JP2023114954A - 樹脂成形型及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な設備、材料、高エネルギーを使用せず、切削や研削等の機械加工で形成する従来の金型と同等な金属材質の粉末を用い、加工期間とコストを大幅に低減し、小多品種少量生産に最適で平滑な表面状態を有する樹脂成形金型及びその製造方法を提供する。【解決手段】樹脂を成形する成形機の固定側と可動側に装着される成形金型に於いて、パーティングラインで分割され、キャビティで形成される成形体の形状とパーティングライン部に接続した次工程の圧縮成形時の基礎となる成形体形状保持部を含む固定側と可動側の両凸型金型を三次元造形工程により作成し、得られた両凸型をマスターモデルとする両凹型金型を金属粉末の圧縮成形と焼結による粉末冶金工程で製造し、両凹型金型を入れ子として成形金型ベースに取り付ける工程よりなる。【選択図】図1

Description

本発明は樹脂成形に使用する、三次元積層造形法と圧縮成形技術を活用して金属粉末と樹脂粉末からなる複合材を用いた金型と、その製造方法に関する。
従来、樹脂成形は溶融材を切削や研削等の加工による金型を起工し、一面の中で同時に複数個の製品を成形し、成形機からの自動取り出しも含め造形体が効率的に生産され、金型製造工期、価格、維持管理等から大量生産においては大きな効果を生む。
一方、少量生産製品や開発段階での試作評価では費用負担の軽減と加工工期の短縮が求められ、従来の金型製造と異なる製造形態と金型が求められている。
特開2000-73108号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような樹脂成形金型の製造工程において使用される金属粉末の組成、層状形成条件等が制限され、光エネルギー照射を使用するために設備的にも高額な設備投資が必要であり、少量生産製品や開発段階での試作評価では費用負担の関係で容易に使用するには限界がある。更に積層端面の段差を後加工して平滑化する必要がある。
本発明の目的とするところは特別な設備、材料、高エネルギーを使用せず、切削や研削等の機械加工で形成する従来の金型と同等な金属材質の粉末を用い、加工期間とコストを大幅に低減し、小多品種少量生産に最適で平滑な表面状態を有する樹脂成形金型及びその製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明の樹脂成形金型は、三次元造形装置を用いて三次元データに基づいた樹脂成形品形状の凸型を作成する工程と、金属粉末とBステージ(半硬化状態)を経て最終的に硬化状態となる硬化性樹脂粉末を用い、金型製造工程で化学反応を伴う粉末加圧成形技術により凸型に対応した凹型を成形固化する工程で作成される。更に混合物の粒度分布が2山粒度分布構成となるように金属粉末と硬化性樹脂粉末の粒径範囲を限定する事で、より平滑な表面状態が得られる樹脂成形金型及びその製造方法を提供するものである。
ここで凸型を作成する三次元造形装置は、光硬化性樹脂を光硬化させ積層する方式や、溶融樹脂を積層・冷却して成形品形状を造形する方式が用いられる。
凸型には成形体のみならず、固定側、可動側に応じたスプール、樹脂溜り、ランナー、ゲート、突き出しピン等に対応する形状も併せて具備する。
次いで、金属粉末と硬化性樹脂粉末で2山粒度分布を形成する混合金属粉末と凸型を通常の圧縮成形機に装着されたダイス、上下ポンチ間に投入して圧縮成形し、離型後恒温槽に静置し、硬化工程を経て凹型を成形する。
金属粉末は、鉄、アルミニウム、タングステン、ステンレス、チタン、亜鉛、すず、銅、鉛、マグネシウム、クロム、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブテン、銀、ネオジウム、白金、金、サマリウムから選ばれる1以上の金属を含むこととしても良い。
上記金属は使用目的に応じて還元法、電解法、アトマイズ法等によって粒子化され所定の粒度分布となる様に一定粒径の粗紛と微粉が除去され、一般的には最大粒径が105~212μmで管理されている。
本発明の金属粉末は硬化後の凹型表面状態を平滑化する目的で、原料金属粉の粒度分布を2山構成とする為に更に粗紛をカットし、更に硬化反応の途中段階で一定の流動状態であるBステージ(半硬化状態)を有する熱硬化性樹脂微粒子を配合する。
混合された粉末材は圧縮成形プロセスに於いてBステージの温度領域で熱硬化性樹脂微粒子が母材金属成分の間隙に充填され、金属粉末の結合と平滑な表面状態を形成する。
金属粉と熱硬化性樹脂微粒子からなる材料を投入して成形する圧縮成形金型は混合材料が可塑状態となるBステージ温度迄加熱し、温度調整が可能な機構を具備する事を特徴とする。
樹脂成形品形状の凹型は加圧成形後に圧縮成形金型からの離型が可能な温度迄冷却されて取り出されるが、自然冷却に加えて強制冷却が可能な機構を具備する事も有効である。
圧縮成形後の熱硬化性樹脂微粒子は一旦流動状態温度から冷却固化させる事で金属粒子間の結合材となり成形された形状を維持して圧縮成形金型から離型し、次ステップとして200℃前後の硬化処理を行い凹型として完成する。
得られた硬化反応後の凹型表面は金属粉粒子間の結着剤として凸型表面に対面する表面の平滑度を改善し、成形後の樹脂成形体が通常の金属金型で得られる物と同等な平滑表面とする為に添加するものである。
硬化性樹脂微粒子はエポキシ樹脂やポリエステル樹脂を主成分にアミン系、イソシアネート系硬化剤及び添加材を加えてBステージ温度の低粘度領域で混合し、冷却後粉砕・分級して得られる。あるいは溶剤を用いて樹脂と硬化剤等を分散混合し、ドクターブレード等を用いて平板化した後、溶剤成分を気化して得られる板状固化材を粉砕・分級して粉体とする事で得られる。
硬化剤を含有する硬化性樹脂微粒子は一定のポットライフ時間内に金属粉末と混合し、Bステージ温度領域で加圧成形され、可塑状態のBステージ温度から冷却された金型から取り出し、最終の硬化温度雰囲気下に一定時間静置して安定した形状が完成する。
一般の粉末冶金の圧縮成形においては最終製品強度を高めるため、通常鉄系材料においては平方センチメートル当たり5~7トンの高圧力が必要とされ、焼結温度は金属組成に応じて200℃~1000℃の範囲を5時間程度の時間を要する温度プロファイルで行われる。
本発明工法では三次元造形された樹脂系材質の凸型を考慮して平方センチメートル当たり1~3トンの加圧力で硬化性樹脂微粒子のBステージである60~120℃程度の温度領域で加圧して凹型成形体を得、圧縮成形金型内での流動性と冷却固化による熱反応を利用した成形と離型を行い、最終的には180~220℃に10~20分の硬化工程を経て樹脂成形金型として表面が平滑で十分な強度が得られる。
本発明では、三次元造形により得られた凸型造形物を介し、金属粉末とBステージを経て最終的には熱硬化成形体となる硬化性樹脂微粒子を混合し、Bステージ前後の加熱と冷却機構を具備した金型と通常の圧縮成形設備、及び恒温槽を使用して表面が平滑な成形体が得られる樹脂成形金型を、大幅なコスト低減と短期間で提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る樹脂成形金型の製造方法のフローチャートである 本発明の実施形態に係るCADデータを基に三次元造形技術で造形された固定側、可動側の樹脂製凸型成形体と固定側に装着する樹脂溜まり部の断面図 本発明の実施形態に係る成形機可動側の成形体形状と突き出しピン装着穴と樹脂溜まり部に対応する三次元造形で作成された凸型の断面図 本発明の実施形態に係る加熱と冷却機構を具備した金型内に固定側凸型と金属粉末と樹脂微粒子からなる混合材粉末を投入し、金型の加熱と冷却が制御可能なプレス装置で圧縮成形を行う状態の断面図用 本発明の実施形態に係る圧縮成形が完了した状態の断面図用 本発明の実施形態に係る圧縮成形の後、硬化工程を経て得られた固定側・可動側金型本体に装着される凹型入れ子の断面図 本発明の実施形態に係る樹脂微粒子の流動性と硬化性を活用して成形された固定側・可動側の凹型を入れ子として金型ベースに取り付けてなる樹脂成形用金型
以下、本実施の形態にについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る樹脂成形用金型1の製造法のフロー図である。このフローは、固定側金型41と可動側金型42で共通するので、まとめて書いたが、固定側金型41と可動側金型42は別々に製造する。固定側金型41と可動側金型42をまとめて表現する際に「成形型1」という。
先ず、固定側金型41及び可動側金型42に装着される金属製凹型入れ子31、32を得る為に、成形体形状の三次元CADデータを作成する。図2は得られたCADデータを基に光硬化性樹脂を光硬化させて積層する、三次元造形技術で造形された固定側、可動側樹脂製凸型11、12であり、造形部11a、12aと保持板部11b、12bの一体化物である。また、粉末成形後可動側凸型12に装着され、焼結工程で一体化成形される樹脂溜り部13の各断面図である。樹脂溜り部は可動側樹脂製圧粉凸型入れ子の造形面と逆傾斜の勾配穴となるために、別個に成形した部品13として成形し焼結前に装着する。
図3は、圧縮成形用金型のダイス2中に下パンチ3、原料金属粉の粗紛をカットし、更に硬化反応の途中段階で一定の流動状態を呈するBステージ(半硬化状態)を有する熱硬化性樹脂微粒子が添加配合されて2山粒度分布を形成する成形用粉末21、造形部を下にした固定側の樹脂製凸型入れ子11、上パンチ4の順に装着後、加圧圧縮成形を行う時の断面図である。
圧縮成形用金型の少なくともダイス2には圧縮成形原料紛に添加配合されている熱硬化性樹脂微粒子が流動性を発現して加圧圧力で金属粒子間を埋め、結合性を発揮する為に必要な加熱と冷却を制御する部材5が装着されている。
この部材は電気式面発熱体を貼り付けて通電昇温し、冷却には通電を切断して自然冷却で温度制御を行う構造や、金型部に加熱オイル、冷却水を循環させるパイプ部材を設置する構造等で構成され、下パンチ3と上パンチ4にも設置して昇温、冷却時間の短縮化を行う事も可能である。
図4は上記の圧縮成形が完了した状態を示す断面図で、成形完了し冷却後に圧縮成形体はダイスから取り出され、熱硬化性樹脂微粒子の硬化温度(概ね180~220℃)にセットされた高温槽内に一定時間(概ね10~20分)静置され硬化反応が完了される。
恒温槽は通常の設備で良く、粉末冶金工程での焼結炉に比べて簡便な設備で熱エネルギーも大幅に削減される。
可動側金属製凹型入れ子も同様にダイス、上下パンチにて圧縮成形して得られるが、射出成形金型に於ける樹脂溜り部は、恒温槽での硬化時に装着される前に可動側樹脂製圧粉凸型入れ子に装着して投入して硬化されて一体化される。
図5は圧縮成形に続く硬化工程を行って得られた金属製凹型入れ子の断面図であり、流路(ウエルド)と成形体に対応する凹部が形成された固定側入れ子31であり、流路(ランナー、ゲート)と樹脂溜り部を一体化した可動側入れ子32には金型1で射出成形後に金型を開いて、樹脂成形体を取り出すための突き出しピンガイド穴を形成する造形部が一体化されている。
図6は固定側、可動側の金型ベースに各金属製凹型入れ子を装着して射出成形金型とした金型1の断面図である。
(本実施の形態によって得られる主な効果)
本実施の形態では、一対をなす金属製凹型入れ子は大幅なコストの低減をし、かつスピーディーに三次元積層造形法と圧縮成形を用いて作成し、原料金属粉末の粒度分布を2山状態として金属粒子間を最密充填状態とし、特に微粉成分を硬化反応の途中段階で一定の流動状態であるBステージを有する熱硬化性微粒子を配合する。
混合された粉末材はBステージの温度領域で圧縮成形され、母材金属粉を結合し冷却後に一定の強度を有して圧縮金型からの離型性に優れ、硬化工程を経て更に強度を増し、表面粗度が低減され金属製凹型入れ子とした強度に優れた樹脂成形金型と、該金型を用いて成形体表面が平滑な樹脂成形体が得られる製造方法を提供することができる。
また、本実施の形態では、三次元積層造形法により得られた凸型入れ子は、わずか1~2日で設計、製造できる。更にこれを用いて粉末成形と硬化工程により得られる凹型入れ子も同様な日数で製造出来、金型ベースに取り付けてなる樹脂成形用金型は格段に短日程、安価に樹脂成形金型を提供出来る。しかも通常の溶融材を切削や研削等の加工により仕上げた金型と同等な平滑表面を有する金型であり、成形体表面も同等に平滑な表面状態が得られる。
また、凸型11,12は、光硬化性樹脂を光硬化させて積層し、積層したものは、複数種の材料を積層したものであって、少なくとも1つの層の圧縮圧力分布を、他の層とは異ならせたものを材料としている。このことにより、粒度分布を2山構成とし、微粉成分としてBステージを有する熱硬化性微粒子が添加配合された鉄粉粉末21を圧縮する際にも十分な強度を得ることが出来る。
また、樹脂材を3D造形して作成された凸型11,12を用いてで圧縮する為、圧縮の圧力は2~3トン/cmである。通常の粉末冶製造の場合における様に多くの潤滑剤を混入し、5~7トン/cmの大きな圧力が加える事には限界があり、平滑性に限界がある。表面粗さを改善する為に、本実施の形態では金属粉末の粒径、粒度分布の最適化として金属粉末の粒度分布を2山構成として通常の金属粉末粒子間の間隙を埋め、かつ焼結温度の近辺で溶融浸漬するBステージを有する熱硬化性微粒子添加により低圧力で平滑な表面の焼結体が得られる。
ガラスフリッタはAlやB、ZnO、CuO、AgO及びLiO、NaO、KOのアルカリ金属酸化物やMgO,CaO、BaO、SrOのアルカリ土類金属酸化物を、ガラス転移温度や安定性、化学的耐久性、熱膨張係数等の要求特性に応じて、単独、又は複数組み合わせて用い事が可能である。又、各種組成で配合された後、1200℃前後で溶融後急冷した後、各種粉砕機で微粉砕される。
熱硬化性微粒子の粒度分布は樹脂成形金型を構成する凹型入れ子31,32の主材である金属粉末粒径の平均粒径より最大粒径が小さく配合比率は金属粉末の10wt%以下で混合粉末全体として所謂2山粒度分布を形成する事をポイントとする。
また、本実施の形態では、圧縮成形時の加熱温度は、熱硬化性微粒子の可塑化温度に応じて設定出来、80~130℃の範囲とすることが可能であり、成形・冷却後の硬化温度は180~240℃である。そのため、本実施の形態では、電気炉等を小型設備化出来、粉末冶金工程に比べてエネルギーコストを大幅に低減する事が可能であり、凹型入れ子31、32の収縮が少なく歪が少なく、寸法精度も向上する事が出来る。
以上のことから、多ロット生産用の金型製造の場合の樹脂成形金型製造のコストは、数十万円から100万円ほどであるのに対し、本実施の形態の少ロット生産用の樹脂成形金型1では、数万円であり、大幅なコストカットが可能となった。
(他の形態)
上述した本実施形態の樹脂成形金型の製造法は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変形実施が可能である。
三次元造形により得られる凸型の材質は、光硬化性樹脂等の化学結合硬化反応を伴うものに限らず、熱可塑性樹脂の冷却硬化反応によるものでも良く、金属粉等無機材料を含有した複合材料等でも良い。
また、金属製凹型入れ子の金属粉末は、鉄粉21に限らず、アルミニウム、タングステン、ステンレス、チタン、亜鉛、すず、銅、鉛、マグネシウム、クロム、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、銀、ネオジウム、白金、金等の金属単独、または鉄、アルミニウム、タングステン、ステンレス、チタン、亜鉛、すず、銅、鉛、マグネシウム、クロム、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、銀、ネオジウム、白金、金を含む合金、セラミックスから選ばれる1以上の金属またはセラミックスを含むものであっても良い。たとえば、鉄系合金では、合金鋼、工具鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、クロム鋼、マルエージング鋼等である。また、銅合金、アルミ合金、チタン合金、超硬合金等も使用することができる。
金属粉に添加するBステージを有する熱硬化性微粒子は可塑化温度が100℃前後であり硬化温度が200℃前後の、最大粒径が金属粉の平均粒径より小であるが、出来れば平均粒径が15μm以下であることが望ましい。
また、金属製凹型入れ子の圧縮成形時のダイス中下パンチ上に投入した熱硬化性微粒子が添加配合された金属粉末中に金型冷却用パイプ部材を埋設して成形しても良い。
また、本実施形態の凹型入れ子31、32からなる樹脂成形金型1を作った。しかし、スライドコア等を含めて3つ以上に分かれる樹脂成形金型も、本実施の形態を変形させて作ることができる。また、本実施の形態の樹脂成形金型1は、射出成形用のものである。しかし、他の成形方法、例えば真空成形、ブロー成形等の樹脂型に対して、本実施の形態を適用することができる。
また、本実施の形態では、熱硬化性微粒子が添加されて2山粒度分布を形成する鉄粉21を樹脂製凸型入れ子11、12、13で圧縮する、圧縮の圧力は2~3トン/cmである。しかし、金属粉と添加される熱硬化性微粒子の組み合わせによっては圧縮の圧力は2トン/cm未満であっても良いし、3トンを超えても良い。
また、本実施の形態では、可塑化温度が100℃前後であり硬化温度が200℃前後焼結である。しかし、金属粉と添加される熱硬化性微粒子の組み合わせによってBステージでの圧縮成形時温度は、60℃未満でも良いし、硬化温度がは220℃を超えても良い。所定温度に設定された恒温槽に静置する硬化時間は30分以下である。
使用した金属粉はアトマイズ法で製造された一般的な鉄系粒子(ヘガネス社Somaloy:ASC100.29)で下記の粒度分布からなるものである。
Figure 2023114954000002
鉄粉21として上記母材鉄粉の粗紛を63μmの篩で除去し、別途38μmの篩で回収した熱硬化性微粒子を添加混合した成分で圧縮成形し、Bステージ領域の温度下で加圧成形され冷却後架橋硬化して得られた成形体の表面状態としてリング形状成形品(外径19mm、内径10mm、厚さ5.5mm前後)の圧環強度と表面粗さ(Ra、Rz)を求めた。
熱硬化性微粒子は東和合成社のエポキシ系・アミン系硬化剤からなり平均粒径18μmのE-150BK14Sを用いた。
38μm以下に分取した熱硬化性微粒子成分の添加割合は母材から63μmの篩で粗紛を除去した金属粉重量100に対して3,5,7とし、成形圧2トン/cm、加圧成形温度は100℃、最終の架橋硬化条件を200℃・15分静置とし、得られた結果を次表で示す。
Figure 2023114954000003
38μm以下に分取した熱硬化性微粒子成分の添加割合は母材から63μmの篩で粗紛を除去した金属粉重量100に対して3,5,7とし、成形圧3トン/cm、加圧成形温度は100℃、最終の架橋硬化条件を200℃・15分静置とし、得られた結果を次表で示す。
Figure 2023114954000004
比較例
比較例として鉄粉21として上記母材鉄粉単独で通常の粉末冶金成形プロセスにより室温成形と550℃での焼結工程で同様なリング形状成形品を作成し、強度と粗さ(Ra、Rz)を求めた。
得られた結果を次表で示す。
Figure 2023114954000005
実施例1の混合割合5に於ける加熱成形体(未硬化状態)と、熱硬化性微粒子未含有の63μm金属粉(未焼結状態)の強度測定を行った結果は前者が59N/mm2、後者が10N/mm2であり、圧縮成形金型から離型させる際の形状維持に大きな差がある事が確認された。
この差は最終目的である樹脂成形体の形状対応性に大きな優位性と考えられる。
1,成形型 2,圧縮成形用ダイス 3,4、ポンチ 5,熱制御材
11,12、13,凸型 21,鉄粉 31,32,凹型
41,固定側型 42,可動側型
本発明の実施形態に係る樹脂成形金型の製造方法のフローチャート。 本発明の実施形態に係るCADデータを基に三次元造形技術で造形された固定側、可動側の樹脂製凸型成形体と固定側に装着する樹脂溜まり部の断面図。 本発明の実施形態に係る成形機可動側の成形体形状と突き出しピン装着穴と樹脂溜まり部に対応する三次元造形で作成された凸型の断面図。 本発明の実施形態に係る加熱と冷却機構を具備した金型内に固定側凸型と金属粉末と樹脂微粒子からなる混合材粉末を投入し、金型の加熱と冷却が制御可能なプレス装置で圧縮成形を行う状態の断面図。 本発明の実施形態に係る圧縮成形が完了した状態の断面図。 本発明の実施形態に係る圧縮成形の後、硬化工程を経て得られた固定側・可動側金型本体に装着される凹型入れ子の断面図。

Claims (11)

  1. 樹脂を成形する成形機の固定側と可動側に装着される成形金型に於いて、パーティングラインで分割され、キャビティで形成される成形体の形状とパーティングライン部に接続した次工程の圧縮成形時の基礎となる成形体形状保持部を含む固定側と可動側の両凸型金型を三次元造形工程により作成し、得られた両凸型をマスターモデルとする両凹型金型を金属粉末の圧縮成形と焼結による粉末冶金工程で製造し、両凹型金型を入れ子として成形金型ベースに取り付ける工程よりなる事、を特徴とする成形金型及びその製造方法。
  2. 三次元造形で作成される凸型金型を装着して圧縮成形し粉末冶金工程で使用される粉体は、粗紛をカットし、微粉成分を添加混合した2山粒度分布を構成する請求項1に記載の成形金型及び成形その製造方法。
  3. カットする粗紛は90μm、出来れば63μm以上とし、添加する微粉は38μm以下で混合割合が母材金属粉末の30wt%以下する。
  4. 金属粉末の平均粒径より小であり、硬化反応の途中段階で一定の流動状態を呈するBステージ(半硬化状態)を有する熱硬化性樹脂微粒子を微粉成分として金属粉末に添加混合して用いる請求項1に記載の成形金型及び成形その製造方法。
  5. 熱硬化性樹脂微粒子の平均粒径が15μmより小さく、Bステージの過疎化転温度領域が60℃~120℃、最終硬化温度領域が180~220℃の組成を用いる請求項4に記載の成形金型及び成形その製造方法。
  6. 熱硬化性樹脂微粒子の混合割合は母材となる金属粉末の10wt%以下で混合粉末全体として所謂2山粒度分布を形成する組成を用いる請求項4に記載の成形金型及び成形その製造方法。
  7. 金属粉と熱硬化性樹脂微粒子からなる材料を投入して成形する圧縮成形金型は混合材料が可塑状態となるBステージ温度迄加熱し、温度調整が可能な機構を具備する事を特徴とする、請求項4に記載の成形金型及び成形その製造方法。
  8. 可動側金型ベースに装着される凹型を成形する際に使用する凸型の所定位置にエジェクターピンガイド管を挿入して金属粉体を投入し圧縮成形を行う請求項1に記載の成形金型の製造方法、及び成形金型。
  9. 可動側凹型のスプール下樹脂溜り部は同様な三次元造形を使用して予め圧縮成形で準備しておき、焼結前に一体化を行う請求項1に記載の成形金型の製造方法、及び成形金型。
  10. 可動側金型ベースに装着される凹型を過疎化転温度領域が60℃~120℃で成形しBステージ成形体とした後、所定の位置に穿孔しスプールブッシュ及びエジェクターピンガイド管を挿入軽圧入した状態で最終の硬化温度に投入する請求項4に記載の成形金型の製造方法、及び成形金型。
  11. 三次元造形設備により作成された凸型の成形体形状保持部外周は成形金型ベースに装着される為の凹型外周部と同等かつ標準化され、複数の凹型が成形金型ベースを共用可能とした請求項1から請求項8に記載の成形金型。
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