JP2023141717A - 光学積層体及び円偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる光学積層体及び円偏光板を提供する。【解決手段】光学積層体10は、液晶化合物が配向した配向液晶層11、光学層12、及び配向液晶層11と光学層12とを接着する接着剤層13を備える。光学積層体10は、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験前後の波長550nmにおける面内レターデーションの変化率が0.50%以下である。光学積層体10は、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験後において、配向液晶層11側から光を入射した際の反射光の彩度c*={(a*)2+(b*)2}1/2が、0.25以下であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、光学積層体及び円偏光板に関する。
液晶表示装置の光学補償、有機EL表示装置の外光反射防止等の機能を有する光学積層体(光学異方性素子)として、液晶化合物が所定方向に配向した配向液晶層を備える光学積層体が用いられている。配向液晶層を備える光学積層体は、ポリマーの延伸フィルムに比べて複屈折Δnが大きいため、画像表示装置(より具体的には、液晶表示装置、有機EL表示装置等)の薄型化や軽量化に有利である。画像表示装置においては、光学積層体は、粘着剤又は接着剤を介して偏光子等と一体積層した積層板として、有機ELパネルや液晶表示パネルに貼り合わせられている(例えば、特許文献1参照)。
液晶化合物は、支持体上に塗布する際のせん断力や配向膜の配向規制力等により、所定方向に配向させることが可能であり、液晶化合物を配向させることにより、種々の光学異方性を有する光学積層体が得られる。例えば、正の屈折率異方性を有するネマチック液晶分子を支持体面に平行に配向させたホモジニアス配向液晶層は、nx>ny=nzの屈折率異方性を有するポジティブAプレートとして利用できる。なお、本明細書において、「nx」は、光学層(配向液晶層等)の面内における遅相軸方向の屈折率を表す。また、本明細書において、「ny」は、光学層(配向液晶層等)の面内における上記遅相軸方向と直交する方向の屈折率を表す。また、本明細書において、「nz」は、光学層(配向液晶層等)の厚み方向における屈折率を表す。
サーモトロピック液晶を用いる場合は、液晶化合物を含む溶液(液晶性組成物)を支持体上に塗布し、組成物中に含まれる液晶化合物が液晶状態となるように加熱して液晶化合物を配向させる。液晶性組成物が光重合性を有する液晶化合物(液晶モノマー)を含む場合は、液晶化合物を配向させた後、光照射により液晶性組成物を硬化させることにより、配向状態が固定される。
特開2015-7700号公報
画像表示装置は、より高い耐久性が要求されるようになっており、画像表示装置を構成する光学部材は、高湿環境に長時間暴露された場合でも、反射光の色付きを抑制できることが求められている。
かかる課題に鑑み、本発明は、高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる光学積層体及び円偏光板を提供することを目的とする。
本発明に係る光学積層体は、液晶化合物が配向した配向液晶層、光学層、及び前記配向液晶層と前記光学層とを接着する接着剤層を備え、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験前後の波長550nmにおける面内レターデーションの変化率が、0.50%以下である。
本発明に係る光学積層体の一実施形態では、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験後において、前記配向液晶層側から光を入射した際の反射光の彩度c={(a+(b1/2が、0.25以下である。
本発明に係る光学積層体の一実施形態では、前記配向液晶層の波長450nmにおける面内レターデーションをRe(450)とし、前記配向液晶層の波長550nmにおける面内レターデーションをRe(550)とし、前記配向液晶層の波長650nmにおける面内レターデーションをRe(650)としたとき、Re(450)/Re(550)≦1.00、Re(650)/Re(550)≧1.00、及び100nm<Re(550)<160nmを満たす。
本発明に係る光学積層体の一実施形態では、前記光学層の面内における遅相軸方向の屈折率をnxとし、前記光学層の面内における前記遅相軸方向と直交する方向の屈折率をnyとし、前記光学層の厚み方向における屈折率をnzとしたとき、nz>nx≧nyを満たす。
本発明に係る円偏光板は、本発明に係る光学積層体と偏光子とを有する。
本発明によれば、高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる光学積層体及び円偏光板を提供できる。
本発明に係る光学積層体の一例を示す断面図である。 本発明に係る光学積層体の他の例を示す断面図である。 本発明に係る円偏光板の一例を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本明細書中に記載された学術文献及び特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
まず、本明細書中で使用される用語について説明する。層状物(より具体的には、配向液晶層、光学層、接着剤層、粘着剤層、偏光子、支持体等)の「主面」とは、層状物の厚み方向に直交する面をさす。層状物の厚みは、層状物を厚み方向に切断した断面を電子顕微鏡で観察し、断面画像から無作為に測定箇所を10箇所選択し、選択した10箇所の測定箇所の厚みを測定して得られた10個の測定値の算術平均値である。
「面内レターデーション」は、温度23℃の雰囲気下において測定した値である。以下、面内レターデーションを、単に「Re」と記載することがある。また、波長450nmにおける面内レターデーション、波長550nmにおける面内レターデーション、及び波長650nmにおける面内レターデーションを、それぞれ、「Re(450)」、「Re(550)」、及び「Re(650)」と記載することがある。
「彩度c」とは、CIE 1976 L色空間のクロマティック指数a及びbを用いて、式「彩度c={(a+(b1/2」で算出される値である。彩度cは、色付きの度合いを表し、cが0の場合は無彩色であり、cが大きいほど色付きが大きい。
「屈折率」とは、温度23℃の雰囲気下における波長550nmの光に対する屈折率をいう。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。また、化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰り返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、アクリレート及びメタクリレートを包括的に「(メタ)アクリレート」と総称する場合がある。また、アクリロイル及びメタクリロイルを包括的に「(メタ)アクリロイル」と総称する場合がある。
以下の説明において参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、説明の都合上、後に説明する図面において、先に説明した図面と同一構成部分については、同一符号を付して、その説明を省略する場合がある。
<第1実施形態:光学積層体>
本発明の第1実施形態に係る光学積層体は、液晶化合物が配向した配向液晶層、光学層、及び配向液晶層と光学層とを接着する接着剤層を備え、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験前後のRe(550)の変化率が0.50%以下である。
以下、温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験を、単に「加湿環境試験」と記載することがある。また、加湿環境試験前後のRe(550)の変化率を、単に「Re変化率」と記載することがある。Re変化率は、加湿環境試験前のReをRe1とし、加湿環境試験後のReをRe2とした場合に、式「Re変化率=100×|Re2-Re1|/Re1」に従って算出される。なお、|Re2-Re1|は、Re2とRe1との差の絶対値を表す。
第1実施形態に係る光学積層体は、Re変化率が0.50%以下であるため、高湿環境下において光学特性の変化が比較的小さい。このため、第1実施形態に係る光学積層体によれば、高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる。
第1実施形態において、高湿環境に長時間暴露された際の反射光の色付きをより抑制するためには、Re変化率が、0.45%以下であることが好ましく、0.40%以下であることがより好ましく、0.35%以下であることが更に好ましい。なお、Re変化率の下限は、特に限定されず、例えば0.00%であってもよい。Re変化率は、例えば、配向液晶層と光学層とを接着する際の接着剤の配合組成を変更することにより調整できる。
第1実施形態において、高湿環境に長時間暴露された際の反射光の色付きをより抑制するためには、加湿環境試験後において配向液晶層側から光を入射した際の反射光の彩度cが、0.25以下である光学積層体が好ましく、0.23以下である光学積層体がより好ましい。なお、上記反射光の彩度cの下限は、特に限定されず、例えば0.00であってもよい。以下、加湿環境試験後において配向液晶層側から光を入射した際の反射光の彩度cを、単に「反射光彩度」と記載することがある。反射光彩度は、例えば、配向液晶層と光学層とを接着する際の接着剤の配合組成を変更することにより調整できる。
以下、第1実施形態に係る光学積層体の構成について、図面を参照しながら詳述する。図1は、第1実施形態に係る光学積層体の一例を示す断面図である。図1に示す光学積層体10は、液晶化合物が配向した配向液晶層11、光学層12、及び配向液晶層11と光学層12とを接着する接着剤層13を備え、Re変化率が0.50%以下である。
第1実施形態に係る光学積層体は、配向液晶層、光学層及び接着剤層以外の構成要素を備えていてもよい。例えば、第1実施形態に係る光学積層体は、図2に示す光学積層体20のように粘着剤層を備える光学積層体であってもよい。図2に示す光学積層体20は、光学積層体10の構成に加え、配向液晶層11の接着剤層13側とは反対側の主面11aに粘着剤層21を備える。
粘着剤層21を構成する粘着剤は特に制限されず、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系ポリマー、ゴム系ポリマー等をベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤等の、透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性とを示し、耐候性や耐熱性等に優れる粘着剤が好ましい。粘着剤層21の厚みは、被着体の種類等に応じて適宜設定され、例えば、3μm以上300μm以下である。
配向液晶層11上への粘着剤層21の積層は、例えば、予めシート状に形成された粘着剤を、配向液晶層11の表面に貼り合わせることにより行われる。また、配向液晶層11上に粘着剤組成物を塗布した後、溶媒の乾燥、架橋、光硬化等を行って粘着剤層21を形成してもよい。配向液晶層11と粘着剤層21との接着力(投錨力)を高めるために、配向液晶層11の表面に、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理や易接着剤層を形成した後、粘着剤層21を積層してもよい。
図2に示すように、粘着剤層21の表面には、はく離ライナー22が仮着されていることが好ましい。図2では、粘着剤層21の配向液晶層11側とは反対側の主面21aにはく離ライナー22が仮着されている。はく離ライナー22は、例えば、粘着剤付きの光学積層体20を後述する偏光板101(図3参照)と貼り合わせるまでの間、粘着剤層21の表面を保護する。はく離ライナー22の構成材料としては、アクリル、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等から形成されたプラスチックフィルムが好適に用いられる。はく離ライナー22の厚みは、例えば、5μm以上200μm以下である。はく離ライナー22の表面には、離型処理が施されていることが好ましい。離型処理に使用される離型剤としては、シリコーン系材料、フッ素系材料、長鎖アルキル系材料、脂肪酸アミド系材料等が挙げられる。
図2に示す光学積層体20のRe変化率を測定する際は、はく離ライナー22をはく離した後、露出した粘着剤層21に、例えばガラス板を貼り合わせて得られた積層体について、加湿環境試験前後のRe(550)の変化率を測定する。図2に示す光学積層体20についても、Re変化率は0.50%以下である。
以上、第1実施形態に係る光学積層体の構成について図面を参照しながら説明したが、本発明の光学積層体は、上述した実施形態に限定されない。例えば、本発明の光学積層体では、画像表示セル(図示せず)に貼り合わせるために、光学層12の接着剤層13側とは反対側の主面に粘着剤層(図示せず)が積層されていてもよく、当該粘着剤層の表面にはく離ライナー(図示せず)が仮着されていてもよい。
次に、第1実施形態に係る光学積層体の要素について説明する。
[配向液晶層]
配向液晶層11を構成する液晶化合物としては、棒状液晶化合物及び円盤状液晶化合物等が挙げられる。ホモジニアス配向性の観点から、液晶化合物としては棒状液晶化合物が好ましい。棒状液晶化合物は、ポリマーであってもよい。例えば、棒状液晶化合物は、液晶ポリマー(より具体的には、主鎖型液晶ポリマー、側鎖型液晶ポリマー等)であってもよく、重合性液晶化合物の重合物であってもよい。重合前の液晶化合物(モノマー)が液晶性を示すものであれば、重合後は液晶性を示さないものであってもよい。
液晶化合物は、加熱により液晶性を発現するサーモトロピック液晶であることが好ましい。サーモトロピック液晶は、温度変化に伴って、結晶相と液晶相と等方相との間で相転移を生じる。液晶化合物は、ネマチック液晶、スメクチック液晶、及びコレステリック液晶のいずれでもよい。ネマチック液晶にカイラル剤を添加してコレステリック配向性を持たせてもよい。
サーモトロピック性を示す棒状液晶化合物としては、アゾメチン系化合物、アゾキシ系化合物、シアノビフェニル系化合物、シアノフェニルエステル系化合物、安息香酸エステル系化合物、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル系化合物、シアノフェニルシクロヘキサン系化合物、シアノ置換フェニルピリミジン系化合物、アルコキシ置換フェニルピリミジン系化合物、フェニルジオキサン系化合物、トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル系化合物等が挙げられる。
重合性液晶化合物としては、例えば、ポリマーバインダーを用いて棒状液晶化合物の配向状態を固定可能とした重合性液晶化合物、重合により液晶化合物の配向状態を固定可能とした重合性官能基を有する重合性液晶化合物等が挙げられる。この中でも、光重合性官能基を有する光重合性液晶化合物が好ましい。
光重合性液晶化合物(液晶モノマー)は、1分子中にメソゲン基と少なくとも1つの光重合性官能基とを有する。液晶モノマーが液晶性を示す温度(液晶相転移温度)は、40℃以上200℃以下であることが好ましく、50℃以上150℃以下であることがより好ましく、55℃以上100℃以下であることが更に好ましい。
液晶モノマーのメソゲン基としては、ビフェニル基、フェニルベンゾエート基、フェニルシクロヘキサン基、アゾキシベンゼン基、アゾベンゼン基、フェニルピリミジン基、ジフェニルアセチレン基、ジフェニルベンゾエート基、ビシクロヘキサン基、シクロヘキシルベンゼン基、ターフェニル基等の環状構造が挙げられる。これらの環状単位の末端は、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等で置換されていてもよい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、ビニルエーテル基等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。液晶モノマーは、1分子中に2以上の光重合性官能基を有するものが好ましい。2以上の光重合性官能基を含む液晶モノマーを用いることにより、光硬化後の液晶層に架橋構造が導入されるため、光学積層体の耐久性が向上する傾向がある。
液晶モノマーとしては、任意の適切な液晶モノマーが採用され得る。例えば、国際公開第00/37585号、米国特許第5211877号、米国特許第4388453号、国際公開第93/22397号、欧州特許第0261712号、独国特許第19504224号、独国特許第4408171号、英国特許第2280445号、特開2017-206460号公報、国際公開第2014/126113号、国際公開第2016/114348号、国際公開第2014/010325号、特開2015-200877号公報、特開2010-31223号公報、国際公開第2011/050896号、特開2011-207765号公報、特開2010-31223号公報、特開2010-270108号公報、国際公開第2008/119427号、特開2008-107767号公報、特開2008-273925号公報、国際公開第2016/125839号、特開2008-273925号公報等に記載の化合物を、液晶モノマーとして使用できる。液晶モノマーの選択により、複屈折の発現性や、Reの波長分散を調整することもできる。
また、配向液晶層11を構成する液晶化合物として、逆波長分散性を示す液晶化合物を用いてもよい。逆波長分散性を示す液晶化合物としては、例えば、特開2020-147749号公報に記載の逆波長分散性を示す重合性化合物が挙げられる。逆波長分散性を示す液晶化合物を用いると、可視光全域にわたって光学特性の最適化が容易となる。配向液晶層11を構成する液晶化合物として逆波長分散性を示す液晶化合物を用いると、例えば、下記式(I)、下記式(II)及び下記式(III)の全てを満たす配向液晶層11が得られる。
Re(450)/Re(550)≦1.00・・・(I)
Re(650)/Re(550)≧1.00・・・(II)
100nm<Re(550)<160nm・・・(III)
以下、式(I)、式(II)及び式(III)の全てを満たす配向液晶層を、「逆波長分散配向液晶層」と記載することがある。一般に、逆波長分散配向液晶層は、光学特性の最適化が容易であり、光漏れ等も生じにくくなるが、高湿環境に長時間暴露された場合の反射光の色付きが大きくなる傾向がある。第1実施形態では、配向液晶層11として逆波長分散配向液晶層を用いても、高湿環境に長時間暴露された際の反射光の色付きを抑制できる。
配向液晶層11を形成する場合は、例えば、上述した液晶化合物を含む溶液(液晶性組成物)を支持体上に塗布し、組成物中に含まれる液晶化合物が液晶状態となるように加熱して液晶化合物を配向させる。液晶性組成物には、液晶化合物に加えて、液晶化合物の所定方向への配向を制御する化合物(配向制御剤)が含まれていてもよい。例えば、液晶性組成物にカイラル剤を添加することにより、液晶化合物をコレステリック配向させることができる。
液晶性組成物は、光重合開始剤を含んでいてもよい。紫外線照射により液晶モノマーを硬化する場合は、光硬化を促進するために、液晶性組成物は、光照射によりラジカルを生成する光ラジカル重合開始剤(光ラジカル発生剤)を含んでいることが好ましい。液晶モノマーの種類(光重合性官能基の種類)に応じて、光カチオン発生剤や光アニオン発生剤を用いてもよい。光重合開始剤の使用量は、液晶モノマー100重量部に対して、例えば、0.01重量部以上10重量部以下である。光重合開始剤の他に増感剤等を用いてもよい。
液晶モノマーと、必要に応じて各種の配向制御剤、重合開始剤等を溶媒と混合することにより、液晶性組成物を調製できる。溶媒としては、液晶モノマーを溶解可能であり、かつ支持体を侵食しない(又は侵食性が低い)ものであれば特に限定されず、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系化合物;フェノール、パラクロロフェノール等のフェノール系化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2-ジメトキシベンゼン等の芳香族炭化水素系化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;t-ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール等のアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒等が挙げられる。2種以上の溶媒の混合溶媒を用いてもよい。
液晶性組成物の固形分濃度は、例えば、5重量%以上60重量%以下である。液晶性組成物は、界面活性剤やレベリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。
配向液晶層11を形成する際の支持体(液晶性組成物が塗布される支持体)としては、特に限定されず、ガラス板、金属板、金属ベルト、樹脂フィルム基材等が挙げられる。支持体として樹脂フィルム基材を使用すると、ロールトゥロール方式により光学積層体を製造できるため、光学積層体の生産性を向上させることができる。支持体の厚みは、特に限定されないが、例えば1μm以上500μm以下である。支持体は、第1主面及び第2主面を有し、第1主面上に液晶性組成物が塗布される。
樹脂フィルム基材を構成する樹脂材料としては、液晶性組成物の溶媒に溶解せず、かつ液晶性組成物を配向させるための加熱時の耐熱性を有していれば特に制限されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィン;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー;アクリル系ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリイミド等が挙げられる。
支持体は、液晶化合物を所定方向に配向させるための配向能を有していてもよい。例えば、支持体として延伸フィルムを用いることにより、その延伸方向に沿って液晶化合物をホモジニアス配向させることが可能である。延伸フィルムの延伸倍率は、配向能を発揮し得る程度であればよく、例えば、1.1倍以上5倍以下である。延伸フィルムは二軸延伸フィルムであってもよい。二軸延伸フィルムであっても、縦方向と横方向の延伸倍率が異なるものを用いれば、延伸倍率の大きい方向に沿って液晶化合物を配向させることができる。延伸フィルムは斜め延伸フィルムであってもよい。支持体として斜め延伸フィルムを用いることにより、支持体の長手方向及び幅方向のいずれとも平行ではない方向に液晶化合物を配向させることができる。
支持体は、第1主面に配向膜を備えるものでもよい。配向膜は、液晶化合物の種類や支持体の材質等によって、適宜、適切なものを選択すればよい。液晶化合物を所定方向にホモジニアス配向させるための配向膜としては、ポリイミド系やポリビニルアルコール系の配向膜をラビング処理したものが好適に用いられる。また、光配向膜を用いてもよい。配向膜を設けずに、支持体としての樹脂フィルム基材にラビング処理を施してもよい。
液晶化合物がサーモトロピック液晶である場合は、支持体の第1主面上に液晶性組成物を塗布し、加熱により液晶化合物を液晶状態として配向させる。
支持体上に液晶性組成物を塗布する方法としては、特に限定されず、スピンコート、ダイコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、スプレーコート、マイヤーバーコート、ナイフロールコート、エアーナイフコート等を採用できる。液晶性組成物を塗布後、溶媒を除去することにより、支持体上に液晶性組成物層が形成される。液晶性組成物の塗布により形成される塗布層の厚みは、溶媒除去後の液晶性組成物層の厚みが0.1μm以上20μm以下となるように調整することが好ましい。
支持体上に形成された液晶性組成物層を加熱して液晶相とすることにより、液晶化合物が配向し、配向液晶層11が形成される。具体的には、液晶性組成物を支持体上に塗布後、液晶性組成物のN(ネマチック相)-I(等方性液体相)転移温度以上に加熱して、液晶性組成物を等方性液体状態にする。そこから、必要に応じ徐冷してネマチック相を発現させる。このとき、一旦液晶相を呈する温度に保ち、液晶相ドメインを成長させてモノドメインとすることが望ましい。あるいは、液晶性組成物を支持体上に塗布後、ネマチック相が発現する温度範囲内で温度を一定時間保持して液晶化合物を所定方向に配向させてもよい。
液晶化合物を所定方向に配向させる際の加熱温度は、液晶性組成物の種類に応じて適宜選択すればよく、例えば、40℃以上200℃以下である。加熱温度が過度に低いと液晶相への転移が不十分となる傾向があり、加熱温度が過度に高いと配向欠陥が増加する場合がある。加熱時間は液晶相ドメインが十分に成長するように調整すればよく、例えば、30秒以上30分以下である。
加熱により液晶化合物を配向させた後、ガラス転移温度以下の温度に冷却することが好ましい。冷却方法は特に限定されず、例えば、加熱雰囲気から室温下に取り出せばよい。空冷、水冷等の強制冷却を行ってもよい。
配向させた光重合性液晶化合物に対して光照射を行うことにより、光重合性液晶化合物(液晶モノマー)が液晶規則性を有した状態で光硬化が行われる。照射光は、光重合性液晶化合物を重合させることが可能であればよく、通常は、波長250nm以上450nm以下の紫外光又は可視光が用いられる。液晶性組成物が光重合開始剤を含む場合は、光重合開始剤が感度を有する波長の光を選択すればよい。照射光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED、ブラックライト、ケミカルランプ等が用いられる。光硬化反応を促進するために、光照射は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
液晶性組成物の光硬化の際に、所定方向の偏光を利用することにより、液晶化合物を所定方向に配向させることもできる。支持体の配向規制力により液晶化合物を配向させる場合は、照射光は非偏光(自然光)でもよい。
照射光の照射強度は、液晶性組成物の組成や光重合開始剤の添加量等に応じて適宜調整すればよい。照射エネルギー(積算光量)は、例えば、20mJ/cm以上10000mJ/cm以下であり、50mJ/cm以上5000mJ/cm以下であることが好ましい。光硬化反応を促進するために、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
光照射により液晶モノマーを光硬化した後の重合物は非液晶性であり、温度変化による相転移が生じない。また、配向液晶層11を有する光学積層体は、非液晶材料からなるフィルムに比べて複屈折Δnが格段に大きいため、所望のレターデーションを有する光学異方性素子の厚みを格段に小さくできる。配向液晶層11の厚みは、目的とするレターデーション値等に応じて設定すればよく、例えば、0.1μm以上20μm以下であり、0.2μm以上10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上7μm以下であることがより好ましい。
配向液晶層11の光学特性は特に限定されない。配向液晶層11の面内レターデーション及び厚み方向レターデーションは、用途等に応じて適宜設定すればよい。配向液晶層11において、液晶化合物がホモジニアス配向している場合、配向液晶層11の面内レターデーションは、例えば、20nm以上1000nm以下である。配向液晶層11が1/4波長板である場合、面内レターデーションは、100nm以上180nm以下であることが好ましく、120nm以上150nm以下であることがより好ましい。配向液晶層11が1/2波長板である場合、面内レターデーションは、200nm以上340nm以下であることが好ましく、240nm以上300nm以下であることがより好ましい。
[光学層]
光学層12は、特に限定されない。光学層12として、例えば、一般的に用いられる光学等方性又は光学異方性の光学フィルムを制限なく使用できる。光学層12の具体例としては、透明フィルム(より具体的には、位相差フィルム、偏光子保護フィルム等)、機能性フィルム(より具体的には、偏光子、視野角拡大フィルム、視野角制限(覗き見防止)フィルム、輝度向上フィルム等)等が挙げられる。光学層12は、単層でもよく、積層体でもよい。光学層12は、配向液晶層(他の配向液晶層)であってもよい。また、光学層12は、偏光子の一方の主面又は両主面に透明保護フィルムが貼り合わせられた偏光板であってもよい。偏光板が一方の主面に透明保護フィルムを備える場合、偏光子と配向液晶層11とを貼り合わせてもよく、透明保護フィルムと配向液晶層11とを貼り合わせてもよい。光学層12の厚みは、要求される光学性能に応じて適宜調整されるが、例えば0.1μm以上1000μm以下であり、好ましくは0.1μm以上100μm以下である。
また、光学層12としてポジティブCプレートを使用してもよい。ポジティブCプレートは、nz>nx≧nyの屈折率特性を示す光学層である。光学層12としてポジティブCプレートを有する光学積層体は、後述するように、斜め方向からの外光に対しても反射光を遮蔽可能な円偏光板に適用できる。
[接着剤層]
接着剤層13を構成する接着剤としては、光学的に透明であれば特に制限されず、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリエーテル系接着剤等が挙げられ、活性エネルギー線硬化型接着剤が好ましい。接着剤層13の厚みは、例えば0.9μm以上1.4μm以下である。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線や紫外線等の活性エネルギー線の照射により、ラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合可能な接着剤である。中でも、低エネルギーで硬化可能であることから、紫外線照射により重合が開始する光ラジカル重合性接着剤、光カチオン重合性接着剤、又は光カチオン重合と光ラジカル重合とを併用するハイブリッド型接着剤が好ましい。
接着剤により配向液晶層11と光学層12とを接着する際は、配向液晶層11の表面及び光学層12の表面のいずれか一方又は両方に接着剤を塗布し、接着剤を硬化する。これにより、接着剤の硬化により形成された接着剤層13を介して、配向液晶層11と光学層12とが接着する。
光ラジカル重合性接着剤のモノマーとしては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物や、ビニル基を有する化合物が挙げられる。中でも、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好適である。(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、C1-20鎖状アルキル(メタ)アクリレート、脂環式アルキル(メタ)アクリレート、多環式アルキル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート;2-アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセチル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。光ラジカル重合性接着剤は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素含有モノマーを含んでいてもよい。光ラジカル重合性接着剤は、架橋成分として、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジオキサングリコールジアクリレート、ポリオキシエチレングリコールジアクリレート等の多官能モノマーを含んでいてもよい。
光カチオン重合性接着剤の硬化性成分としては、エポキシ基やオキセタニル基を有する化合物が挙げられる。エポキシ基を有する化合物は、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するものであれば特に限定されず、一般に知られている各種の硬化性エポキシ化合物が用いられる。好ましいエポキシ化合物として、分子内に少なくとも2個のエポキシ基と少なくとも1個の芳香環を有する化合物(芳香族系エポキシ化合物)、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有し、そのうちの少なくとも1個は脂環式環を構成する隣り合う2個の炭素原子との間で形成されている化合物(脂環式エポキシ化合物)等が挙げられる。カチオン重合性接着剤に、(メタ)アクリロイル基を有する化合物等のラジカル重合性化合物を含有させることにより、ハイブリッド型接着剤とすることもできる。
硬化収縮率が小さい接着剤を得るためには、接着剤が硬化する際の結合形成数が少なくなるように、接着剤の配合を調整することが好ましい。結合形成数を少なくするためには、反応性官能基(例えば、(メタ)アクリロイル基等)1つあたりの分子量が高いモノマーを使用することが好ましい。反応性官能基1つあたりの分子量が高いモノマーとしては、炭素原子数が、10以上、12以上、14以上、16以上又は18以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(例えば、イソステアリルアクリレート等)、1分子あたりのオキシエチレン基の数が、5以上、7以上又は9以上のポリオキシエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
また、硬化前の接着剤が重量平均分子量1000以上のオリゴマーを含む場合も、硬化収縮率が小さい接着剤を得ることができる。重量平均分子量1000以上のオリゴマー(以下、「特定オリゴマー」と記載することがある)としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーから形成されるオリゴマー(アクリル系オリゴマー)が挙げられる。アクリル系オリゴマーは、カチオン重合性官能基(例えば、エポキシ基等)を有していてもよい。
接着信頼性を確保しつつ、加熱耐久性により優れる光学積層体を製造するためには、特定オリゴマーの重量平均分子量が、1000以上10000以下であることが好ましく、1000以上5000以下であることがより好ましく、1000以上3000以下であることが更に好ましく、1500以上3000以下であることが更により好ましい。
接着信頼性を確保しつつ、加熱耐久性により優れる光学積層体を製造するためには、特定オリゴマーの含有割合が、硬化前の接着剤全量に対して、5重量%以上20重量%以下であることが好ましく、8重量%以上15重量%以下であることがより好ましい。
特定オリゴマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定することができる。なお、本明細書において、オリゴマー又はポリマーの重量平均分子量は、何ら規定していなければ以下の条件で測定された、標準ポリスチレン換算値である。
(分子量測定条件)
GPC測定装置:東ソー社製「HLC-8120GPC」
サンプル濃度:2.0g/L(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:20μL
カラム:東ソー社製「TSKgel,SuperAWM-H+superAW4000+superAW2500」
カラムサイズ:各6.0mmI.D.×150mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:0.4mL/分
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度(測定温度):40℃
紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は、反応種に応じて適宜選択すればよい。例えば、光ラジカル重合性接着剤には、光重合開始剤として、光照射によりラジカルを生成する光ラジカル重合開始剤を配合することが好ましい。光カチオン重合性接着剤には、光重合開始剤として、光照射によりカチオン種又はルイス酸を発生する光カチオン重合開始剤(光酸発生剤)を配合することが好ましい。ハイブリッド型接着剤には、光カチオン重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤を配合することが好ましい。
光重合開始剤の含有量は、モノマー100重量部に対して、例えば0.1重量部以上10重量部以下である。光硬化型接着剤には、必要に応じて、光増感剤を配合することもできる。光増感剤の使用量はモノマー100重量部に対して、例えば、0.001重量部以上10重量部以下であり、好ましくは、0.01重量部以上3重量部以下である。
接着剤は、必要に応じて適宜の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤、エチレンオキシド等の接着促進剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、染料、加工助剤、イオントラップ剤、酸化防止剤、粘着付与剤、充填剤、可塑剤、レベリング剤、発泡抑制剤、帯電防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤等が挙げられる。
[用途]
第1実施形態に係る光学積層体は、例えば、視認性向上等を目的としたディスプレイ用光学フィルムとして用いることができる。また、以下で説明する円偏光板に適用することもできる。
<第2実施形態:円偏光板>
次に、本発明の第2実施形態に係る円偏光板について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明の第2実施形態に係る円偏光板は、第1実施形態に係る光学積層体と偏光子とを有する。第2実施形態に係る円偏光板は、第1実施形態に係る光学積層体を有するため、高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる。以下の説明において、第1実施形態と重複する内容については、その説明を省略する場合がある。
図3は、第2実施形態に係る円偏光板の一例を示す断面図である。図3に示す円偏光板100は、光学積層体10と、光学積層体10に粘着剤層21を介して積層された偏光板101とを有する。図3では、光学積層体10の配向液晶層11と偏光板101とが粘着剤層21を介して貼り合わせられている。
偏光板101は、1層の偏光子(図示せず)のみからなるものでもよく、偏光子の一方の主面又は両主面に透明保護フィルムが貼り合わせられていてもよい。偏光子としては、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
中でも、高い偏光度を有することから、ポリビニルアルコールや、部分ホルマール化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて所定方向に配向させたポリビニルアルコール(PVA)系偏光子が好ましい。例えば、ポリビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素染色及び延伸を施すことにより、PVA系偏光子が得られる。樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成し、積層体の状態でヨウ素染色及び延伸を行ってもよい。
偏光子の厚みとしては、特に限定されないが、1μm以上60μm以下が好ましく、2μm以上30μm以下がより好ましく、5μm以上15μm以下が更に好ましい。
円偏光板100では、例えば、配向液晶層11が、液晶化合物がホモジニアス配向した配向液晶層である。円偏光板100では、配向液晶層11における液晶化合物の配向方向と、偏光子の吸収軸方向とが平行でも直交でもないように配置される。
円偏光板100において、例えば、配向液晶層11が1/4波長板であり、偏光板101の吸収軸方向と、配向液晶層11の液晶化合物の配向方向(一般には遅相軸方向)とのなす角が45°に設定される。偏光板101の吸収軸方向と液晶化合物の配向方向とのなす角は、35°以上55°以下であってもよく、40°以上50°以下であってもよく、43°以上47°以下であってもよい。
偏光板101と、配向液晶層11としての1/4波長板とが、両者の光学軸のなす角が45°となるように積層された円偏光板100においては、光学層12として、液晶化合物がホメオトロピック配向している配向液晶層(ホメオトロピック配向液晶層)を備えていてもよい。偏光板101と、1/4波長板(配向液晶層11)と、ポジティブCプレートとして機能するホメオトロピック配向液晶層(光学層12)とが順に積層されることにより、斜め方向からの外光に対しても反射光を遮蔽可能な円偏光板を形成できる。
また、円偏光板100では、配向液晶層11及び光学層12の双方が、ホモジニアス配向液晶層であってもよい。この場合、偏光板101に近い側に配置される配向液晶層11が1/2波長板であり、偏光板101から遠い側に配置される光学層12が1/4波長板であることが好ましい。この層構成では、1/2波長板の遅相軸方向と偏光板101の吸収軸方向とのなす角が75°±5°、1/4波長板の遅相軸方向と偏光板101の吸収軸方向とのなす角が15°±5°となるように配置することが好ましい。このような層構成の円偏光板100は、可視光の広い波長範囲にわたって円偏光板として機能するため、可視光の広い波長範囲にわたって反射光の色付きを低減できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<接着剤A-1~A-4の調製>
以下、実施例1~3及び比較例1で使用した接着剤の調製方法について説明する。
[接着剤A-1の調製]
ポリオキシエチレングリコールジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレート(登録商標)9EG-A」、1分子あたりのオキシエチレン基の数:9)7.7重量部と、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン(ダイセル社製「プラクセル(登録商標)FA1DDM」)61.5重量部と、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製「ACMO(登録商標)」)30.8重量部と、アクリル系オリゴマー(東亞合成社製「ARUFON(登録商標)UP-1190」、重量平均分子量:1700)15.3重量部と、光ラジカル重合開始剤(日本化薬社製「KAYACURE(登録商標)DETX-S」)3.5重量部と、光ラジカル重合開始剤(IGM Resins社製「Omnirad(登録商標)907」)3.5重量部とを混合することにより、接着剤A-1を調製した。
[接着剤A-2の調製]
m-フェノキシベンジルアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレート(登録商標)POB-A」)40.0重量部と、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン(ダイセル社製「プラクセル(登録商標)FA1DDM」)10.0重量部と、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製「ACMO(登録商標)」)40.0重量部と、アクリル系オリゴマー(東亞合成社製「ARUFON(登録商標)UP-1190」、重量平均分子量:1700)10.0重量部と、光ラジカル重合開始剤(日本化薬社製「KAYACURE(登録商標)DETX-S」)3.0重量部と、光ラジカル重合開始剤(IGM Resins社製「Omnirad(登録商標)907」)3.0重量部とを混合することにより、接着剤A-2を調製した。
[接着剤A-3の調製]
ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ社製「HEAA(登録商標)」)11.9重量部と、アクリレート系モノマー(東亞合成社製「アロニックス(登録商標)M-220」)59.5重量部と、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製「ACMO(登録商標)」)11.9重量部と、アクリル系オリゴマー(東亞合成社製「ARUFON(登録商標)UP-1190」、重量平均分子量:1700)11.9重量部と、2-アセトアセトキシエチルメタクリレート(MCCトレーディング社販売「AAEM」)4.8重量部と、光ラジカル重合開始剤(IGM Resins社製「Omnirad(登録商標)907」)2.9重量部と、光ラジカル重合開始剤(日本化薬社製「KAYACURE(登録商標)DETX-S」)1.4重量部とを混合することにより、接着剤A-3を調製した。
[接着剤A-4の調製]
アクリレート系モノマー(東亞合成社製「アロニックス(登録商標)M-220」)10.0重量部と、アクリル酸n-ブチル(三菱ケミカル社製)40.0重量部と、4-ヒドロキシブチルアクリレート(三菱ケミカル社製)40.0重量部と、ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ社製「HEAA(登録商標)」)5.0重量部と、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製「ACMO(登録商標)」)5.0重量部と、光ラジカル重合開始剤(日本化薬社製「KAYACURE(登録商標)DETX-S」)0.5重量部と、光ラジカル重合開始剤(IGM Resins社製「Omnirad(登録商標)907」)1.5重量部とを混合することにより、接着剤A-4を調製した。
<光学フィルムF-1の作製>
特開2020-147749号公報の実施例1の記載に従って、支持体としてのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製「Z-TAC」)上に光学異方性膜(逆波長分散配向液晶層、厚み:2.3μm)を形成し、光学フィルムF-1を得た。
<光学フィルムF-2の作製>
まず、下記化学式(1)(式中の数字65及び35は繰り返し単位の物質量比を示し、便宜的にブロックポリマー体で表している)で示される、重量平均分子量5000の側鎖型液晶ポリマーを準備した。また、支持体として、垂直配向処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を準備した。
Figure 2023141717000002
上記化学式(1)で示される側鎖型液晶ポリマー20重量部と、ネマチック液晶相を示す光重合性液晶化合物(BASF社製「Paliocolor(登録商標)LC242」)80重量部と、光ラジカル重合開始剤(IGM Resins社製「Omnirad(登録商標)907」)5重量部とを、シクロペンタノン200重量部に溶解して、塗工液を調製した。次いで、バーコーターを用いて、上記PETフィルムの表面に当該塗工液を塗布し、温度80℃で4分間加熱して、液晶化合物を配向させた。次いで、PETフィルム上の液晶性組成物を室温(25℃)まで冷却した後、窒素雰囲気下で、紫外線を液晶性組成物に照射して光硬化を行った。以上の手順により、PETフィルム上に、nz>nx=nyの屈折率特性を示すホメオトロピック配向液晶層(厚み:3.0μm)を形成し、光学フィルムF-2を得た。
<偏光板P-1の作製>
厚み30μmのポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム(クラレ社製「PE3000」)の長尺ロールを、ロール延伸機を用いて長手方向の長さが5.9倍になるように長手方向に一軸延伸しながら、膨潤処理、染色処理、架橋処理、洗浄処理をこの順に施した後、温度70℃で5分間乾燥させて、厚み12μmの偏光子(透湿度:350g/m・24h)を作製した。具体的には、上記膨潤処理では、温度20℃の純水で処理しながら2.2倍に延伸した。上記染色処理では、得られる偏光子の単体透過率が45.0%になるようにヨウ素濃度が調整された温度30℃の水溶液(ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比が1:7の水溶液)で処理しながら1.4倍に延伸した。上記架橋処理では、2段階の架橋処理を採用し、1段階目の架橋処理では、ホウ酸及びヨウ化カリウムを溶解した水溶液(温度:40℃)で処理しながら1.2倍に延伸した。2段階目の架橋処理では、ホウ酸及びヨウ化カリウムを溶解した水溶液(温度:65℃)で処理しながら1.6倍に延伸した。1段階目の架橋処理の水溶液は、ホウ酸含有率が5.0重量%で、ヨウ化カリウム含有率が3.0重量%であった。2段階目の架橋処理の水溶液は、ホウ酸含有率が4.3重量%で、ヨウ化カリウム含有率が5.0重量%であった。上記洗浄処理では、温度20℃のヨウ化カリウム水溶液(ヨウ化カリウム含有率:2.6重量%)で処理した。
次いで、得られた偏光子の一方の主面に、ポリビニルアルコール系接着剤を介して、HC-COPフィルム(透湿度:1.6g/m・24h、厚み:29μm)を第一保護層として貼り合わせた。なお、HC-COPフィルムは、厚み26μmのシクロオレフィン系樹脂(COP)フィルムに、厚み3μmのハードコート(HC)層が形成されたフィルムである。また、偏光子とHC-COPフィルムとを貼り合わせる際は、COPフィルムが偏光子側となるようにして貼り合わせた。次いで、偏光子のもう一方の主面に、ポリビニルアルコール系接着剤を介して、Re(550)が0nmであるトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(透湿度:810g/m・24h、厚み:20μm)を第二保護層として貼り合わせた。こうして、HC-COPフィルム(第一保護層)/偏光子/TACフィルム(第二保護層)の構成を有する偏光板P-1を得た。
<光学積層体の作製>
以下、実施例1~3及び比較例1の光学積層体の作製方法について説明する。なお、以下で説明する光学積層体は、Re変化率の測定用サンプルとして使用した。
[実施例1の光学積層体の作製]
光学フィルムF-1の逆波長分散配向液晶層上に、接着剤A-1を、硬化後の接着剤A-1からなる層(接着剤層)の厚みが1.0μmとなるように塗布した。次いで、接着剤A-1からなる塗布層上に、光学フィルムF-2のホメオトロピック配向液晶層側の面を貼り合わせて、積層体を得た。次いで、得られた積層体に対して、高圧水銀ランプを用いて積算光量800mJ/cmの条件で紫外線を照射し、接着剤A-1を光硬化させた。なお、紫外線照射は、光学フィルムF-2側から行った。
次いで、積層体(詳しくは、接着剤層を介して2枚の光学フィルムが積層された積層体)から光学フィルムF-1の支持体をはく離した後、露出した逆波長分散配向液晶層の表面に、厚み13μmのアクリル系粘着シートを貼り合わせた。次いで、貼り合わせた粘着シートの表面に、ガラス板(材質:無アルカリガラス)を貼り合わせた後、光学フィルムF-2の支持体をはく離し、実施例1の光学積層体を得た。
[実施例2、実施例3及び比較例1の光学積層体の作製]
接着剤の種類を後述する表1に示すとおりに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法により実施例2、実施例3及び比較例1の光学積層体を各々作製した。
<円偏光板の作製>
以下、実施例1~3及び比較例1の円偏光板の作製方法について説明する。なお、以下で説明する円偏光板は、反射光彩度の測定用サンプルとして使用した。
[実施例1の円偏光板の作製]
光学フィルムF-1の逆波長分散配向液晶層上に、接着剤A-1を、硬化後の接着剤A-1からなる層(接着剤層)の厚みが1.0μmとなるように塗布した。次いで、接着剤A-1からなる塗布層上に、光学フィルムF-2のホメオトロピック配向液晶層側の面を貼り合わせて、積層体を得た。次いで、得られた積層体に対して、高圧水銀ランプを用いて積算光量800mJ/cmの条件で紫外線を照射し、接着剤A-1を光硬化させた。なお、紫外線照射は、光学フィルムF-2側から行った。
次いで、積層体(詳しくは、接着剤層を介して2枚の光学フィルムが積層された積層体)から光学フィルムF-1の支持体をはく離した後、露出した逆波長分散配向液晶層の表面に、厚み5μmのアクリル系粘着シートを貼り合わせた。次いで、貼り合わせた粘着シートの表面に、偏光板P-1を貼り合わせた。この際、偏光板P-1のTACフィルムが逆波長分散配向液晶層側となるようにして貼り合わせた。また、貼り合わせ時に、偏光子の吸収軸方向と、逆波長分散配向液晶層における液晶分子の配向方向とのなす角を45°とした。次いで、得られた偏光板付き積層体から光学フィルムF-2の支持体をはく離した後、露出したホメオトロピック配向液晶層の表面に、厚み23μmのアクリル系粘着シートを貼り合わせた。次いで、貼り合わせた粘着シートの表面に、ガラス板(材質:アルカリガラス)を貼り合わせて、実施例1の円偏光板を得た。
[実施例2、実施例3及び比較例1の円偏光板の作製]
接着剤の種類を後述する表1に示すとおりに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法により実施例2、実施例3及び比較例1の円偏光板を各々作製した。
<測定方法>
[Re変化率]
各光学積層体を、温度20℃かつ相対湿度98%の環境下に30日間載置して、加湿環境試験を行った。そして、加湿環境試験前後において、Axometrics社製のAxoscanを用いて、温度23℃の雰囲気下、各光学積層体のRe(550)を測定し、得られた測定値からRe変化率を算出した。なお、Re(550)の測定では、逆波長分散配向液晶層側の面を入光面とした。
[反射光彩度]
各円偏光板を、温度20℃かつ相対湿度98%の環境下に30日間載置して、加湿環境試験を行った。次いで、加湿環境試験後の各円偏光板を、反射板(詳しくは、可視光の反射率が86%のアルミニウム板)上に載置した。この際、各円偏光板のガラス板が反射板側になるように載置した。そして、各円偏光板の偏光板P-1側から光を入射し、分光測色計(コニカミノルタ社製「CM-26d」)により反射スペクトル(0°視野、標準光源:D65)を測定した。得られた反射スペクトルから、JIS Z8781-4に従って、CIE 1976 L色空間のクロマティック指数a及びbを求め、彩度c={(a+(b1/2を算出した。得られた彩度cを、後述する表1の反射光彩度とした。反射光彩度が0.25以下の場合、「高湿環境に長時間暴露された場合に反射光の色付きを抑制できる」と評価した。反射光彩度が0.25を超える場合、「高湿環境に長時間暴露された場合に反射光の色付きを抑制できない」と評価した。
<結果>
実施例1~3及び比較例1について、使用した接着剤の種類、Re変化率及び反射光彩度を、表1に示す。
Figure 2023141717000003
表1に示すように、実施例1~3では、Re変化率が0.50%以下であった。また、実施例1~3では、反射光彩度が0.25以下であった。よって、実施例1~3の円偏光板(光学積層体)は、高湿環境に長時間暴露された場合に反射光の色付きを抑制できていた。
表1に示すように、比較例1では、Re変化率が0.50%を超えていた。また、比較例1では、反射光彩度が0.25を超えていた。よって、比較例1の円偏光板(光学積層体)は、高湿環境に長時間暴露された場合に反射光の色付きを抑制できていなかった。
以上の結果から、本発明によれば、高湿環境に長時間暴露されても反射光の色付きを抑制できる光学積層体及び円偏光板を提供できることが示された。
10、20 光学積層体
11 配向液晶層
12 光学層
13 接着剤層
100 円偏光板

Claims (5)

  1. 液晶化合物が配向した配向液晶層、光学層、及び前記配向液晶層と前記光学層とを接着する接着剤層を備える光学積層体であって、
    温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験前後の波長550nmにおける面内レターデーションの変化率が、0.50%以下である、光学積層体。
  2. 温度20℃かつ相対湿度98%で30日間保持する加湿環境試験後において、前記配向液晶層側から光を入射した際の反射光の彩度c={(a+(b1/2が、0.25以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記配向液晶層の波長450nmにおける面内レターデーションをRe(450)とし、前記配向液晶層の波長550nmにおける面内レターデーションをRe(550)とし、前記配向液晶層の波長650nmにおける面内レターデーションをRe(650)としたとき、Re(450)/Re(550)≦1.00、Re(650)/Re(550)≧1.00、及び100nm<Re(550)<160nmを満たす、請求項1又は2に記載の光学積層体。
  4. 前記光学層の面内における遅相軸方向の屈折率をnxとし、前記光学層の面内における前記遅相軸方向と直交する方向の屈折率をnyとし、前記光学層の厚み方向における屈折率をnzとしたとき、nz>nx≧nyを満たす、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の光学積層体と偏光子とを有する、円偏光板。

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