JP2023115736A - 自動車 - Google Patents

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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】本明細書は、自動車の振動が長時間続く場合はモータの出力上限値を下げるが一過性の振動の場合は出力上限値を下げないようにする。【解決手段】本明細書が開示する自動車は、車輪を駆動するモータと、モータを制御するコントローラを備える。コントローラは、モータの回転速度の時系列データから、モータを含む駆動系の共振周波数を含む所定周波数帯域の振動データを抽出する。コントローラは、振動データに含まれている現在から第1モニタ時間前までの間の振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超え、かつ、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差または車輪速の振動振幅が所定の閾値を超えることがあった場合、モータの出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる。【選択図】図2

Description

本明細書が開示する技術は、走行用のモータを備える自動車に関する。
自動車は走行中に振動する。特に、路面から受ける荷重の周波数が車体の共振周波数に近づくと車体の振動が大きくなる。車体が共振しているか否かを車輪の回転速度の振動振幅で判断する技術が例えば特許文献1、2に開示されている。特許文献1に開示された自動車は、回転速度の時系列データに対して車両の共振周波数領域を含むバンドパスフィルタを適用するフィルタ処理部と、フィルタ処理部からの所定数のフィルタ処理値のそれぞれの絶対値の積算値が第1閾値以上のときに共振が生じていると判断する判定部を備える。振動から車体の部品を保護するため、特許文献1、2に開示された自動車は、共振が生じていると判定されたときに駆動力を制限する。また、文献3、4には、駆動輪がスリップしたときに部品保護のためにモータの駆動力を下げる技術が開示されている。
特開2018-24278号公報 特開2020-171067号公報 特開2006-115644号公報 特開2011-097826号公報
波状路を走行しているときなどは、部品保護のためにモータの駆動力(出力トルク)を下げることが望ましい。しかし、一過性の大きな凹凸などを通過しただけの場合は、凹凸通過後にモータの駆動力を下げると乗員に違和感を与えるおそれがある。本明細書は、振動が長時間続く場合はモータの出力上限値を下げるが一過性の振動の場合は出力上限値を下げないようにする技術を提供する。
本明細書が開示する自動車は、車輪を駆動するモータと、モータを制御するコントローラを備える。コントローラは、モータの回転速度の時系列データから、モータを含む駆動系の共振周波数を含む所定周波数帯域の振動データを抽出する。コントローラは、振動データに含まれている現在から第1モニタ時間前までの間の振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超え、かつ、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差または一つの車輪速の振動振幅が所定の閾値を超えることがあった場合、モータの出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる。
振動振幅の時間積算値が積算閾値を超えているが、前後車輪速差、または、車輪速の振動振幅が所定の閾値を超えることがなかった場合には、自動車が一過性の凹凸を通過したことで振動振幅の時間積算値が一時的に高くなった蓋然性が高い。そのような場合にはモータの出力上限値を下げないことで、乗員に違和感を与えない。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の自動車のブロック図である。 コントローラが実行する出力制限処理のフローチャートである。 回転速度の振動データ、時間積算値、前後車輪速差のタイムチャートの一例である(出力制限が適用される場合)。 回転速度の振動データ、時間積算値、前後車輪速差のタイムチャートの別の例である(出力制限が適用されない場合)。
図面を参照して実施例の自動車2を説明する。図1に、自動車2の駆動系のブロック図を示す。図1の点線矢印線は信号線を意味している。自動車2は、走行用の電気モータ(モータ3)を備える。モータ3は、前輪5を駆動する。モータ3の出力トルクは前輪デファレンシャルギア4と前輪車軸9を介して前輪5に伝達される。
自動車2は、モータ3のほか、インバータ6、バッテリ7、車輪速センサ12a、12b、コントローラ10を備える。バッテリ7の出力電力(直流電力)は、インバータ6で交流電力に変換され、モータ3に供給される。インバータ6はコントローラ10によって制御される。モータ3にはその回転速度を計測する回転数センサ8が備えられている。また、インバータ6の交流端には不図示の電流センサが備えられている。車輪速センサ12aは前輪5の車輪速(車輪の周速)を計測し、車輪速センサ12bは後輪11の車輪速を計測する。コントローラ10は、電流センサの計測値と回転数センサ8の計測値に基づき、モータ3の出力トルクが目標トルクに追従するようにインバータ6を制御する。車輪速センサ12a、12bの計測値もコントローラ10に送られる。
コントローラ10は、モータ3を含む駆動系の振動を抑える処理も行う。ここで、モータ3を含む駆動系とは、モータ3から前輪5(駆動輪)までの動力伝達経路(前輪デファレンシャルギア4と前輪車軸9)と、それらを支持する構造体を意味する。
自動車2が走行すると、路面の凹凸に応じて車体に様々な荷重(振動荷重)が加わる。走行中に路面から伝わる荷重には様々な周波数成分が含まれるが、路面の状態と車速によってはモータ3を含む駆動系の共振周波数に近い荷重周波数成分が大きくなることがある。車体に加わる荷重の周波数が駆動系の共振周波数に近くなると、駆動系の振動が大きくなり、駆動系の構造体に加わる負荷が大きくなるとともに、乗員に不快感を与えることになる。一方、自動車2が路面から受ける振動は、回転数センサ8の計測データに現れる。コントローラ10は、回転数センサ8の計測データ(回転速度の時系列データ)からモータ3を含む駆動系の共振周波数を含む所定周波数帯域(共振帯域)の振動データを抽出する。別言すれば、コントローラ10は、回転速度の時系列データから共振帯域以外の帯域の成分を除去し、共振帯域の振動データを抽出する。共振帯域の振動データは、回転速度の時系列データにバンドパスフィルタを適用することで得られる。バンドパスフィルタは、共振帯域の振動成分を通過させ、共振帯域以外の帯域の振動成分を除去するように設定されている。
路面から受ける振動の周波数がモータ3を含む駆動系の共振周波数に近づくと、振動データから得られる振動の大きさが増大する。コントローラ10は、振動の大きさを評価するのに、振動データにおける最新の所定期間(現在から過去第1モニタ時間までの間の期間)の振幅の積算値を用いる。振動の大きさを測るのに所定期間の振幅の積算値を採用することで、振幅の経時的変化の傾向を正確に捉えることができる。「振幅」は、両振幅(peak to peak)で表されてもよいし、片振幅(zero to peak)で表されてもよい。
コントローラ10は、振動データから得られる振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超えたらモータ3の出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる(保護上限値は通常上限値よりも低い)。ただし、コントローラ10は、現在から過去第2モニタ時間までの間に、前後車輪速差が速差閾値を超えていない場合には、モータ3の出力上限値を下げない。前後車輪速差とは、前輪5の車輪速(車輪の周速)と後輪11の車輪速の差を意味する。前輪5と後輪11の車輪速は、車輪速センサ12a、12bで計測される。
前後車輪速差が速差閾値を超えるのは、自動車2が波状路を走行中であり、前輪5(または後輪11)が浮いてしまって(あるいはスリップして)空転し、後輪11(または前輪5)の車輪速との差が大きくなって生じる。それゆえ、振動振幅の積算値が積算値閾値を超えており、かつ、前後車輪速差が速差閾値を超えている場合には、自動車2が波状路を走行中であると判断できる。そのような場合にはコントローラ10は、モータ3の出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる。コントローラ10は、モータ3が設定された出力上限値を超えないように、インバータ6の出力を制限する。モータ3の出力上限値を下げることで、モータ3を含む駆動系の振動の増大を抑えることができる。
一方、振動振幅の積算値が積算値閾値を超えていても、前後車輪速差が速差閾値を超えていない場合とは、自動車2が一過性の大きな凹凸を通過したことで振動振幅の時間積算値が一時的に大きくなった蓋然性が高い。一過性の大きな凹凸とは、例えば路面の段差などである。一過性の大きな凹凸を通過する瞬間は前後車輪速差が極めて大きくなるが、凹凸の後に平坦な路面が続く場合には、駆動系の構造体に加わる負荷も大きくない。そのような場合にはコントローラ10がモータ3の出力上限値を下げないことで、乗員に違和感を与えない。
コントローラ10が実行する処理(出力制限処理)のフローチャートを図2に示す。図2のフローチャートに沿ってコントローラ10が実行するモータ出力制限処理を説明する。
コントローラ10は、図2の処理を一定の周期で繰り返す。コントローラ10は、まず、回転数センサ8からモータ3の回転速度を取得する(ステップS11)。コントローラ10は、過去に取得した回転速度も記憶している。すなわち、コントローラ10は、回転速度の時系列データを取得する。ステップS11を実行する毎に、回転速度の時系列データは最新のデータ列に更新される。コントローラ10は、現在から第1モニタ時間前の間の回転速度の記憶している。
次にコントローラ10は、前後車輪速差を取得する(ステップS12)。車輪速センサ12a、12bがそれぞれ前輪5、後輪11の車輪速を計測する。コントローラ10は、車輪速センサ12a、12bの計測値の差分をとり、それを前後車輪速差として記憶する。コントローラ10は、過去に取得した前後車輪速差も記憶している。すなわち、コントローラ10は、前後車輪速差の時系列データも記憶している。ステップS12を実行する毎に、前後車輪速差の時系列データは最新のデータ列に更新される。コントローラ10は、現在から第2モニタ時間前までの間の前後車輪速差のデータを記憶している。
続いてコントローラ10は、回転速度の最新の時系列データにバンドパスフィルタを適用する(ステップS13)。バンドパスフィルタは、モータ3を含む駆動系の共振周波数を含む所定の周波数帯域(共振帯域)の振動成分を通過させ、共振帯域以外の周波数の振動成分を除去する。バンドパスフィルタを適用した後の回転速度の時系列データを振動データと称する。
続いてコントローラ10は、現在から第1モニタ時間前までの間の振動データの時間積算値を計算する(ステップS14)。先に述べたように、振動データが正負の符号付きの片振幅で表されている場合は、コントローラ10は、現在から第1モニタ時間前までの期間の振幅データの絶対値を積算する。振動データの積算値が振動の大きさを測る指標となる。
続いてコントローラ10は、積算値(時間積算値)を積算値閾値と比較する(ステップS15)。積算値が積算値閾値を超えている場合(ステップS15:YES)、コントローラ10は、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差が速差閾値を超えたことがあるか否かをチェックする(ステップS16)。前後車輪速差が速差閾値を超えていた場合、コントローラ10は、モータ3の出力上限値を通常上限値から保護上限値に変更する(ステップS16:YES、ステップS17)。保護上限値は通常上限値よりも低い値に設定されている。
一方、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差が速差閾値を超えたことがなかった場合、コントローラ10は、モータ3の出力上限値を変更せずに処理を終了する(ステップS16:NO、リターン)。
ステップS15にて、積算値が積算値閾値を超えていない場合、コントローラ10は、積算値を回復閾値と比較する(ステップS15:NO、S18)。回復閾値は、保護閾値よりも小さい値に設定されている。積算値が回復閾値を下回っていた場合、コントローラ10は、モータ3の出力上限値を通常上限値に設定する(ステップS18:YES、S19)。積算値が回復閾値を上回っていた場合、コントローラ10は、モータ3の出力上限値を変更せずに処理を終了する(ステップS18:NO、リターン)。
モータの回転数の振動が小さくなると積算値が徐々に小さくなり、ステップS18の判断がYESとなる。ステップS18、S19の処理は、モータ3の出力上限値が通常上限値から保護上限値に引き下げられた後、振動の積算値が小さくなったときに出力上限値を元に戻すための処理である。
モータ3の出力上限値を下げるのに振動データの積算値に加えて前後車輪速差を参照することの利点を説明する。
現在から過去の第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差が速差閾値を超えている場合は、直前まで波状路を走行している可能性がたかい。そのような場合には、振動振幅の時間積算値が積算閾値を超えていれば、駆動系の負荷を下げるためにモータ3の出力上限値を下げるのがよい。
一方、現在から過去の第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差が速差閾値を超えていない場合とは、直前は滑らかな平坦路を走行している可能性が高い。そのようなときに積算値が大きくなる場合とは、第2モニタ時間よりも前に、一過性の大きな凹凸を走行し、極めて短時間だけモータの回転数が大きく変動した場合であると推定される。一過性の凹凸を通過してもその後に平坦路に戻ったならば、モータ3の出力上限値を下げる必要はない。ステップS15の判断がYESとなり、ステップS16の判断がNOとなる場合がそのようなケースに相当する。実施例の自動車2は、一過性の凹凸を通過した場合には、時間積算値が積算値閾値を超えていても、モータの出力上限値を下げない。モータの出路上限値を頻繁に下げると運転者に違和感を与える。実施例の自動車2は、運転者に違和感を与える頻度を小さくすることができる。
図3に、振動データと振幅積算値と前後車輪速差のタイムチャートの一例を示す。図3は、モータ3の出力制限が適用される例である。図3(A)は、振動データのグラフである。別言すれば、図3(A)のグラフは、回転速度の時系列データにバンドパスフィルタを適用した後のデータを示している。従って図3(A)のグラフにはDC成分は含まれず、振動はゼロを中心に上下に振れている。先に述べたように、バンドパスフィルタを適用した後の回転速度の時系列データ(振動データ)には、共振帯域の振動成分のみが含まれる。
図3(B)は、振動データにおける最新の所定期間の振幅の積算値(時間積算値)のグラフである。所定期間の積算値であるため、振幅が小さくなれば積算値も徐々に小さくなる。図3(C)は、前後車輪速差のタイムチャートである。なお、図3(C)では、前後車輪速差は絶対値で表されている。
時刻T11からモータの回転数の変動が大きくなる。すなわち、振動データの振幅が大きくなる。時刻T11以降、振動データの振幅は大きいまま続いている。すなわち、時刻T11以降、自動車2は波状路を走行している。振動データの振幅が大きい状態が続くので、その時間積算値も時刻T11以降、徐々に大きくなる。
また、波状路を走行している間、前後車輪速差も大きくなる。波状路では前輪または後輪が空転する頻度が高くなるからである。時刻T12で振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超える。コントローラ10は、現在から過去第1モニタ時間前までの間(図3(C)の「第2モニタ時間」)に前後車輪速差が速差閾値を超えたか否かをチェックする。図3の例では、前後車輪速差が速差閾値を超えている。それゆえ、コントローラ10は、時刻T12でモータ3の出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる。
時刻T13でモータ3の回転速度の変動(図3(A))と前後車輪速差(図3(C))がともに小さくなる。すなわち、時刻T13に波状路が終わったと推定される。時刻T13以後、振動データの振幅の時間積算値は徐々に小さくなる。時刻T14に時間積算値が回復閾値を下回るので、コントローラ10は、モータの出力上限値を保護上限値から通常上限値に戻す。
図4に、振動データと振幅積算値と前後車輪速差のタイムチャートの一例を示す。図4は、振動データの時間積算値が積算値閾値を超すがモータの出力制限が適用されない例である。図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ図3(A)、(B)、(C)に対応する。
図4の例では、時刻T21に自動車2は一過性の大きな凹凸を通過する。従って、時刻T21で振動データが極端に大きくなる(ポイントP1)。時刻T21で前後車輪速差も極端に大きくなる(ポイントP3)。時刻T21に振動データが極端に大きくなるので、時間積算値も時刻T21から急激に立ち上がる(ポイントP2)。
一過性の凹凸を通過した後は平坦路に戻るので、振動データと前後車輪速差は小さくなる。しかし、振動データを積算する期間(現在から第1モニタ時間前までの間)にポイントP(振動データが極端に大きくなった瞬間)が含まれる間は、時間積算値が大きくなる。時刻T22で時間積算値が積算値閾値を超える。しかしこのとき、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差は速差閾値を超えていない。それゆえ、コントローラ10は、モータの出力上限値を下げない。
なお、時刻T23に、振動データを積算する期間(現在から第1モニタ時間前までの期間)からポイントPが外れる。それゆえ、時刻T23以降は、時間積算値は極端に小さくなる。
図4の例では、ポイントP1以降は、自動車2は平坦路を走行している。それゆえ、モータの出力上限値を下げる必要がない。コントローラ10は図4の場合は出力上限値を下げないので、運転者に違和感を与えない。
また、仮に、モータの出力上限値を下げるのに前後車輪速差を考慮しない場合、図4の時刻T22でモータの出力上限値が保護上限値に下げられる。しかし、直後の時刻T23で時間積算値が急激に下がるから、モータの出力上限値は保護上限値から通常上限値に戻る。このように、前後車輪速差を考慮しない場合、モータの出力上限値は短期間だけ下げられる可能性がある。実施例の自動車2では、そのような現象を避けることができる。
この場合、第2モニタ時間は第1モニタ時間よりも短い値に設定される。そうすることで、現在から第1モニタ時間前までの期間に振動データの大きな変動が含まれていても、現在から第2モニタ時間前までの期間に前後車輪速差が速差閾値を下回る状況を作り出すことができる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。前後車輪速差を参照するのに代えて、一つの車輪の周速(車輪速)の振動振幅を参照してもよい。すなわち、コントローラ10は、振動データに含まれている現在から第1モニタ時間前までの間の振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超え、かつ、現在から第2モニタ時間前までの間に車輪速の振動振幅が所定の閾値を超えることがあった場合、モータの出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げるようにしてもよい。この場合、図2~図4の「前後車輪速差」を「車輪速の振動振幅」と読み替えればよい。
振動データの周波数特性は、バンドパスフィルタを適用した後の回転速度の時系列データに高速フーリエ変換を適用すれば得られる。あるいは、振動データの周波数特性は、回転速度の時系列データに高速フーリエ変換を適用した後、共振帯域の周波数特性を抽出しても得られる。この場合、バンドパスフィルタが不要となる。
本明細書が開示する自動車は、車輪を駆動するモータを有していればよい。すなわち、本明細書における自動車には、車輪を駆動するモータと内燃機関を有するハイブリッド車と、燃料電池で発電したモータを駆動する燃料電池車が含まれる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:自動車 3:モータ 4:前輪デファレンシャルギア 5:前輪 6:インバータ 7:バッテリ 8:回転数センサ 9:前輪車軸 10:コントローラ 11:後輪 12a、12b:車輪センサ

Claims (1)

  1. 車輪を駆動するモータと、
    前記モータを制御するコントローラと、
    を備えており、
    前記コントローラは、
    前記モータの回転速度の時系列データから、前記モータを含む駆動系の共振周波数を含む所定周波数帯域の振動データを抽出し、
    前記振動データに含まれている現在から第1モニタ時間前までの間の振動振幅の時間積算値が積算値閾値を超え、かつ、現在から第2モニタ時間前までの間に前後車輪速差または車輪速の振動振幅が所定の閾値を超えることがあった場合、前記モータの出力上限値を通常上限値から保護上限値へ下げる、自動車。
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