JP2023116254A - 配管構造、パイプライン、及び配管構造の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管構造に疲労による亀裂の発生を抑えて、配管構造の破損を十分に防止すること。【解決手段】各給水配管(16)の端部の外周面(16p)と管継手(20)の各受口(28)の内周面(28p)が接着剤(J)によって接合され、各給水配管(16)の端部と管継手(20)の各ストッパ部(30)との間に環状の緩衝部材(32)が介在され、分岐配管(18)の端部の外周面(18p)と管継手(20)の各受口(34)の内周面(34p)が接着剤(J)によって接合され、分岐配管(18)の端部と管継手(20)のストッパ部(36)との間に環状の緩衝部材(38)が介在されている。【選択図】図3
Description
本発明は、配管構造、例えば用水パイプライン等のパイプライン、及び配管構造の施工方法に関する。
特許文献1に示すように、例えば用水パイプライン等のパイプラインは、複数の配管構造を備えている。各配管構造は、水を搬送するための複数の配管と、複数の配管を接続する管継手とを備えている。
また、特許文献2に示すように、耐腐食性及び施工性等に優れたポリ塩化ビニル製の配管及びポリ塩化ビニル製の管継手が配管構造に広く用いられている。管継手は、配管の端部を挿入するための複数の受口を有しており、各受口の内周面は、管継手の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。各受口の奥側には、各配管の端部の各受口に対する位置を規制するための環状のストッパ部が設けられている。各配管の端部の外周面と管継手の各受口の内周面は、接着剤によって接合されている。
ところで、配管の端部を管継手の受口に挿入するときに、配管の端部の端面が管継手のストッパ部に衝突して、管継手の内部応力が上昇する。また、配管の端部を管継手の受口に挿入するときに、管継手の受口の内周面に塗布した接着剤が配管の端部の端面の角部によって管継手の奥側に押し出されて、管継手の流路面及び配管の流路面に流入して、それらの流路面にソルベントクラックが発生する。そのため、パイプラインの運用時の水圧変動によって配管構造に疲労による亀裂が発生して、配管構造の破損を招くおそれがある。
前述の問題は、用水パイプラインに用いられる配管構造だけでなく、水道水パイプライン等の他のパイプラインに用いられる配管構造においても同様に生じる。
そこで、本発明の一態様は、配管構造に疲労による亀裂の発生を抑えて、配管構造の破損を十分に防止することを目的とする。
前述の課題を解決するため、本発明の一態様に係る配管構造は、水を搬送するための複数の配管と、複数の前記配管の端部をそれぞれ挿入するための複数の受口を有し、各受口の内周面が奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成され、各受口の奥側に各配管の端部の各受口に対する位置を規制するための環状のストッパ部が設けられ、複数の前記配管を接続する管継手と、を備える。各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面が接着剤によって接合され、各配管の端部と前記管継手の各ストッパ部との間に環状の緩衝部材が介在されている。
前記の構成によれば、前述のように、各配管の端部と前記管継手の各ストッパ部との間には、各緩衝部材が介在されている。そのため、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入すると、各配管の端部が各緩衝部材を介して各ストッパ部に衝突することになり、前記管継手の内部応力の上昇を抑えることができる。また、各緩衝部材によって、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することを抑えて、それらの流路面におけるソルベントクラックの発生を防止することができる。これにより、前記配管構造に疲労による亀裂の発生を抑えて、前記配管構造の破損を十分に防止することができる。
本発明の一態様に係る配管構造において、各緩衝部材は、前記配管の端部の端面に取付けられてもよい。
前記の構成によれば、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入するときに、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の奥側に押し出され難くなる。そのため、接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することを抑えることできる。
本発明の一態様に係る配管構造において、各緩衝部材は、先細り形状に形成されてもよい。
前記の構成によれば、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入するときに、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の奥側により押し出され難くなる。そのため、接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することをより抑えることできる。
本発明の一態様に係る配管構造において、各緩衝部材は、前記管継手の前記ストッパ部に取付けられてもよい。
前記の構成によれば、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入するときに、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の奥側に押し出されても、各緩衝部材によって堰き止められる。そのため、接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することを抑えることできる。
本発明の一態様に係るパイプラインは、水を搬送するパイプラインであって、本発明の一態様に係る配管構造を備える。
本発明の一態様に係る配管構造の施工方法は、本発明の一態様に係る配管構造を施工するための方法であって、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の端面に各緩衝部材を取付ける取付工程と、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の外周面及び前記管継手の各受口の内周面にそれぞれ接着剤を塗布する塗布工程と、各緩衝部材が前記管継手の各ストッパ部に当接するまで、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入して、各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面を接着剤によって接合する接合工程と、を含む。
前記の構成によれば、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入するときに、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の奥側に押し出され難くなる。そのため、接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することを抑えることできる。
本発明の一態様に係る配管構造の施工方法は、本発明の一態様に係る配管構造を施工するための方法であって、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、前記管継手の各ストッパ部に各緩衝部材を取付ける取付工程と、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の外周面及び前記管継手の各受口の内周面にそれぞれ接着剤を塗布する塗布工程と、各配管の端部の端面が各緩衝部材に当接するまで、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入して、各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面を接着剤によって接合する接合工程と、を含む。
前記の構成によれば、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入するときに、前記管継手の各受口の内周面に塗布した接着剤が前記管継手の奥側に押し出されても、各緩衝部材によって堰き止められる。そのため、接着剤が前記管継手の流路面及び前記配管の流路面に流入することを抑えることできる。
本発明の一態様によれば、配管構造に疲労による亀裂の発生を抑えて、配管構造の破損を十分に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図面中、「U」は上方向、「D」は下方向をそれぞれ指している。
(用水パイプライン10の概要)
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る用水パイプライン10の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る用水パイプライン10を示す模式的な断面図である。図2は、本実施形態に係る用水パイプライン10を示す模式的な平面図である。
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る用水パイプライン10の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る用水パイプライン10を示す模式的な断面図である。図2は、本実施形態に係る用水パイプライン10を示す模式的な平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る用水パイプライン10は、圃場Fに水の一例である用水を供給するパイプラインであり、地中Gに埋設されている。用水パイプライン10は、複数のT型の配管構造12と、複数のL型の配管構造14とを備えている。
T型の配管構造12は、用水を搬送するための2つの給水配管16と、用水を搬送するための1つの分岐配管18と、2つの給水配管16と1つの分岐配管18を接続するT型の管継手20と備えている。給水配管16、分岐配管18、及び管継手20は、それぞれ、例えばポリ塩化ビニル等の合成樹脂からなる。
L型の配管構造14は、1つの分岐配管18と、用水を搬送するための1つの立ち上がり配管22と、1つの分岐配管18と1つの立ち上がり配管22を接続するL型の管継手24と備えている。立ち上がり配管22及び管継手24は、それぞれ、例えばポリ塩化ビニル等の合成樹脂からなる。また、各立ち上がり配管22の上端部には、圃場Fへの用水の供給を制御する給水栓26が接続されている。
(T型の配管構造12の具体的な構成)
続いて、図3を参照して、T型の配管構造12の具体的な構成について説明する。図3は、本実施形態に係るT型の配管構造12を示す模式的な横断面図である。
続いて、図3を参照して、T型の配管構造12の具体的な構成について説明する。図3は、本実施形態に係るT型の配管構造12を示す模式的な横断面図である。
図3に示すように、T型の配管構造12の一部を構成する管継手20は、2つの円筒状の先端部20aと、1つの円筒状の基端部20bとを有している。管継手20は、その2つの先端部20a側に、給水配管16の端部を挿入するための受口28をそれぞれ有している。各受口28の内周面28pは、管継手20の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。
各受口28の奥側には、給水配管16の端部の各受口28に対する位置を規制するための環状のストッパ部(ストッパ面)30が設けられている。各ストッパ部30は、管継手20の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。各受口28の軸心に対する各ストッパ部30のテーパ角(傾斜角)は、各受口28の軸心に対する各受口28の内周面28pのテーパ角よりも大きく設定されている。各ストッパ部30が各受口28の軸心に対して直交してもよい。
各給水配管16の端部の外周面16pと管継手20の各受口28の内周面28pは、接着剤J(図5及び図6参照)によって接合されている。接着剤Jの溶解値(SP値)は、例えばポリ塩化ビニル等の合成樹脂の溶解値と同等の溶解値である。
各給水配管16の端部と管継手20の各ストッパ部30との間には、環状の緩衝部材32が介在されており、各緩衝部材32は、例えばエチレンプロピレンゴム等の弾性体からなる。各緩衝部材32は、各給水配管16の端部の端面16eに揮発性の接着剤によって取付けられている。各緩衝部材32は、先細り形状に形成されており、各緩衝部材32には、各給水配管16の内側に嵌合する環状のフランジ部36fが形成されている。なお、各緩衝部材32が各給水配管16の端部の端面16eに取付けられる代わりに、管継手20の各ストッパ部30に揮発性の接着剤によって取付けられてもよい。各緩衝部材32の断面形状を矩形状又は台形状等の適宜の形状に変更してもよい。
管継手20は、その基端部20b側に、分岐配管18の一端部(端部)を挿入するための受口34を有している。受口34の内周面34pは、受口28の内周面28pと同様に、管継手20の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。受口34の奥側には、分岐配管18の一端部の受口34に対する位置を規制するための環状のストッパ部(ストッパ面)36が設けられている。ストッパ部36は、ストッパ部30と同様に、管継手20の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。なお、ストッパ部36が受口34の軸心に対して直交してもよい。
分岐配管18の一端部の外周面18pと管継手20の受口34の内周面34pは、接着剤J(図5及び図6参照)によって接合されている。また、分岐配管18の一端部と管継手20のストッパ部36との間には、環状の緩衝部材38が介在されており、緩衝部材38は、緩衝部材32と同様に、例えばエチレンプロピレンゴム等の弾性体からなる。緩衝部材38は、分岐配管18の一端部の端面18eに揮発性の接着剤によって取付けられている。緩衝部材38は、緩衝部材32と同様に、先細り形状に形成されており、緩衝部材38には、分岐配管18の内側に嵌合する環状のフランジ部38fが形成されている。なお、緩衝部材38が分岐配管18の一端部の端面18eに取付けられる代わりに、管継手20のストッパ部36に揮発性の接着剤によって取付けられてもよい。緩衝部材38の断面形状を矩形状又は台形状等の適宜の形状に変更してもよい。
(L型の配管構造14の具体的な構成)
続いて、図4を参照して、L型の配管構造14の具体的な構成について説明する。図4は、本実施形態に係るL型の配管構造14を示す模式的な縦断面図である。
続いて、図4を参照して、L型の配管構造14の具体的な構成について説明する。図4は、本実施形態に係るL型の配管構造14を示す模式的な縦断面図である。
図4に示すように、L型の配管構造14の一部を構成する管継手24は、円筒状の一端部24aと、円筒状の他端部24bとを有している。管継手24は、その一端部24a側に、分岐配管18の他端部(端部)を挿入するための受口40を有している。受口40の内周面40pは、管継手24の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。
受口40の奥側には、分岐配管18の他端部の受口40に対する位置を規制するための環状のストッパ部42が設けられている。ストッパ部42は、管継手24の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。受口40の軸心に対するストッパ部42のテーパ角は、受口40の軸心に対する受口40の内周面40pのテーパ角よりも大きく設定されている。なお、ストッパ部42が受口40の軸心に対して直交してもよい。
分岐配管18の他端部の外周面18pと管継手24の受口40の内周面40pは、接着剤J(図5及び図6参照)によって接合されている。また、分岐配管18の他端部と管継手24のストッパ部42との間には、環状の緩衝部材44が介在されており、緩衝部材44は、緩衝部材32と同様に、例えばエチレンプロピレンゴム等の弾性体からなる。緩衝部材44は、分岐配管18の他端部の端面18eに揮発性の接着剤によって取付けられている。緩衝部材44は、緩衝部材32と同様に、先細り形状に形成されており、緩衝部材44には、分岐配管18の内側に嵌合する環状のフランジ部44fが形成されている。なお、緩衝部材44が分岐配管18の他端部の端面18eに取付けられる代わりに、管継手24のストッパ部42に揮発性の接着剤によって取付けられてもよい。緩衝部材44の断面形状を矩形状又は台形状等の適宜の形状に変更してもよい。
管継手24は、その他端部24b側に、立ち上がり配管22の下端部(端部)を挿入するための受口46を有している。受口46の内周面48pは、受口40の内周面40pと同様に、管継手24の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。また、受口46の奥側には、立ち上がり配管22の下端部の受口46に対する位置を規制するための環状のストッパ部48が設けられている。ストッパ部48は、ストッパ部42と同様に、管継手24の奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成されている。なお、ストッパ部48が受口46の軸心に対して直交してもよい。
立ち上がり配管22の下端部の外周面22pと管継手24の受口46の内周面48pは、接着剤J(図5及び図6参照)によって接合されている。また、立ち上がり配管22の下端部と管継手24のストッパ部48との間には、環状の緩衝部材50が介在されており、緩衝部材50は、緩衝部材32と同様に、例えばエチレンプロピレンゴム等の弾性体からなる。緩衝部材50は、立ち上がり配管22の下端部の端面22eに揮発性の接着剤によって取付けられている。緩衝部材50は、緩衝部材32と同様に、先細り形状に形成されており、緩衝部材50には、立ち上がり配管22の内側に嵌合する環状のフランジ部48fが形成されている。なお、緩衝部材50が立ち上がり配管22の下端部の端面22eに取付けられる代わりに、管継手24のストッパ部48に揮発性の接着剤によって取付けられてもよい。緩衝部材50の断面形状を矩形状又は台形状等の適宜の形状に変更してもよい。
(配管構造の施工方法)
続いて、図5を参照して、本実施形態に係る配管構造の施工方法について説明する。図5中のVAは、本実施形態に係る配管構造の施工方法における取付工程及び塗布工程を説明する模式的な横断面図である。図5中のVBは、本実施形態に係る配管構造の施工方法における接合工程を説明する模式的な横断面図である。
続いて、図5を参照して、本実施形態に係る配管構造の施工方法について説明する。図5中のVAは、本実施形態に係る配管構造の施工方法における取付工程及び塗布工程を説明する模式的な横断面図である。図5中のVBは、本実施形態に係る配管構造の施工方法における接合工程を説明する模式的な横断面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る第1の配管構造の施工方法は、配管構造12,14を施工するための方法であり、取付工程と、塗布工程と、接合工程とを含んでいる。第1の配管構造の施工方法における各工程の具体的な内容は、次の通りである。
取付工程
図5のVAに示すように、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の端面16eに緩衝部材32を揮発性の接着剤によって取付ける。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の一端部の端面18eに緩衝部材38を揮発性の接着剤によって取付ける。
図5のVAに示すように、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の端面16eに緩衝部材32を揮発性の接着剤によって取付ける。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の一端部の端面18eに緩衝部材38を揮発性の接着剤によって取付ける。
塗布工程
図5のVAに示すように、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の外周面16p及び管継手20の各受口28の内周面28pに接着剤Jを塗布する。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の端部の外周面18p及び管継手20の各受口34の内周面34pに接着剤Jを塗布する。
図5のVAに示すように、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の外周面16p及び管継手20の各受口28の内周面28pに接着剤Jを塗布する。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の端部の外周面18p及び管継手20の各受口34の内周面34pに接着剤Jを塗布する。
接合工程
図5のVBに示すように、各緩衝部材32が管継手20の各ストッパ部30に当接するまで、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する。これにより、各給水配管16の端部の外周面16pと管継手20の各受口28の内周面28pを接着剤Jによって接合することができる。
図5のVBに示すように、各緩衝部材32が管継手20の各ストッパ部30に当接するまで、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する。これにより、各給水配管16の端部の外周面16pと管継手20の各受口28の内周面28pを接着剤Jによって接合することができる。
また、図示は省略するが、緩衝部材38が管継手20のストッパ部36に当接するまで、分岐配管18の端部を管継手20の受口34に挿入する。これにより、分岐配管18の一端部の外周面18pと管継手20の受口34の内周面34pを接着剤Jによって接合することができる。
以上により、本実施形態に係る配管構造の施工方法を用いて、T型の配管構造12を施工することができる。なお、本実施形態に係る配管構造の施工方法を用いて、L型の配管構造14を施工する場合にも、T型の配管構造12を施工する場合と同様に行う。
(他の態様に係る配管構造の施工方法)
続いて、図6を参照して、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法について説明する。図6中のVIAは、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法における取付工程及び塗布工程を説明する模式的な横断面図である。図6中のVIBは、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法における接合工程を説明する模式的な横断面図である。
続いて、図6を参照して、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法について説明する。図6中のVIAは、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法における取付工程及び塗布工程を説明する模式的な横断面図である。図6中のVIBは、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法における接合工程を説明する模式的な横断面図である。
本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法は、配管構造12,14を施工するための方法であり、取付工程と、塗布工程と、接合工程とを含んでいる。第2の配管構造の施工方法における各工程の具体的な内容は、次の通りである。
取付工程
給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、管継手20の各ストッパ部30に緩衝部材32を揮発性の接着剤によって取付ける。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、管継手20のストッパ部36に緩衝部材38を揮発性の接着剤によって取付ける。
給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、管継手20の各ストッパ部30に緩衝部材32を揮発性の接着剤によって取付ける。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、管継手20のストッパ部36に緩衝部材38を揮発性の接着剤によって取付ける。
塗布工程
給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の外周面16p及び各管継手20の各受口28の内周面28pに接着剤Jを塗布する。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の端部の外周面18p及び管継手20の各受口34の内周面34pに接着剤Jを塗布する。
給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する前に、各給水配管16の端部の外周面16p及び各管継手20の各受口28の内周面28pに接着剤Jを塗布する。また、図示は省略するが、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入する前に、分岐配管18の端部の外周面18p及び管継手20の各受口34の内周面34pに接着剤Jを塗布する。
接合工程
給水配管16の端部の端面16eが各緩衝部材32に当接するまで、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する。これにより、各給水配管16の端部の外周面16pと管継手20の各受口28の内周面28pを接着剤Jによって接合することができる。
給水配管16の端部の端面16eが各緩衝部材32に当接するまで、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入する。これにより、各給水配管16の端部の外周面16pと管継手20の各受口28の内周面28pを接着剤Jによって接合することができる。
また、図示は省略するが、分岐配管18の端部の端面18eが緩衝部材38に当接するまで、分岐配管18の端部を管継手20の受口34に挿入する。これにより、分岐配管18の一端部の外周面18pと管継手20の受口34の内周面34pを接着剤Jによって接合することができる。
以上により、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法を用いて、T型の配管構造12を施工することができる。なお、本実施形態の他の態様に係る配管構造の施工方法を用いて、L型の配管構造14を施工する場合にも、T型の配管構造12を施工する場合と同様に行う。
(作用効果)
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。
T型の配管構造12において、各給水配管16の端部と管継手20の各ストッパ部30との間に緩衝部材32が介在されている。そのため、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入すると、各給水配管16の端部が各緩衝部材32を介して各ストッパ部30に衝突することになり、管継手20の内部応力の上昇を抑えることができる。また、各緩衝部材32によって、管継手20の各受口28の内周面28pに塗布した接着剤Jが管継手20の流路面20f及び給水配管16の流路面16fに流入することを抑えて、それらの流路面16f,20fにおけるソルベントクラックの発生を防止することができる。
ここで、各緩衝部材32が各給水配管16の端部の端面16eに取付けられている場合には、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入するときに、管継手20の各受口28の内周面28pに塗布した接着剤Jが管継手20の奥側に押し出され難くなる。特に、各緩衝部材32が先細り形状に形成されているため、管継手20の各受口28の内周面28pに塗布した接着剤Jが管継手20の奥側により押し出され難くなる。また、各緩衝部材32が管継手20の各ストッパ部30に取付けられている場合には、各給水配管16の端部を管継手20の各受口28に挿入するときに、管継手20の各受口28の内周面に塗布した接着剤が管継手20の奥側に押し出されても、各緩衝部材32によって堰き止められる。
T型の配管構造12において、分岐配管18の一端部と管継手20のストッパ部36との間に緩衝部材38が介在されている。そのため、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入すると、分岐配管18の一端部が緩衝部材38を介してストッパ部36に衝突することになり、管継手20の内部応力の上昇を抑えることができる。また、緩衝部材38によって、管継手20の受口34の内周面34pに塗布した接着剤が管継手20の流路面20f及び分岐配管18の流路面18fに流入することを抑えて、それらの流路面18f,20fにおけるソルベントクラックの発生を防止することができる。
ここで、緩衝部材38が分岐配管18の一端部の端面18eに取付けられている場合には、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入するときに、管継手20の受口34の内周面34pに塗布した接着剤が管継手20の奥側に押し出され難くなる。特に、緩衝部材38が先細り形状に形成されているため、管継手20の受口34の内周面34pに塗布した接着剤が管継手20の奥側により(図5及び図6参照)押し出され難くなる。また、緩衝部材38が管継手20のストッパ部36に取付けられている場合には、分岐配管18の一端部を管継手20の受口34に挿入するときに、管継手20の受口34の内周面に塗布した接着剤が管継手20の奥側に押し出されても、緩衝部材38によって堰き止められる。
従って、本実施形態によれば、T型の配管構造12に疲労による亀裂の発生を抑えて、T型の配管構造12の破損を十分に防止することができる。
L型の配管構造14において、分岐配管18の他端部と管継手24のストッパ部42との間に緩衝部材44が介在されている。立ち上がり配管22の下端部と管継手24のストッパ部48との間に緩衝部材50が介在されている。つまり、L型の配管構造14においても、T型の配管構造12と同様の構成を有している。そのため、配管構造14において、管継手24の内部応力の上昇を抑えると共に、配管構造14の流路面24f,18f,22fにおけるソルベントクラックの発生を防止することができる。
従って、本実施形態によれば、L型の配管構造14に疲労による亀裂の発生を抑えて、L型の配管構造14の破損を十分に防止することができる。
〔付記事項〕
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10:用水パイプライン(パイプライン)、12:T型の配管構造、14:L型の配管構造、16:給水配管、16p:給水配管の端部の外周面、16e:給水配管の端部の端面、18:分岐配管、18p:分岐配管の端部(一端部、他端部)の外周面、18e:分岐配管の端部の端面、20:管継手、20a:管継手の先端部(端部)、20b:管継手の基端部(端部)、22:立ち上がり配管、22p:立ち上がり配管の下端部(端部)の外周面、22e:立ち上がり配管の下端部の端面、24:管継手、24a:管継手の一端部(端部)、24b:管継手の他端部(端部)、26:給水栓、28:受口、28p:受口の内周面、30:ストッパ部(ストッパ面)、32:緩衝部材、32f:緩衝部材のフランジ部、34:受口、34p:受口の内周面、36:ストッパ部(ストッパ面)、38:緩衝部材、38f:緩衝部材のフランジ部、40:受口、40p:受口の内周面、42:ストッパ部(ストッパ面)、44:緩衝部材、44f:緩衝部材のフランジ部、46:受口、46p:受口の内周面、48:ストッパ部(ストッパ面)、50:緩衝部材、50f:緩衝部材のフランジ部
Claims (7)
- 水を搬送するための複数の配管と、
複数の前記配管の端部をそれぞれ挿入するための複数の受口を有し、各受口の内周面が奥側に向かって縮径するようにテーパ状に形成され、各受口の奥側に各配管の端部の各受口に対する位置を規制するための環状のストッパ部が設けられ、複数の前記配管を接続する管継手と、を備え、
各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面が接着剤によって接合され、
各配管の端部と前記管継手の各ストッパ部との間に環状の緩衝部材が介在されていることを特徴とする配管構造。 - 各緩衝部材は、各配管の端部の端面に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
- 各緩衝部材は、先細り形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の配管構造。
- 各緩衝部材は、前記管継手の各ストッパ部に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
- 水を搬送するパイプラインであって、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配管構造を備えることを特徴とするパイプライン。 - 請求項1に記載の配管構造を施工するための方法であって、
各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の端面に各緩衝部材を取付ける取付工程と、
各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の外周面及び前記管継手の各受口の内周面にそれぞれ接着剤を塗布する塗布工程と、
各緩衝部材が前記管継手の各ストッパ部に当接するまで、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入して、各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面を接着剤によって接合する接合工程と、を含むことを特徴とする配管構造の施工方法。 - 請求項1に記載の配管構造を施工するための方法であって、
各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、前記管継手の各ストッパ部に各緩衝部材を取付ける取付工程と、
各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入する前に、各配管の端部の外周面及び前記管継手の各受口の内周面にそれぞれ接着剤を塗布する塗布工程と、
各配管の端部の端面が各緩衝部材に当接するまで、各配管の端部を前記管継手の各受口に挿入して、各配管の端部の外周面と前記管継手の各受口の内周面を接着剤によって接合する接合工程と、を含むことを特徴とする配管構造の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022018956A JP2023116254A (ja) | 2022-02-09 | 2022-02-09 | 配管構造、パイプライン、及び配管構造の施工方法 |
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2022
- 2022-02-09 JP JP2022018956A patent/JP2023116254A/ja active Pending
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