JP2023120972A - 画像形成装置 - Google Patents

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Kenichiro Kitajima
雅美 羽野
Masami Uno
功已 伊藤
Isami Ito
崇 加瀬
Takashi Kase
将人 前島
Masahito Maejima
浩章 石田
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Abstract

【課題】トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果を十分に得る。【解決手段】感光体と、感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体の表面を露光する露光手段と、感光体の表面に形成された潜像をトナーにより現像する現像手段と、帯電手段に接続され、帯電手段に帯電電圧を印加するための帯電電源と、帯電電源から帯電手段に印加する帯電電圧を制御する制御手段と、を備え、露光手段は、帯電電源に接続された、導電性を有する導電部材を有し、制御手段は、感光体の表面の露光手段と対向する部位の電位Vdと同じ極性の電圧Vsを帯電電源から導電部材に印加し、導電部材に印加する電圧Vsを、トナーの帯電量が第一の帯電量であるときは電位Vdより大きい第一の値に決定し、トナーの帯電量が第一の帯電量より小さい第二の帯電量であるときは電位Vdより大きく、第一の値より大きい第二の値に決定する。【選択図】 図5

Description

本発明は、感光体を露光する露光ヘッドを備えた画像形成装置に関する。
プリンタや複写機などの電子写真方式の画像形成装置において、感光ドラムを露光する手段の一つとして露光ヘッドがある。露光ヘッドは、LEDや有機ELなどの複数の発光素子を感光ドラムの回転軸線方向(主走査方向)に略直線状に並べた基板を備え、主走査方向において一括して感光ドラムを露光するものである。また、露光ヘッドは、複数の発光素子から出射される光を感光ドラムに集光させるための複数のレンズを備える。複数のレンズは、複数の発光素子と感光ドラムとの間において、発光素子の配列方向に沿うように感光ドラム表面に対向して配置される。発光素子から出射された光は、レンズを介し感光ドラム表面に集光され、感光ドラム上に静電潜像が形成される。
この露光ヘッドは、ポリゴンミラーを回転駆動して主走査方向に光を走査して感光ドラムを露光するレーザスキャナユニット(LSU)に比べて、体積が小さく駆動部もないため、画像形成装置の小型化や低騒音化に有利である。
一方、露光ヘッドが備えるレンズと感光ドラム表面との間隔は非常に狭いため、飛散等により浮遊しているトナーなどの微小粉体が、露光ヘッドが備えるレンズ表面に付着して、レンズからの露光を遮ってしまうおそれがある。
そこで、特許文献1には、露光装置に隣接した導電性部材にトナーと同じ極性のバイアスを印加する手段を設けて、トナーの露光飛び散り現象の発生を抑制する構成が記載されている。さらに、画像形成装置本体の温湿度情報を元に、導電性部材に印加するバイアス値を設定することが記載されている。
特開2001-290347号公報
しかしながら、トナーの帯電量が増減するため、例えばトナーの帯電量が多い場合には電界によるトナーの付着抑制効果が十分に得られても、トナーの帯電量が少ない場合には前記電界によるトナーの付着抑制効果が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果が十分に得られる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、感光体と、感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体の表面を露光して感光体の表面に潜像を形成する露光手段と、感光体の表面に形成された潜像をトナーにより現像して感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、前記帯電手段に接続され、前記帯電手段に帯電電圧を印加するための帯電電源と、前記帯電電源から前記帯電手段に印加する帯電電圧を制御する制御手段と、を備え、前記露光手段は、前記帯電電源に接続された、導電性を有する導電部材を有し、前記制御手段は、前記感光体の表面の露光手段と対向する部位の電位Vdと同じ極性の電圧Vsを前記帯電電源から前記導電部材に印加し、前記導電部材に印加する前記電圧Vsを、トナーの帯電量が第一の帯電量であるときは前記電位Vdより大きい第一の値に決定し、トナーの帯電量が前記第一の帯電量より小さい第二の帯電量であるときは前記電位Vdより大きく、前記第一の値より大きい第二の値に決定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果を十分に得ることができる。また、導電部材に電圧を印加する電源を新たに設ける必要がなく、コスト面や装置内のスペースの確保の観点で有利である。
画像形成装置の概略断面図 露光ヘッドの配置を示す斜視図 露光ヘッドの断面図 帯電器と露光ヘッドへの電圧印加構成を示す模式断面図 画像処理に関する構成を示すブロック図 複数の画像を出力する際の画像形成シーケンスのタイミングチャート T/D比を基にハウジング印加電圧を決定するフローチャート T/D比とハウジング印加電圧の関係を示すテーブルデータの表図 トナーの帯電量とハウジングへの印加電圧との関係を示す図 画像濃度補正制御の模式図 光学センサの出力値とLED出力の関係を示す図 現像コントラストを基にハウジング印加電圧を決定するフローチャート ドラム電位、LED出力と現像コントラストの関係を示すテーブルデータの表図 現像コントラストとハウジング印加電圧の関係を示すテーブルデータの表図 絶対水分量とハウジング印加電圧の関係を示すテーブルデータの表図
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
〔実施例1〕
以下、実施例1に係る露光ヘッドを備える画像形成装置について説明する。まず画像形成装置について説明し、次に前記画像形成装置に用いられる露光ヘッドについて説明する。
(画像形成装置)
まず、図1を用いて画像形成装置100の概略構成を説明する。図1は画像形成装置100の概略断面図である。図1に、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックそれぞれの色ごとに感光体を備え、各色の画像を中間転写体に重ね合わせて一括して記録紙などの記録媒体に転写するタンデム方式の画像形成装置の一例を示す。図1に示す画像形成装置100は読取装置を備えていないカラープリンタ(SFP:Single Function Printer)であるが、実施の形態は読取装置を備える複写機であってもよい。
図1に示す画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する4基の画像形成部102Y,102M,102C,102K(以下、総称して単に「画像形成部102」とも称する)を備える。
画像形成部102Y,102M,102C,102Kは、それぞれ感光体である感光ドラム103Y,103M,103C,103K(以下、総称して単に「感光ドラム103」とも称する)を備える。各感光ドラムの周囲には、感光ドラムを帯電する帯電器104Y,104M,104C,104K(以下、総称して単に「帯電器104」とも称する)、感光ドラムを露光する露光ヘッド500Y,500M,500C,500K(以下、総称して単に「露光ヘッド500」とも称する)、感光ドラム上の静電潜像をトナーによって現像する現像器106Y,106M,106C,106K(以下、総称して単に「現像器106」とも称する)を備える。なお、符号に付されたY、M、C、Kはトナーの色(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)を示している。
露光手段である露光ヘッド500は、感光ドラム103の回転中心位置より鉛直方向下側に設置されている。言い換えれば、図1に示す画像形成装置100は感光ドラム103を下方から露光する、いわゆる「下面露光方式」を採用する画像形成装置である。以下、下面露光方式を採用する画像形成装置を前提として説明を進めるが、実施の形態としては感光ドラム103を上方から露光する「上面露光方式」を採用する画像形成装置でも構わない。
画像形成装置100は、感光ドラム103に形成されたトナー像が転写される中間転写体である中間転写ベルト107と、感光ドラム103に形成されたトナー像を当該中間転写ベルトに順次転写させる一次転写ローラ108(Y、M、C、K)を備える。また、画像形成装置100は、中間転写ベルト107上のトナー像を給送部101から搬送されてきた記録紙Pに転写させる二次転写ローラ109と、二次転写された画像を記録紙Pに定着させる定着器110を備える。各感光ドラム103Y,103M,103C,103Kは、中間転写ベルト107と接し、一次転写ローラ108Y,108M,108C,108Kと一次転写部Ty,Tm,Tc,Tkを形成する。
(画像形成プロセス)
次に上記画像形成装置の画像形成プロセスについて簡単に説明する。帯電手段である帯電器104Yは感光ドラム103Yの表面を帯電する。露光手段である露光ヘッド500Yは帯電器104Yによって帯電された感光ドラム103Yの表面を露光する。これにより、感光ドラム103Yには静電潜像が形成される。次に、現像手段である現像器106Yは感光ドラム103Yに形成された静電潜像をイエローのトナーによって現像する。感光ドラム103Yの表面に現像されたイエローのトナー像は、一次転写部Tyにおいて一次転写ローラ108Yによって中間転写ベルト107上に転写される。マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像も同様の画像形成プロセスで形成され、各一次転写部において中間転写ベルト107に重ね合わせるように転写される。
中間転写ベルト107上に転写された各色のトナー像は、中間転写ベルト107によって二次転写部T2まで搬送される。二次転写部T2に配置された二次転写ローラ109にはトナー像を記録紙Pに転写するための転写バイアスが印加されている。二次転写部T2まで搬送されたトナー像は、二次転写ローラ109の転写バイアスによって、給送部101から搬送されてきた記録紙Pに転写される。トナー像が転写された記録紙Pは定着器110に搬送される。定着器110は、熱と圧力によって記録紙Pにトナー像を定着させる。定着器110によって定着処理がなされた記録紙Pは、排出部111に排出される。
(カートリッジ)
なお、図示していないが、画像形成装置100の各画像形成部102には交換可能な交換ユニットとして、ドラムユニットと現像ユニットとが取り付けられる。ドラムユニットおよび現像ユニットは、ユーザやメンテナンス者等の作業者によって交換されるカートリッジであり、画像形成装置100に対して着脱可能である。ドラムユニットはドラムユニットの枠体に対して回転可能に支持された感光ドラム103、帯電器104を備える。現像ユニットは、現像器106を備える。なお、ドラムユニットおよび現像ユニットの実施の形態は、ドラムユニットと現像ユニットが一体化されたプロセスカートリッジでも構わない。
ここで、画像形成装置100に対してドラムユニットおよび現像ユニットを挿抜する方向の一方側を前側(手前側若しくは正面側)、他方側を後側(奥側若しくは背面側)と定義する。また、ブラックのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム103Kを基準としたとき、イエローのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム103Yが配置されている側を左側と定義する。イエローのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム103Yを基準としたとき、ブラックのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム103Kが配置されている側を右側と定義する。さらに、ここで定義した前後方向および左右方向に交差する方向の一方の向きを上方向、また、ここで定義した前後方向および左右方向に交差する方向の他方の向きを下方向と定義する。
なお、以下の説明では、感光ドラム103の回転軸線方向とは、前述の前後方向と一致する方向である。また、露光ヘッド500の長手方向についても、前述の前後方向と一致する方向である。すなわち、感光ドラム103の回転軸線方向と露光ヘッド500の長手方向とは一致する方向である。また、後述する露光ヘッド500(レンズアレイ504)の光軸方向とは、前述の上下方向と一致する方向である。ここで言う光軸とは、後述するレンズアレイ504をなすレンズの出射面の中心と当該レンズの焦点とを結ぶ線を意味する。
(露光ヘッド)
次に図2、図3、および図4を用いて、露光ヘッド500について説明する。図2は、感光ドラム103に対向する露光ヘッド500の配置を示す斜視図である。図3は、露光ヘッド500の断面図である。図4は、帯電器と露光ヘッドへの電圧印加構成を示す模式断面図である。
露光手段である露光ヘッド500は、発光素子を有する基板502と、発光素子から出射された光を感光ドラムに集光するレンズアレイ504と、保持部材としてのハウジング505と、を備える。基板502は、複数の発光素子である複数のLED(Light Emitting Diode)503が感光ドラム103の回転軸線方向である長手方向に配列されている。レンズアレイ504は、LED503からの光を感光ドラム103に集光させる複数の円筒形状の屈曲率分散型レンズを、LEDと同様に長手方向に並べたものである。複数のレンズからなるレンズアレイ504は、LED503と感光ドラム103との間において、LED503の配列方向に沿うように感光ドラム103に対向して配置されている。
露光手段である露光ヘッド500は、複数の発光素子を感光ドラム103の回転軸線方向(主走査方向)に略直線状に並べた基板502を備え、主走査方向において一括して感光ドラム103を露光するものである。
なお、本実施例では、光を出射する発光素子としてLED503を用いた構成を例示したが、これに限定されるものではない。発光素子として、有機EL(Organic Electro Luminescence)を用いても構わない。有機ELはOLED(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれることもある。OLEDは例えばTFT(Thin Film Transister)基板上で長手方向(感光ドラム103の回転軸線方向)に沿ってライン上に配置され、同じく長手方向に沿って設けられた電源配線によって電気的に並列に接続される。
ハウジング505は、基板502とレンズアレイ504を保持する金属製の保持部材である。レンズアレイ504が変形すると、レンズ通過後の光の方向が変化するため、例えば色ずれ等の画像不良を生じる。そのため、レンズアレイ504を保持するハウジング505は、熱に起因する変形を抑える必要がある。そこで本実施例では、ハウジング505の放熱を行うために、露光ヘッド500におけるハウジング505の材質を金属にしている。例えば、ハウジング505の材質は、亜鉛メッキ鋼板もしくは冷間圧延鋼板に後からメッキ処理を施した板材であり、いずれも導電性を備える。
レンズアレイ504は、LED503から出射した光束を等倍正立像として感光ドラム103上に結像する。このとき、LED503からレンズアレイ504をなすレンズの入射面までの距離と、レンズアレイ504をなすレンズの出射面から感光ドラム103表面までの距離はほぼ等しい。
LED503とレンズアレイ504の入射面の間の距離は、ミクロンオーダーの高い精度が求められ、この距離を厳密に調整した後、基板502とレンズアレイ504はハウジング505に接着にて固定される。本実施例では発光素子としてLEDを用いており、このLEDが実装された基板502、レンズアレイ504、ハウジング505を一体的にユニット化したものを露光ヘッド500と称する。また、露光ヘッド500は、感光ドラムに近接して感光ドラムを露光する露光位置と、清掃作業などのメンテナンス時に感光ドラムから離れて露光位置から退避した退避位置との間を、移動機構(不図示)によって移動される。言い換えれば、露光ヘッド500は、移動機構によって光軸に沿った方向(上下方向)に移動される。
また、ハウジング505は、導電性を有する導電部材であり、各画像形成部の帯電器104に帯電電圧を印加する帯電電源Eに接続されている。本実施例に係る帯電器104はDC帯電方式の帯電手段であり、帯電電源EはDC帯電方式の帯電器104にDC電圧を印加するための電源である。後で詳しく説明するが、ハウジング505は、レンズアレイ504へのトナーなどの粉塵の付着を抑制するための電圧Vsが帯電電源Eから印加される。
ここで、ハウジング505に印加される電圧Vsは、帯電電源Eを用いて生成されるハウジング用のハウジング高圧602であり、帯電器104に印加される帯電電圧Vdc(帯電電源Eを用いて生成される帯電器用の帯電高圧601)と同じ極性である。言い換えれば、帯電電源Eからハウジング505に印加される電圧Vsは、感光ドラム103の表面の露光ヘッド500と対向する部位の電位Vdと同じ極性である。
帯電電源Eからハウジング505への電圧Vsの印加は、後述する制御手段である画像処理部200(図5参照)によって制御される。また、ハウジング505に印加される電圧Vsの絶対値は、画像処理部200を用いて制御され、帯電電圧Vdcと同電位、または帯電高圧601から帯電器104に印加される帯電電圧Vdcと所定の電位差に調整された電圧Vsとして、帯電電源Eのハウジング高圧602から出力可能な構成となっている。
なお、本実施例の帯電器104はDC帯電方式の帯電手段であるため、画像処理部200は、帯電電源Eからハウジング505にDC電圧を印加する。また、本実施例では、帯電電源Eに接続される導電部材として露光ヘッド500のハウジング505を例示しているが、これに限定されるものではなく、導電部材は露光ヘッドに隣接して設けた構成であっても良い。
(画像処理部)
次に、図5を用いて、画像形成装置における画像処理について説明する。図5は、画像処理に関する構成を示すブロック図である。
制御手段である画像処理部200は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203から構成される。CPU201は、RAM202やROM203に格納されているプログラムやデータを用いて画像処理部200全体の制御を行う。RAM202は、CPU201が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを備える。ROM203は、後述の各種処理をCPU201に実行させるためのプログラムやデータ、また、画像処理部200の設定データなどが格納される。
画像処理部200は、後述する画像形成シーケンスのタイミングチャートに基づき、各色の画像形成部102に対し、各手段の動作タイミングや印加電圧に関する画像制御信号を画像制御用高圧電源508に送信する。画像制御用高圧電源508は、画像制御信号に基づき、画像形成動作タイミングと同期させた電圧を各手段に印加する。
さらに、画像処理部200は、画像生成部204から送信された画像データを基に印刷処理が可能なラスターイメージデータを生成し、RGBデータとして画素毎に処理をする。さらに、前記RGBデータを画像形成部102のトナー色に合わせてCMYKデータに変換する。その後、露光ヘッド500の解像度2400dpi×2400dpiに変換し、発光信号として出力する。発光信号は、画像制御信号とともに、画像制御用高圧電源508に送信された後、露光ヘッド駆動信号として露光ヘッド500の基板502に送られる。
なお、画像生成部204は、コンピュータ装置等から受信した画像データのみではなく、他の画像データを扱うことも可能である。例えば、画像形成装置が読取装置を有する構成である場合、その画像形成装置が有する読取装置によって原稿などの記録媒体の記録面を読み取って得た画像データを扱う構成としてもよい。
(帯電電源から印加する電圧の制御)
次に、帯電器104に印加する帯電電圧Vdcと、露光ヘッド500のハウジング505に印加する電圧Vsの制御について説明する。
制御手段である画像処理部200のCPU201は、後述する画像形成シーケンスのタイミングチャートに基づき、ハウジング用高圧制御信号を帯電電源Eに送信する。そして、前記CPU201は、帯電電源Eを用いて、帯電電圧Vdcとして帯電器104に印加する、帯電器用の帯電高圧601を生成する。
次に前記CPU201は、帯電電源Eを用いて、前記帯電電圧Vdcと所定の電位差に調整された電圧Vsを生成する。例えば、前記CPU201は、帯電電圧Vdcの値よりも絶対値が小さくなるように電圧調整部(不図示)を用いて、前記電圧Vsとしてハウジング505に印加する、ハウジング用のハウジング高圧602を生成する。
以上の電圧制御を用いることで、CPU201は、帯電電源Eを用いて生成した帯電高圧601を帯電電圧Vdcとして帯電器104に印加し、帯電電源Eを用いて生成したハウジング高圧602を前記電圧Vsとしてハウジング505に印加する。
ここで、ハウジング用の電圧Vsであるハウジング高圧602に調整する電圧調整部は、一般的に用いられる可変抵抗などを用いた電圧調整回路で実施可能である。また、帯電電圧Vdcよりも絶対値を小さくしたハウジング用の電圧Vsを作成することが可能な電圧調整回路であれば、他の電圧調整部に変更しても何ら問題ない。
また、帯電器用の帯電高圧601と、ハウジング用のハウジング高圧602は、帯電器104に電圧を印加する帯電電源Eを用いて生成されているので、同一のタイミングで印加条件が制御される構成としている。そのため、画像形成のタイミングにおいて、ハウジング505に印加する電圧Vsの印加タイミングのON/OFFは、帯電電圧Vdcの出力と同期する。
また、CPU201は、初期条件で、帯電器104用の帯電電圧Vdcとハウジング505用の電圧Vsの値を出力する、各電圧の高圧601,602の値は、同じ設定値となっている。
本実施例では、帯電電源Eからハウジング505に印加する電圧Vsの値は、トナーの帯電量に応じて導出される。例えば、画像形成装置の使用に応じてトナーの帯電量が変わることでトナーの飛散量が変化した場合、CPU201は、帯電高圧601、ハウジング高圧602の値を調整して、帯電電圧Vdc、ハウジング用の電圧Vsを調整する。この時、帯電電圧Vdcとハウジング505の電圧Vsとは、所定の電圧差ΔVが形成されるように調整された値となる。また、ハウジング505に印加する電圧Vsが、現在の帯電高圧601の生成(調整)制御で対応できない場合、CPU201は、帯電電源Eを調整して、ハウジング505に必要な電圧Vsの値が得られるように、ハウジング高圧602の値を変更する。
この時、帯電電圧Vdcとして帯電電源Eで生成される帯電高圧601を変更すると、感光ドラム103の表面電位が変化してしまう。そのため、本装置では、帯電電圧Vdcとして帯電電源Eで生成される帯電高圧601の設定値を維持し、ハウジング用の電圧Vsとして帯電電源Eで生成されるハウジング高圧602の設定値だけ変更するように制御される。
(画像形成シーケンス)
次に図6を用いて、複数の画像を出力する際の画像形成シーケンスについて説明する。図6は、複数の画像を出力する際の画像形成シーケンスのタイミングチャートである。
画像形成装置が画像出力信号を受信し、上述の各種画像処理が開始されるとともに、画像形成部でも画像形成の動作が開始される。まず時刻t0に、感光ドラム103の駆動が開始される。その後、感光ドラム103の回転が安定したタイミング(時刻t1)で、帯電器104への帯電電圧Vdcと、ハウジング505への電圧Vsが帯電電源Eから印加される。
次に、時刻t1で、画像形成時の帯電電圧Vdcが所定の帯電電圧Vdcとして帯電器104に印加され、感光ドラム103の表面を所望の電位に帯電する。また、帯電電圧の印加と同時に、現像器106の駆動を開始する。
感光ドラム103の所望の電位に帯電された部位が、現像器106に対向する位置(現像位置)を通過した後(時刻t2)に、現像器106に現像バイアス(電圧)を印加する。これは、現像バイアス印加時に、現像器106に対向する位置の感光ドラム103が未帯電の状態だと、電界により現像剤を現像してしまうためである。
現像器106内の現像剤の電荷量が充分に立ち上がり、安定状態に達する時間(時刻t3)から、露光ヘッド500が画像情報に基づき発光することで、感光ドラム103の表面に静電潜像が形成される。
その後、1ジョブで送信された出力画像をすべて露光し終わった時点(時刻t4)で、帯電器104に印加する帯電電圧Vdcを、前記画像形成時の帯電電圧Vdc1より所定の電圧だけ小さくした、画像形成終了後の帯電電圧Vdc2にする。
これに伴い、ハウジング505に印加する電圧Vsも同様の電圧分だけ小さくする。帯電電圧Vdc2で帯電された感光ドラム103が現像器106に対向する位置に来た時点(時刻t5)で、現像器106の駆動と電圧印加をOFFにする。その後、時刻t6の時点で感光ドラム103の駆動と、帯電器104への電圧印加を終了する。
この際、レンズアレイ504近傍にトナーなどの粉塵が飛散している恐れがある。そのため、時刻t6から所定の時間だけハウジング505に電圧Vsを印加しておき、時刻t7の時点でハウジング505への電圧印加をOFFにする。時刻t6と時刻t7の間の時間(画像形成終了後のハウジングへの電圧印加時間)は、トナーなどの粉塵の飛散状況に合わせて数秒から数分の間で適宜最適な値に設定するとよい。
なお、時刻t4で切り替えられる帯電電圧Vdc2の値は、感光ドラム103の表面電位が形成されない放電開始電圧Vthより小さい値に設定される。本装置の感光ドラム103の膜厚は20μmであるため、放電開始電圧Vthは-600Vである。そのため、帯電電圧Vdc2の値は、放電開始電圧Vthの値より小さくなるように、初期値として-550Vに設定している。また、本実施例における画像形成時の初期条件は、感光ドラム103の表面の電位Vdを-700Vに設定している場合、帯電電圧Vdcの値は-1300V、ハウジング505に印加する電圧Vsの値は-890Vとなるように設定されている。
(ハウジングに印加する電圧Vsの導出制御)
図7に示したフローチャートに沿って、T/D比を基にしたハウジング505への印加電圧Vsを導出する制御について説明する。
まず、ハウジング505に印加する電圧Vsの導出制御が開始されると、画像処理部200は、現在のハウジング505への印加電圧Vs1の設定値およびドラム電位Vdの測定値もしくはターゲット電位を取得する(ステップS101)。
続いて、画像処理部200は、トナーの帯電量を推定するために、現像器106内に設置された不図示の現像剤の透磁率センサからT/D比を取得する(ステップS102)。T/D比とは、現像剤のトナー(T)とキャリア(C)の混合比率(D=T+C)であり、現像剤中のトナー濃度である。トナーの帯電量は、T/D比により大きく左右されることから、T/D比を取得できれば、トナー帯電量を推定することができる。
具体的には、現像器106内は、現像ローラに供給するトナーを収容する収容部を有する。透磁率センサは、トナーとキャリアを含む現像剤の透磁率を検出するセンサであり、現像器106の収容部に設置されている。この現像器106に設置された透磁率センサにより、収容部に収容された現像剤の透磁率を検出する。画像処理部200は、検出された現像剤の透磁率から、トナーとキャリアの混合比率であるT/D比を取得する。さらに画像処理部200は、取得したT/D比からトナーの帯電量を推定する。
制御手段である画像処理部200は、トナーの帯電量を基に導電部材であるハウジング505に印加する電圧Vsを求めるための情報(図8に示すテールブデータ)が格納されている。具体的には、画像処理部200のROM203に、前記情報である図8に示すテーブルデータが格納されている。画像処理部200は、前記情報を用いてハウジング505に印加する前記電圧Vsを決定する。
図8は、T/D比と、ハウジングへの印加電圧Vsとドラム電位Vdとの差ΔVsとの関係を示すテーブルデータの表図である。図8に示すテーブルデータは、T/D比から推定したトナーの帯電量を基に、ハウジング505への印加電圧Vs1とドラム電位Vdとの差ΔVsを求めるための情報であり、ROM203に格納されている。この電位差ΔVsを求めるためのテーブルデータは、予め実験などによって求められたものである。この電位差ΔVsは、トナーの帯電量が多いと小さく済み、トナーの帯電量が少ないと大きくする必要があることが分かる。
これは、トナーの帯電量が多いと、電界によるクーロン力を強く受けるため、弱い電界でもトナーの付着抑制効果が十分に得られるためである。一方、トナーの帯電量が少ないと、電界によるクーロン力も小さくなるため、トナーの付着抑制効果を効果的に得るためには、より強い電界を形成する必要がある。そのため、トナーの帯電量が小さいほど、大きい電位差ΔVsを設ける必要が生じる。
画像処理部200は、図8に示すテーブルデータから取得した電位差ΔVsおよびドラム電位Vdから、ハウジング505に印加する電圧Vsとしての電圧Vs2を算出する(ステップS103)。
言い換えれば、画像処理部200は、トナーの帯電量が第一の帯電量であるときは、感光ドラム103の表面の露光ヘッド500と対向する部位の電位Vdおよび前記取得した電位差ΔVsから、ハウジング505に印加する電圧Vsを、前記電位Vdより大きい第一の値に決定する。また画像処理部200は、トナーの帯電量が前記第一の帯電量より小さい第二の帯電量であるときは、前記電位Vdおよび前記取得した電位差ΔVsから、ハウジング505に印加する電圧Vsを、前記電位Vdより大きく、前記第一の値より大きい第二の値に決定する。
具体的には、画像処理部200は、トナーの帯電量が45μC/gであるときは、前記電位Vdおよび電位差110Vから、ハウジング505に印加する電圧Vsを、前記電位Vdより大きい第一の値に決定する。また画像処理部200は、トナーの帯電量が45μC/gより小さい40μC/gであるときは、前記電位Vdおよび電位差130Vから、ハウジング505に印加する電圧Vsを、前記電位Vdより大きく、前記第一の値より大きい第二の値に決定する。
画像処理部200は、S101にて取得した印加電圧Vs1と、S103にて算出した印加電圧Vs2とを比較する(ステップS104)。画像処理部200は、Vs1=Vs2が成立すれば(ステップS104のYes)、設定変更は行わず、このまま制御を終了する。すなわち、画像処理部200は、帯電電源Eからハウジング505に印加する印加電圧Vsを印加電圧Vs1に決定する。
画像処理部200は、Vs1=Vs2が成立しない場合(ステップS104のNo)は、ハウジング505への印加電圧Vsを前記算出した印加電圧Vs2に変更して(ステップS105)、制御を終了する。すなわち、画像処理部200は、帯電電源Eからハウジング505に印加する印加電圧Vsを印加電圧Vs2に決定する。
画像処理部200は、連続画像形成時のトナー付着抑制効果の安定化とダウンタイムのバランスを考慮して、所定の枚数の記録媒体に画像を形成するごとに画像形成を中断して、図7に示すハウジングへの印加電圧を導出する制御を実行する。例えば、画像処理部200は、画像形成300枚に1回の頻度で画像形成を中断して、トナーの帯電量に基づいて帯電電源Eからハウジング505に印加する電圧Vsを決定する制御を実行する。
これにより、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果を十分に得ることができる。また、ハウジングに電圧を印加する電源を新たに設ける必要がなく、コスト面や装置内のスペースの確保の観点で有利である。
(トナー帯電量とハウジング印加電圧の関係)
本実施例の画像形成装置において、ハウジングへの印加電圧Vsを数種類に変化させて耐久試験を行い、それぞれの場合のトナー付着抑制効果を実験したところ、図9に示すような結果を得た。本耐久試験は、帯電器104によって帯電された感光ドラム103の表面の電位Vdを約-700Vに設定して行った。
図9は、トナーの帯電量[μC/g]とハウジングへの印加電圧[V]との関係を示す図である。図9中、●印は画像不良がなかったもの、▲印は縦スジが1~4本程度見られたもの、×印は縦スジが5本以上見られたものである。この結果より、トナー帯電量が小さいほどハウジングの印加電圧Vsの絶対値を大きくしなければ、飛散したトナーの付着抑制効果が十分に得られないことが分かる。この実験結果を基に、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果が十分に得られるように、図8に示すテーブルデータを予め作成し、ROM203に格納している。
(トナー帯電量の取得とセンサによる透磁率の検出)
上述したように、最適なハウジング印加電圧Vsはトナーの帯電量により異なる。また、現像剤はトナーとキャリアとを主成分としており、トナーの帯電量はトナーとキャリアの混合比率(T/D比)の影響を強く受けることが知られている。このため、T/D比が分かればトナーの帯電量を求めることができる。本実施例においては、トナーとキャリアの混合比率による現像剤の透磁率が変化することを利用し、現像剤の透磁率を不図示の透磁率センサで検出することで、トナーとキャリアの混合比率(T/D比)を算出する。
本実施例で用いる透磁率センサはコイルのインダクタンスを利用して、現像剤の透磁率の変化に応じた出力信号を出力可能な、電磁誘導による差動トランスの原理を採用したセンサである。このような透磁率センサは、制御電圧(Vin)として高周波(例えば500kHz)の交流電圧が入力されることにより、「出力信号(Vout)=V2-V3」を差動出力する。ここで、基準コイルのピーク電圧値を「V2」、検出コイルのピーク電圧値を「V3」で表している。例えば、未使用の初期状態で封入されている現像剤のトナー濃度(例えば9%)における、所定の制御電圧を印加した場合の検出コイルと基準コイルのピーク電圧値が「V30」、「V20」であるとする。その場合、任意のトナー濃度における検出コイルの電圧変化を「ΔV3」とすると、透磁率センサは出力信号として「Vout=V20-(V30+ΔV3)=-ΔV3」のピーク電圧値を差動出力する。
現像剤のトナー濃度と透磁率センサの出力信号(Vout)との関係は、トナー濃度が低くなると、単位体積当たりの現像剤に含まれる磁性キャリアの割合が大きくなることに応じて現像剤の見かけの透磁率が高くなり、透磁率センサの出力信号は高くなる。反対に、トナー濃度が高くなると、単位体積当たりの現像剤に含まれる磁性キャリアの割合が小さくなることに応じて現像剤の見かけの透磁率が低くなり、透磁率センサの出力信号は低くなる。
本実施例では、透磁率センサとして0Vから5Vの範囲内で出力信号を出力でき 、トナー濃度が4%以上12%以下、より好ましくは6%以上9%以下である場合に、出力信号が「2.5V」近傍でトナー濃度に対しほぼ直線的に変化し得るものを用いた。本実施例の場合、例えば未使用で初期状態の現像剤の量(初期剤量)が200gでトナー濃度が9%であるときに、透磁率センサの出力信号が約「2.5V」となるように、制御電圧(Vin)は調整されている。なお、透磁率センサの出力信号に基づくトナー濃度の変換は、画像処理部200のROM203内に格納されている透磁率センサの出力信号とトナー濃度との関係をデータ化した濃度テーブル(不図示)を参照し、そうした関係を表す近似式を演算するなどして行われ得る。
すなわち、本実施例では、画像処理部200は、透磁率センサにより検出された透磁率から現像剤のトナーとキャリアの比率(T/D比)を取得(算出)する。そして、取得した前記比率を基に、トナーの帯電量を判定する。さらに前述したようにトナーの帯電量に応じて、帯電電源Eからハウジング505に印加する電圧Vsを決定する。
尚、本実施例では、T/D比を基に、透磁率センサの出力値を用いてハウジングへの印加電圧を制御しているが、これに限定されるものではない。例えば、T/D比を一定にした条件であっても、出力画像の画像濃度が大きく、トナーの使用量が変動するような場合に、印刷物の画像Duty比率の変動データを検知し、トナーの帯電量Q/Mの変動を考慮した補間制御などと組み合わせて、トナーの付着抑制を行うハウジングの電圧の可変調整手段を設けるなどして、制御精度の向上を図るなどしても何ら問題ない。
〔実施例2〕
実施例2に係る画像形成装置について説明する。本実施例に係る画像形成装置の概略構成やトナー帯電量の取得方法以外のハウジングへの印加電圧の導出制御は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施例に係る画像形成装置は、トナー像の濃度値を検出する光学センサ(不図示)を有する。制御手段である画像処理部200は、トナー像の濃度値が目標の濃度値となる露光ヘッド500のLED出力L(目標光量)と、感光ドラムの表面の露光ヘッドと対向する部位の電位Vdとによって現像コントラストVcontを取得する。そして、取得した現像コントラストVcontを基に、トナー帯電量を判定する。以下、詳しく説明する。
本実施例におけるトナー帯電量は、画像濃度補正制御(Dmax制御)結果を基に導出する。帯電電位Vdcと潜像電位(露光後電位)Vlの差である潜像コントラストが、トナーの持つ電荷で埋めることにより現像が収束することが知られている。このため、トナー像の濃度値を目標の濃度値とするためには、トナーの帯電量が大きい場合は、発光光量を大きくすることで潜像コントラストを大きくする必要がある。逆にトナーの帯電量が小さい場合は、発光光量を小さくし、潜像コントラストを小さくする必要がある。このことから、所望の濃度(目標の濃度値)を達成する発光光量(目標光量)から、トナーの帯電量を推定することが可能である。
本実施例では、制御手段である画像処理部200が、画像濃度補正制御(Dmax制御)を非画像形成時に行い、濃度検出用のパッチトナー像の反射濃度から露光ヘッド500のLED出力Lを決定するものである。すなわち、目標の濃度値を達成する目標光量である、露光ヘッド500のLED出力Lを決定する。
図10に示す画像濃度補正制御の模式図のように、画像濃度補正制御の動作時には、先の画像とその次の画像との間隔を拡大する。露光ヘッド500のLED出力Lを、80、115、150、185、220の5水準に振ってパッチトナー像を感光ドラム103に形成し、中間転写ベルト107上の先の画像とその次の画像との間隔に転写する。転写した後に、不図示の光学センサによって前記5つのパッチトナー像の反射濃度を検出する。画像処理部200は、画像形成時に用いる面積階調100%の最高濃度のトナー像の換算画像濃度が所定値になるように、露光ヘッド500のLED出力Lを設定する。図11に示すように、5水準のLED出力Lに応答してパッチトナー像のトナー載り量が5段階に変化して、光学センサから5種類のセンサ出力値(●印)が得られる。センサ出力値は、パッチトナー像のトナー載り量が多いと反射光量が低くなる関係にあるため、センサ出力値が低いほど目標の画像濃度は高くなる。
画像処理部200は、目標の濃度値に該当するLED出力Lを求めて露光ヘッド500に設定する。本実施例では、目標の濃度値である最大濃度Dmaxが「1.4」 になるように、露光ヘッド500のLED出力Lを設定する。本実施例での測定結果の場合、目標の濃度値(光学センサの出力値)となる露光ヘッドの設定値は、LED出力L=150と設定される。画像処理部200は、連続画像形成時の画像濃度の安定化とダウンタイムのバランスを考慮して、画像形成300枚に1回の頻度で画像形成を中断して、画像濃度補正制御を実行する。
本実施例におけるトナー帯電量の取得方法のフローチャートを図12に示す。まず、ハウジングへの印加電圧の導出制御が開始されると、画像処理部200は現在のハウジング印加電圧Vs1およびドラム電位Vdを取得する(ステップS201)。
続いて、画像処理部は、前回のDmax制御によって決定されたLED出力Lを取得する(ステップS202)。ROM203には、ハウジング505に印加する電圧Vsを求めるための情報が格納されている。本実施例では、この情報は、図13、図14に示すようなテーブルデータとして設定されている。
図13は、ドラム電位Vd毎のLED出力Lと現像コントラストVcont(帯電電位Vdc-潜像電位Vl)の関係を示したテーブルデータである。図14は、現像コントラストVcontからトナー帯電量を推定した後、ハウジング印加電圧Vsの関係を示したテーブルデータである。このハウジング印加電圧Vsを求めるためのテーブルデータは、予め実験などによって求めたものである。
画像処理部200は、取得したLED出力Lを基に、図13に示すテーブルデータから現像コントラストVcontを算出する(ステップS203)。さらに画像処理部200は、算出した現像コントラストVcontおよびドラム電位Vdを基に、図14に示すテーブルデータからハウジング505に印加する電圧Vs2を算出する(ステップS204)。
画像処理部200は、S201にて取得した印加電圧Vs1と、S204にて算出した印加電圧Vs2とを比較する(ステップS205)。画像処理部200は、Vs1=Vs2が成立すれば(ステップS205のYes)、設定変更は行わず、このまま制御を終了する。すなわち、画像処理部200は、帯電電源Eからハウジング505に印加する印加電圧Vsを印加電圧Vs1に決定する。
画像処理部200は、Vs1=Vs2が成立しない場合(ステップS205のNo)は、ハウジング505への印加電圧Vsを前記算出した印加電圧Vs2に変更して(ステップS206)、制御を終了する。すなわち、画像処理部200は、帯電電源Eからハウジング505に印加する印加電圧Vsを印加電圧Vs2に決定する。
画像処理部200は、連続画像形成時のトナー付着抑制効果の安定化とダウンタイムのバランスを考慮して、所定の枚数の記録媒体に画像を形成するごとに画像形成を中断して、図12に示すハウジングへの印加電圧を導出する制御を実行する。例えば、画像処理部200は、画像形成300枚に1回の頻度で画像形成を中断して、トナーの帯電量に基づいて帯電電源Eからハウジング505に印加する電圧Vsを決定する制御を実行する。
これにより、前述した実施例1と同様に、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果を十分に得ることができる。また、ハウジングに電圧を印加する電源を新たに設ける必要がなく、コスト面や装置内のスペースの確保の観点で有利である。
〔実施例3〕
実施例3に係る画像形成装置について説明する。本実施例に係る画像形成装置の概略構成やトナー帯電量の取得方法以外のハウジングへの印加電圧の導出制御は実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施例に係る画像形成装置は、温度、湿度を検出する温湿度センサ(不図示)を有する。制御手段である画像処理部200は、温湿度センサの検出値から絶対水分量を算出し、算出した絶対水分量を基に、トナーの帯電量を判定する。以下、簡単に説明する。
本実施例におけるトナー帯電量は、温湿度センサの検出値から絶対水分量を算出し、算出した絶対水分量を基に導出する。図15に示すように、絶対水分量からトナー帯電量を推定し、ハウジング印加電圧Vsとの関係を示すテーブルデータとして設定されている。なお、このときの現像剤のT/D比は7.5%であり、このテーブルデータもT/D比が7.5%のときのものを示している。実施例1で説明したように、トナー帯電量は現像剤のT/D比によっても変化するため、T/D比と絶対水分量と組み合わせてハウジング印加電圧Vsを導出することがより望ましい。
本実施例におけるトナー帯電量の取得方法のフローチャートは、実施例1にて図7に示したフローチャートと比較して、導出の基となるデータに絶対水分量が足されたことのみが異なる。そのため、詳しい説明は省略する。
本実施例においても、前述した実施例1と同様に、トナーの帯電量が増減しても、トナーの付着抑制効果を十分に得ることができる。また、ハウジングに電圧を印加する電源を新たに設ける必要がなく、コスト面や装置内のスペースの確保の観点で有利である。
なお、前述した実施例では、画像形成部を4つ使用しているが、この使用個数は限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すれば良い。
また前述した実施例では、感光ドラムを含むプロセスカートリッジが画像形成装置に対して着脱自在な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば各構成部材がそれぞれ組み込まれた画像形成装置、或いは各構成部材がそれぞれ着脱自在な画像形成装置であっても良い。
また前述した実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。また、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を記録媒体に一括して転写する画像形成装置を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、記録媒体担持体を使用し、該記録媒体担持体に担持された記録媒体に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
E …帯電電源
100 …画像形成装置
102 …画像形成部
103,103Y,103M,103C,103K …感光ドラム(感光体)
104,104Y,104M,104C,104K …帯電器(帯電手段)
106,106Y,106M,106C,106K …現像器(現像手段)
200 …画像処理部
201 …CPU
202 …RAM
203 …ROM
500,500Y,500M,500C,500K …露光ヘッド(露光手段)
502 …基板
503 …LED(発光素子)
504 …レンズアレイ
505 …ハウジング
508 …画像制御用高圧電源
601 …帯電高圧
602 …ハウジング高圧

Claims (9)

  1. 感光体と、
    感光体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電された感光体の表面を露光して感光体の表面に潜像を形成する露光手段と、
    感光体の表面に形成された潜像をトナーにより現像して感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
    前記帯電手段に接続され、前記帯電手段に帯電電圧を印加するための帯電電源と、
    前記帯電電源から前記帯電手段に印加する帯電電圧を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記露光手段は、前記帯電電源に接続された、導電性を有する導電部材を有し、
    前記制御手段は、前記感光体の表面の露光手段と対向する部位の電位Vdと同じ極性の電圧Vsを前記帯電電源から前記導電部材に印加し、
    前記導電部材に印加する前記電圧Vsを、トナーの帯電量が第一の帯電量であるときは前記電位Vdより大きい第一の値に決定し、トナーの帯電量が前記第一の帯電量より小さい第二の帯電量であるときは前記電位Vdより大きく、前記第一の値より大きい第二の値に決定する、ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記露光手段は、発光素子を有する基板と、発光素子から出射された光を感光体に集光するレンズアレイと、基板とレンズアレイとを保持するハウジングと、を有し、
    前記ハウジングは、前記帯電電源に接続され、導電性を有する前記導電部材である、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、所定の枚数の記録媒体に画像を形成するごとに、トナーの帯電量に基づいて前記帯電電源から前記導電部材に印加する電圧Vsを決定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像手段に設置され、トナーとキャリアを含む現像剤の透磁率を検出する透磁率センサを有し、
    前記制御手段は、検出された透磁率から現像剤のトナーとキャリアの比率を取得し、取得した前記比率を基に、トナーの帯電量を判定する、ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. トナー像の濃度値を検出する光学センサを有し、
    トナー像の濃度値が目標の濃度値となる露光手段の出力Lと、前記感光体の表面の露光手段と対向する部位の電位Vdとによって現像コントラストVcontを取得し、取得した現像コントラストを基に、トナー帯電量を判定する、ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 温度、湿度を検出する温湿度センサを有し、
    前記制御手段は、温湿度センサの検出値から絶対水分量を算出し、算出した絶対水分量を基に、トナーの帯電量を判定する、ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、トナーの帯電量を基に導電部材に印加する電圧Vsを求めるための情報が格納されており、前記情報を用いて前記導電部材に印加する前記電圧Vsを決定する、ことを特徴とする請求項4から6までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電電源は、DC帯電方式の帯電手段にDC電圧を印加するための電源であり、
    前記制御手段は、前記帯電電源から前記導電部材にDC電圧を印加する、ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記露光手段は、感光体の回転中心位置より鉛直方向下側に設置されている、ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
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