JP2023140016A - コンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラム - Google Patents

コンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023140016000001
【課題】コンテンツが複数の分割ブロックに分割されて分割ブロック毎に権利者が設定されている場合に好適なコンテンツ資産管理装置、方法及びプログラム並びにコンテンツ配信装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンテンツ配信システムにおいて、コンテンツ資産管理装置は、コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数の分割ブロックに分割するブロック分割部12と、分割ブロック毎に、権利者と評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理する電子帳簿管理部13と、1又はそれ以上の評価者に対して複数の分割ブロックにおける1又はそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与する評価値付与部15と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラムに関する。
楽曲をコンテンツの一例として、作詞家及び作曲家が楽曲を創作すると、作詞家及び作曲家はその楽曲の著作者であり、著作権を保有する。コンテンツが複数のブロックに分割されて、複数の分割ブロックごとに、著作権の一部である財産権(著作財産権)が契約によって第三者に譲渡されることがある。また、著作物でないコンテンツの場合、または著作物のコンテンツであっても著作権(著作財産権)の一部または全部が著作者に留保される場合、コンテンツの分割ブロックに対する所有権、または所有権に相当する法的地位(一定の財産権)が第三者に付与されることがある。
特開2021-189475号公報
コンテンツが複数の分割ブロックに分割されて分割ブロックごとに権利者が設定されている場合に好適な、コンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラム、または、コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、コンテンツ配信プログラムの登場が望まれる。
本発明は、コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成するブロック分割部と、前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理する電子帳簿管理部と、1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与する評価値付与部とを備えるコンテンツ資産管理装置を提供する。
本発明は、コンテンツ資産管理サーバとして機能するコンピュータが、コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成し、前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理し、1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与するコンテンツ資産管理方法を提供する。
本発明は、コンテンツ資産管理サーバとして機能するコンピュータに、コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成するステップと、前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理するステップと、1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与するステップとを実行させるコンテンツ資産管理プログラムを提供する。
本発明のコンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラムによれば、コンテンツが複数の分割ブロックに分割されて分割ブロックごとに権利者が設定されている場合に好適なコンテンツの資産管理を行うことができる。
図1は、コンテンツ資産管理装置及びコンテンツ配信装置を含む全体的なコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、複数の分割ブロックに分割された楽曲の一例を示す図である。 図3は、コンテンツ資産管理装置が管理するコンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。 図4は、コンテンツ資産管理装置が管理する評価者管理テーブルの一例を示す図である。 図5は、分割ブロックごとに集計された集計評価値の一例を示す図である。 図6は、第1実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第1実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第1実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図7は、第2実施形態のコンテンツ資産管理装置が作成する、各分割ブロックの権利者及び評価値が未記録の状態のコンテンツ管理テーブルを示す図である。 図8は、第2実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第2実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第2実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図9は、第3実施形態のコンテンツ配信装置の動作、第3実施形態のコンテンツ配信方法、及び第3実施形態のコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図10は、分割ブロックごとに、季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値の一例を示す図である。 図11は、第3実施形態のコンテンツ資産管理装置が図10に示す季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値を生成する処理を示すフローチャートである。 図12は、図10に示す季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値を用いる場合の、第3実施形態のコンテンツ配信装置の動作、第3実施形態のコンテンツ配信方法、及び第3実施形態のコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる部分的な処理を示すフローチャートである。 図13は、第3実施形態において分割ブロックの権利者を示す画像情報を利用者に配信する処理を示すフローチャートである。 図14は、第4実施形態においてコンテンツ資産管理装置が管理するコンテンツの権利者の設定の仕方を示す図である。 図15は、第5実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第5実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第5実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図16は、分割ブロックごとに権利者が配信を許可しているか否かを示す配信可否が設定されているコンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。 図17は、配信不可の分割ブロックを含むコンテンツを配信するときの、第6実施形態のコンテンツ配信装置の動作、第6実施形態のコンテンツ配信方法、及び第6実施形態のコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる部分的な処理を示すフローチャートである。 図18は、配信不可の分割ブロックを含むコンテンツを配信するときの、図17とは異なる、第6実施形態のコンテンツ配信装置の動作、第6実施形態のコンテンツ配信方法、及び第6実施形態のコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる部分的な処理を示すフローチャートである。 図19は、分割ブロックごとに権利者が他の分割ブロックとの組み合わせを許可しているか否かを示す組み合わせ可否が設定されているコンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。 図20は、組み合わせ不可の分割ブロックを含むコンテンツを配信するときの、第6実施形態のコンテンツ配信装置の動作、第6実施形態のコンテンツ配信方法、及び第6実施形態のコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる部分的な処理を示すフローチャートである。 図21は、分割ブロックが再分割されたときの、第7実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第7実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第7実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図22は、コンテンツに新たな要素が加えられたときの、第7実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第7実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第7実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図23は、第8実施形態のコンテンツ資産管理装置を示すブロック図である。 図24は、第8実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第8実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第8実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図25は、分割ブロックごとに、権利者と、権利者を代理する代理人と、評価値とを対応付けて記録するコンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。 図26は、第9実施形態のコンテンツ資産管理装置を示すブロック図である。 図27は、第9実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第9実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第9実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。 図28は、第10実施形態のコンテンツ資産管理装置を示すブロック図である。 図29は、第10実施形態のコンテンツ資産管理装置の動作、第10実施形態のコンテンツ資産管理方法、及び第10実施形態のコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。
以下、各実施形態のコンテンツ資産管理装置、コンテンツ資産管理方法、コンテンツ資産管理プログラム、または、コンテンツ配信装置、コンテンツ配信方法、コンテンツ配信プログラムについて、添付図面を参照して説明する。
まず、図1~図4を用いて、コンテンツ資産管理装置及びコンテンツ配信装置を含む全体的なコンテンツ配信システムの構成例を説明する。図1に示すように、コンテンツ配信システムは、ネットワーク8に接続されている、コンテンツ資産管理装置1、コンテンツ配信装置2、評価者端末3、権利者端末4、利用者端末5、サーバ6及び7を備える。評価者端末3、権利者端末4、利用者端末5はそれぞれ2またはそれ以上であってもよい。サーバ6及び7と同じ構成のサーバがネットワーク8にさらに接続されていてもよい。サーバ6及び7は、コンテンツ資産管理装置1に対して外部に設けられている外部サーバである。
コンテンツ資産管理装置1は、通信部10、コンテンツ保存部11、ブロック分割部12、電子帳簿管理部13、評価値集計部14、評価値付与部15、通知部16、決済処理部17を備える。コンテンツ資産管理装置1は、図1では図示されていないさらに他の構成を備えることがある。コンテンツ配信装置2は、通信部20、配信制御部21、データ取得部22、コンテンツ取得部23、通知部24、決済処理部25を備える。
評価者端末3は、通信部30、操作部31、評価値保存部32、決済処理部33を備える。権利者端末4は、通信部40、操作部41、決済処理部42、記憶部43を備える。記憶部43には、分割ブロックアクセスコードが記憶されている。利用者端末5は、通信部50、操作部51、コンテンツ再生部52、コンテンツ記憶部53、決済処理部54を備える。サーバ6及び7は、それぞれ、通信部60及び70、電子帳簿管理部61及び71を備える。
コンテンツ資産管理装置1は、コンテンツ資産を管理するコンテンツ資産管理サーバであってもよい。コンテンツ配信装置2は、コンテンツ資産管理装置1で管理され、コンテンツ資産管理装置1に保存されているコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバであってもよい。コンテンツ資産管理装置1とコンテンツ配信装置2とが一体化されていてもよく、1つのサーバが、コンテンツ資産管理装置1及びコンテンツ配信装置2として機能してもよい。
コンテンツ資産管理装置1は、コンピュータと、コンピュータプログラム(コンテンツ資産管理プログラム)を記憶する非一時的な記憶媒体とで構成することができる。コンピュータがコンテンツ資産管理プログラムを実行することによって、図1に示す通信部10~決済処理部17が機能的に実現されてもよい。コンテンツ配信装置2は、コンピュータと、コンピュータプログラム(コンテンツ配信プログラム)を記憶する非一時的な記憶媒体とで構成することができる。コンピュータがコンテンツ配信プログラムを実行することによって、図1に示す通信部20~決済処理部25が機能的に実現されてもよい。
<第1実施形態>
第1実施形態は、コンテンツ資産管理装置1の基本的な構成及び動作に特徴を有する。コンテンツ資産管理装置1、コンテンツ配信装置2、評価者端末3、権利者端末4、利用者端末5、サーバ6及び7は、それぞれ、通信部10、20、30、40、50、60、70を備えることによって、ネットワーク8を介して互いに通信する。典型的には、ネットワーク8はインターネットである。
コンテンツ保存部11には、1またはそれ以上のコンテンツが保存されている。コンテンツは楽曲であってもよいし、映画であってもよいし、小説等の文学作品であってもよい。コンテンツは著作物に限らず、ブロックに分割可能であればよい。第1実施形態においてコンテンツを楽曲とする。
ブロック分割部12は、コンテンツ保存部11に保存されている楽曲を複数のブロックに分割する。図2に示すように、ブロック分割部12は、1つの楽曲を、例えば、イントロ(Intro)、Aメロ1(Verse A1)、Bメロ1(Bridge B1)、1サビ(Chorus C1)、Aメロ2(Verse A2)、Bメロ2(Bridge B2)、2サビ(Chorus C2)、間奏(Interlude)、ソロ(Solo)、大サビ(Chorus C3)、アウトロ(Outro)に分割する。ブロック分割部12が楽曲を複数のブロックに分割したときの各ブロックを分割ブロックと称することとする。
イントロ、Aメロ1、Bメロ1、1サビ、Aメロ2、Bメロ2、2サビ、間奏、ソロ、大サビ、アウトロのブロック管理符号を、それぞれ、Itr、VA1、BB1、CC1、VA2、BB2、CC2、Itl、Sl、CC3、Otrとする。ブロック管理符号は数字列であってもよいし、数字とアルファベットとが混在してもよい。
ブロック分割部12が楽曲を複数のブロックに分割するとは、必ずしも、楽曲のデータを、イントロ、Aメロ1、Bメロ1、1サビ、Aメロ2、Bメロ2、2サビ、間奏、ソロ、大サビ、アウトロの個々のデータに分割することを意味しなくてよい。ブロック分割部12が楽曲を複数のブロックに分割するとは、実際に楽曲のデータが個々の分割ブロックごとのデータに分割されていなくても、後述する電子帳簿管理部13が、楽曲を分割ブロックごとに管理することを意味してもよい。
複数の評価者は、評価者端末3によって、1またはそれ以上の分割ブロックを評価する。評価値付与部15は予め各評価者に評価値の持分を付与しており、評価者端末3の評価値保存部32は評価値の持分を保存する。評価値は各分割ブロックに対する評価を示す。例えば、評価値付与部15は各評価者に持分の評価値として100ポイントを付与する。評価者は、操作部31によっていずれかの分割ブロックを選択して、選択した分割ブロックに評価値の持分から所望の評価値を割り当てる。評価者が評価値を割り当てる分割ブロックを選択する際に、楽曲を評価者端末3によって再生するように構成されているのがよい。
楽曲自体の所有権を非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Token)として発行し、分割ブロックごとの評価値を楽曲のNFTに関連付けるようにしてもよい。コンテンツ資産管理装置1が楽曲ごとに評価者を募集することによって複数の評価者が集められてもよく、複数の評価者がどのように集められるかは限定されない。また、分割ブロックごとの所有権をNFTとして発行し、そのNFTに評価値を関連付けるようにしてもよい。このとき、分割ブロックごとのNFTは、いずれも元の楽曲に関連付けられている。
電子帳簿管理部13は、コンテンツ管理テーブルと評価者管理テーブルとを含む電子帳簿を管理する。図3はコンテンツ管理テーブルの一例を示す。コンテンツ管理テーブルには、コンテンツ情報として、楽曲名、楽曲の創作者、各分割ブロックのブロック管理符号、各分割ブロックの権利者が記録されている。分割ブロックごとの権利者には、さらなるコンテンツ情報として評価値が対応付けられている。いずれかの分割ブロックの権利が創作者から第三者に移転されていない場合には、権利者として創作者が記録されていてもよい。なお、移転には譲渡が含まれる。いずれかの分割ブロックの権利の譲受人である権利者をオークションで確定するようにしてもよい。この場合、電子帳簿管理部13が確定した時刻を記録するようにし、記録した時刻よりも前は創作者が権利者、記録した時刻以降は譲受人が権利者となるようにしてもよい。
評価値集計部14は、複数の評価者が、複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価した評価値を、分割ブロックごとに集計して集計評価値を生成する。コンテンツ管理テーブルの評価値には、評価値集計部14が生成した集計評価値が記録される。各分割ブロックの集計評価値は各分割ブロックの資産価値を示すことがあってもよく、全ての分割ブロックの集計評価値を合計したコンテンツ全体の集計評価値はコンテンツの資産価値を示すことがあってもよい。
図4は評価者管理テーブルの一例を示す。評価者管理テーブルには、ブロック管理符号で示される分割ブロックごとにその分割ブロックを評価した評価者が記録されている。評価者管理テーブルには、同一人物による不正評価を防ぐため評価者のアカウント情報が記録されていてもよい。評価者管理テーブルは、楽曲名と創作者を含まなくてもよい。図3に示すコンテンツ管理テーブルと図4に示す評価者管理テーブルとが1つのテーブルで構成されていてもよい。
図5は、評価値集計部14によって分割ブロックごとに集計された集計評価値の一例を示す。上記のように、各分割ブロックの集計評価値は、コンテンツ管理テーブルに評価値として記録される。
楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用しようとする利用者は、利用者端末5の操作部51を操作して、コンテンツ配信装置2に楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックの利用を申し込むことができる。楽曲の利用には、楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用者端末5で再生するためにストリーミング配信を受けること、楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用者端末5でダウンロードするためにその提供を受けること、楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを広告で利用すること、楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックをドラマ等の挿入歌として利用すること等が含まれる。利用者は分割ブロックごとの評価値を参照することができ、各分割ブロックの利用料金は評価値を反映している。
利用者端末5の決済処理部54は、利用者が操作部51を操作することによって、楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用するための利用料をコンテンツ配信装置2に支払う。コンテンツ配信装置2の決済処理部25は、利用者によって支払われた利用料を受け取る。決済処理部25が利用料を受け取ると、コンテンツ取得部23は、コンテンツ資産管理装置1より、コンテンツ保存部11に保存されている利用が申し込まれた楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを配信用データとして取得する。利用料の支払いは、楽曲または分割ブロックの利用時に支払う都度払いに限定されず、サブスクリプションサービスを含む月額制での一定額の支払いであってもよい。
配信制御部21は、コンテンツ取得部23が取得した配信用データを、ネットワーク8を介して利用者端末5に配信する。利用者端末5のコンテンツ再生部52は配信を受けた楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを再生する。コンテンツ記憶部53は、配信を受けた楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックをダウンロードしてもよい。
決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1の決済処理部17に送信する。
楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用しようとする利用者は、利用者端末5の操作部51を操作して、コンテンツ資産管理装置1に楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックの利用を申し込んでもよい。この場合、決済処理部17は、利用者によって支払われた利用料を受け取る。コンテンツ資産管理装置1は利用料を受け取ったことをコンテンツ配信装置2に通知して、配信制御部21は、コンテンツ取得部23が取得した配信用データを、ネットワーク8を介して利用者端末5に配信する。
複数の利用者が同様に楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックを利用するための利用料をコンテンツ配信装置2(またはコンテンツ資産管理装置1)に支払って、複数の利用者端末5が楽曲の全体またはいずれかの分割ブロックの配信を受ける。決済処理部17は、利用者によって支払われた利用料を分割ブロックごとに集計する。分割ブロックごとの利用料は、電子帳簿管理部13が管理する電子帳簿のうちの電子台帳に記録される。
決済処理部17は、集計した分割ブロックごとの利用料に基づいて配当額を決定する。決済処理部17は、集計した利用料をそのまま配当額としてもよいし、集計した利用料から必要経費を差し引いた額を配当額としてもよい。楽曲の全体が利用されたときの利用料は、全ての分割ブロックで分配されて、分割ブロックごとの利用料に加えられる。このとき、楽曲の全体が利用されたときの利用料を各分割ブロックの集計評価値に応じて分配されるのがよい。
決済処理部17は、電子帳簿管理部13で管理されているコンテンツ管理テーブル及び評価者管理テーブルを参照して、配当額を、少なくとも、利用された分割ブロックの権利者及び評価者に分配する。なお、評価者に対する配当額を均等にしてもよいし、評価の度合いまたは評価の順番等に基づいた楽曲のプロモーション貢献度を考慮して配当額を分配してもよい。また、配当額を権利者のみに分配してもよい。なお、決済処理部17は、電子帳簿管理部13に記録された権利者の確定時刻を参照し、配当額を、権利者への権利移転(権利譲渡)が確定するよりも前は創作者に、確定した以降は移転された権利者に分配する。分配された配当額も、電子帳簿管理部13が管理する電子台帳に記録される。
図6に示すフローチャートを用いて、コンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図6に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図6において、処理が開始されると、各評価者は、ステップS1にて、1またはそれ以上の分割ブロックを評価する。ステップS1は、評価者端末3で実行される処理である。コンテンツ資産管理装置1の評価値集計部14は、ステップS2にて、各分割ブロックの評価値を集計する。決済処理部17は、ステップS3にて、いずれかの分割ブロックを使用するための利用料の支払いがあったか否かを判定する。利用料の支払いがなければ(NO)、決済処理部17はステップS3の処理を繰り返す。
ステップS3にて利用料の支払いがあれば(YES)、決済処理部17は、ステップS4にて、分割ブロックごとの利用料を集計する。利用料は加算して管理される。決済処理部17は、ステップS5にて、分割ブロックごとの配当割合を決定し、ステップS6にて、権利者と評価者との配当割合を決定する。決済処理部17は、ステップS7にて、各権利者と各評価者に配当額を分配して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。ステップS7において、所定期間ごとに合算した配当額を分配してもよいし、支払いを確定するための任意のタイミングで合算した配当額を分配してもよい。
以上のように、楽曲は複数の分割ブロックに分割されて各分割ブロックに権利者が存在し、各分割ブロックが評価値(集計評価値)によって評価付けされている。コンテンツ資産管理装置1は、以上の構成及び動作によって、楽曲の利用に伴う収入を各権利者と各評価者に分配することができる。
ところで、電子帳簿管理部13が管理する電子帳簿の改竄を防止することが必要である。図1に示すように、電子帳簿は、コンテンツ資産管理装置1の電子帳簿管理部13と、サーバ6及び7の電子帳簿管理部61及び71とを含むブロックチェーンで管理されるのがよい。
以上説明した第1実施形態によれば、コンテンツが複数の分割ブロックに分割されて分割ブロックごとに権利者が設定されている場合に好適なコンテンツの資産管理を行うことができる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、コンテンツ資産管理装置1のコンテンツ保存部11に新たにコンテンツが保存されたときのコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第2実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。ブロック分割部12は、コンテンツ保存部11に新たにコンテンツが保存されると、保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成する。
コンテンツが楽曲である場合には、上記のように、ブロック分割部12は、楽曲の曲調が変化する位置で楽曲を複数のブロックに分割するのがよい。コンテンツが映画である場合には、ブロック分割部12は、映画をシーンが切り替わる位置ごとに複数のブロックに分割するのがよい。コンテンツが文学作品である場合には、ブロック分割部12は、文学作品を例えば章もしくは節で、または、一文、一単語、一文字等の分割可能な任意の単位で分割すればよい。
電子帳簿管理部13は、複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成する。図7に示すように、コンテンツ管理テーブルを作成した時点では、各分割ブロックの権利者及び評価値は未記録である。上記のように、各分割ブロックの権利者として創作者が記録されていてもよい。電子帳簿管理部13は、少なくともコンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理する。
評価値付与部15は、複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価する複数の評価者に評価値の持分を付与する。評価者端末3の評価値保存部32に付与された評価値の持分が保存されれば、評価者は分割ブロックを評価することができる。評価値集計部14は、複数の評価者における1またはそれ以上の評価者が1またはそれ以上の分割ブロックを評価すれば、分割ブロックごとに評価値を集計して集計評価値を生成する。
電子帳簿管理部13は、図7に示すコンテンツ管理テーブルの分割ブロックごとに、評価値集計部14によって生成された集計評価値を記録する。コンテンツ情報はブロックチェーン上で管理され、分割した箇所の履歴は全て保持されるようにしてもよい。
図8に示すフローチャートを用いて、コンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図8に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図8において、処理が開始されると、コンテンツ資産管理装置1のコンテンツ保存部11は、ステップS21にて、新規コンテンツの保存依頼があったか否かを判定する。新規コンテンツの保存依頼者は、例えばコンテンツの創作者である。新規コンテンツの保存依頼がなければ(NO)、コンテンツ保存部11はステップS21の処理を繰り返す。新規コンテンツの保存依頼があれば(YES)、コンテンツ保存部11は、ステップS22にて、新規コンテンツをコンテンツ保存部11に保存する。
ブロック分割部12は、ステップS23にて、新規コンテンツを複数のブロックに分割する。ブロック分割部12は、コンテンツのカテゴリに応じて、どのように分割するかを決定してもよい。電子帳簿管理部13は、ステップS24にて、図7に示すようなコンテンツ管理テーブルを作成して保存する。評価値付与部15は、ステップS25にて、複数の評価者に評価値の持分を付与する。
評価値集計部14は、ステップS26にて、評価者が分割ブロックを評価したか否かを判定する。評価者が分割ブロックを評価しなければ(NO)、評価値集計部14はステップS26の処理を繰り返す。評価者が分割ブロックを評価すれば(YES)、評価値集計部14は、ステップS27にて、分割ブロックごとに評価値を集計して集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、ステップS28にて、コンテンツ管理テーブルの分割ブロックごとに集計評価値を記録して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
以上のように、コンテンツ資産管理装置1は、コンテンツ保存部11が新規コンテンツを保存するたびに電子帳簿管理部13がコンテンツ管理テーブルを新たに作成するように構成されている。
以上説明した第2実施形態によれば、分割ブロックごとに新たな権利者が設定されたり、集計評価値を生成されたりしたときに、それらを記録することができる。よって、第2実施形態によれば、コンテンツが複数の分割ブロックに分割されて分割ブロックごとに権利者が設定されている場合に好適なコンテンツの資産管理を行うことができる。
<第3実施形態>
第3実施形態は、コンテンツ配信装置2の好ましい構成及び動作に特徴を有する。第3実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。第3実施形態においてコンテンツを楽曲とする。利用者が利用者端末5によって、コンテンツ配信装置2に、ある楽曲における所定の閾値以上の評価値(集計評価値)を有する分割ブロックを配信する指示をしたとする。通信部20は、利用者端末5からの配信の指示を取得する。
データ取得部22は、電子帳簿管理部13が管理する指定された楽曲のコンテンツ管理テーブルより各分割ブロックの集計評価値を取得する。データ取得部22は、指定された閾値以上である高評価の集計評価値を有する分割ブロックのブロック管理符号を抽出する。
データ取得部22は楽曲名を取得してもよい。データ取得部22は楽曲名と各分割ブロックの権利者を取得してもよい。データ取得部22は、楽曲名、創作者、各分割ブロックの権利者を取得してもよい。
コンテンツ取得部23は、コンテンツ資産管理装置1のコンテンツ保存部11より、抽出された高評価の集計評価値を有する分割ブロックのブロック管理符号に対応する1またはそれ以上の分割ブロックを抽出して、抽出した分割ブロックの配信用データを取得する。
決済処理部25は、利用者より利用料の支払いがなされると利用料を受け取る。決済処理部25は、受け取った利用料の全てまたは一部をコンテンツ資産管理装置1に送信する。上記と同様に、コンテンツ資産管理装置1の決済処理部17が利用料を受け取って、コンテンツ配信装置2に利用料が支払われたことをコンテンツ配信装置2に通知してもよい。配信制御部21は、利用者に、抽出した分割ブロックの配信用データを配信するよう制御する。
利用者が利用者端末5によって、コンテンツ配信装置2に、ある楽曲の全体を配信する指示をしてもよい。データ取得部22は、電子帳簿管理部13が管理する指定された楽曲のコンテンツ管理テーブルより楽曲名を取得する。データ取得部22は楽曲名と創作者を取得してもよい。データ取得部22は楽曲名と各分割ブロックの権利者を取得してもよい。データ取得部22は、楽曲名、創作者、各分割ブロックの権利者を取得してもよい。
コンテンツ取得部23は、コンテンツ資産管理装置1のコンテンツ保存部11より、楽曲全体の配信用データを取得する。決済処理部25は、利用者より楽曲全体の配信を受けるための利用料の支払いがなされると利用料を受け取る。決済処理部25は、受け取った利用料の全てまたは一部をコンテンツ資産管理装置1に送信する。同様に、コンテンツ資産管理装置1の決済処理部17が利用料を受け取って、コンテンツ配信装置2に利用料が支払われたことをコンテンツ配信装置2に通知してもよい。配信制御部21は、利用者に、楽曲全体の配信用データを配信するよう制御する。
図9に示すフローチャートを用いて、コンテンツ配信装置2の動作、及び、コンテンツ配信装置2が実行するコンテンツ配信方法を説明する。図9に示すフローチャートは、コンテンツ配信装置2に記憶されているコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図9において、処理が開始されると、通信部20は、ステップS301にて、利用者より高評価の分割ブロックを再生する指示がなされたか否かを判定する。高評価の分割ブロックを配信する指示がなされると(YES)、データ取得部22は、ステップS302にて、コンテンツ資産管理装置1から各分割ブロックの集計評価値を取得する。コンテンツ取得部23は、ステップS303にて、コンテンツ資産管理装置1から高評価の分割ブロックの配信用データを取得する。
決済処理部25は、ステップS304にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS305にて、利用者に分割ブロックの配信用データを配信して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS304にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。なお、決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1に送信する。
ステップS301にて高評価の分割ブロックを配信する指示がなされなければ(NO)、通信部20は、ステップS311にて、利用者より楽曲の全体を配信する指示がなされたか否かを判定する。楽曲の全体を再生する指示がなされれば(YES)、データ取得部22は、ステップS312にて、コンテンツ資産管理装置1から楽曲に関するデータを取得する。コンテンツ取得部23は、ステップS313にて、コンテンツ資産管理装置1から楽曲全体の配信用データを取得する。
決済処理部25は、ステップS314にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS315にて、利用者に楽曲全体の配信用データを配信して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS311にて楽曲の全体を再生する指示がなされなければ(NO)、また、ステップS314にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1に送信する。
以上の第3実施形態によれば、コンテンツ配信装置2は利用者が利用したい高評価の分割ブロックのみを利用者に配信することができる。また、利用者が楽曲の全体を利用したい場合には、コンテンツ配信装置2は利用者に楽曲の全体を配信することができる。
第3実施形態はさらに次のように構成されているとよい。利用者が利用したい分割ブロックは、利用者が分割ブロックの配信を受けようとする季節、時間帯、利用者が位置する場所によって変わる可能性がある。利用者が分割ブロックの配信を受けようとする季節、時間帯、場所の少なくとも1つに応じて、最も適切な高評価の分割ブロックを配信することが望ましい。
そこで、評価値集計部14は次のように集計評価値を生成するのがよい。評価値集計部14は、複数の評価者が、複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価した評価値を、分割ブロックごとに集計する。このとき、評価値集計部14は、評価者が分割ブロックを評価するときの季節、時間帯、場所の少なくとも1つに応じて、集計評価値を個別に生成する。
図10は、評価値集計部14によって、分割ブロックごとに、季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値の一例を示す。図10に示す例では、季節を春、夏、秋、冬の4つとし、時間帯を午前と午後との2つとし、場所を地域R1と地域R2の2つとしている。春、夏、秋、冬はそれぞれ3月~5月、6月~8月、9月~11月、12月~2月としているが、季節をどのように分けるかは任意である。時間帯または場所を3つ以上に分けてもよい。場所を区分けする地域とは、国であってもよいし、米国における州であってもよいし、日本国における都道府県であってもよい。
コンテンツ管理テーブルは、各分割ブロックに対応する集計評価値として、図10に示す季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値を記憶する。即ち、コンテンツ資産管理装置1の電子帳簿管理部13は、複数の評価者における各評価者が複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価したときの季節、時間帯、場所のうちの少なくとも1つである評価時条件を示す補助情報を管理している。電子帳簿管理部13は、評価時条件ごとの評価値を集計した集計評価値を、分割ブロックごとの評価値として管理している。
コンテンツ取得部23は、利用者より閾値以上の評価値を有する高評価の分割ブロックを配信する指示がなされると、閾値以上の評価値を有する1またはそれ以上の分割ブロックを評価時条件ごとの集計評価値に基づいて抽出する。具体的には、コンテンツ取得部23は、評価時条件を季節とした場合には、利用者が分割ブロックを配信する指示をした季節に応じた季節の集計評価値に基づいて分割ブロックを抽出する。
一例として閾値を45とすると、利用者が分割ブロックを配信する指示をした季節が春であれば2サビのみが抽出され、季節が夏または秋であれば2サビ及び大サビが抽出され、季節が冬であれば2サビのみが抽出される。
コンテンツ取得部23は、評価時条件を時間帯とした場合には、利用者が分割ブロックを配信する指示をした時間帯に応じた時間帯の集計評価値に基づいて分割ブロックを抽出する。コンテンツ取得部23は、評価時条件を場所とした場合には、利用者が分割ブロックを配信する指示をした場所に応じた場所の集計評価値に基づいて分割ブロックを抽出する。
図10に示す季節ごと、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値は、評価値集計部14が図11に示すフローチャートで示す処理を実行することによって生成することができる。図11において、処理が開始されると、評価値集計部14は、ステップS321にて、評価者が分割ブロックを評価した評価日を複数の季節に分類する。評価値集計部14は、ステップS322にて、評価者が分割ブロックを評価した評価時刻を複数の時間帯に分類する。評価値集計部14は、ステップS323にて、評価者が分割ブロックを評価した評価場所を複数の地域に分離する。
ステップS321、S322、S323の順番は任意である。ステップS323における評価場所は、評価者端末3のIPアドレス、無線LANの基地局情報等による位置情報サービスを利用することによって大まかに把握することができる。
評価値集計部14は、ステップS324にて評価値を季節ごとに集計した集計評価値を生成し、ステップS325にて評価値を時間帯ごとに集計した集計評価値を生成し、ステップS326にて評価値を地域ごとに集計した集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、ステップS327にて、各集計評価値をコンテンツ管理テーブルに設定する。
以上のように、時間帯ごと、場所ごとに個別に集計された集計評価値を用いて高評価の分割ブロックを抽出することがある場合には、図9に示すステップS302とステップS303との間に、図12に示すステップS331~S337を設ければよい。
図12において、評価値集計部14は、ステップS331にて、季節ごとの集計評価値を使用する設定とされているか否かを判定する。季節ごとの集計評価値を使用する設定とされていれば(YES)、評価値集計部14は、ステップS332にて、利用者が分割ブロックの配信を依頼した配信依頼日に基づき使用する季節の集計評価値を選択する。季節ごとの集計評価値を使用する設定とされていなければ(NO)、評価値集計部14は、ステップS333にて、時間帯ごとの集計評価値を使用する設定とされているか否かを判定する。
ステップS333にて時間帯ごとの集計評価値を使用する設定とされていれば(YES)、評価値集計部14は、ステップS334にて、利用者が分割ブロックの配信を依頼した配信依頼時刻に基づき使用する時間帯の集計評価値を選択する。時間帯ごとの集計評価値を使用する設定とされていなければ(NO)、評価値集計部14は、ステップS335にて、地域ごとの集計評価値を使用する設定とされているか否かを判定する。
ステップS335にて地域ごとの集計評価値を使用する設定とされていれば(YES)、評価値集計部14は、ステップS336にて、利用者が位置する場所に基づき使用する地域の集計評価値を選択する。利用者が位置する場所は、利用者端末5のIPアドレス、無線LANの基地局情報等によって大まかに把握することができる。地域ごとの集計評価値を使用する設定とされていなければ(NO)、評価値集計部14は、ステップS337にて、季節、時間帯、地域を区別しない図5に示す総合的な集計評価値を選択する。
図5に示す集計評価値と、図10に示す評価時条件ごとの集計評価値とのいずれを用いる場合であっても、コンテンツ配信装置2は次のように構成されているのがよい。コンテンツ配信装置2が利用者端末5に分割ブロックまたは楽曲全体の配信用データを配信した後、コンテンツ配信装置2は利用者端末5に配信した分割ブロックに関する情報を配信する。
データ取得部22は、利用者より分割ブロックまたは楽曲の全体を配信する指示がなされたとき、コンテンツ資産管理装置1より各分割ブロックの権利者を示すデータを取得する。コンテンツ取得部23は、1またはそれ以上の分割ブロックの配信用データを取得する。配信制御部21は、配信用データを利用者端末5に配信するよう制御する。
配信制御部21が配信用データの配信を完了すると、データ取得部22は、1またはそれ以上の分割ブロックの権利者をまとめて示す画像情報を生成する。配信制御部21は、画像情報を利用者端末5に配信するよう制御する。
配信制御部21が1またはそれ以上の分割ブロックにおける各分割ブロックの配信を完了するたびに、各分割ブロックの権利者を示す画像情報を利用者に配信することは好ましくない。配信制御部21は1またはそれ以上の分割ブロックの権利者をまとめて示す画像情報を利用者に配信するのがよい。
図13に示すフローチャートを用いて、分割ブロックの権利者を示す画像情報を利用者に配信する処理を説明する。図13において、処理が開始されると、通信部20は、ステップS341にて、利用者より楽曲を配信する指示がなされたか否かを判定する。楽曲を配信する指示がなされなければ(NO)、通信部20はステップS341の処理を繰り返す。
ステップS341にて楽曲を配信する指示がなされれば(YES)、データ取得部22は、ステップS342にて、各分割ブロックの権利者の情報を取得する。配信制御部21は、ステップS343にて、楽曲を利用者端末5に配信する。図13では、決済処理部25による処理の図示を省略している。配信制御部21は、ステップS344にて、楽曲配信を終了したか否かを判定する。楽曲配信を終了しなければ(NO)、配信制御部21はステップS344の処理を繰り返す。
ステップS344にて楽曲配信を終了すれば(YES)、データ取得部22は、ステップS345にて、各分割ブロックの権利者をまとめて示す画像情報を生成する。配信制御部21は、ステップS346にて、画像情報を利用者端末5に配信して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS345をステップS342とステップS343との間に設けてもよい。また、各分割ブロックの権利者をまとめて示す情報として画像形式に限定せず、その他のテータ形式であってもよい。例えば、配信制御部21が各分割ブロックの権利者をまとめて示す情報のみを配信し、各利用者端末5で表示画像を生成するようにしてもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態は、コンテンツ資産管理装置1におけるコンテンツの権利者の設定の仕方に特徴を有する。第4実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。第4実施形態においてコンテンツを楽曲とする。図14に示すように、1つの楽曲が5つの分割ブロックに分割されており、5つの分割ブロックの権利者がT001~T05に設定されているとする。このように、1つの楽曲は時間方向の複数の分割ブロックに分割され、分割ブロックごとに権利者が設定されている。
図14に示す例では、楽曲は、ヴォーカルパート、ベースギターパート、キーボードパート、ドラムスパートの4つのトラックを含む。ヴォーカルパートには権利者V001が設定され、ベースギターパートには権利者B001が設定されている。キーボードパートには権利者K001が設定され、ドラムスパートには権利者D001が設定されている。このように、1つの楽曲は複数のトラックにおけるトラックごとに権利者が設定されている。
コンテンツ管理テーブルには、分割ブロックごとの権利者とトラックごとの権利者とが記録されている。電子帳簿管理部13は、分割ブロックごとの権利者とトラックごとの権利者とが記録されているコンテンツ管理テーブルを管理する。
決済処理部17は、複数の分割ブロックにおけるいずれかの分割ブロックが利用されたときに利用者によって支払われた利用料を分割ブロックごとに集計する。決済処理部17は、集計した分割ブロックごとの利用料に基づく配当額を、少なくとも、利用された分割ブロックの権利者と、複数のトラックのうち、利用された分割ブロック内に含まれているトラックの権利者とに分配する。
図14において、権利者T002が権利を保有しているハッチングを付した分割ブロックが利用されたとする。この分割ブロックには、ヴォーカルパート、ベースギターパート、ドラムスパートが含まれているが、キーボードパートは含まれていない。この場合、決済処理部17は、集計した分割ブロックごとの利用料に基づく配当額を、利用された分割ブロックの権利者T002と、ヴォーカルパートの権利者V001、ベースギターパートの権利者B001、ドラムスパートの権利者D001とに分配する。
第1実施形態と同様に、決済処理部17は、配当額をさらにハッチングを付した分割ブロックの評価者に分配してもよい。
以上説明した第4実施形態によれば、1つのコンテンツに対して2次元的に権利者を設定して、配当額を分配することが可能となる。
<第5実施形態>
第5実施形態は、複数の分割ブロックにおけるいずれかの分割ブロックの権利が新たな権利者へと移転されたときのコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第5実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。権利者端末4の記憶部43には分割ブロックアクセスコードが記憶されており、権利者が操作部41を操作することによって、コンテンツ資産管理装置1が管理している権利者の移転を通知することができる。
電子帳簿管理部13が権利者の移転の通知を受領すると、電子帳簿管理部13は、コンテンツ管理テーブルにおける新たな権利者へと移転された分割ブロックの権利者を新たな権利者へと更新する。評価値集計部14は、移転前の権利者より、分割ブロックを新たな権利者に移転したときの対価に関する情報を取得する。分割ブロックの新たな権利者への移転に伴って移転された分割ブロックの価値が変動することがある。分割ブロックの価値は上がることがあり、下がることもある。
評価値集計部14は、新たな権利者へと移転された分割ブロックの価値が変動したとき、新たな権利者へと移転された分割ブロックの集計評価値を再評価して新たな集計評価値を生成する。加えて、評価値集計部14は、複数の分割ブロックのうち、新たな権利者へと移転された分割ブロック以外の各分割ブロックの集計評価値を再評価して新たな集計評価値を生成する。
評価値集計部14は、新たな権利者へと移転された分割ブロックの集計評価値と、新たな権利者へと移転された分割ブロック以外の各分割ブロックの集計評価値とを同じ割合で増加させる。
電子帳簿管理部13は、評価値集計部14によって再評価された各分割ブロックの集計評価値を新たな集計評価値へと更新する。
図15に示すフローチャートを用いて、コンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図15に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図15において、処理が開始されると、電子帳簿管理部13は、ステップS51にて、いずれかの分割ブロックの権利者が移転されたか否かを判定する。分割ブロックの権利者が移転されなければ(NO)、電子帳簿管理部13はステップS51の処理を繰り返す。いずれかの分割ブロックの権利者が移転されれば(YES)、電子帳簿管理部13は、ステップS52にて、コンテンツ管理テーブルにおける新たな権利者へと移転された分割ブロックの権利者を新たな権利者へと更新する。
評価値集計部14は、ステップS53にて、分割ブロックを新たな権利者に移転したときの対価に関する情報を取得する。評価値集計部14は、ステップS54にて、新たな権利者へと移転された分割ブロックの集計評価値を再評価する。評価値集計部14は、移転された分割ブロックの価値が上昇したときのみ集計評価値を再評価してもよい。評価値集計部14は、ステップS55にて、新たな権利者へと移転された分割ブロック以外の各分割ブロックの集計評価値を再評価する。
電子帳簿管理部13は、ステップS56にて、コンテンツ管理テーブルにおける各分割ブロックの集計評価値を、評価値集計部14によって再評価された新たな集計評価値へと更新して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
電子帳簿管理部13は、ステップS52をステップS55の後に実行してもよい。ステップS52とステップS56とを同時に実行してもよいし、ステップS52の後にステップS56を実行してもよいし、ステップS56の後にステップS52を実行してもよい。
以上説明した第5実施形態によれば、分割ブロックが新たな権利者へと移転されて分割ブロックの価値が変動したときに、新たな権利者へと移転された分割ブロックと、移転された分割ブロック以外の各分割ブロックの集計評価値を再評価して新たな集計評価値へと更新することができる。
<第6実施形態>
第6実施形態は、複数の分割ブロックのうちのいずれかの分割ブロックに配信または編集に関する制限がかけられているときのコンテンツ配信装置2の構成及び動作に特徴を有する。第6実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。図16に示すように、コンテンツ管理テーブルに、配信に関する制限として、分割ブロックごとに権利者が配信を許可しているか否かを示す配信可否が設定されている。図16に示す例では、2サビの権利者が配信を不可に設定している。
データ取得部22は、利用者よりコンテンツを配信するよう指示されたとき、コンテンツ資産管理装置1より分割ブロックごとに配信の可否を示すデータを取得する。通知部24は、コンテンツが配信不可の分割ブロックを含むとき、利用者に、コンテンツは配信不可の分割ブロックを含むコンテンツであり、コンテンツを配信不可の分割ブロックを除いた状態で配信することを許容するかを問い合わせる。
コンテンツ取得部23は、コンテンツ資産管理装置1より、配信不可の分割ブロックを除く分割ブロックの配信用データを取得する。利用者より、通知部24にコンテンツを配信不可の分割ブロックを除いた状態で配信することを許容する旨の回答があったとする。また、決済処理部25に、コンテンツの配信を受けるための利用料の支払いがなされたとする。配信制御部21は、利用者端末5にコンテンツ取得部が取得した配信不可の分割ブロックを除く分割ブロックの配信用データを配信するよう制御する。
配信制御部21は、配信不可の分割ブロックの直前の分割ブロックをフェードアウト処理し、配信不可の分割ブロックの直後の分割ブロックをフェードイン処理することが好ましい。配信制御部21は、配信不可の分割ブロックの直前の分割ブロックをフェードアウト処理するだけでもよい。
配信制御部21は、コンテンツを、配信不可の分割ブロックを他の分割ブロックに置換した状態で配信するよう制御してもよい。この場合も、通知部24は、利用者に、配信不可の分割ブロックを他の分割ブロックに置換することを許容するかを問い合わせるのがよい。
図17及び図18に示すフローチャートを用いて、配信不可の分割ブロックを含むコンテンツを配信するときのコンテンツ配信装置2の動作、及び、コンテンツ配信装置2が実行するコンテンツ配信方法を説明する。図17及び図18に示すフローチャートは、コンテンツ配信装置2に記憶されているコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。図17及び図18においてコンテンツを楽曲とする。
図17において、処理が開始されると、通信部20は、ステップS601にて、利用者より楽曲を配信する指示がなされたか否かを判定する。楽曲を配信する指示がなされなければ(NO)、通信部20はステップS601の処理を繰り返す。ステップS601にて楽曲を配信する指示がなされれば(YES)、データ取得部22は、ステップS602にて、楽曲が配信不可の分割ブロックを含むか否かを判定する。楽曲が配信不可の分割ブロックを含めば(YES)、通知部24は、ステップS603にて、利用者に、配信される楽曲は配信不可の分割ブロックを含む楽曲であり、楽曲を配信不可の分割ブロックを除いた状態で配信することを許容するかを問い合わせる。
通知部24は、ステップS604にて、許容する回答がなされた否かを判定する。許容する回答がなされれば(YES)、決済処理部25は、ステップS605にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS606にて、コンテンツ取得部23が取得した配信不可の分割ブロックを除いた状態の楽曲の配信用データを配信するよう制御して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
ステップS604にて許容する回答がなされなければ(NO)、また、ステップS605にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
ステップS602にて楽曲が配信不可の分割ブロックを含まなければ(NO)、決済処理部25は、ステップS607にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。楽曲が配信不可の分割ブロックを含む場合と含まない場合とで利用料は異なっていてもよい。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS608にて、コンテンツ取得部23が取得した楽曲全体の配信用データを配信するよう制御して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
図17においても、決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1に送信する。
図18に示すように、図17に示すステップS603~S606をステップS611~S616に置換してもよい。図18において、通知部24は、ステップS611にて、利用者に配信不可の分割ブロックを類似の分割ブロックに置換して配信することを希望するか否かを問い合わせる。通知部24は、ステップS612にて、希望する回答がなされた否かを判定する。
ステップS612にて希望する回答がなされれば(YES)、決済処理部25は、ステップS613にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS614にて、コンテンツ取得部23が取得した、配信不許可の分割ブロックを他の分割ブロックで置換した状態の楽曲の配信用データを配信するよう制御して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS613にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
図16に示すように2サビの分割ブロックの配信が不可である場合には、配信制御部21は、ステップS614にて、例えば、2サビの分割ブロックを2サビと類似する1サビの分割ブロックに置換した状態の楽曲の配信用データを配信するよう制御する。
ステップS612にて希望する回答がなされなければ(NO)、決済処理部25は、ステップS615にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS616にて、コンテンツ取得部23が取得した配信不可の分割ブロックを除いた状態の楽曲の配信用データを配信するよう制御して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS615にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
図18においても、決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1に送信する。
図19に示すように、コンテンツ管理テーブルに、編集に関する制限として、分割ブロックごとに権利者が他の分割ブロックとの組み合わせを許可しているか否かを示す組み合わせ可否が設定されている。図19に示す例では、大サビの権利者が他の分割ブロックとの組み合わせを不可に設定している。
利用者は、複数の分割ブロックのうちの2またはそれ以上の分割ブロックを組み合わせた組み合わせコンテンツを配信するよう指示することができる。利用者は、例えば、集計評価値が最上位から2つまたはそれ以上の分割ブロックを組み合わせた組み合わせコンテンツを配信するよう指示してもよいし、集計評価値が所定の閾値以上の分割ブロックを組み合わせた組み合わせコンテンツを配信するよう指示してもよい。
データ取得部22は、組み合わせコンテンツを配信するよう指示されたとき、集計評価値に基づいて組み合わせる2またはそれ以上の分割ブロックを決定する。データ取得部22は、コンテンツ資産管理装置1より、組み合わせる2またはそれ以上の分割ブロックの集計評価値と、他の分割ブロックと組み合わせることの可否を示すデータを取得する。コンテンツ取得部23は、コンテンツ資産管理装置1より、組み合わせる2またはそれ以上の分割ブロックの配信用データを取得する。
組み合わせコンテンツに含まれる全ての分割ブロックが他の分割ブロックと組み合わせることを許可しており、利用者より組み合わせコンテンツの配信を受けるための利用料の支払いがなされたとする。配信制御部21は、利用者端末5にコンテンツ取得部23が取得した2またはそれ以上の分割ブロックの配信用データを組み合わせコンテンツとして配信するよう制御する。
図20に示すフローチャートを用いて、組み合わせ不可の分割ブロックを含むコンテンツを配信するときのコンテンツ配信装置2の動作、及び、コンテンツ配信装置2が実行するコンテンツ配信方法を説明する。図20に示すフローチャートは、コンテンツ配信装置2に記憶されているコンテンツ配信プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図20において、処理が開始されると、通信部20は、ステップS621にて、利用者より組み合わせコンテンツを配信する指示がなされたか否かを判定する。組み合わせコンテンツを配信する指示がなされなければ(NO)、通信部20はステップS621の処理を繰り返す。
ステップS621にて組み合わせコンテンツを配信する指示がなされれば(YES)、データ取得部22は、ステップS622にて、2またはそれ以上の分割ブロックの組み合わせを決定する。データ取得部22は、ステップS623にて、組み合わせる各分割ブロックの権利者が他の分割ブロックとの組み合わせを許可しているか否かを確認する。データ取得部22は、ステップS624にて、組み合わせる分割ブロックの全ての権利者が他の分割ブロックとの組み合わせを許可しているか否かを判定する。
ステップS624にて全ての権利者が組み合わせを許可していれば(YES)、データ取得部22は、ステップS625にて、組み合わせる2またはそれ以上の分割ブロックの集計評価値に基づいて組み合わせコンテンツの評価値を決定する。通知部24は、ステップS626にて、利用者に、組み合わせコンテンツの評価値に基づく利用料を通知する。組み合わせコンテンツの評価値及び利用料が予め決定されていて、ステップS625及びS626が省略されることがあってもよい。
決済処理部25は、ステップS627にて、利用者から利用料の支払いがなされたか否かを判定する。利用者から利用料の支払いがなされれば(YES)、配信制御部21は、ステップS628にて、コンテンツ取得部23が取得した、組み合わせコンテンツの配信用データを配信するよう制御して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。ステップS627にて利用者から利用料の支払いがなされなければ(NO)、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
ステップS624にて組み合わせる分割ブロックのうちのいずれかの分割ブロックの権利者が組み合わせを許可していなければ(NO)、通知部24は、ステップS629にて、利用者に組み合わせコンテンツの配信は不可である旨を通知して、コンテンツ配信装置2は処理を終了させる。
図20においても、決済処理部25は、適当なタイミングで利用料をコンテンツ資産管理装置1に送信する。
以上説明した第6実施形態によれば、複数の分割ブロックのうちのいずれかの分割ブロックに配信または編集に関する制限がかけられているときに、かけられている制限に応じて、コンテンツの配信の可否を判定して利用者にコンテンツを配信することができる。
<第7実施形態>
第7実施形態は、複数の分割ブロックにおけるいずれかの分割ブロックが再分割されたり、コンテンツに新たな要素が加えられたりして、コンテンツが改変されたときのコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第7実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。権利者が操作部41を操作することによって、コンテンツ資産管理装置1が管理しているコンテンツの分割ブロックの再分割を通知することができる。コンテンツの創作者または分割ブロックの権利者は、コンテンツに新たな要素を加えることができる。
図1において、ブロック分割部12は、コンテンツ保存部11に保存されているいずれかのコンテンツにおけるいずれかの分割ブロックの権利者による分割ブロックの再分割を受け付ける。通知部16は、ブロック分割部12がいずれかの分割ブロックの再分割を受け付けると、電子帳簿管理部13が管理するコンテンツ管理テーブルを参照して、再分割を受け付けた分割ブロックの各評価者に分割ブロックが再分割されたことを通知する。通知部16は、各評価者に分割ブロックが再分割された位置を示す情報も通知する。
ブロック分割部12が権利者から分割ブロックの再分割を正式に受け付ける前に、再分割した分割ブロックを再生して、権利者が再分割された状態の分割ブロックを確認できるように構成されていてもよい。確認後に操作部41によって再分割が指示されると、ブロック分割部12は分割ブロックの再分割を正式に受け付ける。
電子帳簿管理部13は、ブロック分割部12がいずれかの分割ブロックの再分割を受け付けると、コンテンツ管理テーブルに記録されている再分割を受け付けた分割ブロックの各評価者に評価値を戻し、再分割を受け付けた分割ブロックの評価値を評価前の状態に戻す。また、通知部16が各評価者に再分割されたことを通知し、電子帳簿管理部13が分割されたブロックの長さに応じた評価値を分配するように再設定してもよい。
具体的には、例えば、再分割前の第1の分割ブロック及び第2の分割ブロックの評価値がそれぞれ100及び120の状態で、第1の分割ブロックを均等に2分割、第2の分割ブロックを均等に12分割したとする。この場合、第1の分割ブロックが2分割された再分割ブロックの評価値がそれぞれ50ずつ、第2の分割ブロックが12分割された再分割ブロックの評価値がそれぞれ10ずつ、というように分配してもよい。勿論、評価者からの指示によって評価値の再設定を受け付けるようにしてもよい。評価値が戻された場合、評価者端末3の評価値保存部32は、戻された評価値を保存する。
評価値が戻された評価者のうちのいずれかの評価者は、分割ブロックを再分割した2またはそれ以上の再分割ブロックを再分割ブロックごとに評価して評価値を設定する。評価値集計部14は、再分割ブロックの評価値を受け付けて再分割ブロックごとの集計評価値を生成する。
電子帳簿管理部13は、再分割を受け付けた分割ブロックを2またはそれ以上の再分割ブロックに置換し、再分割ブロックごとに評価値集計部によって生成された集計評価値を対応付けて記録するよう、コンテンツ管理テーブルを更新する。
評価値が戻された評価者のうちのいずれかの評価者が、分割ブロックを再分割した2またはそれ以上の再分割ブロックとは異なる他の分割ブロックを新たに評価することがあってもよい。この場合、評価値集計部14は、新たに評価した他の分割ブロックの評価値を受け付けて他の分割ブロックの集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、再分割を受け付けた分割ブロックを2またはそれ以上の再分割ブロックに置換し、他の分割ブロックに評価値集計部14によって生成された集計評価値を対応付けて記録するよう、コンテンツ管理テーブルを更新する。
コンテンツ保存部11に保存されているコンテンツに新たな要素が加えられたとする。例えば、保存されているコンテンツが楽曲の1番のみである場合に、追加される2番が新たな要素であり、追加される間奏または前奏が新たな要素である。コンテンツに新たな要素が加えられれば、ブロック分割部12は、加えられた新たな要素を1またはそれ以上のブロックに分割して、予め生成されている複数の分割ブロックとは別の1またはそれ以上の付加的な分割ブロックを生成する。即ち、新たな要素が短い場合には、その新たな要素を1つの分割ブロックとしてもよい。
評価値付与部15は、評価者管理テーブルに記録されている、新たな要素が加えられたコンテンツの複数の評価者における各評価者に対して、コンテンツに新たな要素が加えられたことに伴う付加的な評価値の持分を付与する。
評価値集計部14は、いずれかの評価者から、付加的な分割ブロックを評価した評価値を受け付けると、付加的な分割ブロックごとに評価値を集計して集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、予め生成されている複数の分割ブロックに付加的な分割ブロックを加え、付加的な分割ブロックに評価値集計部14によって生成された集計評価値を対応付けて記録するよう、コンテンツ管理テーブルを更新する。
図21に示すフローチャートを用いて、分割ブロックが再分割されたときのコンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図21に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図21において、通信部10は、ステップS701にて、権利者から分割ブロックを再分割する指示がなされたか否かを判定する。分割ブロックを再分割する指示がなされなければ(NO)、通信部10はステップS701の処理を繰り返す。分割ブロックを再分割する指示がなされれば(YES)、ブロック分割部12が分割ブロックの再分割を受け付けて、通知部16は、ステップS702にて、再分割を受け付けた分割ブロックの各評価者に分割ブロックが再分割されたことを通知する。
電子帳簿管理部13は、ステップS703にて、各評価者に評価値を戻す。評価値集計部14は、ステップS704にて、再分割ブロックの評価値を受け付けて再分割ブロックごとの集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、ステップS705にて、再分割を受け付けた分割ブロックを再分割ブロックに置換し、再分割ブロックごとの集計評価値を記録するようコンテンツ管理テーブルを更新して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
ところで、ステップS703にて各評価者に評価値が戻された後、いずれかの評価者が再分割ブロックを評価しなかったとする。この場合、再分割を受け付けた分割ブロック全体での集計評価値は再分割前と比較して下がってしまう。決済処理部17が、集計した分割ブロックごとの利用料に基づいて配当額を決定するときに、集計評価値が下がっていれば、再分割前の集計評価値に応じて配当額を決定してもよい。
評価値が戻された評価者が再分割ブロックとは異なる他の分割ブロックを新たに評価して、再分割ブロックの評価値が下がった場合に、再分割ブロックに付与した評価値を評価者に引き戻すことができるように構成されていてもよい。
図22に示すフローチャートを用いて、コンテンツに新たな要素が加えられたときのコンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図22に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図22において、コンテンツ保存部11は、ステップS711にて、コンテンツに新たな要素が加えられたか否かを判定する。コンテンツに新たな要素が加えられなければ(NO)、コンテンツ保存部11はステップS711の処理を繰り返す。コンテンツに新たな要素が加えられれば(YES)、ブロック分割部12は、ステップS712にて、新たな要素を1またはそれ以上の分割ブロックに分割する。新たな要素を分割した分割ブロックは付加的な分割ブロックである。
評価値付与部15は、ステップS713にて、各評価者に付加的な評価値を付与する。評価値集計部14は、ステップS714にて、付加的な分割ブロックごとの評価値を集計して集計評価値を生成する。電子帳簿管理部13は、ステップS715にて、予め生成されている複数の分割ブロックに付加的な分割ブロックを加え、付加的な分割ブロックに集計評価値を対応付けて記録するようコンテンツ管理テーブルを更新して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
以上説明した第7実施形態によれば、コンテンツが改変されたときに改変されたコンテンツの状態に応じた集計評価値を設定することができる。
<第8実施形態>
第8実施形態は、図16で説明したように一部の権利者が配信を不可に設定しているときに、コンテンツの資産価値が下がることを回避するよう、配信を不可に設定した権利者以外の権利者の意向を尊重するコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第8実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。
図23に示すように、第8実施形態のコンテンツ資産管理装置1は、図1に示すコンテンツ資産管理装置1の構成に加えて、利用可否決定部18を備える。利用者より、複数の分割ブロックのうちの1またはそれ以上の分割ブロックを利用する申し込みがなされたとき、通知部16は、利用が申し込まれた分割ブロックの各権利者に利用を許可するか否かの投票を依頼する。コンテンツの全体を利用する申し込みがなされたときも1またはそれ以上の分割ブロックを利用する申し込みがなされたときに相当する。
利用可否決定部18は、各権利者からの利用を許可するか否かの投票を受け付ける。利用可否決定部18は、投票結果に基づいて利用を許可するか否かを決定する。例えば、利用可否決定部18は、全権利者のうちの過半数の権利者が利用を許可する投票をすれば利用を許可すると決定してもよいし、全権利者のうちの80%以上の権利者が利用を許可する投票をすれば利用を許可すると決定してもよい。このようにすれば、配信を不可に設定したごく一部の権利者のみの意向によってコンテンツの利用が制限されることがなくなるから、コンテンツの資産価値が下がることを回避することができる。
このとき、決済処理部17は、利用可否決定部18によって利用を許可する決定がなされ、利用者によって利用料が支払われたとき、利用料に基づく配当額を、利用を許可する投票をした賛成権利者と、利用を不許可とする投票をした反対権利者とに分配する。
賛成権利者の評価値の合計をYsum、反対権利者の評価値の合計をNsum、利用者より支払われた利用料の合計をCall、αを0<α<1とすると、賛成権利者への配当額Cyと反対権利者への配当額Cnとを次の式(1)及び式(2)ように決めるのがよい。ここでは、利用料の合計Callをそのまま配当額とする。
Cy=Call×(Ysum/(Ysum+Nsum))×(1-α) …(1)
Cn=Call×((Nsum+α×Ysum)/(Ysum+Nsum)) …(2)
賛成権利者への配当額Cyと反対権利者への配当額Cnとを式(1)及び(2)ように決めて賛成権利者と反対権利者とに配当額を分配すると、反対権利者一人当たりの配当額を賛成権利者一人当たりの配当額よりも多く分配することができる。
但し、全ての投票時に反対権利者一人当たりの配当額を賛成権利者一人当たりの配当額よりも多く分配することは好ましくないため、投票ごとにαを小さな値とするのがよい。1回目の投票時に用いるαをα1、2以上であるn回目の投票時に用いるαをαnとすると、αnを式(3)で小さくしていくのがよい。
αn=α1/(2) …(3)
以上によって、決済処理部17は、利用を許可するか否かの少なくとも1回目の投票時に、反対権利者一人当たりの配当額を賛成権利者一人当たりの配当額よりも多く分配することができる。決済処理部17は、利用を許可するか否かの2回目以降の投票ごとに、賛成権利者一人当たりの配当額に対する反対権利者一人当たりの配当額を少なく分配することができる。また、決済処理部17は、利用を許可するか否かの少なくとも1回目の投票時に、反対権利者一人当たりの配当額と賛成権利者一人当たりの配当額とが異なるように分配するようにしてもよい。例えば、決済処理部17は、賛成権利者一人当たりの配当額を反対権利者一人当たりの配当額よりも多く分配するようにしてもよい。このようにすることによってコンテンツの利用の促進を図ることができる。
図24に示すフローチャートを用いて、1またはそれ以上の分割ブロックを利用する申し込みがなされたときのコンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図24に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
通信部10は、ステップS81にて、1またはそれ以上の分割ブロックを利用する申し込みがなされたか否かを判定する。コンテンツ配信装置2の通信部20に1またはそれ以上の分割ブロックを利用する申し込みがなされたとき、通信部10は、通信部20から申し込みがなされたとの通知を受ければよい。電子帳簿管理部13は、ステップS82にて、利用が申し込まれた1またはそれ以上の分割ブロックの権利者に配信不可と設定している権利者が存在するか否かを判定する。
ステップS82にて配信不可と設定している権利者が存在しなければ(NO)、決済処理部17は、得られた利用料に基づく配当額を各権利者に分配して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。決済処理部17は、各権利者に均等に配当額を分配してもよいし、各分割ブロックの集計評価値に応じて分配してもよい。
ステップS82にて配信不可と設定している権利者が存在すれば(YES)、通知部16は、ステップS83にて、各権利者に利用を許可するか否かの投票を依頼する。利用可否決定部18は、ステップS84にて、各権利者からの投票を受け付ける。利用可否決定部18は、ステップS85にて、投票結果に基づいて利用を許可するか否かを判定する。
ステップS85にて利用を許可すれば(YES)、決済処理部17は、ステップS86にて、賛成権利者と反対権利者に式(1)~(3)のような配当額算出式に基づく配当額を分配して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。ステップS85にて利用を許可しなければ(NO)、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
以上説明した第8実施形態によれば、配信を不可に設定したごく一部の権利者のみの意向によってコンテンツの利用が制限されることがなくなるから、コンテンツの資産価値が下がることを回避することができる。
<第9実施形態>
第9実施形態は、分割ブロックの権利者に権利者を代理する代理人が設定されている場合に、代理人を評価するコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第9実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。図25に示すように、電子帳簿管理部13が管理するコンテンツ管理テーブルは、分割ブロックごとに、権利者と、権利者を代理する代理人と、評価値(集計評価値)とを対応付けて記録している。一部の分割ブロックの権利者に代理人が設定されていない場合があってもよい。
図26に示すように、第9実施形態のコンテンツ資産管理装置1は、図1に示すコンテンツ資産管理装置1の構成に加えて、代理人評価値算出部19及び送信制御部101を備える。代理人評価値算出部19は、コンテンツに含まれる全ての分割ブロックの評価値の合計に対してコンテンツ管理テーブルに設定されている代理人ごとに管理する1またはそれ以上の分割ブロックの評価値の合計である合計評価値が占める割合に基づき、代理人ごとの代理人評価値を算出する。つまり、コンテンツにおける全ての分割ブロックの権利者の代理をしている代理人がいれば、その代理人が最も大きい代理人評価値を有する。代理人評価値算出部19は、コンテンツごとに代理人評価値を算出する。
コンテンツ保存部11に複数のコンテンツが保存されているとき、電子帳簿管理部13は、複数のコンテンツにおけるコンテンツごとのコンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理している。代理人評価値算出部19は、コンテンツごとに算出した代理人評価値を複数のコンテンツで同じ代理人ごとに合計した合計代理人評価値を算出する。
代理人評価値算出部19は、代理人ごとの合計代理人評価値を順位付けしたランキングデータを生成するのがよい。送信制御部101は、第三者からのランキングデータの送信依頼を受けて、ランキングデータを通信部10によって第三者に送信するよう制御する。
代理人評価値算出部19は、例えば式(4)で代理人評価値を算出することができる。コンテンツK1における全てまたは一部の分割ブロックの評価値の合計をP1、合計P1のうちある代理人Dが管理する分割ブロックの評価値が占める割合である占有率をβ、βの冪数pをp>1なる数として、コンテンツK1における代理人Dの代理人評価値Dk1は式(4)で得られる。占有率βは0<β<1である。
Dk1=P1×β …(4)
式(4)における冪数pは、1.00001、1.2、2.0のように適宜の値に設定すればよい。冪数pを大きな値とすれば、代理人評価値Dk1は占有率βに大きく影響した値となる。
代理人評価値算出部19は、式(5)で合計代理人評価値を算出することができる。コンテンツK2における同じ代理人Dの代理人評価値Dk2、コンテンツK3における同じ代理人Dの代理人評価値Dk3、…とすると、代理人Dの合計代理人評価値SUM(D)は式(5)で得られる。
SUM(D)=Dk1+Dk2+Dk3… …(5)
図27に示すフローチャートを用いて、コンテンツ管理テーブルに権利者の代理人が設定されているときのコンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図27に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図27において、処理が開始されると、電子帳簿管理部13は、ステップS91にて、権利者に代理人が設定されているか否かを判定する。権利者に代理人が設定されてなければ(NO)、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。権利者に代理人が設定されていれば(YES)、代理人評価値算出部19は、ステップS92にて、コンテンツごとの代理人評価値を算出する。代理人評価値算出部19は、ステップS93にて、コンテンツ保存部11に保存されている複数のコンテンツの合計代理人評価値を算出する。
代理人評価値算出部19は、ステップS94にて、代理人のランキングデータを生成する。送信制御部101は、ステップS95にて、ランキングデータの送信依頼がなされたか否かを判定する。送信依頼がなされなければ(NO)、送信制御部101はステップS95の処理を繰り返す。送信依頼がなされれば(YES)、送信制御部101は、ステップS96にて、送信依頼者にランキングデータを送信するよう通信部10を制御して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
送信制御部101が、送信依頼者に合計代理人評価値を送信するよう通信部10を制御してもよい。送信制御部101が、送信依頼者に合計代理人評価値とランキングデータを送信するよう制御してもよい。
第9実施形態においては、代理人評価値算出部19がコンテンツ保存部11に保存されている複数のコンテンツの合計代理人評価値を算出しているが、複数のコンテンツの合計に限らず、代理人ごとに複数のコンテンツの代理人評価値の平均値(代理人平均評価値)を算出し、平均値で順位付けしたランキングデータを生成してもよい。この場合、管理するコンテンツ数が少なくても、占有率が大きいコンテンツがある代理人が高く評価される。
以上説明した第9実施形態によれば、第三者は代理人のランキングを知ることができる。第9実施形態において、代理人のランキングデータを生成するのと同様に権利者のランキングデータを生成してもよい。
<第10実施形態>
第10実施形態は、コンテンツの権利に関する交渉難易度を算出するコンテンツ資産管理装置1の構成及び動作に特徴を有する。第10実施形態において、第1実施形態と共通部分の説明を省略することがある。例えば、あるコンテンツの全ての分割ブロックの権利の移転を希望する人が存在するとき、権利を移転してもらうための交渉が容易なのか否かが分かれば、移転を希望する人にとって有益な情報となる。
図28に示すように、第10実施形態のコンテンツ資産管理装置1は、図1に示すコンテンツ資産管理装置1の構成に加えて、交渉難易度算出部102及び送信制御部103を備える。図25と同様に、電子帳簿管理部13が管理するコンテンツ管理テーブルは、分割ブロックごとに、権利者と、権利者を代理する代理人と、評価値(集計評価値)とを対応付けて記録している。
交渉難易度算出部102は、各コンテンツの分割ブロック数、権利者数、評価値(集計評価値)の総和、評価値(集計評価値)の分散、代理人数、評価値の総和に対する代理人ごとの評価値の占有率βのうちの少なくとも1つを用いて、各コンテンツの権利に関する交渉難易度を算出する。送信制御部103は、第三者からの複数のコンテンツにおける各コンテンツの交渉難易度の送信依頼を受けて、各コンテンツの交渉難易度を通信部10によって第三者に送信するよう制御する。
交渉難易度算出部102は、例えば式(7)で交渉難易度を算出することができる。式(7)は占有率βを用いる例を示している。あるコンテンツの代理人DがD1、D2、…、Dnのn人存在し、各代理人Dの集計評価値の占有率βをβ1、β2、…、βnであるとすると、交渉難易度DNは式(7)で得られる。
DN=β1+β2+…+βn …(7)
式(7)におけるβの冪数pは、1.00001、1.2、2.0のように適宜の値に設定すればよい。冪数pを大きな値とすれば、交渉難易度DNは占有率βに大きく影響した値となる。
コンテンツの代理人Dが少なければ少ないほど、そのコンテンツの権利を移転してもらうための交渉は容易となる。式(7)で得られる交渉難易度DNは、値が大きくなるほど交渉は容易となることを示す。
各コンテンツの分割ブロック数、権利者数、または代理人数に基づいて交渉難易度DNを生成する場合には、分割ブロック数、権利者数、または代理人数が少ないほど交渉が容易となることを示す交渉難易度DNとすればよい。各コンテンツの評価値の総和または分散に基づいて交渉難易度DNを生成する場合には、評価値の総和または分散が小さいほど交渉が容易となることを示す交渉難易度DNとすればよい。
図29に示すフローチャートを用いて、交渉難易度を算出するコンテンツ資産管理装置1の動作、及び、コンテンツ資産管理装置1が実行するコンテンツ資産管理方法を説明する。図29に示すフローチャートは、コンテンツ資産管理装置1に記憶されているコンテンツ資産管理プログラムがコンピュータに実行させる処理に相当する。
図29において、処理が開始されると、電子帳簿管理部13は、ステップS101にて、権利者に代理人が設定されているか否かを判定する。権利者に代理人が設定されていれば(YES)、交渉難易度算出部102は、ステップS102にて、代理人数または代理人ごとの占有率に基づいて、コンテンツごとの交渉難易度を算出する。権利者に代理人が設定されていなければ(NO)、交渉難易度算出部102は、ステップS103にて、分割ブロック数、権利者数、評価値の総和、または評価値の分散に基づいて、コンテンツごとの交渉難易度を算出する。
送信制御部101は、ステップS104にて、交渉難易度の送信依頼がなされたか否かを判定する。送信依頼がなされなければ(NO)、送信制御部101はステップS104の処理を繰り返す。送信依頼がなされれば(YES)、送信制御部101は、ステップS105にて、送信依頼者に交渉難易度を送信するよう通信部10制御して、コンテンツ資産管理装置1は処理を終了させる。
以上説明した第10実施形態によれば、第三者は代理人の交渉難易度を知ることができるから、いずれかのコンテンツの権利の移転を受けようとするときに、交渉難易度によって権利の移転を受けようとするコンテンツを選択することができる。
本発明は以上説明した第1実施形態~第10実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。第1実施形態~第10実施形態は、組み合わせることによって矛盾が生じなり限り、任意に組み合わせてもよい。
1 コンテンツ資産管理装置
2 コンテンツ配信装置
3 評価者端末
4 権利者端末
5 利用者端末
6,7 サーバ
8 ネットワーク
10,20,30,40,50,60,70 通信部
11 コンテンツ保存部
12 ブロック分割部
13,61,71 電子帳簿管理部
14 評価値集計部
15 評価値付与部
16,24 通知部
17,25,33,42,54 決済処理部
21 配信制御部
22 データ取得部
23 コンテンツ取得部
31,41,51 操作部
32 評価値保存部
43 記憶部
52 コンテンツ再生部
53 コンテンツ記憶部

Claims (5)

  1. コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成するブロック分割部と、
    前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理する電子帳簿管理部と、
    1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与する評価値付与部と、
    を備えるコンテンツ資産管理装置。
  2. 前記1またはそれ以上の評価者が前記1またはそれ以上の分割ブロックを評価した評価値を、前記分割ブロックごとに集計して集計評価値を生成する評価値集計部をさらに備え、
    前記電子帳簿管理部は、前記コンテンツ管理テーブルの前記分割ブロックごとに、前記評価値集計部によって生成された集計評価値を記録する
    請求項1に記載のコンテンツ資産管理装置。
  3. 前記ブロック分割部は、前記コンテンツが楽曲である場合には前記コンテンツにおける曲調が変化する位置で前記コンテンツを複数のブロックに分割し、前記コンテンツが映画である場合には前記コンテンツにおけるシーンが切り替わる位置ごとに複数のブロックに分割する請求項1または2に記載のコンテンツ資産管理装置。
  4. コンテンツ資産管理サーバとして機能するコンピュータが、
    コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成し、
    前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理し、
    1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与する
    コンテンツ資産管理方法。
  5. コンテンツ資産管理サーバとして機能するコンピュータに、
    コンテンツ保存部に新たに保存されたコンテンツを複数のブロックに分割して、複数の分割ブロックを生成するステップと、
    前記複数の分割ブロックにおける分割ブロックごとに、権利者と前記分割ブロックに対する評価を示す評価値とを対応付けて記録するためのコンテンツ管理テーブルを作成して、前記コンテンツ管理テーブルを含む電子帳簿を管理するステップと、
    1またはそれ以上の評価者に対して前記複数の分割ブロックにおける1またはそれ以上の分割ブロックを評価するための評価値の持分を付与するステップと、
    を実行させるコンテンツ資産管理プログラム。
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