JP2023114432A - 雑草防除ノズル - Google Patents

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貴久 中村
Takahisa Nakamura
知良 潮木
Tomoyoshi Ushiogi
政輝 池畑
Masateru Ikehata
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Abstract

【課題】雑草が高密度に繁茂している場合であっても、上層から下層にある雑草全体に、蒸気、または、除草剤を行き渡らせることができる、処理効果の高い雑草防除ノズルを提供する。【解決手段】底部に開口を有すると共に地面との間に閉じた空間を作るカバー部と、前記カバー部の内部に取付けられる流路変更部材と、を備え、前記カバー部には、流体を前記閉じた空間内に流入させる吹出口が形成され、前記流路変更部材には、前記流体が流通自在となる複数の噴射孔が形成され、前記噴射孔は、前記流路変更部材の円周方向に沿って形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、雑草防除ノズルに関する。
従来、雑草を防除する方法の一つとして、高温蒸気を用いて雑草を枯死させる方法が知られている。このような雑草防除方法は、刈払い機を用いて雑草を刈り取るような方法と比較して、刃物を使用しないため、周囲の物に損傷を与える恐れが少なく安全性が高い。また、除草剤や火炎等を用いた方法と比較しても、環境を汚染せず公衆安全性が高いといった特徴を有する。
特許文献1には、自走可能な運搬手段にボイラー等を搭載し、ボイラーで発生させた高温の蒸気を耐熱ホースによってノズルに導き、作業者の手元にある開閉バルブを操作して、ノズルから蒸気を噴霧させる除草方法及び除草装置が記載されている。
また、特許文献2には、蒸気を透過しない耐熱性のあるシートと、蒸気を供給するための蒸気ホースを用いた蒸気除草方法及び蒸気除草装置が記載されている。
特開2002-142648号公報 特許第6389806号公報
特許文献1に示す従来の蒸気による除草方法は、蒸気を雑草の上部から下方向に向けて蒸気を噴射する。このような除草方法は、雑草が高密度に繁茂しているような場合には、上層の雑草のみに蒸気が当たり、下層の雑草まで蒸気の熱が伝わらず、処理効率が低下するという問題があった。
また、特許文献2に示す従来の蒸気による除草方法は、地面より上に繁茂している雑草以外にも、地表にある雑草の種子や、地下にある雑草の根にも蒸気の熱を伝え、一度に大面積の雑草を枯死させることができる発明であるが、事前のシート敷設作業や施工時も比較的長時間シートを残置して蒸気を供給する必要があることから、機動性に劣るという問題があった。
そこで、本発明は上記の事項に鑑みてなされたものであり、雑草が高密度に繁茂している場合であっても、雑草の刈払いを行うことなく、上層から下層にある雑草全体に、蒸気、または、除草剤を行き渡らせることができる処理効果の高い手持ちの雑草防除ノズルを提供することを課題とする。
この発明は、上記課題を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
本発明に係る雑草防除ノズルは、底部に開口を有すると共に地面との間に閉じた空間を作るカバー部と、前記カバー部の内部に取付けられる流路変更部材と、を備え、前記カバー部には、流体を前記閉じた空間内に流入させる吹出口が形成され、前記流路変更部材に
は、前記流体が流通自在となる複数の噴射孔が形成され、前記噴射孔は、前記流路変更部材の円周方向に沿って形成されることを特徴とする。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流路変更部材は、鉛直方向に延びる円筒形状であると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流路変更部材は、前記吹出口に連絡すると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流路変更部材は、鉛直方向に延びる円錐台形状であると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流路変更部材は、前記吹出口から離れた位置に取り付けられると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記噴射孔は、鉛直方向に多段に形成されると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流路変更部材は、底部が閉じられていると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記噴射孔は、開閉自在であると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流体は、高温蒸気または除草剤であると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記カバー部の内部には、流体拡散経路が形成されると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流体拡散経路は、一続きに連絡する溝部を備えると好適である。
本発明に係る雑草防除ノズルにおいて、前記流体拡散経路は、格子状に配置されると好適である。
上記発明の概要は、本発明に必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
本発明によれば、雑草が高密度に繁茂している場合であっても、上下層の雑草に蒸気又は除草剤を偏りなく行き渡らせることができる。また、本発明によれば、高温蒸気の拡散を防いで効果的な雑草防除処理を行うことができる。また、本発明によれば、周囲に除草剤を飛散させるおそれのない公衆安全性の高い雑草防除処理を行うことができる。
本発明の実施形態に係る雑草防除装置を示す参考図 本発明の第1の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図1のX-X断面における参考図 本発明の第1の実施形態に係る流路変更部材であって、図3(a)は、流路変更部材の一例を示す斜視図、図3(b)は、流路変更部材の変形例を示す斜視図 本発明の第1の実施形態に係る流路変更部材の変形例を備えた雑草防除ノズルであって、図1のX-X断面における参考図 本発明の第2の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図1のX-X断面における参考図 本発明の第2の実施形態に係る流路変更部材を示す斜視図 従来のカバー部を備える雑草防除ノズルを用いて雑草防除を行う様子を示す参考図 本発明の第3の実施形態に係る雑草防除ノズル示す斜視図 本発明の第3の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図8のY-Y断面における参考図
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中
で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る雑草防除装置を示す参考図、図2は、本発明の第1の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図1のX-X断面における参考図、図3は、本発明の第1の実施形態に係る流路変更部材であって、図3(a)は、流路変更部材の一例を示す斜視図、図3(b)は、流路変更部材の変形例を示す斜視図である。
第1の実施形態に係る雑草防除ノズル1は、図1に示すように、耐熱ホース3、及び、蒸気供給源4aまたは除草剤供給ポンプ4bと共に、雑草防除装置を構成する。
蒸気供給源4aは、水タンク及びボイラー等の加熱装置を備え、水タンク内の水をボイラーで加熱することにより高温高圧の蒸気を発生させる。蒸気供給源4aは、移動自在となる運搬手段を備えると、広範囲に渡って雑草防除作業をすることができ好適である。また、蒸気供給源4aは、蒸気の圧力を安全な範囲に調整するための安全弁等を備えると好適である。
除草剤供給ポンプ4bは、雑草の茎葉に作用させる除草剤や、雑草の繁茂する土壌に作用する除草剤等を、液体又は霧状の状態で耐熱ホース3に送り出す。除草剤供給ポンプ4bは、移動自在となる運搬手段を備えると、広範囲に渡って雑草防除作業をすることができ好適である。
本実施形態において、蒸気供給源4aは、蒸気による雑草の防除を行う場合に使用され、除草剤供給ポンプ4bは、除草剤による雑草の防除を行う場合に使用されるものであって、必要とされる雑草の防除の方法に合わせて任意に選択される。
耐熱ホース3は、蒸気供給源4aで発生させた蒸気、または、除草剤供給ポンプ4bから送られた除草剤を雑草防除ノズル1に供給する。
雑草防除ノズル1は、図1に示すように、パイプ部10、及び、カバー部20を備え、カバー部20の内部には、流路変更部材30を備える。
パイプ部10は、耐熱ホース3から供給された高温高圧の蒸気、または、液体若しくは霧状の除草剤をカバー部20に導く。パイプ部10は、長尺な管状に形成され、一方の端部がカバー部20と連絡し、他方の端部は、作業者の手元に位置し、作業者の持ち手となるハンドル部を備える。なお、作業者がハンドル部を持って雑草防除ノズル1を操作しやすいように、パイプ部10は、カバー部20に対して傾斜して取り付けられると好適である。また、作業者の手元で、蒸気または除草剤のカバー部20への供給を制御できるように、ハンドル部の近傍には、蒸気または除草剤の流れを制御する開閉バルブ等が設けられると好適である。
カバー部20は、図2に示すように、作業者によってパイプ部10を介して底部が地面に押し付けられ、内部に雑草を収容した状態で、地面との間に閉塞した空間を形成する。カバー部20の内部には、パイプ部10によって導かれた高温高圧の蒸気、または、液体若しくは霧状の除草剤が流入する。カバー部20は、カバー部20内部に流入した高温高圧の蒸気が、外部に拡散するのを防ぐことができる。このため、カバー部20の内部は、高温の蒸気が充満した状態を維持することができ、カバー部20の内部に収容した雑草を、効果的に防除することができる。また、カバー部20は、カバー部20内部に流入した除草剤が、周囲へ飛散するのを防ぐことができる。カバー部20は、高温蒸気に晒され、かつ、地面に押し付けても変形しない耐熱性と強度を備えた材料により形成される。また、カバー部20は、持ち運びが容易であるように軽量な材料により形成されると好適である。本実施形態において、カバー部20は、一例として、ステンレス等の薄板、ポリカーボネート、FRP、発泡スチロール又は木材等を用いて形成される。カバー部20は、図2に示すように、底部が開口した扁平な箱状に形成される。また、カバー部20の上面には、パイプ部10の内管と連絡する吹出口21が形成され、吹出口21と重なるように流路変更部材30が取り付けられる。
流路変更部材30は、図2に示すように、カバー部20への取付状態において、鉛直方向に延びる円筒形状をなす。流路変更部材30は、後述する複数の噴射孔34によって流路変更部材30の内部と外部とが繋がり、蒸気や除草剤等の流体を流通自在とする空間を有する。流路変更部材30は、高温蒸気に晒されても変形しない耐熱性を備えた材料により形成され、一例として、ステンレス製の薄肉管等を用いて形成される。流路変更部材30は、図3(a)に示すように、カバー部20への取付け部となり、開口した端部である導入孔31、円筒形の側面をなす側面32、取付状態において下部に位置し、閉じた端部である筒底部33を備える。流路変更部材30は、導入孔31がカバー部20の吹出口21と重なるように取り付けられ、パイプ部10の内管と、流路変更部材30の内管が連絡される。
また、流路変更部材30は、側面32を二重管等に構成することによって、流路変更部材30の全長が伸縮可能となるようにしても構わない。このような場合、側面32を構成する二重管は、例えば、自重によって伸縮する構造であっても、ばね等の力によって伸縮する構造であっても構わない。
側面32には、貫通孔である噴射孔34が複数形成される。
噴射孔34は、側面32の周方向に沿って複数形成される。また、噴射孔34は、側面32の長手方向に沿って少なくとも一段以上形成される。側面32の周方向に形成される噴射孔34の数、及び、側面32の長手方向に形成される噴射孔34の段数については、雑草の背丈や、雑草の密集度等の雑草の防除作業を行う環境に応じて、任意に設定される。また、側面32の長手方向に沿って複数段に形成される噴射孔34は、図3(a)に示すように、長手方向に等間隔に連続して配置してもよく、千鳥状や段毎に一定角度で孔位置をずらすように配置しても構わない。なお、噴射孔34は、側面32に備えられた図示しない蓋部、または図示しないスライド式のシャッター等によって、開閉自在となるように形成されても構わない。このような構造を有することにより、雑草の背丈や、雑草の密集度等の環境に応じて、開口する噴射孔34の数や高さを速やかに設定することができる。
次に、第1の実施形態に係る雑草防除ノズル1を用いた際の、雑草防除作業について説明を行う。第1の実施形態に係る雑草防除ノズル1は、蒸気、及び、雑草の茎葉に作用する除草剤を用いた雑草防除作業において好適に用いることができる。なお、以下の説明は、蒸気を用いて雑草防除を行う場合を例として説明を行う。
本実施形態に係る流路変更部材30は、図3(a)に示すように、側面32の長手方向に沿って多段に噴射孔34が形成される。噴射孔34は、防除作業を行う雑草の背丈に対応する高さに形成される。
このような流路変更部材30を備える雑草防除ノズル1を用いて、繁茂した雑草の防除作業を行う際には、まず、図2に示すように、カバー部20の底部を地面に押し付け、カバー部20の内部に雑草を収容する。このとき、鉛直方向に延びるように取り付けられている流路変更部材30は、高密度に繁茂した雑草の中に差し込まれる。
次に、蒸気の流れを制御する開閉バルブ等を操作し、カバー部20内へ蒸気の供給を行う。蒸気供給源4で発生させた高温高圧の蒸気は、耐熱ホース3及びパイプ部10に導かれ、吹出口21から流路変更部材30の内部に入る。流路変更部材30の内部に入った高温高圧の蒸気は、側面32の長手方向に沿って多段に設けられた噴射孔34から側方に噴出する。
本実施形態に係る流路変更部材30は、多段に形成された噴射孔34の高さが、雑草の背丈に対応しているため、雑草が高密度に繁茂している場合であっても、噴射孔34から噴出する高温蒸気を、上下層の雑草の隙間に偏りなく行き渡らせることができ、蒸気による雑草の防除を効果的に行うことができる。
また、雑草の茎葉に作用する除草剤を用いた雑草の防除の場合においても、液体または霧状の除草剤を上下層の雑草の茎葉に偏りなく当てることができ、除草剤を無駄なく効果的に使用することができる。
次に、開口する噴射孔34の数が異なる流路変更部材30の変形例(流路変更部材30a)を有する雑草防除ノズル1を用いた際の、雑草防除作業について説明を行う。流路変更部材30aを有する雑草防除ノズル1は、雑草の繁茂した土壌に作用する除草剤を用いた雑草防除作業において好適に用いることができる。なお、以下の説明は、除草剤を用いて雑草防除を行う場合を例として説明を行う。
流路変更部材30aは、図3(b)に示すように、取付状態において側面32の下部となる位置にのみ噴射孔34が形成される。なお、流路変更部材30aの噴射孔34は、必要な位置にのみ側面32に形成したものであってもよく、上述した噴射孔34の開閉機構によって、必要な箇所のみ開口させたものであっても構わない。
流路変更部材30aを備える雑草防除ノズル1を用いて、繁茂した雑草の防除作業を行う際には、図4に示すように、カバー部20の底面を地面に押し付け、カバー部20の内部に雑草を収容する。このとき、流路変更部材30aは、高密度に繁茂した雑草の中に差し込まれ、噴射孔34は、土壌の近くに位置する。
次に、除草剤の流れを制御する開閉バルブ等を操作し、カバー部20内へ除草剤の供給を行う。除草剤供給ポンプ4bから送られた除草剤は、耐熱ホース3及びパイプ部10に導かれ、吹出口21から流路変更部材30aの内部に入り、側面32の下部に形成された噴射孔34から側方に噴出する。
流路変更部材30aは、側面32の下部のみに噴射孔34を備え、噴射孔34は、使用時において土壌の近くに位置するため、雑草が高密度に繁茂している場合であっても、土壌に作用させる除草剤を直接土壌付近に散布して効果的に雑草の防除をすることができる。
[第2の実施形態]
以上説明した第1の実施形態に係る雑草防除ノズル1は、流路変更部材30がカバー部20の吹出口21と重なるように取り付けられ、パイプ部10の内管と流路変更部材30の内管とが連絡する場合について説明を行った。次に説明する第2の実施形態に係る雑草防除ノズル2は、第1の実施形態と異なる構成を有する雑草防除ノズルについて説明を行う。なお、上述した第1の実施形態と同一または類似する構成については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図1のX-X断面に
おける参考図、図6は、本発明の第2の実施形態に係る流路変更部材を示す斜視図である。
第2の実施形態に係る雑草防除ノズル2は、図5に示すように、第1の実施形態に係る雑草防除ノズル1に対して、流路変更部材30とは形状の異なる流路変更部材40を備える。
流路変更部材40は、図5に示すように、カバー部20の上面であって、吹出口21から離れた位置に少なくとも1つ取り付けられる。流路変更部材40は、後述する複数の噴射孔44によって流路変更部材40の内部と外部とが繋がり、蒸気や除草剤等の流体を流通自在とする空間を有する。流路変更部材40は、高温蒸気に晒されても変形しない耐熱性を備えた材料により形成され、一例として、ステンレス製の薄板等を用いて形成される。流路変更部材40は、カバー部20への取付状態において、鉛直方向に延び、上側の断面の径が大きく、下側の断面の径が小さい円錐台形状に形成される。流路変更部材40は、図6に示すように、円錐台形の側面をなす側面42、及び、取付状態において下部に位置し、閉じた端部である筒底部43を備える。
側面42には、貫通孔である噴射孔44が複数形成される。
噴射孔44は、側面42の周方向に沿って複数形成される。また、噴射孔44は、側面42の長手方向に沿って多段に形成される。側面42の周方向に形成される噴射孔44の数、及び、側面42の長手方向に形成される噴射孔44の段数については、防除作業を行う雑草の背丈や、雑草の密集度等に応じて、任意に設定される。また、噴射孔44は、図6に示すように、長手方向に等間隔に連続して配置してもよく、千鳥状に配置しても構わない。なお、噴射孔44は、側面42に備えられる図示しない蓋部、または図示しないスライド式のシャッター等によって、開閉自在となるように形成されても構わない。このような場合には、雑草の背丈や、雑草の密集度等の環境に応じて、速やかに開口する噴射孔44の数や高さを設定することができる。また、流路変更部材40の取付状態において上部に位置する噴射孔44は、防除を行う雑草の背丈よりも高い位置に形成されると好適である。
次に、第2の実施形態に係る雑草防除ノズル2を用いた際の、雑草防除作業について説明を行う。第2の実施形態に係る雑草防除ノズル2は、蒸気を用いた雑草防除作業において好適に用いることができる。なお、以下の説明は、蒸気を用いて雑草防除を行う場合を例として説明を行う。
まず、図5に示すように、カバー部20の底面を地面に押し付け、カバー部20の内部に雑草を収容する。このとき、流路変更部材40は、カバー部20の上面から鉛直方向に延びるように取り付けられているため、図5に示すように、高密度に繁茂した雑草の中に差し込まれた状態となる。流路変更部材40が差し込まれた雑草は、流路変更部材40によって押し退けられ、密集した雑草の中に流路変更部材40によって区画された空間が形成される。
次に、蒸気の流れを制御する開閉バルブ等を操作し、カバー部20内へ蒸気の供給を行う。蒸気供給源4aで発生させた高温高圧の蒸気は、耐熱ホース3及びパイプ部10に導かれ、吹出口21からカバー部20の内部に供給される。このとき、カバー部20の内部に供給された蒸気は、高密度に繁茂した雑草の上層部にぶつかり、雑草とカバー部20の上面との間の空間に充満する。雑草の上部に充満した蒸気は、雑草の背丈より高い位置に形成された噴射孔44から流路変更部材40の内部に入る。その後、流路変更部材40の内部に入った蒸気は、側面42の長手方向に沿って複数設けられた噴射孔44から側方に噴出する。
このように、流路変更部材40を備える雑草防除ノズル2を用いることで、雑草が高密度に繁茂している場合であっても、密集した雑草の内部に蒸気が流通自在となる空間を確保することができ、高温蒸気を上下層の雑草の隙間に偏りなく行き渡らせ、蒸気による雑草の防除を効果的に行うことができる。
[第3の実施形態]
以上説明した第1及び第2の実施形態に係る雑草防除ノズル1、2は、密集して雑草が繁茂する場所であっても、高温蒸気を下層の雑草まで行き渡らせ、雑草の防除を効果的に行うことができる流路変更部材30、40を備える場合について説明を行った。次に説明する第3の実施形態に係る雑草防除ノズル5は、第1及び第2の実施形態と異なる形状のカバー部を有する雑草防除ノズルについて説明を行う。なお、上述した第1及び第2の実施形態と同一または類似する構成については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る雑草防除ノズルを示す斜視図、図9は、本発明の第3の実施形態に係る雑草防除ノズルであって、図8のY-Y断面における参考図である。
密集するように雑草が繁茂し、雑草の背丈がカバー部上面の高さを超えるような場合において、従来のカバー部を備える雑草防除ノズルを用いて雑草防除を行う様子を図7に示す。このような場合、カバー部の上面によって雑草が押付けられ、カバー部内の上部が雑草によって閉塞されると、蒸気溜りが発生し、カバー部全体に蒸気が行き渡らず除草処理の効率が低下するおそれがある。
第3の実施形態に係る雑草防除ノズル5は、図8に示すように、第1及び第2の実施形態に係る雑草防除ノズル1、2に対して、カバー部20とは異なる形状のカバー部50を備え、カバー部50内の上部が雑草によって閉塞された場合であっても、カバー部50の内部全体に蒸気を行き渡らせ、処理効率の低下を防止することを目的とする。
カバー部50は、図9に示すように、作業者によってパイプ部10を介して底部が地面に押し付けられ、内部に雑草を収容した状態で、地面との間に閉塞した空間を形成する。カバー部50の上面には、パイプ部10の内管と連絡する吹出口21が形成され、吹出口21と重なるように流路変更部材30が取り付けられる。また、カバー部50は、内側の上面及び側面に流体拡散経路51を備える。
流体拡散経路51は、カバー部50の内側の上面及び側面に蒸気の流路となる複数の溝部を備える。流体拡散経路51は、一例として、図8に示すように格子状に配置され、それぞれの溝部は、他の溝部と連絡するように交わり、カバー部50内で一続きの溝部となるように形成される。なお、流体拡散経路51は、格子状に配置されるような形成に限らず、例えば、吹出口21を中心とした螺旋状に形成されても構わない。
カバー部50の外側には、流体拡散経路51に対応する位置に凸状部が形成される。なお、カバー部50に使用される材料によって、厚みが一定以上確保される場合には、カバー部50の内側に溝部のみが形成され、カバー部50の外側は平らに形成されても構わない。
カバー部50は、高温蒸気に晒され、かつ、地面に押し付けても変形しない耐熱性と強度を備えた材料により形成される。また、カバー部50は、持ち運びが容易であるように軽量な材料により形成されると好適である。本実施形態において、カバー部50は、一例として、ポリカーボネート、ステンレス等の薄板、FRP、発泡スチロール又は木材等を用いて形成される。
カバー部50の上面には、図9に示すように、吹出口21と重なるように流路変更部材30が取り付けられるが、カバー部50への流路変更部材の取り付けは、第1の実施形態に係る流路変更部材30に限らず、第2の実施形態に係る流路変更部材40を取り付けても構わない。また、流路変更部材30と流路変更部材40を組み合わせて取り付けても構わない。
カバー部50の上面には、図9に示すように、吹出口21が一か所に配置される場合について説明を行ったが、吹出口21の配置はこれに限らず、図8に示すように、カバー部50の上面に複数個所配置されても構わない。このような場合、パイプ部10にはパイプ部10の内管を分岐する分岐管10aを取り付け、それぞれの吹出口21からカバー部50内に蒸気を流入させても構わない。
また、パイプ部10または分岐管10aとカバー部50の連結部は、図8に示すように、スプリングを介して連結されても構わない。このような場合、パイプ部10または分岐管10aとカバー部50は直接連結されていないため、パイプ部10に対してカバー部50の角度を変化させることができ、地面が傾斜しているような場合であっても容易にカバー部50の底部を地面に押付けることが可能となる。なお、スプリングは、シャフト等の周知手段を用いて、パイプ部10または分岐管10aとカバー部50の間へ取り付けられる。スプリングの取り付けの際には、カバー部50がパイプ部10または分岐管10aに対してスライド自在に取り付けられ、かつ、カバー部50がパイプ部10または分岐管10aから一定距離以上離間しないように取り付けられると好適である。
このような、カバー部50によれば、カバー部50の上面によって雑草が押付けられ、カバー部50内の上部が雑草によって閉塞された場合であっても、流体拡散経路51によって蒸気の流路が確保され、蒸気をカバー部50の内部全体に行き渡らすことが可能となり、処理効率を落とすことなく雑草防除処理を行うことができる。
なお、本実施形態においては、カバー部20、50は底部が開口した扁平な箱状に形成されるとして説明を行ったが、カバー部20、50の形状はこれに限らず、地面と設置する底部が一つの平面内に形成されていればよく、例えば、底部が開口した半球のドーム形状等であっても構わない。また、流路変更部材30、40は、カバー部20の上面に対して着脱自在であって、適宜付け替え又は組み合わせて使用しても構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1、2、5 雑草防除ノズル
3 耐熱ホース
4a 蒸気供給源
4b 除草剤供給ポンプ
10 パイプ部
10a 分岐管
20、50 カバー部
21 吹出口
30、40 流路変更部材
31 導入孔
32、42 側面
33、43 筒底部
34、44 噴射孔
51 流体拡散経路

Claims (12)

  1. 底部に開口を有すると共に地面との間に閉じた空間を作るカバー部と、
    前記カバー部の内部に取付けられる流路変更部材と、を備え、
    前記カバー部には、流体を前記閉じた空間内に流入させる吹出口が形成され、
    前記流路変更部材には、前記流体が流通自在となる複数の噴射孔が形成され、
    前記噴射孔は、前記流路変更部材の円周方向に沿って形成されることを特徴とすることを特徴とする雑草防除ノズル。
  2. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流路変更部材は、鉛直方向に延びる円筒形状であることを特徴とする雑草防除ノズル。
  3. 請求項2に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流路変更部材は、前記吹出口に連絡することを特徴とする雑草防除ノズル。
  4. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流路変更部材は、鉛直方向に延びる円錐台形状であることを特徴とする雑草防除ノズル。
  5. 請求項4に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流路変更部材は、前記吹出口から離れた位置に取り付けられることを特徴とする雑草防除ノズル。
  6. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記噴射孔は、鉛直方向に多段に形成されることを特徴とする雑草防除ノズル。
  7. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流路変更部材は、底部が閉じられていることを特徴とする雑草防除ノズル。
  8. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記噴射孔は、開閉自在であることを特徴とする雑草防除ノズル。
  9. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流体は、蒸気または除草剤であることを特徴とする雑草防除ノズル。
  10. 請求項1に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記カバー部の内部には、流体拡散経路が形成されることを特徴とする雑草防除ノズル。
  11. 請求項10に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流体拡散経路は、一続きに連絡する溝部を備えることを特徴とする雑草防除ノズル。
  12. 請求項11に記載する雑草防除ノズルにおいて、
    前記流体拡散経路は、格子状に配置されることを特徴とする雑草防除ノズル。
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