JP2023143413A - 遊技機 - Google Patents

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海 藤原
Umi Fujiwara
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潤 伊藤
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Abstract

【課題】示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させること。【解決手段】変動演出(報知演出)による当否判定の結果の報知前に、その結果が大当り(特定結果)である可能性(大当り期待度)を示唆する示唆演出が実行される。示唆演出には、少なくとも、表示画面7aに表示されるキャラクタ登場シーンに含まれるキャラクタ画像の種類(画像の内容)により大当り期待度を示唆するキャラクタ登場演出(第1示唆演出)と、装飾部材13の発光色により大当り期待度を示唆する発光予告(第2示唆演出)とがあり、キャラクタ登場演出と発光予告が同時期に実行され得る。このため、キャラクタ登場演出(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)が相乗する演出効果を遊技者に与えることが可能となる。これにより、示唆演出の演出効果を高め、当否判定の結果が報知される前の興趣を向上させることが可能となる。【選択図】図47

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、所定条件の成立に基づいて実行される判定(例えば当否判定)の結果が特定結果(例えば大当り)である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば特別遊技状態)に制御可能な遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技の進行に伴って様々な演出が実行されるようになっており、遊技者は演出を通じて判定の結果を予測したり認識したりする。そのような演出として、代表的には、判定の結果を報知する報知演出や、報知演出による報知の前に判定の結果を示唆する示唆演出が例示できる(例えば特許文献1を参照)。
特開2013-66563号公報
示唆演出は判定の結果が報知されるまでの興趣を高める上で重要な役割を果たすものであるところ、興趣を高めるためには更なる改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用した。
手段1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて実行される判定の結果が特定結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
前記判定の結果に基づいて演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出には、少なくとも、前記判定の結果を報知する報知演出と、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記判定の結果が前記特定結果である可能性を示唆する示唆演出と、があり、
前記示唆演出には、少なくとも、所定の表示部に表示される画像の内容により前記可能性を示唆する第1示唆演出と、所定の発光部の発光色により前記可能性を示唆する第2示唆演出と、がある
ことを要旨とする。
以上の本発明によれば、示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させることが可能である。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例に係る遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 大当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)は普通図柄当り判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 保留アイコン予告処理のフローチャートである。 演出例1のキャラクタリーチ決定テーブルである。 (A)は演出例1の発光予告決定テーブルAであり、(B)は演出例1の発光予告決定テーブルBであり、(C)は演出例1の発光予告決定テーブルCである。 (A)は演出例1のカットイン予告決定テーブルAであり、(B)は演出例1のカットイン予告決定テーブルBであり、(C)は演出例1のカットイン予告決定テーブルCである。 演出例1の変動演出の流れを示す説明図である。 図47から続く変動演出の流れを示す説明図である。 図48から続く変動演出の流れを示す説明図である。 演出例2の背景予告処理のフローチャートである。 演出例2の背景予告決定テーブルである。 演出例2の表示画面の背景表示を示す説明図であり、(A)は昼背景画像が表示された状態で演出図柄が停止表示している様子を示す図であり、(B)は夕方背景画像が表示された状態で演出図柄が変動表示している様子を示す図であり、(C)は夜背景画像が表示された状態で演出図柄が変動表示している様子を示す図である。 (A)は演出例2の保留アイコン(演出保留)の一例を示す図であり、(B)、(C)は演出例2の夜背景予告及び保留アイコン予告が実行される様子を示す図である。 演出例3のSPリーチ予告決定テーブルである。 演出例3の変動演出の流れを示す説明図である。 図55から続く変動演出の流れを示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明する。以下では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に本発明を適用した例を説明する。なお、以下に示す実施例のパチンコ遊技機は、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示した後に停止表示する図柄変動遊技(単に「変動遊技」ともいう。)を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「デジパチタイプ」のパチンコ遊技機である。
また、以下の説明において、単に前側(前方)とは、遊技機を正面視した場合の表面側(手前側)であって、遊技時に遊技者が位置する側のことである。また、単に後側(後方)とは、遊技機を正面視した場合の裏面側(背面側)のことである。さらに、単に上側(上方)、下側(下方)、左側(左方)、右側(右方)とは、遊技機を正面視した場合の上・下・左・右の各方向のことであり、例えば、図1や図3における上側、下側、左側、右側を指す。
図1~図3に示すように、本実施例のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留可能であり貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留可能な余剰球受皿(下皿)62が設けられている。さらに、前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう。)や、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の枠ランプ66、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することが可能なスピーカ67等も設けられている。
演出ボタン63は、遊技者による入力が可能な入力手段として機能するものであり、遊技者が操作可能な操作手段としても機能するものである。演出ボタン63(第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b)は、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。例えば、遊技演出の実行中に第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。
なお、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであれば足り、例えば、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。また、演出ボタンが、上方や手前側に突出したり振動したりする等の演出動作を行うもの(可動式の操作手段)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されており、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられている。球戻り防止片6は、一旦遊技領域へ誘導された遊技球を発射装置側へ戻るのを防止するためのものである。また、遊技盤2には、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の盤面ランプ5(図5を参照)も設けられている。
遊技盤2の中央付近(遊技領域内)には画像表示装置7(演出表示装置、図柄表示装置)が設けられている。画像表示装置7は液晶表示器(液晶ディスプレイ)を備えてなるもので、その表示画面7aが遊技盤2(遊技領域3)の略中央に設けられた開口を介して前方から視認可能となるように、遊技盤2の裏面側に設けられる。
画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L,8C,8R(単に「演出図柄8」ともいう。)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう。)が設けられており、当該演出図柄8L,8C,8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。
演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。なお、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。
本実施例の演出図柄8L,8C,8Rは、それぞれ「1」~「9」までの数字図柄(識別情報種、図柄種)からなるもので、これらの数字図柄が順に表示されるものとなっている。具体的に、当該演出図柄8の変動表示は、「1」→「2」・・・「8」→「9」の順(昇順)で演出図柄をスクロール表示させることによって行われるものとなっており、「9」まで到達したら「1」に戻って、スクロール表示を変動終了(停止表示)まで繰り返すものとなっている。
本実施例では、「1」~「9」の図柄のそれぞれに色の情報を含ませており、各図柄を色によって分類できるものとしている。具体的には、奇数図柄である「3」と「7」を赤色の図柄(以下「赤図柄」ともいう。)としており、これ以外の奇数図柄である「1」、「5」、「9」を緑色の図柄(以下「緑図柄」ともいう。)としている。また、偶数図柄である「2」、「4」、「6」、「8」を青色の図柄(以下「青図柄」ともいう。)としている。
演出図柄表示領域7bに表示(停止表示)される左、中、右の演出図柄の組み合わせ(停止表示態様)によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう。)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう。)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果、つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう。)の結果を、遊技者が認識し易いように表示する。本実施例では、変動表示している3つの演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する順序(停止順序)を、原則、「左→右→中」としている。すなわち、停止順が1番目の停止図柄を左演出図柄8Lとし、停止順が2番目の停止図柄を右演出図柄8Rとし、停止順が3番目(最後)の停止図柄を中演出図柄8Cとしている。なお、停止順が1番目の停止図柄のことを「第1停止図柄」ともいい、停止順が2番目の停止図柄のことを「第2停止図柄」ともいい、停止順が3番目の停止図柄のことを「第3停止図柄」や「最終停止図柄」ともいう。
ここで、特別図柄及び演出図柄の何れか一方又は両方を指して単に「図柄」や「識別情報」ともいう。また、普通図柄のことを「普図」又は「普通識別情報」ともいい、特別図柄のことを「特図」又は「特別識別情報」ともいい、第1特別図柄のことを「特図1」、「第1特図」、「第1識別情報」又は「第1特別識別情報」ともいい、第2特別図柄のことを「特図2」、「第2特図」、「第2識別情報」又は「第2特別識別情報」ともいいともいい、演出図柄のことを「演出識別情報」ともいう。演出図柄8を表示する画像表示装置7や第1特別図柄を表示する後述の第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示器41bのことを「識別情報表示手段」又は「図柄表示手段」ともいう。
演出図柄8の停止表示態様は次のように定めることができる。例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであり、その大当りの種別が10R大当りや5R大当り等である場合には、「222」や「777」などの3桁同一のゾロ目(「大当り演出図柄」ともいう。)で演出図柄8を停止表示することが可能である。また、特別図柄当否判定の結果が外れである場合には、「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目(「外れ演出図柄」ともいう。)で演出図柄8を停止表示することが可能である。遊技者は停止表示した演出図柄8を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7b(画像表示装置7)に表示される演出図柄8を見て把握する。こうした演出図柄8を用いた遊技演出は、特別図柄当否判定の結果を遊技者に報知する演出(「報知演出」ともいう。)であるといえる。演出図柄8を用いた遊技演出(報知演出)のことを「演出図柄遊技演出」ともいい、演出図柄8が変動表示を開始してから停止表示(確定表示)に至るまでの演出(演出図柄8を変動表示した後に停止表示する演出)のことを「変動演出」ともいう。
ここで、特別図柄当否判定の結果のうち「大当り」のことを「特定結果」ともいい、「外れ」のことを「非特定結果」ともいう。また、識別情報(特別図柄及び/又は演出図柄)の停止表示態様のうち、特別図柄当否判定の結果が「大当り」の場合に対応する停止表示態様のことを「大当り態様」、「特定態様」又は「特定表示結果」ともいい、特別図柄当否判定の結果が「外れ」の場合に対応する停止表示態様のことを「外れ態様」、「非特定態様」又は「非特定表示結果」ともいう。さらに、特別図柄当否判定の結果が大当りであることに基づいて実行される変動表示のことを「大当り変動」又は「特定変動」ともいい、特別図柄当否判定の結果が外れであることに基づいて実行される変動表示のことを「外れ変動」又は「非特定変動」ともいう。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄8を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出、報知演出、変動演出)を表示するほか、大当り遊技に伴って実行される大当り遊技演出(特別遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などの各種演出が表示される。演出図柄遊技演出や大当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている(図3を参照)。第1演出保留や第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数や第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
ここで、第1演出保留表示領域9cに表示される第1演出保留9aのことを「第1保留アイコン」又は「第1記憶情報」ともいい、第2演出保留表示領域9dに表示される第2演出保留9bのことを「第2保留アイコン」又は「第2記憶情報」ともいい、第1演出保留9a及び第2演出保留9bの何れか一方又は両方を指して「保留アイコン」又は「記憶情報」ともいう。また。第1演出保留表示領域9cのことを「第1記憶情報表示部」又は「第1記憶情報表示手段」ともいい、第2演出保留表示領域9dのことを「第2記憶情報表示部」又は「第2記憶情報表示手段」ともいい、第1演出保留表示領域9c及び第2演出保留表示領域9dの何れか一方又は両方を指して「記憶情報表示部」又は「記憶情報表示手段」ともいう。
また表示画面7aには、現在変動表示している特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する演出保留、すなわち、消化された特図保留に対応する演出保留(第1演出保留9a又は第2演出保留9b)を表示する変動保留表示領域9eが設けられている(図3を参照)。
本実施例では、図3に示すように、第1演出保留表示領域9c及び第2演出保留表示領域9dの左側に変動保留表示領域9eが設けられている。第1演出保留表示領域9cに表示される第1演出保留9aは、左端から右端に向かって順に特図1保留球数「1」、「2」、「3」、「4」に対応するものとなっており、第2演出保留表示領域9dに表示される第2演出保留9bは、左端から右端に向かって順に特図2保留球数「1」、「2」、「3」、「4」に対応するものとなっている。このため、特図1保留球数「1」に対応する第1特別図柄の変動表示の開始(第1特図保留の消化)に伴って、当該保留に対応する第1演出保留9a(第1演出保留表示領域9cの左端に表示される第1演出保留9a)が第1演出保留表示領域9cから変動保留表示領域9eへ移動する(移動表示される)。また、特図2保留球数「1」に対応する第2特別図柄の変動表示の開始(第2特図保留の消化)に伴って、当該保留に対応する第2演出保留9b(第2演出保留表示領域9dの左端に表示される第2演出保留9b)が第2演出保留表示領域9dから変動保留表示領域9eへ移動する(移動表示される)。
なお、変動保留表示領域9eも「記憶情報表示部」又は「記憶情報表示手段」ということができ、変動保留表示領域9eに表示される演出保留も「記憶情報」又は「保留アイコン」ということができる。また、変動保留表示領域9eに表示される演出保留のことを「アクティブ保留アイコン」ともいい、演出保留表示領域9c、9dに表示される演出保留(保留アイコン)及び変動保留表示領域9eに表示される演出保留(アクティブ保留アイコン)のことを総じて「記憶情報」又は「保留アイコン」ともいう。
遊技盤2(遊技領域3)の中央付近であって画像表示装置7の前方には、表示画面7aを取り囲むようにしてセンター装飾体10が設けられている。センター装飾体10は、プラスチック製(樹脂製)の成型物によって構成されるもので、中央が開口した枠状の部品(盤部品)として、遊技盤2の表面(前面)に取り付けられるものである。当該センター装飾体10の中央開口を介して画像表示装置7の表示画面7aが視認可能となる。
センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられており、センター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3(左遊技領域3A)を流下する遊技球をワープ入口から受け入れてワープ出口から排出することで、当該遊技球をステージ部11へ誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球よりも高い可能性で後述の第1始動口20に入球可能とされる。また、センター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯・点滅等が可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
センター装飾体10の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14(可動役物)が設けられている。可動装飾部材14は、普段、センター装飾体10を構成する枠(フレーム)に隠れており、全体を視認できない状態となっているが、例えば、大当りの可能性が比較的高い遊技演出の実行に伴って表示画面7aの前面側に出現し、その大部分を視認することができるようになる。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高めることとなる。
ここで、演出保留9a,9bを表示することが可能な演出保留表示領域9c,9d(及び変動保留表示領域9e)のことを「演出保留表示部」又は「演出保留表示手段」ともいい、遊技状況に応じた種々の演出画像を表示することで表示演出を行うことが可能な画像表示装置7のことを「画像表示部」又は「表示演出手段」ともいい、遊技演出に伴って動作することで可動演出を行うことが可能な可動装飾部材14のことを「可動演出部」又は「可動演出手段」ともいう。なお、可動装飾部材14以外にも、例えば、演出ボタン63が遊技演出に伴って上下動や振動等する場合、演出ボタン63も「可動演出部」又は「可動演出手段」といえる。また、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することで音演出を行うことが可能なスピーカ67のことを「音演出部」又は「音演出手段」ともいい、遊技の状況に応じて様々な光を発することで光演出を行うことが可能な盤面ランプ5、枠ランプ66及び装飾部材13のことを「発光部」、「光演出部」又は「光演出手段」ともいう。なお、これら盤面ランプ5等以外にも、例えば、演出ボタン63や発射ハンドル60が、装飾部材13と同様にLED等の電飾部材を内蔵しており、電飾部材の作用により遊技の状況に応じて点灯・点滅等する場合、これら演出ボタン63や発射ハンドル60も「発光部」、「光演出部」又は「光演出手段」といえる。さらに「演出保留表示手段」、「表示演出手段」、「可動演出手段」、「音演出手段」及び「光演出手段」を総じて「演出手段」ともいう。
遊技領域3における画像表示装置7の下方(ステージ部11の下方)には、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化しない非可変式の第1始動口20(「非可変始動口」又は「固定始動口」ともいう。)を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化する可変式の第2始動口21(「可変始動口」ともいう。)を備える可変入賞装置22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は可動部材23を備え、可動部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)と、当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)とに変化可能である。つまり、可動部材23は、所定の動作(開閉動作)を行うことで、第2始動口21への遊技球の入球可能性を変化させるものである。この可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、大入賞口30(「特別入球口」又は「可変入球口」ともいう。)を備える大入賞装置31が設けられている。大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、大入賞装置31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3のうち右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると、第2始動口21は開状態となる。
遊技領域3のうち下側領域には、には、複数の一般入賞口27が設けられている。第1始動口20、第2始動口21、大入賞口30および一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。例えば、第1始動口20の賞球数は「5」、第2始動口21の賞球数は「3」、大入賞口30の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」とされる。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、大入賞口30、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域3A(第1領域)と、右側の右遊技領域3B(第2領域)と、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「左打ち」ともいい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「右打ち」ともいう。
複数の入球口のうち、第1始動口20および左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、大入賞口30、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。このため、本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において大当りとなり遊技状態が特別遊技状態等に変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、大入賞口30への入球を狙うこととなる。なお、始動口、大入賞口、一般入賞口及ゲートの数は本実施例に限定されるものではなく、例えば、始動口を3個としたり、大入賞口を2個としたり、一般入賞口を4個としたり、ゲートを2個としたりする等、それぞれの設置個数は任意である。
図3及び図4に示すように、遊技領域3の外側(遊技領域外)であって遊技盤2の右下部には主表示器40が設けられている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に実行される大当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向(左打ちすべき状態か右打ちすべき状態か)を示す発射方向表示器47と、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48と、が含まれている(図4を参照)。主表示器40に含まれるこれらの各種表示器は、後述の主制御部によって表示制御される。
なお、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがあり、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部ということがあり、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部ということがある。
特別図柄表示部では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20または第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。つまり、第1特別図柄の変動表示は第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われ、第2特別図柄の変動表示は第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当り図柄(特定特別図柄、特定識別情報)である場合、すなわち、特別図柄の停止表示の態様(特別図柄の変動表示の表示結果)が大当りを示す特定態様(特定表示結果)である場合には、停止表示された大当り図柄の種類に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる大当り遊技(特別遊技)が実行される大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行する。大当り遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
特別図柄の停止表示は、所定の停止表示時間(確定表示時間)が経過するまで行われる。そして、停止表示された特別図柄が外れ図柄(外れ態様、非特定態様)であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されている場合には、停止表示時間が経過すると、記憶順の最も古い(最先の)特図保留が消化され、これにより次の特別図柄の変動表示が開始される。また、停止表示された特別図柄が外れ図柄であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されていない場合には、停止表示時間が経過した後も、特別図柄の停止表示状態が維持される。一方、停止表示された特別図柄が大当り図柄である場合には、停止表示時間が経過すると、後述する大当り遊技のオープニング期間に移行し、当該オープニング期間を経て大当り遊技の1ラウンド目が開始される。
特別図柄の停止表示時間は「0.5秒~1.0秒」とされるのが一般的で、本実施例では「0.6秒」としている。なお、停止表示された特別図柄が外れ図柄の場合の停止表示時間(外れ停止表示時間)と、停止表示された特別図柄が大当り図柄の場合の停止表示時間(大当り停止表示時間)とを異ならせてもよく、この場合、大当り停止表示時間を外れ停止表示時間よりも長くしたり、外れ停止表示時間を大当り停止表示時間よりも長くしたりすることができる。また、後述の低ベース状態や高ベース状態等の遊技状態により停止表示時間を異ならせてもよい。
図4に示すように、第1特別図柄表示器41aは、「i~p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果として「10R第1大当り」、「5R第2大当り」及び「5R第3大当り」の3種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第1特別図柄表示器41aのLEDは、それら3種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を表示することが可能となっている。具体的には、第1特別図柄当否判定の結果が10R第1大当りの場合は「ijn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(10R第1大当り図柄)、5R第2大当りの場合は「ino」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(5R第2大当り図柄)、5R第3大当りの場合は「inp」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(5R第3大当り図柄)。また、外れの場合は「lo」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
一方、第2特別図柄表示器41bは、「a~h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第2特別図柄当否判定の結果として「10R第4大当り」及び「10R第5大当り」の2種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第2特別図柄表示器41bのLEDは、それら2種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を採ることが可能となっている。具体的には、第2特別図柄当否判定の結果が10R第4大当りの場合は「abd」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(10R第4大当り図柄)、10R第5大当りの場合は「abg」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(10R第5大当り図柄)。また、外れの場合は「eh」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
なお、特別図柄の停止表示態様(停止図柄)や大当りの種類(ラウンド数の種類、大当りの数など)はこれらに限定されるものではなく、任意に設定することができる。
特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示が行われる。特別図柄の変動表示の態様は、例えば、時計回り方向や反時計回り方向など、予め定められた順序で光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。また、第1特別図柄表示器41aに停止表示された第1特別図柄は、前述の停止表示時間が経過するまでその停止表示態様が維持され、停止表示時間が経過すると次の変動表示が開始される。同様に、第2特別図柄表示器41bに停止表示された第2特別図柄は、前述の停止表示時間が経過するまでその停止表示態様が維持され、停止表示時間が経過すると次の変動表示が開始される。次の変動表示が開始されない場合には、停止表示時間が経過しても停止表示態様は維持される。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう。)が取得され(取得手段)、取得された各種情報が、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留(取得情報)の数には上限が設定されており、本実施例における上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部のことを、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。また取得情報記憶手段のことを単に「記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定個数(本実施例では4)を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」~「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
なお、前述の第1演出保留表示領域9c及び第2演出保留表示領域9dと同様に、第1特図保留表示器43aのことを「第1記憶情報表示部」又は「第1記憶情報表示手段」ということができ、第2特図保留表示器43bのことを「第2記憶情報表示部」又は「第2記憶情報表示手段」ということができ、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bの何れか一方又は両方を指して「記憶情報表示部」又は「記憶情報表示手段」ということができる。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンで第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。第2始動口21の開放パターンについては後述する。
図4に示すように、普通図柄表示器42は「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示することが可能となっている。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。なお、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。また、普通図柄表示器42に停止表示された普通図柄は、停止表示時間が経過するまでその停止表示態様が維持され、停止表示時間が経過すると次の変動表示が開始される。次の変動表示が開始されない場合には、停止表示時間が経過しても停止表示態様は維持される。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう。)が取得され、この取得された各種情報は、主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例における上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には、普図保留表示器44は「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」~「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
図4に示すように、ラウンド表示器45は、5R用ランプ及び10R用ランプの2個のLEDで構成されている。ラウンド表示器45では、例えば5R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、5R用ランプが点灯表示される。具体的には、「5▲10R△」の様な表示態様(例えば、△:消灯、▲:点灯)となる。また、10R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、10R用ランプが点灯表示される。具体的には、「5△10R▲」の様な表示態様(例えば、△:消灯、▲:点灯)となる。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技の進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板(「主制御部」又は「遊技制御部」ともいう。)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う副制御基板(「サブ制御部」又は「演出制御部」ともいう。)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板(「払出制御部」ともいう。)110、画像表示装置7や演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a及び演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板(「画像制御部」ともいう。)100等を備えている。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面側(裏面側)には、その略中央部に主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、主制御基板ケースの上方に、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、画像制御基板等収納ケース上に副制御基板90を収納した副制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側に、払出制御基板110を収納した払出制御基板ケースが設けられ、払出制御基板ケースの右側に、電源基板109を収納した電源基板ケースが設けられている。
図5に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(「遊技制御用マイコン」ともいう。)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。
遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)や普図保留記憶部等が設けられている。また、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的には、遊技球を検知可能なセンサ類として、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、大入賞口センサ30aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。これら各種センサのことを「球検知センサ」や「遊技球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。大入賞口センサ30aは、大入賞口30内に設けられて大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
ソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24および大入賞口ソレノイド33が接続されている。これら各種ソレノイドを「駆動手段」ともいう。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。
また主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47および当り表示器48が接続されている。これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板(「発射制御部」ともいう。)111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。
払出制御基板110は、所定のプログラムに従って遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン(「払出制御用マイコン」ともいう。)116が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。
払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号やパチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球や貸球の払い出しを行う。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。発射装置112の発射ハンドル60の操作があった場合には、その操作者(遊技者)による発射ハンドル60への接触をタッチスイッチ114が検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さ(発射強度)で遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御される。本実施例では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数が1分間で約100個となっている。
主制御基板80は、副制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80と副制御基板90との接続は、主制御基板80から副制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80と副制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、副制御基板90には、所定のプログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(「演出制御用マイコン」ともいう。)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。
演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。なお、入出力回路95は演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよく、ROMは外付けであってもよい。また、副制御基板90(演出制御用マイコン91)のRAM(演出制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
副制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106及びランプ制御基板107等が接続されている。副制御基板90(演出制御用マイコン91)は、遊技の状況に応じて画像制御基板100、音声制御基板106及びランプ制御基板107と協働して、表示演出や音演出、ランプ演出(光演出)等の各種演出を、対応する演出用の装置や部材等(演出手段)に実行させる。この副制御基板90は、遊技の状況に応じて種々の演出を可能な演出実行手段(「演出制御手段」ともいう。)として機能する。なお、画像制御基板100、音声制御基板106及びランプ制御基板107のうち少なくとも一つを、副制御基板90とともに演出実行手段(演出制御手段)として機能するものと捉えることもできる。
副制御基板90(演出制御用マイコン91)は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン(「画像制御用マイコン」ともいう。)101のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。
画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の各種画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は2個のLEDを有しており、演出図柄8の変動表示および停止表示に合わせて変動表示および停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。
演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bは、それぞれ2個のLEDを有している。演出第1特図保留表示器103aは、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数および第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様を表示するように表示制御される。
演出第2特図保留表示器103bは、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数および第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様を表示するように表示制御される。
演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a及び演出第2保留表示器103bが設けられるのは、演出図柄遊技演出(変動演出)を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄8や第1演出保留9a、第2演出保留9b等、表示画面7aに表示される各種画像(情報)の一部または全部が視認できない状態になることがあるからである。なお、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて又は加えて、VDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
副制御基板90(演出制御用マイコン91)は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音データは、副制御基板90のROMに格納されている。
なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御用マイコン101に音声制御を実行させてもよい。この場合、画像制御基板100のROMに音データを格納してもよい。
副制御基板90(演出制御用マイコン91)は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータであり、「ランプデータ」ともいう。)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
副制御基板90(演出制御用マイコン91)は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように可動装飾部材14は、センター装飾体10の後方に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう。)を、副制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。
なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
副制御基板90には、第1演出ボタン63aや第2演出ボタン63b(図1を参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからの信号が副制御基板90に入力される。なお、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御(判定手段)について説明する。本実施例では、特別図柄当否判定の結果として「大当り」と「外れ」がある。「大当り」のときには特別図柄表示部に「大当り図柄」が停止表示され、「外れ」のときには特別図柄表示部に「外れ図柄」が停止表示される。特別図柄当否判定で大当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類(大当り種別)に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技のことを「大当り遊技」ともいう。
本実施例の大当りには複数の種別がある。具体的には図6に示すように、大当りとして「10R(ラウンド)第1大当り」、「5R第2大当り」、「5R第3大当り」、「10R第4大当り」及び「10R第5大当り」の計5種類が設けられている。これらの大当りのうち、「10R第1大当り」、「5R第2大当り」及び「5R第3大当り」は第1特別図柄に係る大当りであり、「10R第4大当り」及び「10R第5大当り」は第2特別図柄に係る大当りである。特別図柄表示部には、これらの大当り種別に応じた大当り図柄が停止表示される。なお、本明細書ではラウンドを「R」と表記することがある。
「10R第1大当り」、「10R第4大当り」及び「10R第5大当り」は、何れもラウンド数が「10」、1ラウンドでの大入賞口30の開放回数が「1回」、1ラウンドでの大入賞口30の開放時間が「25秒」の大当りである。
「5R第2大当り」及び「5R第3大当り」は、何れもラウンド数が「5」、1ラウンドでの大入賞口30の開放回数が「1回」、1ラウンドでの大入賞口30の開放時間が「25秒」の大当りである。
ここで、ラウンドのことを「ラウンド遊技」ともいい、ラウンド遊技のことを「大入賞口開閉遊技」、「可変入球遊技」又は「特別入球遊技」ともいう。また、5R第2大当り及び5R第3大当りのことを総じて「5R大当り」ともいい、10R第1大当り、10R第4大当り及び10R第5大当りのことを総じて「10R大当り」ともいう。さらに、5R大当りに係る大当り遊技(5R大当り遊技)のことを「第1特別遊技」ともいい、10R大当りに係る大当り遊技(10R大当り遊技)のことを「第2特別遊技」ともいう。
なお、本実施例では、ラウンド数の違いによる大当り種別を、5R大当り及び10R大当りの2種類としているが、例えば、3R大当りと6R大当りと10R大当りの3種類としたり、7R大当りの1種類としたりする等、種々の大当り種別を設けることが可能である。また本実施例では、大当り遊技の最大ラウンド数を10R(10R大当り)としているが、最大ラウンド数はこれに限られず、例えば、10Rよりも多いラウンド(例えば15R)を最大ラウンド数としたり、10Rよりも少ないラウンド(例えば9R)を最大ラウンド数としたりすることも可能である。
本実施例のパチンコ遊技機1では、発生(当選)した大当りの種別に応じて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態や時短状態、高ベース状態等に移行させる。すなわち、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の10R第1大当り、5R第2大当り及び10R第4大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が後述の「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」に制御される。これに対して、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の5R第3大当り及び10R第5大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が後述の「低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」に制御される。このことから、10R第1大当り、5R第2大当り及び10R第4大当りは「確変大当り」として捉えることができ、5R第3大当り及び10R第5大当りは「非確変大当り」(「通常大当り」又は「時短大当り」ともいう。)として捉えることができる。
図6や図8(B)に示すように、第1特別図柄(特図1)の当否判定で大当りとなった場合の各大当りの振分確率は、10R第1大当りが5%、5R第2大当りが50%、5R第3大当りが45%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定で大当りとなった場合の各大当りの振分確率は、10R第4大当りが55%、10R第5大当りが45%となっている。すなわち、第2始動口21への入球に基づく当否判定(特図2当否判定)で大当りとなった場合には、10R大当りの出現率(振分確率)が100%となっており、第1始動口20への入球に基づく当否判定(特図1当否判定)で大当りとなった場合に比べ、10R大当りの出現率(振分確率)が高くなっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(特図1当否判定)で大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(特図2当否判定)で大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このため、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる後述の開放延長機能の作動中(高ベース状態の発生中)においては顕著である。
ここで、本パチンコ遊技機1では、大当りか外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう。)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」又は「図柄決定用情報」ともいう。)」に基づいて行われる。本実施例では、図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0~629」までの範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0~99」までの範囲で値をとる。特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数は、第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)である。
第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数の他、図7(A)に示すように「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう。)」がある。変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数であり、本実施例では「0~198」までの範囲で値をとる。
また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数(取得情報)には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数であり、本実施例では「0~240」までの範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄および普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能および開放延長機能の各機能が作動状態または非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」や「確変状態」ともいい、作動していない状態を「低確率状態」や「通常状態」ともいう。
高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態(低確率状態)よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)を参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」や「短縮変動状態」ともいい、作動していない状態を「非時短状態」や「通常変動状態」ともいう。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始から終了(確定表示)までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9を参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化ペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しないものとなっている。このため、時短状態では、普通図柄当否判定の当り確率が非時短状態よりも高くなる。具体的に時短状態では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)を参照)。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)を参照)。さらに時短状態では、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放時間延長機能が作動し、補助遊技(普図当り遊技)における第2始動口21の開放時間が非時短状態よりも長くなっている。加えて時短状態では、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。具体的には、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が0.2秒の開放動作を1回行い、時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が2.0秒の開放動作を3回行うものとなっている。
普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」又は「高頻度状態」ともいい、作動していない状態を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球(持ち球)を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
なお、高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときに比べ第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なるものであればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生させる機能のことを「高ベース発生機能」ともいう。
本実施例のパチンコ遊技機1では、前述したように、10R第1大当り、5R第2大当り及び10R第4大当りの何れかの何れかになった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を「高確高ベース状態」ともいう。高確高ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。この高確高ベース状態は、遊技者にとってはいわゆる「確変状態」となる。
また、5R第3大当り及び10R第5大当りの何れかになった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の通常状態(低確率状態)になるとともに、特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を「低確高ベース状態」ともいう。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りに当選してその大当り遊技が実行されることにより終了する。
なお、「低確高ベース状態」のことを「第1遊技状態」ともいい、「高確高ベース状態」のことを「第2遊技状態」ともいう。また、本実施例のパチンコ遊技機1では、遊技状態として「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確高ベース状態」の3つの遊技状態を設定可能としているが、これに加え、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態、すなわち「高確低ベース状態」を設定可能としてもよい。
低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより遊技球を右遊技領域3Bへ進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっている(第1始動口よりも第2始動口の方が遊技球の入球可能性が高くなる)からである。このため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより、左打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域3Bを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(右打ち指示報知)。
これに対し、低ベース状態(例えば低確低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっている(第2始動口よりも第1始動口の方が遊技球の入球可能性が高くなる)からである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより、右打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域3Aを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(左打ち指示報知)。
発射方向表示器47は「yz」の2個のLEDを有しており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すことが可能とされている。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
以上のように本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技が行われていない低確低ベース状態を基準にすると、この低確低ベース状態を「通常遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技(変動遊技)を「通常遊技」として捉えることができる。一方、高確高ベース状態や低確高ベース状態は、低確低ベース状態に比べ遊技者にとって有利な遊技状態であることから、これら高確高ベース状態や低確高ベース状態を「特別遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「特別遊技」として捉えることができる。
また、大当り遊技は、特別図柄を変動表示させて大当り図柄が停止表示されることで実行され得る遊技であって、遊技者にとっては、大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への遊技球の入球により多量の賞球を獲得できることから、大当り遊技が行われる遊技状態は、大当り遊技が行われていない遊技状態に比べ遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。このため、大当り遊技が行われる遊技状態を「特別遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて行われる大当り遊技を「特別遊技」として捉えることができる。
また、低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態は、前述のように左打ちによって遊技球を左遊技領域3Aに進入させて遊技を進行させる遊技状態であることから、低ベース状態を「左打ち状態」として捉えることができる。一方、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態および第1大入賞口30や第2大入賞口35への遊技球の入球を狙う大当り遊技が行われる状態は、前述のように右打ちによって遊技球を右遊技領域3Bに進入させて遊技を進行させる遊技状態であることから、高ベース状態や大当り遊技状態を「右打ち状態」として捉えることができる。そして、前述のように、高ベース状態(右打ち状態)では、低ベース状態(左打ち状態)に比べ第2始動口21が開放されやすく、第1始動口20よりも第2始動口21の方が遊技球の入球が容易となり、また、第1始動口20への遊技球の入球に基づく第1特別図柄の当否判定で大当りとなるよりも、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄の当否判定で大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このため、左打ち状態を「通常遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技(変動遊技)を「通常遊技」として捉えることができる。また、左打ち状態に比べ遊技者にとって有利な遊技状態である右打ち状態を「特別遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技(変動遊技)を「特別遊技」として捉えることができる。
また、高確低ベース状態は、低確低ベース状態と比較した場合、ともに低ベース状態である点では一致するものの、高確率状態では特別図柄の確率変動機能が作動して特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる確率が低確率状態よりも高くなることから、低確低ベース状態に比べ遊技者にとって有利な遊技状態である高確低ベース状態を「特別遊技状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技(変動遊技)を「特別遊技」として捉えることができる。
以上の各種遊技状態の設定、移行等に係る制御は、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)によって行われる。そして、確率変動機能の作動・非作動に係る制御を行う主制御基板80(遊技制御用マイコン81)は、特別図柄当否判定の当選確率(大当り確率)を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能な確率設定手段として機能する。また、変動時間短縮機能の作動・非作動に係る制御を行う主制御基板80(遊技制御用マイコン81)は、特別図柄の変動時間が通常よりも短くなる短縮変動状態(時短状態)を設定可能な短縮変動状態設定手段(時短状態設定手段)として機能する。
[主制御メイン処理]
次に、図10~図36に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部80による制御処理)について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。また、本明細書においてS101等の「S」(フローチャート中の「S」)はステップを意味する。
遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、図10に示す主制御メイン処理のプログラムを主制御基板80のROMから読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず、出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、副制御基板90や払出制御基板110等に出力する。出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が含まれる。コマンドは、例えば2バイトの情報からなり、この場合、上位1バイトはコマンドの種類に関する情報とされ、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報とされる。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a等)が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯検知センサ(図示せず)からの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われる。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図動作処理(S207)、保留球数処理(S208)および電源断監視処理(S209)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S210)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102~S104の処理が繰り返し実行され(図10を参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行される割り込み処理(S105)の出力処理(S201)では、前回の割り込み処理(S105)でRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)では、まず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305の処理に移行し、ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否かを判定する(S302)。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305の処理に移行する。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-H、図7(B)を参照)を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)には、S309の処理に移行し、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309の処理に移行し、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル-TRND-A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)のS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)の特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて当否(大当り又は外れ)を判定し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定する。このS317による判定は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303、S1304)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
事前判定は、例えば、図8(A)に示す大当り判定テーブル、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することにより行うことが可能である。またS317では、当否判定の他、大当り種別決定用乱数に基づく大当り種別判定や変動パターン乱数に基づく変動パターン判定を、事前判定(保留先読み)の対象とすることができる。
次いでS318では、S317による事前判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(当否情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。特図2始動入球コマンドには、S316で読み出した特図2取得乱数値の一部又は全部を示す情報を事前判定情報として含めてもよい。
主制御部80から送信された特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるか、大当り種別は何れであるか、変動パターンは何れであるか等を、サブ制御部90側で特定することが可能となる。本実施例ではそれに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるか否か、及び低確率状態で判定した場合に大当りとなるか否かを特定可能としている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドにより特定される情報を保留情報(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該保留情報(演出保留情報)を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているか否かを判定することが可能となる。このことは、後述の特図1始動入球コマンドをサブ制御部が受信した場合についても同様である。
なお、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報とを含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをサブ制御部に送信するようにしてもよい。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S320の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。
S320では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S320)、時短フラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定した場合(S320でYES)、S321以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、時短フラグがOFFである、すなわち低ベース状態であると判定した場合(S320でNO)、S321以降の事前判定に係る処理に進む。
ここで、時短フラグがONである場合、すなわち現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(第2特別図柄当否判定)が行われやすい状態となっている。また本実施例では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するもの(所謂特図2優先変動機)としている。このような構成において、例えば、特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、任意のタイミングで特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このように大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合には(S320でYES)、S321以降の特図1の事前判定に係る処理を行わず、本処理を終えることとしている。
S321~S323の処理は、前述したS316~S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。なお、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603、S1604)に先立って行うものである。
以上の始動入球時処理(S205)におけるS317及びS322の処理を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「事前判定手段」として機能するものである。また、第1始動口20への入球に基づいて取得された特図1取得乱数値(取得情報)の事前判定(S322)を実行する主制御部(遊技制御用マイコン81)は「第1事前判定手段」として機能するものであり、第2始動口21への入球に基づいて取得された特図2取得乱数値(取得情報)の事前判定(S317)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第2事前判定手段」として機能するものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に普図動作ステータス「1」~「4」を割り当てている。そして、普図動作ステータスが「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。なお、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)では、まず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)、S502以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで、後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行った後、普通図柄変動開始処理(S505)を行い、本処理を終える。普通図柄変動開始処理(S505)では、S503で選択した普通図柄変動パターンに基づいて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、副制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)では、まず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONであるか否か(遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」~「239」)に基づいて高確率普図当否判定を行い(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。
これに対し、S602で時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づいて低確率普図当否判定を行い(S603)、S605の処理に移行する。
S605では、普図当否判定(S603、S604)の結果が当り(普図当り)であるか否かを判定し(S605)、当りでない(外れである)と判定した場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、当り(普図当り)であると判定した場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)では、まず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)では、まず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)、S802以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、普通図柄の変動時間が経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で普通図柄を停止表示させる(普通図柄の変動表示を終了する)等のその他の処理を行い(S804)、本処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)では、まず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、本処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中であるか否かを判定する(S902)。そして、時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。このことに対応して、S903では、第2始動口21の時短状態中の開放パターンをセットするとともに、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。このことに対応して、S906では、第2始動口21の非時短状態中の開放パターンをセットするとともに、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、本処理を終える。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)では、まず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中であるか否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)、本処理を終え、至っていれば(S1003でYES)、第2始動口21を開放させ(S1004)、本処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)、本処理を終え、至っていれば(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま本処理を終える。一方、第2始動口開放カウンタの値が「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)、本処理を終える。なお、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回行われると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回行われると「0」になる。
これに対して、S1001にて普図当り終了フラグがONであると判定した場合(S1001でYES)、S903又はS906でセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)、本処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(S206)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図動作処理(S207)を行う。図21に示すように、特図動作処理(S207)では、特別図柄表示器41および大入賞装置31に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に特図動作ステータス「1」~「4」の何れかを割り当てている。
特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「4」である場合には(S1101、S1103、S1105の全てがNO)、大当り遊技としての特別電動役物処理(S1107)を行う。なお、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、まず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)、S1212の処理を行うことなく本処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201で特図2保留球数が「0」でないと判定した場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYES)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになり易いものとなっている(図8(B)を参照)。
[特図2当否判定処理]
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)では、まず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
当否判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」である場合(S1305でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル-TRND-AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1307)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1308)、大当りフラグをONにして(S1309)、本処理を終える。一方、当否判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」でない(「外れ」である)場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1306)、本処理を終える。
ここで、大当り種別を判定するにあたり、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。なお、特別図柄当否判定や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、大当り判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、これらの結果を「判定結果」ということもある。第2特別図柄に係る当否判定(S1303、S1304)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第2当否判定手段」として機能するものである。第2当否判定手段のことを「第2判定手段」ともいう。
[特図2変動パターン選択処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)では、まず、遊技状態が時短状態であるか否か(時短フラグがONであるか否か)を判定する(S1401)。その結果、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1402)。
S1402で大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1~P3の何れかが選択される。なお、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。
一方、S1402で大当りフラグがONでないと判定した場合(S1402でNO)、次いで第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」であるか否かを判定する(S1405)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」~「4」の何れかの値とされる。そして、S1405で、保留数が「1」又は「2」であると判定した場合(S1405でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1,2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。本実施例では、変動パターンP4~P7の何れかが選択される。
一方、S1405で保留数が「1」又は「2」でない、すなわち「3」又は「4」であると判定した場合(S1405でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3,4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP8~P11の何れかが選択される。第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最も短時間の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。
S1401で時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1408)。その結果、大当りフラグがONであると判定した場合(S1408でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。本実施例では、変動パターンP12~P14の何れかが選択される。
一方、S1408で大当りフラグがONでないと判定した場合(S1408でNO)、保留数が「1」であるか否かを判定する(S1410)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」~「4」の何れかの値とされている。S1410で保留数が「1」であると判定した場合(S1410でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP15~P18の何れかが選択される。
S1410で保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2」~「4」の何れかであると判定した場合(S1410でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2~4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP19~P22の何れかが選択される。
ここで、時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンは、非時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンと比較して、短い変動パターンが選択される可能性が高くされている。これは、時短状態において変動時間の短い変動パターンがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早める(時短中の遊技を迅速に進行させる)ためである。
以上のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を行い(S1404)、本処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする等の処理を行う。セットされた変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御部90に送信される。
なお、特別図柄の変動パターン(「特図変動パターン」ともいう。)の種類や数は本実施例に示すもの(図9を参照)に限定されるものではなく、本実施例に比して変動パターンを増やしたり減らしたりする等、その種類や数は任意である。
[特図2乱数シフト処理]
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)では、まず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」~「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして(S1503)、本処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22に示すように特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットするとともに、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
[特図1当否判定処理]
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601~S1609)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)を読み出して処理を行う。第1特別図柄に係る当否判定(S1603、S1604)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第1当否判定手段」として機能するものである。第1当否判定手段のことを「第1判定手段」ともいう。
[特図1変動パターン選択処理]
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図24及び図25に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701~S1712)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
[特図1乱数シフト処理]
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)では、まず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして(S1803)、本処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図22に示すように特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットするとともに、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)では、まず、特別図柄の変動時間、すなわち、前述のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間(図9を参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、S1902以降の処理を行うことなく本処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONであるか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1905)。確変カウンタが「0」であると判定した場合(S1905でYES)、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。S1906の処理により高確率状態(確変状態)が終了する。一方、S1903で確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、又は、S1905で確変カウンタが「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
S1907では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1909)。時短カウンタの値が「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。S1910の処理により時短状態(及び高ベース状態)が終了する。一方、S1907で時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、又は、S1909で時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に移行する。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた表示結果で特別図柄を停止表示させる(特別図柄の変動表示を終了する)等のその他の処理を行い(S1912)、本処理を終える。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の変動表示を停止(終了)する際、特別図柄(停止図柄)の停止表示時間(停止表示期間)を設定する。そして、その設定した停止表示時間(停止表示期間)が経過すると、特別図柄確定処理(S1106)を行う。
なお、確変カウンタの値が「0」になることに基づいて確変フラグをOFFにしたり、時短カウンタの値が「0」になることに基づいて時短フラグをOFFにしたりする処理(S1906、S1910)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「遊技状態制御手段」として機能するものである。
[特別図柄確定処理]
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)では、まず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、次いで確定した大当り(今回の大当り)の種別が10R大当りであるか否かを判定する(S2002)。その結果、10R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「10」をセットし(S2003)、S2009の処理に移行する。一方、S2002で大当りの種別が10R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、確定した大当り(今回の大当り)の種別は5R大当りであるため、ラウンドカウンタの値に「5」をセットし(S2004)、S2009の処理に移行する。
S2009では、確定した大当りの種別(種類)に応じた大入賞口開放パターンをセットし(S2009)、S2010の処理に移行する。ここで、前述したように、大入賞口の開放パターンは大当りの種別に応じて定められているので(図6を参照)、S2009では、今回確定した大当りに対応する大入賞口開放パターンをセットする。そして、S2009でセットした大入賞口開放パターンに基づく大入賞口30の開放動作が大当り遊技(特別遊技)で実行される。
S2010では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2010)。本実施例では、オープニングコマンドとして、10R第1大当りに対応する第1オープニングコマンド、5R第2大当りに対応する第2オープニングコマンド、5R第3大当りに対応する第3オープニングコマンド、10R第4大当りに対応する第4オープニングコマンドおよび10R第5大当りに対応する第5オープニングコマンドの計5種類が設けられている。
S2010では、今回確定した大当り(開始する大当り)の種別に応じたオープニングコマンドをセットする。そして、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、セットしたオープニングコマンドを、出力処理(S201)により所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信する。オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドに基づいて所定のオープニング演出の実行処理を行う。
次いで、大当り遊技のオープニング期間を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2012)。また、S2001において大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2013)、処理を終える。
オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、大当り図柄で停止表示した特別図柄(演出図柄)の停止表示時間(停止表示期間)の経過後に設定される期間であり、特別図柄(演出図柄)の変動表示が実行不能とされる期間である。オープニング期間のことを「開始期間」ともいい、オープニング期間(開始期間)において実行する演出のことを「オープニング演出」又は「開始演出」ともいう。
本実施例では、確定した大当りの種別と、その大当りが確定したとき(大当り図柄が停止表示されたとき)の遊技状態とによって、オープニング期間(オープニング時間)が決まるものとなっており、前述のオープニングコマンドによってオープニング期間が特定可能となっている。よって、オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドにより特定される大当り種別およびオープニング期間に基づいて、オープニング演出を行うことが可能となっている。オープニング期間の長さ(オープニング時間)は、大当り遊技が開始されることを遊技者に認識させることができる程度の長さとされるのが一般的であり、例えば、大当り停止表示時間よりも長い時間とすることができる。また、大当りが発生したときの遊技状態や大当りの種別に応じてオープニング期間の長さ(オープニング時間)を異ならせてもよい。
以上の特別図柄待機処理(S1102)、特別図柄変動中処理(S1104)及び特別図柄確定処理(S1106)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「変動遊技実行手段」として機能するものである。また、それらの処理(S1102、S1104及びS1116)を第1特別図柄について実行する場合の主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第1変動表示実行手段」として機能し、第2特別図柄について実行する場合の主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第2変動表示実行手段」として機能するものである。
[特別電動役物処理(大当り遊技)]
図33に示すように、特別電動役物処理(S1107)では、まず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFにし(S2102)、次いで、時短フラグがONであるか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFにし(S2104)、S2105の処理に移行する。なお、S2101で確変フラグがONでないと判定した場合(S2101でNO)、確変フラグはOFFであるため、S2102の処理を行うことなくS2103の処理に移行する。また、S2103で時短フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、時短フラグはOFFであるため、S2104の処理を行うことなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では、非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置31の動作処理(大入賞口30の開放処理)が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期であるか否かを判定する(S2106)。これは、前述した大当り種別毎に設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了している否かによって判定する。
S2106でラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行う(S2108)。これにより、大入賞口30が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。なお、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、S201の出力処理によりサブ制御部90に送信される。また、S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターン、すなわち、前述のS2009でセットした大入賞口開放パターンに基づいて大入賞口30を開放させるべく、開閉部材32を動作(開動作)させる。
S2106でラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2112の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間中やラウンド遊技中、ラウンド遊技終了後のインターバル期間中(大入賞口閉鎖処理中)等を挙げることができる。
S2112では、大入賞口開放動作の実行中であるか否か、すなわち、S2108の処理によって開放された大入賞口が未だ開放中(ラウンド遊技中)であるか否かを判定する(S2112)。その結果、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)でないと判定した場合(S2112でNO)、S2116の処理に移行し、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)であると判定した場合(S2112でYES)、実行中のラウンド遊技の終了条件(ラウンド終了条件)が成立したか否かを判定する(S2113)。
ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンド遊技において定められた大入賞口の開放時間(例えば、25s)、つまりラウンド遊技の実行時間が経過したこと、(2)実行中のラウンド遊技において大入賞口に予め定められた規定数(例えば10個)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が先に成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立したこととなる。S2113で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2113でNO)、処理を終える。
S2113でラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2113でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2114)、S2115の処理に移行する。S2114では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、S201の出力処理によりサブ制御部90に送信される。
S2115では大入賞口閉鎖処理を行い、大入賞口30の開閉部材32を動作(閉動作)させて、大入賞口30を閉鎖状態とする(S2115)。また、大入賞口閉鎖処理(S2115)では、大入賞口30を閉鎖状態に保つ閉鎖時間、すなわちインターバル時間をセットする。
次いでS2116では、インターバル時間が経過したか否かを判定し(S2116)、経過していない(インターバル期間中である)と判定した場合(S2116でNO)、そのまま本処理を終える。一方、インターバル時間が経過したと判定した場合(S2116でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2117)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2118)。そして、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2118でNO)、そのまま本処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2118でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2119)、大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、本処理を終える。なお、ラウンドカウンタの値は、実行する大当り遊技における全てのラウンド遊技が終了すると「0」になる。
S2119では、予め定められた複数のエンディングコマンドの中から、今回の大当り発生時の遊技状態や今回の大当りの種別、大当り遊技後の遊技状態等に応じたエンディングコマンドが選択され、当該選択されたコマンドがセットされる。こうしてセットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間(エンディング時間)が決まるものとなっている。エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口30の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行可能とする前に設定される期間である。エンディング期間のことを「終了期間」ともいう。エンディング期間(終了期間)では、大入賞口30は閉鎖状態とされている。エンディング期間(終了期間)において実行する演出のことを「エンディング演出」又は「終了演出」ともいう。
主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、S2119でセットしたエンディングコマンドを、出力処理(S201)により所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信する。そして、エンディングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該エンディングコマンドに基づいて所定のエンディング演出の実行処理を行う。
S2105で大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング時間が経過したか否か、すなわち、前述のS2120の処理で開始したエンディング期間の終了タイミングが到来したか否かを判定する(S2122)。その結果、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、そのまま本処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、本処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(S207)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
以上の特別電動役物処理(S1107)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「特別遊技実行手段」として機能するものである。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)では、まず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、10R第1大当り、5R第2大当り及び10R第4大当りの3種類を確変大当りとしていることから、S2201では、それら3種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「10,000」をセットし(S2203)、さらに時短フラグをONにするとともに(S2204)、時短カウンタに「10,000」をセットして(S2205)、処理を終える。
ここで、確変カウンタにセットする値は、高確率における特別図柄当否判定を実行可能な回数である。本実施例においてセットする「10,000」という値(10,000回)は、高確率状態における大当り確率や遊技店の1日の営業時間、当該営業時間内に実行可能な特図当否判定の回数等を考慮すると、実質的には次回の大当りが発生するまで又は営業時間が終了するまで、高確率状態を保証しているのと同じことである。従って、遊技状態が高確率状態に設定された場合には、次回の大当りが発生するまで高確率状態が保証されるといってもよい(実質的に同義である)。また、確変フラグがONの場合には、時短カウンタにも同様に「10,000」がセットされるため、この高確率状態が設定されている間、時短状態(開放延長状態)も共に設定されるといってよい。つまり、確変大当りに係る大当り遊技が終了すると、遊技状態が「高確高ベース状態」(第2遊技状態)となる。なお、本実施例のように、確変カウンタおよび時短カウンタに「10,000」の値を設定して、実質的に次回大当りまで高確高ベース状態を設定するようにしてもよいし、確変フラグおよび時短フラグがONの場合には、カウンタに値をセットすることなく、次回大当りが発生するまで高確高ベース状態を設定するような制御を採用してもよい。
一方、S2201で確変大当りでないと判定した場合(S2201でNO)、すなわち、今回終了したのが非確変大当り(通常大当り)に係る大当り遊技である場合、確変フラグをONにすることなく、時短フラグをONにするとともに(S2206)、時短カウンタに「100」をセットして(S2207)、処理を終える。本実施例では、前述したように、5R第3大当り及び10R第5大当りの2種類を非確変大当り(通常大当り)としているので、これら2種類のうちの何れかに係る大当り遊技が終了すると、遊技状態が「低確高ベース状態」(第1遊技状態)となる。低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回行われること(特別図柄当否判定が100回行われること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
時短カウンタ及び確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。なお、時短カウンタ及び確変カウンタにセット(設定)する値は本実施例に限定されるものではなく、本パチンコ遊技機1の遊技性や出球性能、スペック等を考慮して任意に定めることができる。
以上の遊技状態設定処理(S2124)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「遊技状態制御手段」として機能するものである。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで、保留球数処理(S208)を行う。図35に示すように、保留球数処理(S208)では、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数および普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(保留球数を示す情報を副制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。この保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)は、次回の割り込み処理(S105)での出力処理(S201)によって出力され、割り込み処理毎に、保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)の出力バッファへのセット(S2502)と、出力処理(S201)とが順次行われる。
保留球数コマンドを受信したサブ制御部90は、受信した保留球数コマンドに基づいて特図保留球数に増減が生じたと判断すると、これに応じて、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d、変動保留表示領域9e)の表示内容を更新する。具体的には、例えば、特図1保留球数が「3」から「4」に1増加した場合、その増加した分の特図1保留球数「4」に対応する第1演出保留9aを第1演出保留表示領域9cに追加表示する。また、特図1保留球数が「2」から「1」に1減少した場合(つまり、第1特図保留が消化された場合)、第1演出保留表示領域9cの左端(特図1保留球数「1」に対応する箇所、図3を参照)に表示されている第1演出保留9aを変動保留表示領域9e(図3を参照)に移動するとともに、これに伴って第1演出保留表示領域9cに表示されている第1演出保留9aを左側(保留数減少方向)に1つ移動(シフト)する。
なお、特図保留球数が加算された際の特図保留球数のデータ、すなわち始動入球(始動入賞)の発生に伴う特図保留球数のデータについては、前述の始動入球コマンドに含めるか、加算後(始動入球後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを始動入球コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。また、特図保留球数が減算された際の保留球数のデータ、すなわち特別図柄の変動開始(特図保留の消化)に伴う特図保留球数のデータについては、前述の変動開始コマンドに含めるか、減算後(特図保留消化後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを変動開始コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。図36に示すように、電源断監視処理(S209)では、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変か否か、当り遊技中か否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONにし(S2603)、その後は割り込み処理(S105)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、図37~図43に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、副制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。
演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、図37に示すサブ制御メイン処理のプログラムを副制御基板90のROMから読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
次いでS4002では、電源断信号がONでかつ副制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、副制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、副制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、副制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。
なお、S4001~S4003の処理は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また本実施例では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータが副制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、副制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、副制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。なお、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。
演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、副制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、副制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう。)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や特別遊技演出等)を実行する。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004~S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)に表示される演出図柄等の表示制御や各種ランプの点灯制御、可動装飾部材の動作制御、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
図38に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。
一方、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドを副制御基板90のRAMに格納し(S4102)、本処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、副制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図39に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)では、まず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。なお、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、副制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして副制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、その格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりする等のその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
図41に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)では、まず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定する(S4390)。始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4390でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4390でYES)、演出保留情報記憶処理(S4395)及び保留アイコン予告処理(S4400)を行って、S4401の処理に移行する。
演出保留情報記憶処理(S4395)は、S4390で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式で副制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。
こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。副制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、副制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段(単に「記憶手段」ともいう。)」といえる。
なお、演出保留情報のことを「先読み情報」ともいい、特図1演出保留情報のことを「第1先読み情報」ともいい、特図2演出保留情報のことを「第2先読み情報」ともいう。また、演出保留情報記憶領域(取得情報記憶手段)のことを「先読み情報記憶手段」ともいい、特図1演出保留情報記憶領域のことを「第1先読み情報記憶手段」ともいい、特図2演出保留情報記憶領域のことを「第2先読み情報記憶手段」ともいう。
保留アイコン予告処理(S4400)は、S4395で記憶された演出保留情報(事前判定結果)に基づく予告演出の一種である保留アイコン予告に関する処理である。保留アイコン予告とは、表示画面7aの演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d)や変動保留表示領域9eに表示される演出保留(保留アイコン、アクティブ保留アイコン)の表示態様を通常と異なる表示態様(「予告表示態様」ともいう。)で表示して当該予告表示態様により大当りの可能性(期待度)を示唆する演出のことである。保留アイコン予告のことを「保留変化予告」ともいう。保留アイコン予告処理(S4400)については後述する。
S4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S4401)。変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行ってS4403の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、S4402の処理を行うことなくS4405の処理に移行する。
S4403では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S4403)。変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4404)。変動演出終了処理(S4404)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4403で変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、S4404の処理を行うことなくS4405の処理に移行する。なお、変動演出とは、演出図柄8の変動表示やリーチ演出など、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
S4405では、主制御基板80から大当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4405)。大当り遊技関連コマンドとは、大当り遊技の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド(S2010を参照)、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド(S2107を参照)、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド(S2114を参照)、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド(S2119を参照)等が該当する。S4405では、これらの大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4405でNO)、S4407の処理に移行し、受信していれば(S4405でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技関連演出)の実行に係る処理を行う(S4406)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした大当りに係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、大当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出等の大当り遊技に関連する演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
最後にS4407の処理を行い、本処理を終える。S4407では、その他の処理として、例えば、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4407)。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図42に示すように、変動演出開始処理(S4402)では、まず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理を行う(S4501)。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いでS4502では、前述のS4401で受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。変動パターンを指定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1~P22)や現在の遊技状態を指定する遊技状態情報、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれる(図8を参照)。また変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。なお、変動パターン情報や遊技状態情報、図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いでS4503では、現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」~「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA~Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで、演出モードとは、変動遊技が実行されるときの演出形式(演出環境)のことであり、演出モードが異なると、表示画面7aの背景や変動演出、リーチ演出、予告演出等の各種演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の表示態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される演出画像の一部又は全部が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出や大当り遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出、ラウンド演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。
本実施例では、演出モードAおよび演出モードBを遊技状態が低確低ベース状態である場合に実行可能な演出モードとし、演出モードCを遊技状態が低確高ベース状態である場合に実行可能な演出モードとし、演出モードDを遊技状態が高確高ベース状態である場合に実行可能な演出モードとし、演出モードEを遊技状態が低確高ベース状態と高確高ベース状態の何れの場合においても実行可能な演出モードとしている。従って、演出モードが「A」~「D」の何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか低確高ベース状態(時短状態)であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握することができる。一方、演出モードが「E」である場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態(時短状態)であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握(判別)することは困難(不可能)である。その意味において演出モードEは「遊技状態非報知モード」といえる。
次いでS4504では、画像表示装置7(演出図柄)を用いて行う変動演出のパターン(変動演出パターン)を決めるための図示しない変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)である場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブルがセットされる。本実施例では、演出モード(モードステータス)に対応した複数の変動演出パターン決定テーブルが副制御基板90のROMに予め格納されているので、S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)が副制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いでS4505では、S4501で取得した変動演出決定用乱数およびS4504でセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、主に、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出(変動演出)において、リーチ演出を実行する場合(リーチあり変動演出)、リーチ演出を実行しない場合(ノーマル変動演出)等が決定される。また、変動演出パターンには、演出図柄8の変動態様の他、演出図柄8の変動表示に付随して実行される表示演出や音演出、光演出、可動演出等の実行態様(演出パターン)も含まれ、これら演出の実行有無等についても決定される。このため、変動演出に付随して実行される表示演出や音演出、光演出、可動演出等を含めて、変動演出ということができる。
なお、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L,8C,8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうちの2個(例えば第1停止図柄及び第2停止図柄)が大当り態様を構成する図柄(「リーチ図柄」又は「リーチ態様」ともいう。)で停止表示(仮停止)され、残り1個(例えば第3停止図柄)が変動表示を続けている状態(「リーチ状態」ともいう。)で、その残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。このリーチ演出によれば、大当りを狙う遊技者の期待感を効果的に煽ることが可能となる。
またS4505では、S4501で取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう。)を決定し、これを設定する。停止表示の種類には、仮停止表示(仮停止)と確定停止表示(確定停止)とがある。仮停止とは、演出図柄8のスクロール表示(変動表示)が一旦停止(一時停止)され、演出図柄8が表示画面7a上の所定の停止位置(例えば演出図柄表示領域7b)にて、その数字やキャラクタ等を認識できる程度に僅かに動いた状態で表示されることを意味する。僅かに動いた状態のことを「揺れ変動」ともいう。一方、確定停止とは、演出図柄8のスクロール表示(変動表示)が終了して、演出図柄8が表示画面上の所定の停止位置(例えば演出図柄表示領域7b)にて、その数字やキャラクタ等を認識できる状態で完全に停止して表示されることを意味する。演出図柄8が変動表示を経て確定停止されると、その変動表示の表示結果(変動演出の結果)が確定的に表示(確定表示)されること(導出表示されること)となる。したがって、演出図柄8の仮停止は、確定停止に至るまで1回または複数回行うことが可能である。
S4505で決定(選択)する停止演出図柄は、仮停止する図柄(「仮停止図柄」ともいう。)と、確定停止する図柄(「確定停止図柄」ともいう。)である。具体的には、変動演出の結果として停止表示(確定停止)される演出図柄8、すなわち確定停止図柄は、特別図柄当否判定の結果が外れである場合、その外れがリーチあり外れであれば「787」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目(「リーチ外れ目」ともいう。)とされ、リーチなし外れであれば「635」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目(「完全バラケ目」ともいう。)とされる。また、低確低ベース状態において特別図柄当否判定の結果が大当りである場合、原則、「777」以外の数字図柄のゾロ目とされ、その大当りが10R第1大当りである場合には「777」のゾロ目とされることがある。また、低確高ベース状態又は高確高ベース状態において特別図柄当否判定の結果が大当りである場合、原則、「777」以外の数字図柄のゾロ目とされ、その大当りが10R第4大当りの場合には「777」のゾロ目とされることがある。このように「777」のゾロ目は、遊技者にとって最も有利な大当りといえる10R確変大当りの確定出目である。なお、前述した演出図柄8の停止表示態様は一例であり、大当りとなったときに停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、キャラクタ演出等が設けられている。S4505では、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」又は「通常変動」ともいう。)かが決定される。以下では、ノーマルリーチを「NRリーチ」と表記することがあり、スーパーリーチを「SPリーチ」と表記することがある。
そして、例えば、リーチあり変動演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、SPリーチ演出が実行される場合には、NRリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、SPリーチ演出はNRリーチ演出と比較して大当りとなる可能性(大当り期待度)の高い遊技演出であるといえる。
本実施例では、主制御基板80からの変動パターン指定コマンドとして、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを副制御基板90が受信した場合に、当該コマンドに基づいてリーチ演出(リーチあり変動演出)が設定(実行)され得る。そのうち、変動時間が30000msの場合には、リーチ演出としてNRリーチ演出が設定(実行)され(NRリーチ変動演出)、変動時間が45000ms以上の場合には、リーチ演出としてSPリーチ演出が設定(実行)される(SPリーチ変動演出)。本実施例では、NRリーチ演出とSPリーチ演出のそれぞれについて複数の演出パターン(リーチ演出パターン)が設けられており、リーチ演出が実行可能とされる変動時間(30000ms以上)に応じて何れかの演出パターンが設定(実行)される。なお、リーチ演出(リーチ演出パターン)の種類(数)は任意に定めることができる。
ここで、演出図柄8の変動表示は、基本的に次のようにして行われる。すなわち、3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示を開始した後、全図柄の変動速度が高速で略一定となり、その後、所定時間(例えば9秒)が経過したタイミングで、第1停止図柄(本実施例では左演出図柄8L)の変動速度が低下して第1停止図柄が停止(仮停止)する。これに次いで第2停止図柄(本実施例では右演出図柄8R)の変動速度が低下して第2停止図柄が停止(仮停止)し、最後に第3停止図柄(本実施例では中演出図柄8C)の変動速度が低下して第3停止図柄が停止(仮停止)する。この後、3つの演出図柄8L,8C,8Rが確定停止することで、変動表示の表示結果が導出表示され、これをもって1回の変動表示が終了する。このような変動表示の開始から終了までの流れをベースとして、ノーマル変動やリーチ演出等が行われる。
具体的に、例えば、特図保留球数や遊技状態に応じた特別図柄の変動時間短縮機能が作動していない場合(変動時間短縮機能非作動時)において、3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示を開始した場合、当該変動開始から所定時間(例えば9秒)が経過したタイミングで左演出図柄8L(第1停止図柄)が停止(仮停止)し、これに続いて右演出図柄8R(第2停止図柄)が停止(仮停止)する。このとき、左右の演出図柄8L,8Rが同じ数字の図柄(リーチ態様)で停止(仮停止)すればリーチ成立となり、その後、リーチ演出に発展する。一方、リーチ成立とならなければ(つまり、ノーマル変動であれば)、右演出図柄8R(第2停止図柄)の停止(仮停止)に続いて中演出図柄8C(第3停止図柄)が停止(仮停止)する。本実施例では、ノーマル変動にて、演出図柄8の変動開始から第3停止図柄(本実施例では中演出図柄8C)が停止(仮停止)するまでにかかる時間は約11秒となっている。但し、特別図柄の変動時間短縮機能が作動している場合のノーマル変動では、変動表示の開始から左演出図柄8L(第1停止図柄)が停止(仮停止)するまでにかかる時間が通常(変動時間短縮機能非作動時)よりも短くなり、これに伴って、右演出図柄8R(第2停止図柄)および中演出図柄8C(第3停止図柄)が停止(仮停止)するまでにかかる時間も短くなる。
なお、S4505で設定される変動演出パターンや、後述のS4506で設定される予告演出パターンによっては、例えば、演出図柄8の変動表示の開始後、3つの演出図柄8L,8C,8Rが同時期に一斉に停止(仮停止)したり、第1停止図柄が停止するまでの所定時間(例えば9秒)を越えても全図柄が変動し続けたりする等、演出図柄の停止表示の順序やタイミング等が前述した態様と異なる場合がある。
次いでS4506では、予告演出の設定に係る処理(予告演出設定処理)を行う(S4506)。予告演出とは、現在実行中の変動表示に関する示唆や、記憶されている保留(後に実行される変動表示)に関する示唆を行う演出のことであり、例えば、現在実行中の変動表示の表示結果が大当り態様となる可能性を示唆したり、後に実行される変動表示の表示結果が大当り態様となる可能性を示唆したりする演出である。予告演出のことを「示唆演出」ともいう。本実施例では、S4395で記憶した演出保留情報(事前判定結果)に基づく予告演出(「先読み予告」ともいう。)や、現在(今回)の変動表示(「当該変動」ともいう。)に係る予告演出(「当該変動予告」ともいう。)など、種々の予告演出が実行可能となっていることから、S4506では、各予告演出について実行するか否か(実行有無)を判定したり、実行する予告演出の実行パターン(予告演出パターン)を設定したりする。
具体的には、S4501で取得した予告演出決定用乱数と、副制御基板90のROMに記憶された予告演出決定テーブル(図示せず)とに基づいて、予告演出の実行有無や予告演出パターンを決定し、この決定結果に基づいて予告演出パターンを設定する。予告演出(示唆演出)は、例えば、大当り期待度を示唆する画像(「予告画像」又は「示唆画像」ともいう。)を表示画面7aに表示すること(「予告表示」又は「示唆表示」ともいう。)により行われる。また、表示演出(予告表示、示唆表示)の他、音演出や光演出、可動演出によっても予告演出を行うことが可能であり、これら各演出の組み合わせにより行うことも可能である。さらに、当該変動予告も特図保留の事前判定結果に基づいて行うことが可能である。
なお、予告演出設定処理(S4506)は、演出図柄8の変動表示(変動演出)の開始を契機として当該変動表示中(当該変動演出中)を含めた所定時期に実行可能な予告演出(先読み予告、当該変動予告)に関する処理を行うものであり、ここでの処理に係る予告演出には、始動入球の発生に伴う保留アイコン予告は含まれないものとなっている。すなわち、始動入球の発生に伴う保留アイコン予告の設定に係る処理は、予告演出設定処理(S4506)でなく後述の保留アイコン予告処理(S4400)で行うものとしている。
ここで、演出保留情報(先読み情報)に基づいて実行される予告演出(先読み予告)のことを「先読み演出」ともいい、特図1演出保留情報(第1先読み情報)に基づいて実行される予告演出のことを「第1先読み演出」ともいい、特図2演出保留情報(第2先読み情報)に基づいて実行される予告演出のことを「第2先読み演出」ともいう。
S4395で記憶される演出保留情報の記憶内容(演出保留情報記憶領域の記憶内容)や、S4502での変動開始コマンドの解析結果により特定される特別図柄当否判定の結果(今回の特図変動表示に係る当否判定の結果)、同じく変動開始コマンドの解析結果により特定される特別図柄の変動パターン情報(今回の特図変動表示に係る変動パターンや停止図柄)によって、S4506で設定する予告演出パターン、すなわち、実行する予告演出の種類(予告種)や態様、予告演出の有無等は、異なるものとなる。ある時期に予告演出を実行する場合、複数の予告演出のうち、一の予告演出(一種類の予告演出)を実行することもあれば、二以上の予告演出(複数種の予告演出)を同時期に実行することもある。
次いでS4507では、S4505で設定した変動演出パターン及びS4506で設定した予告演出パターンに基づいて変動演出等を開始するための変動演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終える。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の変動演出用画像データ(演出図柄8の変動開始、変動中、変動停止等を示す画像データ)と、変動演出開始コマンドに基づき特定される予告演出パターン、すなわちS4506で設定された予告演出パターンに対応する所定の予告演出用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出や予告演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。さらに、当該変動演出の実行に合わせて、音声制御基板106及びランプ制御基板107を介して、音演出や光演出、可動演出等の各演出が実行される。
[保留アイコン予告処理]
次に、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したこと(S4390でYES)に基づいて実行される保留アイコン予告処理(S4400)について説明する。図43に示すように、保留アイコン予告処理(S4400)では、まず、保留アイコン予告フラグがOFFであるか否かを判定する(S4601)。
保留アイコン予告フラグは、保留アイコン予告を実行中であるか否かを示すフラグであり、保留アイコン予告を実行する場合に後述のS4605でONされ、保留アイコン予告の実行契機となった特図保留(「予告対象保留」ともいう。)に対応する変動表示(変動遊技)の終了に基づいてOFFされる。このため、演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c又は第2演出保留表示領域9d)に予告表示態様で表示された演出保留が変動保留表示領域9eに移動した場合、当該演出保留(予告対象保留)に対応する変動表示(変動遊技)が終了するまでは、演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d)に新たに演出保留が表示(追加表示)されたとしても、新たな演出保留が予告表示態様で表示されることはない。これにより、現在実行中の変動遊技について大当りへの期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
なお、保留アイコン予告の実行契機となった特図保留に対応する変動表示(変動遊技)の開始(特図保留の消化)に伴って保留アイコン予告がOFFされるようにしてもよい。この場合、変動保留表示領域9eに演出保留が予告表示態様で表示された状態で、演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d)に新たに表示(追加表示)される演出保留が予告表示態様で表示可能となるため、現在実行中の変動遊技に加え、後続の特図保留(予告対象保留)に対応する変動遊技についても遊技者に期待感を抱かせることが可能となる。
S4601で保留アイコン予告フラグがOFFでない(ONである)と判定した場合(S4601でNO)、現在、保留アイコン予告を実行中であるため、S4602以降の処理を行うことなく本処理を終える。このため、本実施例では保留アイコン予告の実行中、新たに記憶(追加記憶)された特図保留(後の特図保留)を対象とする保留アイコン予告が実行されることはない。すなわち、演出保留表示領域に予告表示態様の演出保留が2以上表示されることはない。なお、保留アイコン予告フラグを設けず、保留アイコン予告の実行中に後の特図保留を対象とする保留アイコン予告が実行可能となるようにしてもよい。すなわち、演出保留表示領域に予告表示態様の演出保留が2以上表示され得る構成としてもよい。
一方、S4601で保留アイコン予告フラグがOFFであると判定した場合(S4601でYES)、保留アイコン予告を実行するか否かの判定(抽選)を行う(S4602)。本実施例では、遊技状態が低確低ベース状態である場合、すなわち、第1特別図柄の変動表示(「第1変動遊技」ともいう。)が主として実行される低ベース状態である場合、第1演出保留9aによる保留アイコン予告(「第1保留アイコン予告」ともいう。)が実行可能となるように構成されている。また、遊技状態が低確高ベース状態である場合と高確高ベース状態である場合、すなわち、第2特別図柄の変動表示(「第2変動遊技」ともいう。)が主として実行される高ベース状態である場合、第2演出保留9bによる保留アイコン予告(「第2保留アイコン予告」ともいう。)が実行可能となるように構成されている。このことに対応して、S4602では、現在の遊技状態が低ベース状態である場合には第1保留アイコン予告を実行するか否かの判定を行い、高ベース状態である場合には第2保留アイコン予告を実行するか否かの判定を行う。
保留アイコン予告を実行するか否かの判定(「保留アイコン予告実行判定」ともいう。)は、例えば、図示しない保留アイコン予告実行判定テーブルに基づいて行うことができる。具体的には、例えば、演出決定用乱数として保留アイコン予告実行判定用乱数(例えば「0~99」)を設け、当該乱数から1つの値をランダムに取得してその取得した値(保留アイコン予告実行判定用乱数値)を保留アイコン予告実行判定テーブルに基づいて判定することにより行うことができる。保留アイコン予告実行判定用乱数値は、例えば、始動入球コマンドを受信したタイミング(S4390)や、保留アイコン予告実行判定を行うタイミング(S4602)で取得可能である。
S4602の判定の結果、保留アイコン予告を実行しない場合(S4603でNO)、S4604以降の処理を行うことなく本処理を終え、保留アイコン予告を実行する場合(S4603でYES)、保留アイコン予告の実行パターン(「保留アイコン予告パターン」ともいう。)を設定する(S4604)。
保留アイコン予告パターンは、保留アイコンを予告表示態様で表示する場合の表示タイミングや予告表示態様の種類、変化回数(保留変化回数)など、保留アイコン予告を実行するための種々の条件を定めるものである。予告表示態様の表示タイミングは、例えば、始動入球の発生時(始動入球に伴う新たな保留アイコンの表示時)や、予告対象保留より前に記憶された特図保留(「先行保留」ともいう。)の消化に伴い予告対象保留に対応する保留アイコンの演出保留表示領域上の表示位置が保留数減少方向に移動(シフト)したとき、予告対象保留に対応する保留アイコンが演出保留表示領域から変動保留表示領域に移動したとき(アクティブ保留アイコンに変化したとき)等とすることができる。
S4604では、保留アイコン予告実行判定(S4602)で第1保留アイコン予告を実行することが決定された場合には、第1保留アイコン予告の実行パターン(「第1保留アイコン予告パターン」ともいう。)を設定し、第2保留アイコン予告を実行することが決定された場合には、第2保留アイコン予告の実行パターン(「第2保留アイコン予告パターン」ともいう。)を設定する。第1保留アイコン予告パターン及び第2保留アイコン予告パターンのことを総じて「保留アイコン予告パターン」ともいう。
S4604で設定する保留アイコン予告パターンは、例えば、図示しない保留アイコン予告パターン決定テーブルに基づいて決定(選択)することができる。具体的には、例えば、演出決定用乱数として保留アイコン予告パターン決定用乱数(例えば「0~99」)を設け、当該乱数から1つの値をランダムに取得してその取得した値(保留アイコン予告パターン決定用乱数値)を保留アイコン予告パターン決定テーブルに基づいて判定することにより、予め定められた複数の保留アイコン予告パターンの中から実行するパターンを決定(選択)する。保留アイコン予告パターン決定用乱数値は、例えば、始動入球コマンドを受信したタイミング(S4390)や、保留アイコン予告パターンを決定するタイミング(S4604)で取得可能である。
S4064で保留アイコン予告パターンを設定したら、保留アイコン予告フラグをONにする(S4605)。そして、S4604で設定した保留アイコン予告パターンに基づく保留アイコン予告の実行を指示する保留アイコン予告コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4606)、本処理を終える。
S4606でセットした保留アイコン予告コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した保留アイコン予告コマンドに基づき特定される保留アイコン予告パターン、すなわちS4604で設定された保留アイコン予告パターンに対応する保留アイコン予告用の画像データ(演出保留画像データ等)を画像制御基板100のROMから読み出し、該読み出した画像データによる保留アイコン予告を画像表示装置7の表示画面7a上(演出保留表示領域、変動保留表示領域)で実行する。
以上、演出制御用マイコン91の動作(制御処理)について説明してきたが、以下では、副制御基板90(演出制御用マイコン91)による前述の各種制御処理のもと、画像制御基板100、音声制御基板106及びランプ制御基板107等と協働して実行される遊技演出の例(演出例)について説明する。
[演出例1]
演出例1は、変動時間75000msの特図変動パターン(図9を参照)に基づいて特別図柄の変動表示が実行される場合の当該変動表示に伴って実行される遊技演出である。この遊技演出は、本パチンコ遊技機1で制御(設定)可能な遊技状態、すなわち、低確低ベース状態(通常遊技状態)、低確高ベース状態(時短状態)、高確高ベース状態(確変状態)の何れの遊技状態においても実行することが可能である。以下では、低確低ベース状態で実行する場合を例に説明する。
本演出例の遊技演出は、前述の特図1変動パターン選択処理(S1208)で変動パターンP1、P4又はP8が選択され、この選択された変動パターンに基づく第1特別図柄の変動開始時(変動開始コマンド受信時)に、前述の変動演出開始処理(S4402)のS4505でSPリーチ演出の変動演出パターンが設定されるとともにS4506で発光予告およびカットイン予告の予告演出パターンが設定され、当該演出パターンに基づいて実行される変動演出及び予告演出である。すなわち、SPリーチ演出を含む変動演出中に当該変動予告として発光予告およびカットイン予告が実行される態様の遊技演出である。
本演出例では、変動時間75000msの特図変動パターンが選択された場合に実行可能なSPリーチ演出として、キャラクタAをあらわすキャラクタ画像(「キャラA画像」ともいう。)が表示されるキャラクタAリーチと、キャラクタBあらわすキャラクタ画像(「キャラB画像」ともいう。)が表示されるキャラクタBリーチと、キャラクタCあらわすキャラクタ画像(「キャラC画像」ともいう。)が表示されるキャラクタCリーチと、が設けられている。キャラクタAリーチ、キャラクタBリーチ及びキャラクタCリーチのことを総じて「キャラクタリーチ」ともいう。また、キャラクタ画像のことを「特定画像」ともいい、キャラA画像のことを「第1特定画像」ともいい、キャラB画像のことを「第2特定画像」ともいい、キャラC画像のことを「第3特定画像」ともいう。
本演出例では、キャラクタAは赤色の衣服を身に着けたキャラクタ(「赤キャラ」ともいう。)としており、キャラクタBは緑色の衣服を身に着けたキャラクタ(「緑キャラ」ともいう。)としており、キャラクタCは青色の衣服を身に着けたキャラクタ(「青キャラ」ともいう。)としている。このため、キャラクタリーチにおいて、キャラクタAに対応する色(キャラクタAのイメージカラー)が赤色であり、キャラクタBに対応する色(キャラクタBのイメージカラー)が緑色であり、キャラクタCに対応する色(キャラクタCのイメージカラー)が青色であることを遊技者に印象付けることができる。
なお、キャラクタリーチの種類(数)は本演出例に限定されるものではなく、例えば、上記3種類のキャラクタリーチに加えてキャラクタDリーチ、キャラクタEリーチ・・・のように4種類以上としたり、これとは逆に3種類未満としたりすることができる。また、キャラクタ画像の種類(数)も、上記3種類のキャラクタ画像に加えてキャラD画像(第4特定画像)、キャラE画像(第5特定画像)・・・のように4種類以上としたり、これとは逆に3種類未満としたりすることができる。また、SPリーチ演出はキャラクタリーチに限られず、キャラクタが表示されない(出現しない)ものであってもよい。
ここで、SPリーチ演出を含む変動演出やキャラクタリーチを含む変動演出のことを「特定変動演出」ともいい、SPリーチ演出が実行される変動演出パターンやキャラクタリーチが実行される変動演出パターンのことを「特定変動演出パターン」ともいう。
キャラクタリーチを含む変動演出のことを「キャラクタリーチ変動演出」ともいい、キャラクタリーチが実行される変動演出パターンのことを「キャラクタリーチ変動演出パターン」ともいう。
キャラクタAリーチを含む変動演出のことを「キャラAリーチ変動演出」又は「第1特定変動演出」ともいい、キャラクタBリーチを含む変動演出のことを「キャラBリーチ変動演出」又は「第2特定変動演出」ともいい、キャラクタCリーチを含む変動演出のことを「キャラCリーチ変動演出」又は「第3特定変動演出」ともいう。
キャラクタAリーチが実行される変動演出パターンのことを「キャラAリーチ変動演出パターン」又は「第1特定変動演出パターン」ともいい、キャラクタBリーチが実行される変動演出パターンのことを「キャラBリーチ変動演出パターン」又は「第2特定変動演出パターン」ともいい、キャラクタCリーチが実行される変動演出パターンのことを「キャラCリーチ変動演出パターン」又は「第3特定変動演出パターン」ともいう。
特図1変動パターン選択処理(S1208)で変動パターンP1、P4又はP8が選択され(図9、図28を参照)、この選択された変動パターンに基づく第1特別図柄の変動表示が開始される場合、すなわち、変動パターンP1、P4又はP8の変動パターン情報を含む主制御部80からの変動開始コマンドをサブ制御部90が受信した場合、変動演出開始処理(S4402)のS4505で(図42を参照)、キャラクタAリーチ、キャラクタBリーチ又はキャラクタCリーチが実行される変動演出パターン(特定変動演出パターン)を設定することが可能となっている。
S4505で設定するキャラクタリーチ変動演出パターン(特定変動演出パターン)は、例えば、図44に示すキャラクタリーチ用の変動演出パターン決定テーブル(「キャラクタリーチ決定テーブル」ともいう。)に基づいて決定(選択)することができる。同図に示すように、キャラクタリーチ決定テーブルは、3種類のキャラクタリーチの各々について、特図変動パターンの種類に応じて変動演出決定用乱数(例えば「0~199」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される変動演出決定用乱数値に応じて何れかのキャラクタリーチ(特定変動演出パターン)が決定(選択)されるように構成される。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、変動演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
このキャラクタリーチ決定テーブルによれば、今回開始される変動表示に係る特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、キャラクタCリーチの変動演出パターン(第3特定変動演出パターン)の選択率が最も低く、キャラクタBリーチの変動演出パターン(第2特定変動演出パターン)、キャラクタAリーチの変動演出パターン(第1特定変動演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、今回開始される変動表示に係る特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、キャラクタAリーチの変動演出パターン(第1特定変動演出パターン)の選択率が最も低く、キャラクタBリーチの変動演出パターン(第2特定変動演出パターン)、キャラクタCリーチの変動演出パターン(第3特定変動演出パターン)の順で選択率が高くなる。
このため、3種類のキャラクタリーチの大当り期待度の関係は「キャラクタAリーチ>キャラクタBリーチ>キャラクタBリーチ>キャラクタCリーチ」となる。また、キャラクタリーチで表示されるキャラクタの種類に着目すると、キャラクタの大当り期待度の関係は「キャラクタA(キャラA画像)>キャラクタB(キャラB画像)>キャラクタC(キャラC画像)」となる。つまり、キャラクタA(キャラA画像、赤キャラ)は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆するキャラクタであり、キャラクタC(キャラC画像、青キャラ)は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆するキャラクタであり、キャラクタB(キャラB画像、緑キャラ)は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆するキャラクタである。
変動演出開始処理(S4402)のS4505でキャラクタリーチ変動演出パターンが設定された場合、続くS4506で発光予告の予告演出パターン及びカットイン予告の予告演出パターンが設定される。発光予告の予告演出パターンのことを「発光予告演出パターン」ともいう。また、カットイン予告のことを「特定予告演出」ともいい、カットイン予告の予告演出パターンのことを「カットイン予告演出パターン」又は「特定予告演出パターン」ともいう。
発光予告は、画像表示装置7(表示画面7a)の上方(センター装飾体10の上部)に設けられた装飾部材13(図3を参照)を所定の色で発光させて、その発光色により大当り期待度を示唆する予告演出(当該変動予告)である。本演出例では、変動演出中(演出図柄の変動表示中)であってキャラクタリーチ(SPリーチ演出)に発展するときに発光予告が実行され得る構成となっている。
本演出例では、発光予告として、装飾部材13が赤色で発光する赤発光予告と、装飾部材13が緑色で発光する緑発光予告と、装飾部材13が青色で発光する青発光予告と、が設けられている。赤発光予告のことを「第1発光予告」ともいい、緑発光予告のことを「第2発光予告」ともいい、青発光予告のことを「第3発光予告」ともいう。
なお、発光予告の態様(発光態様)は本演出例に限定されるものではなく、例えば、装飾部材13の点滅回数(発光回数)や点灯時間(発光時間)等の違いにより大当り期待度を示唆するようにしてもよく、その態様は任意である。また、装飾部材13の他、盤面ランプ5や枠ランプ66等、パチンコ遊技機1が備える電飾部材を用いて発光予告を行うようにしてもよく、発光予告の種類により発光対象(発光する電飾部材)を異ならせてもよい。また、発光予告や発光予告演出パターンの種類(数)は本演出例に限定されるものではなく、3種類未満としたり4種類以上としたりすることができる。
S4506で設定する発光予告演出パターンは、例えば、図45に示す発光予告用の予告演出パターン決定テーブル(「発光予告決定テーブル」ともいう。)に基づいて決定(選択)することができる。同図に示すように本演出例では、キャラクタリーチの変動演出パターンの種類(キャラクタリーチの種類)に応じて3つの発光予告決定テーブルA~Cが設けられる。つまり、S4505で設定されたキャラクタリーチの種類によって使用する発光予告決定テーブルが異なるものとなっている。
ここで、赤発光予告が実行される予告演出パターンのことを「第1発光予告演出パターン」ともいい、緑発光予告が実行される予告演出パターンのことを「第2発光予告演出パターン」ともいい、青発光予告が実行される予告演出パターンことを「第3発光予告演出パターン」ともいう。
図45(A)に示す発光予告決定テーブルAは、キャラクタAリーチの変動演出パターン(第1特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、発光予告決定テーブルAは、3種類の発光予告及び発光予告非実行の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかの発光予告又は発光予告非実行が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。発光演出パターンには、発光予告を実行しないパターン(発光予告なし)が含まれており、このことは、後述の発光予告決定テーブルB、Cについても同様である。なお、発光予告を実行しないパターン(発光予告なし)を発光演出パターンに含めないようにしてもよい。
この発光予告決定テーブルAによれば、キャラクタAリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、発光予告非実行(発光予告なし)の選択率が最も低く、青発光予告(第3発光予告演出パターン)、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタAリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)の選択率が最も低く、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)、青発光予告(第3発光予告演出パターン)、発光予告非実行(発光予告なし)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタAリーチの変動演出中において、発光予告が実行される場合の方が実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなる。そして、キャラクタAリーチの変動演出中に実行され得る3種類の発光予告の大当り期待度の関係は「赤発光予告>緑発光予告>青発光予告」となる。すなわち、キャラクタAリーチの変動演出では、赤発光予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、青発光予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、緑発光予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタAに対応する色(イメージカラー)が赤色であるところ、これと同色の赤発光予告(赤キャラに対応する発光色)が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
図45(B)に示す発光予告決定テーブルBは、キャラクタBリーチの変動演出パターン(第2特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、発光予告決定テーブルBは、3種類の発光予告及び発光予告非実行の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかの発光予告又は発光予告非実行が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
この発光予告決定テーブルBによれば、キャラクタBリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、発光予告非実行(発光予告なし)の選択率が最も低く、青発光予告(第3発光予告演出パターン)、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタBリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)、青発光予告(第3発光予告演出パターン)、発光予告非実行(発光予告なし)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタBリーチの変動演出中において、発光予告が実行される場合の方が実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなる。そして、キャラクタBリーチの変動演出中に実行され得る3種類の発光予告の大当り期待度の関係は「緑発光予告>赤発光予告>青発光予告」となる。すなわち、キャラクタBリーチの変動演出では、緑発光予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、青発光予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、赤発光予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタBに対応する色(イメージカラー)が緑色であるところ、これと同色の緑発光予告(緑キャラに対応する発光色)が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
図45(C)に示す発光予告決定テーブルCは、キャラクタCリーチの変動演出パターン(第3特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、発光予告決定テーブルCは、3種類の発光予告及び発光予告非実行の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかの発光予告又は発光予告非実行が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
この発光予告決定テーブルCによれば、キャラクタCリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、発光予告非実行(発光予告なし)の選択率が最も低く、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)、青発光予告(第3発光予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタCリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、青発光予告(第3発光予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤発光予告(第1発光予告演出パターン)、緑発光予告(第2発光予告演出パターン)、発光予告非実行(発光予告なし)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタCリーチの変動演出中において、発光予告が実行される場合の方が実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなる。そして、キャラクタCリーチの変動演出中に実行され得る3種類の発光予告の大当り期待度の関係は「青発光予告>赤発光予告>緑発光予告」となる。すなわち、キャラクタCリーチの変動演出では、青発光予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、緑発光予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、赤発光予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタCに対応する色(イメージカラー)が青色であるところ、これと同色の青発光予告(青キャラに対応する発光色)が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
次に、カットイン予告は、表示画面7aに変動演出を表示しているときに所定の予告画像を一時的に変動演出に被せて(重畳させて)表示し、当該予告画像(「カットイン画像」ともいう。)の内容(種類)により大当り期待度を示唆する予告演出(当該変動予告)である。本演出例では、変動演出中(演出図柄の変動表示中)であってキャラクタリーチ(SPリーチ演出)に発展してから当該変動演出が終了(演出図柄が確定停止)するまでの間の所定時期にカットイン予告が実行され得る構成となっている。
本演出例では、「決着の時間だ!」の文字(文字画像)を含んで構成されるカットイン画像701を表示画面7aに表示するカットイン予告が設けられている(図48(E1)、(E2)を参照)。このカットイン予告として、赤色のカットイン画像が表示される赤カットイン予告と、緑色のカットイン画像が表示される緑カットイン予告と、青色のカットイン画像(「青カットイン画像」ともいう。)が表示される青カットイン予告と、が設けられている。すなわち、赤カットイン予告では「決着の時間だ!」の文字が赤色で表示され、緑カットイン予告では「決着の時間だ!」の文字が緑色で表示され、青カットイン予告では「決着の時間だ!」の文字が青色で表示される。
なお、カットイン画像の内容は本演出例に限定されるものではなく、例えば、他の文字をあらわす文字画像としたり、キャラクタやアイテム等の文字以外の画像としたりする等、その内容は任意である。また、カットイン予告の種類によってカットイン画像の内容を異ならせてもよい。また、カットイン予告やカットイン画像、カットイン予告演出パターンの種類(数)は本演出例に限定されるものではなく、3種類未満としたり4種類以上としたりすることができる。
S4506で設定するカットイン予告の予告演出パターン(特定予告演出パターン)は、例えば、図46に示すカットイン予告用の予告演出パターン決定テーブル(「カットイン予告決定テーブル」ともいう。)に基づいて決定(選択)することができる。同図に示すように本演出例では、キャラクタリーチの変動演出パターンの種類(キャラクタリーチの種類)に応じて3つのカットイン予告決定テーブルA~Cが設けられる。つまり、S4505で設定されたキャラクタリーチの種類によって使用するカットイン予告決定テーブルが異なるものとなっている。
ここで、赤カットイン予告のことを「第1カットイン予告」又は「第1特定予告演出」ともいい、緑カットイン予告のことを「第2カットイン予告」又は「第2特定予告演出」ともいい、青カットイン予告のことを「第3カットイン予告」又は「第3特定予告演出」ともいう。また、赤カットイン予告が実行される予告演出パターンのことを「第1カットイン予告演出パターン」又は「第1特定予告演出パターン」ともいい、緑カットイン予告が実行される予告演出パターンのことを「第2カットイン予告演出パターン」又は「第2特定予告演出パターン」ともいい、青カットイン予告が実行される予告演出パターンことを「第3カットイン予告演出パターン」又は「第3特定予告演出パターン」ともいう。
図46(A)に示すカットイン予告決定テーブルAは、キャラクタAリーチの変動演出パターン(第1特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、カットイン予告決定テーブルAは、3種類のカットイン予告の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかのカットイン予告が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
このカットイン予告決定テーブルAによれば、キャラクタAリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタAリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタAリーチの変動演出中に実行され得る3種類のカットイン予告の大当り期待度の関係は「赤カットイン予告>緑カットイン予告>青カットイン予告」となる。すなわち、キャラクタAリーチの変動演出では、赤カットイン予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、青カットイン予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、緑カットイン予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタAに対応する色(イメージカラー)が赤色であるところ、これと同色の赤カットイン予告が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
図46(B)に示すカットイン予告決定テーブルBは、キャラクタBリーチの変動演出パターン(第2特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、カットイン予告決定テーブルBは、3種類のカットイン予告の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかのカットイン予告が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
このカットイン予告決定テーブルBによれば、キャラクタBリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタBリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタBリーチの変動演出中に実行され得る3種類のカットイン予告の大当り期待度の関係は「緑カットイン予告>赤カットイン予告>青カットイン予告」となる。すなわち、キャラクタBリーチの変動演出では、緑カットイン予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、青カットイン予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、赤カットイン予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタBに対応する色(イメージカラー)が緑色であるところ、これと同色の緑カットイン予告が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
図46(C)に示すカットイン予告決定テーブルCは、キャラクタCリーチの変動演出パターン(第3特定変動演出パターン)が設定された場合に用いられるテーブルである。同図に示すように、カットイン予告決定テーブルCは、3種類のカットイン予告の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかのカットイン予告が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
このカットイン予告決定テーブルCによれば、キャラクタCリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。一方、キャラクタCリーチが実行される変動演出の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、青カットイン予告(第3特定予告演出パターン)の選択率が最も低く、赤カットイン予告(第1特定予告演出パターン)、緑カットイン予告(第2特定予告演出パターン)の順で選択率が高くなる。
このため、キャラクタCリーチの変動演出中に実行され得る3種類のカットイン予告の大当り期待度の関係は「青カットイン予告>赤カットイン予告>緑カットイン予告」となる。すなわち、キャラクタCリーチの変動演出では、青カットイン予告は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、緑カットイン予告は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、赤カットイン予告は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。つまり、キャラクタCに対応する色(イメージカラー)が青色であるところ、これと同色の青カットイン予告が大当り期待度の最も高い予告演出となる。
なお、前述の発光予告決定テーブル(図45(A)~(C)を参照)と同様に、カットイン予告を実行しないパターンをカットイン予告演出パターンに含めてもよい。こうすれば、発光予告が実行されずにカットイン予告が実行される態様の他、発光予告とカットイン予告の両方が実行されない態様や、発光予告が実行されてカットイン予告が実行されない態様を設定することが可能となり、予告演出の実行態様が多様化される。
以上のようにしてキャラクタリーチ変動演出パターン、発光予告演出パターン及びカットイン予告演出パターンが設定されたことに基づいて実行される変動演出の流れについて、図47~図49を参照しながら説明する。
変動演出開始処理(S4402)により、キャラクタリーチの変動演出パターン及びカットイン予告の予告演出パターンが設定されて変動演出が開始されると、画像表示装置7の表示画面7aでは演出図柄8の変動表示が開始される。図47(A)は、3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示している様子を示している。その後、図47(B)に示すように、左演出図柄8L(第1停止図柄)と右演出図柄8R(第2停止図柄)が同じ数字(ここでは「5」)の図柄で停止(仮停止)してリーチ成立となる。
リーチ成立後、リーチ状態にある演出図柄8が表示画面7aの縁の方(例えば画面左上)に移動して縮小表示されると、ノーマルリーチからキャラクタリーチ(SPリーチ演出)に発展する。このとき表示画面7aには、図47(C1)、(C2)に示すようにキャラクタ登場シーンが表示される。ここで登場する(表示される)キャラクタは、S4505で設定されたキャラクタリーチの変動演出パターン(特定変動演出パターン)に対応するものである。図47(C1)、(C2)は、キャラクタAの登場シーンが表示された様子を示している。すなわち、キャラクタリーチ変動演出パターンとして第1特定変動演出パターン(図44を参照)が設定された場合を示している。
遊技者は、キャラクタ登場シーンが表示されたとき(キャラクタリーチに発展するとき)、登場したキャラクタの種類(キャラクタ登場シーンに含まれるキャラクタ画像の内容)によって今回のキャラクタリーチの種類を認識することができ、そのキャラクタの種類によって当該変動演出(キャラクタリーチ)の大当り期待度を推測することができる。このため、表示画面7aに表示されるキャラクタ登場シーンの演出表示(「キャラクタ登場演出」ともいう。)は、現在実行中の変動演出(報知演出)による演出図柄8の確定表示前(当否判定の結果の報知前)に、当該変動演出の結果(当否判定の結果)が大当りである可能性(大当り期待度)を示唆する示唆演出(第1示唆演出)に相当する。
キャラクタ登場シーンが表示されるとき(キャラクタリーチに発展するとき)、装飾部材13が所定の発光色で発光する(発光予告が実行される)場合と、装飾部材13が発光しない(発光予告が実行されない)場合とがある(図47(C1)、(C2)を参照)。前述したように、発光予告が実行される場合の方が実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなるように構成されている。そして、実行可能な発光予告の種類は、赤発光予告、緑発光予告及び青発光予告の3種類であり、登場するキャラクタに対応する色と同じ色で発光する発光予告(キャラクタ画像に対応する発光色で発光する発光予告)の大当り期待度が最も高くなるように構成されている。つまり、キャラクタリーチ(登場するキャラクタ)の種類によって各発光予告の大当り期待度が異なる(変化する)ように構成されている(図45(A)~(C)を参照)。
図47(C1)は、キャラクタA(赤キャラ)の登場シーンが表示されるとともに装飾部材13が赤色で発光する様子を示している。すなわち、発光予告演出パターンとして第1発光予告演出パターン(図45を参照)が設定された場合を示している。図47(C1)に示すようにキャラクタAリーチで赤発光予告が実行される場合、キャラクタAリーチ及び赤発光予告は何れも大当り変動での選択率が最も高く外れ変動での選択率が最も低いため(図44、図45(A)を参照)、遊技者にとっては大当りの期待感(大当り期待度)がかなり高まるといえる。これに対し、キャラクタA(赤キャラ)の登場シーンが表示されるとともに緑発光予告が実行される場合や、キャラクタA(赤キャラ)の登場シーンが表示されるとともに青発光予告が実行される場合には、赤発光予告が実行される場合に比べ大当りの期待感(大当り期待度)は低くなる。
また図示は省略するが、キャラクタB(緑キャラ)の登場シーンが表示されるとともに緑発光予告が実行される場合、キャラクタBリーチの大当り期待度はキャラクタAリーチに比べ大当り期待度は低いものの(図44を参照)、キャラクタBリーチにおける緑発光予告は、赤発光予告や青発光予告に比べ大当り期待度が高いので(図45(B)を参照)、その分、遊技者は大当りの期待感を抱けるようになる。
また図示は省略するが、キャラクタC(青キャラ)の登場シーンが表示されるとともに青発光予告が実行される場合、キャラクタCリーチの大当り期待度はキャラクタAリーチやキャラクタBリーチに比べ大当り期待度は低いものの(図44を参照)、キャラクタCリーチにおける青発光予告は、赤発光予告や青発光予告に比べ大当り期待度が高いので(図45(C)を参照)、その分、遊技者は大当りの期待感を抱けるようになる。
このように遊技者は、キャラクタ登場シーンが表示されたとき(キャラクタリーチに発展するとき)に発光予告が実行されるか否かによって当該変動演出(キャラクタリーチ)の大当り期待度を推測することができる。そして、キャラクタの登場(キャラクタリーチ発展)と同時期に発光予告が実行された場合には、さらにその発光予告の種類(発光色)と登場したキャラクタの種類(キャラクタに対応する色)との関係性(組み合わせ)によって当該変動演出(キャラクタリーチ)の大当り期待度を推測することができる。このため、装飾部材13が所定の発光色で発光する発光予告は、現在実行中の変動演出(報知演出)による演出図柄8の確定表示前(当否判定の結果の報知前)に、当該変動演出の結果(当否判定の結果)が大当りである可能性(大当り期待度)を示唆する示唆演出(第2示唆演出)に相当する。
キャラクタ登場シーンの表示(第1示唆演出)と同時期に発光予告(第2示唆演出)が実行された場合(図47(C1)を参照)、この発光予告による装飾部材13の発光は、キャラクタ登場シーンの表示(第1示唆演出)が終了した後も、カットイン予告が終了する(カットイン画像が消去される)まで継続して行われる(図47(C1)→図48(D1)→図48(E1)を参照)このため、発光予告の演出効果がカットイン予告の終了まで持続される。
キャラクタ登場シーンの表示が終了すると、表示画面7aには、キャラクタリーチ発展時に表示された(登場した)キャラクタが主となる演出表示(「キャラクタリーチ演出画像」ともいう。)が表示され(図48(D1)、(D2)を参照)、当該演出表示の終盤(キャラクタリーチの終盤)にカットイン画像701が表示(カットイン予告が実行)される(図48(E1)、(E2)を参照)。
前述したように、カットイン予告の種類は赤カットイン予告、緑カットイン予告及び青カットイン予告の3種類であり、キャラクタリーチのキャラクタ(キャラクタ画像)に対応する色と同じ色のカットイン画像が表示されるカットイン予告の大当り期待度が最も高くなるように構成されている。つまり、キャラクタリーチの種類によって各カットイン予告の大当り期待度が異なる(変化する)ように構成されている(図46(A)~(C)を参照)。
図48(E1)は、赤発光予告が継続して行われるなか、キャラクタAリーチの終盤にカットイン画像701が表示(カットイン予告が実行)された様子を示しており、図48(E2)は、発光予告が実行されずに、キャラクタAリーチの終盤にカットイン画像701が表示(カットイン予告が実行)された様子を示している。カットイン予告で表示されるカットイン画像701の色(文字色)が赤色である場合、すなわち、赤カットイン予告が実行される場合、キャラクタAリーチ及び赤カットイン予告は何れも大当り変動での選択率が最も高く外れ変動での選択率が最も低いため(図44、図46(A)を参照)、遊技者にとっては大当りの期待感(大当り期待度)がかなり高まるといえる。特に、カットイン予告の実行時に赤発光予告が実行されている場合(図48(E1)を参照)には、発光予告非実行の場合(図48(E2)を参照)に比べ、大当りの期待感(大当り期待度)がより高まる。キャラクタリーチ発展時に発光予告が実行される場合の方が実行されない場合に比べ大当り期待度が高いからである。これに対し、緑カットイン予告が実行される場合や青カットイン告が実行される場合には、赤カットイン予告が実行される場合に比べ大当りの期待感(大当り期待度)は低くなる。
また図示は省略するが、キャラクタBリーチの終盤に緑カットイン予告が実行される場合、キャラクタBリーチの大当り期待度はキャラクタAリーチに比べ大当り期待度は低いものの(図44を参照)、キャラクタBリーチにおける緑カットイン予告は、赤カットイン予告や青カットイン予告に比べ大当り期待度が高いので(図46(B)を参照)、その分、遊技者は大当りの期待感を抱けるようになる。このとき、緑発光予告が実行されていれば、さらに期待感を抱けるようになる。
また図示は省略するが、キャラクタCリーチの終盤に青カットイン予告が実行される場合、キャラクタCリーチの大当り期待度はキャラクタAリーチやキャラクタBリーチに比べ大当り期待度は低いものの(図44を参照)、キャラクタCリーチにおける青カットイン予告は、赤カットイン予告や青カットイン予告に比べ大当り期待度が高いので(図45(C)を参照)、その分、遊技者は大当りの期待感を抱けるようになる。このとき、青発光予告が実行されていれば、さらに期待感を抱けるようになる。
このように遊技者は、キャラクタリーチの終盤にカットイン画像701が表示(カットイン予告が実行)されたときのカットイン画像701の色(カットイン予告の種類)と、当該キャラクタリーチの演出表示(キャラクタリーチ演出画像)で表示されたキャラクタの色(キャラクタリーチの種類)との関係性(組み合わせ)によって当該変動演出(キャラクタリーチ)の大当り期待度を推測することができる。また、カットイン予告の実行と同時期に発光予告が実行されている場合には、さらにその発光予告の種類(発光色)とカットイン予告の種類(カットイン画像の色)との関係性(組み合わせ)によって当該変動演出(キャラクタリーチ)の大当り期待度を推測することができる。このため、キャラクタリーチの終盤に実行されるカットイン予告(発光予告と同時期に実行され得るカットイン予告)は、現在実行中の変動演出(報知演出)による演出図柄8の確定表示前(当否判定の結果の報知前)に、当該変動演出の結果(当否判定の結果)が大当りである可能性(大当り期待度)を示唆する示唆演出(第1示唆演出)に相当する。
なお、本演出例では、発光予告(第2示唆演出)と同時期に実行され得る演出として「キャラクタ登場シーン」と「カットイン予告」とが存在し、キャラクタ登場シーンとカットイン予告は何れも大当り期待度を示唆する演出であることから、キャラクタ登場シーンとカットイン予告の何れか一方又は両方を「第1示唆演出」として捉えることができ、何れか一方を「第1示唆演出」とし他方を「第3示唆演出」として捉えることもできる。
カットイン予告の実行後、当該変動演出は、キャラクタリーチの結果、すなわち今回の変動演出の結果が判明するタイミング(「当落分岐タイミング」ともいう。)に進む。図48(F)に示すように当落分岐タイミング(当落分岐点)では、先のカットイン画像701は消去され、演出ボタン(操作手段)の操作を促す操作促進画像703が表示画面7aに表示される。カットイン予告実行時に発光予告が実行されていた場合(図48(E1)を参照)、カットイン画像701の消去(カットイン予告の終了)とともに発光予告(装飾部材13の発光)も終了する。
操作促進画像703は、第1演出ボタン63aの外観を模したボタン画像703aと、「押せ!」の文字画像703bとを含んで構成される。操作促進画像703を表示して遊技者に演出ボタン(操作手段)の操作を促す演出のことを「操作促進演出」ともいう。
本演出例では、当落分岐タイミングにおいて第1演出ボタン63aをプッシュ操作(1回押し)することで、今回の変動演出(当該変動演出)の結果が判明する(報知される)ように構成されている。なお、第2演出ボタン63bを操作するようにしてもよく、この場合、第2演出ボタン63bの外観を模したボタン画像と、第2演出ボタン63bの操作態様(押し込み、回転、引っ張り等)をあらわす文字画像とを含んで構成される操作促進画像を表示することができる。また当落分岐タイミングで操作する演出ボタン(操作手段)の種類や操作態様(1回押し、連打、長押し等)を変動演出パターンとともに抽選で決定し、その決定内容にしたがって操作促進演出を実行するようにしてもよい。
当落分岐タイミングで第1演出ボタン63aがプッシュ操作されると、操作対応演出が実行される。この操作対応演出は、当該変動演出の結果、すなわち、当該変動演出の実行契機である当否判定の結果(大当り又は外れ)に応じた態様(当り態様又は外れ態様)で実行されるもので、S4505で設定されるキャラクタリーチ変動演出パターンに含まれるものである。
当落分岐タイミングでの第1演出ボタン63の操作に基づき実行される操作対応演出は、当否判定の結果を示唆する演出表示(「当落示唆演出画像」ともいう。)を表示画面7aに表示する演出(表示演出)であり、大当りを示唆する当り態様(図49(G1)を参照)と、外れを示唆する外れ態様(図49(G2)を参照)とがある。操作対応演出には、表示演出の他、音演出、光演出及び可動演出の少なくとも一つを含めることができる。
第1演出ボタン63の操作に基づき操作対応演出が実行されると、当該操作対応演出の実行に伴って、表示画面7aの左上にリーチ状態で表示(縮小表示)されていた演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)又は外れ態様(リーチ外れ目)で表示(仮停止)される(図49(G1)、(G2)を参照)。このように演出図柄8がリーチ状態から大当り態様又は外れ態様に変化する演出表示も、操作対応演出として捉えることができる。
そして、操作対応演出の実行後に、表示画面7aの左上に大当り態様又は外れ態様で小さく表示された演出図柄8が画面中央に元の大きさで表示(仮停止)され、その後、確定停止して当該変動演出が終了する(図49(H1)、(H2)を参照)。このような操作対応演出や演出図柄8の停止表示(確定停止)により当該変動演出の結果が報知される。
以上の演出例1によれば、変動演出(報知演出)により当否判定の結果が報知されるよりも前に、その結果が大当り(特定結果)である可能性(大当り期待度)を示唆する演出(示唆演出)が実行されるように構成される。この示唆演出には、少なくとも、表示画面7aに表示されるキャラクタ登場シーンに含まれるキャラクタ画像の種類(画像の内容)により大当り期待度を示唆するキャラクタ登場演出(第1示唆演出)と、表示画面7aに表示されるカットイン画像の種類(画像の内容)により大当り期待度を示唆するカットイン予告(第1示唆演出)と、装飾部材13の発光色により大当り期待度を示唆する発光予告(第2示唆演出)と、がある。そして、キャラクタ登場演出(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)が同時期に実行されたり、カットイン予告(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)が同時期に実行されたりする(図47(C1)、図48(E1)を参照)。このため、キャラクタ登場演出と発光予告が相乗する演出効果や、カットイン予告と発光予告が相乗する演出効果を遊技者に与えることが可能となる。これにより、示唆演出の演出効果を高め、当否判定の結果が報知される前の興趣を向上させることが可能となる。
特に、大当り変動パターン(P1)に基づくキャラクタリーチ変動演出では、外れ変動パターン(P4又はP8)に基づくキャラクタリーチ変動演出に比べ、キャラクタ登場演出(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)が同時期に実行される可能性が高くなり、また、カットイン予告(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)が同時期に実行される可能性が高くなる。このため、遊技者にとっては、変動演出中のキャラクタリーチ発展時(演出図柄8の確定停止前、すなわち、当否判定の結果の報知前)にキャラクタ登場演出と発光予告が同時期に実行されたり、キャラクタリーチの終盤(演出図柄8の確定停止前、すなわち、当否判定の結果の報知前)にカットイン予告と発光予告が同時期に実行されたりすると、当該変動演出で最終的に報知される当否判定の結果が大当りであることに対する期待感が高まることとなる。これにより、大当りの導出(有利な遊技状態への移行)に対する遊技者の期待感を効果的に煽ることが可能となる。
また、キャラクタリーチ発展時にキャラクタ登場演出と発光予告が同時期に実行される場合、キャラクタ登場演出で表示される(登場する)キャラクタの色(表示色、イメージカラー)と発光予告による装飾部材13の発光色とが互いに対応する色(同じ色)になることがある。同様に、キャラクタリーチの終盤にカットイン予告と発光予告が同時期に実行される場合、カットイン予告で表示される文字(カットイン画像)の色(表示色)と発光予告による装飾部材13の発光色とが互いに対応する色(同じ色)になることがある。そして、キャラクタ登場演出で表示されるキャラクタの色(表示色)と発光予告による装飾部材13の発光色とが対応するか否か(同色か否か)や、カットイン予告で表示される文字の色(表示色)と発光予告による装飾部材13の発光色とが対応するか否か(同色か否か)によって、大当り期待度を示唆する(遊技者に推測させる)ことが可能となっている。このため、キャラクタリーチ発展時に実行されるキャラクタ登場演出(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)との関係や、キャラクタリーチの終盤に実行されるカットイン予告(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)との関係に遊技者を注目させることが可能となる。これにより、変動演出中の同時期に実行される第1示唆演出(画像)と第2示唆演出(発光)に遊技者の興味を惹きつけて興趣を向上させることが可能となる。
また、キャラクタリーチ発展時にキャラクタ登場演出と発光予告が実行される場合、キャラクタ登場演出(キャラクタ登場シーンの表示)が終了した後も発光予告(装飾部材13の発光)が継続して行われる。すなわち、キャラクタ登場演出が先に終了する。このため、キャラクタ登場演出が終了した後も発光予告の演出効果を持続させることができる。そして、キャラクタリーチの終盤にカットイン予告が実行される際に発光予告が実行されていることで、カットイン予告と発光予告との関係に遊技者を注目させて、再度、遊技者に大当り期待度を推測させることが可能となる。これにより、示唆演出の演出効果を持続させることが可能となる。また、キャラクタリーチ終盤の当落分岐タイミングに合わせて、カットイン予告と発光予告との関係性による大当り信頼度の推測が可能となり、キャラクタリーチ終盤(当落分岐タイミング)の興趣を高めることが可能となる。
なお、上記演出例1では、キャラクタ登場演出で表示されるキャラクタの色と発光予告で発光する装飾部材13の発光色とを同じ色とすることで、キャラクタ登場演出によるキャラクタ画像の内容(第1示唆演出による画像の内容)と発光予告による発光色(第2示唆演出による発光色)とを対応させるものとした。また、カットイン予告で表示される文字の色と発光予告で発光する装飾部材13の発光色とを同じ色とすることで、カットイン予告によるカットイン画像の内容(第1示唆演出による画像の内容)と発光予告による発光色(第2示唆演出による発光色)とを対応させるものとした。これに関し、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色とを対応させる態様は、演出例1のように画像に含まれるキャラクタや文字の色(表示色)と発光色とを同じ色にする態様に限定されるものではなく、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色との対応関係を遊技者が客観的に理解できる一定の関係を満たすものであれば、その態様は特に問わない。つまり、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色との演出上の対応関係が一義的に定まっていればよい。
例えば、「海」をモチーフにした演出画像(第1示唆演出)に対応する発光色(第2示唆演出)を青色としたり、「山」をモチーフにした演出画像(第1示唆演出)に対応する発光色(第2示唆演出)を緑色としたり、「炎」をモチーフにした演出画像(第1示唆演出)に対応する発光色(第2示唆演出)を赤色としたりするなど、演出画像の内容(演出内容)から連想される色を発光色とすることにより、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色とを対応させるようにしてもよい。
上記演出例1では、発光予告において装飾部材13を発光させるものとしていたが、例えば、LED等の光源からの出射光を受けて所定の図柄や絵柄等を表示することが可能な導光板(図示せず)を表示画面7aの手前側に配置し、この導光板を用いて発光予告を実行することも可能である。装飾部材13や導光板等、表示画面7aの近く(周辺)に配置される発光部(光演出手段)を用いて発光予告(光演出)を実行することで、キャラクタ登場演出やカットイン予告等の第1示唆演出として実行される表示演出の内容(表示画面に表示される画像の内容)との目視による対比がしやすくなり、示唆演出の演出効果が高まる。
上記演出例1では、キャラクタリーチ発展時にキャラクタ登場演出と発光予告が実行された後、キャラクタリーチ(変動演出)の進行によりキャラクタ登場演出(第1示唆演出)が先に終了するものとしていた。これに対し、キャラクタ登場演出で表示されたキャラクタ(キャラクタ画像)を表示画面7aの縁の方(例えば画面右上)に表示して、キャラクタ登場演出で表示されたキャラクタ画像の表示(登場キャラクタの表示)を継続してもよい。つまり、第1示唆演出(登場キャラクタの表示)を継続して行うようにしてもよい。そして、キャラクタ登場演出が実行された後、カットイン予告の実行タイミング(図48(E1)を参照)が到来する前に、キャラクタ登場演出と同時期(キャラクタリーチ発展時)に実行された発光予告を先に終了させてもよい。この場合、キャラクタリーチ終盤のカットイン予告が終了するまで登場キャラクタの表示を継続して行うことで、継続して表示中の登場キャラクタとカットイン予告との関係性により大当り期待度を推測することが可能となる。
また、キャラクタリーチ発展時に実行されるキャラクタ登場演出と発光予告の終了タイミングが略同じタイミングになるようにしてもよい。具体的には、キャラクタ登場演出(キャラクタ登場シーン)の後、キャラクタリーチの演出表示(キャラクタリーチ演出画像の表示)が開始されるタイミングで発光予告を終了させるようにしてもよい(図47(C1)→図48(D2)を参照)。この場合、その後のカットイン予告の実行とともに発光予告を再度実行することができる(図48(D2)→図48(E1)を参照)。これによっても、カットイン予告(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)との関係性による大当り期待度の推測が可能となる。
また、キャラクタリーチ発展時において発光予告を実行せずにキャラクタ登場演出を実行し、カットイン予告実行時においてカットイン予告とともに発光予告を実行する態様(図47(C2)→図48(D1)を参照)や、キャラクタリーチ発展時においてキャラクタ登場演出とともに発光予告を実行し、カットイン予告実行時において発光予告を実行せずにカットイン予告を実行する態様(図47(C1)→図48(D2)を参照)を設けてもよい。これによっても、キャラクタ登場演出とカットイン予告の何れか一方と発光予告との関係性による大当り期待度の推測が可能となる。
上記演出例1では、S4505で設定されるキャラクタリーチ変動演出パターン(キャラクタリーチの種類)に応じて、S4506で設定される発光予告演出パターンを決定する発光予告決定テーブルを異ならせることで、キャラクタリーチの種類に応じて発光予告の大当り期待度が異なる(変化する)ように構成した(図44、図45(A)~(C)を参照)。これに対し、発光予告の大当り期待度を一律にしてもよい。具体的には、例えば、赤発光予告の大当り期待度を「高」、緑発光予告の大当り期待度を「中」、青発光予告の大当り期待度を「低」とし、どのキャラクタリーチが実行される(どのキャラクタリーチ変動演出パターンが設定される)としても、各発光予告の大当り期待度が変化しないように構成することが可能である。これによっても、キャラクタリーチ発展時に実行されるキャラクタ登場演出(第1示唆演出)と発光予告(第2示唆演出)との関係性(例えば、期待度「低」のキャラクタC(青キャラ)リーチと期待度「高」の赤発光予告との組み合わせ)による大当り期待度の推測が可能となる。このことは、カットイン予告についても同様に適用可能である。
上記演出例1の別例として、保留アイコン予告を第1示唆演出として実行することとし、予告表示態様で表示される保留アイコンの色(表示色)と、第2示唆演出として実行される発光予告の発光色とを対応させるように構成することも可能である。具体的には、例えば、保留アイコンの予告表示態様として、保留アイコンを通常(例えば白色)と異なる色(例えば赤色や緑色等)で表示する態様を設ける。そして、予告対象保留の発生(記憶)に伴い当該予告対象保留に対応する保留アイコンを予告表示態様(例えば赤色)で表示するとともに、装飾部材13等のセンター装飾体10に設けられた電飾部材(発光部)を赤色又は他の色で発光させることで、第1示唆演出(保留アイコン予告)と第2示唆演出(光演出)とを同時期に実行することが可能である。この場合、保留アイコン予告の実行契機となった予告対象保留の消化に伴い電飾部材の赤色発光(第2示唆演出)を終了させて、変動保留表示領域に表示される保留アイコンの予告表示態様による表示(第1示唆演出)を継続して行うようにしてもよい。こうすれば、保留アイコン予告(第1示唆演出)の演出効果を持続させつつ、第2示唆演出で用いた電飾部材を、予告対象保留の消化に伴う変動演出中の光演出で用いることが可能となり、多彩な演出が可能となる。
[演出例2]
演出例2は、前述の変動演出開始処理(S4402)のS4506(図42を参照)で、少なくとも背景予告を含む予告演出パターン(「背景予告演出パターン」ともいう。)が設定された場合に実行される遊技演出である。この遊技演出は、本パチンコ遊技機1で制御(設定)可能な遊技状態、すなわち、低確低ベース状態(通常遊技状態)、低確高ベース状態(時短状態)、高確高ベース状態(確変状態)の何れの遊技状態においても実行することが可能である。以下では、低確低ベース状態で実行する場合を例に説明する。
背景予告とは、画像表示装置7の表示画面7aに背景として表示される背景画像(「背景表示」ともいう。)の表示態様を通常表示態様から予告表示態様に変化させることにより大当り期待度を示唆する予告演出である。通常表示態様の背景画像のことを「通常背景画像」又は「通常背景表示」ともいい、予告表示態様の背景画像のことを「特別背景画像」又は「特別背景表示」ともいう。つまり、背景予告は、表示画面7aに特別背景画像(所定画像)を表示することにより行われる予告演出である。
図52に示すように、本演出例では、通常背景画像として昼の風景を描いた昼背景画像710が設けられており、特別背景画像として、夕方の風景を描いた夕方背景画像720と、夜の風景を描いた夜背景画像730が設けられている。普段は昼背景画像710(単に「昼背景」ともいう。)が表示されており(図52(A)を参照)、変動演出(変動遊技)の開始に伴って背景予告が実行されることで、夕方背景画像720(単に「夕方背景」ともいう。)が表示されたり(図52(B)を参照)、夜背景画像730(単に「夜背景」ともいう。)が表示されたりする(図52(C)を参照)。
変動演出開始処理(S4402)のS4506では、予告演出の設定に係る処理の一つとして図50に示す背景予告処理(S45060)が実行される。背景予告処理(S45060)により背景予告演出パターンが設定されると、この設定された背景予告演出パターンに基づいて背景予告が実行される。
ここで、演出制御用マイコン91(サブ制御部90)が実行する背景予告処理(S45060)について説明する。図50に示すように、背景予告処理(S45060)では、まず、現在、何らかの予告演出を実行中であるか否かを判定する(S45061)。この判定は、変動演出の開始タイミングに行う判定なので、ここでの判定対象となる予告演出は、先の変動演出(変動遊技)が終了した後も未だ実行されている予告演出、すなわち、先読み予告(事前判定結果に基づく予告演出)である。本演出例では複数種の先読み予告を備えており、それぞれの先読み予告について実行中であるか否かを示すフラグ(「予告フラグ」ともいう。)が設けられている。前述の保留アイコン予告フラグ(図43を参照)は、ここでいう予告フラグの一種である。
S45061で、予告演出を実行中であると判定した場合、すなわち、実行中の予告演出に対応する予告フラグがONであると判定した場合(S45061でNO)、S45062以降の処理を行うことなく本処理を終える。
S45061で、何れの予告演出も実行していないと判定した場合、すなわち、全ての予告フラグがOFFであると判定した場合(S45061でYES)、これから開始する変動演出(変動遊技)に対応する特図保留(「当該変動保留」ともいう。)を含め、変動時間75000msの特図変動パターン(図9を参照)に基づく変動表示の実行契機となる特図保留(「特定保留」、「特定取得情報」又は「特定演出保留情報」ともいう。)が記憶されているか否かを判定する(S45062)。S45062の判定は、前述のS4395で記憶される演出保留情報の記憶内容(演出保留情報記憶領域の記憶内容)や、S4502での変動開始コマンドの解析結果に基づいて行うことができる。
S45062で、特定保留が記憶されていないと判定した場合(S45062でNO)、S45063以降の処理を行うことなく本処理を終える。これに対し、特定保留が記憶されていると判定した場合(S45062でYES)、背景予告を実行するか否かの判定(「背景予告実行判定」又は「背景予告実行抽選」ともいう。)を行う(S45063)。
背景予告実行判定(S45063)は、例えば、図示しない背景予告実行判定テーブルに基づいて行うことができる。具体的には、例えば、演出決定用乱数として背景予告実行判定用乱数(例えば「0~99」)を設け、当該乱数から1つの値をランダムに取得してその取得した値(背景予告実行判定用乱数値)を背景予告実行判定テーブルに基づいて判定することにより行うことができる。
S45063の背景予告実行判定(背景予告実行抽選)において、背景予告は、特定保留が大当りの保留である場合と外れの保留である場合との何れにおいても実行可能とすることができる。そして、特定保留が大当りの保留である場合の方が、外れの保留である場合に比べ背景予告の実行可能性を高くする(背景予告を実行されやすくする)ことができる。これにより、背景予告が実行される場合には、実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなるように構成される。
S45063の判定の結果、背景予告を実行しない場合(S45064でNO)、S45065以降の処理を行うことなく本処理を終える。これに対し、背景予告を実行する場合(S45064でYES)、背景予告演出パターンを設定する(S45065)。
このように本演出例では、(1)何れの予告演出も実行されていないこと、(2)変動演出開始処理(S4402)により開始する変動演出(変動遊技)に対応する特図保留(「当該変動保留」ともいう。)を含め、変動時間75000msの特図変動パターン(図9を参照)に基づく変動表示の実行契機となる特定保留が記憶されていること、(3)背景予告実行抽選に当選すること、の3つの条件を満たした場合に、背景予告が実行される(背景予告演出パターンが設定される)。なお、上記(1)~(3)の条件は一例であり、背景予告が実行されることとなる条件(背景予告実行条件)は任意に定めることができる。
背景予告演出パターンは複数設けられており、複数の背景予告演出パターンのうちの何れかがS45065で設定される。具体的には、表示画面7aに夕方背景画像720を表示する(昼背景から夕方背景に変化する)夕方背景予告演出パターンと、表示画面7aに夜背景画像730を表示する(昼背景から夜背景に変化する)夜背景予告演出パターンと、が設けられており、夕方背景予告演出パターンと夜背景予告演出パターンのそれぞれに、保留アイコン予告(保留変化予告)を含むパターン(特別背景画像の表示及び演出保留の表示態様変化を含む予告演出パターン)と、保留アイコン予告を含まないパターン(特別背景画像の表示を含み演出保留の表示態様変化を含まない予告演出パターン)と、が設けられている。背景予告及び保留アイコン予告は何れも、表示画面7aに表示される演出画像を用いて実行される表示演出に属するものである。
本演出例では、保留アイコン(演出保留、記憶情報)として、図53(A)に示すように、通常表示態様(例えば「丸形状」)の保留アイコン(「丸保留アイコン」ともいう。)と予告表示態様(例えば「ハート形状」)の保留アイコン(「ハート保留アイコン」ともいう。)が設けられている。普段は通常表示態様の保留アイコンが表示され、保留アイコン予告を含む背景予告が実行されることで、予告表示態様の保留アイコンが表示される。つまり、保留アイコンの表示態様が通常表示態様から予告表示態様に変化する。なお、保留アイコンの表示態様は本演出例で示すものに限定されるものではなく、遊技者が通常表示態様と予告表示態様とを視覚的に区別できるものであれば、その表示態様は特に問わない。
ここで、保留アイコン予告を含む夕方背景予告演出パターンのことを「第1予告演出パターン」ともいい、保留アイコン予告を含まない夕方背景予告演出パターンのことを「第2予告演出パターン」ともいい、保留アイコン予告を含む夜背景予告演出パターンのことを「第3予告演出パターン」ともいい、保留アイコン予告を含まない夜背景予告演出パターンのことを「第4予告演出パターン」ともいう。また、第1予告演出パターンに基づく予告演出を「夕方背景予告(保留変化あり)」と表記し、第2予告演出パターンに基づく予告演出を「夕方背景予告(保留変化なし)」と表記し、第3予告演出パターンに基づく予告演出を「夜背景予告(保留変化あり)」と表記し、第4予告演出パターンに基づく予告演出を「夜背景予告(保留変化なし)」と表記することがある。
S45065で設定する背景予告演出パターンは、例えば、図51に示す背景予告用の予告演出パターン決定テーブル(「背景予告決定テーブル」ともいう。)に基づいて決定(選択)することができる。同図に示す背景予告決定テーブルは、4種類の背景予告の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~99」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかの背景予告(背景予告演出パターン)が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)である場合とP4又はP8(外れ変動パターン)である場合とで、予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。
この背景予告決定テーブルによれば、特定保留の特図変動パターンがP1(大当り変動パターン)の場合には、夕方背景予告(保留変化なし)の選択率が最も低く、夜背景予告(保留変化あり)の選択率が最も高く、夕方背景予告(保留変化あり)及び夜背景予告(保留変化なし)の選択率がそれぞれ同じで中間となる。一方、特定保留の特図変動パターンがP4又はP8(外れ変動パターン)の場合には、夜背景予告(保留変化あり)の選択率が最も低く、夕方背景予告(保留変化なし)の選択率が最も高く、夕方背景予告(保留変化あり)及び夜背景予告(保留変化なし)の選択率がそれぞれ同じで中間となる。
このため、4種類の背景予告の大当り期待度の関係は「夜背景予告(保留変化あり)>夕方背景予告(保留変化あり)=夜背景予告(保留変化なし)>夕方背景予告(保留変化なし)」となる。すなわち、夜背景予告(保留変化あり)は大当り期待度が高い(換言すると、大当りとならない可能性が低い)旨を示唆する予告演出となり、夕方背景予告(保留変化なし)は大当り期待度が低い(換言すると、大当りとならない可能性が高い)旨を示唆する予告演出となり、夕方背景予告(保留変化あり)及び夜背景予告(保留変化なし)は大当り期待度が中程度(換言すると、大当りとならない可能性が中程度)である旨を示唆する予告演出となる。
なお、背景予告や背景画像、背景予告演出パターンの種類(数)は本演出例に限定されるものではなく、4種類未満としたり5種類以上としたりすることができる。
S45065で背景予告演出パターンを設定したら、背景予告に対応する予告フラグ(「背景予告フラグ」ともいう。)をONにする(S45066)。また、S45065で設定した背景予告演出パターンが夕方背景予告(保留変化あり)又は夜背景予告(保留変化あり)である場合、すなわち、保留アイコン予告を含む背景予告演出パターンである場合、保留アイコン予告に対応する予告フラグ(保留アイコン予告フラグ)もONにする(S45066)。S45066でONにした予告フラグは、特定保留(背景予告の実行契機となる特図保留)に対応する特別図柄の変動表示(変動演出)の終了に基づいてOFFになる。
次いでS45067では、S45065で設定した背景予告演出パターンに基づく予告演出の実行を指示する予告コマンドをサブ出力バッファにセットし(S45067)、本処理を終える。セットした予告コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した予告コマンドに基づき特定される予告演出パターン、すなわちS45065で設定された背景予告演出パターンに対応する背景予告用の画像データや保留アイコン予告用の画像データを画像制御基板100のROMから読み出し、該読み出した画像データによる予告演出(背景予告及び保留アイコン予告、又は背景予告)を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
以上のようにして背景予告演出パターンが設定されたことに基づいて実行される予告演出について、図52及び図53を参照しながら説明する。
図52(A)は、表示画面7aに昼背景画像710(通常背景画像)が表示されるなか3つの演出図柄8L,8C,8Rが外れ態様(バラケ目)で停止表示され、第1特図保留の記憶数が「3」である状態を示している。なお、図52及び図53では、第1特図保留に対応する保留アイコン(第1保留アイコン、第1記憶情報)が表示される場合を示している。また、変動保留表示領域9eに表示される保留アイコン(アクティブ保留アイコン)を符号9a0で示し、第1演出保留表示領域9cに表示される保留アイコンのうち、特図1保留球数「1」に対応する保留アイコンを符号9a1で示し、特図1保留球数「2」に対応する保留アイコンを符号9a2で示し、特図1保留球数「3」に対応する保留アイコンを符号9a3で示している。
図52(B)は、表示画面7aに夕方背景画像720(特別背景画像)が表示されるなか3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示され、第1特図保留の記憶数が「2」である状態を示している。例えば、図52(A)に示す状態から、夕方背景予告(保留変化なし)の予告演出パターン(第2予告演出パターン)が設定されて変動演出(演出図柄8の変動表示)が開始されると、当該変動演出の開始に伴って、図52(B)に示すように夕方背景画像720が表示される。すなわち、表示画面7aの背景が昼背景から夕方背景に変化する夕方背景予告が実行される。この夕方背景予告は、その開始時に表示されている保留アイコン9a0~9a2の何れかに対応する第1特図保留が特定保留であることに基づいて実行されるものであるが、保留アイコンの表示態様はすべて通常表示態様であるため、遊技者は、いずれの保留アイコンが夕方背景予告の実行契機となる特図保留(特定保留)に対応するのかを判別することはできない。つまり、夕方背景予告の実行契機である特定保留が消化されるまでは、その夕方背景予告が先読み予告なのか当該変動予告なのかを区別することが困難である。このため、どの保留アイコンに対応する特図保留に基づいて大当り期待度「低」の変動表示(変動演出)が実行されるのかについて、遊技者に興味を持たせることが可能となる。
図52(C)は、表示画面7aに夜背景画像730(特別背景画像)が表示されるなか3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示され、第1特図保留の記憶数が「2」である状態を示している。例えば、図52(A)に示す状態から、夜背景予告(保留変化なし)の予告演出パターン(第4予告演出パターン)が設定されて変動演出(演出図柄8の変動表示)が開始されると、当該変動演出の開始に伴って、図52(C)に示すように夜背景画像730が表示される。すなわち、表示画面7aの背景が昼背景から夜背景に変化する夜背景予告が実行される。この夜背景予告は、その開始時に表示されている保留アイコン9a0~9a2の何れかに対応する第1特図保留が特定保留であることに基づいて実行されるものであるが、保留アイコンの表示態様はすべて通常表示態様であるため、遊技者は、いずれの保留アイコンが夜背景予告の実行契機となる特図保留(特定保留)に対応するのかを判別することはできない。つまり、夜背景予告の実行契機である特定保留が消化されるまでは、その夜背景予告が先読み予告なのか当該変動予告なのかを区別することが困難である。このため、どの保留アイコンに対応する特図保留に基づいて大当り期待度「中」の変動表示(変動演出)が実行されるのかについて、遊技者に興味を持たせることが可能となる。
図53(B)は、表示画面7aに夜背景画像730(特別背景画像)が表示されるなか3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示され、第1特図保留の記憶数が「2」であり、かつ、特図1保留球数「2」に対応する保留アイコン9a2が予告表示態様(図53(A)を参照)で表示されている状態を示している。例えば、図52(A)に示す状態から、そのとき(図柄停止時)の特図1保留球数「3」に対応する第1特図保留が特定保留であることに基づき夜背景予告(保留変化あり)の予告演出パターン(第4予告演出パターン)が設定されて変動演出(演出図柄8の変動表示)が開始されると、当該変動演出の開始に伴って、図53(B)に示すように夜背景画像730が表示されるとともに、特図1保留球数「2」(当該変動開始直前の特図1保留球数「3」)に対応する保留アイコン9a2としてハート保留アイコン(予告表示態様)が表示される。つまり、変動演出の開始時に背景予告と保留アイコン予告が実行される。この場合、遊技者は、演出保留表示領域に表示される保留アイコンのうちどの保留アイコンが夜背景予告の実行契機となる特図保留(特定保留)に対応するのか(ここでは特図1保留球数「2」に対応する第1特図保留が特定保留であること)を判別することができる。このため、夜背景予告及び保留アイコン予告が先読み予告として実行され、夜背景画像730とともに表示されたハート保留アイコン(予告表示態様)に対応する特図保留に基づく変動表示(変動演出)が大当り期待度「高」であることが判明するので、当該特図保留(特定保留)が消化されるまでの複数変動(複数回の変動表示)に亘って大当りへの期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
なお、保留アイコン予告によるハート保留アイコンの表示は、例えば、特定保留に基づく変動表示(変動演出)開始後の所定時期、すなわち、ハート保留アイコンが演出保留表示領域から変動保留表示領域に移動した後の所定時期まで継続されるようにすることができる。また、少なくとも、ハート保留アイコンの表示を開始した変動演出(第4予告演出パターンの設定を受けて開始された変動演出)が終了するまで継続されるようにすることができる。このように、ハート保留アイコン(予告表示態様)の表示期間をある程度確保することで、特定保留の位置を遊技者に漏れなく認識させることが可能となる。
図53(C)は、表示画面7aに夜背景画像730(特別背景画像)が表示されるなか3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示され、第1特図保留の記憶数が「2」であり、かつ、当該変動保留に対応する保留アイコン(アクティブ保留アイコン)9a0が予告表示態様(図4(A)を参照)で表示されている状態を示している。例えば、図52(A)に示す状態から、そのとき(図柄停止時)の特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留が特定保留であることに基づき夜背景予告(保留変化あり)の予告演出パターン(第4予告演出パターン)が設定されて変動演出(演出図柄8の変動表示)が開始されると、当該変動演出の開始に伴って、図53(C)に示すように夜背景画像730が表示されるとともに、アクティブ保留アイコン9a0としてハート保留アイコン(予告表示態様)が表示される。この場合、遊技者は、アクティブ保留アイコン9a0に対応する当該変動保留が夜背景予告の実行契機(特定保留)であることを認識することができる。このため、夜背景予告及び保留アイコン予告が当該変動予告として実行され、現在実行中の変動表示(変動演出)が大当り期待度「高」であることが判明するので、当該変動の大当りへの期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
以上の演出例2によれば、大当り期待度(識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果である可能性)を示唆する予告演出として、表示画面7a(画像表示部)への特別背景画像(所定画像)の表示(背景予告)と、演出保留表示領域及び変動保留表示領域(記憶情報表示部)に表示される保留アイコン(記憶情報)の表示態様の変化(保留アイコン予告)とを含む予告演出(第1予告演出)が実行される場合と、表示画面7a(画像表示部)への特別背景画像(所定画像)の表示(背景予告)を含み、演出保留表示領域及び変動保留表示領域(記憶情報表示部)に表示される保留アイコン(記憶情報)の表示態様の変化(保留アイコン予告)を含まない予告演出(第2予告演出)が実行される場合と、がある。これらの予告演出のうち、特別背景画像の表示(背景予告)は、保留アイコンの表示態様変化(保留アイコン予告)を含む場合(第1予告演出)と、保留アイコンの表示態様変化(保留アイコン予告)を含まない場合(第2予告演出)とで共通(同様)の演出表示となる。つまり、第1予告演出と第2予告演出に共通して実行されるものとなる。これにより、予告演出として表示画面7aに特別背景画像が表示(背景予告が実行)されたときの保留アイコンの表示態様(保留アイコン予告の有無)に遊技者を注目させて興趣を高めることが可能となる。
また、背景予告と保留アイコン予告を含む予告演出(第1予告演出)及び背景予告を含み保留アイコン予告を含まない予告演出(第2予告演出)は、何れも、先読み予告(記憶手段に記憶された取得情報に対する予告演出)として実行される場合と、当該変動予告(実行中の変動表示に対する予告演出)として実行される場合とがある(図52(B)、(C)、図53(B)、(C)を参照)。このため、何れの予告演出によっても、演出保留表示領域に表示された保留アイコンに対応する特図保留(記憶手段に記憶された取得情報)に基づく変動表示や、変動保留表示領域に表示されたアクティブ保留アイコンに対応する変動表示(実行中の変動表示)に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。これにより、予告演出による興趣を効果的に高めることが可能となる。
また、背景予告と保留アイコン予告を含む予告演出(第1予告演出)及び背景予告を含み保留アイコン予告を含まない予告演出(第2予告演出)は、何れも、複数回の変動表示に亘って実行可能である。このため、複数回の変動表示に亘って遊技者の興味を惹くことが可能となる。これにより、第1予告演出や第2予告演出の演出効果を持続させて興趣を高めることが可能となる。
なお、保留アイコン予告を含む背景予告演出パターンに基づく予告演出(第1予告演出)において、変動演出の開始に伴って背景予告及び保留アイコン予告が同じタイミングで実行(開始)されるようにしてもよいし、背景予告が先に実行(開始)されて保留アイコン予告が後に実行(開始)されるようにしてもよい。すなわち、特別背景画像の表示と保留アイコンの表示態様変化とが同じタイミングで実行されるようにしてもよいし、特別背景画像が表示された後に保留アイコンの表示態様が変化するようにしてもよい。
背景予告が先に実行(開始)されて保留アイコン予告が後に実行(開始)されるようにする場合、例えば、背景予告の実行後、所定期間(所定時間)の経過により保留アイコン予告が実行されるようにしたり、特定保留より前(先)に記憶されている複数の特図保留のうち記憶順が先の特図保留の消化(変動表示の開始)に伴い背景予告が実行され、その後、特定保留が消化されるより前の所定時期(変動開始時、変動表示中、変動終了時など)に保留アイコン予告が実行されるようにしたりすることが可能である。このように、背景予告の実行(特定背景画像の表示)から、保留アイコン予告の実行(保留アイコンの表示態様変化)までの間にある程度の時間幅を設けることで、保留アイコン予告を含まない背景予告演出パターンに基づく予告演出(第2予告演出)の存在と相俟って、背景予告後の保留アイコン予告の発生(保留アイコンの表示態様変化)に対する興味を持続させることが可能となる。
上記演出例2では、変動演出の開始に伴って背景予告が実行(特別背景画像が表示)されるものとしていたが、背景予告の実行タイミング、すなわち、表示画面7aに表示される背景画像が通常背景画像から特別背景画像に変化するタイミング(背景変化タイミング)は、変動演出の実行中(変動演出中)や終了時など任意に定めることができる。但し、当該変動保留が特定保留であることに基づいて背景予告が実行される場合、すなわち、当該変動予告として背景予告が実行される場合、この実行タイミングは変動演出の終了時以外のタイミングとされる。背景予告の契機となる特定保留に基づく変動表示(変動演出)が終了したときには、もはや当該変動に対する予告演出は無意味だからである。
上記演出例2では、保留アイコン予告を含む背景予告演出パターンに基づく予告演出(第1予告演出)において、保留アイコン予告が1回実行されるものとしていた。すなわち、保留アイコンの表示態様が通常表示態様(丸保留アイコン)から予告表示態様(ハート保留アイコン)へ1回変化するものとしていた。これに対し、保留アイコンの予告表示態様を複数設け、特定保留に基づく変動表示の終了までに保留アイコン予告が複数回実行される(保留アイコンの表示態様が複数回変化する)ようにしてもよい。
この場合、例えば、演出例1の発光予告やカットイン予告のように、保留アイコンの予告表示態様として、表示色が青色の保留アイコン(「青保留アイコン」ともいう。)と、表示色が緑色の保留アイコン(「緑保留アイコン」ともいう。)と、表示色が赤色の保留アイコン(「赤保留アイコン」ともいう。)と、を設け、各保留アイコンの大当り期待度の関係を「赤保留アイコン>緑保留アイコン>青保留アイコン」とする。そして、保留アイコン予告の予告演出パターン(「保留アイコン予告演出パターン」ともいう。)として、例えば、通常表示態様の保留アイコン(「通常保留アイコン」ともいう。)から青保留アイコンに変化するパターン(通常保留アイコン→青保留アイコン)や、通常保留アイコンから青保留アイコンを経て緑保留アイコンに変化するパターン(通常保留アイコン→青保留アイコン→緑保留アイコン)、通常保留アイコンから緑保留アイコンを経て赤保留アイコンに変化するパターン(通常保留アイコン→緑保留アイコン→赤保留アイコン)など、複数の保留アイコン予告演出パターンを設ける。このような構成のもと、S45065で設定する背景予告演出パターンとして保留アイコン予告を含むパターン(第1予告演出パターン又は第3予告演出パターン)を選択した場合、さらに、上述のような複数の保留アイコン予告演出パターンの中から一の保留アイコン予告演出パターンを、現在の特図保留(取得情報)の記憶状況(特図保留数、特定保留の位置など)に応じて、不図示の保留アイコン予告決定テーブルを用いて選択するように構成する。このような構成により、複数回の保留アイコン予告を含む背景予告演出パターンを設定することが可能となり、当該予告演出パターンに基づいて、1回の背景予告及び複数回の保留アイコン予告を実行することが可能となる。これにより、背景予告を契機に実行される保留アイコン予告の興趣を高めることが可能となる。
なお、複数回の保留アイコン予告を含む背景予告演出パターンに基づいて、背景予告を契機に保留アイコン予告を複数回実行する場合、特定保留の消化又は特定保留に基づく変動表示の終了までに複数回(2回以上)実行するようにすればよい。また、1回の変動表示中(変動演出中)に保留アイコン予告を複数回実行するようにしてもよいし、1回の変動表示につき保留アイコン予告を1回実行するようにしてもよい。1回の変動表示中(変動演出中)に保留アイコン予告を複数回実行する場合、保留アイコン予告の実行回数(保留アイコンの表示態様変化回数)に注目させて変動表示中の興趣を高めることが可能となる。また、1回の変動表示につき保留アイコン予告を1回実行する場合、保留アイコンの表示態様変化が1回の変動表示中に過度に発生するのを回避して、遊技者に煩わしさを感じさせ難くすることが可能となる。
上記演出例2では、背景予告の実行条件(背景予告演出パターンの設定条件)の一つとして、何れの予告演出も実行されていないことを定めていたが、背景予告を除く他の予告演出がされている場合に、背景予告を追加的に(重複して)実行可能としてもよい。例えば、大当り期待度が最も低い保留アイコン予告の実行中に背景予告が追加的に実行(背景予告演出パターンが追加的に設定)されるようにしたり、特別図柄の1回の変動表示中(一の当否判定結果に基づく特別図柄の変動表示中)に演出図柄の変動表示及び停止表示(仮停止)が繰り返される擬似連演出(擬似連予告)の実行中に背景予告が追加的に実行(背景予告演出パターンが追加的に設定)されるようにしたりする等の構成を採ることができる。これにより、同時期に実行される予告演出が多彩になり、より一層興趣を高めることが可能となる。
上記演出例2では、保留アイコン予告を含む予告演出として背景予告(背景予告演出パターン)を例示したが、保留アイコン予告を含む予告演出は背景予告(特別背景画像の表示)に限られず、背景予告以外の予告演出であってもよい。例えば、大当り期待度を示唆するキャラクタ画像(所定画像)を表示するキャラクタ予告や、大当り期待度が相対的に高い高期待度演出の実行(発生)までの残り時間を示すタイマ画像(所定画像)を表示するタイマ予告、大当り期待度を示唆するセリフ画像(所定画像)を表示するセリフ予告等、背景予告以外の予告演出に保留アイコン予告を含む態様(第1予告演出)と含まない態様(第2予告演出)とを設けてもよい。これによっても、上記演出例2のように、大当り期待度の示唆に関連する演出画像(所定画像)が表示されたときの保留アイコンの表示態様(保留アイコン予告の有無)に遊技者を注目させて興趣を高めることが可能となる。
上記演出例2では、背景予告と保留アイコン予告を含む予告演出(第1予告演出)及び背景予告を含み保留アイコン予告を含まない予告演出(第2予告演出)を例示したが、第1予告演出及び第2予告演出は何れも、表示演出による予告(例えば、背景予告や保留アイコン予告など)だけでなく、例えば、所定の効果音を発生させる音演出による予告(音予告)や、電飾部材を発光させる光演出による(光予告)、可動装飾部材を作動させる可動演出による予告(可動予告)等、表示演出以外の演出による予告を含むものであってもよい。
[演出例3]
演出例3は、変動時間45000ms以上の特図変動パターン(図9を参照)に基づいて特別図柄の変動表示が実行される場合の当該変動表示に伴って実行される遊技演出である。この遊技演出は、本パチンコ遊技機1で制御(設定)可能な遊技状態、すなわち、低確低ベース状態(通常遊技状態)、低確高ベース状態(時短状態)、高確高ベース状態(確変状態)の何れの遊技状態においても実行することが可能である。以下では、低確低ベース状態で実行する場合を例に説明する。
本演出例の遊技演出は、前述の特図1変動パターン選択処理(S1208)で変動パターンP1、P2、P4、P5、P8又はP9が選択され、この選択された変動パターンに基づく第1特別図柄の変動開始時(変動開始コマンド受信時)に、前述の変動演出開始処理(S4402)のS4505でSPリーチ演出の変動演出パターンが設定されるとともにS4506でSPリーチ演出に関する予告(「SPリーチ予告」ともいう。)の予告演出パターンが設定され、当該演出パターンに基づいて実行される変動演出及び予告演出である。
本演出例では、変動時間45000ms以上の特図変動パターンが選択された場合に実行可能なSPリーチ演出として、発展演出を含まないSPリーチ演出と、発展演出を含むSPリーチ演出とが設けられている。発展演出とは、SPリーチ演出を含む変動演出(SPリーチ演出の変動演出パターン)の実行期間において、変動開始からリーチ成立を経てSPリーチ演出の演出表示(「SP演出表示」ともいう。)が開始された後の所定タイミング(例えば、SP演出表示の継続(発展)又は終了の分岐タイミング)において当該SP演出表示が終了すると見せかけて、終了せずにSP演出表示(SPリーチ演出)が継続される場合の当該タイミング(分岐点)から先に実行される演出を意味する。
発展演出が実行される場合、遊技者にとっては当該SPリーチ演出(当該変動演出)での大当りへの期待感を引き続き抱くことができ、その期待感はより高まる。このため、発展演出を含むSPリーチ演出は、発展演出を含まないSPリーチ演出に比べ大当り期待度の高い演出であるといえる。
特図1変動パターン選択処理(S1208)で変動パターンP2、P5又はP9(変動時間45000ms)が選択され(図9、図28を参照)、この選択された変動パターンに基づく第1特別図柄の変動表示が開始される場合、すなわち、変動パターンP2、P5又はP9の変動パターン情報を含む変動開始コマンドを受信した場合、変動演出開始処理(S4402)のS4505で(図42を参照)、発展演出を含まないSPリーチ演出が実行される変動演出パターンを設定することが可能となっている。
特図1変動パターン選択処理(S1208)で変動パターンP1、P4又はP8(変動時間75000ms)が選択され(図9、図28を参照)、この選択された変動パターンに基づく第1特別図柄の変動表示が開始される場合、すなわち、変動パターンP1、P4又はP8の変動パターン情報を含む主制御部80からの変動開始コマンドをサブ制御部90が受信した場合、変動演出開始処理(S4402)のS4505で(図42を参照)、発展演出を含むSPリーチ演出が実行される変動演出パターンを設定することが可能となっている。
このように、変動時間45000msの特図変動パターンに対しては発展演出を含まないSPリーチ演出の変動演出パターンが設定可能となっており、変動時間75000msの特図変動パターンに対しては発展演出を含むSPリーチ演出の変動演出パターンが設定可能となっている。このことからも、発展演出を含むSPリーチ演出の方が、発展演出を含まないSPリーチ演出に比べ大当り期待度の高い演出であるといえる。
S4505で設定する変動演出パターン(発展演出を含まないSPリーチ演出の変動演出パターン又は発展演出を含むSPリーチ演出の変動演出パターン)は、前述のように、S4501で取得した変動演出決定用乱数およびS4504でセットした変動演出パターン決定テーブル(図示せず)に基づいて選択(決定)される。
発展演出を含まないSPリーチ演出の変動演出パターン及び発展演出を含むSPリーチ演出の変動演出パターンは、いずれも複数設けることが可能である。この場合、変動演出パターンの種類によってSPリーチ演出や発展演出の演出内容の一部又は全部を異ならせることができる。また、変動演出パターンの種類によって、変動演出開始からリーチ成立を経てSPリーチ演出が開始されるまでの演出内容の一部又は全部を異ならせたり、SPリーチ演出開始までの演出内容(リーチ図柄除く)を各パターン同様(共通)としたりすることができる。
本演出例では、変動演出中(演出図柄8の変動表示中)、リーチ成立後であってSPリーチ演出の開始前(実行前)に、SPリーチ演出の開始(SPリーチへの移行)を示す画像(「SP開始画像」又は「SP移行画像」ともいう。)が表示画面7aに表示される。SP開始画像(SP移行画像)は、実行中の変動演出(当該変動演出)の進行過程において、これからSPリーチ演出が開始される(SPリーチ演出に移行する)こと、すなわち、表示画面7aに表示中の演出表示(演出場面)が、NRリーチ演出の演出表示(「NR演出表示」ともいう。)からSP演出表示に切り換わる(移行する)ことを示す演出画像である。つまり、SP開始画像は、NR演出表示とSP演出表示とを繋げる(SP演出表示に繋がる)演出表示である。
SP開始画像(SP移行画像)は、変動演出中の演出表示(演出場面)の切り換わりを遊技者に認識させることができる内容を含むものであればよく、例えば、表示画面7aの背景全体を一時的に白色背景とするホワイトアウト画像や、背景全体を一時的に黒色背景とするブラックアウト画像、演出図柄の変動表示等の変動演出に係る演出表示(演出画像)の全体を一時的に覆い隠す画像(例えばシャッターや襖を模した画像)、SPリーチ演出のタイトルを示す画像等を、SP開始画像(SP移行画像)とすることができる。
SP開始画像(SP移行画像)の表示は、S4505で設定される変動演出パターンに含まれるものであり、SPリーチ演出の種類(SPリーチ演出が実行される変動演出パターンの種類)によって、SP開始画像の内容を異ならせることができる。
ここで、SPリーチ演出の演出表示(SP演出表示)のことを「特定表示」ともいい、SP演出表示を表示するSPリーチ演出のことを「特定表示演出」ともいう。なお、SPリーチ演出の演出表示(SP演出表示、特定表示)は、演出図柄8(演出識別情報)が大当り態様(特定態様)で停止表示するか否かを演出する演出表示である。
また、発展演出を含まないSPリーチ演出の演出表示(SP演出表示、特定表示)のことを「第1SP演出表示」又は「第1特定表示」ともいい、発展演出を含むSPリーチ演出の演出表示(SP演出表示、特定表示)のことを「第2SP演出表示」又は「第2特定表示」ともいい、発展演出の演出表示のことを「発展演出表示」、「強SP演出表示」又は「特別表示」ともいう。さらに、第1SP演出表示(第1特定表示)を表示するSPリーチ演出(特定表示演出)、すなわち、発展演出を含まないSPリーチ演出のことを「第1SPリーチ演出」又は「第1特定表示演出」ともいい、第2SP演出表示(第2特定表示)を表示するSPリーチ演出(特定表示演出)、すなわち、発展演出を含むSPリーチ演出のことを「第2SPリーチ演出」又は「第2特定表示演出」ともいう。
また、SP開始画像(SP移行画像)のことを「事前表示」ともいい、変動演出においてSPリーチ演出(特定表示演出)の開始前(実行前)に当該SPリーチ演出(特定表示演出)に繋がるSP開始画像(事前表示)を表示する演出のことを「SP開始前演出」又は「事前表示演出」ともいう。
変動演出開始処理(S4402)のS4505で、第1SPリーチ演出(発展演出を含まないSPリーチ演出)が実行される変動演出パターン(「第1SPリーチ変動演出パターン」ともいう。)又は第2SPリーチ演出(発展演出を含むSPリーチ演出)が実行される変動演出パターン(「第2SPリーチ変動演出パターン」ともいう。)が設定された場合、続くS4506でSPリーチ予告の予告演出パターン(「SPリーチ予告演出パターン」ともいう。)が設定される。
SPリーチ予告は、変動演出中のリーチ成立後、SPリーチ演出が開始されるタイミング(SPリーチ演出開始時)、すなわち、SPリーチ演出に移行するタイミング(SPリーチ演出移行時)に実行され得るものであり、これから開始されるSPリーチ演出が発展演出を含む可能性(発展演出の実行可能性)を示唆(予告)する予告演出である。前述のように発展演出を含むSPリーチ演出は、発展演出を含まないSPリーチ演出に比べ大当り期待度が高い演出である。このためSPリーチ予告は、これから開始されるSPリーチ演出の大当り期待度を示唆する予告演出(当該変動予告)であるともいえる。
本演出例のSPリーチ予告は、変動演出中のSPリーチ演出開始(移行)タイミングにおいて所定の予告画像(示唆画像)を表示画面7aに表示し、その予告画像の内容によって、これから開始されるSPリーチ演出が発展演出を含むか否か(SPリーチ演出の大当り期待度)を示唆するように構成される。本演出例では、SPリーチ予告の予告画像(「SPリーチ予告画像」ともいう。)として、図55(C1)、(C2)に示すように、ウインドウ枠の中にキャラクタ(顔)を配した画像が表示されるものとしている。そして、SPリーチ予告画像には、ウインドウ枠内のキャラクタの表示色が青色とされる青予告画像770aと、ウインドウ枠内のキャラクタの表示色が赤色とされる赤予告画像770bとの2種類がある。なお、図55(C1)、(C2)では、表示色の違い(青色と赤色)を示すために、青予告画像770aのキャラクタ(青色で表示されるキャラクタ)を縦線なしで示し、赤予告画像770bのキャラクタ(赤色で表示されるキャラクタ)を縦線ありで示している。
青予告画像770a及び赤予告画像770bは、いずれも、同様のウインドウ枠(表示要素)と、このウインドウ枠内に配される同様のキャラクタ(表示要素)を有している。青予告画像770aと赤予告画像770bとでは、ウインドウ枠の表示要素は何れもキャラクタで同じとされ、キャラクタの表示態様(表示色)が異なるものとされている。このキャラクタ(表示要素)の表示態様の違いにより、2種類のSPリーチ予告画像(青予告画像770a及び赤予告画像770b)を視覚的に区別することが可能となっている。
ここで、SPリーチ予告画像のことを「示唆表示」ともいい、青予告画像のことを「第1示唆表示」ともいい、赤予告画像のことを「第2示唆表示」ともいう。また、SPリーチ予告画像(示唆表示)を表示するSPリーチ予告のことを「示唆表示演出」ともいい、青予告画像(第1示唆表示)を表示するSPリーチ予告(示唆表示演出)のことを「青SPリーチ予告」又は「第1示唆表示演出」ともいい、赤予告画像(第2示唆表示)を表示するSPリーチ予告(示唆表示演出)のことを「赤SPリーチ予告」又は「第2示唆表示演出」ともいう。さらに、SPリーチ予告演出パターンのことを「示唆表示演出パターン」ともいい、青予告画像(第1示唆表示)を表示するSPリーチ予告演出パターンのことを「第1示唆表示演出パターン」ともいい、赤予告画像(第2示唆表示)を表示するSPリーチ予告演出パターンのことを「第2示唆表示演出パターン」ともいう。
なお、SPリーチ予告画像の内容は本演出例に限定されるものではなく、例えば、文字や記号、アイテム等のキャラクタ以外の要素を含む画像をSPリーチ予告画像としてもよく、ウインドウ枠を含まなくてもよい。また、SPリーチ予告の態様も本演出例に限定されるものではなく、例えば、表示画面7aに予告画像を表示する他、盤面ランプ5や枠ランプ66、装飾部材13等のパチンコ遊技機1が備える電飾部材を所定の色で発光させたり、導光板(図示せず)に光を照射して所定の図柄や絵柄等を表示させたり、画像表示装置7(液晶表示装置)とは別に有機ELディスプレイ(図示せず)を設けてこれに所定の図柄や絵柄等を表示させたりする等、その態様は任意である。また、SPリーチ予告やSPリーチ予告画像、SPリーチ予告演出パターンの種類(数)は本演出例に限定されるものではなく、より多くのSPリーチ予告やSPリーチ予告画像、SPリーチ予告演出パターンを設けてもよい。
S4506で設定するSPリーチ予告演出パターンは、例えば、図54に示すSPリーチ予告用の予告演出パターン決定テーブル(「SPリーチ予告決定テーブル」ともいう。)に基づいて決定(選択)することができる。同図に示すSPリーチ予告決定テーブルは、2種類のSPリーチ予告及びSPリーチ予告非実行の各々について、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数(例えば「0~199」)の値を割り当て、前述のS4501で取得される予告演出決定用乱数値に応じて何れかのSPリーチ予告又はSPリーチ予告非実行が決定(選択)されるように構成されるものである。また、特図変動パターンの種類に応じて予告演出決定用乱数の割り当てる値(乱数範囲)を異ならせている。なお、SPリーチ予告演出パターンには、SPリーチ予告を実行しないパターン(SPリーチ予告なし)が含まれているが、SPリーチ予告演出パターンに含めなくてもよい。
図54に示すSPリーチ予告決定テーブルにおいて、青SPリーチ予告(第1示唆表示演出パターン)の選択率は、特図変動パターンがP5又はP9(変動期間45000msの外れ変動パターン)の場合が最も高く、以下、P2(変動期間45000msの大当り変動パターン)、P4又はP8(変動期間75000msの外れ変動パターン)、P1(変動期間75000msの大当り変動パターン)の順で低くなる。
また、赤SPリーチ予告(第2示唆表示演出パターン)の選択率は、特図変動パターンがP1(変動期間75000msの大当り変動パターン)の場合が最も高く、以下、P2(変動期間45000msの大当り変動パターン)、P4又はP8(変動期間75000msの外れ変動パターン)、P5又はP9(変動期間45000msの外れ変動パターン)の順で低くなる。
また、SPリーチ予告非実行(SPリーチ予告なし)の選択率は、特図変動パターンがP5又はP9(変動期間45000msの外れ変動パターン)の場合が最も高く、以下、P4又はP8(変動期間75000msの外れ変動パターン)、P2(変動期間45000msの大当り変動パターン)、P1(変動期間75000msの大当り変動パターン)の順で低くなる。
このSPリーチ予告決定テーブルによれば、発展演出を含まないSPリーチ演出(第1SPリーチ演出)又は発展演出を含むSPリーチ演出(第2SPリーチ演出)が実行される変動演出において、当該変動演出が大当り変動の変動演出である場合には、外れ変動の変動演出である場合に比べ、SPリーチ予告の実行可能性が高くなる(SPリーチ予告が実行されやすくなる)。そして、発展演出を含むSPリーチ演出(第2SPリーチ演出)が実行される変動演出(変動時間75000ms)においてSPリーチ予告が実行される場合、青SPリーチ予告に比べ赤SPリーチ予告の実行可能性が高くなる(赤SPリーチ予告が実行されやすくなる)。一方、発展演出を含まないSPリーチ演出(第1SPリーチ演出)が実行される変動演出(変動時間45000ms)においてSPリーチ予告が実行される場合、赤SPリーチ予告に比べ青SPリーチ予告の実行可能性が高くなる(青SPリーチ予告が実行されやすくなる)。
このため、変動演出中のリーチ成立後、SPリーチ演出開始時にSPリーチ予告が実行される場合には、実行されない場合に比べ大当り期待度が高くなる。そして、SPリーチ予告として赤SPリーチ予告が実行される場合には、発展演出の実行可能性(発展可能性)が相対的に高くなり、大当り期待度も相対的に高くなる。これに対し、SPリーチ予告として青SPリーチ予告が実行される場合には、発展演出の実行可能性(発展可能性)が相対的に低くなり、大当り期待度も相対的に低くなる。
以上のようにして第1SPリーチ変動演出パターン又は第2SPリーチ変動演出パターン、及びSPリーチ予告演出パターンが設定されたことに基づいて実行される変動演出の流れについて、図55~図56を参照しながら説明する。
変動演出開始処理(S4402)により、第1SPリーチ変動演出パターン又は第2SPリーチ変動演出パターン、及びSPリーチ予告演出パターンが設定されて変動演出が開始されると、画像表示装置7の表示画面7aでは演出図柄8の変動表示が開始される。そして、当該変動演出において、図55(A)に示すように、左演出図柄8L(第1停止図柄)及び右演出図柄8R(第2停止図柄)がリーチ図柄で停止してリーチが成立すると、表示画面7aにはNR演出表示が表示される(表示画面7a上でNRリーチ演出が実行される。その後、SPリーチ演出の開始タイミングになると、表示画面7aにはSP開始画像(事前表示)が表示される。つまり、表示画面7a上で事前表示演出(SP開始前演出)が実行される。
本演出例では、図55(B)に示すように、SP開始画像(事前表示)としてホワイトアウト画像760が表示画面7aの画面全体に表示される。ホワイトアウト画像760が表示されると、表示画面7aの画面全体の表示色が白色に変化し、演出図柄8等が視認困難となる。ホワイトアウト画像760が表示画面7aに表示されて画面全体が白色に変化するのを見た遊技者は、これからSPリーチ演出が開始される(SPリーチ演出に移行する)ことを認識することができる。
SPリーチ予告演出パターンとして第1示唆表示演出パターン又は第2示唆表示演出パターンが設定された場合、ホワイトアウト画像760が表示されると、該ホワイトアウト画像760を表示中の表示画面7aに、これから開始されるSPリーチ演出に関する予告画像(示唆表示)としてSPリーチ予告画像が表示される。つまり、表示画面7a上で事前表示演出とともに示唆表示演出(SPリーチ予告)が実行される。
本演出例では、SP開始画像(ホワイトアウト画像760)の手前側にSPリーチ予告画像が表示されるものとしており、そのSPリーチ予告画像として、図55(C1)に示すように青予告画像770aが表示される場合と、図55(C2)に示すように赤予告画像770bが表示される場合とがある。すなわち、前述のS4506で、青SPリーチ予告の予告演出パターン(第1示唆表示演出パターン)が設定された場合には、青SPリーチ予告の実行により青予告画像770aが表示され、赤SPリーチ予告の予告演出パターン(第2示唆表示演出パターン)が設定された場合には、赤SPリーチ予告の実行により赤予告画像770bが表示される。
本演出例では、SP開始画像としてホワイトアウト画像760を画面全体に表示し、そのホワイトアウト画像760の手前側に青予告画像770a又は赤予告画像770bを表示するものとしているため、各予告画像770a、770b(SPリーチ予告画像)の視認性は高くなる。特に、ホワイトアウト画像760とSPリーチ予告画像(青予告画像770a、赤予告画像770b)との表示色のコントラストにより、SPリーチ予告画像が一段と際立つようになり、SPリーチ予告画像の視認性は良好なものとなる。
ホワイトアウト画像760の手前側に表示されたSPリーチ予告画像を見た遊技者は、そのSPリーチ予告画像(SPリーチ予告)の種類(SPリーチ予告画像に含まれるキャラクタの色)によって、発展演出の実行可能性や大当り期待度の推測が可能となる。具体的には、青予告画像770aが表示された場合には、これから開始されるSPリーチ演出において発展演出が実行される可能性(発展可能性)や大当りとなる可能性が高くないことを認識することができる。一方、赤予告画像770bが表示された場合には、これから開始されるSPリーチ演出において発展演出が実行される可能性(発展可能性)や大当りとなる可能性が高いことを認識することができる。
ホワイトアウト画像760及びSPリーチ予告画像(青予告画像770a又は赤予告画像770b)の表示は、それぞれ所定の表示時間(例えば、2~4秒)にしたがって行われる。すなわち、事前表示演出及び示唆表示演出は、それぞれ所定の実行時間(例えば、2~4秒)にしたがって実行される。本演出例では、ホワイトアウト画像760の表示(事前表示演出の実行)を開始し、その数秒後(例えば、0.5~1秒後)にSPリーチ予告画像の表示(示唆表示演出の実行)を開始するものとしている。前述のように、SPリーチ予告演出パターンにはSPリーチ予告非実行のパターンが含まれており、SPリーチ演出開始時にSPリーチ予告画像が表示されないこともある。これに鑑み、SPリーチ演出開始時にホワイトアウト画像760が表示された際、SPリーチ予告画像の表示開始タイミング(示唆表示演出の実行開始タイミング)を遅らせることで、SPリーチ予告画像の表示有無(SPリーチ予告の実行有無)が明らかになるタイミングを遅らせて、遊技者を惹きつけておくためである。一方で、ホワイトアウト画像760の表示終了とともにSPリーチ予告画像の表示も終了するものとしている。つまり、事前表示演出及び示唆表示演出は、それぞれ同時期に終了するものとしている。SPリーチ演出(SP演出表示)を違和感なく開始させるためである。
ホワイトアウト画像760及びSPリーチ予告画像(青予告画像770a又は赤予告画像770b)の表示が終了すると、表示画面7aには、図56(D)に示すようにSP演出表示(特定表示)が表示される。このとき、リーチ状態にある演出図柄8が表示画面7aの縁の方(例えば画面左上)に小さく表示される。そして、SP演出表示の終了タイミングになると、表示画面7aには、図56(E)に示すようにSP演出表示の終了シーン(終了場面)が表示される。
その後、発展演出が実行されない場合、すなわち、SP演出表示が継続しない(発展演出に発展しない)場合には、図56(F1)に示すように、今回のSPリーチ演出の結果、すなわち、当該変動演出の結果を報知する演出(「結果報知演出」ともいう。)が表示画面7aに表示される。結果報知演出は、例えば、前述のSP演出表示の終了シーンを経て今回のSPリーチ演出の結果が外れ又は大当りである旨を報知する演出表示や、演出図柄8が外れ態様又は大当り態様で停止表示(確定停止)する演出表示等、当否判定の結果を遊技者に認識させることが可能な演出とすることができる。結果報知演出の演出表示のことを「結果報知演出表示」ともいう。図56(E)に示すSP演出表示の終了シーンから発展演出に進むことなく図56(F1)に示す結果報知演出に進むのは、前述のS4505で、発展演出を含まないSPリーチ演出の変動演出パターン(変動時間45000ms)が設定された場合である。
これに対し、SP演出表示の終了シーン(終了場面)が表示された後、発展演出が実行される場合、すなわち、SP演出表示が継続する(発展演出に発展する)場合には、図56(F2)に示すように、表示画面7aに発展演出表示(特別表示)が表示される。つまり、表示画面7a上で発展演出が実行される。発展演出表示は、大当りへの期待感がより一層高まる内容の演出表示(強SP演出表示)とされる。そして、図示しない発展演出表示の終了シーンを経て発展演出表示が終了すると、結果報知演出が表示される(図56(F1)を参照)。図56(E)に示すSP演出表示の終了シーンから図56(F2)に示す発展演出に進むのは、前述のS4505で、発展演出を含むSPリーチ演出の変動演出パターン(変動時間75000ms)が設定された場合である。
以上の演出例3によれば、変動演出中におけるリーチ成立後のSPリーチ演出(特定表示演出)の実行前(開始前)に、SP開始画像(事前表示)を表示画面7aに表示するSP開始前演出(事前表示演出)とともに実行されるSPリーチ予告(示唆表示演出)で、SPリーチ予告画像(示唆表示)として赤予告画像770b(第2示唆表示)が表示画面7aに表示された場合には、発展演出を含むSP演出表示(第2特定表示)が表示されるSPリーチ演出(特定表示演出)の実行可能性が高く、大当り期待度(演出図柄8(演出識別情報)が大当り態様(特定態様)で停止表示されることに対する期待度)が高まる。一方、SP開始前演出(事前表示演出)とともに実行されるSPリーチ予告(示唆表示演出)で、SPリーチ予告画像(示唆表示)として青予告画像770a(第1示唆表示)が表示画面7aに表示された場合には、発展演出を含むSP演出表示(第2特定表示)が表示されるSPリーチ演出(特定表示演出)の実行可能性は低く、大当り期待度は低いものとなる。このため、SP開始画像(事前表示)とともにSPリーチ予告画像(示唆表示)が表示されるか否か、すなわち、SP開始前演出(事前表示演出)とともにSPリーチ予告(示唆表示演出)が実行されるか否かに遊技者を注目させることが可能となる。そして、SP開始前演出(事前表示演出)とともにSPリーチ予告(示唆表示演出)が実行された場合には、さらにSPリーチ予告(示唆表示演出)で表示されるSPリーチ予告画像(示唆表示)の種類(青予告画像(第1示唆表示)又は赤予告画像(第2示唆表示))に注目させ、その後のSPリーチ演出(特定表示演出)の展開(第1特定表示と第2特定表示の何れが表示されるのか)に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。これにより、変動演出においてSPリーチ演出(特定表示演出)が実行される場合の演出展開に興味を惹きやすくして、変動演出中の興趣を向上させることが可能となる。
また、SPリーチ予告(示唆表示演出)で表示される青予告画像770a(第1示唆表示)及び赤予告画像770b(第2示唆表示)は、それぞれ同様のウインドウ枠及びキャラクタ(表示要素)を有しており、そのうちキャラクタ(表示要素)の表示色(表示態様)がそれぞれ異なるものとされる(図55(C1)、(C2)を参照)。このため、SPリーチ予告(示唆表示演出)で表示されるSPリーチ予告画像(示唆表示)の内容を遊技者にとって分かりやすいものとし、SPリーチ予告画像(示唆表示)の種類を視覚的に区別しやすくすることが可能となる。これにより、SPリーチ予告(示唆表示演出)が実行されたときのSPリーチ予告画像(示唆表示)の識別性を高めることが可能となる。
また、SP開始前演出(事前表示演出)とともにSPリーチ予告(示唆表示演出)が実行される場合、SP開始前演出で表示されるSP開始画像(事前表示)の手前側に、SPリーチ予告のSPリーチ予告画像(示唆表示)が表示される。このため、SPリーチ予告画像(SPリーチ予告)の視認性をSP開始画像(SP開始前演出)に比して高めることが可能となる。これにより、SP開始前演出(事前表示演出)とともにSPリーチ予告(示唆表示演出)が実行されたときの視覚的な演出効果を高めることが可能となる。
特に、上記演出例3では、SP開始前演出においてSP開始画像(事前表示)としてホワイトアウト画像760を表示するものとし、そのホワイトアウト画像760の手前側に、SPリーチ予告画像としての青予告画像770a又は赤予告画像770bを重ねて表示(重畳表示)するものとしている。このため、ホワイトアウト画像760の白色と、SPリーチ予告画像の青色又は赤色との表示色のコントラストにより、SPリーチ予告画像をより際立たせて見せることが可能となる。このように、SP開始前演出(事前表示演出)とともに実行されるSPリーチ予告(示唆表示演出)において、SP開始画像(事前表示)に比して視認性の高いSPリーチ予告画像(示唆表示)を表示することで、SP開始前演出(事前表示演出)とともにSPリーチ予告(示唆表示演出)が実行されたときのSPリーチ予告画像(示唆表示)の識別性をより高めることが可能となり、視覚的効果に優れた演出が可能となる。
なお、上記演出例3では、SPリーチ予告画像(示唆表示)を構成する青予告画像770a(第1示唆表示)及び赤予告画像770b(第2示唆表示)が、いずれも同様のウインドウ枠(表示要素)と同様のキャラクタ(表示要素)を含む画像とされ、これにより、第1示唆表示及び第2示唆表示がそれぞれ同様の表示要素を有するものとしていた。これに関し、示唆表示を構成する表示要素は、表示画面(液晶画面)に表示される画像に限られず、画像以外の要素としてもよい。例えば、ドット表示器や7セグメント表示器、ハーフミラー、導光板等の光源の発光によって表示される情報や、遊技盤や前面枠等に設けられる装飾体や可動体等の構造物に表示される情報等、視覚を通じて認識できるものであれば、表示要素の種類は特に問わない。
また、上記演出例3では、青予告画像770a(第1示唆表示)と赤予告画像770b(第2示唆表示)とで、それぞれの画像に含まれるキャラクタの表示色を相違させることにより、示唆表示を構成する表示要素の表示態様をそれぞれ異ならせていた。これに関し、表示態様は色(表示色)に限られず、例えば、表示サイズ(大きさ)や表示位置、表示形状等であってもよく、表示態様の種類や内容は特に問わない。
具体的には、例えば、上記演出例3の青予告画像770a(第1示唆表示)及び赤予告画像770b(第2示唆表示)は、いずれもキャラクタ(顔)を含み、そのキャラクタには口をあらわす線が描かれている(図55(C1)、(C2)を参照)。そのキャラクタの口をあらわす線を、一方の予告画像(例えば第1示唆表示)では横一直線とし、他方の予告画像(例えば第2示唆表示)では図55(C1)等に示すように曲線とすることで、各予告画像のキャラクタの表情を相違させて(普通顔と笑顔)、これにより予告画像(示唆表示)を構成する表示要素の表示態様を異ならせることができる。あるいは、各予告画像のウインドウ枠内に表示されるキャラクタの位置を相違させることで、予告画像(示唆表示)を構成する表示要素の表示態様を異ならせることができる。このように表示色以外によっても表示要素の表示態様を異ならせることができる。
以上、本発明の実施形態として実施例及び演出例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
例えば前述の実施例では、始動入球に基づく事前判定について、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。
また前述の実施例では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先消化の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先消化の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留と第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処理、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とを並行して実行可能な制御処理としてもよい。
また前述の実施例では、大当り図柄の種類に基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定するタイプのパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、大入賞口(Vアタッカー)に確変作動口としての特定領域(V領域)を備え、大当り遊技中に遊技球が特定領域を通過(V通過)したか否かに基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定するタイプのパチンコ遊技機(所謂「V確機」)にも本発明を適用することが可能である。あるいは、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口に特定領域(V領域)を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過(V通過)すると大当りとなり、当該V通過に基づき大当り遊技が実行されるタイプのパチンコ遊技機(所謂「1種2種混合機」)にも本発明を適用することも可能である。
また前述の実施例では、確率変動機能の非作動・作動により、大当り確率を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能としていたが、大当り確率の種類(数)はこれに限定されるものではなく、例えば、低確率(第1確率)よりも高く高確率(第2確率)よりも低い中確率(第3確率)等、3種類以上の確率を設定可能としてもよい。さらに、第1低確率と第1高確率(第1確率条件)、第2低確率と第2高確率(第2確率条件)、第3低確率と第3高確率(第3確率条件)など、低確率と高確率との関係を定めた複数種の確率条件を設け、当該複数種の確率条件のうちの何れかを、例えば、遊技機の電源投入時に任意に設定可能(選択可能)としてもよい。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
従来、所定条件の成立に基づいて実行される判定(例えば当否判定)の結果が特定結果(例えば大当り)である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば特別遊技状態)に制御可能な遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技の進行に伴って様々な演出が実行されるようになっており、遊技者は演出を通じて判定の結果を予測したり認識したりする。そのような演出として、代表的には、判定の結果を報知する報知演出や、報知演出による報知の前に判定の結果を示唆する示唆演出が例示できる(例えば、特開2013-66563号公報を参照)。
示唆演出は判定の結果が報知されるまでの興趣を高める上で重要な役割を果たすものであるところ、興趣を高めるためには更なる改善の余地がある。
本参考発明1は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本参考発明1は以下の構成を採用した。
参考発明1-1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて実行される判定の結果が特定結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
前記判定の結果に基づいて演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出には、少なくとも、前記判定の結果を報知する報知演出と、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記判定の結果が前記特定結果である可能性を示唆する示唆演出と、があり、
前記示唆演出には、少なくとも、所定の表示部に表示される画像の内容により前記可能性を示唆する第1示唆演出と、所定の発光部の発光色により前記可能性を示唆する第2示唆演出と、があり、
前記演出実行手段は、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記第1示唆演出と前記第2示唆演出を実行する場合、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出を同時期に実行可能である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、報知演出により判定の結果が報知されるよりも前に、その結果が特定結果である可能性を示唆する示唆演出が実行されるように構成される。示唆演出には、少なくとも、所定の表示部に表示される画像の内容により前記可能性を示唆する第1示唆演出と、所定の発光部の発光色により前記可能性を示唆する第2示唆演出と、があり、これら第1示唆演出と第2示唆演出が同時期に実行され得る。このため、第1示唆演出(画像)と第2示唆演出(発光)とが相乗する演出効果を遊技者に与えることが可能となる。これにより、示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させることが可能となる。
参考発明1-2の遊技機は、前述した参考発明1-1の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記判定の結果が前記特定結果である場合、前記判定の結果が前記非特定結果である場合に比べ、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出を同時期に実行する可能性が高い
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、判定の結果が特定結果である場合には、非特定結果である場合に比べ、第1示唆演出と第2示唆演出が同時期に実行される可能性が高くなるように構成される。このため、遊技者にとっては、報知演出による判定の結果の報知前に第1示唆演出と第2示唆演出が同時期に実行されると、当該報知演出で最終的に報知される判定の結果が特定結果であること(特定結果の導出)に対する期待感が高まることとなる。これにより、特定結果の導出(有利な遊技状態への移行)に対する遊技者の期待感を効果的に煽ることが可能となる。
参考発明1-3の遊技機は、前述した参考発明1-1又は1-2の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記第1示唆演出と前記第2示唆演出を同時期に実行する場合、前記第1示唆演出による前記画像の内容と前記第2示唆演出による前記発光色とを対応させることが可能である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、報知演出による判定の結果の報知前に第1示唆演出と第2示唆演出が同時期に実行される場合、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色とが対応することがあるように構成される。このため、同時期に実行される第1示唆演出と第2示唆演出との関係に遊技者を注目させることが可能となる。これにより、同時期に実行される第1示唆演出(画像)と第2示唆演出(発光)に遊技者の興味を惹きつけて興趣を向上させることが可能となる。なお、第1示唆演出による画像の内容と第2示唆演出による発光色とを対応させるとは、画像の内容と発光色とが一定の関係を満たすようにすることをいう。
参考発明1-4の遊技機は、前述した参考発明1-1から1-3の何れか一つの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記第1示唆演出と前記第2示唆演出を同時期に実行する場合、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出の何れか一方を他方よりも先に終了させることが可能である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、報知演出による判定の結果の報知前に第1示唆演出と第2示唆演出が同時期に実行される場合、第1示唆演出と第2示唆演出の何れか一方が他方よりも先に終了するように構成される。このため、同時期に実行される第1示唆演出と第2示唆演出のうち何れか一方を終了させた後、他方を継続させることが可能となる。これにより、示唆演出の演出効果を持続させることが可能となる。
以上の本参考発明1によれば、示唆演出の演出効果を高め、判定の結果が報知される前の興趣を向上させることが可能である。
(参考発明2)
従来、所定条件の成立により取得された取得情報に基づいて識別情報(例えば特別図柄)の変動表示を行い、変動表示の表示結果が特定表示結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば特別遊技状態)に制御可能な遊技機が知られている。この種の遊技機において、識別情報の変動表示の表示結果が導出表示される前に、その表示結果が特定表示結果である可能性を示唆する予告演出を実行するように構成されたものがある(例えば、特開2016-1237740号公報を参照)。
予告演出は遊技者を飽きさせないようにするための一手法として既に多くの遊技機に採用されており、予告演出を備えた遊技機の興趣を高めるには更なる改善の余地がある。
本参考発明2は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予告演出を備えた遊技機の興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本参考発明2は以下の構成を採用した。
参考発明2-1の遊技機は、
所定条件の成立により取得された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行い、前記変動表示の表示結果が特定表示結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記取得された取得情報を所定の上限数まで記憶可能な記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記取得情報に対応する記憶情報を表示可能な記憶情報表示部と、
画像を表示可能な画像表示部と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記変動表示の表示結果が特定表示結果である可能性を示唆する予告演出として、
前記画像表示部への所定画像の表示と前記記憶情報の表示態様の変化を含む第1予告演出を実行する場合と、
前記画像表示部への所定画像の表示を含み前記記憶情報の表示態様の変化を含まない第2予告演出を実行する場合と、がある
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果である可能性を示唆する予告演出として、第1予告演出が実行される場合と、第2予告演出が実行される場合とがある。第1予告演出は、画像表示部への所定画像の表示と、記憶情報表示部に表示される記憶情報(例えば保留アイコン)の表示態様の変化と、を含むものである。第2予告演出は、画像表示部への所定画像の表示を含み記憶情報の表示態様の変化を含まないものである。このため、画像表示部への所定画像の表示は、第1予告演出と第2予告演出に共通して実行することが可能となる。これにより、予告演出として画像表示部に所定画像が表示されたときの記憶情報の表示態様に遊技者を注目させて興趣を高めることが可能となる。
参考発明2-2の遊技機は、前述した参考発明2-1の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記第1予告演出及び前記第2予告演出をそれぞれ、前記記憶手段に記憶された前記取得情報に対する予告演出として実行する場合と、実行中の前記変動表示に対する予告演出として実行する場合とがある
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、第1予告演出及び第2予告演出は、何れも、記憶手段に記憶された取得情報に対する予告演出として実行される場合と、実行中の変動表示に対する予告演出として実行される場合とがある。このため、第1予告演出と第2予告演出の何れによっても、記憶手段に記憶された取得情報に基づく変動表示や実行中の変動表示に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。これにより、予告演出による興趣を効果的に高めることが可能となる。
参考発明2-3の遊技機は、前述した参考発明2-1又は2-2の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記第1予告演出及び前記第2予告演出をそれぞれ、複数回の前記変動表示に亘って実行することが可能である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、複数回の変動表示に亘って第1予告演出が実行される場合と、複数回の変動表示に亘って第2予告演出が実行される場合とがある。このため、複数回の変動表示に亘って遊技者の興味を惹くことが可能となる。これにより、第1予告演出や第2予告演出の演出効果を持続させて興趣を高めることが可能となる。
参考発明2-4の遊技機は、前述した参考発明2-1から2-3の何れか一つの遊技機において、
前記第1予告演出は、前記所定画像を表示した後、前記記憶情報の表示態様を変化させる演出である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、第1予告演出が実行されると、まず画像表示部に所定画像が表示され、その後、記憶情報の表示態様が変化する。このため、第2予告演出でも表示され得る所定画像の表示後、記憶情報の表示態様が変化するか否かに遊技者を注目させることが可能となる。これにより、所定画像が表示されてからの記憶情報の表示態様変化に対する興味を持続させることが可能となる。
参考発明2-5の遊技機は、前述した参考発明2-1から2-4の何れか一つの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記第1予告演出を実行する場合、1回の前記変動表示につき前記記憶情報の表示態様の変化を1回実行可能である
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、第1予告演出の実行により記憶情報の表示態様が変化する場合、1回の変動表示につき1回変化する。このため、1回の変動表示中に記憶情報の表示態様が変化する回数は1回となる。これにより、記憶情報の表示態様変化が1回の変動表示中に過度に発生することのないようにして、遊技者に煩わしさを感じさせないようにすることが可能となる。
以上の本参考発明2によれば、予告演出を備えた遊技機の興趣を向上させることが可能である。
(参考発明3)
従来、所定条件の成立に基づいて実行される判定(例えば当否判定)の結果が特定結果(例えば大当り)である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば特別遊技状態)に制御可能な遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技の進行に伴って様々な演出が実行されるようになっており、その演出を通じて判定の結果を予告したり報知したりする。そのような演出として、代表的には、演出図柄を変動表示した後に判定の結果に応じた態様で停止表示させる演出(「変動演出」ともいう。)が例示できる(例えば、特開2013-66563号公報を参照)。
変動演出は遊技の興趣を高める上で重要な役割を果たすものであるところ、変動演出中の演出内容には改善の余地がある。
本参考発明3は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、変動演出中の興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本参考発明3は以下の構成を採用した。
参考発明3-1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて実行される判定の結果が特定結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
所定の表示手段を用いて演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定の結果に基づいて、所定の演出識別情報を変動表示した後に停止表示する変動演出を実行可能であり、
前記変動演出において、前記演出識別情報が前記特定結果に応じた特定態様で停止表示するか否を演出する特定表示を表示する特定表示演出を実行可能であり、
前記変動演出において前記特定表示演出を実行する場合の該特定表示演出の実行前に、前記特定表示演出に繋がる所定の事前表示を表示する事前表示演出とともに、前記特定表示演出に関する所定の示唆表示を表示する示唆表示演出を実行可能であり、
前記特定表示には、第1特定表示と、前記第1特定表示よりも前記演出識別情報が前記特定態様で停止表示する可能性の高い第2特定表示と、があり、
前記示唆表示には、第1示唆表示と、前記第1示唆表示と表示態様が異なる第2示唆表示と、があり、
前記第2特定表示を表示する前記特定表示演出が実行される場合には、前記第1示唆表示を表示する前記示唆表示演出よりも、前記第2示唆表示を表示する前記示唆表示演出の方が、前記事前表示演出とともに実行されやすい
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、変動演出中の特定表示演出の実行前に、事前表示演出とともに実行される示唆表示演出で第2示唆表示が表示された場合には、第2特定表示が表示される特定表示演出の実行可能性が高く、演出識別情報が特定態様で停止表示されることに対する期待度が高まる一方、当該示唆表示演出で第1示唆表示が表示された場合には、第2特定表示が表示される特定表示演出の実行可能性は低く、その期待度は低いものとなる。このため、事前表示演出とともに示唆表示演出が実行されるか否かに注目させ、事前表示演出とともに示唆表示演出が実行された場合には、さらに示唆表示演出で表示される示唆表示の種類(第1示唆表示又は第2示唆表示)に注目させ、その後の特定表示演出の展開(第1特定表示と第2特定表示の何れが表示されるのか)に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。これにより、変動演出において特定表示演出が実行される場合の演出展開に興味を惹きやすくして、変動演出中の興趣を向上させることが可能となる。
参考発明3-2の遊技機は、前述した参考発明3-1の遊技機において、
前記第1示唆表示及び前記第2示唆表示は、それぞれ同様の表示要素を有しており、
前記第1示唆表示と前記第2示唆表示とで、前記表示要素の表示態様が異なるものとされる
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、示唆表示演出で表示される第1示唆表示及び第2示唆表示はそれぞれ同様の表示要素を有しており、その表示要素の表示態様が、第1示唆表示と第2示唆表示とで異なるものとされる。このため、示唆表示演出で表示される示唆表示の内容(示唆表示演出の内容)を遊技者にとって分かりやすいものとし、示唆表示の種類を区別しやすくすることが可能となる。これにより、示唆表示演出が実行されたときの示唆表示の識別性を高めることが可能となる。
参考発明3-3の遊技機は、前述した参考発明3-1又は3-2の遊技機において、
前記事前表示演出とともに前記示唆表示演出が実行される場合、前記事前表示の手前側に前記示唆表示が表示される
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、事前表示演出とともに示唆表示演出が実行される場合、事前表示演出で表示される事前表示の手前側に、示唆表示演出の示唆表示が表示される。このため、示唆表示(示唆表示演出)の視認性を事前表示(事前表示演出)に比して高めることが可能となる。これにより、事前表示演出とともに示唆表示演出が実行されたときの視覚的な演出効果を高めることが可能となる。
以上の本参考発明3によれば、変動演出中の興趣を向上させることが可能である。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、4 レール部材、5 盤面ランプ、6 球戻り防止片、7 画像表示装置、7a 表示画面、8 演出図柄、9a 第1演出保留、9b 第2演出保留、9c 第1演出保留表示領域、9d 第2演出保留表示領域、9e 変動保留表示領域、10 センター装飾体、13 装飾部材、16 遊技釘、19 固定入賞装置、20 第1始動口、21 第2始動口、22 可変入賞装置、28 ゲート、30 大入賞口、31 大入賞装置、40 主表示器、41a 第1特別図柄表示器、41b 第2特別図柄表示器、50 遊技機枠、51 前面枠、52 本体枠、53 外枠、60 発射ハンドル、63a 第1演出ボタン、63b 第2演出ボタン、66 枠ランプ、67 スピーカ、80 主制御基板、81 遊技制御用マイコン、90 副制御基板、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板、101 画像制御用マイコン、701 カットイン画像、703 操作促進画像、703a ボタン画像、703b 文字画像、710 昼背景画像、720 夕方背景画像、730 夜背景画像、760 ホワイトアウト画像、770a 青予告画像(SPリーチ予告画像)、770b 赤予告画像(SPリーチ予告画像)。

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づいて実行される判定の結果が特定結果である場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
    前記判定の結果に基づいて演出を実行可能な演出実行手段を備え、
    前記演出には、少なくとも、前記判定の結果を報知する報知演出と、前記報知演出による前記判定の結果の報知前に前記判定の結果が前記特定結果である可能性を示唆する示唆演出と、があり、
    前記示唆演出には、少なくとも、所定の表示部に表示される画像の内容により前記可能性を示唆する第1示唆演出と、所定の発光部の発光色により前記可能性を示唆する第2示唆演出と、がある
    ことを特徴とする遊技機。
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