JP2023137857A - 保険料率算出システム及び保険料率算出方法 - Google Patents

保険料率算出システム及び保険料率算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】離脱装置を搭載した宇宙機に関する保険料率を適切に算出することの可能な保険料率算出システム及び保険料率算出方法を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る保険料率算出システムは、離脱装置が搭載された宇宙機による他の飛翔物との衝突確率を算出する衝突確率算出部と、宇宙機に関する保険の基礎保険料率と、少なくとも衝突確率とに基づいて、離脱装置が搭載された宇宙機に関する保険の保険料率を算出する保険料率算出部と、を備える。【選択図】図4

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和4(2022)年2月24日付けで、株式会社ALEが、ウェブサイトにて、蔵本 順、宇藤 恭士、及び江川 雄亮が発明した保険料率算出システム及び保険料率算出方法に関する技術について公開した。 令和4(2022)年2月24日付けで、東京海上日動火災保険株式会社が、ウェブサイトにて、蔵本 順、宇藤 恭士、及び江川 雄亮が発明した保険料率算出システム及び保険料率算出方法に関する事業について公開した。
本発明は、保険料率算出システム及び保険料率算出方法に関する。
昨今、宇宙関連ビジネスが大きく発展しており、地球周回軌道では人工衛星や宇宙ステーション等の多くの宇宙機が飛翔している。一方、例えば、特許文献1には、顧客に損害が発生するリスクに関する情報を提供することによって保険商品の販売を支援する保険販売支援技術が記載されている。
特開2001-209702号公報
近年では、数千機~1万機以上にも及ぶ宇宙機が協調して種々の機能を実現する「衛星コンステレーション」の登場などもあって宇宙機の数は増加している一方で、ミッションが終了したにも関わらず周回軌道上を飛翔し続ける宇宙機や破損した宇宙機の破片等を含むいわゆるデブリ(宇宙ゴミ)が問題となっているため、宇宙機が他の飛翔物に衝突する確率は高まっているといえる。宇宙機は非常に高価であり且つ高速で飛翔し得るため、衝突により生じる損害や他者への責任は甚大なものとなり得る。そのため、このような宇宙機の衝突に関する損害や他者への賠償を補填するための保険のニーズも高まっている。
宇宙機の衝突確率を低減させる方策として、ミッション終了若しくは何らかの理由によりデブリとなった宇宙機を周回軌道から処分するために、宇宙機に予め搭載させておいた離脱用の装置(離脱装置)を起動させて宇宙機を軌道から遠隔的に離脱させる方法であるPMD(Post Mission Disposal)が利用されている。本発明の発明者は、離脱装置の有無やその構成・仕様は、衝突確率との間に有意な相関があることを技術・保険両面から確認した。また、本発明の発明者は、離脱装置の搭載により軌道上の環境改善を達成することで衝突リスクを低減し、第三者賠償責任保険(TPL(Third Party Liability)保険)等の衝突に関する保険の保険金の支払額を低減し得ること、その結果として保険料を低減し得ることを見出した。
そこで、本発明は、離脱装置を搭載した宇宙機に関する保険料率を適切に算出することの可能な保険料率算出システム及び保険料率算出方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る保険料率算出システムは、離脱装置が搭載された宇宙機による他の飛翔物との衝突確率を算出する衝突確率算出部と、宇宙機に関する保険の基礎保険料率と、少なくとも衝突確率とに基づいて、離脱装置が搭載された宇宙機に関する保険の保険料率を算出する保険料率算出部と、を備える。
この態様によれば、離脱装置が搭載された宇宙機に関する保険の保険料率が、宇宙機に関する保険の基礎保険料率と、離脱装置が搭載された宇宙機による他の飛翔物との衝突確率とに少なくとも基づいて算出される。よって、離脱装置を搭載した宇宙機に関する保険料率が適切に算出される。
本発明によれば、離脱装置を搭載した宇宙機に関する保険料率を適切に算出することの可能な保険料率算出システム及び保険料率算出方法を提供することが可能となる。
本実施形態に係る保険料率算出システム1の概要を説明するための概略図である。 離脱装置Dの概要を説明するための図である。 離脱装置Dの概要を説明するための図である。 事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300のハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る保険料率算出システム1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 衝突確率のシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係る保険料率算出システム1が実行する動作処理の一例を示す動作シーケンスである。 保険料率算出処理の一例を示す動作フローである。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
(1)全体構成
図1は、本実施形態に係る保険料率算出システム1の概要を説明するための概略図である。保険料率算出システム1は、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して情報を送受信可能に接続された、事業会社装置100と、販売会社装置200と、保険会社装置300とを有する。事業会社装置100は、宇宙機Sによる所定の事業を行う事業会社が利用する情報処理装置である。事業会社は、販売会社から離脱装置を購入してこれを宇宙機Sに搭載した上で、宇宙機Sを運用して各種の事業サービスを提供する。宇宙機Sとしては、地球周回軌道上や、地球周回軌道から地表に向けて降下する際に辿る軌道である離脱軌道上を飛翔する物体を広く含んでもよく、人工衛星の他、ロケットや宇宙ステーション等を含んでもよい。事業会社が提供する事業サービスの種類は特に限定されず、例えば、位置情報サービス、画像サービス、通信サービス等を含んでもよい。離脱装置Dは、任意の機構によって宇宙機Sに対して制動力(飛翔の速度を減じるような力等)を与えることにより、宇宙機Sがその運用を終えた後に当該宇宙機を地球周回軌道上から離脱させる運用後軌道離脱(Post Mission Disposal; PMD)を行うための装置である。販売会社装置200は、宇宙機Sに搭載する離脱装置Dを販売する販売会社が利用する情報処理装置である。保険会社装置300は、宇宙機Sに関するTPL保険を提供する保険会社が利用する情報処理装置である。第三者賠償責任保険は、事故によって生じた、第三者に対する賠償責任を補償する保険である。保険会社が提供する保険は、宇宙機Sに関するものであれば補償内容等は特に限定されないが、例えば、地球周回軌道上や離脱軌道上を飛翔する宇宙機Sが、他の飛翔物に衝突することにより生じる、当該他の飛翔物に係る第三者に対する賠償責任を保証する第三者賠償責任保険を含んでもよい。
図2A及び図2Bは、離脱装置Dの一例の概要を説明するための図である。離脱装置Dは、略矩形の筐体を有する。離脱装置Dの寸法は特に限定されないが、例えば、小型の宇宙機用の場合、約100mm×約100mm×約10mmであってもよい。離脱装置Dの筐体表面には、電源としての太陽光パネルが設けられていてもよい。離脱装置Dは、筐体内部に、紐状の導電性テザーTを収容可能に構成される。具体的には、導電性テザーTは、離脱装置D内に設けられたドラム等に巻回されて離脱装置D内に収容されていてよい。これにより、例えば宇宙機Sの打ち上げ時には、図2Aに示すように、離脱装置Dは宇宙機Sに接するようにして搭載され得る。導電性テザーTの素材は導電性である限り特に限定されないが、例えば、アルミニウム等の金属繊維や導電性高強度繊維等であってよい。また、導電性テザーTは、紐状に限らず、網状等に構成されてもよい。
宇宙機Sがミッションを終了した後等の所定のタイミングにおいて、離脱装置Dは、地上のコントロールセンター等から受信した制御信号に応じて、導電性テザーTが巻回されたドラムを回転制御することにより、離脱装置Dから導電性テザーTを繰り出すことができる。導電性テザーTは、地球の重力により、概ね鉛直方向(地球の重力方向)に沿って伸展される。これにより、図2Bに示すように、宇宙機Sと離脱装置Dとは、伸展した導電性テザーTの両端に配置されるようにして、離脱軌道上を飛翔することとなる。
導電性テザーTの離脱装置D側の一端は、離脱装置D内に設けられたCNT(Carbon-Nano Tube)エミッタに対して、例えば切替スイッチ等によって電気的に接続可能に構成されている。導電性テザーTとCNTエミッタとが電気的に接続された状態においては、導電性テザーTが電子コレクタとして周囲プラズマから電子を吸収し、CNTエミッタが周囲プラズマに電子を放出することにより、地球磁場Bの電磁気的作用により擬似閉回路内に誘導電流iが流れる。この誘導電流iが地球磁場Bから受けるローレンツ力Fが制動力となり、導電性テザーT、及びこれと一体となって軌道運動する離脱装置D及び宇宙機Sが当該制動力によって減速し、やがて宇宙機Sが地球周回軌道から離脱して離脱軌道上を地表に向けて降下していく。離脱装置Dは、地上のコントロールセンター等から受信した制御信号に応じて、導電性テザーTに当該制御信号に応じた電流を流すことが可能である。したがって、当該電流量を制御することにより、宇宙機Sに与える制動力を制御することが可能となり、また、これにより宇宙機Sの降下の速さも制御することが可能となる。
本実施形態に係る保険料率算出システム1を適用可能な離脱装置は、例えば、図2A及び図2Bに示したような、制動力を変動させることが可能な離脱装置(以下、「可変離脱装置」と称する場合がある。)を含んでもよい。しかしながら、これに限らず、本実施形態に係る保険料率算出システム1を適用可能な離脱装置は、制動力を変動させることが不可能な離脱装置(以下、「固定離脱装置」と称する場合がある。)を含んでもよい。固定離脱装置の構成は特に限定されず、例えば、制動力としての空気抵抗を受けるための部材を有していてもよい。
(2)ハードウェア構成
図3は、事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300のハードウェア構成例を示す図である。事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300は、通信コントローラ401、CPU402、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)403、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)404、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置405、ドライブ装置406、入出力I/F407などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ401は、他の情報処理装置との通信を行う。記憶装置405には、CPU402が実行するプログラム405aが格納されている。このプログラム405aは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM403に展開されて、CPU402によって実行される。入出力I/F407は、事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300に対する入力を受け付ける入力装置、及び所定の出力を実行する出力装置を含む。入力装置は、例えば、キーボード、タッチパネル、タッチパッド、マウス、マイク等の任意の入力デバイスであってよい。出力装置は、ディスプレイ(表示装置)、スピーカ等の任意の出力デバイスであってよい。
(3)各装置の機能構成
(3-1)事業会社装置100
図4は、本実施形態に係る保険料率算出システム1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図4に示す通り、事業会社装置100は、例えば、記憶部110と、制御部120と、を有する。制御部120は、例えば、操作受付部121と、送受信部122と、表示制御部123と、を有する。
記憶部110は、事業会社装置100が備える記憶装置405を用いて実現することができる。操作受付部121と、送受信部122と、表示制御部123とは、事業会社装置100のCPU402が、記憶装置405に記憶されたプログラム405aを実行することにより実現することができる。当該プログラム405aは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラム405aを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
操作受付部121は、操作者(事業会社従業員等)による入力装置に対する各種の操作を受け付ける。操作受付部121は、例えば、事業会社従業員による離脱装置Dや保険の購入に関する各種の情報の入力を受け付ける。
送受信部122は、送信部及び受信部としての機能を有し、各種のデータを他の情報処理装置との間で送受信する。例えば、送受信部122は、離脱装置Dの購入画面の表示データを、販売会社装置200から受信する。また、例えば、送受信部122は、離脱装置Dの購入に関する情報を、販売会社装置200に送信する。また、例えば、送受信部122は、保険の購入画面の表示データを、保険会社装置300から受信する。また、例えば、送受信部122は、保険の購入に関する情報を、販売会社装置200に送信する。
表示制御部123は、各種の画面を、事業会社装置100の出力装置に表示させる機能を有する。表示制御部123は、例えば、離脱装置Dの購入画面の表示データに基づいて、当該購入画面を出力装置に表示させる。また、表示制御部123は、例えば、保険の購入画面の表示データに基づいて、当該購入画面を出力装置に表示させる。
(3-2)販売会社装置200
図4に示す通り、販売会社装置200は、例えば、記憶部210と、制御部220と、を有する。制御部220は、例えば、操作受付部221と、離脱計画取得部222と、衝突確率算出部223と、送受信部224と、表示制御部225と、を有する。
記憶部210は、販売会社装置200が備える記憶装置405を用いて実現することができる。操作受付部221と、離脱計画取得部222と、衝突確率算出部223と、送受信部224と、表示制御部225とは、販売会社装置200のCPU402が、記憶装置405に記憶されたプログラム405aを実行することにより実現することができる。当該プログラム405aは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラム405aを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
記憶部210は、各種のデータやプログラムを記憶する。特に、記憶部210は、事業会社等の離脱装置販売の顧客に関する情報を登録するためのデータベースである離脱装置顧客DB211を含んでもよい。離脱装置顧客DB211に登録される項目は特に限定されないが、例えば、事業会社に関する情報、宇宙機に関する情報、離脱装置に関する情報を含んでもよい。事業会社に関する情報は、例えば、事業会社の属性情報(業種、業態、規模)の他、売上や利益等の業績に関する情報を含んでもよい。宇宙機に関する情報は、例えば、事業会社が運用する宇宙機の属性情報(種別、機能、重量、寸法、型式等)の他、事業会社が当該宇宙機により提供する事業サービスの内容や、宇宙機の飛翔計画(高度、地球周回軌道の軌道傾斜角、ミッション年数等)等の情報を含んでもよい。離脱装置に関する情報は、例えば、事業会社が購入を希望する離脱装置の属性情報(形状、寸法、重量、機能、型式、品番、)の他、後述する離脱計画に関する情報を含んでもよい。
操作受付部221は、操作者(販売会社従業員等)による入力装置に対する各種の操作を受け付ける。操作受付部221は、例えば、販売会社従業員による離脱装置Dの販売に関する各種の情報の入力を受け付ける。
離脱計画取得部222は、離脱計画を取得する。離脱計画は、宇宙機Sの地球周回軌道からの離脱の計画を規定する情報であって、例えば、宇宙機Sが飛翔する高度の経時的変化として規定され得る。上述した通り、宇宙機Sに搭載された離脱装置Dは、宇宙機Sの飛翔速度を減じるように宇宙機Sに対して制動力を加えることにより、宇宙機Sが飛翔する高度を制御することが可能である。したがって、離脱計画は、このような離脱装置Dによる制動力に基づいて規定され得る。なお、離脱装置Dに対する制動力の制御は、宇宙機Sの飛翔の高度と連動しているため、離脱計画は、例えば、離脱装置Dの制動力の制御の計画(例えば、導電性テザーTの伸展度合や導電性テザーTに流す電流値の計画)として規定されてもよい。離脱計画取得部222は、例えば、離脱装置Dの購入時等において事業会社従業員が入力した離脱計画を、事業会社装置100から送受信部224を介して受信することにより、当該離脱計画を取得してもよい。また、離脱計画取得部222は、例えば、離脱装置Dの販売時等において販売会社従業員等が入力した離脱計画を取得してもよい。
衝突確率算出部223は、宇宙機Sによる他の飛翔物に対する衝突確率を算出する。特に、衝突確率算出部223は、離脱装置Dを搭載した宇宙機Sについての、他の飛翔物に対する衝突確率を算出する。
ここで、衝突確率算出部223が算出する衝突確率の一例を説明する。なお、以下に示す衝突確率はあくまで一例であって、衝突確率算出部223は、他の数式で規定される衝突確率を算出してもよい。
宇宙機を径D(m)の球、デブリを径d(m)の球と仮定した上で、当該宇宙機及びデブリの有効衝突断面積Adを次式(数式1)で表すものとする。
このとき、ある単位期間Δtにおけるデブリの衝突回数Nは、次式(数式2)の通りに表される。
ここで、dφ(d)は、サイズdのデブリのフラックス密度(単位時間あたりに単位面積を通過する数)であり、A(d)は、上述した有効衝突断面積Adである。フラックス密度については、例えば、アメリカ航空宇宙局が公開しているORDEM(Orbital Debris Engineering Model)等のシミュレーションソフトを用いて計算した結果を採用してもよい。具体的には、デブリのサイズd、高度、軌道傾斜角等を入力することにより、所望のフラックス密度が求められる。また、dsはデブリの径dの最小値、dlはデブリの径dの最大値とする。なお、宇宙機Sについては遠心力と重力とが釣り合う高度で地球を周回(飛翔)する。
単位期間Δtにおいてn回デブリが衝突する確率Pnは、当該衝突がポアソン分布にしたがうとすると、次式(数式3)の通りに表される。
したがって、単位期間Δtにおいて1回以上デブリが衝突する確率Pn1は、次式(数式4)の通りに表される。
宇宙機の径D=1(m)、単位期間Δt=1(年)とした場合の数式4に示す衝突確率Pn1(ppm)のシミュレーション結果を図5に示す。横軸は軌道傾斜角(度)、縦軸は宇宙機の高度(km)である。図5に示す通り、衝突確率は、概ね軌道傾斜角が大きい程高くなる。また、当該衝突確率は、概ね宇宙機の高度が高い程高くなる。
そして、宇宙機が飛翔する任意の期間を単位期間ΔtのT回分の期間とし、j番目の期間についての数式4の衝突確率(当該j番目の単位期間において1回以上デブリが衝突する確率)をPjとすると、当該期間において宇宙機が他の飛翔物に一度も衝突しない確率Psafeは、数式4に基づいて次式(数式5)の通りに表される。
よって、当該期間(単位期間ΔtのT回分の期間)において、宇宙機が他の飛翔物に少なくとも一度は衝突する確率Pcollideは、次式(数式6)の通りに表される。
上述した数式4に示す単位期間Δtにおける衝突確率Pn1には、宇宙機Sが飛翔する高度がパラメータとして含まれる。特に、宇宙機Sに離脱装置Dが搭載されている場合、宇宙機Sが飛翔する高度は、離脱装置Dによる宇宙機Sの離脱計画によって規定され得る。したがって、数式4に示す単位期間Δtにおける衝突確率Pn1は、離脱計画の関数として規定されるといえる。更に、数式5に示す、任意の期間において宇宙機が他の飛翔物に一度も衝突しない確率Psafeは、単位期間をΔtとした場合の期間の長さを示すTの関数である。そして、当該期間の長さTもまた、離脱計画によって規定され得る。そのため、数式5に基づいて規定される数式6に示した、宇宙機が他の飛翔物に少なくとも一度は衝突する確率Pcollideは、離脱計画によって規定され得る。以上より、離脱装置Dが搭載された宇宙機Sについては、離脱計画に応じて衝突確率を設定することが可能となる。
上述した通り、本実施形態に係る保険料率算出システム1は、変動離脱装置(制動力を変動させることが可能な離脱装置)の他、固定離脱装置(制動力を変動させることが不可能な離脱装置)にも適用が可能である。ここで、例えば、図2A及び図2Bに示したようなある変動離脱装置についての離脱計画としての離脱に要する期間(例えば、3年)が、ある固定離脱装置についての離脱計画としての離脱に要する期間(例えば、5年)よりも短い場合を想定する。換言すれば、当該変動離脱装置の方が当該固定離脱装置と比較して、速く降下し且つ早く墜落するものとする。この場合、当該変動離脱装置の方が当該固定離脱装置よりも速く降下するため、数式4で示される個々の単位期間における衝突確率については、変動離脱装置の衝突確率Pn1の方が、固定離脱装置の衝突確率Pn1よりも小さくなる。更に、当該変動離脱装置の方が当該固定離脱装置よりも早く落下するため、数式6で示される任意の期間の衝突確率については、変動離脱装置の衝突確率Pcollideの方が、固定離脱装置の衝突確率Pcollideよりも小さくなる。このように、変動離脱装置による離脱計画の設定によって、変動離脱装置の衝突確率を、例えば固定離脱装置の衝突確率と比較してより適切に低減させることが可能となる。また、後述する様に、衝突確率の低減により保険料率を低減させることが可能となる。そのため、本実施形態に係る保険料率算出システム1では、固定離脱装置よりも変動離脱装置に適用した場合の方が、より保険料率を低減させる効果が大きくなり得ると言える。
送受信部224は、送信部及び受信部としての機能を有し、各種のデータを他の情報処理装置との間で送受信する。例えば、送受信部224は、離脱装置Dの購入画面の表示データを、事業会社装置100に送信する。また、例えば、送受信部224は、離脱装置Dの購入に関する情報を、事業会社装置100から受信する。また、例えば、送受信部122は、保険の購入に関する情報を、事業会社装置100から受信する。また、例えば、送受信部122は、保険に関する情報を、保険会社装置300から受信する。
表示制御部225は、各種の画面を、販売会社装置200の出力装置に表示させる機能を有する。表示制御部225は、例えば、離脱装置Dの販売画面の表示データに基づいて、当該販売画面を出力装置に表示させる。また、表示制御部225は、例えば、保険の購入画面の表示データに基づいて、当該購入画面を出力装置に表示させる。
(3-3)保険会社装置300
図4に示す通り、保険会社装置300は、例えば、記憶部310と、制御部320と、を有する。制御部320は、例えば、送受信部321と、保険料率算出部322とを有する。
記憶部310は、保険会社装置300が備える記憶装置405を用いて実現することができる。また、送受信部321と、保険料率算出部322とは、保険会社装置300のCPU402が、記憶装置405に記憶されたプログラム405aを実行することにより実現することができる。また、当該プログラム405aは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラム405aを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
記憶部310は、各種のデータやプログラムを記憶する。特に、記憶部310は、保険契約に関する情報を登録するためのデータベースである保険契約DB311を含んでもよい。保険契約DB311に登録される項目は特に限定されないが、例えば、証券番号等の保険契約を識別するための識別情報の他、契約者に関する情報や、補償内容等を含んでもよい。なお、保険契約DB311は、販売会社装置200等からアクセス可能に構成されてもよい。
送受信部321は、送信部及び受信部としての機能を有し、各種のデータを他の情報処理装置との間で送受信する。例えば、送受信部321は、離脱装置に関する情報を、販売会社装置200から受信する。具体的には、例えば、送受信部321は、販売会社装置200の離脱計画取得部222が取得した離脱計画や、販売会社装置200の衝突確率算出部223が算出した衝突確率を、販売会社装置200から受信してもよい。また、例えば、送受信部321は、保険に関する情報を、事業会社装置100及び/又は販売会社装置200に送信する。
保険料率算出部322は、所定の保険料率を算出する。所定の保険料率は、宇宙機による他の飛翔物への衝突によって生じる損害や責任を補償するための保険における保険料率であってもよい。例えば、保険料率算出部322は、基礎となる保険料率(基礎保険料率)を算出してもよい。この場合、基礎保険料率の算出方法は特に限定されないが、公知の保険料率を算出するためのアルゴリズムや、機械学習を利用した手法が用いられてもよい。基礎保険料率は、例えば、離脱装置が宇宙機に搭載されていない場合の保険料率であってよい。また、保険料率算出部322は、離脱装置が宇宙機に搭載されていることによる補正係数を算出してもよい。具体的には、保険料率算出部322は、販売会社装置200等から受信した離脱計画や衝突確率に基づいて、補正係数を算出してもよい。また、保険料率算出部322は、離脱装置に関する所定の指標に基づいて、補正係数を算出してもよい。当該所定の指標は、例えば、離脱装置の制動性能(宇宙機に対してどの程度の制動力を与えられるかを示す指標)や、離脱装置の機構や制動原理を示す種別、変動離脱装置と固定離脱装置との区別、変動離脱装置における制動力の最大値等であってよい。そして、保険料率算出部322は、離脱装置が宇宙機に搭載されている場合の保険料率を算出してもよい。具体的には、保険料率算出部322は、上述した基礎保険料率(離脱装置が宇宙機に搭載されていない場合における保険料率等)に、離脱装置が宇宙機に搭載されていることによる補正係数を乗じて得られた値を、当該保険料率(離脱装置が宇宙機に搭載されている場合における保険料率)として算出してもよい。
(4)シーケンス
図6は、本実施形態に係る保険料率算出システム1が実行する動作処理の一例を示す動作シーケンスである。当該動作シーケンスは、例えば、宇宙機を運用する事業会社が、販売会社から離脱装置を購入する際に、併せて保険会社により提供される第三者賠償責任保険も購入する場合に、実行される。
(S10)まず、事業会社装置100は、例えば、離脱装置の購入画面等が表示装置に表示された状態において、事業会社の従業員等の操作者による入力装置への操作に応じて、離脱装置の購入に関する各種の情報の入力を受け付ける。入力情報は、例えば、事業会社に関する情報、宇宙機に関する情報、離脱装置に関する情報を含んでもよい。事業会社に関する情報は、例えば、事業会社の属性情報(業種、業態、規模)の他、売上や利益等の業績に関する情報を含んでもよい。宇宙機に関する情報は、例えば、事業会社が運用する宇宙機の属性情報(種別、機能、重量、寸法、型式等)の他、事業会社が当該宇宙機により提供する事業サービスの内容や、宇宙機の飛翔計画(高度、地球周回軌道の軌道傾斜角、ミッション年数等)等の情報を含んでもよい。離脱装置に関する情報は、例えば、事業会社が購入を希望する離脱装置の属性情報(形状、寸法、重量、機能、型式、品番、)の他、離脱計画に関する情報を含んでもよい。なお、事業会社装置100は、複数の離脱計画の入力を受け付けてもよい。
(S11)次に、事業会社装置100は、ステップS10における入力情報を、販売会社装置200に送信する。販売会社装置200は、事業会社装置100から当該入力情報を受信する。
(S12)次に、販売会社装置200は、ステップS11において事業会社装置100から受信した入力情報に基づいて、離脱装置の販売処理を実行する。例えば、販売会社装置200は、受信した入力情報を離脱装置顧客DB211に登録してもよい。また、例えば、販売会社装置200は、事業会社装置100から受信した入力情報に基づいて、離脱装置の製造や在庫を管理する他の情報処理装置に、離脱装置の発注に関する情報を送信してもよい。
(S13)次に、販売会社装置200は、事業会社装置100から受信した入力情報等に基づいて、離脱計画(離脱装置による制動力に応じた、宇宙機Sが飛翔する高度の経時的変化)を取得する。販売会社装置200は、事業会社装置100から受信した入力情報に、事業会社従業員等が入力した離脱計画が含まれる場合は、当該離脱計画を取得してもよい。或いは、販売会社装置200は、販売会社従業員等が入力した離脱計画を取得してもよい。なお、販売会社装置200は、複数の離脱計画を取得してもよい。
(S14)次に、販売会社装置200は、事業会社装置100から受信した入力情報等に基づいて、事業会社装置100が運用する宇宙機について、購入予定の離脱装置を搭載した当該宇宙機の他の飛翔物への衝突確率を算出する。衝突確率は、例えば、上述した数式4によって算出されてもよい。この場合、各種のパラメータ(宇宙機の径D、フラックス密度dφ(d)、デブリの径dの最小値ds、デブリの径dの最大値dl等)は、事業会社装置100から受信した入力情報と、取得した離脱計画とに基づいて規定されてもよい。なお、離脱計画が複数ある場合、販売会社装置200は、各離脱計画に対応する衝突確率を算出してもよい。
(S15)次に、販売会社装置200は、保険料率算出要求を保険会社装置300に送信する。保険料率算出要求には、例えば、事業会社装置100から受信した入力情報や、取得された少なくとも1つの離脱計画、及び算出された衝突確率が含まれていてもよい。
(S16)次に、保険会社装置300は、宇宙機による他の飛翔物への衝突によって生じる損害や責任を補償するための保険における保険料率を算出する処理(保険料率算出処理)を実行する。保険料率算出の詳細については後述する。これにより、保険料率が算出される。なお、離脱計画が複数ある場合、保険会社装置300は、各離脱計画に対応する保険料率を算出してもよい。
(S17)次に、保険会社装置300は、算出した少なくとも1つの保険料率を販売会社装置200に送信する。なお、保険会社装置300は、保険契約DB311から抽出した保険に関する情報を併せて販売会社装置200に送信してもよい。販売会社装置200は、保険料率等を保険会社装置300から受信する。
(S18)次に、販売会社装置200は、保険契約に関する情報を事業会社装置100に送信する。当該情報には、例えば、保険会社装置300から取得した少なくとも1つの保険料率や、保険契約DB311から抽出されたその他の保険に関する情報が含まれていてもよい。事業会社装置100は、これら情報を販売会社装置200から受信する。
(S19)次に、事業会社装置100は、販売会社装置200から受信した情報に基づいて保険契約のための画面を表示装置に表示させた上で、事業会社の従業員等の操作者による入力装置への操作に応じて、保険契約に必要な各種の情報の入力を受け付ける。入力情報は、例えば、事業会社の属性情報(業種、業態、規模)の他、売上や利益等の業績に関する情報を含んでもよい。また、入力情報は、例えば、保険の契約内容に関する情報(保険の種別、保険金額、契約期間、保険料率等)を含んでもよい。なお、離脱計画が複数あることに対応して、複数の保険料率がある場合、事業会社従業員等は、希望する保険料率を選択してもよい。
(S20)次に、事業会社装置100は、ステップS19における入力情報を、販売会社装置200に送信する。販売会社装置200は、事業会社装置100から当該入力情報を受信する。
(S21)次に、販売会社装置200は、ステップS20において事業会社装置100から受信した入力情報を、保険会社装置300に送信する。
(S22)次に、保険会社装置300は、ステップS21において販売会社装置200から受信した入力情報に基づいて、保険の契約処理を実行する。例えば、保険会社装置300は、受信した入力情報を保険契約DB311に登録してもよい。以上で、動作シーケンスが終了する。
なお、ステップS17~S22において、事業会社装置100と保険会社装置300とは、販売会社装置200を介して、保険契約に関する情報の送受信等を行うものとしたが、これに限らず、事業会社装置100及び保険会社装置300は情報を直接送受信してもよい。
図7は、保険料率算出処理の一例を示す動作フローである。当該動作フローは、例えば、上述したステップS16において、保険会社装置300によって実行される。
(S16-1)まず、保険会社装置300は、事業会社装置100から受信した入力情報等に基づいて、基礎保険料率(離脱装置が宇宙機に搭載されていない場合の保険料率等)を算出する。例えば、保険会社装置300は、事業会社に関する情報(事業会社の属性情報、業績に関する情報等)、宇宙機に関する情報(宇宙機の属性情報、宇宙機の飛翔計画等)に基づいて、基礎保険料率を算出する。この場合、保険料率の算出方法は特に限定されないが、公知の保険料率を算出するためのアルゴリズムが用いられてもよい。
(S16-2)次に、保険会社装置300は、事業会社装置100から受信した入力情報等に基づいて、対象となる宇宙機に離脱装置が搭載されるか否かを判定する。対象となる宇宙機に離脱装置が搭載されないと判定された場合(S16-2;No)、処理は終了し、最終的な保険料率として、ステップS16-1で算出された離脱装置が搭載されない場合の保険料率が採用される。
(S16-3)一方、対象となる宇宙機に離脱装置が搭載されると判定された場合(S16-2;Yes)、保険会社装置300は、事業会社装置100から受信した入力情報等に基づいて、離脱装置に関する補正係数を算出する。例えば、保険会社装置300は、離脱装置に関する情報(離脱装置の属性情報、離脱計画等)に基づいて、補正係数を算出する。補正係数の算出方法は特に限定されないが、例えば、離脱装置に関する情報と補正係数との対応関係を予め規定したテーブル等を参照することにより、補正係数を算出してもよい。なお、離脱計画が複数ある場合、保険会社装置300は、各離脱計画に対応する補正係数を算出してもよい。
(S16-4)次に、保険会社装置300は、離脱装置が宇宙機に搭載されている場合の保険料率を算出する。保険料率算出部322は、基礎保険料率に、離脱装置が宇宙機に搭載されていることによる補正係数を乗じて得られた値を、当該保険料率(離脱装置が宇宙機に搭載されている場合における保険料率)として算出してもよい。以上で、動作フローが終了する。
本実施形態に係る保険料率算出システム1が備える事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300が備える各機能部は、図4を参照して説明した構成に限らず、任意の情報処理装置(事業会社装置100、販売会社装置200、及び保険会社装置300等)が備えていてもよい。すなわち、離脱計画取得部222、及び衝突確率算出部223は、販売会社装置200に限らず、事業会社装置100や保険会社装置300が備えていてもよい。また、保険料率算出部322は、保険会社装置300に限らず、事業会社装置100や販売会社装置200が備えていてもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
本発明によれば、離脱装置を搭載した宇宙機に関する保険料率を適切に算出することの可能な保険料率算出システム及び保険料率算出方法を提供することが可能となる。例えば、離脱装置を開発・販売する際等において、保険の対象となる宇宙機の特性を把握することが可能となるため、宇宙機の衝突に関するリスクを十分に把握することが可能となる。更に、必要最低限の保険を自動的に提案し、また、その保険料率を算定することが可能となる。これにより、現在の保険契約に関する仕組みを以下の通り改善することか可能となる。
1.離脱装置の開発を行うことで、離脱装置の機能が正確に把握される。
2.上記1.により、付保の対象となる宇宙機に最適な離脱装置の提案・販売が可能となり、軌道上での衝突リスクを正確に把握することが可能となる。
3.上記2.及び既存の保険データベースとの統合により、過去は過大なリスク=割高な設定がされていたTPL保険等の保険料を適正に低減させることが可能となる。なお、本仕組みについては、AIの導入による保険料率算定支援プログラムに発展させることが可能である。
4.現在は存在しない3.の仕組みを一気通貫で構築することで、多様な関係者を介在させることにより膨らむコストを押さえる。同時に、保険データベースの拡充を図ることが可能となることで、実際のリスクの反映度合いが高まり、より正確な保険料率算定が可能となる。
5.本発明の導入により、離脱装置及びTPL保険等の保険自体の加入率が高まることで、軌道環境自体が維持・改善され、軌道上で衝突が発生するリスク(すなわち、保険会社が抱えるリスクである保険料率等)を上昇させる要因自体を下げ、更なる保険料率の低減・導入促進という好循環を生むことが可能となる。
6.上記の好循環のもと、従来は認識不能であったために支払っていた過大なコストを産業・市場全体から削減することで、各関係者の対コストの投資効果が改善される。より可視化の進んだ投資環境のもとでは、産業・市場の更なる発展が見込まれる。
7.将来的には、本フローにより得られた情報を複数の保険会社を跨いで連携し、母数を増やすことで、リスクの一層の可視化が進み、より精度の高い全世界共通データベースを構築することも可能となる。かかる全世界共通データベースの運用が現実となった暁には、許容可能なコストに対しての産業・市場全体での投資効果が一層向上することが想定される。
上記の通り、一時的なシステム構築だけではなく、1.~5.のフローを新規に開発・循環させることで、以下の効果を得ることが出来る。
A.離脱装置開発者:離脱装置の販売促進及びTPL保険付保による事業展開ハードルの低減
B.保険会社:TPL保険料率算定の適正化(=低減)による販売促進
C.付保事業者:近い将来規制による導入が義務化される離脱装置導入に向けたインセンティブ、及び従来保険業者により主観的に算定されていた保険料率をより客観的なデータにより算出されることによる納得感の醸成
1…保険料率算出システム、100…事業会社装置、110…記憶部、120…制御部、121…操作受付部、122…送受信部、123…表示制御部、200…販売会社装置、210…記憶部、220…制御部、221…操作受付部、222…離脱計画取得部、223…衝突確率算出部、224…送受信部、225…表示制御部、300…保険会社装置、310…記憶部、320…制御部、321…送受信部、322…保険料率算出部、401…通信コントローラ、402…CPU、403…RAM、404…ROM、405…記憶装置、405a…プログラム、406…ドライブ装置、407…入出力I/F、D…離脱装置、S…宇宙機、T…導電性テザー、B…地球磁場、i…誘導電流、F…ローレンツ力

Claims (7)

  1. 離脱装置が搭載された宇宙機による他の飛翔物との衝突確率を算出する衝突確率算出部と、
    前記宇宙機に関する保険の基礎保険料率と、少なくとも前記衝突確率とに基づいて、前記離脱装置が搭載された前記宇宙機に関する前記保険の保険料率を算出する保険料率算出部と、
    を備える保険料率算出システム。
  2. 前記基礎保険料率は、前記離脱装置が搭載されていない前記宇宙機に関する前記保険の保険料率である、請求項1に記載の保険料率算出システム。
  3. 前記保険は、前記宇宙機による他の飛翔物との衝突によって生じる責任を補償する責任保険である、請求項1又は2に記載の保険料率算出システム。
  4. 前記離脱装置による前記宇宙機の軌道からの離脱の計画を規定する離脱計画を生成する離脱計画生成部、を更に備え、
    前記衝突確率算出部は、前記離脱計画に基づいて、前記衝突確率を算出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の保険料率算出システム。
  5. 前記離脱計画は、前記宇宙機の高度の経時的変化を示す情報を含む、請求項4に記載の保険料率算出システム。
  6. 前記離脱装置は、前記宇宙機から伸展させるための導電性テザーを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の保険料率算出システム。
  7. 一つ又は複数のコンピュータが、
    離脱装置が搭載された宇宙機による他の飛翔物との衝突確率を算出する衝突確率算出ステップと、
    前記宇宙機に関する保険の基礎保険料率と、少なくとも前記衝突確率とに基づいて、前記離脱装置が搭載された前記宇宙機に関する前記保険の保険料率を算出する保険料算出ステップと、
    を実行する保険料率算出方法。
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