JP2023118624A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸着紙などの輝度の高い記録材を用いる場合でも、チャートを用いた転写電圧の調整を適切に行えるようにする。【解決手段】画像形成装置1は、像担持体21と、白色トナーと白色以外の色のトナーとを用いて像担持体21にトナー像を形成可能な画像形成部50と、転写手段27と、印加手段110と、転写電圧を調整するためにチャート100を出力する出力モードを実行するように制御する実行部201と、を有し、実行部201は、記録材26の表面側から、白色トナーで形成されるトナー像、白色以外の色のトナーで形成されるトナー像の順番に重ね合わされて形成された試験画像を有するチャート100を出力するように制御可能である構成とする。【選択図】図20

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体や中間転写体などの像担持体から紙などの記録材へトナー像を静電的に転写することが行われる。この転写は、像担持体と当接して転写部を形成する転写ローラなどの転写部材に転写電圧が印加されることで行われることが多い。転写電圧が低すぎると、転写が十分に行われずに所望の画像濃度が得られない「画像濃度薄」などが発生することがある。また、転写電圧が高すぎると、転写部で放電が発生し、その放電の影響でトナー像のトナーの電荷の極性が反転するなどして、トナー像が部分的に転写されない「白抜け」などが発生することがある。そのため、高品質の画像を形成するためには、転写部材に適切な転写電圧を印加することが求められる。
転写に必要な電荷量は記録材のサイズやトナー像の面積率によって様々に変動する。そのため、転写電圧は、所定の電流密度に対応した一定の電圧を印加する定電圧制御で印加されることが多い。転写電圧を定電圧制御で印加する場合には、記録材の外側や記録材上のトナー像が無い部分を流れる電流とは無関係に、目的のトナー像がある部分に所定の電圧に応じた転写電流を確保しやすいからである。しかし、転写部を構成する転写部材の電気抵抗は、製品のばらつき、部材温度、累積使用時間などに応じて変化し、転写部を通過する記録材の電気抵抗も、記録材の種類、周囲環境(温度・湿度)などに応じて変化する。そのため、転写部材や記録材の電気抵抗の変動に対応して転写電圧を調整することが必要になる。
特許文献1では、次のような転写電圧を調整する動作(以下、「調整モード」ともいう。)を実行可能な画像形成装置が提案されている。調整モードでは、1枚の記録材に複数の試験画像(以下、「パッチ」ともいう。)を異なる転写電圧により転写したチャートを形成して、各パッチの濃度の検知結果に基づいて転写電圧を調整することが行われる。
特開2013-37185号公報
ところで、例えば商業印刷市場における記録材の多様化などに伴い、基材の表面に金属を蒸着した蒸着紙などの輝度の高い記録材に対して良好な転写を行うことが求められることがある。
しかしながら、前述のような調整モードを、蒸着紙などの輝度の高い記録材を用いてチャートを形成して行う場合、記録材の輝度の影響でパッチの濃度の検知結果に誤りが含まれ、転写電圧を適切に調整できない場合があることがわかった。
したがって、本発明の目的は、蒸着紙などの輝度の高い記録材を用いる場合でも、チャートを用いた転写電圧の調整を適切に行えるようにすることである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、白色トナーと白色以外の色のトナーとを用いて前記像担持体にトナー像を形成可能な画像形成部と、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写手段と、前記転写手段に転写電圧を印加する印加手段と、前記転写電圧を調整するために、異なる前記転写電圧により複数の試験画像が記録材に転写されて形成されたチャートを出力する出力モードを実行するように制御する実行部と、を有し、前記実行部は、記録材の表面側から、白色トナーで形成されるトナー像、白色以外の色のトナーで形成されるトナー像の順番に重ね合わされて形成された前記試験画像を有する前記チャートを出力するように制御可能であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、蒸着紙などの輝度の高い記録材を用いる場合でも、チャートを用いた転写電圧の調整を適切に行えるようになる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成装置における画像形成部の近傍の概略断面図である。 画像形成装置の制御態様を示す概略ブロック図である。 画像形成システムの模式図である。 画像形成システムを構成する外部装置の概略ブロック図である。 中間転写ベルト上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。 記録材上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。 チャートの模式図である。 チャートの出力時の二次転写電圧の推移を示すグラフ図である。 記録材上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。 操作部に表示される画面の模式図である。 実施例の効果を説明するためのグラフ図である。 二次転写電圧の推奨値決定処理の手順の概略を示すフローチャート図である。 二次転写電圧の推奨値決定処理を説明するためのグラフ図である。 二次転写電圧の推奨値決定処理を説明するためのグラフ図である。 二次転写電圧の推奨値決定処理の手順の概略を示すフローチャート図である。 チャートの他の例の模式図である。 記録材上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。 蒸着紙を用いた場合の課題を説明するための断面図及びグラフ図である。 実施例の効果を説明するための断面図及びグラフ図である。 画像形成装置の他の例の概略断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例では、画像形成装置1は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な複合機である。この画像形成装置1は、複写機やファクシミリとして機能すると共に、パーソナルコンピュータなどの外部装置から出力される画像データに基づいて画像を形成するプリンタとしても機能する。
画像形成装置1の装置本体1aの上部には、自動原稿搬送装置3と、画像読取装置4と、が配置されている。自動原稿搬送装置3は、原稿2を1枚ずつ分離した状態で画像読取装置4へと自動的に搬送する。画像読取装置4は、自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取ることができる。また、画像読取装置4は、プラテンガラス5上に配置された原稿2を光源6によって照明する。画像読取装置4は、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7、ハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10などを有して構成される縮小光学系を介して、CCDなどを有して構成される画像読取素子11上に走査露光する。そして、画像読取装置4は、画像読取素子11によって原稿2の画像を所定のドット密度で読み取る。画像読取装置4によって読み取られた原稿2の画像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の各8bitの画像データとして画像処理装置12に送られる。画像処理装置12では、原稿2の画像データに対して、必要に応じてシェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集などの所定の画像処理が施される。これにより画像処理装置12に送られた原稿2の画像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の画像データに変換される。上記4色に対応した画像データは、後述する露光装置13に順次送られる。露光装置13は、この画像データに応じて後述するようにレーザー光による画像露光を行う。
なお、画像形成装置1がプリンタとして機能する場合には、パーソナルコンピュータなどの外部装置300から画像処理装置12に画像データが入力される(図4)。そして、必要に応じて画像処理装置12で所定の画像処理が施された後、露光装置13に上記4色に対応した画像データが順次出力される。画像形成装置1は、通信回線301を介して外部装置300に接続される(図4)。上述のように、画像形成装置1は、外部装置300から出力される画像データに基づいて画像を形成することが可能である。また、画像形成装置1は、外部装置300からの制御信号に基づいて画質を調整することが可能であってよい。画像形成装置1と、外部装置300と、有して、画像形成システム400が構成される。
画像形成装置1の装置本体1aの内部には、互いに色の異なる複数のトナー像を順次形成することが可能な画像形成手段としての画像形成部50が配置されている。図2は、画像形成部50の概略断面図である。画像形成部50は、後述する感光ドラム17、帯電器18、露光装置13、現像装置19、クリーニング装置20などを有して構成される。
トナー像を担持する第1の像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム17は、駆動手段(図示せず)によって図中矢印方向(時計回り方向)に所定の周速度で回転駆動される。感光ドラム17は、例えば、270mm/sec、110mm/secなどの複数の周速度で回転駆動可能であってよい。
回転する感光ドラム17の表面は、帯電手段としての帯電器18によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。本実施例では、帯電器18は、グリッド電極を有するコロナ帯電装置であるスコロトロン帯電装置で構成されている。なお、帯電手段は、コロナ帯電装置に限定されるものではなく、例えばローラ状の帯電部材などを用いてもよい。
帯電処理された感光ドラム17の表面は、露光手段としての露光装置13によって、順次所定の色に対応した画像露光が施される。これにより、感光ドラム17上に順次所定の色に対応した画像データに応じた静電潜像(静電像)が形成される。本実施例では、露光装置13は、半導体レーザーを画像データに応じて変調し、半導体レーザーからレーザー光LBを画像データに応じて出射する。半導体レーザーから出射されたレーザー光LBは、回転多面鏡14によって偏向走査され、f・θレンズ15及び反射ミラー16を介して感光ドラム17の表面を走査露光する。
感光ドラム17上に形成された静電潜像は、現像手段としての回転式の現像装置19によって、互いに色の異なる複数のトナーによって順次現像されて、感光ドラム17上に互いに色の異なる複数のトナー像が形成される。本実施例では、回転式の現像装置19は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)の5色の現像器19Y、19M、19C、19K、19Wを回転可能に有する。回転式の現像装置19は、これらのうちいずれか1つの現像器19Y、19M、19C、19K、19Wを感光ドラム17と対向する現像位置に移動させて停止させることによって、その現像器によって感光ドラム17上の静電潜像を現像することが可能である。これにより、感光ドラム17上に順次所定の色に対応して形成される静電潜像は、対応する色の現像器19Y、19M、19C、19K、19Wによって現像され、感光ドラム17上に所定の色のトナー像が順次形成される。
現像器19Y、19M、19C、19K、19Wとしては、例えば、現像容器191内にトナーとキャリアとを含む二成分現像剤192を収容した二成分方式の現像器が用いられる。現像容器191内には、所定のタイミングでトナーカートリッジ193Y、193M、193C、193K、193Wからトナーが補給され、現像容器191内のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。また、現像容器191内に供給されたトナーは、2本の攪拌搬送オーガ194、195によって現像容器191内の現像剤192と攪拌されて摩擦帯電される。現像剤192は、現像容器191内を循環移動する間に、現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラ196へ供給される。現像ローラ196に供給された現像剤192は、現像ローラ196上に形成された現像剤192の磁気ブラシとして感光ドラム17の表面と対向する現像領域へと搬送され、感光ドラム17上に形成された静電潜像の現像に供される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム17上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム17の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
なお、回転式の現像装置19は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)の5色の現像器19Y、19M、19C、19K、19W以外に、現像器19#1が装着可能となっている。この現像器19#1としては、例えば、透明トナー(CT)、濃度の淡いマゼンタ(LM)、あるいは濃度の淡いシアン(LC)などに対応したものなどが挙げられる。これらの現像器19#1が用いられる場合、透明トナー(CT)、濃度の淡いマゼンタ(LM)、あるいは濃度の淡いシアン(LC)などに対応した画像データは、画像処理装置12によって生成される。
感光ドラム17の下部には、トナー像を担持する第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト21が配置されている。中間転写ベルト21は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ23、第1の従動ローラ24a、第2の従動ローラ24b、張力付与ローラ24c、第3の従動ローラ24d及び対向ローラ25に掛け渡されて張架されている。中間転写ベルト21は、駆動ローラ23が駆動手段(図示せず)によって回転駆動されることで、感光ドラム17の周速度と略等しい周速度で図中矢印方向(反時計回り方向)に回転(周回移動)する。感光ドラム17上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)などの各色のトナー像は、感光ドラム17と中間転写ベルト21とが接触する一次転写部(一次転写位置、一転写ニップ部)N1へと順次搬送される。中間転写ベルト21の内周面側には、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材である一次転写ローラ22が配置されている。一次転写ローラ22は、中間転写ベルト21を感光ドラム17の表面に接触(圧接)させて、一次転写部N1を形成する。感光ドラム17上に順次形成されるトナー像は、一次転写部N1において、感光ドラム17上から中間転写ベルト21上に一次転写される。一次転写時に、一次転写ローラ22には、一次転写電圧印加手段(一次転写電圧印加部)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。中間転写ベルト21上には、最終的に形成する画像の色に応じて、感光ドラム17上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)の5色又はこれらのうち一部の色のトナー像が順次重ね合わせた状態で転写される。
中間転写ベルト21上に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト21の回転に伴って、中間転写ベルト21と後述する二次転写ローラ27とが接触する二次転写部(二次転写位置、二次転写ニップ部)N2へと搬送される。中間転写ベルト21の外周面側には、中間転写ベルト21を介して対向ローラ25に当接する二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ27が配置されている。二次転写ローラ27は、中間転写ベルト21の表面に接触(圧接)して、二次転写部N2を形成する。中間転写ベルト21上に一次転写されたトナー像は、所定のタイミングで二次転写部N2へと供給され中間転写ベルト21と二次転写ローラ27とに挟持されて搬送される記録材(記録媒体、転写材、シート)26上に二次転写される。ここで、上述のように、二次転写部N2における中間転写ベルト21の内周面側には、二次転写ローラ27の対向電極として機能する対向ローラ25が配置されている。二次転写部N2では、二次転写ローラ27が常時中間転写ベルト21に圧接するか、又は、所定のタイミングで二次転写ローラ27が中間転写ベルト21に圧接する。本実施例では、二次転写時に、二次転写ローラ27には、二次転写電圧印加手段(二次転写電圧印加部)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。また、本実施例では、対向ローラ25は電気的に接地されている。これにより、中間転写ベルト21上に順次一次転写されたトナー像は、二次転写部N2において記録材26上に一括して二次転写される。なお、本実施例における対向ローラ25に対応するローラにトナーの正規の帯電極性と同極性の二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加され、本実施例における二次転写ローラ27に対応するローラが電気的に接地された構成であってもよい。
ここで、単色の画像を形成する場合は、中間転写ベルト21上に一次転写された所定の色のトナー像が、二次転写部N2において直ちに記録材26上に二次転写される。複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光ドラム17上への所定の色のトナー像の形成、及びトナー像の中間転写ベルト21上への多重の一次転写工程が、所定の色数分だけ繰り返される。例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)の5色のトナー像を重ね合わせた画像を形成する場合、次のような動作となる。つまり、感光ドラム17上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)の各色のトナー像が順次形成され、これら5色のトナー像は、中間転写ベルト21の1回転ごとに中間転写ベルト21上に重ね合わせた状態で順次一次転写される。この場合、図6に示すように、中間転写ベルト21は、最初に一次転写された例えばイエロー色のトナー像Tを保持したまま回転する。そして、この中間転写ベルト21上には、この中間転写ベルト21の1回転ごとに、マゼンタ色、シアン色、黒色及び白色のトナー像T、T、T、Tが、単独又はイエロー色のトナー像Tに順次重ね合わされた状態で転写される。
記録材26は、画像形成装置1の装置本体1aの内部の下部に配置された複数の給紙部としての給紙カセット28、29、30のうちのいずれかから、所望のサイズ及び種類のものが給紙ローラ28a、29a、30aのうちのいずれかによって給紙される。複数の給紙カセット28、29、30からは、普通紙以外にも、厚紙、コート紙、薄紙、蒸着紙などの所望の種類のものが給紙可能となっている。なお、普通紙、厚紙、コート紙、薄紙、蒸着紙などの記録材26は、材料、坪量、表面性などによって分類される。記録材26の種類(いわゆる紙種カテゴリー)とは、普通紙、厚紙、薄紙、光沢紙、コート紙、蒸着紙などの一般的特徴に基づく属性、銘柄、品番、材料、坪量、厚さ、表面性など、記録材26を区別可能な任意の情報を包含するものである。給紙された記録材26は、複数の搬送ローラ31、32によってレジストローラ33まで搬送され、レジストローラ33によって所定のタイミングで搬送経路を経て二次転写部N2まで搬送される。なお、画像形成装置1は、所望のサイズ及び種類の記録材26を手差しトレイ43から手差しで給紙することもできるようになっている。
トナー像が二次転写された記録材26は、中間転写ベルト21から分離された後、定着手段としての定着装置35へと搬送される。つまり、中間転写ベルト21から剥離された、未定着のトナー像を担持した記録材26は、記録材26の搬送方向に関して二次転写部N2の下流に配置された電極部材47、案内板48及び搬送ベルト34の作用によって定着装置35に送り込まれる。そして、この記録材26に対して定着装置35によって熱及び圧力による定着処理が行われ、トナー像が記録材26上に定着(溶融、固着)される。画像形成装置1において、片面画像形成を実行する場合には、片面にトナー像が定着された記録材26は、排出ローラ36によってそのまま画像形成装置1の装置本体1aの外部に設けられた排紙トレイ37上に排出(出力)される。これにより、カラー画像やモノクロ画像などの画像形成工程が終了する。
また、本実施例では、画像形成装置1は、記録材26の第1面(オモテ面)及び第2面(ウラ面)の両面に画像を形成する両面画像形成(両面プリント、自動両面印刷)を実行することが可能である。画像形成装置1は、定着装置35によって第1面にトナー像が定着された記録材26を、記録材26の表裏を反転して再度二次転写部N2へと搬送する、両面搬送手段としての両面搬送機構45を有する。画像形成装置1において、両面画像形成を実行する場合には、第1面にトナー像が定着された記録材26は、そのまま排紙トレイ37上に排出されずに、反転ゲート(図示せず)によって下向きに搬送方向が変更される。この記録材26は、搬送ローラ38及び反転ローラ39によって反転用通路40へと一旦搬送される。この記録材26は、今度は逆転する反転ローラ39によって両面用通路41へと搬送され、両面用通路41に設けられた搬送ローラ42によってレジストローラ33まで一旦搬送される。この記録材26は、中間転写ベルト21上のトナー像と同期するようにレジストローラ33によって二次転写部N2に再度搬送される。そして、この記録材26の第2面に対してトナー像の二次転写工程及び定着工程が行われた後に、排出トレイ37上に排出される。本実施例では、搬送ローラ38、反転ローラ39、反転用通路40、両面用通路41及び搬送ローラ42などによって、両面搬送手段としての両面搬送機構45が構成されている。ただし、両面搬送手段は、本実施例の構成に限定されるものではなく、定着手段によって第1面にトナー像が定着された記録材26を、記録材26の表裏を反転して再度転写手段へと搬送するものであればよい。
感光ドラム17から中間転写ベルト21上に一次転写されずに感光ドラム17の表面に残留したトナーやトナーの外添剤などの付着物は、クリーニング前除電装置44によって除電される。その後、感光ドラム17上のトナーなどの付着物は、感光体クリーニング手段としてのクリーニング装置20によって感光ドラム17上から除去されて回収される。クリーニング装置20は、感光ドラム17上のトナーなどの付着物を、クリーニングブラシ20a及びクリーニングブレード20bによって感光ドラム17上から除去してクリーニング容器20d内に収容する。また、クリーニング装置20は、クリーニング容器20d内に回収されたトナーなどの付着物を、搬送オーガ20cによって所定のタイミングでクリーニング装置20の外部に排出する。クリーニング装置20によって清掃された感光ドラム17の表面は、除電ランプ46によって一様に露光されて除電され、次の画像形成工程に供される。また、画像形成装置1は、中間転写ベルト21の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置49を有する。ベルトクリーニング装置49は、通常は中間転写ベルト21の表面から離間しており、所定のタイミングで中間転写ベルト21の表面に接触するように構成されている。これにより、記録材26上に二次転写されずに中間転写ベルト21の表面に残留したトナーやトナーの外添剤などの付着物は、ベルトクリーニング装置49によって中間転写ベルト21上から除去されて回収される。クリーニング装置20及びベルトクリーニング装置49により回収されたトナーなどの付着物は、クリーニング装置20及びベルトクリーニング装置49から排出されて、回収現像剤容器(図示せず)へと搬送される。
ここで、中間転写ベルト21は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの合成樹脂又は各種のゴムにカーボンブラックなどの導電化剤を適当量分散させ、その体積抵抗率が10~1014Ω・cmとなるように調整したフィルム状のベルトで形成される。中間転写ベルト21の厚さは、例えば、0.1mmに設定される。なお、中間転写ベルト21の周長は、感光ドラム17の周長の整数倍(例えば、2~3倍)に設定される。
また、二次転写ローラ27は、例えば、必要に応じて中間転写ベルト21と接離可能に設けられている。カラー画像が形成される場合には、二次転写ローラ27は、最終色のトナー像が中間転写ベルト21上に一次転写されるまで、中間転写ベルト21から離間している。なお、二次転写ローラ27は、中間転写ベルト21に接離したままの状態であってもよい。この場合、二次転写部N2をトナー像が通過する際に、二次転写部N2にトナー像を二次転写ローラ27側から中間転写ベルト21側に付勢する電界を形成する(例えば二次転写ローラ27にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧印加する)ことができる。
また、二次転写ローラ27は、例えば、イオン導電性の導電材料を分散したウレタンゴムなどのゴムで構成される弾性体層を有する。二次転写ローラ27は、例えば、その体積抵抗率が10~1010Ω・cmに設定され、ローラ径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカーC硬度)に設定される。
また、対向ローラ25は、例えば、イオン導電性の導電材料を分散したEPDMなどのゴムで構成される弾性体層を有する。対向ローラ25は、例えば、その表面抵抗率が10~1010Ω/□に設定され、ローラ径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC硬度)に設定される。
また、記録材26の搬送方向に関して二次転写部N2の下流に配置された電極部材47は、例えば、導電性の板状部材としての板金で形成される。本実施例では、電極部材47として厚さ0.5mmのスレンレス鋼板を使用しており、記録材26側の先端が針状とされている。また、本実施例では、電極部材47の二次転写領域側の先端は、例えば、対向ローラ25と二次転写ローラ27とのニップ部が成す線より1mmだけ二次転写ローラ27側で、かつ、そのニップ部の出口より7mmだけ離れて配置されている。
2.制御態様
図3は、本実施例における画像形成装置1の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置1は、画像形成装置1の動作を制御する制御装置200を有する。制御装置200は、画像形成装置1の動作を制御する制御手段(制御部)としての、CPUなどを有して構成される制御回路201を有する。また、制御装置200は、画像形成装置1の動作を制御するためのプログラムやパラメータなどを記憶する記憶手段としての、記憶素子(ROMやRAM)などを有して構成される記憶部202を有する。また、制御装置200は、信号の入出力を制御する入出力手段としての入出力制御部203を有する。また、制御装置200は、後述するチャート100を形成するための画像データを記憶した記憶手段などを有して構成される、チャート形成手段としてのチャート形成部204を有する。チャート形成部204には、例えば、後述する図8に示すようなチャート100を形成するための画像データが記憶されている。
制御回路201は、入出力制御部203を介して画像形成部50を制御する。また、制御回路201は、電圧印加手段(電圧印加部)としての高圧電源回路110を介して二次転写ローラ27に印加する二次転写電圧を定電圧制御するように構成されている。なお、定電圧制御は、電圧検知部で検知される電圧が所定の目標電圧で略一定となるように電圧印加手段の出力を調整する制御である。制御回路201が、電圧印加手段の出力を制御する制御値から電圧値を検知(認識)する電圧検知部として機能してもよい。また、制御回路201には、入出力制御部203を介して画像読取装置4によって読み取られた画像データが入力される。この画像データは、記憶部202に記憶される。また、制御回路201には、入出力制御部203を介して、操作部205からユーザなどの操作者によって入力される記録材26のサイズや種類、あるいはプリント枚数などの設定データが入力される。操作部205は、制御回路201に情報を入力するための入力部、制御回路201の制御のもとで情報を表示するための表示部などを有して構成される。
図4は、画像形成装置1と、ホストコンピュータとしてのパーソナルコンピュータなどの外部装置300と、を有して構成される画像形成システム400の模式図である。また、図5は、外部装置300の制御装置(パーソナルコンピュータ本体)310の概略ブロック図である。外部装置300は、制御装置310、外部装置300を操作するための入力部としてのキーボード311やマウス312、表示部(ディスプレイ装置)としての液晶表示装置313などを有する。また、制御装置310は、CPU301、ROM302、RAM303、インターフェース部304、及びこれらを接続するシステムバス305などを有して構成される。CPU301はシステムバス305を介して外部装置300の全体の制御を行うものである。ROM302はCPU301のプログラムを格納するものである。ROM302に格納されているプログラムとしては、いわゆるオペレーティングシステム相当の機能を提供するプログラム以外に、プリンタとして機能する画像形成装置1を制御するプリンタドライバとしてのプログラムが挙げられる。RAM303はSRAMなどで構成され、プログラム制御変数や各種処理のためのデータなどを格納するためのものである。インターフェース部304は、外部の画像形成装置1などと通信を行うためのものである。
なお、外部装置300は、制御装置310にUSB端子などを介して接続された、例えばペン型などとされる手動操作型の測色器314を有していてよい。手動操作型の測色器314は、後述するチャート100上の画像を、例えばL*a*b*の表色系で読み取るためのものである。
3.転写性
画像形成装置1では、最終的に形成する画像の色に応じて、感光ドラム17上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、白(W)などの各色のトナー像が順次形成される。そして、これらのトナー像が、図6に示すように、中間転写ベルト21上に単独又は互いに重ね合わされた状態で一次転写された後に、中間転写ベルト21上から記録材26に一括して二次転写され、定着されて、所望の色の画像が形成される。図6は、中間転写ベルト21上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。
例えば、赤色(レッド)の画像を形成する場合には、図6に示すように、イエロー色(Y)のトナー像Tとマゼンタ色(M)のトナー像Tとが重ね合わされた二重色(二次色)のトナー像が中間転写ベルト21上に形成される。また、例えば、緑色(グリーン)の画像を形成する場合には、イエロー色(Y)のトナー像Tとシアン色(C)のトナー像Tとが重ね合わされた二重色のトナー像が中間転写ベルト21上に形成される。また、例えば、青色(ブルー)の画像を形成する場合には、マゼンタ色(M)のトナー像Tとシアン色(C)のトナー像Tとが重ね合わされた二重色のトナー像が中間転写ベルト21上に形成される。また、黒色(K)の画像を形成する場合には、図6に示すように、ユーザなどの操作者の指定や画像に応じて、次の2つの場合がある。まず、黒(K)の単色のトナー像Tからなる単一色のトナー像Tが形成される場合がある。また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色のトナー像T、T、Tを重ね合わせた三重色(三次色)のトナー像(いわゆるプロセス黒:PK)が形成される場合がある。
なお、図6は、中間転写ベルト21上に多重に一次転写されたトナー像を示しており、中間転写ベルト21から一括して二次転写された記録材26上のトナー像は、各色のトナー像の積層状態が図6に示すものとは上下逆となる(図7参照)。本実施例では、白色のトナー像Tは、中間転写ベルト21上では最上層として重ねられ、記録材26上で最下層として重ねられる。図7は、記録材26上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。
また、画像形成装置1では、記録材26の第1面(オモテ面)26a及び記録材26の第2面(ウラ面)26bの両面に画像を形成する両面画像形成を実行することが可能である。両面画像形成では、記録材26の第1面26aに画像が転写・定着された記録材26は、その表裏が反転された状態で再度二次転写部N2へと搬送される。そして、この記録材26の第2面26bに画像が転写・定着される。両面画像形成において、第1面26aに画像が転写・定着された記録材26が再度二次転写部N2を通過する際には、記録材26の第1面26aに既に画像が転写・定着されている。そのため、記録材26の第2面26bに画像を二次転写する際に好適な転写条件は、記録材26の第1面26aに画像を転写する際に好適な転写条件とは異なる場合がある。また、両面画像形成では、図7に示すように、第1面26aに形成されたトナー像と第2面26bに形成されたトナー像とが、記録材26の表裏で重ならない場合と、記録材26の表裏で一部又は全部が重なる場合と、がある。また、第1面26aに形成されたトナー像と第2面に形成されたトナー像26bとが記録材26の表裏で重なる場合には、次のような種々の場合がある。まず、単層のトナー像同士が重なる場合がある。また、単層のトナー像と多重層のトナー像とが重なる場合がある。また、多重層のトナー像同士が重なる場合がある。これらの各トナー像の形成状態に応じて、中間転写ベルト21から記録材26上に一括して二次転写されるトナー像の転写状態が異なる場合がある。
4.調整モードの概要
転写電圧は、画像形成前の前回転工程時などに検知された転写部の電気抵抗に応じた転写部分担電圧と、予め設定された記録材の種類に応じた記録材分担電圧と、に基づいて決定することができる。これにより、環境変動、転写部材の使用履歴、記録材の種類などに応じて適切な転写電圧を設定することができる。しかし、画像形成に用いられる記録材の種類や状態は様々であるため、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧では転写電圧に過不足が生じることがある。つまり、画像形成に用いられる記録材の種類や状態によっては、記録材の含有水分量や電気抵抗値が標準的な記録材と大きく異なっている場合がある。この場合、上述のように予め設定されているデフォルトの記録材分担電圧を用いた転写電圧の設定値では、適切な転写を行うことができない場合がある。
そのため、実際に画像形成に用いる記録材に応じて転写電圧の設定値を調整する調整モード(簡易調整モード)を実行することが有効である。本実施例では、画像形成装置1は、二次転写電圧の設定値を調整する調整モードを実行可能である。この調整モードでは、実際に画像形成に用いる記録材26に、代表的な色の複数のパッチ(試験画像、テストパターン、試験用トナー像)が、パッチごとに二次転写電圧の設定値が切り替えられて転写されて形成されたチャートが出力される。そして、出力されたチャート上のパッチの濃度が検知手段としての画像読取装置4などで読み取られた結果に基づいて、最適な二次転写電圧の設定値(より詳細には記録材分担電圧)が決定される。特に、本実施例では、チャート上のパッチの輝度情報(濃度情報)に基づいて、二次転写電圧の推奨される調整量ΔV(より詳細にはそれに対応する指標である調整値)が提示される。これにより、操作者が目視で画像不良の有無を確認する必要性を低減して、操作者の操作負担を軽減しつつ、より適切に二次転写電圧の設定値を調整することが可能となる。
しかしながら、前述のように、調整モードを、蒸着紙などの輝度の高い記録材26を用いてチャートを形成して行う場合、記録材26の表面の輝度の影響でパッチの濃度の検知結果に誤りが含まれ、二次転写電圧を適切に調整できない場合がある。
図19(a)は、記録材26としての蒸着紙の表面にパッチを形成したチャートの模式的な断面図である。また、図19(b)は、そのチャートの読み取り結果の概略を示すグラフ図である。図19(b)において、縦軸は各パッチの輝度(輝度平均値)、横軸は各パッチのパッチ番号(各パッチを二次転写する際の二次転写電圧の調整値に相当)を示しており、値が大きいほど二次転写電圧の絶対値が大きい。また、パッチは、一例として、青色のベタ画像、黒色の単色のベタ画像、及び黒色の単色のハーフトーン画像である。ここで、蒸着紙は、木材パルプ紙(古紙を含む。)などで形成された基材26pの表面に金属層26mを真空蒸着などで設けた、メタリック調の装飾効果などを付与した記録材26である。図19(b)に示すように、蒸着紙上のパッチの輝度を画像読取装置4などで読み取ると、蒸着紙の表面の輝度の影響によって、二次転写電圧の変化に対するパッチの輝度の変化を適切に検知できない場合がある。
そこで、本実施例では、画像形成装置1は、記録材26の表面側から、白色トナーで形成されるトナー像(ここでは、「下地」ともいう。)、白色以外の色のトナーで形成されるトナー像(ここでは、単に「パッチ」ともいう。)の順番に重ね合わせて形成したチャートを出力することができるようになっている。本実施例では、チャートの出力に用いる記録材26が所定の種類の記録材26である場合に、白色トナーによる下地を形成する。より詳細には、本実施例では、チャートの出力に用いる記録材26の表面(パッチを形成する面)の輝度が所定の輝度よりも高い場合に、白色トナーによる下地を形成する。特に、本実施例では、チャートの出力に用いる記録材26が蒸着紙である場合に、白色トナーによる下地を形成する。なお、チャートの出力に用いる記録材26が上記所定の種類の記録材26ではない場合には、白色トナーによる下地は形成しなくてよい。
また、本実施例では、白色トナーで形成される下地のサイズは、白色以外の色のトナーで形成されるパッチのサイズ以上である。特に、本実施例では、白色トナーで形成される下地のサイズ(面積)は、白色以外の色のトナーで形成されるパッチのサイズ(面積)よりも大きい。そして、本実施例では、白色トナーで形成される下地の上に複数のパッチが重ね合わせて形成される。特に、本実施例では、白色トナーで形成される下地は、記録材26のその面に形成される全てのパッチがその上に重ね合わせて形成されるように形成される。また、本実施例では、記録材26の表面側から、白色トナーで形成される下地、白色以外の色のトナーで形成されるパッチの順番に重ね合わせて転写した後に、記録材26に定着させる。
ここで、白色トナーは、典型的には、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する。なお、白色以外の色のトナーも、典型的には、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するものである。結着樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂を含有するものを好適に用いることができる。また、白色トナーの着色剤としては、典型的には、白色顔料が用いられる。この白色顔料としては、有機白色顔料を好適に用いることができる。また、この白色顔料としては、例えば、N,N-ビス(4,6-1,3,5、-トリアジン-2-イル)エチレンジアミンを好適に用いることができる。なお、着色剤の白色トナーにおける含有量は、10質量%以上、70質量%以下が好ましく、20質量%以上、50質量%以上がより好ましい。この含有量は、10質量%未満であると、白色トナーによる記録材26の表面の遮蔽力が低下する可能性がある。また、この含有量が70%を超えると、トナーにおける顔料の分散不良が起こり、トナーの電気特性の低下を招く可能性がある。また、記録材26の表面の遮蔽力などの観点から、白色トナーで形成される下地の単位面積当たりのトナーの質量は、白色以外の色のトナーで形成されるパッチの単位面積当たりのトナーの質量よりも大きくすることが好ましい。
図20(a)は、記録材26としての蒸着紙の表面に、白色トナーによる下地と白色以外の色のトナーによるパッチとを重ね合わせて形成したチャートの模式的な断面図である。また、図20(b)は、そのチャートの読み取り結果の概略を示すグラフ図である。図20(b)において、縦軸は各パッチの輝度(輝度平均値)、横軸は各パッチのパッチ番号(各パッチを二次転写する際の二次転写電圧の調整値に相当)を示しており、各値に対応する二次転写電圧は図19(b)の場合と同じである。パッチは、一例として、図19(b)の場合と同様の、青色のベタ画像、黒色の単色のベタ画像、及び黒色の単色のハーフトーン画像である。図20(b)に示すように、白色トナーによる下地の上のパッチの輝度を画像読取装置4などで読み取ることで、蒸着紙の表面の輝度の影響が抑制され(反射が低減され)、二次転写電圧の変化に対するパッチの輝度の変化を適切に検知できることがわかる。このように、本実施例によれば、蒸着紙などの輝度の高い記録材26を用いる場合でも、チャートを用いた二次転写電圧の調整を適切に行えるようになる。
5.調整モードの動作
次に、本実施例における、より具体的な調整モードの動作の一例について説明する。以下では、主に、記録材26が表面に金属が蒸着されている蒸着紙である場合の調整モードの動作について説明する。
<チャート>
図8は、本実施例における調整モードで出力する、記録材26が蒸着紙である場合のチャート100の模式図である。ここでは、チャート100は、例えば、蒸着紙であるA3サイズの記録材26を用いて出力されるものとする。
本実施例では、記録材26の第1面26aに、濃度100%(ベタ画像)の白(W)の単色のトナー像である下地109が形成される。そして、この白色トナーによる下地109の上に、次のような白色以外の色のトナー像であるパッチ101~108が形成される。まず、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色のトナー像を重ね合わせた濃度100%(ベタ画像)の三重色(プロセス黒:PK)のトナー像であるプロセス黒ベタパッチ101が形成される。また、イエロー色(Y)のトナー像とマゼンタ色(M)のトナー像とを重ね合わせた濃度100%(ベタ画像)の二重色の赤色(レッド)のトナー像である赤ベタパッチ102が形成される。また、イエロー色(Y)のトナー像とシアン色(C)のトナー像とを重ね合わせた濃度100%(ベタ画像)の二重色の緑色(グリーン)のトナー像である緑ベタパッチ103が形成される。また、マゼンタ色(M)のトナー像とシアン色(C)のトナー像とを重ね合わせた濃度100%(ベタ画像)の二重色の青色(ブルー)のトナー像である青ベタパッチ104が形成される。また、濃度100%(ベタ画像)の黒色(K)の単色のトナー像である黒ベタパッチ105が形成される。また、濃度60%(ハーフトーン画像)のマゼンタ色(M)の単色のトナー像であるマゼンタハーフトーンパッチ106が形成される。また、濃度60%(ハーフトーン画像)のシアン色(C)の単色のトナー像であるシアンハーフトーンパッチ107が形成される。また、濃度60%(ハーフトーン画像)の黒色(K)の単色のトナー像である黒ハーフトーンパッチ108が形成される。
なお、チャート100の出力に用いる記録材26は、A3サイズの記録材26に限定されるものではない。例えば、記録材26がA4サイズの記録材26である場合などに、2枚などの複数枚の記録材26にわたってA3サイズの場合と同等の数のパッチを形成するなどしてもよい。このように、チャート100の出力に用いる記録材26のサイズ及び枚数は任意である。また、ハーフトーン画像は、ベタ画像のトナー載り量を100%としたとき、10~80%程度のトナー載り量で形成されるものであり、典型的には40~60%程度のトナー載り量で形成されるものである。
本実施例では、チャート100の出力に用いる記録材26が蒸着紙である場合にのみ、白色トナーによる下地109が形成される。チャート100の出力に用いる記録材26が蒸着紙以外の記録材26である場合は、白色トナーによる下地が形成されないことを除いて、図8に示すものと同様のチャート100が形成される。
本実施例では、各色のパッチ101~108は、それぞれ10~20mm四方の正方形形状などの略矩形形状とされる。また、本実施例では、各色のパッチ101~108は、それぞれ縦方向及び横方向に沿って所定の間隔G1及びG2(図示の例ではG1=G2)を隔てて形成される。上記縦方向は、記録材26の搬送方向であり、上記横方向は、記録材26の搬送方向と交差(本実施例では略直交)する方向である。ただし、パッチの形状、大きさ、間隔などは、本実施例のものに限定されず、例えば長方形形状などであってもよい。このように、パッチの形状、大きさ、間隔などは任意である。
また、本実施例では、白色トナーによる下地109は、記録材26上の画像領域(トナー像を形成可能な領域)の略全体に長方形形状に形成される。
そして、各色のパッチ101~108は、記録材26の搬送方向に沿って先端側から後端側へと二次転写電圧が変化させられて中間転写ベルト21上から記録材26上に二次転写される。この際に、本実施例では、二次転写電圧を、記録材26の種類(厚さなど)に応じて自動的に決定される標準となる二次転写電圧Vを基準として変化させる。本実施例では、この標準となる二次転写電圧Vを基準として、記録材26の搬送方向と交差する方向(主走査方向)に沿った1組のパッチ101~108ごとに、マイナス方向及びプラス方向に複数段階(図示の例では16段階)にわたって変化させる。なお、標準となる二次転写電圧Vは、対向ローラ25、中間転写ベルト21、二次転写ローラ27からなる二次転写部N2のシステム抵抗、及び記録材26の種類(厚さなど)などに応じて予め決められた目標転写電流に基づいて決定される。なお、システム抵抗Rは、前回転工程時などに二次転写部N2に記録材26が無い時に、二次転写部N2に所定の電圧を印加した場合に流れた電流、又は二次転写部N2に所定の電流を流した場合に発生した電圧に基づいて求めることができる。
具体的には、本実施例では、図8及び図9に示すように二次転写電圧を変化させる。図9は、チャートの出力時の二次転写電圧の推移を示すグラフ図である。つまり、標準となる二次転写電圧Vを示す指標である調整値を「0」とする。この場合に、標準となる二次転写電圧Vを10%ずつ減少させて、二次転写電圧をマイナス方向に二次転写電圧V-5まで5段階変化させる。また、それと共に、標準となる二次転写電圧Vを10%ずつ増加させて、二次転写電圧をプラス方向に二次転写電圧V+10まで10段階変化させる。このように、本実施例では、各色のパッチ101~108は、合計16段階にわたって変化させられる二次転写電圧が印加されて、中間転写ベルト21上から記録材26上に二次転写される。なお、二次転写電圧は、10%ずつ及び16段階に変化させることに限定されるものではない。二次転写電圧の変更幅は10%よりも大きくても小さくてもよい。また、二次転写電圧の変更数は16段階よりも多くても少なくてもよい。また、二次転写電圧は、必ずしも等間隔で変化させる必要はない。
このように、本実施例では、A3サイズの記録材26の第1面26aに、プロセス黒ベタパッチ101-5~101+10、赤ベタパッチ102-5~102+10、緑ベタパッチ103-5~103+10、青ベタパッチ104-5~104+10、黒ベタパッチ105-5~105+10、マゼンタハーフトーンパッチ106-5~106+10、シアンハーフトーンパッチ107-5~107+10、ブラックハーフトーンパッチ108-5~108+10の8種類、16段階の128個のパッチと、白色トナーによる下地109との、合計129個のトナー像が形成される。
一方、本実施例では、記録材26の第2面26bには、記録材26の第1面26aに形成されたトナー像と同様の、128個のパッチ101~108と、白色トナーによる下地129との、合計129個のトナー像が形成される。ただし、記録材26の第2面26bのパッチ101~108は、記録材26の第1面26aのパッチ101~108に対して、記録材26の搬送方向と交差する方向(主走査方向)に沿って、1つのパッチの幅の半分だけ位置がずれた状態で形成されている。このようにパッチの半分の幅だけずらして形成した場合には、複数のパッチを形成するスペースを、記録材26の表裏でパッチが重なる分だけ小さく設定することができる(図10(a)参照)。なお、記録材26の第1面26a及び第2面26bのパッチの記録材26の搬送方向と交差する方向(主走査方向)に沿った位置は、露光装置13による画像露光を開始するタイミングを、パッチの幅の半分に対応した時間だけずらすことで設定される。ただし、記録材26の第1面26a及び第2面26bのパッチ101~108は、パッチの半分の幅だけずらして形成することに限定されない。例えば、図10(b)に示すように、記録材26の第1面26aのパッチ101~108と、記録材26の第2面26bにパッチ101~108とは、完全に重なった画像と、両者が完全に重ならない画像とを、分離して別個に形成してもよい。また、ずらす量もパッチの半分の幅に限定されるもではなく、他の値に設定してもよい。図10は、記録材26上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。
また、本実施例では、記録材26の第1面26a及び第2面26bのパッチ101~108は、それぞれ縦方向及び横方向に沿って、記録材26の表裏で同じ値である所定の間隔G1及びG2を隔てて形成される。ただし、記録材26の第1面26a及び第2面26bのパッチ101~108は、それぞれ横方向に沿った書き出し位置L1、L2が、第1面26aのL1に対して第2面26bのL2がパッチの半分の幅だけ大きくなるようにずらして形成されている。
また、本実施例では、記録材26の搬送方向を、反転用通路40を用いて反転させることで、記録材26の表裏を反転している。そのため、記録材26の第1面26aの搬送方向の先端と、記録材26の第2面26bの搬送方向の先端とは、反対方向となる。そこで、本実施例では、各面のパッチ101~108を形成する位置を、記録材26の搬送方向の先端及び後端からの長さL3、L4が等しい位置に設定する。これにより、記録材26の第1面26aと第2面26bとでパッチ101~108の記録材26の搬送方向に沿った位置が互いに同じ位置(L3=L4)となって重なるように設定されている。
本実施例では、画像形成装置1は、上述のようなチャート100を出力することで、記録材26の両面に単色画像や多重色(多次色)画像が形成される場合の画像の転写性を調整することが可能となっている。
なお、蒸着紙の両面に金属が蒸着されている(両面が高輝度である)場合は、両方の面に形成するチャートにおいて白色トナーによる下地を形成することが好ましい。蒸着紙の片面にのみ金属が蒸着されている場合は、金属が蒸着されており輝度が高い面に形成するチャートにおいてのみ、白色トナーによる下地を形成するようにすることができる。ただし、蒸着紙の片面にのみ金属が蒸着されている場合であっても、両方の面に形成するチャートにおいて白色トナーの下地を形成してもよい。
また、複数のパッチのうち一部のパッチに対してのみ白色トナーによる下地を形成するようにしてもよい。例えば、ベタパッチとハーフトーンパッチとを形成する場合に、記録材26の表面の輝度の影響をより受けやすいと考えられるハーフトーンパッチに対してのみ白色トナーによる下地を形成するなどしてもよい。
<調整モードの手順>
次に、本実施例における調整モードの手順について説明する。ここでは、主に、ユーザなどの操作者が画像形成装置1の操作部205を介して画像形成装置1に調整モードを実行させる場合を例として説明する。ただし、画像形成装置1に調整モードを実行させる操作部205の役割は、例えばパーソナルコンピュータなどの外部装置300が担ってもよい。
制御回路201は、調整モードを実行する際に、操作者によって入力される、操作者が調整したい記録材26の情報(記録材26の種類、サイズ、坪量など)及び調整条件の情報を取得する。図11(a)は、制御回路201の制御により操作部205の表示部に表示される記録材選択画面700の模式図である。記録材選択画面700には、画像形成装置1で設定可能な記録材26の種類が表示されている。操作者は、調整ボタン701を押す(操作する)ことで、二次転写電圧の設定値を調整する調整モードに進むことができる。
図11(b)は、制御回路201の制御により操作部205の表示部に表示される給紙部選択画面704の模式図である。調整モードを実行する記録材26の種類が選択されると、給紙部選択画面704が表示される。給紙部選択画面704には、給紙カセット28、29、30(図中の給紙部[1]~[3])に格納された記録材26の種類、及び各給紙カセット28、29、30に格納された記録材26のサイズが表示されている。各給紙カセット28、29、30に格納される記録材26の種類は、操作者により予め操作部205などから設定されている。また、各給紙カセット28、29、30に格納された記録材26のサイズは、各給紙カセット28、29、30に設けられたサイズセンサ(図示せず)などで検知される。また、調整モードに対応可能な記録材26のサイズの場合に、操作者が選択ボタン705を押す(操作する)ことができるようになっている。
図11(c)は、制御回路201の制御により操作部205の表示部に表示される二次転写電圧調整画面706の模式図である。調整モードを実行する記録材26の種類が選択され、その記録材26が格納された給紙部が選択されると、二次転写電圧調整画面706が表示される。二次転写電圧調整画面706は、現在の調整値が表示される調整値表示部707、調整モードの実行対象を片面か両面か選択する片面両面選択部708、チャートの形成を開始させる調整実行ボタン709などを有する。調整値表示部707に値を入力することにより、当該記録材26に関して、記憶部202に記憶されている標準となる二次転写電圧Vから二次転写電圧(より詳細には記録材分担電圧)をオフセットさせた状態で、二次転写を行うことが可能となる。調整値が0の場合は、記録材26の種類(厚さなど)に対応した標準となる二次転写電圧Vがそのまま使用される。調整値を1変更するごとに、所定の調整量ΔVの分だけ二次転写電圧が変化する。操作者は、調整モードを実行する場合は、片面両面選択部708で片面調整を行うか両面調整を行うかを選択した上で、調整実行ボタン709を押す(操作する)。片面調整では、記録材26の片面にのみチャート100を形成し、記録材26の片面に対する二次転写電圧のみを調整することができる。両面調整では、両面画像形成の動作で記録材26の両面にチャート100を形成し、記録材26の両面に対する二次転写電圧を調整することができる。制御回路201は、調整実行ボタン709が押され(操作され)たら、チャート100の出力を実行する。
制御回路201は、上述のようにして記録材26として蒸着紙が指定され、片面調整が選択された場合には、図8の左図のチャート100を記録材26の片面に形成して出力するように制御する。また、制御回路201は、上述のようにして記録材26として蒸着紙が指定され、両面調整が選択された場合には、図8の左図のチャート100と右図のチャート100とをそれぞれ記録材26の第1面26a、第2面26bに形成して出力するように制御する。なお、制御回路201は、記録材26として蒸着紙以外の記録材26が指定された場合には、前述のように白色トナーによる下地109を形成せずに、その他の点は図8と同様のチャート100を形成して出力するように制御する。
このように、本実施例では、ユーザやサービスエンジニアなどの操作者によって、ユーザインターフェイスとしての操作部205が操作されて、転写性を評価する際に使用される記録材26の種類、サイズ及び坪量などが選択される。記録材26の種類としては、非コート紙かコート紙か(普通紙か否か)、蒸着紙か否かなどが選択される。また、記録材26のサイズとしては、A3サイズかA4サイズかなどが選択される。また、記録材26の坪量としては、例えば、非コート紙であれば坪量が64~80g/m、・・・、蒸着紙であれば坪量が106~128g/m、129~150g/m、151~176g/m、・・・などが入力されて設定される。また、操作部205では、チャート100を出力するための二次転写電圧の調整操作が行われ、二次転写電圧を変化させる調整値などが入力される。そして、操作部205において、チャート100を出力するための設定項目がすべて設定された後、調整実行ボタン709が押される(操作される)と、ユーザが指定した条件でチャート100が出力される。
画像形成装置1において出力されたチャート100は、操作者によって画像読取装置4にセットされて読み取られる。画像読取装置4は、記録材26の両面のチャート100を実質的に同時に読み取るようになっていてもよいし、順次自動で搬送するか又は手動でセットして読み取るようになってもよい。あるいは、画像形成装置1において出力されたチャート100は、外部装置300にオプションとして接続される手動操作型の測色器314を用いて読み取られる。なお、チャート100を手動操作型の測色器314を用いて読み取る場合には、例えば、次のようにして行うことができる。手動操作型の測色器314を読取開始位置、例えば、記録材26の搬送方向の先端側である-5の組のパッチ101~108側の位置に配置する。そして、読取ボタンを押しつつ、手動操作型の測色器314をチャート100のプロセス黒ベタパッチ101や黒ベタパッチ105に沿って縦方向に移動させる。これにより、1列ごとに各色のパッチを読み取るようにすることができる。ここでは、主に、画像形成装置1の制御回路201が画像形成装置1の画像読取装置4によって読み取られたチャート100の画像データに基づいて、二次転写電圧の推奨される調整量(より詳細にはそれに対応する調整値)を求める場合について説明する。
画像読取装置4によって読み取られたチャート100の各パッチの輝度情報(濃度情報)は、制御回路201に入力される。制御回路201は、取得した各パッチの輝度情報(濃度情報)に基づいて演算処理することで、二次転写電圧の推奨される調整量(より詳細にはそれに対応する調整値)を求める。例えば、制御回路201は、二次転写電圧を変更して二次転写した複数のパッチ(例えばプロセス黒ベタパッチ101や黒ベタパッチ105)のうち、輝度が最低(濃度が最高)のパッチに対応する調整値を推奨される二次転写条件として選択することができる。より具体的な方法の一例については後述する。
そして、制御回路201は、選択した調整値を、操作部205の表示部において、図11(c)に示すような二次転写電圧調整画面706の調整値表示部707に表示させる。操作者は、二次転写電圧調整画面706の表示内容でよいか否かを判断し、表示された調整値を変更しない場合は、確定部710(OKボタン710a又は適用ボタン710b)を操作する。一方、操作者は、表示された調整値から変更したい場合は、調整値表示部707に操作部205のテンキー(図示せず)などを操作して入力し、確定部710(OKボタン710a又は適用ボタン710b)を操作する。制御回路201は、調整値が変更された場合は、操作者により入力された調整値を記憶部202に記憶させる。操作者は、出力されたチャートを目視で確認するなどして、上記の二次転写電圧調整画面706の表示内容でよいか否かの判断を行うことができる。一方、制御回路201は、調整値が変更されずに確定部710が選択された場合は、上述のようにして決定した調整値を記憶部202にそのまま記憶させる。以上で調整モードが終了する。当該記録材26について次に調整モードが実行されるまで、制御回路201は、上記記憶された調整値の情報を、画像形成時(二次転写時)の二次転写電圧を設定するのに用いる。
図12は、蒸着紙にチャート100を形成する際に白色トナーによる下地109を形成した場合と形成しなかった場合とでの、パッチ番号(各パッチを二次転写する際の二次転写電圧の調整値に相当)とパッチの濃度との関係の概略を示すグラフ図である。パッチは、一例として、プロセス黒ベタパッチ101及び黒ベタパッチ105である。白色トナーによる下地109がある場合は、画像読取装置4によって、プロセス黒ベタパッチ101、黒ベタパッチ105の濃度が二次転写電圧に応じて変化していることが読み取られている。そのため、推奨される二次転写電圧の設定値(調整値)を決定することが可能である。一方、白色トナーによる下地109が無い場合は、実際にはプロセス黒ベタパッチ101、黒ベタパッチ104の濃度が二次転写電圧に応じて変化していても、画像読取装置4によってそれを適切に読み取ることが困難になっている。そのため、推奨される二次転写電圧の設定値(調整値)を決定することが困難になっている。このように、蒸着紙を用いる場合であっても、白色トナーによる下地109を形成することで、チャート100のパッチの濃度を精度よく読み取ることができ、適切な二次転写電圧を設定することができる。
<調整値の決定方法の具体例>
次に、図13~図16を用いて、チャート100の読み取り結果から推奨される二次転写電圧の調整値を選択する方法の具体例について更に説明する。図13及び図16は、二次転写電圧の推奨値決定処理の手順の概略を示すフローチャート図である。また、図14及び図15は、二次転写電圧の推奨値決定処理を説明するためのグラフ図である。ここでは、両面調整を行う場合を例とする。
図13に示すように、制御回路201は、黒色の単色トナー像の検知濃度の最大値、及び当該最大値から所定の閾値、例えば0.05だけ濃度の低い画像の最高濃度領域を求める(S101)。それと共に、制御回路201は、三重色トナー像(プロセス黒)の検知濃度の最大値、及び当該最大値から所定の閾値、例えば0.05だけ濃度の低い画像の最高濃度領域を求める(S101)。
次に、制御回路201は、黒色の単色トナー像の最高濃度領域と、三重色トナー像(プロセス黒)の最高濃度領域とで、重なっている領域があるか否かを判別する(S102)。制御回路201は、S102において、黒色の単色トナー像の最高濃度領域と、三重色トナー像(プロセス黒)の最高濃度領域とで、重なっている領域があると判別した場合には、重なっている領域は1つか否かを判別する(S103)。制御回路201は、S103において、重なっている領域が1つであると判別した場合には、当該1つの領域を二次転写電圧の推奨値に決定し(S104)、当該推奨値決定フローを終了する。また、制御回路201は、S103において、重なっている領域が複数あると判別した場合には、重なっている領域の中で設定値(調整値)が最も小さいのは三重色トナー像(プロセス黒)であるか否かを判別する(S105)。制御回路201は、S105において、重なっている領域の中で設定値(調整値)が最も小さいのが三重色トナー像(プロセス黒)であると判別した場合には、重なっている領域の中で2番目に小さい値を推奨値として決定し(S106)、当該推奨値決定フローを終了する。一方、制御回路201は、S105において、重なっている領域の中で設定値(調整値)が最も小さいのが三重色トナー像(プロセス黒)ではないと判別した場合には、重なっている領域の中の最小値を推奨値として決定し(S107)、当該推奨値決定フローを終了する。
また、制御回路201は、S102において、黒色の単色トナー像の最高濃度領域と、三重色トナー像(プロセス黒)の最高濃度領域とで、重なっている領域がないと判別した場合には、三重色トナー像(プロセス黒)の領域が複数あるか否かを判別する(S108)。制御回路201は、S108において、三重色トナー像(プロセス黒)の領域が複数ないと判別した場合には、当該1つの領域を二次転写電圧の推奨値に決定し(S109)、当該推奨値決定フローを終了する。また、制御回路201は、S108において、三重色トナー像(プロセス黒)の領域が複数あると判別した場合には、複数の重なっている領域の中で2番目に小さい値を推奨値として決定し(S110)、当該推奨値決定フローを終了する。
制御回路201は、図14及び図15に示すように、同様の処理を、記録材26の第2面に形成されたチャート100に対して、記録材26の第1面に形成されたチャート100が有る領域と無い領域とでそれぞれ実行する。
そして、図16に示すように、制御回路201は、記録材26の第2面に形成されたチャート100に対して、記録材26の第1面に形成されたチャート100が有る領域と無い領域とで、最高濃度領域として重なる領域があるか否かを判別する(S201)。制御回路201は、S201において、最高濃度領域として重なる領域があると判別した場合には、重なる領域が1つか否かを判別する(S202)。制御回路201は、S202において、最高濃度領域として重なる領域が1つであると判別した場合には、当該1つの共通領域を推奨値として決定し(S203)、当該推奨値決定フローを終了する。また、制御回路201は、S202において、最高濃度領域として重なる領域が複数ある場合には、共通領域のうち最小値の値を推奨値として選択して決定し(S204)、当該推奨値決定フローを終了する。
一方、制御回路201は、S201において、記録材26の第2面に形成されたチャート100に対して、記録材26の第1面に形成されたチャート100が有る領域と無い領域とで、最高濃度領域として重なる領域がないと判別した場合には、重なる領域がないと判別された領域が2つ以上あるか否かを判別する(S205)。制御回路201は、S205において、重なる領域がないと判別された領域が1つしか無いと判別した場合には、当該1つの領域を推奨値として決定し(S206)、当該推奨値決定フローを終了する。また、制御回路201は、S205において、重なる領域がないと判別された領域が2つ以上有ると判別した場合には、当該2つ以上の領域の中で2番目に小さい値を推奨値として決定し(S207)、当該推奨値決定フローを終了する。
図13~図16を用いて説明した方法によれば、記録材26の両面に少なくとも一部が表裏で重なるように単色画像又は多重色画像を形成する場合における転写条件を選択することができる。これにより、記録材26の両面に少なくとも一部が表裏で重なるように単色画像又は多重色画像を良好に形成することができる。
なお、手動操作型の測色器314を用いる場合は、該測色器314によって読み取られたチャート100の各パッチの輝度情報(濃度情報)は、CPU301に入力される。そして、CPU301は、取得した各パッチの輝度情報(濃度情報)に基づいて演算処理することで、二次転写電圧の推奨される調整量(より詳細にはそれに対応する調整値)を求める。なお、該測色器314によって読み取られた情報を、画像形成装置1に入力して、制御回路201が二次転写電圧の推奨される調整量を求めるようにしてもよい。
6.効果
このように、本実施例では、画像形成装置1は、トナー像を担持する像担持体21と、白色トナーと白色以外の色のトナーとを用いて像担持体21にトナー像を形成可能な画像形成部50と、像担持体21から記録材26にトナー像を転写する転写手段27と、転写手段27に転写電圧を印加する印加手段110と、転写電圧を調整するために、異なる転写電圧により複数の試験画像が記録材26に転写されて形成されたチャート100を出力する出力モードを実行するように制御する実行部(本実施例では制御回路201)と、を有し、実行部201は、記録材26の表面側から、白色トナーで形成されるトナー像、白色以外の色のトナーで形成されるトナー像の順番に重ね合わされて形成された試験画像を有するチャート100を出力するように制御可能である。本実施例では、実行部201は、チャート100の出力に用いられる記録材26が所定の記録材26である場合に、上記白色トナーで形成されるトナー像と上記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像とが重ね合わされて形成された試験画像を有するチャート100を出力するように制御する。本実施例では、上記所定の記録材26は、記録材26の表面の輝度が所定の輝度よりも高い記録材である。また、本実施例では、上記所定の記録材26は、表面に金属が蒸着されている蒸着紙である。また、本実施例では、画像形成装置1は、記録材26に転写されたトナー像を記録材26に定着させる定着手段35を有し、実行部201は、上記白色トナーで形成されるトナー像と上記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像とを記録材26に重ね合わせて転写した後に定着手段35により記録材26に定着させるように制御する。また、本実施例では、画像形成装置1は、チャート上の試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する取得部4と、取得部4により取得された濃度情報に基づいて転写電圧を設定する設定部(本実施例では制御回路201)と、を有する。設定部201は、取得部4によって取得された濃度情報が示す濃度が最も高い試験画像の転写時の転写電圧に基づいて画像形成時の転写電圧を設定することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、蒸着紙を用いる場合であっても、白色トナーによる下地109を形成することで、チャート100のパッチの濃度を精度よく読み取ることができ、適切な二次転写電圧を設定することができる。したがって、本実施例によれば、蒸着紙などの輝度の高い記録材を用いる場合でも、チャートを用いた転写電圧の調整を適切に行えるようにすることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
図17は、本実施例における調整モードで出力する、記録材26が蒸着紙である場合のチャート100の模式図である。本実施例では、記録材26上に転写された白色トナーによる下地109は、10~20mm四方の正方形形状などの略矩形形状とされる。また、本実施例では、白色トナーによる下地109は、それぞれ縦方向及び横方向に沿って所定の間隔G1及びG2(図示の例ではG1=G2)を隔てて形成される。つまり、本実施例では、記録材26上で、プロセス黒ベタパッチ101-5~101+10、赤ベタパッチ102-5~102+10、緑ベタパッチ103-5~103+10、青ベタパッチ104-5~104+10、黒ベタパッチ105-5~105+10、マゼンタハーフトーンパッチ106-5~106+10、シアンハーフトーンパッチ107-5~107+10、黒ハーフトーンパッチ108-5~108+10の各パッチの1つずつが、白色トナーによる下地109と重なった状態で形成される。図18は、記録材26上に形成されたトナー像を示す模式的な断面図である。本実施例では、図18に示すように、記録材26上で白色トナーによる下地109に例えばパッチ101-5が重なった状態で形成される。
このように、本実施例では、白色トナーで形成される下地のサイズ(面積)は、白色以外の色のトナーで形成されるパッチのサイズ(面積)と略同一である。より詳細には、本実施例では、白色トナーによる下地は、記録材26上で白色以外の色のトナーによるパッチと略同一位置に略同一サイズ(面積)で形成する。本実施例では、複数の白色トナーで形成される下地の上にそれぞれ個別にパッチが重ね合わせて形成される。つまり、本実施例では、白色トナーで形成される下地は、その上にそれぞれ1つずつパッチが重ね合わされるように形成される。なお、このように各白色トナーによる下地の上に1つずつパッチが形成される場合に、白色トナーによる下地のサイズ(面積)がパッチのサイズ(面積)よりも小さかったり大きかったりしてもよい。パッチの輝度情報(濃度情報)の取得結果に与える記録材26の輝度の影響を十分に抑制できればよい。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、白色トナーの消費量を抑制することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、転写電圧を所定の調整量に対応する調整値を用いて調整したが、例えば調整画面などで調整量を直接的に設定するようになっていてもよい。
また、上述の実施例では、二次転写電圧が定電圧制御される構成について説明したが、二次転写電圧は定電流制御されてもよい。上述の実施例では、二次転写電圧が定電圧制御される構成において、調整モードにより二次転写電圧の印加時の目標電圧を調整して二次転写電圧を調整した。二次転写電圧が定電流制御される構成の場合は、調整モードにより二次転写電圧の印加時の目標電流を調整して二次転写電圧を調整することができる。なお、定電流制御は、電流検知部で検知される電流が所定の目標電流で略一定となるように電圧印加手段の出力を調整する制御である。
また、上述の実施例では、調整モードにおいて出力されたチャートを操作者が取得部としての画像読取装置4にセットし、画像読取装置4によってチャートを読み取った。つまり、上述の実施例では、取得部4は、当該画像形成装置1から排出された、チャートが形成された記録材26がセットされて、該チャート上の試験画像の濃度情報を取得するようになっていた。ただし、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。図21に示すように、調整モードにおいて、画像形成装置1に設けられたインラインの画像センサ800を用いてチャートを読み取ってもよい。つまり、取得部は、チャートが形成された記録材26が当該画像形成装置1から排出される際に該チャート上の試験画像の濃度情報を取得するようになっていてもよい。インラインの画像センサ800は、記録材26の一度の通過により記録材26の両面のチャート100を読み取ることができるように、記録材26の搬送経路を挟んで両方に設けられていてよい。これにより、操作者の負担を軽減することできる。この場合、インラインの画像センサ800としての、例えばCIS(コンタクトイメージセンサ)などを、記録材26の搬送方向に関して定着装置35よりも下流に配置することができる。
また、チャートを操作者が目視で確認して二次転写電圧の調整値を選択する場合も、記録材の輝度が高い場合には、転写性について誤った判断をする可能性がある。そのため、画像形成装置がチャートの読み取り結果に基づいて調整値を選択する機能を有しておらず、操作者がチャートを目視で判断して二次転写電圧の調整値を選択する構成においても、本発明を適用することは有効である。この場合も、記録材の輝度の高い表面に白色トナーによる下地を形成し、その上に重ね合わせてパッチを形成することで、操作者が転写性について誤った判断をする可能性を低減することができる。
また、上述の実施例では、制御装置は、操作者により指定された記録材の情報から、チャートの出力に用いる記録材が蒸着紙などの輝度の高い記録材であることを判断したが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。制御装置は、例えば、画像形成装置に設けられた記録材の表面の輝度を検知することが可能なセンサの検知結果に基づいて、輝度が所定の輝度よりも高い蒸着紙などの記録材であることを自動的に判断することも可能である。
また、蒸着紙などの輝度の高い記録材ではない記録材にチャートを形成する場合でも、記録材の表面の影響を低減するなどのために、白色トナーによる下地を形成するようにしてもよい。
また、白色トナーによる下地は、白色以外の色のトナーによるパッチと重ね合わせて転写した後に定着させることに限定されるものではない。例えば、蒸着紙などの輝度の高い記録材に白色トナーによる下地を転写し、定着させた後に、その定着された白色トナーによる下地の上に白色以外の色のトナーによるパッチを転写して定着させるようにしてもよい。この場合、白色トナーによる下地が形成された記録材は、画像形成装置に設けられた搬送機構により、該下地が形成された面にパッチを転写できるように再度転写部に搬送するようにすることができる。あるいは、白色トナーによる下地が形成された記録材を操作者が手動で給紙部(手差しトレイなど)にセットして、該下地が形成された面にパッチを転写するようにしてもよい。また、この場合、白色トナーによる下地を記録材に転写する際には、パッチを転写する際のように転写条件を変更しなくてよい。
また、画像形成装置は、それぞれが第1の像担持体としての感光体などを備えた複数の画像形成部を有し、各画像形成部で形成された異なる色のトナー像を第2の像担持体としての中間転写体上に重ね合わせて一次転写するタンデム型のものであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途の画像形成装置であってよい。
4 画像読取装置
21 中間転写ベルト
27 二次転写ローラ
50 画像形成部
100 チャート
205 操作部

Claims (18)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    白色トナーと白色以外の色のトナーとを用いて前記像担持体にトナー像を形成可能な画像形成部と、
    前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写電圧を印加する印加手段と、
    前記転写電圧を調整するために、異なる前記転写電圧により複数の試験画像が記録材に転写されて形成されたチャートを出力する出力モードを実行するように制御する実行部と、
    を有し、
    前記実行部は、記録材の表面側から、白色トナーで形成されるトナー像、白色以外の色のトナーで形成されるトナー像の順番に重ね合わされて形成された前記試験画像を有する前記チャートを出力するように制御可能であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記実行部は、前記チャートの出力に用いられる記録材が所定の記録材である場合に、前記白色トナーで形成されるトナー像と前記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像とが重ね合わされて形成された前記試験画像を有する前記チャートを出力するように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の記録材は、記録材の表面の輝度が所定の輝度よりも高い記録材であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記所定の記録材は、表面に金属が蒸着されている蒸着紙であることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記白色トナーで形成されるトナー像のサイズは、前記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像のサイズよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記白色トナーで形成されるトナー像のサイズは、前記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像のサイズと略同一であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 記録材に転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段を有し、
    前記実行部は、前記白色トナーで形成されるトナー像と前記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像とを記録材に重ね合わせて転写した後に前記定着手段により記録材に定着させるように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記チャート上の前記試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記濃度情報に基づいて前記転写電圧を設定する設定部と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記取得部は、当該画像形成装置から排出された、前記チャートが形成された記録材がセットされて、該チャート上の前記試験画像の前記濃度情報を取得することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記取得部は、前記チャートが形成された記録材が当該画像形成装置から排出される際に該チャート上の前記試験画像の前記濃度情報を取得することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記設定部は、前記取得部によって取得された濃度情報が示す濃度が最も高い前記試験画像の転写時の前記転写電圧に基づいて前記転写電圧を設定することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記白色トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記着色剤は、白色顔料であることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。
  15. 前記白色顔料は、有機白色顔料であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記白色顔料は、N,N-ビス(4,6-1,3,5、-トリアジン-2-イル)エチレンジアミンであることを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
  17. 前記着色剤の前記白色トナーにおける含有量は、10質量%以上、70質量%以下であることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記白色トナーで形成されるトナー像の単位面積当たりの質量は、前記白色以外の色のトナーで形成されるトナー像の単位面積当たりの質量よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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