JP2023121891A - 水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水面浮遊物を効率的に回収することができる水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法を提供することを目的とする。【解決手段】水面浮遊物回収装置1は、本体部10、フロート部20、給水部30、及び吸引部40から構成されている。本体部10に形成された導入口104から導入された軽石Pは、本体部10の内部空間S1に回収され、さらにバケット105の内部空間S2で一時的に貯留される。バケット105に対してジェットノズル304から高圧水が噴射されると、バケット105内に縦方向の循環流が形成され、係る循環流に沿って軽石Pは浮上と沈下を繰り返す。水中に沈下した軽石Pは、吸引ポンプ401で吸引されて外部に排出される。【選択図】図3
Description
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月10日 国土交通省のウェブサイトにて発表 [刊行物等]令和4年1月11日 仲尾次漁港(沖縄県名護市仲尾次)にて性能確認試験を実施 [刊行物等]令和4年2月7日 環境維持保全工法研究会のウェブサイトにて発表
本発明は、水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法に関する。詳しくは、水面浮遊物を効率的に回収することができる水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法に係るものである。
従来より産業発達の負の遺産として、環境、特に海洋に対する各種汚染が問題視されている。例えば、海岸沿いに建ち並ぶコンビナート等から流出した石油、或いは原油等を積層した船舶における不慮の事故等による原油等の海洋流出の問題等があり、単に表面的な汚染のみならず海洋生物の生態系までその影響が及んでいる。
また、廃棄プラスチックが引き起こす環境問題がクローズアップされ、特に海洋投棄や河川などを経由して海に流出したプラスチックが地球規模で多量に海洋を漂流していることが判ってきた。この様な浮遊プラスチックごみは長期間その形状を保つため、海洋生物が摂取した場合は消化器内に留まり摂食障害を引き起こすなど、生態系への影響が指摘されている。
さらに近年では、小笠原諸島の海底火山噴火の影響により、南西諸島、或いは太平洋側の沿岸地域を中心に大量の軽石が海岸周辺に漂着して大きな問題になっている。軽石は、水や二酸化炭素、火山ガスを含んだ溶岩が急速に冷却・減圧された結果、溶岩に溶解していた水や二酸化炭素などが炭酸飲料のように気泡として発生した状態で固化することで、多数の空隙が形成された多孔質体である。そのため軽石は、見かけ上の比重が水より軽いものも多く、空隙に海水が浸入して比重が重くなるまで海底に沈まないという特性があるため、漂流する軽石を放置することは、船舶を利用する海上交通や漁業に大きな影響を与えていることから、早急な対応が求められている。
従来、これら海面に浮遊する石油やプラスチック、或いは軽石(以下、これら水面に浮遊する浮遊物を「水面浮遊物」という。)を回収するための水面浮遊物回収装置としては、例えば特許文献1に開示のものが知られている。
特許文献1は、フロートと錘とを設けた吸水箱を水面下に設け、この吸水箱と吸引ポンプとを浮遊物分離器を介して連結するとともに、吸水箱内にはフロートを設けた集塵筒を上下に摺動自在に挿入し、この集塵筒を常態においてその上面開口部が水面近傍に位置して吸水箱に係止するようにしたものである。
前記した特許文献1に開示の水面浮遊物回収装置によれば、吸引ポンプにより水面浮遊物を吸引する際に、水面浮遊物とともに大量の水まで吸引するため、水面浮遊物の除去率が悪化する可能性がある。一方で、水面浮遊物の除去率を高めるために、吸引ポンプを水面近傍まで上げると、吸引ポンプが大量の空気を吸引する虞があり、やはり水面浮遊物の除去りが悪化する。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、水面浮遊物を効率的に回収することができる水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法を提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するために、本発明の水面浮遊物回収装置は、内部空間が形成されるとともに側面に外部と連通する導入口が形成され、該導入口から内部空間に導入された水面浮遊物を一時的に貯留するバケットを有する本体部と、該本体部側面の所定の位置に浮具が設置されたフロート部と、前記バケットに向けて高圧水を噴射するジェットノズル、及び給水源から前記ジェットノズルに高圧水を供給するジェットポンプを有する給水部と、前記バケットに集積された回収物を吸引する吸引口が形成された吸引ポンプ、該吸引ポンプに接続され回収物を外部に排出する排出口が形成された排出路を有する吸引部と、を備える。
ここで、内部空間が形成されるとともに、側面に外部と連通する導入口が形成された本体部を備えることにより、水面浮遊物を導入口から本体部の内部に導入することができる。
また、本体部は、導入口から内部空間に導入された水面浮遊物を一時的に貯留するバケットを有することにより、導入口から導入された水面浮遊物は、バケットで一時的に貯留され、本体部の外部への流出を防止することができる。
また、本体部側面の所定の位置に設置されたフロート部を備えることにより、本体部を水面上に浮遊させることができる。そして、本体部が水面上を浮遊しながら、導入口から水面浮遊物を回収することができる。
また、バケットに向けて高圧水を噴射するジェットノズル、及び給水源からジェットノズルに高圧水を供給するジェットポンプを有する給水部を備えることにより、ジェットポンプでくみ上げられた水を、ジェットノズルから高圧水としてバケットに向けて噴射することができる。このとき、バケット内には鉛直方向の縦渦が形成され、この縦渦による循環流により、バケットの水面上に浮遊する水面浮遊物を水中で対流させることができる。
また、バケットに集積された回収物を吸引する吸引口が形成された吸引ポンプ、該吸引ポンプに接続され回収物を外部に排出する排出口が形成された排出路を有する吸引部を備えることにより、バケット内を鉛直方向に対流する水面浮遊物を、水中に位置する吸引口から吸引して排出路を通じて外部へと吐出することができる。このとき、排出口の近傍に、排出口から吐出された水面浮遊物を集積するための集積装置を設けることで、水面浮遊物回収装置に導入された水面浮遊物を集積装置で回収することができる。
また、導入口の開口率を調整可能なダンパーを有する場合には、ダンパーを駆動して、水面浮遊物の水面下の厚みに応じて導入部の開口率を可変に制御することができる。従って、回収対象となる水面浮遊物を確実に導入口から本体部に導入することができる。一方で、粒径の大きな回収対象外の水面浮遊物が本体部に導入されることを防止することができる。
また、導入口の前面には所定の網目サイズのフィルタを有する場合には、水面浮遊物を導入口から回収する際に、回収対象の水面浮遊物よりも粒径の大きい水面浮遊物をフィルタで捕捉し、本体部に導入されることを防止することができる。
また、ジェットノズルは、バケットの直上に位置する略環状の供給パイプに所定の間隔で複数設置され、ジェットノズルの取付角度は鉛直軸に対して略40~60度である場合には、バケット内に形成される縦渦により、バケット内に均一な循環流が生成される。この循環流により、水面浮遊物が鉛直方向に対流させることができるため、水中にある吸引部から水面浮遊物を効率的に吸引することができる。
なお、ジェットノズルの取付角度が鉛直軸に対して略40度未満である場合には、バケットの略中心部に高圧水が噴射されるため、バケット内で均一な循環流が形成されない。従って、バケットに集積された水面浮遊物の全てがバケット内で対流しないため、吸引部による吸引効率が低下する虞がある。
一方、ジェットノズルの取付角度が鉛直軸に対して略60度よりも大きくなると、バケット内で生成される縦渦が弱くなるため、バケット内の循環流も弱くなる。従って、この場合でもバケットに集積された水面浮遊物の全てがバケット内で対流しないため、吸引部による吸引効率が低下する虞がある。
また、バケットは、本体部の床面から鉛直下方に向けて略錐台状の集積空間が形成され、集積空間と本体部の内部空間が貫通孔を介して連通状態となっている場合には、導入口から本体部の内部空間に導入された水面浮遊物の全てを、貫通孔を通じてバケットに集積することができる。
前記の目的を達成するために、本発明の水面浮遊物回収方法は、水面上を浮体する本体部の側面に形成された導入口から、前記本体部の内部空間に水面浮遊物を導入する工程と、前記本体部の内部空間と連通するとともに所定量の水で満たされたバケットに向けて高圧水を噴射し、前記バケット内で縦方向の循環流を形成する工程と、前記本体部の内部空間に導入した水面浮遊物を前記バケットに集積する工程と、前記バケットに集積され、循環流に沿って前記バケット内で対流する水面浮遊物を吸引して外部に向けて吐出する工程とを備える。
ここで、水面上を浮体する本体部の側面に形成された導入口から、本体部の内部空間に水面浮遊物を導入する工程を備えることにより、水面浮遊物を導入口から本体部内部に導入して回収することができる。
また、本体部の内部空間と連通するとともに所定量の水で満たされたバケットに向けて高圧水を噴射し、バケット内で縦方向の循環流を形成する工程を備えることにより、本体部の内部空間に導入された水面浮遊物をバケットまで誘導することができる。
また、本体部の内部空間に導入した水面浮遊物をバケットに集積する工程を備えることにより、前記した通り、バケット内で形成された縦渦により、内部空間に導入された水面浮遊物をバケットに誘導することができる。
また、バケットに集積され、循環流に沿ってバケット内で対流する水面浮遊物を吸引して外部に向けて吐出する工程を備えることにより、バケット内に生成された縦渦による循環流に沿って、バケット内の鉛直方向に対流する水面浮遊物を吸引して外部へと吐出することができる。そして、外部に吐出された水面浮遊物は、近傍に設置された集積装置に回収することができる。
本発明に係る水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法は、水面浮遊物を効率的に回収することができるものとなっている。
以下、本発明の実施形態に係る水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法について図面等を用いて詳細に説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明においては、水面浮遊物として水面を浮遊する軽石(主に海底火山から放出される火山噴出物のうち火山砕せつ物の一つであり、多数の空隙が形成され乾燥状態で水の比重よりも見かけ上の比重が軽い多孔質体)を想定するが、回収対象物としては軽石に限られるものではない。例えば、水面上に流出した油や水面を浮遊する廃棄物等、水面上を浮遊するあらゆる浮遊物の回収に際して本発明が適用できるものとする。
図1乃至図3は本発明の実施形態に係る水面浮遊物回収装置1の外観を示す図である。水面浮遊物回収装置1は、本体部10、フロート部20、給水部30、及び吸引部40から主に構成されている。なお、以下の説明においては、水面浮遊物回収装置1が水面に浮遊している状態において、上方に向かう方向を上方、上方の反対方向を下方、上方および下方により表される軸方向を鉛直方向、鉛直方向と垂直な方向を水平方向とし、本体部10に形成された導入口104側を前方、その反対側を後方とそれぞれ定義する。
[本体部]
本体部10は、平面視で略U字状であって、前方側が開放され、後方側は頂部から底部にかけて半ラッパ状に拡開したフード101により覆われている。前方側の開放空間には、床面102から所定の高さ位置に作業員の作業スペースとしての足場103が設置されており、作業員はこの足場103に乗船して所定の作業を行い得るものとなっている。
本体部10は、平面視で略U字状であって、前方側が開放され、後方側は頂部から底部にかけて半ラッパ状に拡開したフード101により覆われている。前方側の開放空間には、床面102から所定の高さ位置に作業員の作業スペースとしての足場103が設置されており、作業員はこの足場103に乗船して所定の作業を行い得るものとなっている。
本体部10の前面側には、水面上に浮遊する軽石Pを回収して本体部10の内部に導入するための導入口104が形成されている。導入口104から導入された軽石Pは、フード101、床面102、及び足場103により囲まれた内部空間S1に導入される。また、床面102の下方には、鉛直下方に向けて窄まる略円錐台状の集積空間S2が形成されたバケット105を有する。バケット105の集積空間S2と本体部10の内部空間S1とは貫通孔106を介して連通状態となっており、内部空間S1に導入された軽石Pは、このバケット105に導かれて一時的に貯留される。
ここで、必ずしも、本体部10は前記した形状に限定されるものではない。所定の内部空間S1が形成され、かつ回収対象となる軽石Pを内部空間S1に導入するための導入口104が形成されていれば、いかなる形状であってもよい。
また、必ずしも、バケット105は略円錐台状である必要はなく、軽石Pを一時的に貯留できる程度の集積空間S2が形成されていれば、いかなる形状であってもよい。
本体部10の側面には床面102の外周縁に沿ってバラストタンク107が設置されている。バラストタンク107は、例えば複数の円筒状管をそれぞれ接続して区画室が形成され、円筒状管の上下には注入口、及び空気抜口(何れも図示しない)が穿孔されており、バラストタンク107への注排水によって本体部10の潜水や浮上の調整が行われる。また、バラストタンク107の前方端(導入口104の近傍)は、平面視で本体部10の略中心部に向かってテーパー状に形成されている。
ここで、必ずしも、バラストタンク107の前方端はテーパー状に形成されている必要はない。但し、バラストタンク107の前方端をテーパー状に形成することにより、水面上を浮遊する軽石Pの導入口104から内部空間S1への誘導が促進され、軽石Pの回収率を高めることができる。
バラストタンク107の所定の位置には、水面浮遊物回収装置1をクレーン等で吊り上げるためのリブ108が設置されている。水面浮遊物回収装置1を陸上から水面上に移動させる場合には、例えばクレーン等の昇降装置(図示しない)のフックをリブ108に係合させて吊り上げ、水面上方まで移動させた後に、昇降装置を操作して水面上に吊り下げることで、水面浮遊物回収装置1を水面上に設置し、移動させることができる。
導入口104の後方には、導入口104の開口率を任意に調整可能なダンパー109が設置されている。図3に示すように、ダンパー109の下端部は床面102に対して蝶番等の固定手段により軸支されており、係る下端部を基端として上方側に向けて回動可能となっている。また、足場103に設置されたウインチ110のワイヤロープ111の一端がダンパー109の上端に接続されており、ウインチ110を駆動してダンパー109を所定の角度位置で固定することで、導入口104の開口率を可変に制御できるものとなっている。
ここで、必ずしも、ダンパー109は設置されている必要はない。但し、ダンパー109を設置することにより、水面上に浮遊する軽石Pの水面下の厚みに応じて導入口104の開口率を変更することができる。そのため、回収対象となる軽石Pの粒径よりも大きな回収対象外の水面浮遊物が本体部10に導入されることを防止し、回収対象物である軽石Pのみを確実に回収することができる。
ダンパー109の前方側には、導入口104の前面を被覆するように所定の網目サイズからなるフィルタ112が設置されている。フィルタ112は回収対象となる軽石P以外の水面に浮遊する粗大異物が導入口104から内部空間S1に導入されることを防止するためのものである。
ここで、必ずしも、フィルタ112が設置されている必要はない。但し、フィルタ112が設置されていることにより、前記した通り、粗大異物の侵入を防止して、後記する吸引ポンプ401が、これら粗大異物を吸引することによる故障等の不具合を未然に防止することができる。
[フロート部]
フロート部20は、水面浮遊物回収装置1を水面上に浮遊させるための中空状の浮具201と、本体部10の床面102から外方に突出し、浮具201を支持するフロートガイド202から構成されている。浮具201は、本体部10の前方側の幅方向に一対、後方側に一つの計3つが設けられているがこれに限定されるものではなく、浮具201の取付位置、取付数は本体部10の形状や大きさ等に応じて適宜変更することができるものとする。
フロート部20は、水面浮遊物回収装置1を水面上に浮遊させるための中空状の浮具201と、本体部10の床面102から外方に突出し、浮具201を支持するフロートガイド202から構成されている。浮具201は、本体部10の前方側の幅方向に一対、後方側に一つの計3つが設けられているがこれに限定されるものではなく、浮具201の取付位置、取付数は本体部10の形状や大きさ等に応じて適宜変更することができるものとする。
[給水部]
給水部30は、水源から吸引した水を高圧水としてバケット105に向けて噴射し、バケット105内に貯留されている貯留水に縦方向の渦を生成することで、バケット105内で水深方向の循環流を生成するとともに、バケット105内に一定の水を供給する機能を有しており、ジェットポンプ301、移送パイプ302、環状パイプ303、及びジェットノズル304から構成されている。
給水部30は、水源から吸引した水を高圧水としてバケット105に向けて噴射し、バケット105内に貯留されている貯留水に縦方向の渦を生成することで、バケット105内で水深方向の循環流を生成するとともに、バケット105内に一定の水を供給する機能を有しており、ジェットポンプ301、移送パイプ302、環状パイプ303、及びジェットノズル304から構成されている。
ジェットポンプ301は本体部10の後方側であって、バラストタンク107とフロート部20との間に形成されたスペース内から水源となる水中に向けて沈下して設置される。ジェットポンプ301にはフード101の側面に沿いながら、フード101の頂部から本体部10の内部空間S1に向けて延在する移送パイプ302が接続されている。さらに移送パイプ302の先端は本体部10の内部空間S1に設置された環状パイプ303に接続されており、ジェットポンプ301で汲み上げられた水は、高圧水となって移送パイプ302を通り環状パイプ303に供給される。環状パイプ303には鉛直下方を指向するジェットノズル304が設けられており、環状パイプ303に供給された高圧水はジェットノズル304からバケット105に向けて噴射される。
環状パイプ303に設置されたジェットノズル304は、均等間隔で複数(本発明の実施形態においては3か所)設置されており、その取付角度は鉛直軸線に対して下方に向けて略40~60度(実施形態においては45度)の範囲で適宜変更される。
ジェットノズル304からバケット105に向けて高圧水が噴射されると、バケット105内に貯留されている貯留水には縦方向の渦(縦渦)が生成される。この縦渦が連続的に生成されることで、図4に示すように、バケット105内において水深方向の循環流が誘起される。そして、バケット105の水面上で浮遊する軽石Pが、この循環流に導かれて水深方向に浮上と沈下を繰り返し、水中にある軽石Pを、後記する水中に設置された吸引ポンプ401により吸引することが可能となる。
ここで、ジェットノズル304は3か所に設置されている必要はなく、バケット105の大きさ等に応じて適宜変更することができる。
また、ジェットノズル304の取付角度も前記した略40~60度の範囲である必要はない。但し、取付角度が40度未満となる場合には、バケット105の略中心部に高圧水が噴射されるため、バケット105内で均一な循環流が形成されない。従って、バケット105の水面上を浮遊する軽石Pの全てが貯留水中に沈下しないため、後記する吸引部40による吸引効率が低下する虞がある。
一方、ジェットノズル304の取付角度が鉛直軸に対して略60度よりも大きくなると、バケット105内で生成される縦渦が弱くなるため、バケット105内の循環流も弱くなる。従って、この場合でもバケット105の水面上を浮遊する軽石Pの全てが貯留水中に沈下しないため、やはり吸引部40による吸引効率が低下する虞がある。
[吸引部]
吸引部40は、バケット105に集積された軽石Pを吸引して外部に向けて吐出する機能を有しており、吸引ポンプ401、吸引ポンプ401で吸引した軽石Pを、外部に向けて吐出する排出口が形成された排出パイプ402から構成されている。
吸引部40は、バケット105に集積された軽石Pを吸引して外部に向けて吐出する機能を有しており、吸引ポンプ401、吸引ポンプ401で吸引した軽石Pを、外部に向けて吐出する排出口が形成された排出パイプ402から構成されている。
吸引ポンプ401は、インペラー、及び該インペラーを回転駆動するモーターを内蔵し、インペラーの回転を駆動源とする水中サンドポンプである。吸引ポンプ401には複数の吸引口が形成されており、インペラーの回転により水中を対流する軽石Pを吸引口から吸引する。吸引口から吸引した軽石Pは、排出パイプ402を通過し、排出パイプ402の先端に形成された排出口から陸上に向けて吐出される。このとき、陸上には排出された軽石Pを集積する集積装置(例えばコンテナ、トラックの荷台等)を排出口に近傍に設置しておくことで、排出パイプ402から吐出される軽石Pを集積装置で集積し、廃棄等の適宜の処理を行うことができる。
次に、本発明の実施形態に係る水面浮遊物回収装置1を用いた軽石Pの回収方法の手順について説明する。軽石Pの回収方法は、以下の工程から構成されている。
[工程1:軽石の本体部への導入]
水面浮遊物回収装置1の水面への設置が完了したら、ウインチ110を操作してダンパー109を所定の角度位置で固定して導入口104を開口する。ダンパー109を固定する角度は、例えば水面に浮遊している軽石Pの水面からの沈下位置等を目視に基づいて判断し、目視結果に基づいて導入口104の開口率が適当となる位置でダンパー109を固定する。
水面浮遊物回収装置1の水面への設置が完了したら、ウインチ110を操作してダンパー109を所定の角度位置で固定して導入口104を開口する。ダンパー109を固定する角度は、例えば水面に浮遊している軽石Pの水面からの沈下位置等を目視に基づいて判断し、目視結果に基づいて導入口104の開口率が適当となる位置でダンパー109を固定する。
導入口104が開口すると、導入口104に向かって水面を浮遊する軽石Pが本体部10の内部空間S1に向けて海水とともに流れ込んでくる。なお、導入口104に流れ込む軽石Pが少ない場合には、水面浮遊物回収装置1を移動させながら軽石Pを導入口104から導入することも可能である。
[工程2:バケットへの高圧水の噴射]
工程1により、一定量の軽石Pが本体部10内に導入されたら、ジェットポンプ301を駆動して、ジェットノズル304から高圧水をバケット105に向けて噴射する。バケット105に高圧水が噴射されると、バケット105に貯留されている貯留水に水深方向の縦渦が生成される。この縦渦が連続的に生成されることで、バケット105内の貯留水には鉛直方向の循環流が発生する。
工程1により、一定量の軽石Pが本体部10内に導入されたら、ジェットポンプ301を駆動して、ジェットノズル304から高圧水をバケット105に向けて噴射する。バケット105に高圧水が噴射されると、バケット105に貯留されている貯留水に水深方向の縦渦が生成される。この縦渦が連続的に生成されることで、バケット105内の貯留水には鉛直方向の循環流が発生する。
ここで、必ずしも、工程2は一定量の軽石Pが本体部10内に導入された後に行う必要はなく、工程1と同時にジェットポンプ301を駆動するようにしてもよい。
[工程3:バケットへの軽石の集積]
工程2においてバケット105内で鉛直方向の循環流が生成されると、その流れに誘導されるように内部空間S1に浮遊する軽石Pがバケット105に向けて集積する。そして、バケット105に集積された軽石Pは、バケット105内の循環流によって水深方向に沈下と浮遊を繰り返すようにして対流する。
工程2においてバケット105内で鉛直方向の循環流が生成されると、その流れに誘導されるように内部空間S1に浮遊する軽石Pがバケット105に向けて集積する。そして、バケット105に集積された軽石Pは、バケット105内の循環流によって水深方向に沈下と浮遊を繰り返すようにして対流する。
[工程4:軽石の吸引・排出]
吸引ポンプ401を駆動して、バケット105内で循環する軽石Pを吸引する。吸引された軽石Pは排出パイプ402を通じて排出口から外部へと排出される。このとき、吸引ポンプ401の吸引口は常に水中に位置するため、吸引ポンプ401の吸引口から空気を吸引することなく、軽石Pを海水とともに効率的に吸引することができる。
吸引ポンプ401を駆動して、バケット105内で循環する軽石Pを吸引する。吸引された軽石Pは排出パイプ402を通じて排出口から外部へと排出される。このとき、吸引ポンプ401の吸引口は常に水中に位置するため、吸引ポンプ401の吸引口から空気を吸引することなく、軽石Pを海水とともに効率的に吸引することができる。
外部に排出された軽石Pは、事前に準備されていた集積装置に集積されて、廃棄場、或いは加工場に運ばれて廃棄、又は加工される。
以上、本発明を適用した水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法は、水面浮遊物を効率的に回収することができるものとなっている。
1 水面浮遊物回収装置
10 本体部
101 フード
102 床面
103 足場
104 導入口
105 バケット
106 貫通孔
107 バラストタンク
108 リブ
109 ダンパー
110 ウインチ
111 ワイヤロープ
112 フィルタ
20 フロート部
201 浮具
202 フロートガイド
30 給水部
301 ジェットポンプ
302 移送パイプ
303 環状パイプ
304 ジェットノズル
40 吸引部
401 吸引ポンプ
402 排出パイプ
P 軽石
S1 内部空間
S2 集積空間
10 本体部
101 フード
102 床面
103 足場
104 導入口
105 バケット
106 貫通孔
107 バラストタンク
108 リブ
109 ダンパー
110 ウインチ
111 ワイヤロープ
112 フィルタ
20 フロート部
201 浮具
202 フロートガイド
30 給水部
301 ジェットポンプ
302 移送パイプ
303 環状パイプ
304 ジェットノズル
40 吸引部
401 吸引ポンプ
402 排出パイプ
P 軽石
S1 内部空間
S2 集積空間
Claims (6)
- 内部空間が形成されるとともに側面に外部と連通する導入口が形成され、該導入口から内部空間に導入された水面浮遊物を一時的に貯留するバケットを有する本体部と、
該本体部側面の所定の位置に浮具が設置されたフロート部と、
前記バケットに向けて高圧水を噴射するジェットノズル、及び給水源から前記ジェットノズルに高圧水を供給するジェットポンプを有する給水部と、
前記バケットに集積された回収物を吸引する吸引口が形成された吸引ポンプ、該吸引ポンプに接続され回収物を外部に排出する排出口が形成された排出路を有する吸引部と、を備える
水面浮遊物回収装置。 - 前記導入口の開口率を調整可能なダンパーを有する
請求項1に記載の水面浮遊物回収装置。 - 前記導入口の前面には所定の網目サイズのフィルタを有する
請求項1または請求項2に記載の水面浮遊物回収装置。 - 前記ジェットノズルは、略環状の供給パイプに所定の間隔で複数設置され、
前記ジェットノズルの取付角度は鉛直軸に対して略40~60度である
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の水面浮遊物回収装置。 - 前記バケットは、
前記本体部の床面から鉛直下方に向けて略錐台状の集積空間が形成され、該集積空間と前記本体部の内部空間が貫通孔を介して連通状態となっている
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の水面浮遊物回収装置。 - 水面上を浮体する本体部の側面に形成された導入口から、前記本体部の内部空間に水面浮遊物を導入する工程と、
前記本体部の内部空間と連通するとともに所定量の水で満たされたバケットに向けて高圧水を噴射し、前記バケット内で縦方向の循環流を形成する工程と、
前記本体部の内部空間に導入した水面浮遊物を前記バケットに集積する工程と、
前記バケットに集積され、循環流に沿って前記バケット内で対流する水面浮遊物を吸引して外部に向けて吐出する工程と、を備える
水面浮遊物回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022025224A JP2023121891A (ja) | 2022-02-22 | 2022-02-22 | 水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022025224A JP2023121891A (ja) | 2022-02-22 | 2022-02-22 | 水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023121891A true JP2023121891A (ja) | 2023-09-01 |
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ID=87799141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022025224A Pending JP2023121891A (ja) | 2022-02-22 | 2022-02-22 | 水面浮遊物回収装置、及び水面浮遊物回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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2022
- 2022-02-22 JP JP2022025224A patent/JP2023121891A/ja active Pending
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240920 |