JP2023121506A - 法定通貨の価格提示処理プログラム、法定通貨の価格提示処理方法、及び、法定通貨の価格提示処理システム - Google Patents

法定通貨の価格提示処理プログラム、法定通貨の価格提示処理方法、及び、法定通貨の価格提示処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】新しい観点のスプレッド差に基づき価格提示を行うことによりFXサービス業者の収益を増大する。【解決手段】管理事業者サーバ1は、S102でインターバンク市場から日本円とUSドルとの間の市場アスク価格を取得し、S106,S110で暗号資産市場から取得したビットコインの日本円立ての売値とUSドル立ての買値に基づき、S114で日本円とUSドルとの間の交換レートに係わるビッド価格を生成し、逆スプレッド状態が生じている場合、S120で、取得された市場アスク価格を最終アスク価格に決定するとともに生成されたビッド価格を最終ビッド価格に決定し、S124で、最終アスク価格に対しマークアップ収益価格を加算してアスク提示価格を算出するとともに最終ビッド価格からマークアップ収益価格を減算してビッド提示価格を算出し、S126でアスク提示価格及びビッド提示価格をFX事業者サーバ2へ出力する。【選択図】図5

Description

本発明は、いわゆる店頭FX取引において実行又は構築可能な、法定通貨の価格提示処理プログラム、法定通貨の価格提示処理方法、法定通貨の価格提示処理システムに関する。
従来、店頭での外国為替証拠金取引(以下適宜、単に「FX取引」と称する)に関するものとして、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特開2016-48459号公報
一般に、店頭でのFX取引サービスに係わる業者(以下適宜、単に「FXサービス業者」と称する)の主な収益源は、同一通貨の売りと買いとを結びつけることで為替持ち高を相殺するマリー取引におけるマリー収益と、顧客から受けた注文と同等の注文を金融機関に発注するカバー取引におけるカバー取引と、によって構成される。それらのうちマリー収益は、顧客側からの買い注文に対するアスク提示価格と顧客側からの売り注文に対するビッド提示価格とのスプレッド差に大きく依存する。近年、狭スプレッド化を掲げた価格提示競争の激化により、FXサービス業者は、収益を伸ばすことが困難な状況となっている。
本発明の目的は、新しい観点のスプレッド差に基づき価格提示を行うことによりFXサービス業者の収益を増大できる、法定通貨の価格提示処理プログラム、法定通貨の価格提示処理方法、及び、法定通貨の価格提示処理システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、コンピュータに対し、法定通貨のオンライン取引がなされるインターバンク市場から、第1法定通貨と第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記アスク注文に係わる市場アスク価格を少なくとも取得する、価格取得手順と、暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、所定暗号資産の第1法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも売値を取得する、第1暗号資産価格取得手順と、暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の前記第2法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも買値を取得する、第2暗号資産価格取得手順と、前記第1暗号資産価格取得手順及び前記第2暗号資産価格取得手順でそれぞれ取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての売値及び前記第2法定通貨立ての買値に基づき、前記第1法定通貨と前記第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記ビッド注文に係わるビッド価格を、少なくとも生成する、価格生成手順と、前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格が前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格よりも安い逆スプレッド状態が生じているか否かを判定する、逆スプレッド判定手順と、前記逆スプレッド判定手順で前記逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する、第1最終価格決定手順と、前記最終アスク価格に対し所定のマークアップ収益価格を加算して、提示先へ提示するアスク提示価格を算出するとともに、前記最終ビッド価格から前記所定のマークアップ収益価格を減算して、前記提示先へ提示するビッド提示価格を算出する、提示価格算出手順と、前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格を前記提示先の端末へとオンライン出力する、提示価格出力手順と、を実行させる。
本願発明においては、従来の店頭FX取引のような、インターバンク市場における同一通貨の市場アスク価格と市場ビッド価格とのスプレッド差に基づく価格提示ではなく、暗号資産取引を活用した別の新しいスプレッド差によって価格提示が行われる。
すなわち、本願発明の法定通貨の価格提示処理プログラムがコンピュータで実行されると、価格取得手順が実行される。価格取得手順では、インターバンク市場から、2つの法定通貨(第1法定通貨及び第2法定通貨)の間の交換レートを表す第1法定通貨立ての第2法定通貨の価格を取得する。詳細には、少なくとも、アスク注文に係わるアスク価格(市場アスク価格)が取得される。
一方、本願発明の上記価格提示処理プログラムが実行されると、さらに、第1暗号資産価格取得手順、第2暗号資産価格取得手順、価格生成手順、が実行される。
第1暗号資産価格取得手順では、暗号資産市場から、所定の暗号資産(例えばビットコイン、リップル等)の上記第1法定通貨立ての買値や売値を取得する。詳細には、上記所定暗号資産の少なくとも売値が取得される。また第2暗号資産価格取得手順では、暗号資産市場から、前述と同じ所定暗号資産の上記第2法定通貨立ての買値や売値を取得する。詳細には、上記所定暗号資産の少なくとも買値が取得される。
そして価格生成手順では、上記のようにして取得された上記所定暗号資産の第1法定通貨立ての売値と第2法定通貨立ての買値とを用いて、第1法定通貨と第2法定通貨との間の交換レートを表す、第1法定通貨立ての第2法定通貨の価格を生成する。詳細には、少なくとも、ビッド注文に係わるビッド価格が生成(合成)される。
ここで、上記のように暗号資産市場における第1及び第2法定通貨と暗号資産とのレートから合成した第1法定通貨立ての第2法定通貨の価格は、前述のインターバンク市場での第1及び第2法定通貨の交換レートに基づく市場価格から大きく乖離している場合がある。その結果、特に、上記アスク注文の市場価格である市場アスク価格が、上記合成された第1法定通貨立ての第2法定通貨のビッド価格よりも下回る、逆スプレッド状態が生じる場合が起こり得る。
これに対応して、本願発明においては、コンピュータにより逆スプレッド判定手順が実行され、上記価格取得手順で取得した市場アスク価格が、上記価格生成手順で生成した上記ビッド価格よりも安い状態(=逆スプレッド状態)が生じているか否かが判定される。
逆スプレッド状態が生じている場合、本来相対的に高価格となるはずのアスク価格が低価格となっており、本来相対的に低価格となるはずのビッド価格が高価格となっている状態である。そのため、FXサービス業者は、顧客(エンドユーザや他のFXサービス業者等。以下同様)に提示するアスク提示価格とビッド提示価格とのスプレッド差を著しく小さくするか若しくはゼロ(=ゼロスプレッド)にしたとしても、十分なマークアップ収益を確保できることになる。すなわち、顧客から買い注文が入った時には、アスク提示価格を、上記低価格となっているアスク価格に対して比較的大きなマークアップ収益分を上乗せして設定できることとなる。また顧客から売り注文が入った時には、ビッド提示価格を、上記高価格となっているビッド価格に対して比較的大きなマークアップ収益分を差し引いて設定できることとなる。
上記の便益を得るために、本願発明では、逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、第1最終価格決定手順において、上記のように相対的に高価格となる上記合成によるビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定するとともに、上記のように相対的に低価格となる市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定する。
そして、その後の提示価格算出手順において、上記最終アスク価格に対して、前述のように比較的大きな所定のマークアップ収益価格を加算してアスク提示価格を算出する。同様に、上記最終ビッド価格から、前述のように比較的大きな所定のマークアップ収益価格を減算してビッド提示価格を算出する。こうして算出されたアスク提示価格及びビッド提示価格は、その後の提示価格出力手順において、提示先である上記顧客の端末へとオンライン出力される。
以上のように、本願発明によれば、暗号資産市場での法定通貨と暗号資産とのレートを用いて合成された価格を利用することで生じ得る新しいスプレッド差の態様(逆スプレッド状態)に基づき価格提示を行うことで、大きなマークアップ収益を得ることができる。この結果、FXサービス業者の収益を飛躍的に増大させることができる。
本発明によれば、新しい観点のスプレッド差に基づき価格提示を行うことによりFXサービス業者の収益を増大することができる。
本発明の一実施形態による法定通貨の価格提示処理システムを表す模式的構成図である。 管理事業者サーバの構成例を表す機能ブロック図である。 交換レートデータベースの詳細を表す説明図である。 為替レートデータベースの詳細を表す説明図である。 逆スプレッド状態を利用した本実施形態の価格提示処理の流れの具体的な一例を説明する説明図である。 インターバンク市場クローズ時における本実施形態の価格提示処理の流れの具体的な一例を説明する説明図である。 管理事業者サーバの制御部及びFX事業者サーバの制御部により実行される制御処理手順を表すフローチャートである。 図7のS100のインターバンク市場OPEN時処理の詳細手順を表すフローチャートである。 図7のS200のインターバンク市場CLOSE時処理の詳細手順を表すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態は、エンドユーザに対し、店頭におけるFX(Foreign Exchange)取引サービスを提供する際における、法定通貨の価格提示処理システムについての実施形態である。
<システム構成>
本実施形態による価格提示処理システムの構成例を図1に模式的に示す。図1において、価格提示処理システム100は、管理事業者サーバ1と、FX事業者サーバ2と、交換事業者サーバ3と、ユーザ端末4と、金融機関サーバ5と、を有する。これら管理事業者サーバ1、FX事業者サーバ2、交換事業者サーバ3、ユーザ端末4、金融機関サーバ5は、適宜のネットワークNWを介し、互いに情報送受信可能に接続されている。
<管理事業者サーバの法定通貨売買に係わる処理>
管理事業者サーバ1は、このシステムの管理者である暗号資産交換業者(以下適宜、単に「交換事業者」と称する)において設けられており、FX事業者サーバ2から要求を受け、第1法定通貨及び第2法定通貨を交換(売買)する売買取引に係る処理を行う。第1法定通貨は、後述するように、本実施形態では例えば日本円(JPY)であり、第2法定通貨は、後述するように、本実施形態では例えばUSドル(USD)である。
FX事業者サーバ2は、FX事業者において設けられており、ユーザ端末4から注文を受けてFX取引に関する処理を行う。管理事業者サーバ1は、FX事業者サーバ2から通貨取引のアスク(買い要求)又はビッド(売り要求)を受けて、各種処理を実行する。
ユーザ端末4は、FX取引を行うエンドユーザ(例えばトレーダ)の端末であり、FX事業者サーバ2に対しFX取引に係る要求を行う。FX事業者サーバ2は、ユーザ端末4からの上記要求を受けて各種処理を行う。
<管理事業者サーバの暗号資産に係わる処理>
管理事業者サーバ1は、上記第1法定通貨(この例ではJPY。以下同様)と所定の暗号資産との間の交換レート、及び、第2法定通貨(この例ではUSD。以下同様)と上記所定の暗号資産との間の交換レート、に基づき、当該所定の暗号資産を介して第1法定通貨と第2法定通貨とを交換した場合の交換レートを生成(合成)する。なお、上記所定の暗号資産は、後述するように、本実施形態では例えばビットコイン(登録商標)であるが、リップル等、その他のいわゆる仮想通貨と称されるものであってもよい。以下適宜、管理事業者サーバ1が生成する、上記交換レートを「合成レート」と称する。
また管理事業者サーバ1は、上記のように生成した合成レートをFX事業者サーバ2へ出力する。合成レートは一般的な為替レート(第1法定通貨と第2法定通貨とを金融機関において取引した場合のレート)と同質のレートであり、管理事業者サーバ1は、合成レートでの取引をFX事業者サーバ2から引き受ける。管理事業者サーバ1は、FX事業者サーバ2から第1法定通貨及び第2法定通貨の売買取引の要求を受け付けた場合、上記合成レートに基づき、第1法定通貨及び第2法定通貨の売買取引に係る決済処理(差金決済)を行う。 さらに管理事業者サーバ1は、FX事業者サーバ2との間で行った売買取引と同等の売買取引を他の交換事業者との間で行う。具体的には、管理事業者サーバ1は、FX事業者サーバ2との間で取引した数量と同等の第1法定通貨を暗号資産に交換する売買を行い、交換した暗号資産をさらに第2法定通貨に交換する売買取引を行う。
一方、交換事業者サーバ3は、上記管理者とは異なる他の交換事業者において設けられており、本実施形態では、暗号資産の取引所、両替所等として機能する。すなわち、交換事業者サーバ3は、暗号資産市場における、法定通貨と暗号資産との交換レートを、各法定通貨ごとに提示することができる。
金融機関サーバ5は、銀行又は証券会社等、一般的な為替取引を取り扱う適宜の金融機関において設けられており、インターバンク市場における為替取引の為替レートを、法定通貨の組合せごとに提示することができる。
管理事業者サーバ1は、交換事業者サーバ3が提示する暗号資産の交換レート、及び、金融機関サーバ5が提示している為替レート、を参照して、上記合成レートを生成する(詳細は後述)。
<管理事業者サーバの詳細構成>
図2に、管理事業者サーバ1の詳細構成の一例を示す。図2において、管理事業者サーバ1は、制御部11と、主記憶部12と、通信部13と、補助記憶部14と、を有している。
制御部11は、例えばCPU、MPU、GPU等の演算処理装置を有するコンピュータである。制御部11は、補助記憶部14に記憶された、本実施形態による法定通貨の価格提示処理プログラムP(以下適宜、単に「プログラムP」と略す)を読み出して実行することにより、後述の図7、図8、図9等に詳細を示す本実施形態による法定通貨の価格提示処理方法を含む、各種の処理を行う。
なお、管理事業者サーバ1に備えられた読取部がCD-ROM、DVD-ROM等の可搬型記憶媒体RMから上記プログラムPを読み取り、プログラムPを制御部11が実行するようにしても良い。さらには、上記読取部が半導体メモリSCから上記プログラムPを読み込み、制御部11がプログラムPを実行するようにしても良い。
主記憶部12は、例えばSRAM、DRAM、フラッシュメモリ等であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを記憶する。
通信部13は、通信に関する処理を行うためのモジュールであり、外部と情報の送受信を行う。
補助記憶部14は、大容量メモリ、ハードディスク等の不揮発性記憶領域であり、制御部11が処理を実行するために必要な各種プログラム(本実施形態の法定通貨の価格提示処理プログラムPを含む)や、その他のデータを記憶している。なお、補助記憶部14は、管理事業者サーバ1に接続された外部記憶装置として構成されていてもよい。
なお、管理事業者サーバ1は、複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであっても良く、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。また、管理事業者サーバ1は、例えば操作入力を受け付ける入力部、画像を表示する表示部等を備えていてもよい。
また、詳細な説明及び図示を省略するが、例えばFX事業者サーバ2も、図2に示したものと同様の主記憶部、制御部、通信部、補助記憶部等を備えている。
<補助記憶部のデータベース>
補助記憶部14は、この例では、交換レートDB15と、為替レートDB16とを備えている。交換レートDB15は、交換事業者サーバ3が提示している、前述の暗号資産の交換レートを逐次格納するデータベースである。為替レートDB16は、金融機関サーバ5が提示している、前述の為替レートを逐次格納するデータベースである。
<交換レートデータベース>
交換レートDB15の詳細を表す説明図を図3に示す。図3において、交換レートDB15には、「日時」「交換レート」「合成レート」の各フィールドがそれぞれ設けられている。
「日時」フィールドには、交換事業者サーバ3が提示した暗号資産の交換レートの各レコードにおける、その提示された日時が記録される。
「交換レート」フィールドには、各レコードにおける当該日時における暗号資産と法定通貨との間の交換レートが、交換レートを提示した交換事業者情報と対応付けつつ、「ASK」及び「BID」に分けて記録されている。
なお、本願明細書及び図面においては、暗号資産と法定通貨との間の交換レートを表す場合に、例えば「BTC/JPY」のようにスラッシュで区切って略示を行う。例えばアスク(ASK)におけるこの略示は、後段の通貨(上記の例ではJPYつまり日本円)建てで前段の通貨(BTCつまりビットコイン)を購入することを意味する。また、ビッド(BID)について「BTC/JPY」と記す場合は、前段の通貨(BTC)を売却して後段の通貨(JPY)を取得することを意味している。
この例では特に、図示の「交換レート」フィールドにおいて、アスクについては、JPY建てでBTCを購入する際の買値(BTC/JPY)と、USD建てでBTCを売却する際の売値(BTC/USD)とが少なくとも記録される。またビッドについては、JPY建てでBTCを売却する際の売値(BTC/JPY)と、USD建てでBTCを購入する際の買値(BTC/USD)とが少なくとも記録される。
「合成レート」フィールドには、各レコードにおける当該日時における、2つの暗号資産を介した法定通貨同士の合成レートが、前述の交換レートと対応付けつつ、「ASK」及び「BID」に分けて記録されている。
図示のように、アスクについては、前述の「交換レート」フィールドの買値(BTC/JPY)と売値(BTC/USD)とに基づくJPYとUSDとの合成レートの値が少なくとも記録されており、この例では特に、買値(BTC/JPY)を売値(BTC/USD)で除算した値(USD/JPY)が記録されている。
またビッドについては、前述の「交換レート」フィールドの売値(BTC/JPY)と買値(BTC/USD)とに基づくJPYとUSDとの合成レートの値が少なくとも記録されており、この例では特に、売値(BTC/JPY)を買値(BTC/USD)で除算した値(USD/JPY)が記録されている。
<為替レートデータベース>
為替レートDB16の詳細を表す説明図を図4に示す。図4において、為替レートDB16には、「日時」「為替レート」の各フィールドがそれぞれ設けられている。
「日時」フィールドには、金融機関サーバ5が提示した為替交換レートの各レコードにおける、その提示された日時が記録される。
「為替レート」フィールドには、各レコードにおける当該日時における2つの法定通貨の間の為替レートが、為替レートを提示した金融機関情報と対応付けつつ、「ASK」及び「BID」に分けて記録されている。この例では、アスクについては、JPY建てでUSDを購入する際の買値(USD/JPY)が少なくとも記録され、ビッドについては、JPY建てでUSDを売却する際の売値(USD/JPY)とが少なくとも記録される。
<実施形態の特徴>
本実施形態の最大の特徴は、従来の店頭FX取引のような、インターバンク市場における同一通貨のアスクとビッドとのスプレッド差に基づく価格提示ではなく、暗号資産市場における暗号資産取引を活用した、別の新しいスプレッド差によって価格提示を行うことである。
<逆スプレッド状態>
すなわち、前述したように暗号資産市場における2つの法定通貨と暗号資産とのレートから合成した第1法定通貨立ての第2法定通貨の価格(前述の例ではBTC/JPYとBTC/USDとから合成した合成レートに基づくUSD/JPYの価格)は、インターバンク市場での第1及び第2法定通貨の交換レートに基づく市場価格(前述の例では為替レートに基づくYSD/JPYの価格)から大きく乖離している場合がある。その結果、特に、BTC/JPYの売値とBTC/USDの買値とから合成した合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格が、上記為替レートに基づくUSD/JPYのアスク価格よりも上回る、逆スプレッド状態が生じる場合が起こり得る。
本実施形態では、この逆スプレッド状態を利用して、上記管理者である交換事業者や上記FX事業者の収益増大が図られる。その具体的な一例を、図5を用いて説明する。
図5の右端の下部において示すように、この例では、前述の金融機関サーバ5が提示するインターバンク市場におけるUSD/JPYの市場価格は、アスクにおいて114.608円、ビッドにおいて114.606円となっている。管理事業者サーバ1では、当該ASK114.608円、BID114.606円という市場価格がそのまま取得され、前述の為替レートDB16において記憶される。
一方、図5の右端の上部に示すように、この例では、前述の交換事業者サーバ3により、暗号資産市場において、JPY建てでBTCを売却する際の売値(BTC/JPY)が5014144円、USD建てでBTCを購入する際の買値(BTC/USD)が43697.47ドル、JPY建てでBTCを購入する際の買値(BTC/JPY)が5015475円、USD建てでBTCを売却する際の売値(BTC/USD)が43667.18ドル、の各価格が提示されている。これら各価格は、管理事業者サーバ1において取得されるとともに、前述の交換レートDB15において記憶される。
またさらに、管理事業者サーバ1では、上記売値(BTC/JPY)の5014144円を上記買値(BTC/USD)の43697.47ドルで除算することにより、前述のビッドの合成レートに基づくUSD/JPYの価格が114.746円として生成される。同様に、上記買値(BTC/JPY)の5015475円を上記売値(BTC/USD)の43667.18ドルで除算することにより、前述のアスクの合成レートに基づくUSD/JPYの価格が114.856円として生成される。これらの値も前述の交換レートDBにおいて記憶される。
このとき、暗号資産市場の価格に対応するビッドの合成レートに基づくUSD/JPYの価格が114.746円である一方、インターバンク市場におけるUSD/JPYのアスクの価格が114.608円となっており、合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格が、上記為替レートに基づくUSD/JPYのアスク価格よりも上回る、逆スプレッド状態が生じている。この場合の逆スプレッドの値は、114.608円-114.746円=-0.138円、すなわち13.8銭のマイナススプレッド状態となっている。
このような逆スプレッド状態は、本来相対的に高価格となるはずのアスクが低価格となっており、本来相対的に低価格となるはずのビッドが高価格となっている状態である。そのため、FX事業者サーバ2がユーザ端末4に提示するアスクの価格とビッドの価格とのスプレッド差を著しく小さくするか若しくはゼロ(=ゼロスプレッド)にしたとしても、十分なマークアップ収益を確保できることになる。
<マークアップ前最終価格の決定>
図示の例では、上記に鑑み、管理事業者サーバ1は、相対的に高価格となっている上記合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格114.746円を(後述のマークアップ前の)最終ビッド価格に決定する。また相対的に低価格となっている上記為替レートに基づくUSD/JPYのアスク価格114.608円を(後述のマークアップ前の)最終アスク価格に決定する。
<FX事業者への価格提示>
さらに、管理事業者サーバ1は、最終ビッド価格114.746円に対し所定のマークアップ収益価格(この例では4.9銭)を差し引いた114.697円を、FX事業者サーバ2へビッド価格として出力する。また同様に、管理事業者サーバ1は、最終アスク価格114.608円に対し所定のマークアップ収益価格(この例では上記同様の4.9銭)を加算した114.657円を、FX事業者サーバ2へアスク価格として出力し提示する。この価格差により、管理事業者サーバ1はFX事業者サーバ2との取引でアスク場面及びビッド場面の両サイドについて、それぞれ4.9銭のマークアップ収益を得ることができる。また管理事業者サーバ1では、上記ビッド価格114.697円とアスク価格114.657円との価格差に基づきいわゆる自己売買に基づくプロップ収益をあげることもできる。
<ユーザへの価格提示>
そして、上記のアスク価格及びビッド価格の提示を受けているFX事業者サーバ2は、管理事業者サーバ1からのビッド価格114.697円に対し独自のマークアップ収益価格(この例では2.0銭)を差し引いた114.677円を、ユーザ端末4へのビッド提示価格として出力する。また同様に、FX事業者サーバ2は、管理事業者サーバ1からのアスク価格114.657円に対し独自のマークアップ収益価格(この例では上記同様の2.0銭)を加算した114.677円を、ユーザ端末4へアスク提示価格として出力する。この価格差により、FX事業者サーバ2はユーザ端末4との取引でアスク場面及びビッド場面の両サイドについて、それぞれ2.0銭のマークアップ収益を得ることができる。
ユーザ端末4では、FX事業者サーバ2から、上記114.677円のアスク提示価格(すなわち顧客から見た買値)、上記114.677円のビッド提示価格(すなわたい顧客から見た売値)、の提示をそれぞれ受ける。この結果、本実施形態では、アスク提示価格=ビッド提示価格であるゼロスプレッド状態による提示を実現することができる。
なお、前述の例では、管理事業者サーバ1は、ユーザ端末4に対し直接取引を行わずにFX事業者サーバ2を介して取引を行ったが、FX事業者サーバ2を介することなく直接ユーザ端末4に対しアスク提示価格やビッド提示価格を提示するようにしてもよい。その場合、前述の両サイドへのマークアップ収益価格(前述の例では4.9銭)を維持したまま、ビッド提示価格114.697円とアスク提示価格114.657円を提示(すなわち逆スプレッド状態を維持したままの提示)するようにしてもよい。あるいは、両サイドへのマークアップ収益価格を前述の4.9銭+2.0銭=6.9銭とし、ビッド提示価格114.677円かつアスク提示価格114.677円の同額提示(すなわちゼロスプレッド状態)としてもよい。
また、上記の例では、前述のように管理事業者サーバ1でのマークアップ収益価格が両サイド4.9銭であり、FX事業者サーバ2でのマークアップ収益価格も両サイドで等しく2.0銭であった。その結果、上記アスク提示価格及びビッド提示価格114.677円は、前述の合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格114.746円と、為替レートに基づくUSD/JPYのアスク価格114.608円と、の算出平均値となっている。逆に言えば、管理事業者サーバ1は、前述の合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格114.746円と、為替レートに基づくUSD/JPYのアスク価格114.608円と、の算出平均値をまず算出し、この値に対し所定の幅で近づくように(又はユーザ端末4へ提示するアスク提示価格及びビッド提示価格が同額となるように)、前述のマークアップ収益価格を設定するようにしてもよい。
<実施形態の別の特徴>
一方、本実施形態の別の特徴として、以下の点もある。すなわち、一般に、前述のインターバンク市場は、24時間365日オンライン取引が可能であるわけではなく、所定のOPEN期間のみ取引可能で、それ以外のCLOSE期間(クローズ時間帯の一例に相当)は取引不可能である。例えばニューヨーク市場では、月曜日NYOから金曜日NYCまでのみがOPEN期間である。本実施形態は上記に対応し、上記クローズ時間帯であっても、暗号資産市場での法定通貨と暗号資産とのレートを用いて合成した価格を利用することで、店頭でのFX取引を可能とする。その具体的な一例を、図6を用いて説明する。
図6の右端の下部において示すように、このようなクローズ時間帯では、前述の金融機関サーバ5からインターバンク市場におけるUSD/JPYの市場価格が提示されない。
一方、暗号資産市場は、上記とは異なり、24時間365日オンライン取引が可能である。すなわち図6の右端の上部に示すように、この例では、前述の図5と同様、交換事業者サーバ3により、暗号資産市場において、JPY建てでBTCを売却する際の売値(BTC/JPY)が5014144円、USD建てでBTCを購入する際の買値(BTC/USD)が43697.47ドル、JPY建てでBTCを購入する際の買値(BTC/JPY)が5015475円、USD建てでBTCを売却する際の売値(BTC/USD)が43667.18ドル、の各価格が提示されている。これら各価格は、前述同様、管理事業者サーバ1において取得され交換レートDB15において記憶される。
さらに、管理事業者サーバ1では、図5と同様、上記売値(BTC/JPY)の5014144円を上記買値(BTC/USD)の43697.47ドルで除算することにより、前述のビッドの合成レートに基づくUSD/JPYの価格が114.746円として生成される。同様に、上記買値(BTC/JPY)の5015475円を上記売値(BTC/USD)の43667.18ドルで除算することにより、前述のアスクの合成レートに基づくUSD/JPYの価格が114.856円として生成される。これらの値も前述の交換レートDBにおいて記憶される。
<マークアップ前最終価格の決定>
前述したように、図6に示すこの場合は、インターバンク市場がクローズしているために前述のような逆スプレッド状態は生じ得ない。したがってこの場合は、管理事業者サーバ1は、通常の手法通り、相対的に高価格である上記合成レートに基づくUSD/JPYのアスク価格114.856円を(後述のマークアップ前の)最終アスク価格に決定する。また相対的に低価格である上記合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格114.746円を(後述のマークアップ前の)最終ビッド価格に決定する。
<FX事業者への価格提示>
さらに、管理事業者サーバ1は、最終アスク価格114.856円に対し所定のマークアップ収益価格(この例では0.5銭)を加算した114.861円を、FX事業者サーバ2へアスク価格として出力し提示する。また同様に、管理事業者サーバ1は、最終ビッド価格114.746円に対し所定のマークアップ収益価格(この例では上記同様の0.5銭)を差し引いた114.741円を、FX事業者サーバ2へビッド価格として出力する。この価格差により、管理事業者サーバ1はFX事業者サーバ2との取引でアスク場面及びビッド場面の両サイドについて、それぞれ0.5銭のマークアップ収益を得ることができる。
<ユーザへの価格提示>
そして、上記のアスク価格及びビッド価格の提示を受けているFX事業者サーバ2は、管理事業者サーバ1からのアスク価格114.861円に対し独自のマークアップ収益価格(この例では0.5銭)を加算した114.866円を、ユーザ端末4へアスク提示価格として出力する。また同様に、FX事業者サーバ2は、管理事業者サーバ1からのビッド価格114.741円に対し独自のマークアップ収益価格(この例では上記同様の0.5銭)を差し引いた114.736円を、ユーザ端末4へのビッド提示価格として出力する。この価格差により、FX事業者サーバ2はユーザ端末4との取引でアスク場面及びビッド場面の両サイドについて、それぞれ0.5銭のマークアップ収益を得ることができる。
ユーザ端末4では、FX事業者サーバ2から、上記114.866円のアスク提示価格(すなわち顧客から見た買値)、上記114.736円のビッド提示価格(すなわたい顧客から見た売値)、の提示をそれぞれ受ける。このようにして、インターバンク市場がクローズ時間帯であっても店頭でのFX取引を実行可能となる。
<処理手順>
上記手法を実現するために、管理事業者サーバ1の上記制御部11及びFX事業者サーバ2の制御部により実行される制御処理手順を、図7及び図8のフローチャートにより説明する。以下、管理事業者サーバ1の制御部11により実行される内容を単に「管理事業者サーバ1により実行される」等と称し、FX事業者サーバ2の制御部により実行される内容を単に「FX事業者サーバ2により実行される」等と称する。
図7において、まずS5において、管理事業者サーバ1により、前述のようにインターバンク市場が前述のCLOSE期間であるか否かが判定される。CLOSE期間である場合はYes判定され、後述のS200(図7参照)へ移行し、インターバンク市場CLOSE時処理が行われる。OPEN期間である場合はNo判定され、S100へ移行してインターバンク市場OPEN時処理が行われる。なお、このS5が判定手順の一例である。
<インターバンク市場OPEN時処理>
S100のインターバンク市場OPEN時処理の詳細を図8に示す。
図8に示すように、管理事業者サーバ1により、S102において、前述の金融機関サーバ5が提示する、インターバンク市場にてUSD/JPYのアスク注文に係わる市場価格(市場アスク価格の一例。以下適宜、単に「ASKレートという。図示も同様)が取得されるとともに、S104において、USD/JPYのビッド注文における市場価格(市場ビッド価格の一例。以下適宜、単に「BIDレートという。図示も同様)が取得される。S102,S104が価格取得手順の一例であり、これらS102,S104を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が価格取得部の一例である。なお、例えば後述の逆スプレッド状態が生じていることが分かっている場合又は推測される場合等においては、S104を省略しS102におけるASKレートの取得のみを実行してもよい。
また、管理事業者サーバ1により、S106において、交換事業者サーバ3が提示する、暗号資産市場にてJPY建てでBTCを売却する際の売値(BTC/JPY)が取得されるとともに、S108において、暗号資産市場にてJPY建てでBTCを購入する際の買値(BTC/JPY)が取得される。なお、S106,S108が第1暗号資産価格取得手順の一例であり、これらS106,S108を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が第1暗号資産価格取得部の一例である。なお、例えば後述の逆スプレッド状態が生じていることが分かっている場合又は推測される場合等においては、S108を省略しS106における売値の取得のみを実行してもよい。
また、管理事業者サーバ1により、S110において、交換事業者サーバ3が提示する、暗号資産市場にてUSD建てでBTCを購入する際の買値(BTC/USD)が取得されるとともに、S112において、暗号資産市場にてUSD建てでBTCを売却する際の売値(BTC/USD)が取得される。なお、S110,S112が第2暗号資産価格取得手順の一例であり、これらS110,S112を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が第2暗号資産価格取得部の一例である。なお、例えば後述の逆スプレッド状態が生じていることが分かっている場合又は推測される場合等においては、S112を省略しS110における買値の取得のみを実行してもよい。
その後、S114において、管理事業者サーバ1により、S106で取得された上記JPY立ての暗号資産の売値(BTC/JPY)が、S110で取得された上記USD立ての暗号資産の買値(BTC/USD)で除算されることにより、ビッドの合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格が生成(合成)される(以下適宜、単に「BIDレートという。図示も同様)。
同様に、S116において、管理事業者サーバ1により、S108で取得された上記JPY立ての暗号資産の買値(BTC/JPY)が、S112で取得された上記USD立ての暗号資産の売値(BTC/USD)で除算されることにより、アスクの合成レートに基づくUSD/JPYのアスク価格が生成(合成)される(以下適宜、単に「ASKレートという。図示も同様)。
なお、S114,S116が価格生成手順の一例であり、これらS114,S116を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が価格生成部の一例である。なお、例えば後述の逆スプレッド状態が生じていることが分かっている場合又は推測される場合等においては、S116を省略しS114におけるUSD/JPYのビッド価格の生成(合成)のみを実行してもよい。
その後、S118において、管理事業者サーバ1により、上記S114で生成(合成)されたUSD/JPYのBIDレートと、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートとが、比較される。そして、上記S114で生成(合成)されたUSD/JPYのBIDレートのほうが、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートよりも高い、上記逆スプレッド状態が生じているか否かが管理事業者サーバ1により判定される。このS118が逆スプレッド判定手順の一例であり、このS118を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が逆スプレッド判定部の一例である。
<逆スプレッドが生じている場合>
S118において、上記BIDレートが上記ASKレートよりも高ければ逆スプレッド状態が生じているとしてYes判定され、S120へ移行する。
S120では、管理事業者サーバ1により、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートが、後述のS124でのマークアップ処理前のASKレート(最終アスク価格の一例に相当)として採用(決定)される。また、上記S114で生成(合成)されたUSD/JPYのBIDレートが、後述のS124でのマークアップ処理前のBIDレートとして採用(決定)される。このS120が第1最終価格決定手順の一例であり、このS120を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が第1最終価格決定部の一例である。
その後、S122で、管理事業者サーバ1により、S102で取得されたUSD/JPYのASKレート(言い換えれば上記最終アスク価格)の値と、S114で生成(合成)されたUSD/JPYのBIDレート(言い換えれば上記最終ビッド価格)の値と、の算術平均値(算術平均価格の一例に相当。いわゆるMIDレート)が算出される。このS122が平均価格算出手順の一例である。
そして、S124で、管理事業者サーバ1により、上記S122で算出されたASKレート及びBIDレートに対し、アスク側及びビッド側の両サイドが均等となるような所定のマークアップ処理が行われる。具体的には、S120でのASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレート)に対し、所定のマークアップ収益価格(図5の例では4.9銭)が加算されることで、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の一例に相当)へのASK提示レート(この場合のアスク提示価格の一例に相当)が算出される。またS120でのBIDレート(言い換えればS114で生成されたUSD/JPYのBIDレート)から、所定のマークアップ収益価格(図5の例では上記と同様の4.9銭)が減算されることで、FX事業者サーバ2へのBID提示レート(この場合のビッド提示価格の一例に相当)が算出される。S124がこの場合の提示価格算出手順の一例であり、S124を実行する管理事業者サーバ1の制御部11がこの場合の提示価格算出部の一例である。
その後、S126において、上記のようにS124で算出された上記ASK提示レート及びBID提示レートが、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の端末の一例に相当)へとオンラインにて出力される。S126がこの場合の提示価格出力手順の一例であり、S126を実行する管理事業者サーバ1の制御部11がこの場合の提示価格出力部の一例である。
そして、S128では、上記S126における管理事業者サーバ1からの提示価格を取得したFX事業者サーバ2により、上記提示価格に基づくこの後のユーザ端末4への提示において、前述の逆スプレッド状態を維持したままの提示を行うか、あるいは逆スプレッド状態を維持せずゼロスプレッド状態(後述)での提示を行うのか、の判定が行われる。この判定は、例えば、FX事業者サーバ2においてこの時点までに逆スプレッド状態を維持するかしないかが予め適宜の手動操作により指定入力又は選択入力がなされており、その入力結果に応じて判定してもよい。あるいは、例えば前述の最終アスク価格及び最終ビッド価格としてのASKレート及びBIDレートの値に応じて(例えばこれらの2つの値のスプレッド差の大小に応じて)手動操作なく自動的に判定するようにしてもよい。
S128で逆スプレッド状態を維持しない場合はNo判定され、S130へ移行する。S130では、FX事業者サーバ2により、ユーザ端末4への提示価格がASK価格=BID価格であるゼロスプレッド状態となるように、マークアップ処理が行われる。
具体的には、S126で管理事業者サーバ1から取得したASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレートに管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が加算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(図5の例では2.0銭)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、当該マークアップ収益価格(2.0銭)が、前述のS122で算出されたMIDレートと、S126で管理事業者サーバ1から取得したASKレートとの差分に等しい値に設定されたことになる。
また上記同様に、S126で管理事業者サーバ1から取得したBIDレート(言い換えればS114で取得されたUSD/JPYのBIDレートから管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が減算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(図5の例では2.0銭)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、当該マークアップ収益価格(2.0銭)が、S126で管理事業者サーバ1から取得したBIDレートと前述のS122で算出されたMIDレートとの差分に等しい値に設定されたことになる。
上記S130の後は、S132へ移行し、FX事業者サーバ2により、当該S132のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、ユーザ端末4に対するオンライン配信を介して提示される。その後、前述の図7に戻り、図7のフローを終了する。
一方、S128で逆スプレッド状態を維持する場合はYes判定され、S134へ移行する。S134では、FX事業者サーバ2により、ユーザ端末4への提示価格がASK価格<BID価格である逆スプレッド状態が引き続き維持されるように、マークアップ処理が行われる。
具体的には、S126で管理事業者サーバ1から取得したASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレートに管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が加算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば前述の例に沿うと上記2.0銭よりも小さな値)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、ASK側のマークアップ収益価格が、前述のS122で算出されたMIDレートと、S126で管理事業者サーバ1から取得したASKレートとの差分よりも小さな値に設定されたことになる。
また上記同様に、S126で管理事業者サーバ1から取得したBIDレート(言い換えればS114で取得されたUSD/JPYのBIDレートから管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が減算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば上記2.0銭よりも小さな値)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、BID側のマークアップ収益価格が、S126で管理事業者サーバ1から取得したBIDレートと前述のS122で算出されたMIDレートとの差分よりも小さな値に設定されたことになる。
上記S134の後は、前述と同様のS132において上記S134のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、ユーザ端末4に対するオンライン配信を介して提示され、図7のフローを終了する。
<FX事業者サーバを介さない場合>
なお、以上においては、S124における管理事業者サーバ1側のマークアップ処理の後、その結果がFX事業者サーバ2へ出力されてFX事業者サーバ2においてS130,S134のマークアップ処理が行われ、S132にてFX事業者サーバ2からユーザ端末4へとオンラインによる提示が行われたが、これに限られない。すなわち、前述したように、FX事業者サーバ2を介すことなく、管理事業者サーバ1から直接ユーザ端末4へと提示を行ってもよい。その場合、例えばS126が省略されるとともに、S130及びS134と同様の処理(以下便宜上、S130′及びS134′と称する。図示は省略)がS124の処理内容も含める形で管理事業者サーバ1において行われる。
すなわち上記の場合、S122でMIDレートが算出された後は、管理事業者サーバ1においてS128が実行され、ユーザ端末4への提示において逆スプレッド状態を維持したままの提示を行うかゼロスプレッド状態での提示を行うのか、の判定が行われる。
上記S128で逆スプレッド状態を維持しない場合は管理事業者サーバ1によりNo判定され、上記S130′へ移行する。S130′では、管理事業者サーバ1により、ユーザ端末4への提示価格がASK価格=BID価格であるゼロスプレッド状態となるように、マークアップ処理が行われる。
具体的には、S120でのASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレート)に対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(図5の例に沿うと4.9銭+2.0銭=6.9銭)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、当該マークアップ収益価格(6.9銭)が、前述のS122で算出されたMIDレートと、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートとの差分に等しい値に設定されたことになる。
また上記同様に、S120でのBIDレート(言い換えればS114で生成されたUSD/JPYのBIDレート)に対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(図5の例に沿うと4.9銭+2.0銭=6.9銭)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、当該マークアップ収益価格(6.9銭)が、S114で生成されたUSD/JPYのBIDレートと前述のS122で算出されたMIDレートとの差分に等しい値に設定されたことになる。この場合に、上記S130′が提示価格算出手順の一例となり、S130′を実行する管理事業者サーバ1の制御部が提示価格算出部の一例となる。
上記S130′の後は、前述と同様のS132へ移行し、上記S130′のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、オンライン配信を介して管理事業者サーバ1からユーザ端末4(この場合の提示先の端末の一例に相当)へ提示される。この場合に、S132が提示価格出力手順の一例となり、S132を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が提示価格出力部の一例となる。その後、前述の図7に戻り、図7のフローを終了する。
一方、上記S128で逆スプレッド状態を維持する場合は管理事業者サーバ1によりNo判定され、上記S134′へ移行する。S134′では、管理事業者サーバ1により、ユーザ端末4への提示価格がASK価格<BID価格である逆スプレッド状態が維持されるように、マークアップ処理が行われる。
具体的には、S120でのASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレート)に対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(例えば前述の例に沿うと6.9銭よりも小さな値)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、ASK側のマークアップ収益価格が、前述のS122で算出されたMIDレートと、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートとの差分よりも小さな値に設定されたことになる。
また上記同様に、S120でのBIDレート(言い換えればS114で生成されたUSD/JPYのBIDレート)に対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(例えば上記6.9銭よりも小さな値)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。言い換えればこの場合は、BID側のマークアップ収益価格が、S114で生成されたUSD/JPYのBIDレートと前述のS122で算出されたMIDレートとの差分よりも小さな値に設定されたことになる。この場合、上記S134′が提示価格算出手順の一例となり、S134′を実行する管理事業者サーバ1の制御部が提示価格算出部の一例となる。
上記S134′の後は、前述と同様、S132へ移行し、上記S134′のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、オンライン配信を介して管理事業者サーバ1からユーザ端末4(この場合の提示先の端末の一例に相当)へ提示される。この場合も、上記同様、S132が提示価格出力手順の一例となり、S132を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が提示価格出力部の一例となる。その後、前述の図7に戻り、図7のフローを終了する。
<逆スプレッドが生じていない場合>
図8に戻り、一方、前述のS118において、上記BIDレートの値が上記ASKレートの値以下であれば逆スプレッド状態が生じていないとしてNo判定され、S136へ移行する。
S136では、管理事業者サーバ1により、S102で取得されたUSD/JPYのASKレートが、後述のS140でのマークアップ処理前のASKレート(最終アスク価格の一例に相当)として採用(決定)される。また、上記S104で取得されたUSD/JPYのBIDレートが、後述のS140でのマークアップ処理前のBIDレート(最終ビッド価格の一例に相当)として採用(決定)される。このS136もまた第1最終価格決定手順の一例であり、このS136を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた第1最終価格決定部の一例である。
そして、S138において、管理事業者サーバ1により、上記S136で決定されたASKレート及びBIDレートに対し、予め定められた収益計画に応じて、通常通り、ASKレート>BIDレートを維持した状態のマークアップ処理が行われる。具体的には、S136でのASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレート)に対し、所定のマークアップ収益価格(例えば0.5銭)が加算されることで、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の一例に相当)へのASK提示レート(この場合のアスク提示価格の一例に相当)が算出される。またS136でのBIDレート(言い換えればS104で取得されたUSD/JPYのBIDレート)から、所定のマークアップ収益価格(例えば上記と同様の0.5銭)が減算されることで、FX事業者サーバ2へのBID提示レート(この場合のビッド提示価格の一例に相当)が算出される。S138もまた提示価格算出手順の一例であり、S138を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた提示価格算出部の一例である。
その後、S140へ移行し、上記S126と同様、前述のS138で算出された上記ASK提示レート及びBID提示レートが、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の端末の一例に相当)へとオンラインにて出力される。S140がこの場合の提示価格出力手順の一例であり、S140を実行する管理事業者サーバ1の制御部11がこの場合の提示価格出力部の一例である。
その後、上記S140における管理事業者サーバ1からの提示価格を取得したFX事業者サーバ2により、S142において、FX事業者サーバ2により、予め定められた収益計画に応じて、通常通り、ユーザ端末4への提示価格がASK価格>BID価格となるマークアップ処理が行われる。
具体的には、S140で管理事業者サーバ1から取得したASKレート(言い換えればS102で取得されたUSD/JPYのASKレートに管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が加算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば0.5銭)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。
また上記同様に、S140で管理事業者サーバ1から取得したBIDレート(言い換えればS104で取得されたUSD/JPYのBIDレートから管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が減算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば上記0.5銭)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。
上記S142の後は、前述と同様のS132において上記S142のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、ユーザ端末4に対するオンライン配信を介して提示され、図7のフローを終了する。
なお、上記S118でのNo判定→S136→S138→S140→S142→S132の処理の流れにおいても、前述と同様、FX事業者サーバ2を介さずに管理事業者サーバ1のみによりそれら各処理を行うようにしてもよい。
<インターバンク市場CLOSE時処理>
図7に戻り、前述のS5においてCLOSE期間である場合はYes判定され、S200へ移行してインターバンク市場CLOSE時処理が行われる。S200のインターバンク市場CLOSE時処理の詳細を図9に示す。
図9に示すように、管理事業者サーバ1により、S202において、上記S106と同様、交換事業者サーバ3が提示する、暗号資産市場にてJPY建てでBTCを売却する際の売値(BTC/JPY)が取得されるとともに、S204において、上記S108と同様、暗号資産市場にてJPY建てでBTCを購入する際の買値(BTC/JPY)が取得される。なお、S202,S204もまた第1暗号資産価格取得手順の一例であり、これらS202,S204を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた第1暗号資産価格取得部の一例である。
また、管理事業者サーバ1により、S206において、上記S110と同様、交換事業者サーバ3が提示する、暗号資産市場にてUSD建てでBTCを購入する際の買値(BTC/USD)が取得されるとともに、S208において、上記S112と同様、暗号資産市場にてUSD建てでBTCを売却する際の売値(BTC/USD)が取得される。なお、S206,S208もまた第2暗号資産価格取得手順の一例であり、これらS206,S208を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた第2暗号資産価格取得部の一例である。
その後、S210において、上記S114と同様、管理事業者サーバ1により、S202で取得された上記JPY立ての暗号資産の売値(BTC/JPY)が、S206で取得された上記USD立ての暗号資産の買値(BTC/USD)で除算されることにより、ビッドの合成レートに基づくUSD/JPYのビッド価格が生成(合成)される(以下適宜、単に「BIDレートという。図示も同様)。
同様に、S212において、上記S116と同様、管理事業者サーバ1により、S204で取得された上記JPY立ての暗号資産の買値(BTC/JPY)が、S208で取得された上記USD立ての暗号資産の売値(BTC/USD)で除算されることにより、アスクの合成レートに基づくUSD/JPYのアスク価格が生成(合成)される(以下適宜、単に「ASKレートという。図示も同様)。
なお、S210,S212もまた価格生成手順の一例であり、これらS210,S212を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた価格生成部の一例である。
その後、S214において、管理事業者サーバ1により、上記S212で生成(合成)されたUSD/JPYのASKレートが、後述のS216でのマークアップ処理前のASKレートとして採用(決定)される。また、上記S210で生成(合成)されたUSD/JPYのBIDレートが、後述のS216でのマークアップ処理前のBIDレートとして採用(決定)される。このS214が第2最終価格決定手順の一例である。
その後、S216において、上記S138と同様、管理事業者サーバ1により、上記S214で決定されたASKレート及びBIDレートに対し、予め定められた収益計画に応じて、通常通り、ASKレート>BIDレートを維持した状態のマークアップ処理が行われる。
具体的には、S214でのASKレート(言い換えればS212で生成されたUSD/JPYのASKレート)に対し、所定のマークアップ収益価格(例えば0.5銭)が加算されることで、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の一例に相当)へのASK提示レート(この場合のアスク提示価格の一例に相当)が算出される。またS214でのBIDレート(言い換えればS210で生成されたUSD/JPYのBIDレート)から、所定のマークアップ収益価格(例えば上記と同様の0.5銭)が減算されることで、FX事業者サーバ2へのBID提示レート(この場合のビッド提示価格の一例に相当)が算出される。S216もまた提示価格算出手順の一例であり、S216を実行する管理事業者サーバ1の制御部11もまた提示価格算出部の一例である。
その後、S218へ移行し、上記S140と同様、前述のS216で算出された上記ASK提示レート及びBID提示レートが、FX事業者サーバ2(この場合の提示先の端末の一例に相当)へとオンラインにて出力される。S218がこの場合の提示価格出力手順の一例であり、S218を実行する管理事業者サーバ1の制御部11がこの場合の提示価格出力部の一例である。
その後、上記S218における管理事業者サーバ1からの提示価格を取得したFX事業者サーバ2により、S220において、上記S142と同様、FX事業者サーバ2により、予め定められた収益計画に応じて、通常通り、ユーザ端末4への提示価格がASK価格>BID価格となるマークアップ処理が行われる。
具体的には、S218で管理事業者サーバ1から取得したASKレート(言い換えればS212で生成されたUSD/JPYのASKレートに管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が加算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば0.5銭)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。
また上記同様に、S218で管理事業者サーバ1から取得したBIDレート(言い換えればS210で生成されたUSD/JPYのBIDレートから管理事業者サーバ1側でのマークアップ収益価格が減算されたもの)に対し、FX事業者サーバ2側の所定のマークアップ収益価格(例えば上記0.5銭)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。
上記S220の後は、S222へ移行し、上記S132と同様、FX事業者サーバ2により、当該S220のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、ユーザ端末4に対するオンライン配信を介して提示される。その後、前述の図7に戻り、図7のフローを終了する。
<FX事業者サーバを介さない場合>
なお、以上の図9の説明においては、S216における管理事業者サーバ1側のマークアップ処理の後、その結果がFX事業者サーバ2へ出力されてFX事業者サーバ2においてS220のマークアップ処理が行われ、S222にてFX事業者サーバ2からユーザ端末4へとオンラインによる提示が行われたが、これに限られない。すなわち、前述したように、FX事業者サーバ2を介すことなく、管理事業者サーバ1から直接ユーザ端末4へと提示を行ってもよい。
その場合、例えばS218が省略されるとともに、S220と同様の処理(以下便宜上、S220′と称する。図示は省略)がS216の処理内容も含める形で管理事業者サーバ1において行われる。
すなわち上記の場合、S214の後は、上記S220′へ移行する。S220′では、管理事業者サーバ1により、予め定められた収益計画に応じて、通常通り、ユーザ端末4への提示価格がASK価格>BID価格となるマークアップ処理が行われる。
具体的には、S212で生成されたUSD/JPYのASKレートに対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(図6の例に沿うと0.5銭+0.5銭=1.0銭)が加算されることで、ユーザ端末4へのASK提示レートが算出される。
また上記同様に、S210で生成されたUSD/JPYのBIDレートに対し、管理事業者サーバ1側の所定のマークアップ収益価格(図6の例に沿うと0.5+0.5銭=1.0銭)が減算されることで、ユーザ端末4へのBID提示レートが算出される。
この場合に、上記S220′が提示価格算出手順の一例となり、S220′を実行する管理事業者サーバ1の制御部が提示価格算出部の一例となる。
上記S220′の後は、前述と同様のS222へ移行し、上記S220′のマークアップ設定処理により決定されたエンドユーザへの提示価格(アスク及びビッド)が、オンライン配信を介して管理事業者サーバ1からユーザ端末4(この場合の提示先の端末の一例に相当)へ提示される。この場合に、S222が提示価格出力手順の一例となり、S222を実行する管理事業者サーバ1の制御部11が提示価格出力部の一例となる。その後、前述の図7に戻り、図7のフローを終了する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、S102,S104において、インターバンク市場から、第1法定通貨(前述の例では日本円JPY。以下同様)及び第2法定通貨(前述の例ではUSドルUSD。以下同様)の間の交換レートを表す日本円立てのUSドルの価格が取得される。そして、S106,S108において、暗号資産市場から、所定の暗号資産(前述の例ではビットコイン。以下同様)の上記日本円立ての買値や売値が取得される。またS110,S112では、暗号資産市場から、前述と同じビットコインの上記USドル立ての買値や売値が取得される。そしてS114,S116では、上記のようにして取得された上記ビットコインの日本円立ての売値とUSドル立ての買値とを用いて、日本円とUSドルとの間の交換レートを表す、日本円立てのUSドルの価格が生成される。
そして、本実施形態においては、S118において、上記S102,S104で取得された市場アスク価格が、上記S114,S116で生成されたビッド価格よりも安い状態(=逆スプレッド状態)が生じているか否かが判定される。逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、S120において、上記のように相対的に高価格となる上記合成によるビッド価格がマークアップ前の最終ビッド価格に決定されるとともに、上記のように相対的に低価格となる市場アスク価格がマークアップ前の最終アスク価格に決定される。
そして、その後のS124(又はS130′,S134′)において、上記最終アスク価格に対して、比較的大きな所定のマークアップ収益価格を加算してアスク提示価格が算出されとともに、上記最終ビッド価格から、比較的大きな所定のマークアップ収益価格を減算してビッド提示価格が算出される。こうして算出されたアスク提示価格及びビッド提示価格は、その後のS126,S140(又はS132)において、提示先であるFX事業者サーバ2(又はユーザ端末4)へとオンライン出力される。
以上のように、本実施形態によれば、暗号資産市場における法定通貨(上記の例では日本円、USドル)と暗号資産(上記の例ではビットコイン)とのレートを用いて合成された価格を利用することで生じ得る新しいスプレッド差の態様(逆スプレッド状態)に基づき価格提示を行うことで、大きなマークアップ収益を得ることができる。この結果、FXサービス業者(例えば管理事業者サーバ1側、FX事業者サーバ2側。以下同様)の収益を飛躍的に増大させることができる。
また、本実施形態では特に、S114,S116及びS210,S212において、取得されたビットコインの日本円立ての売値が、取得されたUSドル立ての買値、で除算される。これにより、日本円とUSドルとの間の交換レートを表す、日本円立てのUSドルの価格を、簡易な手法で高精度に生成することができる。
また、本実施形態では特に、S122において、最終アスク価格と最終ビッド価格との算術平均値(MIDレート)が算出される。これにより、逆スプレッド状態となっている場合にその逆スプレッド状態のちょうど中間の価格を決定し、その後のマークアップ収益の算出・設定において役立てることができる。
また、本実施形態では特に、S130と、前述のS130′及びS134′とにおいて、アスク提示価格及びビッド提示価格が、S122で算出された最終アスク価格及び最終ビッド価格の算術平均価格と等しい値となるように、マークアップ収益価格が設定される。すなわち、アスク提示価格>ビッド提示価格である通常のスプレッド状態で提示される価格を、アスク提示価格=ビッド提示価格の状態、すなわちゼロスプレッド状態で提示する。これにより、顧客にとって魅力ある商品とすることができるので、FXサービス業者において売り上げ及び収益の増大を確実に図ることができる。
また、本実施形態では特に、S134及びS134′において、アスク提示価格がビッド提示価格よりも安くなるように、マークアップ収益価格が設定される。すなわち、アスク提示価格>ビッド提示価格である通常のスプレッド状態で提示される価格を、アスク提示価格<ビッド提示価格の状態、すなわち逆スプレッド状態で提示する。これにより、顧客にとって極めて魅力ある商品とすることができるので、FXサービス業者において売り上げ及び収益の増大を確実に図ることができる。
また、本実施形態では特に、S118で逆スプレッド状態が生じていないと判定された場合には、S138において、市場アスク価格がマークアップ前の最終アスク価格に、市場ビッド価格がマークアップ前の最終ビッド価格に、それぞれ決定される。これにより、逆スプレッド状態が生じていない場合においては、従来通りの手法でマークアップ前の最終アスク価格及び最終ビッド価格を決定し、さらにマークアップ収益を加味したアスク提示価格及びビッド提示価格を提示することができる。
また、本実施形態では特に、S5において、インターバンク市場におけるオンライン取引がクローズされるクローズ時間帯であるか否かが判定される。これにより、インターバンク市場がクローズ時間帯でない場合に、逆スプレッド状態が生じていれば上記の手法でアスク提示価格及びビッド提示価格を決定することで、顧客にとって魅力的な商品を提示することができる。
前述のように、インターバンク市場がクローズ時間帯である場合は、通常、店頭でのFX取引を行うことができない。本実施形態は上記に対応し、S210,S212において、前述のようにしてビットコインの日本円立ての売値とUSドル立ての買値とにより日本円立てのUSドルのビッド価格を生成(合成)するのに加え、上記ビットコインの日本円立ての買値とUSドル立ての売値とにより日本円立てのUSドルのアスク価格をさらに生成(合成)する。それら生成された日本円立てのUSドルのアスク価格及びビッド価格が、その後のS214において、マークアップ前の最終アスク価格及び最終ビッド価格に決定される。
そして、S216(又は前述のS220′)において、それら最終アスク価格及び最終ビッド価格に所定のマークアップ収益価格が上乗せ又は差し引きされたアスク提示価格及びビッド提示価格が、FX事業者サーバ2(又はユーザ端末4)へと提示される。
以上のように、本実施形態によれば、インターバンク市場がクローズ時間帯であっても店頭でのFX取引を実行可能となる。これにより、インターバンク市場がクローズ時間帯でない場合はインターバンク市場及び暗号資産市場での両方の価格に基づき図8に示した手法で逆スプレッド状態に対応して前述の手法でアスク及びビッド提示価格を決定でき、インターバンク市場がクローズ時間帯の場合は暗号資産市場での両方の価格に基づき図9に示した手法でアスク及びビッド提示価格を決定できる。この結果、24時間365日、店頭におけるFX取引を実行することができるので、顧客へのサービスを向上することができる。
なお、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 管理事業者サーバ
2 FX事業者サーバ
3 交換事業者サーバ
4 ユーザ端末
5 金融機関サーバ
11 制御部(コンピュータの一例)
100 価格提示処理システム

Claims (10)

  1. コンピュータに対し、
    法定通貨のオンライン取引がなされるインターバンク市場から、第1法定通貨と第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記アスク注文に係わる市場アスク価格を少なくとも取得する、価格取得手順と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、所定暗号資産の第1法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも売値を取得する、第1暗号資産価格取得手順と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の前記第2法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも買値を取得する、第2暗号資産価格取得手順と、
    前記第1暗号資産価格取得手順及び前記第2暗号資産価格取得手順でそれぞれ取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての売値及び前記第2法定通貨立ての買値に基づき、前記第1法定通貨と前記第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記ビッド注文に係わるビッド価格を、少なくとも生成する、価格生成手順と、
    前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格が前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格よりも安い逆スプレッド状態が生じているか否かを判定する、逆スプレッド判定手順と、
    前記逆スプレッド判定手順で前記逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する、第1最終価格決定手順と、
    前記最終アスク価格に対し所定のマークアップ収益価格を加算して、提示先へ提示するアスク提示価格を算出するとともに、前記最終ビッド価格から前記所定のマークアップ収益価格を減算して、前記提示先へ提示するビッド提示価格を算出する、提示価格算出手順と、
    前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格を前記提示先の端末へとオンライン出力する、提示価格出力手順と、
    を実行させるための、法定通貨の価格提示処理プログラム。
  2. 請求項1記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記価格生成手順では、
    前記第1暗号資産価格取得手順で取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての売値を、前記第2暗号資産価格取得手順で取得された前記第2法定通貨立ての買値、で除算することにより前記ビッド価格を生成する
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  3. 請求項2記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記コンピュータに対し、さらに、
    前記最終アスク価格と前記最終ビッド価格との算術平均価格を算出する平均価格算出手順を実行させる
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  4. 請求項3記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記提示価格算出手順では、
    前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格がそれぞれ前記算術平均価格と等しい値となるように、前記所定のマークアップ収益価格を設定する
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  5. 請求項3記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記提示価格算出手順では、
    前記アスク提示価格が前記ビッド提示価格よりも安くなるように、前記所定のマークアップ収益価格を設定する
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  6. 請求項4又は請求項5記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記価格取得手順では、
    法定通貨のオンライン取引がなされるインターバンク市場から、前記市場アスク価格に加え、前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であって前記ビッド注文に係わる市場ビッド価格をさらに取得し、
    前記第1最終価格決定手順では、
    前記逆スプレッド判定手順で前記逆スプレッド状態が生じていないと判定された場合には、前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格取得手順で取得された前記市場ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記コンピュータに対し、さらに、
    前記インターバンク市場における前記法定通貨のオンライン取引がクローズされるクローズ時間帯であるか否かを判定する判定手順を実行させ、
    前記判定手順により前記クローズ時間帯ではないと判定された場合に、前記価格取得手順、前記逆スプレッド判定手順、及び前記第1最終価格決定手順が実行され、前記提示価格算出手順では、第1最終価格決定手順で決定された前記最終アスク価格及び前記最終ビッド価格に基づき前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格がそれぞれ決定される
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  8. 請求項7記載の法定通貨の価格提示処理プログラムにおいて、
    前記判定手順により前記クローズ時間帯であると判定された場合には、
    前記第1暗号資産価格取得手順では、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の第1法定通貨立ての買値をさらに取得し、
    前記第2暗号資産価格取得手順では、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の前記第2法定通貨立ての売値をさらに取得し、
    前記価格生成手順では、
    前記第1暗号資産価格取得手順及び前記第2暗号資産価格取得手順でそれぞれ取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての買値及び前記第2法定通貨立ての売値に基づき、前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつ前記アスク注文に係わるアスク価格をさらに生成し、
    かつ、前記コンピュータに対し、
    前記価格生成手順で生成された前記アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する、第2最終価格決定手順を実行させ、
    前記提示価格算出手順では、
    第2最終価格決定手順で決定された前記最終アスク価格に対し所定のマークアップ収益価格を加算して、提示先へ提示する前記アスク提示価格を算出するとともに、第2最終価格決定手順で決定された前記最終ビッド価格から前記所定のマークアップ収益価格を減算して、前記提示先へ提示する前記ビッド提示価格を算出する
    ことを特徴とする法定通貨の価格提示処理プログラム。
  9. コンピュータが実行する法定通貨の価格提示処理方法であって、
    法定通貨のオンライン取引がなされるインターバンク市場から、第1法定通貨と第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記アスク注文に係わる市場アスク価格を少なくとも取得する、価格取得手順と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、所定暗号資産の第1法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも売値を取得する、第1暗号資産価格取得手順と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の前記第2法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも買値を取得する、第2暗号資産価格取得手順と、
    前記第1暗号資産価格取得手順及び前記第2暗号資産価格取得手順でそれぞれ取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての売値及び前記第2法定通貨立ての買値に基づき、前記第1法定通貨と前記第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記ビッド注文に係わるビッド価格を、少なくとも生成する、価格生成手順と、
    前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格が前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格よりも安い逆スプレッド状態が生じているか否かを判定する、逆スプレッド判定手順と、
    前記逆スプレッド判定手順で前記逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、前記価格取得手順で取得された前記市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格生成手順で生成された前記ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する、第1最終価格決定手順と、
    前記最終アスク価格に対し所定のマークアップ収益価格を加算して、提示先へ提示するアスク提示価格を算出するとともに、前記最終ビッド価格から前記所定のマークアップ収益価格を減算して、前記提示先へ提示するビッド提示価格を算出する、提示価格算出手順と、
    前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格を前記提示先の端末へとオンライン出力する、提示価格出力手順と、
    を有することを特徴とする法定通貨の価格提示処理方法。
  10. コンピュータによる法定通貨の価格提示処理システムであって、
    法定通貨のオンライン取引がなされるインターバンク市場から、第1法定通貨と第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記アスク注文に係わる市場アスク価格を少なくとも取得する、価格取得部と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、所定暗号資産の第1法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも売値を取得する、第1暗号資産価格取得部と、
    暗号資産のオンライン取引がなされる暗号資産市場から、前記所定暗号資産の前記第2法定通貨立ての買値及び売値のうち少なくとも買値を取得する、第2暗号資産価格取得部と、
    前記第1暗号資産価格取得部及び前記第2暗号資産価格取得部によりそれぞれ取得された前記所定暗号資産の前記第1法定通貨立ての売値及び前記第2法定通貨立ての買値に基づき、前記第1法定通貨と前記第2法定通貨との間の交換レートを表す前記第1法定通貨立ての前記第2法定通貨の価格であってかつアスク注文及びビッド注文のうち前記ビッド注文に係わるビッド価格を、少なくとも生成する、価格生成部と、
    前記価格取得部により取得された前記市場アスク価格が前記価格生成部により生成された前記ビッド価格よりも安い逆スプレッド状態が生じているか否かを判定する、逆スプレッド判定部と、
    前記逆スプレッド判定部により前記逆スプレッド状態が生じていると判定された場合には、前記価格取得部により取得された前記市場アスク価格をマークアップ前の最終アスク価格に決定するとともに、前記価格生成部により生成された前記ビッド価格をマークアップ前の最終ビッド価格に決定する、第1最終価格決定部と、
    前記最終アスク価格に対し所定のマークアップ収益価格を加算して、提示先へ提示するアスク提示価格を算出するとともに、前記最終ビッド価格から前記所定のマークアップ収益価格を減算して、前記提示先へ提示するビッド提示価格を算出する、提示価格算出部と、
    前記アスク提示価格及び前記ビッド提示価格を前記提示先の端末へとオンライン出力する、提示価格出力部と、
    を有することを特徴とする、法定通貨の価格提示処理システム。
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