JP2023122707A - 車体構造部材及び車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維強化樹脂製複合材を用いた車体構造部材における衝突エネルギを吸収する特性を向上可能な車体構造部材を提供する。【解決手段】繊維強化樹脂複合材からなる車体構造部材は、衝突荷重の入力が想定される荷重入力面に、衝突荷重の入力時に脆性破壊して荷重入力面を所定の第1方向の両側の第1領域及び第2領域に区分する破断予定部を備え、衝突荷重の入力時に破断予定部を挟んで両側の第1領域及び第2領域に捩じりを生じるようにした。【選択図】図6

Description

本開示の技術は、繊維強化樹脂複合材を用いた自動車の車体構造部材に関する。
近年、乗用車等の自動車の車体の軽量化を目的として、炭素繊維強化樹脂(以下、CFRPと表記する)に代表される繊維強化樹脂を用いてセンターピラー等の車体の構造部材を製造することが検討されている。繊維強化樹脂製の構造部材は、高い剛性を有し、特に繊維の配向方向に作用する圧縮応力あるいは引張応力に対して高い強度を発揮する。繊維強化樹脂を用いて車体の構造部材を構成する場合であっても、衝突に対する剛性や、車両の他の構成部品との結合強度等を担保することが必要となる。
特開2013-193637号公報
しかしながら、繊維強化樹脂は、鉄等の金属製の部材と比較しても延性が極小さく、衝突荷重の入力時における衝突エネルギの吸収量が極めて少ない。
そこで、本開示の技術は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、繊維強化樹脂製複合材を用いた車体構造部材における衝突エネルギを吸収する特性を向上可能な車体構造部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示の技術のある観点によれば、繊維強化樹脂複合材からなる車体構造部材であって、衝突荷重の入力が想定される荷重入力面に、衝突荷重の入力時に脆性破壊して荷重入力面を所定の第1方向の両側の第1領域及び第2領域に区分する破断予定部を備え、衝突荷重の入力時に破断予定部を挟んで両側の第1領域及び第2領域に捩じりを生じるようにした車体構造部材が提供される。
以上説明したように本開示の技術によれば、繊維強化樹脂製複合材を用いた車体構造部材における衝突エネルギを吸収する特性を向上させることができる。
本実施形態に係る車体側部構造の全体構成を示す模式図である。 本実施形態に係る車体構造部材(センターピラー)を車体外側方向から見た外観図である。 図2に示したセンターピラーのI-I断面の矢視図である。 図2に示したセンターピラーの破断予定部の周辺を模式的に表した図である。 本実施形態に係る車体構造部材の作用を説明するための説明図である。 本実施形態に係る車体構造部材の捩じり変形構造の作用を示す説明図である。 本実施形態に係る捩じり変形構造の第1の変形例を示す説明図である。 本実施形態に係る捩じり変形構造の第2の変形例を示す説明図である。 図8に示したセンターピラーのII-II断面の矢視図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の技術の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.車体構造の概略>
まず、本実施形態に係る車体構造部材を備えた車体構造の概略を説明する。
図1は、車体側部構造1の外観を示す模式図である。図1に示す車体側部構造1は、車両の左側部の構造の一部を概略的に示している。なお、図1に示すように、本明細書において、車幅方向をX方向、車体前後方向(車長方向)をY方向、車高方向をZ方向と表記する場合がある。
車体側部構造1は、ルーフピラー5、リアピラー4、フロントピラー2、センターピラー3及びサイドシル6等により構成されている。ルーフピラー5は、車両の車室空間の上部に車長方向に沿って延在し、車両の屋根のサイド部分を形成する。サイドシル6は、車両の側部の下部に車長方向に沿って延在する。フロントピラー2は、下端がサイドシル6の前端に接続され、上端がルーフピラー5の前端に接続されている。フロントピラー2は、車両の車室空間を構成する前部を形成し、フロントガラスのサイドを支持するように配置される。リアピラー4は、下端がサイドシル6の後端に接続され、上端がルーフピラー5の後端に接続される。センターピラー3は、下端がサイドシル6の車長方向中央部に接続され、上端がルーフピラー5の車長方向中央部に接続される。
サイドシル6、ルーフピラー5、フロントピラー2及びセンターピラー3の間には、フロントドア用の開口部が形成されている。また、サイドシル6、ルーフピラー5、リアピラー4及びセンターピラー3の間には、リアドア用の開口部が形成されている。車体側部構造1を構成する各部材は、それぞれ複数の部材から構成されてもよい。例えば、各部材は、車幅方向の外側のアウタパネルと、車幅方向の内側のインナパネルとが接合されて構成されていてもよい。
かかる車体側部構造1において、センターピラー3は、本実施形態における車体構造部材に相当する。センターピラー3は、車高方向に沿う長手方向を有し、略筒状に形成されている。センターピラー3は、上端に設けられたルーフピラー接続部16と、下端に設けられたサイドシル接続部14と、ルーフピラー接続部16とサイドシル接続部14との間に位置するピラー本体部12とを有する。本実施形態において、センターピラー3は、炭素繊維強化樹脂を用いて成形されている。
<2.センターピラー(車体構造部材)>
続いて、本実施形態に係るセンターピラー3の構成を詳細に説明する。
(2-1.基本構成)
図2~図3は、本実施形態のセンターピラー3の基本構成例を説明するための説明図である。図2~図3に示したセンターピラー3は、図1に示した車体側部構造1のセンターピラー3を簡略化して示したものである。図2は、センターピラー3を車体外側方向から見た外観図を示す。図3は、図2に示したセンターピラー3のI-I断面の矢視図を示す。
本実施形態の例によるセンターピラー3は、車体内側に位置するインナ部材21と、車体外側に位置するアウタ部材31と、インナ部材21とアウタ部材31との間に位置する筒状体41とを備えている。インナ部材21、アウタ部材31及び筒状体41は、それぞれCFRPにより形成されている。
インナ部材21及びアウタ部材31は、それぞれ上端にルーフピラー接続部16を構成する部分を有し、下端にサイドシル接続部14を構成する部分を有する。また、インナ部材21は、ピラー本体部12を構成する中間部の車長方向両側にフランジ部21a,21bを有する。また、アウタ部材31は、ピラー本体部12を構成する中間部の車長方向両側にフランジ部31a,31bを有する。筒状体41は、中空筒状に成形され、ピラー本体部12の形状に対応する立体形状を有する。
ピラー本体部12は、軸方向が車高方向に沿って延びる略筒状を成している。ピラー本体部12は、筒状体41をインナ部材21及びアウタ部材31で挟み込み、インナ部材21及びアウタ部材31の内面をそれぞれ筒状体41の外面に接合するとともに、インナ部材21のフランジ部21a,21bとアウタ部材31のフランジ部31a,31bとを接合した筒状閉断面の成形体として構成されている(図3を参照)。インナ部材21及びアウタ部材31と筒状体41との接合、及び、インナ部材21のフランジ部21a,21bとアウタ部材31のフランジ部31a,31bとの接合は、例えば接着剤を用いて行われる。互いに接合されたフランジ部21a,21b,31a,31bは、例えばフロントドア及びリアドアの戸当たりとして用いられ得る。
筒状体41は、炭素繊維に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含浸させた繊維強化樹脂を用いて形成されている。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合合成樹脂)、ポリスチレン樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル-スチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、又はポリイミド樹脂等が例示される。
マトリックス樹脂としては、これらの熱可塑性樹脂のうちの1種類、あるいは2種類以上の混合物が使用され得る。あるいは、マトリックス樹脂は、これらの熱可塑性樹脂の共重合体であってもよい。熱可塑性樹脂が混合物である場合には、さらに相溶化剤が併用されてもよい。さらに、熱可塑性樹脂には、難燃剤として臭素系難燃剤、シリコン系難燃剤、赤燐などが加えられてもよい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等が例示される。マトリックス樹脂としては、これらの熱硬化性樹脂のうちの1種類、あるいは2種類以上の混合物が使用され得る。これらの熱硬化性樹脂が用いられる場合、熱硬化性樹脂に、適宜の硬化剤や反応促進剤が加えられてもよい。
炭素繊維は、軸方向に配向する繊維と、軸方向に対して交差する方向に配向する繊維とを適宜の割合で含んでいてよい。軸方向に配向する繊維の量により、側面衝突の衝突荷重の入力時に発生する引張応力が調節される。軸方向に対して交差する方向に配向する繊維の量により、側面衝突の衝突荷重に対する剛性が調節され、衝突エネルギの吸収量が調節される。筒状体41が筒状閉断面の成形体であることにより、軸方向(車長方向)に繊維の連続性を保持できるだけでなく、軸回りの周方向にも繊維の連続性を保持することができ、側面衝突の衝突荷重に対する剛性を高めることができる。
なお、筒状体41は、レイアップ法によりCFRPのシート(プリプレグ)を積層した積層体であってもよく、ワインディング法により炭素繊維を巻き付けるとともにマトリックス樹脂とともに硬化させた構造体であってもよい。また、筒状体41は、中空の管状の部材であってもよく、内部に樹脂その他の適宜の材料が充填された中実の部材であってもよい。また、筒状体41は、連続繊維以外にも短繊維を含んでいてもよく、強化繊維として炭素繊維以外の他の繊維を含んでいてもよい。
インナ部材21及びアウタ部材31は、それぞれ筒状体41と同様に炭素繊維に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含侵させた繊維強化樹脂を用いて形成されている。炭素繊維は、軸方向に配向する繊維と、軸方向に対して交差する方向に配向する繊維とを適宜の割合で含んでいてよい。ただし、炭素繊維の配向方向は、一方向に揃っていてもよく、異なっていてもよい。また、インナ部材21及びアウタ部材31についても、連続繊維以外にも短繊維を含んでいてもよく、強化繊維として炭素繊維以外の他の繊維を含んでいてもよい。
図3に示すように、本実施形態のセンターピラー3のインナ部材21及びアウタ部材31は、断面ハット状に成形され、車長方向両端のフランジ部21a,21b,31a,31bの間の凹部領域に筒状体41が配置される。少なくともインナ部材21及びアウタ部材31それぞれの凹部領域の底面が、筒状体41の外面に対して接合されている。
なお、センターピラー3は、インナ部材21、アウタ部材31及び筒状体41により構成される例に限定されるものではなく、一つの筒状体により構成されていてもよく、さらに別の部材を含んでいてもよい。また、センターピラー3は、フランジ部21a,21b,31a,31bを備えていなくてもよい。
(2-2.捩じり変形構造)
続いて、側面衝突の衝突荷重の入力時においてセンターピラー3が捩じりを生じるようにした構造(以下「捩じり変形構造」ともいう)について詳細に説明する。
図2に示すように、センターピラー3は、衝突荷重の入力が想定される荷重入力面となるアウタ部材31側の面に、衝突荷重の入力時に脆性破壊して荷重入力面を所定の第1方向の両側の第1領域及び第2領域に区分する破断予定部35を備えている。具体的に、センターピラー3は、側面衝突の衝突荷重の入力時に、アウタ部材31側の面(荷重入力面)を、車高方向(Z方向)上側の第1領域37及び車高方向下側の第2領域39に区分する破断予定部35を備えている。荷重入力面とは、アウタ部材31の外表面を意味するものではなく、センターピラー3のうちの車体外側に位置するアウタ部材31及び筒状体41の構成部分を意味する。
破断予定部35は、例えば乗用車のバンパの高さを基準として、側面衝突の衝突荷重が入力される高さの近傍に設けられる。破断予定部35は、一部又は全部の強化繊維が第1領域37と第2領域39とで不連続とされることにより形成されている。より具体的に、アウタ部材31及び筒状体41は、それぞれ連続繊維を含んで構成されるが、連続繊維の一部又は全部が破断予定部35において第1領域37と第2領域39とで不連続となっている。これにより、破断予定部35が脆弱な部分となって、側面衝突の衝突荷重の入力時に破断予定部35を脆性破壊させることができる。したがって、第1領域37に作用する応力及び第2領域39に作用する応力が互いに伝達されにくくなり、第1領域37及び第2領域39が互いに異なる方向へ変形可能になっている。
ただし、繊維強化樹脂製の構造部材は、連続繊維の配向方向に作用する圧縮応力あるいは引張応力に対して高い強度を発揮することから、センターピラー3の強度が所定程度担保されるように、一部の連続繊維を第1領域37及び第2領域39に亘って配置し、他の連続繊維を第1領域37と第2領域39とで不連続とすることが好ましい。センターピラー3の衝突荷重の荷重入力面の一部の連続繊維を不連続とするには、例えばアウタ部材31又は筒状体41の少なくともいずれかを成形する際に、一部のCFRPのシートを破断予定部35に相当する部分で区分して積層すればよいが、連続繊維を不連続とする方法は特に限定されるものではない。
また、本実施形態に係るセンターピラー3では、第1領域37及び第2領域39はそれぞれ、含まれる繊維のうち、車高方向(第1方向)に相当するセンターピラー3の軸方向に対して所定角度傾斜した第2方向に配向した連続繊維の割合が最も多くなるように構成されている。
図4は、図2に示したセンターピラー3の破断予定部35の周辺を模式的に表した図を示す。図4に示すように、第1領域37及び第2領域39は、それぞれ車高方向(Z方向)に対して所定角度θ傾斜した第2方向D1,D2に配向した連続繊維の割合が最も多くなるように構成されている。第1領域37の連続繊維の第2方向D1と、第2領域39の連続繊維の第2方向D2とは、センターピラー3の軸方向に対して同一方向に傾斜している。第1領域37及び第2領域39に含まれる連続繊維のうち、それぞれ車高方向に対して所定角度θ傾斜した連続繊維が支配的であることにより、側面衝突の衝突荷重の入力時において、破断予定部35を挟んだ両側の第1領域37及び第2領域39に捩じり変形を生じさせることができる。具体的には、図5に示すように、側面衝突時に入力される衝突荷重を利用して、荷重入力面に、第1領域37及び第2領域39それぞれに互いに逆向きの車長方向のせん断応力F1,F2を発生させ、センターピラー3に捩じり変形を生じさせることができる。
「所定角度θ傾斜した第2方向D1,D2に配向した連続繊維の割合が最も多い」とは、第1領域37及び第2領域39をそれぞれ構成する連続繊維のうち、センターピラー3の軸方向に対して同じ方向に傾斜して配向する連続繊維の割合が最も多い状態を意味する。つまり、センターピラー3の軸方向に対して同じ方向に傾斜して配向する連続繊維であれば、すべて平行に配向していなくてもよく、傾斜角度が異なっていてもよい。これにより、衝突荷重の入力時に、第1領域37及び第2領域39にそれぞれ同程度の捩じり変形を生じさせることができる。
この場合の所定角度θは、40~50度の範囲内とすることが好ましい。つまり、含有割合が最も多い連続繊維の配向方向が、センターピラー3の軸方向に対して45度前後であることにより、衝突荷重の入力時に捩じり変形を生じさせる確実性を高めることができる。なお、含有割合が最も多い連続繊維の配向方向の傾斜の向きは、図4に示した傾斜の向きとは反対の向きであってもよい。この場合、生じる捩じりの向きが逆向きとなる。
図6は、センターピラー3の捩じり変形構造の作用を示す説明図である。
センターピラー3の荷重入力面の破断予定部35近傍に対して側面衝突の衝突荷重Fcが入力されると、破断予定部35を中心にセンターピラー3が屈曲することで第1領域37及び第2領域39ともに破断予定部35へ向かう方向の圧縮応力が生じる。同時に、第1領域37及び第2領域39のそれぞれに含まれる連続繊維の傾きにより発生するせん断応力によって、破断予定部35を挟んで両側の第1領域37及び第2領域39に捩じり変形が生じる。これにより、破断予定部35が破断する。
破断予定部35が破断した破断部36では連続繊維の連続性が小さいことから、第1領域37と第2領域39とは破断部36で交差する。具体的には、破断部36において、センターピラー3の第1領域37の外面は車長方向後方側に向かって捩じりを生じ、第2領域39の外面は車長方向の前方側に向かって捩じりを生じるため、第1領域37の端部と第2領域39の端部とは破断部36において交差する状態となる。
そして、さらに衝突荷重の入力が続くと、第1領域37と第2領域39とが破断部36において食い込みながら圧壊が進展する。したがって、センターピラー3の荷重入力面は、破断と圧壊によって衝突エネルギを吸収することができる。
荷重入力面に衝突荷重が入力されたときに捩じり変形を生じる構成となっていない場合には、破断あるいは座屈破断のみにより衝突エネルギが吸収されるのみであるため、本実施形態に係るセンターピラー3の構成によれば、衝突エネルギを吸収する特性を向上させることができる。
<3.他の構成例>
衝突荷重の入力時に捩じり変形を生じさせる構成は、上記実施形態の例に限られるものではなく、種々の変形が可能である。以下、捩じり変形構造の変形例の幾つかを説明する。
(3-1.第1の変形例)
図7は、捩じり変形構造の第1の変形例を示す説明図である。図7は、上記実施形態の図4に相当する図であり、車体外側から見たセンターピラー3の破断予定部35の周辺を模式的に表した図を示す。第1の変形例は、側面衝突の衝突荷重の入力時に、接触箇所つまり荷重入力箇所をコントロールすることによってセンターピラー3に捩じり変形を生じるようにしている。
具体的に、第1の変形例に係るセンターピラー3において、第1領域37及び第2領域39は、破断予定部35を挟んだ対角の位置に、衝突荷重の入力側、つまり、車体外側方向へ突出する凸状面37a,39aをそれぞれ有する。このため、側面衝突時には、他車両等からの衝突荷重が、まず当該凸状面37a,39aから入力される。これにより、衝突荷重の入力時において、破断予定部35を挟んだ対角の位置が荷重を受け、第1領域37及び第2領域39に捩じり変形が生じる。したがって、図6を参照して説明した作用に準じて、第1領域37と第2領域39とが破断部36において食い込みながら圧壊が進展する。したがって、センターピラー3の荷重入力面は、破断と圧壊によって衝突エネルギを吸収することができる。
なお、図7に示した例は、第1領域37及び第2領域39は、破断予定部35を挟んだ対角の位置に、衝突荷重の入力側、つまり、車体外側方向へ突出する凸状面37a,39aをそれぞれ設けることにより荷重入力箇所をコントロールしていたが、第1の変形例はかかる例に限定されない。第1領域37及び第2領域39は、破断予定部35を挟んだ対角の位置に、衝突荷重の入力側の反対側、つまり、車体内側方向へ後退する後退面をそれぞれ設けることによっても、衝突荷重の入力箇所を破断予定部35を挟んだ対角の位置とすることができる。
(3-2.第2の変形例)
図8及び図9は、捩じり変形構造の第2の変形例を示す説明図である。図8は、上記実施形態の図4に相当する図であり、車体外側から見たセンターピラー3の破断予定部35の周辺を模式的に表した図を示す。図9は、図8に示すセンターピラー3のII-II断面の矢視図を示す。第2の変形例は、インナ部材21とアウタ部材31との接合部のうち、破断予定部35を挟んだ対角の位置に位置する接合部の接合強度を、他の接合部の接合強度に比べて高めることによってセンターピラー3に捩じり変形を生じるようにしている。
具体的に、第2の変形例に係るセンターピラー3において、インナ部材21とアウタ部材31とは、それぞれ車長方向の両側に設けられたフランジ部21a,21b,31a,31bを接合部として利用して接合されている。当該接合部は、接着剤により接合されるとともに、接合部のうち、破断予定部35を挟んだ対角の位置に位置する接合部は、さらに接合ボルト38を用いて強固に接合され、他の接合部に比べて接合強度が高められている。このため、側面衝突の衝突荷重の入力時において、当該接合ボルト38により接合強度が高められている接合部の接合状態が保持される一方、他の接合部は剥離等によって破断しやすくなっている。これにより、図6を参照して説明した作用に準じて、第1領域37及び第2領域39に捩じり変形が生じ、破断部36において食い込みながら圧壊が進展する。したがって、センターピラー3の荷重入力面は、破断と圧壊によって衝突エネルギを吸収することができる。
なお、破断予定部35を挟んで対角の位置に位置する接合部の接合強度を高める方法は、接合ボルトを用いる方法に限定されない。他の接合部材を用いて当該位置の接合強度を高めてもよく、接着剤の接着力に差を付けることで当該位置の接合強度を高めてもよい。また、接合ボルトを用いる場合においても、例えば接合部によって接合ボルトの数(配置密度)を異ならせたり、接合ボルトの直径を異ならせたりすることで、当該位置の接合強度を高めてもよい。さらに、例示した接合方法の二つ以上を組み合わせて採用することで、当該位置の接合強度を高めてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る車体構造部材としてのセンターピラー3によれば、衝突荷重の入力が想定される荷重入力面に、衝突荷重の入力時に脆性破壊して荷重入力面を車高方向の両側の第1領域37及び第2領域39に区分する破断予定部35を備え、衝突荷重の入力時に破断予定部35を挟んで両側の第1領域37及び第2領域39に捩じりを生じるようにした捩じり変形構造を有する。このため、側面衝突の衝突荷重の入力時において、第1領域37と第2領域39とが破断部36において食い込みながら圧壊が進展する。これにより、センターピラー3の荷重入力面は、破断と圧壊によって衝突エネルギを吸収することができる。
また、本実施形態に係るセンターピラー3は、破断予定部35において、一部又は全部の繊維が、第1領域37と第2領域39とで不連続となっている。このため、第1領域37に作用する応力及び第2領域39に作用する応力が互いに伝達されにくくなり、第1領域37及び第2領域39が互いに異なる方向へ変形可能になっている。したがって、第1領域37及び第2領域に捩じり変形を生じさせる確実性を高めることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、上記の実施形態及び各変形例を互いに組み合わせた態様も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
例えば上記実施形態では車体構造部材としてセンターピラー3を例に採って説明したが、本開示の技術を適用可能な車体構造部材はセンターピラーに限られない。車体構造を構成し、衝突荷重を受けて衝突エネルギを吸収する機能を要求される構造部材であれば、機能に矛盾を生じない限り本開示の技術を適用することができる。
1:車体側部構造、3:センターピラー、5:ルーフピラー、6:サイドシル、12:ピラー本体部、14:サイドシル接続部、16:ルーフピラー接続部、21:インナ部材、21a:フランジ部、21b:フランジ部、31:アウタ部材、31a:フランジ部、31b:フランジ部、41:筒状体

Claims (5)

  1. 繊維強化樹脂複合材からなる車体構造部材において、
    衝突荷重の入力が想定される荷重入力面に、前記衝突荷重の入力時に脆性破壊して前記荷重入力面を所定の第1方向の両側の第1領域及び第2領域に区分する破断予定部を備え、
    前記衝突荷重の入力時に前記破断予定部を挟んで両側の前記第1領域及び前記第2領域に捩じりを生じるようにした、車体構造部材。
  2. 前記荷重入力面の前記破断予定部において、一部又は全部の繊維が前記第1領域と前記第2領域とで不連続となっている、請求項1に記載の車体構造部材。
  3. 前記第1領域及び前記第2領域はそれぞれ、含まれる繊維のうち、前記所定の第1方向に対して所定角度傾斜した第2方向に配向した連続繊維の割合が最も多くなるように構成される、請求項2に記載の車体構造部材。
  4. 前記第1領域及び前記第2領域は、前記破断予定部を挟んだ対角の位置に、前記衝突荷重の入力側へ突出する凸状面、又は前記衝突荷重の入力側の反対側へ後退する後退面、を有する、請求項2に記載の車体構造部材。
  5. 前記車体構造部材は、前記破断予定部を含み前記衝突荷重の入力側に位置するアウタ部材と、前記衝突荷重の入力側の反対側に位置するインナ部材と、を接合して構成され、
    前記破断予定部を挟んだ対角の位置に位置する接合部の接合強度が、他の接合部の接合強度に比べて高められ、又は、低下されて構成される、請求項2に記載の車体構造部材。
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