JP2023143885A - 太陽光発電シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伸縮の影響を緩和することができること。【解決手段】太陽光発電シート1は、設置面4に対向するように配置されるバックシート11と、バックシート11の反対側に設けられ透光性を有するバリアシート17と、バックシート11とバリアシート17との間に設けられた複数の発電部7と、バックシート11のうら面からバリアシート17のおもて面まで形成され、平面視において、少なくとも一部が複数の発電部7のうちの隣り合う一対の発電部7の間に位置する第2領域R2と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、太陽光発電シートに関し、より詳細には、複数の発電部を有する太陽光発電シートに関する。
特許文献1には、従来の太陽電池モジュールの一態様が開示されている。特許文献1に記載の太陽電池モジュールは、枠体と、枠体内において互いに分離した複数の底板と、複数の底板をつなぐリンク部材とを備えている。特許文献1に記載の太陽電池モジュールは、リンク部材によって、底板が熱伸縮した際の位置ずれを抑制しようとするものである。
特開2014-38881号公報
しかしながら、特許文献1に記載の太陽電池モジュールでは、矩形状の限られた一範囲において使用できるものの、広い範囲で使用することはできない。
ところで、従前より、バックシート、発電部及びバリアシートを備える可撓性を有するシート状の太陽光発電シートが知られている。
本発明者は、太陽光発電シートを長尺状に形成した場合でも、太陽光発電シートの可撓性を活かして、ロール状に巻き回した状態で運ぶことができることを思いついた。これによって、広い面積の設置面に対して、容易に広範囲で太陽光発電シートを設置することができる。
しかし、長尺状に形成された太陽光発電シートでは、周囲の環境の温度変化による熱伸縮の影響が顕著に出やすいという問題がある。特に、太陽光発電シートはその可撓性と十分な強度及び受光面の透明性等の観点より、樹脂材料を多く含む構造にせざるを得ないため無機材料と比較し線膨張係数が大きく熱伸縮による応力が発生しやすい。
本発明の目的は、熱伸縮の影響を緩和することができる太陽光発電シートを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.設置面に対向するように配置されるバックシートと、
前記バックシートの反対側に設けられ透光性を有するバリアシートと、
前記バックシートと前記バリアシートとの間に設けられた複数の発電部と、を備えた太陽光発電シートであって、
前記バックシート、前記バックシート及び前記発電部を含み、平面視において、前記発電部に重なる領域である複数の第1領域と、
隣り合う前記第1領域の間の部分であり、前記発電部が伸縮することによる前記第1領域の伸縮を吸収する第2領域と、を備える、太陽光発電シート。
項2.設置面に対向するように配置されるバックシートと、
前記バックシートの反対側に設けられ透光性を有するバリアシートと、
前記バックシートと前記バリアシートとの間に設けられた複数の発電部と、を備えた太陽光発電シートであって、
前記バックシート、前記バリアシート及び前記発電部を含み、平面視において、前記発電部に重なる領域である複数の第1領域と、
隣り合う前記第1領域の間の部分である第2領域と、を備え、
前記第2領域の引張弾性率は前記第1領域の引張弾性率よりも小さい、太陽光発電シート。
項3.前記設置面に対して固定される固定材を取り付けるための取付部を更に備え、前記取付部は、前記第2領域とは異なる位置にある、項1又は項2に記載の太陽光発電シート。
項4.前記第2領域の線膨張係数は、前記第1領域の線膨張係数よりも小さい、項1~項3のいずれか1つに記載の太陽光発電シート。
項5.前記複数の発電部が並ぶ方向に長尺である、項1~項4のいずれか1つに記載の太陽光発電シート。
本発明の一態様に係る太陽光発電シートは、熱伸縮の影響を緩和することができる、という利点がある。
図1は、本発明の実施形態に係る太陽光発電シートを建築物に取り付けた状態の斜視図である。 図2(A)は、図1のA-A線断面図である。図2(B)は、図2(A)のB部分の拡大図である。図2(C)は、図2(A)のD-D線断面図である。 図3(A)は、図1のC-C線断面図である。図3(B)は、実施形態に係る太陽光発電シート1の概略平面図である。 図4は、変形例に係る太陽光発電シートの断面図である。
<実施形態>
本実施形態に係る太陽光発電シート1は、シート状に形成された太陽光発電シート1である。太陽光発電シート1は、可撓性を有している。本実施形態に係る太陽光発電シート1は、長尺に形成されており、ロール状に巻き回した状態で、搬送したり、図1に示すように、屋根上に運んだりすることができる。
太陽光発電シート1は、図3に示すように、設置面4に対向するバックシート11と、バックシート11の反対側に設けられた透光性を有するバリアシート17と、バックシート11とバリアシート17との間に設けられた複数の発電部7と、を備える。太陽光発電シート1は、平面視において、発電部7に重なる領域である第1領域R1と、隣り合う第1領域R1の間の部分である第2領域R2と、を備える。第1領域R1は、バックシート11、バリアシート17及び発電部7を含む。第2領域R2は、発電部7が伸縮することによる第1領域R1の伸縮を吸収する。
したがって、発電部7が環境の温度変化によって伸縮し、それに追従してバックシート11及びバリアシート17が伸縮しても、その伸縮の影響を、第1領域R1の間の第2領域R2で吸収できる。すなわち、太陽光発電シート1が設置された状態において、発電部7が伸縮しても、その応力を第2領域R2に集中させることができ、発電部7に加わる応力を緩和できる。
本明細書でいう「長尺」とは、その長手方向の長さが、幅方向の長さに対して、3倍以上であることを意味する。本実施形態に係る太陽光発電シート1は、長手方向の長さが、幅方向の長さに対して、10倍以上であり、より具体的には、15倍以上、更に具体的には、20倍以上である。一方、太陽光発電シート1の長手方向の長さの下限値は、特に制限はないが、例えば、幅方向の長さに対して、100倍以下であり、より具体的には、50倍以下である。以下では、太陽光発電シート1の長手方向を、単に「長手方向」という場合がある。
また、本明細書において「平面視」とは、上下方向に沿って対象物を見ることを意味する。本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。また、「直交」とは、2つの直線、辺、面等が90°±10°で交わる場合を含む。
以下、本実施形態に係る太陽光発電シート1の各構成を、より詳細に説明する。
(設置面4)
設置面4は、太陽光発電シート1が取り付けられる設置対象物の一面である。設置対象物は、特に限定されるものではなく、例えば、屋根、壁(金属系サイディング材、窯業系サイディング材、サンドイッチパネル等)、間仕切り、扉、フェンス、床、道路、堤防などを挙げることができる。また、設置対象物は、自動車、電車、船舶などの構造体であってもよい。本実施形態では、建築物の外装材3を設置対象物としている。
設置面4は、水平面(重力が働く方向に垂直な面)と平行な面であってもよいし、水平面に対して角度をなして交わる面であってもよい。水平面に対して角度をなして交わる設置面4は、水平面に対して所定の傾斜角度θ(0°<θ<90°)をなす傾斜面と、水平面に対して垂直をなす鉛直面と、を含む。本実施形態では、設置面4は傾斜面である。設置面4は、平面であってもよいし、曲面であってもよく、その表面状態は平滑である他、ざらざらしていたり凸凹していたりしてもよい。設置面4は、例えば、金属、樹脂、アスファルト、コンクリート等で形成される。
外装材3は、建築物5の外面を形成する建築材料である。外装材3としては、例えば、屋根材、壁材(金属系サイディング材、窯業系サイディング材、サンドイッチパネル等)、間仕切り、扉材、フェンス材等が挙げられるが、本実施形態では、外装材3の一例として、屋根材を挙げる。
屋根材としては、例えば、折板屋根、スレート屋根、ルーフデッキ、瓦棒葺き、立平葺き等に用いられる屋根材が挙げられる。屋根は、縦葺きであってもよいし、横葺きであってもよい。本実施形態では、外装材3が構成する屋根の一例として、図1に示すように、立平葺きの屋根を挙げる。
ここにおいて、図1に示すように、一の屋根面において最も高い部位を「水上」とし、最も低い部位を「水下」として定義する。また、水上と水下とを最短距離で結ぶ線分に平行な方向を「水流れ方向」として定義する。本実施形態では、水上が棟であり、水下が軒であり、水流れ方向は軒棟方向に平行である。また、水流れ方向に直交しかつ屋根面に沿う方向を「横方向」として定義する。
本実施形態の太陽光発電シート1が用いられる建築物5としては、非住宅建築物であってもよいし、住宅建築物であってもよい。非住宅建築物としては、例えば、店舗、倉庫、工場、ビニールハウス、温室、集会場、体育館、駐車場等が挙げられる。住宅建築物としては、例えば、木造住宅、鉄骨造住宅、鉄筋コンクリート住宅、アルミ造住宅等が挙げられる。ただし、本実施形態に係る太陽光発電シート1は、長尺でありかつ軽量であるため、このなかでも、大規模な建築物5である非住宅建築物に対して好適に使用される。
本実施形態に係る屋根は、横方向に直交する断面において、アーチ状に形成されている。本実施形態では、図1に示すように、複数の太陽光発電シート1が屋根に取り付けられている。複数の太陽光発電シート1は、水流れ方向に並ぶように配置されている。各太陽光発電シート1は、長手方向が横方向に略平行となるように配置される。ただし、太陽光発電シート1は、長手方向が水流れ方向に略平行となるように配置されてもよい。屋根は、水流れ方向に沿ってアーチ状に形成されているが、太陽光発電シート1は、可撓性を有するため、屋根面に沿って湾曲した状態で取り付けることができる。
上述の取り付け方法は、屋根への施工形態や屋根の設計に応じて選択できる。屋根への施工はロール状に巻かれた太陽光発電シート1を屋根に持ち上げた後に広げて設置してもよい。また、地上又は屋根の外側にロール状に巻かれた太陽光発電シート1を配置し、ロール状に巻かれた太陽光発電シートから太陽光発電シート1を徐々に引き出しながら屋根に引き上げて設置してもよい。
(太陽光発電シート1)
太陽光発電シート1は、シート状に形成されており、太陽光を受けることで発電を行うことができる。太陽光発電シート1は、図2に示すように、バックシート11と、複数の発電部7と、バリアシート17と、封止層18と、封止縁材19と、複数の第2領域R2(図3参照)と、を備える。複数の発電部7及び封止層18は、バックシート11とバリアシート17との間に配置されている。封止縁材19は、バックシート11とバリアシート17との間に複数の発電部7及び封止層18を配置した状態で、外縁を全長にわたって封止する。
太陽光発電シート1は可撓性を有する。本明細書における「可撓性を有する」とは、対象物が撓み得る性質を意味する。太陽光発電シート1の曲げ強さは、特に限定されないが、好ましくは10MPa以上であり、より好ましくは20MPa以上である。また、太陽光発電シート1の曲げ強さは、好ましくは150MPa以下であり、より好ましくは50MPa以下である。また、太陽光発電シート1は、曲げ弾性率で定義されていてもよく、好ましくは100MPa以上であり、より好ましくは500MPa以上である。一方、太陽光発電シート1の曲げ弾性率は、10000MPa以下が好ましく、寄り好ましくは5000MPa以下である。太陽光発電シート1を曲げ弾性率で定義する場合、曲げ強さは上記の範囲に含まれなくてもよい。太陽光発電シート1の曲げ強さ及び曲げ弾性率の測定方法は、JIS K 7171に準拠して測定される。このように、太陽光発電シート1が可撓性を有することで、設置面4の形状に対して追従することができ、なおかつ、設置された状態において、風等でバタつきにくい。太陽光発電シート1の曲げ強さが、10MPa以上200MPa以下に設定されることで、外装材3に対する施工性を良好にしながら、ひび割れ等の破損が生じることを抑制できる。太陽光発電シート1の曲げ弾性率が、100MPa以上10000MPa以下に設定されることで、外装材3に対する施工性を良好にしながら、ひび割れ等の破損が生じることを抑制できる。本明細書でいう「曲げ強さ」は、例えば、JIS 7171に準拠する測定方法で測定される。
本実施形態に係る太陽光発電シート1は、一方向に延びた平面視帯状に形成されている。ただし、本発明では、太陽光発電シート1の形状としては、例えば、平面視矩形状、平面視略円形状、平面視楕円形状、平面視多角形状等であってもよく、特に制限はない。
本明細書でいう「シート」「シート状」は、その物体の厚さが、平面視における外縁の間の最大長さに対して、10%以下である形状を意味する。平面視における形状が矩形状である場合、「平面視における外縁の間の最大長さ」は、対角線の長さを意味する。また、平面視における形状が円形状である場合、「平面視における外縁の間の最大長さ」は、直径の長さを意味する。本明細書では、膜状、箔状、フィルム状等も、「シート状」に含まれる。
(バックシート11)
バックシート11は、発電部7の背面を保護する。バックシート11は、太陽光発電シート1の受光面とは反対側に配置される。バックシート11のうら面は、太陽光発電シート1のうら面を構成し、すなわち、太陽光発電シート1において設置面4に対向する面である。バックシート11は、水蒸気に対するバリア性能、及び外力に対する保護性能を有する。バックシート11は、透光性があってもよいが、必ずしも透光性は必要ではない。
本明細書でいう「透光性がある」とは、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、10%以上であることを意味する。
バックシート11は、可撓性を有する。バックシート11の縦弾性係数は、2400MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3000MPa以上である。また、バックシート11の縦弾性係数は、4200MPa以下であることが好ましく、より好ましくは2100MPa以下である。バックシート11の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、ビニル樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)等の合成樹脂が挙げられる。また、バックシート11の材料としては、合成樹脂のほか、例えば、天然樹脂、ゴム、金属、カーボン、パルプ等が用いられてもよい。
バックシート11の厚さは、50μm以上であることが好ましく、より好ましくは、100μm以上である。また、バックシート11の厚さは、2000μm以下であることが好ましく、より好ましくは、1000μm以下である。
(発電部7)
発電部7は、光起電力効果を利用し、太陽光により発電する。発電部7は、可撓性を有する。本実施形態に係る発電部7は、複数の発電セル12が、太陽光発電シートの面方向のうちの一方向(例えば、図3(A)の紙面奥手前方向)に並んでいる。1つの発電部7では、複数の発電セル12が、太陽光発電シート1の面方向のうちの一方向(図2(A)では、紙面奥手前方向)に並んでモノリシック化されている。すなわち、本実施形態に係る発電部7は、複数の発電セル12が1つのモジュールを構成したモノリシック構造をなしている。
本明細書において、発電セル12は、光起電力効果を利用した光電変換素子であり、発電し得る最小単位の素子である。モノリシック構造を有する発電部7は、複数の発電セル12同士が機械的に接合されると共に電気的に接続されている。1つの発電部7における発電量は、発電セル12の数量を増減することで変更することができる。
各発電セル12は、一方向に延びており、帯状に形成されている。本実施形態では、発電セル12の長手方向は、太陽光発電シート1の長手方向に平行である。1つの発電セル12は、発電部7の長手方向の一方の端部(一端部)から他方の端部(他端部)まで延びている。バックシート11の端面から発電セル12の端面までの最大距離は、1.0mm以上500mm以下が好ましく、より好ましくは2.0mm以上300mm以下であり、更に好ましくは3.0mm以上100mm以下である。バックシート11の端面から発電セル12の端面までの最大距離が、500mm以下である場合を、ここでいう「太陽光発電シート1の端部」とする。本実施形態では、図2(A)に示すように、バックシート11の端面と、発電セル12の端面との間に封止層18があるが、発電セル12の端面は、バックシート11の端面及び/又はバリアシート17の端面と面一であってもよい。
発電セル12は、図2(A)に示すように、透光性基材13と、透光性導電層14と、発電層15と、電極16と、を備える。透光性基材13、透光性導電層14、発電層15、及び電極16は、バリアシート17からバックシート11に向かう方向に沿って、この順で積層されている。すなわち、透光性基材13がバリアシート17に対向し、電極16がバックシート11に対向するように配置される。
(透光性基材13)
透光性基材13は、図2に示すように、透光性導電層14、発電層15、及び電極16を支持する。透光性基材13は、透光性を有する。透光性基材13の透光性は、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、10%以上であればよいが、好ましくは、50%以上であり、より好ましくは、80%以上である。本明細書では、光の透過率が、入射前の光のピーク波長に対して、80%以上であることを、「透明」であるとする。
透光性基材13の材料としては、例えば、無機材料、有機材料、金属材料等が挙げられる。無機材料としては、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET; polyethylene terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN; polyethylene naphthalene)、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマー等のプラスチック、高分子フィルム等が挙げられる。金属材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、シリコン等が挙げられる。
透光性基材13の厚さは、透光性導電層14、発電層15及び電極16を支持することができれば、特に制限はなく、例えば、10μm以上300μm以下が挙げられる。
透光性基材13は、発電セル12の製造過程で必要になる基材である。このため、太陽光発電シート1の製品としては、必ずしも必要な構成ではない。透光性基材13は、例えば、太陽光発電シート1の製造途中にだけ利用されてもよく、製造後又は製造途中に取り除かれてもよい。なお、取り除かれる場合、透光性基材13に代えて、透光性を有さない基材を用いてもよい。
(透光性導電層14)
透光性導電層14は、導電性を有する層であり、カソードとして機能する。透光性導電層14は、透光性を有する。透光性導電層14は、透明であることが好ましい。
透光性導電層14としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO; Indium Tin Oxide)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO; F-doped Tin Oxide)、ネサ膜等の透明な材料が挙げられる。透光性導電層14は、透光性基材13の表面に対して、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等により形成される。
また、透光性導電層14としては、不透光性材料を用いつつ、光を透過可能なパターンを形成することで、透光性を有するように構成してもよい。不透光性材料としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、ニッケル、スズ、亜鉛、又はこれらを含む合金等が挙げられる。光を透過可能なパターンとしては、例えば、格子状、線状、波線状、ハニカム状、丸穴状等が挙げられる。
透光性導電層14の厚さは、例えば、30nm以上300nm以下であることが好ましい。透光性導電層14が、30nm以上300nm以下であると、可撓性を高く保ちながら、良好な導電性を得ることができる。
(発電層15)
発電層15は、光の照射によって光電変換を生じさせる層であり、光を吸収することで生成された励起子から、電子と正孔とを生じさせる。発電層15は、図2(B)に示すように、正孔輸送層151と、光電変換層152と、電子輸送層153と、を備える。正孔輸送層151、光電変換層152、及び電子輸送層153は、透光性導電層14から電極16に向かう方向に沿って、この順で積層されている。
(正孔輸送層151)
正孔輸送層151は、光電変換層152で発生した正孔を、透光性導電層14へ抽出し、かつ光電変換層152で発生した電子が、透光性導電層14へ移動するのを妨げる。正孔輸送層151の材料としては、例えば、金属酸化物を用いることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化セシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。また、その他、デラフォサイト型化合物半導体(CuGaO2)、酸化銅、チオシアン酸銅(CuSCN)、五酸化バナジウム(V2O)、酸化グラフェン等が用いられてもよい。また、正孔輸送層151の材料として、p型有機半導体又はp型無機半導体を用いることもできる。
正孔輸送層151の厚さは、例えば、1nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは、10nm以上500nm以下であり、更に好ましくは、10nm以上50nm以下である。正孔輸送層151の厚さが、1nm以上1000nm以下であれば、正孔の輸送が実現できる。
(光電変換層152)
光電変換層152(光活性層)は、吸収した光を光電変換する層である。光電変換層152の材料としては、吸収した光を光電変換することができれば特に制限はなく、例えば、アモルファスシリコン、ペロブスカイト、非シリコン系材料(半導体材料CIGS)等が用いられる。また、光電変換層152は、これらを複合したタンデム型の積層構造としてもよい。非シリコン系材料が用いられた光電変換層152は、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を含む半導体材料CIGSが用いられており、光電変換層の厚さを薄くしやすい。
以下では、光電変換層152の一例として、ペロブスカイトが用いられる光電変換層152を挙げて説明する。ペロブスカイト化合物を含む光電変換層152は、入射光の角度に対する発電効率の依存性(以下、入射角依存性という場合がある)が比較的低いという利点がある。これにより、本実施形態では、より高い発電効率を得ることができる。
ペロブスカイト化合物は、ペロブスカイト結晶構造体及びこれに類似する結晶を有する構造体である。ペロブスカイト結晶構造体は、組成式 ABX で表される。この組成式において、例えば、Aは有機カチオン、Bは金属カチオン、Xはハロゲンアニオンを示す。ただし、Aサイト、Bサイト及びXサイトはこれに限定されない。
Aサイトを構成する有機カチオンの有機基としては、特に制限はなく、例えば、アルキルアンモニウム誘導体、ホルムアミジニウム誘導体等が挙げられる。Aサイトを構成する有機カチオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
Bサイトを構成する金属カチオンの金属としては、特に制限はなく、例えば、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu等が挙げられる。Bサイトを構成する金属カチオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
Xサイトを構成するハロゲンアニオンのハロゲンには、特に制限はなく、例えば、F、Cl、Br、I等が挙げられる。Xサイトを構成するハロゲンアニオンは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
光電変換層152の厚さは、例えば、1nm以上1000000nm以下が好ましく、より好ましくは、100nm以上50000nm以下であり、更に好ましくは、300nm以上1000nm以下である。光電変換層152の厚さが、1nm以上100000nm以下であると、光電変換効率が向上する。
(電子輸送層153)
電子輸送層153は、光電変換層152で発生した電子を電極16へ抽出し、かつ光電変換層152で発生した正孔が、電極16へ移動するのを妨げる。電子輸送層153としては、例えば、ハロゲン化合物又は金属酸化物のいずれかを含むことが好ましい。
ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化リチウム(LiF、LiCl、LiBr、LiI)、ハロゲン化ナトリウム(NaF、NaCl、NaBr、NaI)等が挙げられる。金属酸化物を構成する元素としては、チタン、モリブデン、バナジウム、亜鉛、ニッケル、リチウム、カリウム、セシウム、アルミニウム、ニオブ、スズ、バリウム等が挙げられる。また、電子輸送層153の材料として、n型有機半導体又はn型無機半導体を用いることもできる。
電子輸送層153の厚さは、例えば、1nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは、10nm以上500nm以下であり、更に好ましくは、10nm以上50nm以下である。電子輸送層153の厚さが、1nm以上1000nm以下であれば、電子の輸送が実現できる。
(電極16)
電極16は導電性を有し、アノードとして機能する。電極16は、光電変換層152によって生じた光電変換に応じて、光電変換層152から電子を取り出すことができる。電極16は、透光性を有していてもよいし、不透光性材料で構成されてもよい。電極16の材料としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、ニッケル、スズ、亜鉛、又はこれらを含む合金等が挙げられる。
(発電セル12の作用)
発電セル12に光が照射されると、発電層15の光電変換層152が光を吸収して光電変換を行うことで、光電変換層152で電子と正孔とが生じる。当該電子が電子輸送層153を介して電極16(アノード)へ抽出され、正孔が正孔輸送層151を介して透光性導電層14(カソード)へ抽出されることで、透光性導電層14および電極16から電流が取り出される(すなわち発電が行われる)。
(複数の発電セル12の接合構造等)
発電部7は、複数の発電セル12が一方向に接合されている。ここで、図3(C)には、図3のD-D線断面図を示す(ただし、封止層18、バックシート11及びバリアシート17は省略している)。図3(C)に示すように、各発電セル12の電極16(アノード)は、電子輸送層153に積層された部分から延びる延長部161を有する。延長部161は、隣接する発電セル12の透光性導電層14にまで延びており、隣接する発電セル12の透光性導電層14に対して、機械的に接合されると共に電気的に接続される。隣り合う発電セル12が、延長部161によって接合されることにより、発電部7の一端にある透光性導電層14と、発電部7の他端にある電極16とが導通する。
発電部7が、複数の発電セル12を備えることで、一部の発電セル12で不具合が生じても、発電部7からの電気取り出し量を安定化させることができる。
なお、延長部161は電極16が有していたが、透光性導電層14(カソード)が、隣接する電極16にまで延びる延長部161を有してもよい。
また、発電部7に透光性基材13を設ける場合、発電部7の製造を容易にする観点から、図3(C)に示すように、各発電セル12の透光性導電層14、発電層15及び電極16を、共通の透光性基材13に支持させることが好ましい。
太陽光発電シート1には、複数の発電部7が含まれていてもよい。この場合、複数の発電部7は、太陽光発電シート1の一面に沿うように配置される。複数の発電部7は、直列又は並列に電気的に接続される。複数の発電部7は、バックシート11とバリアシート17との間に配置された配電線によって電気的に接続される。
複数の発電部7を直列に接続する場合、隣り合う発電部7において、一方の発電部7の端にある透光性導電層14と、他方の発電部7の端にある電極16とを、配電線を介して接続する。複数の発電部7を並列に接続する場合、隣り合う発電部7において、透光性導電層14同士を配電線で接続し、電極16同士を配電線で接続する。
太陽光発電シート1において、複数の発電部7は、図1に示すように、一方向に間隔をおいて配置されている。複数の発電部7が並ぶ方向は、太陽光発電シート1の長手方向に平行である。隣り合う発電部7は、互いに電気的に接続されている。隣り合う発電部7の間の距離は、0mm超であればよく、好ましくは2mm以上であり、より好ましくは10mm以上であり、更に好ましくは、15mm以上である。また、隣り合う発電部7の間の距離は、100mm以下が好ましく、より好ましくは50mm以下であり、更に好ましくは、20mm以下である。本実施形態では、隣り合う発電部7の間の距離は、後述の第2領域R2の幅以上に形成されている。
(バリアシート17)
バリアシート17は、発電部7の表面側の面を保護する。バリアシート17は、太陽光発電シート1の厚さ方向において、バックシート11とは反対側に配置される。バリアシート17は、太陽光発電シート1の受光面を含む。バリアシート17は、透光性を有している。バリアシート17は、透明であることが好ましい。バリアシート17は、水蒸気に対するバリア性能、及び外力に対する保護性能を有する。
バリアシート17は、可撓性を有する。バリアシート17の縦弾性係数は、2400MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3000MPa以上である。また、バリアシート17の縦弾性係数は、4200MPa以下であることが好ましく、より好ましくは4000MPa以下である。バリアシート17の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、ビニル樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)等の合成樹脂が挙げられる。また、バリアシート17の材料としては、合成樹脂のほか、例えば、天然樹脂、ゴム、金属、パルプ等が用いられてもよい。
また、バリアシート17の厚さは、50μm以上であることが好ましく、より好ましくは、100μm以上である。また、バリアシート17の厚さは、2000μm以下であることが好ましく、より好ましくは、1000μm以下である。バリアシート17の厚さが50μm以上2000μm以下であることにより、太陽光発電シート1としての曲げ強さを、50MPa以上200MPa以下に設定しやすい。
太陽光発電シート1が加熱又は冷却された際、バリアシート17の熱伸縮量は、バックシート11の熱伸縮量に近いことが好ましい。すなわち、バックシート11に対するバリアシート17の熱膨張係数(線膨張係数)の比は、6.0以下であることが好ましく、より好ましくは、3.0以下であり、更に好ましくは、1.0以下である。一方、バックシート11に対するバリアシート17の熱膨張係数の比の下限値としては、0.8以上であることが好ましく、より好ましくは、0.9以上であり、更に好ましくは、0.95以上である。
(封止層18)
封止層18は、バリアシート17とバックシート11との間に発電部7を配置した状態で、バリアシート17とバックシート11との間に充填される。発電部7は、封止層18に埋め込まれており、封止層18によって覆われる。したがって、封止層18は、発電部7に対して、発電部7の周囲から浸水するのを妨げる。封止層18は、透光性を有しており、好ましくは、透明である。なお、封止層18は、必ずしも発電部7の全てを覆う必要はない。例えば、発電部7の一部が封止層18から露出した場合、当該露出した部分を封止縁材19等で覆ってもよい。
封止層18の材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリオレフィン、ブチルゴム、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、ポリイソブチレン樹脂、SBS樹脂、SIBS樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
封止層18の横弾性率は、好ましくは0.01以上500MPa以下であり、より好ましくは0.05以上250MPa以下であり、更に好ましくは0.1以上100MPa以下である。このようにすることで、バックシート11とバリアシート17に生じる面方向のせん断応力を、封止層18が面方向に変形することにより吸収できる。これにより、バックシート11とバリアシート17とに生じるせん断応力により、剥離が生じることを抑制できる。
封止層18を介してバックシート11とバリアシート17は接着されているが、その接着強度はピール試験にて、0.1N/10mm以上10N/10mm以下であることが好ましい。特に、曲げた状態で施工される場合は、太陽光発電シート1に生じるせん断応力はより大きくなるため、ピール試験における上記範囲の接着強度を採用することで、長期間剥離を効果的に抑制することができる。ピール試験は、JIS Z 0237に準拠して行われる。
剥離抑制の効果を高める観点より、封止層18の厚さとしては、10μm以上が好ましく、より好ましくは30μm以上、更に好ましくは50μm以上が挙げられる。一方、封止層18の厚さとしては、300μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは100μm以下である。封止層18の厚さを10μm以上とすることで、熱伸縮時のせん断応力の逃げ代を十分に確保することができる。封止層18の厚さを、300μm以下とすることで、太陽光発電シート1の重量を軽量化できるため、施工性・作業性を向上することができる。
(封止縁材19)
封止縁材19は、バックシート11とバリアシート17との間に複数の発電部7及び封止層18を配置した状態で、外縁を全長にわたって封止する。封止縁材19は、図2(A)に示すように、第1接着部191と、第2接着部192と、第1接着部191と第2接着部192とをつなぐ封着部193と、を備える。第1接着部191は、バリアシート17のおもて面(図では上面)に接着される。第2接着部192は、バックシート11のうら面(図では下面)に接着される。第1接着部191、封着部193及び第2接着部192は、一体に形成されている。
封止縁材19の材料としては、例えば、ブチルゴム、シリコーンゴム等からなるテープ材が挙げられる。
なお、本実施形態において、封止縁材19は、必ずしも必要ではない。例えば、封止縁材19に代えて、バリアシート17の縁部をバックシート11側に折り曲げ、折り曲げた先端をバックシート11に接合してもよい。これにより、封止縁材19は不要となる。
(第1領域R1、第2領域R2及び第3領域R3)
図3(A)には、図1におけるA-A線断面図を示す。また、図3(B)には、太陽光発電シート1の概略平面図を示す。図3(B)に示すように、太陽光発電シート1は、平面視において、発電部7に重なる第1領域R1と、隣り合う第1領域R1の間に位置する第2領域R2と、第1領域R1及び第2領域R2で構成された領域を囲む第3領域R3と、で構成されている。
(第1領域R1)
第1領域R1は、バックシート11、バリアシート17、封止層18及び発電部7を含む部分である。第1領域R1では、発電部7の伸縮に従って、封止層18が伸縮し、これに追従して、バックシート11及びバリアシート17も伸縮する。つまり、第1領域R1では、バックシート11、バリアシート17及び封止層18は、ある程度、発電部7の動きに拘束されている。
第1領域R1の線膨張係数は、例えば、5×10-6/℃以上140×10-6/℃以下であり、より具体的には、10×10-6/℃以上100×10-6/℃以下であり、更に具体的には30×10-6/℃以上60×10-6/℃以下である。本明細書において線膨張係数は、JIS K 7197により測定される。測定温度範囲を0℃~100℃とし、1℃/minで0℃より昇温すること以外は、JIS K 7197に準拠して計測を行う。
また、第1領域R1の引張弾性率は、1MPa以上5000MPa以下が好ましく、より好ましくは5MPa以上3000MPa以下であり、更に好ましくは、10MPa以上2000MPa以下である。本明細書において引張弾性率は、JIS K 7161により測定される。引張試験時の速度は1mm/minで設定し、23℃で24時間以上養生した試験体で計測を行う。
(第2領域R2)
第2領域R2は、隣り合う一対の第1領域R1の間に位置している。第2領域R2は、発電部7が伸縮することにより生じた第1領域R1の伸縮による応力を、太陽光発電シート1の3次元的な変形により吸収することができる。
ここでいう「吸収」とは、太陽光発電シート1が設置された状態において、第1領域R1が太陽光発電シート1の長手方向に伸長した場合、第1領域R1の伸長した寸法だけ第2領域R2が収縮することであり、また、第1領域R1が太陽光発電シート1の長手方向に収縮した場合、第1領域R1の収縮した寸法だけ第2領域R2が伸長することである。例えば、第1領域R1が太陽光発電シート1の長手方向に伸長した場合に、第1領域R1が伸長するが、第2領域R2が圧縮されてバックシート11及びバリアシート17がしわになる場合も「吸収」に含まれる。なお、環境温度が高くなると、発電部7だけでなく、バックシート11、バリアシート17及び封止層18も伸長するが、これらの伸長は、発電部7の膨張に対して僅かであり、無視してもよい。
例えば、一日のうち太陽が昇っている時間帯では、発電部7が太陽光を受けて加熱されるが、このとき、発電部7は加熱により膨張し得る。発電部7が膨張により長手方向に伸びると、発電部7の厚さ方向の両面に接触する封止層18が、発電部7の伸びに追従して伸びると共に、バックシート11及びバリアシート17に対して、面方向に力を加える。これに応じて、バックシート11及びバリアシート17における封止層18に接触する部分も伸びる。なお、第2領域R2のバックシート11、バリアシート17及び封止層18も伸びるが、上述したように、発電部7の伸びと比べて僅かであるため、第1領域R1の伸びに押し返されて、しわを形成し得る。これによって、第2領域R2は、第1領域R1の伸びを吸収する。
一方、例えば、夜間等の冷えやすい時間帯では、太陽光発電シート1全体の温度が低下するため、発電部7だけでなく、封止層18、バックシート11及びバリアシート17も収縮し得る。このとき、第2領域R2のバックシート11、バリアシート17及び封止層18も収縮するが、バックシート11、バリアシート17における発電部7に封止層18を介して保持されている部分に比べて、発電部7が無い部分は伸びやすいため、第1領域R1の収縮によって引っ張られて、第2領域R2が伸び得る。これによって、第2領域R2は、第1領域R1の収縮を吸収する。
このように、本実施形態に係る太陽光発電シート1は、昼夜の寒暖差等の環境の温度変化によって、第1領域R1及び第2領域R2において伸縮し得るが、発電部7の有無によって伸縮程度に差が生まれるため、第2領域R2において、第1領域R1の伸縮を吸収できる。とりわけ、本実施形態に係る太陽光発電シート1は、一方向に長尺に形成されているため、長手方向における伸縮の程度はより顕著に現れやすいが、複数の第2領域R2が存在することによって、長手方向の全長の大きさを保つことができる。
第2領域R2は、図3に示すように、バックシート11のうら面からバリアシート17のおもて面まで形成されている。すなわち、第2領域R2の一面は、バックシート11のうら面に面一である。また、第2領域R2の他面は、バリアシート17のおもて面に面一である。ただし、本発明では、第2領域R2の一面はバックシート11のうら面よりも上方に位置してもよく、また、第2領域R2の他面はバリアシート17のおもて面よりも下方に位置してもよい。
本明細書でいう「面一」とは、隣り合う面が、同一平面上に位置し、かつ互いに近接している面を意味する。ここでいう「近接」とは、隣り合う面が接触していてもよいし、僅かな隙間を介して隣接してもよい。
本実施形態に係る第2領域R2は、隣り合う一対の発電部7の間に位置している。第2領域R2は、本実施形態では、弾性体で構成されている。弾性体としては、例えば、天然ゴム、エラストマ、軟質樹脂、板ばね、ねじりコイルばね、皿ばね、空気ばね、流体ばね等の機械要素として用いられるばねが用いられてもよいし、磁石等を用いて弾性的に伸縮を吸収する部材であってもよい。
第2領域R2は、図4に示すように、バリアシート17の一部と、封止層18の一部と、バックシート11の一部との積層体で構成されてもよい。なお、図4には、第2領域R2と第1領域R1との境界を想像線で示しているが、説明の便宜上付したに過ぎず、実際には境界線は現われない。この場合、上述したように、第2領域R2には発電部7が含まれていないため、第2領域R2の線膨張係数は、第1領域R1の線膨張係数よりも小さい。この場合、第2領域R2の線膨張係数は、150×10-6/℃以下であることが好ましく、より好ましくは、70×10-6/℃以下である。また、第2領域R2の線膨張係数は、3×10-6/℃以上であることが好ましく、より好ましくは、20×10-6/℃以上である。第2領域R2の線膨張係数が第1領域R1の線膨張係数よりも小さいことで、環境の温度変化による第2領域R2の伸縮度合いを小さくすることができるため、より第1領域R1の伸縮を吸収しやすい。
また、この場合、第2領域R2の引張弾性率(弾性率)は、第1領域R1の引張弾性率よりも小さいことが好ましい。第2領域R2の引張弾性率は、5000MPa以下であることが好ましく、より好ましくは、4000MPa以下である。また、第2領域R2の引張弾性率は、0.1MPa以上であることが好ましく、より好ましくは、1MPa以上である。第2領域R2の引張弾性率が第1領域R1の引張弾性率よりも小さいことで、第2領域R2を変形しやすくすることができ、発電部7の伸縮によって太陽光発電シート1全体の伸縮を低減することができる。
また、平面視長方形である太陽光発電シート1の両端が設置面4に固定される場合、長手方向に熱伸縮することで、太陽光発電シート1には応力が発生する。特に、低温時は太陽光発電シート1の長手方向が収縮により短くなることによって、全体に張力が発生する。第2領域R2の引張弾性率を第1領域R1の引張弾性率よりも低く設定することで、太陽光発電シート1に発生する応力を第2領域R2に集中させることができる。
この観点より、第2領域R2の引張弾性率は、第1領域R1の引張弾性率に対し、好ましくは0.95倍以下、より好ましくは0.9倍以下であり、更に好ましくは0.85倍以下とすることで、収縮時に太陽光発電シート1に発生する応力を、第2領域R2に集中させることができ、太陽光発電シート1における発電部7を含む第1領域R1に生じる応力を軽減し、発電部7への負荷を抑制することができる。また、第2領域R2の引張弾性率は、第1領域R1の引張弾性率に対して、0.3倍以上が好ましく、より好ましくは0.4倍以上であり、更に好ましくは0.5倍以上である。第1領域R1と第2領域R2との引張弾性率が相対的に低すぎる場合は、施工時の取り扱いにおいて部分的な破損が生じやすいため、帯状かつ長尺の太陽光発電シート1を設置する際に太陽光発電シート1に破損が生じやすい。第1領域R1と第2領域R2との引張弾性率を上記の範囲とすることで、太陽光発電シート1の大型化及び熱伸縮による破損抑制の両立が可能となる。
長手方向における第2領域R2の長さ(すなわち、第2領域R2の幅L1)は、0mm超であることが好ましく、より好ましくは、2mm以上である。一方、第2領域R2の幅L1は、100mm以下であることが好ましく、より好ましくは、50mm以下である。
第2領域R2は、幅方向において、太陽光発電シート1の端部につながっていなくてもよく、例えば、太陽光発電シート1の幅方向の中間部分にのみ位置してもよいし、太陽光発電シート1の幅方向の一方の端部から中間部分まで至るように形成されてもよい。また、第2領域R2は、平面視において、太陽光発電シート1の幅方向において、連続的に形成されてもよいし、断続的に形成されてもよい。
第2領域R2が弾性体で構成される場合、バックシート11、発電部7、封止層18及びバリアシート17に対して、例えば、接着剤、溶着、溶接、二色成形、インモールド成形等により固定される。
本実施形態に係る第2領域R2をなす弾性体は、複数の発電部7のうち、隣り合う発電部7の間の全ての位置に配置されている。ただし、本発明では、複数の一対の発電部7のうち、いずれか一つの一対の発電部7の間にのみ、弾性体が設けられればよい。
このように、本実施形態に係る太陽光発電シート1では、太陽光による光を受けると、温度上昇に伴って発電部7が伸び、これに追従して、封止層18、バックシート11及びバリアシート17が伸びる。しかし、第2領域R2によって、発電部7の伸びの影響は吸収されるため、太陽光発電シート1に生じる熱応力が緩和される。
また、例えば、夜間等の冷えやすい時間帯では、太陽光発電シート1全体の温度が低下するため、発電部7だけでなく、封止層18、バックシート11及びバリアシート17も収縮し得る。しかし、第2領域R2によって、発電部7の収縮の影響は吸収されるため、太陽光発電シート1に生じる、熱応力が緩和される。
(第3領域R3)
第3領域R3は、平面視において、第1領域R1及び第2領域R2を囲む部分である。第3領域R3は、バックシート11、バリアシート17、封止層18及び封止縁材19を含み、発電部7を含まない。第3領域R3は、第1領域R1よりも線膨張係数が小さくてもよいし、同程度であってもよい。また、第3領域R3の引張弾性率は、第1領域R1の引張弾性率よりも小さいことが好ましい。なお、第3領域R3の引張弾性率は、封止縁材19を含むことで、第2領域R2よりも大きくてもよいし、第2領域R2と同程度であってもよい。第3領域R3の引張弾性率は、例えば、0.1MPa以上5000MPa以下が好ましく、より好ましくは1MPa以上4000MPa以下であり、更に好ましくは5MPa以上3000MPa以下である。
(設置例)
このような構成の太陽光発電シート1は、図1に示すように、外装材3に取り付けられる。ロール状の太陽光発電シート1は、屋根面に沿って拡げられる。太陽光発電シート1は、可撓性を有しているため、屋根面の起伏や、屋根面の湾曲に追従することができる。太陽光発電シート1では、第2領域R2とは異なる箇所で、固定材によって、取り付けられる。以下では、太陽光発電シート1において、固定材によって設置面4に取り付けられる部分を「取付部」という場合がある。
固定材は、設置面4に対して、太陽光発電シート1を固定する。固定材としては、特に制限はなく、例えば、ボルト、ねじ、太陽光発電シート1を挟み込むクリップ、接着剤、磁石、ピン、ネイル、重石等が挙げられる。固定材としては、外装材3における防水性の観点から、外装材3に穴を空けない固定材である、接着剤、磁石、又は重石が用いられること好ましい。また、施工性及び取付け強度の観点から、ボルト、ねじが用いられることが好ましい。
取付部は、上述したように、太陽光発電シート1における第2領域R2とは異なる箇所に位置する。本実施形態に係る取付部は、第3領域R3に形成された複数の貫通穴である。取付部は、第3領域R3のバックシート11のうら面の接着代であってもよい。また、取付部は、太陽光発電シート1の外周の全周にわたって形成されてもよいし、バックシート11の第1領域R1の全面を糊代とするものであってもよい。
設置面4と太陽光発電シート1との間の隙間は、太陽光発電シート1の振動を抑制する観点より、できる限り小さいことが好ましい。また、設置面4と太陽光発電シート1との間の隙間は、目地材で埋めてもよい。目地材としては、高粘度の樹脂、セメント等が挙げられる。目地材の粘度は、0.1Pa・s以上が好ましく、より好ましくは10Pa・s以上である。一方、目地材の粘度は、10000Pa・s以下が好ましく、より好ましくは1000Pa・s以下である。目地材の粘度を0.1Pa・s以上とすることで、面方向だけでなく垂直方向でも形状を保持することができるため、効果的に隙間を防ぐことができる。また、目地材の粘度を10000Pa・s以下とすることで、太陽光発電シート1を固定する際に、設置面4もしくは太陽光発電シート1の背面に目地材を塗布する際、広げやすくすることができるため、施工性を向上させることができる。
太陽光発電シート1と設置面4との間の隙間を塞ぐ際に、太陽光発電シート1の周辺部を塞ぐだけであっても、風等で振動を抑制する効果は十分得ることができる。ここでいう「周辺部」とは、設置面4に沿う方向において太陽光発電シート1の端部から、中央部に向かって一定の距離までの領域を意味する。一定の距離とは、5mm以上が好ましく、より好ましくは100mm以上であり、更に好ましくは150mm以上である。一方、一定の距離は、250mm以下が好ましく、より好ましくは200mm以下であり、更に好ましくは175mm以下である。周辺部において、太陽光発電シート1と設置面4の隙間を塞ぐことで、太陽光発電シート1の振動を適切に抑制することができ、目地材を効率的に使用することができると同時に、設置面4等への重量的負荷を軽減することができるため、脆弱な屋根等の設置面に対して太陽光発電シート1を設置することができる。
太陽光発電シート1の周辺部のみを塞いだ場合、太陽光発電シート1と設置面4との間には、比較的気密性の高い外部と閉鎖された空洞が発生するため、空洞内の空気が温度変化により膨張・収縮することで、太陽光発電シート1に対して垂直方向に応力が発生し、太陽光発電シート1が破損することがある。
この現象を抑制するために、上記目地材を多孔質としたり、目地材に空気穴を設けることでより安定的に太陽光発電シート1を設置することができる。空気穴の流路断面積の合計は、20mm以上が好ましく、より好ましくは25mm以上であり、更に好ましくは50mm以上である。一方、空気穴の流路断面積の合計は、200mm以下が好ましく、より好ましくは150mm以下であり、更に好ましくは100mm以下である。空気穴を、流路断面積の合計が20mm以上となるように設定することで、温度変化により膨張・収縮した空気と外部の空気とを適切に入れ替えすることができ、太陽光発電シート1に発生する応力を軽減できる。また、空気穴を、流路断面積の合計が200mm以下となるように設定することで、雨水が入り込むことを抑制でき、雨水による太陽光発電シート1の劣化を抑制することができる。防水上の観点から、空気穴は、設置面4の勾配方向において下側に設けられていることが好ましく、設置面4の勾配方向の下側に向いていることがより好ましい。
太陽光発電シート1の外周部と設置面4との間の隙間が大きく、上記目地材による埋設が困難な場合は、例えば、硬質樹脂、金属、セラミック等の蓋部材を端部に設けてもよい。
(作用効果)
以上説明したように、本実施形態に係る太陽光発電シート1は、発電部7を含む第1領域R1の間に第2領域R2を備えているため、太陽光発電シート1の第1領域R1が環境の温度変化によって伸縮(熱伸縮)しても、第1領域R1の伸縮を第2領域R2が吸収することができる。この結果、太陽光発電シート1に生じる熱応力を緩和でき、破損の発生を抑制できる。
また、設置面4に対して固定される固定材を取り付けるための取付部を更に備え、取付部は第12領域とは異なる位置にあるため、設置面4に対して取付部を固定しても、伸縮の影響を第2領域R2が吸収することを阻害しにくい。このため、固定材として、熱伸縮による影響を緩和するような複雑な構造を採用する必要がない。
また、第2領域R2の線膨張係数は、第1領域R1の線膨張係数よりも小さいため、環境の温度による第2領域R2の伸縮の程度を低減できる。
また、第2領域R2の引張弾性率は、第1領域R1の引張弾性率よりも小さいため、発電部7の伸縮により、太陽光発電シート1の全体に与える影響を、より吸収することができる。
<変形例>
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態では、複数の発電部7は、太陽光発電シート1の長手方向に沿って並んだが、太陽光発電シート1の幅方向に、複数列並ぶように配置されてもよい。
ペロブスカイト化合物を含む光電変換層152を有する太陽光発電シート1の場合、発電部7は矩形状に限らず設計が容易にできる。この特性を活かし、太陽光発電シート1を設置面4の形状に合わせた形状とすることができる。上記実施形態では、太陽光発電シート1は平面視矩形状であるが、例えば、設置面4が平面視で扇形である場合、太陽光発電シート1についても、平面視で扇形状に形成してもよい。太陽光発電シート1の形状としては、扇形に限らず、例えば、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。
太陽光発電シート1の端部と発電部7までの最短距離は50mm以下が好ましく、より好ましくは35mm以下、更に好ましくは25mm以下である。このように、発電部7の面積をできる限り大きくすることで、発電効率を向上できる。また、太陽光発電シート1の端部と発電部7までの最短距離を5mm以上、より好ましくは10mm以上、更に好ましくは15mm以上とすることで、太陽光発電シート1を屋外で使用する際の耐水性を向上させることができる。
また、太陽光発電シート1の端部に棒状芯部材が取り付けられていてもよい。棒状芯部材は、その中心軸が太陽光発電シート1の短手方向に平行となるように、太陽光発電シート1の端部に固定されることが好ましい。棒状芯部材を、中心軸を中心に回転させると、棒状芯部材に太陽光発電シート1が巻き付けられる。このため、持ち運びの際にシート形状ではなく棒形状となり、運搬性を向上できる。また、設置後も棒状芯部材に巻き付けることで、一時的に太陽光発電シート1を設置面4から簡易に除去することができ、再設置も容易にすることができる。これにより、暴風等の悪天候時に、一時的に太陽光発電シート1を取り外し、保管することが可能となる。棒状芯部材は、太陽光発電シート1を巻き付けられれば形状は特に限定されないが、中空、中実のいずれでもあってよく、断面形状は円、多角形であってもよい。また、棒状芯部材にハンドルを設け、ハンドルによって棒状芯部材を回転させてもよい。また、棒状芯部材に対して、モータの動力を伝達し、モータによって棒状芯部材を回転させてもよい。
棒状芯部材の巻き取り径は、5cm以上が好ましく、より好ましくは7.5cm以上であり、更に好ましくは10cm以上である。一方、棒状芯部材の巻き取り径は、30cm以下が好ましく、より好ましくは20cm以下であり、更に好ましくは15cm以下である。棒状芯部材の巻き取り径を5cm以上とすることで、太陽光発電シート1の破損を抑制できる。棒状芯部材の巻き取り径を30cm以下とすることで、持ち運びや施工を行いやすい。
上述した実施形態は、太陽光発電シート1のバックシート11を設置面4に直接的に固定する形態を示したが、バックシート11と設置面4との間に、別のシート部材が介在してもよい。シート部材としては、例えば、合成樹脂シート、繊維強化樹脂シート、ゴム等の弾性シートが挙げられる。これにより、太陽光発電シート1がずれることが抑制できる。
シート部材は、設置面4に対して着脱可能に取り付けられる。これによって、太陽光発電シート1は、設置面4に対して着脱可能に固定される。シート部材と設置面4との固定構造としては、前述した、面ファスナ、磁石、両面テープ、接着剤、鍔部材、挟み込み部材、吊り部材、枠部材からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。
太陽光発電シート1の固定箇所は長尺の太陽光発電シート1の短辺を固定する形態であってもよい。固定箇所を少なくすることで施工性及びメンテナンス性を向上させることができる。この場合、通常は熱伸縮(特に低温時の張力)で太陽光発電シート1に発生する応力が問題となるが、本発明によれば、高い施工性及びメンテナンス性を向上させることができる。
上記実施形態では、太陽光発電シート1の一形態として、ペロブスカイト化合物を含む光電変換層152を有する太陽光発電シート1を挙げて説明をしたが、可撓性を有する太陽光発電シート1であれば同等の効果を発揮することができる。また、第2領域R2を用いたシートとしては、光により発電効果が得られる太陽光発電シート1だけでなく、光エネルギーを別のエネルギーに変換するシート(光エネルギー変換シート)であればよい。光エネルギー変換シートとしては、太陽光発電シート1のほか、例えば、光エネルギーを熱エネルギーに変換する光発熱シート(太陽光駆動型熱電変換デバイス)等が挙げられる。
1 太陽光発電シート
11 バックシート
17 バリアシート
R1 第1領域
R2 第2領域
4 設置面
7 発電部

Claims (5)

  1. 設置面に対向するように配置されるバックシートと、
    前記バックシートの反対側に設けられ透光性を有するバリアシートと、
    前記バックシートと前記バリアシートとの間に設けられた複数の発電部と、を備えた太陽光発電シートであって、
    前記バックシート、前記バリアシート及び前記発電部を含み、平面視において、前記発電部に重なる領域である複数の第1領域と、
    隣り合う前記第1領域の間の部分であり、前記発電部が伸縮することによる前記第1領域の伸縮を吸収する第2領域と、を備える、
    太陽光発電シート。
  2. 設置面に対向するように配置されるバックシートと、
    前記バックシートの反対側に設けられ透光性を有するバリアシートと、
    前記バックシートと前記バリアシートとの間に設けられた複数の発電部と、を備えた太陽光発電シートであって、
    前記バックシート、前記バリアシート及び前記発電部を含み、平面視において、前記発電部に重なる領域である複数の第1領域と、
    隣り合う前記第1領域の間の部分である第2領域と、を備え、
    前記第2領域の引張弾性率は前記第1領域の引張弾性率よりも小さい、
    太陽光発電シート。
  3. 前記設置面に対して固定される固定材を取り付けるための取付部を更に備え、
    前記取付部は、前記第2領域とは異なる位置にある、
    請求項1又は請求項2に記載の太陽光発電シート。
  4. 前記第2領域の線膨張係数は、前記第1領域の線膨張係数よりも小さい、
    請求項1又は請求項2に記載の太陽光発電シート。
  5. 前記複数の発電部が並ぶ方向に長尺である、
    請求項1又は請求項2に記載の太陽光発電シート。
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