JP2023127122A - 浮体式洋上風力発電機 - Google Patents
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Abstract
Description
また洋上風力発電機建設時には、発電機、増速機、制御装置等を搭載したナセルを洋上にてタワー先端部に設置する作業や、ハブに対してブレードを取付ける作業を海面上高度50m以上の高所にて行う必要があり、大型の重機を備えた専用の作業船が必要となる。この点も建設コストアップにつながると考えられる。
一方特許文献3の中で述べられている、回転機構を備えた係留ポイントが海中であることから、定期的な係留ポイントの点検、メンテナンス等を海中で行う必要がるため、特殊技術者による作業が必要となるものと推定される。
本発明が対象とする風力発電機は、水平方向の回転軸に対して直角方向に複数のブレードを設置することにより風車体が構成された、一般に受風面が垂直の水平軸多翌式と呼ばれている風力発電機である。この型式の風力発電機は、受風面が風に向かいブレードに風が当たって発生する風車体の回転力を、発電機の駆動軸に伝えて電気を発生させる。
本発明の実施例1による風車体の回転軸は、海面上の台座上に設置した複数のサポートによって水平方向に保持される。この回転軸は両端部に軸受けを取付けた構造、若しくは中空構造の回転軸の中に軸受けの役割を担う両端固定軸を通し、固定軸に保持された状態で中空構造の回転軸が回転する構成のいずれかとする。
以上述べた風車体を海面上に保持するため、海面上に浮かせた主フロートの中央部に、垂直上向きに支柱を取り付け、支柱の上端部で前記台座の下面を固定する。また主フロート下方の水中に、海面上での主フロートの波浪による揺動を復元させるためのウエイトを取付ける。以上の構成により、前記風車体は主フロートによって海面上に浮かび保持された状態となる。
以上述べた、一対のフック、補助ロープ、補助フロート、係留ロープ、アンカーの組合せを、以降係留索体と記載する。従って、係留索体の補助フロートは海面上に浮かび、補助ロープは海面上、係留ロープとアンカーは、海中に没した位置に設置される。
更に前記回転リングは前記支柱に対して回転可能な状態で取り付けられていることから、風車体の受風面は海面上で水平方向に360度回転可能な状態で一定の位置に保持される。従って前記主フロートを円筒形等にすれば、海面上に浮かんでいる主フロートが回転する際の抵抗力が小さくなると考えられる。
一方前記主フロートを円筒形状にすることにより、(0016)で述べた通り、海面上に浮かんだ主フロート回転時の抵抗力を小さくすることが出来る。同時に円筒形状であれば、海面近くの潮流による影響も少ないと考えられるので、従来のタワーの頂上にナセルを搭載する構成では実現できなかった、自然の風力による受風面の回頭制御(ヨー制御)が実現可能であると考えられる。
これより、実施例1および実施例2による浮体式洋上風力発電機は海面上の一定の位置に係留され、合わせて風車体の受風面が風に向かう性質(風向き追従性)があることから、自然の風力により回頭し、発電効率が向上する効果が期待できる。
同時に実施例3の様に、反対方向に推進力を有する複数のスクリューをフロートに取付けることにより、電力供給先の系統にて停電等が発生し系統に対する負荷遮断が必要となった時、複数の反対向きのスクリューを同時に動かすことにより、風力発電機で生じる余剰エネルギーを放出させることが可能となり、無負荷状態による発電機の回転速度過大(空回り)を防止する効果が期待できる。これにより、従来の風力発電機で必要であった駆動軸のブレーキ装置を無くすことも可能である。
更に電力供給先の系統内で停電等が発生し、電力系統への発電機の負荷遮断が必要となった際に、前記車輪を円筒形フレームから離す方向に移動させ、車輪と円筒形フレーム外面との接触を無くすことで、発電機の回転数過大(空回り)を防ぐことが出来るので、発電機の損傷を防止することが可能となる。
以下にその内容を説明する。
本発明の実施例1による風車体において回転軸3は、海面上の台座1上に設置した複数のサポート2の先端部に取り付けられた軸受け4により水平方向に保持される。風を受けるための複数のブレード6は、ハブ5を介して回転軸3に対し直角方向に放射状に固定されており、ブレード6に風が当たることにより発生する回転力を、ナセル7内に取付けた発電機8の駆動軸に伝えて電気を発生させる。以上の組合せによって風車体9を形成する。
次に図2、図3により回転軸3および軸受け部周辺の構造を説明する。図2および図3は図1のA-A断面を示しており、図2は回転軸3に無垢丸棒を用い、無垢丸棒の両端部に軸受け4を取付けた構造である。或いは、図3に示す様な、固定軸10を中空構造の回転軸11の中に通し、固定軸10に保持された状態で固定軸10の周りを中空の回転軸11が回転する構造も実施可能である。
なお、図2では回転軸の出力は直接発電機、または増速機に伝えられ、図3では回転軸の出力はギア12を介して発電機に伝えられる。
更に、海面上に浮かせた主フロート13の中央部に、上向きに支柱14を取り付け、支柱14の上端部で前記台座1の下面を固定し保持する。また主フロート13下方の水中に、釣り棒15を介して主フロート13の海面上での傾きを復元させる目的のウエイト16を取付ける。以上の構成により、前記風車体9は主フロート13によって海面上に浮かび保持された状態となる。
以上述べた補助ロープ19、補助フロート20、係留ロープ21、アンカー22の組合せを、以降係留索体23と記載する。
更に回転リング17は支柱14に対して回転可能であることから、台座1を介して支柱14に取り付けられた風車体9は、海面上にて水平方向に360度回転可能な状態で一定の位置に保持される。
図5(1)、(2)、(3)は図1に示した実施例1の浮体式洋上風力発電機を横方向から見た図である。回転リング17に対して複数の補助ロープ19を締結する作業は、図5(1)に示す通り潮位が低い時に行うものとする。この設定作業により、風車体は主フロート13を中心として放射状に設定された係留索体23の中央付近に保持される。(0043項参照)
図5(2)は、(1)よりも潮位が上昇した状態を表している。潮位の上昇とともに主フロートは上方に移動しそれに伴って補助フロートも上方に移動するが、アンカー22に取り付けられた係留ロープ21の長さは一定なので、補助フロート20の一部が水没し、その結果補助ロープの19水平方向の引っ張り力は増す。回転リング17には複数の補助ロープ19が締結されているので、潮位が上昇した時でも補助ロープ同士の引っ張り力がバランスし、風車体9は係留索体23の中央付近の位置に留まる。図5(3)は更に潮位が上昇した状態を表しており、補助フロート20全体がほぼ水没した状態でも、回転リングにつながれた複数の補助ロープ19同士で引っ張り力がバランスするため、風車体9は係留索体23の中央付近の海面の位置に保持される。
但し主フロート13は風車体9やウエイト16を含めた構造物を浮かせる浮力を有することから、体積および質量が大きいため、主フロートに比べて体積が小さな補助フロートによる引っ張り力によって主フロートを移動させるためには、一定の時間が必要となると考えられる。従って浮体式洋上風力発電機が大型化し質量が増して大型化しても動きが緩慢となり、そのため実施例1の構成で係留された主フロートは、悪天候時でも一定の位置に安定し留まる傾向となることが期待できる。
更に図6(3)に表す通り、複数の補助ロープ19による回転リング18の外面に加わる力は主に水平方向の引っ張り力であり、上下方向に作用する力は小さいため、回転リングを取付けた支柱14の前後・左右の傾きを抑制する力は小さい。従って、支柱14が回転する際回転リングの摺動面の摩擦抵抗は小さく、支柱14が傾いた状態で水平方向に回転する場合でも、回転はスムーズとなる。
同時にウエイト16による主フロート13の海面上での姿勢復元効果によって、悪天候時も安定した係留状態を維持する効果が期待できる。
図7(1)の中で、支柱14はフロート13の中央部を貫通し上下方向に移動可能な状態とし、ストッパー25により上方に固定されているものとする。またアンカー22はケーソン方式のコンクリートブロック形態とし、海面上に浮かべての移動を想定している。
図7(2)では、先ず係留ロープ21を海中に投入し、同時に補助フロート20に対して補助ロープ19をつなげる。次に支柱14に取付けたストッパー25を外してウエイトを海中に沈め、所定の位置で主フロート13に対して支柱14を固定する。
次に図7(3)に示す様に、ケーソン方式のアンカーをクレーン船により海底の目標位置に沈め、更に補助フロート20につないだ補助ロープ19の反対側端部を回転リング17に仮締結する。合わせて仮サポートを利用してブレード6をハブ5に対して取付け、仮サポート24を取り外しながら、台座1およびサポート2を取り付けて、軸受けおよびナセル7を固定する。
なお、この作業は設置海域の潮位が最も低くなる時点に行うよう考慮が必要であり、合わせて補助ロープ19の引っ張り力は、補助フロート20が一部水没し、かつ風力発電機運転中に受風面が受ける風力を保持するために余裕がある力となる様、調整を行う必要がある。
図7(5)は、実施例1に示す風力発電機の設置が完了し、複数の補助ロープ19による引っ張り力がバランスした状態を示している。
以上図7に示す設置手順により、アンカーの設置や回転リングへの補助ロープ取付け、引っ張り力調整等の作業を海面上で行うことが可能であることから、設置作業の手間および設置費用の低減を図ることが可能になると考えられる。
図8は実施例1で説明した係留索体23の中の補助フロートを、係留索体23の引っ張り方向に複数取付けた構成を示す。補助ロープ19につながった方を補助フロートA(符合26)、係留ロープにつながった方を補助フロートB(符合27)とする。補助フロート同士は接続ロープ28によってつないだ構成とする。
図9(1)、(2)、(3)により実施例2における係留の原理を説明する。図9(1)は潮位が低い時に実施例2の洋上風力発電機を設定した状況を、横方向から見た図である。(0043)で説明した通り、複数の補助ロープ19を回転リングに向かって引き寄せる作業により、補助フロートB(符合27)は係留ロープに21よって下向きに引っ張られて海中に沈む。一方補助ロープ19につながった補助フロートA(符合26)は、接続ロープ28により外側に向かってほぼ水平方向に引っ張られるので、水中への沈まずに海面上に浮かんだ状態を維持する。この補助フロートAと補助フロートBとの位置関係が、潮位が上昇した図9(2)、および更に潮位が上昇最高潮位となる図9(3)でも維持される。この作用により、潮位差が大きな海域においても複数の補助ロープ19による引っ張り力はバランスするため、風車体9は一定の位置に留まり、安定した係留状態を維持することが可能である。
図10はフロート13の海中の側面に対し、推進装置30の前後方向にスクリュー29を取付けた複数の推進装置30を取付けた状態の鳥瞰図を示す。なお、フロート13に対する推進装置30の取付け角度は固定されているものとする。
図11(1)及び(2)は実施例3を上から見た図を示す。図11(1)は、フロート13が複数の係留索体23の中央部にて水平方向に回転可能に保持された状態を示しており、補助フロート13の側面に固定した推進装置30の片側のスクリュー29の推進力により、時計回りに回転する状況を示す。
図11(2)は、推進装置30のもう片方のスクリュー29の推進力により、反時計方向に回転する状況を示す。
以上の構成により、実施例3では風車体9の向きを任意に制御可能であり、風向きに応じて風車体9適切な方向に回転させることが出来るので、効率良く安定した発電を行うことが可能となる。
図12は実施例4の鳥瞰図であり、図13は回転リング17周辺の(E)部拡大図を示す。図13は、支柱14に対してブレーキディスク31を取付け、回転リング17に取付けたブレーキ装置32によりブレーキディスクに制動を加えて、支柱の回転方向の動きを一時的に停止させる構成を示している。
この構成により、洋上にて風速や風速が不安定に変化する状況下でも風車体の受風面の角度を一定に保持することが可能となり、安定した発電が可能となる。
図14は実施例5の鳥瞰図であり、実施例1~実施例4で述べた回転リング部に自在継手を付加した構成を示す。また図15は図14に示す自在継手回りのD-D断面図、およびE-E断面図を表している。
実施例5による自在継手の具体的構造は図15に示す通り、支柱14に対して水平方向に回転可能な摺動面を有するセンターリング33に対し、センターリング33の外側にピン34を介して外リングA(符合35)、および外リングAの更に外側に、ピン34を介して外リングB(符合36)を取付けた構成とする。更に外リングBの外面にフック18を取り付け、フック18に対し補助ロープ19を締結している。
この構成により図16に示すように、荒天時の波浪や強風による受風面への風圧によって、支柱14が前後・左右に大きく傾いた時でも、センターリング33は支柱14の水平方向の回転を拘束しないため、風車体9の安定した回頭制御が可能となる。
実施例6の浮体式洋上風力発電機は、風車体9に対し強度アップを目的として、ブレード6の途中、或いは先端部同士をブレード梁37でつないだ構造である。更にブレード先端部に取付けたブレード梁37を利用し、ブレード梁37の間に平板38を取付けることにより、更なる強度アップが期待できる。合わせて、台風等の強風時には、推進装置30を使って受風面を風に沿う方向に回頭することで、平板38が風を遮断し、強風のブレード6への直撃を回避出来るので、荒天時におけるブレードの損傷防止効果が期待できる。(0034項及び図26中の右下付図参照)
図18は実施例7の浮体式洋上風力発電機の鳥瞰図であり、実施例6に対して回転軸3の中心から外側に向かって放射状に同一半径のスポーク39を取り付け、スポーク39同士をスポーク梁40でつなぎ、更にスポーク39の外側に対してブレード6を取り付け、ブレード6の先端同士をブレード梁37でつないだ構成を示す。また実施例6と同様に、ブレード梁37とブレード梁37の間に平板38を取り付けることにより、更なる強度アップが可能となる。
実施例7の効果は図19(1)(2)に示す通り、図19(1)に示すブレード6を回転軸から風車体の先端までの全長に取付けた場合は、風車体に向かって吹く風の一部が受風面の空力抵抗によって外側に向かうのに対し、図19(2)に示す様に風車体の中央付近のブレードを無くすことにより、風車体に向かって吹く風の一部がブレードの無い部分を素通りするので、受風面の空力抵抗が減少し、結果として受風面が受ける風速が上がるので、発電効率が向上する効果が期待できる。
図20は実施例8の浮体式洋上風力発電機の鳥瞰図であり、ブレード6の先端同士を円筒形フレーム41でつなぎ、円筒形フレーム41の外表面に対し、発電機ユニット42の発電機駆動軸に取付けた車輪を接触させることにより駆動軸を回転させ、発電を行う構成を示す。
図21(1)は発電機ユニット42周辺の構成を示しており、台座1上に円筒形フレーム41に向かう方向に移動可能な発電機ベース43を取り付け、発電機ベース43上に発電機駆動軸45の先端部に車輪46を取り付けた発電機44を固定している。図21(2)に示す通り、発電機ユニットの車輪46を回転する円筒形フレーム41に接触させることにより、発電が行われる。車輪46の外径に対して、円筒形フレーム41の外径が大きいことから車輪46の回転数は増加し、発電機駆動軸は高速回転となるため、従来の風力発電機で必要であった増速機が不要となると考えられる。あるいは近年の風力発電機には、駆動軸の回転速度が小さくても増速機を必要としないタイプのものが実用化されているが、このタイプは一般に高速回転の発電機と比較し大型となると考えられるので、実施例8の構成により、発電機の小型化を図ることで、風力発電機建設費用、およびメンテナンス費用の低減効果が期待できる。
図22は実施例9の浮体式洋上風力発電機の鳥瞰図であり、支柱14の先端部に水平方向のアーム47を設置し、アーム47上の風上側に台座1を含む風車体9を取付け、更に前記アーム47の風下側に風を受けるための垂直翼48、および水平翼49を設置した構成を示す。この構成により、風速が低い場合でも垂直翼48が風になびくことで、自然の風力により風車体の受風面を風に向ける回頭が可能になると考えられる。
合わせて図23に示す様に、水平翼49に対して風によって上向きに力が作用する様迎え角を設定しておくことにより、強風時に風車体が風下側へ傾く力が水平翼49による上向き力によって相殺され、風車体の傾きを抑制する効果も期待できる。
浮体により海面上浮いて上方に突き出した計測用タワー50の上端部に設置した風向計51で風向きを計測し、その情報を風向きの信号52として無線信号で発信し、アンテナ53を設置した制御装置54が受信する。
同様に、計測用タワー50の上端部に設置した風速計55で風速を計測し、その情報を風速
信号56として無線信号で発信し、アンテナ53を設置した制御装置54が受信する。
更に図24の中で、地上の電力系統61で停電等運用上の異常が発生した場合、電力系統の停電信号62として通信ケーブルを経由し制御盤54が受信する構成を示している。
合わせて、船舶に係る技術や経験も活かせるので、この産業分野からの洋上風力発電への参画に道が開けると思われる。
2 サポート
3 回転軸
4 軸受け
5 ハブ
6 ブレード
7 ナセル
8 発電機
9 風車体
10 固定軸
11 中空の回転軸
12 ギア
13 主フロート
14 支柱
15 釣り棒
16 ウエイト
17 回転リング
18 フック
19 補助ロープ
20 補助フロート
21 係留ロープ
22 アンカー
23 係留索体
24 仮サポート
25 ストッパー
26 補助フロートA
27 補助フロートB
28 接続ロープ
29 スクリュー
30 推進装置
31 ブレーキディスク
32 ブレーキ装置
33 センターリング
34 ピン
35 外リングA
36 外リングB
37 ブレード梁
38 平板
39 スポーク
40 スポーク梁
41 円筒形フレーム
42 発電機ユニット
43 発電機ベース
44 発電機
45 発電機駆動軸
46 車輪
47 アーム
48 垂直翼
49 水平翼
50 計測用タワー
51 風向計
52 風向きの信号
53 受信アンテナ
54 制御盤
55 風速計
56 風速の信号
57 回転リングの角度計
58 回転リング角度の信号
59 風車体の回転数計
60 風車体の回転数の信号
61 電力系統
62 電力系統停電の信号
63 スクリューの駆動/停止信号
64 フローチャート上のフローの起点又は終点を表す図形
65 フローチャート上の信号情報のインプット
66 フローチャート上の信号データを用いた判断を表す図形
67 フローチャート上のスクリューの動作または停止を表す図形
一方特許文献2の中で述べられている、回転機構を備えた係留ポイントが海中であることから、定期的な係留ポイントの点検、メンテナンス等を海中で行う必要がるため、特殊技術者による作業が必要となるものと推定される。
図7(1)の中で、支柱14はフロート13の中央部を貫通し上下方向に移動可能な状態とし、ストッパー25により上方に固定されているものとする。またアンカー22はケーソン方式のコンクリートブロック形態とし、海面上に浮かべての移動を想定している。
一方特許文献2の中で述べられている、回転機構を備えた係留ポイントが海中であることから、定期的な係留ポイントの点検、メンテナンス等を海中で行う必要がるため、特殊技術者による作業が必要となるものと推定される。
図7(1)の中で、支柱14はフロート13の中央部を貫通し上下方向に移動可能な状態とし、ストッパー25により上方に固定されているものとする。またアンカー22はケーソン方式のコンクリートブロック形態とし、海面上に浮かべての移動を想定している。
Claims (10)
- 洋上に設置し、中心軸が水平の回転軸に対し、直角方向に放射状に取り付けた複数のブレードにより風車体を形成し、前記風車体に風が当たってブレードに力が生じることで発生する風車体の回転力を、発電機の駆動軸に伝えることにより発電する洋上風力発電機において、回転軸は水平方向に支持された無垢丸棒又は中空丸棒であり、前記回転軸に対し直角方向に放射状に複数のブレードを取り付けて風車体を形成し、かつ前記回転軸は海水面の上方に海水面から離れた位置にある台座上に設置したサポートに取り付けた軸受けにより支持されており、かつ前記台座は、前記風車体中心の下方を中心として、海水面に浮かべた主フロート、および前記主フロートの中央部に上方に向かって設置した、断面が円形の支柱の上端部に固定されて海水面の上方に保持された形態とし、かつ前記主フロート下部の海中に下端部にウエイトを取り付けた釣り棒を設置し、さらに前記支柱の断面形状に合致した摺動面を有し、前記支柱に嵌合して外周部が水平方向に回転可能な回転リングを取り付け、さらに海底面に前記主フロートを中心として放射状に設置した複数のアンカーに対して複数の係留ロープの片端部をつなぎ、前記係留ロープのもう一方の端部を海水面に浮かせた複数の補助フロートにつないだ形態とし、かつ前記補助フロートと前記回転リングの外面を複数の補助ロープでつないだ上で、前記複数の補助ロープをほぼ均一な張力で前記回転リングに向かって引き寄せて前記回転リングの外表面に結び付けることにより、前記主フロートは前記複数の補助フロートに周囲を囲まれた位置で海水面に浮かんだ状態となると同時に海水面で水平方向に時計回り、又は反時計回りに360度回転可能となり、前記風車体も海水面で水平方向に時計回り、又は反時計回りに360度回転可能となることを特徴とする、浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1に記載の係留ロープと請求項1に記載の補助ロープとの間にて、請求項1に記載の補助フロートを複数海水面に浮かべた上で、前記複数の補助フロートの中の一つを前記係留ロープにつなぎ、かつ前記複数の補助フロートの中の別の一つを前記補助ロープにつなぎ、更に前記複数の補助フロート同士を連結ロープによりつなげた形態とすることにより、潮位の差が大きな海域の海水面上においても使用可能であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の主フロートの外壁の水中部分に、前方向或いは後方向に推進力を発生させるスクリュー等を備えた複数の推進装置を、前記主フロートに対する取付け角度を固定して取付けることにより、前記スクリューの推進力で前記主フロートを海水面にて水平方向に時計回り、又は反時計回りに360度回転させることが可能となり、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の風車体を、海水面にて任意の向きに向けることが可能となることを特徴とする、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1~請求項3のいずれかに記載の支柱に対し、ブレーキ用ディスクを取付け、請求項1~請求項3のいずれかに記載の回転リング上に、前記ブレーキ用ディスクを挟むことにより前記ブレーキ用ディスクに対して制動を加えるブレーキ装置を取付けて、前記支柱の回転方向の動きを停止させることにより、請求項1~請求項3のいずれかに記載の風車体の水平方向の回転を停止させることが出来ることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1~請求項4のいずれかに記載の回転リングは、請求項1~請求項4のいずれかに記載の支柱を回転可能に保持しながら前記支柱の前後方向、又は左右方向の傾きを許容する自在継手を備えることにより、請求項1~請求項4のいずれかに記載の風車体が海面の波浪等により前後方向、又は左右方向に傾いても海水面にて水平方向に回転可能であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1~請求項5のいずれかに記載の複数のブレードに対し、請求項1~請求項5のいずれかに記載の回転軸の中心から同一半径の位置の前記ブレードの途中、又は前記ブレードの先端同士をブレード梁でつなぎ、若しくは前記ブレード梁でつないだ上で、前記ブレード梁と前記ブレード梁との間を平板つないで風車体を形成することを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請請求項1~請求項5のいずれかに記載の回転軸に対し、前記回転軸に対して直角方向に放射状に、前記回転軸の中心から同一半径の複数のスポークを設置し、前記スポークの先端同士をスポーク梁でつなぎ、さらに前記スポークの先端から外周方向に放射状に複数のブレードを設置し、前記ブレードの先端同士をブレード梁でつなぎ、若しくは前記ブレードの先端同士を前記ブレード梁でつないだ上で、前記ブレード梁と前記ブレード梁との間を平板つないで風車体を形成することを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1~請求項5のいずれかに記載のブレードの先端同士を、請求項1~請求項5のいずれかに記載の回転軸から前記ブレードの先端までの長さと同じ長さの半径でかつ外表面を有する円筒形のフレームでつないで風車体を形成し、更に請求項1~請求項5のいずれかに記載の台座上に前記円筒形のフレームに向かう方向に移動可能なテーブルを取り付け、前記テーブル上に先端部に車輪を取りつけた駆動軸を有する発電機を設置して発電機ユニットを形成した上で、前記テーブルを回転している前記円筒形のフレームに向かって移動させることにより、前記車輪が前記円筒形フレームの外表面と接触して回転し、前記発電機の駆動軸が回転することにより発電することを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項1~請求項8のいずれかに記載の支柱の上端に水平方向にアームを設置し、前記アームの風上側端部に請求項1~請求項8のいずれかに記載の風車体を設置し、かつ前記アームの風下側端部に垂直翼及び風に対して迎え角を有する水平翼を設置することにより、風力によって前記風車体が風に向かい、かつ風力による前記風車体の風下側への倒れを抑制することを特徴とする、請求項1~請求項8のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
- 請求項3~請求項9のいずれかに記載の浮体式風力発電機は、請求項3~請求項9のいずれかに記載のスクリューの動作・停止を制御する制御盤を備えているものとし、前記制御盤は前記浮体式洋上風力発電機の近傍に設置した風向計によって測定した風向きの信号と、前記浮体式洋上風力発電機の近傍に設置した風速計によって測定した風速の信号と、請求項3~請求項9のいずれかに記載の回転リングに対して取り付けた回転リング角度計の信号と、請求項3~請求項9のいずれかに記載の風車体に対して取り付けた風車体の回転数の信号と、地上の電力系統の運用状態の信号を受信し、それらの信号を用いて前記スクリューの動作・停止を制御することにより、前記風車体が運転環境下で適切な運転状態に維持できることを特徴とする、請求項3~請求項9のいずれかに記載の浮体式洋上風力発電機。
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