸欠陥W1の形成の有無および形成位置や形状は、個体ごとに大きく異なる可能性がある。しかし、接近工程において、凸欠陥W1の有無および大まかな位置を把握して、その位置に切削工具21を接近させたうえで、その位置の近傍で欠陥検出工程を実施し、切削工具21の運動を微細に制御しながら、欠陥の位置および形状を詳細に検査することで、ワークWが大きなサイズや複雑な形状を取る場合にも、凸欠陥W1の検出と位置および形状の把握を、効率的かつ正確に行うことができる。
欠陥検出工程において、凸欠陥W1の位置および形状の検査を、凸欠陥W1の切削を行うための切削工具21を用いて実行することで、凸欠陥W1の検査に特化した装置を切削装置1に設ける必要がなく、簡素な装置構成によって、凸欠陥W1の位置および形状を高精度に検出することができる。また、ワークWの表面に沿って切削工具21を移動させながら力覚センサ22で力を検出し、検出結果を凸欠陥W1の位置および形状の情報に変換する工程は、三次元スキャナやステレオカメラ等の立体形状測定装置を用いて凸欠陥W1の解析を行う工程に比べて、長い時間を要するものではなく、凸欠陥W1の検出を短時間で完了することができる。さらに、ワークWの表面をなぞるようにして切削工具21を移動させながら、切削工具21に印加される力を検出することで、凸欠陥W1を検出する工程は、熟練の作業者が、ワークWの表面を手や切削工具21で触れながら、感覚を頼りに凸欠陥W1の切削を行う工程との間に類似性を有するため、手作業での切削において培われたノウハウを、切削装置1における欠陥検出工程にも、移行しやすい。
[切削工程]
欠陥検出工程において、ワークWの表面の凸欠陥W1の位置および形状を検出すると、次に、切削工程を実施し、検出した凸欠陥W1の切削を行う。この際、検出された凸欠陥W1を切削できる位置に切削工具21の先端バー21aを配置し、軸回転させながら、ワークWの表面に沿って切削工具21を移動させ(方向d2)、凸欠陥W1を切削して除去する。ワークWの表面上で凸欠陥W1として突出している位置および突出量の分布が、先の欠陥検出工程によって既知となっているので、その情報を利用して、切削工具21の位置を制御することで、正確な位置に対して、切削を行うことができる。そのため、切削すべき凸欠陥W1の切削が不十分になる事態や、切削の必要がない箇所を誤って切削する事態等、切削の誤りや過不足が生じにくい。
切削を行っている間にも、切削工具21にたわみが生じ、上記で欠陥検出工程について図5を参照して説明したように、切削している箇所においてワークWの表面の突出高さが大きくなっているほど、切削工具21のたわみ量が大きくなる。切削工具21のたわみは、切削工具21による切削の効率や安定性に影響を与え、ある程度たわみが大きくなると、所定の速度で安定して切削を行うことが難しくなる可能性がある。そこで、力覚センサ22によって検出される力Rに基づいて、切削工具21のたわみが所定値以下になるように、ワークWの表面に向かって切削工具21を押し付ける力を制御しながら(方向d1)、凸欠陥W1の切削を行えばよい。つまり、力覚センサ22で検出される力Rの大きさが所定以下となるように、方向d1に沿った切削工具21の運動を制御すればよい。すると、凸欠陥W1の切削を、安定した条件で進めやすくなる。この場合には、ワークWの表面に垂直な方向d1に力制御を行いながら、ワークWの表面に沿った方向d2に切削工具21の位置を移動させるコンプライアンス制御を行うことになる。このようなコンプライアンス制御を伴う切削も、切削工具21のたわみを利用して凸欠陥W1の検査を行う欠陥検出工程と同様に、熟練の作業者が切削中に工具から伝わる感覚を頼りに工具の運動を制御する過程との間に類似性を有し、手作業による切削で蓄積された知見を利用しやすい。切削工具21の運動は、ステージ23の運動に、適宜ロボット10の第一アーム12の運動を組み合わせて、制御すればよい。
凸欠陥W1の切削を行う間、ワークWの表面に沿った方向d2への切削工具21の移動速度は、一定としてもよいが、切削工具21による切削速度、つまり単位時間あたりに切削される体積を可及的に一定とするように、切削工具21の移動速度を制御することが好ましい。図6に模式的に示すように、切削工具21を方向d2に沿って一定速度で移動させる場合には、凸欠陥W1と切削工具21の位置関係の変化に伴って、切削速度が変化する。つまり、位置P1として表示するように、切削工具21が凸欠陥W1に徐々に切り込んでいく初期においては、切削工具21が凸欠陥W1に接触する接触面積が切削工具21の進行に伴って増大するため、切削速度が増加する方向に変化する。しかし、位置P2として表示するように、切削工具21の全域が凸欠陥W1に切り込み、切削工具21が進行しても切削工具21の接触面積が変化しなくなると、切削速度は一定となる。さらに、位置P3として表示するように、切削の終盤に、切削工具21が徐々に凸欠陥W1から脱出する状態になると、切削工具21の進行に伴って切削工具21の接触面積が低下し、切削速度が減少するようになる。
そこで、上記のような切削速度の変化を打ち消すように、方向d2に沿った切削工具21の移動速度を変化させて、切削速度を一定とすることができれば、切削の効率を高めることができ、削り残しも低減できる。具体的には、切削工具21と凸欠陥W1の間の接触面積が増加している間は(位置P1)、切削工具21の運動速度を、高速の状態から徐々に遅くし、接触面積が一定になると(位置P2)、切削工具21の運動速度も一定とすればよい。そして、接触面積が減少するようになると(位置P3)、運動速度を徐々に上昇させればよい。このような方向d2に沿った位置制御を、方向d1に沿った力制御と合せて行うことが好ましい。
[確認工程]
切削工程を完了すると、切削を行った箇所に対して、確認工程を実施することが好ましい。確認工程においては、切削工程において凸欠陥W1を切削した箇所を、撮影装置で撮影し、撮影像に基づいて、凸欠陥W1が十分に切削されているかどうかを判定する。撮影像の取得は、最初の接近工程において行ったのと同じ撮影装置を用いて、同様に行えばよい。ここでも、三次元CAD図等、撮影像以外の情報を併用しながら、判定を行うことで、切削状態を一層正確に検査することができる。
もし、確認工程において、凸欠陥W1の切削が、要求される水準に達しておらず、許容できない削り残しがある場合には、適宜、再度切削工程を実施し、切削をやり直せばよい。切削工程を再度実施する前に、再度欠陥検出工程を実施し、その時点で改めて切削する必要のある凸欠陥W1の位置および形状を、検査しておいてもよい。このように、適宜欠陥検出工程を挟みながら、確認工程と切削工程を繰り返すことで、所定の水準まで平滑化された表面を、ワークWにおいて得ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 切削装置
10 ロボット
11 胴部
12 第一アーム(第一の運動装置)
13 第二アーム
20 エンドエフェクタ
21 切削工具
21a 先端バー
22 力覚センサ
23 ステージ(第二の運動装置)
24a,24b アクチュエータ
30 カメラ
P 運動経路
W ワーク(被加工物)
W1 凸欠陥

Claims (11)

  1. 被加工物の凸欠陥を切削可能な切削工具と、
    前記切削工具を保持して運動可能な運動装置と、
    前記被加工物から前記切削工具に印加される力を計測する力覚センサと、
    前記力覚センサによる検出結果を参照して、前記運動装置の運動および前記切削工具の運転を制御することができる制御装置と、を有し、
    前記運動装置によって、前記被加工物の表面に前記切削工具を押し付け、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記被加工物上の前記凸欠陥の位置および形状を検査する欠陥検出工程と、
    前記欠陥検出工程での検査結果に基づいて、前記凸欠陥を切削する切削工程と、を実施する、切削装置。
  2. 前記切削工程において、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記切削工具のたわみが所定量以下となるように、前記運動装置の運動を制御する、請求項1に記載の切削装置。
  3. 前記運動装置は、
    第一の運動装置と、
    前記第一の運動装置に取り付けられ、前記第一の運動装置と前記切削工具との間に介在されて前記切削工具を保持する、前記第一の運動装置よりも微細な運動の制御が可能である第二の運動装置と、を有し、
    前記欠陥検出工程において、前記第二の運動装置の運動によって、前記切削工具の位置を制御することで、前記被加工物の表面に前記切削工具を押し付ける、請求項1に記載の切削装置。
  4. 前記第一の運動装置はロボットアームであり、
    前記第二の運動装置は、アクチュエータによって運動を駆動されるステージである、請求項3に記載の切削装置。
  5. 前記切削工程において、前記力覚センサによって検出された力に基づいて、前記切削工具のたわみが所定量以下となるように、前記第二の運動装置の運動を制御する、請求項3に記載の切削装置。
  6. 前記切削工程において、単位時間あたりの切削体積が一定になるように、前記運動装置の運動を制御する、請求項1に記載の切削装置。
  7. 前記切削装置は、双腕ロボットを備え、
    前記双腕ロボットの一方のアームが、前記運動装置を構成し、
    前記双腕ロボットの他方のアームで、前記被加工物を保持した状態で、前記欠陥検出工程および前記切削工程を実施する、請求項1に記載の切削装置。
  8. 前記切削工程において、前記双腕ロボットの2つのアームのたわみ量が、所定量以下となるように、前記2つのアームの運動を制御する、請求項7に記載の切削装置。
  9. 前記切削装置は、前記切削工具で切削する箇所の近傍を撮影可能な撮影装置をさらに有し、
    前記撮影装置の撮影像に基づいて、切削すべき前記凸欠陥の近傍に前記切削工具を配置する接近工程を実施したうえで、前記欠陥検出工程を実施する、請求項1に記載の切削装置。
  10. 前記撮影装置は、二次元カメラであり、
    前記接近工程においては、前記撮影装置の撮影像とともに、前記被加工物の三次元CAD図を参照して、前記被加工物において前記凸欠陥が存在する位置を推定したうえで、前記凸欠陥の近傍に前記切削工具を配置する、請求項9に記載の切削装置。
  11. 前記切削工程において、前記凸欠陥を切削した箇所を前記撮影装置で撮影し、前記撮影装置の撮影像に基づき、前記凸欠陥が十分に切削されているかを判定する確認工程を、前記切削工程の後に実施する、請求項9に記載の切削装置。
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