JP2023114767A - レドームの締結構造 - Google Patents

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Masato Tadokoro
友裕 伊藤
Tomohiro Ito
智彦 荻野
Tomohiko Ogino
輝規 宮崎
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Abstract

【課題】レドームと機体とを締結する雄ねじ部材からの電波の反射を低減する。【解決手段】雄ねじ部材22が配置される取り付け板部20の箇所に、収容部32が設けられたブロック30が埋め込まれ、ブロック30は、取り付け板部20に接触する外周面3008が導電材料で形成されるとともに、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が機体14の進行方向に細長状で進行方向の両端3006A、3006Bが角張った形状で形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、レドームの締結構造に関する。
従来から、航空機や飛しょう体に設けられたレーダ用のアンテナを覆うことで、アンテナが送受信する電波を透過可能とするとともに、外部環境からアンテナを保護するレドームが使用されている。
このようなレドームは、航空機や飛しょう体の機体に取り付けられている。具体的には、例えば、レドームに設けられた取付部(取り付け板部)を、ボルト(雄ねじ部材)などの固定部材によって航空機や飛しょう体の機体に締結することで、レドームを機体に取り付けている(特許文献1参照)。
特開2011-135223号公報
近年、航空機や飛しょう体の新規開発においては、機体に設けられるレドームとアンテナを含んだレーダ反射断面積(Radar cross section:RCS)を低減するステルス化が主流となっている。
したがって、上述の特許文献1のようにボルトを用いてレドームを機体に締結すると、そのボルトが航空機や飛しょう体に到来する電波を反射してRCSが大きくなってしまうため、ボルトの使用が難しくなっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、レドームと機体とを締結する雄ねじ部材による電波の反射を低減するレドームの締結構造を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため本発明の一実施形態は、レドームの取り付け板部を機体に、頭部を有する雄ねじ部材を介して締結するレドームの締結構造であって、前記雄ねじ部材が配置される前記取り付け板部の箇所に、前記取り付け板部の厚さ方向に貫通してブロックが埋め込まれ、前記ブロックに、前記頭部を収容する収容部が設けられ、少なくとも前記取り付け板部に接触する前記ブロックの外周面は導電材料で形成され、前記ブロックを、前記収容部を介して配置される前記雄ねじ部材の軸心方向から見た形状は、前記機体の進行方向に細長状で前記進行方向の両端が角張った形状で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記ブロックを前記雄ねじ部材の軸心方向から見た形状は、菱形またはオジーブ形状であることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記ブロックは、前記導電材料である金属材料またはCFRPで形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記ブロックは、前記導電性材料以外の材料で形成され前記収容部を有するブロック本体と、前記ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記レドームは、アンテナを覆うように前記機体の進行方向を中心軸として前記進行方向に凸のドーム状に設けられ、前記取り付け板部は、前記レドームの前記機体側の端部を構成しており、前記ブロックが前記取り付け板部に埋め込まれた状態で、前記アンテナと反対側に位置する前記取り付け板部の外面と前記ブロックの外面は同一面上に位置し、前記収容部に収容された前記頭部は、前記進行方向である前記機体の前方から前記レドームを見た場合、前記頭部よりも前記進行方向側に位置する前記ブロックの部分の輪郭内に位置していることを特徴とする。
本発明の一実施形態によれば、雄ねじ部材が配置される取り付け板部の箇所に、雄ねじ部材の頭部を収容する収容部が設けられたブロックが埋め込まれ、当該ブロックは、取り付け板部に接触する外周面が導電材料で形成されるとともに、雄ねじ部材の軸心方向から見た形状が機体の進行方向に細長状で進行方向の両端が角張った形状で形成されているため、ブロックによって機体に到来する電波を散乱させ、レドームと機体とを締結する雄ねじ部材による電波の反射を低減することが出来る。これにより、雄ねじ部材による締結が可能となるため、締結部分を簡易な構造にすることが出来る。
また、ブロックを雄ねじ部材の軸心方向から見た形状が菱形またはオジーブ形状となるように形成すると、機体に到来する電波を散乱させ雄ねじ部材による反射を低減することが出来る。
また、ブロックを導電材料である金属材料またはCFRPで形成すると、機体に到来する電波を容易に散乱させることが出来る。
また、ブロックを、導電性材料以外の材料で形成され収容部を有するブロック本体と、当該ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成すると、機体に到来する電波を容易に散乱させることが出来る。
また、ブロックが取り付け板部に埋め込まれた状態で、アンテナと反対側に位置する取り付け板部の外面とブロックの外面は同一面上に位置し、収容部に収容された頭部が、進行方向である機体の前方からレドームを見た場合、頭部よりも進行方向側に位置するブロックの部分の輪郭内に位置するよう構成すると、機体に到来する電波が雄ねじ部材に当たることを回避するとともに、当該電波をブロックにより散乱させることが出来る。
機体に取り付けられたレドームを模式的に示す断面図である。 (A)は第1の実施の形態にかかるレドームと機体との締結部分の平面図であって、(B)は締結部分の断面図である。 (A)第1の実施の形態にかかるブロックの平面図であって、(B)はブロックの斜視図である。 (A)は第2の実施の形態にかかるレドームと機体との締結部分の平面図であって、(B)は締結部分の断面図である。 (A)第2の実施の形態にかかるブロックの平面図であって、(B)はブロックの斜視図である。 (a)~(e)は、RCSを比較検討したモデルの形状を示す図である。 RCSの計算結果を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態では、レドームを機体に締結するレドームの締結構造について説明する。
図1に示すように、本実施の形態にかかるレドーム10は、航空機12の機体14に設けられている。
本実施の形態では、レドーム10が航空機12の機体14に取り付けられている例を説明するが、他の飛しょう体や航空機の機体に取り付けられていてもよい。
飛しょう体とは、高空を飛んで移動する人工物であって、例えば、宇宙ロケット、宇宙往還機、ミサイル等が挙げられる。
なお、本実施の形態の機体14の進行方向は、図1の矢印Dで示す方向である。
図1に示すように、機体14の先端側には、レーダ(不図示)やレーダ用のアンテナ16が設けられている。そして、レドーム10は、レーダ用のアンテナ16を覆うように設けられることで、アンテナ16が送受信する所定の周波数帯域の電波を透過可能にするとともに、外部環境から保護している。
レドーム10は、アンテナ16が送受信する電波を透過させる材料で形成されており、本実施の形態では、誘電率が低く電波を透過し易い誘電体であるガラス繊維強化プラスチックやセラミックスが用いられている。
ガラス繊維強化プラスチックに使用する強化繊維としては、クオーツ繊維、Eガラス繊維、NEガラス繊維が適用可能であり、またマトリックス樹脂(プラスチック)には、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の主に熱硬化樹脂が使用される。セラミックスには、例えば、アルミナ、コージライト、ヒューズドシリカ、シリコンナイトライドなどが挙げられる。
図1、図2に示すように、レドーム10は、本体部18と、取り付け板部20とを備えており、頭部を有する雄ねじ部材22を介してレドーム10の取り付け板部20を機体14に締結することで、機体14に取り付けられている。
機体14の先端付近には、雄ねじ部材22の雄ねじが螺合する雌ねじ1402が形成されている。
本体部18は、アンテナ16を覆うことができる形状であって、本実施の形態では、図1に示すように、アンテナ16を覆うように機体14の進行方向を中心軸として進行方向に凸のドーム状(断面が放物線状となるドーム状)に設けられている。
また、本体部18の先端は、空気抵抗を減らして機体14が高速で飛しょうできるように尖った形状となっている。
取り付け板部20は、機体14にレドーム10を固定するために設けられ、レドーム10の機体14側の端部を構成している。
アンテナ16の外側に位置するレドーム10の本体部18の外面1802と取り付け板部20の外面2002とは同一面上に位置し、アンテナ16側に位置するレドーム10の本体部18の内面1804と取り付け板部20の内面2004とは同一面上に位置している。
本実施の形態では、取り付け板部20の内側は、本体部18の頂部1806に対向する開口部20Aを形成している。
雄ねじ部材22が配置される取り付け板部20の箇所には、取り付け板部20の厚さ方向に貫通してブロック30が埋め込まれている。
ブロック30は、取り付け板部20に嵌め込まれていてもよいし、接着剤などによって接着されていてもよい。
ブロック30が取り付け板部20に埋め込まれた状態で、取り付け板部20の外面2002(レドーム10の本体部18の外面1802)とブロック30の外面3002とは同一面上に位置しているので、空気抵抗を低減させて機体14の燃費をよくすることが出来る。
また、ブロック30が取り付け板部20に埋め込まれた状態で、取り付け板部20の外面2002とブロック30の外面3002とは同一面上に位置し、取り付け板部20の内面2004(レドーム10の本体部18の内面1804)とブロック30の内面3004とは同一面上に位置しているので、レドーム10の取り扱いが簡単になされるように図られている。
雄ねじ部材22は、頭部2202と、頭部2202から突出し雄ねじが形成された軸部2204とを有し、本実施の形態では雄ねじ部材22として皿ねじが設けられている。
ブロック30は、図2、図3に示すように、中央部に雄ねじ部材22の頭部2202を収容する収容部32が設けられている。
収容部32は、雄ねじ部材22の頭部2202が収容される部分と、頭部2202側に位置する軸部2204の端部が収容される部分とを有し、ブロック30の厚さ方向を貫通して形成されている。
具体的には、収容部32は、ブロック30のアンテナ16と反対側に位置する外面3002(図3(B)では上面)から、アンテナ16側に位置する内面3004(図3(B)では下面)に向かうに連れて断面積が小さくなる円錐台形状の部分と、この円錐台形状の部分の端部からブロック30の内面3004に向けて円柱状に形成された部分とを有している。
そして、雄ねじ部材22により取り付け板部20を機体14に締結する場合、雄ねじ部材22をブロック30の外面3002側から内面3004側に向けて収容部32に挿入し、機体14に形成された雌ねじ1402に螺合させることで、レドーム10が機体14に取り付けられる。
収容部32に雄ねじ部材22の頭部2202が収容され、レドーム10が機体14に取り付けられた状態で、ブロック30の外面3002から頭部2202が突き出ることがなく、頭部2202は収容部32内に収まるようになっている。
ブロック30は、収容部32を介して配置される雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が、例えば、正方形や長方形、円形などの従来公知の様々な形状で形成してもよいが、本実施の形態では、機体14の進行方向(図1矢印D参照)に細長状で、進行方向の両端が角張った形状で形成されている。
本実施の形態のブロック30は、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が菱形である菱形柱となっている。
すなわち、本実施の形態のブロック30は、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が、機体14の進行方向(図1矢印D参照)に沿った長さL1が進行方向に直交する長さL2より大きい菱形となっているため、進行方向の両端3006A、3006Bの角度θ1が鋭角に形成され、進行方向に細長状で両端3006A、3006Bが角張った形状となっている。
これにより、機体14の前方から到来する電波をブロック30の外周面3008で反射させて、到来してきた方向と異なる方向に効率よく散乱させる。
また、ブロック30の両端3006A、3006Bの角度θ1を小さくするほど、機体14の前方から到来する電波に対するRCSを小さくできる。
ブロック30は、少なくとも取り付け板部20に接触する外周面3008が導電材料で形成され、本実施の形態ではブロック30は菱形形状を呈しているので、4つの矩形状の側面全てが導電材料で形成されている。
本実施の形態のブロック30は、導電材料であるアルミなどの金属材料で形成されるが、同じく導電材料であるCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)で形成してもよい。
また、ブロック30は、導電性材料以外の材料で形成され収容部32を有するブロック本体と、当該ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成してもよい。すなわち、ブロック本体自体は導電材料でなくとも、少なくともブロック本体の外周面が導電材料で形成されていればよい。なお、導電材料はブロック本体の少なくとも外周面に塗装されていればよいが、ブロック本体の全面に塗装すると、機体14の進行方向に対して斜めから到来する電波を反射することが出来る。
収容部32に収容された雄ねじ部材22の頭部2202は、進行方向である機体14の前方からレドーム10を見た場合、頭部2202よりも進行方向側に位置するブロック30の部分の輪郭内に位置している。
したがって、機体14の前方から機体14に到来する電波が、収容部32に収容された雄ねじ部材22の頭部2202に当たって反射されることがない。
次に、レドーム10が取り付けられた機体14に電波が到来した場合について説明する。
まず、レーダが物体(航空機)を探知する仕組みについて説明する。
レーダが電波を飛ばすと、その電波が物体に当たり、誘導電流が発生する。誘導電流から電波が発生することで反射波となり、レーダがその反射波を拾うと、発信と受信の時間差から物体との距離が判り、アンテナの放射特性から大体の方向が判る。このように、レーダは反射波を捉えることによって物体の存在が探知できる。
次に、ブロック30が設けられていない従来のレドーム10が機体14に取り付けられ、機体14に電波が到来した場合について説明する。
図1、図2に示すように、機体14が矢印D方向に進行中に、前方から機体14に向かってきた相手側のレーダからの到来波W1が雄ねじ部材22に到達すると、その反射波W2は、到来波W1が向かってきた方向に向かって反射される。これにより、機体14の距離および方向が判るため、機体14が探知される。
これに対し、ブロック30が設けられた本実施の形態のレドーム10が機体14に取り付けられ、電波が到来した場合について説明する。
図1、図2に示すように、機体14が矢印D方向に進行中に、前方から機体14に向かってきた到来波W1が平面視菱形のブロック30の外周面3008に到達すると、その反射波W3、W4は、到来波W1が向かってきた方向と異なる方向に向かって(散乱されて)反射する。
すなわち、ブロック30の外周面3008の垂線に対する入射角と反射角が等しくなるように角度を変えた反射波W3、W4となる。
これにより、相手側のレーダにより反射波W3、W4が拾いにくくなるため、機体14が容易に探知されることを回避できる。
このように、第1の実施の形態によれば、雄ねじ部材22が配置される取り付け板部20の箇所に、収容部32が設けられたブロック30が埋め込まれ、ブロック30は、取り付け板部20に接触する外周面3008が導電材料で形成されるとともに、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が機体14の進行方向に細長状で進行方向の両端3006A、3006Bが角張った形状で形成されているため、ブロック30によって機体14に到来する電波を散乱させ、レドーム10の取り付け板部20と機体14とを締結する雄ねじ部材22からの電波の反射を低減することが出来る。これにより、雄ねじ部材22によるレドーム10と機体14の締結が可能となるため、締結部分を簡易な構造にすることが出来る。
また、ブロック30を雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が菱形となるように形成したため、機体14に到来する電波を散乱させ雄ねじ部材22による反射を低減することが出来る。
また、ブロック30を導電材料である金属材料またはCFRPで形成したため、機体14に到来する電波を容易に散乱させることが出来る。
また、ブロック30を、導電性材料以外の材料で形成され収容部32を有するブロック本体と、当該ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成した場合、機体14に到来する電波を容易に散乱させることが出来る。
また、ブロック30が取り付け板部20に埋め込まれた状態で、アンテナ16と反対側に位置する取り付け板部20の外面2002とブロック30の外面3002は同一面上に位置し、収容部32に収容された雄ねじ部材22の頭部2202が、進行方向である機体14の前方からレドーム10を見た場合、頭部2202よりも進行方向側に位置するブロック30の部分の輪郭内に位置するよう構成すると、機体14に到来する電波が雄ねじ部材22で反射されることを回避するとともに、当該電波をブロック30により散乱させることが出来る。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、ブロック30を雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が菱形であったのに対して、第2の実施の形態では、オジーブ形状である点が異なっている。
なお、以下の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同様な個所、部材に同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施の形態と異なった個所について重点的に説明する。
レドーム10および機体14については、第1の実施の形態と同様である。
ブロック40は、図4、図5に示すように、第1の実施の形態のブロック30と同様、中央部に雄ねじ部材22の頭部2202を収容する収容部42が設けられている。
そして、雄ねじ部材22により取り付け板部20を機体14に締結する場合、雄ねじ部材22をブロック40の外面4002側から内面4004側に向けて収容部42に挿入し、機体14に形成された雌ねじ1402に螺合させることで、レドーム10が機体14に取り付けられる。
ブロック40は、収容部42を介して配置される雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が、機体14の進行方向(図1矢印D参照)に細長状で、進行方向の両端が角張った形状で形成されている。
本実施の形態のブロック40は、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状がオジーブ形状であるオジーブ柱(上面と下面が同一のオジーブ形状の面を有する柱体)となっている。
すなわち、本実施の形態のブロック40は、雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状が、機体14の進行方向(図1矢印D参照)に沿った長さL3が進行方向に直交する長さL4より大きいオジーブ形状となっているため、進行方向の両端4006A、4006Bの角度θ2が鋭角に形成され、進行方向に細長状で両端4006A、4006Bが角張った形状となっている。
これにより、機体14の前方から到来する電波をブロック40の外周面4008で反射させて、到来してきた方向と異なる方向に効率よく散乱させる。
また、ブロック40の両端4006A、4006Bの角度θ2を小さくするほど、機体14の前方から到来する電波に対するRCSを小さくできる。
ブロック40の素材については、第1の実施の形態と同様である。すなわち、本実施の形態のブロック40は、金属材料で形成されているが、CFRPで形成されていてもよい。また、ブロック40は、導電性材料以外の材料で形成され収容部42を有するブロック本体と、当該ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成してもよく、導電材料はブロック本体の全面に塗装する方が好ましい。
ブロック40が取り付け板部20に埋め込まれた状態で、取り付け板部20の外面2002(レドーム10の本体部18の外面1802)とブロック40の外面4002とは同一面上に位置しているので、空気抵抗を低減させて機体14の燃費をよくすることが出来る。
また、ブロック40が取り付け板部20に埋め込まれた状態で、取り付け板部20の外面2002とブロック40の外面4002とは同一面上に位置し、取り付け板部20の内面2002(レドーム10の本体部18の内面1804)とブロック40の内面4004とは同一面上に位置しているので、レドーム10の取り扱いが簡単になされるように図られている。
そして、収容部42に収容された雄ねじ部材22の頭部2202は、進行方向である機体14の前方からレドーム10を見た場合、頭部2202よりも進行方向側に位置するブロック40の部分の輪郭内に位置している。
次に、レドーム10が取り付けられた機体14に電波が到来した場合について説明する。
図1、図4に示すように、機体14が矢印D方向に進行中に、前方から機体14に向かってきた到来波W1が平面視オジーブ形状のブロック40の外周面4008に到達すると、その反射波W5、W6は、到来波W1が向かってきた方向と異なる方向に向かって(散乱されて)反射される。
すなわち、ブロック40の外周面4008の垂線に対する入射角と反射角が等しくなるように角度を変えた反射波W5、W6となる。
これにより、相手側のレーダにより反射波W5、W6が拾いにくくなるため、機体14が容易に探知されることを回避できる。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、本実施の形態では、ブロック40を雄ねじ部材22の軸心方向から見た形状がオジーブ形状となるように形成したため、機体14に到来する電波を容易に散乱させることが出来る。
次に、複数種類の形状のモデルによってRCSを比較検討した結果について説明する。
本実施の形態では、図6に示すように、以下の(a)~(e)に示すモデルの形状についてRCSを比較検討した。(L:長さ、W:幅、H:高さ)
(a)雄ねじ部材(ボルト)
寸法:φ4mm×10mm(H)
(b)正方形柱
寸法:12.5mm(L)×12.5mm(W)×10mm(H)
(c)菱形柱(第1の実施の形態のブロック)
寸法:17mm(L)×6mm(W)×10mm(H)
(d)正四角錐台
寸法:13.5mm(L)×13.5mm(W)×10mm(H)
(上面は下面×0.8)
(e)オジーブ柱(第2の実施の形態のブロック)
寸法:32mm(L)×6mm(W)×10mm(H)
また、図6に示すモデルのRCSの計算条件は以下のとおりである。
1)周波数 :1~20GHz(0.5GHzステップ、39波)
2)偏波 :垂直偏波
3)入射波 :平面波(図6のX方向から入射)
4)ソルバー:MoM(デフォルト)
図7は、図6に示すモデルのRCSの計算結果(後方散乱断面積計算結果(φ=0°,θ=90°))を示すグラフである。
ここでは、10GHzでのRCSを低減することを目標に寸法をチューニングし、各モデルを図6に示す寸法としている。
図7に示すように、ボルト(a)のRCS(‐32.5dBsm@10GHz:図中に示すSa)より、(b)~(e)いずれのモデルのRCS(図中に示すSb、Sc、Sd、Se)が15dB以上低減できている。
したがって、本実施の形態のように、レドーム10にブロック30を設けた構成にすることで、上述した効果が得られることになる。
10 レドーム
12 航空機
14 機体
1402 雌ねじ
16 アンテナ
18 本体部
1802 外面
1804 内面
1806 頂部
20 取り付け板部
2002 外面
2004 内面
22 雄ねじ部材
2202 頭部
2204 軸部
30、40 ブロック
3002、4002 外面
3004、4004 内面
3006A、3006B、4006A、4006B 両端
3008、4008 外周面
32、42 収容部

Claims (5)

  1. レドームの取り付け板部を機体に、頭部を有する雄ねじ部材を介して締結するレドームの締結構造であって、
    前記雄ねじ部材が配置される前記取り付け板部の箇所に、前記取り付け板部の厚さ方向に貫通してブロックが埋め込まれ、
    前記ブロックに、前記頭部を収容する収容部が設けられ、
    少なくとも前記取り付け板部に接触する前記ブロックの外周面は導電材料で形成され、
    前記ブロックを、前記収容部を介して配置される前記雄ねじ部材の軸心方向から見た形状は、前記機体の進行方向に細長状で前記進行方向の両端が角張った形状で形成されている、
    ことを特徴とするレドームの締結構造。
  2. 前記ブロックを前記雄ねじ部材の軸心方向から見た形状は、菱形またはオジーブ形状である、
    ことを特徴とする請求項1記載のレドームの締結構造。
  3. 前記ブロックは、前記導電材料である金属材料またはCFRPで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレドームの締結構造。
  4. 前記ブロックは、前記導電性材料以外の材料で形成され前記収容部を有するブロック本体と、前記ブロック本体の外周面に吹き付けられた導電性塗料とで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレドームの締結構造。
  5. 前記レドームは、アンテナを覆うように前記機体の進行方向を中心軸として前記進行方向に凸のドーム状に設けられ、
    前記取り付け板部は、前記レドームの前記機体側の端部を構成しており、
    前記ブロックが前記取り付け板部に埋め込まれた状態で、前記アンテナと反対側に位置する前記取り付け板部の外面と前記ブロックの外面は同一面上に位置し、
    前記収容部に収容された前記頭部は、前記進行方向である前記機体の前方から前記レドームを見た場合、前記頭部よりも前記進行方向側に位置する前記ブロックの部分の輪郭内に位置している、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載のレドームの締結構造。
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