JP2023135475A - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】移動者による危険回避を適切に支援することが可能な技術を提供する。【解決手段】本開示に係る情報処理装置は、車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得手段と、移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得手段と、車両の走行に関連するデータに基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する判定手段と、通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供手段と、を有する。ここで、提供手段は、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記接近する車両の運転者の運転技量に応じて前記通信装置による移動者への前記報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
近年、子供などの移動者が電子機器を携帯しており、当該電子機器の周辺に車両などの物体が接近する場合(車両が危険なエリアに近づくような交通状況になった場合)に、電子機器により移動者に報知を行う技術が知られている(特許文献1)。このような技術により、子供などの移動者は危険な状況を回避することができる。
(特許文献1)。
国際公開第2021/085583号
ところで、高い安全性を確保するために車両と移動者の距離に余裕をもった距離を設定して電子機器を用いる場合、電子機器による報知の回数が多くなる場合がある。移動者に対して報知が頻繁に行われて、移動者が報知に慣れてしまった場合、重大な危険に対して素早い行動がとれなくなる可能性が考えられる。或いは、移動者が報知を煩わしいと感じてしまうと、上記電子機器の使用さえ停止してしまうことも考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、移動者による危険回避を適切に支援することが可能な技術を実現することである。
本発明によれば、
車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得手段と、
移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得手段と、
前記車両の走行に関連するデータに基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する判定手段と、
前記通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供手段と、を有し、
前記提供手段は、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記接近する車両の運転者の運転技量に応じて前記通信装置による移動者への前記報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする情報処理装置が提供される。
本発明によれば、移動者による危険回避を適切に支援することが可能な技術を実現することが可能になる。
本発明の実施形態1に係る情報処理システムの一例を示す図 実施形態1に係る車両の機能構成例を示すブロック図 実施形態1に係る通信装置の機能構成例を示すブロック図 実施形態1に係る情報処理装置の機能構成例を示すブロック図 実施形態1に係る車両から情報処理装置に送信されるデータの一例を示す図 実施形態1に係る報知制御処理の一連の動作を示すフローチャート 実施形態1に係る移動者に報知が行われる際の具体例を示す図 実施形態2に係る情報処理装置の機能構成例を示すブロック図 実施形態2に係る機械学習によるモデル化を概念的に説明する図 実施形態2に係る報知制御処理の一連の動作を示すフローチャート
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(実施形態1)
<情報提供システムの構成>
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の構成について説明する。情報処理システム10は、例えば、車両100と、情報処理装置の一例としてのサーバ110と、通信装置120とを含む。
車両100は、運転者が運転を行う、例えば四輪車であるが、二輪車であってもよい。車両100は、例えば、Wi‐Fiや第5世代移動体通信などの無線通信を介してネットワーク140に接続する。車両100は、様々なセンサによって(車両の位置、走行状態、周囲の物体の物標などの)車両内外の状態を計測し、計測したデータをサーバ110に送信可能である。このように収集されて送信されるデータは、一般にフローティングデータ、プローブデータ、交通情報などとも呼ばれる。この車両に関する情報(フローティングデータ)は、一定の間隔でまたは特定のイベントが発生したことに応じてサーバ110に送信される。
サーバ110は、車両100から送信される車両に関する情報や、通信装置120から送信される位置情報を、ネットワーク140を介して取得する。また、サーバ110は、不図示の1つ以上の外部サーバから、走行位置の関連情報、運転者の属性情報、及び交通事故に関する統計情報を取得することができる。走行位置の関連情報は、例えば、車両が走行する各地点の天候の情報と、日の出及び日没の時刻を示す情報を含む。運転者の属性情報は、例えば、運転者の性別、年齢、居住地などの情報を含む。交通事故に関する統計情報は、例えば、運転者の属性に応じた交通事故に関する統計情報を含む。走行位置の関連情報と運転者の属性情報を、以下の説明では環境情報ともいう。
通信装置120は、例えば子供などの移動者130が携帯可能な装置であり、例えば肩などの身体の一部に身に着けることが可能なウェアラブル端末である。通信装置120は、これに限らず、スマートフォンなどの携帯型端末であってもよいし、タブレット端末、ゲーム機などであってもよい。通信装置120は、例えば、Wi‐Fiや第5世代移動体通信などの無線通信を介してネットワーク140に接続する。通信装置120は、GPS信号などに基づく通信装置120の位置情報をサーバ110に送信する。以下の実施形態では、移動者130が歩行者である場合を例に説明するが、歩行者に限らず自転車に乗って移動している場合にも適用可能である。
ネットワーク140は、例えばインターネットや携帯電話網などの通信網を含み、サーバ110と車両100との間、及びサーバ110と通信装置120との間の情報を伝送する。
この情報処理システム10では、所定の範囲内で通信装置120に接近する車両100が存在する場合、車両が接近していることを移動者へ知らせるために、通信装置120に移動者130への報知を行わせる。
車両の運転者には、年齢が若い者や高齢者等、統計的に事故率が高い年齢層が存在する。また、運転者には、年齢に限らず、運転技量が未熟な者、例えば危険性が高くなり得る運転の癖がついている者や運転に不慣れな者がいる一方で、安全運転のための運転技量が一定レベルに達しているような、優良な運転者も含まれる。もちろん、安全運転を心がける運転者の方が事故のリスクが少なく、危険な運転者の方が事故リスクが高くなる傾向が想定される。そのような運転者の運転技量をデータ化、評価し、サーバ110は、運転技量の低い運転者が運転する車両が移動者(通信装置120)に接近する場合に、通信装置120に(音声や振動による)移動者への報知を強い強度で行わせる。但し、通信装置120による報知の強度を、運転者の運転技量レベル等に応じて変化させる。このようにすることで、通信装置による報知(つまりアラート)が日常化して効果が薄くなってしまうことを回避し、リスクが高い状況において移動者130は報知に対して注意を払うことができるようになる。すなわち、移動者130による危険回避を適切に支援し、車両と移動者の接触事故を防ぐことができる。
<車両の構成>
図2を参照して、本実施形態に係る車両100の機能構成例について説明する。なお、以降の図を参照して説明する機能ブロックの各々は、統合されまたは分離されてもよく、また説明する機能が別のブロックで実現されてもよい。また、ハードウェアとして説明するものがソフトウェアで実現されてもよく、その逆であってもよい。
センサ部201は、車両100の加速度、位置情報、操舵角などを出力する、GPS、ジャイロセンサ、加速度センサ及びその他のセンサなどの各種センサを含んでよい。また、車両の前方(更に周囲、車内)を撮影した撮影画像を出力するカメラを含む。センサ部201は、更に、車両の前方(及び周囲)の距離を計測して得られる距離画像を出力するLidar(Light Detection and Ranging)を含んでよい。センサ部201は、路線や走行車両を検知可能な画像認識機能を含んでよく、衝突軽減ブレーキ及び路線逸脱防止機能の発動検知機能や車間距離の監視機能を更に含んでよい。
通信部202は、例えば通信用回路等を含む通信デバイスであり、例えばLTEやLTE-Advanced等或いは所謂5Gとして規格化された移動体通信を介してサーバ110や周囲の交通システムなどと通信する。通信部202は、地図データの一部又は全部や交通情報などを他の情報処理サーバや周囲の交通システムから受信する。
操作部203は、車両100内に取り付けられたボタンやタッチパネルなどの操作部材のほか、ステアリングやブレーキペダルなどの、車両100を運転するための入力を受け付ける部材を含む。電源部204は、例えばリチウムイオンバッテリ等で構成されるバッテリを含み、車両100内の各部に電力を供給する。動力部205は、例えば車両を走行させるための動力を発生させるエンジンやモータを含む。
走行制御部206は、運転者による操作を制御量に変換して或いはその制御量を補正したりして、車両100の走行を制御する。なお、本実施形態の説明では、走行制御部206を制御部208と異なる構成として例示しているが、制御部208に含まれてもよい。
記憶部207は、半導体メモリなどの不揮発性の大容量の記憶媒体(ストレージデバイス)を含む。センサ部201から出力された実画像やその他、センサ部201から出力された各種センサデータを一時的に格納する。
制御部208は、例えば、CPU210、RAM211、ROM212を含み、車両100の各部の動作を制御する。また、制御部208は、センサ部201から画像データを取得して、例えば、路線逸脱防止機能や車間距離の監視機能を実行する。制御部208は、CPU210がROM212に格納されたコンピュータプログラムを、RAM211に展開、実行することにより、制御部208が有する車両走行データ提供部214等の各部の機能を発揮させる。
CPU210は、1つ以上のプロセッサを含む。RAM211は、例えばDRAM等の揮発性の記憶媒体で構成され、CPU210のワークメモリとして機能する。ROM212は、不揮発性の記憶媒体で構成され、CPU210によって実行されるコンピュータプログラムや制御部208を動作させる際の設定値などを記憶する。制御部208には、画像処理を高速に実行するための1つ以上の他のプロセッサ(例えばGPU)が含まれてもよい。
ナビゲーション情報生成部213は、運転者によって設定された目的地情報に基づいて、目的地までの経路候補を生成する。運転者によって走行すべき経路が選択されると、車両が走行する経路をサーバ110に送信する。ナビゲーション情報生成部213は、車両100が走行している経路を監視し、車両100が予定されている経路を逸脱した場合には、新たな経路を生成して、生成した経路をサーバ110に送信する。
車両走行データ提供部214は、センサ部201から収集した各種データと、制御部208内で処理する路線逸脱防止機能等の情報を、車両に関する情報として、サーバ110に送信する。このとき、車両に関する情報に、当該車両100を識別する情報や、運転者を識別する情報などを付加して、送信してもよい。
<通信装置の構成>
次に、通信装置120の構成例について、図3を参照して説明する。図3に示す構成は、本実施形態の通信装置120の一例としてのウェアラブル装置を構成する機能ブロックを示している。なお、説明する機能ブロックの各々は、統合されまたは分離されてもよく、また説明する機能が別のブロックで実現されてもよい。また、ハードウェアとして説明するものがソフトウェアで実現されてもよく、その逆であってもよい。
通信部301は、例えば通信用回路等を含む通信デバイスであり、例えばLTE等の移動体通信を介してサーバ110との間で必要なデータの送受信を行う。
操作部303は、通信装置120の備えるボタンやタッチパネルを含み、不図示の表示部(ディスプレイ)に表示される各種操作用のGUIに対する操作を行うことができる。センサ部304は、現在位置を特定するためのGPSのほか、通信装置120の加速度や回転を計測する加速度センサ及びジャイロセンサを含む。
報知部305は、スピーカ、振動素子、及びLCDやOLED等の表示パネルの1つ以上を含み、報知制御部314の指示に応じて、スピーカ、振動素子及び表示パネルによる報知を行う。報知部305は、スピーカ、振動素子及び表示パネルにおける単位時間当たりの作動頻度を変更したり、出力強度(音量、振動強度、表示の明るさ)などの報知の強度を変更したりすることができる。
記憶部306は、例えば半導体メモリ等の不揮発性メモリを含み、制御部302が実行するプログラム等を記憶する。
制御部302は、CPU310及びRAM311を含み、例えば記憶部306に記憶されたプログラムをCPU310が実行することにより、制御部302内の各機能ブロックや通信装置120内の各部の動作を制御する。
行動情報提供部312は、センサ部304からの位置情報、加速度情報などを取得して、通信装置120の位置情報、通信装置120の移動方向、通信装置120の移動加速度などの行動情報を、サーバ110に送信する。
報知情報取得部313は、サーバ110から送信される報知情報を取得する。報知情報は、例えば、報知に用いる出力態様(例えば、音声出力のみ、或いは、音声出力と振動出力を併用など)と、その出力強度(例えば、最小から最大を0から1の数値で示す)などの情報を含む。報知情報は、更に単位時間当たりの作動頻度や、継続して出力する時間長などの情報が含まれてよい。
報知制御部314は、サーバ110から受信する報知情報に基づいて、移動者130への報知と、その報知態様を制御する。上述のように、報知部305は、例えばスピーカ、振動素子、及び表示パネルの1つ以上を含むため、報知情報に応じて、スピーカ、振動素子及び表示パネルによる報知を行う。報知制御部314は、スピーカ、振動素子及び表示パネルにおける単位時間当たりの作動頻度を変更したり、出力強度(音量、振動強度、表示の明るさ)などの報知の強度を、報知情報に従って変更する。
<情報処理装置の構成>
更に、本実施形態に係る情報処理装置の一例としてのサーバ110の構成について、図4を参照して説明する。サーバ110は、1つ以上のサーバ装置で構成される。なお、説明する機能ブロックの各々は、統合されまたは分離されてもよく、また説明する機能が別のブロックで実現されてもよい。また、ハードウェアとして説明するものがソフトウェアで実現されてもよく、その逆であってもよい。
通信部401は、ネットワーク140を介して通信装置120や車両100と通信する通信回路を含む。
制御部402は、中央演算装置であるCPU410とRAM411とを含む。制御部402は、記憶部403に記憶されたプログラムをRAM411に展開、実行することにより、制御部402内部の各部の動作を制御したり、サーバ110の各部の動作を制御したりする。また、制御部402は、後述する報知制御処理を実行する。RAM411は、例えばDRAM等の揮発性の記憶媒体を含み、制御部402がプログラムを実行するためのパラメータや処理結果等を一時的に記憶する。
記憶部403は、例えば半導体メモリ等の不揮発性の記憶媒体を含み、サーバ110の動作に必要な設定値やプログラムを記憶する。記憶部403は、通信部401を介して複数の車両から受信した、車両に関する情報を記憶する。車両に関する情報は、例えば、図5に示すように、様々なデータソースから得られるデータ501を含んでいる。例えば、ジャイロセンサ・加速度センサに基づくデータ、車両データ、及び先進運転支援技術に基づくデータ、ドライブレコーダやスマートフォンから得られるデータ等が含まれる。ジャイロセンサ・加速度センサに基づくデータは、アクセルの強さやブレーキの強さなど運転者による運転時の操作特性を示すデータを含む。また、車両データは、安全運転に必要な車両操作の適切性を示すデータを含む。先進運転支援技術に基づくデータは、車両が危険防止のために発動した機能の履歴などが含まれる。そのほか、車両に関する情報は、ドライブレコーダで撮影された運転者の周囲確認の様子を示す画像情報や、運転中にスマートフォンが操作された履歴情報(すなわち安全運転の障害となり得る行動の記録)等を含む。
また、記憶部403は、不図示の1つ以上の外部サーバから取得した、上述の環境情報、すなわち走行位置の関連情報(例えば、車両が走行する各地点の天候の情報と、日の出及び日没の時刻を示す情報を含む)と、運転者の属性情報(例えば、運転者の性別、年齢、居住地などの情報を含む)とを格納する。また、記憶部403は、交通事故に関する統計情報(例えば、運転者の属性に応じた交通事故に関する統計情報を含む)を格納する。
走行データ取得部412は、上記の車両に関する情報を、複数の車両のそれぞれから取得して、記憶部403に記憶させる。走行データ取得部412は、車両に関する情報に対して、車両を識別する情報を関連付けて記憶させてよい。なお、車両に関する情報は必ずしも記憶部403に記憶させる必要はなく、制御部402がリアルタイムに扱ってもよい。
行動情報取得部413は、複数の通信装置のそれぞれから、上述の行動情報(通信装置120の位置情報、通信装置120の移動方向、通信装置120の移動加速度など)を取得して、記憶部403に記憶させる。なお、行動情報は必ずしも記憶部403に記憶させる必要はなく、制御部402がリアルタイムに扱ってもよい。
運転技量判定部414は、上述の車両に関する情報のうちの一部又は全部に基づいて、運転者の運転技量(運転スキル)を評価する。例えば、運転技量判定部414は、各運転者について取得された車両に関する情報のうちの、アクセルの強さ、急加速の度合い、ブレーキの強さ、急ブレーキの度合い、ハンドリングの強さ、急ハンドルの度合いなどの車両走行データを、予め定めた運転技術の算出関数に入力する。運転技術の算出関数は、運転者の運転技量を1~100(100が最高点)で表すスコアを算出することができる。運転技術の算出関数は、シートベルトの適正装着等の図5に示した車両データの項目や先進運転支援技術に関する項目を更に入力して、運転者の運転技量を算出するように定められてもよい。また、運転技術の算出関数は、図5に示した周囲確認や一時停止判定の結果等の他の情報を更に考慮して運転者の運転技量を算出するようにしてもよい。
運転者の運転技量の評価において、運転者が車両を運転する際の運転状況も加味しても良い。運転技量判定部414は、運転状況を考慮するために、外部サーバ等から取得して記憶部403に格納される環境情報を用いる。
運転状況を加味する際に、例えば、運転者が慣れている居住地付近を運転している状況であれば、運転者の運転技量(スコア)を補正する必要は無いが、運転者が不慣れな場所を運転している場合には、リスクが相対的に高くなるため、運転者の運転技量を場所に関する所定量だけ下げるように補正してもよい。また、例えば、天候に応じて運転者の運転技量を補正してもよい。例えば、運転者が晴れた日に運転している場合には運転技量の補正の必要は無いが、雨の日に運転している場合には、リスクが相対的に高くなるため、運転者の運転技量を雨に関する所定量だけ下げるようにしてもよい。更に、運転状況を加味する際に、例えば、運転する時間に応じて運転者の運転技量を補正してもよい。例えば、運転者が朝に運転している場合には補正の必要は無いが、運転者が夕暮れや夜に運転している場合には時間帯に関する所定量だけ運転者の運転技量を下げるようにしてもよい。このようにすることにより、高齢者は夜に目が見えづらい等の身体能力の低下による事故リスクを備え得るため、天候や明るさが異なる運転状況を運転技量の判定に反映することができる。
また、運転状況を加味する際に、例えば、同乗者の有無を考慮して運転技量を補正してもよい。例えば、同乗者がいる場合には補正の必要は無いが、同乗者がいない場合には運転者の運転技量を下げるようにしてもよい。このように、天候、自宅との距離、時間帯、同乗者の有無などを運転状況として考慮することにより、運転技量を総合的な観点から得られるようになる。
運転技量判定部414は、運転者の属性に対する統計情報に更に基づいて、運転者の運転技量を判定してもよい。例えば、運転者が安全な運転を行う運転者であったとしても、運転者が高齢者であるなど統計的にリスクが増加し得る場合には、車両に関する情報に基づいて得られた運転者の運転技量を低下させるように補正してもよい。
報知提供部415は、運転技量判定部414で判定された運転者の運転技量に基づいて、報知情報を通信装置120に提供する。報知提供部415は、運転者の運転技量に応じて、通信装置120による移動者への報知が異なるようにする報知情報を、通信装置120に提供する。
報知提供部415は、例えば、運転者の運転技量が低いほど、通信装置120による移動者への報知の報知音量が大きくなるようにする報知情報を生成して、通信装置120に提供する。或いは、報知提供部415は、運転者の運転技量が低いほど、通信装置120による移動者への報知の報知頻度が多くなる又は報知時間が長くなるようにする報知情報を生成して、通信装置に提供してもよい。或いは、報知提供部415は、運転者の運転技量が所定の閾値以上である場合、通信装置120による移動者への報知の報知音量が知覚可能でないようにする報知情報を生成して、通信装置120に提供してもよい。
また、報知提供部415は、通信装置120の移動方向と車両100の移動方向とに応じて、通信装置120による移動者130への報知を異ならせるようにする報知情報を生成して、通信装置120に提供するようにしてもよい。例えば、報知提供部415は、通信装置120の移動方向と車両100の移動方向とが同一の方向である場合、通信装置120の移動方向と車両100の移動方向とが異なる場合よりも通信装置120による移動者への報知の報知音量、報知頻度及び報知時間の少なくともいずれかを増加させてもよい。移動者の移動方向と車両の移動方向が同一の方向である場合、移動者は車両を目視していない可能性が高いため、両者の移動方向が異なる場合よりも報知の出力を強くすることにより、移動者がより危険を感知し易くすることができる。
図7(a)には、運転技量判定部414及び報知提供部415による動作の具体例を示している。例えば、車両100が移動者130の所定の範囲内(例えば、30メートル以内)まで接近している様子を示している。車両の100の運転者の運転技量は、運転技量判定部414により、例えば、車両に関する情報に基づいて80ポイントであると算出されている。また、運転技量判定部414は、運転技量を、環境情報に基づいて、天候が雨であるためにマイナス5ポイント、更に運転者の属性に基づいてマイナス10ポイントする。更に、報知提供部415は、通信装置の移動方向と車両の移動方向が同一であるため、報知の報知音量を増加させる。結果として、例えば、最小である0から最大である10のうち6の音量で報知されるようにする報知情報を提供する。
一方、図7(b)の例では、図7(a)と同様に、車両100が移動者130の所定の範囲内まで接近している様子を示している。この例では、車両の100の運転者の運転技量は、運転技量判定部414により、例えば、車両に関する情報に基づいて80ポイントであると算出されているが、運転技量判定部414は、運転技量を、環境情報に基づいて、天候が晴れであるためにプラス0ポイント、更に運転者の属性に基づいてマイナス10ポイントする。報知提供部415は、通信装置の移動方向と車両の移動方向が異なるため、報知の報知音量を増加させない。結果として、例えば、最小である0から最大である10のうち4の音量で報知されるようにする報知情報を提供する。
<サーバにおける報知制御処理の一連の動作>
次に、サーバ110における報知制御処理の一連の動作について、図6を参照して説明する。なお、本処理は、制御部402のCPU410が記憶部403に記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
S601において、制御部402は、複数の車両について、上述の車両に関する情報を取得する。車両に関する情報は、一定の間隔で或いは車両が停止した等の任意のトリガの発生のタイミングで、車両100からサーバ110に送信されてよい。
S602において、制御部402は、通信装置の行動情報を取得する。行動情報は、上述の通信装置120の位置情報、通信装置120の移動方向、通信装置120の移動加速度などを含む。
S603において、制御部402は、処理対象の車両を特定する。例えば、制御部402は、通信装置120の位置情報から所定の範囲内に存在する車両を処理対象の車両として特定する。
S604において、制御部402は、処理対象の車両が移動者に接近しているかを判定する。例えば、制御部402は、処理対象の車両が通信装置120の位置に向かって走行しているかを判定する。制御部402は、当該判定により処理対象の車両が移動者に接近していると判定した場合には処理をS605に進め、そうでない場合には本一連の処理を終了する。
S605において、制御部402は、車両の環境情報を取得する。環境情報は、上述のように、走行位置の関連情報(車両が走行する各地点の天候の情報と、日の出及び日没の時刻を示す情報を含む)と、運転者の属性情報(運転者の性別、年齢、居住地などの情報を含む)とを含む。
S606において、制御部402は、運転技量判定部414により、車両に関する情報に基づいて運転者の運転技量を算出する。上述したように、運転技量判定部414は、車両に関する情報に加えて環境情報を加味して運転者の運転技量を算出することができる。
S607において、制御部402は、報知提供部415により、運転者の運転技量に応じて報知情報を生成する。報知提供部415は、上述のように、例えば、運転者の運転技量が低いほど、通信装置120による移動者への報知の報知音量が大きくなるようにする報知情報を生成する。また、報知提供部415は、通信装置120の移動方向と車両100の移動方向とを考慮して報知情報を生成してよい。
なお、報知提供部415は、S606で算出した運転者の運転技量が所定の閾値(TH1)より低い場合、通信装置120による移動者への報知が複数の出力態様で報知されるように、報知情報を生成してもよい。例えば、報知提供部415は、通信装置120による移動者への報知が、音声と振動により報知されるように報知情報を生成してもよい。運転技量が一定水準よりも低い場合には、音声による通知のみならず振動を併用することにより、移動者がより容易に報知を知覚し易くなる。
また、報知提供部415は、S606で算出した運転者の運転技量が所定の閾値(TH2)以上である場合、通信装置による移動者への報知の報知音量が知覚可能でないようにした報知情報を生成してもよい。運転技量が一定水準よりも高い場合には、報知が知覚されないようにすることにより、移動者に不要に報知しないようにすることができる。なお、報知提供部415は、運転技量が一定水準よりも高い場合には、報知を行わないようにしてもよい。
S608において、制御部402は、生成した報知情報を通信装置120に提供(送信)する。制御部402は、報知情報の提供が完了すると本一連の動作を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、サーバ110は、車両から車両の走行に関連するデータを取得するとともに、移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得し、通信装置(すなわち移動者)に接近する車両が存在する場合に、当該車両の車両の走行に関連するデータに基づいて、その車両の運転者の運転技量を判定するようにした。サーバ110は、通信装置に移動者への報知を行わせるための報知情報を、通信装置に提供するように構成され、報知情報は、接近する車両の運転者の運転技量に応じて通信装置による移動者への報知を異ならせるように提供される。このようにすることで、移動者に車両が近づく際に、その車両の運転者の運転技量が低い場合(危険性が高い場合)と運転技量が高い場合(危険性が低い場合)とを区別して、移動者に報知を行うことが可能になる。つまり、より危険性の高い情報においては移動者に対してより明瞭に危険性を通知することができるため、移動者による報知への慣れを低減し、移動者による危険回避を適切に支援することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、運転者の運転技量を予め定めた演算によって求めることにより報知制御処理を実行する場合を例に説明した。本実施形態では、モデル化した事故リスクを推定することにより報知制御処理を実行する場合について説明する。なお、本実施形態では、情報処理装置の一例としてのサーバ110の一部の構成と、報知制御処理の一部のステップが異なる点を除き、他の構成や処理は実施形態1と実質的に同一である。このため、実質的に同一である構成については同一の参照番号を付してその説明を省略し、相違点について重点的に説明する。
図8には、情報処理装置の一例としてのサーバ800の機能構成例を示している。この構成例では、リスク判定部801の構成が実施形態1と異なる。
リスク判定部801は、運転者の運転技量を考慮した事故リスクを機械学習モデルによって出力する。事故リスクを推定する処理概要を図9を参照して説明する。
図9では、実施形態1で使用されたデータと同様のデータを用いる。車両走行データ901と、ドライブレコーダ情報902と、地図情報903と、スマートフォン操作情報904とは、それぞれ図5に示したデータと対応する。運転者の個別情報905は環境情報に対応し、事故リスク統計情報906は、運転者の属性に対する統計情報に対応する。
910では、例えば、事故リスクに関わる危険行動の抽出を行う。危険行動を表す指標として、アクセルの強さ、急ブレーキ判定、ウィンカー忘れ右左折、路線逸脱防止発動などを抽出する。例えば、図5で説明した項目の少なくともいずれかの項目が、危険行動として抽出されてもよい。運転者の運転技量が低いほど、様々な危険行動が抽出される。従って、本実施形態における危険行動の抽出結果は、運転者の運転技量に応じた評価と相関するものであり、運転者の運転技量を判定することと同じであってよい。911では、危険行動に対するリスクを数値化する。例えば、縦Gが0.3Gである場合にはリスク1を設定し、縦Gが0.4Gの場合にはリスク2を設定し、ウィンカー忘れの状態で右左折を行った場合にはリスク1.5を設定する等のように危険行動を数値化する。一定の時間内に複数回の危険行動の動きがあれば、より数値を高くするようにしてもよい。本実施形態では、上記のようにして数値化されたサンプルを用いて機械学習モデルを学習させ、抽出した危険行動に対するリスクを算出してよい。
912では、個人ごとの事故リスクの条件を更に抽出する。すなわち、どういう条件下において、リスクが高いのかをモデル化する。例えば、運転者の性別、年齢、居住地などに応じた事故リスクの統計情報を用いて、機械学習モデルを生成してもよい。これにより、911及び912で抽出される危険行動のリスク(運転技量に応じたリスクともいえる)に対して、運転者の属性を入力することで、更に、個人属性に応じたリスクを考慮することができる。このようにすることで、リスク判定部801は、車両の走行に関するデータと、環境情報と、運転者の属性に対する統計情報を用いて、車両の運転者による事故のリスクを算出することができる。事故リスクは例えば、0~1の間で事故発生の確率を表す値であってよい。
図9は、本実施形態に係る報知制御処理の動作を示している。なお、本処理は、制御部402のCPU410が記憶部403に記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
制御部402は、S601~S605の処理を実施形態と同様に行う。そして、制御部402は、リスク判定部801により、車両の走行に関するデータと、環境情報と、運転者の属性に対する統計情報を用いて、事故リスクを算出する。S802において、報知提供部415は、事故リスクが高いほど報知の強度が強くなるように報知情報を生成する。報知提供部415の動作は、実施形態1で説明した運転技量の低さに事故リスクの大きさを対応させてよい。S608において、制御部402は、実施形態1と同様に、生成した報知情報を通信装置120に提供(送信)する。制御部402は、報知情報の提供が完了すると本一連の動作を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、車両から車両の走行に関連するデータを取得するとともに、移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する。そして、車両の走行に関連するデータを入力して、車両の運転者による事故のリスクの推定値を出力する機械学習モデルを用いて、車両の運転者による事故のリスクを算出する。そのうえで、所定の範囲内で通信装置に接近する車両が存在する場合、算出された事故のリスクに応じて通信装置による移動者への報知を異ならせるように報知情報を生成し、生成した報知情報を通信装置に提供する。このようにしても、移動者に車両が近づく際に、その車両の運転者の事故のリスクが高い場合(危険性が高い場合)と事故のリスクが低い場合(危険性が低い場合)とを区別して、移動者に報知を行うことが可能になる。つまり、より危険性の高い情報においては移動者に対してより明瞭に危険性を通知することができるため、移動者による報知への慣れを低減し、移動者による危険回避を適切に支援することができる。
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
情報処理装置、412…走行データ取得部、413…行動情報取得部、414…運動技量判定部、415…報知提供部415

Claims (14)

  1. 車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得手段と、
    移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得手段と、
    前記車両の走行に関連するデータに基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する判定手段と、
    前記通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供手段と、を有し、
    前記提供手段は、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記接近する車両の運転者の運転技量に応じて前記通信装置による移動者への前記報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記提供手段は、前記接近する車両の運転者の運転技量が低いほど、前記通信装置による移動者への前記報知の報知音量が大きくなるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記提供手段は、前記接近する車両の運転者の運転技量が低いほど、前記通信装置による移動者への前記報知の報知頻度が多くなる又は報知時間が長くなるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記提供手段は、前記接近する車両の運転者の運転技量が所定の閾値より低い場合、前記通信装置による移動者への前記報知が音声と振動により知覚可能にする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記提供手段は、前記接近する車両の運転者の運転技量が所定の閾値以上である場合、前記通信装置による移動者への報知の報知音量が知覚可能でないようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記提供手段は、更に、前記通信装置の移動方向と前記車両の移動方向とに応じて、前記通信装置による移動者への報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記提供手段は、前記通信装置の移動方向と前記車両の移動方向とが同一の方向である場合、前記通信装置の移動方向と前記車両の移動方向とが異なる場合よりも前記通信装置による移動者への報知の報知音量、報知頻度及び報知時間の少なくともいずれかが増加するようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記判定手段は、前記運転者の属性に対する統計情報に更に基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記判定手段は、前記車両が走行する環境に関する情報に更に基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得手段と、
    移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得手段と、
    前記車両の走行に関連するデータを入力して、前記車両の運転者による事故のリスクの推定値を出力する機械学習モデルを用いて、前記車両の運転者による事故のリスクを算出する算出手段と、
    前記通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供手段と、を有し、
    前記提供手段は、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記算出された事故のリスクに応じて前記通信装置による移動者への報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする情報処理装置。
  11. 車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得工程と、
    移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得工程と、
    前記車両の走行に関連するデータに基づいて、前記車両の運転者の運転技量を判定する判定工程と、
    前記通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供工程と、を有し、
    前記提供工程では、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記接近する車両の運転者の運転技量に応じて前記通信装置による移動者への前記報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする情報処理方法。
  12. 車両から前記車両の走行に関連するデータを取得する第1取得工程と、
    移動者が携帯する通信装置の位置情報を取得する第2取得工程と、
    前記車両の走行に関連するデータを入力して、前記車両の運転者による事故のリスクの推定値を出力する機械学習モデルを用いて、前記車両の運転者による事故のリスクを算出する算出工程と、
    前記通信装置に前記移動者への報知を行わせるための報知情報を、前記通信装置に提供する提供工程と、を有し、
    前記提供工程では、所定の範囲内で前記通信装置に接近する車両が存在する場合、前記算出された事故のリスクに応じて前記通信装置による移動者への報知を異ならせるようにする前記報知情報を、前記通信装置に提供する、ことを特徴とする情報処理方法。
  13. コンピュータを、請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  14. 請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納する記憶媒体。
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