JP2023119448A - シール装置および回転機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール装置および回転機械において、圧力変動に拘わらずシール部材を円滑に作動させることで安定したシール性能を維持する。【解決手段】静止体と回転体との間に配置されて高圧側から低圧側への流体の流れを抑制するシール装置において、静止体に回転体の軸方向および径方向に移動自在に支持されるシール部材と、シール部材から回転体側に延出されるシールフィンと、静止体とシール部材における高圧側の端面との間に設けられる圧力調整空間部と、一端部が低圧側に連通して他端部が圧力調整空間部に連通する連通路と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、静止体と回転体との間で流体の漏洩を防止するシール装置、シール装置を備える回転機械に関するものである。
回転機械は、静止体であるケーシングの内部に回転体が回転自在に支持されて構成される。そして、シール装置は、ケーシングと回転体との間に設けられ、流体の軸方向の漏れ流れを防止する。シール装置は、一般的に、ラビリンスシールが適用される。ラビリンスシールは、ケーシングの内周部に設けられ、複数のシールフィンを有する。シール装置は、シールフィンと回転体との間に形成される隙間により圧力損失を発生させ、圧力損失により軸方向における流体の漏れ流れを抑制する。
このようなシール装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたシール装置は、パッキンリングセグメントがパッキンリングホルダに軸方向および径方向に沿って移動自在に支持されると共に、パッキンリングセグメントが弾性体により高圧室側に付勢支持される。そして、高圧室側の圧力によりパッキンリングセグメントが径方向の内方に移動し、シールフィンと回転体との隙間が調整される。このとき、パッキンリングセグメントは、弾性体により高圧室側に付勢支持されており、パッキンリングホルダとの摺動抵抗が軽減される。
特開2017-057841号公報
従来のシール装置は、パッキンリングセグメントが弾性体により高圧室側に付勢支持されることで、パッキンリングホルダとの摺動抵抗を軽減している。この場合、弾性体によるパッキンリングセグメントの付勢力は一定であり、付勢力は高圧室側と低圧室側の差圧により設定される。ところが、高圧室側の圧力は、回転機械の運転状態に応じて変動する。そのため、高圧室側の圧力が変動すると、パッキンリングセグメントがパッキンリングホルダに押し付けられる押付力が変動し、パッキンリングセグメントとパッキンリングホルダとの摺動抵抗が変動する。すると、回転機械の運転状態に応じて、パッキンリングホルダに対してパッキンリングセグメントが円滑に作動せず、シール性能が低下してしまうおそれがある。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、圧力変動に拘わらずシール部材を円滑に作動させることで安定したシール性能を維持することが可能なシール装置および回転機械を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示のシール装置は、静止体と回転体との間に配置されて高圧側から低圧側への流体の流れを抑制するシール装置において、前記静止体に前記回転体の軸方向および径方向に移動自在に支持されるシール部材と、前記シール部材から前記回転体側に延出されるシールフィンと、前記静止体と前記シール部材における前記高圧側の端面との間に設けられる圧力調整空間部と、一端部が前記低圧側に連通して他端部が前記圧力調整空間部に連通する連通路と、を備える。
また、本開示の回転機械は、静止体と、前記静止体に回転自在に支持される回転体と、前記静止体と前記回転体との間に配置される前記シール装置と、を備える。
本開示のシール装置および回転機械によれば、圧力変動に拘わらずシール部材を円滑に作動させることで安定したシール性能を維持することができる。
図1は、蒸気タービンの内部構成を表す概略図である。 図2は、第1実施形態のシール装置を表す断面図である。 図3は、シール部材を表す図2のIII-III断面図である。 図4は、第1実施形態のシール装置を表す断面図である。 図5は、第1実施形態のシール装置を表す断面図である。 図6は、第1実施形態のシール装置を表す断面図である。 図7は、第1実施形態のシール装置を表す断面図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
<蒸気タービン>
図1は、蒸気タービンの内部構成を表す概略図である。
第1実施形態では、回転機械として、蒸気タービンを適用して説明する。但し、回転機械は、蒸気タービンに限定されるものではなく、静止体に対して回転体が回転自在に支持される構成であればよい。
図1に示すように、蒸気タービン(回転機械)10は、ケーシング(静止体)11と、ロータ(回転体)12と、静翼13と、動翼14と、シール装置15,16とを備える。
ケーシング11は、中空形状をなし、内部にロータ12が水平方向に沿って配置される。ロータ12は、ケーシング11に設けられた軸受21,22により軸心O1を中心として回転自在に支持される。静翼13は、ケーシング11の内周部にロータ12の軸方向Aに間隔を空けて複数固定される。動翼14は、ロータ12の外周部に軸方向Aに間隔を空けて複数固定される。静翼13は、ロータ12の径方向Rに沿うと共に、ロータ12の周方向に間隔を空けて配置される。動翼14は、ロータ12の径方向Rに沿うと共に、ロータ12の周方向に間隔を空けて配置され、静翼13と動翼14は、軸方向Aに交互に配置される。
ケーシング11は、軸方向Aの一端部に蒸気供給口23が設けられる。蒸気供給口23は、蒸気通路24を通して静翼13および動翼14が配置される翼列部25に連通される。翼列部25は、排気室26に連通する。ケーシング11は、軸方向Aの他端部に蒸気排出口27が設けられる。蒸気排出口27は、排気室26に連通する。
シール装置15は、軸方向Aの一端部側で、ケーシング11とロータ12との間に配置される。シール装置15は、ラビリンスシールであって、ケーシング11の内周部に設けられる。シール装置15は、シールフィンとロータ12との間に形成される隙間により圧力損失を発生させ、圧力損失により軸方向における流体の漏れ流れを抑制する。シール装置16も、シール装置15と同様である。
高圧の蒸気Sは、蒸気供給口23から蒸気通路24を通して翼列部25に供給される。蒸気Sが複数の静翼13および複数の動翼14を通過することで、各動翼14を介してロータ12が駆動回転する。ロータ12は、図示しない発電機が連結されており、ロータ12の駆動力により発電機が駆動する。各動翼14を駆動した蒸気Sは、排気室26を通して蒸気排出口27から外部に排出される。
<シール装置の構成>
図2は、第1実施形態のシール装置を表す断面図、図3は、シール部材を表す図2のIII-III断面図である。
図2および図3に示すように、シール装置15は、ケーシング(静止体)11とロータ(回転体)12との間に配置されて高圧側である高圧空間部HPから低圧側である低圧空間部LPへの蒸気(流体)Sの流れを抑制するものである。シール装置15は、シール部材31と、シールフィン32と、圧力調整空間部33と、連通路34とを備える。
ケーシング11は、シーリングホルダ40が固定される。シーリングホルダ40は、周方向Cに連続するリング形状をなす。但し、シーリングホルダ40は、周方向に複数分割して構成してもよい。シーリングホルダ40は、内周部に凹部41が設けられる。凹部41は、シーリングホルダ40の内周面40aからロータ12の径方向Rの外方に凹んで形成される。凹部41は、周方向Cに連続するリング形状をなす。凹部41は、底面41aと、高圧側側面41bと、低圧側側面41cとを有する。また、凹部41は、高圧側側面41bにおける径方向Rの内方から低圧空間部LP側に突出する高圧側突出部42が設けられる。高圧側突出部42は、内面42aと、高圧側側面42bとを有する。また、凹部41は、低圧側側面41cにおける径方向Rの内方から高圧空間部HP側に突出する低圧側突出部43が設けられる。低圧側突出部43は、内面43aと、低圧側側面43bとを有する。凹部41は、高圧側突出部42と低圧側突出部43が設けられることで、T字断面形状をなす。
ケーシング11は、シーリングホルダ40の凹部41にリテーナ44が装着される。リテーナ44は、静止体として機能する。リテーナ44は、周方向Cに連続するリング形状をなす。但し、リテーナ44は、周方向に複数分割して構成してもよい。リテーナ44は、高圧側リテーナ45と、低圧側リテーナ46とを有する。高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46は、連結部47により一体に連結される。
リテーナ44は、高圧側リテーナ45が高圧側突出部42に支持され、低圧側リテーナ46が低圧側突出部43に支持される。すなわち、高圧側リテーナ45は、L字断面形状をなし、外周面45aと、高圧側第1側面45bと、係止面45cと、高圧側第2側面45dと、内周面45eと、低圧側側面45fとを有する。低圧側リテーナ46は、L字断面形状をなし、外周面46aと、低圧側第1側面46bと、係止面46cと、低圧側第2側面46dと、内周面46eと、高圧側側面46fとを有する。
リテーナ44は、シーリングホルダ40の凹部41に配置される。高圧側リテーナ45は、係止面45cが高圧側突出部42の内面42aに接触し、高圧側第2側面45dが高圧側側面42bに対向する。低圧側リテーナ46は、係止面46cが低圧側突出部43の内面43aに接触し、低圧側第2側面46dが低圧側側面43bに対向する。そのため、リテーナ44は、シーリングホルダ40の凹部41に配置されることで、ケーシング11に位置決めされる。
シール部材31は、リテーナ44に支持される。シール部材31は、周方向Cに連続するリング形状をなす。但し、シール部材31は、リテーナ44と同様に、周方向に複数分割して構成してもよい。シール部材31は、リテーナ44に軸方向Aおよび径方向Rに沿って移動自在に支持される。シール部材31は、支持部51と、フィン取付部52とを有する。支持部51は、四角断面形状をなし、凹部41の内部で高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46との間に配置される。支持部51は、外周面51aと、高圧側端面51bと、低圧側端面51cとを有する。支持部51は、高圧側端面51bが高圧側リテーナ45の低圧側側面45fに対向し、接触可能である。また、支持部51は、低圧側端面51cが低圧側リテーナ46の高圧側側面46fに対向し、接触可能である。
フィン取付部52は、支持部51における径方向Rの内方に一体に設けられる。フィン取付部52は、軸方向Aに長い四角断面形状をなし、凹部41の径方向Rの内方で、高圧側リテーナ45および低圧側リテーナ46の内周側に配置される。フィン取付部52は、支持部51からロータ12側に延出される。フィン取付部52は、高圧側外周面52aと、低圧側外周面52bと、高圧側側面52cと、低圧側側面52dと、内周面52eとを有する。
シールフィン32は、シール部材31におけるフィン取付部52からロータ12側に延出される。シールフィン32は、軸方向Aに間隔を空けて複数(本実施形態では、4個)設けられる。シールフィン32は、周方向Cに連続して設けられる。シールフィン32は、シール部材31におけるフィン取付部52の内周面52eに固定される。但し、シールフィン32の個数は、4個に限らず、シールする軸方向Aの長さなどに応じて適宜設定すればよい。また、複数のシールフィン32は、軸方向Aに等間隔に配置したが、不等間隔に位置してもよい。
また、シール部材31は、外周面51a側にばね受部材48が固定される。ばね受部材48は、シーリングホルダ40の凹部41に配置される。ばね受部材48は、軸方向Aに長い矩形断面形状をなし、周方向Cに連続するリング形状をなす。但し、ばね受部材48は、周方向に複数分割して構成してもよい。ばね受部材48は、シール部材31における支持部51の外周面51aに形成された段付部51dに固定される。ばね受部材48は、外周面48aが凹部41の底面41aに対向し、内周面48bが低圧側リテーナ46の外周面46aに対向して配置される。低圧側リテーナ46とばね受部材48との間に圧縮ばね(付勢部材)49が配置される。圧縮ばね49は、付勢力によりシールフィン32がロータ12から離間する径方向Rに、ばね受部材48を介してシール部材31を付勢する。
そのため、シール部材31は、圧縮ばね49の付勢力によりばね受部材48が凹部41の底面41aに接触する位置に位置決めされる。そして、シール部材31は、高圧空間部HPの蒸気Sが凹部41内に侵入し、支持部51の外周面51a側に作用すると、圧縮ばね49の付勢力に抗してシールフィン32がロータ12に接近する径方向Rに向け、リテーナ44に対して移動可能となる。また、シール部材31は、高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46の間に配置されるものの、両者の取付隙間の分だけ、リテーナ44に対して軸方向Aに移動自在に支持される。
圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51に設けられる。具体的に、圧力調整空間部33は、シール部材31における支持部51の高圧側端面51bに設けられる。圧力調整空間部33は、シール部材31の高圧側端面51bに凹みが設けられることで形成される。圧力調整空間部33は、高圧側リテーナ45の低圧側側面45fに対向する。すなわち、圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51における高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとが接触することで、両者の間に形成された空間部である。圧力調整空間部33は、周方向Cに沿って設けられる。第1実施形態では、シール部材31が周方向に2分割されていることから、圧力調整空間部33は、周方向の各端部が閉塞される。但し、圧力調整空間部33は、シール部材31の周方向Cに連続していてもよいし、周方向に複数分割して設けられていてもよい。
連通路34は、一端部が低圧側空間部LPに連通し、他端部が圧力調整空間部33に連通する。連通路34は、軸方向Aに沿って設けられると共に、周方向Cに間隔を空けて配置される。連通路34は、軸方向Aに沿う第1連通路34aと、径方向Rに沿う第2連通路34bと、軸方向Aに沿う第3連通路34cとを有する。第1連通路34aは、一端部がフィン取付部52の低圧側側面52dに開口する。第3連通路34cは、一端部が低圧側空間部LPに開口する。第2連通路34bは、一端部が第1連通路34aの他端部に連通し、他端部が第3連通路34cの他端部に連通する。なお、連通路34は、この構成に限定されるものではなく、例えば、低圧側空間部LPと圧力調整空間部33とを直線形状をなす1本または2本の流路により構成してもよい。
<シール装置の作用>
図2に示すように、蒸気タービン10(図1参照)の起動前にて、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの間に差圧はない。そのため、シール部材31は、圧縮ばね49の付勢力によりばね受部材48が凹部41の底面41aに接触する位置に位置決めされており、シールフィン32の先端部とロータ12の外周面との隙間が最大となっている。
蒸気タービン10(図1参照)が起動すると、高圧側空間部HPに高圧の蒸気Sが供給されることから、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの間に差圧が発生する。このとき、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシールフィン32とロータ12との隙間を通って低圧側空間部LPに漏れる。また、蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40と高圧側リテーナ45との間を通ってシール部材31における支持部51の外周面51a側に侵入する。すると、シール部材31は、高圧空間部HPの蒸気Sにより径方向Rの内方に押圧され、圧縮ばね49の付勢力に抗して径方向R内方へ移動する。すると、シールフィン32の先端部とロータ12の外周面との隙間が小さくなり、微小隙間により圧力損失が発生し、圧力損失により隙間を軸方向Aに流れる蒸気Sの漏れ流れが抑制される。
このとき、リテーナ44は、高圧側空間部HPの高圧の蒸気Sが高圧側リテーナ45の高圧側第1側面45bに作用することで、蒸気Sの軸方向Aの一方(図2の右方)に押圧される。また、シール部材31は、高圧側空間部HPの高圧の蒸気Sがシール部材31の低圧側端面51cに作用することで、蒸気Sの軸方向Aの他方方(図2の左方)に押圧される。そのため、高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとシール部材31の高圧側端面51bとの押圧力が大きくなり、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が大きくなる。
第1実施形態では、低圧側空間部LPの低圧の蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に供給されている。すると、高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとシール部材31の高圧側端面51bに対して圧力調整空間部33の圧力が作用するため、高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとシール部材31の高圧側端面51bとの押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が軽減されて小さくなる。その結果、シール部材31は、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧に応じて径方向Rに円滑に移動することができる。
また、高圧側空間部HPにおける蒸気Sが圧力変動すると、高圧側リテーナ45とシール部材31との押圧力が変動する。このとき、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧分も変動する。つまり、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力は、高圧側空間部HPの変動に応じて適切に調整される。その結果、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗は、適切に調整されることとなる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態のシール装置を表す断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図4に示すように、シール装置15Aは、シール部材31と、シールフィン32と、圧力調整空間部33と、連通路34とを備える。
ケーシング11は、シーリングホルダ40が固定され、シーリングホルダ40は、凹部41が設けられる。シーリングホルダ40は、凹部41にリテーナ44が装着される。リテーナ44は、高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46とが連結部47により一体に連結されて構成される。シール部材31は、シール部材31は、リテーナ44に軸方向Aおよび径方向Rに沿って移動自在に支持される。シール部材31は、径方向Rの内周部側に複数のシールフィン32が設けられる。シール部材31は、段付部51dにばね受部材48が固定される。低圧側リテーナ46とばね受部材48との間に圧縮ばね49が配置される。圧縮ばね49は、シール部材31を径方向Rの外側に付勢する。
圧力調整空間部33は、シール部材31の高圧側端面51bに凹みを形成して構成される。圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51における高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとが接触することで密閉状態となる。連通路34は、一端部が低圧側空間部LPに連通し、他端部が圧力調整空間部33に連通する。
シール部材31と低圧側リテーナ46との間に第1シール部61が設けられる。シール部材31は、支持部51における低圧側端面51cに第1溝部51eが設けられる。第1溝部51eは、周方向Cに沿って連続して設けられる。第1シール部61は、中空のパイプ形状をなし、例えば、Oリングであり、周方向Cに連続するリング形状をなす。第1シール部61は、第1溝部51eに装着される。シール部材31がリテーナ44、つまり、高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46との間に装着されたとき、シール部材31における第1溝部51eに装着された第1シール部61は、低圧側リテーナ46の高圧側側面46fに接触する。
蒸気タービン10(図1参照)の起動時、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40の凹部41に侵入し、高圧側リテーナ45の高圧側第1側面45bに作用すると共に、シール部材31の低圧側端面51cに作用する。そのため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力が高くなる。しかし、低圧側空間部LPの低圧の蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に供給されるため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が軽減される。
このとき、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力は、低圧の蒸気Sが供給される圧力調整空間部33の受圧面積に応じて変動する。すなわち、圧力調整空間部33の受圧面積によっては、シール部材31が高圧側リテーナ45側に押し付けられる押圧力が大きくなり、シール部材31の低圧側端面51cと低圧側リテーナ46の高圧側側面46fとの間に隙間が形成され、凹部41の高圧の蒸気Sがこの隙間を通って低圧側空間部LPに漏れる可能性部ある。第2実施形態では、シール部材31と低圧側リテーナ46との間に第1シール部61が設けられており、シール部材31の低圧側端面51cと低圧側リテーナ46の高圧側側面46fとの間の隙間からの高圧の蒸気Sの漏れが抑制される。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態のシール装置を表す断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5に示すように、シール装置15Bは、シール部材31と、シールフィン32と、圧力調整空間部33と、連通路34Bとを備える。
圧力調整空間部33は、シール部材31の高圧側端面51bに凹みを形成して構成される。圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51における高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとが接触することで密閉状態となる。連通路34Bは、一端部が低圧側空間部LPに連通し、他端部が圧力調整空間部33に連通する。具体的に、連通路34Bは、一端部が低圧側空間部LPに連通する各シールフィン32の間に形成された第1低圧空間部LP1に連通する。
連通路34Bは、軸方向Aに沿う第1連通路34aと、径方向Rに沿う第2連通路34bと、軸方向Aに沿う第3連通路34cと、径方向Rに沿う第4連通路34Dとを有する。第4連通路34dは、一端部がフィン取付部52の内周面52eに開口する。シール部材31は、ロータ12に向けて4個のシールフィン32が設けられており、シール部材31とロータ12との間に3個の空間部が区画される。第4連通路34dは、低圧側空間部LPに1番目に近いシールフィン32と2番目に近いシールフィン32との間の第1低圧側空間部LP1に開口する。
そして、第3連通路34cは、一端部が低圧側空間部LPに開口する。第2連通路34bは、一端部が第1連通路34aの他端部に連通する。第1連通路34aは、一端部が第3連通路34cの他端部に連通し、他端部が第4連通路34dの他端部に連通する。なお、連通路34Bは、この構成に限定されるものではなく、例えば、第1低圧側空間部LP1と圧力調整空間部33とを直線形状をなす1本以上により構成してもよい。また、第4連通路34dは、隣接するシールフィン32の間の他の低圧側空間部に開口するように構成してもよい。
蒸気タービン10(図1参照)の起動時、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40の凹部41に侵入し、高圧側リテーナ45の高圧側第1側面45bに作用すると共に、シール部材31の低圧側端面51cに作用する。そのため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力が高くなる。しかし、第1低圧側空間部LP1の低圧の蒸気Sが連通路34Bを通って圧力調整空間部33に供給されるため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が軽減される。
[第4実施形態]
図6は、第4実施形態のシール装置を表す断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図6に示すように、シール装置15Cは、シール部材31と、シールフィン32と、圧力調整空間部33と、連通路34とを備える。
シール部材31と高圧側リテーナ45との間に2個の第2シール部62が設けられる。2個の第2シール部62は、径方向Rに間隔を空けて配置される。シール部材31は、支持部51における高圧側端面51bに径方向Rに間隔を空けて2個の第2溝部51fが設けられる。2個の第2溝部51Fは、周方向Cに沿って連続して設けられる。2個の第2シール部62は、四角断面形状をなし、周方向Cに連続するリング形状をなす。2個の第2シール部62は、それぞれ第2溝部51Fに装着される。
シール部材31がリテーナ44、つまり、高圧側リテーナ45と低圧側リテーナ46との間に装着されたとき、シール部材31における各第2溝部51fに装着された各第2シール部62は、高圧側リテーナ45の低圧側側面45fに接触する。このとき、シール部材31の高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとの間に隙間が形成され、この隙間は、径方向Rに間隔を空けて配置された各第2シール部62により区画される。圧力調整空間部33は、シール部材31の高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fと各第2シール部62とにより区画された空間部である。連通路34は、一端部が低圧側空間部LPに連通し、他端部が圧力調整空間部33に連通する。
蒸気タービン10(図1参照)の起動時、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40の凹部41に侵入し、高圧側リテーナ45の高圧側第1側面45bに作用すると共に、シール部材31の低圧側端面51cに作用する。そのため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力高くなる。しかし、低圧側空間部LPの低圧の蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に供給されるため、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が軽減される。
このとき、高圧側リテーナ45とシール部材31との間の押圧力は、高圧空間部HPに供給される高圧の蒸気Sの圧力に応じて変動する。そして、圧力調整空間部33に供給された蒸気Sは、低圧である。シール部材31の高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとの間に隙間があると、凹部41の高圧の蒸気Sがこの隙間を通って圧力調整空間部33に漏れる可能性部ある。第4実施形態では、シール部材31と高圧側リテーナ45との間に第2シール部62を設けることで、圧力調整空間部33をシールしており、シール部材31の高圧側端面51bと高圧側リテーナ45の低圧側側面45fとの間の隙間からの高圧の蒸気Sの漏れが抑制される。
[第5実施形態]
図7は、第5実施形態のシール装置を表す断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、シール装置15Dは、シール部材31と、シールフィン32と、圧力調整空間部33と、連通路34とを備える。
ケーシング11は、シーリングホルダ40が固定され、シーリングホルダ40は、内周部に凹部41が設けられる。凹部41は、シーリングホルダ40の内周面40aからロータ12の径方向Rの外方に凹んで形成される。凹部41は、底面41aと、高圧側側面41bと、低圧側側面41cとを有する。凹部41は、低圧側側面41cにおける径方向Rの内方から高圧空間部HP側に突出する低圧側突出部43が設けられる。低圧側突出部43は、内面43aと、低圧側側面43bとを有する。
シール部材31は、シーリングホルダ40の凹部41に支持される。シール部材31は、第1実施形態と同様であり、支持部51と、フィン取付部52とを有する。支持部51は、四角断面形状をなし、外周面51aと、高圧側端面51bと、低圧側端面51cとを有する。支持部51は、高圧側端面51bが凹部41の高圧側側面41bに対向し、接触可能である。また、支持部51は、低圧側端面51cが凹部41における低圧側突出部43の低圧側側面43bに対向し、接触可能である。フィン取付部52は、支持部51における径方向Rの内方に一体に設けられる。シールフィン32は、シール部材31におけるフィン取付部52からロータ12側に延出される。
シール部材31は、外周面51a側にばね受部材48が固定される。ばね受部材48は、シール部材31における支持部51の外周面51aに形成された段付部51dに固定される。ばね受部材48は、外周面48aが凹部41の底面41aに対向し、内周面48bが低圧側突出部43は、内面43aに対向して配置される。低圧側突出部43とばね受部材48との間に圧縮ばね49が配置される。圧縮ばね49は、付勢力によりシールフィン32がロータ12から離間する径方向Rに、ばね受部材48を介してシール部材31を付勢する。
圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51に設けられる。具体的に、圧力調整空間部33は、シール部材31における支持部51の高圧側端面51bに設けられる。圧力調整空間部33は、シール部材31の高圧側端面51bに凹みが設けられることで形成される。圧力調整空間部33は、シーリングホルダ40の凹部41における高圧側側面41bに対向する。すなわち、圧力調整空間部33は、シール部材31の支持部51における高圧側端面51bと凹部41における高圧側側面41bとが接触することで、両者の間に形成された空間部である。連通路34は、一端部が低圧側空間部LPに連通し、他端部が圧力調整空間部33に連通する。
蒸気タービン10(図1参照)の起動時、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシールフィン32とロータ12との隙間を通って低圧側空間部LPに漏れる。また、蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40と高圧側リテーナ45との間を通ってシール部材31における支持部51の外周面51a側に侵入する。すると、シール部材31は、高圧空間部HPの蒸気Sにより径方向Rの内方に押圧され、圧縮ばね49の付勢力に抗して径方向R内方へ移動する。すると、シールフィン32の先端部とロータ12の外周面との隙間が小さくなり、微小隙間により圧力損失が発生し、圧力損失により隙間を軸方向Aに流れる蒸気Sの漏れ流れが抑制される。
このとき、高圧側空間部HPの蒸気Sは、一部がシーリングホルダ40の凹部41に侵入し、シール部材31の低圧側端面51cに作用する。そのため、凹部41の高圧側側面31bに対するシール部材31との間の押圧力が高くなる。しかし、低圧側空間部LPの低圧の蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に供給されるため、凹部41の高圧側側面31bに対するシール部材31の押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのリテーナ44に対する摺動抵抗が軽減される。その結果、シール部材31は、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧に応じて径方向Rに円滑に移動することができる。
また、高圧側空間部HPにおける蒸気Sが圧力変動すると、凹部41の高圧側側面31bに対するシール部材31との押圧力が変動する。このとき、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧分も変動する。つまり、凹部41の高圧側側面31bに対するシール部材31の押圧力は、高圧側空間部HPの変動に応じて適切に調整される。その結果、シール部材31が径方向Rに移動するときの凹部41のシーリングホルダ40に対する摺動抵抗は、適切に調整されることとなる。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係るシール装置は、ケーシング(静止体)11とロータ(回転体)12との間に配置されて高圧側空間部HPから低圧側空間部LPへの蒸気(流体)Sの流れを抑制するシール装置15,15A,15B,15C,15Dにおいて、ケーシング11にロータ12の軸方向Aおよび径方向Rに移動自在に支持されるシール部材31と、シール部材31からロータ12側に延出されるシールフィン32と、ケーシング11とシール部材31における高圧側端面51bとの間に設けられる圧力調整空間部33と、端部が低圧側空間部LPに連通して他端部が圧力調整空間部33に連通する連通路34,34Bとを備える。
第1の態様に係るシール装置によれば、シール部材31は、高圧側空間部HPの蒸気Sの圧力によりケーシング11に押し付けられ、径方向Rに移動するときの摺動抵抗が高くなる。しかし、低圧側空間部LPの蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に供給されるため、ケーシング11に押し付けられるシール部材31の押圧力が低減される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのケーシング11に対する摺動抵抗が軽減される。その結果、シール部材31は、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧に応じて径方向Rに円滑に移動することができる。
また、高圧側空間部HPの蒸気Sが圧力変動すると、ケーシング11に対するシール部材31の押圧力が変動する。このとき、高圧側空間部HPと低圧側空間部LPとの差圧分も変動するする。つまり、ケーシング11に対するシール部材31の押圧力は、高圧側空間部HPの変動に応じて適切に調整される。そのため、シール部材31が径方向Rに移動するときのケーシング11に対する摺動抵抗は、適切に調整されることとなる。その結果、圧力変動に拘わらずシール部材31を円滑に作動させることで、安定したシール性能を維持することができる。
第2の態様に係るシール装置は、圧力調整空間部33がロータ12の周方向Cに沿って設けられ、連通路34,34Bは、ロータ12の軸方向Aに沿って設けられると共に、ロータ12の周方向Cに間隔を空けて複数設けられる。これにより、低圧側空間部LPの蒸気Sが連通路34を通って圧力調整空間部33に適切に供給されることとなり、全周にわたってシール部材31の摺動抵抗を適切に調整することができる。
第3の態様に係るシール装置は、ケーシング11にロータ12の径方向Rの外方に凹む凹部41を設け、シール部材31は、凹部41に配置される支持部51と、支持部51からロータ12側に延出されるフィン取付部52とを有し、圧力調整空間部33は、支持部51に設けられる。これにより、凹部41に配置される支持部51に圧力調整空間部33を設けることで、凹部41に対するシール部材31の摺動抵抗を適切に軽減することができる。
第4の態様に係るシール装置は、ケーシング11の凹部41にリテーナ44が装着され、シール部材31は、支持部51がリテーナ44に支持される。これにより、リテーナ44を用いることで、凹部41に大きさや形状に拘わらず、ケーシング11に対してシール部材31を高精度に装着することができる。
第5の態様に係るシール装置は、連通路34,34Bの一端部がフィン取付部52に開口することで、連通路34,34Bは、低圧側空間部LPに連通する。これにより、低圧側空間部LPの蒸気Sを連通路34により適切に圧力調整空間部33に供給することができる。
第6の態様に係るシール装置は、シールフィン32がロータ12の軸方向Aに間隔を空けて複数設けられ、連通路34Bは、一端部が複数のシールフィン32の間の第1低圧側空間部LP1に連通する。これにより、圧力調整空間部33に比較的高い蒸気Sを供給することで、シール部材31の摺動抵抗の調整代を拡大することができる。
第7の態様に係るシール装置は、ケーシング11(低圧側リテーナ46)とシール部材31における低圧側端面51cとの間に第1シール部61が設けられる。これにより、圧力調整空間部33の受圧面積に拘わらず、ケーシング11(低圧側リテーナ46)とシール部材31との隙間からの蒸気Sの漏れを抑制することができる。
第8の態様に係るシール装置は、ケーシング11(高圧側リテーナ45)とシール部材31の高圧側端面51bとの間で、圧力調整空間部33におけるロータ12の径方向Rの内方と外方にそれぞれ第2シール部62が設けられる。これにより、ケーシング11(低圧側リテーナ46)とシール部材31との隙間からの蒸気Sの漏れを抑制することができる。
第9の態様に係るシール装置は、シールフィン32がロータ12から離間する方向にシール部材31を付勢する圧縮ばね(付勢部材)49が設けられる。これにより、シールフィン32を、ロータ12から離間する離間位置と、ロータ12名に接近するシール位置(接近位置)に適切に移動することができる。
第10の態様に係る回転機械は、ケーシング(静止体)11と、ケーシング11に回転自在に支持されるロータ(回転体)12と、ケーシング11とロータ12との間に配置されるシール装置15,15A,15B,15C,15Dとを備える。これにより、圧力変動に拘わらずシール部材31を円滑に作動させることで、安定したシール性能を維持することができ、性能の低下を抑制することができる。
10 蒸気タービン(回転機械)
11 ケーシング(静止体)
12 ロータ(回転体)
13 静翼
14 動翼
15,15A,15B,15C,15D,16 シール装置
31 シール部材
32 シールフィン
33 圧力調整空間部
34,34B 連通路
40 シーリングホルダ(静止体)
41 凹部
42 高圧側突出部
43 低圧側突出部
44 リテーナ(静止体)
45 高圧側リテーナ
46 低圧側リテーナ
47 連結部
48 ばね受部材
49 圧縮ばね(付勢部材)
51 支持部
52 フィン取付部
61 第1シール部
62 第2シール部
HP 高圧空間部
LP 低圧空間部
LP1 第1低圧空間部
S 蒸気(流体)
A 軸方向
R 径方向
C 周方向
O1 軸心

Claims (10)

  1. 静止体と回転体との間に配置されて高圧側から低圧側への流体の流れを抑制するシール装置において、
    前記静止体に前記回転体の軸方向および径方向に移動自在に支持されるシール部材と、
    前記シール部材から前記回転体側に延出されるシールフィンと、
    前記静止体と前記シール部材における前記高圧側の端面との間に設けられる圧力調整空間部と、
    一端部が前記低圧側に連通して他端部が前記圧力調整空間部に連通する連通路と、
    を備えるシール装置。
  2. 前記圧力調整空間部は、前記回転体の周方向に沿って設けられ、前記連通路は、前記回転体の軸方向に沿って設けられると共に、前記回転体の周方向に間隔を空けて複数設けられる、
    請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記静止体は、前記回転体の径方向の外方に凹む凹部が設けられ、前記シール部材は、前記凹部に配置される支持部と、前記支持部から前記回転体側に延出されるフィン取付部とを有し、前記圧力調整空間部は、前記支持部に設けられる、
    請求項1または請求項2に記載のシール装置。
  4. 前記静止体は、前記凹部に装着されるリテーナを有し、前記シール部材は、前記支持部が前記リテーナに支持される、
    請求項3に記載のシール装置。
  5. 前記連通路は、一端部が前記フィン取付部に開口することで前記低圧側に連通する、
    請求項3または請求項4に記載のシール装置。
  6. 前記シールフィンは、前記回転体の軸方向に間隔を空けて複数設けられ、前記連通路は、一端部が複数の前記シールフィンの間に連通する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシール装置。
  7. 前記静止体と前記シール部材における前記低圧側の端面との間に第1シール部が設けられる、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシール装置。
  8. 前記静止体と前記高圧側の端面との間で、前記圧力調整空間部における前記回転体の径方向の内方と外方にそれぞれ第2シール部が設けられる、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシール装置。
  9. 前記シールフィンが前記回転体から離間する方向に前記シール部材を付勢する付勢部材が設けられる、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシール装置。
  10. 静止体と、
    前記静止体に回転自在に支持される回転体と、
    前記静止体と前記回転体との間に配置される請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のシール装置と、
    を備える回転機械。
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