JP2023137436A - 操縦器及び散布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】片手で簡単に操作することが可能な操縦器を提供する。【解決手段】操縦器50は、本体部51と、操作者が操作する剛体である操作ハンドル52と、本体部51を操作者の身体に装着する装着体53とを備える。本体部51は、操作ハンドル52の一端が接続される固定部53と、固定部53及び操作ハンドル52の接続部分に設けられて操作ハンドル52の変位を検知する検知部55と、検知部55で検知した変位に基づいて、客体である無人飛行体10の動作を制御する主制御部56と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、操縦器及びこの操縦器を備える散布装置に関するものである。
近年、ドローン(無人飛行体)の技術の進展により、様々な産業や分野で多大な恩恵をもたらしている。農業分野でもセンシング、運搬、散布作業などへのドローン技術の適用が試みられ、精密農業や省力化を達成してきている。ドローン技術は、引き続きスマート農業を担う主要な技術の一つとなっていくと考えられる。
このドローンを操作するための操縦器として、特許文献1には左右に並ぶ2つの操作スティックを有し両手で操作する操縦器と、本体部及び本体部と非接触(分離)で親指に装着して操作する操作部を有し片手で操作する客体コントローラ(操縦器)が開示されている。
両手で操作する操縦器は、操作者が操縦器を両手で挟むように持ち、左右の親指で2つのスティックを前後左右に移動させて操作する。このため、操作者は必ず、両手を操縦器に沿えて操作する必要があり、疲労し易く長時間の操作が困難であるし、操縦器の操作以外の作業を同時に行うことができなかった。
一方、片手で操作する操縦器は、親指を動かして操作部を上下左右方向へ移動させることで、本体部と操作部との相対的な位置に基づいてドローンの上下左右、前進後進の操作を可能としている。しかしながら、親指の動作だけでは、ヨーイング(ドローン中心の上下方向を軸とした回転の動き)の実現は困難であり、上下左右、前進後進以外の動きは、本体部に設けた複数の操作ボタンを操作する必要があり、操作方法も操縦器の構造も複雑となっていた。
特表2019-514093号
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、片手で簡単に操作することが可能な操縦器を提供すること目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の操縦器は、客体の動作を操縦するための操縦器であって、本体部と、操作者が操作する剛体と、前記本体部を前記操作者の身体に装着する装着体と、を備える。前記本体部は、前記剛体の一端が接続される固定部と、前記固定部及び前記剛体の接続部分に設けられて前記剛体の変位を検知する検知部と、前記検知部で検知した前記変位に基づいて、前記客体の動作を制御する制御部と、を備える。
このように構成することで、片手で簡単に操作することが可能な操縦器を提供することができる。
第1実施形態に係る操縦器及びこの操縦器を備える無人飛行システムの概略構成を示す図である。 第1実施形態に係る操縦器及びこの操縦器を備える無人飛行システムの全体構成例を示すブロック図である。 操作ハンドルの基本操作と無人飛行体の動きとの関係を説明するための説明図であり、(a)は操作ハンドルの基本操作と無人飛行体の動きとを対応付けた図であり、(b)は操作ハンドルの座標軸を示す図である。 無人飛行体の動き、従来の操縦器のスティック操作、及び第1実施形態に係る操縦器による操作と変位の関係を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る操縦器を備える散布装置及びこの散布装置を備える散布システムの概略構成を示す図である。 第2実施形態に係る操縦器を備える散布装置及びこの散布装置を備える散布システムの全体構成例を示すブロック図である。
(第1実施形態)
以下、本開示の第1実施形態に係る操縦器50及びこの操縦器50を備える無人飛行体システム100について、図面を参照しながら説明する。第1実施形態に係る操縦器50は、客体である無人飛行体10の動作(動き)を制御する(操縦する)ための機器である。無人飛行体システム100は、無人飛行体10と、第1実施形態に係る操縦器50とを備えるシステムであり、操縦器50による無人飛行体10の飛行を可能とする。
無人飛行体10は、無人航空機、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)等とも呼ばれ、人が搭乗しない(無人の)飛行体である。無人飛行体10は、例えば、ドローン、無人ヘリコプター、ラジオコントロール(ラジコン)等が挙げられるが、無人で飛行するものであればよく、これらに限定されない。第1実施形態の無人飛行体10は、図1に示すように、複数(4つ)の回転翼12を有する無人回転翼機としている。
無人飛行体10は、図2に示すように、回転翼12と、モータ13と、撮像部14と、各種センサ15と、通信部16と、制御部17と、記憶部18と、電源部19とを備える。
回転翼12は、ロータとも呼ばれ、無人飛行体10を飛行させるための機器であり、飛行の安定性等を考慮して、複数(4つ)設けられている。各回転翼12は、ボディ10aから延びるアーム10cに取り付けられている。モータ13は、回転翼12に各々設けられ、制御部17によって回転駆動され、回転翼12を回転させることで、無人飛行体10を飛行させる。
撮像部14は、無人飛行体10の周囲の画像を取得する機器である。撮像部14は、例えば、静止画像や動画像を撮像するデジタルカメラ等から構成される。撮像部14は、撮影した画像を制御部17に出力する。
センサ15は、各種情報を検出する機器であり、例えば、高度計、ジャイロセンサ、加速度センサ、超音波センサ、磁気方位センサ、GPS(Global Positioning System)等が挙げられる。センサ15は、取得した情報を制御部17に出力する。これらの情報は、無人飛行体10の位置や姿勢、飛行条件等を把握すること等に用いられる。
通信部16は、信号やデータを送受信するべく、無人飛行体10を遠隔操作する操縦器50との間で無線通信を行う機器である。通信部16は、無線機器、アンテナ等から構成される。なお、通信部16と操縦器50との通信が、無線によるものに限定されず、有線によって通信するものでもよい。
制御部17は、いわゆるフライトコントローラであり、無人飛行体10全体の動作を制御する。制御部17は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサから構成され、記憶部18に記憶されたプログラムを実行することによって、無人飛行体10を制御する制御装置として機能する。制御部17は、操縦器50から通信部16を通じて受信した入力情報、各種センサ15から入力される検知結果等に基づいて、モータ13の回転数を制御することで、無人飛行体10の飛行を制御する。また、制御部17は、撮像部14から入力される画像を、記憶部18に記憶したり、通信部16を通じて操縦器50に送信したりする。
制御部17は、予め設定された手順に従って、自律飛行を行なうように無人飛行体10を制御するとともに、操縦器50からの指示信号に従って、遠隔操作(マニュアル操作)による飛行を行うように無人飛行体10を制御する。
記憶部18は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶媒体等から構成される記憶装置である。記憶部18は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムが格納されるとともに、無人飛行体10を制御するためのパラメータ、撮像部14で撮影された画像、センサ15での検知結果等、各種情報が格納される。
電源部19は、モータ13、撮像部14、センサ15、通信部16、制御部17及び記憶部18等の電気機器に、電力を供給するものであり、バッテリ、電池パック等から構成される。
なお、変形例として無人飛行体10は、農薬等の被散布物を樹木T等の散布対象に散布するものであってもよい。具体的には、例えば、無人飛行体10は、噴射ノズルと、被散布物を収納する収納タンク及び動力ポンプとからなる供給部を有する散布器(本開示の散布器本体)を備えていてもよい。このような無人飛行体10でも、第1実施形態に係る操縦器50により、片手で簡単に操作することができ、散布器で農薬等を適切に散布することができる。
次に、第1実施形態に係る操縦器50について詳細に説明する。操縦器50は、操作者Pからなされる操作に応じて、無人飛行体10に飛行方向、高度、速度等の飛行に関する指示信号を送信し、無人飛行体10の動作を制御する機器である。
図1に示すように、操縦器50は、本体部51と、剛体である操作ハンドル52と、装着体53とを備える。本体部51は、装着体53によって操作者Pに背負われる機器である。本体部51は、図2に示すように、固定部54と、検知部55と、主制御部56と、電源部57と、通信部58と、記憶部59とを備える。これらは、樹脂製又は金属製の筐体51a(図1参照)内に収容されている。
固定部54は、本体部51の側面であって筐体51aや図示しないベースに固定される。固定部54は、金属製筐体等の変形しにくい硬質材料から構成される。なお、筐体51aやベースそのものを固定部54とすることもできる。固定部54には、剛体である操作ハンドル52の一端(より詳細には、副軸53cの一端)が接続される。
検知部55は、固定部54と操作ハンドル52との接続部分に設けられる。検知部55は、固定部54に対する操作ハンドル52の変位を検知する。検知部55は、例えば、ひずみゲージが好適に用いられるが、これに限定されず、固定部54に対する操作ハンドル52の伸びや捻じれ等の変位を出力するものであればよく、圧電素子、レーザ変位計等であってもよい。検知部55は、1つであってもよいが、操作ハンドル52の様々な方向への変位を検知すべく、接続部分に所定間隔で複数(少なくとも2つ、好ましくは4つ、より好ましくは5つ以上)設けられている。
主制御部(制御部)56は、操縦器50全体の動作を制御する。主制御部56は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサから構成され、記憶部59に記憶されたプログラムを実行することによって、操縦器50を制御する制御装置として機能する。記憶部59は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶媒体等から構成される記憶装置である。記憶部59は、操縦器50を制御するためのアプリケーションプログラム、パラメータ等の各種情報が格納される。
主制御部56は、検知部55で検知した操作ハンドル52の変位に基づいて、無人飛行体10の動きを制御する。また、主制御部56は、無人飛行体10から、センサ15で検知した検知結果等の各種情報を、通信部58を通じて受信する。主制御部56は、検知部55での検知結果、さらにはセンサ15での検知結果等に基づいて、無人飛行体10の移動方向、移動距離、旋回角度、高度、速度等の飛行に関する指示信号を生成し、通信部58を通じて無人飛行体10に送信する。
通信部58は、信号やデータを送受信するべく、無人飛行体10の通信部16と無線通信を行う機器である。通信部58は、無線機、アンテナ等から構成される。
操作ハンドル52は、操作者Pが把持して無人飛行体10を操縦するための操作がなされる部材である。操作ハンドル52は、剛体であれば特に限定されることはなく、直線的な棒材であってもよいし、L字状、クランク状等に屈曲された棒材であってもよい。操作者Pの上腕長等の対格差や、操作のし易さ、本体部51が背中に配置されること等を考慮して、操作ハンドル52は、L字状、クランク状であることがより好ましい。
第1実施形態及び後述する他の実施形態では、操作ハンドル52は、本体部51の左側面に設けられている。この構成により、操作者Pは左手で操作ハンドル52を操作可能となり、右手で他の作業を行うことができる。操作ハンドル52は、本体部51を背負った操作者Pに対して前後方向に延在する第一アーム部52a(主軸)と、この第一アーム部52aの一端(後端)から第一アーム部52aと交差する左右方向に延在する第二アーム部52b(副軸)とを有する。すなわち、第一アーム部52aと第二アーム部52bは、操作者Pに対して、左後方から前方に向かって平面視L字状に延在している。第二アーム部52bの一端は、本体部51の左側面から筐体51a内に挿入され、筐体51a内の固定部54に接続されている。
さらに、第1実施形態の操作ハンドル52は、第一アーム部52aの他端(先端)から、第一アーム部52a及び第二アーム部52bと交差する上下方向に延在する第三の軸であるグリップ部52cを有している。グリップ部52cは、操作者Pが把持する部分であり、操作者Pが把持及び操作がし易いように、外周にカバー部材52dが装着されている。このように、第一アーム部52a、第二アーム部52b及びグリップ部52cを有することで、操作ハンドル52は、クランク状を呈している。
また、第1実施形態の操作ハンドル52は、グリップ部52cの天面に、親指で押し操作が可能な操作ボタン52eを有している。この操作ボタン52eは、無線通信又は有線通信により、主制御部56にオン(押された)又はオフ(解除された)信号を送信する。主制御部56は、例えば、オン信号を受信したときは、無人飛行体10の撮像部14に画像の撮影開始の指示信号を送信し、オフ信号を受信したときは、撮像部14に画像の撮影終了の指示信号を送信する。また、変形例のように無人飛行体10が散布器を備える場合は、主制御部56は、操作ボタン52eのオン又はオフ操作に対応して、散布器に被散布物の散布開始の指示信号又は散布終了の指示信号を送信してもよい。
装着体53は、筐体51aに取り付けられており、操作者Pの背面(背中又は腰)に本体部51を配置して固定するための部材である。装着体53は、操作者Pが両腕を通して肩に配置する一対の肩紐53aを有している。なお、装着体53は、肩紐53aに限定されず、ベルトであってもよいし、肩紐53aとベルトの双方を有してもよいし、ストラップ等であってもよい。また、装着体53は、本体部51を背面に配置する構成に限定されず、本体部51を身体の前方(腹部側)や側方(脇)に配置する構成であってもよい。
次に、操作ハンドル52の操作方法及び操作ハンドル52の操作と無人飛行体10の動きとの関係を、図3、図4を参照して説明する。なお、図3では、操作ボタン52eを省略している。ところで左右2つの操作スティックを有する一般的な操縦器の操作モードには、モード1とモード2のような複数のモードがある。以下では、第1実施形態の操縦器50は、モード1で操作されるものとして説明するが、モード2で操作されるものでもよい。
第1実施形態の操縦器50は、操作ハンドル52(グリップ部52c)を水平移動又は傾ける動きで、従来の2つのスティックの動きを代替することが可能である。図3(a)は操作ハンドル52の基本操作と無人飛行体10の動きとを対応付けた図である。この図3(a)に示すように、無人飛行体10を前後左右に水平移動させるときは、操作者Pは、直線矢印で示すように、操作ハンドル52全体を、前後左右方向に水平移動させる。無人飛行体10を上昇又は下降させるとき、若しくは左旋回又は右旋回させるときは、操作者Pは、曲線矢印で示すように、操作ハンドル52を前後方向又は左右方向に傾ける。これらの動作を行うときは、操作者Pは、操作ハンドル52を押し出す動き、傾ける動き等を行うが、実際に操作ハンドル52が延長したり、傾斜したりするだけではなく、剛体として伸びや捻じれの変化量を出力させるための動きである。
図3(b)は操作ハンドル52の座標軸を示す図である。図3(b)中の「x、y、z」は第一アーム部52aの座標軸(x軸、y軸、z軸)を示す。x軸は第一アーム部52aの延在方向(前後方向)に平行な軸であり、y軸は水平方向(左右方向)に平行な軸、z軸は上下方向(鉛直方向)に平行な軸である。図3(b)中の「x’、y’、z’」は、第二アーム部52bの座標軸(x’軸、y’軸、z’軸)を示す。x’軸、y’軸、z’軸は、それぞれx軸、y軸、z軸と平行な軸である。
また、図3(b)の「u」はx軸を中心(回転軸)とした第一アーム部52aの可動範囲を示し、「v」はy軸を中心(回転軸)とした第一アーム部52aの可動範囲を示し、「w」はz軸を中心(回転軸)とした第一アーム部52aの可動範囲を示す。また、変化量の正負を図中に「+」と「-」示した。なお、図3(b)に図示はしていないが、以下、x’軸を中心(回転軸)とした第二アーム部52bの可動範囲を「u’」とし、y’軸を中心(回転軸)とした第二アーム部52bの可動範囲を「v’」とし、z’軸を中心(回転軸)とした第二アーム部52bの可動範囲を「w’」として説明する。
図4は、無人飛行体10の動き、従来の操縦器のスティック操作、及び第1実施形態に係る操縦器50による操作と変位との関係を説明するための説明図である。この図4中の「無人飛行体の動き」の欄に記載の「X、Y、Z」は、無人飛行体10が動く座標であり、X軸正方向は前進方向、X軸負方向は後退方向、Y軸正方向は右移動、Y軸負方向は左移動、Z軸正方向は上昇方向、Z軸負方向は下降方向である。また、「従来の操縦器のスティック操作」の欄に記載の「L」は左の操作スティックを示し、「R」は右の操作スティックを示し、黒矢印は各操作における操作スティックL、Rの操作(傾ける)方向を示す。「第1実施形態に係る操縦器による操作と変位」の欄には、操縦器50の操作と第一アーム部52a及び第二アーム部52bの動きを示している。なお、図4に示す従来の操縦器の左右の操作スティックL、R及び第1実施形態の操縦器50の第一アーム部52a及び第二アーム部52bの動きは一例であり、図4の動きに限定されない。
この図4に示すように、従来の操縦器では、例えば前進は左の操作スティックLを前方へ傾け、後退させるには左の操作スティックLを後方に傾ける等、操作スティックL、Rの操作と無人飛行体10の動きとが、1対1に対応している。また、各操作スティックL、Rの倒す角度が大きければ、その大きさに応じて無人飛行体は素早く動く。また、例えば無人飛行体が前進しながら上昇する動きを指示するには、左右の操作スティックL、Rを前に倒す操作を行うため、両手での操作は不可欠である。
これに対して、第1実施形態の操縦器50は、操作ハンドル52の操作と、無人飛行体10の動きとを、1対1に対応させておらず、操作ハンドル52に対する主動作と主動作を補足する補助動作によって判断する。この判断は、検知部55での検知結果等に基づいて、主制御部56が行う。図4に示すような主動作及び補助動作による操作ハンドル52(第一アーム部52a及び第二アーム部52b)の変位の状態及び変位量等の変位情報と、無人飛行体10の移動方向、移動量、旋回角度等の動きに関する移動情報とが対応付けられた対応情報又は計算式等が、予め記憶部59に記憶されている。主制御部56は、検知部55での検知結果等に基づいて、記憶部59から対応する無人飛行体10の動きの情報(移動方向、移動量、旋回角度等)を取得し、この情報に応じた指示信号を、通信部58を通じて無人飛行体10に送信する。対応情報は、操縦器50の製造時等に予め記憶部59に記憶されていてもよいし、操作者Pが、予め操作ハンドル52を操作し、その操作に応じた変位情報と移動情報とが対応付けられて記憶部59に記憶されるものでもよい。
図4に示すように、操縦器50では、例えば、「操作1」で無人飛行体10を前進させる場合は、操作者Pはグリップ部52cを前方へ押し出す操作を行う。この操作により、検知部55は、主動作として第一アーム部52aのx軸正の向きの伸び(+Δx)を検知する。また、検知部55は、補助動作としてz軸及びz’軸を中心とした第一、第二アーム部52a、52bの回転量(+Δw)及び(+Δw’)を検知する。この検知結果に基づいて、主制御部56は無人飛行体10を回転量に応じた移動量で前進させるための指示信号を無人飛行体10に送信する。また、例えば、無人飛行体10に前進しながら上昇する動きを指示するには、操作者Pは、「操作1」と「操作5」の操作、つまりグリップ部52cを前方へ押し出しつつ、前方へ倒す操作を行う。すると、検知部55は、上記「操作1」での検知結果に加えて、主動作としてy軸を中心とした第一アーム部52aの前方へ傾斜の回転量(-Δv)を検知し、補助動作としてy’軸を中心とした第二アーム部52bの下方へ傾斜の回転量(-Δv’)を検知する。この検知結果に基づいて、主制御部56は無人飛行体10に指示信号を送信する。このように、第1実施形態の操縦器50は、一つの操作ハンドル52の操作だけで、無人飛行体10を、通常のドローンの動きと同様に制御することができる。
以下、第1実施形態に係る操縦器50の作用を説明する。第1実施形態の操縦器50は、客体(無人飛行体10)の動きを制御するための操縦器であって、本体部51と、操作者Pが操作する剛体(操作ハンドル52)と、本体部51を操作者Pに装着の身体に装着する装着体53と、を備える。本体部51は、剛体の一端が接続される固定部54と、固定部54と剛体との接続部分に設けられて剛体の変位を検知する検知部55と、検知部55で検知した剛体の変位に基づいて、客体の動きを制御する制御部(主制御部56)とを備える。
このような構成の操縦器50を用いて無人飛行体10を操縦する際には、操作者Pは、図1に示すように、肩紐53aに両腕を通し、本体部51(操縦器50)を背負う。これにより、操縦器50が操作者Pの身体に安定して装着され、操作者Pは、操縦器50を手軽に携帯でき、手で把持する場合に比べて手の疲れ等の身体的な負担が軽減される。次いで、操作者Pは、左手で操作ハンドル52を把持し、図4に示す操作1~操作8に対応した操作を行う。操作ハンドル52が固定部54に固定されて安定して支持されることから、操作者Pは片手で適切な操作が可能となる。
この操作によって、検知部55は、操作ハンドル52の変位を検知し、検知結果を主制御部56に出力する。主制御部56は、この検知結果等に基づいて、無人飛行体10の移動量や移動方向等を求め、指示信号を生成して無人飛行体10に送信する。この指示信号を受信した無人飛行体10の制御部17は、各モータ13の回転数を制御することで、無人飛行体10を、操作者Pの操作に応じた移動方向や移動量で飛行させることができる。
以上のように、操作者Pは、操作ハンドル52を片手で操作するだけで、簡単に無人飛行体10を操縦することができる。そして、例えば、操作者Pは、操縦器50を片手で操作して、無人飛行体10を果樹園Oで飛行させることで、撮像部14で樹木Tや果実の写真等を撮影させることができる。また、無人飛行体10が散布器を搭載していれば、操作者Pは、操縦器50を片手で操作して、樹木Tへの農薬等の散布を容易に行うことができる。したがって、第1実施形態によれば、片手で簡単に操作することが可能な操縦器50を提供することができる。また、この操縦器50を備えることで、片手で簡単に操作することが可能な無人飛行体システム100を提供することができる。
また、第1実施形態の操縦器50において、剛体(操作ハンドル52)は、操作者Pに対して前後方向に延在する主軸(第一アーム部52a)と、主軸の一端から主軸と交差する方向に延在する副軸(第二アーム部52b)と、を有し、副軸の一端が、固定部54に接続されている。このような二つの軸(第一アーム部52a、第二アーム部52b)を有することで、操作者Pの上腕長等の個人の体格差によらず、操作者Pは、楽な姿勢で操作ハンドル52を把持できるとともに、第一アーム部52aに腕を沿わせることで、第一アーム部52aによって腕が支持され、安定した操作が可能となる。さらには、グリップ部52cを設けたことで、操作者Pは、グリップ部52cを適切に把持して、少ない力で効率的かつ容易に操作ハンドル52を操作することができる。
なお、第1実施形態では、客体が無人飛行体10であり、操縦器50は無人飛行体10を操縦する操縦器としているが、客体が無人飛行体10に限定されない。例えば、客体は、有人飛行体、ゲーム機、コンピュータプログラム内のオブジェクト、自動車、農業機械、ロボット等であってもよい。このような、客体であっても、操作者Pは、本開示の操縦器50を片手で簡単に操作することによって、より簡単に客体を操縦することができる。
(第2実施形態)
以下、本開示の第2実施形態に係る操縦器50を備える散布装置60及びこの散布装置60を備える散布システム200について、図5及び図6を参照しながら説明する。第2実施形態に係る散布装置60及び散布システム200は、被散布物を散布対象である圃場又は圃場に生育する農産物に散布する装置である。圃場は、米、野菜、果物、牧草等の農産物を育てる場所であり、田、畑、果樹園、牧草地等が挙げられる。第2実施形態に係る散布装置60及び散布システム200は、比較的中規模、又は小規模な農場等での使用に好適である。第2実施形態における被散布物は、除草剤、殺虫剤等の液体状の農薬、肥料、活力剤等である。
なお、本開示の被散布物の形態は、液体に限定されることはなく、粒体、粉体等であってもよい。また、被散布物は、上記農薬、肥料、活力剤等に限定されず、種、水等、圃場に散布され得るものであればよい。また、被散布物の散布対象が、圃場や、圃場に生育する農産物に限定されることはなく、公園、庭園、庭、山林、道路端、空き地等であってもよいし、これらで生育する植物体等であってもよい。
図5及び図6に示すように、第2実施形態に係る散布システム200は、無人飛行体10と、散布装置60とを備える。散布システム200は、無人飛行体10を用いた無人飛行システムの一例である。散布装置60は、散布器本体20と、給電線30と、供給チューブ40と、操縦器50とを備える。散布器本体20と操縦器50の本体部51とは、後述の装着体53の取付部53bに一体的に取り付けられ、装着体53によって操作者Pの背中に装着される(図5参照)。
無人飛行体10は、被散布物を散布するための散布部11を備え、電力が散布器本体20から供給されること以外は、第1実施形態の無人飛行体10と同一の基本構成を備えている。このため、第1実施形態の無人飛行体10と同一の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
すなわち、無人飛行体10は、図6に示すように、散布部11と、回転翼12と、モータ13と、撮像部14と、各種センサ15と、通信部16と、制御部17と、記憶部18と、を備える。モータ13、撮像部14、センサ15、通信部16、制御部17及び記憶部18は、後述の電源部21から供給される電力によって作動する電気機器である。
散布部11は、被散布物を散布対象に散布する器具であり、第2実施形態では、液剤を噴射する噴射ノズルから構成される。散布部11は、無人飛行体10のボディ10a又は脚部10bに、その散布口を下方又は水平に向けた状態で固定されている。散布部11は、液剤を狭い範囲に(ピンポイントで)散布する場合等は、所定の方向に向けて1つ設けられていてもよいし、広い範囲に散布する場合は、複数方向に向けて複数設けられていてもよい。また、散布部11は、被散布物を噴射するための動力ポンプ等が設けられていてもよい。
通信部16は、信号やデータを送受信するべく、無人飛行体10を遠隔操作する操縦器50との間で無線通信を行う機器である。なお、通信部16と操縦器50との通信が、無線によるものに限定されず、有線によって通信するものでもよい。
制御部17は、予め設定された手順に従って、自律飛行を行なうように無人飛行体10を制御するとともに、操縦器50からの指示信号に従って、遠隔操作(マニュアル操作)による飛行を行うように無人飛行体10を制御する。
散布器本体20は、操作者Pに装着又は携帯される動力式の散布器である。第1実施形態の散布器本体20は、エンジンを動力とし、操作者Pが背中に背負って持ち運ぶ(携帯する)ことが可能な背負い式のエンジン動力散布器である(図5参照)。
図6に示すように、散布器本体20は、電源部21と、供給部22とを備える。電源部21は、給電線30経由で無人飛行体10の電気機器に電力を供給するための電力源である。本実施形態の電源部21は、動力ポンプ24の動力源25であるガソリンを用いて発電する発電機から構成される。なお、電源部21は、発電機に限定されることはなく、バッテリや電池パック等であってもよい。また、動力源25がバッテリ等であれば、動力源25そのものを電源部21とすることもできる。
供給部22は、収容部23と、動力ポンプ24と、動力源25とを備える。収容部23は、被散布物である薬液を収容する薬剤タンクから構成される。収容部23は、ポリエチレン等の樹脂から形成され、軽量で耐液性、耐薬剤性に優れる。動力ポンプ24は、収容部23に収容された被散布物を、供給チューブ40経由で無人飛行体10の散布部(噴射ノズル)11から圧力によって噴射させるものである。動力ポンプ24は、主制御部56の制御の下、操作ハンドル52の操作ボタン52eの操作によって駆動される。第2実施形態の動力ポンプ24は、動力源25によって駆動するエンジン式の動力ポンプから構成されるが、これに限定されず、散布部11まで薬液を供給して散布部11から噴射させるものであればよい。動力ポンプ24は、動力源25をガソリンとするガソリンエンジン式の動力ポンプであるが、これに限定されず、ディーゼルエンジン式、LPG(Liquefied Petroleum Gas)エンジン式、CNG(Compressed Natural Gas)エンジン式の動力ポンプでもよい。また、動力源25が、ガソリンに限定されず、バッテリ等であってもよい。
給電線30は、散布器本体20の電源部21と無人飛行体10の電気機器とを接続するものであり、電源部21からの電力を電気機器に供給する。給電線30の長さとしては、特に限定されないが、樹木等の散布対象に液剤を散布可能な高さまで無人飛行体10が上昇したり、移動したりするのを妨げないような長さとすることが好ましい。
供給チューブ40は、散布器本体20の動力ポンプ24及び収容部23と無人飛行体10の散布部11とを接続するものであり、動力ポンプ24により収容部23から噴射される薬液を、散布部11に供給する。供給チューブ40は、例えば、ゴム製チューブ、ポリ塩化ビニルチューブ等の樹脂製チューブ(ホース、管、パイプ等も含む。)が挙げられる。供給チューブ40の長さは、給電線30と同様の長さとすることが好ましい。
操縦器50は、本体部51の上部に散布器本体20が積載されていること以外は、第1実施形態の操縦器50と同一の基本構成を備えている。このため、第1実施形態の操縦器50と同一の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
すなわち、操縦器50は、本体部51と、剛体である操作ハンドル52と、装着体53とを備える。本体部51は、筐体51a内に、固定部54と、検知部55と、主制御部56と、電源部57と、通信部58と、記憶部59とを備える。操作ハンドル52は、主軸である第一アーム部52aと、副軸である第二アーム部52bと、第三の軸であるグリップ部52cとを有する。操作ハンドル52の操作と、この操作に対応した無人飛行体10の動きは、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、第2実施形態の操作ハンドル52は、グリップ部52cの天面に、親指で押し操作が可能な操作ボタン52eを有している。この操作ボタン52eは、無線通信又は有線通信により、主制御部56にオン又はオフ信号を送信する。主制御部56は、オン信号を受信したときは、散布器本体20の動力ポンプ24を駆動させ、収容部23から供給チューブ40を経由して無人飛行体10の散布部11に液剤を供給し、散布部11による液剤の散布を開始する。一方、主制御部56は、オフ信号を受信したときは、散布器本体20の動力ポンプ24を停止させることで、散布部11への液剤の供給を停止する。
なお、操縦器50は、電源部57に代えて、散布器本体20の電源部21から電力を供給されるものとしてもよい。又は、動力源25に代えて、操縦器50の電源部57が、動力ポンプ24に電力を供給するものとしてもよい。このように操縦器50と散布器本体20とで、動力源を共有する(1つにする)ことで、散布装置60の簡易化や軽量化を図ることができる。
装着体53は、操縦器50の本体部51及び散布器本体20が取り付けられる取付部53bと、取付部53bに連結された一対の肩紐53aとを備える。第2実施形態では、図5に示すように、本体部51と散布器本体20が取付部53bに一体的に取り付けられ、本体部51の上部に、散布器本体20が積載されている。このため、操作者Pは、装着体53によって操縦器50及び散布器本体20(散布装置60)を一緒に背負うことができる。この結果、散布装置60の携帯性や操作者Pの作業性が向上し、操作者Pは、移動や散布作業等を容易に行うことができる。また、操作者Pは、操縦器50の操作ハンドル52を左手で操作することで、無人飛行体10及び散布器本体20を操縦し、右手で他の作業(例えば、給電線30や供給チューブ40の動きを整える、荷物を持つ等)を行うことができる。
以下、第2実施形態に係る散布装置60の作用を説明する。第2実施形態の散布装置60は、被散布物(例えば液剤)を散布する散布部11を備えた無人飛行体10により所定の散布対象(例えば果樹園O等の圃場)に被散布物を散布するための散布装置であって、操縦器50と、散布部11に被散布物を供給する供給部22を有する。
第2実施形態の散布器本体20は、電源部21と、被散布物の収容部23及び動力ポンプ24を有する供給部22と、を有する動力式の散布器である。また、散布装置60は、無人飛行体10と電源部21とを接続する給電線30と、散布部11と供給部22とを接続する供給チューブ40と、散布器本体20を操作者Pの身体に装着する装着体53とを備える。また、装着体53は、操縦器50及び散布器本体20が取り付けられる取付部53bと、取付部53bに連結された一対の肩紐53aと、を備える。
第2実施形態の操縦器50は、本体部51と、操作者Pが操作する剛体(操作ハンドル52)と、本体部51を操作者Pに装着の身体に装着する装着体53と、を備える。本体部51は、剛体の一端が接続される固定部54と、固定部54と剛体との接続部分に設けられて剛体の変位を検知する検知部55と、検知部55で検知した剛体の変位に基づいて、客体の動きを制御する主制御部56とを備える。
このような構成の散布装置60を用いて、果樹園Oの樹木T等に液剤を散布する際には、操作者Pは、図5に示すように、肩紐53aに両腕を通して散布装置60を背負う。散布器本体20及び操縦器50が取付部53bに一体的に取り付けられているため、操作者Pは、これらを一緒に安定して背負うことができる。
次いで、操作者Pは、左手で操作ハンドル52のグリップ部52cを把持する。そして、操作者Pは、操作ハンドル52に対して、図4に示す操作1~操作8に対応した何れかの操作を行う。この操作により、検知部55が検知した操作ハンドル52の変位に基づいて、主制御部56が無人飛行体10を飛行させるための指示信号を送信する。この指示信号を受信した制御部17は、指示信号に基づいて各モータ13を駆動制御し、無人飛行体10を飛行させる。
無人飛行体10が散布対象の樹木Tに近づいたタイミングで、操作者Pが操作ボタン52eを押すと、この操作によって、主制御部56の制御の下、動力ポンプ24が駆動する。この動力ポンプ24の圧力によって収容部23から供給チューブ40を経由して無人飛行体10の散布部11に液剤が連続的に供給され、散布部11から樹木Tに噴射される。散布部11の散布口が下方又は水平に向いていることから、液剤は、散布部11を介して樹木T等の散布対象に上から又は横から的確に噴射される。操作者Pは、操作ハンドル52を操作して、無人飛行体10を上下左右の所望の方向へ移動させることで、1本の樹木T、さらには所定範囲の複数本の樹木Tや果実に満遍なく適切に液剤を散布することができる。
所定範囲の樹木Tへの散布が終了したら、操作者Pは、徒歩で別の場所に移動するが、散布装置60を背負いつつ、容易に移動することができる。この移動先で、操作者Pは、同様の操作を行うことで、別の範囲の樹木Tへ液剤を適切に散布することができる。さらには、操作者Pは、移動しながら散布作業を続けることもでき、散布作業をより効率的に行うことができる。このとき、操作者Pは、操作ハンドル52を操作していない他方の手で、給電線30や供給チューブ40の動きを整えることができ、給電線30や供給チューブ40によって歩行が妨げられることがなく、身体的負担も低減され、より円滑な移動が可能となり、作業性も向上する。したがって、第2実施形態によれば、無人飛行体10を片手で簡単に操作して被散布物を適切に散布することが可能な散布装置60及びこの散布装置60を備える散布システム200を提供することができる。

また、第2実施形態の散布装置60は、無人飛行体10に、給電線30から電力を常時供給し、供給部22から常時液剤を供給することができる。このため、無人飛行体10は、電力の容量や液剤の容量等の制約を受けることなく、長時間にわたる散布作業が可能となる。なお、散布装置60を背負って片手で操作ハンドル52を操作できることで、長時間の散布作業でも、操作者Pは、身体的負担が軽減される。
また、第2実施形態の散布装置60は、無人飛行体10によって、散布部11であるノズルを散布対象により近づけることができ、散布対象に対して適切に散布部11を向けることができる。これにより、不要な方向への薬液の散布を抑制することができ、農薬散布時に発生する目的外の作物への飛散を軽減させることができる。また、狙った位置への散布精度を向上できることは、狙った位置への散布を行わないことも可能とすることになり、散布の選択性が向上する。
以上、図面を参照して、本開示の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施形態に限らず、本開示の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本開示に含まれる。
例えば、操縦器50は、液晶モニタ等の表示部を備え、無人飛行体10から受信した撮像部14で撮影した画像を表示部に表示する構成とすることができる。この表示部に表示された画像を視認することで、操作者Pは無人飛行体10の飛行状態をより明確に把握することができ、操縦器50で無人飛行体10を、より適切に操縦することができる。また、散布装置60が、このような表示部を有する操縦器50を備えるものとすれば、操作者Pは、表示部に表示された画像を視認することで、被散布物の散布状態をより明確に把握することができ、被散布物の散布を、より適切に行うことができる。
なお、表示部は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末から構成することが好ましい。または、本体部51に設けた支持具で表示部を支持してもよい。このような構成では、表示部を手で保持する必要がないため、操作者Pは、操縦器50の操作等が妨げられることなく、かつ容易に画像を視認することができる。
また、上記各実施形態では、剛体は、主軸(第一アーム部52a)と副軸(第二アーム部52b)からなる二軸構成でL字型に屈曲した操作ハンドル52としているが、剛体がこれに限定されない。例えば、剛体は、本体部51から前方又は側方に突出する直線的な一本の棒(一軸)から構成されていてもよく、剛体をより簡素化できるとともに、その変位によって、客体の動きを適切に制御する情報を出力することができる。また、上記各実施形態では、操作ハンドル52は、本体部51の左側面に設けられているが、この構成に限定されず、操作者Pが右手で操作可能なように右側面に設けられてもよい。また、操作ハンドル52は、右手及び左手の何れでも操作可能なように、本体部51の左側面と右側面とで付け替え自在なものであってもよいし、両側面に設けられていてもよい。
また、上記第2実施形態の散布装置60は、背負い式の散布器本体20に設けられた電源部57から給電線30経由で無人飛行体10に電力を供給し、供給部22から供給チューブ40経由で散布部11に被散布物を供給している。しかし、本開示の散布装置が、この構成に限定されず、例えば、散布装置は、地上に設置された電源部から、給電線経由で無人飛行体10に電力を供給したり、地上に設置された供給部から、供給チューブ経由で散布部に被散布物を供給したりする構成であってもよい。このような構成の散布装置でも、操作者Pは、背中に背負った操縦器50を片手で簡単に操作して、無人飛行体10を適切に飛行させ、被散布物を適切に散布させることができる。
また、上記第2実施形態の散布装置60では、被散布物が、除草剤、殺虫剤等の農薬、肥料、活力剤、種、水等であり、散布装置が、これらを圃場、公園、庭園、庭、山林、道路端、空き地等の散布対象に散布するものとしているが、被散布物及び散布装置がこのようなものに限定されることはない。他の異なる例として、被散布物が塗料であり、散布装置が、塗料を建物等の散布対象に散布(塗布)する装置であってもよい。また、被散布物が洗剤であり、散布装置が、被洗浄物等の散布対象に洗浄のために散布する装置であってもよい。また、被散布物が殺菌剤や抗菌剤等の薬剤であり、散布対象の消毒や抗菌のために散布する装置であってもよい。このような散布装置でも、操作者Pは、背中に背負った操縦器50を片手で操作して、さらには移動しながら、より簡易かつ効率的に散布作業をすることができる。
10 :無人飛行体(客体) 11 :散布部
20 :散布器本体 21 :電源部
22 :供給部 23 :収容部
24 :動力ポンプ 30 :給電線
40 :供給チューブ 50 :操縦器
50A :操縦器 51 :本体部
52 :操作ハンドル(剛体) 53 :装着体
53a :肩紐 53b :取付部
54 :固定部 55 :検知部
56 :主制御部(制御部) 57 :電源部
60 :散布装置 O :果樹園(散布対象)
P :操作者 T :樹木(散布対象)

Claims (6)

  1. 客体の動作を制御するための操縦器であって、
    本体部と、
    操作者が操作する剛体と、
    前記本体部を前記操作者の身体に装着する装着体と、を備え、
    前記本体部は、
    前記剛体の一端が接続される固定部と、
    前記固定部及び前記剛体の接続部分に設けられて前記剛体の変位を検知する検知部と、
    前記検知部で検知した前記変位に基づいて、前記客体の動作を制御する制御部と、を備える
    ことを特徴とする操縦器。
  2. 前記剛体は、前記操作者に対して前後方向に延在する主軸と、前記主軸の一端から前記主軸と交差する方向に延在する副軸と、を有し、前記副軸の一端が、前記固定部に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の操縦器。
  3. 前記客体は、無人飛行体である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の操縦器。
  4. 被散布物の散布部を備えた無人飛行体により、所定の散布対象に前記被散布物を散布するための散布装置であって、
    請求項1~3の何れか一項に記載の操縦器と、
    前記散布部に前記被散布物を供給する供給部を有する散布器本体と、を備える
    ことを特徴とする散布装置。
  5. 前記散布器本体は、電源部と、前記被散布物の収容部及び動力ポンプを有する供給部と、を有する動力式の散布器であり、
    前記無人飛行体と前記電源部とを接続する給電線と、
    前記散布部と前記供給部とを接続する供給チューブと、
    前記散布器本体を前記操作者の身体に装着する装着体と、を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の散布装置。
  6. 前記装着体は、前記操縦器及び前記散布器本体が取り付けられる取付部と、前記取付部に連結された一対の肩紐と、を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の散布装置。
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