JP2023151335A - 液体ブロー成形方法 - Google Patents

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Yuichi Okuyama
賢一 陶山
Kenichi Toyama
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Abstract

【課題】エア抜き作業を、排出される液量を低減しつつ容易に行うことが可能な液体ブロー成形装置を提供することである。【解決手段】プリフォーム2から液体入り容器Cを成形する液体ブロー成形方法であって、ブローノズル23をプリフォーム2の口部2aに係合させるノズル係合工程と、加圧液体供給部30からプリフォーム2の内部に加圧した液体Lを供給してプリフォーム2を所定形状の容器に成形する成形工程と、成形工程の後、シール体27によりブローノズル23を閉塞するノズル閉塞工程と、ノズル閉塞工程の後、排出ポート26を開き、且つ、液体Lを収納するタンク31を加圧液体供給部30に連通させた状態として、タンク31から加圧状態の液体Lを供給し、加圧液体供給部30を作動させることなく、供給路24の内部の液体Lを所定量だけ排出ポート26から供給路24の外に排出する排出工程と、を有することを特徴とする液体ブロー成形方法。【選択図】図6

Description

本発明は、有底筒状のプリフォームから内容液を収容した液体入り容器を成形する液体ブロー成形方法に関する。
ポリプロピレン(PP)製のボトルやポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトルに代表されるような合成樹脂製の容器は、飲料、化粧品、薬品、洗剤、シャンプー等のトイレタリーなどの様々な液体を内容液として収容する用途に使用されている。このような容器は、上記したような熱可塑性を有する合成樹脂材料によって有底筒状に形成されたプリフォームをブロー成形することにより製造されるのが一般的である。
プリフォームを容器に成形するブロー成形としては、プリフォームの内部に供給する加圧媒体として、加圧エアに替えて加圧した液体を用いるようにした液体ブロー成形が知られている。
例えば特許文献1には、予め延伸性を発現する温度にまで加熱しておいたプリフォームをブロー成形用の金型にセットするとともに当該プリフォームの口部にブローノズルを係合させ、加圧液体供給部から当該ブローノズルを通して所定の圧力にまで加圧した液体を供給することにより、プリフォームを金型のキャビティに沿った所定形状の容器に成形するようにした液体ブロー成形方法が記載されている。このような液体ブロー成形方法によれば、プリフォームに供給する液体として飲料等の最終的に製品として容器に収容される内容液を使用することにより、容器の成形と当該容器への内容液の充填とを同時に行って内容液を収容した液体入り容器を容易に成形することができるので、成形後の容器への内容液の充填工程を省略して、その生産工程や生産ライン(装置)の構成を簡略化することができる。
特開2017-196872号公報
液体ブロー成形は、加圧した液体をプリフォームに充填して成形を行うので、ブローノズルに連なるノズルユニットの供給路に空気等の気体が混入すると、液体の圧力が十分に高まらずに成形性が低下する、充填される液体の量が不安定になるなどの問題が生じることになる。特に、液体の入れ替えを行った際には供給路に空気等の気体が混入し易く、また、成形後の容器内にヘッドスペースを形成するためにサックバック工程を行った場合には、液体ブロー成形時に空気を巻き込んだ液体をサックバックの際に供給路に吸い戻すことになるので、供給路に徐々に空気が蓄積することになる。
これに対して、液体ブロー成形を開始する前や所定の頻度で、ブローノズルを閉塞するシール体を閉じ、ノズルユニットの供給路に接続された排出配管を開いた状態で加圧液体供給部を作動させることで、供給路の内部の空気が混入している液体を排出配管から外部に排出するエア抜き作業を行うことが考えられる。
しかし、上記従来の方法では、ノズルユニットと加圧液体供給部とを接続する配管や、供給路に接続された排出配管などに空気が溜り易いため、エア抜き作業の際に加圧液体供給部により供給路の内部の液体に大きな圧力を加える必要があり、エア抜き作業が煩雑になるとともに、多くの液体が外部に無駄に排出されてしまうという問題点があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エア抜き作業を、排出される液量を低減しつつ容易に行うことが可能な液体ブロー成形方法を提供することにある。
本発明の液体ブロー成形方法は、有底筒状のプリフォームから内容液を収容した液体入り容器を成形する液体ブロー成形方法であって、供給路を介して加圧液体供給部に接続されたブローノズルを前記プリフォームの口部に係合させるノズル係合工程と、前記加圧液体供給部から前記供給路と前記ブローノズルとを通して前記プリフォームの内部に加圧した液体を供給して該プリフォームを所定形状の容器に成形する成形工程と、前記成形工程の後、シール体により前記ブローノズルを閉塞するノズル閉塞工程と、前記ノズル閉塞工程の後、前記供給路に連なる排出ポートを開き、且つ、液体を収納するタンクを前記加圧液体供給部に連通させた状態として、前記タンクから加圧状態の液体を供給し、前記加圧液体供給部を作動させることなく、前記供給路の内部の液体を所定量だけ前記排出ポートから前記供給路の外に排出する排出工程と、を有することを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記タンクには加圧状態の液体が収納されているのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記タンクの内部に加圧エアを供給して前記タンクに収納されている液体を加圧状態とするのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記ノズル閉塞工程の後、且つ、前記排出工程の前に、前記タンクを前記加圧液体供給部に連通させて、前記加圧液体供給部に次の成形工程に使用する液体を充填する充填工程を行うのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記成形工程の後、且つ、前記ノズル閉塞工程の前に、前記加圧液体供給部を逆方向に作動させて、前記成形工程において所定形状に成形された容器の内部から前記供給路に所定量の液体を吸い戻すサックバック工程を行うのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記成形工程において、延伸ロッドにより前記プリフォームを軸方向に延伸させるとともに、前記ノズル閉塞工程の後に、前記成形工程において所定形状に成形された容器から前記延伸ロッドを引き抜くのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、サブタンクに収納されている液体を前記タンクに供給するのが好ましい。
本発明によれば、エア抜き作業を、排出される液量を低減しつつ容易に行うことが可能な液体ブロー成形装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態である液体ブロー成形方法に用いることができる液体ブロー成形装置の一例を示す説明図である。 ノズル係合工程を行った状態の液体ブロー成形装置を示す説明図である。 成形工程を行った状態の液体ブロー成形装置を示す説明図である。 サックバック工程を行った後、ノズル閉塞工程を行った状態の液体ブロー成形装置を示す説明図である。 充填工程を行った状態の液体ブロー成形装置を示す説明図である。 排出工程を行っている状態の液体ブロー成形装置を示す説明図である。 変形例に係る液体ブロー成形方法に用いることができる液体ブロー成形装置の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に例示説明する。
本発明の液体ブロー成形方法は、有底筒状のプリフォームから内容液を収容した液体入り容器を成形する液体ブロー成形方法であって、供給路を介して加圧液体供給部に接続されたブローノズルをプリフォームの口部に係合させるノズル係合工程と、加圧液体供給部から供給路とブローノズルとを通してプリフォームの内部に加圧した液体を供給してプリフォームを所定形状の容器に成形する成形工程と、成形工程の後、シール体によりブローノズルを閉塞するノズル閉塞工程と、ノズル閉塞工程の後、供給路に連なる排出ポートを開き、且つ、液体を加圧状態で収納するタンクを加圧液体供給部に連通させた状態として、加圧液体供給部を作動させることなく、供給路の内部の液体を所定量だけ排出ポートから供給路の外に排出する排出工程と、を有することを特徴とするものであり、例えば、図1に示す構成の液体ブロー成形装置1を用いて実施することができる。
図1に示す液体ブロー成形装置1は、プリフォーム2を液体ブロー成形によって内部に内容液を収容した液体入り容器に成形するものである。なお、液体ブロー成形とは、プリフォーム2に供給する加圧媒体(加圧流体)として、エアブロー成形の際に用いられる加圧エアに替えて、加圧した液体を用いて行うブロー成形のことである。
プリフォーム2に供給される液体L、つまり成形後の液体入り容器に収容される内容液Lとしては、例えば飲料、化粧品、薬品、洗剤、シャンプー等のトイレタリーなどの様々な液体を用いることができる。
プリフォーム2としては、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料によって、開口端となる円筒状の口部2aと、口部2aに連なるとともに下端が閉塞された円筒状の胴部2bとを有する有底筒状に形成されたものが用いられる。
なお、プリフォーム2としては、上記形状のものに限らず、有底筒状であれば、成形後の容器の形状等に応じて種々の形状のものを用いることができる。
詳細は図示しないが、口部2aの外壁面には、成形後の液体入り容器の口部2aに閉塞キャップ(不図示)を打栓(アンダーカット係合)によって装着するための係合突起が設けられている。なお、口部2aの外壁面に係合突起に替えて雄ネジを設けて閉塞キャップを口部2aにねじ結合により装着する構成とすることもできる。
液体ブロー成形装置1は、ブロー成形用の金型10を有している。金型10は、例えばボトル形状などの容器の最終形状に対応した形状のキャビティ11を有している。キャビティ11は金型10の上面において上方に向けて開口している。プリフォーム2は、胴部2bが金型10のキャビティ11の内部に配置されるとともに口部2aが金型10から上方に突出した状態となって金型10に装着される。
金型10は左右に型開きすることができるようになっており、プリフォーム2を液体入り容器に成形した後に金型10を左右に開くことで、当該液体入り容器を金型10から取り出すことができる。
金型10の上方には、プリフォーム2の内部に液体Lを供給するためのノズルユニット20が設けられている。ノズルユニット20は本体ブロック21を有し、本体ブロック21は金型10に対して上下方向に相対移動自在となっている。本体ブロック21の下端には支持ブロック22が設けられ、この支持ブロック22により支持されて本体ブロック21の下端にはブローノズル23が装着されている。ブローノズル23は略円筒状に形成されており、本体ブロック21が下方側のストローク端にまで下降したときに金型10に装着されたプリフォーム2の口部2aに上方側から係合する。
本体ブロック21の内部には上下方向に延びる供給路24が設けられている。供給路24はブローノズル23に液体Lを供給するための流路であり、その下端においてブローノズル23に連通している。また、本体ブロック21には、供給路24の上下方向中央部に連通する供給ポート25及び供給路24の上端部分に連通する排出ポート26が設けられている。
供給路24の内部にはブローノズル23を開閉するためのシール体27が配置されている。シール体27はノズルユニット20に上下方向に移動自在に設けられた軸体28の下端に固定され、供給路24の内部で上下方向に移動自在となっている。シール体27は円柱状に形成されており、下方側のストローク端位置である閉位置にまで移動したときに下端面においてブローノズル23の上面に当接してブローノズル23を閉塞する。一方、シール体27が閉位置から上方に向けて移動すると、ブローノズル23は開かれて供給路24と連通される。
図示するように、液体ブロー成形装置1は延伸ロッド29を備えた構成とすることもできる。延伸ロッド29は、軸体28の軸心に該軸体28に対して上下方向に相対移動自在に挿入されており、シール体27の軸心を貫通してシール体27の下端から出没可能に設けられている。延伸ロッド29は図示しない駆動源により駆動されて下方に向けて移動することにより、プリフォーム2を軸方向に延伸させることができる。このように、延伸ロッド29を設けた構成とした場合には、液体ブロー成形装置1は、プリフォーム2を延伸ロッド29により軸方向に延伸させつつ口部2aから供給される加圧した液体Lにより径方向に延伸させる二軸延伸ブロー成形を行うことができる。なお、液体ブロー成形装置1は、延伸ロッド29を備えない構成とすることもできる。
供給ポート25には、配管P1により加圧液体供給部30が接続されている。加圧液体供給部30は、例えばシリンダ30aとプランジャー30bとを備えたプランジャーポンプで構成することができる。加圧液体供給部30が作動すると、加圧された液体Lが配管P1、供給路24を通してブローノズル23に供給される。配管P1には、配管P1の内部の液体Lの圧力を計測する圧力計PG1が設けられている。
加圧液体供給部30には配管P2によりタンク31が接続されている。タンク31は、加圧液体供給部30に供給する液体Lを収容し、加圧液体供給部30に向けて加圧状態で液体Lを供給するものである。本実施形態では、タンク31は密閉状の容器となっており、加圧手段としての加圧エア供給部32から内部に加圧エアが供給されることで、内部に収納した液体Lが加圧状態とされるようになっている。タンク31の内部は、後述する排出工程の際に当該排出工程を行うのに必要な程度の加圧状態とされていればよく、排出工程以外においては非加圧状態であってもよく、より低い加圧状態であってもよい。また、タンク31の内部は、常に一定の加圧状態とされてもよい。この場合、タンク31に当該タンク31の内部の圧力を計測する圧力計PG2を設け、圧力計PG2で計測される圧力が、液体Lの粘度等に応じて設定される所定の範囲となるように加圧エア供給部32の作動を制御する構成とすることができる。なお、加圧エア供給部32とは別の構成の加圧手段を用いてタンク31の内部の液体Lを加圧状態として加圧液体供給部30に向けて加圧状態で液体Lを供給する構成としてもよく、タンク31を排出ポート26よりも高い位置に配置し、液体Lの自重によって加圧液体供給部30に向けて加圧状態で液体Lを供給する構成としてもよく、タンク31と加圧液体供給部30との間の配管P2にポンプを設け、当該ポンプにより液体Lをタンク31から加圧液体供給部30に向けて圧送することで加圧液体供給部30に向けて加圧状態で液体Lを供給する構成としてもよい。
配管P2には開閉弁V1が設けられており、開閉弁V1が開かれると、タンク31の内部の液体Lが配管P2を通して加圧液体供給部30に加圧状態で供給される。なお、タンク31は、液体Lを所定温度にまで加熱して当該温度に保持する構成とすることもできる。
排出ポート26は、排出用の配管P3が接続されている。配管P3には開閉弁V2が設けられ、開閉弁V2により配管P3ないし排出ポート26を開閉することができるようになっている。
加圧液体供給部30は、シール体27が上方に移動してブローノズル23が開かれ、開閉弁V1、V2が閉じられた状態において正方向(加圧方向)に作動することにより、所定圧力にまで加圧した液体Lを配管P1、供給ポート25、供給路24及びブローノズル23を介してプリフォーム2の内部に供給することができる。また、加圧液体供給部30は、シール体27によってブローノズル23が閉塞され、開閉弁V2が閉じられるとともに開閉弁V1が開かれた状態において逆方向(吸引方向)に作動することにより、タンク31に収容されている液体Lをシリンダ30aの内部に吸引することができる。
一方、シール体27によってブローノズル23が閉じられた状態において、加圧液体供給部30を作動させることなく開閉弁V1及び開閉弁V2が開かれると、タンク31に収納された液体Lが加圧液体供給部30、配管P1及び供給ポート25を通して供給路24に加圧状態で供給されることで、供給路24の内部の液体Lが排出ポート26から配管P3を通して外部に排出される。
ノズルユニット20、シール体27、延伸ロッド29、加圧液体供給部30、開閉弁V1、開閉弁V2、加圧エア供給部32等の作動は図示しない制御装置によって統合的に制御される。この制御は、圧力計PG1の値を参照して行うことができる。なお、開閉弁V1、開閉弁V2は、制御装置によって制御可能な電磁弁に構成されるのが好ましい。
次に、このような構成の液体ブロー成形装置1を用いて、有底筒状のプリフォーム2から所定形状の容器の内部に内容液が収容されてなる液体入り容器Cを成形する方法(本発明の液体ブロー成形方法)について説明する。
まず、図1に示すように、予めヒーター等の加熱手段(不図示)を用いて延伸性を発現する程度の所定の温度(例えば80℃~150℃)にまで加熱しておいたプリフォーム2をブロー成形用の金型10に装着し、型締めする。
プリフォーム2が金型10に装着されると、次に、ノズル係合工程が行われる。ノズル係合工程においては、ノズルユニット20を金型10に向けて下降させ、供給路24を介して加圧液体供給部30に接続されたブローノズル23をプリフォーム2の口部2aに係合させる。図2は、ノズル係合工程が完了した状態を示す。なお、ノズル係合工程が完了した状態においては、シール体27、開閉弁V1、開閉弁V2は何れも閉じており、また、延伸ロッド29はブローノズル23から下方に突出しない原位置に保持されている。
ノズル係合工程が完了すると、次に成形工程が行われる。成形工程においては、図3に示すように、開閉弁V1、開閉弁V2を閉じたままシール体27を開き、その状態で加圧液体供給部30を正方向(加圧方向)に作動させる。これにより、加圧液体供給部30から配管P1、供給路24及びブローノズル23を通してプリフォーム2の内部に所定の圧力にまで加圧した液体Lを供給し、当該プリフォーム2を液体Lの圧力により液体ブロー成形する。この成形工程においては、図3に示すように、プリフォーム2がキャビティ11に沿った所定形状の液体入り容器Cとなるまで成形される。プリフォーム2が図3に示す液体入り容器Cにまで成形されると、成形工程が完了する。
液体ブロー成形装置1に延伸ロッド29を設けた場合には、成形工程において延伸ロッド29を下方に向けて進出移動させ、当該延伸ロッド29によりプリフォーム2を軸方向(縦方向)へ延伸させることができる。これにより、プリフォーム2を液体Lの圧力と延伸ロッド29とで二軸方向に成形する二軸延伸ブロー成形を行うことができる。二軸延伸ブロー成形によれば、プリフォーム2をより精度よく所定形状の液体入り容器Cに成形することができる。
成形工程が完了した後、サックバック工程を行うようにしてもよい。サックバック工程においては、開閉弁V1、開閉弁V2が閉じ、シール体27が開いた状態で加圧液体供給部30を逆方向に作動させることで、成形工程で所定形状に成形された液体入り容器Cの内部から供給路24に所定量の液体Lを吸い戻す(サックバックする)。サックバック工程において供給路24に吸い戻す液体Lの量は、完成後の液体入り容器Cの内部に設けられるヘッドスペースHSが所定量となるように適宜設定される。サックバック工程が行われると、液体入り容器Cは、サックバック工程により供給路24に吸い戻された液体Lの量だけその内容量が減少し、キャビティ11との間に隙間を生じた減容変形状態となる。
サックバック工程において液体入り容器Cから供給路24に所定量の液体Lが吸い戻されると、次に、ノズル閉塞工程が行われる。ノズル閉塞工程においては、図4に示すように、サックバック工程において所定形状に成形された液体入り容器Cの内部から供給路24に所定量の液体Lを吸い戻した状態のままシール体27によりブローノズル23を閉塞する。ノズル閉塞工程の後、ノズルユニット20を上昇させてブローノズル23を成形後の液体入り容器Cの口部から離脱させることで、当該口部から液体入り容器Cの内部に空気が流入し、図5、図6に示すように液体入り容器Cの内部にヘッドスペースHSが形成される。
液体ブロー成形装置1に延伸ロッド29を設けた場合には、ノズル閉塞工程の後に、成形工程により成形された液体入り容器Cから延伸ロッド29を引き抜くのが好ましい。これにより、延伸ロッド29の体積分だけ液体入り容器Cの内容量を減少させて液体入り容器Cの内部にヘッドスペースHSを設けることができる。この場合、サックバック工程において液体入り容器Cの内部から供給路24に吸い戻す液体Lの量は、延伸ロッド29を液体入り容器Cから延伸ロッド29を引き抜くことにより生じる内容量の減少を勘案して設定される。
なお、サックバック工程を行わない構成として、延伸ロッド29の引き抜きのみで液体入り容器Cの内部にヘッドスペースHSを設けるようにしてもよく、延伸ロッド29を設けることなくサックバック工程のみで液体入り容器Cの内部にヘッドスペースHSを設けるようにしてもよい。
ノズル閉塞工程が完了した後、充填工程を行う構成とすることもできる。この場合、図5に示すように、シール体27と開閉弁V2を閉じたまま開閉弁V1を開いてタンク31を加圧液体供給部30に連通させ、その状態で加圧液体供給部30を逆方向(吸引方向)に作動させて、タンク31に収容されている液体Lを、次の成形工程に使用する液体Lとして加圧液体供給部30の内部に吸引させる。加圧液体供給部30が吸引する液体Lの量は、成形後の液体入り容器Cの容量に合わせて適宜設定される。なお、充填工程は、後述する排出工程の後に行ってもよい。
ノズル閉塞工程及び充填工程が完了すると、次に排出工程が行われる。排出工程においては、図6に示すように、シール体27を閉じた状態のまま開閉弁V1と開閉弁V2とを開き、液体Lを収納するタンク31を加圧液体供給部30に連通させるとともに供給路24に連なる排出ポート26を開いた状態とする。これにより、加圧液体供給部30を作動させることなく、供給路24の内部の液体Lをタンク31から加圧状態で供給される液体Lによって加圧して所定量だけ排出ポート26から供給路24の外に排出する。
ここで、プリフォーム2の内部に加圧した液体Lを供給して所定形状の液体入り容器Cを成形する成形工程においては、液体Lはプリフォーム2の内部に存在する気体(空気)を巻き込みながら当該プリフォーム2の内部に供給されるので、気泡を含んだ液体Lが供給路24の内部に入り込む虞がある。また、液体の入れ替えを行った際には供給路に空気等の気体が混入し易く、さらに、サックバック工程を行う場合には、気泡を含んだ液体Lが供給路24の内部に取り込まれることになる。液体ブロー成形は、加圧した液体Lをプリフォーム2に充填して成形を行うので、ブローノズル23に連なるノズルユニット20の供給路24に空気等の気体が混入すると、液体Lの圧力が十分に高まらずに成形性が低下する、充填される液体の量が不安定になるなどの問題が生じることになる。
これに対し、本実施形態の液体ブロー成形方法では、成形工程が完了し、ノズル閉塞工程を行った後に排出工程を行うようにしているので、供給路24の内部に溜まった空気等の気体を含んだ液体Lを排出ポート26から供給路24の外に排出することができる。すなわち、排出工程によって供給路24の内部の空気等の気体を外部に排出する所謂エア抜きを行うことができる。これにより、次の成形工程においてプリフォーム2の内部に気泡を多く含んだ液体Lが供給されることを防止して、当該成形後の液体入り容器Cの内部への液体Lの充填量や充填圧力を安定化させ、当該液体入り容器Cを精度よく成形することができる。
排出工程においては、排出ポート26から供給路24の外に排出する液体Lの量は、適宜設定することができるが、サックバック工程を行う構成とした場合には、サックバック工程において供給路24に吸い戻した液体Lと同量の液体Lを排出ポート26から供給路24の外に排出するのが好ましい。これにより、サックバック工程において供給路24の内部に吸い戻された気泡を含んだ液体Lを確実に供給路24の外に排出して、液体入り容器Cをさらに精度よく成形することが可能となる。
図示する場合では、排出ポート26を供給路24の上端側に設けるようにしているので、気泡を含んだ液体Lを排出ポート26から効果的に供給路24の外に排出することができる。なお、例えば液体Lがシャンプーや液体洗剤のような比較的粘度が高く、液体Lには混入した気泡が供給路24の内部でゆっくりと上方に浮かび上がるものである場合に排出ポート26を供給路24の上下方向中央部に設けるなど、排出ポート26を設ける位置は種々変更可能である。
また、本実施形態では、タンク31には加圧状態で液体を収納することで、タンク31から加圧液体供給部30に加圧状態の液体Lを供給するようにしているので、当該液体Lの加圧状態を、排出工程を行うのに適した圧力に容易に設定することができる。
さらに、本実施形態では、タンク31の内部に加圧エアを供給してタンク31に収納されている液体Lを加圧状態とするようにしているので、当該液体Lの加圧状態を、排出工程を行うのに適した圧力に、より容易に設定することができる。
本実施形態では、図5、6に示すように、充填工程及び排出工程を、ノズルユニット20を上方に移動させ、成形後の液体入り容器Cの口部2a(プリフォーム2の口部2aと同じ形状であるので同一の符号を付している。)からブローノズル23を引き抜いてから行うようにしているが、ノズル閉塞工程の後であれば、充填工程及び排出工程を、液体入り容器Cの口部2aにブローノズル23を係合させた状態のまま行うようにしてもよい。
なお、排出工程は、複数の液体入り容器Cを順次形成する際の全てのサイクルにおいて実施するのではなく、繰り返し行われるサイクルの成形工程において、液体Lのプリフォーム2への充填圧力を圧力計PG1により測定し、当該測定された充填圧力が所定の割合以下に低下した場合に、供給路24に所定量以上の空気等の気体が溜まっていると判断し、当該サイクルにおいて排出工程を行う構成とすることもできる。このような構成により、無駄な排出工程が行われることを防止して、複数の液体入り容器Cを効率よく且つ精度よく製造することができる。
また、タンク31の内部は、排出工程の際だけでなく、常に加圧状態とされるのが好ましい。これにより、排出工程の際にタンク31の内部の液体Lの圧力で供給路24の液体Lを加圧して排出ポート26から排出させることができるとともに、加圧エア供給部32の作動を排出工程の完了後に停止させ、次の排出工程の際に起動させる工程が不要となり、設備の稼働効率、歩留まり率を向上させることができる。
以上の工程により液体入り容器Cの成形が完了すると、図示しない打栓装置により液体入り容器Cの口部2aにキャップが装着され、次いで金型10が開かれて完成した液体入り容器Cが金型10から取り出される。なお、液体入り容器Cを金型から取り出した後にキャップを装着してもよい。そして、金型10に次のプリフォーム2が配置され、以下、上記と同様の工程が繰り返し行われて液体入り容器Cが順次成形される。
以上の通り、本発明の液体ブロー成形方法によれば、供給路24に溜まった空気等の気体を排出ポート26から供給路24の外に排出することができるので、次の成形工程においてプリフォーム2の内部に気泡を多く含んだ液体Lが供給されることを防止して、当該液体入り容器Cを精度よく成形することができる。
特に、サックバック工程を行うようにした場合には、供給路24に多くの気泡が入り込むことになるが、その場合であっても、供給路24に吸い戻された気泡入りの液体Lを排出ポート26から供給路24の外に確実に排出して、当該液体入り容器Cを精度よく成形することができる。
さらに、ノズル閉塞工程の後、且つ、排出工程の前に、タンク31を加圧液体供給部30に連通させて加圧液体供給部30に次の成形工程に使用する液体Lを充填する充填工程を行う構成とした場合には、充填工程において液体Lに混入した空気等の液体を排出工程において外部に排出することができるので、当該液体入り容器Cをより精度よく成形することができる。
タンク31の内部に加圧エアを供給してタンク31に収納されている液体Lを加圧状態とする構成とすることで、簡単な構成で排出工程を行うことが可能な程度にタンク31の液体Lを加圧状態とすることができるので、設備のコストを低減することができる。
本実施形態の液体ブロー成形方法は、図7に変形例として例示するように、サブタンク40に収納されている液体Lをポンプ41等によりタンク31に供給する構成とすることもできる。この場合、サブタンク40は配管P4によりタンク31に接続され、ポンプ41は配管P4に配置されており、サブタンク40に収納されている液体Lがポンプ41によりタンク31に常に供給される。なお、ポンプ41を用いることなく、サブタンク40をタンク31よりも上方に配置し、サブタンク40の内部の液体Lが自重によりタンク31に供給される構成としてもよい。
このような構成によっても、排出工程において、タンク31に加圧状態で収納されている液体Lの圧力によって供給路24の液体Lを排出ポート26から供給路24の外に排出させることができる。
また、液体入り容器Cに収納される液体Lすなわち内容液Lの種類を変更するために、サブタンク40を配管P4から切り離して生産ラインから着脱可能とする構成とする場合があるが、上記変形例の構成では、サブタンク40に加圧エア供給部32などの加圧手段を設ける必要がないので、液体Lの種類の変更作業を制御(回路の接続など)の面で容易に行い得るようにすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、図1に示す構成の液体ブロー成形装置1を用いて本発明の液体ブロー成形方法を行う場合を示したが、他の構成の液体ブロー成形装置等を用いて本発明の液体ブロー成形方法を行うこともできる。
また、前記実施の形態では、成形工程において延伸ロッド29を用いて二軸延伸ブロー成形を行うとともに、ノズル閉塞工程の後に、ヘッドスペースHSを形成するために液体入り容器Cから延伸ロッド29を引き抜くようにしているが、延伸ロッド29による延伸やヘッドスペースHSの形成のための引き抜きを行わない構成とすることもできる。
さらに、前記実施の形態においては、加圧液体供給部30はプランジャーポンプとされているが、これに限らず、液体Lを所定の圧力にまで加圧してプリフォーム2に供給することができるものであれば種々の構成のものを用いることができる。
1 液体ブロー成形装置
2 プリフォーム
2a 口部
2b 胴部
10 金型
11 キャビティ
20 ノズルユニット
21 本体ブロック
22 支持ブロック
23 ブローノズル
24 供給路
25 供給ポート
26 排出ポート
27 シール体
28 軸体
29 延伸ロッド
30 加圧液体供給部
30a シリンダ
30b プランジャー
31 タンク
32 加圧エア供給部
40 サブタンク
41 ポンプ
L 液体(内容液)
P1 配管
PG1 圧力計
P2 配管
PG2 圧力計
V1 開閉弁
P3 配管
V2 開閉弁
C 液体入り容器
P4 配管

Claims (7)

  1. 有底筒状のプリフォームから内容液を収容した液体入り容器を成形する液体ブロー成形方法であって、
    供給路を介して加圧液体供給部に接続されたブローノズルを前記プリフォームの口部に係合させるノズル係合工程と、
    前記加圧液体供給部から前記供給路と前記ブローノズルとを通して前記プリフォームの内部に加圧した液体を供給して該プリフォームを所定形状の容器に成形する成形工程と、
    前記成形工程の後、シール体により前記ブローノズルを閉塞するノズル閉塞工程と、
    前記ノズル閉塞工程の後、前記供給路に連なる排出ポートを開き、且つ、液体を収納するタンクを前記加圧液体供給部に連通させた状態として、前記タンクから加圧状態の液体を供給し、前記加圧液体供給部を作動させることなく、前記供給路の内部の液体を所定量だけ前記排出ポートから前記供給路の外に排出する排出工程と、を有することを特徴とする液体ブロー成形方法。
  2. 前記タンクには加圧状態の液体が収納されている、請求項1に記載の液体ブロー成形方法。
  3. 前記タンクの内部に加圧エアを供給して前記タンクに収納されている液体を加圧状態とする、請求項2に記載の液体ブロー成形方法。
  4. 前記ノズル閉塞工程の後、且つ、前記排出工程の前に、前記タンクを前記加圧液体供給部に連通させて、前記加圧液体供給部に次の成形工程に使用する液体を充填する充填工程を行う、請求項1~3の何れか1項に記載の液体ブロー成形方法。
  5. 前記成形工程の後、且つ、前記ノズル閉塞工程の前に、前記加圧液体供給部を逆方向に作動させて、前記成形工程において所定形状に成形された容器の内部から前記供給路に所定量の液体を吸い戻すサックバック工程を行う、請求項1~4の何れか1項に記載の液体ブロー成形方法。
  6. 前記成形工程において、延伸ロッドにより前記プリフォームを軸方向に延伸させるとともに、
    前記ノズル閉塞工程の後に、前記成形工程において所定形状に成形された容器から前記延伸ロッドを引き抜く、請求項1~5の何れか1項に記載の液体ブロー成形方法。
  7. サブタンクに収納されている液体を前記タンクに供給する、請求項1~6の何れか1項に記載の液体ブロー成形方法。
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