JP2023114129A - 複合型不織布およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外観や拭き取り性を維持しつつ、拭き取り時のゴワゴワ感がなく、パルプ繊維の脱落が抑制されている複合型不織布を提供する。【解決手段】 スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、製造時の搬送方向でみて平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)が0.115~0.150であり、且つ、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)が0.008~0.016であり、坪量が50.0~140.0g/m2、密度が0.13~0.55g/cm3となっている。【選択図】 図1

Description

本発明は、パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを水流交絡させることによって得られる複合型の不織布に関する。
パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とによる複合型の不織布は、パルプ繊維に基づく吸液性とスパンボンド不織布に基づく強度との両方を具備してなるので、ウエスなどの工業用ワイパー、或いは手ぬぐい、タオルなどの対人用のワイパー等の様々な用途で広く使用されている。
例えば、特許文献1で開示するように、パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを重ねた後に、高圧のウォータジェット(水流)を吹き付ける水流交絡処理によって一体化されている。ここでスパンボンド不織布は強度に優れるので製造された複合型不織布の裏打ち層的な機能を果たす。一方、パルプ繊維ウエブは優れた吸液機能を備えている。よって、このような複合型不織布は、水性、油性のいずれの液体に対しても吸収性が良好なパルプ繊維ウエブと、強度に優れるスパンボンド不織布との利点を併有している優れた複合型不織布として消費者に提供することができる。
特許第2533260号公報
上記のようにパルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを水流交絡させて得られる複合型不織布では、パルプ繊維を構成する繊維とスパンボンド不織布を構成する繊維との絡み状態が不足する傾向がある。そのために、パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを水流交絡させて得られる複合型不織布は、拭き取り対象の物体表面が例えば凹凸のある表面である場合、その表面を拭いた際などにパルプ繊維が脱落し易い。
上記のようなパルプ繊維の脱落を抑制するための対処法としては、水流交絡処理する際の水流の圧を高めることで繊維同士の絡み状態を促進する方法が容易に考えつくが、パルプ繊維ウエブの表面が高い水圧によって乱され、製品後の複合型不織布の外観や拭取り性が悪化し、更に拭き取り時の触感がゴワゴワとしてしまう。
本発明の目的は、外観や拭き取り性を維持しつつ、拭き取り時のゴワゴワ感がなく、パルプ繊維の脱落が抑制されている複合型不織布を提供することにある。また、そのような複合型不織布を製造する方法を提供することにある。
上記目的は、スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、製造時の搬送方向でみて平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)が0.115~0.150であり、且つ、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)が0.008~0.016であり、坪量が50.0~140.0g/m、密度が0.13~0.55g/cmである、ことを特徴とする複合型不織布により達成できる。
そして、単位体積当たりの吸水量が0.75g/cm以上であるのが好ましい。
また、厚さが0.2~0.6mmであるのが好ましい。
そして、柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)が11~23dBVrmsであるのが好ましい。
また、滑らかさを示す指標であるTSA(TS750値)が35~156dBVrmsであるのが好ましい。
そして、前記複合型不織布での前記パルプ繊維ウエブの重量構成比が77~85(wt%)であるのが好ましい。
また、単位面積当たりの吸水量が310g/m以上であるのが好ましい。
前記スパンボンド不織布の材質が、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類、又は2種類以上の混合であるものが好ましい。
また、前記パルプ繊維ウエブは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーからなる群から選択された針葉樹晒クラフトパルプの繊維とするのが好ましい。
上記の目的は、上記のいずれかに記載の複合型不織布の製造方法であって、
前記パルプ繊維ウエブと前記スパンボンド不織布との一体化を促進して積層体を得る水流交絡工程と、前記水流交絡工程の後に前記積層体を乾燥する乾燥工程とを少なくとも含み、
前記乾燥工程の後に、カレンダーロール間で前記積層体を加熱および加圧しながら通過させる熱カレンダー工程を含み、
前記熱カレンダー工程では、式(ロール相当径)=(主ロール径)×(受けロール径)/{(主ロール径)+(受けロール径)}によって算出されるロール相当径が100~400mmである主ロール径と受けロールとを用い、搬送スピードを150~280m/min、ロール間のギャップを0~0.5mm、ロール線圧を22~125kg/cm、に設定してある、ことを特徴とする複合型不織布の製造方法によっても達成できる。
そして、前記ロールの温度が50~180℃に設定してあるのが好ましい。
本発明によると、外観や拭き取り性を維持しつつ、拭き取り時のゴワゴワ感がなく、パルプ繊維の脱落が抑制されている複合型不織布を提供できる。また、このような複合型不織布を製造することができる。
複合型不織布の製造装置について示している図である。
以下、本発明の一実施形態に係る複合型不織布について説明する。
本願の発明者等は、複合型不織布について鋭意に検討を行い、平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)、坪量および密度が所定範囲内にあるように設計してある複合型不織布、更に単位体積当たりの吸水量、厚さ、柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)、滑らかさを示す指標であるTSA(TS750値)、パルプ繊維ウエブの重量構成比および単位面積当たりの吸水量が所定範囲内にあるように設計してある複合型不織布は、製品に要求される外観や拭き取り性を備えていると共に拭き取り時のゴワゴワ感がなく、パルプ繊維の脱落も抑制できることを確認して、本発明に至ったものである。
上記複合型不織布は、乾燥工程後に所定の加熱カレンダー処理を施すことにより製造することができる。
複合型不織布は製造時の搬送方向(すなわち、原反操業方向)でみて、平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)が0.115~0.150であるのが好ましい。さらに、複合型不織布は同方向でみて、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)が0.008~0.016であるのが好ましい。
複合型不織布は、KES(MIU値)およびKES(MMD値)が上記範囲であると、表面摩擦などの表面性がワイピング用途に適したものとなり、拭き取り時のパルプ繊維の脱落を抑制したものにできる。
また、複合型不織布の坪量はJIS P8124に準拠して測定され、坪量が50.0~140.0g/mであるのが好ましい。
そして複合型不織布の密度は0.13~0.55g/cmであるのが好ましい。なお、複合型不織布の厚みはピーコック紙厚計で37.85gf/cmにて測定することができ、密度は坪量を厚みで除することで算出できる。
更に、複合型不織布の吸水量、厚さ、柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)、パルプ繊維ウエブの重量構成比などについても所定範囲内にあるように設計したものが好ましい。以下、更に、これらの好適範囲について説明する。
単位面積当たりの吸水量(T.W.A.:Total Water Absorbency)は複合型不織布シートを76mm×76mmの正方形に切断してサンプルを作製して乾燥重量を測定し、次に、このサンプルを蒸留水中に2分間浸漬した後、水蒸気飽和状態(100%RH)の容器中で、サンプルの1つの角部が上側の頂部となるようにし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態で吊るし、30分放置して水切り後の重量を求める。そして、測定値をサンプル1mあたりの吸水量(g/m)に換算して求めることができる。また、単位体積当たりの吸水量(g/cm)は、単位面積当たりの吸水量(g/cm)を不織布の厚さ(cm)で除算することにより求めることができる。
上記単位面積当たりの吸水量(g/m)は複合型不織布の単位面積当たりの吸水性であり一般的な吸水性能の指標となる。また、単位体積当たりの吸水量(g/cm)は複合型不織布の単位体積当たりの吸水性であり、この数値が高いと不織布の厚さが低いのに吸水能力が高いことを示す指針となる。
本発明に係る複合型不織布の単位体積当たりの吸水量は0.75g/cm以上であるのが好ましい。
そして、単位面積当たりの吸水量は310g/m以上であるのが好ましい。
更に、本発明に係る複合型不織布は、柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)および滑らかさを示す指標であるTSA(TS750値)についても、所定範囲内にあるように設計したものが好ましい。TSA(TS7値)は11~23dBVrmsであるのが好ましい。また、TSA(TS750値)は35~156dBVrmsであるのが好ましい。
複合型不織布は、TSA(TS7値)およびTSA(TS750値)が上記範囲であると、表面柔らかさおよび粗さがワイピング用途に適したものとなり、ゴワゴワ感がなく、好ましい。
上記したTS7値、TS750値のそれぞれは、ティシューソフトネス測定装置TSA(Tissue Softness Analyzer)を用いて測定されたものであることを示すため、TSA(TS7値)、TSA(TS750値)と示している。ティシューソフトネス測定装置TSAでは、試料台上にパルプ面側を上に向け載置した複合型不織布(サンプル)の上からブレード付ローターを例えば押し込み圧100mNで押し付けて、2.0/secで回転させたとき、各種センサーで検知した振動データを振動解析してパラメータ化(TS値)することにより、不織布等のソフトネス(手触り感)を定量評価するものであり、ドイツのEmtec Electronic GmbH社(日本代理店は日本ルフト株式会社)製の商品名である。
上記ティシューソフトネス測定装置TSAによる測定では、例えば試料台の振動を、試料台内部に設置した振動センサーで測定し、振動周波数を解析して、パラメータ化(TS値)する。振動周波数は、クリープ加工やエンボス加工といった構造的な寸法及びブレードの回転数に依存する。ブレード自身の水平振動の誘発(共振周波数:例えば6500Hz)は、サンプルの表面を進むとき、サンプルの凸部による瞬間的な遮断とブレードの振動に起因して起こる。低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度をTS750値(dBVrms)とし、共振周波数:6500Hzを含む(6500Hzの前後の)スペクトルの極大ピークの強度をTS7値(dBVrms)とする。
なお、振動解析してパラメータ化(TS値)するソフトウェアは、emtec measurement systemを用いることができる。本ソフトウェアには、各種アルゴリズム(例えば、Base Tissue、Facial、TP等)が備えられ、上記TS7値及びTS750値をソフトウェア上で自動的に取得し、これらTS7値及びTS750値あるいは坪量、厚さ、プライ数等から各種アルゴリズムの種類によって、HF(ハンドフィール)値が計算される。本発明では、HF値ではなく、TS7値及びTS750値を規定しており、測定条件を満たせば、アルゴリズムは何を使用してもよく、TS7値及びTS750値は、アルゴリズムの種類によって変わることはない。
また、本発明に係る複合型不織布の表面特性の測定は、カトーテック株式会社製の自動化表面試験機KES-FB4 -AUTO-Aを使用して行った。測定は、圧縮速度を1mm/sec.、摩擦子の形状を10mm角ピアノワイヤー、摩擦子の初期荷重を25gf、粗さ接触子の初期荷重を10 gfとして、試料取り付け時に 400gのおもりを使用して、3回測定した。
これにより、複合型不織布の平均摩擦係数であるKES(MIU値)および摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)を得ることができる。平均摩擦係数は数値が高いほど、滑りにくいことを示している。また、摩擦係数の平均偏差は、数値が高いほど、滑らかさが低く、ざらつきが大きいことを示している。
前述したように本発明に係る複合型不織布の坪量は50.0~140.0g/mであるのが好ましいが、厚さは0.2~0.6mmであるのが好ましい。また本発明に係る複合型不織布では、前記パルプ繊維ウエブの重量構成比が77~85(wt%)であるのが好ましい。
上述した複数のファクタについて所定範囲となるように形成された複合型不織布は、外観および拭き取り性を維持しつつ、拭き取り時のゴワゴワ感がなく、パルプ繊維の脱落が抑制されているものにできる。
なお、製品となる複合型不織布は所定の強度を備えていることが求められるが、スパンボンド不織布によって適度な剛性を備えた製品になったかについては、強度(破れ易さ)などを評価することで判断することができる。
前記スパンボンド不織布は、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類、又は2種類以上の混合で形成するのが望ましい。この中で、ポリプロピレンを用いるのが好適である。
また、上記パルプ繊維ウエブに関しては、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択された針葉樹晒クラフトパルプの繊維で形成されたものを採用するのが好ましい。
以下では、上述した本発明の複合型不織布を製造する工程について説明する。本発明の複合型不織布は、乾燥工程後に所定の熱カレンダー工程を経て効率よく製造することができる。ここでは、前提となる複合型不織布WPを製造する製造装置の主要構成について説明をした後に、熱カレンダー装置および熱カレンダー工程について説明する。
図1に示す複合型不織布の製造装置1は、上流側にエアレイド装置2、スパンボンド不織布を供給するスパンボンド供給装置3、そしてサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
ウエブの搬送方向TDで、これらの装置2、3、4よりも下流には、上流側から順に、水流交絡処理を行うためのウォータジェットを噴射する水流交絡装置5、サクション装置6、乾燥装置7が配置されている。上記乾燥装置7の下流には連続して製造される複合型不織布WPを巻き取るための巻取装置8が更に設けてある。
そして、この製造装置1には、更に、上記乾燥装置7と巻取装置8との間に、乾燥後の不織布WPに熱カレンダー処理(加熱しながらのカレンダー処理)を施すための熱カレンダー装置CAが設けてある。
上流側から順に説明すると、上記エアレイド装置2は、繊維同士が密集しシート状となっている原料パルプRPをパルプ繊維に解繊する解繊機21や、図示しない送風機を備えて解繊されたパルプ繊維PFをエアレイドホッパ23へと搬送するダクト22を有している。
また、上記ダクト22よりも下流側にはエアレイドホッパ23が配置されている。このエアレイドホッパ23の内部では、解繊状態にあるパルプ繊維が分散しながら降下し、下面に設定した積層位置24に徐々に積み上りパルプ繊維ウエブPFWが形成されるように設計してある。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記パルプ繊維ウエブPFWに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
なお、図1では、エアレイドホッパ23とサクション装置本体41とを1つずつ一段での配置として、パルプ繊維ウエブPFWを形成する場合を例示している。しかし、これに限らず、上記パルプ繊維ウエブPFWの目付(坪量)や製造速度に応じて、上記エアレイドホッパ23とサクション装置本体41を2つ以上の多段とする配置に変更してもよい。
また、サクション装置4の周囲にはウエブ搬送用の搬送ワイヤ43が配設してある。搬送ワイヤ43は、積層位置24においてパルプ繊維PFが堆積したパルプ繊維ウエブPFWが載置可能で、これを下流側に搬送するように配置されている。ただし、パルプ繊維ウエブPFWは直接、搬送ワイヤ43上に載置されない。これについては、後述の説明で明らかとなる。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
上記エアレイド装置2の下側で、サクション装置4よりも上流側に、スパンボンド供給装置3が配置してある。このスパンボンド供給装置3には、予め準備されたスパンボンド不織布SWがロール状とされてセットされている。スパンボンド供給装置3からスパンボンド不織布SWが引出され、上述した搬送ワイヤ43に乗って上記積層位置24へと搬送されるようになっている。スパンボンド不織布SWとしては、スパンボンド法により形成された合成樹脂の連続フィラメントのウエブを用いるのが好ましい。
積層位置24に位置した、スパンボンド不織布SWの上に、前述したパルプ繊維ウエブPFWが載置される。その際に、積層位置24ではサクション装置4のサクション部42による吸引力が搬送ワイヤ43を通過し、その上のスパンボンド不織布SWおよびパルプ繊維ウエブPFWに作用する。よって、スパンボンド不織布SWとパルプ繊維ウエブPFWとが積層された状態となっている予備的積層体PWebが下流側へと搬送される。
上記した予備的積層体PWebは、サクション装置4の吸引力によって、吸引圧縮されたことにより積層状態が維持されている。このとき上側のパルプ繊維ウエブPFWの繊維が密にされた状態ではある。しかし、このまま予備的積層体PWebを下流側の水流交絡装置5内に搬送投入すると、ウォータジェット(高圧の水流)によってパルプ繊維PFの一部が舞い上がるおそれがある。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んでスパンボンド不織布SW上でのパルプ繊維ウエブPFWの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流交絡装置5の上流側に繊維飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウォータミストを吹き付ける噴霧ノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、パルプ繊維ウエブPFWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
なお、図1では、上記のように水流交絡装置5前にプレウエット装置30を新たな装置として設ける場合を例示しているが、これに限らない。水流交絡装置5に含まれる後述するウォータジェットヘッド51とサクション装置52とからなるセットの複数について、先頭に位置するセットを上記プレウエット装置30として流用するような設計変更をしてもよい。この場合には先頭のウォータジェットヘッド51から低圧のウォータミストが噴霧されるように調整すればよい。
水流交絡処理を行うのに十分な、ウォータジェットヘッド51とサクション装置52とのセット数が確保されている水流交絡装置5の場合、上記のように先頭のウォータジェットヘッド51とサクション装置52をプレウエット装置として活用することは、装置設備コストの抑制に効果的である。
そして、水流交絡装置5では、前処理部となる挟持ローラ28およびプレウエット装置30の処理を受けた予備的積層体PWebに高圧のウォータジェットを吹き付けることによりパルプ繊維同士の交絡を促進する。これにより上側に位置するパルプ繊維ウエブPFW層と下側に位置するスパンボンド不織布SW層との一体化が促進される。
図1で例示的に示している水流交絡装置5は、搬送方向TDに沿って多段(図1では例示しているのは4段)にウォータジェットヘッド51が配置されている。
なお、図1では、搬送方向TDに対して直角な方向(ウエブの幅方向)において延在しているウォータジェットヘッド51に設けたノズルの様子は図示していないが、幅方向において複数のウォータジェットノズルが適宜の位置に配置してある。このウォータジェットノズルの穴直径φは、好ましくは0.06~0.15mmである。また、ウォータジェットノズルの間隔は0.4~1.0mmとするのが好ましい。
上記水流交絡処理をする際の水圧は、パルプ繊維ウエブPFWとスパンボンドウエブSWとの坪量を勘案して設定するのが望ましい。例えば、1~30MPaの範囲において選択するのが好ましい。
そして、上記ウォータジェットヘッド51と対向するように、サクション装置52が配設してある。ウォータジェットヘッド51から出る高圧のウォータジェットを上側に位置しているパルプ繊維ウエブPFWに吹き付けつつ、下側に位置しているスパンボンド不織布SWの下側にサクション装置52の吸引力を作用させる。ウォータジェットヘッド51とサクション装置52との協働作用によって、パルプ繊維ウエブPFW側のパルプ繊維が下側のスパンボンド不織布SWに入り込んだ状態や、スパンボンド不織布SWを貫通して反対側にまで至った状態などが形成されると推定される。その作用により2つの層の一体化が促進される。
水流交絡装置5にも、搬送ワイヤ55が配設してある。搬送ワイヤ55は前処理部28、30の下流で予備的積層体PWebを受けて、水流交絡装置5内へと搬送する。搬送ワイヤ55は水流交絡装置5のウォータジェットヘッド51とサクション装置52との間を、上流側から下流に向かって通過するように配設されている。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流交絡装置5を出るときには上側のパルプ繊維ウエブPFW層と下側のスパンボンド不織布SW層との十分な交絡処理が実現される。
水流交絡装置5を出た直後の不織布にあっては、ウエット状態にあり、パルプ繊維同士などの結合は十分に確立されてはいない。
そこで、図1で示すように、水流交絡装置5の下流側にはウエブに残留する水分を吸引除去し、その後に乾燥を行って、複合型不織布WPの製造を完了するためのサクション装置6および乾燥装置7が配備してある。このように複合型不織布WPの製造の後段で、サクション装置6および乾燥装置7による脱水、乾燥を行うと効率よく不織布を製造でき、また、製造される水流交絡後の不織布に大きな外圧を掛けることなく乾燥すると、前述したように嵩高な不織布が製造されることになる。
なお、サクション装置6は、例えばバキューム式で水流交絡後の不織布を脱水する。乾燥装置7は非圧縮型のドライヤ、好適にエアスルードライヤを採用することが好ましい。図1で、エアスルードライヤの回転可能なドライヤ本体71は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体の外周から中心部側に向かって吸い込む構成とするのがよい。
従来にあっては連続的に製造される複合型の不織布WPは巻取装置8のローラ81に巻取られるのが一般的であったが、図1に示す製造装置では、乾燥装置7と巻取装置8との間に熱カレンダー装置CAが後処理装置として配置されている。
熱カレンダー装置CA内には、図示しない表面がプレーンなカレンダーロール一対が配置されており、複合型不織布WPがその間を所定範囲のロール線圧(挟持圧)をもって挟持搬送されるようになっている。
各カレンダーロールは、外周表面がプレーン(平坦)に形成してあるロールであれば材質に限定はないが、双方とも金属のスチールプレーンロールとするのが好ましい。そして、このカレンダーロールの少なくとも一方の内部にヒータを配置して、熱カレンダー処理を行えるようにしてある。
熱カレンダー装置CAによる熱カレンダー条件は、例えばロールの温度を50~180℃とし、ロール間ギャップ(Gap)を0~0.5mmとし、ロール間を通過する複合型不織布WPにロール線圧22~125Kg/cmが加わるように設定してあるのが望ましい。また、ロールの搬送スピードは150~280m/minとなるように設定してあるのが望ましい。
そして、一対の金属ロールは、水平姿勢で、上下で重なるように配置されており、その間を乾燥後の複合型不織布が通過する。上側が主ロールであり、下側が受けロールである。
上記主ロールと受けロールとは、式(ロール相当径)=(主ロール径)×(受けロール径)/{(主ロール径)+(受けロール径)}によって算出されるロール相当径が100~400mmであるように設計しておくのが望ましい。ここでのロール相当径とは、A. V. Lyonsらが示した文献(1990 TAPPI Finishing and Converting, P5)に基づくものであり、複合型不織布に施したカレンダー処理の強さの指標となるものである。
例えば、ロール相当径が100mm未満である、搬送スピードが280m/minより速い、ギャップが0.5mmより大きい、線圧が22Kg/cmよりも小さい、ロールの温度が50℃より低い等であると、複合型不織布の表面にかかる圧力、熱エネルギーが小さ過ぎるので、表面を平滑にする効果が小さくなり、凹凸がある表面の拭き取り時に繊維脱落を抑制するのが困難になる。
その逆に、ロール相当径が400mmより大きく、搬送スピードが150m/minより遅い、線圧が125Kg/cmより大きい、温度が180℃よりも高い等であると、複合型不織布の表面にかかる圧力、熱エネルギーが大き過ぎとなり、複合不織布の表面が固められてしまい、厚さが低下し密度が高くなり過ぎる。これにより、硬くペーパーライクな触感となり、ワイパーの使用感が劣化してしまう。また、スパンボンド不織布の一部が熱により溶融し、ロール表面に転写してしまうという不都合が生じる場合もある。
なお、前述したヒータを上側の主ロール又は下側の受けロールの何れか一方の内部に配置する場合、上側の主ロールに内部するのが好ましい。装置の都合から上側がパルプ繊維ウエブPFW層になっており、嵩を抑制するにはパルプ繊維ウエブPFW層を加熱するのがより効果的だからである。
図1に示した複合型不織布製造装置では、乾燥装置7の下流側に、上記した条件に沿って設計した熱カレンダー装置CAが配置されるので、本発明に係る複合型不織布を効率良く製造することができる。
すなわち、本発明に係る複合型不織布WPは、上記した条件に沿ったカレンダー処理が施されることにより、製品に求められる外観および拭き取り性を維持しつつ、表面が平滑でパルプ繊維の脱落が抑制されたものに形成できる。
なお、図1は、熱カレンダー装置CAをオンラインで付加する場合を好適として例示しており、このように不織布ワイパー製造装置に一体的に熱カレンダー装置CAを設けるのが好ましいが、いったん不織布ワイパーWPをローラ81に巻き取り、別に設けた熱カレンダー装置CAでオフラインにより熱カレンダー処理をすることも可能である。
図1の製造装置では乾燥工程後に積層体に熱カレンダー処理を施すことにより、製造された複合型不織布の圧着状態を調整でき、これにより外観や拭き取り性を維持したまま、ゴワゴワ感がなく、特に凹凸のある表面の拭き取り時にパルプ繊維ウエブの脱落を抑制された複合型不織布を製造できる。これは、乾燥状態で熱カレンダー処理を行うことで複合型不織布内のパルプ繊維が圧着されて、パルプ繊維同士の密着性が増すことにより、表面の平滑化が促進される。これにより、凹凸のある表面を拭き取りした時のパルプ繊維の引っ掛かりが少なくなり繊維脱落を抑制できることになる。本発明の複合型不織布では、水流交絡工程で水圧を上げるような処理はしないので、パルプ繊維ウエブの表面が乱されず、外観や拭き取り性を維持することができる。
なお、複合型不織布表面を平滑にする方法として乾燥工程前の湿潤状態でのプレスロール処理も考えられるが、繊維間の結合が促進され、吸水時に繊維間の密度が低い状態に戻らないため吸水性能が低下して、拭き取り性が劣化してしまう。
また、前述したようにカレンダーロールはプレーンロールが好ましい。例えばエンボスロールを採用すると不織布表面に凹凸が形成されるので、凹凸のある表面の拭き取り時に繊維脱落を抑制するのが困難になる。また、熱をかけないカレンダー処理は、圧着するエネルギーが低いので表面を平滑にする効果が低くなってしまう。
(実施例)
以下、上記製造装置で、乾燥工程後に熱カレンダー処理をして製造した実施例の複合型不織布について説明する。
製造時の搬送方向でみた平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)および摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)、坪量、密度、厚さ、パルプ繊維ウエブの重量構成比(パルプ/複合型不織布)が、表1に示す通りになるように製造された実施例1~12の複合型不織布、並びにその比較例1~4(表2)について、下記に示す基準により、面積当たりの吸水量(g/m)および密度当たりの吸水量(g/cm)、柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)および滑らかさを示す指標であるTSA(TS750値)、複合型不織布の外観、凹凸拭き紙粉量、ゴワゴワ感、壊れにくさ、拭き取り性、ついて評価をした。
評価基準は以下の通りである。
1)吸水量
2種類のT.W.A.値を用いて吸水性能を確認した。
TWA(g/m2):複合不織布の単位面積当たりの吸水性である。
TWA(g/cm3):複合不織布の単位体積当たりの吸水性である。この数値が高いと厚さが低いのに吸水能力が高いことを示す指標となる。
2)TSA
柔らかさを示す指標であるTSA(TS7値)
滑らかさを示す指標であるTSA(TS750値)
これらの値が高いと不織布表面が硬く、粗くなり、ゴワゴワ感が大きくなる。
3)KES
平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)
摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)
これらの値が高いと不織布表面が滑りにくく、粗くなり、凹凸拭き紙粉量が多くなる。
プレーンなカレンダーロールを用いることにより、複合不織布のKES(MIU値)は0.015、また、KES(MMD)の値は0.008程度まで低下する。
4)外観:複合型不織布の美粧性を5段階で評価した
美粧性に問題のないものを「3」とし、「3」よりやや優れているものを「2」、優れているものを「1」とした。逆に「3」よりやや劣るものを「4」、劣るものを「5」とした。
5)凹凸拭き紙粉量:凹凸のついたプラスチック板を拭いた際の脱落紙粉量を評価した
評価に用いた器具については、特開2019-203734号に開示されている。具体的には、黒画用紙の上に置いた、直径1cmの穴が1列あたり1.1cm間隔で7個あいたものが1.4cm間隔で2列ある縦18cm、厚さ5mmのプラスチック板の表面を、直径5,1cm、重さ685gの重り3個(計2.055kg)で荷重をかけた4枚重ねの不織布のCD方向に120秒間に100回往復させた時に、穴の下に落下した紙粉量を目視により評価した。
製品として問題のないものを「3」とし、「3」よりやや優れているものを「2」、優れているものを「1」とした。逆に「3」よりやや劣るものを「4」、劣るものを「5」とした。
6)ゴワゴワ感:複合不織布の触感を5段階で評価した
使用した際の硬さ、ゴワゴワ感が問題ないものを「3」とし、「3」よりやや優れているものを「2」とし、優れているものを「1」とした。逆に、「3」よりやや劣るものを「4」、劣るものを「5」とした。
7)破れにくさ:複合不織布を摩耗した時の破れ易さを5段階で評価した
使用して強度(破れ易さ)に問題ないものを「3」とし、「3」よりやや優れているものを「2」、優れているものを「1」とした。逆に、「3」よりやや劣るものを「4」、劣るものを「5」とした。
8)拭き取り性:複合型不織布で汚れなど対象物を拭き取った時の拭き取り性を評価した
使用上で柔軟性、吸水能力ともに問題ないものを「3」とし、「3」よりやや優れているものを「2」、優れているものを「1」とした。逆に、「3」よりやや劣るものを「4」、劣るものを「5」とした。
Figure 2023114129000002
Figure 2023114129000003
上記表1に示す実施例1~12は製品として提供できるものであるが、上記表2に示す比較例1~7では、外観、紙粉量、ゴワゴワ感、拭き取り性、のいずれかで十分な評価が得られていないか、不織布に基本的に求められる吸水性能や壊れにくさが劣っており、不織布製品として提供できないものである。
上記実施例1~12は、製造時の搬送方向でみて平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)が0.115~0.150であり、且つ、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)が0.008~0.016であり、少なくとも坪量が50.0~140.0g/m、密度が0.13~0.55g/cmの好適範囲内にあって、複合型不織布に求められる外観や拭き取り性を維持しつつパルプ繊維の脱落が抑制されている。
一方、比較例1~7は以下の通り、製品には不向きである。
比較例1は、坪量が低すぎるため、吸水性が低く、拭き取り性が劣っている。
比較例2は、KES(MMD値)が高すぎるため、ざらつきが大きく、紙粉量が劣っている。
比較例3は、KES(MIU値)が高すぎるため、滑りにくく、紙粉量が劣っている。
比較例4は、密度が高すぎるため、硬く、ゴワゴワ感が劣っている。
比較例5は、坪量が高すぎるため、パルプ量が多く、ゴワゴワ感が劣っている。
比較例6は、密度が低すぎるため、空隙が大きく、外観が劣っている。
比較例7は、KES(MIU値)が低すぎるため、滑りやす過ぎ、拭き取り性が劣っている。
上記した実施例の複合型不織布は乾式エアレイド法により乾式でパルプ繊維ウエブを供給した場合である。しかしこれに限らず湿式抄紙法など湿式で得たパルプ繊維ウエブを用いる複合型不織布にも本発明を同様に適用できる。ただし、前述した乾式エアレイド法によれば湿式の場合よりも製造設備やコストを抑制できる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができることは言うまでもない。
1 複合型不織布の製造装置
2 エアレイド装置
3 スパンボンド不織布供給装置
4 サクション装置
5 水流交絡装置
6 サクション装置
7 乾燥装置
8 巻取装置
21 解繊機
22 ダクト
23 エアレイドホッパ
24 積層位置
28 挟持ローラ
30 プレウエット装置
31 噴霧ノズル
32 サクション装置
41 サクション装置本体
42 サクション部
43 搬送ワイヤ
51 ウォータジェットヘッド
52 サクション装置
55 搬送ワイヤ
SW スパンボンド不織布
PF パルプ繊維
PFW パルプ繊維ウエブ
PWeb 予備的積層体(積層ウエブ)
WP 複合型不織布
TD 搬送方向
CA 熱カレンダー装置

Claims (11)

  1. スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、製造時の搬送方向でみて平均摩擦係数を示す指標であるKES(MIU値)が0.115~0.150であり、且つ、摩擦係数の平均偏差を示す指標であるKES(MMD値)が0.008~0.016であり、坪量が50.0~140.0g/m、密度が0.13~0.55g/cmである、ことを特徴とする複合型不織布。
  2. 単位体積当たりの吸水量が0.75g/cm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の複合型不織布。
  3. 厚さが0.2~0.6mmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合型不織布。
  4. 柔らかさを示す指標であるTAS(TS7値)が11~23dBVrmsである、ことを特徴とする請求項1~3のいずれに記載の複合型不織布。
  5. 滑らかさを示す指標であるTAS(TS750値)が35~156dBVrmsである、ことを特徴とする請求項1~4のいずれに記載の複合型不織布。
  6. 前記複合型不織布での前記パルプ繊維ウエブの重量構成比が77~85(wt%)である、ことを特徴とする請求項1~5のいずれに記載の複合型不織布。
  7. 単位面積当たりの吸水量が310g/m以上である、ことを特徴とする請求項1~6のいずれに記載の複合型不織布。
  8. 前記スパンボンド不織布の材質が、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類、又は2種類以上の混合である、ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の複合型不織布。
  9. 前記パルプ繊維ウエブは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーからなる群から選択された針葉樹晒クラフトパルプの繊維である、ことを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の複合型不織布。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の複合型不織布の製造方法であって、
    前記パルプ繊維ウエブと前記スパンボンド不織布との一体化を促進して積層体を得る水流交絡工程と、前記水流交絡工程の後に前記積層体を乾燥する乾燥工程とを少なくとも含み、
    前記乾燥工程の後に、カレンダーロール間で前記積層体を加熱および加圧しながら通過させる熱カレンダー工程を含み、
    前記熱カレンダー工程では、式(ロール相当径)=(主ロール径)×(受けロール径)/{(主ロール径)+(受けロール径)}によって算出されるロール相当径が100~400mmである主ロール径と受けロールとを用い、搬送スピードを150~280m/min、ロール間のギャップを0~0.5mm、ロール線圧を22~125kg/cm、に設定してある、ことを特徴とする複合型不織布の製造方法。
  11. 前記ロールの温度が50~180℃に設定してある、ことを特徴とする請求項10に記載の複合型不織布の製造方法。
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