JP2023110262A - ロボット診断装置、ロボット診断方法およびロボット診断プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ロボットの駆動部の残余寿命を精度良く予測する。
【解決手段】ロボット診断装置1は、モータ322を含む駆動部321を備えたロボット3の駆動部321の状態を診断する。ロボット診断装置1は、モータ322に対する所定時間の電流指令値を取得する取得部131と、取得部131によって取得された電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、特定周波数成分を増幅して電流指令値の第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する生成部132と、生成部132によって生成された評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測する予測部133とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】ロボット診断装置1は、モータ322を含む駆動部321を備えたロボット3の駆動部321の状態を診断する。ロボット診断装置1は、モータ322に対する所定時間の電流指令値を取得する取得部131と、取得部131によって取得された電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、特定周波数成分を増幅して電流指令値の第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する生成部132と、生成部132によって生成された評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測する予測部133とを備える。
【選択図】図2
Description
ここに開示された技術は、ロボット診断装置、ロボット診断方法およびロボット診断プログラムに関する。
例えば、産業用ロボットは、その長期の使用により、ロボットアーム等を駆動する駆動部を構成する機器の劣化(例えば、減速機の歯車の摩耗)が発生し、これにより、ロボットの動作精度が低下する。このような状態を放置しておくと、駆動部を構成する機器が破損してロボットが故障する。そうすると、例えば工場の生産ラインが停止し、生産性が低下してしまう。そのため、例えば特許文献1は、実際の作業におけるロボットコントローラのデータを通信回線を介して収集し、収集したデータに基づいて故障診断やメンテナンスを実施する。
しかしながら、前記特許文献1に開示の技術では、現時点でのデータに基づいて現時点での部品交換等のメンテナンスの要否を判断することはできるが、将来的にメンテナンスがいつ頃必要になるかについては、その時期を特定することができない。すなわち、前記特許文献1に開示の技術では、ロボットのメンテナンススケジュールを余裕をもって予め計画しておくことが困難である。そのため、ロボットのメンテナンスを適時に行うことが困難であるという問題がある。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロボットの駆動部の残余寿命を精度良く予測することにある。
ここに開示されたロボット診断装置は、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する。前記ロボット診断装置は、取得部と、生成部と、予測部とを備えている。前記取得部は、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する。前記生成部は、前記取得部によって取得された前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する。前記予測部は、前記生成部によって生成された前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する。
また、ここに開示された別のロボット診断装置は、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する。前記ロボット診断装置は、取得部と、生成部と、予測部とを備えている。前記取得部は、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する。前記生成部は、前記取得部によって取得された前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する。前記予測部は、前記生成部によって生成された前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する。
また、ここに開示されたロボット診断方法は、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する方法である。前記ロボット診断方法は、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得することと、前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成することと、前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測することとを含む。
また、ここに開示された別のロボット診断方法は、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する方法である。前記ロボット診断方法は、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得することと、前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成することと、前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測することとを含む。
また、ここに開示されたロボット診断プログラムは、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する機能をコンピュータに実現させる。前記ロボット診断プログラムは、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する機能と、前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する機能と、前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する機能とをコンピュータに実現させる。
また、ここに開示された別のロボット診断プログラムは、モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する機能をコンピュータに実現させる。前記ロボット診断プログラムは、前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する機能と、前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する機能と、前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する機能とをコンピュータに実現させる。
なお、前述した評価電流の時系列とは、取得された電流指令値の状態を指すものではなく、所定時間毎の電流指令値から生成された評価電流を例えば実効値などに加工した値が連なった状態を指す。
前記のロボット診断装置は、ロボットの駆動部の残余寿命を精度良く予測することができる。
前記のロボット診断方法は、ロボットの駆動部の残余寿命を精度良く予測することができる。
前記のロボット診断プログラムは、ロボットの駆動部の残余寿命を精度良く予測することができる。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、ロボットシステム100の概略構成を示す図である。図2は、ロボット診断装置1およびその周辺機器の概略構成を示すブロック図である。
ロボットシステム100は、ロボット診断装置1と、ロボット制御装置2と、ロボット3とを備えている。ロボットシステム100では、ロボット診断装置1が、ロボット3の駆動部321の状態を診断し、駆動部321の故障時期を予測する。ロボット診断装置1は、駆動部321のモータ322に対する所定時間の電流指令値に基づいて、駆動部321の故障時期を予測する。
ロボット3は、ベース31と、ベース31に回転自在に連結されるロボットアーム32とを有している。ロボットアーム32は、例えば垂直多関節式のアームである。ロボットアーム32は、図示しないが、互いに回転自在に連結された複数のリンクを有する。また、図示しないが、ロボットアーム32には、例えばワークを把持するためのめのエンドエフェクタが設けられている。
ロボット3は、ロボットアーム32の各リンクを駆動する駆動部321を有している。ロボット3では、各リンクは動作部を形成している。駆動部321は、電流が供給されるモータ322と、モータ322の回転力を減速して動作部に伝達する減速機323とを有している。モータ322は、例えばサーボモータである。減速機323は、例えば、複数の歯車が噛み合う歯車装置である。
ロボット3は、モータ322に供給される電流である供給電流を制御するサーボドライバ311を有している。具体的に、サーボドライバ311には、供給電流を測定する電流センサ312が設けられている。サーボドライバ311は、電流指令値が入力され、その入力された電流指令値に基づく供給電流をモータ321へ出力する。
サーボドライバ311は、図示しないエンコーダによって検出されるモータ322の実際の回転位置がその目標値となるように、供給電流をフィードバック制御する。具体的に、ロボット制御装置2は、モータ322の実際の回転位置とその目標値との差、即ち位置偏差にゲインを乗じたものを電流指令値として生成する制御方法がよく使用される。また、サーボドライバ311は、電流センサ312の測定値を、フィードバックし、電流実測値を評価対象として使用する場合は、評価用の電流実測値としてロボット制御装置2へ出力する。供給電流の測定値を「電流実測値」という。この例では、サーボドライバ311は、ベース31に設けられている。なお、電流センサ312は、サーボドライバ311の外部や別体に設けられてもよい。例えば、サーボドライバ311はロボット制御装置2に設けられてもよい。
モータ322およびサーボドライバ311について補足説明する。前述のように、モータ322としては、一般にサーボモータが使用される。サーボモータには、旧来のDCサーボモータと、ACサーボモータとがあり、ACサーボモータはブラシレスDCサーボモータとも呼ばれる。ACサーボモータ内のコイルは、U相、V相およびW相の三相により構成されている。ACサーボモータ用のサーボドライバ311は、電流指令値と、モータコイルおよびモータマグネットの角度関係情報である転流情報とを用いて、各相の電流指令値を作成し、三相のコイルを制御する。電流センサ312は、通常2個用いられ、三相のコイルへの供給電流を測定する。測定された電流は、交流電流であるので、通常変換され、DCサーボモータの電流実測値と等価な等価電流実測値とされる。
ロボット制御装置2は、ロボット3を制御する。ロボット制御装置2は、ロボット3の各リンクおよびエンドエフェクタの各種動作を制御する。具体的に、ロボット制御装置2は、モータ321の回転角に基づいて電流指令値を生成する。ロボット制御装置2は、稼働時においては動作部に必要な動作をさせる一方、ロボット診断装置1による診断時においては動作部に診断用の特定の動作(以下、診断用動作とも称する)をさせる。
ロボット制御装置2には、図示しない記憶部に動作プログラム21が格納されている。動作プログラム21は、ロボット制御装置2が、動作部に診断用動作させるための診断用動作プログラムである。動作プログラム21は、ロボット制御装置2のコンピュータによって読み出されて実行される。ロボット制御装置2は、動作部に診断用動作をさせている際、ロボット制御装置2で作成された電流指令値をロボット診断装置1へ出力する。なお、電流指令値の出力の周期は、ロボット3の制御周期と同一でもよいし、異なっていてもよい。例えば、電流指令値の出力の周期は、数msecである。
ロボット診断装置1は、ロボット制御装置2から出力された電流指令値に基づいて、駆動部321の故障時期を予測する。駆動部321の故障としては、例えば、モータ321の軸受の摩耗や損傷に起因する故障や、減速機323の歯車の摩耗や損傷による故障等が挙げられる。具体的に、ロボット診断装置1は、記憶部11と、表示部12と、制御部13とを備えている。
記憶部11は、各種プログラム及び各種データを記憶する、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体である。記憶部11は、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMおよびDVD等の光ディスク、または半導体メモリによって形成されている。
具体的に、記憶部11は、診断プログラム111を記憶する。診断プログラム111は、ロボット診断プログラムの一例である。診断プログラム111は、ロボット3の駆動部321の状態を診断する各種機能をコンピュータ、即ち、制御部13に実現させるためのプログラムである。診断プログラム111は、制御部13によって読み出されて実行される。
表示部12は、制御部13が算出した実効値や予測した故障時期を示す、グラフ等を表示する。この例では、表示部12は、GUI(Graphical User Interface)画面を表示し、そのGUI画面においてグラフ等を表示する。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイである。
図3は、ロボット診断装置1の制御部13の機能ブロック図である。制御部13は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)及び/又はDSP(Digital Signal Processor)等の各種プロセッサと、RAM(Random Access Memory)及び/又はROM(Read Only Memory)等の各種半導体メモリとを有している。制御部13は、記憶部11から診断プログラム111等を読み出して実行する。
具体的に、制御部13は、取得部131と、生成部132と、予測部133とを機能ブロックとして有している。
取得部131は、モータ321に対する所定時間の電流指令値を取得する。つまり、取得部131は、ロボット制御装置2から出力された電流指令値を取得する。制御部13は、ロボット制御装置2によって、所定時間、ロボット3の動作部に診断用動作をさせる。制御部13は、例えば1日1回、動作部に診断用動作させる。取得部131は、所定時間分の電流指令値を取得し、その電流指令値を時系列(例えば、日毎)に取得していく。また、診断用動作を複数回実施し、そのすべてにおける電流指令値を取得してもよいし、1日などの一定期間内の電流指令値の中央値のみを取得してもよい。一定期間は、昼夜勤や3勤などの各勤務時間であってもよいし、2日に一度や1週間に一度などであってもよい。
なお、診断用動作は、診断目的の動作に限らず、稼働時にさせる必要な動作を流用してもよい。また、その場合、必要な動作を複数回実施し、そのすべてにおける電流指令値を取得してもよいし、1日などの一定期間内の電流指令値の中央値のみを取得してもよい。一定期間は、昼夜勤や3勤などの各勤務時間であってもよいし、2日に一度や1週間に一度などであってもよい。
生成部132は、取得部131によって取得された電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、その特定周波数成分を増幅して電流指令値の第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する。以下、供給電流の第1周波数以下の周波数成分を「基本周波数成分」とも称する。
より詳しくは、特定周波数成分は、電流指令値の第1周波数以上第2周波数以下の周波数成分である。生成部132は、第1周波数以下を通過帯域とするローパスフィルタを適用して、電流指令値から基本周波数成分を抽出する。また、生成部132は、第1周波数以上第2周波数以下を通過帯域とするバンドパスフィルタを適用して、電流指令値から特定周波数成分を抽出する。生成部132は、抽出した特定周波数成分を所定の倍率で増幅して、基本周波数成分に重畳させて評価電流を生成する。
この例では、生成部132は、特定周波数成分を10倍に増幅する。第1周波数および第2周波数はそれぞれ、駆動部321の劣化に由来する振動成分を含む範囲の上限値および下限値として設定される。この例では、第1周波数は11Hzであり、第2周波数は28Hzである。
予測部133は、生成部132によって生成された評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測する。より詳しくは、予測部133は、生成部132によって算出された実効値の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321の故障時期を予測する。より詳しくは、予測部133は、実効値の時系列の変化傾向に基づいて、実効値が予め定められた閾値に到達する時期を故障時期として予測する。
例えば、前記閾値は、ロボット3の稼働初期における実効値、あるいはロボット3の慣らし運転後の107%~110%の値に設定される。また、前記閾値は、モータ322の連続ストール電流の100%の値に設定されてもよい。前記の%の値は、一例である。
さらに、生成部132は、評価電流の実効値を算出する。実効値は、評価電流を評価するための評価値の一例である。
次に、ロボット診断装置1の診断処理について、図4を参照しながら説明する。図4は、ロボット診断装置1の制御部13による処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、取得部131が、例えば図5に示す電流指令値を取得する。図5は、電流指令値の波形の一例を示すグラフである。なお、図5は、説明の便宜上、所定時間のうち一部の時間に相当する部分を切り取ったものである。これは、図6以降も同様です。具体的に、制御部13は、例えば1日1回、ロボット制御装置2によって、ロボット3の動作部に診断用動作をさせる。その際、取得部131は、所定時間分の電流指令値をロボット制御装置2から取得する。所定時間は、例えば数分である。
続くステップS2では、図6に示すように、生成部132が、電流指令値の基本周波数成分を抽出する。図6は、基本周波数成分の波形の一例を示す図である。なお、図6は、便宜上、他の図5、図8、図11~図13と比べて、縦軸のスケールを下げています。これは、図7および図10も同様である。つまり、電流指令値のうち、第1周波数以下、即ち11Hz以下の周波数成分が基本周波数成分として抽出される。これにより、正常時の本来的な電流指令値の低周波成分だけが抽出される。
続くステップS3では、図7に示すように、生成部132が、電流指令値の特定周波数成分を抽出する。図7は、特定周波数成分の波形の一例を示す図である。つまり、電流指令値のうち、第1周波数以上第2周波数以下、即ち11Hz以上28Hz以下の周波数成分が抽出される。第1周波数以上とすることで、駆動部321の劣化に由来する振動成分を含む周波数成分が抽出される。そして、第2周波数以下とすることで、ノイズ等の高周波成分が除去される。したがって、ノイズ等の高周波成分が極力含まれない、駆動部321の劣化に由来する振動成分が抽出される。
続くステップS4では、生成部132が、特定周波数成分を増幅する。図示はしないが、生成部132は、特定周波数成分を例えば10倍に増幅する。これにより、駆動部321の劣化に由来する振動成分がより強調される。
続くステップS5では、図8に示すように、生成部132が、増幅した特定周波数成分を、基本周波数成分に重畳させる。つまり、生成部132は、ステップS4で増幅処理した特定周波数成分を基本周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する。このように、評価電流は、本来的な電流と振動を伴わない劣化由来の効率低下成分からなる低周波成分である基本周波数成分に、ノイズ等の高周波成分が含まれない駆動部321の劣化に由来する振動成分がより強調された周波数成分が重畳されてなるので、元の供給電流に比べて、駆動部321の劣化に由来する振動成分が適切に強調された波形となる。
続くステップS6では、生成部132が、評価電流の実効値を算出する。一般に、実効値は、本来的な低周波数成分である基本周波数成分と、振動を伴わない劣化由来の効率低下成分を含めて有効に反映されるが、周波数が比較的高い成分に関しては反映されにくい傾向がある。この実効値は、振動成分が適切に強調された波形から計算されるため、駆動部321の劣化に由来する振動成分がより適切に反映された結果が得られる。
続くステップS7では、予測部133が、故障時期を予測する。具体的に、予測部133は、評価電流の時系列の変化傾向、詳しくは、実効値の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321の故障時期を予測する。より詳しくは、予測部133は、実効値の時系列の変化傾向に基づいて、実効値が予め定められた閾値に到達する時期を故障時期として予測する。こうして、ステップS7が終了すると、制御部13による処理、即ち診断処理が終了する。
また、この例では、予測部133は、ユーザの指示によって、予測結果を表示部12に表示させることもできる。図9に示すように、予測部133が、評価電流の実効値をプロットする。図9は、表示部12において評価電流の実効値を時系列にプロットした図である。具体的に、予測部133は、評価電流の実効値を時系列にプロットした図を表示部12において表示させる。図9では、何も処理をしていない電流指令値から求められた実効値の時系列のプロットデータを◆印で示し、評価電流から求められた実効値の時系列のプロットデータを●印で示す。
図9によれば、評価電流の実効値は、劣化由来の振動成分が反映されている分、何も処理をしていない電流指令値の実効値よりも、増加傾向が顕著となっていることが分かる。そのため、そうした実効値の変化傾向に基づいて故障時期を予測することで、故障時期を適切に予測することができる。
具体的に、予測部133は、表示部12において、日付の参照区間Aにおける時系列のプロットデータについて予測線を描画する。予測部133は、最小二乗法にて予測線を描画する。予測部133は、予測線が、予め設定された閾値を示す基準線Rと交わる時期を故障時期として予測する。図9に示すように、参照区間Aにおいて、評価電流の実効値について描画された予測線bは、何も処理をしていない電流指令値の実効値について描画された予測線aよりも、傾き、即ち勾配が大きい。そのため、例えば予測線の傾きがずれることによって生じる、予測線と基準線Rとの交点の誤差は、予測線aよりも予測線bの方が小さい。したがって、評価電流の実効値の時系列の変化傾向に基づいて故障時期を予測することで、予測の精度が向上する。つまり、駆動部321の故障時期を精度良く予測することができる。これにより、駆動部321が故障する前の適切な時期にメンテンナンスを行うことができる。
また、予測線を描画させる参照区間を、例えば、評価電流の実効値が少しずつ上昇している参照区間Bに設定した場合、その参照区間Bの予測線cは予測線bよりも傾きが増大する。この場合、故障時期が早期であると把握することができる。このように、予測線と基準線Rとを表示部12に表示させることで、故障時期を視覚的に把握することができる。また、この例では、図示しないが、故障時期、即ち予測線が基準線Rと交わる日付も表示部12に表示される。この例では、参照区間は、ロボット3の稼働開始日よりも後の日から現在日までの一定期間に設定される。前記一定期間は、経験的には概ね10日~30日がよいが、これに限定されない。なお、前記一定期間は、ロボット3の稼働開始日から現在日までとしてもよい。
以上のように、ロボット診断装置1は、モータ322を含む駆動部321を備えたロボット3の駆動部321の状態を診断する装置である。ロボット診断装置1は、モータ322に対する所定時間の電流指令値を取得する取得部131と、取得部131によって取得された電流指令値の第1周波数以下の基本周波数成分および第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、特定周波数成分を増幅して基本周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する生成部132と、生成部132によって生成された評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測する予測部133とを備えている。
また、ロボット診断方法は、モータ322を含む駆動部321を備えたロボット3の駆動部321の状態を診断する方法である。この方法は、モータ322に対する所定時間の電流指令値を取得することと、電流指令値の第1周波数以下の基本周波数成分および第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、特定周波数成分を増幅して基本周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成することと、評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測することとを含む。
また、診断プログラム111は、モータ322を含む駆動部321を備えたロボット3の駆動部321の状態を診断する機能をコンピュータに実現させるプログラムである。診断プログラム111は、モータ322に対する所定時間の電流指令値を取得する機能と、電流指令値の第1周波数以下の基本周波数成分および第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、特定周波数成分を増幅して基本周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する機能と、評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、駆動部321が故障する故障時期を予測する機能とをコンピュータに実現させる。
これらの構成によれば、第1周波数以下の基本周波数成分が抽出されることで、電流指令値の低周波成分だけが抽出される。この低周波成分には、正常時の本来的な成分と、振動を伴わない劣化由来の効率低下成分とが含まれる。第1周波数以上の特定周波数成分が抽出されることで、駆動部321の劣化に由来する振動成分を含む周波数成分が抽出される。特定周波数成分が増幅されることで、駆動部321の劣化に由来する振動成分がより強調される。実効値などの処理をした場合、低周波成分は有効に反映されるが、より高い周波数成分があまり反映されない傾向がある。本来的な電流指令値の低周波成分の基本周波数成分に、駆動部321の劣化に由来する振動成分がより強調された周波数成分が重畳されてなる評価電流が生成されるので、元の電流指令値に比べて、駆動部321の劣化に由来する振動成分が適切に強調された波形を得ることができる。こうした評価電流の変化傾向に基づいて、駆動部321の故障時期を予測することにより、適切な予測をすることができる。よって、ロボット3の駆動部321の残余寿命を精度良く予測することができる。
さらに、特定周波数成分は、電流指令値の第1周波数以上第2周波数以下の周波数成分である。
この構成によれば、第2周波数以下とすることで、ノイズ等の高周波成分が除去される。したがって、そういった高周波成分が極力含まれない、駆動部321の劣化に由来する振動成分を抽出することができる。そのため、駆動部321の劣化に由来する振動成分が適切に強調された評価電流を生成することができる。これにより、ロボット3の駆動部321の故障時期、即ち残余寿命をより精度良く予測することができる。
また、ロボット診断装置1において、生成部132は、評価電流の実効値を算出し、予測部133は、生成部132によって算出された実効値の時系列の変化傾向に基づいて、故障時期を予測する。
この構成によれば、評価電流の実効値の変化傾向に基づいて、故障時期を予測するので、評価電流の平均値の変化傾向に基づいて予測することになる。そのため、例えば、駆動部321の劣化が少しずつ進行していくような現象に対して、適切に且つ安定して把握することができる。
《変形例1》
この変形例1は、前記実施形態において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、電流指令値の第1周波数以上の周波数成分を特定周波数成分として抽出する。
この変形例1は、前記実施形態において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、電流指令値の第1周波数以上の周波数成分を特定周波数成分として抽出する。
具体的に、生成部132は、第1周波数以下を通過帯域とするローパスフィルタを適用して、電流指令値から基本周波数成分を抽出する。また、生成部132は、第1周波数以上を通過帯域とするハイパスフィルタを適用して、電流指令値から特定周波数成分を抽出する。生成部132は、抽出した特定周波数成分を例えば10倍に増幅して、基本周波数成分に重畳させて評価電流を生成する。
この変形例では、図4のフローチャートにおいて、ステップS3のみが前記実施形態と異なる。即ち、ステップS3では、図10に示すように、生成部132が、電流指令値の特定周波数成分を抽出する。図10は、変形例1に係る特定周波数成分の波形の一例を示す図である。つまり、電流指令値のうち、第1周波数以上、即ち11Hz以上の周波数成分が抽出される。第1周波数以上とすることで、駆動部321の劣化に由来する振動成分を含む周波数成分が抽出される。したがって、駆動部321の劣化に由来する振動成分が抽出される。生成部132が、増幅した特定周波数成分を、基本周波数成分に重畳させる。
ステップS5では、図11に示すように、生成部132が、増幅した特定周波数成分を、基本周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する。図11は、変形例1に係る評価電流の波形の一例を示す図である。このように、評価電流は、本来的な電流指令値の低周波成分の基本周波数成分に、駆動部321の劣化に由来する周波数成分がより強調された周波数成分が重畳されてなるので、元の電流指令値に比べて、駆動部321の劣化に由来する振動成分が強調された波形となる。したがって、この変形例1おいても、駆動部321の劣化由来の振動成分が反映された評価電流の変化傾向に基づいて故障時期を予測することで、駆動部321の故障時期、即ち残余寿命を精度良く予測することができる。その他の構成、作用および効果は、前記実施形態と同様である。
《変形例2》
この変形例2は、前記実施形態において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、特定周波数成分を元の電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する。
この変形例2は、前記実施形態において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、特定周波数成分を元の電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する。
具体的に、生成部132は、第1周波数以上第2周波数以下を通過帯域とするバンドパスフィルタを適用して、電流指令値から特定周波数成分を抽出する。生成部132は、抽出した特定周波数成分を例えば10倍に増幅して、元の電流指令値に重畳させて評価電流を生成する。
この変形例では、図4のフローチャートにおいて、ステップS2が省略され、ステップS5が前記実施形態と異なる。即ち、ステップS5では、図12に示すように、生成部132が、増幅した特定周波数成分を、電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する。図12は、変形例2に係る評価電流の波形の一例を示す図である。このように、評価電流は、本来的な電流指令値の低周波成分の基本周波数成分に、異常に高い高周波成分が含まれない駆動部321の劣化に由来する周波数成分がより強調された周波数成分が重畳されてなるので、元の電流指令値に比べて、駆動部321の劣化に由来する振動成分が適切に強調された波形となる。したがって、この変形例2おいても、故障時期を精度良く予測することができる。その他の構成、作用および効果は、前記実施形態と同様である。
《変形例3》
この変形例3は、前記変形例2において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、電流指令値の第1周波数以上の周波数成分を特定周波数成分として抽出する。
この変形例3は、前記変形例2において、生成部132による評価電流の生成について変更したものである。つまり、この例の生成部132は、電流指令値の第1周波数以上の周波数成分を特定周波数成分として抽出する。
具体的に、生成部132は、電流指令値から第1周波数以上の特定周波数成分を抽出する。生成部132は、抽出した特定周波数成分を例えば10倍に増幅して、電流指令値に重畳させて評価電流を生成する。
この変形例では、図4のフローチャートにおいて、ステップS2が省略され、ステップS3およびステップS5が前記実施形態と異なる。即ち、ステップS3では、生成部132が、電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出する。ステップS5では、図13に示すように、生成部132が、増幅した特定周波数成分を、電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する。図13は、変形例3に係る評価電流の波形の一例を示す図である。このように、評価電流は、元の電流指令値に、駆動部321の劣化に由来する周波数成分がより強調された周波数成分が重畳されてなるので、元の電流指令値に比べて、駆動部321の劣化に由来する振動成分が強調された波形となる。したがって、この変形例3においても、故障時期を精度良く予測することができる。その他の構成、作用および効果は、前記実施形態と同様である。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、モータ322がDCサーボモータである場合は、電流指令値として、電流実測値を代用するようにし、モータ322がACサーボモータである場合は、電流指令値として、等価電流実測値を代用するようにしてもよい。電流指令値と電流実測値および等価電流実測値とは、いずれもサーボドライバ311内で電流制御されているため、略同じである。また、電流指令値として、トルク指令値を代用するようにしてもよい。トルク指令値は、電流指令値にトルク定数を乗じたものであるため、電流指令値と同義である。また、前述したように、電流指令値は位置偏差にゲインを乗じて生成されるため、電流指令値として、位置偏差を代用するようにしてもよい。このように、ここに開示された技術において、電流指令値は、電流実測値、等価電流実測値、トルク指令値および位置偏差を含む概念である。なお、電流フィードバック値、電流モニタ値、トルクモニタ値と称する値も、状態・用途に関わる変形、名称変更であり、同様に使用することができる。
また、ロボット診断装置1の取得部131は、電流指令値として、温度補償された電流指令値を取得するようにしてもよい。
また、ロボット診断装置1は、汎用のパーソナルコンピュータで構成してもよい。また、表示部12として、パーソナルコンピュータの液晶画面等の表示器を利用してもよい。
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
1 ロボット診断装置
3 ロボット
111 診断プログラム(ロボット診断プログラム)
131 取得部
132 生成部
133 予測部
321 駆動部
322 モータ
3 ロボット
111 診断プログラム(ロボット診断プログラム)
131 取得部
132 生成部
133 予測部
321 駆動部
322 モータ
Claims (10)
- モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断するロボット診断装置であって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する予測部とを備えているロボット診断装置。 - モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断するロボット診断装置であって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する予測部とを備えているロボット診断装置。 - 請求項1または2に記載のロボット診断装置において、
前記特定周波数成分は、前記電流指令値の前記第1周波数以上第2周波数以下の周波数成分であるロボット診断装置。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載のロボット診断装置において、
前記生成部は、前記評価電流の実効値を算出し、
前記予測部は、前記生成部によって算出された前記実効値の時系列の変化傾向に基づいて、前記故障時期を予測するロボット診断装置。 - 請求項4に記載のロボット診断装置において、
前記予測部は、前記ロボットの稼働開始日よりも後の日から現在日までの一定期間における前記実効値の時系列の変化傾向に基づいて、前記故障時期を予測するロボット診断装置。 - 請求項4または5に記載のロボット診断装置において、
前記予測部は、前記実効値の時系列の変化傾向に基づいて、前記実効値が予め定められた閾値に到達する時期を前記故障時期として予測するロボット診断装置。 - モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断するロボット診断方法であって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得することと、
前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成することと、
前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測することとを含むロボット診断方法。 - モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断するロボット診断方法であって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得することと、
前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成することと、
前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測することとを含むロボット診断方法。 - モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する機能をコンピュータに実現させるロボット診断プログラムであって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する機能と、
前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値に重畳させてなる評価電流を生成する機能と、
前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する機能とをコンピュータに実現させるロボット診断プログラム。 - モータを含む駆動部を備えたロボットの前記駆動部の状態を診断する機能をコンピュータに実現させるロボット診断プログラムであって、
前記モータに対する所定時間の電流指令値を取得する機能と、
前記電流指令値の第1周波数以上の特定周波数成分を抽出し、前記特定周波数成分を増幅して前記電流指令値の前記第1周波数以下の周波数成分に重畳させてなる評価電流を生成する機能と、
前記評価電流の時系列の変化傾向に基づいて、前記駆動部が故障する故障時期を予測する機能とをコンピュータに実現させるロボット診断プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022011605A JP2023110262A (ja) | 2022-01-28 | 2022-01-28 | ロボット診断装置、ロボット診断方法およびロボット診断プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022011605A JP2023110262A (ja) | 2022-01-28 | 2022-01-28 | ロボット診断装置、ロボット診断方法およびロボット診断プログラム |
Publications (1)
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JP2023110262A true JP2023110262A (ja) | 2023-08-09 |
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ID=87546137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022011605A Pending JP2023110262A (ja) | 2022-01-28 | 2022-01-28 | ロボット診断装置、ロボット診断方法およびロボット診断プログラム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2023110262A (ja) |
-
2022
- 2022-01-28 JP JP2022011605A patent/JP2023110262A/ja active Pending
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