JP2023150569A - 診断装置、移動体、プログラム及び診断方法 - Google Patents

診断装置、移動体、プログラム及び診断方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断する診断装置が、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得部と、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析部と、解析部が出力した複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定部とを備える。判定部は、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較し、比較の結果に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、診断装置、移動体、プログラム及び診断方法に関する。
特許文献1には、回転機器が回転しているときの振動を検出する振動検出装置と、振動検出装置が検出した振動を解析する振動解析装置とを備える回転機器の診断装置が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特許第6995969号。
近年、低炭素社会又は脱炭素社会の実現に向けた取り組みが活発化し、例えば、車両においてもCO排出量の削減やエネルギー効率の改善のための研究開発が行われている。車両に搭載された回転部品の状態を診断する場合、回転部品の振動波形の計測データをフーリエ変換することで、回転部品の異常の有無が判定される。しかしながら、異常の有無だけでなく、異常箇所を特定することが望まれている。
本発明の第1の態様においては、診断装置が提供される。上記の診断装置は、例えば、回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断する。上記の診断装置は、例えば、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得部を備える。上記の診断装置は、例えば、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析部を備える。上記の診断装置は、例えば、解析部が出力した複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定部を備える。上記の診断装置において、判定部は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較する。判定部は、例えば、比較の結果に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する。
上記の診断装置において、回転部品の異常に対応する周波数である第2周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、第2周波数における周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部は、回転部品に異常が発生していると判定してよい。上記の診断装置において、回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部は、回転軸に異常が発生していると判定してよい。
本発明の第2の態様においては、断装置が提供される。上記の診断装置は、例えば、回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断する。上記の診断装置は、例えば、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得部を備える。上記の診断装置は、例えば、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析部を備える。上記の診断装置は、例えば、解析部が出力した複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定部を備える。上記の診断装置において、判定部は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、合計値を算出する。判定部は、例えば、算出された合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する。判定部は、例えば、合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、回転軸及び回転部品の少なくとも一方に異常が発生していると判定する。
上記の診断装置において、合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、判定部は、1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較してよい。判定部は、比較の結果に基づいて、回転軸及び回転部品の異常の有無を判定してよい。回転部品の異常に対応する周波数である第2周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、第2周波数における周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部は、回転部品に異常が発生していると判定してよい。回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部は、回転軸に異常が発生していると判定してよい。
上記の診断装置において、合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致すると判定された場合、判定部は、回転軸及び回転部品が正常であると判定してよい。 上記の診断装置において、予め定められた条件は、合計値が合計値の正常値の2倍未満であるという条件を含んでよい。
上記の第1又は第2の態様に係る診断装置において、振動の度合いは、振幅、振動速度、又は、振動加速度により表されてよい。上記の診断装置において、機器は、回転軸を回転可能に支持する軸受であってよい。回転部品は、軸受の内輪であってよい。上記の診断装置において、機器は、回転軸及び回転部品を備えてよい。
本発明の第3の態様においては、移動体が提供される。上記の移動体は、例えば、上記の第1又は第2の態様に係る診断装置を備える。上記の移動体は、例えば、診断装置の診断対象となる機器を備える。
本発明の第4の態様においては、診断方法が提供される。上記の診断方法は、例えば、回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断するための方法である。上記の診断方法の各段階は、例えば、コンピュータにより実行される。
上記の診断方法は、例えば、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得段階を有する。上記の診断方法は、例えば、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析段階を有する。上記の診断方法は、例えば、解析段階において出力された複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定段階を有する。上記の診断方法において、判定段階は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、合計値を算出する段階を含む。上記の診断方法において、判定段階は、例えば、算出された合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する段階を含む。上記の診断方法において、判定段階は、例えば、合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、回転軸及び回転部品の少なくとも一方に異常が発生していると判定する段階を含む。
本発明の第5の態様においては、診断方法が提供される。上記の診断方法は、例えば、回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断するための方法である。上記の診断方法の各段階は、例えば、コンピュータにより実行される。
上記の診断方法は、例えば、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得段階を有する。上記の診断方法は、例えば、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析段階を有する。上記の診断方法は、例えば、解析段階において出力された複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定段階を有する。上記の診断方法において、判定段階は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較する段階を含む。判定段階は、例えば、比較の結果に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する段階を含む。
本発明の第6の態様においては、プログラムが提供される。上記のプログラムは、例えば、コンピュータを、上記の第1又は第2の態様に係る診断装置として機能させるためのプログラムである。上記のプログラムは、例えば、コンピュータに、上記の第4又は第5の態様に係る診断方法を実行させるためのプログラムである。上記のプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記録媒体であってもよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
移動体100のシステム構成の一例を概略的に示す。 駆動ユニット140のシステム構成の一例を概略的に示す。 制御ユニット160のシステム構成の一例を概略的に示す。 診断時期決定部344における情報処理の一例を概略的に示す。 診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。 診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。 診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。 開始判定部346における情報処理の一例を概略的に示す。 診断処理実行部348の内部構造の一例を示す。 診断処理実行部348における情報処理の一例を概略的に示す。 コンピュータ3000の内部構成の一例を概略的に示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(移動体100の概要)
図1は、移動体100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態においては、移動体100がユーザ20の指示に従って移動する場合を例として、移動体100の詳細が説明される。ユーザ20は、移動体100の搭乗者であってもよく、移動体100の運行を管理する運行管理者であってもよい。
本実施形態において、移動体100は、例えば、入出力ユニット120と、推力発生ユニット130と、駆動ユニット140と、計測ユニット150と、制御ユニット160とを備える。本実施形態において、制御ユニット160は、制御部162と、診断部164と、格納部166とを有する。
本実施形態において、入出力ユニット120、推力発生ユニット130、駆動ユニット140、計測ユニット150及び制御ユニット160は、例えば、移動体100に搭載される。本実施形態において、入出力ユニット120、駆動ユニット140、計測ユニット150及び制御ユニット160は、例えば、互いに情報を送受可能に構成される。
移動体100は、例えば、人又は物を搭載して移動する。移動体100は、ユーザ20の操縦により移動してもよく、自律的に移動してもよい。
移動体100としては、車両、飛行体、船舶などが例示される。車両としては、自動車、自動二輪車、自転車、動力ユニットを有する立ち乗り用の乗り物、作業機械、電車などが例示される。自動車としては、電気自動車、燃料電池自動車(FCV)、ハイブリット車、小型コミュータ、電動カートなどが例示される。自動二輪車としては、バイク、三輪バイクなどが例示される。自転車は、電動機付き自転車であってよい。電動機付き自転車は、電動自転車であってもよく、電動アシスト自転車であってもよい。作業機械としては、フォークリフト、耕運機、芝刈り機などが例示される。飛行体としては、飛行機、飛行船又は風船、気球、ヘリコプター、ドローンなどが例示される。船舶としては、船、ホバークラフト、水上バイク、潜水艦、潜水艇、水中スクータなどが例示される。
本実施形態において、入出力ユニット120は、例えば、ユーザ20からの指示又は操作の入力を受け付ける。入出力ユニット120は、ユーザ20が移動体100に指示する操作の種類、及び、操作量を示す情報を取得してよい。入出力ユニット120は、例えば、各種の情報を提示する。入出力ユニット120は、移動体100の状態に関する各種の情報を出力してよい。
入出力ユニット120は、例えば、各種の入力装置、及び/又は、各種の出力装置を含む。入力装置としては、ハンドル、アクセル、ブレーキ、シフトレバー、方向指示器などが例示される。入力装置の他の例としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、マイク、音声入力システム、ジェスチャー入力システムなどが挙げられる。出力装置としては、表示装置、スピーカーなどが例示される。表示装置としては、ディスプレイ、プロジェクタなどが例示される。
本実施形態において、推力発生ユニット130は、例えば、移動体100の推力を発生させる。推力発生ユニット130は、駆動ユニット140が出力した駆動力を利用して、移動体100の推力を発生させてよい。推力発生ユニット130としては、車輪、プロペラなどが例示される。
本実施形態において、駆動ユニット140は、例えば、移動体100を移動させるための駆動力を出力する。駆動ユニット140は、移動体100を制動するための制動力を出力してもおよい。駆動ユニット140は、例えば、制御ユニット160からの指示に基づいて動作する。駆動ユニット140の詳細は後述される。
本実施形態において、計測ユニット150は、移動体100の状態を示す各種の物理量を計測する。計測ユニット150は、駆動ユニット140の状態を示す各種の物理量を計測してよい。計測ユニット150は、計測結果を示す情報を制御ユニット160に出力してよい。
計測ユニット150は、各種のセンサを含んでよい。上記のセンサとしては、振動センサ、AE(Acoustic Emission)センサ、電流センサ、電圧センサ、回転センサ(レゾルバと称される場合がある)、温度センサ、圧力センサなどが例示される。
振動センサは、例えば、部品(例えば、ベアリング、ギヤ、シャフトなどである。)の故障又は劣化により発生する振動を検出する。AEセンサは、例えば、部品の故障又は劣化により発生する弾性波を検出する。電流センサ及び/又は電圧センサは、部品の故障又は劣化により発生する波形の変化を検出する。回転センサは、モータの故障又は劣化により発生する波形の変化を検出する。温度センサは、例えば、油温、水温、気温、部品の表面温度、部品の内部温度などを計測する。温度センサは、部品の故障又は劣化により発生する温度変化を検出する。これにより、部品の故障又は故障の予兆が検出され得る。
本実施形態において、制御ユニット160は、例えば、移動体100を制御する。一実施形態において、制御ユニット160は、移動体100の各部の状態を管理する。例えば、制御ユニット160は、計測ユニット150から、移動体100の各部の状態を示す計測結果を取得する。制御ユニット160は、移動体100の各部の状態を診断してもよい(単に、各部を診断すると称される場合がある)。他の実施形態において、制御ユニット160は、移動体100の各部の動作を制御してよい。例えば、制御ユニット160は、駆動ユニット140の動作を制御する。
本実施形態において、制御部162は、例えば、移動体100の各部の動作を制御する。制御部162は、計測ユニット150から、移動体100の各部の状態を示す計測結果を取得してよい。制御部162は、上記の計測結果に基づいて、移動体100の各部の動作を制御してよい。制御部162は、例えば、駆動ユニット140の動作を制御する。制御部162は、駆動ユニット140を制御して、移動体100を移動させるための駆動力の大きさを制御してよい。制御部162の詳細は後述される。
本実施形態において、診断部164は、例えば、移動体100の状態を診断する。診断部164は、移動体100を構成する複数の部品(構成部品と称される場合がある。)のうちの少なくとも一部の部品の状態を診断してよい。診断部164は、例えば、駆動ユニット140の状態を診断する。診断部164は、駆動ユニット140を構成する複数の部品(構成部品と称される場合がある。)のうちの少なくとも一部の部品の状態を診断してよい。これにより、診断部164は、例えば、上記の部品の故障又は故障の予兆を検出することができる。診断部164の詳細は後述される。
本実施形態において、格納部166は、各種の情報を記憶(格納と称される場合がある。)する。一実施形態において、格納部166は、移動体100における情報処理に用いられる各種の情報を格納する。他の実施形態において、格納部166は、移動体100における情報処理により生成される各種の情報を格納する。格納部166の詳細は後述される。
ユーザ20は、利用者の一例であってよい移動体100は、機器の一例であってよい。推力発生ユニット130は、推力発生部の一例であってよい。駆動ユニット140は、駆動装置又は駆動部の一例であってよい。駆動ユニット140は、逆推力機器又は制動機器の一例であってよい。制御ユニット160は、制御装置、診断装置又は診断部の一例であってよい。制御部162は、制御装置、要求駆動力決定部、診断駆動力決定部、又は、駆動制御部の一例であってよい。診断部164は、診断装置又は診断部の一例であってよい。格納部166は、記憶装置の一例であってよい。
(駆動ユニット140の概要)
図2は、駆動ユニット140のシステム構成の一例を概略的に示す。図2においては、移動体100が車両である場合を例として、駆動ユニット140のシステム構成の詳細が説明される。図2においては、駆動ユニット140の理解を容易にすることを目的として、移動体100が、車体220、一対の前輪232、一対の後輪234、及び、駆動ユニット140を備える場合を例として、駆動ユニット140のシステム構成の詳細が説明される。
本実施形態において、駆動ユニット140は、前輪駆動ユニット242と、後輪駆動ユニット244とを備える。本実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244のそれぞれは、モータ252と、ギヤボックス254と、シャフト256と、ブレーキ262とを有する。
本実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の一方は、移動体100を移動させるための駆動力の少なくとも一部(第1駆動力と称される場合がある。)を発生させる。本実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方は、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさを調整する。例えば、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方は、(i)移動体100を移動させるための駆動力の残部(第2駆動力と称される場合がある)を発生させること、又は、(ii)移動体100を制動するための制動力を発生させることにより、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさを調整する。
一実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方は、モータ252の出力する駆動力が、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の一方が出力する第1駆動力を打ち消すように、モータ252又はギヤボックス254を作動させることで、制動力を発生させる。他の実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方は、ブレーキ262を作動させることで、制動力を発生させる。
本実施形態において、モータ252は、動力を発生させる。本実施形態において、ギヤボックス254は、モータ252が発生させた動力を前輪232又は後輪234に伝達する。ギヤボックス254は、1以上の部品により構成される。ギヤボックス254は、例えば、ベアリング、ギヤなどの回転部品を含む。本実施形態において、シャフト256は、モータ252が発生させた動力を前輪232又は後輪234に伝達する。
一対の前輪232は、推力発生部の一例であってよい。一対の後輪234は、推力発生部の一例であってよい。前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の一方は、発生装置又は発生部の一例であってよい。前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方は、調整装置又は調整部の一例であってよい。モータ252は、電動機の一例であってよい。前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方に含まれるモータ252は、逆推力機器の一例であってよい。前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の他方に含まれるギヤボックス254は、逆推力機器の一例であってよい。ブレーキ262は、制動機器の一例であってよい。
(別実施形態の一例)
本実施形態においては、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244のそれぞれが、モータ252と、ギヤボックス254と、シャフト256と、ブレーキ262とを有する場合を例として、駆動ユニット140の詳細が説明された。しかしながら、駆動ユニット140は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の一方が、モータ252を有しなくてもよい。
(制御ユニット160の概要)
図3は、制御ユニット160のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、図3を用いて、診断部164が前輪駆動ユニット242又は前輪駆動ユニット242を構成する部品の一部の状態を診断する場合を例として、制御ユニット160における情報処理の詳細が説明される。
本実施形態においては、移動体100が前方(例えば、図2における上方である。)に向かって移動する場合を例として、制御ユニット160の詳細が説明される。この場合、(i)前輪駆動ユニット242のモータ252、ギヤボックス254及びシャフト256が、移動体100を前方に移動させるための駆動力を発生させ、(ii)前輪駆動ユニット242のブレーキ262及び/又は後輪駆動ユニット244が、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさを調整する。
一実施形態によれば、(i)前輪駆動ユニット242のモータ252、ギヤボックス254及びシャフト256が、移動体100を前方に移動させるための駆動力を発生させ、(ii)前輪駆動ユニット242のブレーキ262及び/又は後輪駆動ユニット244が、移動体100を前方に移動させるための駆動力を打ち消すような制動力を発生させる。他の実施形態によれば、(i)前輪駆動ユニット242のモータ252、ギヤボックス254及びシャフト256が、移動体100を前方に移動させるための駆動力の一部を発生させ、(ii)後輪駆動ユニット244が、移動体100を前方に移動させるための駆動力の残部を発生させる。
本実施形態において、制御部162は、入出力制御部322と、要求駆動力決定部324と、駆動制御部328とを備える。本実施形態において、診断部164は、診断態様決定部342と、診断時期決定部344と、開始判定部346と、診断処理実行部348とを備える。本実施形態において、格納部166は、診断間隔格納部362と、正常値格納部366とを備える。
本実施形態において、入出力制御部322は、制御ユニット160と、移動体100の各部との間の入出力を制御する。入出力制御部322は、例えば、入出力ユニット120が出力したユーザ20の指示の内容を示す情報を取得する。入出力制御部322は、例えば、計測ユニット150が出力した計測結果を示す情報を取得する。入出力制御部322は、例えば、駆動ユニット140の動作を制御するための情報を、駆動ユニット140に出力する。
本実施形態において、要求駆動力決定部324は、ユーザ20の指示に基づいて移動体100を移動させるために要求される駆動力(要求駆動力と称される場合がある。)の大きさを決定する。要求駆動力決定部324は、要求駆動力の大きさを示す情報を、駆動制御部328に出力してよい。
要求駆動力決定部324は、例えば、(i)ユーザ20の指示の内容と、(ii)移動体100の移動に関する性能曲線とに基づいて、要求駆動力の大きさを決定する。上記の性能曲線は、例えば、移動体100の質量、移動体100の移動抵抗などに基づいて決定される。移動体100が車両である場合、上記の性能曲線としては、各種の走行性能曲線が例示される。移動体100が車両である場合、要求駆動力の大きさは、例えば、(i)ユーザ20の指示の内容と、(ii)移動体100の駆動力線図とに基づいて決定される。
例えば、ユーザ20の指示の内容が、移動体100の移動速度を100km/hに維持することである場合を考える。この場合、ユーザ20の指示としては、アクセル操作、クルーズコントロールに関する操作などが例示される。要求駆動力決定部324は、駆動力線図に基づき、100km/hの速度を維持するために必要な力の大きさを決定する。
これにより、駆動ユニット140が出力すべき駆動力の大きさが決定される。上述されたとおり、駆動ユニット140の出力は、前輪駆動ユニット242が移動体100を前方に移動させるための力と、後輪駆動ユニット244が移動体100を前方又は後方に移動させるための力とを合計することで算出される。
本実施形態において、駆動制御部328は、駆動ユニット140の動作を制御する。駆動制御部328は、例えば、要求駆動力決定部324が決定した要求駆動力の大きさに基づいて、駆動ユニット140の動作を制御する。駆動制御部328は、駆動ユニット140の出力が要求駆動力決定部324が決定した要求駆動力に合致するように、駆動ユニット140の動作を制御してよい。駆動ユニット140は、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の出力配分を調整することで、駆動ユニット140の動作を制御してよい。駆動制御部328は、駆動ユニット140の動作を制御するための情報(制御信号と称される場合がある。)を、駆動ユニット140に出力してよい。
駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242が出力する駆動力の大きさを決定してよい。駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242の各部の動作を制御してよい。駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242の各部に与えられる負荷を制御してよい。駆動制御部328は、例えば、前輪駆動ユニット242のモータ252が出力する駆動力の大きさを制御する。駆動制御部328は、例えば、前輪駆動ユニット242のブレーキ262が発生させる制動力の大きさを制御する。これにより、前輪駆動ユニット242に含まれるモータ252、ギヤボックス254、シャフト256及びブレーキ262のそれぞれに与えられる負荷の大きさが制御される。
駆動制御部328は、後輪駆動ユニット244が出力する駆動力又は制動力の大きさを決定してよい。駆動制御部328は、後輪駆動ユニット244の各部の動作を制御してよい。駆動制御部328は、後輪駆動ユニット244の各部に与えられる負荷を制御してよい。駆動制御部328は、例えば、後輪駆動ユニット244のモータ252が出力する駆動力の大きさを制御する。駆動制御部328は、例えば、後輪駆動ユニット244のギヤボックス254の動作を制御して、モータ252が出力する駆動力の方向を制御する。駆動制御部328は、例えば、後輪駆動ユニット244のブレーキ262が発生させる制動力の大きさを制御する。これにより、後輪駆動ユニット244に含まれるモータ252、ギヤボックス254及びシャフト256に与えられる負荷の大きさが制御される。
本実施形態において、診断態様決定部342は、診断部164が診断対象を診断する態様を決定する。診断態様としては、診断対象を定期的に診断する態様、診断対象をランダムな時期に診断する態様、診断対象を予め定められた診断スケジュールに従って診断する態様などが例示される。
本実施形態において、診断時期決定部344は、診断部164が診断対象を診断する時期を決定する。診断時期決定部344は、例えば、診断頻度又は診断間隔(単に、診断間隔と称される場合がある。)を決定することで、診断部164が診断対象を診断する時期を決定する。診断頻度は、予め定められた長さを有する単位期間における診断の回数を示す。診断間隔は、時間的に連続する2回の診断の間の時間間隔を示す。
診断時期決定部344は、時期により診断間隔が異なるように診断間隔を決定することで、診断時期を決定する。診断時期決定部344は、移動体100が生産されてからの経過期間、及び/又は、移動体100若しくは診断対象に与えられた負荷の度合いに基づいて、診断間隔を決定してよい。上記の負荷の度合いは、例えば、移動体100若しくは診断対象に与えられた負荷の累積値に基づいて決定される。
診断時期決定部344は、診断対象ごとに診断間隔を決定してもよく、診断対象の種類ごとに診断間隔を決定してもよい。一実施形態において、診断時期決定部344は、診断対象の識別情報と、診断時期ごとの診断間隔を示す情報とを対応付けたデータベースを参照して、各診断対象の各時期においける診断間隔を決定する。他の実施形態において、診断時期決定部344は、診断対象の種類を示す情報と、診断時期ごとの診断間隔を示す情報とを対応付けたデータベースを参照して、各診断対象の各時期における診断間隔を決定する。
第1期間及び第2期間を考慮した実施形態と、第1期間、第2期間及び第3期間を考慮した実施形態とを用いて、診断時期決定部344による診断間隔の決定手順の一例が説明される。なお、診断時期決定部344による診断間隔の決定手順の詳細は、例えば、図4、図5、図6及び図7に関連しても説明される。
(第1期間及び第2期間を考慮した実施形態)
例えば、時間的に重複していない2つの期間である第1期間及び第2期間を想定した場合、診断時期決定部344は、第1期間における診断の時間間隔の長さが第1基準値以下となり、第2期間における診断の時間間隔の長さが第1基準値より大きくなるように、上記の診断時期を決定する。診断態様決定部342が、診断対象を定期的に診断する態様で診断部164を動作させることを決定した場合、診断時期決定部344は、第1期間における定期的な診断の時間間隔の長さが第1基準値以下となり、第2期間における定期的な診断の時間間隔の長さが第1基準値より大きくなるように、上記の診断時期を決定してよい。
本実施形態によれば、第2期間における診断間隔が第1期間における診断間隔よりも長くなり、第2期間における診断頻度が第1期間における診断頻度よりも小さくなる。これにより、第1期間及び第2期間において実行される診断の回数を低減させることができる。その結果、移動体100の診断により消費される電力が低減される。また、移動体100に搭載されたコンピュータの劣化が抑制される。
(第1期間における診断間隔)
一実施形態において、移動体100が生産された時点又は機器の利用者に譲渡された時点(第1時点と称される場合がある。)からの経過期間の長さが予め定められた値(第1閾値と称される場合がある。)よりも小さい場合、診断時期決定部344は、第1期間における時間間隔(第1時間間隔と称される場合がある。)の長さに基づいて、上記の診断時期を決定してよい。この場合、診断時期決定部344は、例えば、n回目の診断が実行された後、第1時間間隔が経過した場合に、n+1回目の診断を実行することを決定する。nは、0又は1以上の整数であってよい。
n+1回目の診断は、診断時期決定部344がn+1回目の診断を実行することを決定した直後に実行されなくてもよい。例えば、診断時期決定部344がn+1回目の診断を実行することを決定した場合であっても、移動体100の利用状況によっては、移動体100の診断を実行することができない場合がある。
診断時期決定部344は、予め定められた値又はユーザにより指定された値を、第1時間間隔の長さとして決定してよい。診断時期決定部344は、第1時点からの経過期間の長さに基づいて、第1時間間隔の長さを決定してよい。診断時期決定部344は、第1時点からの経過期間の長さが大きいほど、第1時間間隔の長さが大きくなるように、第1時間間隔の長さを決定してよい。
診断時期決定部344は、診断間隔格納部362を参照して、第1時間間隔の長さを決定してよい。例えば、診断間隔格納部362が、上記の第1時点からの経過期間の長さに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する場合、診断時期決定部344は、現時点における第1時点からの経過期間の長さを算出し、診断間隔格納部362を参照して、当該経過期間の長さに対応する診断間隔を示す情報を取得する。例えば、診断間隔格納部362が、上記の第1時点から診断対象に与えられた負荷の度合いに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する場合、診断時期決定部344は、現時点における上記の負荷の度合いを算出し、診断間隔格納部362を参照して、当該負荷の度合いに対応する診断間隔を示す情報を取得する。
第1期間は、第1時点から、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値となる時点(第2時点と称される場合がある。)までの期間であってよい。第2期間は、第2時点を超えた後、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが予め定められた度合いに到達した時点(第3時点と称される場合がある。)までの期間であってよい。
(第2期間における診断間隔)
他の実施形態において、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値よりも大きく、且つ、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが予め定められた第1の度合いよりも小さい場合、診断時期決定部344は、第2期間における時間間隔(第2時間間隔と称される場合がある。)の長さに基づいて、時期を決定してよい。本実施形態によれば、第2期間の始期は、例えば、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値を超えた時点であり、第2期間の終期は、例えば、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが第1の度合いに到達した時点である。なお、第2期間の始期は、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値に到達した時点であってもよく、第2期間の終期は、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが第1の度合いを超えた時点であってもよい。
この場合、診断時期決定部344は、例えば、n回目の診断が実行された後、第2時間間隔が経過した場合に、n+1回目の診断を実行することを決定する。上述されたとおり、mn+1回目の診断は、診断時期決定部344がn+1回目の診断を実行することを決定した直後に実行されなくてもよい。
診断時期決定部344は、予め定められた値又はユーザにより指定された値を、第2時間間隔の長さとして決定してよい。診断時期決定部344は、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに基づいて、第2時間間隔の長さを決定してよい。診断時期決定部344は、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが大きいほど、第2時間間隔の長さが小さくなるように、第2時間間隔の長さを決定してよい。
診断時期決定部344は、診断間隔格納部362を参照して、第2時間間隔の長さを決定してよい。例えば、診断間隔格納部362が、上記の第1時点からの経過期間の長さに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する場合、診断時期決定部344は、現時点における第1時点からの経過期間の長さを算出し、診断間隔格納部362を参照して、当該経過期間の長さに対応する診断間隔を示す情報を取得する。例えば、診断間隔格納部362が、上記の第1時点から診断対象に与えられた負荷の度合いに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する場合、診断時期決定部344は、現時点における上記の負荷の度合いを算出し、診断間隔格納部362を参照して、当該負荷の度合いに対応する診断間隔を示す情報を取得する。
(第1期間、第2期間及び第3期間を考慮した実施形態)
例えば、時間的に重複していない3つの期間である第1期間、第2期間及び第3期間を想定した場合、診断時期決定部344は、第1期間における診断の時間間隔の長さが第1基準値以下となり、第2期間における診断の時間間隔の長さが第1基準値より大きくなるように、上記の診断時期を決定する。また、診断時期決定部344は、第3期間における診断の時間間隔の長さが第2基準値以下となり、第2期間における診断の時間間隔の長さが第2基準値より大きくなるように、上記の診断時期を決定する。例えば、診断態様決定部342が、診断対象を定期的に診断する態様で診断部164を動作させることを決定した場合、診断時期決定部344は、上記の手順により診断時期を決定してよい。
第1基準値及び第2基準値は、同一であってもよく、異なってもよい。第1基準値は、第2基準値より大きくてもよく、第2基準値より小さくてもよい。第1基準値及び第2基準値の差の絶対値は、24時間未満であってよい。第2期間は、第1期間が終了した後に開始してよい。第3期間は、第2期間が終了した後に開始してよい。
本実施形態によれば、第2期間における診断間隔が第1期間における診断間隔よりも長くなり、第2期間における診断頻度が第1期間における診断頻度よりも小さくなる。一方、第3期間における診断間隔が第2期間における診断間隔よりも短くなり、第3期間における診断頻度が第2期間における診断頻度よりも大きくなる。これにより、第1期間及び第3期間における診断の精度が向上する。また、上述されたとおり、第2期間において実行される診断の回数を低減させることができる。
例えば、移動体100が生産されてから予め定められた時間が経過するまでの期間(例えば、第1期間である。)においては、部品の初期不良を原因とする故障が発生しやすい。一方、上記の期間を経過すると、部品の初期不良を原因とする故障は発生しにくくなる。その後、部品の劣化、摩耗などがある程度以上に進行すると、当該部品の劣化、摩耗などを原因とする故障が発生しやすくなる。
そのため、第1期間における診断間隔を小さくすることで、診断部164は、部品の初期不良を原因とする故障の予兆を検出することができる。また、第1期間が経過した後、第2期間における診断間隔を大きくすることで、診断部164は、診断に伴う消費電力の増加、コンピュータの劣化などを抑制することができる。さらに、第3期間における診断間隔を小さくすることで、診断部164は、部品の劣化、摩耗などを原因とする故障の予兆を検出することができる。
本実施形態において、開始判定部346は、診断処理を実行するか否かを決定する。上述されたとおり、診断処理の診断対象としては、駆動ユニット140又は駆動ユニット140の構成部品が例示される。また、診断処理においては、診断対象の状態が診断される。
開始判定部346は、移動体100の状態が予め定められた条件(診断開始条件と称される場合がある。)に合致している場合に、診断処理を実行することを決定する。開始判定部346は、診断時期が到来しており、且つ、移動体100の状態が診断開始条件に合致する場合に、診断処理を実行することを決定してよい。
移動体100の状態としては、移動体100の移動状態が例示される。移動体100の移動状態としては、移動体100の安定度合い、移動体100に含まれる回転部品の回転数の安定度合いなどが例示される。上記の回転部品としては、駆動ユニット140、駆動ユニット140の構成部品などが例示される。
上記の診断開始条件としては、移動体の利用者による移動体の操作の態様が予め定められた条件(操作条件と称される場合がある。)に合致するという条件、移動体の加速の度合いが予め定められた度合いよりも小さいという条件、及び、移動体の旋回の度合いが予め定められた度合いよりも小さいという条件の少なくとも1つが例示される。移動体100に含まれる回転部品の回転数が比較的安定している場合、これらに条件が満たされ得る。
上記の診断開始条件の他の例としては、ユーザ20による操舵量が予め定められた値よりも小さいという条件、ブレーキ操作が実施されていないという条件、ブレーキ操作量が予め定められた値よりも小さいという条件、路面の状態が予め定められた条件(路面条件と称される場合がある。)に合致するという条件、及び、移動体100の挙動を自動的に安定化させるためのシステムが作動していないという条件の少なくとも1つが例示される。移動体100の状態が比較的安定している場合、これらに条件が満たされ得る。
路面条件としては、タイヤ及び路面の接触面に働く摩擦力の大きさ、又は、当該摩擦の摩擦係数の大きさが予め定められた値よりも大きいという条件が例示される。移動体100の挙動を自動的に安定化させるためのシステムとしては、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、トラクションコントロールシステム(TCS)、横滑り抑制装置などの安全装置、又は、これらの安全装置を総合的に制御するシステムなどが例示される。
本実施形態において、診断処理実行部348は、例えば、診断処理を実行する。診断処理実行部348は、開始判定部346が診断処理を実行することを決定した場合に、診断対象の診断を開始してよい。診断処理の診断対象としては、駆動ユニット140又は駆動ユニット140の構成部品が例示される。また、診断処理においては、診断対象の状態が診断される。
本実施形態において、診断間隔格納部362は、時期に関する条件と、当該時期における診断間隔とを対応づけて格納する。一実施形態において、診断間隔格納部362は、上記の第1時点からの経過期間の長さに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する。他の実施形態において、診断間隔格納部362は、上記の第1時点から診断対象に与えられた負荷の度合いに関する条件と、当該条件を満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する。さらに他の実施形態において、診断間隔格納部362は、上記の第1時点からの経過期間の長さに関する条件、及び、上記の第1時点から診断対象に与えられた負荷の度合いに関する条件の組み合わせと、当該条件の組み合わせを満足する場合における診断間隔とを対応づけて格納する。
本実施形態において、正常値格納部366は、移動体100に含まれる1以上の回転部品のそれぞれについて、各回転部品の状態及び各回転部品と結合される回転軸の状態が正常である場合(正常時と称される場合がある。)における1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値(正常値、正常時における振動レベルなどと称される場合がある。)を示す情報を格納する。正常値格納部366は、1以上の回転部品のそれぞれを識別するための識別情報と、各回転部品の正常時の振動波形を複数の周波数成分に分解したときの分解能を示す情報と、上記の複数の周波数成分のうち、各回転部品の異常の検出に用いられる1以上の周波数成分のそれぞれの正常時の振動レベルを示す情報と、を対応付けて格納してよい。
単一の回転軸に結合される複数の回転部品は、同一の回転周波数で回転する。そこで、正常値格納部366は、単一の回転軸に結合される複数の回転部品を1つのグループとして、グループごとに1以上の周波数成分のそれぞれの正常時の振動レベルを示す情報を格納してよい。
例えば、正常値格納部366は、各グルーブの識別情報と、各グループに含まれる複数の回転部品のそれぞれの識別情報とを対応付けて格納する。例えば、正常値格納部366は、各グルーブの識別情報と、各グループに含まれる回転部品の異常の検出に用いられる1以上の周波数成分のそれぞれの正常時の振動レベルを示す情報と、を対応付けて格納する。正常値格納部366は、各グルーブの識別情報と、各グループに含まれる回転部品の正常時の振動波形を複数の周波数成分に分解したときの分解能を示す情報と、各グループに含まれる回転部品の異常の検出に用いられる1以上の周波数成分のそれぞれの正常時の振動レベルを示す情報と、を対応付けて格納してもよい。
回転部品のそれぞれは、回転軸に結合され、当該回転軸から伝達された力により回転する。回転部品としては、軸受、歯車、チェーン、ベルトなどが例示される。
(制御ユニット160の各部の具体的な構成)
制御ユニット160の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエア及びソフトウエアにより実現されてもよい。制御ユニット160の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。制御ユニット160の各部は、その少なくとも一部が、仮想マシン上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。制御ユニット160の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。制御ユニット160の各部は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
制御ユニット160を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の一般的な構成の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、音声入力装置、ジェスチャ入力装置、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、音声出力装置、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDD、SSDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。
上記の一般的な構成の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、制御ユニット160又はその一部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、制御ユニット160又はその一部における情報処理方法を実行させるためのプログラムであってよい。
上記の情報処理方法は、回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断するための診断方法であってよい。上記の診断方法は、例えば、回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得段階を有する。上記の診断方法は、例えば、振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析段階を有する。上記の診断方法は、例えば、解析段階において出力された複数の振動レベルの値に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定段階を有する。
一実施形態によれば、上記の診断方法において、上記の判定段階は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較する段階を含む。上記の判定段階は、例えば、上記の比較の結果に基づいて、回転軸及び回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する段階を含む。
他の実施形態によれば、上記の診断方法において、上記の判定段階は、例えば、回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、合計値を算出する段階を含む。上記の判定段階は、例えば、算出された合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する段階を含む。上記の判定段階は、例えば、合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、回転軸及び回転部品の少なくとも一方に異常が発生していると判定する段階を含む。
上記の情報処理方法は、コンピュータにより実行されてよい。上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。上記のプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。
診断部164は、要否決定部の一例であってよい。診断態様決定部342は、態様決定部の一例であってよい。診断時期決定部344は、時期決定部の一例であってよい。開始判定部346は、要否決定部の一例であってよい。診断処理実行部348は、診断部の一例であってよい。診断対象となる部品は、機器の一例であってよい。
(別実施形態の一例)
本実施形態においては、第2期間の始期が、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値を超えた時点であり、第2期間の終期が、第1時点からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが第1の度合いに到達した時点である場合を例として、診断時期決定部344の詳細が説明された。しかしながら、診断時期決定部344は、本実施形態に限定されない。
他の実施形態において、第2期間の始期が、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値を超えた時点であり、第2期間の終期が、第1時点からの経過期間の長さが予め定められた第2閾値に到達した時点であってもよい。上記の実施形態によれば、第1時点からの前記経過期間の長さが、第1閾値よりも大きく、且つ、予め定められた第2閾値よりも小さい場合、診断時期決定部344は、第2期間における時間間隔(第2時間間隔と称される場合がある。)の長さに基づいて診断時期を決定する。
さらに他の実施形態において、第1時点からの経過期間の間に機器に与えられた負荷の度合いが予め定められた第1の度合いよりも小さい場合、診断時期決定部344は、第2期間における時間間隔である第2時間間隔の長さに基づいて、診断時期を決定してよい。さらに他の実施形態において、第1時点からの経過期間の間に機器に与えられた負荷の度合いが、(a)第1の度合いよりも大きい場合、又は、(b)予め定められた第2の度合いよりも小さい場合、診断時期決定部344は、第1期間における時間間隔である第1時間間隔の長さに基づいて、診断時期を決定してよい。この場合において、第2の度合いは、第1の度合いよりも負荷の度合いが小さいことを示してよい。
本実施形態においては、開始判定部346が診断部164に含まれる場合を例として、制御ユニット160の詳細が説明された。しかしながら、制御ユニット160は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、開始判定部346が制御部162に含まれてもよい。この場合、制御部162は、制御装置の一例であってよい。
本実施形態においては、診断部164が、前輪駆動ユニット242又は前輪駆動ユニット242を構成する部品の一部の状態を診断する場合を例として、制御ユニット160における情報処理の詳細が説明された。しかしながら、制御ユニット160は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、制御ユニット160は、移動体100を構成する他の部品の状態を診断してよい。
図4は、診断時期決定部344における情報処理の一例を概略的に示す。図4において、t1は、上述された第1時点の一例を示す。t2は、上述された第2時点の一例を示す。t3は、上述された第3時点の一例を示す。
上述されたとおり、t1は、(i)移動体100が生産された時点、又は、(ii)移動体100が生産者からユーザ20に譲渡された時点を示す。t2は、(i)第1時点からの経過期間の長さが第1閾値に到達した時点であってもよく、(ii)第1時点からの経過期間の間に移動体100又は診断対象に与えられた負荷の度合いが第2の度合いに到達した時点であってもよい。t3は、(i)第1時点からの経過期間の間に移動体100又は診断対象に与えられた負荷の度合いが第1の度合いに到達した時点であってもよく、(ii)第1時点からの経過期間の長さが第2閾値に到達した時点であってもよい。
例えば、上記の第1の度合いは、上記の第2の度合いよりも累積された負荷量が大きいことを示す。例えば、上記の第2閾値は、上記の第1閾値よりも大きい。
上述されたとおり、t2は、第1時点からの経過期間の長さが第1閾値に到達した時点であってよい。これにより、診断部164は、部品の初期不良を原因とする故障の予兆を検出することができる。t3は、第1時点からの経過期間の間に移動体100又は診断対象に与えられた負荷の度合いが第1の度合いに到達した時点であってよい。これにより、診断部164は、部品の劣化、摩耗などを原因とする故障の予兆を検出することができる。
同様に、期間P1は、上述された第1期間の一例を示す。期間P2は、上述された第2期間の一例を示す。時間P3は、上述された第3期間の一例を示す。
図4においては、期間P2の始期が期間P1の終了後であり、期間P3の始期が期間P2の終了後である場合を例として、診断時期決定部344における診断時期の決定方法の詳細が説明される。上述されたとおり、診断時期決定部344は、n回目の診断が実行された後、n+1回目の診断が実行されるまでの時間間隔を決定することで、n+1回目の診断時期を決定する。
上述されたとおり、診断処理実行部348が診断処理を開始する時期は、開始判定部346により決定される。そのため、移動体100の状態によっては、実際の診断間隔はTL1よりも長くなりうる。
図4に示されるとおり、本実施形態によれば、診断時期決定部344は、例えば、期間P1においては、診断間隔がTL1となるように診断時期を決定する。診断時期決定部344は、例えば、期間P2においては、診断間隔がTL2となるように診断時期を決定する。診断時期決定部344は、例えば、期間P3においては、診断間隔がTL3となるように診断時期を決定する。
図4に示されるとおり、TL2はST1よりも大きな値であり、TL1はST1よりも小さな値である。診断時期決定部344は、TL1がST1よりも小さくなるように、TL1を決定してよい。診断時期決定部344は、TL2がST1よりも大きくなるように、TL2を決定してよい。
TL1及びTL2の少なくとも一方は、予め定められた値であってよい。TL1及びTL2の少なくとも一方は、t1からの経過期間の長さに基づいて決定されてよい。TL1及びTL2の少なくとも一方は、t1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに基づいて決定されてよい。
図4に示されるとおり、TL2はST2よりも大きな値であり、TL3はST2よりも小さな値である。診断時期決定部344は、TL2がST2よりも大きくなるように、TL2を決定してよい。診断時期決定部344は、TL3がST2よりも小さくなるように、TL3を決定してよい。
上述されたとおり、TL2及びTL3の少なくとも一方は、予め定められた値であってよい。TL2及びTL3の少なくとも一方は、t1からの経過期間の長さに基づいて決定されてよい。TL2及びTL3の少なくとも一方は、t1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに基づいて決定されてよい。
TL1は、第1時間間隔及び第1時間間隔の一方の一例であってよい。TL2は、第1時間間隔及び第1時間間隔の他方の一例であってよい。TL1は、第1時間間隔の一例であってよい。TL2は、第2時間間隔の一例であってよい。TL3は、第3時間間隔の一例であってよい。ST1は、第1基準値の一例であってよい。ST2は、第2基準値の一例であってよい。
(別実施形態の一例)
本実施形態においては、ST1がST2よりも大きい場合を例として、診断時期決定部344における情報処理の一例が説明された。具体的には、診断間隔の決定処理の一例が決定された。しかしながら、診断時期決定部344における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、ST1及びST2が等しくてもよく、ST1がST2より小さくてもよい。
本実施形態においては、TL1がTL3よりも大きい場合を例として、診断時期決定部344における情報処理の一例が説明された。具体的には、診断間隔の決定処理の一例が決定された。しかしながら、診断時期決定部344における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、TL1及びTL3が等しくてもよく、TL1がTL3より小さくてもよい。
本実施形態においては、第1期間における診断間隔が一定である場合を例として、診断時期決定部344における情報処理の一例が説明された。具体的には、診断間隔の決定処理の一例が決定された。しかしながら、診断時期決定部344における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、第1期間に含まれる複数の時点において、診断間隔が異なってもよい。第1期間における診断間隔は、時間に応じて連続的に変化してもよく、時間に応じて段階的に変化してもよい。
本実施形態においては、第2期間における診断間隔が一定である場合を例として、診断時期決定部344における情報処理の一例が説明された。具体的には、診断間隔の決定処理の一例が決定された。しかしながら、診断時期決定部344における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、第2期間に含まれる複数の時点において、診断間隔が異なってもよい。第2期間における診断間隔は、時間に応じて連続的に変化してもよく、時間に応じて段階的に変化してもよい。
本実施形態においては、第3期間における診断間隔が一定である場合を例として、診断時期決定部344における情報処理の一例が説明された。具体的には、診断間隔の決定処理の一例が決定された。しかしながら、診断時期決定部344における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、第3期間に含まれる複数の時点において、診断間隔が異なってもよい。第3期間における診断間隔は、時間に応じて連続的に変化してもよく、時間に応じて段階的に変化してもよい。
図5は、診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。図5を用いて、期間P1の終期及び期間P2の終期の両方が、t1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに基づいて決定される実施形態が説明される。本実施形態によれば、t1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の累積量がAL2となった時点で期間P1が終了し、期間P2が開始する。同様に、t1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の累積量がAL1となった時点で期間P2が終了し、期間P3が開始する。
AL1は、第1の度合いの一例であってよい。AL2は、第2の度合いの一例であってよい。
図6は、診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。図6に関連して説明される実施形態によれば、期間P2における診断間隔が、t1からの経過期間及び/又はt1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いの関数として表される点で、図4に関連して説明された実施形態と相違する。図6に関連して説明される実施形態によれば、期間P1における診断間隔と、期間P3における診断間隔とが等しい点で、図4に関連して説明された実施形態と相違する。図6に関連して説明される実施形態は、上記の相違点を除き、図4に関連して説明された実施形態と同様の特徴を有してよい。
本実施形態において、診断時期決定部344は、(i)期間P2の始期t2における診断間隔がTL3となり、(ii)期間P2の終期t3における診断間隔がTL2となり、(iii)t1からの経過期間及び/又はt1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いが大きくなるにつれて、診断間隔が小さくなるように、期間P2における診断間隔を決定する。本実施形態によれば、期間P2における診断間隔は、t1からの経過期間及び/又はt1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに応じて連続的に変化する関数を用いて決定される。なお、診断間隔を決定するために用いられる上記の関数は、本実施形態に限定されない。
図7は、診断時期決定部344における情報処理の他の例を概略的に示す。図7に関連して説明される実施形態によれば、期間P2における診断間隔が、t1からの経過期間及び/又はt1からの経過期間の間に診断対象に与えられた負荷の度合いに応じて段階的に変化する関数として表される点で、図6に関連して説明された実施形態と相違する。
本実施形態によれば、診断時期決定部344は、例えば、t2からt4までの期間においては、診断間隔がTL2となるように診断時期を決定する。診断時期決定部344は、例えば、t4からt5までの期間においては、診断間隔がTL3となるように診断時期を決定する。診断時期決定部344は、例えば、t5からt3までの期間においては、診断間隔がTL2となるように診断時期を決定する。TL3は、TL2より大きな値であってよい。
図8は、開始判定部346における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、まず、ステップ812(ステップがSと省略される場合がある。)において、診断対象の診断時期が到来しているか否かが判定される。例えば、開始判定部346は、診断時期決定部344が決定した診断間隔と、前回の診断が実行された時刻とに基づいて、診断対象の診断時期が到来しているか否かを判定する。
より具体的には、開始判定部346は、前回の診断が実行された時刻からの経過期間の長さを算出する。算出された経過期間の長さが、診断時期決定部344が決定した診断間隔の値よりも大きい場合、開始判定部346は、診断対象の診断時期が到来していると判定する。
診断対象の診断時期が到来していないと判定された場合(S812のNoの場合)、診断処理は実行されない。この場合、S832において、移動体100は通常モードで走行する。例えば、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242が発生させる出力の絶対値と、後輪駆動ユニット244が発生させる出力の絶対値との合計が、駆動ユニット140の出力となるように、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244を制御する。これにより、駆動制御部328は、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさが要求駆動力の大きさに合致するように、駆動ユニット140の動作を制御することができる。
一方、診断対象の診断時期が到来していると判定された場合(S812のYesの場合)、S814において、移動体100の走行速度の変動の度合いが予め定められた度合いよりも小さいか否かが判定される。移動体100の走行速度の変動の度合いが予め定められた度合いよりも小さくなるような走行状態は、クルーズ走行、クルーズ運転などと称される場合がある。また、移動体100の走行速度の変動の度合いが予め定められた度合いよりも小さくなるように移動体100を制御することが、クルーズコントロールと称される場合がある。
開始判定部346は、例えば、(i)アクセルペダルの開度が予め定められた値よりも大きいか否か、(ii)予め定められた期間におけるアクセルペダルの開度の変動量が予め定められた値よりも小さいか否か、(iii)移動体100の実加速度が予め定められた値よりも小さいか否か、及び、(iv)移動体100の旋回加速度が予め定められた値よりも小さいか否かの少なくとも1つを判定することで、移動体100がクルーズ運転中であるか否かを判定する。例えば、(i)アクセルペダルの開度が予め定められた値よりも大きく、(ii)予め定められた期間におけるアクセルペダルの開度の変動量が予め定められた値よりも小さく、(iii)移動体100の実加速度が予め定められた値よりも小さく、且つ、(iv)移動体100の旋回加速度が予め定められた値よりも小さい場合、開始判定部346は、移動体100がクルーズ運転中であると判定する。
移動体100がクルーズ運転中でないと判定された場合(S814のNoの場合)、診断処理は実行されない。この場合、S832において、移動体100は通常モードで走行する。
一方、移動体100がクルーズ運転中であると判定された場合(S814のYesの場合)、S816において、移動体100の走行状態が安定しているか否かが判定される。診断処理は、移動体100の走行中に実施されてもよく、移動体100の停止中に実施されてもよい。例えば、診断対象が駆動ユニット140又は駆動ユニット140の構成部品である場合、移動体100の走行中に診断処理が実行される。
開始判定部346は、例えば、(i)ハンドル操作量が予め定められた値よりも小さいか否か、(ii)ブレーキ操作がなされているか否か、又は、ブレーキ操作量が予め定められた値よりも小さいか否か、(iii)路面の状態が上述された路面条件に合致するか否か、及び、(iv)移動体100の挙動を自動的に安定化させるためのシステムが作動しているか否かの少なくとも1つを判定することで、移動体100の走行状態が安定しているか否かを判定する。例えば、(i)ハンドル操作量が予め定められた値よりも小さく、(ii)ブレーキ操作がなされていない、又は、ブレーキ操作量が予め定められた値よりも小さい、(iii)タイヤ及び路面の接触面に働く摩擦力の大きさ、又は、当該摩擦の摩擦係数の大きさが予め定められた値よりも大きい、且つ、(iv)移動体100の挙動を自動的に安定化させるためのシステムが作動していない場合、開始判定部346は、移動体100の走行状態が安定していると判定する。
移動体100の走行状態が安定していないと判定された場合(S816のNoの場合)、診断処理は実行されない。この場合、S832において、移動体100は通常モードで走行する。
一方、移動体100の走行状態が安定していると判定された場合(S816のYesの場合)、S822において、移動体100の動作モードが通常モードから診断モードに移行する。例えば、駆動制御部328が、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の出力配分を調整する。これにより、移動体100の動作モードが通常モードから診断モードに移行し、移動体100は診断モードで走行する。
一実施形態において、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242が発生させる出力の絶対値が診断駆動力となるように、前輪駆動ユニット242を制御する。駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242が発生させる出力の絶対値から、後輪駆動ユニット244が発生させる出力又は制動力の絶対値を引いた値が、要求駆動力となるように、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244を制御する。これにより、駆動制御部328は、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさが要求駆動力の大きさに合致するように、駆動ユニット140の動作を制御することができる。
例えば、移動体100を特定の速度でクルーズ運転させるための要求駆動力が500Nである場合、通常モードにおいて、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242のブレーキ262がOFFとなり、前輪駆動ユニット242が500Nの駆動力を出力し、後輪駆動ユニット244の駆動力又は制動力が略0Nとなるように、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の動作を制御する。一方、診断モードにおいて、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242のブレーキ262がOFFとなり、前輪駆動ユニット242が700Nの駆動力を出力し、後輪駆動ユニット244が200Nの制動力を出力するように、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の動作を制御する。後輪駆動ユニット244のモータ252が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよく、後輪駆動ユニット244のブレーキ262が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよく、後輪駆動ユニット244のモータ252及びブレーキ262が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよい。
他の実施形態において、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242のモータ252が発生させる出力の絶対値が診断駆動力となるように、前輪駆動ユニット242を制御する。駆動制御部328は、(i)前輪駆動ユニット242のモータ252が発生させる出力の絶対値から、(ii)前輪駆動ユニット242のブレーキ262が発生させる制動力の絶対値と、後輪駆動ユニット244が発生させる出力又は制動力の絶対値との合計を引いた値が、要求駆動力となるように、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244を制御する。これにより、駆動制御部328は、駆動ユニット140が出力する駆動力の大きさが要求駆動力の大きさに合致するように、駆動ユニット140の動作を制御することができる。
例えば、移動体100を特定の速度でクルーズ運転させるための要求駆動力が500Nである場合、診断モードにおいて、駆動制御部328は、前輪駆動ユニット242のモータ252が750Nの駆動力を発生させ、前輪駆動ユニット242のブレーキ262が50Nの制動力を発生させるように、前輪駆動ユニット242の動作を制御する。また、後輪駆動ユニット244が200Nの制動力を出力するように、後輪駆動ユニット244の動作を制御する。後輪駆動ユニット244のモータ252が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよく、後輪駆動ユニット244のブレーキ262が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよく、後輪駆動ユニット244のモータ252及びブレーキ262が後輪駆動ユニット244の制動力を発生させてもよい。
次に、S824において、診断対象の診断処理が実行される。例えば、診断処理実行部348が、計測ユニット150からデータを収集し、当該データを解析することで、診断対象の故障の予兆を検出したり、診断対象の劣化の度合いを判定したりする。診断処理の詳細は後述される。
S824において診断処理が終了すると、S826において、移動体100の動作モードが診断モードから通常モードに移行する。例えば、駆動制御部328が、前輪駆動ユニット242及び後輪駆動ユニット244の出力配分を調整する。移動体100の動作モードが診断モードから通常モードに移行し、移動体100は通常モードで走行する。これにより、処理が終了する。
図9及び図10を用いて、診断処理実行部348がギヤボックス254に含まれる軸受40を診断する場合を例として、診断処理実行部348の詳細が説明される。図9は、診断処理実行部348の内部構造の一例を示す。図10は、診断処理実行部348における情報処理の一例を概略的に示す。
図9に示されるとおり、本実施形態において、ギヤボックス254は、回転軸30と、軸受40とを備える。本実施形態において、軸受40は、外輪42と、内輪44と、1以上の転動体46と、保持器48とを備える。外輪42及び内輪44は、軌道輪と称される場合がある。ギヤボックス254には、振動センサ920が取り付けられる。本実施形態において、診断処理実行部348は、振動情報取得部942と、解析部944と、判定部946とを備える。
本実施形態において、回転軸30は、回転する。回転軸30は、予め定められた周波数(回転周波数と称される場合がある。)で回転してよい。
本実施形態において、軸受40は、回転軸30を回転可能に支持する。軸受40は、その一部(結合部と称される場合がある。)において、回転軸30と結合する。軸受40は、嵌め合い又は摩擦力により、回転軸30と結合してよい。
本実施形態において、外輪42は、ギヤボックス254の一部に固定される。外輪42の内部には、軸受40の各部が収容される。
本実施形態において、内輪44は、回転軸30と結合する。これにより、回転軸30が回転した場合、内輪44は、回転軸30から伝達された力により回転する。内輪44は、例えば、リング状の形状を有する。内輪44の略中央部分には、内輪44を貫通する貫通孔が形成される。内輪44の貫通孔には、回転軸30が挿入される。回転軸30は、内輪44の貫通孔に圧入されてよい。これにより、回転軸30及び内輪44が結合される。
本実施形態において、転動体46は、外輪42及び内輪44の内部において、回転可能又は転動可能に構成される。これにより、回転軸30が回転した場合、転動体46は、外輪42及び内輪44の内部で転がる。
本実施形態において、保持器48は、1以上の転動体46を保持する。保持器48は、1以上の転動体46が接触しないように、1以上の転動体46を保持してよい。
本実施形態において、振動センサ920は、ギヤボックス254の振動波形を計測する。振動センサ920は、例えば、予め定められた期間(サンプリング期間と称される場合がある。)に渡って、ギヤボックス254の振動波形を計測する。振動センサ920は、計測された振動波形を示す情報(振動情報と称される場合がある。)を、診断処理実行部348に出力する。上記の振動情報は、例えば、回転軸30の振動の波形情報を含む。上記の振動情報は、例えば、軸受40の振動の波形情報を含む。上記の振動情報は、例えば、内輪44の振動の波形情報を含む。
本実施形態において、振動情報取得部942は、振動センサ920が出力した振動情報を取得する。振動情報は、例えば、1以上のサンプリング時刻のそれぞれにおける振動の大きさを示す情報を含む。振動情報取得部942は、振動情報を解析部944に出力する。
本実施形態において、解析部944は、振動情報を解析する。解析部944は、振動情報をフーリエ変換してよい。解析部944は、高速フーリエ変換処理を実行してもよい。これにより、解析部944は、振動情報により示される振動波形を複数の周波数成分に分解することができる。振動波形が複数の周波数成分に分解されることで、周波数成分ごとの振動の度合いを示す振動レベルが導出される。解析部944は、複数の周波数成分のそれぞれに関する複数の振動レベル導出してよい。解析部944は、特定の周波数成分に関する振動レベルを導出してもよい。
上記の振動の度合いは、例えば、振幅、振動速度、又は、振動加速度により表される。振動レベルは、例えば、変位振幅、速度振幅、又は、加速度振幅により表される。振動レベルは、振動のパワースペクトルを示してもよい。
解析部944は、1以上の周波数成分に関する1以上の振動レベルの値を出力する。解析部944は、1以上の周波数成分のそれぞれについて、周波数の値と、振動レベルの値とを対応付けて出力してよい。
解析部944は、回転軸30の回転周波数に対応する振動レベルの値を示す情報を出力してよい。解析部944は、回転軸30の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、回転周波数までの間の範囲(低周波数帯と称される場合がある。)に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれについて、振動レベルの値を示す情報を出力してよい。
正常な回転軸30及び軸受40は、回転軸30と、軸受40の内輪44とがしっかりとはめ合わされており、回転軸30の回転数と、軸受40の回転数とは略同一である。例えば、回転軸30及び軸受40の劣化が進行すると、摩耗により回転軸30と、軸受40の内輪44との嵌め合いが緩くなる。その結果、回転軸30及び軸受40が正常である場合と比較して、回転軸30の回転数よりも低周波数側の周波数成分の振動レベルの大きさが増加する。
解析部944は、(i)回転軸30の回転周波数に対応する振動レベルの値を示す情報と、(ii)低周波数帯に含まれる少なくとも1つの周波数に対応する振動レベルの値を示す情報とを出力してよい。低周波数帯と、回転軸30の回転周波数とを含む周波数の範囲が、対象周波数帯と称される場合がある。
低周波数帯は、複数の周波数帯の集合であってよい。例えば、低周波数帯は、(i)第1周波数から、回転周波数までの間の範囲と、(ii)回転軸30の回転周波数のn倍(nは2以上の整数である)の周波数(n次周波数と称される場合がある。)から予め定められた値だけ小さな周波数から、n次周波数までの間の範囲とを含む。対象周波数帯は、1以上の周波数帯を含む低周波数帯と、回転軸30の回転周波数及びn次周波数とを含む周波数の範囲であってもよい。
第1周波数の大きさは、回転軸30の回転周波数の大きさの70%以上95%以下であってよい。第1周波数の大きさは、回転軸30の回転周波数の大きさの75%以上90%以下であってよい。第1周波数の大きさは、回転軸30の回転周波数の大きさの80%以上85%以下であってよい。第1周波数の大きさは、回転軸30の回転周波数の大きさの80%以上であってよい。
本実施形態において、判定部946は、解析部944が出力した複数の振動レベルの値(実測値と称される場合がある。)に基づいて、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方の異常の有無を判定する。軸受40の異常としては、内輪44の異常、転動体46の異常などが例示される。本実施形態によれば、外輪42の異常がある場合、判定部946は、例えば、当該異常を内輪44の異常として検出し得る。これにより、判定部946は、外輪42の異常を検出することもできる。
一実施形態において、判定部946は、上述された低周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、正常値とを比較する。判定部946は、上述された対象周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、正常値とを比較してもよい。
判定部946は、正常値格納部366を参照して、周波数成分ごとの振動レベルの正常値を取得してよい。例えば、診断対象となる軸受40の識別情報と、上記の比較処理の対象となる周波数とをキーとして、正常値格納部366に格納されている情報の中から、上記のキーに対応づけられた振動レベルの正常値を抽出する。
低周波数帯に含まれる周波数成分の個数は、解析部944におけるフーリエ変換の分解能に依存する。そこで、振動レベルの実測値を取得する場合と、振動レベルの正常値を測定する場合とで、解析部944におけるフーリエ変換の分解能が一致するように、当該分解能が設定されてよい。
判定部946は、例えば、上記の比較の結果に基づいて、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方の異常の有無を判定する。判定部946は、上記の正常値に対する実測値の比に基づいて、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方の異常の有無を判定してよい。
判定部946は、回転軸30の回転周波数における、振動レベルの実測値及び正常値の比較結果に基づいて、回転軸30の異常の有無を判定してよい。判定部946は、回転周波数における上記の正常値に対する実測値の比に基づいて、回転軸30の異常の有無を判定してよい。例えば、回転周波数における上記の正常値に対する実測値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部946は、回転軸30に異常が発生していると判定する。
判定部946は、軸受40の異常に対応する周波数(第2周波数と称される場合がある。)における、振動レベルの実測値及び正常値の比較結果に基づいて、軸受40の異常の有無を判定してよい。判定部946は、第2周波数における上記の正常値に対する実測値の比に基づいて、軸受40の異常の有無を判定してよい。例えば、第2周波数における上記の正常値に対する実測値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部946は、軸受40に異常が発生していると判定する。
例えば、正常値に対する実測値の比が1.4以上の場合、異常が発生していると判定される。正常値に対する実測値の比が1.5以上の場合に、異常が発生していると判定されてもよく、正常値に対する実測値の比が1.6以上の場合に、異常が発生していると判定されてもよい。
本発明者らは、軸受40に異常又は劣化が進行するにつれて、回転軸30の回転周波数よりも小さな周波数の振動レベルが増加することを見出した。上記の現象の原因は必ずしも明らかではないが、軸受40に異常又は劣化が進行するにつれて、軸受40の内輪44が回転軸30と同一の回転周波数で回転することが困難になることに起因すると考えられる。
そこで、本実施形態によれば、回転軸30の回転周波数における振動レベルだけでなく、上述された低周波数帯に含まれる周波数における振動レベルについて、実測値と正常値とが比較される。これにより、判定部946は、回転軸30に異常が発生しているのか、軸受40に異常が発生しているのか、又は、回転軸30及び軸受40の両方に異常が発生しているのかを判定することができる。その結果、異常の発生個所をある程度特定することができる。
他の実施形態において、判定部946は、上述された低周波数帯に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの実測値の合計値と、当該合計値の正常値とを比較する。判定部946は、例えば、上記の比較の結果に基づいて、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方の異常の有無を判定する。
より具体的には、判定部946は、低周波数帯に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの実測値を足し合わせて、当該実測値の合計値を算出する。判定部946は、実測値の合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する。予め定められた条件としては、実測値の合計値が、合計値の正常値の2倍未満であるという条件、実測値の合計値が、合計値の正常値の1.8倍未満であるという条件などが例示される。
一実施形態において、実測値の合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致すると判定された場合、判定部946は、回転軸30及び軸受40の両方が正常であると判定する。他の実施形態において、実測値の合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、判定部946は、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方に異常が発生していると判定する。
実測値の合計値と、合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、判定部946は、(i)回転軸30の回転周波数における振動レベルの実測値と、正常値とを比較し、(ii)低周波数帯に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、正常値とを比較する。判定部946は、当該比較結果に基づいて、回転軸30に異常が生じているか否かを判定する。判定部946は、当該比較結果に基づいて、軸受40に異常が生じているか否かを判定する。これにより、異常の発生個所をある程度特定することができる。
比較処理の詳細は、上述されたとおりであってよい。例えば、判定部946は、回転周波数における上記の正常値に対する実測値の比に基づいて、回転軸30の異常の有無を判定する。例えば、回転周波数における上記の正常値に対する実測値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部946は、回転軸30に異常が発生していると判定する。
判定部946は、軸受40の異常に対応する周波数(第2周波数と称される場合がある。)における、振動レベルの実測値及び正常値の比較結果に基づいて、軸受40の異常の有無を判定してよい。判定部946は、第2周波数における上記の正常値に対する実測値の比に基づいて、軸受40の異常の有無を判定してよい。例えば、第2周波数における上記の正常値に対する実測値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、判定部946は、軸受40に異常が発生していると判定する。
例えば、正常値に対する実測値の比が1.4以上の場合、異常が発生していると判定される。正常値に対する実測値の比が1.5以上の場合に、異常が発生していると判定されてもよく、正常値に対する実測値の比が1.6以上の場合に、異常が発生していると判定されてもよい。
軸受40は、機器の一例であってよい。内輪44は、回転部品の一例であってよい。ギヤボックス254は、機器の一例であってよい。
図10は、診断処理実行部348における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、まず、S1012において、振動情報取得部942が、振動センサ920から、ギヤボックス254の振動情報を取得する。次に、S1014において、解析部944が、ギヤボックス254の振動情報をフーリエ変換する。これにより、振動情報により示される振動波形が、複数の周波数成分に分解される。また、複数の周波数のそれぞれについて、振動レベル(例えば、変異振幅、速度振幅、又は、加速度振幅である。)の値が算出される。
次に、S1020において、判定部946が、低周波数帯に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせる。これにより、上記の振動レベルの実測値の合計値が算出される。判定部946は、目的周波数帯に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、上記の振動レベルの実測値の合計値を算出してもよい。
S1020において、判定部946は、例えば、正常値格納部366を参照して、上記の合計値の正常値を取得する。判定部946は、上記の実測値の合計値と、上記の合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する。上述されたとおり、上記の予め定められた条件は、実測値の合計値が、当該合計値の正常値の2倍未満であるという条件であってよい。
実測値の合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致すると判定された場合(S1020のYesの場合)、S1022において、判定部946は、回転軸30及び軸受40の両方が正常であると判定する。これにより、診断処理が終了する。
一方、実測値の合計値及び合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合(S1020のNoの場合)、回転軸30及び軸受40の少なくとも一方に異常が発生していると判定する。そこで、判定部946は、異常箇所を特定するための処理を実行する。
例えば、まず、S1030において、判定部946が、低周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値とを比較する。判定部946は、低周波数帯に含まれる1以上の周波数のうち、上述された第2周波数における周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値とを比較してもよい。また、判定部946は、回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの実測値と、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値とを比較する。
S1032において、判定部946は、回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であるか否かを判定する。例えば、回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、当該周波数成分ごとの振動レベルの実測値の比が、予め定められた値よりも小さいか否かを判定する。例えば、上記の比が予め定められた値よりも小さい場合、判定部946は、回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であると判定する。
回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であると判定された場合(S1032のYesの場合)、S1042において、判定部946は、回転軸30は正常であり、軸受40に異常が発生していると判定する。これにより、診断処理が終了する。
一方、回転軸30の回転周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内ではないと判定された場合(S1032のNoの場合)、S1044において、判定部946は、回転軸30及び軸受40に異常が発生していると判定する。これにより、診断処理が終了する。
同様に、S1034において、判定部946は、低周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、又は、第2周波数について、各周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であるか否かを判定する。例えば、各周波数における周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、当該周波数成分ごとの振動レベルの実測値の比が、予め定められた値よりも小さいか否かを判定する。例えば、上記の比が予め定められた値よりも小さい場合、判定部946は、各周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であると判定する。
周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、又は、第2周波数について、各周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内であると判定された場合(S1034のYesの場合)、S1046において、判定部946は、軸受40は正常であり、回転軸30に異常が発生していると判定する。これにより、診断処理が終了する。
一方、周波数帯に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、又は、第2周波数について、各周波数における周波数成分ごとの振動レベルが正常範囲内ではないと判定された場合(S1034のNoの場合)、S1044において、判定部946は、回転軸30及び軸受40に異常が発生していると判定する。これにより、診断処理が終了する。
図11は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ3000の例を示す。例えば、移動体100の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、制御ユニット160の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、図10に関連して説明された各種のECUの少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。
コンピュータ3000にインストールされたプログラムは、コンピュータ3000に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ3000に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ3000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU3012によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ3000は、CPU3012、RAM3014、GPU3016、及びディスプレイデバイス3018を含み、それらはホストコントローラ3010によって相互に接続されている。コンピュータ3000はまた、通信インタフェース3022、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ3020を介してホストコントローラ3010に接続されている。コンピュータはまた、ROM3030及びキーボード3042のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ3040を介して入出力コントローラ3020に接続されている。
CPU3012は、ROM3030及びRAM3014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。GPU3016は、RAM3014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU3012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス3018上に表示されるようにする。
通信インタフェース3022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ3024は、コンピュータ3000内のCPU3012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ3026は、プログラム又はデータをDVD-ROM3001から読み取り、ハードディスクドライブ3024にRAM3014を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
ROM3030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ3000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ3000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ3040はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ3020に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM3001又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ3024、RAM3014、又はROM3030にインストールされ、CPU3012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ3000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ3000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ3000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU3012は、RAM3014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース3022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース3022は、CPU3012の制御の下、RAM3014、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROM3001、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU3012は、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026(DVD-ROM3001)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM3014に読み取られるようにし、RAM3014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU3012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU3012は、RAM3014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM3014に対しライトバックする。また、CPU3012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU3012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ3000上又はコンピュータ3000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それにより、上記のプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ3000に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
20 ユーザ、30 回転軸、40 軸受、42 外輪、44 内輪、46 転動体、48 保持器、100 移動体、120 入出力ユニット、130 推力発生ユニット、140 駆動ユニット、150 計測ユニット、160 制御ユニット、162 制御部、164 診断部、166 格納部、220 車体、232 前輪、234 後輪、242 前輪駆動ユニット、244 後輪駆動ユニット、252 モータ、254 ギヤボックス、256 シャフト、262 ブレーキ、322 入出力制御部、324 要求駆動力決定部、328 駆動制御部、342 診断態様決定部、344 診断時期決定部、346 開始判定部、348 診断処理実行部、362 診断間隔格納部、366 正常値格納部、920 振動センサ、942 振動情報取得部、944 解析部、946 判定部、3000 コンピュータ、3001 DVD-ROM、3010 ホストコントローラ、3012 CPU、3014 RAM、3016 GPU、3018 ディスプレイデバイス、3020 入出力コントローラ、3022 通信インタフェース、3024 ハードディスクドライブ、3026 DVD-ROMドライブ、3030 ROM、3040 入出力チップ、3042 キーボード

Claims (16)

  1. 回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断する診断装置であって、
    前記回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得部と、
    前記振動の振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの前記振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析部と、
    前記解析部が出力した前記複数の振動レベルの値に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定部と、
    を備え、
    前記判定部は、
    前記回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、前記回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数のそれぞれについて、前記周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較し、
    前記比較の結果に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する、
    診断装置。
  2. 前記判定部は、
    前記回転部品の異常に対応する周波数である第2周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、前記第2周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、
    前記回転部品に異常が発生していると判定する、
    請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記判定部は、
    前記回転周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、前記回転周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、
    前記回転軸に異常が発生していると判定する、
    請求項1又は請求項2に記載の診断装置。
  4. 回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断する診断装置であって、
    前記回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得部と、
    前記振動の振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの前記振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析部と、
    前記解析部が出力した前記複数の振動レベルの値に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定部と、
    を備え、
    前記判定部は、
    前記回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、前記回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、合計値を算出し、
    前記算出された合計値と、前記合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定し、
    前記合計値及び前記合計値の正常値の関係が前記予め定められた条件に合致しないと判定された場合、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方に異常が発生していると判定する、
    診断装置。
  5. 前記判定部は、
    前記合計値及び前記合計値の正常値の関係が予め定められた条件に合致しないと判定された場合、
    前記1以上の周波数のそれぞれについて、前記周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較し、
    前記比較の結果に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の異常の有無を判定する、
    請求項4に記載の診断装置。
  6. 前記判定部は、
    前記回転部品の異常に対応する周波数である第2周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、前記第2周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、
    前記回転部品に異常が発生していると判定する、
    請求項5に記載の診断装置。
  7. 前記判定部は、
    前記回転周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの正常値に対する、前記回転周波数における前記周波数成分ごとの振動レベルの値の比が、予め定められた値よりも大きい場合、
    前記回転軸に異常が発生していると判定する、
    請求項5又は請求項6に記載の診断装置。
  8. 前記判定部は、
    前記合計値及び前記合計値の正常値の関係が前記予め定められた条件に合致すると判定された場合、
    前記回転軸及び前記回転部品が正常であると判定する、
    請求項4から請求項7までの何れか一項に記載の診断装置。
  9. 前記予め定められた条件は、前記合計値が前記合計値の正常値の2倍未満であるという条件を含む、
    請求項4から請求項8までの何れか一項に記載の診断装置。
  10. 前記振動の度合いは、振幅、振動速度、又は、振動加速度により表される、
    請求項1から請求項9までの何れか一項に記載の診断装置。
  11. 前記機器は、前記回転軸を回転可能に支持する軸受であり、
    前記回転部品は、前記軸受の内輪である、
    請求項1から請求項10までの何れか一項に記載の診断装置。
  12. 前記機器は、前記回転軸及び前記回転部品を備える、
    請求項1から請求項11までの何れか一項に記載の診断装置。
  13. 請求項1から請求項12までの何れか一項に記載の診断装置と、
    前記診断装置の診断対象となる前記機器と、
    を備える、移動体。
  14. コンピュータを、請求項1から請求項12までの何れか一項に記載の診断装置として機能させるためのプログラム。
  15. 回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断するための診断方法であって、
    前記回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得段階と、
    前記振動の振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの前記振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析段階と、
    前記解析段階において出力された前記複数の振動レベルの値に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定段階と、
    を有し、
    前記判定段階は、
    前記回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、前記回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれについて、前記周波数成分ごとの振動レベルの値を、当該周波数成分ごとの振動レベルの正常値と比較する段階と、
    前記比較の結果に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する段階と、
    を含む、
    診断方法。
  16. 回転軸から伝達された力により回転する回転部品を備える機器の状態を診断するための診断方法であって、
    前記回転部品の振動の波形情報を含む振動情報を取得する振動情報取得段階と、
    前記振動の振動波形を複数の周波数成分に分解し、周波数成分ごとの前記振動の度合いを示す複数の振動レベルの値を出力する解析段階と、
    前記解析段階において出力された前記複数の振動レベルの値に基づいて、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方の異常の有無を判定する判定段階と、
    を有し、
    前記判定段階は、
    前記回転軸の回転周波数よりも小さな周波数である第1周波数から、前記回転周波数までの間の範囲に含まれる1以上の周波数成分のそれぞれの振動レベルの値を足し合わせて、合計値を算出する段階と、
    前記算出された合計値と、前記合計値の正常値との関係が予め定められた条件に合致するか否かを判定する段階と、
    前記合計値及び前記合計値の正常値の関係が前記予め定められた条件に合致しないと判定された場合、前記回転軸及び前記回転部品の少なくとも一方に異常が発生していると判定する段階と、
    を含む、
    診断方法。
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