JP2023114210A - 積層体及び化粧用パフ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、使用する際の異物感等が低減され、使用感に優れた積層体を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、2層以上の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、2層以上の繊維層のうち少なくとも1層はエアレイド不織布層であり、熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×107Pa以下である、積層体に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、積層体及び化粧用パフに関する。具体的に、本発明は、2層以上の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体及び化粧用パフに関する。
従来、不織布シートにより構成された化粧用パフが用いられており、このような化粧用パフとしては、2層以上の不織布シートを積層したものが知られている。化粧用パフにおいては、その風合いや肌触り、化粧水等を含んだ場合には、パッティングによって化粧水を適正量放出することができること、毛羽立ちが少ないなど、様々な性能が要求される。このため、化粧用パフを構成する不織布の材質や積層構造を工夫するなどして種々の化粧用パフの開発が進められている。
例えば、特許文献1には、不織布からなる内部層と、該内部層を包む外層部からなる積層不織布であって、該内部層が熱融着性繊維を含むセルロース短繊維不織布からなり、該外層部が再生セルロース繊維不織布からなり、部分熱融着で内外層が一体化されていることを特徴とする化粧パフが開示されている。この化粧パフは、パルプ繊維からなるエアレイド不織布シートを含む構成を有している。また、特許文献2には、内層を表面材で被覆してなる化粧綿において、表面材が、湿式不織布に高圧水を噴射して得られたものであることを特徴とする化粧綿が開示されている。
特開2007-195614号公報 実開昭60-151424号公報
しかしながら、従来の複数の不織布シートを積層してなる化粧用パフにおいては、不織布シートを積層する際に熱融着性繊維を用いたり、端縁部を接合することが行われており、使用する際には、熱融着性繊維に由来する異物感や端縁部の剛性により、使用感が損なわれる場合があった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、使用する際の異物感等が低減され、使用感に優れた積層体(化粧用パフ)を提供することを目的として検討を進めた。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 2層以上の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
2層以上の繊維層のうち少なくとも1層はエアレイド不織布層であり、
熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×10Pa以下である、積層体。
[2] 第1の繊維層及び第2の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
第1の繊維層及び第2の繊維層が、エアレイド不織布層である[1]に記載の積層体。
[3] 第1の繊維層、中間層及び第2の繊維層がこの順で熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
中間層がエアレイド不織布層である[1]に記載の積層体。
[4] 積層体の全体の密度が0.025~0.150g/cmである、[1]~[3]のいずれかに記載の積層体。
[5] エアレイド不織布層と、エアレイド不織布層が熱融着性粒子を介して接着している繊維層との間の層間剥離強度が50gf/50mm以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
[6] 積層体の厚みが1.0mmよりも大きい、[1]~[5]のいずれかに記載の積層体。
[7] 熱融着性粒子は、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の積層体。
[8] 繊維層のうち少なくとも1層は、パルプ繊維を含む、[1]~[7]のいずれかに記載の積層体。
[9] 化粧用パフ用である、[1]~[8]のいずれかに記載の積層体。
[10] [1]~[9]のいずれかに記載の積層体からなる化粧用パフ。
本発明によれば、使用する際の異物感等が低減され、使用感に優れた積層体及び化粧用パフを提供することができる。
図1は、積層体の製造に用いるウェブ形成装置の構成を示す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(積層体)
本発明は、2層以上の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体に関する。ここで、2層以上の繊維層のうち少なくとも1層はエアレイド不織布層であり、熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×10Pa以下である。本発明の積層体は上記構成を有するため、使用する際の異物感等が低減され、使用感に優れた積層体を提供することができる。なお、本明細書において、使用感は、熱融着性粒子に由来する粒状感の有無により判定する。
なお、本実施形態の積層体において、熱融着性粒子は、最表層に設けられる繊維層の接着に用いられることが好ましい。積層体において、所定の損失弾性率E’’を有する熱融着性粒子を、最表層に設けられる繊維層の接着に用いることで異物感等が低減され、使用感に優れた積層体を得ることができる。
熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×10Pa以下であればよく、1.0×10Pa以下であることが好ましく、9.0×10Pa以下であることがより好ましく、8.0×10Pa以下であることがさらに好ましく、5.0×10Pa以下であることが特に好ましい。なお、熱融着性粒子の損失弾性率E’’の下限値は特に限定されるものではないが、1.0×10Pa以上であることが好ましい。
熱融着性粒子の損失弾性率E’’は以下の方法で測定される。まず。熱融着性粒子をシート状にしたものを10×30mmの矩形に切り出し、測定用サンプルを得る。測定用サンプルを動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DMS6100)に装着して、引張モード、正弦波振動、測定周波数0.5~10Hz、2℃/minの昇温速度で十分に低い温度から熱融着粒子の融点を超える温度まで昇温する。上記条件で測定される0.5Hzにおける損失弾性率E’’の測定結果から熱融着粒子の融点-40°Cにおける損失弾性率E’’を算出する。
積層体の全体の厚みは、1.0mmよりも大きいことが好ましく、1.2mm以上であることがより好ましく、1.4mm以上であることがさらに好ましく、1.6mm以上であることが一層好ましく、1.7mm以上であることが特に好ましい。積層体の全体の厚みの上限値は特に限定されるものではないが、例えば、2cm以下であることが好ましい。積層体の厚みは、測定子径Φ30mmの厚さ計(DG-127LL-SIS-6C、尾崎製作所製)を用い、7~10g/cmの測定荷重をかけて任意の10箇所を測定し、それらの平均値を算出する。
積層体の全体の密度は、0.025g/cm以上であることが好ましく、0.030g/cm以上であることがより好ましく、0.035g/cm以上であることがさらに好ましく、0.040g/cm以上であることが特に好ましい。また、積層体の全体の密度は、0.150g/cm以下であることが好ましく、0.120g/cm以下であることがより好ましく、0.100g/cm以下であることがさらに好ましい。本実施形態においては、積層体の厚みと密度を上記範囲内とすることにより、優れた風合いを有する積層体を得ることができる。このような積層体は、柔らかな風合いを有しており、肌触りに優れている。積層体の密度は、得られた厚さ(mm)の値を坪量(g/m)の値で除することにより算出される。
積層体の全体の坪量は、50g/m以上であることが好ましく、75g/m以上であることがより好ましく、100g/m以上であることがさらに好ましい。また、積層体の全体の坪量は、500g/m以下であることが好ましく、400g/m以下であることが好ましく、300g/m以下であることがさらに好ましい。
本実施形態において、熱融着性粒子を介して接着している繊維層間の層間剥離強度は50gf/50mm以上であることが好ましく、75gf/50mm以上であることがより好ましく、100gf/50mm以上であることがさらに好ましい。なお、上記層間剥離強度の上限値は特に限定されるものではないが、3000gf/50mm以下であってもよい。また、エアレイド不織布層と、エアレイド不織布層が熱融着性粒子を介して接着している繊維層との間の層間剥離強度が上記範囲内であることがより好ましい。なお、熱融着性粒子を介して接着している繊維層の層間でない部分からはがれる場合は、繊維層同士の接着が強いためであり、層間剥離強度が測定できないが、その場合、接着性に問題はない。熱融着性粒子を介して接着している繊維層間の層間剥離強度は、50×200mmの大きさの評価用サンプルについて、テンシロン試験機を用いて測定される値である。熱融着性粒子を介して接着している繊維層間の層間剥離強度を上記範囲内とすることにより、層間の接着性に優れた積層体を得ることができる。このため、例えば積層体を化粧用パフとして用いる場合には、使用時に積層体を構成する層が剥離したり、層ズレ等の発生が抑制される。
<第1の態様>
第1の態様の積層体においては、積層体の最表層に配される繊維層の少なくとも一方がエアレイド不織布層であることが好ましい。そして、熱融着性粒子は、最表層に設けられるエアレイド不織布層の接着に用いられる。なお、エアレイド不織布層はパルプ繊維から構成される層であることが好ましい。
第1の態様の積層体は、2層の繊維層からなる積層体であってもよい。この場合、第1の繊維層及び第2の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であることが好ましく、第1の繊維層及び第2の繊維層が、エアレイド不織布層であることが好ましい。
第1の繊維層及び第2の繊維層の坪量は、それぞれ、20g/m以上であることが好ましく、25g/m以上であることがより好ましく、30g/m以上であることがさらに好ましく、35g/m以上であることが特に好ましい。また、第1の繊維層及び第2の繊維層の坪量は、それぞれ、200g/m以下であることが好ましい。
第1の繊維層及び第2の繊維層は、それぞれ、多層構造であってもよい。第1の繊維層及び第2の繊維層が多層構造である場合、2層のエアレイド不織布からなる繊維層であってもよく、エアレイド不織布の上に、他種の不織布やシート等が積層されてなる繊維層であってもよい。例えば、エアレイド不織布の上に、再生セルロース繊維からなる層や、樹脂繊維を含む層、パルプ繊維を含む層、機能性を持たせるために粉体を配合した層などが積層されていてもよい。第1の繊維層及び第2の繊維層が多層構造の場合、全ての層の合計坪量が上記範囲内であることが好ましい。
<第2の態様>
第2の態様の積層体においては、第1の繊維層、中間層及び第2の繊維層がこの順で熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であることが好ましく、中間層がエアレイド不織布層であることが好ましい。第2の態様の積層体においては、第1の繊維層と中間層が熱融着性粒子を介して接着されており、第2の繊維層と中間層が熱融着性粒子を介して接着されている。
第2の態様では、第1の繊維層及び第2の繊維層は特に限定されるものではなく、エアレイド不織布層であってもよく、スパンレース不織布層であってもよい。また、第1の繊維層及び第2の繊維層は、スパンボンド不織布層やメルトブロー不織布層、湿式不織布層であってもよい。積層体が肌に接触させる用途に用いられる場合は、肌触りの良い不織布を選定することが好ましい。なお、本明細書において、エアレイド不織布層とは、エアレイド法により形成された不織布からなる層であり、スパンレース不織布層とは、スパンレース法(水流交絡法)により形成された不織布からなる層である。第2の態様では、第1の繊維層及び第2の繊維層は、スパンレース法で形成されたレーヨン繊維を含む不織布層であってもよい。なお、エアレイド不織布層には、エアレイド法により形成された不織布に水流交絡法を適用した形成された不織布からなる層も含まれる。
第1の繊維層及び第2の繊維層の坪量は、それぞれ、10g/m以上であることが好ましく、15g/m以上であることがより好ましく、20g/m以上であることがさらに好ましく、25g/m以上であることが特に好ましい。また、第1の繊維層及び第2の繊維層の坪量は、それぞれ、200g/m以下であることが好ましい。
中間層の坪量は、30g/m以上であることが好ましく、40g/m以上であることがより好ましく、50g/m以上であることがさらに好ましく、75g/m以上であることが一層好ましく、100g/m以上であることが特に好ましい。また、中間層の坪量は、それぞれ、1000g/m以下であることが好ましい。
第1の繊維層及び第2の繊維層は、それぞれ多層構造であってもよく、この場合、スパンレース法で形成されたレーヨン繊維を含む不織布層に他種の不織布やシート等が積層されてなる繊維層であってもよい。
中間層も多層構造であってもよい。この場合、最表層の第1の繊維層及び第2の繊維層以外の層は中間層に含まれる。また、中間層には、熱融着性繊維が含まれていてもよい。熱融着性繊維を構成する熱融着性樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン、低融点ポリエチレンテレフタレート等のポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、低融点ポリアミド、低融点ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。熱融着性樹脂は、2種類以上の樹脂の複合体であってもよい。例えば、熱融着性繊維は、芯部分と鞘部分とからなる芯鞘繊維、長手方向に垂直な断面において片側の半分ともう一方の片側の半分とが異なる樹脂からなるサイドバイサイド繊維、異なる樹脂からなるコアとシェルとを有するコアシェル粒子等であってもよい。中でも、中間層の剛度を向上させつつ熱融着性樹脂の性能を発揮させたい場合には、熱融着性繊維は芯鞘繊維であることが好ましい。
芯鞘繊維としては、例えば、PP/PE複合芯鞘繊維が挙げられる。また、他の芯鞘繊維としては、PP/EVA複合芯鞘繊維、PET/低融点PET複合芯鞘繊維、高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン複合芯鞘繊維、PET/PE複合芯鞘繊維、ポリアミド/低融点ポリアミド複合芯鞘繊維、ポリ乳酸/低融点ポリ乳酸複合芯鞘繊維、ポリ乳酸/ポリブチレンサクシネート複合芯鞘繊維等が挙げられる。芯鞘繊維の中でも、PP/PE複合芯鞘繊維、PET/PE複合芯鞘繊維、PE/PE複合芯鞘繊維等の、ポリエチレンからなる鞘部分を備えた複合芯鞘繊維が好ましい。
<繊維>
繊維層を構成する繊維としては、パルプ、レーヨン、麻、綿、絹、羊毛、鉱物繊維等の天然繊維、ポリ乳酸、ナイロン、ポリビニルアルコール(PVA)、高分子吸収繊維(SAF)等の合成繊維を用いることができる。中でも、繊維はパルプ繊維及びレーヨン繊維から選択される少なくとも1種であることが好ましく、パルプ繊維であることがより好ましい。このように、繊維層のうち少なくとも1層はパルプ繊維を含む層であることが好ましい。なお、繊維層には、2種以上の繊維が含まれていてもよい。また、積層体が中間層を含む場合、中間層には、上述した熱融着性繊維が含まれていてもよい。
パルプ繊維としては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプからなる繊維を挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LBKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NBKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ等を用いることもできる。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられる。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられる。
パルプ繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下であることが好ましく、6mm以下であることがさらに好ましい。パルプ繊維としては、短繊維を使用することが好ましい。パルプ繊維の繊維長は、例えば、繊維長測定装置FS-200(カヤーニ社製)を用いて測定する。
<任意成分>
繊維層は、上述した繊維の他に、他の任意成分を含むものであってもよい。任意成分としては、例えば、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤等を挙げることができる。乾燥紙力剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げることができる。湿潤紙力剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン、尿素、メラミン、熱架橋性ポリアクリルアミド等を挙げることができる。柔軟剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を挙げることができる。上記の任意成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、任意成分としては、保湿剤、消臭剤、清涼剤、芳香剤、消炎剤、防腐剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、殺菌剤、油性基剤、界面活性剤、アルコール類、高分子・増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤・酸・アルカリ、紫外線吸収剤、難燃剤、香料、着色剤、高分子吸収剤、無機系粉体、シクロデキストリンやマイクロカプセルのように機能性成分を包括するような粉体等を挙げることができる。上記の他に、繊維層は、任意成分として、バインダー成分等の熱可塑性樹脂成分や水溶性高分子、水溶性低分子等を含んでもよい。
<熱融着性粒子>
熱融着性粒子は、繊維層同士を接着させるための熱融着性樹脂を含む粒子である。熱融着性樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、低融点ポリエチレンテレフタレート等のポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、低融点ポリアミド、低融点ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。中でも、熱融着性粒子は、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含むものであることが好ましい。また、熱融着性粒子は、2種類以上の樹脂の複合体であってもよい。
熱融着性粒子の平均粒子径は、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることがさらに好ましく、40μm以上であることが一層好ましく、50μm以上であることが特に好ましい。また、熱融着性粒子の平均粒子径は、800μm以下であることが好ましく、600μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。熱融着性粒子の粒子径が公知の方法(例えばメッシュ法など)により測定することができる。
熱融着性粒子を構成する熱融着性樹脂の融点は、50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。また、熱融着性粒子を構成する熱融着性樹脂の融点は、250℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、190℃以下であることがさらに好ましい。そして、熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×10Pa以下であればよく、1.0×10Pa以下であることが好ましく、1.0×10Pa以下であることが好ましく、9.0×10Pa以下であることがより好ましく、8.0×10Pa以下であることがさらに好ましく、5.0×10Pa以下であることが特に好ましい。なお、熱融着性粒子の損失弾性率E’’の下限値は特に限定されるものではないが、1.0×10Pa以上であることが好ましい。
熱融着性粒子の散布量は特に限定されるものではなく、繊維層同士の剥離強度が上述した範囲内となる程度に塗工されることが好ましい。例えば、繊維層間の熱融着性粒子の散布量は1g/m以上であることが好ましく、3g/m以上であることがより好ましい。また、繊維層間の熱融着性粒子の散布量は20g/m以下であることが好ましく、15g/m以下であることがより好ましい。
<積層体の製造方法>
積層体を構成する繊維層の少なくとも1層はエアレイド法で形成されることが好ましい。ここで、エアレイド法とは、乾式不織布の形成方法の一つである。具体的には、繊維層を構成する繊維を乾式で解繊し、解繊した繊維を混合しつつ空気を媒体として、走行する金網上に堆積させることでウェブ(繊維層)を形成する方法である。
繊維を乾式で解繊する工程は、空気流によって繊維を解繊して解繊ショートカットファイバー(短繊維)を得る工程である。このような解繊工程では、ブロアー等によって空気流を形成し、その空気流に繊維を供給し、空気流の攪拌効果によって解繊する。そして、解繊した繊維を堆積させる工程では、空気流を利用して繊維を3次元的にランダムに堆積させてウェブを形成する。
エアレイド不織布層を形成する前後の工程には、熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設けることが好ましい。積層体が第1の態様(第1の繊維層及び第2の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体)である場合には、第1の繊維層としてエアレイド不織布層が形成された後に第1の繊維層上に熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設け、さらに、その上に第2の繊維層としてエアレイド不織布層が積層される。
また、積層体が第2の態様(第1の繊維層、中間層及び第2の繊維層がこの順で熱融着性粒子を介して接着してなる積層体)である場合には、第1の繊維層上に熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設け、その上に、中間層としてエアレイド不織布層を形成し、さらに、中間層上に熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設け、第2の繊維層を積層する工程を設けることが好ましい。第1の繊維層がエアレイド法により形成される層ではない場合は、熱融着性粒子を散布(塗布)する工程の後に、エアレイド不織布層を形成工程が設けられる。例えば、第1の繊維層及び第2の繊維層がスパンレース不織布層である場合、このスパンレース不織布層上に熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設け、その上に、中間層としてエアレイド不織布層を形成し、さらに、中間層上に熱融着性粒子を散布(塗布)する工程を設け、スパンレース不織を積層する工程が設けられる。
積層体を形成する装置としては、図1に示されるようなウェブ形成装置1を用いることができる。ウェブ形成装置1は、コンベア10と透気性無端ベルト20とウェブ原料供給手段30と第1のキャリアシート供給手段40と第2のキャリアシート供給手段50とサクションボックス60と備える。ここで、コンベア10は、複数のローラー11によって構成されている。透気性無端ベルト20は、コンベア10に装着されて回転するようになっている。ウェブ原料供給手段30は、透気性無端ベルト20にウェブ原料を空気流と共に供給するものである。第1のキャリアシート供給手段40は、透気性無端ベルト20に向けて第1のキャリアシート41を供給するものである。第2のキャリアシート供給手段50は、透気性無端ベルト20を通過した第1のキャリアシート41に向けて第2のキャリアシート51を供給するものである。サクションボックス60は、透気性無端ベルト20をその内側から吸引するものである。サクションボックス60では透気性無端ベルト20を吸引しながら、ウェブ原料供給手段30から空気流と共にウェブ原料(解繊ショートカットファイバー(短繊維))を下降させ、透気性無端ベルト20上の第1のキャリアシート41上に繊維混合物を落下、堆積させる。これにより、エアレイドウェブW(エアレイド不織布層)が形成される。
上述した方法で積層体を得た後には、サーマルボンド方式による結着工程を設けることが好ましい。結着工程では、積層体を加熱処理して、各繊維層を熱融着性粒子によって結着させる工程である。結着工程では、熱風処理、赤外線照射処理、周面に通気性を有する回転ドラムを備えたスルーエアードライヤに接触させて熱処理する方法(熱風循環ロータリードラム方式)や、エアレイドウェブを、ボックスタイプドライヤに通し、エアレイドウェブに熱風を通過させることで熱処理する方法(熱風循環コンベアオーブン方式)などが挙げられる。
また、積層体をロール同士のクリアランスを調整可能なプレス部(プレスロール)を通過させることで、加熱加圧処理を施してもよい。積層体の厚みの調整を行うプレス部はロール同士が一定のクリアランスを保つように制御されるが、積層体の厚みは、クリアランス幅以外の条件、例えば積層体を構成する繊維の材質、繊維幅、繊維長、製造ライン速度などによって変化する。そのため、プレスロール通過後の積層体の厚みを計測して、所望の厚みが得られるようにプレスロールのクリアランスを調整することが好ましい。クリアランスを適宜調整することで所望の厚みや密度を有する積層体を得ることができる。
(化粧用パフ)
本発明の積層体は化粧用パフに用いられることが好ましい。また、本発明は、上述した積層体からなる化粧用パフに関するものであってもよい。本発明の積層体は、使用する際の異物感等が低減され、使用感に優れた積層体であるため、化粧用パフとして好適である。また、本発明の積層体においては、化粧水等を含んだ場合においても異物感等の低減がなされており、使用感に優れている。
(その他の用途)
本発明の積層体は、化粧用パフの用途以外に、例えば、薬剤含有シート、美容シート、医療用シート等に用いることもできる。また、本発明の積層体は、予めクレンジングを含浸させたクレンジングシートや化粧水を含浸させたシートや身体を拭くための清拭液を含浸させたシートなど、ウエットシートにも用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
ショートカットの芯部分がポリプロピレン(PP)であり鞘部分がポリエチレン(PE)である芯鞘型の熱融着性複合繊維(PP/PE複合芯鞘繊維、繊度3.3dtex、繊維長5mm、鞘部融点130℃)とパルプ繊維を質量比で30:70の割合で混合しながら、旋回流式ジェット気流解繊装置を用いて解繊処理して、解繊ショートカットファイバー(ウェブ原料)を得た。得られたウェブ原料を、図1に示すウェブ形成装置1におけるウェブ原料供給手段30に充填した。
次いで、図1に示すウェブ形成装置1において、コンベア10に装着されて走行する透気性無端ベルト20の上に、第1のキャリアシート41として、レーヨン短繊維を用いてスパンレース法で形成された不織布(製品名:CPL22M、GUANGZHOU JUNQIAN NONWOVEN社製、坪量28g/m)を、第1のキャリアシート供給手段40によって繰り出した。
次いで、サクションボックス60によって透気性無端ベルト20を吸引しながら、第1のキャリアシート41の上に、EVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製、融点94℃)を7g/mとなるように散布した。その上にウェブ原料供給手段30から空気流と共に上記ウェブ原料を落下堆積させた。その際、エアレイド法で積層されるウェブの坪量が125g/mとなるように、ウェブ原料を供給した。このようにして中間層を形成した。
次いで、その中間層上にEVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製)を9g/mとなるように散布し、第2のキャリアシート51として、レーヨン短繊維を用いてスパンレース法で形成された不織布 (製品名:CPL22M、GUANGZHOU JUNQIAN NONWOVEN社製、坪量28g/m)を積層し、積層体とした。
次いで、互いに平行な2軸のロールを備え、ロール同士のクリアランスを調整可能なプレス部に、上記で得られた積層体を通過させた。このとき際、プレス通過後の積層体の厚さが2.7mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した。
以上のようにして積層体を得た。実施例1で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例2)
図1に示すウェブ形成装置1において、コンベア10に装着されて走行する透気性無端ベルト20の上に、第1のキャリアシート41として、エアレイド法により木材パルプ層の表面にレーヨンを積層させてなる不織布ウェブ(製品型番:PB-50、王子キノクロス社製、坪量50g/m)を第1のキャリアシート供給手段40によって繰り出した。
次いで、サクションボックス60によって透気性無端ベルト20を吸引しながら、第1のキャリアシート41の上に、EVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製)を5g/mとなるように散布した。次いで、その上に、エアレイド法により木材パルプ層の表面にレーヨンを積層させてなる不織布(製品型番:PB-50、王子キノクロス社製、坪量50g/m)を第2のキャリアシート51として積層し、積層体とした。
次いで、互いに平行な2軸のロールを備え、ロール同士のクリアランスを調整可能なプレス部に、上記で得られた積層体を通過させた。この際、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが1.8mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した。
以上のようにして積層体を得た。実施例2で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例3)
実施例1において、第1のキャリアシート41および第2のキャリアシート51として、レーヨン繊維から成るスパンレース(坪量40g/m)を用い、EVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製)の代わりに鹸化EVAパウダー(東京インキ社製、PR5580C-Z)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を得た。実施例3で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例4)
実施例2において、第1のキャリアシート41および第2のキャリアシート51として、エアレイド法により木材パルプ層の表面にレーヨンを積層させてなる不織布ウェブ(製品型番:PB-40、王子キノクロス社製、坪量40g/m)を用い、EVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製)の代わりに鹸化EVAパウダー(東京インキ社製、PR5580C-Z)を用いた以外は実施例2と同様にして積層体を得た。実施例4で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例5)
実施例1において、第1のキャリアシート41および第2のキャリアシート51として、レーヨン繊維から成るスパンレース(坪量40g/m)を用い、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが1.0mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。実施例5で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例6)
実施例2において、第1のキャリアシート41および第2のキャリアシート51として、レーヨン繊維から成るスパンレース(坪量40g/m)を用い、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが0.5mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。実施例6で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例7)
実施例1において、第1のキャリアシート41の上に、EVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製、融点94℃)を4g/mとなるように散布し、エアレイド法で積層されるウェブの坪量が126g/mとなるように、ウェブ原料を供給して中間層を形成し、中間層上にEVAパウダー(製品名:UM8420、宇部丸善ポリエチレン社製)を3g/mとなるように散布した以外は、実施例1と同様に積層し、プレス部を通過させなかった以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
実施例8で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(実施例8)
実施例2において、プレス部を通過させなかった以外は、実施例2と同様にして、積層体を得た。実施例8で得られた積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例1)
実施例1において、熱融着性粒子を長安貿易社製のOKT-PE01に変更し、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが3.1mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。比較例1の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例2)
実施例4において、熱融着性粒子を長安貿易社製のOKT-PE01に変更し、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが1.8mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は実施例4と同様にして、積層体を得た。比較例2の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例3)
実施例1において、熱融着性粒子を東京インキ社製のPR2030C-ZPに変更し、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが3.1mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。比較例3の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例4)
実施例2において、熱融着性粒子を長安貿易社製のOKT-PE01に変更し、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが2.0mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は実施例2と同様にして、積層体を得た。比較例4の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例5)
実施例2において、熱融着性粒子を東京インキ社製のPR2030C-ZPに変更し、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが2.0mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は実施例2と同様にして、積層体を得た。比較例5の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例6)
比較例1において、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが2.7mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は、比較例1同様にして、積層体を得た。比較例6の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(比較例7)
比較例2において、プレス部通過後に得られる積層体の厚さが1.6mmとなるようにプレスロールのクリアランスを調整した以外は、比較例2同様にして、積層体を得た。比較例7の積層体の坪量、平均厚み、密度等は表1に記載のとおりであった。
(測定及び評価方法)
<損失弾性率>
実施例及び比較例で用いた熱融着性粒子適量を成形用金型に入れホットプレスによりシート状とした。次いで、熱融着性粒子をシート状にしたものを10×30mmの矩形に切り出し、測定用サンプルを得た。測定用サンプルを動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DMS6100)に装着して、引張モード、正弦波振動、測定周波数0.5~10Hz、2℃/minの昇温速度で十分に低い温度から熱融着粒子の融点を超える温度まで昇温した。上記条件で測定される0.5Hzにおける損失弾性率E’’の測定結果から熱融着粒子の融点-40°Cにおける損失弾性率E’’を算出した。
<坪量>
積層体の坪量は、積層体から一定面積のサンプルを切り出し、該サンプルを23℃、相対湿度50%の条件下に4時間置いた後、サンプルの重量を測定し、サンプル面積から坪量に換算した。
<平均厚み>
積層体の厚みは、厚さ計(測定圧10gf/cm、測定子径Φ30mm)を用いて、任意の10箇所を測定し、それらの平均値を算出した。
<使用感(粒状感)>
実施例及び比較例で得られた積層体を50×40mmの大きさとなるように切り出し評価用サンプルとした。評価用サンプルを2つ折りにし、チャック付ポリ袋に入れ、スポイトで蒸留水1ml付与した後、封(チャック)をした。袋の上から人差し指でシートをなぞり、粒状感について以下の基準で評価した。
○:粒状感を感じる(官能評価)
×:粒状感を感じない(官能評価)
<風合い>
実施例及び比較例で得られた積層体を50×20mmの大きさとなるように切り出し評価用サンプルとした。評価用サンプルを厚さ2.5~3.5mm程度になるようにし(1.5mm厚なら2枚重ね、1mm厚なら3枚重ね)、柔らかさ(風合い)を以下の基準で評価した。
○:市販のパフ(ユニ・チャーム製シルコットうるうるコットンスポンジ仕立て)と同じような風合いを合格レベルとし、全ての評価者(女性8人)が合格レベルと判断した場合
×:市販のパフに比べ、硬い風合い・風合いが悪いとした評価者が半数以上の場合
<接着性>
実施例及び比較例で得られた積層体を50×200mmの大きさとなるように切り出し評価用サンプルとした。評価用サンプルの第1の繊維層(あるいは第2の繊維層)を50mm程度はがし、テンシロンにて剥離強度を剥離速度200mm/minで測定した。
○:剥離強度が50gf/50mm以上である。
×:剥離強度が50gf/50mm未満である。
比較例に比べて実施例では、粒状感が低減されており、使用感に優れた積層体が得られていた。また実施例1~4では、粒状感の低減に加えて、積層体の風合いや接着性も優れていた。
1 ウェブ形成装置
10 コンベア
11 ローラー
20 透気性無端ベルト
30 ウェブ原料供給手段
40 第1のキャリアシート供給手段
41 第1のキャリアシート
50 第2のキャリアシート供給手段
51 第2のキャリアシート
60 サクションボックス
W エアレイドウェブ

Claims (10)

  1. 2層以上の繊維層が熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
    前記2層以上の繊維層のうち少なくとも1層はエアレイド不織布層であり、
    前記熱融着性粒子の融点をM℃とした場合、周波数0.5Hz、(M-40)℃における前記熱融着性粒子の損失弾性率E’’は1.2×10Pa以下である、積層体。
  2. 第1の繊維層及び第2の繊維層が前記熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
    前記第1の繊維層及び前記第2の繊維層が、エアレイド不織布層である請求項1に記載の積層体。
  3. 第1の繊維層、中間層及び第2の繊維層がこの順で前記熱融着性粒子を介して接着してなる積層体であって、
    前記中間層がエアレイド不織布層である請求項1に記載の積層体。
  4. 前記積層体の全体の密度が0.025~0.150g/cmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記エアレイド不織布層と、前記エアレイド不織布層が前記熱融着性粒子を介して接着している繊維層との間の層間剥離強度が50gf/50mm以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記積層体の厚みが1.0mmよりも大きい、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記熱融着性粒子は、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記繊維層のうち少なくとも1層は、パルプ繊維を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 化粧用パフ用である、請求項1~8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の積層体からなる化粧用パフ。
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