JP2023150261A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射範囲をより広くすることができ、かつ照射領域における光のムラをより低減させることのできる車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具100は、発光素子12と、発光素子12の前方側に配置されたレンズ10と、を備え、レンズ10は、後方側において、後方に向けて突出する突出部24aと、突出部24aを囲む一般部24bとを有し、一般部24bは、車両用灯具100の正面視において少なくとも一部が露出し、かつ後方側の面に光拡散処理が施されている。【選択図】図4
Description
本発明は、車両に搭載される車両用灯具に関する。
従来、車両に搭載される車両用灯具に関する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、レンズの面のうち、発光素子に対向する面である後面の一部が、後方に向けて凸状に膨らみ、当該発光素子からの光がレンズの凸状の部分に入射するように、発光素子とレンズの後面との間にエクステンション部が設けられた車両用灯具が開示されている。
特許文献1に記載の車両用灯具のように、レンズが、後方に向けて突出した凸状部と、当該凸状部を囲む部分(以下、「一般部」とも称する。)とを有する場合、凸状部だけでなく、一般部にも発光素子からの光を入射させることにより、照射範囲をより広くすることが考えられる。
しかしながら、凸状部に入射した光は屈折方向が制御されるのに対して、一般部に入射した光の制御が十分に行われず、車両用灯具により照らされる領域内において光のムラが生じる可能性がある。このため、照射範囲をより広くすることができ、かつ照射領域における光のムラをより低減させることのできる技術が望まれる。
本発明の目的は、照射範囲をより広くすることができ、かつ照射領域における光のムラをより低減させることのできる車両用灯具を提供することである。
本発明の一側面に係る車両用灯具は、発光素子と、前記発光素子の前方側に配置されたレンズと、を備え、前記レンズは、後方側において、後方に向けて突出する突出部と、前記突出部を囲む一般部とを有し、前記一般部は、前記車両用灯具の正面視において少なくとも一部が露出し、かつ後方側の面に光拡散処理が施されている。
本発明によれば、照射範囲をより広くすることができ、かつ照射領域における光のムラをより低減させることができる。
<全体の概略構成>
本発明について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用灯具の構成を示す正面図である。図2は、図1に示す車両用灯具の構成を示す裏面斜視図である。
本発明について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用灯具の構成を示す正面図である。図2は、図1に示す車両用灯具の構成を示す裏面斜視図である。
図1および図2を参照して、車両用灯具100は、例えば、自動二輪車両に搭載されるロービーム用の前照灯である。車両用灯具100は、レンズ10と、レンズ10を囲むように設けられたエクステンション部11とを備える。図1および図2では、1組のレンズ10およびエクステンション部11を示しているが、例えば、レンズ10およびエクステンション部11の組が2つ、自動二輪車両の前部において左右方向に並んで配列される。この場合、2つのエクステンション部11は一体的に形成されてもよい。
ここでは、図2に示す矢印Fの方向が「前方」であり、矢印Bの方向が「後方」であるとする。また、図1および図2に示す矢印Rの方向が「右方向」であり、矢印Lの方向が「左方向」であるとする。また、図1に示す矢印Uの方向が「上方向」であり、矢印Dの方向が「下方向」であるとする。
<各部分の詳細な構成>
図3は、図1のIII-III線断面図である。図3を参照して、車両用灯具100は、さらに、レンズ10の後方に配置された発光素子12と、発光素子12を支持する基板14とを備える。レンズ10および発光素子12は、カットオフラインを含む配光パターンを形成するように構成されている。
図3は、図1のIII-III線断面図である。図3を参照して、車両用灯具100は、さらに、レンズ10の後方に配置された発光素子12と、発光素子12を支持する基板14とを備える。レンズ10および発光素子12は、カットオフラインを含む配光パターンを形成するように構成されている。
発光素子12は、例えば、白色発光ダイオードであり、矩形状の発光面を有している。発光素子12の発光面が前方側に設けられ、発光素子12の後方側の面が基板14に支持されている。
レンズ10は、例えばモノフォーカスレンズであり、本体部21と、脚部(レンズ取付部)22とを含む。また、レンズ10は、例えば投影レンズである。本体部21は、発光素子12からの光が出射される出射面である前面23と、発光素子12からの光が入射する入射面である後面24とを有する。
前面23は、前方側へ円弧状に突出している。後面24は、後方側へ放物面状に突出している突出部24aと、突出部24aを囲む一般部24bとを有する。後面24における突出部24aの曲率半径は、前面23の曲率半径よりも小さく形成されている。前面23と後面24の突出部24aとの組み合わせにより、発光素子12からの光を屈折させて、所望の領域を有する配光パターンを形成することができる。
図4は、図2に示すレンズの詳細な構成を説明するための裏面図である。図4に示すように、レンズ10の後面24における一般部24bには、発光素子12からの光を拡散させるための光拡散処理が施されている。図4では、一般部24bに光拡散処理が施されていることを分かりやすくするため、一般部24bにハッチングを付している。光拡散処理は、例えばシボ加工処理である。
図4に示す一般部24bは、内周および外周共に楕円形状を有しているが、このような構成に限定されない。図5は、図2に示すレンズの変形例の構成を説明するための裏面図である。図5に示すように、一般部24bの外周は、長方形状等の多角形状を有してもよい。また、一般部24bの内周および外周は、楕円形状以外の閉曲線により形成される形状を有してもよい。
再び図3を参照して、脚部22は、本体部21における一般部24bの外周を覆い、かつ後方側に延在する。発光素子12の発光面がレンズ10を向くように配置され、レンズ10がモノフォーカスレンズである場合、このような脚部22を設けることにより、例えば基板14を支持するハウジングに対して脚部22を位置決めすることができる。すなわち、レンズ10の本体部21と発光素子12との位置合わせを容易に行うことができる。脚部22は、例えば本体部21と同じ材質であり、本体部21と一体的に形成されている。
エクステンション部11は、例えばポリカーボネートにより形成されている。エクステンション部11には開口部11aが形成されており、車両用灯具100の正面視において、レンズ10の前面23、および一般面24bの少なくとも一部が開口部11aから露出する。一般面24bの露出とは、正面視において、前面23越しに一般部24bが視認可能であることを意味する。
再び図2を参照して、レンズ10の脚部22は、例えば、後方側の端部において、上方向に突出した第1突出部31と、下方向に突出した第2突出部32とを有する。第1突出部31には、上下方向に直交する方向に中心軸を有する円形の孔31aが形成されている。第2突出部32には、上下方向に直交する方向に中心軸を有する円形の孔32aが形成されている。
エクステンション部11には、レンズ10が組み付けられた状態において、レンズ10の第1突出部31における孔31aに対向する位置に形成された円形の孔41が形成されている。また、エクステンション部11には、レンズ10が組み付けられた状態において、レンズ10の第2突出部32における孔32aに対向する位置に形成された円形の孔42が形成されている。
エクステンション部11にレンズ10が組み付けられた状態において、レンズ10の孔31aおよびエクステンション部11の孔41に図示しない固定部材が挿入され、レンズ10の孔32aおよびエクステンション部11の孔42に図示しない固定部材が挿入される。これにより、エクステンション部11に対してレンズ10の位置を固定することができる。
なお、エクステンション部11に対してレンズ10の位置を固定するための構成は、上記のような構成に限定されない。例えば、第1突出部31および第2突出部32は、上方向および下方向にそれぞれ突出する構成に限らず、左方向および右方向にそれぞれ突出してもよい。
また、レンズ10は、第1突出部31および第2突出部32の2つの突出部を備える構成に限らず、突出部を備えなくてもよいし、1つまたは3つ以上の突出部を備えてもよい。また、レンズ10の孔31a、32aおよびエクステンション部11の孔41、42の形状は、円形に限定されない。
また、車両用灯具100は、2組のレンズ10およびエクステンション部11を備える構成に限らず、例えば、1組のレンズ10およびエクステンション部11を備える構成であってもよい。この場合、レンズ10は、例えば、車両の左右方向における中央付近に設けられる。また、車両用灯具100は、自動二輪車両に搭載されるものに限らず、自動四輪車両に搭載されてもよい。
また、レンズ10は、脚部22を含まない構成であってもよい。さらに、レンズ10は、モノフォーカスレンズに限定されない。
また、レンズ10の一般部24bに施される光拡散処理は、上述したシボ加工処理に限定されず、例えば、光を拡散させるためのフロスト処理が施されてもよいし、ブロック状の部材が設けられてもよい。
上記のように、本発明の実施形態に係る車両用灯具100では、発光素子12の前方側に配置されたレンズ10は、後方側において、後方に向けて突出する突出部24aと、突出部24aを囲む一般部24bとを有する。一般部24bは、車両用灯具100の正面視において少なくとも一部が露出し、かつ後方側の面に光拡散処理が施されている。
このような構成により、発光素子12からの光が、突出部24aだけでなく一般部24bにも入射するため、照射範囲をより広くすることができる。また、一般部24bの後方側の面に光拡散処理が施されていることにより、一般部24bに入射する光が拡散されて、照射領域における光のムラをより低減させることができる。
また、本発明の実施形態に係る車両用灯具100では、一般部24bの後方側の面には、光拡散処理として、シボ加工が施されている。このような構成により、一般部24bの後方側における面の大きさや形状に制限されることなく、比較的容易に、当該面に対して光拡散処理を施すことができる。
また、本発明の実施形態に係る車両用灯具100では、レンズ10は、一般部24bの外周を覆い、かつ後方側に延在する脚部22を有する。このような構成により、レンズ10の本体部21と発光素子12との位置合わせを容易に行うことができる。
また、本発明の実施形態に係る車両用灯具100では、一般部24bの内周は閉曲線により形成される形状を有し、一般部24bの外周は多角形状を有する。ここで、一般部24bの内周および外周が互いに異なる形状を有する場合であって、当該一般部24bに光加工処理が施されないと仮定した場合、当該一般部24bに入射した光により照らされる領域では光のムラが生じる可能性が高くなる。これに対して、上記のように、一般部24bに光加工処理を施すことにより、照射領域における光のムラを低減させることができるため、一般部24bの内周および外周が互いに異なる場合において特に有効である。
また、レンズ10において光学系として機能する部分、すなわち一般部24bの内周に囲まれる部分は閉曲線であることが好ましいが、レンズ10を構成する部材の外観意匠を多角形状とすることにより、様々な見栄えを提供でき、商品価値を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態は単なる一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲およびその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
10:レンズ、11:エクステンション部、11a:開口部、12:発光素子、14:基板、21:本体部、22:脚部(レンズ取付部)、23:前面、24:後面、突出部:24a、一般部:24b、31:第1突出部、32:第2突出部、31a:孔、32a:孔、41:孔、42:孔、100:車両用灯具
Claims (4)
- 車両用灯具であって、
発光素子と、
前記発光素子の前方側に配置されたレンズと、を備え、
前記レンズは、後方側において、後方に向けて突出する突出部と、前記突出部を囲む一般部とを有し、
前記一般部は、前記車両用灯具の正面視において少なくとも一部が露出し、かつ後方側の面に光拡散処理が施されている、車両用灯具。 - 前記一般部の後方側の面には、前記光拡散処理として、シボ加工が施されている、請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記レンズは、さらに、前記一般部の外周を覆い、かつ後方側に延在するレンズ取付部を有する、請求項1または2に記載の車両用灯具。
- 前記一般部の内周は閉曲線により形成される形状を有し、前記一般部の外周は多角形状を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用灯具。
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