JP2023136723A - 基板処理方法と処理液評価方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023136723000001
【課題】基板を適切に処理できる基板処理方法を提供する。処理液を適切に評価できる処理液評価方法を提供する。
【解決手段】本発明は、基板処理方法と処理液評価方法に関する。基板処理方法は、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液Lが基板Wに供給される。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Gが基板W上に形成される。固化膜Gは、昇華性物質を含む。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。係数Kは、閾値TH以下である。
【選択図】図13

Description

本発明は、基板処理方法と処理液評価方法に関する。基板は、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。
特許文献1は、基板処理方法を開示する。具体的には、特許文献1の基板処理方法は、処理液供給工程と、固化膜形成工程と、昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液を基板に供給する。処理液は、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、基板上の処理液から溶媒を蒸発させる。固化膜形成工程では、固化膜を基板上に形成する。固化膜は昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜を昇華させる。固化膜は、液体を経ずに、気体に変化する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
特開2021-9988公報
従来の基板処理方法であっても、基板を適切に処理できない場合があった。例えば、従来の基板処理方法であっても、基板に形成されるパターンが倒壊する場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板を適切に処理できる基板処理方法を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、処理液を適切に評価できる処理液評価方法を提供することを第2の目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、昇華性物質と溶媒を含む処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、を備え、下記式によって定義される係数Kが閾値以下である基板処理方法である。
K=γLG+γGW-γLW
但し、
K :係数
γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。処理液は、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。係数Kは、閾値以下である。係数Kが閾値以下であることを、適宜に、「第1条件」と呼ぶ。基板と処理液と固化膜は、第1条件を満たす。このため、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜は基板上において円滑に拡張する。よって、固化膜形成工程では、溶媒は基板から効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液は基板から効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
上述した基板処理方法において、前記閾値は、予め設定される定数であることが好ましい。第1条件は簡素である。よって、第1条件を満たすように基板処理方法を管理することは、容易である。したがって、本基板処理方法を実行することは、容易である。
上述した基板処理方法において、前記閾値は17mN/mであることが好ましい。言い換えれば、上述した基板処理方法において、前記係数Kは17mN/m以下であることが好ましい。固化膜形成工程では、固化膜は基板上において一層円滑に拡張する。
上述した基板処理方法において、前記閾値は、変数であることが好ましい。第1条件を一層適切に設定できる。よって、基板を一層適切に処理できる。
上述した基板処理方法において、前記閾値は、前記パターンのアスペクト比に依存する変数であることが好ましい。パターンのアスペクト比に応じて、第1条件は一層適切に設定される。よって、パターンのアスペクト比に関わらず、基板は一層適切に処理される。
上述した基板処理方法において、前記アスペクト比が大きくなるに従って、前記閾値は小さくなることが好ましい。アスペクト比が大きくなるほど、パターンは一層容易に倒れる。閾値が小さくなるほど、固化膜は基板上において一層円滑に拡張する。よって、閾値が小さくなるほど、パターンは一層確実に保護される。したがって、アスペクト比が大きい場合であっても、パターンは好適に保護される。アスペクト比に関わらず、基板は適切に処理される。
上述した基板処理方法において、前記係数Kは、前記基板の表面の状態に応じて、設定されることが好ましい。基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。
上述した基板処理方法において、前記係数Kは、前記処理液供給工程および前記固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける前記基板の表面の状態に基づいて、設定されることが好ましい。処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。
上述した基板処理方法において、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記基板の表面の状態に応じて、設定されることが好ましい。このため、基板の表面の状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。よって、係数Kが設定されるとき、基板の表面の状態は好適に考慮される。したがって、基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。
上述した基板処理方法において、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記処理液供給工程および前記固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける前記基板の表面の状態に基づいて、設定されることが好ましい。処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWは適切に設定される。よって、処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWは適切に設定される。よって、固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。
上述した基板処理方法において、前記基板の表面が疎水性を有するときの前記基板の表面自由エネルギーを、第1表面自由エネルギーとし、前記基板の表面が親水性を有するときの前記基板の表面自由エネルギーを、第2表面自由エネルギーとし、前記処理液供給工程において前記基板の前記表面が前記疎水性を有するとき、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記第1表面自由エネルギーに基づいて設定され、前記処理液供給工程において前記基板の前記表面が前記親水性を有するとき、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記第2表面自由エネルギーに基づいて設定されることが好ましい。処理液供給工程において基板の表面が疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。処理液供給工程において基板の表面が親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。まとめると、処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
上述した基板処理方法において、前記基板の表面が疎水性を有するときの前記基板の表面自由エネルギーを、第1表面自由エネルギーとし、前記基板の表面が親水性を有するときの前記基板の表面自由エネルギーを、第2表面自由エネルギーとし、前記固化膜形成工程において前記基板の前記表面が前記疎水性を有するとき、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記第1表面自由エネルギーに基づいて設定され、前記固化膜形成工程において前記基板の前記表面が前記親水性を有するとき、前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記第2表面自由エネルギーに基づいて設定されることが好ましい。固化膜形成工程において基板の表面が疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。固化膜形成工程において基板の表面が親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。まとめると、固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、昇華性物質と溶媒を含む処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、下記式によって定義される係数Kが閾値よりも大きいとき、前記処理液供給工程の前に前記基板の表面を改質する改質工程と、を備える基板処理方法である。
K=γLG+γGW-γLW
但し、
K :係数
γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。処理液は、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
さらに、基板処理方法は、改質工程を備える。改質工程は、係数Kが閾値よりも大きいときに実行される。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。改質工程は、処理液供給工程の前に実行される。改質工程は、基板の表面を改質する。係数Kが閾値よりも大きいとき、改質工程で基板の表面が改質された後、処理液供給工程で処理液が基板に供給される。よって、係数Kが閾値よりも大きいときであっても、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜は基板上において円滑に拡張する。したがって、固化膜形成工程では、溶媒は基板から効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液は基板から効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
上述の基板処理方法において、前記改質工程によって、前記係数Kは減少することが好ましい。固化膜形成工程では、固化膜は基板上に一層好適に形成される。
上述の基板処理方法において、前記改質工程によって、前記係数Kは前記閾値よりも低い値に減少することが好ましい。固化膜形成工程では、固化膜は基板上に一層好適に形成される。
上述した基板処理方法において、前記改質工程では、前記基板の前記表面を、親水性および疎水性のいずれかに改質することが好ましい。改質工程では、基板の表面を柔軟に改質できる。よって、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に一層好適に形成される。
上述した基板処理方法において、前記改質工程では、前記基板の前記表面を、疎水性に改質することが好ましい。改質工程では、基板の表面を好適に改質できる。よって、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に一層好適に形成される。
上述した基板処理方法において、前記係数Kが前記閾値以下であるとき、前記改質工程は実行されないことが好ましい。基板処理方法に要する時間を効果的に短縮できる。係数Kが閾値以下であるとき、改質工程が実行されなくても、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に好適に形成される。よって、係数Kが閾値以下であっても、基板は適切に処理される。
本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、下記式によって定義される係数Kに基づいて、昇華性物質と溶媒を含む処理液を選択する選択工程と、前記選択工程によって選択された処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、を備える基板処理方法である。
K=γLG+γGW-γLW
但し、
K :係数
γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、選択工程と処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。選択工程では、処理液を選択する。処理液は、昇華性物質と溶媒を含む。処理液供給工程では、選択工程で選択された処理液が基板に供給される。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
ここで、選択工程では、係数Kに基づいて、処理液を選択する。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。このため、選択工程では、処理液は適切に選択される。よって、固化膜形成工程では、固化膜は基板上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜は基板上において円滑に拡張する。したがって、固化膜形成工程では、溶媒は基板から効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液は基板から効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
上述の基板処理方法において、前記選択工程では、前記係数Kを閾値以下にさせる前記処理液を、選択することが好ましい。言い換えれば、上述の基板処理方法において、前記選択工程では、前記係数Kが閾値以下であることを満たす前記処理液を、選択することが好ましい。選択工程では、処理液は一層適切に選択される。
上述の基板処理方法において、前記係数Kは、前記基板の表面の状態に応じて、設定されることが好ましい。基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、選択工程では、基板の表面の状態に応じて、処理液は選択される。選択工程では、基板の表面の状態に関わらず、処理液は適切に選択される。したがって、処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程では、基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。
上述の基板処理方法において、前記係数Kは、前記処理液供給工程および前記固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける前記基板の表面の状態に基づいて、設定されることが好ましい。処理液供給工程における基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。固化膜形成工程における基板の表面の状態に関わらず、基板は適切に処理される。
また、本発明は、パターンが形成された基板を処理するための処理液を評価する処理液評価方法であって、前記処理液は、昇華性物質と溶媒を含み、前記溶媒が前記処理液から蒸発することによって、前記処理液は前記昇華性物質を含む固化膜となり、前記処理液評価方法は、下記式によって定義される係数Kを取得する取得工程と、前記係数Kに基づいて、前記処理液を評価する評価工程と、を備える処理液評価方法である。
K=γLG+γGW-γLW
但し、
K :係数
γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
処理液評価方法は、処理液を評価するためのものである。処理液は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。処理液は、昇華性物質と溶媒を含む。溶媒が処理液から蒸発することによって、処理液は固化膜になる。固化膜は、昇華性物質を含む。処理液評価方法は、取得工程と評価工程を備える。取得工程は、係数Kを取得する。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。評価工程は、係数Kに基づいて、処理液を評価する。よって、処理液は、基板の処理の品質の観点から、好適に評価される。
以上の通り、本処理液評価方法によれば、処理液は適切に評価される。本処理液評価方法は、処理液の選択に役立つ。
上述した処理液評価方法において、前記取得工程では、前記基板の表面の状態に応じて、前記係数Kを取得することが好ましい。取得工程では、基板の表面の状態に関わらず、係数Kは適切に取得される。よって、評価工程では、基板の表面の状態を考慮して、処理液は評価される。評価工程では、基板の表面の状態に関わらず、処理液は適切に評価される。
上述した処理液評価方法において、前記係数Kは、前記基板の表面が疎水性を有するときの第1係数と、前記基板の表面が親水性を有するときの第2係数と、を含み、前記取得工程では、前記第1係数と前記第2係数を取得し、前記評価工程では、前記第1係数と前記第2係数に基づいて、前記処理液を評価することが好ましい。取得工程では、第1係数と第2係数を取得する。第1係数は、基板の表面が疎水性を有するときの係数Kに相当する。第2係数は、基板の表面が親水性を有するときの係数Kに相当する。評価工程では、第1係数に基づいて、処理液は評価される。評価工程では、第2係数に基づいて、処理液は評価される。よって、評価工程では、基板の表面の状態を考慮して、処理液が評価される。評価工程では、基板の表面の状態に関わらず、処理液は適切に評価される。
上述した処理液評価方法において、前記取得工程は、疎水性の表面を有する第1基板と親水性の表面を有する第2基板を準備する第1工程と、前記第1基板に基づいて前記係数Kを取得する第2工程と、前記第2基板に基づいて前記係数Kを取得する第3工程と、を備えることが好ましい。取得工程では、基板の表面の状態に関わらず、係数Kが適切に取得される。
上述した処理液評価方法において、前記取得工程では、前記基板の表面の状態と前記処理液の組成とに基づいて、前記係数Kを取得することが好ましい。取得工程では、係数Kは適切に取得される。
上述した処理液評価方法において、前記取得工程では、予め設定される前記係数Kに関する情報から、前記係数Kを選択することが好ましい。取得工程では、係数Kは容易に取得される。
上述した処理液評価方法において、前記評価工程では、前記係数Kを閾値以下にさせる前記処理液を、第1クラスに分類し、かつ、前記係数Kを前記閾値よりも大きくさせる前記処理液を、第2クラスに分類することが好ましい。言い換えれば、上述した処理液評価方法において、前記係数Kが閾値以下であることを第1条件とし、前記評価工程では、前記第1条件を満たす前記処理液を第1クラスに分類し、かつ、前記第1条件を満たさない前記処理液を第2クラスに分類することが好ましい。評価工程では、処理液は、係数Kに基づいて、第1クラスおよび第2クラスのいずれかに分類される。よって、評価工程では、処理液は明瞭に評価される。
本発明の基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。本発明の処理液評価方法によれば、処理液は適切に評価される。
基板の一部を模式的に示す図である。 第1実施形態の基板処理装置の内部を示す平面図である。 基板処理装置の制御ブロック図である。 処理ユニットの構成を示す図である。 第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 処理液供給工程における基板を模式的に示す図である。 固化膜形成工程における基板を模式的に示す図である。 固化膜形成工程における基板を模式的に示す拡大図である。 昇華工程における基板を模式的に示す図である。 昇華工程における基板を模式的に示す図である。 第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 各実施例における係数と平均倒壊率を示す表である。 各実施例における係数と平均倒壊率の関係を示すグラフである。 第2実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態の処理ユニットの構成を示す図である。 第3実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態の処理液評価方法の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の基板処理方法と処理液評価方法を説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.基板>
基板Wは、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。基板Wは、薄い平板形状を有する。基板Wは、平面視で略円形状を有する。
図1は、基板Wの一部を模式的に示す図である。基板Wは、パターンPを有する。パターンPは、基板Wの表面WSに形成される。パターンPは、例えば、凹凸形状を有する。
パターンPは、例えば、複数の凸部Aを有する。凸部Aは、基板Wの一部である。凸部Aは、構造体である。凸部Aは、例えば、単結晶シリコン膜、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)およびポリシリコン膜の少なくともいずれかで構成される。各凸部Aは、例えば上方に、隆起する。複数の凸部Aは、例えば側方に、配列される。複数の凸部Aは、互いに離れている。
凸部Aは、凹部Bを区画する。凹部Bは、空間である。凹部Bは、隣り合う2つの凸部Aの間に位置する。凹部Bは、例えば上方に、開放されている。
<1-2.基板処理装置の概要>
図2は、第1実施形態の基板処理装置1の内部を示す平面図である。基板処理装置1は、基板Wに処理を行う。基板処理装置1における処理は、乾燥処理を含む。
基板処理装置1は、インデクサ部3と処理ブロック7を備える。処理ブロック7はインデクサ部3に接続される。インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。処理ブロック7は、基板Wに処理を行う。インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。
本明細書では、便宜上、インデクサ部3と処理ブロック7が並ぶ方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xは水平である。前後方向Xのうち、処理ブロック7からインデクサ部3に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。
インデクサ部3は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部4を備える。各キャリア載置部4はそれぞれ、1つのキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)、SMIF(Standard Mechanical Interface)、または、OC(Open Cassette)である。
インデクサ部3は、搬送機構5を備える。搬送機構5は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送機構5は、基板Wを搬送する。搬送機構5は、キャリア載置部4に載置されるキャリアCにアクセスするように構成される。
搬送機構5はハンド5aとハンド駆動部5bを備える。ハンド5aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部5bは、ハンド5aに連結される。ハンド駆動部5bは、ハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、水平面内においてハンド5aを回転させる。
処理ブロック7は、搬送機構8を備える。搬送機構8は、基板Wを搬送する。搬送機構8は、搬送機構5から基板Wを受け、かつ、搬送機構5に基板Wを渡すように構成される。
搬送機構8は、ハンド8aとハンド駆動部8bを備える。ハンド8aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部8bは、ハンド8aに連結される。ハンド駆動部8bは、ハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、水平面内においてハンド8aを回転させる。
処理ブロック7は、複数の処理ユニット11を備える。処理ユニット11は、搬送機構8の側方に配置される。各処理ユニット11は、基板Wに処理を行う。
各処理ユニット11は、基板保持部13を備える。基板保持部13は、基板Wを保持する。
搬送機構8は、各処理ユニット11にアクセスするように構成される。搬送機構8は、基板保持部13に基板Wを渡し、かつ、基板保持部13から基板Wを取るように構成される。
図3は、基板処理装置1の制御ブロック図である。基板処理装置1は、制御部10を備える。制御部10は、搬送機構5、8と処理ユニット11と通信可能に接続される。制御部10は、搬送機構5、8と処理ユニット11を制御する。
制御部10は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。制御部10は、記憶媒体に予め格納される各種の情報を有する。制御部10が有する情報は、例えば、搬送条件情報と処理条件情報を含む。搬送条件情報は、搬送機構5、8による基板Wの搬送に関する条件を規定する。処理条件情報は、処理ユニット11における基板Wの処理に関する条件を規定する。処理条件情報は、処理レシピとも呼ばれる。
基板処理装置1の動作例を簡単に説明する。
インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。具体的には、搬送機構5は、キャリアCから処理ブロック7の搬送機構8に基板Wを渡す。
搬送機構8は、処理ユニット11に基板Wを分配する。具体的には、搬送機構8は、搬送機構5から、各処理ユニット11の基板保持部13に基板Wを搬送する。
処理ユニット11は、基板保持部13によって保持された基板Wを処理する。処理ユニット11は、例えば、基板Wに乾燥処理を行う。
処理ユニット11が基板Wを処理した後、搬送機構8は、各処理ユニット11から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構8は、各基板保持部13から基板Wを取る。そして、搬送機構8は、搬送機構5に基板Wを渡す。
インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構5は、搬送機構8からキャリアCに基板Wを搬送する。
<1-3.処理ユニット11の構成>
図4は、処理ユニット11の構成を示す図である。各処理ユニット11は、同一の構造を有する。処理ユニット11は、枚葉式に分類される。すなわち、各処理ユニット11は、一度に1枚の基板Wのみを処理する。
処理ユニット11は、筐体12を備える。筐体12は、略箱形状を有する。基板Wは、筐体12の内部において、処理される。
筐体12の内部は、例えば、常温に保たれる。このため、基板Wは、例えば、常温の環境の下で処理される。ここで、常温は、室温を含む。常温は、例えば、5℃以上で35℃以下の範囲内の温度である。常温は、例えば、10℃以上で30℃以下の範囲内の温度である。常温は、例えば、15℃以上で25℃以下の範囲内の温度である。
筐体12の内部は、例えば、常圧に保たれる。このため、基板Wは、例えば、常圧の環境の下で処理される。ここで、常圧は、標準大気圧(1気圧、101325Pa)を含む。常圧は、例えば、0.7気圧以上で、1.3気圧以下の範囲内の気圧である。本明細書では、絶対真空を基準とした絶対圧力で、圧力を示す。
上述した基板保持部13は、筐体12の内部に設置される。基板保持部13は、1枚の基板Wを保持する。基板保持部13は、基板Wを略水平姿勢で保持する。
基板保持部13は、基板保持部13が保持する基板Wの下方に位置する。基板保持部13は、基板Wの下面および基板Wの周縁部の少なくともいずれかと接触する。基板保持部13は、基板Wの上面WS1と接触しない。ここで、上面WS1は、上方を向く。上面WS1は、表面WSの一部である。
処理ユニット11は、回転駆動部14を備える。回転駆動部14の少なくとも一部は、筐体12の内部に設置される。回転駆動部14は、基板保持部13に連結される。回転駆動部14は、基板保持部13を回転させる。基板保持部13によって保持される基板Wは、基板保持部13と一体に回転する。基板保持部13によって保持される基板Wは、例えば、回転軸線D回りに回転する。回転軸線Dは、例えば、基板Wの中心を通る。回転軸線Dは、例えば、鉛直方向Zに延びる。
処理ユニット11は、供給部15a、15b、15c、15d、15e、15fを備える。供給部15a-15fはそれぞれ、基板保持部13によって保持される基板Wに、液体または気体を供給する。具体的には、供給部15a-15fはそれぞれ、基板保持部13によって保持される基板Wの上面WS1に、液体または気体を供給する。
供給部15aは、処理液Lを供給する。供給部15bは、薬液を供給する。供給部15cは、洗浄液を供給する。供給部15dは、リンス液を供給する。供給部15eは、置換液を供給する。供給部15fは、乾燥ガスを供給する。
供給部15aによって供給される処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。
昇華性物質は、昇華性を有する。「昇華性」とは、単体、化合物若しくは混合物が、液体を経ずに、固体から気体、又は気体から固体へと相転移する特性である。昇華性物質は、常温において、0.1Pa以上の蒸気圧を有することが好ましい。例えば、昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシム、樟脳、ピナコリンオキシム、アセトフェノンオキシム、シクロペンタノンオキシム、4-tertブチルフェノール、4-ニトロトルエン、および、ε-カプロラクタムの少なくともいずれかを含む。例えば、昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムのみからなる。例えば、昇華性物質は、樟脳のみからなる。
溶媒は、常温において液体である。溶媒は、昇華性物質を溶解する。このため、処理液L中の昇華性物質は、溶媒に溶解されている。すなわち、処理液Lは、溶媒と、溶媒に溶解された昇華性物質を含む。昇華性物質は、処理液Lの溶質に相当する。溶媒は、常温において比較的に高い蒸気圧を有することが好ましい。例えば、常温における溶媒の蒸気圧は、常温における昇華性物質の蒸気圧よりも高いことが好ましい。溶媒は、例えば、有機溶剤である。溶媒は、例えば、アルコールである。溶媒は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、1-エトキシ-2-プロパノール(PGEE)、アセトン、および、1-ブタノールの少なくともいずれかを含む。例えば、溶媒は、イソプロピルアルコールのみからなる。例えば、溶媒は、メタノールのみからなる。
処理液Lは、例えば、昇華性物質と溶媒のみからなる。例えば、処理液Lは、シクロヘキサノンオキシムとイソプロピルアルコールのみからなる。例えば、処理液Lは、樟脳とメタノールのみからなる。
処理液Lは、基板Wを乾燥させるために用いられる。処理液Lは、基板Wを乾燥させることを補助する機能を有する。このため、処理液Lは、「乾燥補助液」と呼ばれてもよい。
供給部15bによって供給される薬液は、例えば、エッチング液である。エッチング液は、例えば、フッ化水素酸(HF)およびバッファードフッ酸(BHF)の少なくともいずれかを含む。
供給部15cによって供給される洗浄液は、例えば、SC1である。SC1は、アンモニアと過酸化水素と脱イオン水の混合液である。SC1は、「APM」または「ammonia hydrogen peroxide mixture」とも呼ばれる。
供給部15dによって供給されるリンス液は、例えば、脱イオン水(DIW)である。
供給部15eによって供給される置換液は、例えば、有機溶剤である。置換液は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)である。
供給部15fによって供給される乾燥ガスは、常温よりも低い露点を有することが好ましい。乾燥ガスは、常温では、結露しないことが好ましい。乾燥ガスは、エア、および、不活性ガスの少なくともいずれかを含む。エアは、例えば、圧縮エアである。不活性ガスは、例えば、窒素ガスである。
供給部15aは、ノズル16aを備える。同様に、供給部15b-15fはそれぞれ、ノズル16b-16fを備える。ノズル16aは、処理液Lを吐出する。ノズル16bは、薬液を吐出する。ノズル16cは、洗浄液を吐出する。ノズル16dは、リンス液を吐出する。ノズル16eは、置換液を吐出する。ノズル16fは、乾燥ガスを吐出する。
ノズル16a-16fはそれぞれ、筐体12の内部に設置される。ノズル16a-16fはそれぞれ、処理位置と待機位置に移動可能である。処理位置は、例えば、基板保持部13に保持される基板Wの上方の位置である。待機位置は、例えば、基板保持部13に保持される基板Wの上方から外れた位置である。
処理液Lは、筐体12の内部において、使用される。上述の通り、筐体12の内部は、例えば、常温に保たれる。このため、処理液Lは、例えば、常温の環境の下で、使用される。筐体12の内部は、例えば、常圧に保たれる。このため、処理液Lは、例えば、常圧の環境の下で、使用される。薬液、洗浄液、リンス液、置換液および乾燥ガスもそれぞれ、例えば、常温および常圧の環境の下で、使用される。
供給部15aは、配管17aと弁18aを備える。配管17aは、ノズル16aに接続される。弁18aは、配管17aに設けられる。弁18aが開くとき、ノズル16aは処理液Lを吐出する。弁18aが閉じるとき、ノズル16aは処理液Lを吐出しない。同様に、供給部15b-15fはそれぞれ、配管17b-17fと弁18b-18fを備える。配管17b-17fはそれぞれ、ノズル16b-16fに接続される。弁18b-18fはそれぞれ、配管17b-17fに設けられる。弁18b-18fはそれぞれ、薬液、洗浄液、リンス液、置換液および乾燥ガスの吐出を制御する。
配管17aの少なくとも一部は、筐体12の外部に設けられてもよい。配管17b-17fも、配管17aと同様に配置されてもよい。弁18aは、筐体12の外部に設けられてもよい。弁18b-18fも、弁18aと同様に配置されてもよい。
供給部15aは、供給源19aに接続される。供給源19aは、例えば、配管17aに接続される。供給源19aは、供給部15aに処理液Lを送る。同様に、供給部15b-15fはそれぞれ、供給源19b-19fに接続される。供給源19b-19fはそれぞれ、例えば、配管17b-17fに接続される。供給源19bは、供給部15bに薬液を送る。供給源19cは、供給部15cに洗浄液を送る。供給源19dは、供給部15dにリンス液を送る。供給源19eは、供給部15eに置換液を送る。供給源19fは、供給部15fに乾燥ガスを送る。
供給源19aは、筐体12の外部に設けられる。同様に、供給源19b-19fはそれぞれ、筐体12の外部に設けられる。
供給源19aは、複数の処理ユニット11に対して、処理液Lを供給してもよい。あるいは、供給源19aは、1つの処理ユニット11のみに、処理液Lを供給してもよい。供給源19b-19fについても、同様である。
供給源19aは、基板処理装置1の要素であってもよい。例えば、供給源19aは、基板処理装置1の内部に設置されてもよい。あるいは、供給源19aは、基板処理装置1の要素でなくてもよい。例えば、供給源19aは、基板処理装置1の外部に設置されてもよい。同様に、供給源19b-19fはそれぞれ、基板処理装置1の要素であってもよい。あるいは、供給源19b-19fはそれぞれ、基板処理装置1の要素でなくてもよい。
処理ユニット11は、さらに、不図示のカップを備えてもよい。カップは、筐体12の内部に設置される。カップは、基板保持部13の側方に配置される。カップは、基板保持部13の外方を囲む。カップは、基板保持部13に保持される基板Wから飛散した液体を受け止める。
図3を参照する。制御部10は、回転駆動部14を制御する。制御部10は、供給部15a-15fを制御する。制御部10は、弁18a-18fを制御する。
制御部10は、例えば、供給源19aと通信可能に接続される。制御部10は、例えば、供給源19aを制御する。
<1-4.供給源19aの構成>
図4を、参照する。供給源19aは、生成部20を備える。生成部20は、処理液Lを生成する。生成部20は、処理液Lを保管する。
生成部20は、槽21と供給部22a、22bを備える。供給部22aは、昇華性物質を槽21に供給する。供給部22bは、溶媒を槽21に供給する。昇華性物質と溶媒は、槽21において、混合される。処理液Lは、槽21において、生成される。処理液Lは、槽21において、貯留される。
具体的には、供給部22aは、配管23aと弁24aを備える。配管23aは、槽21に接続される。弁24aは、配管23aに設けられる。弁24aが開くとき、供給部22aは槽21に昇華性物質を供給する。弁24aが閉じるとき、供給部22aは槽21に昇華性物質を供給しない。同様に、供給部22bは、配管23bと弁24bを備える。配管23bは、槽21に接続される。弁24bは、配管23bに設けられる。弁24bは、槽21への溶媒の供給を制御する。
供給部22aは、供給源25aに接続される。供給源25aは、例えば、配管23aに接続される。供給源25aは、供給部22aに昇華性物質を送る。同様に、供給部22bは、供給源25bに接続される。供給源25bは、例えば、配管23bに接続される。供給源25bは、供給部22bに溶媒を送る。
供給源19aは、送液部26を備える。送液部26は、生成部20から供給部15aに処理液Lを送る。送液部26は、例えば、配管27とポンプ28とフィルタ29と継ぎ手30を備える。配管27は、槽21に接続される。ポンプ28は、配管27に設けられる。フィルタ29は、配管27に設けられる。継ぎ手30は、配管27に接続される。継ぎ手30は、さらに、配管17aに接続される。
ポンプ28は、配管27を通じて、槽21から配管17aに、処理液Lを送る。フィルタ29は、配管27を流れる処理液Lを濾過する。フィルタ29は、処理液Lから異物を除去する。
図3を参照する。制御部10は、生成部20を制御する。制御部10は、供給部22a、22bを制御する。制御部10は、弁24a、24bを制御する。制御部10は、送液部26を制御する。制御部10は、ポンプ28を制御する。
<1-5.供給源19aおよび処理ユニット11の第1動作例>
図4、5を参照する。図5は、第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。図5は、第1動作例の手順を示す。第1動作例では、基板処理方法は、ステップS1とステップS11-S18を備える。ステップS1は、供給源19aによって実行される。ステップS11-S18は、実質的に処理ユニット11によって実行される。ステップS1は、ステップS11-S18と並行して実行される。供給源19aおよび処理ユニット11は、制御部10の制御にしたがって、動作する。
ステップS1:処理液生成工程
処理液Lが生成される。
生成部20は、槽21で処理液Lを生成する。生成部20は、槽21に処理液Lを貯留する。
ステップS11:回転開始工程
基板Wは回転を開始する。
基板保持部13は、基板Wを保持する。基板Wは、略水平姿勢で保持される。回転駆動部14は、基板保持部13を回転させ始める。基板Wは、基板保持部13と一体に回転する。ステップS12-S17では、基板Wは、例えば、回転し続ける。
ステップS12:薬液供給工程
薬液が基板Wに供給される。
供給部15bは、基板保持部13によって保持される基板Wに薬液を供給する。薬液は、基板Wの上面WS1に供給される。例えば、薬液は、基板Wをエッチングする。例えば、薬液は、基板Wから自然酸化膜を除去する。そして、供給部15bは、基板Wに対する薬液の供給を停止する。
薬液がフッ化水素酸である場合、薬液は、基板Wの上面WS1を水素で終端する。例えば、水素は、基板Wの上面WS1に位置する原子(例えば、シリコン原子)と結合する。このため、基板Wの上面WS1は疎水性に改質される。
ステップS13:第1リンス液供給工程
リンス液が基板Wに供給される。
供給部15cは、基板保持部13によって保持される基板Wにリンス液を供給する。リンス液は、基板Wの上面WS1に供給される。リンス液は、基板Wから薬液を除去する。基板W上の薬液は、リンス液に置き換えられる。そして、供給部15cは、基板Wに対するリンス液の供給を停止する。
リンス液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、水素によって終端されている。このため、第1リンス液供給工程の後においても、基板Wの上面WS1は疎水性を有する。
ステップS14:置換液供給工程
置換液が基板Wに供給される。
供給部15dは、基板保持部13によって保持される基板Wに置換液を供給する。置換液は、基板Wの上面WS1に供給される。置換液は、基板Wからリンス液を除去する。基板W上のリンス液は、置換液に置き換えられる。そして、供給部15dは、基板Wに対する置換液の供給を停止する。
置換液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、水素によって終端されている。このため、置換液供給工程の後においても、基板Wの上面WS1は疎水性を有する。
ステップS15:処理液供給工程
処理液供給工程では、基板Wの上面WS1は疎水性を有する。処理液Lが、基板Wに供給される。
送液部26は、生成部20から供給部15aに処理液Lを供給する。供給部15aは、基板保持部13によって保持される基板Wに処理液Lを供給する。処理液Lは、基板Wの上面WS1に供給される。処理液Lは、基板Wから置換液を除去する。基板W上の置換液は、処理液Lに置き換えられる。そして、送液部26は、供給部15aに対する処理液Lの供給を停止する。供給部15aは、基板Wに対する処理液Lの供給を停止する。
図6は、処理液供給工程における基板Wを模式的に示す図である。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンPは基板Wの上面WS1に位置する。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンPは上方を向く。
基板W上の処理液Lは、液膜Mを形成する。液膜Mは、基板W上に位置する。液膜Mは、上面WS1上に位置する。液膜Mは、上面WS1を覆う。
パターンPは、処理液Lと接する。凸部Aは、処理液Lと接する。
パターンPの全部は、液膜Mに浸漬される。凸部Aの全部は、液膜Mに浸漬される。液膜Mは、上面M1を有する。上面M1は、パターンPよりも高い位置に位置する。上面M1は、凸部Aよりも高い位置に位置する。凹部Bは、液膜Mで満たされる。凹部Bの全部は、液膜Mのみで満たされる。
なお、置換液は、既に、処理液Lによって、基板Wから除去された。このため、置換液は、基板W上に存在しない。置換液は、凹部Bに残らない。
液膜Mは、気体Jと接する。上面M1は、気体Jと接する。パターンPは、気体Jと接しない。パターンPは、気体Jに露出しない。凸部Aは、気体Jと接しない。凸部Aは、気体Jに露出しない。気体Jは、筐体12内の雰囲気に相当する。
処理液供給工程では、さらに、上面M1の高さ位置を調整してもよい。例えば、供給部15aが処理液Lを基板Wに供給しながら、上面M1の高さ位置を調整してもよい。例えば、供給部15aが処理液Lの供給を停止した後に、上面M1の高さ位置を調整してもよい。例えば、基板Wの回転速度を調節することによって、上面M1の高さ位置を調整してもよい。例えば、基板Wの回転時間を調節することによって、上面M1の高さ位置を調整してもよい。上面M1の高さ位置を調整することは、液膜Mの厚みを調整することに相当する。
処理液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、水素によって終端されている。このため、処理液供給工程の後においても、基板Wの上面WS1は疎水性を有する。
ステップS16:固化膜形成工程
固化膜形成工程では、基板Wの上面WS1は疎水性を有する。溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜が基板W上に形成される。固化膜は昇華性物質を含む。
図7は、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。上述の通り、溶媒は、比較的に高い蒸気圧を有する。このため、溶媒は、基板W上の処理液Lから、円滑に、蒸発する。溶媒は、液体から気体に、円滑に、変化する。
溶媒が処理液Lから蒸発するにしたがって、処理液L中の溶媒の量は減少する。処理液L中の溶媒の量が減少するにしたがって、処理液L中の昇華性物質の濃度は増加する。やがて、処理液L中の昇華性物質は析出し始める。昇華性物質は、処理液Lから析出し始める。昇華性物質は、処理液Lの溶質から、固体に変わる。固体の昇華性物質は、固化膜Gを構成する。すなわち、固化膜Gは、固体の昇華性物質に相当する。固化膜Gは、昇華性物質を含む。固化膜Gは、溶媒を含まない。固化膜Gは、固体である。このように、溶媒が処理液Lから蒸発し、かつ、昇華性物質が処理液Lから析出することによって、処理液Lは固化膜Gに変わる。処理液Lが固化膜Gに変わることによって、処理液Lは減少する。処理液Lが固化膜Gに変わることによって、液膜Mは薄くなる。
固化膜Gは、基板W上に形成される。
溶媒は、基板W上の処理液Lから、さらに蒸発する。固化膜Gは基板W上において増大する。固化膜Gは基板W上において成長する。基板W上の処理液Lは、さらに減少する。液膜Mは、さらに薄くなる。
最終的に、溶媒の全部は、基板Wから除去される。処理液Lの全部は、基板Wから消失する。液膜Mの全部は、基板Wから消失する。液体は基板W上に存在しない。パターンPは、液体と接触しない。凸部Aは、液体と接触しない。
固化膜Gは基板Wの上面WS1を覆う。上面WS1は、固化膜Gと接触する。パターンPは、固化膜Gと接触する。パターンPは、固化膜Gに支持される。凸部Aは、固化膜Gと接触する。凸部Aは、固化膜Gに支持される。凹部Bは、固化膜Gで満たされる。凹部Bの全部は、固化膜Gのみで満たされる。
図8は、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す拡大図である。固化膜Gの成長について、改めて説明する。
固化膜Gが成長するとき、固化膜Gと処理液Lは、基板W上に同時に存在する。基板Wと処理液Lは、互いに接する。基板Wと固化膜Gは、互いに接する。固化膜Gと処理液Lは、互いに接する。第1界面と第2界面と第3界面が同時に形成される。第1界面は、処理液Lと基板Wの間の界面である。第2界面は、固化膜Gと基板Wの間の界面である。第3界面は、処理液Lと固化膜Gの間の界面である。
第1界面は、界面自由エネルギーγLWを有する。第2界面は、界面自由エネルギーγGWを有する。第3界面は、界面自由エネルギーγLGを有する。
ここで、界面自由エネルギーγLW、γGW、γLGによって、係数Kを定義する。具体的には、式(1)によって、係数Kを定義する。
K=γLG+γGW-γLW ・・・(1)
本発明者らは、係数Kについて、以下の事項を知見した。係数Kが低いほど、昇華性物質は基板Wの表面WS上に析出し易い。係数Kが低いほど、固化膜Gは表面WSと接触し易い。係数Kが低いほど、固化膜Gは表面WS上を拡がり易い。係数Kが低いほど、固化膜Gは表面WSに沿って延び易い。例えば、係数Kが低いほど、固化膜Gは、表面WS上において、方向Ua、Ubに延び易い。係数Kが基板W上における固化膜Gの拡がり易さを示す指標である。
上述の通り、係数Kが低い場合、固化膜形成工程では固化膜Gが基板W上において拡張し易い。このため、固化膜Gは基板W上において速やかに拡張する。固化膜Gは凹部Bにおいても速やかに拡張する。固化膜Gの速やかな拡張は、溶媒の蒸発を促進する。固化膜Gの速やかな拡張は、処理液Lの減少を促進する。よって、溶媒は、基板W上の処理液Lから速やかに蒸発する。基板W上の処理液Lは、速やかに減少する。したがって、固化膜形成工程の終了時までには、溶媒の全部は基板Wから確実に除去される。固化膜形成工程の終了時までには、基板W上の処理液Lの全部は確実に消失する。
制御部10は、係数Kを取得するように構成される。制御部10は、種々の方法で、係数Kを取得してもよい。制御部10は、例えば、係数Kを読み出す。制御部10は、例えば、係数Kを選択する。制御部10は、例えば、係数Kを算出する。制御部10は、例えば、係数Kを受ける。
係数Kは、例えば、予め設定される。係数Kは、例えば、実験や解析に基づいて設定される。係数Kは、例えば、制御部10の記憶媒体に格納される。制御部10は、例えば、記憶媒体に記憶される係数Kを読み出す。
複数の係数Kは、例えば、処理液Lの組成に応じて、設定される。複数の係数Kは、例えば、複数の固化膜Gの組成に応じて、設定される。複数の係数Kは、例えば、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。複数の係数Kは、例えば、複数の処理条件情報ごとに、設定される。制御部10は、複数の係数Kから、1つの係数Kを選択してもよい。
ここで、基板Wの表面WSの状態とは、例えば、基板Wと水の間の親和性である。表面WSの状態とは、例えば、表面WSと水の間の親和性である。
制御部10は、例えば、処理液Lの組成に基づいて、係数Kを算出してもよい。制御部10は、例えば、固化膜Gの組成に基づいて、係数Kを算出してもよい。制御部10は、例えば、基板Wの表面WSの状態に基づいて、係数Kを算出してもよい。制御部10は、例えば、処理液供給工程および固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける基板Wの表面WSの状態に基づいて、係数Kを算出してもよい。ここで、制御部10は、処理条件情報に基づいて、処理液Lの組成および固化膜Gの組成の少なくともいずれかを特定してもよい。制御部10は、処理液Lの組成に基づいて固化膜Gの組成を特定してもよい。制御部10は、薬液の組成および洗浄液の組成に基づいて、処理液供給工程および固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける基板Wの表面WSの状態を推定してもよい。制御部10は、処理条件情報に基づいて、薬液の組成および洗浄液の組成を特定してもよい。
例えば、制御部10は、基板処理装置1の内部機器から、係数Kを受けてもよい。基板処理装置1の内部機器は、例えば、入力部(不図示)である。ユーザーは、入力部を介して、制御部10に係数Kを与えてもよい。例えば、制御部10は、基板処理装置1の外部から、係数Kを受けてもよい。基板処理装置1の外部機器は、例えば、ホストコンピュータである。
制御部10は係数Kを監視するように構成される。これにより、基板Wに対する処理の品質を監視できる。
制御部10は係数Kを管理するように構成される。これにより、基板Wに対する処理の品質を管理できる。
例えば、制御部10は、係数Kを閾値TH以下に制御する。
ここで、閾値THは、例えば、予め設定される。閾値THは、例えば、定数である。閾値THは、例えば、実験や解析に基づいて設定される。
制御部10は、閾値THを取得するように構成される。制御部10は、種々の方法で、閾値THを取得してもよい。制御部10は、例えば、閾値THを読み出す。制御部10は、例えば、閾値THを選択する。制御部10は、例えば、閾値THを算出する。制御部10は、例えば、閾値THを受ける。
閾値THは、例えば、予め設定される。閾値THは、例えば、実験や解析に基づいて設定される。閾値THは、例えば、制御部10の記憶媒体に格納される。制御部10は、例えば、記憶媒体に記憶される閾値THを読み出す。
ステップS17:昇華工程
固化膜Gは昇華する。基板Wは乾燥される。
供給部15fは、基板保持部13によって保持される基板Wに乾燥ガスを供給する。乾燥ガスは、基板Wの上面WS1に供給される。乾燥ガスは、固化膜Gに供給される。固化膜Gは、乾燥ガスに晒される。このため、固化膜Gは円滑に昇華する。固化膜Gは、液体を経ずに、気体に変化する。固化膜Gの昇華によって、固化膜Gは基板Wから除去される。そして、供給部15fは、固化膜Gに対する乾燥ガスの供給を停止する。
図9は、昇華工程における基板Wを模式的に示す図である。固化膜Gが昇華するに従って、固化膜Gは減少する。固化膜Gが昇華するに従って、固化膜Gは薄くなる。
パターンPは、気体Jに露出し始める。凸部Aは、気体Jに露出し始める。気体Jは凹部Bに入り始める。
なお、固化膜Gが昇華するとき、固化膜Gは液体に変化しない。このため、昇華工程では、液体は、基板W上に生成されない。よって、昇華工程では、パターンPは、有意な力を受けない。昇華工程では、凸部Aは、有意な力を受けない。有意な力は、例えば、液体の表面張力である。
図10は、昇華工程における基板Wを模式的に示す図である。図10は、例えば、昇華工程の終了時における基板Wを模式的に示す。最終的に、固化膜Gの全部は、基板Wから除去される。液体は、基板W上に存在しない。パターンPの全部は、気体Jに露出する。凸部Aの全部は、気体Jに露出する。凹部Bの全部は、気体Jのみで満たされる。基板Wは、乾燥される。
上述した処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程における処理は、乾燥処理の例である。
ステップS18:回転停止工程
基板Wは回転を停止する。
回転駆動部14は、基板保持部13の回転を停止する。基板Wは、基板保持部13と一体に、停止する。基板Wは、静止する。処理ユニット11は、基板Wに対する処理を終了する。
<1-6.供給源19aおよび処理ユニット11の第2動作例>
図4、11を参照する。図11は、第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。図11は、第2動作例の手順を示す。第2動作例では、基板処理方法は、ステップS1とステップS11-S18を備える。なお、図11は、便宜上、ステップS1の図示を省略する。第2動作例では、基板処理方法は、さらに、ステップS21、S22を備える。ステップS21、S22は、ステップS13の後に実行される。ステップS21、S22は、ステップS14の前に実行される。
ステップS1、S11-S18の動作は、第1動作例と第2動作例の間で実質的に共通する。このため、ステップS1、S11、S17-S18の動作説明を省略する。ステップS12、S21、S22、S14、S15、S16の動作を説明する。
ステップS12:薬液供給工程
薬液が基板Wに供給される。薬液がフッ化水素酸である場合、基板Wの表面WSは疎水性に改質される。
ステップS13:第1リンス液供給工程
リンス液が基板Wに供給される。第1リンス液供給工程の後においても、基板Wの表面WSは疎水性を有する。
ステップS21:洗浄液供給工程
洗浄液が基板Wに供給される。
供給部15dは、基板Wに洗浄液を供給する。洗浄液は、基板Wの上面WS1に供給される。洗浄液は、基板Wからリンス液を除去する。基板W上のリンス液は、洗浄液に置き換えられる。例えば、洗浄液は、基板Wを洗浄する。そして、供給部15dは、基板Wに対する洗浄液の供給を停止する。
洗浄液がSC1である場合、洗浄液は、上面WS1に酸化膜を形成し、かつ、上面WS1をヒドロキシ基で終端する。例えば、ヒドロキシ基は、基板Wの上面WS1に位置する原子(例えば、シリコン原子)と結合する。このため、基板Wの上面WS1は親水性に改質される。基板Wの上面WS1は、疎水性から親水性に改質される。例えば、洗浄液供給工程の終了時における基板Wと水との間の親和性は、洗浄液供給工程の開始時における基板Wと水との間の親和性よりも、高い。例えば、洗浄液供給工程の終了時における基板Wと水との間の親和性は、薬液供給工程の終了時における基板Wと水との間の親和性よりも、高い。
ステップS22:第2リンス液供給工程
リンス液が基板Wに供給される。
供給部15cは、基板保持部13によって保持される基板Wにリンス液を供給する。リンス液は、基板Wの上面WS1に供給される。リンス液は、基板Wから洗浄液を除去する。基板W上の洗浄液は、リンス液に置き換えられる。そして、供給部15cは、基板Wに対するリンス液の供給を停止する。
第2リンス液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、ヒドロキシ基によって終端されている。よって、第2リンス液供給工程の後においても、基板Wは親水性を有する。
ステップS14:置換液供給工程
置換液が基板Wに供給される。置換液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、ヒドロキシ基によって終端されている。このため、置換液供給工程の後においても、基板Wの上面WS1は親水性を有する。
ステップS15:処理液供給工程
処理液供給工程では、基板Wの上面WS1は親水性を有する。処理液Lが、基板Wに供給される。処理液供給工程の後においても、基板Wは、依然として、ヒドロキシ基によって終端されている。このため、処理液供給工程の後においても、基板Wの上面WS1は親水性を有する。
ステップS16:固化膜形成工程
固化膜形成工程では、基板Wの上面WS1は親水性を有する。溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜Gが基板W上に形成される。
以上の通り、第2動作例では、基板Wの上面WS1は、疎水性から親水性に変化する。第2動作例の処理液供給工程における基板Wと水との間の親和性は、第1動作例の処理液供給工程における基板Wと水との間の親和性よりも、高い。第2動作例の固化膜形成工程における基板Wと水との間の親和性は、第1動作例の固化膜形成工程における基板Wと水との間の親和性よりも、高い。
<1-7.係数Kの技術的意義>
実施例1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4bによって、係数Kの技術的意義を説明する。以下では、上面WS1を適宜に、表面WSと呼ぶ。
実施例1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4bは、基板Wの表面WSの状態と、処理液の組成に関して、互いに異なる。
実施例1aの条件を説明する。実施例1aでは、第1動作例の基板処理方法で基板Wは処理される。具体的には、実施例1aでは、薬液供給工程と第1リンス液供給工程と置換液供給工程と処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を含む一連の処理を、基板Wに行う。
薬液供給工程では、薬液はフッ化水素酸である。フッ化水素酸は、フッ化水素と脱イオン水の混合液である。フッ化水素と脱イオン水の体積比は、以下の通りである。
フッ化水素:脱イオン水=1:10(体積比)
第1リンス液供給工程では、リンス液は脱イオン水である。
置換液供給工程では、置換液はイソプロピルアルコールである。
処理液供給工程では、処理液は、昇華性物質と溶媒からなる。昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。溶媒は、イソプロピルアルコールである。昇華性物質と溶媒との体積比は、以下の通りである。
昇華性物質:溶媒=1:40(体積比)
固化膜形成工程では、1500rpmの回転速度で、基板Wを回転する。
昇華工程では、1500rpmの回転速度で、基板Wを回転する。さらに、昇華工程では、乾燥ガスを基板Wに供給する。乾燥ガスはエアである。
実施例1aの処理液供給工程および固化膜形成工程では、基板Wの表面WSは疎水性を有する。すなわち、処理液供給工程および固化膜形成工程における表面WSの状態は疎水性である。実施例1aの添え字「a」は、処理液供給工程および固化膜形成工程における表面WSの状態が疎水性であることを意味する。
実施例1bの条件を説明する。実施例1bでは、第2動作例の基板処理方法で基板Wは処理される。具体的には、実施例2では、薬液供給工程と第1リンス液供給工程と洗浄液供給工程と第2リンス液供給工程と置換液供給工程と処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を含む一連の処理を、基板Wに行う。
洗浄液供給工程では、洗浄液はSC1である。SC1は、アンモニアと過酸化水素と脱イオン水の混合液である。アンモニアと過酸化水素と脱イオン水の体積比は、以下の通りである。
アンモニア:過酸化水素:脱イオン水=1:8:60(体積比)
第2リンス液供給工程では、リンス液は脱イオン水である。
これ以外の条件については、実施例1bは実施例1aと同じである。
実施例2の処理液供給工程および固化膜形成工程では、基板Wの表面WSは親水性を有する。すなわち、処理液供給工程および固化膜形成工程における表面WSの状態は親水性である。実施例1bの添え字「b」は、処理液供給工程および固化膜形成工程における表面WSの状態が親水性であることを意味する。
実施例2a、2bの条件を説明する。処理液供給工程では、処理液は、昇華性物質と溶媒からなる。昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。溶媒は、メタノールである。昇華性物質と溶媒との体積比は、以下の通りである。
昇華性物質:溶媒=1:40(体積比)
これ以外の条件については、実施例2aは実施例1aと同じである。これ以外の条件については、実施例2bは実施例1bと同じである。
実施例3a、3bの条件を説明する。処理液供給工程では、処理液は、昇華性物質と溶媒からなる。昇華性物質は、樟脳である。溶媒は、イソプロピルアルコールである。昇華性物質と溶媒との体積比は、以下の通りである。
昇華性物質:溶媒=1:110(体積比)
これ以外の条件については、実施例3aは実施例1aと同じである。これ以外の条件については、実施例3bは実施例1bと同じである。
実施例4a、4bの条件を説明する。処理液供給工程では、処理液は、昇華性物質と溶媒からなる。昇華性物質は、樟脳である。溶媒は、メタノールである。昇華性物質と溶媒との体積比は、以下の通りである。
昇華性物質:溶媒=1:100(体積比)
これ以外の条件については、実施例4aは実施例1aと同じである。これ以外の条件については、実施例4bは実施例1bと同じである。
実施例1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4bで処理された各基板Wは、平均倒壊率Eによって、評価された。
平均倒壊率Eは、以下のようにして求められる。平均倒壊率Eは、複数の局所倒壊率eiの平均値である。局所倒壊率eiは、局所エリアFiにおける倒壊率である。iは、1からNFまでの任意の自然数である。数NFは、局所エリアFiの数である。数NFは、2以上の自然数である。各局所エリアFiは、基板Wの微小領域である。各局所エリアFiは、例えば、走査型電子顕微鏡によって50,000倍に拡大される。観察者は、各局所エリアFiにおけるパターンP(凸部A)を観察する。観察者は、各局所エリアFiにおける凸部Aを1つずつ観察する。具体的には、観察者は、各凸部Aを、倒壊した凸部Aおよび倒壊してない凸部Aのいずれかに分類する。ここで、局所エリアFiにおいて観察された凸部Aの数を、NAiとする。局所エリアFiにおいて倒壊した凸部Aの数を、NBiとする。数NBiは、数NAi以下である。局所倒壊率eiは、数NAiに対する数NBiの割合である。局所倒壊率eiは、例えば、次式によって、規定される。
ei=NBi/NAi*100 (%)
平均倒壊率Eは、各局所倒壊率eiの和を、数NFで除した値である。
さらに、実施例1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4bにおける係数Kを、取得した。
係数Kを取得する手順の一例を説明する。係数Kを取得する手順は、例えば、準備工程と測定工程と計算工程を含む。実施例3a、3bにおける係数Kを例に採って、係数Kを取得する手順を説明する。
<<準備工程>>
基板Wとして、第1基板Waと第2基板Wbを準備する。第1基板Waは、実施例3aの処理液供給工程における基板Wを模擬したものである。例えば、第1基板Waは、薬液供給工程と第1リンス液供給工程と置換液供給工程とスピン乾燥工程のみを含む処理が施された基板Wである。ここで、スピン乾燥工程では、基板Wを回転させることによって、基板W上の液体(例えば、置換液)を振り切り、基板Wを乾燥させる。第1基板Waの表面WSは、疎水性を有する。第2基板Wbは、実施例3bの処理液供給工程における基板Wを模擬したものである。例えば、第2基板Wbは、薬液供給工程と第1リンス液供給工程と洗浄液供給工程と第2リンス工程と置換液供給工程とスピン乾燥工程のみを含む処理が施された基板Wである。第2基板Wbの表面WSは、親水性を有する。
さらに、固化膜Gと処理液Lを準備する。固化膜Gは、例えば、実施例3a、3bの固化膜Gを模擬したものである。固化膜Gは、例えば、固体の樟脳によって構成される。係数Kの取得のために準備する固化膜Gは、基板W上に形成されていなくてもよい。固化膜Gは、例えば、ブロック形状または板形状を有する。処理液Lは、例えば、実施例3a、3bで使用される処理液である。処理液Lは、例えば、樟脳とイソプロピルアルコールからなる。
さらに、第1標準液および第2標準液を準備する。ここで、第1標準液および第2標準液に関し、表面自由エネルギーγ1、γ2、分散成分γ1d、γ2d、および極性成分γ1p、γ2pの各値は、既知である。
γ1:第1標準液の表面自由エネルギー
γ1d:第1標準液の表面自由エネルギーγ1の分散成分
γ1p:第1標準液の表面自由エネルギーγ1の極性成分
γ2:第2標準液の表面自由エネルギー
γ2d:第2標準液の表面自由エネルギーγ2の分散成分
γ2p:第2標準液の表面自由エネルギーγ2の極性成分
第1標準液は、例えば、ジヨードメタンである。第2標準液は、例えば、グリセリンである。
<<測定工程>>
接触角θ1a、θ1b、θ2a、θ2b、θ3、θ4、θ5を測定した。
θ1a:第1標準液と第1基板Waの間の接触角
θ1b:第1標準液と第2基板Wbの間の接触角
θ2a:第2標準液と第1基板Waの間の接触角
θ2b:第2標準液と第2基板Wbの間の接触角
θ3:第1標準液と固化膜Gの間の接触角
θ4:第2標準液と固化膜Gの間の接触角
θ5:処理液Lと固化膜Gの間の接触角
接触角θ1a、θ1b、θ2a、θ2b、θ3、θ4、θ5はそれぞれ、例えば、接触角法によって、測定される。接触角θ1a、θ1b、θ2a、θ2b、θ3、θ4、θ5はそれぞれ、例えば、接触角計を用いて、測定される。接触角θ1a、θ1b、θ2a、θ2b、θ3、θ4、θ5はそれぞれ、例えば、常温の環境下で、測定される。接触角θ1a、θ1b、θ2a、θ2b、θ3、θ4、θ5はそれぞれ、例えば、常圧の環境下で、測定される。
さらに、表面自由エネルギーγLを測定した。
γL:処理液Lの表面自由エネルギー
表面自由エネルギーγLは、例えば、懸滴法によって、測定される。表面自由エネルギーγLは、例えば、常温の環境下で、測定される。表面自由エネルギーγLは、例えば、常圧の環境下で、測定される。
<<計算工程>>
測定工程で測定された値に基づいて、係数Kを算出する。以下では、便宜上、実施例3aの係数Kを算出する。
係数Kの算出では、式(1)に加えて、式(2)-(4)を使用する。
γ=γd+γp ・・・(2)
γAB=γA-γBcosθ ・・・(3)
γA+γB-γAB=2(γAd・γBd)1/2+2(γAp・γBp)1/2 ・・・(4)
接触角θ1a、θ2aに基づいて、表面自由エネルギーγWと分散成分γWdと極性成分γWpを、算出する。この計算では、既知の表面自由エネルギーγ1、γ2と分散成分γ1d、γ2dと極性成分γ1p、γ2pを使用する。
γW:基板Wの表面自由エネルギー
γWd:基板Wの表面自由エネルギーγWの分散成分
γWp:基板Wの表面自由エネルギーγWの極性成分
この計算では、式(2)、(3)、(4)を使用する。例えば、式(3)、(4)から、式(5)を導く。
γB(1+cosθ)=2(γAd・γBd)1/2+2(γAp・γBp)1/2 ・・・(5)
式(5)において、表面自由エネルギーγ1をγBに代入し、分散成分γ1dをγBdに代入し、極性成分γ1pをγBpに代入し、接触角θ1aをθに代入する。これにより、第1の式を立てる。式(5)において、表面自由エネルギーγ2をγBに代入し、分散成分γ2dをγBdに代入し、極性成分γ2pをγBpに代入し、接触角θ2aをθに代入する。これにより、第2の式を立てる。第1の式と第2の式から、γAd、γApの各値を算出する。γAdの値は、分散成分γWdの値に相当する。γApの値は、極性成分γWpの値に相当する。さらに、式(2)において、分散成分γWdをγdに代入し、極性成分γWpをγpに代入する。これにより、γの値を算出する。γの値は、表面自由エネルギーγWの値に相当する。すなわち、分散成分γWdと極性成分γWpの和は、表面自由エネルギーγWと等しい。
接触角θ3、θ4に基づいて、表面自由エネルギーγGと分散成分γGdと極性成分γGpを、算出する。この計算では、既知の表面自由エネルギーγ1、γ2と分散成分γ1d、γ2dと極性成分γ1p、γ2pを使用する。
γG:固化膜Gの表面自由エネルギー
γGd:固化膜Gの表面自由エネルギーγGの分散成分
γGp:固化膜Gの表面自由エネルギーγGの極性成分
この計算では、式(2)、(3)、(4)を使用する。表面自由エネルギーγGと分散成分γGdと極性成分γGpの算出は、表面自由エネルギーγWと分散成分γWdと極性成分γWpの算出と類似する。
界面自由エネルギーγGWを算出する。この計算では、算出された表面自由エネルギーγG、γWと分散成分γGd、γWdと極性成分γGp、γWpを使用する。
この計算では、式(4)を使用する。例えば、式(4)において、表面自由エネルギーγG、γWをそれぞれγA、γBに代入し、分散成分γGd、γWdをそれぞれγAd、γBdに代入し、極性成分γGp、γWpをそれぞれγAp、γBpに代入する。これにより、γABの値を算出する。γABの値は、界面自由エネルギーγGWの値に相当する。
接触角θ5と表面自由エネルギーγLに基づいて、界面自由エネルギーγLGを算出する。この計算では、算出された表面自由エネルギーγGを使用する。
この計算では、式(3)を使用する。例えば、式(3)において、表面自由エネルギーγGをγAに代入し、表面自由エネルギーγLをγBに代入し、接触角θ5をθに代入する。これにより、γABの値を算出する。γABの値は、界面自由エネルギーγLGの値に相当する。
表面自由エネルギーγLに基づいて、分散成分γLdと極性成分γLpを算出する。この計算では、算出された表面自由エネルギーγGと界面自由エネルギーγLGと分散成分γGdと極性成分γGpを使用する。
γLd:処理液Lの表面自由エネルギーγLの分散成分
γLp:処理液Lの表面自由エネルギーγLの極性成分
この計算では、式(2)、(4)を使用する。式(4)において、表面自由エネルギーγLをγAに代入し、表面自由エネルギーγGをγBに代入し、界面自由エネルギーγLGをγABに代入し、分散成分γGdをγBdに代入し、極性成分γGpをγBpに代入する。これにより、第3の式を立てる。式(2)から、第3の式におけるγAd、γApは以下の関係を有する。
γAd+γAp=γL
この関係を利用して、第3の式からγAd、γApの各値を算出する。γAdの値は、分散成分γLdの値に相当する。γApの値は、極性成分γLpの値に相当する。
表面自由エネルギーγLに基づいて、界面自由エネルギーγLWを算出する。この計算では、算出された表面自由エネルギーγWと分散成分γLd、γWdと極性成分γLp、γWpを使用する。
この計算では、式(4)を使用する。界面自由エネルギーγLWの算出は、界面自由エネルギーγGWの算出と類似する。
最後に、係数Kを算出する。この計算では、算出された界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWを使用する。この計算では、式(1)を使用する。
以上の手順で、実施例3aの係数Kは取得される。
実施例3bの係数Kを算出する場合、上述の説明の「接触角θ1a」、「接触角θ1b」はそれぞれ、「接触角θ1b」、「接触角θ2b」に変わる。
接触角θ1a、θ1bを区別しない場合、接触角θ1a、θ1bを、単に「接触角θ1」と呼ぶ。接触角θ2a、θ2bを区別しない場合、接触角θ2a、θ2bを、単に「接触角θ2」と呼ぶ。表面自由エネルギーγW、分散成分γWd、極性成分γWpは、接触角θ1、θ2に基づいて、算出される。界面自由エネルギーγGW、γLWは、表面自由エネルギーγW、分散成分γWd、極性成分γWpに基づいて、算出される。したがって、界面自由エネルギーγGW、γLWは、基板Wの表面自由エネルギーγWに応じて、設定される。界面自由エネルギーγGW、γLWは、接触角θ1、θ2に応じて、設定される。
ここで、接触角θ1、θ2は、基板Wの表面WSの状態を示す指標である。よって、界面自由エネルギーγGW、γLWは、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。
例えば、接触角θ1、θ2は、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態を示す指標である。よって、界面自由エネルギーγGW、γLWは、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。
例えば、接触角θ1、θ2は、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態を示す指標でもある。よって、界面自由エネルギーγGW、γLWは、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。
より具体的に説明する。便宜上、第1基板Waの表面自由エネルギーγWを、「第1表面自由エネルギーγWa」と呼ぶ。第1基板Waの表面WSは、疎水性を有する。このため、第1表面自由エネルギーγWaは、表面WSが疎水性を有するときの基板Wの表面自由エネルギーγWに相当する。実施例3aの係数Kを取得するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。固化膜形成工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。
便宜上、第2基板Wbの表面自由エネルギーγWを、「第2表面自由エネルギーγWb」と呼ぶ。第2基板Wbの表面WSは、親水性を有する。第2表面自由エネルギーγWbは、表面WSが親水性を有するときの基板Wの表面自由エネルギーγWに相当する。実施例3aの係数Kを取得するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。固化膜形成工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。
係数Kは、界面自由エネルギーγGW、γLWに基づいて算出される。上述の通り、界面自由エネルギーγGW、γLWは、接触角θ1、θ2に応じて、設定される。接触角θ1、θ2は、基板Wの表面WSの状態を示す指標である。よって、係数Kは、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。係数Kを取得するとき、基板Wの表面WSの状態は、考慮される。
例えば、係数Kは、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。例えば、係数Kは、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。
係数Kは、界面自由エネルギーγGW、γLWに基づいて算出される。上述の通り、界面自由エネルギーγGW、γLWは、基板Wの表面自由エネルギーγWに応じて、設定される。よって、係数Kは、基板Wの表面自由エネルギーγWに応じて設定される。例えば、実施例3aの係数Kを取得するとき、係数Kは第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、係数Kは第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。固化膜形成工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、係数Kは第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。例えば、実施例3bの係数Kを取得するとき、係数Kは第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、係数Kは第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。固化膜形成工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、係数Kは第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。
より具体的には、係数Kは、実施例3aの係数Kと、実施例3bの係数Kを含む。便宜上、実施例3aの係数Kを、「第1係数Ka」と呼ぶ。実施例3bの係数Kを、「第2係数Kb」と呼ぶ。第1係数Kaは、基板Wの表面WSが疎水性を有するときの係数Kに相当する。第2係数Kbは、基板Wの表面WSが親水性を有するときの係数Kに相当する。基板Wの表面WSの状態に応じて、係数Kは第1係数Kaと第2係数Kbの間で切り替わる。具体的には、基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、係数Kは第1係数Kaに設定される。例えば、処理液供給工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、係数Kは第1係数Kaに設定される。例えば、固化膜形成工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、係数Kは第1係数Kaに設定される。他方、基板Wの表面WSが親水性を有するとき、係数Kは第2係数Kbに設定される。例えば、処理液供給工程における基板Wの表面WSが親水性を有するとき、係数Kは第2係数Kbに設定される。例えば、固化膜形成工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、係数Kは第2係数Kbに設定される。
図12は、各実施例における係数Kを示す表である。図12の表は、さらに、各実施例における界面自由エネルギーγLW、γGW、γLGを示す。図12の表は、さらに、各実施例における平均倒壊率Eを示す。
図13は、各実施例における係数Kと平均倒壊率Eの関係を示すグラフである。
係数Kは、2.16mN/mから41.23mN/mまでの値をとる。なお、「mN/m」は、「10-3N/m」と記載されてもよい。係数Kが22.86mN/m以上であるとき、平均倒壊率Eは100%である。係数Kが20.99mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは78.6%以下である。係数Kが18.19mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは37.4%以下である。係数Kが17.35mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは9.95%以下である。係数Kが2.23mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは0.7%以下である。
各実施例1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4bから、以下のことが知見される。係数Kが低くなるにしたがって、平均倒壊率Eは低くなる。この事実は、係数Kに関して本発明者らが知見した事項を裏付ける。例えば、この事実は、「係数Kが低いほど、固化膜形成工程において固化膜Gは基板W上において容易に拡張する」ことを示す。
係数Kが23mN/mから17mN/mに低下するとき、平均倒壊率Eは著しく低下する。
係数Kが18mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは40%以下である。係数Kが18mN/m以下であるとき、基板Wは適切な品質で処理される。
係数Kが17mN/m以下であるとき、平均倒壊率Eは10%以下である。係数Kが17mN/m以下であるとき、基板Wは一層適切な品質で処理される。
係数Kが閾値TH以下であるとき、平均倒壊率Eは適切に低減される。閾値THは、例えば、18mN/mであることが好ましい。閾値THは、例えば、17mN/mであることが好ましい。
上述の通り、係数Kと平均倒壊率Eは、互いに一定の関係を有する。平均倒壊率Eを実際に測定しなくても、係数Kから平均倒壊率Eを推測することが可能である。
係数Kが23mN/m以上であるとき、パターンPの全部は倒壊する。この理由は、以下のように、推察される。
係数Kが高い場合、昇華性物質は基板Wの表面WS上に析出し難い。例えば、昇華性物質は、処理液Lのバルク部分に析出し易い。ここで、バルク部分は、基板Wと接触していない処理液Lの部分である。バルク部分は、基板Wと処理液Lの間の界面よりも内方の処理液Lの部分である。バルク部分は、基板Wと処理液Lの間の界面を含まない。よって、固化膜Gは基板Wの表面WSと接触し難い。固化膜Gは表面WS上を拡がり難い。固化膜Gは表面WSに沿って延び難い。
上述の通り、係数Kが高い場合、固化膜形成工程では固化膜Gは基板W上において拡張し難い。このため、固化膜Gは基板W上において速やかに拡張しない。固化膜Gは凹部Bにおいても速やかに拡張しない。よって、固化膜Gは、溶媒の蒸発を促進しない。固化膜Gは、処理液Lの減少を促進しない。したがって、溶媒は、基板W上の処理液Lから速やかに蒸発しない。基板W上の処理液Lは、速やかに減少しない。その結果、固化膜形成工程の終了時においても、溶媒は依然として基板W上に残る。固化膜形成工程の終了時においても、処理液Lは依然として基板W上に残る。
昇華工程では、固化膜Gのみならず処理液Lも、基板W上に存在する。昇華工程において固化膜Gの全部が昇華した後も、処理液Lが依然として基板W上に残る。固化膜Gの全部が昇華した後では、パターンPが固化膜Gに支持されていない状態で、パターンPは処理液Lから有意な力を受ける。有意な力は、例えば、処理液Lの表面張力である。その結果、パターンPは、倒れる。
<1-8.第1実施形態の効果>
基板処理方法は、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液Lが基板Wに供給される。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Gが基板W上に形成される。固化膜Gは、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜Gは昇華する。固化膜Gの昇華により、基板Wは乾燥される。
係数Kは、式(1)によって定義される。係数Kは、閾値TH以下である。係数Kが閾値TH以下であることを、適宜に、「第1条件」と呼ぶ。基板Wと処理液Lと固化膜Gは、第1条件を満たす。このため、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上において円滑に拡張する。よって、固化膜形成工程では、溶媒は基板Wから効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液Lは基板Wから効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板Wに形成されるパターンPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、第1実施形態の基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
閾値THは、予め設定される定数である。このため、第1条件は簡素である。よって、第1条件を満たすように基板処理方法を管理することは、容易である。例えば、第1条件を満たすように、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態を管理することは、容易である。例えば、第1条件を満たすように、処理液Lの組成、および、固化膜Gの組成を管理することは、容易である。したがって、本基板処理方法を実行することは、容易である。
閾値THは、例えば、17mN/mである。言い換えれば、係数Kは17mN/m以下である。このため、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上において一層円滑に拡張する。よって、パターンPは、固化膜Gによって好適に保護される。したがって、パターンPの倒壊は、好適に抑制される。
係数Kは、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。このため、基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
係数Kは、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
係数Kは、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。このため、基板Wの表面WSの状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。よって、係数Kが設定されるとき、基板Wの表面WSの状態は好適に考慮される。したがって、基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。
界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。よって、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。
界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。よって、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。
処理液供給工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
処理液供給工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。このため、処理液供給工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
まとめると、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
固化膜形成工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第1表面自由エネルギーγWaに基づいて設定される。このため、固化膜形成工程において基板Wの表面WSが疎水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
固化膜形成工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、第2表面自由エネルギーγWbに基づいて設定される。このため、固化膜形成工程において基板Wの表面WSが親水性を有するとき、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
まとめると、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、界面自由エネルギーγGWおよび界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、適切に設定される。
<2.第2実施形態>
図面を参照して、第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
基板処理装置1の概要、処理ユニット11の構成および供給源19aの構成に関しては、第2実施形態は第1実施形態と略同じである。以下では、第2実施形態の処理ユニット11の動作例を説明する。
<2-1.処理ユニット11の動作例>
図14は、第2実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。第2実施形態の基板処理方法は、ステップS1、ステップS11、S14-S18を備える。なお、図14は、便宜上、第1実施形態で説明したステップS1の図示を省略する。
さらに、第2実施形態の基板処理方法は、ステップS31―S34を備える。ステップS31-S34は、例えば、ステップS11の後に実行される。ステップS31-S34は、例えば、ステップS14の前に実行される。ステップS31は比較工程である。ステップS32は改質選択工程である。ステップS33は疎水化工程である。ステップS34は親水化工程である。
疎水化工程は、本発明における改質工程に相当する。親水化工程は、本発明における改質工程に相当する。疎水化工程と親水化工程を区別しない場合には、疎水化工程と親水化工程を「改質工程」と総称する。
ステップS1、S11、S14-S18の動作は、第1実施形態と第2実施形態の間で実質的に共通する。このため、ステップS1、S11、S14-S18の動作説明を省略する。ステップS31-S34の動作を説明する。
ステップS31:比較工程
係数Kは閾値THと比較される。
係数Kは、式(1)によって定義される。
より詳しくは、閾値THと比較される係数Kは、改質工程を行わずに処理液供給工程および固化膜形成工程を行うときの係数Kである。以下では、処理液供給工程の前に改質工程を行わないときの係数Kを、「係数Ki」と呼ぶ。係数Kiは、「初期係数Ki」と呼ばれてもよい。
係数Kiは、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。例えば、係数Kiは、処理液供給工程の前に改質工程を行わないときの処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。例えば、係数Kiは、処理液供給工程の前に改質工程を行わないときの固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。
制御部10は、係数Kiを取得するように構成される。制御部10は、種々の方法で、係数Kを取得してもよい。制御部10は、例えば、係数Kiを読み出す。制御部10は、例えば、係数Kiを選択する。制御部10は、例えば、係数Kiを算出する。制御部10は、例えば、係数Kiを受ける。
例えば、制御部10は、係数Kに関する情報を有する。係数Kに関する情報は、例えば、図12に示される表である。係数Kに関する情報は、例えば、制御部10の記憶媒体に格納される。制御部10は、例えば、係数Kに関する情報の中から、係数Kiを特定する。制御部10は、例えば、係数Kに関する情報の中から、係数Kiを選択する。
制御部10は、例えば、処理液供給工程の前に改質工程を行わないときの処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、係数Kiを取得する。制御部10は、例えば、処理液供給工程の前に改質工程を行わないときの固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、係数Kiを取得する。
制御部10は、閾値THを取得するように構成される。制御部10は、種々の方法で、閾値THを取得してもよい。
制御部10は、係数Kiと閾値THを比較する。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、制御部10は、改質工程を行うことを決定する。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、ステップS32に進む。係数Kiが閾値TH以下であるとき、制御部10は、改質工程をスキップすることを決定する。係数Kiが閾値TH以下であるとき、ステップS14に進む。係数Kiが閾値TH以下であるとき、改質工程は行われない。
ステップS32:改質選択工程
改質工程の内容を決定する。改質工程の内容は、疎水化と親水化を含む。疎水化と親水化のいずれかを選択する。
制御部10は、改質工程を、疎水化および親水化のいずれかに決定する。疎水化が選択されたとき、ステップS33に進む。親水化が選択されたとき、ステップS34に進む。
例えば、制御部10は、係数Kに関する情報に基づいて、改質工程を決定する。
ここで、制御部10は、係数Kを減少させる改質工程を指定することが好ましい。制御部10は、係数Kを係数Kiよりも低下させる改質工程を指定することが好ましい。制御部10は、係数Kを閾値THよりも低い値に低下させる改質工程を指定することが好ましい。
ステップS33:疎水化工程
基板Wの表面WSを疎水性に改質する。
供給部15bは、基板Wにフッ化水素酸を供給する。
フッ化水素酸は、基板Wの表面WSを疎水性に改質する。
疎水化工程は、例えば、第1実施形態で説明された薬液供給工程と実質的に同じである。
ここで、疎水化工程によって係数Kが減少することが好ましい。
具体的には、係数Kmが係数Kiよりも低いことが好ましい。ここで、係数Kmは、処理液供給工程の前に改質工程を行うときの係数Kである。係数Kmは、改質工程の後に処理液供給工程および固化膜形成工程を行うときの係数Kである。係数Kmは、例えば、処理液供給工程の前に改質工程を行うときの処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。係数Kmは、例えば、処理液供給工程の前に改質工程を行うときの固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。係数Kmは、「修正係数Km」と呼ばれてもよい。
疎水化工程によって係数Kは閾値THよりも低い値に減少することが、さらに好ましい。具体的には、係数Kmは閾値THよりも小さいことが好ましい。
ステップS34:親水化工程
基板Wの表面WSを親水性に改質する。
供給部15cは、基板WにSC1を供給する。SC1は、基板Wの表面WSを親水性に改質する。
親水化工程は、第1実施形態で説明された洗浄液供給工程と実質的に同じである。
ここで、親水化工程によって係数Kが減少することが好ましい。具体的には、係数Kmが係数Kiよりも低いことが好ましい。
親水化工程によって係数Kは閾値THよりも低い値に減少することが、さらに好ましい。具体的には、係数Kmが閾値THよりも低いことが好ましい。
<2-2.第2実施形態の効果>
基板処理方法は、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液Lが基板Wに供給される。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Gが基板W上に形成される。固化膜Gは、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜Gは昇華する。固化膜Gの昇華により、基板Wは乾燥される。
さらに、基板処理方法は、改質工程を備える。改質工程は、係数Kiが閾値THよりも大きいときに、実行される。改質工程は、処理液供給工程の前に実行される。改質工程は、基板Wの表面WSを改質する。改質工程によって、係数Kiは係数Kmに変わる。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、改質工程で基板Wの表面WSが改質された後、処理液供給工程で処理液Lが基板Wに供給される。よって、係数Kiが閾値THよりも大きいときであっても、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上において円滑に拡張する。したがって、固化膜形成工程では、溶媒は基板Wから効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液Lは基板Wから効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板Wに形成されるパターンPが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、第2実施形態の本基板処理方法によれば、基板Wは適切に処理される。
改質工程によって、係数Kは減少する。具体的には、係数Kmは係数Kiよりも低い。このため、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に一層好適に形成される。
改質工程によって、係数Kは閾値THよりも低い値に減少する。このため、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に一層好適に形成される。
改質工程では、疎水化工程および親水化工程のいずれかが実行される。改質工程では、基板Wの表面WSを、親水性および疎水性のいずれかに改質する。このため、改質工程では、基板Wの表面WSを柔軟に改質できる。よって、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に一層好適に形成される。
疎水化工程では、基板Wの表面WSを、疎水性に改質する。改質工程では、基板Wの表面WSを好適に改質できる。よって、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に一層好適に形成される。
親水化工程は、基板Wの表面WSを、親水性に改質する。改質工程では、基板Wの表面WSを好適に改質できる。よって、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に一層好適に形成される。
係数Kiが閾値TH以下であるとき、改質工程は実行されない。具体的には、係数Kiが閾値TH以下であるとき、疎水化工程は実行されず、かつ、親水化工程も実行されない。このため、基板処理方法に要する時間を効果的に短縮できる。係数Kiが閾値TH以下であるとき、改質工程が実行されなくても、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に好適に形成される。よって、係数Kiが閾値TH以下であっても、基板Wは適切に処理される。
<3.第3実施形態>
図面を参照して、第3実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
基板処理装置1の概要に関しては、第3実施形態は、第1実施形態と略同じである。以下では、第2実施形態の処理ユニット11の構成を説明する。
<3-1.処理ユニット11の構成>
図15は、第3実施形態の処理ユニット11の構成を示す図である。図15は、便宜上、供給源19aを簡略に示す。
処理ユニット11は、供給部15a-15fに加えて、供給部15gを備える。供給部15gは、基板保持部13によって保持される基板Wに、処理液Lを供給する。
ここで、供給部15gが供給する処理液Lの組成は、供給部15aが供給する処理液Lの組成と異なる。便宜上、供給部15aが供給する処理液Lを、「処理液L1」と呼ぶ。供給部15gが供給する処理液Lを、「処理液L2」と呼ぶ。
例えば、処理液L1と処理液L2は、昇華性物質の組成に関して、異なる。例えば、処理液L1と処理液L2は、溶媒の組成に関して、異なる。例えば、処理液L1と処理液L2は、昇華性物質と溶媒の配合比に関して、異なる。
供給部15gは、ノズル16gと配管17gと弁18gを備える。ノズル16gは、筐体12の内部に設置される。ノズル16gは、処理液L2を基板Wに吐出する。配管17gは、ノズル16gに接続される。弁18gは、配管17gに設けられる。弁18gは、処理液L2の供給を制御する。
供給部15gは、供給源19gに接続される。供給源19gは、例えば、配管17gに接続される。供給源19gは、供給部15gに処理液L2を送る。
<3-2.処理ユニット11の動作例>
図16は、第3実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。基板処理方法は、ステップS1、S11、S14―S18を備える。なお、図16は、便宜上、ステップS1の図示を省略する。さらに、基板処理方法は、ステップS41を備える。ステップS41は、例えば、ステップS14の後に実行される。ステップS41は、例えば、ステップS15の前に実行される。
ステップS1、S11、S14―S18の動作は、第1実施形態と第3実施形態の間で実質的に共通する。このため、ステップS1、S11、S14、S16―S18の動作説明を省略する。ステップS41、S15の動作を説明する。
ステップS41:選択工程
処理液Lを選択する。
制御部10は、係数Kに基づいて、処理液L1および処理液L2のいずれかを選択する。係数Kは、式(1)によって定義される。
ここで、係数Kは、処理液Lの組成に応じて、設定される。例えば、係数Kは、処理液L1に基づく係数KL1と、処理液L2に基づく係数KL2を含む。
さらに、各係数KL1、KL2はそれぞれ、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。例えば、各係数KL1、KL2はそれぞれ、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。例えば、各係数KL1、KL2はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。
制御部10は、係数Kを取得するように構成される。制御部10は、種々の方法で、係数Kを取得してもよい。
制御部10は、係数Kを閾値TH以下にさせる処理液Lを指定することが好ましい。言い換えれば、制御部10は、係数Kが閾値TH以下であることを満たす処理液Lを、選択することが好ましい。例えば、係数KL1が閾値TH以下である場合、制御部10は処理液L1を選択することが好ましい。例えば、係数KL2が閾値TH以下である場合、制御部10は処理液L2を選択することが好ましい。
ステップS15:処理液供給工程
選択工程によって選択された処理液Lが、基板Wに供給される。
選択工程において処理液L1が選択された場合、処理液供給工程では処理液L1が基板Wに供給される。選択工程において処理液L2が選択された場合、処理液供給工程では処理液L2が基板Wに供給される。
選択工程において処理液L1が選択された場合、処理液供給工程では処理液L2は基板Wに供給されない。選択工程において処理液L2が選択された場合、処理液供給工程では処理液L1は基板Wに供給されない。
<3-3.第3実施形態の効果>
基板処理方法は、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、選択工程と処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。選択工程では、処理液Lを選択する。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。処理液供給工程では、選択工程で選択された処理液Lが基板Wに供給される。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液Lから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Gが基板W上に形成される。固化膜Gは、昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜Gは昇華する。固化膜Gの昇華により、基板Wは乾燥される。
ここで、選択工程では、係数Kに基づいて、処理液Lを選択する。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。このため、選択工程では、処理液Lは適切に選択される。よって、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上に好適に形成される。具体的には、固化膜形成工程では、固化膜Gは基板W上において円滑に拡張する。したがって、固化膜形成工程では、溶媒は基板Wから効率良く除去される。固化膜形成工程では、処理液Lは基板Wから効率良く消失する。したがって、昇華工程では、基板Wに形成されるパターンPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、第3実施形態の基板処理方法によれば、基板Wは適切に処理される。
選択工程では、係数Kを閾値TH以下にさせる処理液Lを、選択する。このため、選択工程では、処理液Lは一層適切に選択される。
係数Kは、基板Wの表面WSの状態に応じて、設定される。このため、基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、選択工程では、基板Wの表面WSの状態に応じて、処理液Lは選択される。選択工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、処理液Lは適切に選択される。したがって、処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
係数Kは、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
係数Kは、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。このため、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に関わらず、基板Wは適切に処理される。
係数Kは、処理液Lの組成に応じて、設定される。このため、処理液Lの組成に関わらず、係数Kは適切に設定される。よって、選択工程では、処理液Lの組成に応じて、処理液Lは選択される。選択工程では、処理液Lの組成を考慮して、処理液Lは選択される。選択工程では、処理液Lの組成に関わらず、処理液Lは適切に選択される。したがって、処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程では、処理液Lの組成に関わらず、基板Wは適切に処理される。
<4.第4実施形態>
図面を参照して、第4実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
<4-1.第4実施形態の構成と動作例>
第4実施形態は、処理液Lを評価する処理液評価方法に関する。処理液Lは、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。処理液Lは、パターンPが形成された基板Wの乾燥処理に用いられる。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。溶媒が処理液Lから蒸発することによって、処理液Lは昇華性物質を含む固化膜Gとなる。
図17は、第4実施形態の処理液評価方法の手順を示すフローチャートである。処理液評価方法は、取得工程と評価工程を備える。
S51:取得工程
係数Kが取得される。係数Kは、式(1)によって定義される。
係数Kは、種々の方法で、取得される。
例えば、係数Kは、基板Wの表面WSの状態に応じて、取得される。
例えば、係数Kは、第1係数Kaと第2係数Kbを含む。例えば、取得工程では、第1係数Kaと第2係数Kbは、取得される。ここで、第1係数Kaは、基板Wの表面WSが疎水性を有するときの係数Kに相当する。第2係数Kbは、基板Wの表面WSが親水性を有するときの係数Kに相当する。第1係数Kaと第2係数Kbは、第1実施形態で例示される。
例えば、基板Wは、第1基板Waと第2基板Wbを含む。例えば、取得工程は、第1工程と第2工程と第3工程を含む。第1工程では、第1基板Waと第2基板Wbが準備される。第2工程では、第1基板Waに基づいて、係数Kは取得される。例えば、第2工程では、第1基板Waに基づいて、係数Kは算出される。第3工程では、第2基板Wbに基づいて、係数Kは取得される。例えば、第3工程では、第2基板Wbに基づいて、係数Kは算出される。ここで、第1基板Waは、疎水性の表面WSを有する基板Wに相当する。第2基板Wbは、親水性の表面WSを有する基板Wに相当する。第1基板Waと第2基板Wbは、第1実施形態で例示される。
例えば、基板Wの表面WSの状態と処理液Lの組成とに基づいて、係数Kは取得される。
例えば、基板Wの表面WSの状態と処理液Lの組成と固化膜Gの組成とに基づいて、係数Kは取得される。ここで、固化膜Gの組成は、処理液Lの組成から推定される。
例えば、予め設定される係数Kに関する情報から、係数Kは選択される。予め設定される係数Kに関する情報は、例えば、図12に示される表である。
S52:評価工程
係数Kに基づいて、処理液Lを評価する。
例えば、第1係数Kaに基づいて、処理液Lを評価する。例えば、第2係数Kbに基づいて、処理液Lを評価する。
例えば、係数Kに基づいて、処理液Lを、複数のクラスに分類する。具体的には、係数Kを閾値TH以下にさせる処理液Lを、第1クラスQ1に分類する。係数Kを閾値THよりも大きくさせる処理液Lを、第2クラスQ2に分類する。言い換えれば、第1条件を満たす処理液Lを第1クラスQ1に分類する。第1条件を満たさない処理液Lを第2クラスQ2に分類する。ここで、第1条件は、係数Kが閾値TH以下であることである。
図12を参照する。図12の表は、各処理液Lの分類を例示する。閾値THを17mN/mとする。例えば、実施例1aの係数Kは第1条件を満たす。このため、実施例1aの処理液Lは、第1クラスQ1に分類される。例えば、実施例2aの係数Kは第1条件を満たさない。このため、実施例1bの処理液Lは、第2クラスQ2に分類される。
<4-2.第4実施形態の効果>
処理液評価方法は、処理液Lを評価するためのものである。処理液Lは、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。処理液Lは、昇華性物質と溶媒を含む。溶媒が処理液Lから蒸発することによって、処理液Lは固化膜Gになる。固化膜Gは、昇華性物質を含む。
処理液評価方法は、取得工程と評価工程を備える。取得工程は係数Kを取得する。係数Kは、界面自由エネルギーγLG、γGW、γLWによって定義される。評価工程は、係数Kに基づいて、処理液Lを評価する。よって、処理液Lは、基板Wの処理の品質の観点から、好適に評価される。
以上の通り、本処理液評価方法によれば、処理液Lは適切に評価される。本処理液評価方法は、処理液Lの選択に役立つ。
例えば、平均倒壊率Eを実際に測定しなくても、平均倒壊率Eは係数Kに基づいて推測される。基板Wに実際に処理液Lを供給しなくても、基板Wに対する処理液Lを用いた処理の品質は、係数Kに基づいて推測される。よって、本処理液評価方法は、処理液Lのふるい分けに役立つ。
取得工程では、基板Wの表面WSの状態に応じて、係数Kを取得する。このため、取得工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kは適切に取得される。よって、評価工程では、基板Wの表面WSの状態を考慮して、処理液Lは評価される。評価工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、処理液Lは適切に評価される。
係数Kは、基板Wの表面WSが疎水性を有するときの第1係数Kaと、基板Wの表面WSが親水性を有するときの第2係数Kbとを含む。取得工程では、第1係数Kaと第2係数Kbを取得する。評価工程では、第1係数Kaと第2係数Kbに基づいて、処理液Lを評価する。具体的には、評価工程では、第1係数Kaに基づいて、処理液Lを評価する。評価工程では、第2係数Kbに基づいて、処理液Lを評価する。よって、評価工程では、基板Wの表面WSの状態を考慮して、処理液Lが評価される。評価工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、処理液Lは適切に評価される。
取得工程は、第1工程と第2工程と第3工程を備える。第1工程では、疎水性の表面WSを有する第1基板Waと、親水性の表面WSを有する第2基板Wbを準備する。第2工程では、第1基板Waに基づいて係数Kを取得する。第3工程では、第2基板Wbに基づいて係数Kを取得する。このため、取得工程では、基板Wの表面WSの状態に関わらず、係数Kが適切に取得される。
取得工程では、基板Wの表面WSの状態と処理液Lの組成とに基づいて、係数Kを取得する。このため、取得工程では、係数Kは適切に取得される。
取得工程では、基板Wの表面WSの状態と処理液Lの組成と固化膜Gの組成とに基づいて、係数Kを取得する。このため、取得工程では、係数Kは一層適切に取得される。
取得工程では、予め設定される係数Kに関する情報から、係数Kを選択する。このため、取得工程では、係数Kは容易に取得される。
評価工程では、処理液Lは、係数Kに基づいて、複数のクラスに分類される。例えば、評価工程では、係数Kを閾値TH以下にさせる処理液Lを、第1クラスQ1に分類する。例えば、評価工程では、係数Kを閾値THよりも大きくさせる処理液Lを、第2クラスQ2に分類する。よって、評価工程では、処理液Lは明瞭に評価される。
<5.変形実施形態>
本発明は、第1、第2、第3、第4実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)係数Kは、例えば、処理液供給工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。係数Kは、例えば、固化膜形成工程における基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定される。但し、これに限られない。係数Kは、例えば、処理液供給工程および固化膜形成工程の少なくともいずれかにおける基板Wの表面WSの状態に基づいて、設定されてもよい。
(2)閾値THは、定数であった。但し、これに限られない。例えば、閾値THは、変数であってもよい。本変形実施形態では、第1条件を一層適切に設定できる。ここで、第1条件は、係数Kが閾値TH以下であることである。よって、基板Wを一層適切に処理できる。
図1を参照する。各凸部Aは、幅AWと高さAHを有する。幅AWに対する高さAHの比Rは、「凸部Aのアスペクト比R」または「パターンPのアスペクト比R」と呼ばれる。閾値THは、例えば、アスペクト比Rに依存する変数であってもよい。本変形実施形態では、アスペクト比Rに応じて、第1条件は一層適切に設定される。よって、アスペクト比Rに関わらず、基板Wは一層適切に処理される。
例えば、アスペクト比Rが大きくなるに従って、閾値THは小さくなってもよい。アスペクト比Rが大きくなるほど、パターンPは一層容易に倒れる。他方、閾値THが小さくなるほど、固化膜Gは基板W上において一層円滑に拡張する。よって、閾値THが小さくなるほど、パターンPは一層確実に保護される。したがって、アスペクト比Rが大きい場合であっても、パターンPは好適に保護される。アスペクト比Rに関わらず、基板Wは適切に処理される。
本変形実施形態においても、制御部10は、種々の方法で、閾値THを取得してもよい。制御部10は、例えば、閾値THを読み出す。制御部10は、例えば、閾値THを選択する。制御部10は、例えば、閾値THを算出する。制御部10は、例えば、閾値THを受ける。
(3)第1実施形態では、係数Kを取得する手順を例示した。ただし、これに限られない。係数Kを取得する手順を、適宜に変更してもよい。例えば、準備工程において、第1基板Waは、固化膜形成工程における基板Wを模擬したものでもよい。例えば、準備工程において、第2基板Wbは、固化膜形成工程における基板Wを模擬したものでもよい。例えば、準備工程において、第1標準液の組成および第2標準液の組成を、適宜に変更してもよい。例えば、測定工程において、処理液Lと第1基板Waの間の接触角θ6aおよび処理液Lと第2基板Wbの間の接触角θ6bを測定してもよい。例えば、計算工程において、式(2)-(5)以外の式を使用してもよい。
(4)図14を参照する。第2実施形態の改質工程では、基板Wの表面WSを親水性および疎水性のいずれかに改質する。但し、これに限られない。
例えば、改質工程では、基板Wの表面WSを疎水性のみに改質してもよい。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、制御部10は、疎水化工程を行うことを決定してもよい。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、処理液供給工程の前に疎水化工程を実行してもよい。本変形実施形態では、改質選択工程と親水化工程を省略してもよい。本変形実施形態では、改質工程は簡素化される。
あるいは、改質工程では、基板Wの表面WSを親水性のみに改質してもよい。具体的には、係数Kiが閾値THよりも大きいとき、制御部10は、親水化工程を行うことを決定してもよい。係数Kiが閾値THよりも大きいとき、処理液供給工程の前に親水化工程を実行してもよい。本変形実施形態では、改質選択工程と疎水化工程を省略してもよい。本変形実施形態では、改質工程は簡素化される。
(5)第2実施形態の基板処理方法では、比較工程と改質選択工程は、回転開始工程の後に実行された。但し、これに限られない。比較工程と改質選択工程を実行するタイミングを適宜に変更してもよい。比較工程と改質選択工程は、回転開始工程の前に実行されてもよい。
(6)第2実施形態の疎水化工程では、フッ化水素酸を使用した。但し、これに限られない。疎水化工程では、フッ化水素酸に代わり、基板Wの表面を疎水性に改質する他の疎水化剤を使用してもよい。
(7)第2実施形態の親水化工程では、SC1を使用した。但し、これに限られない。親水化工程では、SC1に代わり、基板Wの表面を疎水性に改質する他の親水化剤を使用してもよい。
(8)図16を参照する。第3実施形態の選択工程において、例えば、係数KL1および係数KL2の両方が閾値TH以下である場合、制御部10は、別の基準に基づいて、処理液L1、L2のいずれかを選択してもよい。別の基準は、例えば、乾燥処理に要する時間、および、処理液Lのコストの少なくともいずれかである。乾燥処理に要する時間は、例えば、処理液供給工程に要する時間と、固化膜形成工程に要する時間と、昇華工程に要する時間を含む。処理液Lのコストは、例えば、昇華性物質のコストと、溶媒のコストを含む。
(9)図16を参照する。第3実施形態の基板処理方法では、選択工程は、回転開始工程および置換液供給工程の後に実行された。但し、これに限られない。選択工程を実行するタイミングを適宜に変更してもよい。例えば、選択工程は、置換液供給工程の前に実行されてもよい。例えば、選択工程は、回転開始工程の前に実行されてもよい。
(10)第1-第3実施形態の固化膜形成工程では、乾燥ガスは基板Wに供給されなかった。但し、これに限られない。固化膜形成工程では、乾燥ガスが基板Wに供給されてもよい。固化膜形成工程では、乾燥ガスが基板W上の処理液Lに供給されてもよい。
本変形実施形態によれば、固化膜形成工程において、基板W上の処理液Lは、乾燥ガスに晒される。このため、固化膜形成工程では、溶媒は、基板Wから一層効率良く除去される。固化膜形成工程では、基板W上の処理液Lは、基板Wから一層効率良く消失する。よって、固化膜形成工程の終了時までには、基板W上の処理液Lの全部は一層確実に消失する。したがって、昇華工程では、パターンPが一層好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
(11)第1実施形態の基板処理方法は、薬液供給工程、洗浄液供給工程、第1リンス液供給工程、第2リンス液供給工程、および置換液供給工程を備えた。但し、これに限られない。例えば、薬液供給工程、洗浄液供給工程、第1リンス液供給工程、第2リンス液供給工程、および置換液供給工程の少なくともいずれかを省略してもよい。例えば、薬液供給工程、洗浄液供給工程、第1リンス液供給工程、第2リンス液供給工程、および置換液供給工程の全部を省略してもよい。
第2、第3実施形態の基板処理方法は、置換液供給工程を備えた。但し、これに限られない。例えば、置換液供給工程を省略してもよい。
第2実施形態の基板処理方法は、さらに、追加リンス工程を含んでもよい。例えば、改質工程の後で、置換工程の前に、追加リンス工程を実行してもよい。追加リンス工程は、例えば、第1実施形態で説明された第1リンス工程および第2リンス工程と実質的に同じである。
(12)第1-第3実施形態では、処理液供給工程を実行するとき、液体(例えば、置換液)が、基板W上に存在した。すなわち、処理液供給工程では、乾燥していない状態の基板Wに、処理液Lが供給された。但し、これに限られない。例えば、処理液供給工程を実行するとき、液体(例えば、置換液)は、基板W上に存在しなくてもよい。例えば、処理液供給工程では、乾燥した状態の基板Wに処理液Lが供給されてもよい。
(13)第1-第3実施形態において、基板W上のパターンPは、例えば、処理ユニット11において基板Wが処理される前に、基板Wに形成されてもよい。あるいは、パターンPは、例えば、薬液供給工程(ステップS12)において、基板Wに形成されてもよい。
(14)第1-第4実施形態および上記(1)から(13)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 … 基板処理装置
10 … 制御部
11 … 処理ユニット
13 … 基板保持部
15a… 供給部
15b… 供給部
15c… 供給部
K … 係数
Ka … 第1係数
Kb … 第2係数
L … 処理液
M … 液膜
G … 固化膜
TH … 閾値
P … パターン
W … 基板
WS … 基板の表面
WS1 … 基板の上面
A … 凸部
Wa … 第1基板
Wb … 第2基板
γLG … 処理液と固化膜の間の界面における界面自由エネルギー
γGW … 固化膜と基板の間の界面における界面自由エネルギー
γLW … 処理液と基板の間の界面における界面自由エネルギー
γW … 基板の表面自由エネルギー
γWa … 第1基板の表面自由エネルギー
γWb … 第2基板の表面自由エネルギー

Claims (15)

  1. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    昇華性物質と溶媒を含む処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    を備え、
    下記式によって定義される係数Kが閾値以下である基板処理方法。
    K=γLG+γGW-γLW
    但し、
    K :係数
    γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
    γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
    γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
  2. 請求項1に記載の基板処理方法において、
    前記閾値は、予め設定される定数である基板処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理方法において、
    前記閾値は17mN/mである基板処理方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記係数Kは、前記基板の表面の状態に応じて、設定される
    基板処理方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記界面自由エネルギーγGWおよび前記界面自由エネルギーγLWはそれぞれ、前記基板の表面の状態に応じて、設定される
    基板処理方法。
  6. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    昇華性物質と溶媒を含む処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    下記式によって定義される係数Kが閾値よりも大きいとき、前記処理液供給工程の前に前記基板の表面を改質する改質工程と、
    を備える
    基板処理方法。
    K=γLG+γGW-γLW
    但し、
    K :係数
    γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
    γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
    γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
  7. 請求項6に記載の基板処理方法において、
    前記改質工程によって、前記係数Kは減少する基板処理方法。
  8. 請求項6または7に記載の基板処理方法において、
    前記改質工程では、前記基板の前記表面を、親水性および疎水性のいずれかに改質する基板処理方法。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記係数Kが前記閾値以下であるとき、前記改質工程は実行されない
    基板処理方法。
  10. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    下記式によって定義される係数Kに基づいて、昇華性物質と溶媒を含む処理液を選択する選択工程と、
    前記選択工程によって選択された処理液を前記基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記昇華性物質を含む固化膜を前記基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    を備える
    基板処理方法。
    K=γLG+γGW-γLW
    但し、
    K :係数
    γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
    γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
    γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
  11. 請求項10に記載の基板処理方法において、
    前記選択工程では、前記係数Kを閾値以下にさせる前記処理液を、選択する
    基板処理方法。
  12. パターンが形成された基板を処理するための処理液を評価する処理液評価方法であって、
    前記処理液は、昇華性物質と溶媒を含み、
    前記溶媒が前記処理液から蒸発することによって、前記処理液は前記昇華性物質を含む固化膜となり、
    前記処理液評価方法は、
    下記式によって定義される係数Kを取得する取得工程と、
    前記係数Kに基づいて、前記処理液を評価する評価工程と、
    を備える
    処理液評価方法。
    K=γLG+γGW-γLW
    但し、
    K :係数
    γLG:前記処理液と前記固化膜との間の界面における界面自由エネルギー
    γGW:前記固化膜と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
    γLW:前記処理液と前記基板との間の界面における界面自由エネルギー
  13. 請求項12に記載の処理液評価方法において、
    前記取得工程では、前記基板の表面の状態に応じて、前記係数Kを取得する
    処理液評価方法。
  14. 請求項12または13に記載の処理液評価方法において、
    前記係数Kは、
    前記基板の表面が疎水性を有するときの第1係数と、
    前記基板の表面が親水性を有するときの第2係数と、
    を含み、
    前記取得工程では、前記第1係数と前記第2係数を取得し、
    前記評価工程では、前記第1係数と前記第2係数に基づいて、前記処理液を評価する
    処理液評価方法。
  15. 請求項12から14のいずれかに記載の処理液評価方法において、
    前記評価工程では、前記係数Kを閾値以下にさせる前記処理液を、第1クラスに分類し、かつ、前記係数Kを前記閾値よりも大きくさせる前記処理液を、第2クラスに分類する処理液評価方法。
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