JP2023135109A - 情報処理装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Shin Matsuzaki
正浩 加藤
Masahiro Kato
将大 加藤
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Abstract

【課題】マーカを好適に検出可能な情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置1のコントローラ13は、主に、取得手段と、クラスタ生成手段と、マーカ検出手段とを有する。取得手段は、計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得する。クラスタ生成手段は、複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成する。マーカ検出手段は、クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジとクラスタとの相対位置に基づき、マーカを表すクラスタを検出する。【選択図】図17

Description

本開示は、計測データの処理に関する。
従来から、船舶の接岸(着岸)に関する支援を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、船舶の自動接岸を行う自動接岸装置において、ライダから照射される光が接岸位置の周囲の物体に反射してライダにより受光できるように、船舶の姿勢を変化させる制御を行う手法が記載されている。
特開2020-59403号公報
岸壁上に反射性が高いマーカを設置し、マーカの検出結果を接岸支援に活用する技術が提案されている。この場合、基準となるマーカをライダなどの計測装置が計測した計測データから的確に抽出する必要がある。一方、岸壁上にはマーカ以外にも様々な高反射物体が存在する可能性がある。それらの物体を誤検出しないために、反射強度以外の観点も考慮してマーカ検出を行わなければならない。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、マーカを好適に検出可能な情報処理装置を提供することを主な目的とする。
請求項に記載の発明は、
計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得する取得手段と、
前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成するクラスタ生成手段と、
前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出するマーカ検出手段と、
を有する情報処理装置である。
また、請求項に記載の発明は、
コンピュータが実行する制御方法であって、
計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、
前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、
前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する、
制御方法である。
また、請求項に記載の発明は、
計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、
前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、
前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
運航支援システムの概略構成図である。 情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 対象船舶の接岸時の状態を表す斜視図である。 実施例における処理概要を表すフローチャートの一例である。 (A)実施例における対岸距離の算出の概要を示す。(B)比較例における対岸距離の算出の概要を示す。 (A)対象船舶の船体を基準とした船舶座標系の一例を示す。(B)法線ベクトルを明示した構造物の斜視図である。 高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理の概要を示す斜視図である。 マーカ候補クラスタの計測距離に応じた想定マーカ点数範囲の設定例を示す。 (A)ライダとマーカとが近距離に存在する場合のマーカ点の分布を示す。(B)ライダとマーカとが遠距離に存在する場合のマーカ点の分布を示す。(C)ライダとマーカとが正対しているときのマーカ点の分布を示す。(D)マーカをライダが斜めから計測しているときのマーカ点の分布を示す。 想定マーカ点数範囲の設定例を示す。 (A)計測角度が0度のときの立方体マーカのマーカ点の分布を示す。(B)は、計測角度が45度のときの立方体マーカのマーカ点の分布を示す。 マーカ候補クラスタの被計測点から求められるマーカサイズを明示した障害物の斜視図である。 クラスタ側面距離を明示したマーカ及び岸壁の斜視図である。 マーカ候補クラスタから1組のマーカ候補クラスタを選出する処理の概要を示している。 高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理のフローチャートの一例である。 点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理のフローチャートの一例である。 マーカ間距離候補選出処理のフローチャートの一例である。 マーカ検出信頼度の算出例を示すテーブルである。 (A)(B)第1適用例の概要を示す。 第2適用例の概要を示す。
本開示における好適な実施形態によれば、情報処理装置は、計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得する取得手段と、前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成するクラスタ生成手段と、前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出するマーカ検出手段と、を有する。この態様によれば、情報処理装置は、計測データに基づき、マーカを表すクラスタを好適に検出することができる。
上記情報処理装置の一態様では、前記マーカは、反射性物体であり、前記計測データには、前記計測装置が出射した光の反射強度値が含まれ、前記クラスタ生成手段は、前記反射強度値が閾値以上となる前記被計測点である高反射強度点を対象とした前記クラスタを生成する。この態様により、情報処理装置は、マーカの候補となるクラスタを好適に生成することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記マーカ検出手段は、前記クラスタのうち、前記被計測点の点数が所定範囲外となるクラスタを、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する。この態様により、情報処理装置は、マーカの候補となるクラスタを好適に限定することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記マーカ検出手段は、前記所定範囲を、前記クラスタと前記計測装置との距離に基づき設定する。この態様により、情報処理装置は、計測装置の特性を勘案して所定範囲を的確に定めることができる。好適な例では、前記マーカ検出手段は、前記計測装置と前記クラスタとの想定される角度に基づく前記所定範囲を設定するとよい。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記マーカ検出手段は、前記クラスタのサイズに基づき、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する前記クラスタを決定する。この態様により、情報処理装置は、マーカの候補となるクラスタを好適に限定することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記マーカ検出手段は、前記エッジとの距離が所定距離以上となるクラスタを、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する。この態様により、情報処理装置は、マーカの候補となるクラスタを好適に限定することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記マーカ検出手段は、前記マーカ間の実測距離と、前記クラスタ間の距離とに基づき、前記マーカを表す前記クラスタの組を選出する。この態様により、情報処理装置は、設置されたマーカの組に対応するクラスタの組を好適に選出することができる。
本開示の他の好適な実施形態によれば、コンピュータが実行する制御方法であって、計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する。コンピュータは、この制御方法を実行することで、計測データに基づき、マーカを表すクラスタを好適に検出することができる。
本開示の他の好適な実施形態によれば、プログラムは、計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。コンピュータは、このプログラムを実行することで、計測データに基づき、マーカを表すクラスタを好適に検出することができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
(1)運航支援システムの概要
図1(A)~図1(C)は、本実施例に係る運航支援システムの概略構成である。具体的には、図1(A)は、運航支援システムのブロック構成図を示し、図1(B)は、運航支援システムに含まれる船舶及び後述のライダ3の視野範囲(「計測範囲」又は「測距可能範囲」とも呼ぶ。)90を例示した上面図であり、図1(C)は、船舶及びライダ3の視野範囲90を後ろから示した図である。運航支援システムは、移動体である船舶と共に移動する情報処理装置1と、当該船舶に搭載されたセンサ群2とを有する。以後では、運航支援システムが搭載された船舶を「対象船舶」とも呼ぶ。
情報処理装置1は、センサ群2と電気的に接続し、センサ群2に含まれる各種センサの出力に基づき、対象船舶の運航支援を行う。運航支援には、自動接岸(着岸)などの接岸支援などが含まれている。本実施例では、接岸場所である岸壁に設けられた接岸の基準物であるマーカを的確に検出し、その検出結果に基づき正確な運航支援を実現する。本実施例では、マーカは、再帰性反射部材などの高反射部材(反射性物体)であり、岸壁上面において2台設けられている。情報処理装置1は、船舶に設けられたナビゲーション装置であってもよく、船舶に内蔵された電子制御装置であってもよい。マーカが設置された岸壁は、「設置領域」の一例である。
センサ群2は、船舶に設けられた種々の外界センサ及び内界センサを含んでいる。本実施例では、センサ群2は、例えば、ライダ(Lidar:Light Detection and Ranging、または、Laser Illuminated Detection And Ranging)3を含んでいる。
ライダ3は、水平方向の所定の角度範囲(図1(B)参照)および垂直方向の所定の角度範囲(図1(C)参照)に対してパルスレーザを出射することで、外界に存在する物体までの距離を離散的に測定し、当該物体の位置を示す3次元の点群データを生成する外界センサである。図1(B)及び図1(C)の例では、ライダ3として、船舶の左側面方向に向けられたライダと、船舶の右側面方向に向けられたライダとが夫々船舶に設けられている。なお、ライダ3の配置は図1(B)及び図1(C)の例に限定されない。例えば、対象船舶は、接岸する際に岸壁の複数の計測データが同時に得られるように、同一側面方向を計測する複数のライダ3(例えば対象船舶の前方と後方に設けられたライダ)を有してもよい。また、ライダ3の対象船舶への設置個数は2個に限らず、1個であってもよく、3個以上であってもよい。
ライダ3は、照射方向を変えながらレーザ光を照射する照射部と、照射したレーザ光の反射光(散乱光)を受光する受光部と、受光部が出力する受光信号に基づくスキャンデータを出力する出力部とを有する。レーザ光を照射する方向(走査位置)ごとに計測されるデータは、受光部が受光したレーザ光に対応する照射方向と、上述の受光信号に基づき特定される当該レーザ光の応答遅延時間とに基づき生成される。以後では、ライダ3の計測範囲内においてレーザ光が照射されることにより計測された点又はその計測データを「被計測点」とも呼ぶ。
ここで、点群データは、各計測方向を画素とし、各計測方向での計測距離及び反射強度値を画素値とする画像(フレーム)とみなすことができる。この場合、画素の縦方向の並びにおいて仰俯角におけるレーザ光の出射方向(即ち計測方向)が異なり、画素の横方向の並びにおいて水平角におけるレーザ光の出射方向が異なる。
なお、ライダ3は、上述したスキャン型のライダに限らず、2次元アレイ状のセンサの視野にレーザ光を拡散照射することによって3次元データを生成するフラッシュ型のライダであってもよい。ライダ3は、本発明における「計測装置」の一例である。
(2)情報処理装置の構成
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1は、主に、インターフェース11と、メモリ12と、コントローラ13と、を有する。これらの各要素は、バスラインを介して相互に接続されている。
インターフェース11は、情報処理装置1と外部装置とのデータの授受に関するインターフェース動作を行う。本実施例では、インターフェース11は、センサ群2の各センサから出力データを取得し、コントローラ13へ供給する。また、インターフェース11は、例えば、コントローラ13が生成した対象船舶の制御に関する信号を、対象船舶の運航を制御する対象船舶の各構成要素に供給する。例えば、対象船舶は、エンジンや電気モータなどの駆動源と、駆動源の駆動力に基づき進行方向の推進力を生成するスクリューと、駆動源の駆動力に基づき横方向の推進力を生成するスラスターと、船舶の進行方向を自在に定めるための機構である舵等とを備える。そして、自動接岸などの自動運航時には、インターフェース11は、コントローラ13が生成した制御信号を、これらの各構成要素に供給する。なお、対象船舶に電子制御装置が設けられている場合には、インターフェース11は、当該電子制御装置に対し、コントローラ13が生成した制御信号を供給する。インターフェース11は、無線通信を行うためのネットワークアダプタなどのワイヤレスインターフェースであってもよく、ケーブル等により外部装置と接続するためのハードウェアインターフェースであってもよい。また、インターフェース11は、入力装置、表示装置、音出力装置等の種々の周辺装置とのインターフェース動作を行ってもよい。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどの各種の揮発性メモリ及び不揮発性メモリにより構成される。メモリ12は、コントローラ13が所定の処理を実行するためのプログラムが記憶される。なお、コントローラ13が実行するプログラムは、メモリ12以外の記憶媒体に記憶されてもよい。
また、メモリ12には、本実施例において情報処理装置1が実行する処理に必要な情報が記憶される。本実施例では、メモリ12には、岸壁に設けられた2つのマーカ間の実測距離(「マーカ間距離」とも呼ぶ。)を示す情報が記憶されている。なお、メモリ12には、岸壁の位置に関する情報を含む地図データが記憶されてもよい。さらに別の例では、メモリ12には、ライダ3が1周期分の走査を行った場合に得られる点群データに対してダウンサンプリングを行う場合のダウンサンプリングのサイズに関する情報が記憶されてもよい。
コントローラ13は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)などの1又は複数のプロセッサを含み、情報処理装置1の全体を制御する。この場合、コントローラ13は、メモリ12等に記憶されたプログラムを実行することで、対象船舶の運航支援等に関する処理を行う。
また、コントローラ13は、機能的には、マーカ検出部15と、接岸パラメータ算出部16と、を有する。マーカ検出部15は、ライダ3が出力する点群データに基づき、岸壁に設けられたマーカの検出に関する処理を行う。接岸パラメータ算出部16は、マーカ検出部15によるマーカの検出結果に基づき、岸壁への接岸に必要なパラメータ(「接岸パラメータ」とも呼ぶ。)の算出を行う。ここで、接岸パラメータには、対象船舶から岸壁までの距離(対岸距離)、対象船舶の岸壁への進入角度、対象船舶が岸壁へ近づく速度(接岸速度)などが含まれる。また、接岸パラメータ算出部16は、マーカ検出部15の処理結果及び接岸パラメータに基づき、岸壁への接岸に関する信頼度を表す情報(「信頼度情報」とも呼ぶ。)を算出してもよい。そして、コントローラ13は、「取得手段」、「クラスタ生成手段」、「マーカ検出手段」及びプログラムを実行するコンピュータ等として機能する。
なお、コントローラ13が実行する処理は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、コントローラ13が実行する処理は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はマイコン等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、コントローラ13が本実施例において実行するプログラムを実現してもよい。
(2)処理概要
次に、マーカ検出部15によるマーカ検出の処理の概要について説明する。
図3は、対象船舶の接岸時の状態を表す斜視図である。図3の例では、岸壁上には、ペアのマーカ4(第1マーカ4A、第2マーカ4B)と、歩行者5と、障害物6と、路面ペイント7とが存在している。
ここで、ライダ3がレーザ光ごとに計測する反射強度によってマーカ4を検出するため、マーカ4は、標識等に用いられるような高反射強度物体となっている。一方、岸壁上には目標物となるマーカ以外にも様々な高反射強度の物体が存在することが想定され、反射強度値のみでマーカ4を計測した被計測点(「マーカ点」とも呼ぶ。)を判別することは難しい。高反射強度の物体は、例えば、白などの明るい色の洋服、岸壁上の金属物体(コンテナなど)、路面ペイントなどが挙げられる。図3の例では、歩行者5の服、障害物6、路面ペイント7の各被計測点がマーカ4の被計測点と同様に、高反射強度値の被計測点として検出されてしまう。
以上を勘案し、本実施例に係るマーカ検出部15は、対象船舶が離着岸する岸壁に設置されたマーカを検出する場面において、検出された岸壁とマーカ、あるいはマーカ候補同士の相対位置関係を用いることで、もっともらしいマーカ点を的確に検出する。この場合、マーカ検出部15は、ライダ3で計測された被計測点の点群内での相対位置関係のみを用いるため、GPSなどによる絶対位置情報の取得を必須としない。
図4は、本実施例において、マーカ検出部15が実行する処理の概要を示すフローチャートの一例である。
まず、マーカ検出部15は、ライダ3がフレーム周期ごとに生成する点群データを取得する(ステップS1)。なお、マーカ検出部15は、ライダ3が生成する点群データに対し、水面位置より下方に存在するデータを、水面の計測データ(即ち誤検出データ)として除去してもよい。なお、マーカ検出部15は、例えば、周辺に水面以外の物体が存在しないときにライダ3が生成する点群データの高さ方向の平均値等に基づき、水面位置を推定する。また、マーカ検出部15は、水面反射データを除去後の点群データに対し、所定サイズの格子空間毎に被計測点を統合する処理であるダウンサンプリングを行ってもよい。なお、ダウンサンプリングは、誤検出データの除去の前に実行されてもよい。また、マーカ検出部15は、後述するように、点群データが表す各被計測点の法線を算出し、法線の向きに基づいて、各被計測点が、岸壁の上面の被計測点(「上面点」とも呼ぶ。)、岸壁の側面の被計測点(「側面点」とも呼ぶ。)、又は岸壁ではない被計測点(「非壁面点」とも呼ぶ。)のいずれであるかを分類(ラベル付け)する。
次に、マーカ検出部15は、反射強度値が閾値以上となる被計測点(「高反射強度点」とも呼ぶ。)を抽出する処理である高反射強度点抽出処理及び抽出した高反射強度点のクラスタをマーカ点の候補となるクラスタ(「マーカ候補クラスタ」とも呼ぶ。)として生成する処理であるクラスタリング処理を実行する(ステップS2)。そして、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの各々の被計測点の点数と、マーカ候補クラスタをマーカとみなした場合のマーカサイズと、マーカ候補クラスタと岸壁の側面(エッジ)との距離(「クラスタ側面距離」とも呼ぶ。)と、に基づき、マーカに対応しないマーカ候補クラスタを除外する処理である点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理を実行する(ステップS3)。次に、マーカ検出部15は、残ったマーカ候補クラスタ間の距離と、メモリ12に記憶されたマーカ間距離とに基づき、第1マーカ4A及び第2マーカ4Bを表すマーカ候補クラスタの組(ペア)を最終的に選出する処理であるマーカ間距離候補選出処理を実行する(ステップS4)。マーカ間距離候補選出処理は、3個以上のマーカ候補クラスタが存在する場合に実行される。そして、マーカ検出部15は、マーカ間距離候補選出処理で選出されたマーカ候補クラスタに属する被計測点の点群をマーカ点の点群(マーカ点群)として出力する(ステップS5)。
なお、点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理では、マーカ検出部15は、点数又はマーカサイズのいずれか一方のみを用いて処理を行ってもよい。一方、点数及びマーカサイズの両方の条件を用いることで、点数の条件を満たすがサイズが小さいマーカ候補クラスタやサイズの条件を満たすが点数が少なすぎるマーカ候補クラスタなどを除外でき、網羅的なマーカ検出処理が可能となる。
ここで、接岸パラメータ算出部16の処理について補足説明する。図5(A)は、本実施例における接岸パラメータ算出部16による対岸距離の算出の概要を示す。図5(B)は、比較例における対岸距離の算出の概要を示す。
接岸パラメータ算出部16は、側面点に基づき、対象船舶から最近傍となる直線(「岸壁エッジ直線」とも呼ぶ。)を生成する。このとき、接岸パラメータ算出部16は、側面点のうち、第1マーカ4A及び第2マーカ4Bの間に存在する側面点(破線枠70参照)のみを用いて岸壁エッジ直線を算出する。そして、接岸パラメータ算出部16は、その直線への最短距離を対岸距離として算出する。また、接岸パラメータ算出部16は、対岸距離の時間微分によって接岸速度を算出し、岸壁エッジ直線に対する角度から船首向きを表す進入角度を算出する。これにより、接岸パラメータ算出部16は、岸壁が複雑な形状(図ではL字型)を有している場合でても的確に接岸パラメータを算出することができる。
一方、図5(B)に示すように、第1マーカ4A及び第2マーカ4Bの位置に基づき側面点の選定を行わない場合には、岸壁の形状に依存して岸壁エッジ直線が岸壁エッジに沿った直線とはならず、各種接岸パラメータも正確に求めることができないという問題がある。
次に、被計測点のラベル付けについて補足説明する。
マーカ検出部15は、ライダ3が取得した点群データが表す各被計測点に対する法線ベクトルを算出する。この場合、マーカ検出部15は、各被計測点について、対象の被計測点から一定距離以内に存在する被計測点の群により近似された面の法線ベクトルを算出する。そして、マーカ検出部15は、対象船舶の船体を基準とした座標系(「船舶座標系」とも呼ぶ。)における法線ベクトルの角度(法線角度)に基づき、各被計測点が側面点、上面点、非壁面点のいずれに該当するかの分類(ラベル付け)を行う。
図6(A)は、対象船舶の船体を基準とした船舶座標系の一例を示す。図6(A)に示すように、ここでは、対象船舶の正面(前進)方向を「X」座標、対象船舶の側面方向を「Y」座標、対象船舶の高さ方向を「Z」座標とする。そして、ライダ3が計測した、ライダ3を基準とした座標系の計測データは、図6(A)に示す船舶座標系に変換される。なお、移動体に設置されたライダを基準とした座標系の点群データを移動体の座標系に変換する処理については、例えば、国際公開WO2019/188745などに開示されている。
図6(B)は、ライダ3が計測した計測位置を表す被計測点及び被計測点に基づき算出した法線ベクトルを明示した岸壁の斜視図である。図6(B)では、被計測点を丸により示し、法線ベクトルを矢印により示している。ここでは、岸壁の上面及び側面の両方がライダ3により計測できた例が示されている。
図6(B)に示すように、マーカ検出部15は、岸壁の側面及び上面の被計測点に対する法線ベクトルを算出する。法線ベクトルは、対象とする平面や曲面に垂直なベクトルであるため、面として構成可能な複数の被計測点を用いて算出される。したがって、マーカ検出部15は、選択した注目点に対し、半径が所定長の円を設定し、その内部に存在する被計測点を用いて法線ベクトルを計算する。そして、マーカ検出部15は、船舶座標系におけるXY平面に対する法線の角度である法線角度に基づき各被計測点が上面点、側面点、非壁面点のいずれであるかのラベル付け(分類)を行う。この場合、マーカ検出部15は、法線角度が予め定められた上面閾値以上となる被計測点を上面点と分類し、法線角度が予め定められた側面閾値(上面閾値より低い閾値)未満となる被計測点を側面点と分類し、その他の被計測点を非壁面点と分類する。
(4)高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理
図7は、高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理の概要を示す斜視図である。マーカ検出部15は、高反射強度点抽出処理において、点群データが表す被計測点から所定閾値よりも反射強度値が高い点を、高反射強度点として抽出する。図7において、高反射強度点は塗りつぶしの丸により表され、高反射強度点ではない被計測点(低反射強度点)は白丸により表されている。なお、実施例では正方形の平板をマーカ4として想定するが、形状は限定しない。図7の例では、マーカ4(4A、4B)の他、歩行者5の洋服、障害物6、路面ペイント7の被計測点が高反射強度点と判定されている。
次に、マーカ検出部15は、クラスタリング処理において、空間的に近い被計測点同士をクラスタとするユークリッドクラスタリングを高反射強度点に対して行う。クラスタリングにより生成されたクラスタは、マーカ候補クラスタとなる。クラスタリング手法は、被計測点同士の距離に基づく任意の手法であってもよい。図7の例では、破線枠内に示されるように、第1マーカ4Aに対応するマーカ候補クラスタCm1、第2マーカ4Bに対応するマーカ候補クラスタCm2、歩行者5の洋服に対応するマーカ候補クラスタCm3、障害物6の洋服に対応するマーカ候補クラスタCm4、路面ペイント7に対応するマーカ候補クラスタCm5が形成される。
(5)点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理
まず、点数に基づきマーカ候補クラスタを除外する処理について説明する。
マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの各々に対し、点数が想定される所定範囲(「想定マーカ点数範囲」とも呼ぶ。)内に収まっているか判定し、想定マーカ点数範囲外となるマーカ候補クラスタを除外する。
ここで、ライダの場合、遠距離からでは計測した点群が疎になり、近距離からでは計測した点群が密になる測距特性を持つ。従って、マーカ検出部15は、想定マーカ点数範囲を、マーカ候補クラスタの計測距離に応じて設定する。
図8は、マーカ候補クラスタの計測距離に応じた想定マーカ点数範囲の設定例を示す。図8に示すように、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの計測距離が短いほど、想定マーカ点数範囲の上限及び下限を高い値に設定する。これにより、マーカ検出部15は、ライダ3の検出特性により計測距離によって取得できる点数が変わることを勘案し、想定マーカ点数範囲を適切に設定することができる。
図9(A)は、ライダ3とマーカ4とが近距離に存在する場合のマーカ点の分布を示し、図9(B)は、ライダ3とマーカ4とが遠距離に存在する場合のマーカ点の分布を示す。図9(A)及び図9(B)に示されるように、ライダ3とマーカ4との距離に応じて取得されるマーカ点の点数は変動するため、適切な想定マーカ点数範囲は距離に応じて適応的に設定する必要がある。
また、マーカ4に対するライダ3の角度(計測角度)によってもマーカ点の検出点数は上下する可能性がある。図9(C)は、ライダ3とマーカ4とが正対しているときのマーカ点の分布を示し、図9(D)は、マーカ4をライダ3が斜めから計測しているときのマーカ点の分布を示す。また、図9(D)に示す「θ」は、計測角度を表す。図9(C)及び図9(D)に示すように、計測距離が同じであっても、計測角度によって検出点数が異なり、正面だと最も多くなり、斜めから見ると少なくなる。
以上を勘案し、マーカ検出部15は、ライダ3とマーカ4とが正対している場合(即ち正面向きの場合でありθ=0度)のときを上限とし、斜め向き(例えばθ=60度)のときを下限とする想定マーカ点数範囲を設定する。
計測距離及び計測角度に応じた想定マーカ点数範囲の設定方法について具体的に説明する。図10(A)は、マーカ点を明示したマーカ4の正面図を示す。ここで、マーカ4の照射面を矩形と仮定し、その横幅を「W」、縦幅を「H」とする。また、ライダ3の縦方向の分解能を「φ」、横方向の分解能を「ψ」、被計測点の計測距離を「x」とする。この場合、縦の点間距離は「φx」、横の点間距離は「ψx」となり、1列当たりの点数は「H/φx」、1行当たりの点数は「Wcosθ/ψx」となる。よって、マーカ4のマーカ点の検出点数「f(x,θ)」は、以下の式(1)により表される。
Figure 2023135109000002
なお、「H/φx」、「Wcosθ/ψx」のそれぞれの小数点以下は切り上げで丸めるとよい。
また、計測角度θを0度とした場合を上限とし、計測角度θを60度とした場合を下限とした場合、想定マーカ点数範囲の上限「f(x)」は、以下の式(2)により表され、想定マーカ点数範囲の下限「f(x)」は、以下の式(3)により表される。
Figure 2023135109000003
図10は、f(x)及びf(x)に基づく想定マーカ点数範囲の設定例を示す。この例では、計測角度θを0度とした場合を上限とし、計測角度θを60度とした場合を下限として想定マーカ点数範囲を設定している。即ち、0~60度の範囲を計測時に想定される計測角度θの範囲とみなし、想定マーカ点数範囲を設定している。このようにすることで、マーカ検出部15は、計測距離及び計測角度の両方に基づいた想定マーカ点数範囲を的確に設定することができる。
ここで、マーカ4として平板マーカが用いられる代わりに立方体形状のマーカが用いられる場合について補足説明する。平板マーカは、ライダ3の計測角度によって検出点数が大きく上下してしまう。一方、立方体形状のマーカを用いることで計測角度によらず多くの点を取得できるようになり、検出性能の向上が期待できる。図11(A)は、計測角度θが0度のときの立方体マーカのマーカ点の分布を示し、図11(B)は、計測角度が45度のときの立方体マーカのマーカ点の分布を示す。ここで、立方体マーカの場合、1行当たりの点数の角度変化が異なる。具体的には、1行当たりの点数は以下のようになる。
Figure 2023135109000004
よって、立方体マーカのマーカ点の検出点数「f(x,θ)」は、以下の式(4)により表される。
Figure 2023135109000005
なお、点数に基づきマーカ候補クラスタを除外する処理を図7の例に適用した場合、路面ペイント7に対応するマーカ候補クラスタCm5の点数が想定マーカ点数範囲外となるため、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタCm5を除外する。
次に、マーカサイズに基づきマーカ候補クラスタを除外する処理について説明する。
マーカ検出部15は、空間に占める大きさであるマーカサイズが所定閾値を超えるマーカ候補クラスタを除外する。ここで、マーカ検出部15は、マーカサイズを船舶座標系の軸毎に計算する。そして、マーカ検出部15は、X、Y、Z軸に対して、それぞれ各軸方向の最大最小値の差によって求める3軸方向の長さのうち、1つでも所定閾値よりも長いマーカ候補クラスタを除外する。
図12は、マーカ候補クラスタCm4の被計測点を明示した障害物6の斜視図である。この場合、マーカ検出部15は、X軸方向の被計測点の最大座標値と最小座標値との差「Lx」と、Y軸方向の被計測点の最大座標値と最小座標値との差「Ly」と、Z軸方向の被計測点の最大座標値と最小座標値との差「Lz」とを算出する。そして、マーカ検出部15は、Lx、Ly、Lzのうち最大値(max{Lx,Ly,Lz})が所定閾値(マーカサイズ閾値)よりも長い場合、マーカ候補クラスタCm4を除外する。なお、図7に示す路面ペイント7に対応するマーカ候補クラスタCm5については、Lx又はLyがマーカサイズ閾値より長くなるため、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタCm5を除外する。
次に、クラスタ側面距離に基づきマーカ候補クラスタを除外する処理について説明する。
この処理では、マーカ4は岸壁側面から近い位置に配置されていることを前提とし、マーカ検出部15は、クラスタ側面距離が所定閾値より大きくなるマーカ候補クラスタを除外する。
ここで、クラスタ側面距離の算出方法について説明する。マーカ検出部15は、側面点と分類された点群の重心と、マーカ候補クラスタの重心とを結んだベクトルと、側面点の点群から算出した岸壁側面の法線ベクトルとの内積により、マーカ候補クラスタごとにクラスタ側面距離を算出する。
図13は、クラスタ側面距離「LSM」を明示したマーカ4及び岸壁の斜視図である。図13において、側面点と分類された点群の重心を「G(x,y,z)」、対象のマーカ候補クラスタの重心を「G(x,y,z)」、側面点と分類された点群から算出した岸壁側面の法線ベクトルを「n(n,n,n」、重心G及び重心Gを結んだベクトルを「GSM」とする。この場合、クラスタ側面距離「LSM」は、以下の式により算出される。
SM=|GSM・n|=|(G-G)・n|
そして、クラスタ側面距離LSMが所定閾値より大きくなる場合、対象のマーカ候補クラスタを除外する。
クラスタ側面距離に基づきマーカ候補クラスタを除外する処理において、障害物6に対応するマーカ候補クラスタCm4のクラスタ側面距離が所定閾値以上となるため、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタCm4を除外する。
(6)マーカ間距離候補選出処理
マーカ検出部15は、上述した処理後に残ったマーカ候補クラスタが3個以上存在する場合、マーカ候補クラスタ同士の距離(「候補間距離」とも呼ぶ。)がメモリ12に記憶したマーカ間距離に最も近い1組(ペア)のマーカ候補クラスタを、マーカ4(4A,4B)を表すマーカ点の点群であると判定する。
図14は、マーカ候補クラスタCm1~Cm3から1組のマーカ候補クラスタを選出する処理の概要を示している。図14の例において、「G」はマーカ候補クラスタCm2の重心、「G」はマーカ候補クラスタCm3の重心、「G」はマーカ候補クラスタCm1の重心を表す。この場合、マーカ候補クラスタCm2,Cm3間の候補間距離「LM12」、マーカ候補クラスタCm3,Cm1間の候補間距離「LM23」、マーカ候補クラスタCm1,Cm2間の候補間距離「LM31」は、以下のようになる。
LM12=|G-G
LM23=|G-G
LM31=|G-G
そして、候補間距離「LM31」がメモリ12に記憶した既定のマーカ間距離に最も近いことから、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタCm1、Cm2の組を、マーカ4(4A,4B)を表すマーカ点の点群として最終的に選出する。
(7)詳細処理フロー
次に、図3のフローチャートにおいて説明した各処理の詳細フローについて説明する。
図15は、図4のステップS2で実行される高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理のフローチャートの一例である。
まず、マーカ検出部15は、高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理において用いるラベル付き点群を取得する(ステップS11)。ここで、ラベル付き点群は、被計測点の各々に対して分類結果(例えば、上面点、側面点、又は非壁面点)を示すラベルが付された点群データである。そして、マーカ検出部15は、以下に述べるステップS12~S13の処理ループを実行する。この場合、マーカ検出部15は、取得したラベル付き点群の全被計測点を順に注目点として選択し、注目点として選択する被計測点がなくなるまで、処理ループを繰り返し実行する。
まず、マーカ検出部15は、注目点の反射強度値が所定閾値未満であるか否か判定する(ステップS12)。そして、注目点の反射強度値が所定閾値未満である場合(ステップS12;Yes)、マーカ検出部15は、注目点をマーカ点の候補となる高反射強度点とみなす(ステップS13)。一方、注目点の反射強度値が所定閾値以上である場合(ステップS12;No)、マーカ検出部15は、ステップS13の処理を実行しない。
そして、マーカ検出部15は、上述の処理ループの終了後、ユークリッドクラスタリングによって高反射強度点をクラスタごとに分割する(ステップS14)。そして、マーカ検出部15は、分割した各クラスタをマーカ候補クラスタとみなし、マーカ候補クラスタの群を出力する(ステップS15)。
図16は、図3のステップS3で実行される点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理のフローチャートの一例である。
まず、マーカ検出部15は、高反射強度点抽出処理及びクラスタリング処理の処理結果であるマーカ候補クラスタの群を、本処理に用いる入力として取得する(ステップS21)。次に、マーカ検出部15は、ステップS22~S29の処理ループを実行する。この場合、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタを順に注目クラスタとして選択し、注目クラスタとして選択するマーカ候補クラスタがなくなるまで、処理ループを繰り返し実行する。
まず、マーカ検出部15は、注目クラスタの計測距離(例えばクラスタ内の点群の計測距離の平均等の代表値)を計算する(ステップS22)。次に、マーカ検出部15は、ステップS22で求めた計測距離に基づき、点数閾値の上限fと下限fを計算する(ステップS23)。そして、マーカ検出部15は、注目クラスタの点数が下限fより多く、かつ上限f未満であるか否か判定する(ステップS24)。そして、注目クラスタの点数が下限fより多く、かつ上限f未満である場合(ステップS24;Yes)、注目クラスタのXYZの3軸方向のマーカサイズLx、Ly、Lzを計算する(ステップS26)。そして、マーカ検出部15は、マーカサイズLx、Ly、Lzの最大が所定閾値未満であると判定した場合(ステップS27;Yes)、岸壁側面とマーカとの距離に相当するクラスタ側面距離LSMを計算する(ステップS28)。そして、マーカ検出部15は、クラスタ側面距離LSMが所定閾値未満であると判定した場合(ステップS29;Yes)、注目クラスタはマーカ候補クラスタとして残すべきであると判定する。
一方、マーカ検出部15は、注目クラスタの点数が下限f以下、若しくは、上限f以上であると判定した場合(ステップS24;No)、又は、マーカサイズLx、Ly、Lzの最大が所定閾値以上であると判定した場合(ステップS27;No)、又は、クラスタ側面距離LSMが所定閾値以上であると判定した場合(ステップS29;No)、注目クラスタをマーカ候補クラスタから除外する(ステップS25)。
そして、マーカ検出部15は、上述の処理ループの終了後、点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理の処理結果として、残ったマーカ候補クラスタの群を出力する(ステップS30)。
図17は、図3のステップS4で実行されるマーカ間距離候補選出処理のフローチャートの一例である。
まず、マーカ検出部15は、点数・マーカサイズ・クラスタ側面距離候補除去処理の処理結果であるマーカ候補クラスタの群を、本処理に用いる入力として取得する(ステップS31)。
次に、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの数Nを算出する(ステップS32)。そして、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの数Nが3以上であると判定した場合(ステップS32;Yes)、ステップS34~ステップS36の処理を行う。一方、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタの数Nが3未満であると判定した場合(ステップS32;No)、全てのマーカ候補クラスタを最終的なマーカ点の点群として定める(ステップS38)。
Nが3以上である場合、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタ毎に点群の重心位置を計算する(ステップS34)。そして、マーカ検出部15は、マーカ候補クラスタのペアの全組み合わせにおけるマーカ候補クラスタ間の距離である候補間距離を計算する(ステップS35)。そして、マーカ検出部15は、計算した候補間距離のうち既定値であるマーカ間距離に最も近い候補間距離に対応するマーカ候補クラスタのペアを最終的なマーカ点の点群として定める(ステップS36)。
そして、マーカ検出部15は、ステップS36又はステップS38で定めたマーカ点群を出力する(ステップS37)。
(8)岸壁検出信頼度の算出
接岸パラメータ算出部16は、マーカ検出部15によるマーカ検出結果の信頼度(マーカ検出信頼度)を、第1マーカ4A及び第2マーカ4Bのそれぞれに対して算出してもよい。
図18は、マーカ検出信頼度の算出例を示すテーブルである。ここで、「検出/未検出」に関する係数「m」は、マーカが検出されたか否かに応じた値となり、「マーカ点数」に関する係数「m」は、マーカ点数に関する信頼度を表し、検出されたマーカ点数が基準値に近いほど高く、閾値に近いほど低くなる。「マーカ高さ」に関する係数「m」は、マーカ高さが既定値(マーカ設置後に実測)にどれほど近いかを表す。「マーカ間距離」に関する係数「m」は、最終選定したマーカ候補クラスタのペア間の(重心位置の)距離が既定のマーカ間距離にどれほど近いかを表す。そして、第1マーカ4Aのマーカ検出信頼度「m」と第2マーカ4Bのマーカ検出信頼度「m」は、上述した各係数の重み付け平均によって夫々算出される。この場合に使用される各重み係数「w」~「w」は例えば予めメモリ12等に記憶されている。
(9)適用例
次に、適用例(第1適用例及び第2適用例)について説明する。
図19(A)及び図19(B)は、第1適用例の概要を示す。第1適用例は、移動車両の駐車ポイントの指示に関する。この場合、情報処理装置1及びライダ3は自動運転車両等に搭載され、道路上や駐車場のマーカを検知し、距離(あるいはマーカに対する位置)、接近速度、及び角度を求め、これらを駐車制御に利用する。この場合、図19(A)に示すように、縁石等を計測した点群データを利用するパターンであってもよく、図19(B)に示すように、マーカ同士を結んだ直線に対して各計算を行うパターンであってもよい。
図20は、第2適用例の概要を示す。第2適用例は、クレーンやマニピュレータの作業エリア教示に関する。作業用ロボット等が障害物に衝突することなどの危険を回避するために、マーカ設置区間に動作範囲を制限させるような応用例も考えられる。3つ以上のマーカを用い、さらにそれらを区別することができれば、矩形などの閉鎖エリアにおいてそれぞれの面までの距離を算出することなども可能となる。
以上説明したように、情報処理装置1のコントローラ13は、主に、取得手段と、クラスタ生成手段と、マーカ検出手段とを有する。取得手段は、計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得する。クラスタ生成手段は、複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成する。マーカ検出手段は、クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジとクラスタとの相対位置に基づき、マーカを表すクラスタを検出する。この態様により、コントローラ13は、計測データに基づき、マーカを表すクラスタを好適に検出することができる。
なお、上述した実施例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(Non-Trasitory Computer Readable Medium)を用いて格納され、コンピュータであるコントローラ等に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体(Tangible Storage Medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記憶媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記憶媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。
以上、実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
1 情報処理装置
2 センサ群
3 ライダ

Claims (11)

  1. 計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得する取得手段と、
    前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成するクラスタ生成手段と、
    前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出するマーカ検出手段と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記マーカは、反射性物体であり、
    前記計測データには、前記計測装置が出射した光の反射強度値が含まれ、
    前記クラスタ生成手段は、前記反射強度値が閾値以上となる前記被計測点である高反射強度点を対象とした前記クラスタを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記マーカ検出手段は、前記クラスタのうち、前記被計測点の点数が所定範囲外となるクラスタを、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記マーカ検出手段は、前記所定範囲を、前記クラスタと前記計測装置との距離に基づき設定する、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記マーカ検出手段は、前記計測装置と前記クラスタとの想定される角度に基づく前記所定範囲を設定する、請求項3または4に記載の情報処理装置。
  6. 前記マーカ検出手段は、前記クラスタのサイズに基づき、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する前記クラスタを決定する、請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記マーカ検出手段は、前記エッジとの距離が所定距離以上となるクラスタを、前記マーカを表すクラスタの候補から除外する、請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記マーカ検出手段は、前記マーカ間の実測距離と、前記クラスタ間の距離とに基づき、前記マーカを表す前記クラスタの組を選出する、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. コンピュータが実行する制御方法であって、
    計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、
    前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、
    前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する、
    制御方法。
  10. 計測装置が計測した物体の複数の被計測点を表すデータの集合である計測データを取得し、
    前記複数の被計測点をクラスタリングにより分割した1又は複数のクラスタを生成し、
    前記クラスタ間の相対位置、又は、マーカの設置領域のエッジと前記クラスタとの相対位置に基づき、前記マーカを表す前記クラスタを検出する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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