JP2023149426A - 食品容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる食品容器を提供する。【解決手段】開口1を有する容器本体2と、容器本体2の開口1を閉塞する蓋体3と、蓋体3によって開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器であって、シール部材5には、蓋体3によって開口1を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、露出部には、シール部材5の容器本体2若しくは蓋体3との当接面部6を、容器本体2若しくは蓋体3から離間するように該シール部材5を変形させて該シール部材5と容器本体2若しくは蓋体3との間に隙間を形成する変形操作部7が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、食品容器に関するものである。
例えば特許文献1に開示されるように、食品を収容する食品容器において、熱い食品を収容した場合、この収容物が冷えると内圧が低下し(密閉容器内が減圧状態となり)、蓋体が開けられなくなることから、吸気弁を用いて外気を流入させる弁機構を蓋体に備える密閉容器が知られている。
本発明は、上述のような現状に鑑みなされたもので、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
開口1を有する容器本体2と、前記容器本体2の前記開口1を閉塞する蓋体3と、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と前記蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器であって、
前記シール部材5には、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、
前記露出部には、前記シール部材5の前記容器本体2若しくは前記蓋体3との当接面部6を、前記容器本体2若しくは前記蓋体3から離間するように該シール部材5を変形させて該シール部材5と前記容器本体2若しくは前記蓋体3との間に隙間を形成する変形操作部7が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
前記シール部材5には、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、
前記露出部には、前記シール部材5の前記容器本体2若しくは前記蓋体3との当接面部6を、前記容器本体2若しくは前記蓋体3から離間するように該シール部材5を変形させて該シール部材5と前記容器本体2若しくは前記蓋体3との間に隙間を形成する変形操作部7が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1記載の食品容器において、前記シール部材5の前記外部に露出した部分に凸状の前記変形操作部7が該シール部材5と一体に設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項2記載の食品容器において、前記変形操作部7は前記開口1を挟むように一対設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項3記載の食品容器において、一対の前記変形操作部7は同時に片手で操作できる距離に夫々設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1~4いずれか1項に記載の食品容器において、前記シール部材5は前記蓋体3の外周部に着脱自在に被嵌されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項5記載の食品容器において、前記シール部材5には、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の内方に配設される内方垂下部8が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項5,6いずれか1項に記載の食品容器において、前記シール部材5には、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の外方に配設される前記変形操作部7としての外方垂下部7が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項7記載の食品容器において、前記変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧することで、前記シール部材5の前記容器本体2との当接面部6が該容器本体2から離間するように変形するように該シール部材5が構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1~8いずれか1項に記載の食品容器において、前記蓋体3及び前記容器本体2のいずれか一方には係止部9が設けられ、他方には前記係止部9と係止する被係止部10が設けられ、前記係止部9は、前記被係止部10と係止して前記蓋体3をロック状態とする第一の位置と、前記被係止部10と係止せず前記蓋体3を非ロック状態とする第二の位置とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項9記載の食品容器において、前記係止部9は前記蓋体3に設けられ、前記容器本体2の前記開口1の周縁部4には前記被係止部10としてのフランジ部10が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項9,10いずれか1項に記載の食品容器において、前記係止部9は上下方向に回動可能に設けられ、前記変形操作部7と干渉せずにロック状態と非ロック状態とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
容器本体2に食品を収容し蓋体3及びシール部材5で開口1を閉塞する。
ここで、容器本体2に熱い食品を収容し、この食品が冷めて内部が減圧状態となった場合(容器内部が密封状態となった場合)、変形操作部7を操作し、シール部材5の容器本体2(若しくは蓋体3)との当接面部6を容器本体2(若しくは蓋体3)から離間するようにシール部材5を変形させて密封状態を解除することができ(外気を容器本体2内に流入させることができ)、蓋体3を容易に開けることができる。
したがって、減圧状態を容易に解除できる構成でありながら、蓋体3に弁機構(孔部や弁体)を設ける必要がなく、蓋体3の凹凸部分を減らすことができ、それだけ手入れが容易なシンプルな構造とすることができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、図1~3に図示したように、開口1を有する容器本体2と、前記容器本体2の前記開口1を閉塞する蓋体3と、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と前記蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器である。
具体的には、前記シール部材5には、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、前記露出部には、前記シール部材5の前記容器本体2若しくは前記蓋体3との当接面部6を、前記容器本体2若しくは前記蓋体3から離間するように該シール部材5を変形させて該シール部材5と前記容器本体2若しくは前記蓋体3との間に隙間を形成する変形操作部7が設けられている。
各部を具体的に説明する。
容器本体2は金属製(ステンレス製)であり、角丸長方形状の底部2a及び該底部2aの周縁から立ち上がる側周壁部2bを有し、側周壁部2bは上端から底部に向かって縮径されるようにテーパ状に形成されている。容器本体2の上端部全周には下方に所定角度で折り返すフランジ部10が設けられている。
蓋体3は金属製(ステンレス製)であり、容器本体2の上部開口1を閉塞可能な角丸長方形状であり、蓋体3の外周部全周には前記容器本体2のフランジ部10と対応して山状のフランジ壁11が設けられている。
シール部材5はシリコーンゴム製で環状であり、前記蓋体3の外周部に着脱自在に被嵌されている。具体的には、シール部材5は、前記蓋体3のフランジ壁11の外側傾斜面11a及び蓋体3の下面外周部に被嵌係止されている。
シール部材5には、前記蓋体3の開口1の周縁部4と当接する当接面を含む当接面部6と、この当接面部6の上方に位置し前記フランジ壁11の外側傾斜面11aに被嵌される被嵌周壁部12と、前記当接面部6の上方に位置し前記蓋体3の裏面と当接する突条部13と、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の内方に配設される環状の内方垂下部8と、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の外方に配設される前記変形操作部7としての外方垂下部7とが一体に設けられている。
したがって、蓋体3によって容器本体2の開口1を閉塞した状態では、本実施例のシール部材5は突条部13と内方垂下部8と当接面部6の一部を除き、外部に露出することになる。
本実施例では、変形操作部7をシール部材5の外部に露出する部分に設けている。具体的には、当接面部6の外周下部から台形状に突出する外方垂下部7が該シール部材5と一体に設けられている。
この変形操作部7は前記開口1を挟むように一対設けられている。具体的には、一対の前記変形操作部7は同時に片手で操作できる距離に夫々設けられる。本実施例では蓋体3の各長辺部の中央部に対応する位置に対向して一対設けられている。変形操作部7(外方垂下部7)は、シール部材5(蓋体3)の全長に対して15%~30%程度の長さとすることができる。
本実施例においては、前記変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧することで、前記シール部材5の前記開口1の周縁部4との当接面部6(当接面)が前記容器本体2から離間するように変形するように該シール部材5が構成されている。本実施例は、片手で一対の変形操作部7をつかむように内側に押し込むことで、密封状態が解除されるため、極めて使い勝手が良い。なお、本実施例ではシール部材5と容器本体2との当接面部を容器本体2から離間させる構成としているが、シール部材5と蓋体3との当接面部を蓋体3から離間させる構成としても良い。
したがって、容器本体2に熱い食品を収容し、蓋体3及びシール部材5で閉塞した後、この食品が冷めて内部が減圧状態となり容器内部が密封状態となっても、図4に図示したように変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧操作することで、当接面部6が押し上げられて当接面部6が容器本体2から離間するように(浮き上がるように)変形し(図6→図7)、シール部材5と容器本体2との間に隙間が形成され該隙間から外気が容器本体2内に流入することで減圧状態が解除され、そのまま持ち上げることで図5に図示したように蓋体3を開けることができる。
また、本実施例は、前記蓋体3及び前記容器のいずれか一方には係止部9が設けられ、他方には前記係止部9と係止する被係止部10が設けられ、前記係止部9は、前記被係止部10と係止して前記蓋体3をロック状態とする第一の位置と、前記被係止部10と係止せず前記蓋体3を非ロック状態とする第二の位置とに切替操作可能に構成されている。
具体的には、前記係止部9は前記蓋体3に設けられ、前記容器本体2の前記開口1の周縁部4に設けられたフランジ部10の下面を前記被係止部10としている。
本実施例では、前記係止部9は上下方向に回動可能に設けられ、前記変形操作部7と干渉せずにロック状態と非ロック状態とに切替操作可能に構成されている。係止部9を蓋体3に設ける構成とすることで、容器本体2の構造をそれだけシンプルにすることができ、洗浄等の手入れが容易となる。
具体的には、蓋体3上面の各長辺部に対応する変形操作部7から所定距離だけ内方に離された位置には、蓋体3上面に固定される水平板部14と該水平板部14の端部に連設され外方に向かって上り傾斜する傾斜板部15とからなる固定部が設けられ、傾斜板部15の上端部にはほぼ円柱状の軸体16が蓋体3上面と平行に設けられている。
軸体16の両端部は、一対の側板部17と該側板部17を連結する連結板部18とからなる可動部の前記側板部17の第一の挿通孔19に回動可能に挿通されている。したがって、可動部は軸体16を軸として内外方向に回動可能となる。
また、側板部17には第二の挿通孔20が前記第一の挿通孔19と並設されており、この第二の挿通孔20には係止部9としての係止枠体21の端部に設けられた前記軸体16とほぼ平行な軸部22が夫々回動可能に挿通されている。すなわち、可動部を上下方向に回動すると第二の挿通孔20(軸部22)は第一の挿通孔19(軸体16)を軸としてその周囲を移動する。
係止枠体21は、各軸部22にほぼ直交するように連設される一対の縦枠部23と、一対の縦枠部23を連結するように該縦枠部23にほぼ直交するように連設される横枠部24とを有する。具体的には、縦枠部23の先端には折り返し部25が設けられており、この折り返し先端に横枠部24が連設されている。また、横枠部24は容器本体2のフランジ部10の下面に引っ掛かるように構成されている。また、横枠部24は、縦枠部23が変形操作部7に干渉しないように変形操作部7より若干長く形成され、縦枠部23は、横枠部24が変形操作部7を乗り越えるように通過してフランジ部10の下面に至れるようにその長さ・湾曲形状などが設定されている。
したがって、本実施例は、係止枠体21を把持して下方に回動させて係止部9(横枠部24)を被係止部10(フランジ部10)に係止し、この状態でさらに、軸部22を被係止部10から遠ざけるように可動部(連結板部18)を内方に回動させ、蓋体3と容器本体2とを締め上げることで(図3の状態とすることで)、係止部9と被係止部10との係止をより強固にすることができ、蓋体3のロック状態が不意に解除されてしまうことをより確実に防止可能な構成となる。図3の連結板部18を夫々外方に回動し、軸部22をフランジ部10に近づけることで(図4,5の状態とすることで)係止枠体21がフリーとなり、係止部9と被係止部10との係止を容易に解除可能となる。
本実施例は上述のように構成したから、容器本体2に食品を収容し蓋体3及びシール部材5で開口1を閉塞した際、容器本体2に熱い食品を収容し、この食品が冷めて内部が減圧状態となった場合(容器内部が密封状態となった場合)、変形操作部7を操作し、シール部材5の容器本体2との当接面部6を容器本体2から離間するようにシール部材5を変形させて密封状態を解除することができ(外気を容器本体2内に流入させることができ)、蓋体3を容易に開けることができる。
したがって、減圧状態を容易に解除できる構成でありながら、蓋体3に弁機構(孔部や弁体)を設ける必要がなく、蓋体3の凹凸部分を減らすことができ、それだけ手入れが容易なシンプルな構造とすることができる。
よって、本実施例は、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器となる。
1 開口
2 容器本体
3 蓋体
4 周縁部
5 シール部材
6 当接面部
7 変形操作部(外方垂下部)
8 内方垂下部
9 係止部
10 被係止部(フランジ部)
2 容器本体
3 蓋体
4 周縁部
5 シール部材
6 当接面部
7 変形操作部(外方垂下部)
8 内方垂下部
9 係止部
10 被係止部(フランジ部)
本発明は、食品容器に関するものである。
例えば特許文献1に開示されるように、食品を収容する食品容器において、熱い食品を収容した場合、この収容物が冷えると内圧が低下し(密閉容器内が減圧状態となり)、蓋体が開けられなくなることから、吸気弁を用いて外気を流入させる弁機構を蓋体に備える密閉容器が知られている。
本発明は、上述のような現状に鑑みなされたもので、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
開口1を有する容器本体2と、前記容器本体2の前記開口1を閉塞する蓋体3と、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と前記蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器であって、
前記シール部材5には、前記容器本体2の前記周縁部4に当接する環状の当接面部6と、前記当接面部6の外方側に連設され該当接面部6と交差する方向に突出する舌片状の変形操作部7とが一体に設けられ、前記変形操作部7は、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出するように設けられ、
前記シール部材5は、前記当接面部6が前記容器本体2の前記周縁部4と当接し容器内部が減圧された状態で前記変形操作部7を倒し操作した場合、前記変形操作部7近傍の前記当接面部6と前記容器本体2の前記周縁部4とが離間するように変形し、前記シール部材5と前記容器本体2との間に隙間が形成されて該容器本体2内に外気が流入するように構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
前記シール部材5には、前記容器本体2の前記周縁部4に当接する環状の当接面部6と、前記当接面部6の外方側に連設され該当接面部6と交差する方向に突出する舌片状の変形操作部7とが一体に設けられ、前記変形操作部7は、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出するように設けられ、
前記シール部材5は、前記当接面部6が前記容器本体2の前記周縁部4と当接し容器内部が減圧された状態で前記変形操作部7を倒し操作した場合、前記変形操作部7近傍の前記当接面部6と前記容器本体2の前記周縁部4とが離間するように変形し、前記シール部材5と前記容器本体2との間に隙間が形成されて該容器本体2内に外気が流入するように構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、開口1を有する容器本体2と、前記容器本体2の前記開口1を閉塞する蓋体3と、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と前記蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器であって、
前記シール部材5には、前記蓋体3にして前記容器本体2の前記周縁部4と対向する対向部に当接する環状の当接面部6と、前記当接面部6の外方側に連設され該当接面部6と交差する方向に突出する舌片状の変形操作部7とが一体に設けられ、前記変形操作部7は、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出するように設けられ、
前記シール部材5は、前記当接面部6が前記蓋体3の前記対向部と当接し容器内部が減圧された状態で前記変形操作部7を倒し操作した場合、前記変形操作部7近傍の前記当接面部6と前記蓋体3の前記対向部とが離間するように変形し、前記シール部材5と前記蓋体3との間に隙間が形成されて前記容器本体2内に外気が流入するように構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
前記シール部材5には、前記蓋体3にして前記容器本体2の前記周縁部4と対向する対向部に当接する環状の当接面部6と、前記当接面部6の外方側に連設され該当接面部6と交差する方向に突出する舌片状の変形操作部7とが一体に設けられ、前記変形操作部7は、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出するように設けられ、
前記シール部材5は、前記当接面部6が前記蓋体3の前記対向部と当接し容器内部が減圧された状態で前記変形操作部7を倒し操作した場合、前記変形操作部7近傍の前記当接面部6と前記蓋体3の前記対向部とが離間するように変形し、前記シール部材5と前記蓋体3との間に隙間が形成されて前記容器本体2内に外気が流入するように構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1記載の食品容器において、前記シール部材5は前記蓋体3の外周部に着脱自在に被嵌されるものであることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1~3いずれか1項に記載の食品容器において、前記変形操作部7は前記開口1を挟むように一対設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項4記載の食品容器において、一対の前記変形操作部7は同時に片手で操作できる距離に夫々設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1記載の食品容器において、前記シール部材5には、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の内方に配設される内方垂下部8が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項6記載の食品容器において、前記シール部材5には、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の外方に配設される前記変形操作部7としての外方垂下部7が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項7記載の食品容器において、前記シール部材5は、前記変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧することで、前記当接面部6が変形して該当接面部6と前記容器本体2の前記周縁部4とが離間するように構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項1~8いずれか1項に記載の食品容器において、前記蓋体3及び前記容器本体2のいずれか一方には係止部9が、また、他方には前記係止部9と係止する被係止部10が設けられ、前記係止部9は、前記被係止部10と係止して前記蓋体3をロック状態とする第一の位置と、前記被係止部10と係止せず前記蓋体3を非ロック状態とする第二の位置とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項9記載の食品容器において、前記係止部9は前記蓋体3に設けられ、前記容器本体2の前記周縁部4には前記被係止部10としてのフランジ部10が設けられていることを特徴とする食品容器に係るものである。
また、請求項9,10いずれか1項に記載の食品容器において、前記係止部9は上下方向に回動可能に設けられ、前記変形操作部7と干渉せずにロック状態と非ロック状態とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
容器本体2に食品を収容し蓋体3及びシール部材5で開口1を閉塞する。
ここで、容器本体2に熱い食品を収容し、この食品が冷めて内部が減圧状態となった場合(容器内部が密封状態となった場合)、変形操作部7を操作し、シール部材5の容器本体2(若しくは蓋体3)との当接面部6を容器本体2(若しくは蓋体3)から離間するようにシール部材5を変形させて密封状態を解除することができ(外気を容器本体2内に流入させることができ)、蓋体3を容易に開けることができる。
したがって、減圧状態を容易に解除できる構成でありながら、蓋体3に弁機構(孔部や弁体)を設ける必要がなく、蓋体3の凹凸部分を減らすことができ、それだけ手入れが容易なシンプルな構造とすることができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、図1~3に図示したように、開口1を有する容器本体2と、前記容器本体2の前記開口1を閉塞する蓋体3と、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で該開口1の周縁部4と前記蓋体3との隙間を塞ぐ環状のシール部材5とを有する食品容器である。
具体的には、前記シール部材5には、前記蓋体3によって前記開口1を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、前記露出部には、前記シール部材5の前記容器本体2若しくは前記蓋体3との当接面部6を、前記容器本体2若しくは前記蓋体3から離間するように該シール部材5を変形させて該シール部材5と前記容器本体2若しくは前記蓋体3との間に隙間を形成する変形操作部7が設けられている。
各部を具体的に説明する。
容器本体2は金属製(ステンレス製)であり、角丸長方形状の底部2a及び該底部2aの周縁から立ち上がる側周壁部2bを有し、側周壁部2bは上端から底部に向かって縮径されるようにテーパ状に形成されている。容器本体2の上端部全周には下方に所定角度で折り返すフランジ部10が設けられている。
蓋体3は金属製(ステンレス製)であり、容器本体2の上部開口1を閉塞可能な角丸長方形状であり、蓋体3の外周部全周には前記容器本体2のフランジ部10と対応して山状のフランジ壁11が設けられている。
シール部材5はシリコーンゴム製で環状であり、前記蓋体3の外周部に着脱自在に被嵌されている。具体的には、シール部材5は、前記蓋体3のフランジ壁11の外側傾斜面11a及び蓋体3の下面外周部に被嵌係止されている。
シール部材5には、前記蓋体3の開口1の周縁部4と当接する当接面を含む当接面部6と、この当接面部6の上方に位置し前記フランジ壁11の外側傾斜面11aに被嵌される被嵌周壁部12と、前記当接面部6の上方に位置し前記蓋体3の裏面と当接する突条部13と、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の内方に配設される環状の内方垂下部8と、前記当接面部6より下方に位置し前記開口1の周縁部4の外方に配設される前記変形操作部7としての外方垂下部7とが一体に設けられている。
したがって、蓋体3によって容器本体2の開口1を閉塞した状態では、本実施例のシール部材5は突条部13と内方垂下部8と当接面部6の一部を除き、外部に露出することになる。
本実施例では、変形操作部7をシール部材5の外部に露出する部分に設けている。具体的には、当接面部6の外周下部から台形状に突出する外方垂下部7が該シール部材5と一体に設けられている。
この変形操作部7は前記開口1を挟むように一対設けられている。具体的には、一対の前記変形操作部7は同時に片手で操作できる距離に夫々設けられる。本実施例では蓋体3の各長辺部の中央部に対応する位置に対向して一対設けられている。変形操作部7(外方垂下部7)は、シール部材5(蓋体3)の全長に対して15%~30%程度の長さとすることができる。
本実施例においては、前記変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧することで、前記シール部材5の前記開口1の周縁部4との当接面部6(当接面)が前記容器本体2から離間するように変形するように該シール部材5が構成されている。本実施例は、片手で一対の変形操作部7をつかむように内側に押し込むことで、密封状態が解除されるため、極めて使い勝手が良い。なお、本実施例ではシール部材5と容器本体2との当接面部を容器本体2から離間させる構成としているが、シール部材5と蓋体3との当接面部を蓋体3から離間させる構成としても良い。
したがって、容器本体2に熱い食品を収容し、蓋体3及びシール部材5で閉塞した後、この食品が冷めて内部が減圧状態となり容器内部が密封状態となっても、図4に図示したように変形操作部7としての外方垂下部7を内方に押圧操作することで、当接面部6が押し上げられて当接面部6が容器本体2から離間するように(浮き上がるように)変形し(図6→図7)、シール部材5と容器本体2との間に隙間が形成され該隙間から外気が容器本体2内に流入することで減圧状態が解除され、そのまま持ち上げることで図5に図示したように蓋体3を開けることができる。
また、本実施例は、前記蓋体3及び前記容器のいずれか一方には係止部9が設けられ、他方には前記係止部9と係止する被係止部10が設けられ、前記係止部9は、前記被係止部10と係止して前記蓋体3をロック状態とする第一の位置と、前記被係止部10と係止せず前記蓋体3を非ロック状態とする第二の位置とに切替操作可能に構成されている。
具体的には、前記係止部9は前記蓋体3に設けられ、前記容器本体2の前記開口1の周縁部4に設けられたフランジ部10の下面を前記被係止部10としている。
本実施例では、前記係止部9は上下方向に回動可能に設けられ、前記変形操作部7と干渉せずにロック状態と非ロック状態とに切替操作可能に構成されている。係止部9を蓋体3に設ける構成とすることで、容器本体2の構造をそれだけシンプルにすることができ、洗浄等の手入れが容易となる。
具体的には、蓋体3上面の各長辺部に対応する変形操作部7から所定距離だけ内方に離された位置には、蓋体3上面に固定される水平板部14と該水平板部14の端部に連設され外方に向かって上り傾斜する傾斜板部15とからなる固定部が設けられ、傾斜板部15の上端部にはほぼ円柱状の軸体16が蓋体3上面と平行に設けられている。
軸体16の両端部は、一対の側板部17と該側板部17を連結する連結板部18とからなる可動部の前記側板部17の第一の挿通孔19に回動可能に挿通されている。したがって、可動部は軸体16を軸として内外方向に回動可能となる。
また、側板部17には第二の挿通孔20が前記第一の挿通孔19と並設されており、この第二の挿通孔20には係止部9としての係止枠体21の端部に設けられた前記軸体16とほぼ平行な軸部22が夫々回動可能に挿通されている。すなわち、可動部を上下方向に回動すると第二の挿通孔20(軸部22)は第一の挿通孔19(軸体16)を軸としてその周囲を移動する。
係止枠体21は、各軸部22にほぼ直交するように連設される一対の縦枠部23と、一対の縦枠部23を連結するように該縦枠部23にほぼ直交するように連設される横枠部24とを有する。具体的には、縦枠部23の先端には折り返し部25が設けられており、この折り返し先端に横枠部24が連設されている。また、横枠部24は容器本体2のフランジ部10の下面に引っ掛かるように構成されている。また、横枠部24は、縦枠部23が変形操作部7に干渉しないように変形操作部7より若干長く形成され、縦枠部23は、横枠部24が変形操作部7を乗り越えるように通過してフランジ部10の下面に至れるようにその長さ・湾曲形状などが設定されている。
したがって、本実施例は、係止枠体21を把持して下方に回動させて係止部9(横枠部24)を被係止部10(フランジ部10)に係止し、この状態でさらに、軸部22を被係止部10から遠ざけるように可動部(連結板部18)を内方に回動させ、蓋体3と容器本体2とを締め上げることで(図3の状態とすることで)、係止部9と被係止部10との係止をより強固にすることができ、蓋体3のロック状態が不意に解除されてしまうことをより確実に防止可能な構成となる。図3の連結板部18を夫々外方に回動し、軸部22をフランジ部10に近づけることで(図4,5の状態とすることで)係止枠体21がフリーとなり、係止部9と被係止部10との係止を容易に解除可能となる。
本実施例は上述のように構成したから、容器本体2に食品を収容し蓋体3及びシール部材5で開口1を閉塞した際、容器本体2に熱い食品を収容し、この食品が冷めて内部が減圧状態となった場合(容器内部が密封状態となった場合)、変形操作部7を操作し、シール部材5の容器本体2との当接面部6を容器本体2から離間するようにシール部材5を変形させて密封状態を解除することができ(外気を容器本体2内に流入させることができ)、蓋体3を容易に開けることができる。
したがって、減圧状態を容易に解除できる構成でありながら、蓋体3に弁機構(孔部や弁体)を設ける必要がなく、蓋体3の凹凸部分を減らすことができ、それだけ手入れが容易なシンプルな構造とすることができる。
よって、本実施例は、食品を良好に保存できる構成でありながら、弁構造を用いなくても簡単に減圧状態を解除でき、蓋体に可及的に凹凸部分が少なくそれだけ洗浄等の手入れが容易となる、これまでにない食品容器となる。
1 開口
2 容器本体
3 蓋体
4 周縁部
5 シール部材
6 当接面部
7 変形操作部(外方垂下部)
8 内方垂下部
9 係止部
10 被係止部(フランジ部)
2 容器本体
3 蓋体
4 周縁部
5 シール部材
6 当接面部
7 変形操作部(外方垂下部)
8 内方垂下部
9 係止部
10 被係止部(フランジ部)
Claims (11)
- 開口を有する容器本体と、前記容器本体の前記開口を閉塞する蓋体と、前記蓋体によって前記開口を閉塞した状態で該開口の周縁部と前記蓋体との隙間を塞ぐ環状のシール部材とを有する食品容器であって、
前記シール部材には、前記蓋体によって前記開口を閉塞した状態で外部に露出する露出部が設けられ、
前記露出部には、前記シール部材の前記容器本体若しくは前記蓋体との当接面部を、前記容器本体若しくは前記蓋体から離間するように該シール部材を変形させて該シール部材と前記容器本体若しくは前記蓋体との間に隙間を形成する変形操作部が設けられていることを特徴とする食品容器。 - 請求項1記載の食品容器において、前記シール部材の前記外部に露出した部分に凸状の前記変形操作部が該シール部材と一体に設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項2記載の食品容器において、前記変形操作部は前記開口を挟むように一対設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項3記載の食品容器において、一対の前記変形操作部は同時に片手で操作できる距離に夫々設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項1~4いずれか1項に記載の食品容器において、前記シール部材は前記蓋体の外周部に着脱自在に被嵌されていることを特徴とする食品容器。
- 請求項5記載の食品容器において、前記シール部材には、前記当接面部より下方に位置し前記開口の周縁部の内方に配設される内方垂下部が設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項5,6いずれか1項に記載の食品容器において、前記シール部材には、前記当接面部より下方に位置し前記開口の周縁部の外方に配設される前記変形操作部としての外方垂下部が設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項7記載の食品容器において、前記変形操作部としての外方垂下部を内方に押圧することで、前記シール部材の前記容器本体との当接面部が該容器本体から離間するように変形するように該シール部材が構成されていることを特徴とする食品容器。
- 請求項1~8いずれか1項に記載の食品容器において、前記蓋体及び前記容器本体のいずれか一方には係止部が設けられ、他方には前記係止部と係止する被係止部が設けられ、前記係止部は、前記被係止部と係止して前記蓋体をロック状態とする第一の位置と、前記被係止部と係止せず前記蓋体を非ロック状態とする第二の位置とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器。
- 請求項9記載の食品容器において、前記係止部は前記蓋体に設けられ、前記容器本体の前記開口の周縁部には前記被係止部としてのフランジ部が設けられていることを特徴とする食品容器。
- 請求項9,10いずれか1項に記載の食品容器において、前記係止部は上下方向に回動可能に設けられ、前記変形操作部と干渉せずにロック状態と非ロック状態とに切替操作可能に構成されていることを特徴とする食品容器。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2022057995A JP2023149426A (ja) | 2022-03-31 | 2022-03-31 | 食品容器 |
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JP2023149426A true JP2023149426A (ja) | 2023-10-13 |
Family
ID=88288326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022057995A Pending JP2023149426A (ja) | 2022-03-31 | 2022-03-31 | 食品容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023149426A (ja) |
-
2022
- 2022-03-31 JP JP2022057995A patent/JP2023149426A/ja active Pending
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