JP2023109614A - 静電型トランスデューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータ機能を持たせつつ、薄型化することができる静電型トランスデューサを提供する。【解決手段】静電型トランスデューサ1は、熱可塑性エラストマーを含んで形成された第一絶縁体シート110と、第一絶縁体シート110の第一面に配置される電極シート20と、第一絶縁体シート110自身の融着により第一絶縁体シート110の第二面に接合されており、ヒータ線およびシールド電極線を兼用するヒータ兼シールド線30とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、静電型トランスデューサに関する。
特許文献1には、エラストマーにより形成された絶縁体シート、絶縁体シートの表面に配置された第一電極シートと、絶縁体シートの裏面に配置された第二電極シートと、第二電極シートの裏面に配置されたヒータとを備える静電型トランスデューサが記載されている。
国際公開第2020/194670号
ヒータ機能を持たせることにより、静電型トランスデューサの厚みが増加する。ヒータ機能を持たせつつ、薄型化することが求められる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、ヒータ機能を持たせつつ、薄型化することができる静電型トランスデューサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、熱可塑性エラストマーを含んで形成された第一絶縁体シートと、
前記第一絶縁体シートの第一面に配置される電極シートと、
前記第一絶縁体シート自身の融着により前記第一絶縁体シートの第二面に接合されており、ヒータ線およびシールド電極線を兼用するヒータ兼シールド線と、
を備える、静電型トランスデューサにある。
上記態様によれば、ヒータ兼シールド線が、ヒータ線とシールド電極線を兼用する。従って、ヒータ線とシールド電極線とを別々に備える場合に比べて、静電型トランスデューサの薄型化を図ることができる。
さらに、ヒータ兼シールド線は、第一絶縁体シート自身の融着により第一絶縁体シートに接合されている。従って、ヒータ兼シールド線と第一絶縁体シートとの密着性が高くなり、静電型トランスデューサの薄型化に寄与する。さらに、ヒータ兼シールド線と第一絶縁体シートとの密着性が高くなることで、ヒータ兼シールド線が発した熱を、第一絶縁体シートを介して、効率的に電極シート側に伝えることができる。従って、熱効率を高めることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、ヒータ機能を持たせつつ、薄型化することができる静電型トランスデューサを提供することができる。
実施形態1の静電型トランスデューサの平面図である。 図1のII-II断面拡大図である。 図1のIII部分の拡大図である。 図3のIV-IV断面図である。 図3のV-V断面図である。 実施形態2の静電型トランスデューサの平面図である。
(実施形態1)
1.適用対象
静電型トランスデューサは、例えば、基材と、基材の取付面に取り付けられた静電シートとを備える。基材は、任意の部材であって、金属、樹脂、その他の材料により形成される。
また、基材の取付面は、曲面、複合平面(複数の平面により形成された形状)、平面と曲面の複合形状などの三次元形状に形成しても良いし、単一平面形状に形成しても良い。基材が可撓性を有する材料により形成されている場合に、当該基材の取付面に当該静電シートを取り付けることもできる。また、静電型トランスデューサは、基材を備えることなく、当該静電シート単体により構成されるようにしても良い。
静電シートは、基材の取付面(表面)に配置されている。静電シートは、全体として、柔軟である。つまり、静電シートは、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。従って、基材の取付面が三次元形状であったとしても、静電シートは、基材の取付面に沿って取り付けることができる。特に、静電シートを面方向に伸長させながら基材の取付面に取り付けることで、静電シートにしわが発生することを抑制することができる。
静電シートは、一対の対象電極の間の静電容量の変化を利用して、アクチュエータまたはセンサとして機能するように構成されている。静電シートは、一対の対象電極のうち少なくとも1つを備えればよく、一対の対象電極を備える構成に限定されるものではない。また、本形態においては、静電シートは、シールド電極を備えるように構成されている。つまり、静電シートは、一対の対象電極のうちの一方の対象電極およびシールド電極を備える第一のタイプ、一対の対象電極およびシールド電極を備える第二のタイプなどがある。第一のタイプにおいて、他方の対象電極は、外部の導電体とすることもできる。
静電シートは、一対の対象電極間の静電容量の変化を利用して、振動や音などを発生させるアクチュエータとして構成することができる。また、静電シートは、例えば、対象電極間の静電容量の変化を利用して、外部からの押込力などを検出するセンサ、電位を有する導電体の接触または接近を検出するセンサとして構成することができる。
静電シートがアクチュエータとして構成される場合には、対象電極に電圧が印加されることにより、対象電極間の電位に応じて絶縁体が変形し、絶縁体の変形に伴って振動が発生する。静電シートが押込力を検出するセンサとして構成される場合には、外部からの押込力、振動、および、音など(以下、外部からの押込力など)の入力に起因して絶縁体が変形することにより対象電極間の静電容量が変化し、対象電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、外部からの押込力などを検出する。
また、静電シートが接触または接近を検出するセンサとして構成される場合には、電位を有する導電体の接触または接近により、対象電極間の静電容量が変化し、変化した対象電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、当該導電体の接触または接近を検出する。
静電型トランスデューサは、例えば、ポインティングデバイスであるマウスやジョイスティックの表面、車両部品の表面などに適用できる。車両部品としては、アームレスト、ドアノブ、シフトレバー、ステアリングホイール、ドアトリム、センタートリム、センターコンソール、天井などが含まれる。多くの場合、基材は、金属や硬質樹脂などの可撓性を有しない材料により形成されている。そして、静電型トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与を行うように構成することができる。
また、静電型トランスデューサは、シートの着座者の状態を検出するために、シート座面またはシート背面に配置しても良い。この場合、静電型トランスデューサは、静電シート単体をシートに配置しても良いし、任意の基材に静電シートを取り付けるように構成しても良い。
また、本形態においては、静電型トランスデューサは、ヒータ機能を有する。従って、静電型トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与に加えて、対象者への熱の付与を行うことができる。
2.静電型トランスデューサ1の全体構成
実施形態1の静電型トランスデューサ1の全体構成について、図1および図2を参照して説明する。図2は、説明を容易にするために、厚みを誇張して図示している。静電型トランスデューサ1は、少なくとも静電シート2を備える。静電シート2は、図示しない基材の表面に配置されるようにしても良いし、単体で用いても良い。
図1において、静電シート2は、長尺の平面状に形成されている。ただし、静電シート2は、可撓性を有し、かつ、伸縮可能に構成されることにより、任意の形状とすることができる。つまり、図1に示す静電シート2は、変形前の初期形状を示す。
静電シート2は、少なくとも、第一絶縁体シート110、電極シート20、ヒータ兼シールド線30、第二絶縁体シート120、第一リード線40、第二リード線50を備える。本形態においては、静電シート2は、複数(例えば、2つ)の電極シート20、1つのヒータ兼シールド線30を備え、さらに、複数(例えば、2つ)の第一リード線40、複数(例えば、2つ)の第二リード線50を備える場合を例に挙げる。
第一絶縁体シート110は、例えばエラストマーを主成分として含んで形成されている。従って、第一絶縁体シート110は、柔軟である。つまり、第一絶縁体シート110は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。第一絶縁体シート110は、例えば、熱可塑性材料、特に熱可塑性エラストマーを主成分として含んで形成されている。第一絶縁体シート110は、熱可塑性エラストマー自身により形成されるようにしても良いし、熱可塑性エラストマーを素材として加熱することによって架橋されたエラストマーを主成分として形成されるようにしても良い。
また、第一絶縁体シート110は、熱可塑性エラストマー以外のゴム、樹脂や他の材料などを含んでいても良い。例えば、第一絶縁体シート110がエチレン-プロピレンゴム(EPM、EPDM)などのゴムを含む場合には、第一絶縁体シート110の柔軟性が向上する。第一絶縁体シート110の柔軟性を向上させるという観点から、第一絶縁体シート110に可塑剤などの柔軟性付与成分を含有させてもよい。
さらに、第一絶縁体シート110は、熱伝導性の良好な材料が好適である。そこで、第一絶縁体シート110は、熱伝導率の高い熱可塑性エラストマーを用いるようにしても良いし、熱伝導率を高めることができるフィラーを含有させるようにしても良い。
第一絶縁体シート110は、第一絶縁本体部111、複数(例えば、2つ)の第一絶縁端子部112、複数(例えば、2つ)の第一絶縁中間部113を備える。第一絶縁本体部111は、面状に形成されており、アクチュエータまたはセンサとして機能する領域を構成する。それぞれの第一絶縁端子部112は、第一リード線40および第二リード線50と接合される領域を構成する。第一絶縁端子部112は、第一絶縁本体部111に間接的に接続されており、第一絶縁本体部111の側辺よりも面方向外方に形成される。それぞれの第一絶縁中間部113は、第一絶縁本体部111と第一絶縁端子部112とを接続する領域を構成する。第一絶縁中間部113は、第一絶縁体シート110の面方向において、第一絶縁本体部111と第一絶縁端子部112との間に介在する。なお、第一絶縁端子部112が第一絶縁本体部111に直接接続されるようにしても良い。この場合、第一絶縁中間部113が存在しないことになる。
1つの第一絶縁端子部112および1つの第一絶縁中間部113は、第一絶縁本体部111の長手方向の中間部位から、第一絶縁本体部111の短手方向の外方に延在するように形成されている。また、もう1つの第一絶縁端子部112およびもう1つの第一絶縁中間部113は、第一絶縁本体部111の長手方向側辺のうち長手方向の端部付近から、外方に延在するように形成されている。ただし、第一絶縁端子部112および第一絶縁中間部113の配置は、任意に設定できる。
複数の電極シート20は、第一絶縁体シート110の第一面、すなわち第一絶縁体シート110の表面(図1の前面、図2の上面)側に、第一絶縁体シート110の面方向に複数配列されている。電極シート20は、検出用電極を構成する。電極シート20は、導電性を有する。さらに、電極シート20は、柔軟である。つまり、電極シート20は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。電極シート20は、例えば、導電性布、導電性エラストマー、金属箔などにより形成されている。
図2においては、電極シート20が導電性布である場合を図示する。電極シート20が導電性布により形成される場合について詳細に説明する。導電性布は、導電性繊維により形成された織物または不織布である。ここで、導電性繊維は、柔軟性を有する繊維の表面を導電性材料により被覆することにより形成される。導電性繊維は、例えば、ポリエチレンなどの樹脂繊維の表面に、銅やニッケルなどをメッキすることにより形成される。
この場合、電極シート20は、第一絶縁体シート110自身の融着(熱融着)により第一絶縁体シート110に接合される。さらに、電極シート20は、布であるため、複数の貫通孔を有する。従って、第一絶縁体シート110の一部分が、電極シート20の貫通孔に入り込む。つまり、電極シート20の少なくとも一部は、第一絶縁体シート110に埋設された状態となる。
電極シート20が導電性エラストマーにより形成される場合について詳細に説明する。この場合、電極シート20は、エラストマーを母材とし、導電性フィラーを含有させることにより形成されている。電極シート20の母材であるエラストマーは、第一絶縁体シート110と主成分を同種とするとよい。特に、電極シート20は、熱可塑性エラストマーにより形成されるようにするとよい。
ただし、電極シート20は、第一絶縁体シート110の軟化点よりも高い軟化点を有する材料により形成されている。これは、第一絶縁体シート110自身の融着(熱融着)により第一絶縁体シート110に電極シート20を接合する際に、第一絶縁体シート110を電極シート20よりも先に軟化させるためである。その結果、第一絶縁体シート110の厚みを所望の厚みとすることができる。
ここで、電極シート20は、第一絶縁体シート110自身の融着(熱融着)により第一絶縁体シート110に接合される。さらには、電極シート20がエラストマーを表層に位置するように形成されている場合には、電極シート20自身の融着(熱融着)により、電極シート20と第一絶縁体シート110とが接合される。つまり、電極シート20と第一絶縁体シート110とは、相互の融着によって接合される。なお、電極シート20と第一絶縁体シート110とは、いずれか一方のみの融着によって接合されるようにしても良い。
電極シート20が金属箔により形成される場合について詳細に説明する。金属箔は、導電性布と同様に、複数の貫通孔を有するのが好適である。従って、電極シート20は、可撓性を有し、貫通孔の変形に伴い面方向への伸長を可能とする。金属箔は、導通可能な金属材料であればよく、例えば、銅箔、アルミニウム箔などを適用できる。さらに、電極シート20は、導電性布である場合と同様に、第一絶縁体シート110自身の融着(熱融着)により第一絶縁体シート110に接合される。
図1に示すように、それぞれの電極シート20は、電極本体部21、電極端子部22、電極中間部23を備える。電極本体部21は、面状に形成されている。複数の電極本体部21のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第一絶縁本体部111に重ねて配置されている。電極端子部22は、電極本体部21に間接的に接続されており、電極本体部21の側辺よりも面方向外方に形成され、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112に重ねて配置されている。
電極中間部23は、電極本体部21と電極端子部22とを接続する。つまり、電極中間部23は、電極シート20の面方向において、電極本体部21と電極端子部22との間に介在する。電極中間部23は、第一絶縁中間部113に重ねて配置されている。なお、電極端子部22が電極本体部21に直接接続されるようにしても良い。この場合、電極中間部23が存在しないことになる。
1つのヒータ兼シールド線30は、第一絶縁体シート110の第二面、すなわち第一絶縁体シート110の裏面(図1の奥面、図2の下面)側に配置されている。図1において、ヒータ兼シールド線30は、便宜上、面状に図示しているが、面状に図示する領域内に配線されている。ヒータ兼シールド線30は、ヒータ線およびシールド電極線を兼用するように構成されている。ヒータ兼シールド線30は、ヒータ線として機能するために、熱抵抗を有するように形成されている。さらに、ヒータ兼シールド線30は、所定の電圧を印加することによりシールド電極として機能するように構成されている。
ヒータ兼シールド線30は、図2に示すように、例えば、導電線30aと、導電線30aを被覆する導電線被覆材30bとを備えて構成されている。導電線30aは、熱抵抗を有するようにするために、例えば、芯線と、芯線の周囲に螺旋状に巻回された周回線とを備える。ただし、導電線30aは、当該構成に限られず、導電性を有し、かつ、熱抵抗を有するようにすれば良い。
さらに、ヒータ兼シールド線30は、柔軟である。つまり、ヒータ兼シールド線30は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。ヒータ兼シールド線30は、例えば、導電性布、導電性エラストマー、金属箔などにより形成されている。
ヒータ兼シールド線30の一部が、第一絶縁体シート110に接触した状態で配置されている。ヒータ兼シールド線30の一部が、第一絶縁体シート110に埋設されるようにしても良い。従って、ヒータ兼シールド線30は、直接、第一絶縁体シート110に熱を伝達することができる。
特に、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bは、第一絶縁体シート110自身の融着(熱融着)により第一絶縁体シート110に接合される。さらには、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bが熱可塑性エラストマーを含んで形成されている場合には、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30b自身の融着(熱融着)により、ヒータ兼シールド線30と第一絶縁体シート110とが接合される。つまり、ヒータ兼シールド線30と第一絶縁体シート110とは、相互の融着によって接合される。なお、ヒータ兼シールド線30と第一絶縁体シート110とは、いずれか一方のみの融着によって接合されるようにしても良い。
ヒータ兼シールド線30は、図1に示すように、1つのヒータ本体部31、複数のヒータ端子部32、複数のヒータ中間部33を備える。ヒータ本体部31は、面状に形成されている。ヒータ本体部31は、第一絶縁体シート110の第一絶縁本体部111に重ねて配置されている。さらに、1つのヒータ本体部31は、複数の電極本体部21のほぼ全面に対向して配置されている。
複数のヒータ端子部32は、複数の電極端子部22と同数である。複数のヒータ端子部32のそれぞれは、ヒータ本体部31に間接的に接続されており、ヒータ本体部31の側辺(ヒータ本体部31が面状に配置される領域の側辺)よりも面方向外方に形成され、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112に重ねて配置されている。複数のヒータ端子部32のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112の面方向において、複数の電極端子部22のそれぞれとは離間した位置に配置されている。つまり、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112の法線方向から見た場合に、複数の電極端子部22と複数のヒータ端子部32とは異なる位置に位置する。この理由は、後述する第一リード線40および第二リード線50の存在に伴う静電シート2の厚みの低減を図るためである。
複数のヒータ中間部33のそれぞれは、ヒータ本体部31とヒータ端子部32とを接続する。つまり、ヒータ中間部33は、ヒータ兼シールド線30の面方向において、ヒータ本体部31とヒータ端子部32との間に介在する。ヒータ中間部33は、第一絶縁中間部113に重ねて配置されている。ヒータ中間部33は、少なくとも一部において、電極中間部23に対向して配置されている。なお、ヒータ中間部33は、全部において、電極中間部23に対向して配置されるようにしても良い。また、ヒータ端子部32がヒータ本体部31に直接接続されるようにしても良い。この場合、ヒータ中間部33が存在しないことになる。
第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110の第二面、すなわち第一絶縁体シート110の裏面(図1の奥面、図2の下面)側に配置されている。さらに、第二絶縁体シート120は、ヒータ兼シールド線30に対して電極シート20とは反対側に配置されている。つまり、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110との間に、ヒータ兼シールド線30を挟んでいる。本形態においては、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110と同一の面形状に形成されており、第一絶縁体シート110に対して全面に亘って対向している。ただし、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110とは異なる面形状としても良い。
第二絶縁体シート120は、例えばエラストマーを主成分として含んで形成されている。従って、第二絶縁体シート120は、柔軟である。つまり、第二絶縁体シート120は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。第二絶縁体シート120は、例えば、熱可塑性材料、特に熱可塑性エラストマーを主成分として含んで形成されている。第二絶縁体シート120は、熱可塑性エラストマー自身により形成されるようにしても良いし、熱可塑性エラストマーを素材として加熱することによって架橋されたエラストマーを主成分として形成されるようにしても良い。
また、第二絶縁体シート120は、熱可塑性エラストマー以外のゴム、樹脂や他の材料などを含んでいても良い。例えば、第二絶縁体シート120がエチレン-プロピレンゴム(EPM、EPDM)などのゴムを含む場合には、第二絶縁体シート120の柔軟性が向上する。第二絶縁体シート120の柔軟性を向上させるという観点から、第二絶縁体シート120に可塑剤などの柔軟性付与成分を含有させてもよい。
第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110自身の融着により、第一絶縁体シート110の第二面に接合される。第二絶縁体シート120が熱可塑性エラストマーを含んで形成されている場合には、第二絶縁体シート120自身の融着により、第一絶縁体シート110と第二絶縁体シート120とが接合される。
さらに、第二絶縁体シート120は、ヒータ兼シールド線30の一部に接触した状態で配置されている。特に、第二絶縁体シート120は、ヒータ兼シールド線30の一部を埋設している。そして、第二絶縁体シート120は、第二絶縁体シート120自身の融着により、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bに接合している。
図2において、ヒータ兼シールド線30は、第二絶縁体シート120への埋設深さの方が、第一絶縁体シート110への埋設深さより深く設定されている。ただし、埋設深さは、両者を同程度としても良いし、第一絶縁体シート110への埋設深さを深くしても良い。
ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bが熱可塑性エラストマーを含んで形成されている場合には、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30b自身の融着(熱融着)により、ヒータ兼シールド線30と第二絶縁体シート120とが接合される。つまり、ヒータ兼シールド線30と第二絶縁体シート120とは、相互の融着によって接合される。なお、ヒータ兼シールド線30と第二絶縁体シート120とは、いずれか一方のみの融着によって接合されるようにしても良い。
さらに、第二絶縁体シート120は、高い断熱性を有する材料が好適である。つまり、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110より熱伝導率が低くなるように形成されている。特に、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110より熱伝導率が低い材料として、発泡樹脂を含んで形成すると良い。発泡樹脂の空気層により、高い断熱性能を発揮することができる。
そして、第二絶縁体シート120は、発泡樹脂により形成される場合において、第一絶縁体シート110側の面が、発泡樹脂のセルが開いたオープンセル状態に形成されると良い。この場合、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110の一部が含侵されることにより、第一絶縁体シート110に接合されている。従って、第一絶縁体シート110と第二絶縁体シート120との接合力が高まる。さらに、第二絶縁体シート120は、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bの一部が含侵されることにより、ヒータ兼シールド線30に接合されるようにしても良い。
第二絶縁体シート120は、第二絶縁本体部121、複数(例えば、2つ)の第二絶縁端子部122、複数(例えば、2つ)の第二絶縁中間部123を備える。第二絶縁本体部121は、面状に形成されており、アクチュエータまたはセンサとして機能する領域を構成する。それぞれの第二絶縁端子部122は、第一リード線40および第二リード線50と接合される領域を構成する。第二絶縁端子部122は、第二絶縁本体部121に間接的に接続されており、第二絶縁本体部121の側辺よりも面方向外方に形成される。それぞれの第二絶縁中間部123は、第二絶縁本体部121と第二絶縁端子部122とを接続する領域を構成する。第二絶縁中間部123は、第二絶縁体シート120の面方向において、第二絶縁本体部121と第二絶縁端子部122との間に介在する。なお、第二絶縁端子部122が第二絶縁本体部121に直接接続されるようにしても良い。この場合、第二絶縁中間部123が存在しないことになる。
1つの第二絶縁端子部122および1つの第二絶縁中間部123は、第二絶縁本体部121の長手方向の中間部位から、第二絶縁本体部121の短手方向の外方に延在するように形成されている。また、もう1つの第二絶縁端子部122およびもう1つの第二絶縁中間部123は、第二絶縁本体部121の長手方向側辺のうち長手方向の端部付近から、外方に延在するように形成されている。ただし、第二絶縁端子部122および第二絶縁中間部123の配置は、任意に設定できる。
複数の第一リード線40のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第一面に重ねて配置される部位および電極シート20に重ねて配置される部位を有する。詳細には、複数の第一リード線40のそれぞれは、第一絶縁体シート110の複数の第一絶縁端子部112のそれぞれに重ねて配置されている。第一リード線40は、電極シート20の電極端子部22に電気的に接続されており、電極中間部23を介して電極本体部21に電気的に接続される。さらに、複数の第一リード線40のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112に接合されている。
複数の第二リード線50のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第二面に重ねて配置される部位およびヒータ兼シールド線30に重ねて配置される部位を有する。詳細には、複数の第二リード線50のそれぞれは、第一絶縁体シート110の複数の第一絶縁端子部112のそれぞれに重ねて配置されている。第二リード線50は、ヒータ兼シールド線30のヒータ端子部32に電気的に接続されており、ヒータ中間部33を介してヒータ本体部31に電気的に接続される。さらに、複数の第二リード線50のそれぞれは、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112に接合されている。また、複数の第二リード線50のそれぞれは、第二絶縁体シート120に重ねて配置されている。詳細には、複数の第二リード線50のそれぞれは、第二絶縁体シート120の複数の第二絶縁端子部122のそれぞれに重ねて配置されている。
3.静電シート2の端子部分の詳細構成
静電型トランスデューサ1を構成する静電シート2の端子部分の詳細構成について図3~図5を参照して説明する。図3は、図1の右上の端子部分について示しており、当該端子部分の詳細構成について以下に説明する。ただし、図1の中央下の端子部分についても実質的に同様の構成からなる。
静電シート2は、図1および図2を参照して説明したように、少なくとも、第一絶縁体シート110、電極シート20、ヒータ兼シールド線30、第二絶縁体シート120、第一リード線40、第二リード線50を備える。静電シート2は、さらに、第一接合規制層60、第二接合規制層70を備える。
第一接合規制層60は、図3および図4に示すように、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と電極シート20の電極端子部22との間に配置され、第一絶縁体シート110と電極シート20との接合を規制する。従って、電極シート20の電極端子部22のうち、第一接合規制層60が存在する領域においては、第一接合規制層60との間で空間が形成される。一方、電極シート20の電極端子部22のうち、第一接合規制層60が存在しない領域においては、第一絶縁体シート110に接合している。
また、第一接合規制層60は、第一絶縁体シート110自身の融着によって、第一絶縁体シート110に接合される。そこで、第一接合規制層60は、例えば、第一絶縁体シート110の軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される。例えば、第一接合規制層60は、熱可塑性材料で形成される樹脂シートを適用することができる。
第一接合規制層60は、図3に示すように、長尺状に形成されている。第一接合規制層60の長手方向の一端は、電極シート20の電極端子部22の端辺に配置される。第一接合規制層60の長手方向の他端は、電極シート20の電極端子部22の端辺から電極シート20の電極中間部23に向かって延びるように配置されている。本形態では、第一接合規制層60の長手方向の他端は、電極シート20の端辺に対して、交差する方向、特に斜め方向に向かって延びるように配置されている。
第一接合規制層60は、幅小に形成された奥部61と、幅大に形成された縁部62とを備える。図3においては、奥部61が全長に亘って同幅に形成され、縁部62も全長に亘って同幅に形成される。この他に、縁部62の基端(電極シート20の電極端子部22の端辺)から奥部61の先端に向かって、徐々に幅小に形成しても良い。また、第一接合規制層60は、平板状に形成しても良いし、一方または両方の面に凹所や凸部を形成しても良い。
第一リード線40は、図4に示すように、第一芯線40aと、第一芯線40aの外周面を絶縁被覆する第一芯線被覆材40bとを備える。第一芯線40aは、例えば、銅線により形成されている。第一芯線被覆材40bは、熱可塑性材料を含んで形成されている。第一芯線被覆材40bは、絶縁性を有する熱可塑性材料であれば良く、例えば、上述した第一絶縁体シート110に適用可能な材料により形成される。
第一リード線40の一部が、第一絶縁体シート110の第一面(図4の上面)のうち第一絶縁端子部112に配置されている。静電シート2においては、第一リード線40の一部は、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112および電極シート20の電極端子部22が共に存在する領域に配置されるため、第一絶縁端子部112に重ねて配置されると共に電極端子部22にも重ねて配置される。
なお、電極シート20の電極端子部22が第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112の一部に重ねて配置されていない領域を有する場合には、第一リード線40は、第一絶縁端子部112のみに重ねて配置される部位と、第一絶縁端子部112および電極端子部22に重ねて配置される部位とをそれぞれ有するようにしても良い。この場合、第一リード線40は、少なくとも第一絶縁端子部112に重ねて配置される部位と、電極端子部22に重ねて配置される部位とを有する。
本形態においては、第一リード線40は、第一絶縁端子部112と電極端子部22との間に配置されている。特に、第一絶縁端子部112には第一接合規制層60が配置されているため、第一リード線40は、第一接合規制層60と電極端子部22との間に配置されている。
第一リード線40は、第一リード線40の先端側に、第一芯線被覆材40bが取り除かれ第一芯線40aが露出した第一芯線露出部41を備える。そして、第一リード線40は、第一芯線露出部41よりも基端側に、第一芯線被覆材40bが取り除かれていない第一芯線被覆部42を備える。
第一芯線露出部41は、以下のように構成すると良い。第一芯線露出部41は、銅線により形成される第一芯線40aに、金属メッキ層が形成されるようにする。この場合、金属メッキ層には、ニッケルメッキが好適である。また、第一芯線露出部41は、第一芯線40aに半田フロー層が形成されるようにしても良い。金属メッキ層および半田フロー層は、電極端子部22との導通を良好にする役割を有する。
第一リード線40の第一芯線露出部41は、第一接合規制層60の奥部61に配置されており、第一芯線被覆部42は、第一接合規制層60の縁部62に配置されている。そして、第一リード線40は、第一接合規制層60の縁部62から外に延びている。
ここで、第一リード線40は、第一接合規制層60と電極端子部22との間に形成される空間に挿入されることにより、当該位置に配置される。第一接合規制層60は、縁部62の幅が広く、奥部61の幅が狭い。従って、第一リード線40が挿入される際に、縁部62の幅が広いことにより初期の挿入が容易となり、奥部61の幅が狭いことにより第一リード線40を所望の位置に位置決めすることができる。
さらに、静電シート2は、第一絶縁端子部112の面方向における領域のうち、電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とが隣接して重ねて配置された第一電気接合領域Paにおいて、電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とを電気的に接合する第一電気接合部81を備える。つまり、第一電気接合部81は、第一絶縁端子部112および電極端子部22の積層領域に配置されている。
本形態では、第一電気接合領域Paにおいて、電極端子部22と第一芯線露出部41における第一芯線40a部分とが、金属メッキ層または半田フロー層を介して電気的に接合される。つまり、第一電気接合部81は、金属メッキ層の一部、または、半田フロー層の一部により構成される。特に、第一電気接合部81が半田フロー層の一部により構成されることで、電極端子部22と第一芯線露出部41における第一芯線40a部分とが、面で電気的に接合され、導通を良好とできる。
ここで、第一接合規制層60の一部が、第一電気接合領域Paに配置されている。従って、第一リード線40が電極端子部22と第一接合規制層60との間に挿入された後に、第一電気接合領域Paに対して超音波溶着処理を施すことにより、電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とが電気的に接合される。なお、電極端子部22および第一リード線40は、金属を表面に有するため、超音波溶着により、接合される。一方、第一リード線40と第一接合規制層60は、隣接しているが、金属と樹脂であるため、超音波溶着を施したとしても溶着されない。
また、静電シート2は、第一絶縁端子部112の面方向における領域のうち、第一絶縁端子部112と第一リード線40の第一芯線被覆部42とが重ねて配置された第一絶縁接合領域Pbにおいて、第一絶縁端子部112と第一リード線40の第一芯線被覆部42とを接合する第一絶縁接合部82を備える。第一絶縁接合部82は、第一絶縁端子部112および電極端子部22の積層領域に配置されている。ただし、第一絶縁接合部82は、当該積層領域において、第一電気接合部81とは異なる領域に配置されている。
第一接合規制層60の一部が、第一絶縁接合領域Pbに配置されている。そして、第一接合規制層60の一部が、第一絶縁接合領域Pbにおいて、第一絶縁端子部112と第一リード線40の第一芯線被覆部42との間に配置されている。従って、第一絶縁接合領域Pbにおいて、第一絶縁端子部112と第一接合規制層60とが接合し、かつ、第一接合規制層60と第一リード線40の第一芯線被覆部42とが接合している。つまり、第一絶縁接合部82は、第一絶縁端子部112の一部、第一接合規制層60の一部、および、第一芯線被覆部42の一部により構成される。このように、第一絶縁接合部82は、第一接合規制層60を介して、第一絶縁端子部112と第一芯線被覆部42とを間接的に接合する。
第一リード線40が電極端子部22と第一接合規制層60との間に挿入された後に、第一絶縁接合領域Pbに対して超音波溶着処理を施すことにより、第一絶縁端子部112と第一接合規制層60とが接合され、かつ、第一接合規制層60と第一芯線被覆部42とが接合される。第一絶縁接合部82における超音波溶着の処理条件は、第一電気接合部81における超音波溶着の処理条件とは異なる。第一電気接合部81が第一芯線露出部41の溶着を可能とする処理条件とするのに対して、第一絶縁接合部82は第一芯線被覆部42の第一芯線40aが溶着しないような処理条件とする。
第二接合規制層70は、図3および図5に示すように、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112とヒータ兼シールド線30のヒータ端子部32との間に配置され、第一絶縁体シート110とヒータ兼シールド線30との接合を規制する。例えば、ヒータ兼シールド線30のヒータ端子部32は、導電線被覆材30bが取り除かれており、導電線30aを露出させている。従って、第二接合規制層70は、第一絶縁体シート110とヒータ兼シールド線30の導電線30aとの接合を規制する。第二接合規制層70は、第一接合規制層60と実質的に同様に構成される。第二接合規制層70は、第一接合規制層60と同様に、奥部71および縁部72を備える。
第二リード線50は、図5に示すように、第二芯線50aと、第二芯線50aの外周面を絶縁被覆する第二芯線被覆材50bとを備える。第二リード線50は、第二リード線50の先端側に、第二芯線被覆材50bが取り除かれ第二芯線50aが露出した第二芯線露出部51を備える。そして、第二リード線50は、第二芯線被覆材50bが取り除かれていない第二芯線被覆部52を備える。第二リード線50は、第一リード線40と実質的に同様に構成される。
そして、静電シート2は、第二電気接合領域Pcにおいて、ヒータ端子部32を構成する導電線30aと第二リード線50の第二芯線露出部51とを電気的に接合する第二電気接合部91、および、第二絶縁接合領域Pdにおいて、第一絶縁端子部112と第二リード線50の第二芯線被覆部52とを第二接合規制層70を介して間接的に接合する第二絶縁接合部92を備える。第二電気接合部91および第二絶縁接合部92は、上述した第一電気接合部81および第一絶縁接合部82と実質的に同様である。また、第二電気接合領域Pcおよび第二絶縁接合領域Pdは、上述した第一電気接合領域Paおよび第一絶縁接合領域Pbと実質的に同様である。
また、第二絶縁体シート120は、ヒータ兼シールド線30のヒータ端子部32に接合されている。詳細には、第二絶縁体シート120は、第二電気接合領域Pcにおいて、ヒータ端子部32を構成する導電線30aと接合している。また、第二絶縁体シート120は、第二絶縁接合領域Pdにおいて、ヒータ端子部32を構成する導電線30aと接合されている。また、第二絶縁体シート120は、第二絶縁接合領域Pdにおいて、第二リード線50の第二芯線被覆材50bに接合されるようにしても良いし、接合されないようにしても良い。接合条件を調整することにより、適宜選択できる。
従って、第二電気接合部91および第二絶縁接合部92は、第一絶縁端子部112、ヒータ端子部32および第二絶縁端子部122の積層領域に配置されている。ただし、第二絶縁接合部92は、当該積層領域において、第二電気接合部91とは異なる領域に配置されている。
従って、電極端子部22とヒータ端子部32とは、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112の面方向において離間して配置されている。つまり、第一電気接合部81と第二電気接合部91とは、第一絶縁端子部112の面方向に離間して配置されている。さらに、第一絶縁接合部82と第二絶縁接合部92とは、第一絶縁端子部112の面方向に離間して配置されている。
4.実施形態1の効果
実施形態1の静電型トランスデューサ1によれば、熱可塑性エラストマーを含んで形成された第一絶縁体シート110と、第一絶縁体シート110の第一面に配置される電極シート20と、第一絶縁体シート110自身の融着により第一絶縁体シート110の第二面に接合されており、ヒータ線およびシールド電極線を兼用するヒータ兼シールド線30とを備える。
このように、ヒータ兼シールド線30が、ヒータ線とシールド電極線を兼用する。従って、ヒータ線とシールド電極線とを別々に備える場合に比べて、静電型トランスデューサ1の薄型化を図ることができる。
さらに、ヒータ兼シールド線30は、第一絶縁体シート110自身の融着により第一絶縁体シート110に接合されている。従って、ヒータ兼シールド線30と第一絶縁体シート110との密着性が高くなり、静電型トランスデューサ1の薄型化に寄与する。このように、静電型トランスデューサ1は、ヒータ機能を持たせつつ、薄型化することができる。さらに、ヒータ兼シールド線30と第一絶縁体シート110との密着性が高くなることで、ヒータ兼シールド線30が発した熱を、第一絶縁体シート110を介して、効率的に電極シート20側に伝えることができる。従って、熱効率を高めることができる。
また、ヒータ兼シールド線30は、導電線30aと、導電線30aを被覆する導電線被覆材30bとを備える。導電線被覆材30bは、第一絶縁体シート110自身の融着により第一絶縁体シート110の第二面に接合されている。これにより、ヒータ兼シールド線30の導電線被覆材30bと第一絶縁体シート110との密着性を高くすることができる。
静電型トランスデューサ1は、第一絶縁体シート110より熱伝導率が低くなるように形成され、ヒータ兼シールド線30に対して電極シート20とは反対側に配置され、第一絶縁体シート110自身の融着により第一絶縁体シート110の第二面に接合されている第二絶縁体シート120を備える。第二絶縁体シート120の熱伝導率が、第一絶縁体シート110よりも低くされているため、ヒータ兼シールド線30の熱を、確実に第一絶縁体シート110側へ伝達させることができる。
また、ヒータ兼シールド線30の一部は、第二絶縁体シート120に埋設され、ヒータ兼シールド線30の他の一部は、第一絶縁体シート110に接触、または、埋設されている。従って、ヒータ兼シールド線30を確実に位置決めすることができる。
また、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110より熱伝導率が低い材料としての発泡樹脂を含んで形成される。これにより、第二絶縁体シート120を、断熱材として効果的に発揮させることができる。
また、第二絶縁体シート120のうち第一絶縁体シート110側の面は、発泡樹脂のセルが開いたオープンセル状態に形成されている。そして、第二絶縁体シート120は、第一絶縁体シート110の一部が含侵されることにより、第一絶縁体シート110に接合されている。従って、第二絶縁体シート120は、高い断熱性能を有しつつ、高い接合力を発揮することができる。
また、静電型トランスデューサ1は、第一芯線40aと第一芯線40aを被覆し熱可塑性材料を含んで形成される第一芯線被覆材40bとを備え、第一絶縁体シート110の第一面に重ねて配置される部位および電極シート20に重ねて配置される部位を有する第一リード線40を備える。
さらに、静電型トランスデューサ1は、第一絶縁体シート110の面方向における領域であって電極シート20の電極端子部22と第一リード線40の第一芯線40aとが重ねて配置された第一電気接合領域Paにおいて、電極シート20の電極端子部22と第一リード線40の第一芯線40aとを電気的に接合する第一電気接合部81を備える。また、静電型トランスデューサ1は、第一絶縁体シート110の面方向における第一電気接合領域Paとは異なる領域であって、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と第一リード線40の第一芯線被覆材40bとが重ねて配置された第一絶縁接合領域Pbにおいて、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と第一リード線40の第一芯線被覆材40bとを接合する第一絶縁接合部82を備える。
つまり、第一リード線40の耐引抜強度は、第一絶縁接合領域Pbにおける第一絶縁接合部82が主として機能する状態となる。このように、電極端子部22と第一リード線40の第一芯線40aとの電気的接合の部位と、第一リード線40の耐引抜強度を確保する部位とを、別々の部位とすることにより、電気的接合と耐引抜強度の両立を図ることができる。従って、第一リード線40の第一芯線40aを電極端子部22に確実に電気的に接合することができると共に、第一リード線40の耐引抜強度を高くすることができる。
特に、第一絶縁接合部82は、第一絶縁体シート110の一部により構成される。これにより、別の接合部材を用意することなく、第一絶縁体シート110と第一リード線40の第一芯線被覆材40bとを接合することができる。
ヒータ兼シールド線30と第二リード線50との接合について類似構成を有する。従って、第二リード線50の第二芯線50aをヒータ兼シールド線30に確実に電気的に接合することができると共に、第二リード線50の耐引抜強度を高くすることができる。
さらに、第一電気接合部81と第二電気接合部91とが、第一絶縁体シート110の面方向に離間して配置され、第一絶縁接合部82と第二絶縁接合部92とが、第一絶縁体シート110の面方向に離間して配置されている。これにより、第一電気接合部81および第二電気接合部91における接合処理が容易となり、かつ、第一絶縁接合部82および第二絶縁接合部92における接合処理が容易となる。さらに、第一絶縁体シート110の厚みを薄くすることができる。
従って、第一リード線40の第一芯線40aを電極シート20に確実に電気的に接合すると共に第一リード線40の耐引抜強度を高くすることができ、かつ、第二リード線50の第二芯線50aをヒータ兼シールド線30に確実に電気的に接合すると共に第二リード線50の耐引抜強度を高くすることができる。
また、静電型トランスデューサ1は、第一電気接合領域Paにおいて、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と電極シート20の電極端子部22との間に配置され、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と電極シート20の電極端子部22との接合を規制する第一接合規制層60を備える。第一接合規制層60を設けることにより、第一絶縁体シート110の第一絶縁端子部112と電極シート20の電極端子部22との間に袋状部分を形成することが容易にできる。そして、第一絶縁端子部112と電極端子部22とにより形成された袋状部分に第一リード線40が挿入された状態で、第一リード線40が、第一絶縁端子部112および電極端子部22に接合されている。従って、第一リード線40を所望の位置に位置決めすることが容易となり、かつ、確実に接合することができる。第二接合規制層70についても同様の効果を発揮する。
また、第一接合規制層60の一部は、第一絶縁接合領域Pbにおいて、第一絶縁体シート110と第一リード線40の第一芯線被覆材40bとの間に配置される。第一絶縁接合部82は、第一接合規制層60の一部、第一絶縁体シート110の一部、および、第一リード線40の第一芯線被覆材40bの一部により構成される。第一接合規制層60を有する構成において、確実に第一絶縁接合部82を形成することができる。第二絶縁接合部92についても同様である。
また、第一接合規制層60は、第一絶縁体シート110の軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される。これにより、第一接合規制層60は、第一絶縁体シート110自身の融着によって、第一絶縁体シート110に接合される。第二接合規制層70も同様である。
また、第一接合規制層60は、熱可塑性材料を含んで形成される樹脂シートである。これにより、第一接合規制層60は、第一絶縁体シート110に接合することができる。第二接合規制層70についても同様である。
(実施形態2)
実施形態2の静電型トランスデューサ1の構成について図6を参照して説明する。静電型トランスデューサ1を構成する静電シート2において、第一絶縁体シート110は、複数の第一絶縁端子部112を有する。複数の電極シート20のそれぞれは、電極端子部22を有する。ヒータ兼シールド線30は、1つのヒータ端子部32を有する。
そして、複数の第一絶縁端子部112のうち1つの第一絶縁端子部112に、電極端子部22が重ねて配置され、かつ、ヒータ端子部32が重ねて配置される。一方、複数の第一絶縁端子部112のうち残りの第一絶縁端子部112に、電極端子部22が重ねて配置されるのに対して、かつ、ヒータ端子部32が配置されていない。これにより、第二リード線50の数を少なくすることにより、コスト低減、小型化を図ることができる。
1 静電型トランスデューサ
20 電極シート
30 ヒータ兼シールド線
110 第一絶縁体シート
120 第二絶縁体シート

Claims (12)

  1. 熱可塑性エラストマーを含んで形成された第一絶縁体シートと、
    前記第一絶縁体シートの第一面に配置される電極シートと、
    前記第一絶縁体シート自身の融着により前記第一絶縁体シートの第二面に接合されており、ヒータ線およびシールド電極線を兼用するヒータ兼シールド線と、
    を備える、静電型トランスデューサ。
  2. 前記ヒータ兼シールド線は、
    導電線と、
    前記導電線を被覆する導電線被覆材と、
    を備え、
    前記導電線被覆材は、前記第一絶縁体シート自身の融着により前記第一絶縁体シートの前記第二面に接合されている、請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
  3. さらに、前記第一絶縁体シートより熱伝導率が低くなるように形成され、前記ヒータ兼シールド線に対して前記電極シートとは反対側に配置され、前記第一絶縁体シート自身の融着により前記第一絶縁体シートの前記第二面に接合されている第二絶縁体シートを備える、請求項1または2に記載の静電型トランスデューサ。
  4. 前記ヒータ兼シールド線の一部は、前記第二絶縁体シートに埋設され、
    前記ヒータ兼シールド線の他の一部は、前記第一絶縁体シートに接触、または、埋設される、請求項3に記載の静電型トランスデューサ。
  5. 前記第二絶縁体シートは、前記第一絶縁体シートより前記熱伝導率が低い材料としての発泡樹脂を含んで形成される、請求項3または4に記載の静電型トランスデューサ。
  6. 前記第二絶縁体シートのうち前記第一絶縁体シート側の面は、発泡樹脂のセルが開いたオープンセル状態に形成されており、
    前記第二絶縁体シートは、前記第一絶縁体シートの一部が含侵されることにより、前記第一絶縁体シートに接合されている、請求項5に記載の静電型トランスデューサ。
  7. さらに、
    芯線と前記芯線を被覆し熱可塑性材料を含んで形成される芯線被覆材とを備え、前記第一絶縁体シートの前記第一面に重ねて配置される部位および前記電極シートに重ねて配置される部位を有するリード線と、
    前記第一絶縁体シートの面方向における領域であって前記電極シートと前記リード線の前記芯線とが重ねて配置された電気接合領域において、前記電極シートと前記リード線の前記芯線とを電気的に接合する電気接合部と、
    前記第一絶縁体シートの面方向における前記電気接合領域とは異なる領域であって、前記第一絶縁体シートと前記リード線の前記芯線被覆材とが重ねて配置された絶縁接合領域において、前記第一絶縁体シートと前記リード線の前記芯線被覆材とを接合する絶縁接合部と、
    を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の静電型トランスデューサ。
  8. 前記絶縁接合部は、前記第一絶縁体シートの一部により構成される、請求項7に記載の静電型トランスデューサ。
  9. さらに、
    前記電気接合領域において、前記第一絶縁体シートと前記電極シートとの間に配置され、前記第一絶縁体シートと前記電極シートとの接合を規制する接合規制層を備える、請求項7または8に記載の静電型トランスデューサ。
  10. 前記接合規制層の一部は、前記絶縁接合領域において、前記第一絶縁体シートと前記リード線の前記芯線被覆材との間に配置され、
    前記絶縁接合部は、前記接合規制層の一部、前記第一絶縁体シートの一部、および、前記リード線の前記芯線被覆材の一部により構成される、請求項9に記載の静電型トランスデューサ。
  11. 前記接合規制層は、前記第一絶縁体シートの軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される、請求項9または10に記載の静電型トランスデューサ。
  12. 前記接合規制層は、熱可塑性材料を含んで形成される樹脂シートである、請求項11に記載の静電型トランスデューサ。
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