JP2023117514A - 医療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】湾曲医用機器が落下する可能性を低減する。【解決手段】医療装置は、湾曲可能体と被保持部とを有する湾曲医用機器と、前記湾曲医用機器を着脱可能な移動体と、前記移動体を移動させる駆動部と、を有する挿入ユニットと、を備える。前記挿入ユニットは、前記移動体に装着された前記湾曲医用機器の水平に対する傾斜角度が変化するように、傾斜可能である。前記移動体は、前記被保持部を受け入れる凹部と、前記被保持部を前記凹部内にロックするロック部材と、前記凹部に対向する規制面と、を有する。前記被保持部が前記凹部内に位置され且つ前記傾斜角度が最大である状態において、前記規制面の上端が前記被保持部の下端よりも上方に位置するように前記規制面は上方側に向かって延びており、且つ、前記規制面の前記上端は前記凹部の開口の下端を形成する。【選択図】図6
Description
本発明は、医療装置に関する。
特許文献1には、湾曲変形可能な湾曲医用機器と、湾曲医用機器を着脱可能な挿入ユニットと、を備える医療装置が記載されている。この文献によると、ユーザは、挿入ユニットから取り外した状態の湾曲医用機器を把持して手動で患者の体内に挿入する使用方法と、湾曲医用機器を挿入ユニットに取り付けて挿入をロボット制御する使用方法と、を切替えることができる。
上記文献のように湾曲医用機器を挿入ユニットに着脱可能な構成とする場合、湾曲医用機器が不用意に落下する可能性を低減することが求められる。
本発明は、湾曲医用機器が落下する可能性を低減することが可能な医療装置を提供する。
本発明の一態様は、対象に挿入される湾曲可能な湾曲可能体と、被保持部と、を有する湾曲医用機器と、前記湾曲医用機器を着脱可能な移動体と、前記湾曲可能体が前記対象に対して前進又は後退するように前記移動体を移動させる駆動部と、を有する挿入ユニットと、を備えた医療装置であって、前記挿入ユニットは、前記移動体に装着された前記湾曲医用機器の水平に対する傾斜角度が変化するように、傾斜可能であり、前記移動体は、前記湾曲医用機器が前記移動体に装着される場合に前記被保持部を受け入れる凹部と、前記被保持部を前記凹部内にロックするロック位置と、前記凹部から前記被保持部が離脱することを許容する解除位置と、に移動可能なロック部材と、前記凹部に対向する規制面と、を有し、前記被保持部が前記凹部内に位置され且つ前記傾斜角度が最大である状態において、前記規制面の上端が前記被保持部の下端よりも上方に位置するように前記規制面は上方側に向かって延びており、且つ、前記規制面の前記上端は前記凹部の開口の下端を形成する、ことを特徴とする医療装置である。
本発明によれば、湾曲医用機器が落下する可能性を低減することができる。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(医療装置の概要)
まず、図1及び図2を用いて、医療装置1Aについて説明する。図1は、本開示の一実施例に係る医療装置1Aの全体図である。図2は本実施例に係る医療装置1Aの湾曲医用機器1及び挿入ユニット2を示す斜視図である。
まず、図1及び図2を用いて、医療装置1Aについて説明する。図1は、本開示の一実施例に係る医療装置1Aの全体図である。図2は本実施例に係る医療装置1Aの湾曲医用機器1及び挿入ユニット2を示す斜視図である。
図1に示すように、医療装置1Aは、湾曲医用機器1と、湾曲医用機器1を着脱可能な挿入ユニット2と、湾曲医用機器1及び挿入ユニット2を制御する制御部3(コントローラ)と、を備える。また、医療装置1Aは、挿入ユニット2を支持するアーム6と、表示装置としてのモニタ4と、モニタ4及びアーム6を支持する支持具7と、を備える。なお、挿入ユニット2の支持構成はこれに限らず、例えばアーム6はキャスターによって移動可能に構成された移動台に支持されていてもよい。
湾曲医用機器1は、湾曲可能体としてのカテーテル11を備えるカテーテルユニット100と、ベースユニット200と、を備える。カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して着脱可能に構成される。
本実施例において、医療装置1A及び湾曲医用機器1の使用者は、対象の内部にカテーテル11を挿入することにより、対象の内部の観察、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置などの作業を行うことができる。一つの実施形態として、使用者は、カテーテル11を対象としての患者の内部に挿入できる。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。
カテーテル11は、上記作業を行うための医療器具をガイドするガイド(シース)として用いることができる。医療器具(ツール)の例としては、内視鏡、鉗子、アブレーション装置などが挙げられる。また、カテーテル11自身が上記の医療器具としての機能を有していてもよい。
本実施例において、制御部3は、演算装置3a及び入力装置3bを含む。入力装置3bは、カテーテル11を操作するための命令や入力を受ける。演算装置3aは、カテーテルを制御するためのプログラムや各種データを記憶するストレージ、ランダムアクセスメモリ、プログラムを実行するための中央処理装置を含む。また、制御部3は、モニタ4に画像を表示するための信号を出力する出力部を備えていてもよい。
図2に示すように、湾曲医用機器1は、湾曲医用機器1のベースユニット200と挿入ユニット2を連結するケーブル5を介して、制御部3に電気的に接続される。湾曲医用機器1は、ケーブル5を介して、例えば制御部3から後述するワイヤ駆動部300を駆動するための電力及び駆動指令を受ける。なお、湾曲医用機器1と制御部3がケーブルで直接接続されていてもよい。湾曲医用機器1と制御部3が無線で接続されていてもよい。
挿入ユニット2は、移動体としての移動ステージ2aと、移動ステージ2aを直線移動可能(スライド可能)に支持するスライダ2bと、移動ステージ2a(移動体)を駆動する駆動部(第1駆動部)としてのモータ2cと、を有する。モータ2cは、制御部3からの駆動指令に基づいて回転し、不図示の伝動機構を介して移動ステージ2aを駆動する。
湾曲医用機器1は、ベースユニット200を介して挿入ユニット2に取り外し可能に装着される。より具体的には、湾曲医用機器1は、ベースユニット200が、挿入ユニット2の移動ステージ2aに設けられた取付け部500(接続部)に対して取り外し可能に装着される。ベースユニット200には、湾曲医用機器1を挿入ユニット2に対して着脱する際に使用者が把持するための把持部201が設けられている。
湾曲医用機器1が移動ステージ2aの取付け部500から取り外された状態であっても、制御部3によって湾曲医用機器1を制御可能なように、湾曲医用機器1と制御部3の接続は維持される。本実施例では、湾曲医用機器1が移動ステージ2aの取付け部500から取り外された状態であっても、湾曲医用機器1と挿入ユニット2は、ケーブル5によって接続される。そのため、湾曲医用機器1が挿入ユニット2から取外された状態(手動挿入時)においても、後述するワイヤ駆動部300によりカテーテル11の湾曲駆動が可能である。
湾曲医用機器1は、カテーテル11を駆動するためのワイヤ駆動部300(第2駆動部)を備える。カテーテル11は、湾曲部(湾曲体、カテーテル本体)と、湾曲部を湾曲させるように構成された複数の駆動ワイヤ(線状部材)からなる湾曲駆動部(カテーテル駆動部)と、を備える。本実施例において、湾曲部は、可撓性を有し、医療器具を挿入するための通路を備える管状の部材である。
本実施例の湾曲医用機器1は、制御部3によって制御されるワイヤ駆動部300によって、カテーテル11を駆動するロボットカテーテル装置である。制御部3は、ワイヤ駆動部300を制御し、カテーテル11を湾曲する動作を行うことができる。より具体的には、複数の駆動ワイヤの各々がワイヤ駆動部300のアクチュエータの駆動力で駆動されることで、湾曲駆動部は、カテーテル11の延伸方向に交差する方向に向けて湾曲部を湾曲させることができる。本実施例では、ワイヤ駆動部300は、ベースユニット200に内蔵される。
カテーテル11の延伸方向について、対象に挿入されるカテーテル11の先端が配置される端部を、遠位端と呼ぶ。カテーテル11の延伸方向について、遠位端の反対側を近位端と呼ぶ。
カテーテルユニット100は、カテーテル11の近位端側をカバーする近位端カバー16を有する。近位端カバー16はツール穴16aを有する。カテーテル11には、ツール穴16aを介して、医療器具を挿入することができる。上述したように、本実施例において、カテーテル11は、医療器具を対象の内部の所望の位置にガイドするためのガイド装置としての機能を有する。
例えば、カテーテル11に内視鏡を挿入した状態で、対象の内部の目標の位置までカテーテル11を挿入する。カテーテル11が目標の位置に到達した後、ツール穴16aを介してカテーテル11から内視鏡が引き抜かれる。そして、ツール穴16aから医療器具を挿入し、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置などの作業が行われる。
後述するように、カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して取り外し可能に装着される。湾曲医用機器1が使用された後に、使用者は、ベースユニット200からカテーテルユニット100を取り外し、新たなカテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けて、再び湾曲医用機器1を使用することができる。
湾曲医用機器1は、操作部400を有する。本実施例において、操作部400は、カテーテルユニット100に備えられる。操作部400は、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の固定、ベースユニット200からのカテーテルユニット100の取り外しが行われる際に、使用者によって操作される。
カテーテル11に挿入される内視鏡とモニタ4とを接続することにより、モニタ4に内視鏡によって撮影された画像を表示させることができる。また、モニタ4と制御部3を接続することにより、湾曲医用機器1の状態、湾曲医用機器1の制御に関連する情報をモニタ4に表示させることができる。例えば、対象の内部におけるカテーテル11の位置や、対象の内部におけるカテーテル11のナビゲーションに関連する情報を、モニタ4に表示させることができる。モニタ4と制御部3及び内視鏡は、有線接続されていてもよく、無線接続されていてもよい。また、モニタ4と制御部3は、挿入ユニット2を介して接続されていてもよい。
(湾曲医用機器の挿入方法)
前述したように、使用者はカテーテル11を対象としての患者の内部に挿入する。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。カテーテル11を患者の内部に挿入する手段は2つの方法が用意されている。一つは、使用者が、湾曲医用機器1を挿入ユニット2から取り外し、手で湾曲医用機器1を持ち、使用者の意図する通りに手を動かすことで、湾曲医用機器1を移動させる方法である。以降、この方法を手動挿入と呼ぶ。
前述したように、使用者はカテーテル11を対象としての患者の内部に挿入する。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。カテーテル11を患者の内部に挿入する手段は2つの方法が用意されている。一つは、使用者が、湾曲医用機器1を挿入ユニット2から取り外し、手で湾曲医用機器1を持ち、使用者の意図する通りに手を動かすことで、湾曲医用機器1を移動させる方法である。以降、この方法を手動挿入と呼ぶ。
もう一つは、挿入ユニット2のスライダ2bが、湾曲医用機器1が装着された移動ステージ2aを、直線移動させる方法である。スライダ2bによる移動は、使用者の指示により、制御部3と接続した不図示のモータにより駆動される。以降、この方法をロボット挿入と呼ぶ。
手動挿入とロボット挿入の2つの挿入方法を切り替えることで、必要な状況に応じたカテーテル11の挿入の柔軟な適応が可能となる。例えば、最初に患者の生体構造の大きい/広い部分を通してカテーテル11を挿入するときは、手動挿入により、カテーテル11の迅速な前進を促すことができ、結果として時間を節約することができる。カテーテル11が患者の生体構造のより曲がりくねった部分に到達したら、カテーテル11をロボット挿入に切り替える。これにより、カテーテル11を更に小さい/狭い部位に挿入することができる。また、ロボット挿入は、患者に対する擦過と不快感を最低限にするように、より低速のゆっくりとした速度でなされる。
カテーテル11の近位端におけるカテーテル11の中心を通り、カテーテル11の延伸方向(長手方向)に沿って延びる仮想直線を、湾曲医用機器1の基準軸線A1とする。基準軸線A1は、カテーテル11が直線状となったときの、カテーテル11の延伸方向と平行である。
ロボット挿入時、移動ステージ2aと共に湾曲医用機器1(ベースユニット200)が基準軸線A1に沿った方向の一方側に移動することで、カテーテル11の遠位端は対象の内部に入り込むように移動(前進)する。反対に、移動ステージ2aと共に湾曲医用機器1(ベースユニット200)が基準軸線A1に沿った方向の他方側に移動することで、カテーテル11の遠位端は対象の内部から引き抜かれるように移動(後退)する。移動ステージ2aの移動は、制御部3がモータ2cの動作を制御することにより実現される。
図2において、矢印D1は、湾曲医用機器1を前進させるときの移動ステージ2aの移動方向(前進方向)を表す。矢印D2は、湾曲医用機器1を後退させるときの移動ステージ2aの移動方向(後退方向)を表す。
移動ステージ2aの前進方向(矢印D1)及び後退方向(矢印D2)は、湾曲医用機器1の基準軸線A1と実質的に平行な方向である。ただし、ロボット挿入によりカテーテル11の挿入及び引き抜きを実行可能な構成であれば、基準軸線A1に沿った方向と交差する方向に移動ステージ2aが移動する構成としてもよい。移動ステージ2aは、スライダ2bにより、前進方向(矢印D1)及び後退方向(矢印D2)に移動する。スライダ2bは、前進方向(矢印D1)及び後退方向(矢印D2)に細長く延びたレール(案内部)と、移動ステージ2aと連結されモータ2cの駆動力によって移動ステージ2aをレールに沿って移動させる伝動機構と、を含む。
(湾曲医用機器の傾斜角度)
図1に示すように、挿入ユニット2は、アーム6により回動可能に支持されている。使用者は、挿入ユニット2の把持部2hを把持して挿入ユニット2を傾斜させることができる。挿入ユニット2の移動ステージ2aに装着された湾曲医用機器1の傾斜角度を、湾曲医用機器1の基準軸線A1の水平(鉛直方向と直交する仮想水平面)に対する角度と定義する。
図1に示すように、挿入ユニット2は、アーム6により回動可能に支持されている。使用者は、挿入ユニット2の把持部2hを把持して挿入ユニット2を傾斜させることができる。挿入ユニット2の移動ステージ2aに装着された湾曲医用機器1の傾斜角度を、湾曲医用機器1の基準軸線A1の水平(鉛直方向と直交する仮想水平面)に対する角度と定義する。
挿入ユニット2は、基準軸線A1と直交する軸線の周りで、湾曲医用機器1の傾斜角度が最小となる姿勢と最大となる姿勢との間で傾斜可能(回動可能、姿勢変更可能)である。また、本実施例において、湾曲医用機器1の傾斜角度を変更する際の挿入ユニット2の回動軸線の方向は、移動ステージ2aの移動方向(矢印D1,D2)と実質的に直交する水平方向(後述のY方向)である。挿入ユニット2の回動範囲は、アーム6に設けられた不図示のストッパによって規制される。
本実施例の挿入ユニット2は、湾曲医用機器1の傾斜角度が最小で0°、最大で90°(図3)となるように、傾斜可能である。なお、挿入ユニット2の回動範囲はこれに限らず、例えば湾曲医用機器1の傾斜角度の最大値が90°未満であってもよい。
上述した通り、挿入ユニット2における移動ステージ2aの移動方向(矢印D1,D2)は、移動ステージ2aに装着された湾曲医用機器1の基準軸線A1と実質的に平行な方向である。つまり、挿入ユニット2は、移動ステージ2aの移動方向の水平に対する傾斜角度が変化するように、傾斜可能(回動可能、姿勢変更可能)に構成されている。
湾曲医用機器1の傾斜角度が最大となった状態では、移動ステージ2aの前進方向(矢印D1)は、鉛直方向に関して下方側を向いた方向となる。本実施例では、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大となった状態で、移動ステージ2aの前進方向(矢印D1)及び後退方向(矢印D2)が略鉛直方向となる。
(湾曲医用機器の取付け構成)
上述した通り、本実施例の湾曲医用機器1は手動挿入とロボット挿入の2つの挿入方法を切替可能に構成されている。そのため、湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性を低減することが求められる。例えば、湾曲医用機器1の挿入ユニット2への装着時、及び湾曲医用機器1を挿入ユニット2から取り外すためのロック解除時等に、湾曲医用機器1が使用者の意図に反して落下する可能性を低減することが求められる。また、湾曲医用機器1の挿入ユニット2に対する装着及び取り外しの操作性が高いことが望ましい。
上述した通り、本実施例の湾曲医用機器1は手動挿入とロボット挿入の2つの挿入方法を切替可能に構成されている。そのため、湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性を低減することが求められる。例えば、湾曲医用機器1の挿入ユニット2への装着時、及び湾曲医用機器1を挿入ユニット2から取り外すためのロック解除時等に、湾曲医用機器1が使用者の意図に反して落下する可能性を低減することが求められる。また、湾曲医用機器1の挿入ユニット2に対する装着及び取り外しの操作性が高いことが望ましい。
図3~図6を用いて、湾曲医用機器1と挿入ユニット2との接続部(500,600)について説明する。図3は本実施例に係る湾曲医用機器1及び挿入ユニット2の側面図であり、挿入ユニット2の取付け部500の付近を部分断面図で表したものである。図4は、本実施例に係る取付け部500を、湾曲医用機器1を取り外した状態で示す斜視図である。図5は、取付け部500に取り付けられる湾曲医用機器1の被取付け部600を、取付け部500から取り外した状態で示す斜視図である。図6(a~c)は、取付け部500及び被取付け部600の動作を説明するための部分断面図である。図6(a)は、湾曲医用機器1が挿入ユニット2に取付けられ且つ取付け部500がロック状態にある様子を表す。図6(b)は、湾曲医用機器1が挿入ユニット2に取付けられ且つ取付け部500がロック解除状態にある様子を表す。図6(c)は、湾曲医用機器1が挿入ユニット2から取外される途中の様子を表す。
図3~図6(a~c)において、医療装置1Aは湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態で図示する。以下の説明において、特に断らない限り、取付け部500及び被取付け部600の構成要素の形状や位置関係等は、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態を基準にして説明する。また、医療装置1Aが水平面に設置された場合の鉛直方向上向きをZ方向とし、Z方向と直交し且つ互いに直交する方向をX方向及びY方向とする。更に、X、Y、Z方向について、図示した矢印の方向を正(+)の方向とし、矢印とは反対の方向を負(-)の方向として、必要に応じて+又は-の符号を付けて表す。
図3に示すように、湾曲医用機器1は、挿入ユニット2の取付け部500に対して取り外し可能に装着(接続)される。取付け部500は、移動ステージ2aに設けられている。移動ステージ2aがスライダ2bにより直線移動されると、取付け部500は、移動ステージ2aと一体にD1方向及びD2方向に直線移動する。
図4に示すように、挿入ユニット2(移動ステージ2a)の取付け部500は、2つの凹部503a,503bと、規制面507a,507bと、ロック部材505と、解除レバー504と、フレーム501と、を有する。
移動ステージ2aの凹部503a(第1凹部)は、後述する湾曲医用機器1の取付け軸601a(図5)を受け入れる凹形状である。本実施例の凹部503aは、Y方向に見た場合に、-X方向側に向かって下方側(-Z方向側)に窪んだ溝形状である。また、凹部503aは、+X方向側且つ上方側(+Z方向側)に向かって開口する。
移動ステージ2aの凹部503b(第2凹部)は、湾曲医用機器1の取付け軸601b(図5)を受け入れる凹形状である。本実施例の凹部503bは、Y方向に見た場合に、-X方向側に向かって下方側(-Z方向側)に窪んだ溝形状である。また、凹部503bは、+X方向側且つ上方側(+Z方向側)に向かって開口する。
凹部503a,503bは、移動ステージと湾曲医用機器1が一体に移動する状態となるように湾曲医用機器1の被保持部(取付け軸601a,601b)を保持する。また、凹部503a,503bは、湾曲医用機器1の重量を支持する部分でもある。
本実施例において、2つの凹部503a,503bは、Y方向に見た場合に互いに略平行な方向に延びる溝形状である。凹部503a,503bは、移動ステージ2aのフレーム501に設けられている。本実施例において挿入ユニット2(取付け部500)に対する湾曲医用機器1(被取付け部600)の取付け方向(装着方向)は、取付け軸601a,601bが溝形状に沿って凹部503a,503bの底部に向かう方向である。また、挿入ユニット2(取付け部500)に対する湾曲医用機器1(被取付け部600)の取外し方向は、取付け軸601a,601bが溝形状に沿って凹部503a,503bの底部から開口に向かう方向である。
図5に示すように、湾曲医用機器1の被取付け部600は、2つの取付け軸601a,601bと、フレーム602と、を有する。取付け軸601a,601bは、フレーム602に支持される。本実施例の取付け軸601a,601bは、Y方向に細長く延びる円柱状である。フレーム602は、湾曲医用機器1のベースユニット200のフレームに対して固定されている。
取付け軸601aは、湾曲医用機器1が移動ステージ2aに装着される場合に移動ステージ2aの凹部503aに受け入れられる被保持部(被係止部、第1被保持部)の例である。取付け軸601bは、湾曲医用機器1が移動ステージ2aに装着される場合に移動ステージ2aの凹部503bに受け入れられる被保持部(被係止部、第2被保持部)の例である。
図4に示すように、移動ステージ2aのロック部材505は、凹部503aの内側の空間に突出する位置(ロック位置、突出位置。図6(a))と、凹部503aの内側の空間から退避した位置(解除位置、退避位置。図6(b、c))と、に移動可能である。ロック部材505は、移動ステージ2aのフレーム501により、ロック位置と解除位置との間で直線移動可能(矢印R及び矢印K)に支持される。ロック位置は、ロック部材505が取付け軸601aを凹部503a内にロックする(離脱を規制する)位置であり、解除位置は、取付け軸601aが凹部503aから離脱することをロック部材505が許容する位置である。
ロック部材505は、付勢部材としての圧縮バネ506(図6(a)参照)により、解除位置からロック位置へ向かう方向(矢印R)に向けて付勢されている。本実施例の圧縮バネ506は、ロック部材505と移動ステージ2aのフレーム501との間に配置されたねじりコイルバネである。
ロック部材505は、取付け軸601aを係止するための係止爪505aを有する。係止爪505aは、ロック部材505がロック位置に位置する場合に凹部503a内に突出し、ロック部材505が解除位置に位置する場合に凹部503aから退避する。ロック部材505がロック位置に位置する場合、係止爪505aは凹部503aの壁面とは異なる位置で取付け軸601aと係合し、凹部503aの壁面と共に取付け軸601aを保持(挟持)する。
また、移動ステージ2aのフレーム501は、ロック部材505のうち係止爪505aが凹部503aと対向する面とは反対側の面を保持する突起部501cを有する。突起部501cは、ロック部材505の係止爪505aが取付け軸601aから力を受けた場合に係止爪505aが移動しないように、ロック部材505の撓みや姿勢変化を規制することができる。
移動ステージ2aの解除レバー504は、ロック部材505をロック位置から解除位置へ移動させるために使用者に操作される操作部である。使用者は、圧縮バネ506の付勢力に抗して解除レバー504を矢印P方向に押圧することで、ロック部材505をロック位置から解除位置へ移動させることができる。本実施例の解除レバー504は、ロック部材505と一体に形成される。
ロック部材505と解除レバー504を一体に形成する構成に代えて、操作部の操作に連動して操作部とは別部材のロック部材505がロック位置から解除位置へ移動する構成としてもよい。また、操作部に代えて、例えば使用者が入力装置3bを介して入力した指示に基づいて挿入ユニット2に設けられたアクチュエータがロック部材505をロック位置から解除位置へ移動させる構成としてもよい。
移動ステージ2aの規制面507a(第1規制面)は、凹部503aに対向する面である。規制面507aは、移動ステージ2aのフレーム501に設けられている。凹部503aの底部から開口に向かう方向における規制面507aの端部507a1は、凹部503aの開口縁の一部を構成する。湾曲医用機器1の傾斜角度が最大となる状態(例えば図3及び図4参照)において、規制面507aの上端である端部507a1は凹部503aの開口の下端を構成する。
移動ステージ2aの規制面507b(第2規制面)は、凹部503bに対向する面である。規制面507bは、移動ステージ2aのフレーム501に設けられている。凹部503bの底部から開口に向かう方向における規制面507bの端部507b1は、凹部503bの開口縁の一部を構成する。湾曲医用機器1の傾斜角度が最大となる状態(例えば図3及び図4参照)において、規制面507bの上端である端部507b1は凹部503bの開口の下端を構成する。
上述した構成により、規制面507a,507bは、後述するように取付け部500のロック解除状態(図6(b))において湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性を低減する。
本実施例の規制面507a,507bは、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大となる状態において、凹部503a,503bの開口に近付くほど上方側に向かうように水平に対して傾斜した傾斜面である。規制面507a,507bの傾斜角度は任意であるが、湾曲医用機器1の落下を規制することができるように、且つ、移動ステージ2aに対する湾曲医用機器1の取付け及び取外しの操作性等を考慮して設定される。
図4に示すように、移動ステージ2aのフレーム501は、+Y方向側の第1側面501aと、-Y方向側の第2側面501bと、を有する。一方、図5に示すように、湾曲医用機器1のフレーム602は、+Y方向側の第1側面602aと、-Y方向側の第2側面602bと、を有する。
湾曲医用機器1が移動ステージ2aに装着された場合、移動ステージ2aの第1側面501aが湾曲医用機器1の第1側面602aとY方向に対向し、移動ステージ2aの第2側面501bが湾曲医用機器1の第2側面602bとY方向に対向する。これにより、Y方向に関して湾曲医用機器1が移動ステージ2aに対して位置決めされる。
つまり、移動ステージ2aの第1側面501a及び第2側面501bは、取付け軸601a,601bの軸線方向であるY方向に関して湾曲医用機器1が移動ステージ2aに対して位置ずれすることを規制する。湾曲医用機器1のY方向の位置ずれを規制する構成はこれに限らず、例えば移動ステージ2aのフレーム501又は湾曲医用機器1のフレーム602にZ方向に細長いリブ(突起)を設け、他方のフレームにこのリブと嵌合する溝を設けてもよい。
以下、図6(a~c)に沿って取付け部500の動作を説明する。
図6(a)に示すように、ロック部材505がロック位置に位置するとき、取付け部500は、ロック部材505の先端の係止爪505aにより湾曲医用機器1の取付け軸601aをロックするロック状態となる。
図6(a)に示すように、ロック部材505がロック位置に位置するとき、取付け部500は、ロック部材505の先端の係止爪505aにより湾曲医用機器1の取付け軸601aをロックするロック状態となる。
ロック状態において、凹部503aの開口側(図中右上側)から見て、凹部503a内に位置する取付け軸601aの少なくとも一部にロック部材505の係止爪505aがオーバーラップする。即ち、ロック状態において、ロック部材505は、湾曲医用機器1を移動ステージ2aから取外す際の取付け軸601aの移動方向(図6(c)における矢印V)と干渉する位置に位置する。このため、取付け軸601aの凹部503aからの離脱が規制され、湾曲医用機器1の移動ステージ2aからの取外しは規制される。
なお、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、ロック部材505に作用する重力は、ロック位置から解除位置へ向かう方向(矢印K)に沿った方向となる。しかし、ロック部材505は、圧縮バネ506の矢印R方向の付勢力により、重力に抗してロック位置に保持される。
本実施例において、ロック部材505が直接的に係止するのは一方の取付け軸601aのみであるが、他方の取付け軸601bが凹部503bに嵌合していることで、取付け軸601aを中心とした湾曲医用機器1の回動も規制される。即ち、凹部503bは、凹部503aに嵌合した取付け軸601aの軸線を中心とする円弧の接線方向(図6(a)における左右方向)に対して交差する方向(図中右上-左下方向)に延びた溝形状である。そのため、取付け軸601aが凹部503aに係止された状態で取付け軸601aを中心に湾曲医用機器1を回動させようとしても、取付け軸601bが凹部503bの壁面と干渉し、湾曲医用機器1は回動しない。
なお、ロック部材505とは別に、取付け軸601bを凹部503b内に係止するロック部材を追加で配置してもよい。
図6(b)に示すように、使用者が解除レバー504(図4)を所定の操作方向(矢印P)に操作すると、ロック部材505がロック位置から解除位置へ移動される(矢印K)。これにより、取付け部500は、湾曲医用機器1の取付け軸601aのロックを解除したロック解除状態となる。
ロック解除状態では、ロック状態において取付け軸601aにオーバーラップしていたロック部材505の係止爪505aが、取付け軸601aとオーバーラップしない位置まで退避する。即ち、ロック状態解除において、ロック部材505は湾曲医用機器1を移動ステージ2aから取外す際の取付け軸601aの移動方向(図6(c)における矢印V)と干渉しない位置に位置する。なお、ロック部材505は圧縮バネ506の付勢力を継続して受けているため、使用者が解除レバー504から手を放すとロック部材505は再び解除位置からロック位置へ移動し、取付け部500は図6(a)のロック状態に戻る。
図6(c)に示すように、取付け部500にロック解除状態において使用者が湾曲医用機器1を把持して矢印V方向に移動させると、取付け軸601a,601bが移動ステージ2aの凹部503a,503bから離脱する。これにより、湾曲医用機器1を移動ステージ2aから取外すことができる。
湾曲医用機器1を移動ステージ2aに取付ける場合は、上述した取外し時の手順を逆に辿ればよい。即ち、使用者は、取付け部500の解除レバー504を押圧して取付け部500をロック解除状態としつつ、湾曲医用機器1を矢印V方向とは反対の取付け方向に移動させ、取付け軸601a,601bを移動ステージ2aの凹部503a,503bに嵌合させる。その後、解除レバー504から手を離すと、圧縮バネ506の付勢力によりロック部材505が解除位置からロック位置へ移動し、取付け部500がロック状態となる。これにより、湾曲医用機器1が移動ステージ2aに装着され移動ステージ2aと一体に移動する状態となる。
なお、ロック部材505に湾曲医用機器1の取付け軸601aに当接される被当接面505b(図4)を設け、湾曲医用機器1の取付け時にはロック部材505が自動的にロック位置から解除位置へ移動されるように構成することができる。この場合、使用者は、解除レバー504を操作することなく、湾曲医用機器1を矢印V方向とは反対の取付け方向に移動させればよい。取付け軸601aが凹部503aに向かって移動する過程で、取付け軸601aはロック位置に位置するロック部材505の被当接面505bに当接する。すると、ロック部材505は取付け軸601aから解除位置に向かう方向(矢印K)の力を受け、取付け軸601aに押し退けられるように退避する。取付け軸601aがロック部材505の係止爪505aを追加すると、圧縮バネ506の付勢力によりロック部材505がロック位置へ移動し、取付け部500はロック状態となる。
(規制面の作用)
移動ステージ2aに設けられた規制面507a,507bの作用について説明する。図7(a)は、本実施例に係る取付け部500の図6(b)に相当する状態を示す模式図である。
移動ステージ2aに設けられた規制面507a,507bの作用について説明する。図7(a)は、本実施例に係る取付け部500の図6(b)に相当する状態を示す模式図である。
図6(b)及び図7(a)に示すように、取付け軸601aが凹部503a内に位置され且つ湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、規制面507aの上端である端部507a1は取付け軸601aの下端601a1より上方に位置する。即ち、本実施例において、被保持部が凹部内に位置され且つ湾曲医用機器の傾斜角度が最大である状態において、規制面の上端が被保持部の下端より上方に位置するように規制面は上方側に向かって延びる。また、被保持部が凹部内に位置され且つ湾曲医用機器の傾斜角度が最大である状態において、規制面の上端(端部507a1)は、凹部の開口の下端を形成する。即ち、規制面は、凹部と対向し凹部の開口の上端と連続する面(図6(b)において凹部503aの左上側の壁面)とは異なる面である。
このような構成により、湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性を低減することが可能となる。
比較例として、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において凹部503aが開口まで水平に延びる構成を考える。この場合、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態においてロック部材505が解除位置へ移動された場合に、湾曲医用機器1がX方向(凹部503aの開口に向かう方向の水平成分)の力を受けたとする。この場合、取付け軸601aが障害物に遮られることなく凹部503aの開口に到達して凹部503aから離脱する可能性がある。
一方、本実施例において、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態においてロック部材505が解除位置へ移動された場合に、湾曲医用機器1がX方向(凹部503aの開口に向かう方向の水平成分)の力を受けたとする。この場合、規制面507aにより取付け軸601aの移動が規制されるため、取付け軸601aが凹部503aから離脱して湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性が低減される。ここで、図6(b)は規制面507aによる落下防止作用が生じる一場面として湾曲医用機器1の取外し動作の途中の様子を表すが、湾曲医用機器1の取付け動作においても、規制面507aがあることで湾曲医用機器1が落下する可能性が低減される。
また、本実施例では、複数の取付け軸601a,601b(第1被保持部、第2被保持部)のそれぞれに対応して複数の規制面507a,507b(第1規制面、第2規制面)を配置する。取付け軸601bが凹部503b内に位置され且つ湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、規制面507bの上端である端部507b1は取付け軸601bの下端601b1より上方に位置し、凹部503bの開口の下端を形成する。このため、湾曲医用機器1が不用意に落下する可能性を更に低減することができる。
なお、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態でも、使用者は、湾曲医用機器1を挿入ユニット2から支障なく取外すことができる。この場合、使用者は、ロック部材505を解除位置へ移動させた後に、鉛直方向上向きの成分を含む所定の取外し方向(図6(c)の矢印V)に湾曲医用機器1を移動させればよい。
(変形例)
上述した実施例では、規制面507a,507bとして、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において凹部503a,503bの開口に近付くほど上方側に延びるように水平に対して傾斜した傾斜面を例示した。規制面はこれに限らず、例えば図7(b、c)に示すものであってもよい。
上述した実施例では、規制面507a,507bとして、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において凹部503a,503bの開口に近付くほど上方側に延びるように水平に対して傾斜した傾斜面を例示した。規制面はこれに限らず、例えば図7(b、c)に示すものであってもよい。
図7(b)に示す変形例において、凹部503a,503bは開口と底部との間で湾曲(屈曲)している。湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、凹部503a,503bは底部から鉛直方向上方側(+Z方向)に向かって延び、且つ、水平方向の一方側(+X方向)に向かって開口する。
規制面507a,507bは、凹部503a,503bと対向する面であって、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、略鉛直方向に延びる面である。取付け軸601a,601bが凹部503a,503b内に位置され且つ湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、規制面507a,507bの上側の端部507a1,507b1は取付け軸の下端601a1,601b1より上方に位置する。また、規制面507a,507bの上側の端部507a1,507b1は、凹部503a,503bの開口の下端を形成する。従って、規制面507a,507bは、湾曲医用機器1の落下を規制することができる。
図7(c)に示す変形例においても、凹部503は開口と底部との間で屈曲している。湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、凹部503は底部から鉛直方向上方側(+Z方向)に向かって延び、且つ、水平方向の一方側(+X方向)に向かって開口する。湾曲医用機器1はL字状の取付け部材601を有する。湾曲医用機器1の取付け時には、取付け部材601は凹部503の開口に対して-X方向に向けて差し込まれた後、凹部503の底部に向けて-Z方向に移動されることで、凹部503内に位置される。
規制面507は、凹部503と対向する面であって、湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、略鉛直方向に延びる面である。取付け部材601が凹部503内に位置され且つ湾曲医用機器1の傾斜角度が最大である状態において、規制面507の上側の端部5071は取付け部材の下端6011より上方に位置する。また、規制面507の上側の端部5071は、凹部503の開口の下端を形成する。従って、規制面507は、湾曲医用機器1の落下を規制することができる。
ところで、図7(a)の実施例では、規制面507a,507bとして凹部503a,503bの底部から開口部に向かう直線方向に沿った傾斜面を採用する。言い換えると、凹部503a,503bは、規制面507a,507bの傾斜方向に凹んだ溝形状である。図7(b、c)の変形例では、湾曲医用機器1の取付け時及び取外し時に、使用者は凹部503a,503bの屈曲(湾曲)に沿って取付け軸601a,601bが移動するように湾曲医用機器1を移動させることになる。これに比べて、図7(a)の実施例では、湾曲医用機器1の取付け時及び取外し時に、使用者は取付け軸601b,601bが規制面507a,507bに沿って直線移動するように湾曲医用機器1を移動させればよく、より良好な操作性が得られる。
図7(b、c)の変形例は、凹部及び規制面の形状が実施例と異なる構成の例である。図7(c)の変形例は、湾曲医用機器1が1つの被保持部を有し、挿入ユニット2が1つの凹部及び1つの規制面を有する構成の例である。被保持部、凹部、規制面及びその他の構成要素の形状、数、配置等は、例示したものに限らず適宜変更可能である。
また、上述した実施例では、ロック部材505が被保持部(取付け軸601a)に直接係合して被保持部を凹部内に係止する構成を例示した。これに限らず、ロック部材505は湾曲医用機器1の被保持部以外の部分と係合することで被保持部を凹部内に係止するものであってもよい。例えば、湾曲医用機器1のフレーム602が、取付け軸601aとは異なる位置にロック部材505が係合する被係合部としての凹形状を有していてもよい。この場合、ロック部材505がこの凹形状に嵌合することで、取付け軸601aが凹部503aの底部から開口に向かう方向への湾曲医用機器1の移動が規制される。
1…湾曲医用機器/1A…医療装置/2…挿入ユニット/11…湾曲可能体(カテーテル)/503a,503b…凹部/505…ロック部材/507a,507b…規制面/601a,601b…被保持部(取付け軸)
Claims (9)
- 対象に挿入される湾曲可能な湾曲可能体と、被保持部と、を有する湾曲医用機器と、
前記湾曲医用機器を着脱可能な移動体と、前記湾曲可能体が前記対象に対して前進又は後退するように前記移動体を移動させる駆動部と、を有する挿入ユニットと、
を備えた医療装置であって、
前記挿入ユニットは、前記移動体に装着された前記湾曲医用機器の水平に対する傾斜角度が変化するように、傾斜可能であり、
前記移動体は、
前記湾曲医用機器が前記移動体に装着される場合に前記被保持部を受け入れる凹部と、
前記被保持部を前記凹部内にロックするロック位置と、前記凹部から前記被保持部が離脱することを許容する解除位置と、に移動可能なロック部材と、
前記凹部に対向する規制面と、
を有し、
前記被保持部が前記凹部内に位置され且つ前記傾斜角度が最大である状態において、前記規制面の上端が前記被保持部の下端よりも上方に位置するように前記規制面は上方側に向かって延びており、且つ、前記規制面の前記上端は前記凹部の開口の下端を形成する、
ことを特徴とする医療装置。 - 前記規制面は、前記傾斜角度が最大である状態において、前記凹部の前記開口に近付くほど上方側に向かうように水平に対して傾斜した面である、
ことを特徴とする請求項1に記載の医療装置。 - 前記凹部は、前記規制面の傾斜方向に凹んだ溝形状であり、
前記湾曲医用機器が前記傾斜方向に沿った方向に移動されることで、前記被保持部は前記凹部に対して嵌合及び離脱する、
ことを特徴とする請求項2に記載の医療装置。 - 前記被保持部を第1被保持部とし、前記凹部を第1凹部とし、前記規制面を第1規制面として、
前記湾曲医用機器は、第2被保持部を有し、
前記移動体は、
前記湾曲医用機器が前記移動体に装着される場合に前記第2被保持部を受け入れる第2凹部と、
前記第2凹部に対向する第2規制面と、
を有し、
前記第2被保持部が前記第2凹部内に位置され且つ前記傾斜角度が最大である状態において、前記第2規制面の上端が前記第2被保持部の下端よりも上方に位置するように前記第2規制面は上方側に向かって延びており、且つ、前記第2規制面の前記上端は前記第2凹部の開口の下端を形成する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医療装置。 - 前記ロック部材は、前記被保持部を前記凹部内に係止するための係止爪を有し、前記ロック部材が前記ロック位置に位置する場合に前記係止爪は前記凹部内に突出し、前記ロック部材が前記解除位置に位置する場合に前記係止爪は前記凹部から退避する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の医療装置。 - 前記傾斜角度が最大である状態において、前記湾曲可能体を前進させる場合に前記移動体は下方側へ移動し、前記湾曲可能体を後退させる場合に前記移動体は上方側へ移動する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の医療装置。 - 前記挿入ユニットは、前記移動体の移動方向を案内する案内部を有し、
前記傾斜角度が最大である状態は、前記移動方向が略鉛直方向となる状態である、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医療装置。 - 前記挿入ユニットは、前記ロック部材を前記ロック位置から前記解除位置へ移動させるために操作される操作部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の医療装置。 - 前記駆動部を第1駆動部として、
前記湾曲医用機器は、前記湾曲可能体を湾曲させる第2駆動部を有し、
前記医療装置は、前記第2駆動部を制御する制御部と、前記制御部と前記湾曲医用機器とを電気的に接続するケーブルと、を更に備え、
前記湾曲医用機器は、前記挿入ユニットに取り付けられた状態及び前記挿入ユニットから取り外された状態のいずれにおいても、前記制御部の制御に基づいて前記第2駆動部により前記湾曲可能体を湾曲させることが可能である、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の医療装置。
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