JP2023146417A - 装置推奨システム - Google Patents
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Abstract
【課題】対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い装置を推奨することが可能な技術の提供。【解決手段】目的地に車両が走行した際に車両が備える装置が使用された場合の使用履歴に対して、目的地または目的地への走行で得られる体験の属性を示す体験属性と、体験に対するユーザの評価と、が対応付けられた履歴情報であって、車両のユーザ毎に定義された履歴情報を取得する履歴情報取得部と、装置の推奨対象となる対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの履歴情報に基づいて、参考ユーザの評価が基準より高い体験属性に対応した目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する推奨情報取得部と、推奨目的地において、または、推奨目的地への走行に際して、推奨装置の使用を推奨し、または、推奨装置を動作させる出力制御部と、を備える装置推奨システムを構成する。【選択図】図1
Description
本発明は、装置推奨システムに関する。
特許文献1には、自車両の現在の進路上に景観良好スポットが存在するか否かを判断し、景観良好スポットが存在すると判断された場合、自車両が景観良好スポットに差し掛かるまえに、その旨を車両乗員に提示する技術が開示されている。
車両の走行に際してユーザが心地よさを感じる場面は、予め決められた景観の良い場所に限られない。例えば、景色の良否に関係なく、周囲の空気や日光の暖かさ等を体験することによってユーザが心地よさを感じる場合もある。しかし、従来の技術において、提示の対象となる景観良好スポットは予め決まっている。従って、予め決められた景観の良い場所を案内することしかできない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い装置を推奨することが可能な技術の提供を目的とする。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い装置を推奨することが可能な技術の提供を目的とする。
上記の目的を達成するため、装置推奨システムは、目的地に車両が走行した際に前記車両が備える装置が使用された場合の使用履歴に対して、前記目的地または前記目的地への走行で得られる体験の属性を示す体験属性と、前記体験に対するユーザの評価と、が対応付けられた履歴情報であって、前記車両のユーザ毎に定義された前記履歴情報を取得する履歴情報取得部と、前記装置の推奨対象となる対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの前記履歴情報に基づいて、前記参考ユーザの評価が基準より高い前記体験属性に対応した前記目的地および前記装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する推奨情報取得部と、前記推奨目的地において、または、前記推奨目的地への走行に際して、前記推奨装置の使用を推奨し、または、前記推奨装置を動作させる出力制御部と、を備える。
すなわち、装置推奨システムにかかる技術においては、目的地または目的地への走行の過程で装置が使用されることによって、ユーザが何らかの体験が得られると考えられている。また、装置推奨システムにおいては、目的地が異なれば体験が異なると考えられている。このような体験についての解析を行うため、装置推奨システムにおいては、体験の属性が体験属性として定義される。そして、目的地において、または、目的地への走行において、得られる体験の体験属性と、体験に対するユーザの評価が、装置の使用履歴に対応付けられる。従って、装置の使用によって得られる体験の体験属性と、その体験についてのユーザの評価がユーザ毎に蓄積されていく。このため、対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの履歴情報を参照し、参考ユーザの評価が基準より高い体験属性に対応した目的地および装置を特定すれば、対象ユーザが好む可能性が高い体験を得られる目的地および装置を特定できる。そこで、装置推奨システムは、このような目的地および装置を推奨目的地および装置とすることにより、対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い目的地および装置を推奨することが可能になる。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)システム構成:
(1-1)装置推奨システムの構成:
(1-2)車両の構成:
(2)履歴情報取得処理:
(3)履歴情報記録処理:
(4)推奨情報出力処理:
(5)他の実施形態:
(1)システム構成:
(1-1)装置推奨システムの構成:
(1-2)車両の構成:
(2)履歴情報取得処理:
(3)履歴情報記録処理:
(4)推奨情報出力処理:
(5)他の実施形態:
(1)システム構成:
図1は、本発明にかかる装置推奨システム10の構成を示すブロック図である。本実施形態において装置推奨システム10は、通信を介して複数の車両C(車両C内で使用される車載システム)や情報管理システム50と協働する。車両Cは、車両Cのユーザが使用する車両であり、図1において車両Cは、3個示されているが、車両Cの台数は限定されない。情報管理システム50は、天候や渋滞度に関する情報を収集し、保持するシステムである。情報管理システム50は、装置推奨システム10の要求に応じて、要求された日時および場所の天候や渋滞度を示す情報を、装置推奨システム10に送信する。
図1は、本発明にかかる装置推奨システム10の構成を示すブロック図である。本実施形態において装置推奨システム10は、通信を介して複数の車両C(車両C内で使用される車載システム)や情報管理システム50と協働する。車両Cは、車両Cのユーザが使用する車両であり、図1において車両Cは、3個示されているが、車両Cの台数は限定されない。情報管理システム50は、天候や渋滞度に関する情報を収集し、保持するシステムである。情報管理システム50は、装置推奨システム10の要求に応じて、要求された日時および場所の天候や渋滞度を示す情報を、装置推奨システム10に送信する。
(1-1)装置推奨システムの構成:
本実施形態において、装置推奨システム10は、据置型のサーバコンピュータであるが、むろん、装置推奨システム10の態様は任意の態様であって良い。装置推奨システム10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20と、記憶媒体30と、通信部40と、を備える。通信部40は、他の装置と通信を行うための装置である。本実施形態において制御部20は、通信部40を介して車両C内で使用される車載システムや情報管理システム50と通信を行うことができる。
本実施形態において、装置推奨システム10は、据置型のサーバコンピュータであるが、むろん、装置推奨システム10の態様は任意の態様であって良い。装置推奨システム10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20と、記憶媒体30と、通信部40と、を備える。通信部40は、他の装置と通信を行うための装置である。本実施形態において制御部20は、通信部40を介して車両C内で使用される車載システムや情報管理システム50と通信を行うことができる。
記憶媒体30には、車両Cから収集された履歴情報30bが記憶される。履歴情報30bは、目的地に車両Cが走行した際に車両が備える装置が使用された場合の使用履歴を示す情報である。本実実施形態においては、当該使用履歴に対して、装置の使用条件、車両Cの目的地、目的地で得られる体験の属性を示す体験属性、体験に対するユーザの評価が対応付けられる。また、履歴情報30bは、車両Cのユーザ毎に定義される。
本実施形態において、車両Cが備える装置には、車両Cのユーザがオン/オフを設定するなどして、車両Cの運転中に利用可能な装置が含まれる。また、車両Cが備える装置には、車室内の温度が基準範囲から逸脱するなど、制御開始条件を充足した場合に自動的に動作する装置が含まれる。装置は限定されず、車両C毎に異なっていても良いが、例えば、車両が備えるサンルーフ、バックドア、スライドドア、シート、窓、ミラー、速度調整装置、ワイパー、ヘッドライト、変速比切替装置、空調装置、オーディオ装置の少なくとも一つが、当該装置に該当する。なお、窓は、運転席、助手席、後部座席のパワーウインドウに加え、バックドアのガラス窓の開閉機構を含み、それぞれ別個に履歴が収集されても良いし、区別せずに履歴が収集されても良い。速度調整装置は、車両Cの速度を調整可能な装置であれば良く、本実施形態においては、アダプティブクルーズコントロール装置(先行車両追従型クルーズコントロール装置)である。変速比切替装置は、各種の装置であって良く、例えば、自動変速機、無段変速機、手動変速機等であっても良いし、モータ、インバータおよび減速機を利用したEアクスル等であってもよい。
使用履歴は、これらの装置が動作した履歴を示していれば良く、本実施形態においては、動作の有無および動作状態を示す情報である。すなわち、車両Cの走行中、または目的地等での駐車中に、装置が動作した場合、動作したことを示す情報と、動作状態を示す情報とが履歴情報30bに記録される。動作状態は、例えば、動作の程度を示す情報であり、図2に示す例においては、サンルーフの動作状態が、開、半開、閉のいずれかである例が示されている。
使用条件は装置が使用された条件を示し、本実施形態においては、装置が使用された位置と、使用された日時と、使用された環境と、使用された際の車両の状態とが含まれる。なお、装置が使用された環境は、装置が使用された際の車両Cの周囲の環境であり、本実施形態においては、天候、渋滞度が含まれる。装置が使用された際の車両Cの状態は、種々の要素で定義されて良く、本実施形態においては車両Cの速度である。むろん、他の状態、例えば、直線走行中、カーブ走行中等の状態が、使用された際の車両の状態であっても良い。
図2は、履歴情報30bの例を示している。履歴情報30bは、車両Cが備える装置毎の履歴であるため、車両Cが備えるサンルーフ等の各装置について情報が記録される。また、履歴項目は、履歴情報30bとして記録される値の項目を示しており、使用履歴を示す項目と、使用条件と、目的地と、体験属性と、評価と、を示す複数の項目が含まれている。使用履歴は、サンルーフについてはサンルーフが閉状態から開状態になった場合の履歴を開、または半開として示示している。開、半開は開度によって決められる。また、サンルーフが閉状態から開状態になった場合の履歴を閉として示している。他の装置も、装置毎の態様で使用状態が定義される。本実施形態においては、各装置が使用された日時や位置等の使用条件が開、半開、閉等の履歴に対応付けられている。また、履歴情報30bにおいては、サンルーフが開状態から閉状態になった場合の履歴を閉として示し、サンルーフが閉状態になった日時や位置等の使用条件が当該閉の履歴に対応付けられている。従って、開の履歴に対応付けられた日時から閉の履歴に対応付けられた日時までの期間を特定することにより、サンルーフが開状態となっていた時間長を特定することも可能である。
目的地は、車両Cの走行の際に目的地とされた地点である。目的地は、種々の手法で特定されて良い。例えば、車両Cの経路が探索された際に設定された目的地であっても良いし、車両の走行が一定期間以上継続し、駐車した後に一定期間以上駐車していた地点等が目的地となってもよい。本実施形態において、目的地は座標で特定されるが、当該座標から所定距離の範囲も目的地であると見なされる。従って、使用条件は、当該所定距離の範囲についての情報である。例えば、渋滞度や速度は当該所定距離の範囲の統計値等である。
体験属性は、目的地で得られる体験の属性を示す情報であり、本実施形態においては、目的地毎に定義される。体験属性は、体験の種類を示す情報であれば良い。本実施形態において体験属性は、目的地に関して測定可能な値に基づいて決定される。値は複数の種類の項目について定義され、各項目に対応付けられた値がどのような値になるのかに基づいて体験属性が決定される。
本実施形態において、体験属性を決定するための複数の項目には、目的地において過ごす時間帯と、目的地に対応付けられた風景とユーザとの位置関係が含まれる。さらに、複数の項目には、目的地と出発地との気温差と、目的地と車室との気温差と、目的地における天候と、が含まれる。
目的地において過ごす時間帯は、24時間を予め決められた複数の時間帯の区分に分類することで得られる。図3は、体験属性の決定方法を示す図である。図3においては、午前、午後、夜間の3個の時間帯の区分に分類される例を示している。各時間帯に属する時刻は予め決められている。
目的地に対応付けられた風景とユーザとの位置関係は、体験属性が示す体験において目的地にいるユーザが視認すると予想される良好な景観と、ユーザとの位置関係を示しており、複数の位置関係の区分に分類される。例えば、体験属性が、ユーザから見て水平方向に広がる景観を視認しつつ得られる体験を示す場合、位置関係はXY方向の区分に分類される。体験属性が、ユーザから見て上方向に広がる景観を視認しつつ得られる体験を示す場合、位置関係はZ方向(Z軸を鉛直方向の軸とし、Z軸の正方向が上方を向く場合の+Z方向)の区分に分類される。むろん、XY,Zの方向は、範囲を有して良く、異なる軸方向に広がっていても良いし、他の態様で位置関係が区分されても良い。
目的地と出発地との気温差は、目的地に向けて走行を開始した出発地における出発時点の気温と、目的地に到達した時点の目的地における気温と、の差分を示しており、複数の気温差の区分に分類される。当該気温差は、実測されても良いし、気象情報の収集システム等によって収集されてもよいし、統計値等であっても良く、種々の態様で特定されて良い。いずれにしても、目的地と出発地とで気温差が大きい場合と、小さい場合とでは、装置の使用に伴う体験、例えば、サンルーフや窓を開けている際の体験が異なり得る。なお、図3に示す±5℃は一例であり、気温差についてより多数の区分に分類されても良い。
目的地と車室との気温差は、目的地に向けて走行を開始した車室における出発時点の気温と、目的地における目的地に到達した時点の気温と、の差分を示しており、複数の気温差の区分に分類される。当該気温差は、実測されても良いし、気象情報の収集システム等によって収集された値と、車室内の気温のセンサで収集された値とに基づいて特定されても良いし、統計値等であっても良く、種々の態様で特定されて良い。いずれにしても、目的地と車室とで気温差が大きい場合と、小さい場合とでは、装置の使用に伴う体験、例えば、サンルーフや窓を開けている際の体験が異なり得る。なお、図3に示す±5℃は一例であり、気温差についてより多数の区分に分類されても良い。
目的地における天候は、目的地における天候であり、晴れ、曇り、雨などのように天候が既知の区分に分類される。目的地における天候は、実測されても良いし、気象情報の収集システム等によって収集され手も良いし、統計値等であっても良く、種々の態様で特定されて良い。
いずれにしても、体験属性を決定する際には、目的地における各項目の値(滞在時刻や天候を示す値等)が特定され、各項目の値が各項目に対応付けられた区分のいずれに分類されるか特定される。そして、各項目の値が属する区分に基づいて体験属性が決定される。例えば、目的地で過ごす時間帯についての項目であれば、各ユーザが目的地に滞在した時刻が特定され、当該時刻が時間帯の区分のいずれに属するのか特定される。体験属性は、各項目の値が属する区分に基づいて決定される。
図3においては、各項目の区分に1または0の値が対応付けられている。1は、値がその区分に属することが、体験属性であるための条件となることを示している。例えば、目的地での滞在時刻が午前または午後であり、目的地から視認される景観とユーザとの位置関係がXY方向であり、目的地と出発地との気温差および目的地と車室との気温差が任意の気温差であり、目的地における天候が晴れまたは曇であった場合、そのユーザの目的地での体験は日中景色に分類される。なお、図3に示す体験属性の区分毎の条件(1,0の値)は、例である。また、目的地におけるユーザの体験が、複数の体験属性に分類され得る構成であっても良い。
図2の説明に戻る。図2に示すように、履歴情報30bには、体験に対するユーザの評価が含まれる。本実施形態において、評価は、目的地で得られた体験に対するユーザの評価であり、体験後にユーザが入力する。評価は、各種の態様で定義されて良く、本実施形態においては、5段階での評価が行われることが想定されている。なお、ユーザが評価が得られていない状態であれば、評価は未定義となる。
制御部20は、記憶媒体30や図示しないROM等に記憶されたプログラムを実行することができる。本実施形態において制御部20は、このプログラムとして装置推奨プログラム21を実行可能である。装置推奨プログラム21が実行されると、制御部20は、履歴情報取得部21a、推奨情報取得部21b、出力制御部21c、履歴情報更新部21dとして機能する。
履歴情報取得部21aは、履歴情報30bを取得する機能である。すなわち、制御部20は、履歴情報取得部21aの機能により、通信部40を介して、車両C、情報管理システム50から履歴情報30bを収集し、記憶媒体30に保存する。
具体的には、車両Cにおいては、車両Cの目的地と、当該目的地において車両Cの装置が使用された使用履歴と使用条件の一部(使用された日時、位置、使用された際の車両Cの速度)が収集される。目的地は、目的地を示す識別情報(図2に示すPOI-1等)によって特定される。目的地の識別情報と、装置の使用履歴と、使用条件の一部には、車両Cのユーザの識別情報が対応付けられ、所定の送信タイミングで装置推奨システム10に送信される。本実施形態において、ユーザの識別情報は車両Cの識別情報であり、車両Cを使用する個々の人物は区別されないが、むろん、各人物が区別されても良い。
さらに、車両Cにおいては、上述の装置が使用された目的地に関して、体験属性を規定するための各項目の値を収集する。すなわち、車両Cにおいては、目的地での滞在時刻、目的地から視認される景観とユーザとの位置関係、目的地と出発地との気温差、目的地と車室との気温差、目的地における天候に関する値が収集される。さらに、車両Cにおいては、これらの値が体験属性の各項目の区分のいずれに属するか特定され、区分に基づいて体験属性が特定される。体験属性は、上述の使用履歴等とともに装置推奨システム10に送信される。
制御部20は、通信部40を介して、車両Cから送信された情報を取得し、履歴情報30bとして記憶媒体30に記憶する。さらに、制御部20は、受信した履歴情報30bを参照して装置が使用された(または使用が終了された)日時および車両Cの位置を取得する。そして、制御部20は、通信部40を介して、当該日時および位置における天候および渋滞度の送信要求を、情報管理システム50に出力する。情報管理システム50は、この要求に応じて、当該日時および位置における天候および渋滞度を示す情報を返信する。制御部20は、通信部40を介して当該情報を受信し、履歴情報30bに追記する。
さらに、車両Cにおいては、目的地で得られた体験に対するユーザの評価が車載システム入力され、上述の使用履歴等とともに装置推奨システム10に送信される。制御部20は、後述の履歴情報更新部21dの機能により、通信部40を介して評価の値を取得し、履歴情報30bに追記する。なお、同一の目的地に関する同一の体験属性に対応する評価が既に存在する場合、最新の情報に更新される。制御部20は、以上のような処理によって各ユーザにおける目的地毎の履歴情報30bを収集する。この結果、図2に示すような履歴情報30bが収集される。
推奨情報取得部21bは、装置の推奨対象となる対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの履歴情報に基づいて、参考ユーザの評価が基準より高い体験属性に対応した目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する機能である。本実施形態においては、予め決められた既定の条件を充足した際に、推奨が行われる。既定の条件は、種々の条件であって良く、例えば、車両Cのユーザが目的地の推奨の実行指示を行った場合や、目的地の検索を行った場合など、種々の条件が採用可能である。既定の条件が充足されると、車両Cから推奨要求が送信される。制御部20は、通信部40を介して当該推奨要求を受信した場合に、以下のようにして推奨目的地および推奨装置を取得する。
本実施形態において、ユーザは車両Cを使用する者であり、対象ユーザは、推奨装置の提供対象となるユーザである。参考ユーザは、対象ユーザと嗜好が類似するユーザでありる。本実施形態においては、対象ユーザの履歴情報30bと類似した履歴情報30bが対応付けられたユーザが参考ユーザである。参考ユーザを特定する手法の例については後述する。
さらに、制御部20は、参考ユーザの履歴情報30bを参照し、参考ユーザの評価が基準より高い体験属性を特定する。基準は、予め決められていれば良く、基準を満たすことにより、参考ユーザの評価が相対的に高い体験属性が特定できればよい。本実施形態においては、参考ユーザの履歴情報30bに含まれる体験属性が、評価が高い順にソートされ、上位の決められた数の体験属性が基準より高いと見なされる。むろん、評価が高い上位の体験属性のうち、評価が閾値以上である体験属性に限定されても良い。
参考ユーザの評価が基準より高い体験属性が特定されると、制御部20は、当該体験属性に対応した目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する。例えば、図2に示す例において、ユーザ1が参考ユーザであり、評価4の目的地である「POI-1」が評価上位の予め決められた数に含まれる場合、評価4の目的地「POI-1」は推奨目的地として取得される。また、当該目的地に対して使用履歴が対応付けられた装置であるサンルーフが推奨装置として取得される。すなわち、目的地「POI-1」においてサンルーフの使用が推奨され得る状態になる。
出力制御部21cは、推奨目的地において、または、推奨目的地への走行に際して、推奨装置の使用を推奨し、または、推奨装置を動作させる機能である。本実施形態においては、推奨目的地において、推奨装置の使用の推奨、推奨装置の動作が行われる。推奨装置の使用の推奨、推奨装置の動作は、いずれか一方が実施されてもよいし、双方が実施可能であっても良い。本実施形態においては、推奨装置の使用が推奨され、かつ自動で推奨装置が制され、動作する態様を説明する。
推奨情報取得部21bの機能により、推奨目的地および推奨装置が取得されると、制御部20は、出力制御部21cの機能により、推奨目的地および推奨装置を体験属性に対応付けて、通信部40を介して推奨要求の送信元の車両Cに送信する。推奨は、種々の態様で実施されてよい。本実施形態においては、推奨目的地および推奨装置が対象ユーザに推奨され、推奨目的地が選択された場合、車両Cが推奨目的地に到達すると、推奨装置が車載システムによって自動的に制御される構成が採用されている。
以上の構成において、推奨目的地は、当該推奨目的地において推奨装置を使用した場合に得られる体験に対する参考ユーザの評価が高い地点である。そして、参考ユーザは、対象ユーザと嗜好が類似している。従って、本実施形態によれば、対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い装置を推奨することが可能である。また、ユーザが提案を受諾し、推奨目的地を目的地とし、推奨目的地において推奨装置を使用すると、参考ユーザと同一または類似の体験を得ることができる。
履歴情報更新部21dは、推奨目的地において、または、推奨目的地への走行に際して、推奨装置を動作させたことによって得られた体験に対する対象ユーザの評価の入力を受け付け、受け付けた評価によって履歴情報を更新する機能である。本実施形態においては、推奨目的地において推奨動作を動作させた場合、上述の履歴情報取得部21aの機能により、装置の使用履歴や使用条件等が収集され、履歴情報30bとして記憶媒体30に記録される。
一方、当該推奨目的地での推奨装置の使用に伴う体験の良否は、既定のタイミングで対象ユーザに評価される。対象ユーザの評価が車載システムに入力されると、当該評価に対して対象ユーザを示す識別情報と、推奨目的地と、推奨装置と、が対応付けられて、装置推奨システム10に送信される。これらの情報が送信されると、制御部20は、履歴情報更新部21dの機能により、通信部40を介してこれらの情報を取得する。そして、制御部20は、取得した情報を、対象ユーザの履歴情報30bとして追記する。
以上の構成によれば、推奨された推奨目的地において推奨装置を使用したことによって、対象ユーザが体験を得た場合に、得られた体験に対する評価も蓄積される。従って、推奨された推奨目的地および推奨装置で得られた体験が高評価であれば、類似した体験を高評価としたユーザが参考ユーザになりやすくなる。また、類似した体験を低評価としたユーザは参考ユーザになりにくくなる。同様に、推奨された推奨目的地および推奨装置で得られた体験が低評価であれば、類似した体験を高評価としたユーザが参考ユーザになりにくくなる。また、類似した体験を低評価としたユーザは参考ユーザになりやすくなる。従って、対象ユーザが好む体験ができる可能性が高い装置をより正確に選定し、推奨することができる。
(1-2)車両の構成:
次に、装置推奨システム10と協働する車載システム100について説明する。車両Cのそれぞれは、図4に示すような車載システム100を備えている。また、車両Cは、サンルーフ440,窓441,空調装置442等の装置と、各装置を制御するECU(Electronic Control Unit)430~432を備えている。図4に示すサンルーフ440,窓441,空調装置442は、履歴情報30bの収集対象となる装置の例であり、他の装置が履歴情報30bの収集対象に含まれていても良い。
次に、装置推奨システム10と協働する車載システム100について説明する。車両Cのそれぞれは、図4に示すような車載システム100を備えている。また、車両Cは、サンルーフ440,窓441,空調装置442等の装置と、各装置を制御するECU(Electronic Control Unit)430~432を備えている。図4に示すサンルーフ440,窓441,空調装置442は、履歴情報30bの収集対象となる装置の例であり、他の装置が履歴情報30bの収集対象に含まれていても良い。
本実施形態において、車載システム100は、車両Cに固定されたコンピュータであるが、むろん、車載システム100は、可搬型であるなど任意の態様であって良い。車載システム100は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部200と、通信部400と、位置計測部410と、ユーザI/F部420と、を備える。通信部400は、他の装置と通信を行うための装置である。本実施形態において制御部200は、装置推奨システム10と通信を行うことができる。
位置計測部410は、車両Cの現在の位置を計測する装置である。位置計測部410は、種々の手法で現在地を取得して良い。本実施形態においては、図示しないGNSS受信部、車速センサ、ジャイロセンサを備えている。GNSS受信部は、Global Navigation Satellite Systemの信号を受信する装置であり、航法衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両Cの現在地を算出するための信号を出力する。車速センサは、車両Cが備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。ジャイロセンサは、車両Cの水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両Cの向きに対応した信号を出力する。車速センサおよびジャイロセンサ等は、車両Cの走行軌跡を特定するために利用され、本実施形態においては、車両Cの出発位置と走行軌跡とに基づいて現在地が特定され、当該出発位置と走行軌跡とに基づいて特定された車両Cの現在地がGNSS受信部の出力信号に基づいて補正される。
ユーザI/F部420は、ユーザの指示を入力し、またユーザに各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しないタッチパネルディスプレイからなる表示部やスイッチ等の入力部、スピーカ等の音声出力部を備えている。ユーザI/F部420の表示部は制御部200の制御により、各種の情報を表示することができる。
制御部200は、図示しない記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することができる。本実施形態においては、このプログラムとして推奨装置提案プログラム210を実行可能である。推奨装置提案プログラム210が実行されると、制御部200は、通信制御部210a、推奨装置提案部210b、評価入力部210cとして機能する。
通信制御部210aは、装置推奨システム10と車載システム100との間の通信による情報の授受を制御する機能である。本実施形態においては、ユーザによる評価や装置の使用履歴等を含む履歴情報30bの送信と、推奨目的地および推奨装置に関する情報の受信に、通信が用いられる。
具体的には、ECU430等は、ユーザによる指示や既定の駆動条件の充足等に応じてサンルーフ440等の装置を制御する。ECU430等は、これらの装置の制御機能に加え、動作情報の伝達機能を有している。すなわち、ECU430等は、サンルーフ440等の制御対象の装置が動作すると、動作の内容を示す情報を制御部200に伝達する。
制御部200は、当該動作の内容を特定し、履歴情報30bを生成する。すなわち、制御部200は、装置が動作した場合に、装置の使用履歴を示す情報を生成する。また、制御部200は、装置の使用条件を示す情報を生成する。具体的には、制御部200は、図示しない計時回路に基づいて、装置が動作した日時(動作の使用開始や使用終了を示す日時)を取得する。さらに、制御部200は、位置計測部41の出力情報に基づいて、装置が動作した際の車両Cの位置を取得する。さらに、制御部200は、位置計測部41が備える車速センサの出力信号等に基づいて、装置が動作した際の車両Cの速度を取得する。
目的地毎に履歴情報30bが収集される本実施形態において、当該履歴情報30bの収集は、目的地に関して実施される。すなわち、目的地における装置の使用履歴や使用条件が収集される。一方、目的地への走行過程における装置の使用履歴が収集される場合、当該履歴情報30bの収集は、目的地への走行過程において実施される。
いずれにしても、制御部200は、収集した情報を、装置の履歴情報30bの一部とみなし、車両Cの識別情報を対応付ける。さらに制御部200は、目的地での滞在時刻等の値に基づいて、車両Cのユーザが得た体験が、いずれの体験属性に該当するのかを特定する。そして、制御部200は、上述の使用履歴等を示す履歴情報30bに体験属性を追記する。そして、制御部200は、通信部400を介して、履歴情報30bを、装置推奨システム10に送信する。なお、当該履歴情報30bには、後述する評価入力部210cの機能によって取得されたユーザによる評価も含まれる。
むろん、評価の送信タイミングは任意であって良く、使用履歴等を示す履歴情報30bの送信と異なるタイミングで装置推奨システム10に送信されても良い。装置推奨システム10においては、これらの情報に天候および渋滞度を示す情報を追加し、履歴情報30bとして記憶媒体30に記録する。このような処理が、車両Cのそれぞれで実施されることにより、装置推奨システム10においては、複数のユーザの履歴情報30bが蓄積されていく。
本実施形態において推奨装置の推奨は、上述の既定の条件を充足した場合に実施される。既定の条件が充足すると、制御部200は、通信制御部210aの機能により、車両Cのユーザを対象ユーザとみなし、対象ユーザの識別情報を特定する。そして、制御部200は、通信部400を介して、対象ユーザの識別情報とともに推奨要求を装置推奨システム10に送信する。装置推奨システム10は、対象ユーザの識別情報に基づいて参考ユーザを特定し、参考ユーザの履歴情報30bに基づいて、推奨目的地および推奨装置を特定し、要求を行った車両Cに対して送信する。制御部200は、通信部400を介して当該推奨目的地および推奨装置を受信する。
推奨装置提案部210bは、推奨装置を対象ユーザに対して提案する機能である。すなわち、制御部200は、ユーザI/F部420の表示部を制御し、装置推奨システム10が送信した推奨目的地において、推奨装置の使用を推奨するための画像や文字等を表示させる。この際、推奨目的地および推奨装置が車載システムによって提示されても良いし、推奨目的地が車載システムによって提示され、推奨目的地がユーザに選択された場合に推奨装置の使用が推奨されても良い。
推奨が行われると、車両Cのユーザは、表示内容に基づいてユーザI/F部420の入力部等を操作し、推奨目的地を目的地とするか否か選択する。推奨目的地が選択され、車両Cの走行が開始されると、制御部200は、位置計測部410の出力情報に基づいて、車両Cの位置を特定する処理を開始する。そして、車両Cが推奨目的地に到達したら、制御部200が推奨装置のECUに制御信号を出力し、推奨装置が動作する。この結果、推奨目的地において推奨装置が動作し、対象ユーザは、参考ユーザが高い評価を行った体験属性と同一または類似の体験をすることができる。
評価入力部210cは、車両Cのユーザが入力した評価を受け付ける機能である。本実施形態においては、推奨目的地において推奨装置が動作した場合と、任意の目的地において任意の装置が動作した場合と、のそれぞれにおいて、ユーザが体験を評価する。制御部200は、評価入力部210cの機能により、ユーザI/F部420を制御し、当該ユーザによる評価を受け付ける。本実施形態において制御部200は、上述の履歴情報30bの送信の際に、当該評価を履歴情報30bに追記し、通信部400を介して装置推奨システム10に送信する。
(2)履歴情報取得処理:
次に、各車両Cで実行される履歴情報取得処理を説明する。履歴情報取得処理は、推奨装置が自動制御された場合(受動動作)と、ユーザが自発的に任意の装置を動作させた場合(能動動作)との双方において実施される。図5Aは、装置が自動制御されたの履歴情報取得処理を示すフローチャートである。
次に、各車両Cで実行される履歴情報取得処理を説明する。履歴情報取得処理は、推奨装置が自動制御された場合(受動動作)と、ユーザが自発的に任意の装置を動作させた場合(能動動作)との双方において実施される。図5Aは、装置が自動制御されたの履歴情報取得処理を示すフローチャートである。
車載システム100が起動している状態において、既定の条件が充足されると、図5Aに示す履歴情報取得処理が開始される。履歴情報取得処理が開始されると、制御部200は、推奨目的地および推奨装置を取得し、案内する(ステップS100)。すなわち、制御部200は、通信部400を介して、装置推奨システム10に対して推奨要求を出力する。この要求に応じて装置推奨システム10から推奨目的地および推奨装置とこれらによって得られる体験の体験属性が送信されるため、制御部200は、通信部400を介して推奨目的地、推奨装置および体験属性を取得する。そして、制御部200は、ユーザI/F部420を制御し、対象ユーザに推奨目的地への訪問と、推奨装置の使用を推奨する案内を出力させる。
次に、制御部200は、案内が行われた車両Cの対象ユーザが推奨目的地を選択したか否か判定する(ステップS105)。すなわち、制御部200は、ユーザI/F部420の入力部を介して対象ユーザが推奨目的地を選択したか否か判定する。対象ユーザが推奨目的地を選択しなかった場合(推奨に応じなかった場合)、制御部200は、図5Aに示す履歴情報取得処理を終了する。むろん、装置の動作状態をユーザが変更した場合には、変更後の情報が使用履歴として収集されて良い。
一方、ステップS105において、対象ユーザが推奨目的地を選択したと判定された場合、制御部200は、推奨目的地に到着したか否か判定する(ステップS110)。すなわち、制御部200は、位置計測部410の出力情報に基づいて特定される車両Cの現在地を監視し、車両Cの現在地が推奨目的地から所定距離以内になった場合に推奨目的地に到着したとみなす。ステップS110において、推奨目的地に到着したと判定されなければステップS110以降の処理を繰り返す。
ステップS110において、推奨目的地に到着したと判定された場合、制御部200は、推奨装置を制御する(ステップS115)。すなわち、制御部200は、ECU430に制御信号を出力し、推奨装置を動作させる。次に、制御部200は、推奨装置が使用されたことを示す使用履歴を取得する(ステップS120)。すなわち、制御部200は、ECU430等の出力信号に基づいて、使用の状態(例えば、サンルーフ440であれば、開状態、半開状体、閉状態等)を取得する。次に、制御部200は、使用条件を取得する(ステップS125)。すなわち、制御部200は、推奨装置が動作した日時、推奨装置が動作した際の車両Cの位置、および推奨装置が動作した際の車両Cの速度を取得する。
次に、制御部200は、ユーザの評価を体験属性に対応付けて取得する(ステップS130)。すなわち、制御部200は、ユーザI/F部420を介して、推奨目的地において推奨装置を使用したことで得られた体験に対する評価を対象ユーザに問い合わせる。対象ユーザが、ユーザI/F部420を介して、評価を入力すると、制御部200は、対象ユーザによる体験に対する評価を取得する。この際、制御部200は、ステップS100にて取得された体験属性を評価に対して対応付ける。
そして、制御部200は、通信制御部210aの機能により、ステップS120~S130で取得した情報に対象ユーザの識別情報を対応付けて履歴情報30bとし、通信部400を介して装置推奨システム10に送信する(ステップS135)。以上の処理によれば、推奨目的地および推奨装置によって得られた体験に対する対象ユーザの評価を含む履歴情報を収集することができる。
図5Bは、ユーザが自発的に任意の装置を動作させた場合の履歴情報取得処理を示すフローチャートである。車載システム100が起動している状態において、図5Bに示す履歴情報取得処理が開始される。履歴情報取得処理が開始されると、制御部200は、装置が動作したか否か判定する(ステップS150)。すなわち、制御部200は、ECU430の出力信号を監視し、出力信号に基づいて、任意の装置が動作したか否かを判定する。ステップS150において、装置が動作したと判定されない場合、制御部200は、ステップS150以降の処理を繰り返す。
ユーザが任意のタイミングで車両Cの装置を使用すると、ステップS150において、装置が動作したと判定される。ステップS150において、装置が動作したと判定されると、制御部200は、推奨装置が使用されたことを示す使用履歴を取得する(ステップS155)。次に、制御部200は、使用条件を取得する(ステップS160)。ステップS155,S160は、上述のステップS120,S125と同様である。
次に、制御部200は、体験属性およびユーザの評価を取得する(ステップS165)。すなわち、制御部200は、ステップS160で取得した使用条件に基づいて、図3に示すような項目毎の値を特定し、値がいずれの区分に属するか判定することによって体験属性を特定する。なお、使用条件が示す車両Cの位置は目的地でないこともあり得るため、図3に示す各項目における目的地は車両Cの位置と読み替えられる。例えば、気温差は、車両Cの位置と出発地との気温差や、車両Cの位置と車室との気温差と読み替えられる。なお、体験属性は、装置推奨システム10によって特定されても良い。
さらに、制御部200は、ユーザI/F部420を介して、使用条件が示す位置(目的地としての地点または走行過程の道路に相当)において装置を使用したことで得られた体験に対する評価を対象ユーザに問い合わせる。対象ユーザが、ユーザI/F部420を介して、評価を入力すると、制御部200は、対象ユーザによる体験属性に対して評価を対応付ける。
そして、制御部200は、通信制御部210aの機能により、ステップS155~S165で取得した情報に対象ユーザの識別情報を対応付けて履歴情報とし、通信部400を介して装置推奨システム10に送信する(ステップS170)。以上の処理によれば、任意の位置における任意の装置の使用によって得られた体験に対する対象ユーザの評価を含む履歴情報を収集することができる。
(3)履歴情報記録処理:
次に、各車両Cで実行される履歴情報記録処理を説明する。図5Cは、当該履歴情報記録処理を示すフローチャートである。任意の車両Cから図5Aまたは図5Bの処理によって履歴情報(の一部)が送信されると、装置推奨システム10の制御部20は、履歴情報記録処理を実行する。履歴情報記録処理が開始されると、制御部20は、履歴情報取得部21aの機能により、車両Cから送信された履歴情報を、通信部40を介して受信する(ステップS200)。
次に、各車両Cで実行される履歴情報記録処理を説明する。図5Cは、当該履歴情報記録処理を示すフローチャートである。任意の車両Cから図5Aまたは図5Bの処理によって履歴情報(の一部)が送信されると、装置推奨システム10の制御部20は、履歴情報記録処理を実行する。履歴情報記録処理が開始されると、制御部20は、履歴情報取得部21aの機能により、車両Cから送信された履歴情報を、通信部40を介して受信する(ステップS200)。
次に、制御部20は、履歴情報取得部21aの機能により、ステップS200で受信した履歴情報を参照し、推奨装置やユーザが自発的に選択した装置が動作した日時、車両Cの位置に基づいて、当該日時および位置の天候および渋滞度を取得する(ステップS205)。すなわち、制御部20は、装置が動作した日時および装置が動作した位置における天候と渋滞度とを、情報管理システム50から取得する。そして、制御部20は、履歴情報取得部21aの機能により、ユーザに対応付けて履歴情報を記録する(ステップS210)。すなわち、制御部20は、ステップS120~S130や、ステップS155~S165で取得された情報に対して、ステップS205で取得された情報を対応付け、さらに、ユーザの識別情報を対応付け、履歴情報30bとして記憶媒体に記録する。
(4)推奨情報出力処理:
次に、装置推奨システム10で実行される推奨情報出力処理を説明する。車両Cの車載システム100から推奨要求が送信された場合、推奨情報出力処理が実行される。また、この際、推奨要求を行った要求元の車両Cのユーザが対象ユーザとなり、対象ユーザの識別情報も送信される。図6は推奨情報出力処理を示すフローチャートである。制御部20が対象ユーザとともに推奨要求を受け付けると、推奨情報出力処理が開始される。
次に、装置推奨システム10で実行される推奨情報出力処理を説明する。車両Cの車載システム100から推奨要求が送信された場合、推奨情報出力処理が実行される。また、この際、推奨要求を行った要求元の車両Cのユーザが対象ユーザとなり、対象ユーザの識別情報も送信される。図6は推奨情報出力処理を示すフローチャートである。制御部20が対象ユーザとともに推奨要求を受け付けると、推奨情報出力処理が開始される。
推奨情報出力処理が開始されると、制御部20は、必要サンプル数が存在するか否か判定する(ステップS300)。必要サンプル数は、推奨目的地および推奨装置を出力するために充分な履歴情報30bの量を示している。制御部20は、例えば、ユーザ数および各ユーザの履歴の情報量が既定基準以上である場合に必要サンプル数が存在すると判定する。
ステップS300において、必要サンプル数が存在すると判定されない場合、制御部20は、出力制御部21cの機能により、デフォルトの推奨情報を出力する(ステップS302)。デフォルトの推奨情報は、種々の手法で決められて良く、例えば、対象ユーザの履歴情報30bに基づいて、過去の目的地や過去に利用した装置で得られた体験の体験属性が履歴情報30bの統計値等から特定され、当該体験属性が同一または類似の体験が得られる目的地や装置が推奨情報とされる構成が挙げられる。デフォルトの推奨情報は、種々の手法で定義されてよい。図7は、過去に利用した装置で得られた体験の体験属性から装置を出力するためのデフォルトの推奨情報の例を示している。図7においては、体験属性に対して、装置とその動作状態が対応付けられている。例えば、対象ユーザが、過去に日中景色の体験属性に属する体験をしていた場合、窓と空調装置とが推奨装置となり、さらに窓の全開と、空調装置のオフが推奨される。体験属性の決定法は、種々の手法を採用可能である。例えば、目的地毎に体験属性が対応付けられており、対象ユーザの過去の目的地に対応した体験属性が採用され、図7のようなデフォルトの推奨情報が参照されても良い。さらに、推奨情報には、装置とともに目的地が含まれていても良い。
推奨情報が特定されると、制御部20は、通信部40を介して、対象ユーザの車載システム100を送信先として、推奨情報を出力する。この結果、対象ユーザの車載システム100は、対象ユーザに対して推奨情報を提案する。このような提案が行われた場合でも、車両Cの走行過程等において図5Bにおける履歴情報取得処理は行われる。装置とともに目的地が推奨された場合、車両Cの走行過程等において図5Aにおける履歴情報取得処理が行われる。以上の構成によれば、必要サンプル数を満たしていない状態においては、デフォルトの推奨情報が出力され、必要サンプル数を満たすまで、履歴情報30bの蓄積が行われる。
推奨情報が特定されると、制御部20は、通信部40を介して、対象ユーザの車載システム100を送信先として、推奨情報を出力する。この結果、対象ユーザの車載システム100は、対象ユーザに対して推奨情報を提案する。このような提案が行われた場合でも、車両Cの走行過程等において図5Bにおける履歴情報取得処理は行われる。装置とともに目的地が推奨された場合、車両Cの走行過程等において図5Aにおける履歴情報取得処理が行われる。以上の構成によれば、必要サンプル数を満たしていない状態においては、デフォルトの推奨情報が出力され、必要サンプル数を満たすまで、履歴情報30bの蓄積が行われる。
ステップS300において、必要サンプル数が存在すると判定された場合、制御部20は、ステップS305~S310において、対象ユーザの履歴情報30bと類似する履歴情報30bを特定し、当該履歴情報30bに対応付けられたユーザを参考ユーザとするための処理を行う。具体的には、制御部20は、推奨情報取得部21bの機能により、履歴情報30bを加工条件に基づいて加工する(ステップS305)。当該加工は、履歴情報30bをユーザ毎に比較しやすくするための処理である。本実施形態において、加工条件は、ユーザの行動傾向や好みが判明するように履歴情報30bを統計するための条件である。
具体的には、制御部20は、図2に示すような使用履歴、使用条件、目的地、体験属性、評価の各項目の値を、複数の区分のいずれかに属する値に変換する。当該変換は、各項目において取り得る値の数を減少させて、複数の区分のいずれかに分類するための処理である。例えば、日時については、日時が示す時刻のそれぞれが、複数の時間帯のいずれかに属するように分類される。より具体的には、24時間を6等分するのであれば、6等分して得られる時間帯1~6のいずれに時刻が属するのかに応じて日時の項目が6個の値のいずれかに変換される。
他の項目も同様に、項目の値が複数の区分のいずれかに分類される。位置の区分は、種々の手法で定義されてよく、メッシュや行政区画等の地理的な分類によってエリアが定義されても良いし、市街地、郊外、観光地、海沿い、山岳地、標高が既定値以上、などのエリアの特徴や属性によってエリアが定義されても良い。目的地は、目的地の属性によって区分が定義されても良いし、目的地の規模等によって区分が定義されても良く、種々の構成であって良い。体験属性は、体験属性のそれぞれが体験属性に対応した値に変換されれば良い。
各項目について変換が行われ、加工済の履歴情報が得られると、制御部20は、推奨情報取得部21bの機能により、加工済の履歴情報に基づいて、履歴情報が対象ユーザと類似する参考ユーザを特定する(ステップS310)。履歴情報が類似しているか否かは、種々の手法で判定可能である。例えば、ステップS305で加工された加工済の履歴情報30bを、各項目の値を成分としたベクトルとみなし、コサイン類似度を取得すれば、加工済の履歴情報30bの類似度を特定することができる。そして、対象ユーザの履歴情報30bに対する類似度が高い上位k人(kは予め決められた数)のユーザを特定すれば、履歴情報30bが対象ユーザと類似する参考ユーザを特定することができる。むろん、この例は、参考ユーザを特定するための処理の一例である。また、各項目の値は、同一の範囲の値となるように規格化されて類似度が比較されてもよい。
参考ユーザが特定されると、制御部20は、推奨情報取得部21bの機能により、参考ユーザの履歴情報30bから、評価が基準より高い体験属性を抽出する(ステップS315)。すなわち、制御部20は、参考ユーザの履歴情報30bを参照し、当該履歴情報30bに含まれる体験属性の評価に基づいて、評価が高い順に体験属性をソートする。そして、制御部20は、ソートされたリストの上位の決められた数の体験属性が基準より高いと見なす。
次に、制御部20は、推奨情報取得部21bの機能により、抽出された体験属性に対応する目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する(ステップS320)。すなわち、制御部20は、ステップS315で抽出された体験属性が対応付けられた目的地および装置の組合せを、参考ユーザの履歴情報30bから取得し、推奨目的地および推奨装置とみなす。
ステップS320で取得された推奨目的地および推奨装置は、これら自体が車両Cに対して出力されても良いし、これらの推奨目的地および推奨装置に各種の補正が行われて出力されても良い。図6においては、ステップS315、S320の結果に基づいて補正が行われる例が示されている。すなわち、この例において、制御部20は、対象ユーザにとって意外性のある目的地、装置を上位にランクさせるための補正を行う(ステップS325)。
意外性は、種々の手法で評価されて良い。例えば、対象ユーザが訪問したことがない目的地、または、訪問した頻度が相対的に少ない目的地と同一または類似の目的地は、意外性がある目的地であると見なされても良い。対象ユーザが使用したことがない装置、または、使用した頻度が相対的に少ない装置と同一または類似の装置は、意外性がある装置であると見なされても良い。
さらに、目的地や装置に対応付けられた各種の情報に基づいて、意外性が評価されても良い。例えば、目的地や装置に対するユーザによるレビューを示す情報が蓄積される構成において、ユーザによるレビューの数が基準より多いが、対象ユーザによるレビューの数が基準より少ない目的地や装置が、意外性があると見なされても良い。
このように、意外性は種々の手法で評価可能であるが、意外性が高いほど大きくなる補正係数によって評価を補正し、補正後の評価でステップS315のソートを行えば、意外性のある目的地、装置を上位にランクさせるための補正を行うことができる。制御部20は、補正後の順位において、上位の決められた数の体験属性が基準より高いと見なし、これらの体験属性を抽出する。そして、制御部20は、抽出された体験属性に対応する目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する。
推奨目的地および推奨装置が取得されると、制御部20は、出力制御部21cの機能により、推奨目的地および推奨装置を出力する(ステップS330)。すなわち、制御部20は、通信部40を介して、対象ユーザの車載システム100を送信先として、推奨目的地および推奨装置を出力する。この結果、対象ユーザの車載システム100は、対象ユーザに対して推奨目的地および推奨装置を提案する。
(5)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、上述の実施形態を構成する各システムは、より少ない装置で構成されても良い。このような例としては、図1に示す少なくとも1台の装置が、他の1台以上の装置と同一の装置で構成される例が挙げられる。例えば、装置推奨システム10と情報管理システム50とが一体の装置で構成されていても良いし、車両Cが情報管理システム50と一体の装置で構成されても良い。さらに、図1に示すシステムがより多数のシステムで構成されても良い。例えば、装置推奨システム10の少なくとも一部の機能がクラウドサーバで構成されても良い。
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、上述の実施形態を構成する各システムは、より少ない装置で構成されても良い。このような例としては、図1に示す少なくとも1台の装置が、他の1台以上の装置と同一の装置で構成される例が挙げられる。例えば、装置推奨システム10と情報管理システム50とが一体の装置で構成されていても良いし、車両Cが情報管理システム50と一体の装置で構成されても良い。さらに、図1に示すシステムがより多数のシステムで構成されても良い。例えば、装置推奨システム10の少なくとも一部の機能がクラウドサーバで構成されても良い。
また、装置推奨システム10を構成する各部(履歴情報取得部21a、推奨情報取得部21b、出力制御部21c、履歴情報更新部21d)や、車載システム100を構成する各部(通信制御部210a、推奨装置提案部210b、評価入力部210c)の少なくとも一部が複数の装置に分かれて存在していても良い。また、上述の実施形態の一部の構成が省略される構成や、処理が変動または省略される構成も想定し得る。例えば、図5Aに示す処理は、推奨目的地における推奨装置の自動制御の際に実行される構成に限定されず、任意の目的地における装置の自動制御の際に実施されてもよい。また、車載システム100が情報管理システム50と通信して天候、渋滞度等を取得し、履歴情報としても良い。この場合、図5CのステップS205は、車載システム100によって実行される。
履歴情報取得部は、目的地に車両が走行した際に車両が備える装置が使用された場合の使用履歴に対して、目的地または目的地への走行で得られる体験の属性を示す体験属性と、体験に対するユーザの評価と、が対応付けられた履歴情報であって、車両のユーザ毎に定義された履歴情報を取得することができればよい。すなわち、履歴情報は、体験を変化させ得る装置の使用履歴と、その装置の使用によって得られる体験を示す体験属性と、その体験に対するユーザの評価を含むことにより、各ユーザがどのような装置を使用したどのような体験を好むのか示していればよい。
車両が備える装置は、特定の装置に限定されず、例えば、車両の搭乗者等のユーザが、指示することによって使用される各種の装置等であって良いし、車両のECU等によって自動制御される各種の装置等であっても良い。車種やオプション仕様の選択等によって、車両に備えられている装置は変化し得る。このため、装置が備えられていない車両についての履歴情報では、特定の装置の使用履歴が記録されない状態であっても良い。この場合、対象ユーザの履歴情報と参考ユーザの履歴情報との類似の判定等の際に、存在しない装置の使用履歴は考慮されなくて良い。
使用履歴は、種々の態様で記録されて良く、上述の実施形態のように、装置の使用の状態(サンルーフの開、半開、閉)を示す情報が記録される態様以外にも、種々の態様を採用可能である。例えば、装置の動作の有無が記録されても良い。体験属性は、目的地において車室内で得られる体験、または目的地への走行の過程において車室内で得られる体験の種類を示していればよい。従って、上述の実施形態のような体験属性の分類以外にも種々の分類が可能である。
例えば、体験属性を決定するための項目(図3)には、目的地への走行過程において過ごす時間帯が含まれても良い。また、当該項目には、目的地への道路に対応付けられた風景とユーザとの位置関係が含まれていても良い。さらに、当該項目には、目的地への道路と出発地との気温差が含まれていても良い。さらに、当該項目には、目的地への道路と車室との気温差が含まれていても良い。さらに、当該項目には、目的地への道路における天候が含まれていても良い。体験属性に、目的地への走行過程に関する項目が含まれる場合、車両Cが目的地に向けて走行している状態において、日時や位置、気温等が収集される。このようにして得られた情報から履歴情報30bが生成され、また、体験属性が決定される。さらに、体験属性の項目には、他の項目、例えば、季節、気温(2地点の気温差ではなく1地点の気温)等が含まれても良く、他にも種々の項目が含まれていて良い。
ユーザの評価は、体験に対する評価であれば良い。従って、上述の実施形態のように、体験属性に対して直接対応付けられていても良いし、目的地や目的地への走行に対して対応付けられていても良い。また、評価の態様は、種々の態様であって良く、上述の実施形態のような複数段階の評価に限定されず、例えば、2段階の評価であっても良いし、「元気が出る」「心地よい」などの感情表現に対応した評価であっても良い。
車両のユーザは、種々の態様によって特定されて良い。従って、上述の実施形態のように、車両が異なるとユーザが異なると見なされる構成以外にも種々の構成が採用されてよい。例えば、同一の車両のユーザが異なる場合、異なるユーザとして区別されて履歴情報が記録されても良い。ユーザは、例えば、ユーザ自身に名前やユーザ番号等の識別情報を入力させて区別されても良いし、車内カメラの撮影画像に基づく顔認証等によってユーザが区別されても良い。他にも、ユーザが所有している携帯端末の識別情報等に基づいてユーザが区別されても良く、種々の態様が採用されてよい。
推奨情報取得部は、装置の推奨対象となる対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの履歴情報に基づいて、参考ユーザの評価が基準より高い体験属性に対応した目的地および装置を、推奨目的地および推奨装置として取得することができればよい。すなわち、履歴情報によれば、あるユーザが高い評価を行った体験属性を抽出することで、他のユーザに推奨できる体験属性を明らかにすることができる。そして、体験は目的地への走行と、その際に使用される装置との組合せによって実現されるため、あるユーザが高い評価を行った体験属性に対応した目的地および装置を抽出すれば、推奨目的地および推奨装置を取得することができる。
また、履歴情報を参照する参考ユーザは、対象ユーザと嗜好が類似するユーザであるため、このような参考ユーザの履歴情報を参照することで、推奨された情報に対して対象ユーザが満足する可能性を高めることができる。対象ユーザと参考ユーザの嗜好が類似しているか否かは、種々の態様で判定されて良い。例えば、車両による走行履歴やウェブサイトへの訪問履歴、商品や施設に対するコメントの履歴など、ユーザの嗜好に依存する行為の履歴がプロファイルとして収集されてもよい。この場合、プロファイルの類似等に基づいて、ユーザの嗜好の類似が特定される。
ユーザの評価が高いか否かを判定するための基準は種々の基準であって良い。例えば、上述の実施形態においては、参考ユーザの評価が良い順に既定の数の体験が特定され、特定された体験は、評価が基準より高いと見なされたが、このような構成に限定されない。例えば、評価が基準としての閾値より高い体験が特定されても良い。
また、推奨目的地は、参考ユーザの評価が相対的に高い体験を得られる目的地であるか、または、走行過程において当該評価が相対的に高い体験を得られるような目的地である。目的地は、位置が設定された施設としてのPOIに限定されず、種々の地点やエリアが目的地となってよい。推奨装置は、当該装置を動作させることによって参考ユーザの評価が相対的に高い体験を得られる装置であれば良い。車両の装置、例えば、サンルーフ等を使用すると、サンルーフが開くことによって車室内に導入される風や、光、車室内から視認可能になる風景、等が変化し、使用していない場合と比較して、ユーザが得られる体験の内容が変化し得る。従って、目的地において、または目的地への走行の過程で、対象ユーザが同一の装置を使用すれば、同一または類似の体験を対象ユーザに提供できる可能性がある。
評価が高い体験を、走行過程において得られるような目的地は、種々の手法で特定可能である。例えば、目的地が海岸であり、目的地への走行過程で、海沿いのドライブに関連する体験が得られるなら、当該目的地は、走行過程において、海沿いのドライブに関連する体験を提供する目的地である。目的地への走行経路が多様であり、経路の選択によって体験が異なるのであれば、目的地と経路との組合せが推奨される構成であっても良い。
なお、推奨目的地および推奨装置の選択は、種々の方法で実現されて良い。例えば、参考ユーザの評価が基準より高く、対象ユーザの使用頻度が相対的に少ない目的地や装置を選択すれば、対象ユーザに対して未知の体験を提案することが可能になる。
出力制御部は、推奨目的地において、または、推奨目的地への走行に際して、推奨装置の使用を推奨し、または、推奨装置を動作させることができればよい。従って、推奨目的地を提案し、当該推奨目的地への走行過程、または、推奨目的地において推奨装置を動作させる構成以外にも、種々の構成を採用可能である。例えば、特定の推奨目的地と、推奨装置と、を車載システムに提案させる構成であっても良い。また、複数の推奨目的地や推奨装置を車載システムに提案させる構成であっても良い。この場合、評価が高い順がわかるような定願が行われてもよい。さらに、対象ユーザが車両の走行を想定している時間帯や車両の位置に応じて推奨目的地や推奨装置を変化させる構成であっても良い。
推奨装置を動作させる場合、例えば、車両の各装置を制御するECUに制御信号を出力し、各装置を動作させることができればよい。動作させる際の制御目標は、各種の制御目標であって良い。例えば、参考ユーザの履歴情報において、各装置が動作した動作内容(サンルーフの開度や空調の強度等)を記録しておき、当該動作内容と同一または類似の動作を行わせるような制御目標を設定してもよい。むろん、このような構成以外にも、種々の構成が採用されてよく、例えば、各装置について予め決められた制御目標となるように各装置が制御されても良いし、ユーザに制御目標を入力させても良い。
さらに、本発明は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のようなシステムで実現される方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記憶媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記憶媒体は、磁気記憶媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記憶媒体においても全く同様に考えることができる。
10…装置推奨システム、20…制御部、21a…履歴情報取得部、21b…推奨情報取得部、21c…出力制御部、21d…履歴情報更新部、30…記憶媒体、30b…履歴情報、40…通信部、41…位置計測部、50…情報管理システム、100…車載システム、200…制御部、210…推奨装置提案プログラム、210a…通信制御部、210b…推奨装置提案部、210c…評価入力部、400…通信部、410…位置計測部、420…ユーザI/F部、430…ECU、440…サンルーフ、441…窓、442…空調装置
Claims (6)
- 目的地に車両が走行した際に前記車両が備える装置が使用された場合の使用履歴に対して、前記目的地または前記目的地への走行で得られる体験の属性を示す体験属性と、前記体験に対するユーザの評価と、が対応付けられた履歴情報であって、前記車両のユーザ毎に定義された前記履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記装置の推奨対象となる対象ユーザと嗜好が類似する参考ユーザの前記履歴情報に基づいて、前記参考ユーザの評価が基準より高い前記体験属性に対応した前記目的地および前記装置を、推奨目的地および推奨装置として取得する推奨情報取得部と、
前記推奨目的地において、または、前記推奨目的地への走行に際して、前記推奨装置の使用を推奨し、または、前記推奨装置を動作させる出力制御部と、
を備える装置推奨システム。 - 前記推奨目的地において、または、前記推奨目的地への走行に際して、前記推奨装置を動作させたことによって得られた前記体験に対する前記対象ユーザの評価の入力を受け付け、受け付けた評価によって前記履歴情報を更新する履歴情報更新部をさらに備える、
請求項1に記載の装置推奨システム。 - 前記参考ユーザの前記履歴情報は、前記対象ユーザの前記履歴情報と類似している、
請求項1または請求項2に記載の装置推奨システム。 - 前記体験属性は、
前記目的地または前記目的地への走行過程において過ごす時間帯と、前記目的地または前記目的地への道路に対応付けられた風景とユーザとの位置関係と、前記目的地または前記目的地への道路と出発地との気温差と、前記目的地または前記目的地への道路と車室との気温差と、前記目的地または前記目的地への道路における天候と、の少なくとも一つの項目に対応付けられた値に基づいて定義される、
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の装置推奨システム。 - 前記装置は、
サンルーフ、バックドア、スライドドア、シート、窓、ミラー、速度調整装置、ワイパー、ヘッドライト、変速比切替装置、空調装置、オーディオ装置の少なくとも一つである、
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の装置推奨システム。 - 前記出力制御部は、
前記履歴情報の情報量が既定基準より少ない場合、前記対象ユーザが体験した前記体験属性に予め対応付けられた前記装置の使用を推奨し、または、動作させる、
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の装置推奨システム。
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2022
- 2022-03-29 JP JP2022053587A patent/JP2023146417A/ja active Pending
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