JP2023121308A - 光通信システム、光通信装置、光通信システムの制御方法および光通信装置の制御方法 - Google Patents

光通信システム、光通信装置、光通信システムの制御方法および光通信装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光通信システムの小型化および安定的な運用の両立を可能にする技術を提供する。【解決手段】光通信システムは、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備え、第1の通信装置および第2の通信装置は、支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続され、第1の通信装置および第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、支線光ファイバ側の光通信を現用系が担い、現用系および待機系の各々の幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、現用系と待機系との間の冗長切替において、現用系は、現用系の動作を引き継ぐための運用情報を待機系に転送する。【選択図】図7

Description

本開示は、光通信システム、光通信装置、光通信システムの制御方法および光通信装置の制御方法に関する。
たとえば特開2015-35760号公報(特許文献1)は、光通信システムの一例としてPON(Passive Optical Network)システムを開示する。PONシステムは、冗長化された局側装置(OLT)を備える。OLTは、複数の光回線ユニット(OSU)と、切替部とを備える。複数のOSUのうちの1つが待機系である。待機系のOSUは、複数の現用系のOSUの各々と冗長切替が可能である。
特開2015-35760号公報
特開2015-35760号公報に開示された構成では、複数のOSUが大型の筐体に収容される。したがって同一筐体内でPONプロテクション(冗長切替)が実行される。大型の装置は収容ユーザの数を増やすことができるので、光通信システムの導入が進んでいる地域(たとえば都市部)への導入に適している。
一方、たとえばルーラルエリアでは収容ユーザ数が少ないため、大型の装置を導入することが必要以上にコストを要する可能性がある。したがって収容ユーザの数が比較的少ないエリアには、小規模のシステムを導入することが望ましいと考えられる。システムの規模を小さくためには、システムの構成を簡素化することが考えられる。しかしシステムの構成を簡素化すると、障害に対する耐性が低下する可能性がある。
本開示の目的は、光通信システムの小型化および安定的な運用の両立を可能にする技術を提供することである。
本開示の一態様に係る光通信システムは、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備え、第1の通信装置および第2の通信装置は、支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続され、第1の通信装置および第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、支線光ファイバ側の光通信を現用系が担い、現用系および待機系の各々の幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、現用系と待機系との間の冗長切替において、現用系は、現用系の動作を引き継ぐための運用情報を待機系に転送する。
本開示の一態様に係る光通信装置は、支線光ファイバを介して通信するための第1の通信部と、幹線光ファイバを介して通信するための第2の通信部と、制御部とを備え、制御部は、光通信装置を現用系として動作させる場合に、第1の通信部を動作させるとともに、幹線光ファイバ側の物理リンクが論理的に束ねられてリンクアグリゲーションを形成するように第2の通信部を動作させ、制御部は、光通信装置を現用系から待機系へと切り替える場合に、現用系の動作に関する運用情報を他の光通信装置と通信するためのポートから出力する。
本開示の一態様に係る光通信システムの制御方法は、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備えた光通信システムの制御方法であって、第1の通信装置および第2の通信装置は、支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続され、第1の通信装置および第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、支線光ファイバ側の光通信を現用系が担い、現用系および待機系の各々の幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、制御方法は、現用系が、待機系への冗長切替を行うと判断するステップと、現用系から待機系に現用系の動作を引き継ぐための運用情報を転送するステップと、現用系から待機系に制御の権限を移譲するステップとを含む。
本開示の一態様に係る光通信装置の制御方法は、支線光ファイバおよび幹線光ファイバを介して光通信を行う光通信装置の制御方法であって、光通信装置を現用系として動作させる場合に、支線光ファイバ側の光通信を実行するとともに、幹線光ファイバ側の物理リンクを論理的に束ねてリンクアグリゲーションを形成するステップと、光通信装置を現用系から待機系へと切り替える場合に、現用系の動作に関する運用情報を他の光通信装置と通信するためのポートから出力するステップとを含む。
本開示によれば、光通信システムの小型化および安定的な運用の両立が可能となる。
図1は、本開示の実施形態に係る光通信システムの適用例を模式的に示した図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る光通信システムを構成する光通信ユニットの外観を模式的に示した図である。 図3は、図2に示した光通信ユニットの正面から見た外観の例を示した図である。 図4は、本開示の実施の形態に従う光通信ユニットによるアップリンク側の冗長構成の第1の例を示した図である。 図5は、本開示の実施の形態に従う光通信ユニットによるアップリンク側の冗長構成の第2の例を示した図である。 図6は、図2に示した光通信ユニットの内部の構成を示すブロック図である。 図7は、PONプロテクションを実現するためのOLTの構成を模式的に示した図である。 図8は、図7に示した現用系(primary)および待機系(secondary)の光通信ユニットの状態遷移を示す図である。 図9は、通常運用時の下りデータの流れを示した図である。 図10は、プライマリの光通信ユニットのアップリンクが故障した場合の下りデータの流れを示した図である。 図11は、本開示の実施の形態による、アップリンク側の故障時の下りデータの流れを示した図である。 図12は、本開示の実施の形態に係る冗長切替を実現するための光通信ユニットの機能を示した機能ブロック図である。 図13は、プライマリ(現用系)のPON側リンクに故障が生じた際の冗長切替の流れを説明するシーケンス図である。 図14は、現用系のアップリンクに障害が発生した場合の冗長切替の流れを示すシーケンス図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1) 本開示の一実施態様に係る光通信システムは、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備え、第1の通信装置および第2の通信装置は、支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続され、第1の通信装置および第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、支線光ファイバ側の光通信を現用系が担い、現用系および待機系の各々の幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、現用系と待機系との間の冗長切替において、現用系は、現用系の動作を引き継ぐための運用情報を待機系に転送する。
この構成によれば、光通信システムは、少なくとも2つの通信装置によって構成される。2つの通信装置のうちの一方が現用系に割り当てられるとともに、2つの通信装置のうちの他方が待機系に割り当てられる。これにより、冗長系を構成することができる。現用系の故障の場合には、冗長切替によって、現用系の動作を引き継ぐための運用情報が現用系から待機系に転送される。これにより、待機系が幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対する通信を担う。したがって、光通信システムの小型化および安定的な運用が可能となる。
本明細書において、「現用系」および「待機系」という用語は、支線光ファイバ側の光通信の観点から2つの通信装置を区別するために用いられる。2つの通信装置は支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続されているので、2つの通信装置のうち一方のみが支線光ファイバを介して通信する。したがって、本明細書では、支線光ファイバ側の光通信を担う通信装置を「現用系」と称し、他方の通信装置を「待機系」と称する。なお、「光学的に接続され」との用語は、2つの要素が直接接続されることに限定されず、それら2つの要素が光学装置を介して接続されることを含む。
(2) 上記(1)に記載の光通信システムにおいて、現用系と待機系とは、運用情報を伝送するための制御線、および、マルチシャーシリンクアグリゲーションにおける現用系と待機系との間の渡りのための光ファイバによって接続される。
この構成によれば、制御線を介して現用系と待機系との間で運用情報を伝送することにより現用系と待機系とを互いに切替えることができる。さらに、幹線光ファイバ(または支線光ファイバ)に伝送すべきデータが現用系に存在する場合、渡りのための光ファイバによって、そのデータを現用系と待機系に転送できる。たとえば現用系と待機系との間の冗長切替を遠隔制御によって実行する場合、冗長切替に要する時間が長くなる可能性がある。この構成によれば、より短時間で冗長切替を実現することができる。
(3) 上記(1)または(2)に記載の光通信システムにおいて、冗長切替により、現用系は待機系に、制御の権限を移譲する。
この構成によれば、冗長切替の際に、制御の主体を簡易に切り替えることができる。したがって短時間で冗長切替を実現することができる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかに記載の光通信システムにおいて、幹線光ファイバ側のマルチシャーシリンクアグリゲーションに障害が検知された場合、現用系は冗長切替を実行すべきか否かを判定する。
この構成によれば、支線光ファイバ側の光通信の異常だけで無く、マルチシャーシリンクアグリゲーションの異常においても冗長切替を実行することができる。
(5) 上記(4)に記載の光通信システムにおいて、マルチシャーシリンクアグリゲーションの障害が現用系のリンクアグリゲーションの障害である場合、現用系は、冗長切替を実行して、待機系が、支線光ファイバ側および幹線光ファイバ側の光通信を実行する。
この構成によれば、現用系のリンクアグリゲーションの障害時には、待機系のリンクアグリゲーションにより幹線光ファイバ側の光通信が実行される。現用系が支線光ファイバ側の光通信を継続した場合、現用系と待機系との間でデータを転送する必要がある。しかし、幹線光ファイバ側の帯域が減少しているので、データの伝送の遅延が問題となり得る。待機系が、支線光ファイバ側および幹線光ファイバ側の光通信を実行することにより、現用系と待機系との間でのデータの転送が生じないので、データの伝送の遅延の問題を解決することができる。
(6) 本開示の一実施態様に係る光通信装置は、支線光ファイバを介して通信するための第1の通信部と、幹線光ファイバを介して通信するための第2の通信部と、制御部とを備え、制御部は、光通信装置を現用系として動作させる場合に、第1の通信部を動作させるとともに、幹線光ファイバ側の物理リンクが論理的に束ねられてリンクアグリゲーションを形成するように第2の通信部を動作させ、制御部は、光通信装置を現用系から待機系へと切り替える場合に、現用系の動作に関する運用情報を他の光通信装置と通信するためのポートから出力する。
この構成によれば、光通信装置は、他の光通信装置との組み合わせによって冗長系を構成することができる。現用系の故障の場合には、冗長切替によって、現用系の動作を引き継ぐための運用情報を他の光通信装置に転送することができる。これにより、他の光通信装置は元の現用系の運用に関する情報を引き継いで、幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対する通信を担うことができる。したがって、光通信システムの小型化および安定的な運用が可能となる。
(7) 上記(6)に記載の光通信装置において、光通信装置の動作は、光通信装置が他の光通信装置と組み合わさって動作する際に、光通信装置と他の光通信装置とのうちの一方を現用系とし、他方を前記待機系として、現用系と待機系との間で冗長切替が可能となるモードと、光通信装置を単体で動作させるモードとを切替可能である。
この構成によれば、光通信装置は、単体動作および、他の光通信装置と連携した動作のいずれも可能である。したがって、光通信装置の設置される環境に応じて光通信装置の動作を柔軟に設定することができる。
(8) 本開示の一実施態様に係る光通信システムの制御方法は、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備えた光通信システムの制御方法であって、第1の通信装置および第2の通信装置は、支線光ファイバに設けられた分岐装置によって支線光ファイバに光学的に接続され、第1の通信装置および第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、支線光ファイバ側の光通信を現用系が担い、現用系および待機系の各々の幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、制御方法は、現用系が、待機系への冗長切替を行うと判断するステップと、現用系から待機系に現用系の動作を引き継ぐための運用情報を転送するステップと、現用系から待機系に制御の権限を移譲するステップとを含む。
この構成によれば、光通信システムは、少なくとも2つの通信装置によって構成される。2つの通信装置のうちの一方が現用系に割り当てられるとともに、2つの通信装置のうちの他方が待機系に割り当てられる。これにより、冗長系を構成することができる。現用系の故障の場合に、冗長切替によって、現用系の動作を引き継ぐための運用情報が現用系から待機系に転送される。これにより、待機系が幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対する通信を担う。したがって、光通信システムの小型化および安定的な運用が可能となる。
(9) 本開示の一実施態様に係る光通信装置の制御方法は、支線光ファイバおよび幹線光ファイバを介して光通信を行う光通信装置の制御方法であって、光通信装置を現用系として動作させる場合に、支線光ファイバ側の光通信を実行するとともに、幹線光ファイバ側の物理リンクを論理的に束ねてリンクアグリゲーションを形成するステップと、光通信装置を現用系から待機系へと切り替える場合に、現用系の動作に関する運用情報を、他の光通信装置と通信するためのポートから出力するステップとを含む。
この構成によれば、光通信装置は、他の光通信装置との組み合わせによって冗長系を構成することができる。現用系の故障の場合、他の光通信装置は元の現用系の運用に関する情報を引き継いで、幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対する通信を担うことができる。したがって、光通信システムの小型化および安定的な運用が可能となる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本開示の実施の形態に係る光通信システムは、幹線光ファイバと支線光ファイバとの各々に対して光通信が可能なように構成された光通信システムである。したがって、本開示の実施の形態に係る光通信システムの種類あるいは用途は特に限定されない。一実施形態によれば、光通信システムは、PONシステムのOLTとして実現可能である。以下では、本開示の実施の形態の適用例としてPONシステムを説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る光通信システムの適用例を模式的に示した図である。図1に示すように、通信ネットワーク1000は、幹線光ファイバと支線光ファイバとの間で光通信を担う装置を含む。具体的には、通信ネットワーク1000は、幹線-支線装置として機能するOLT101と、上位ネットワーク150に接続される幹線装置151とを含む。
OLT101は、幹線光ファイバおよび支線光ファイバに接続され、幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対して光通信が可能なように構成される。たとえばOLT101は、張出し局舎に設けられて、ルーラルエリアにおけるユーザのためのPONシステムを実現する。OLT101は、冗長切替が可能なように構成される。図1に示す例では、光通信ユニット111Aが現用系であり、光通信ユニット111Bが待機系である。光通信ユニット111A,111Bの構成の詳細については後述する。支線光ファイバ211は、光カプラ212によって分岐される。分岐された支線光ファイバには、光回線終端装置であるONU(図1ではONU311を例示する)が接続される。支線光ファイバ211は、さらに光カプラ213によって支線光ファイバ214,215に2分岐される。光通信ユニット111AのPONカード20は、支線光ファイバ214に光学的に接続され、光通信ユニット111BのPONカード20は、支線光ファイバ215に光学的に接続される。
光通信ユニット111AのPONカード20どうしが物理リンク44によって相互に接続される。光通信ユニット111A,111BのPONカード20のアップリンク側のポートは、幹線光ファイバ100A,100Bを介して幹線装置151に接続される。光通信ユニット111A,111Bのアップリンク側の物理リンクは論理的に1つにまとめられて、マルチシャーシリンクアグリゲーション(MC-LAG)を構成する。なお、光通信ユニット111A,111Bの制御カード10どうしは、制御線45によって相互に接続される。
図2は、本開示の一実施形態に係る光通信システムを構成する光通信ユニットの外観を模式的に示した図である。図2に示すように、光通信ユニット111は、筐体1に入ったラックマウント型の装置である。光通信ユニット111は、単体でOLTとして動作する。
光通信ユニット111A,111Bの各々は、図2に示す光通信ユニット111によって実現される。本開示の一実施の形態では、図1に示すように、2つの独立したOLTである光通信ユニット111A,111Bが協調動作して、あたかも1つのOLTのようにふるまう。
光通信ユニット111が単体でOLTとして動作可能であるので、OLT101を構成する光通信ユニットの数は特に限定されない。1つのPON回線に対して1つの光通信ユニット111が対応するようにOLT101が構成されてもよい。あるいは図1に示すように、1つのPON回線(支線光ファイバ)に対して2つの光通信ユニット111(光通信ユニット111A,111B)が設けられていてもよい。それら2つの光通信ユニット(光通信ユニット111A,111B)の間で冗長切替を実行できる。なお、光通信ユニット111の動作は、現用系と待機系との間で冗長切替が可能となるモードと、光通信ユニット111を単体で動作させるモードとの間で切替可能である。したがって光通信ユニット111に求められる要件等に応じて、光通信ユニット111の動作を単体で動作させるモードまたは冗長切替が可能なモードの一方に設定することができる。
図3は、図2に示した光通信ユニット111の正面から見た外観の例を示した図である。図3に示すように、光通信ユニット111は、たとえば19インチラック1Uサイズの筐体を有する。「1U」とは、米国電子工業会(EIA)規格で定められたラックへの取り付け高さを規定するピッチ単位であり、約44.45mmである。
光通信ユニット111は、制御カード10と、PONカード20とを含む。制御カード10は、制御ポート11を含む。図3に示す例では、制御カード10およびPONカード20の各々の枚数が1枚である。しかし本開示の実施形態では、制御カード10またはPONカード20の枚数が1枚であると限定されるものではない。制御ポート11は、ポート11A,11B,11Cからなる。本実施の形態では、ポート11A,11B,11Cのうち少なくとも1つのポートは、他の光通信ユニットの制御ポートとの間で制御信号を伝送するために用いられる。なお、ポート11A,11B,11Cのうち少なくとも1つの他のポートを、制御サーバ等の制御装置(図示せず)との間で制御信号を伝送するためのポートとして用いることもできる。
PONカード20は、支線光ファイバからなるPON回線(図3に示さず)を介してONU(図3に示さず)と光通信を行うとともに、幹線光ファイバ側の装置と光通信を行う。PONカード20は、PON回線を介した光通信のためのPONポート21と、幹線装置との光通信のためのアップリンクポート22とを含む。図3に示す例では、PONカードは、16個のPONポート21を有する。しかし、光通信ユニット111のサイズの範囲内に許容できるのであれば、1つのPONカード20に含まれるPONポート21の数は限定されない。
PONポート21は、所定のフォームファクタを有する光トランシーバを着脱可能なように構成される。限定されないが、PONポート21は、たとえばSFP(Small Form-factor Pluggable)トランシーバまたはSFP+トランシーバが着脱可能なように構成される。この構成の場合、各PONポート21は、10Gbps/1Gbpsの伝送速度に対応する。
PONポート21と同様に、アップリンクポート22は、所定のフォームファクタを有する光トランシーバを着脱可能なように構成される。アップリンクポート22の構成は特に限定されないが、図3に示す例では、アップリンクポート22は、QSFP(Quad Small Form factor Pluggable)28トランシーバを着脱可能に構成された2つのポート22A、および、SFP+トランシーバを着脱可能なように構成された4つのポート22Bからなる。2つのポート22Aの各々は、100Gbpsの伝送速度に対応し、4つのポート22Bの各々は10Gbpsの伝送速度に対応する。すなわち、アップリンクポート22は、PONポート21の伝送速度よりも高い伝送速度に対応している。
本開示の実施の形態によれば、OLT101は、複数のアップリンクポートを有する。したがって、OLT101のアップリンク側を冗長化することができる。アップリンク側の冗長化は、1台の光通信ユニット111で実現してもよく、少なくとも2台の光通信ユニット111によって実現してもよい。なお、以下に説明する図においては詳細には示さないが、光通信ユニット111が支線光ファイバおよび幹線光ファイバに対して光通信を行うために、対応するPONポートおよびアップリンクポートの各々には光トランシーバが挿入され、その光トランシーバには、光ファイバが光学的に接続される。
図4は、本開示の実施の形態に従う光通信ユニット111によるアップリンク側の冗長構成の第1の例を示した図である。図4に示すように、1台の光通信ユニット111によってOLT101を実現してもよい。光通信ユニット111と幹線装置(図示せず)との間の接続(アップリンク)は、アップリンクポートにおける物理リンク41,42を論理的に1つに束ねることによって実現される。すなわち、アップリンク側にLAGが構成される。LAGを用いることによって、2つの物理リンクが同時に使用可能となる。したがって、アップリンク側の通信において、通信速度の向上および耐障害性の向上を図ることができる。
図5は、本開示の実施の形態に従う光通信ユニット111によるアップリンク側の冗長構成の第2の例を示した図である。図5に示した構成では、2つの光通信ユニット111によってOLT101が実現される。なお、図5および以下に説明する図では、2つの光通信ユニット111を区別するため、「光通信ユニット111A」および「光通信ユニット111B」と表記する。2つの光通信ユニット111A,111Bのアップリンク側の物理リンクが論理的に束ねられて、MC-LAGが構成される。
具体的に説明すると、光通信ユニット111Aの1つのアップリンクポート(ポート22A)と、光通信ユニット111Bの1つのアップリンクポート(ポート22A)が、物理リンク41,43をそれぞれを介して図示しない幹線装置に接続され、物理リンク41,43が論理的に1つに束ねられる。さらに光通信ユニット111A,111Bの別のアップリンクポートが渡りポートとして用いられる。
光通信ユニット111A,111Bは、渡りポートをつなぐ物理リンク44によって相互に接続される。物理リンク44は、光ファイバおよび光トランシーバによって実現される。物理リンク44を実現するために、AOC(Active Optical Cable)が用いられてもよく、DAC(Direct Attach Cable)が用いられてもよい。たとえば渡りポート間の伝送の帯域は100Gbpsである。物理リンク44によってICL(Inter-Chassis Link)が構成される。定常時には、制御トラフィック、およびBUMトラフィック(ブロードキャスト、宛先不明のユニキャスト、およびマルチキャスト)がICLを通過する。
図4に示した構成および図5に示した構成の両方ともに、アップリンク側の最大帯域は、100Gbps×2+160Gbps=360Gbpsとなる。なお、図5に示した構成においては、アップリンクの縮退時の最大帯域は100Gbpsとなる。
図6は、図2に示した光通信ユニット111の内部の構成を示すブロック図である。図6に示すように、光通信ユニット111A,111Bは互いに同じ構成を有する。光通信ユニット111Bは、ONU332との間での光通信を行う点において光通信ユニット111Aと相違する。したがって、光通信ユニット111Aの構成を代表的に説明する。
光通信ユニット111Aは、制御カード10と、PONカード20とを含む。PONカード20は、PON-LSI24と、スイッチLSI(SW-LSI)25とを含む。
制御カード10は、筐体起動時に制御カード10およびPONカード20が起動していることを確認して、PONカード20の設定を実行する。これによりPONカード20が動作可能な状態となる。制御カード10の設定は、光通信ユニット111Aの外部の制御サーバ400によって実行される。この実施の形態では、複数の通信ユニット間で制御カード10の設定の同期、あるいはPONカード20の同期は実行されない。
PON-LSI24は、各PONポートに対応して設けられ、PONポートを介してPON回線に接続されたONU331との間の通信を制御する。スイッチLSI25は、光通信ユニット111Aの内部でのデータの流れを制御する。
主信号(すなわち上りデータおよび下りデータ)は、UNI、ONU、PON-LSI、SW-LSI、アップリンクをつなぐ経路で疎通する。したがって主信号は、バックプレーンを経由しない。具体的には、上りデータの場合、ONU331はUNI(User Network Interface)ポートを介して、図示しないユーザ端末からの上りデータを受信する。ONU331は、その上りデータを光信号の形態で光通信ユニット111Aに送信する。PON-LSI24は、受信した上りデータをスイッチLSI25に転送する。スイッチLSI25は、その上りデータを、アップリンクを介して上位装置へと転送する。
一方、光通信ユニット111Aが上位装置から下りデータを受信した場合、スイッチLSI25は、その下りデータを、該当するPON-LSI24に振り分ける。下りデータを受信したPON-LSI24は、その下りデータを、対応するPON回線に光信号の形態で送出する。たとえば下りデータの宛先がONU331に接続されたユーザ端末であれば、その下りデータが、ONU331に送られる。
このように、光通信ユニット111A,111Bの各々は、単体でOLTとして動作可能な単体動作モードを有する。光通信ユニット111Aは、筐体のサイズに応じて許容される数のPONポートを実装しているので、小型であるとともに、収容ユーザの数が少ないエリア(たとえばルーラルエリア)への光通信サービスの導入に好適である。一方、作業員あるいは技術者の通常の居場所から遠隔の場所にOLTが配置されている場合、作業員あるいは技術者は、その光通信ユニット111の障害に直ちに対応できない可能性がある。したがって、耐障害の観点からは、OLTが冗長化されていることが望ましい。本開示の実施の形態では、複数の光通信ユニット111により、PONプロテクション(冗長構成)を実現することができる。
図7は、PONプロテクションを実現するためのOLTの構成を模式的に示した図である。図7に示すように、支線光ファイバ211は光カプラ213(分岐装置)によって支線光ファイバ214,215に2分岐される。2分岐された支線光ファイバ214,215は、光通信ユニット111A,111BのそれぞれのPONポート21に挿入された光トランシーバを介して光学的に接続される。一方、図5を参照して説明したように、光通信ユニット111A,111Bのアップリンク側にはMC-LAGが構成される。
光通信ユニット111A,111Bの各々の制御カード10は、ポート11Aどうしを制御線45によって接続されることにより、相互に接続される。ポート11Aは、制御信号を受送信するためのポートである。なお、ポート11Aから伝達される制御信号は電気信号である。
PONの構成上、2つの光通信ユニットのうちの一方のみがONUと通信することができる。光通信ユニット111Aは、通常時にONUと光通信を行う装置(現用系)であり、図7では「primary」(プライマリ)との名称が付されている。一方、光通信ユニット111Bは、現用系の故障時にONUと光通信を行う装置(待機系)であり図7では「secondary」(セカンダリ)との名称が付されている。
図8は、図7に示した現用系(primary)および待機系(secondary)の光通信ユニットの状態遷移を示す図である。まず、2つの光通信ユニット111A,111Bの各々に電源が投入されることにより、2つの光通信ユニット111A,111Bが起動する。図6に示した制御サーバ400が光通信ユニット111A,111Bの各々の制御カード10に設定を行う。これにより、光通信ユニット111A,111Bは冗長切替可能なモードに設定される。各々の光通信ユニットの制御カード10がPONカード20を設定する。これにより光通信ユニット111AのPONカードが現用系として設定されアクティブ(ACT)の状態となる。一方、光通信ユニット111BのPONカードが待機系として設定され、スタンバイ(SBY)の状態となる。なお、アップリンク側については、PONカード20の状態がアクティブおよびスタンバイのいずれであっても疎通可能である。
OLT101のPON側は1:1の冗長構成をとることができる。プライマリの光通信ユニットのPONカードが故障した場合、プライマリの光通信ユニットの制御カード10は、そのPONカードの状態をアクティブからスタンバイへと遷移させる。さらに制御カード10は、他方(セカンダリ)の光通信ユニットの制御カードに対して切替指示を送る。セカンダリの光通信ユニットの制御カード10は、切替指示に応じて、PONカード20の状態をスタンバイからアクティブへと遷移させる。上述のように、PONの仕組み上、2つのPONカード20の一方のみ、ONUとの通信が可能である。したがって、アクティブ状態のPONカード20のみが発光し、スタンバイ状態のPONカード20は非発光状態となる。これにより冗長切替が実行される。
本開示の実施の形態では、冗長切替は、制御サーバからの指示によって実行されるのではなく、プライマリの光通信ユニットからセカンダリの光通信ユニットへの指示によって実行される。したがって冗長切替の遅延を短時間(いわば瞬間的)に実行することができる。
光通信ユニット111Aの故障の原因が取り除かれると、光通信ユニット111Aは動作可能になる。この場合、図6に示した制御サーバ400が光通信ユニット111A,111Bの各々の制御カード10に復旧コマンドを送信する。光通信ユニット111A(プライマリ)は復旧コマンドに応じて、その状態をスタンバイからアクティブへと遷移させる。一方、光通信ユニット111B(セカンダリ)は復旧コマンドに応じて、その状態をスタンバイからアクティブへと遷移させる。
冗長切替時には、プライマリの光通信ユニットは、その動作に関する情報である運用情報をセカンダリの光通信ユニットに転送する。運用情報は、制御カード間のリンクを通じて転送される。これにより、プライマリの光通信ユニットの運用に関する情報がセカンダリの光通信ユニットへと引き継がれるので、幹線光ファイバおよび支線光ファイバの各々に対する光通信を継続することができる。なお、一方、制御カード同士の通信に障害が発生した場合には、冗長切替を実施しない。
アクティブ側の光通信ユニットの内部において、制御カード10とPONカード20との間の通信に障害が発生した場合には、当該光通信ユニットの電源をオフにするとともに、スタンバイ側の光通信ユニットのPONカードがアクティブの状態に切替わる。
アクティブ側の光通信ユニットの内部の故障だけでなく、アクティブ側の光通信ユニットに接続された光トランシーバに異常が生じた場合にも、当該光通信ユニットは発光を停止させてスタンバイの状態に遷移する。したがって、スタンバイ側の光通信ユニットのPONカードがアクティブの状態に切替わる。
図9は、通常運用時の下りデータの流れを示した図である。図9に示すように、通常運用時には、OLT101のアップリンク側は、MC-LAGによって帯域を広げることができる。
図10は、プライマリの光通信ユニットのアップリンクが故障した場合の下りデータの流れを示した図である。プライマリの光通信ユニット111Aにおいて、PONリンク側は正常である。したがってPON側のリンクの切替は実行されない。光通信ユニット111AがONU311との間の通信を継続する。この場合、アップリンク側からの下りデータは、セカンダリの光通信ユニット111Bのみで受信される。光通信ユニット111Bが受信した下りデータは、渡りポートを介して光通信ユニット111Aに送られる。
たとえば通常時のアップリンク側の帯域は、MC-LAGにより200Gbps(=100Gbps×2)であるとする。また、渡りポートの帯域を100Gbpsとする。なお、これらの数値は説明を分かりやすくするための例であり、本開示の実施の形態を限定することを意図していない。
図9および図10に示すように、セカンダリの光通信ユニット111Bが下りデータを受信した場合、その下りデータをICLを介してプライマリの光通信ユニット111Aに転送する。このため伝送遅延が発生する。通常時には、アップリンク側の帯域が200Gbpsであり、渡りポートの帯域が100Gbpsであるので、渡りポートの帯域に比べてアップリンク側の帯域が十分に大きい。したがって、渡りポートを介したデータ転送による遅延がデータ伝送時間の全体に与える影響は、比較的小さい。しかし、プライマリの光通信ユニット111Aのアップリンクが故障した場合、光通信ユニット111A,111Bの全体のアップリンク側の帯域が200Gbpsから100Gbpsと減少する。このため、渡りポートを介したデータ転送による遅延がデータ伝送時間の全体に与える影響が、比較的大きくなる。
図11は、本開示の実施の形態による、アップリンク側の故障時の下りデータの流れを示した図である。図11に示したように、光通信ユニット111A(プライマリ)のアップリンクに障害が発生した場合には、下りデータの経路が切り替えられて、下りデータは、元の待機系(新しい現用系)のアップリンクおよびPON側リンクを介してONUに送信される。下りデータは、渡りポートを経由せずにONUに送信される。したがって、渡りポートを介したデータ転送による遅延を無くすことができる。
なお、上りデータの流れの方向は、図9~図11に示した下りデータの流れの方向と逆とみなしてよい。したがって、本開示の実施の形態によれば、上りデータの伝送においても、プライマリの光通信ユニットのアップリンクに障害が発生した際に、渡りポートの帯域による遅延の影響を無くすことが可能になる。
アップリンク側については、PONカード20の状態がアクティブおよびスタンバイのいずれであっても疎通可能である。したがって、通常の運用(図9参照)中に、セカンダリの光通信ユニット111Bのアップリンクに障害が発生する可能性がある。しかし、この場合には、プライマリの光通信ユニット111Aが単独で動作を継続することができる。したがって、渡りポートを介したデータ転送による遅延は発生しない。
図12は、本開示の実施の形態に係る冗長切替を実現するための光通信ユニットの機能を示した機能ブロック図である。図12は、図6に示された構成を機能ブロックの観点から説明する図である。図12に示された構成は、ハードウェアのみによって実現されてもよく、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。光通信ユニット111A,111Bは同じ構成を有するので、以下では、代表して光通信ユニット111Aの構成を説明する。
制御カード10は、冗長制御部120を含む。本開示の実施の形態において、冗長制御部120は、冗長切替を実行する際の光通信ユニット111Aの動作を制御する「制御部」に相当する。
PONカード20は、状態管理部121と、PONリンク制御部122と、MC-LAG制御部123と、集線部124とを含む。本開示の実施の形態において、PONリンク制御部は、光通信ユニット111AとONUとの間のPONリンクを制御する。PONリンク制御部は、支線光ファイバを介して通信するための「第1の通信部」に相当する。
集線部124は、光通信ユニット111Aのアップリンクポートを集約する。MC-LAG制御部123は、光通信ユニット111A,111Bのアップリンクから構成されるMC-LAGを制御する。限定されないが、MC-LAGの制御は、たとえばIEEE802.1AXの規定に従うDynamic Link Aggregation(LACP)、またはStatic Link Aggregationであってもよい。本開示の実施の形態において、集線部124およびMC-LAG制御部123は、幹線光ファイバを介して通信するための「第2の通信部」に相当する。
図13は、プライマリ(現用系)のPON側リンクに故障が生じた際の冗長切替の流れを説明するシーケンス図である。ステップS10において、現用系(光通信ユニット111A)の冗長制御部120が、待機系(光通信ユニット111A)の状態管理部121に対して、待機系側のPONリンクの状態を問い合わせる。ステップS11において、待機系の状態管理部121が、待機系のPONリンクの状態に関する情報を現用系の冗長制御部120に返す。現用系の冗長制御部120と待機系の状態管理部121との間の通信は、たとえば、現用系の制御ポート11と待機系の制御ポート11とを接続する制御線45を介して行われてもよい。この場合、待機系の内部では、制御カード10が、PONカード20と現用系の冗長制御部120との間の通信を仲介してもよい。
ステップS12において、現用系の冗長制御部120は、現用系の状態管理部121に対して、待機系へのデータの移動を指示する。ステップS13において、現用系の状態管理部121は、待機系の状態管理部121にデータを移動させる。このデータは、現用系の動作待機系に引き継ぐための運用情報に関するデータを含む。運用情報に関するデータは、渡りポートを通じて現用系から待機系に転送されてもよい。制御サーバによる制御を介在せずに、2つの光通信ユニット間で運用情報に関するデータが直接伝達される。したがって冗長切替に要する時間を短縮できる。
データの移動が完了すると、ステップS14において、待機系の状態管理部121は、現用系の状態管理部121にデータの移動が完了したことを通知する。ステップS15において、現用系の状態管理部121は、待機系の状態管理部121からの通知に応答して、現用系の冗長制御部120に、現用系から待機系にデータの移動が完了したことを通知する。これにより、現用系の状態管理部121は、現用系の冗長制御部120から受けた指示に対する応答を返す。
ステップS16において、現用系の冗長制御部120は、現用系のPONリンク制御部122に対して、PONリンク用の光トランシーバの閉塞を指示する。現用系のPONリンク制御部122は、指示に応じて光トランシーバの動作を停止させる。したがって、光トランシーバの発光が停止される。ステップS17において、現用系のPONリンク制御部122は、現用系の冗長制御部120に対して、現用系の光トランシーバの閉塞が完了したことを通知する。
現用系の光トランシーバの閉塞が完了すると、ステップS18において、現用系の冗長制御部120は、待機系のPONリンク制御部122に対して、PONリンク用の光トランシーバの解放を指示する。指示に応じて、待機系のPONリンク制御部122は、PONリンク用の光トランシーバを解放する。これにより、PONリンク用の光トランシーバが動作可能な状態になる。ステップS19において、待機系のPONリンク制御部122は、現用系の冗長制御部120に、PONリンク用の光トランシーバの解放が完了したことを通知する。
ステップS20において、現用系の冗長制御部120は、待機系の冗長制御部120に制御の権限を移譲する旨の指示を待機系の冗長制御部120に送る。以後、元の待機系が新しい現用系として動作する。これにより、冗長切替が完了する。この構成によれば、冗長切替の際に、制御の主体を簡易に切り替えることができる。したがって、短時間で冗長切替を実現することができる。
図14は、現用系のアップリンクに障害が発生した場合の冗長切替の流れを示すシーケンス図である。図14に示すように、現用系のアップリンク側に障害が発生した場合、ステップS1において、現用系のMC-LAG制御部123がその障害を検知する。現用系のMC-LAG制御部123は、障害の発生を現用系の冗長制御部120に通知する。現用系の冗長制御部120は、現用系のMC-LAG制御部123からの通知により、冗長切替を実行すべきと判定して冗長切替を実行する。以後の処理の流れは、図13に示す処理の流れと同じであるので、説明は繰り返さない。これによりアップリンク側およびPON側の光通信は、元の待機系(新しい現用系)のみによって実行される(図11を参照)。
なお、待機系のアップリンク側に障害が発生した場合、現用系のMC-LAG制御部123は、障害の発生を現用系の冗長制御部120に通知する。しかし、この場合には、現用系の動作を継続すればよいので、冗長制御部120は、冗長切替を実行しなくてよいと判定することができる。
以上説明するように、本開示の実施の形態によれば、光通信システムは、少なくとも2つの光通信ユニットによって構成される。2つの光通信ユニットのうちの一方が現用系に割り当てられるとともに、他方が待機系に割り当てられる。これにより、冗長系を構成することができる。各々の光通信ユニットは、制御カード、PONカード部分、アップリンクポートによって構成されるので光通信システムの全体の構成を簡素化できる。したがって、光通信システムの小型化および安定的な運用が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 筐体
10 制御カード
11 制御ポート
11A,11B,11C,21,22A,22B ポート
20 PONカード
22 アップリンクポート
24 PON-LSI
25 スイッチLSI
41~44 物理リンク
45 制御線
100 幹線光ファイバ
101,102 幹線-支線装置(OLT)
111,111A,111B 光通信ユニット
120 冗長制御部
121 状態管理部
122 PONリンク制御部
123 MC-LAG制御部
124 集線部
150 上位ネットワーク
151 幹線装置
211,214,215,221 支線光ファイバ
212,213,222 光カプラ
311,331,332 光回線終端装置(ONU)
400 制御サーバ
1000 通信ネットワーク
S1,S10~S20 ステップ

Claims (9)

  1. 光通信システムであって、
    幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備え、
    前記第1の通信装置および前記第2の通信装置は、前記支線光ファイバに設けられた分岐装置によって前記支線光ファイバに光学的に接続され、
    前記第1の通信装置および前記第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、前記支線光ファイバ側の光通信を前記現用系が担い、
    前記現用系および前記待機系の各々の前記幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、
    前記現用系と前記待機系との間の冗長切替において、前記現用系は、前記現用系の動作を引き継ぐための運用情報を前記待機系に転送する、光通信システム。
  2. 前記現用系と前記待機系とは、
    前記運用情報を伝送するための制御線、および、前記マルチシャーシリンクアグリゲーションにおける前記現用系と前記待機系との間の渡りのための光ファイバによって接続される、請求項1に記載の光通信システム。
  3. 前記冗長切替により、前記現用系は前記待機系に、制御の権限を移譲する、請求項1または請求項2に記載の光通信システム。
  4. 前記幹線光ファイバ側の前記マルチシャーシリンクアグリゲーションに障害が検知された場合、前記現用系は前記冗長切替を実行すべきか否かを判定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光通信システム。
  5. 前記マルチシャーシリンクアグリゲーションの前記障害が前記現用系のリンクアグリゲーションの障害である場合、前記現用系は、前記冗長切替を実行して、前記待機系が、前記支線光ファイバ側および前記幹線光ファイバ側の光通信を実行する、請求項4に記載の光通信システム。
  6. 光通信装置であって、
    支線光ファイバを介して通信するための第1の通信部と、
    幹線光ファイバを介して通信するための第2の通信部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記光通信装置を現用系として動作させる場合に、前記第1の通信部を動作させるとともに、前記幹線光ファイバ側の物理リンクが論理的に束ねられてリンクアグリゲーションを形成するように前記第2の通信部を動作させ、
    前記制御部は、前記光通信装置を前記現用系から待機系へと切り替える場合に、前記現用系の動作に関する運用情報を他の光通信装置と通信するためのポートから出力する、光通信装置。
  7. 前記光通信装置の動作は、
    前記光通信装置が前記他の光通信装置と組み合わさって動作する際に、前記光通信装置と前記他の光通信装置とのうちの一方を前記現用系とし、他方を前記待機系として、前記現用系と前記待機系との間で冗長切替が可能となるモードと、
    前記光通信装置を単体で動作させるモードとを切替可能である、
    請求項6に記載の光通信装置。
  8. 幹線光ファイバおよび支線光ファイバに対して光通信が可能なように各々が構成された、第1の通信装置および第2の通信装置を備えた光通信システムの制御方法であって、
    前記第1の通信装置および前記第2の通信装置は、前記支線光ファイバに設けられた分岐装置によって前記支線光ファイバに光学的に接続され、前記第1の通信装置および前記第2の通信装置の一方が現用系であり、他方が待機系であり、前記支線光ファイバ側の光通信を前記現用系が担い、前記現用系および前記待機系の各々の前記幹線光ファイバ側の物理リンクは、論理的に束ねられてマルチシャーシリンクアグリゲーションを形成し、
    前記制御方法は、
    前記現用系が、前記待機系への冗長切替を行うと判断するステップと、
    前記現用系から前記待機系に前記現用系の動作を引き継ぐための運用情報を転送するステップと、
    前記現用系から前記待機系に制御の権限を移譲するステップとを含む、光通信システムの制御方法。
  9. 支線光ファイバおよび幹線光ファイバを介して光通信を行う光通信装置の制御方法であって、
    前記光通信装置を現用系として動作させる場合に、前記支線光ファイバ側の光通信を実行するとともに、前記幹線光ファイバ側の物理リンクを論理的に束ねてリンクアグリゲーションを形成するステップと、
    前記光通信装置を前記現用系から待機系へと切り替える場合に、前記現用系の動作に関する運用情報を、他の光通信装置と通信するためのポートから出力するステップとを含む、光通信装置の制御方法。
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