JP2023136498A - 空中表示装置 - Google Patents

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Tomoko Ohara
敦 山田
Atsushi Yamada
勝平 浜田
Shohei Hamada
裕紹 山本
Hirotsugu Yamamoto
史朗 陶山
Shiro Suyama
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Abstract

Figure 2023136498000001
【課題】空中表示の視認性の向上を図ることのできる空中表示装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の空中表示装置は、面状発光体と、再帰反射シートと、第1のハーフミラーと、第2のハーフミラーとを備える。前記面状発光体は、発光部を有する。前記再帰反射シートは、前記面状発光体の出射面側に配置され、前記発光部に対応する位置に空中表示する図形を表した複数の貫通孔を有する。前記第1のハーフミラーは、前記再帰反射シートの出射面側に配置される。前記第2のハーフミラーは、前記第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置される。前記再帰反射シートと前記第1のハーフミラーおよび前記第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、空中表示装置に関する。
従来から、再帰反射シートやハーフミラーが用いられ、空中に画像を結像させる空中表示装置が提案されている(例えば、特許文献1~3等を参照)。
特開2018-81138号公報 特開2017-107165号公報 特許第6953150号公報
しかしながら、特許文献1、2では、平面的な空中像により空中表示が行われていたため、空中表示が薄く見え、空中表示が気付かれにくく、空中表示が操作対象のボタン等に利用される場合に、視認性が高くないという問題があった。
また、特許文献3は、奥行のある画像を表示することが可能な表示装置を提供するため、その図2の構成では、ハーフミラーは用いられていないが、所定の間隔をあけて配置された2枚の板状の第1偏光素子および第2偏光素子が表示面として用いられている。そして、視認側から見た表示面の裏側に、表示面に対して45°傾斜した板状の表示部と、この表示部に対して直交する方向に傾斜した板状の第1再帰反射素子とが設けられ、表示面の表側の第1再帰反射素子との対称位置に板状の第2再帰反射素子が設けられている。このような構成により、表示部→第1偏光素子→第1再帰反射素子→表示面→視認側の経路で生ずる第1空中像と、表示部→表示面→第2再帰反射素子→第2偏光素子→視認側の経路で生ずる第2空中像とが表れ、奥行のある画像を表示することができる。
しかし、第1再帰反射素子および第2再帰反射素子と表示面とが45°傾斜した配置となっているため、2つの空中像が重なって見えることはない。つまり、幾何学的に2つの空中像が重なる方向は、第1偏光素子と第2偏光素子に直交する方向で、この図の上から下への方向であるが、図示してある光線の向きでも分かるように、この方向では光源となる表示部からの光線はいずれの再帰反射素子にも入射しないため、空中像自体を視認することができない。よって、視認性を高めるための構成としては充分ではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空中表示の視認性の向上を図ることのできる空中表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る空中表示装置は、面状発光体と、再帰反射シートと、第1のハーフミラーと、第2のハーフミラーとを備える。前記面状発光体は、発光部を有する。前記再帰反射シートは、前記面状発光体の出射面側に配置され、前記発光部に対応する位置に空中表示する図形を表した複数の貫通孔を有する。前記第1のハーフミラーは、前記再帰反射シートの出射面側に配置される。前記第2のハーフミラーは、前記第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置される。前記再帰反射シートと前記第1のハーフミラーおよび前記第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される。この一定の角度とは、2つの空中像が重なる領域で視認できるに必要な角度範囲ということであり、具体的な条件は後述される。
本発明の一態様に係る空中表示装置は、空中表示の視認性の向上を図ることができる。
図1は、第1の実施形態にかかる空中表示装置の例を示す、表示面側からの図である。 図2は、図1におけるX-X断面図である。 図3は、トイレ個室内における操作パネルの配置例を示す図である。 図4は、ハーフミラーと再帰反射シートとの傾きによる空中像のずれ幅を示す図である。 図5は、2層の空中像の間隔を5mm、10mm、15mmに設定した時における、ハーフミラーと再帰反射シートがなす角と空中像のずれ幅の関係を示す図である。 図6Aは、第1の実施形態による空中表示の説明図である。 図6Bは、第1の実施形態による空中表示の撮影例を示す図である。 図7は、比較例の空中表示装置の断面図である。 図8Aは、比較例による空中表示の説明図である。 図8Bは、比較例による空中表示の撮影例を示す図である。 図9は、空中表示の周辺の輝度分布の例を示す図である。 図10は、第1・第2のハーフミラーの透過率の組み合わせによる輝度分布の例を示すグラフである。 図11は、第2の実施形態にかかる空中表示装置の例を示す、表示面側からの図である。 図12は、図11におけるX-X断面図である。
以下、実施形態に係る空中表示装置について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる空中表示装置1の例を示す、表示面側からの図である。図2は、図1におけるX-X断面図である。図1および図2における空中表示装置1は、個室トイレ内の壁面等に設置される操作パネルに採用されることが想定されており、表示面が水平方向を向いている。図3は、トイレ個室内における操作パネル100の配置例を示す図である。
先ず、図3において、操作パネル100の前面には空中表示装置(1)が配置されている。図3においては、便座Tに腰かけた利用者Mが容易に手の届く壁W上の位置に操作パネル100が設けられている。操作パネル100の床面からの高さは例えば1m、水平位置は利用者Mの膝の位置と同等である。このような操作パネル100の配置に対し、日本人の平均座高を考慮すると、操作パネル100のボタンとしての空中表示の垂直方向の視野範囲は、例えば、水平方向を基準として、上方向に10deg~35degとなる。空中表示Iの水平方向の視野範囲は、例えば±40degとなる。
次に、図1および図2において、空中表示装置1は、略矩形状の開口2aが形成されたフレーム2内に、面状発光体を構成する線状光源3と導光板4とが配置されている。線状光源3は、導光板4の入光側面4aの長手方向(X軸方向)に沿って線状に発光する光源である。導光板4は、ポリカーボネートやアクリル等の透明材料により形成され、入光側面4aから入射された光を終端側まで導き、裏面(非表示面)側に設けられた、光学素子により形成される発光部4bにより光を反射する。
また、導光板4の発光部4bは、後述する再帰反射シート5における、空中表示する図形を表すのに用いられる可能性のある複数の貫通孔5aの位置を余裕をもってカバー(貫通孔5aの周囲の所定範囲もカバー)する略矩形状の領域(表示面側から見た形状)を発光するか、または、再帰反射シート5の1または複数の貫通孔5aに対応する位置を余裕をもってカバー(貫通孔5aの周囲の所定範囲もカバー)する領域を発光するものとする。前者の場合、空中表示する図形を変更する場合、再帰反射シート5の貫通孔5aを変更すればよいため、対応が容易になる。また、後者の場合、導光板4から出る光を表示に必要なものに絞ることができるため、光効率を高めることができる。
また、フレーム2の非表示面側には、開口2aを覆うように、反射シート8が配置されており、導光板4から背面側へ漏れる光を導光板4に戻すことで、光効率を高め、輝度を高めている。なお、フレーム2の非表示面側に開口2aはなくてもよく(底板で塞がれていてもよい)、導光板4の非表示面側に反射シート8が設けられていればよい。
また、導光板4の出射面側には、所定の方向に進む光を通過させるルーバーシート10が配置されており、表示面側のアイポイントEPが存在しない方向(図2における左下側)に光を出射し、アイポイントEPが存在する所定方向に出射する光を抑制するようにしている。アイポイントEPは、ユーザが目視することが想定される位置である。なお、ルーバーシート10が用いられずに、導光板4の発光部4bの光学素子の調整により、出射光の方向が図2における左下側に向けられるようにしてもよい。アイポイントEPの空中表示装置1に対する相対的な位置は、例えば、図3のような利用形態を考慮して決定される。
図1および図2に戻り、ルーバーシート10の出射面側には、導光板4の発光部4bに対応する位置に空中表示する図形を表した複数の貫通孔5aを有する再帰反射シート5が、再帰反射面を出射面側(ルーバーシート10、導光板4とは反対側)に向けて配置されている。再帰反射シート5は、入射された光を同じ経路で出射(入射角と出射角が同じ)する性質を有したシートであり、コーナーキューブと呼ばれる、光を反射する性質を持った3枚の面が互いに直角に組み合わされた、立方体の頂点の内面を利用したものが使用される。コーナーキューブに代え、透明の微小なガラスビーズ球などが表面に隙間なく配置されたものでもよい。コーナーキューブでは、ガラスビーズ球に比べてコストは若干高くなるが、光利用効率が高く、空中表示(空中像)のボケが少なくなるという利点がある。
また、フレーム2の表示面側には、開口2aを覆うように第1のハーフミラー6Aと、トップカバー7と、第2のハーフミラー6Bとが配置されている。第1のハーフミラー6Aと第2のハーフミラー6Bとは、トップカバー7の厚みにより、所定の間隔をあけて配置される。ハーフミラー6A、6Bは、入射された光の半分程度を反射し、残りの半分程度を透過させる性質を有した光学部材である。トップカバー7は、透明材料により形成される。また、再帰反射シート5とハーフミラー6A、6Bとは、互いに少し傾けて配置されるものであってもよい。
図4は、ハーフミラー6A、6Bと再帰反射シート5との傾きによる空中像のずれ幅を示す図である。ここで、間隔h(mm)のハーフミラー6A、6Bを再帰反射シート5に対して角度α(度)だけ傾けて設置するとき、図4に表されるように、空中像の間隔は2h(mm)であり、中心の位置は2h・sinαだけずれる。このずれ量が大きいと2つの空中像が重なって見えない。
図5は、2層の空中像の間隔を5mm、10mm、15mmに設定した時における、ハーフミラー6A、6Bと再帰反射シート5がなす角と空中像のずれ幅の関係を示す図である。図5は、ハーフミラー6A、6Bの間隔を2.5mm、5.0mm、7.5mmとした時、すなわち、空中像の間隔を5mm、10mm、15mmに設定した時に、角度αに対する空中像のずれ幅の変化を示している。角度10度程度までは空中像のずれ幅が3mm程度であり、ピクトグラムで使われることの多い直径3mm程度のドットの大きさが重なることがわかる。図4では、傾きの角度を正の角度の範囲で示しているが、負の角度でも同様なことが起こることは明らかであり、図5においては負の場合も図示してある。
また、それだけではなく、空中像に集まる光線の方向の広がりは主に再帰反射シート5の大きさで決まるため、少なくともこの空中像に集まる光線の方向の広がりの中に、2つの空中像のずれ幅が包含されていれば、空中像が重なる位置から視認できる最低条件となることは明らかである。再帰反射シート5に貫通孔を設けて空中映像を形成する光源とすることにより、はじめて2層で形成された空中映像の正面方向から観察が可能となる。
上記は典型的な一例であるが、空中像のずれ幅は、上記の関係から明らかなように、ハーフミラー6A、6Bの面間距離と再帰反射シート5となす角に対して単調に増加することから、上記した種々のパラメータが変化したとしても、空中像のずれ幅を一定以下に抑制するためには、面間距離に応じて傾き角度を特定的な範囲にする必要があることは明らかである。
このようなことから、再帰反射シート5とハーフミラー6A、6Bとは、平行であってもよいし、一定の角度を有して配置されるものでもよい。一定の角度は、大きくても10°程度である。この一定の角度とは、2つの空中像が重なる領域で視認できるに必要な角度範囲ということであり、具体的な条件は、具体的な角度である10°とともに、前述の図4および図5を用いた部分で記述されたものである。
図2において、面状発光体を構成する導光板4の発光部4bから出た光はルーバーシート10を通り、再帰反射シート5の貫通孔5aを通って経路L1で出る。この光は、半分程度が第1のハーフミラー6Aで反射され、経路L2により再帰反射シート5に当たる。再帰反射シート5に当たった光は、入射角と同じ出射角で経路L3により第1のハーフミラー6Aに戻り、半分程度が透過する。発光部4bのある点から出た光は、経路L1の角度が変わっても幾何学的な関係から空中表示装置1外の同じ位置を通過するため、空中表示装置1の外側に空中像による空中表示I1が行われ、ユーザのアイポイントEPから視認することができ、ユーザに指Fにより触れる動作を行わせることができる。
同様に、第2のハーフミラー6Bによっても空中表示装置1の外側に空中像による空中表示I2が行われる。すなわち、再帰反射シート5の貫通孔5aから出た光が第1のハーフミラー6Aおよびトップカバー7を通過し、第2のハーフミラー6Bによって反射した光がトップカバー7および第1のハーフミラー6Aを通過して再帰反射シート5で再帰反射し、第1のハーフミラー6A、トップカバー7および第2のハーフミラー6Bを通過して空中表示I2となる。空中表示I1と空中表示I2の奥行方向(Z軸方向)の間隔は第1のハーフミラー6Aと第2のハーフミラー6Bとの配置間隔、すなわちトップカバー7の厚みにほぼ対応するものとなる。すなわち、図ではハーフミラー6A、6Bにトップカバー7と同程度の厚みが描かれているが、実際は薄いフィルム状であるため、ハーフミラー6A、6Bの間隔はほぼトップカバー7の厚みとなる。空中表示I2は空中表示I1と合わさって立体的な厚みのある空中表示となり、空中表示の視認性の向上が図られる。
なお、図示の例のようにハーフミラー6A、6Bと再帰反射シート5とが平行に配置された例では、正面視に近いところでは空中表示I1、空中表示I2の空中像が重なって見える。当然、斜視では空中像がずれており、実際の立体物を見た時と同じような見映えになる。つまり、立方体のある面に対して垂直な視点で観察すると、表面のみが観察される。斜視では表面と側面が見える。本件の構成では側面は見えないが、裏の空中像が裏面の役割を示すため、立体感を感じることができる。
図6Aは、第1の実施形態による空中表示の説明図であり、図6Bは、第1の実施形態による空中表示の撮影例を示す図である。図6Aにおいて、奥側から再帰反射シート5の貫通孔5aによる像I0と、第1のハーフミラー6Aによる空中表示I1と、第2のハーフミラー6Bによる空中表示I2とが重なって見えている。
(比較例)
図7は、比較例の空中表示装置1’の断面図である。図7の空中表示装置1’は、図2の空中表示装置1と比べて、第1のハーフミラー6Aがハーフミラー6’となり、第2のハーフミラー6Bが除去されている点が異なる。図7において、再帰反射シート5’の貫通孔5a’から出た光により、経路L1’→経路L2’→経路L3’を経て、空中表示装置1’の外部に空中表示I’が行われる。
図8Aは、比較例による空中表示の説明図であり、図8Bは、比較例による空中表示の撮影例を示す図である。図8Aにおいて、奥側から再帰反射シート5’の貫通孔5a’による像I0’と、ハーフミラー6’の空中表示I’とが重なって見えている。空中表示I’は一層のみの平面的なものであるため、空中表示が薄く見え、視認性が高くないという問題があった。この点、図1および図2の第1の実施形態の空中表示装置1によれば、図6Aおよび図6Bのように立体的な厚みのある空中表示となり、空中表示の視認性の向上が図られる。
(第1の実施形態における第1・第2のハーフミラー6A、6Bの透過率)
図1および図2の第1の実施形態における第1・第2のハーフミラー6A、6Bの透過率を、例えば、30%、50%、85%の3種類から組み合わせることで、空中表示および周辺の状態の見た目を調整することができる。
図9は、空中表示の周辺の輝度分布の例を示す図であり、空中表示装置1の表示側の面の法線方向から図1におけるY軸の負方向に23度傾いた方向から輝度計の中心に空中表示Iの中心が位置するように測定された輝度分布である。図9において、中央は空中表示Iに対応する空中像、上側の像NI1は再帰反射シート5の貫通孔5aに対応するもの、下側の像NI2は再帰反射シート5の表面反射や多重反射による不要な空中像である。特に、光源側の第1のハーフミラー6Aの透過率が50%である場合、視認側の第2のハーフミラー6Bの透過率が50%である場合に、多重反射による不要な空中像が低減されることが確認されている。
図10は、第1・第2のハーフミラー6A、6Bの透過率の組み合わせによる輝度分布の例を示すグラフであり、横軸は垂直方向(図1、図2のY軸方向の正負逆方向)の位置、縦軸は輝度である。表1は、図10の中央部分の空中像の平均輝度が数値で表わされたものである。
Figure 2023136498000002
図10および表1において、ラベルとして示された「00PM50」は、第2のハーフミラー6Bがなく(透過率100%)、途中にアクリル樹脂(PMMA)のトップカバー7を挟んで、第1のハーフミラー6Aの透過率が50%である場合を示している。「30PM50」は、第2のハーフミラー6Bの透過率が30%で、第1のハーフミラー6Aの透過率が50%である場合を示している。「50PM50」は、第2のハーフミラー6Bの透過率が50%で、第1のハーフミラー6Aの透過率が50%である場合を示している。「85PM50」は、第2のハーフミラー6Bの透過率が85%で、第1のハーフミラー6Aの透過率が50%である場合を示している。図10および表1において、空中像の平均輝度は「85PM50」が、これらの組み合わせの中では最も高くなっている。
次に、第1・第2のハーフミラー6A、6Bの透過率を広範に変化させた場合の空中像の状態の計算結果が表2に示されている。表2における各変数は次のように定義される。「光源側HM」は第1のハーフミラー6Aを示し、「視認側HM」は第2のハーフミラー6Bを示している。「RR」は再帰反射シート5も示している。
RR:RRの再帰反射能力
T1:光源側HMの透過率
R1:光源側HMの反射率(HMの吸収は0で算出)
T2:視認側HMの透過率
R2:視認側HMの反射率(HMの吸収は0で算出)
AI1:光源側HMで結像する空中像明るさ割合
AI1=R1×RR×T1×T2
AI2:視認側HMで結像する空中像明るさ割合
AI2=T1×R2×T1×RR×T1×T2
dAI:光源側での空中像と視認側での空中像の明るさ比率
dAI=AI2/AI1
T:光源側と視認側の空中像の明るさ合計
T=AI1+AI2
Figure 2023136498000003
表2において、「空中像比」が0.5~2.0になる組み合わせが、空中表示の視認性を高める上で望ましいと考えられる。これは、2つの空中像により厚みを持ったように見せるには、2つの空中像の明るさが同等か、差が大きすぎない方が、同じ像の一部と認識されやすいと考えられるからである。この基準に従うと、光源側HMの透過率が72%~86%で、かつ視認側HMの透過率74%~61%であることが要求され、視認側の透過率が低い方が狙いの空中像比になりやすいことがわかる。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態にかかる空中表示装置1の例を示す、表示面側からの図である。図12は、図11におけるX-X断面図である。図11および図12において、空中表示装置1は、略矩形状の開口2aが形成されたフレーム2内に、面状発光体を構成する線状光源3と導光板4とが配置されている。線状光源3は、導光板4の入光側面4aの長手方向(X軸方向)に沿って線状に発光する光源である。導光板4は、ポリカーボネートやアクリル等の透明材料により形成され、入光側面4aから入射された光を終端側まで導き、裏面(非表示面)側に設けられた光学素子により形成される発光部4bにより光を表示面側に反射する。
導光板4の発光部4bは、空中表示する図形に沿って発光するよう、例えば、X軸方向に凹凸の溝が延びる光学素子(プリズム)が空中表示する図形に沿って設けられている。また、導光板4の発光部4bは、表示面側のアイポイントEPが存在しない方向(図12における左下側)に光を出射し、アイポイントEPが存在する所定方向に出射する光を抑制するように、光学素子の配光が調整されている。
また、フレーム2の非表示面側には、開口2aを覆うように、反射面を導光板4側に向けて再帰反射シート5が配置されている。
また、導光板4の出射面側には、開口2aを覆うように第1のハーフミラー6Aと、トップカバー7と、第2のハーフミラー6Bとが配置されている。第1のハーフミラー6Aと第2のハーフミラー6Bとは、トップカバー7の厚みにより、所定の間隔をあけて配置される。また、再帰反射シート5とハーフミラー6A、6Bとは、互いに少し傾けて配置されるものであってもよい。すなわち、再帰反射シート5とハーフミラー6A、6Bとは、平行であってもよいし、一定の角度を有して配置されるものでもよい。一定の角度は、大きくても10°程度である。この一定の角度とは、2つの空中像が重なる領域で視認できるに必要な角度範囲ということであり、具体的な条件は、具体的な角度である10°とともに、前述の図4および図5を用いた部分で記述されたものである。
図12において、面状発光体(透明表示装置)を構成する導光板4の発光部4bから経路L1で出た光は、半分程度が第1のハーフミラー6Aで反射され、経路L2により導光板4を介して再帰反射シート5に当たる。再帰反射シート5に当たった光は、入射角と同じ出射角で経路L3により第1のハーフミラー6Aに戻り、半分程度が透過する。発光部4bのある点から出た光は、経路L1の角度が変わっても幾何学的な関係から空中表示装置1外の同じ位置を通過するため、空中表示装置1の外側に空中像による空中表示I1が行われ、ユーザのアイポイントEPから視認することができ、ユーザに指Fにより触れる動作を行わせることができる。
同様に、第2のハーフミラー6Bによっても空中表示装置1の外側に空中像による空中表示I2が行われる。すなわち、導光板4の発光部4bから出た光が第1のハーフミラー6Aおよびトップカバー7を通過し、第2のハーフミラー6Bによって反射した光がトップカバー7、第1のハーフミラー6Aおよび導光板4を通過して再帰反射シート5で再帰反射し、導光板4、第1のハーフミラー6A、トップカバー7および第2のハーフミラー6Bを通過して空中表示I2となる。空中表示I1と空中表示I2の奥行方向(Z軸方向)の間隔は第1のハーフミラー6Aと第2のハーフミラー6Bとの配置間隔、すなわちトップカバー7の厚みにほぼ対応するものとなる。空中表示I2は空中表示I1と合わさって立体的な厚みのある空中表示となり、空中表示の視認性の向上が図られる。
第2の実施形態では、第1の実施形態とは空中表示が行われる光の経路が異なるため、導光板4の表と裏における光のロスがあり、前述の表2の結果とは異なる。しかし、空中表示Iが厚みを持ち、空中表示Iの視認性の向上が図られる点は第1の実施形態と同様である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
以上のように、実施形態に係る空中表示装置は、発光部を有する面状発光体と、面状発光体の出射面側に配置され、発光部に対応する位置に空中表示する図形を表した複数の貫通孔を有する再帰反射シートと、再帰反射シートの出射面側に配置された第1のハーフミラーと、第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置された第2のハーフミラーと、を備え、再帰反射シートと第1のハーフミラーおよび第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される。これにより、空中表示が厚みを持ち、空中表示の視認性の向上が図られる。この一定の角度とは、2つの空中像が重なる領域で視認できるに必要な角度範囲ということであり、具体的な条件は、前述の図4および図5を用いた部分で記述されたものである。
また、一定の角度は、第1および第2のハーフミラーと再帰反射シートとのなす角であり、第1のハーフミラーによる空中像と第2のハーフミラーによる空中像との2つの空中像が幾何学的に重なる位置から視認可能となるように、2つの空中像の幾何学的に重なる位置が、再帰反射シートから空中像への光線群の範囲に包含される角度とすることを含む。これにより、空中像のずれ幅を一定以下に抑制することができる。
また、第1のハーフミラーによる空中像と第2のハーフミラーによる空中像との明るさの比率が0.5~2.0の範囲内にある。これにより、2つの空中像の明るさが同等か、差が大きすぎないことで、同じ像の一部と認識されやすく、厚みを持ったように見せることができる。
また、第1のハーフミラーの透過率が72~86%の範囲内にあり、第2のハーフミラーの透過率が74~61%の範囲内にある。これにより、第1のハーフミラーによる空中像と第2のハーフミラーによる空中像との明るさの比率を0.5~2.0の範囲内にすることができる。
また、再帰反射シートと、再帰反射シートの再帰反射面側に配置され、空中表示する図形に沿って発光する発光部を有する面状発光体と、面状発光体の出射面側に配置された第1のハーフミラーと、第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置された第2のハーフミラーと、を備え、再帰反射シートと第1のハーフミラーおよび第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される。これにより、空中表示が厚みを持ち、空中表示の視認性の向上が図られる。この一定の角度とは、2つの空中像が重なる領域で視認できるに必要な角度範囲ということであり、具体的な条件は、前述の図4および図5を用いた部分で記述されたものである。
また、第1のハーフミラーおよび第2のハーフミラーは、所定の間隔に対応する厚みを有するトップカバーの裏表に配置される。これにより、第1のハーフミラーと第2のハーフミラーとの間隔が容易に保たれる。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1 空中表示装置,2 フレーム,2a 開口,3 線状光源,4 導光板,4a 入光側面,4b 発光部,5 再帰反射シート,5a 貫通孔,6A、6B ハーフミラー,7 トップカバー,8 反射シート,9 遮光シート,9a 貫通孔,10 ルーバーシート,11 偏光反射シート,12 位相差フィルム,13 偏光反射シート,14A、14B センサ電極,EP アイポイント,I1、I2 空中表示,F 指

Claims (6)

  1. 発光部を有する面状発光体と、
    前記面状発光体の出射面側に配置され、前記発光部に対応する位置に空中表示する図形を表した複数の貫通孔を有する再帰反射シートと、
    前記再帰反射シートの出射面側に配置された第1のハーフミラーと、
    前記第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置された第2のハーフミラーと、を備え、
    前記再帰反射シートと前記第1のハーフミラーおよび前記第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される、
    空中表示装置。
  2. 前記一定の角度は、前記第1および第2のハーフミラーと前記再帰反射シートとのなす角であり、前記第1のハーフミラーによる空中像と第2のハーフミラーによる空中像との2つの空中像が幾何学的に重なる位置から視認可能となるように、前記2つの空中像の幾何学的に重なる位置が、前記再帰反射シートから空中像への光線群の範囲に包含される角度とすることを含む、
    請求項1に記載の空中表示装置。
  3. 前記第1のハーフミラーによる空中像と前記第2のハーフミラーによる空中像との明るさの比率が0.5~2.0の範囲内にある、
    請求項1または2に記載の空中表示装置。
  4. 前記第1のハーフミラーの透過率が72~86%の範囲内にあり、前記第2のハーフミラーの透過率が74~61%の範囲内にある、
    請求項3に記載の空中表示装置。
  5. 再帰反射シートと、
    前記再帰反射シートの再帰反射面側に配置され、空中表示する図形に沿って発光する発光部を有する面状発光体と、
    前記面状発光体の出射面側に配置された第1のハーフミラーと、
    前記第1のハーフミラーの出射面側に所定の間隔をあけて配置された第2のハーフミラーと、を備え、
    前記再帰反射シートと前記第1のハーフミラーおよび前記第2のハーフミラーとは、平行もしくは一定の角度を有して配置される、
    空中表示装置。
  6. 前記第1のハーフミラーおよび前記第2のハーフミラーは、前記所定の間隔に対応する厚みを有するトップカバーの裏表に配置される、
    請求項1~5のいずれか一つに記載の空中表示装置。
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