JP2023141678A - ソーナーシステム、方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】物体捜索と通信を併せて行うソーナーシステムにおいて物体捜索の能力の低下を回避可能とする。【解決手段】ソーナーシステムは、送信するデジタル信号のビットコードに対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成する変調手段と、前記送信波形を音波として送信する手段とを含む送信部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ソーナーシステム、方法、プログラムに関する。
音の伝搬を利用して水中にある物体を探すソーナー(sound navigation and ranging:sonar:ソナーともいう)システムは、大きく分けてパッシブ(passive)ソーナーとアクティブ(active)ソーナーの二つの種類がある。パッシブソーナーは水中の物体が発生する音を受信することで物体の位置を特定する。アクティブソーナーは、ソーナーから音を送信しその反射波から物体の位置を特定する。音の送信と受信には、電気信号と音響信号を変換する複数の送受波素子を組み合わせた送受波アレイなどが用いられる。一般的にアクティブソーナーは、音の送信と反射波の受信を同一の送受波アレイで行う。このようなソーナーをモノスタティックアクティブソーナーと呼ぶ。
一方で、送信と受信を別のアレイで行うマルチスタティックアクティブソーナーも用いられている。マルチスタティックアクティブソーナーでは、受信した反射音から物体の位置を特定する際に、送信側と受信側で時刻同期が必要になる。時刻同期には、一般的に無線通信を用いられるが、水中のビークルと、時刻同期を取る場合など、無線通信を利用することができない場合もある。
このような状況でも、マルチスタティックアクティブソーナーによる物体捜索(以降、「マルチスタティック捜索」という)を行う手法として、水中通信を利用する方法が知られている。ただし、物体捜索と水中通信を同時に行うためには、送信方式や波形の選択などに工夫が必要となる。
特許文献1には、データ送信部が基準信号をデジタル変調してデータを含む物理信号に変換し水中に送信したデータを含む物理信号をデータ受信部が受信し、該データ受信部が受信した物理信号について基準信号との相関を計算する水中通信システムが開示されている。
一般的にアクティブソーナーを用いた物体捜索は、送信波形と受信波形で相互相関を取り、その出力レベルが高くなる受信時間から物体の位置を特定する。送信波形としては、相互相関処理による利得(「相関処理利得」)が大きいLFM(linear frequency modulation )波形やLPM(linear period modulation)波形などが用いられる。音を用いた水中通信は、デジタル信号を変調し音波として送信し、受信した音波をデジタル信号に復調することで、情報の伝達を行う。音の波形は、デジタル信号を変調した波形(「デジタル変調波形」という)であるPSK(phase shift keying)波形やFSK(frequency shift keying)波形などが用いられる。
物体捜索と水中通信を併せて行う単純な手法の一つは、送信側において物体捜索用の波形と水中通信用の波形を別々のタイミングで送信する、ことである。
ただし、アクティブソーナーによる物体捜索においては、送信時間を長くすると、残響レベルが高くなり、物体の捜索が難しくなる。
また、マルチスタティック捜索においては、ブラインドゾーン(送波器からの直接波と物体からの反射波が同時刻に受信され、当該反射波が埋もれてしまう領域)が大きくなる。
物体捜索と水中通信を併せて行う別の手法の一例は、デジタル変調波形を用いて物体捜索を行う、ことである。これは、相互相関処理を用いた物体の位置特定にデジタル変調波形を用いることを意味する。
特開2021-108432号公報
デジタル変調波形を用いて物体捜索を行う場合、例えばPSKやFSK等の一般的なデジタル変調波形は相関処理利得が小さい。このため、物体捜索の能力が低くなる。
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであって、物体捜索と通信を併せて行うことが可能なソーナーシステムにおいて、物体捜索の能力の低下を回避可能とするソーナーシステム、ソーナー方法、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一形態によれば、送信するデジタル信号のビットコードに対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成する変調手段と、前記送信波形を音波として送信する手段と、を含む送信部を備えたソーナーシステムが提供される。
本発明の一形態の方法によれば、ソーナーシステムの送信側では、送信するデジタル信号に対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成し、前記送信波形を音波として送信するソーナー方法が提供される。
本発明の一形態によれば、物体捜索と通信を併せて行うことが可能なソーナーシステムを構成するコンピュータに、送信するデジタル信号に対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成する処理と、
前記受信した音波の受信波形から、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方を検出し、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方に基づき、前記デジタル信号を復調する処理と、前記受信波形と参照波形の相互相関結果から、前記受信波形の起点である前記送信波形の反射点を測距する処理とを実行させるプログラムが提供される。さらに、本発明によれば、上記プログラムを記憶したコンピュータ可読型記録媒体((例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、又は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM))等の半導体ストレージ、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc))が提供される。
本発明によれば、物体捜索と通信を併せて行うことが可能なソーナーシステムにおいて、物体捜索の能力の低下を回避可能としている。
本発明の実施形態のシステム構成を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態における復調処理装置を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態における信号処理装置を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態における送信波形の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態を説明する図である。 本発明の実施形態の変形例における送信波形の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の構成を模式的に示す図である。
本発明の実施形態について以下に説明する。実施形態によれば、相関処理利得に優れたLFM又はLPM波形をベースとしたデジタル変調波形によって、物体捜索と水中通信を同時に行うことが可能となる。一例として、デジタル信号の2ビット(bit)コードを、二つの異なる掃引周波数帯のそれぞれの中心周波数と、時間とともに周波数が上昇するアップ掃引(up sweep)と時間とともに周波数が減少するダウン掃引(down sweep)の2種の掃引方向に関する四つの組合せで表す。掃引の中心周波数と掃引方向の切り替えの組合せでデジタル情報(2ビットコード)を表し、デジタル信号のビット列は、中心周波数と掃引方向の異なるLFM又はLPM波形を連結した波形で構成される。
図1は、実施形態のシステム構成を説明する図である。図1には、水中通信を用いて時刻同期を行うマルチスタティックアクティブソーナーシステムが模式的に示されている。なお、図1では、別々に設けられた送波アレイと受波アレイとして、送波器103と受波器104の各一つが示されている。
変調処理装置101は、時刻同期に必要な情報を伝送可能なデジタル波形に変調して出力する装置である。
送信器102は、入力されたデジタル信号波形を不図示のAD変換器(analog digital convertor)でアナログ信号波形に変換し、不図示の電力増幅器で電力増幅して出力する。
送波アレイの送波器103は、入力された電気信号を音響信号に変換して水中に送信する。
受波アレイの受波器104は、水中の音響信号を受信して電気信号に変換する。
受信器105は入力されたアナログ信号波形を不図示のDA変換器(digital analog convertor)でデジタル信号波形に変換して出力する。
復調処理装置106は、入力されたデジタル信号波形を復調して時刻同期に必要な情報を取得する。
信号処理装置107は、受信器105から送られてくる受信信号波形と、復調処理装置106から送られてくる時刻同期情報に対して信号処理を行う。
表示装置108は、復調処理装置106の出力と信号処理装置107の出力を画面に表示する。
図4は、変調処理装置101が出力する送信波形(デジタル波形)の一例を模式的に示す図である。送信波形は、中心周波数と掃引方向の異なるLFM波形を連結した波形であり、各LFM波形が2ビットコードのデータに対応する。すなわち、一回の周波数掃引期間に対して2ビットコードの値が割り当てられており、周波数掃引期間中、2ビットコードの値は変わらない。
LFMの送信波形(パルス圧縮波形)は、例えば次式(1)で表わされる。
Figure 2023141678000002
… (1)
振幅は1、送信信号の長さ(パルス長)をT(掃引期間)とする。
位相
Figure 2023141678000003
… (2)
を時間微分することで瞬時周波数f(t)は以下で与えられる。
Figure 2023141678000004
… (3)
瞬時周波数f(t)は、周波数変化率(チャープ率)ξが正(負)の場合、時間t=0の掃引開始周波数fから掃引期間Tまで、線形に増加(減少)する(掃引期間Tでの掃引終了周波数はf0+ξT)。なお、時間t=0の位相φ(0)(初期位相)を0としている。
時間区間:nT<=t<=(n+T) (n=0,1,2,…)について、
<2ビット:"00">:
掃引開始周波数fs=f0
掃引終了周波数fe=f0+ξT
中心周波数:fc1=f0+ξT/2
掃引周波数帯:1
掃引方向:アップ掃引
瞬時周波数:f(t)=f0+ξ(t-nT)
<2ビット:"01">
掃引開始周波数fs=f0+ξT
掃引終了周波数fe=f0
中心周波数:fc1=f0+ξT/2
掃引周波数帯:1
掃引方向:ダウン掃引
瞬時周波数:f(t)=f0+ξT-ξ(t-nT)=f0+ξ((n+1)T-t)
<2ビット:"10">
掃引開始周波数fs=f0+ξT
掃引終了周波数fe=f0+2ξT
中心周波数:fc2=f0+(3/2)ξT
掃引周波数帯:2
掃引方向:アップ掃引
瞬時周波数f(t)=f0+ξT+ξ(t-nT)=f0+ξ(t-(n-1)T)
<2ビット:"11">
掃引開始周波数fs=f0+2ξT
掃引終了周波数fe=f0+ξT
中心周波数:fc2=f0+(3/2)ξT
掃引周波数帯:2
掃引方向:ダウン掃引
瞬時周波数f(t)=f1+2ξT-ξ(t-nT)=f+ξ((n+2)T-t)
二つの中心周波数fc1、fc2は、掃引周波数帯1([f0,f0+ξT])、掃引周波数帯2([f0+ξT,f0+2ξT])にそれぞれ対応しており、中心周波数を特定(識別)することは、掃引周波数帯番号を特定(識別)することと等価である。したがって、中心周波数と掃引方向の組合せは、掃引周波数帯と該掃引周波数帯における掃引方向の組合せでもある。
図4では、掃引の中心周波数を2ビットコードの最初のビット(fc1:0、fc2:1)、掃引方向を2番目のビット(アップ掃引:0、ダウン掃引:1)とし、LFM掃引する毎(掃引期間T毎に)に、その組み合わせを切り替えている(次の掃引期間において前の掃引期間と同じ中心周波数、掃引方向をそのまま継続してもよいことは勿論である)。なお、図4は、中心周波数と掃引方向の組合せの2ビットコードへの割り当ての一例を示したものであり、中心周波数と掃引方向の組合せの2ビットコードへの割り当ては、図4に制限されるものでないことは勿論である。
図2は、実施形態の復調処理装置106の機能構成を説明する図である。
データ11用相互相関処理202、データ10用相互相関処理203、データ01用相互相関処理204、データ00用相互相関処理205は、各データ(2ビットコード:11, 10, 01, 00)に対応したLFM波形(参照波形)と受信波形201の相互相関をそれぞれ計算する。
同期検出用相互相関処理206は、同期検出用の波形(参照波形)と受信波形201の相互相関を計算する。
データ11用最大値取得処理207、データ10用最大値取得処理208、データ01用最大値取得処理209、データ00用最大値取得処理210は、データ11用相互相関処理202、データ10用相互相関処理203、データ01用相互相関処理204、データ00用相互相関処理205からそれぞれ出力される各データ(2ビットコード:"11", "10", "01", "00")の相互相関処理結果と、同期検出用相互相関処理206から出力される情報(時間情報)を入力し、各データ(2ビットコード:"11", "10", "01", "00")の相互相関処理結果の一定時間(時間区間T)毎の最大値を取得する。
中心周波数判別処理211は、データ11用最大値取得処理207、データ10用最大値取得処理208、データ01用最大値取得処理209、データ00用最大値取得処理210から出力される各データ(2ビットコード:"11", "10", "01", "00")の相互相関処理結果の一定時間(時間区間T)毎の最大値を入力し、各データの相互相関処理結果の最大値を比較することで、中心周波数を判別する。
掃引方向判別処理212は、データ11用最大値取得処理207、データ10用最大値取得処理208、データ01用最大値取得処理209、データ00用最大値取得処理210から出力される各データ(2ビットコード:"11", "10", "01", "00")の相互相関処理結果の一定時間(時間区間T)毎の最大値を入力し、各データの相互相関処理結果の最大値を比較することで、掃引方向を判別する。
デジタル信号出力213は、中心周波数と掃引方向(アップ掃引/ダウン掃引)から、対応する2ビットコード列("11", "10", "01", "00")を出力する。
図5は、データ11用最大値取得処理207~データ00用最大値取得処理210を説明する図である。同期検出用相互相関処理206の処理結果のピークが、時間区間(section)の中心に来るように、データ00用相互相関処理205の処理結果、データ01用相互相関処理204の処理結果、データ10用相互相関処理203の処理結果、データ11用相互相関処理202の処理結果を、時間方向に分割する。図5では、同期検出用相互相関処理206の処理結果のピークが中心となるように、長さTの時間区間毎に分割している。同期検出用相互相関処理206では、受信波形201に対して時間をずらしながら同期検出用の参照波形との相互相関(相関計算の長さは例えば掃引期間Tに対応するサンプリングポイント数)を計算する。受信波形201が最も類似した時刻で相互相関がピークとなるため、該ピークを同期検出用のエコーが到達した時刻、すなわち、同期検出時点とし、同期検出時点の前後の±T/2を1区間Tとしている。水中音の伝播環境等に時間変化があった場合、例えば掃引期間(区間)Tごとに、音波の受信時間にずれが生じる場合があるが、同期検出用相互相関処理結果のピークが中心となるように区間Tを設定することで、±T/2以内の受信時間のずれに対してロバスト性を持たせている。
データ11用最大値取得処理207~データ00用最大値取得処理210は、一定時間(分割された時間区間T)毎の最大値(図5の網掛けした四角形の高さに対応する値)を出力する。図5において、例えばデータ00用の相互相関処理結果の時間区間(網掛けした区間)は、ピークが検出された2番目の時間区間と、1つ前の1番目の時間区間(同期検出用相互相関処理結果でピークが検出された区間)の二つの区間として示されているが、これは、データ00用相互相関処理205において受信波形201に対して時間をずらしながらデータ00用の参照波形との相互相関を計算し計算結果に対して、同期検出時点に基づき設定された区間Tによる分割を適用すると、2番目の時間区間の開始時点とデータ00用相互相関処理のピークの裾(立ち上がり)が重なっており、結果として二つの区間として示している。データ00用の相互相関処理結果の網掛けした二つの連続した時間区間についても同様である。一方、データ11用の相互相関処理結果、データ10用の相互相関処理結果については、ピークと裾は同期検出時点に基づき設定された一つの区間T内に収まっている。
図3は、信号処理装置107を説明する図である。変換処理303は、復調処理装置106の出力であるデジタル信号301に対して変調処理装置101と同様の処理を行い、送信波形を生成する。
相互相関処理304は、変換処理303の出力である送信波形(送信波形のレプリカ)を参照波形として受信波形302との相互相関を計算する。参照波形と受信波形302の波形が一致する時間(送信波形の送信から反射波の時間遅れに対応する)に相互相関のピークが現れる。
距離換算処理305は、参照波形と受信波形302の相互相関から受信波形302の到来時間を求め、該到来時間を反射点(送信波形の反射波である受信波形302の起点)の距離に変換する。
方位計算処理306は、受信波形302から整相処理等により信号到来方位(物体方位)を計算する。
輝度データ出力処理307は、横軸が方位、縦軸が距離、輝度が相互相関処理結果の値となる画像データを表示装置108に出力する。
上記した実施形態のソーナーシステムによれば、音響信号による物体捜索と通信を併せて(同時に)行うことが可能となる。
これにより、水中のビークルを用いたマルチスタティック捜索などが可能となる。物体捜索と水中通信を一つのパルスで行うため、別々のパルスで行う場合と比べ、送信時間を短くすることが可能となる。また、復調処理に相互相関処理を用いるため、雑音の影響が大きい状況下でも水中通信が可能となる。
実施形態において、LFM波形の代わりにLPMなどの別の波形を用いた構成としてもよい。LPM信号は例えば式(4)で表され、信号周期が時間とともに線形に変化する信号である。
Figure 2023141678000005
… (4)

a(t)は包絡線関数、bは変調速度に関係するパラメータである。
位相を時間部分すると、瞬時周波数f(t)が得られる。
Figure 2023141678000006
… (5)
実施形態において、中心周波数または掃引方向(アップ、ダウン)のいずれか一方のみを用いてもよい。この場合、例えば中心周波数を二つの掃引周波数帯のうち第1の周波数帯の中心周波数をfc1、第2の周波数帯の中心周波数をfc2とするかで、0または1の1ビットを表す。あるいは、掃引方向をアップとするかダウンとするかで、0または1の1ビットを表すようにしてもよい。
図6は、実施形態の変形例を説明する図である。上記実施形態で説明した図4の例では、2ビットコードに対応する二つの掃引周波数帯は、[f0, f0+ξT]と[f0+ξT, f0+2ξT]に固定されているが、2ビットコードに対応する二つの掃引周波数帯の組合せを時間の経過とともに段階的に変えていく構成としてもよい。図6の例では、2ビットコードに対応する二つの掃引周波数帯の組合せは、時間の経過とともに、4段階(周波数帯fB1~fB4)で変更されている。周波数帯fB1~fB4の各々は高い方と低い方の二つの掃引周波数帯からなる。なお、図6の例では、周波数帯fB1~fB4の選択は低い周波数帯fB1から高い周波数帯fB4へ順番に行われているが、その選択の順番は任意である。この変形例は、連続波送波に適用可能である。送信信号として連続波を用いて物体捜索を行う場合、送信波と物体からの反射波を同時に受信することになるが、例えば送信波と反射波の周波数帯が重なっていると、音圧の低い反射波は埋もれてしまう。そこで、変形例では、周波数掃引される送信信号の周波数帯を段階的に変更することで、伝搬距離の異なる送信波と反射波を分離可能としている。
上記実施形態では、水中音波での利用を説明したが、空中を伝搬する音波についても同様に適用が可能である。
図7は、実施形態を説明する図であり、方位推定装置をコンピュータ装置400に実装した場合の構成を説明する図である。図7を参照すると、コンピュータ装置400は、プロセッサ401と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の半導体メモリ等(あるいは、HDD(Hard Disk Drive)等であってもよい)のメモリ402と、表示装置403(図1の表示装置108に対応する)と、図1の送信器102や受信器105に接続するインタフェース404(バスインタフェース)を備えている。プロセッサ401はDSP(Digital Signal Processor)であってもよい。メモリ402に格納されたプログラムを実行することで、プロセッサ401は、例えば図1の変調処理装置101、復調処理装置106、信号処理装置107の処理を実行する。
なお、上記の特許文献1の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施の形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
101 変調処理装置
102 送信器
103 送波器
104 受波器
105 受信器
106 復調処理装置
107 信号処理装置
108 表示装置
201 受信波形
202 データ11用相互相関処理
203 データ10用相互相関処理
204 データ01用相互相関処理
205 データ00用相互相関処理
206 同期検出用相互相関処理
207 データ11用最大値取得処理
208 データ10用最大値取得処理
209 データ01用最大値取得処理
210 データ00用最大値取得処理
211 中心周波数判別処理
212 掃引方向判別処理
213 デジタル信号出力
301 デジタル信号
302 受信波形
303 変換処理
304 相互相関処理
305 距離換算処理
306 方位計算処理
307 輝度データ出力処理
400 コンピュータ装置
401 プロセッサ
402 メモリ
403 表示装置
404 インタフェース

Claims (10)

  1. 送信するデジタル信号のビットコードに対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成する変調手段と、
    前記送信波形を音波として送信する手段と、
    を含む送信部を備えた、ソーナーシステム。
  2. 音波の受信波形から、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方を検出し、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方に基づき、前記デジタル信号を復調する復調手段と、
    前記受信波形と参照波形の相互相関の結果に基づき、前記受信波形の起点である前記送信波形の反射点を測距する手段と、
    を備えた受信部と、請求項1に記載のソーナーシステム。
  3. 前記変調手段は、前記デジタル信号の2ビットコードを、二つの異なる掃引周波数帯のそれぞれの中心周波数と、上昇掃引と下降掃引の2種の掃引方向に関する、四つの組合せで表す、請求項1又は2に記載のソーナーシステム。
  4. 前記変調手段は、複数の周波数帯のうちの二つの掃引周波数帯のそれぞれの中心周波数と、上昇と下降の2種の掃引方向の組合せで、前記デジタル信号の2ビットコードを表し、前記二つの掃引周波数帯の組合せを、時間の経過とともに変更する、請求項1又は2に記載のソーナーシステム。
  5. 音波の送信と受信とが別の音響アレイで行われるソーナーシステムにおいて、
    前記変調手段は、送信側と受信側での時刻同期に必要な情報を前記デジタル信号の送信波形に変調する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のソーナーシステム。
  6. ソーナーシステムの送信側では、
    送信するデジタル信号に対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成し、
    前記送信波形を音波として送信する、ソーナー方法。
  7. 前記ソーナーシステムの受信側では、
    受信した音波の受信波形から、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方を検出し、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方に基づき、前記デジタル信号を復調し、さらに、
    前記受信波形と参照波形の相互相関の結果に基づき、前記受信波形の起点である前記送信波形の反射点を測距する、請求項6に記載のソーナー方法。
  8. 前記デジタル信号の2ビットコードを、二つの異なる掃引周波数帯のそれぞれの中心周波数と、上昇掃引と下降掃引の2種の掃引方向に関する四つの組合せで表す、請求項6又は7に記載のソーナー方法。
  9. 音波の送信と受信とが別の音響子アレイで行われ、
    送信側と受信側での時刻同期に必要な情報を前記デジタル信号の送信波形に変調して送信する、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のソーナー方法。
  10. 物体捜索と通信を併せて行うことが可能なソーナーシステムを構成するコンピュータに、
    送信するデジタル信号に対応させて、LFM(linear frequency modulation:線形周波数変調)又はLPM(linear period modulation:線形周期変調)掃引の中心周波数と掃引方向の少なくとも一方を切り替えて送信波形を生成する処理と、
    前記受信した音波の受信波形から、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方を検出し、前記中心周波数と前記掃引方向の少なくとも一方に基づき、前記デジタル信号を復調する処理と、
    前記受信波形と参照波形の相互相関結果から、前記受信波形の起点である前記送信波形の反射点を測距する処理と、
    を実行させるプログラム。
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