JP2023142750A - 電動ファン、及び電動航空機 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡素な構造を有し、かつより高い冷却性能を有する電動ファン、及び電動航空機を提供する。【解決手段】電動ファンは、軸線に沿って延びる出力軸、及び軸線を中心とする筒状のハウジングを有する電動機と、この電動機の下流側に設けられた内側ダクトと、出力軸に取り付けられた複数のブレードと、ハウジングの外周面に設けられた複数のフィンを有する冷却部材と、を備える。【選択図】図2
Description
本開示は、電動ファン、及び電動航空機に関する。
近年、電動ファンによって推進力を得る電動航空機の研究開発が盛んに行われている。電動ファンは、電動機と、この電動機によって回転駆動される複数のブレードと、電動機を冷却するための冷却装置と、を主に備えている。例えば下記特許文献1には、冷却装置の一例として、冷却媒体を用いたいわゆる液冷式の機構が開示されている。
しかしながら、上記のように液体の冷却媒体を用いる場合、各部からの漏洩を防止するためのシール装置や、冷却媒体と外気とを熱交換させるための大型の熱交換器等が必要となる。そのため、装置の複雑化とコストアップにつながってしまう。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、より簡素な構造を有し、かつより高い冷却性能を有する電動ファン、及び電動航空機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る電動ファンは、軸線に沿って延びる出力軸、及び前記軸線を中心とする筒状のハウジングを有する電動機と、該電動機の下流側に設けられた内側ダクトと、前記出力軸に取り付けられた複数のブレードと、前記ハウジングの外周面に設けられ、前記内側ダクトの外部に露出する複数のフィンを有する冷却部材と、を備える。
本開示に係る電動航空機は、上記の電動ファンと、該電動ファンが取り付けられる機体と、を備える。
本開示によれば、より簡素な構造を有し、かつより高い冷却性能を有する電動ファン、及び電動航空機を提供することができる。
<第一実施形態>
以下、本開示の第一実施形態に係る電動航空機1、及び電動ファン20について、図1から図4を参照して説明する。
以下、本開示の第一実施形態に係る電動航空機1、及び電動ファン20について、図1から図4を参照して説明する。
(電動航空機の構成)
図1に示すように、電動航空機1は、機体10と、複数の電動ファン20と、を備えている。機体10は、機体本体11と、複数の翼12と、を有する。一例として、機体本体11は、進行方向に延びる流線形をしており、その内部には操縦者や貨客を搭載するための空間が形成されている。また、機体本体11の下部には、不図示の降着脚が取り付けられている。
図1に示すように、電動航空機1は、機体10と、複数の電動ファン20と、を備えている。機体10は、機体本体11と、複数の翼12と、を有する。一例として、機体本体11は、進行方向に延びる流線形をしており、その内部には操縦者や貨客を搭載するための空間が形成されている。また、機体本体11の下部には、不図示の降着脚が取り付けられている。
翼12は、機体本体11の幅方向両側に1つずつ、又は複数ずつ設けられている。翼12は、電動航空機1が水平飛行する際に揚力を発生させるため、翼型の断面形状を有している。さらに、本実施形態では、一例として、この翼12にそれぞれ複数ずつ(2つずつ)の電動ファン20が設けられている。なお、電動ファン20は、翼12ではなく、機体本体11に設けられていてもよい。電動ファン20は、その推力方向を変化させることが可能な状態で支持されている。つまり、垂直離着陸時には、推力方向を鉛直下方とする。一方で、水平飛行時には、推力方向を水平方向とすることが可能である。
(電動ファンの構成)
次いで、電動ファン20の詳細な構成について説明する。図2に示すように、電動ファン20は、電動機21と、内側ダクト22と、外側ダクト23と、プロペラ24と、冷却部材25と、を備えている。
次いで、電動ファン20の詳細な構成について説明する。図2に示すように、電動ファン20は、電動機21と、内側ダクト22と、外側ダクト23と、プロペラ24と、冷却部材25と、を備えている。
電動機21は、出力軸31と、ロータコア32と、ステータコア33と、ハウジング34と、軸受装置35と、を有する。出力軸31は、軸線Oに沿って延びる柱状をなしている。出力軸31は、その延在方向の中途位置で軸受装置35によって軸線O回りに回転可能な状態で支持されている。軸受装置35として具体的には、径方向の荷重を支持するジャーナル軸受、及び軸線O方向の荷重を支持するスラスト軸受がそれぞれ適宜用いられる。
出力軸31の外周面には、ロータコア32が設けられている。ロータコア32は、複数の永久磁石を有する。このロータコア32は、外周側から隙間をあけてステータコア33によって覆われている。ステータコア33は、複数のコイルを有する。コイルに電流を供給することで、当該コイルと永久磁石との間で電磁力が発生し、ロータコア32、及び出力軸31に回転エネルギーが与えられる。つまり、出力軸31が軸線O回りに回転駆動される。
ステータコア33は、ハウジング34によって外周側から覆われている。ハウジング34は、軸線Oを中心とする円筒状をなしている。一例として、ステータコア33は、ハウジング34の内周面に焼き嵌め等によって締り嵌めされた状態で固定されている。
この電動機21の軸線O方向他方側には、内側ダクト22が設けられている。なお、以下の説明では、電動機21から見た内側ダクト22が位置する側を「下流側」と呼び、その反対側である軸線O方向一方側を「上流側」と呼ぶことがある。内側ダクト22は、軸線Oを中心とする円形の断面形状を有する。内側ダクト22は、上流側から下流側に向かうに従って次第に縮径している。内側ダクト22の内部には空間が形成されている。
電動機21、及び内側ダクト22は、外側ダクト23によって外周側から覆われている。外側ダクト23は、一例として、電動機21のハウジング34の外周面から突出する複数のストラット26によって径方向内側から支持されている。ストラット26は、周方向に間隔をあけて複数配列されている。この外側ダクト23と内側ダクト22の間には、空気流路80が形成されている。
電動機21の出力軸31の軸線O方向一方側(上流側)には、プロペラ24が取り付けられている。プロペラ24は、スピナー41と、複数のブレード42と、を有する。スピナー41は、出力軸31の上流側の端部に固定されている。スピナー41は、上流側に向かって凸となる尖頭状をなしている。スピナー41は、軸線O方向から見て円形をなしている。スピナー41の外周面には、周方向に等間隔をあけて配列された複数のブレード42が設けられている。
各ブレード42は、スピナー41の外周面から径方向外側に向かって延びている。各ブレード42は、径方向から見て、翼型の断面形状を有している。また、各ブレード42は、径方向に延びる中心軸回りに捩じれた状態でスピナー41に固定されている(ピッチが付加されている。)。このため、出力軸31の回転に伴ってブレード42が回転すると、上流側から下流側に向かって空気が圧送される。この空気の流れが上述の空気流路80から下流側に放出されることで推力が発生する。
(冷却部材の構成)
電動機21には、冷却部材25が設けられている。冷却部材25は、複数のフィン51を有する。図3に示すように、これらフィン51は、電動機21のハウジング34の外周面から径方向外側に向かって突出している。各フィン51の軸線O方向から見た断面形状は矩形である。このようなフィン51が、周方向に等間隔をあけて複数配列されている。複数のフィン51の径方向の寸法は互いに同一である。また、図4に示すように、各フィン51は、軸線O方向に平行に延びている。
電動機21には、冷却部材25が設けられている。冷却部材25は、複数のフィン51を有する。図3に示すように、これらフィン51は、電動機21のハウジング34の外周面から径方向外側に向かって突出している。各フィン51の軸線O方向から見た断面形状は矩形である。このようなフィン51が、周方向に等間隔をあけて複数配列されている。複数のフィン51の径方向の寸法は互いに同一である。また、図4に示すように、各フィン51は、軸線O方向に平行に延びている。
(作用効果)
近年、電動ファン20によって推進力を得る電動航空機1の研究開発が盛んに行われている。電動機21は、回転駆動すると、その内部抵抗に伴って熱が発生する。この熱が亢進すると、電動機21の正常な運転が阻害されてしまう。そこで、従来の電動ファン20では、電動機21の冷却機構として、冷却媒体を用いたいわゆる液冷式の機構が一般的に用いられていた。
近年、電動ファン20によって推進力を得る電動航空機1の研究開発が盛んに行われている。電動機21は、回転駆動すると、その内部抵抗に伴って熱が発生する。この熱が亢進すると、電動機21の正常な運転が阻害されてしまう。そこで、従来の電動ファン20では、電動機21の冷却機構として、冷却媒体を用いたいわゆる液冷式の機構が一般的に用いられていた。
しかしながら、上記のように液体の冷却媒体を用いる場合、各部からの漏洩を防止するためのシール装置や、冷却媒体と外気とを熱交換させるための大型の熱交換器等が必要となるため、装置の複雑化とコストアップにつながってしまう。そこで、本実施形態では上述のように、フィン51を有する冷却部材25を採用している。
上記構成によれば、冷却部材25のフィン51を介して、電動機21の熱が外部(つまり、大気中)に放散される。言い換えると、ハウジング34を通じてフィン51に伝達された熱が、外気と熱交換することにより、フィン51自体の温度が低下する。したがって、電動機21の熱が電動機21内部に滞留しにくくなる。その結果、電動機21を効率的に冷却することができる。
さらに、上記構成によれば、各フィン51が軸線O方向に延びている。ここで、フィン51の上流側に設けられたブレード42が圧送する空気の流れ方向は、軸線Oに対して傾斜している(転向角を有している。)。この転向角を有する流れが、軸線O方向に延びるフィン51同士の間の空間に流れ込むことで、当該空気の流れ方向が軸線O方向に整流される。つまり、電動ファン20のスラスト方向(推力方向)に向かって空気が整流される。これにより、電動機21を冷却しつつ、電動ファン20のスラスト力をさらに高めることができる。
特に、上記構成によれば、電動機21を冷却するために外部から冷却媒体を供給したり、当該冷却媒体の漏洩を防ぐためのシール部材等を設けたりする必要がない。これにより、さらに簡素な構造のもとで、より高い冷却性能を有する電動ファン20を提供することが可能となる。
以上、本開示の第一実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
<第二実施形態>
次に、本開示の第二実施形態について、図5と図6を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
次に、本開示の第二実施形態について、図5と図6を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態では、フィン151の延びる方向、及び形状が第一実施形態とは異なっている。具体的には、フィン151は、径方向から見て翼型の断面形状を有している。フィン151では、ブレード42の回転方向(図5中の矢印R)の後方側を向く面が腹面61とされ、ブレード42の回転方向前方側を向く面を背面62とされている。腹面61は、回転方向前方側に向かって曲面状に凹んでいる。背面62は、回転方向前方側に向かって凸となるように曲面状に湾曲している。また、フィン151の上流側の端部は円弧状をなしている。一方で、フィン151の下流側の端部は尖頭状をなしている。
このように、フィン151が翼型の断面形状を有することによって、互いに隣接する一対のフィン151同士の間に形成される流路では、上流側から下流側に向かうに従って、流路断面積が一度縮小した後、再度拡大するようになっている。
さらに、フィン151の上流側の端部は、ブレード42が圧送する空気の流れ方向(矢印A)の上流側に向かって延びている。つまり、フィン151同士の間に形成される流路の上流側の領域は、ブレード42が圧送する空気の流れ方向に対して実質的に平行に延びている。一方で、フィン151の下流側の端部は、軸線O方向に実質的に平行に延びている。つまり、フィン151同士の間に形成される流路の下流側の領域は、軸線O方向に対して実質的に平行に延びている。
また、図6に示すように、各フィン151は、軸線O方向から見て矩形の断面形状を有している。つまり、フィン151は、周方向における寸法が径方向の全域で一定である。さらに言い換えると、フィン151は、周方向に厚みを有している。したがって、フィン151は、径方向外側を向く面(外側端面63)を有している。
(作用効果)
上記構成によれば、フィン151の軸線O方向一方側の端部が、ブレード42の圧送する空気の流れ方向の上流側に向かって延びている。これにより、空気の流れが、ブレード42の表面に沿って円滑に流れる状態となる。したがって、当該空気の流れがブレード42の表面で剥離してしまう可能性を低減することができる。また、剥離が生じにくいことから、フィン151同士の間で渦が発生してしまう可能性も低減することができる。その結果、電動機21に対する冷却性能をさらに向上させることが可能となる。
上記構成によれば、フィン151の軸線O方向一方側の端部が、ブレード42の圧送する空気の流れ方向の上流側に向かって延びている。これにより、空気の流れが、ブレード42の表面に沿って円滑に流れる状態となる。したがって、当該空気の流れがブレード42の表面で剥離してしまう可能性を低減することができる。また、剥離が生じにくいことから、フィン151同士の間で渦が発生してしまう可能性も低減することができる。その結果、電動機21に対する冷却性能をさらに向上させることが可能となる。
さらに、フィン151が翼型の断面形状を有することから、フィン151同士の間の間隔が一度縮小した後、再拡大する。これにより、フィン151同士の間の流路は、ディフューザ効果を発生させる。つまり、このフィン151同士の間の流路の下流側で、空気の流速が下がることで動圧が下がるため、静圧を回復させることができる。これにより、フィン151の表面で流れの剥離が生じる可能性をさらに低減することが可能となる。
また、上記構成によれば、フィン151が径方向外側を向く外側端面63を有することから、フィン151の板厚方向の両側(つまり、腹面61と背面62との間)で圧力差が生じる。この圧力差に基づいて、高圧側から低圧側へフィン151を乗り越える空気の流れ(渦)が生じる。この流れによって、フィン151の根元付近の高温の空気が外周側に流れる。このとき、高温の空気は、外周側の低温の外気と熱交換する。その後、熱交換によって低温となった空気は、フィン151を乗り越えて当該フィン151の根元(つまり、ハウジング34の表面)に到達する。ハウジング34の表面に接触した低温の空気は、当該ハウジング34から再び熱を奪う。このような現象が、周方向の全域で連続的に発生する。その結果、フィン151による電動機21の冷却効果をさらに高めることができる。
以上、本開示の第二実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
<第三実施形態>
続いて、本開示の第三実施形態について、図7から図9を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
続いて、本開示の第三実施形態について、図7から図9を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る電動ファン220では、フィン251の形状が異なるとともに、電動機21、及び内側ダクト22の内部に、内部冷却流路90が形成されている。図7に示すように、電動ファン220では、電動機21のハウジング34の上流側の端縁と、ブレード42との間に、径方向に広がる円環状の間隙が形成されている。この間隙は、空気の取入口91とされている。さらに、内側ダクト22の下流側の端部には、空気を外部に排出するための排気口92が形成されている。
ブレード42が圧送した空気の一部は、上記の取入口91を通じて電動機21のハウジング34の内部に流入する。ハウジング34内に流入した空気は、主にロータコア32とステータコア33との間の隙間を通じて下流側へ流れる。この時に、電動機21の熱が空気に伝達される。つまり、電動機21が冷却される。その後、当該空気は内側ダクト22内を流れて排気口92から外部に排出される。以上のような、取入口91から排気口92にかけて空気が流れる流路によって、内部冷却流路90が形成されている。
さらに、図8に示すように、フィン251は、軸線O方向一方側(上流側)から他方側(下流側)に向かうに従って、ブレード42の回転方向後方側から前方側に向かって延びている。言い換えると、径方向から見て、フィン251は、軸線O方向に対して傾斜している。また、フィン251は、この傾斜した方向に直線状に延びている。つまり、フィン251の延在長さの全域にかけて、当該フィン251が軸線Oに対してなす角度は一定である。
(作用効果)
上記構成によれば、フィン251がブレード42の回転方向、及び軸線O方向に対して傾斜していることから、当該フィン251同士の間の流路を通過した空気の流れ(図8中の矢印A)には、周方向成分(図8中の矢印Vt)が含まれた状態となる。言い換えると、この空気の流れは、軸線Oを中心として螺旋状に旋回しながら下流側に流れる。
上記構成によれば、フィン251がブレード42の回転方向、及び軸線O方向に対して傾斜していることから、当該フィン251同士の間の流路を通過した空気の流れ(図8中の矢印A)には、周方向成分(図8中の矢印Vt)が含まれた状態となる。言い換えると、この空気の流れは、軸線Oを中心として螺旋状に旋回しながら下流側に流れる。
ここで、上述のように、内側ダクト22の外周面が軸線O方向他方側(下流側)に向かって縮径している。このため、図9中のグラフに示すように、当該内側ダクト22の外周面を流れる空気の速度の周方向成分は、角運動量保存則に基づいて、軸線O方向他方側(下流側)に向かうに従って次第に大きくなる。その結果、同じく図9中のグラフに示すように、排気口92の周囲では動圧が上がり、静圧が下がる。つまり、排気口92の周囲の静圧が取入口91の周囲の静圧よりも低くなる。これにより、取入口91から電動機21の内部(内部冷却流路90)を通って排気口92に向かう空気の流れを円滑に形成することができる。その結果、フィン251による冷却効果に加えて、内部冷却流路90による冷却効果をも両立させることが可能となる。したがって、電動機21をさらに効率的に冷却することが可能となる。
以上、本開示の第三実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
<各実施形態に共通する変形例>
次いで、各実施形態に共通する変形例について、図10から図13を参照してそれぞれ説明する。
次いで、各実施形態に共通する変形例について、図10から図13を参照してそれぞれ説明する。
上記の各実施形態では、冷却部材25のフィン51が周方向に等間隔をあけて配列されている例について説明した。しかしながら、図10に示すように、周方向の一部の領域で、フィン51同士の間の間隔を他の領域よりも狭くする構成を採ることが可能である。より具体的には、図10の例では、電動ファン20の周方向のうち、機体10(翼12)に接する領域で、フィン51同士の間の間隔がより狭くなっている。
ここで、電動ファン20に取り込まれる空気の流速は、機体10に阻害されてしまうことから、当該機体10に接する周方向の一部で特に低くなる傾向にある。上記構成によれば、このように流速の低い領域でフィン51同士の間の間隔が狭くなっている。これにより、流速が低い領域でも多数のフィン51によって冷却性能を補完することが可能となる。その結果、周方向における冷却性能の不均一を解消することができる。
さらに、上記の各実施形態では、フィン51が軸線O方向から見て矩形の断面形状を有する冷について説明した。つまり、フィン51の径方向外側に平坦状の外側端面63が形成されている例について説明した。しかしながら、図11に示すように、外側端面263が径方向外側に向かって凸となるように円弧状をなしていてもよい。この構成によれば、第二実施形態で説明したように、フィン51の外側端面263で形成される渦をさらに成長させることができる。これにより、フィン51による冷却効果をより一層高めることが可能となる。
また、フィン51の断面形状は、上述のもののみに限定されず、図12や図13に示す形状を採ることが可能である。図12の例では、フィン51が等脚台形状の断面形状を有している。図13の例では、フィン51が二等辺三角形状の断面形状を有している。この他、図示は省略するが、フィン51が不等辺三角形状の断面形状を有していてもよい。
<付記>
各実施形態に記載の電動ファン20、及び電動航空機1は、例えば以下のように把握される。
各実施形態に記載の電動ファン20、及び電動航空機1は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る電動ファン20は、軸線Oに沿って延びる出力軸31、及び前記軸線Oを中心とする筒状のハウジング34を有する電動機21と、該電動機21の下流側に設けられた内側ダクト22と、前記出力軸31に取り付けられた複数のブレード42と、前記ハウジング34の外周面に設けられた複数のフィン51を有する冷却部材25と、を備える。
上記構成によれば、冷却部材25のフィン51を介して、電動機21の熱が外部に放散される。これにより、電動機21を効率的に冷却することができる。
(2)第2の態様に係る電動ファン20は、(1)の電動ファン20であって、前記複数のフィン51は、前記軸線Oに対する径方向外側に突出するとともに、前記軸線O方向に延び、周方向に間隔をあけて配列されている。
上記構成によれば、フィン51が軸線O方向に延びていることから、ブレード42が圧送する空気の流れが軸線O方向に整流される。これにより、電動機21を冷却しつつ、電動ファン20のスラスト力をさらに高めることができる。
(3)第3の態様に係る電動ファン20は、(1)の電動ファン20であって、前記フィン51の前記軸線O方向一方側の端部は、前記ブレード42が圧送する空気の流れ方向の上流側に向かって延び、前記フィン51の前記軸線O方向他方側の端部は、前記軸線O方向に延びており、前記フィン51は、径方向から見て、前記ブレード42の回転方向後方側を腹面61とし、前記ブレード42の回転方向前方側を背面62とする翼型の断面形状を有する。
上記構成によれば、フィン51の軸線O方向一方側の端部が、ブレード42の圧送する空気の流れ方向の上流側に向かって延びていることから、当該空気の流れがフィン51の表面で剥離してしまう可能性を低減することができる。さらに、フィン51が翼型の断面形状を有することから、フィン51同士の間の間隔が一度縮小した後、再拡大する。これにより、下流側で静圧を回復させることができる。これにより、フィン51の表面で剥離が生じる可能性をさらに低減することが可能となる。
(4)第4の態様に係る電動ファン20は、(1)の電動ファン20であって、前記内側ダクト22は、前記軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って次第に縮径し、前記ハウジング34には、前記ブレード42が圧送した空気を前記電動機21に向かって取り入れる取入口91が形成され、前記内側ダクト22の前記軸線O方向他方側の端部には、前記取入口91を通じて流通した空気を排出する排気口92が形成され、前記フィン51は、前記軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って、前記ブレード42の回転方向後方側から前方側に向かって延びている。
上記構成によれば、フィン51がブレード42の回転方向に対して傾斜していることから、当該フィン51を通過した空気には、周方向成分が含まれた状態となる。さらに、内側ダクト22が軸線O方向他方側に向かって縮径していることから、当該内側ダクト22の外周面を流れる空気の速度の周方向成分は、軸線O方向他方側に向かうに従って次第に大きくなる。その結果、排気口92の周囲の静圧が取入口91の周囲の静圧よりも低くなる。これにより、取入口91から電動機21の内部を通って排気口92に向かう空気の流れを形成することができる。その結果、電動機21をさらに効率的に冷却することが可能となる。
(5)第5の態様に係る電動ファン20は、(1)から(4)のいずれか一態様に係る電動ファン20であって、前記フィン51は、径方向外側を向く外側端面63を有する。
上記構成によれば、フィン51が径方向外側を向く外側端面63を有することから、フィン51の板厚方向の両側で圧力差が生じる。この圧力差に基づいて、高圧側から低圧側へフィン51を乗り越える空気の流れ(渦)が生じる。この流れによって、フィン51の根元付近の高温の空気が外周側の低温の外気と熱交換される。その結果、フィン51による冷却効果をさらに高めることができる。
(6)第6の態様に係る電動ファン20は、(5)の電動ファン20であって、前記外側端面63は、径方向外側に向かって凸となるように円弧状をなしている。
上記構成によれば、フィン51の外側端面63で形成される渦をさらに成長させることができる。これにより、フィン51による冷却効果をより一層高めることが可能となる。
(7)第7の態様に係る電動航空機1は、(1)の電動ファン20と、該電動ファン20が取り付けられる機体10と、を備える。
上記構成によれば、電動ファン20が高い冷却性能を有することから、電動航空機1の航続性能やライフサイクルを長期化させることが可能となる。
(8)第8の態様に係る電動航空機1は、(7)の電動航空機1であって、前記電動ファン20における前記機体10に接する周方向の一部の領域では、他の領域に比べて、前記フィン51同士の間の間隔が狭くなっている。
ここで、電動ファン20に取り込まれる空気の流速は、機体10に接する周方向の一部で特に低くなる傾向にある。上記構成によれば、このように流速の低い領域でフィン51同士の間の間隔が狭くなっている。これにより、周方向における冷却性能の不均一を解消することができる。
1…電動航空機
10…機体
11…機体本体
12…翼
20…電動ファン
21…電動機
22…内側ダクト
23…外側ダクト
24…プロペラ
25…冷却部材
26…ストラット
31…出力軸
32…ロータコア
33…ステータコア
34…ハウジング
35…軸受装置
41…スピナー
42…ブレード
51…フィン
61…腹面
62…背面
63…外側端面
80…空気流路
90…内部冷却流路
91…取入口
92…排気口
151…フィン
220…電動ファン
251…フィン
263…外側端面
O…軸線
10…機体
11…機体本体
12…翼
20…電動ファン
21…電動機
22…内側ダクト
23…外側ダクト
24…プロペラ
25…冷却部材
26…ストラット
31…出力軸
32…ロータコア
33…ステータコア
34…ハウジング
35…軸受装置
41…スピナー
42…ブレード
51…フィン
61…腹面
62…背面
63…外側端面
80…空気流路
90…内部冷却流路
91…取入口
92…排気口
151…フィン
220…電動ファン
251…フィン
263…外側端面
O…軸線
Claims (8)
- 軸線に沿って延びる出力軸、及び前記軸線を中心とする筒状のハウジングを有する電動機と、
該電動機の下流側に設けられた内側ダクトと、
前記出力軸に取り付けられた複数のブレードと、
前記ハウジングの外周面に設けられた複数のフィンを有する冷却部材と、
を備える電動ファン。 - 前記複数のフィンは、前記軸線に対する径方向外側に突出するとともに、前記軸線方向に延び、周方向に間隔をあけて配列されている請求項1に記載の電動ファン。
- 前記フィンの前記軸線方向一方側の端部は、前記ブレードが圧送する空気の流れ方向の上流側に向かって延び、前記フィンの前記軸線方向他方側の端部は、前記軸線方向に延びており、前記フィンは、径方向から見て、前記ブレードの回転方向後方側を腹面とし、前記ブレードの回転方向前方側を背面とする翼型の断面形状を有する請求項1に記載の電動ファン。
- 前記内側ダクトは、前記軸線方向一方側から他方側に向かうに従って次第に縮径し、
前記ハウジングには、前記ブレードが圧送した空気を前記電動機に向かって取り入れる取入口が形成され、前記内側ダクトの前記軸線方向他方側の端部には、前記取入口を通じて流通した空気を排出する排気口が形成され、
前記フィンは、前記軸線方向一方側から他方側に向かうに従って、前記ブレードの回転方向後方側から前方側に向かって延びている請求項1に記載の電動ファン。 - 前記フィンは、径方向外側を向く外側端面を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の電動ファン。
- 前記外側端面は、径方向外側に向かって凸となるように円弧状をなしている請求項5に記載の電動ファン。
- 請求項1に記載の電動ファンと、
該電動ファンが取り付けられる機体と、
を備える電動航空機。 - 前記電動ファンにおける前記機体に接する周方向の一部の領域では、他の領域に比べて、前記フィン同士の間の間隔が狭くなっている請求項7に記載の電動航空機。
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PCT/JP2022/042817 WO2023181490A1 (ja) | 2022-03-25 | 2022-11-18 | 電動ファン、及び電動航空機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022049807A JP2023142750A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 電動ファン、及び電動航空機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023142750A true JP2023142750A (ja) | 2023-10-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022049807A Pending JP2023142750A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 電動ファン、及び電動航空機 |
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JP2021195883A (ja) * | 2020-06-11 | 2021-12-27 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 電動送風機 |
-
2022
- 2022-03-25 JP JP2022049807A patent/JP2023142750A/ja active Pending
- 2022-11-18 WO PCT/JP2022/042817 patent/WO2023181490A1/ja unknown
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