JP2023109340A - 道路縁高付与装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、道路面の高さ情報を抽出したうえで道路縁高を付与することができる道路縁高付与装置を提供することにある。【解決手段】本願発明の道路縁高付与装置は、3次元地形モデル記憶手段と道路縁モデル記憶手段、着目領域設定手段、目標統計値設定手段、道路縁高算出手段を備えたものである。このうち目標統計値設定手段は、目標統計値を設定する手段であり、道路縁高算出手段は、3次元地形モデルに配置された着目領域に属する着目構成点のうち目標統計値に相当する着目構成点に係る高さ情報を道路縁高として算出する手段である。そして、着目領域に対応する着目基準点に、道路縁高を付与する。【選択図】図9

Description

本願発明は、地物に対して標高などの高さ情報を付与する技術に関するものであり、より具体的には、道路縁の近傍にある高さ情報の統計処理を行うことで、その道路縁の高さ(以下、「道路縁高」という。)を決定する道路縁高付与装置に関するものである。
近時、地形情報(空間情報)の需要が高まっており、例えば、道路上や沿道に設置された施設をより高度に管理することを目的にその形状や設置位置といった施設の空間情報を要望する管理者などが増加している。同時に、現在官民一体となって推進しているSociety5.0の実現にとっても、社会インフラストラクチャー(以下、単に「社会インフラ」という。)の高度な維持管理は重要な課題と位置付けられている。さらに、自動運転技術の実用化が進むなか、道路縁(道路境界線)をはじめとする道路に関する種々の空間情報が多方面から切望されているところである。
従来、空間情報を示すものとしては、地形図など2次元(2D)の平面的な図面(平面図)が主流であった。平面図は、等高線や端点標高など「高さ情報」を示すことはあるものの、専ら平面位置を示すことに主眼が置かれており、3次元(3D)の空間として対象範囲を把握することは難しかった。一方、近年では計測技術の進歩に伴い大量の3次元計測点(以下、「3次元点群」という。)を容易に取得することができるようになり、しかも情報技術の進歩に伴いこの3次元点群を容易にハンドリングできるようになってきた。
例えば道路を含む地形の3次元点群を取得するには、空中写真測量や航空レーザー計測、地上型レーザー計測、MMS(Mobile Mapping System)といった計測手法が採用されている。このうちMMSは、レーザースキャナやカメラ、自己位置を取得するための衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)、IMU(Inertial Measurement Unit)、オドメトリなどのセンサを移動車両に搭載したものであり、これにより車道上を移動しながらレーザースキャナによって3次元点群を取得することができる。
MMSなどによって得られた3次元点群は、計測対象の地形の3次元モデル(以下、「3D地形モデル」という。)として利用するのが一般的である。この3D地形モデルは、対象地形を3次元座標で表したものであって、DSM(Digital Surface Model)やDEM(Digital Elevation Model)に代表される地形モデルである。
通常、3D地形モデルは、対象とする平面範囲を複数分割した小領域によって構成される。この小領域は、メッシュとも呼ばれ、例えば直交するグリッドに区切られて形成されるもので、それぞれの小領域は代表点を備えている。計測によって得られる3次元点群はランダムデータ(平面的に不規則な配置のデータ)であることが多いため、小領域の代表点に高さを与えるには幾何計算されることが多い。この計算方法としては、ランダムデータから形成される不整三角網によって高さを求めるTIN(Triangulated Irregular Network)による手法、最も近いレーザー計測点を採用する最近傍法(Nearest Neighbor)による手法のほか、逆距離加重法(IDW:Inverse Distance Weighting)、Kriging法、平均法などを挙げることができる。
3D地形モデルは、対象地形を平面的かつ立体的に把握することができることから、平面図に比べると種々の用途に利用することができる。しかしながら、計測結果に基づく3D地形モデルはあくまで3次元座標を基本とする空間情報を提示するにとどまり、地物の属性までは示すことができない。すなわち3D地形モデルを目視しただけでは、道路縁がどこなのか、オフィスビルの外縁(いわゆるエッジ)がどこなのか、理解することができないわけである。
3D地形モデルに対して地物の属性情報を付与するとなると、地物の調査が必要となる。つまり、空中写真を目視しながら地物の属性を抽出したり、あるいは作業者が直接現地に赴いて目視した情報を図面に記録したりするなど、いずれにしろ人による判断が必要になるわけである。しかしながら、例えば道路の延長は一般に相当の延長を有していることから、調査にかかる作業量は膨大であり、その労力や作業時間を考えると多大なコストを要することとなる。
ところで、上記したように従来は主に平面図を利用していた。そして、この平面図をラスターデータやベクターデータとして(つまりデジタル化して)利用するケースもあり、さらに地物を図形(ポリラインやポリゴン)化したうえで属性情報を付与したものを利用するケースもあった。あるいは、近年の機械学習技術の進歩によって、空中写真や平面図から機械的(自動的)に地物を抽出し、その図形と属性情報を抽出することも可能になってきた。このように、標高などの高さ情報は備えていないものの地物の属性情報を有する「2次元の地形モデル」が別に用意されているケースは考えられる。そして、このような2次元の地形モデルを利用すれば、3D地形モデルに地物の属性情報を付与するにあたって、人による地物の調査を省略(あるいは大幅に削減)することができることとなる。
そこで特許文献1では、2次元地図データに表される地物の形状線に、計測による点群を用いて標高を付与することで3次元の地物形状線を生成する技術について提案している。
特開2020-013351号公報
既述したとおり、3D地形モデルはあくまで3次元座標を基本とする空間情報を提示するにとどまり、3D地形モデルを目視しただけでは道路縁がどこなのか理解することができない。そのため道路縁高を付与するためには、空中写真を目視しながら処理していくなど人による作業が避けられず、多大なコストを要する結果となる。そこで、ラスターデータやベクターデータなど平面図をデジタル化した「2次元の地形モデル」を利用することによって、人による作業を低減することができる可能性について示唆した。
例えば、「道路縁」という属性情報と、その平面位置(座標情報)とを具備する2次元の地形モデル(以下、特に「道路縁モデル」という。)を3D地形モデルに配置したうえで、3D地形モデルを構成する3次元点(以下、「構成点」という。)の中から道路縁モデルの周辺にある構成点を抽出し、これを道路縁高とすることが考えられる。ところが、道路縁の周辺には、家屋やオフィスビルなど道路以外の建物が位置することも多く、単に道路縁モデルの周辺にあるからといってその構成点を直ちに道路縁高とすることができないケースもある。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、道路面の高さ情報を抽出したうえで道路縁高を付与することができる道路縁高付与装置を提供することにある。
本願発明は、道路縁モデルを基準とする着目領域を設定すると、その着目領域ごとに複数の構成点の高さ情報のパターンが異なるということに着目し、着目領域ごとに設定される目標統計値に相当する高さ情報を道路縁高として付与する、という従来にはなかった発想に基づいてなされた発明である。
本願発明の道路縁高付与装置は、3次元地形モデル記憶手段と道路縁モデル記憶手段、着目領域設定手段、目標統計値設定手段、道路縁高算出手段を備えたものである。このうち3次元地形モデル記憶手段は、3次元座標を具備する複数の構成点に基づく3次元地形モデルを記憶する手段であり、道路縁モデル記憶手段は、道路縁を表した2次元の道路縁モデルを記憶する手段である。また着目領域設定手段は、道路縁モデル上に複数の着目基準点を生成するとともに着目基準点を基準としてあらかじめ定められた大きさと形状を有する2次元の着目領域を設定する手段であり、目標統計値設定手段は、目標統計値を設定する手段である。さらに道路縁高算出手段は、着目領域を3次元地形モデルに配置したときに着目領域に属する複数の構成点を着目構成点として抽出するとともに、着目構成点のうち目標統計値に相当する着目構成点に係る高さ情報を道路縁高として算出する手段である。そして、着目領域に対応する着目基準点に、道路縁高を付与する。
本願発明の道路縁高付与装置は、目標統計値設定手段が学習手段と目標統計値出力手段を有するものとすることもできる。この学習手段は、複数種類の学習用データセットを機械学習することによって目標統計値を出力するための目標統計値設定モデルを生成する手段であり、目標統計値出力手段は、入力された入力用データセットと目標統計値設定モデルに基づいて入力用データセットに係る目標統計値を出力する手段である。なお学習用データセットは、学習用着目領域に対して設定された適正統計値、及び学習用着目領域に含まれる複数の構成点の高さ情報を含み、入力用データセットは、入力用着目領域に含まれる複数の構成点の高さ情報を含む。また学習用着目領域は、着目領域と同一の大きさと形状を有する2次元の領域であり、入力用着目領域は、着目基準点を基準とし、着目領域と同一の大きさと形状を有する2次元の領域である。そして、学習手段が、学習用データセットに含まれる適正統計値、及び複数の構成点の高さ情報を機械学習することによって目標統計値設定モデルを生成し、目標統計値出力手段が、入力用データセットに含まれる複数の構成点の高さ情報を入力値として目標統計値を出力する。
本願発明の道路縁高付与装置は、学習用データセットが複数の構成点のうちあらかじめ定められた複数の選出用統計値に相当する構成点の高さ情報を含み、入力用データセットが複数の構成点のうち選出用統計値に相当する構成点の高さ情報を含むものとすることもできる。なお選出用統計値は、複数の構成点の高さ情報に基づいて求められるパーセンタイル値とすることができる。
本願発明の道路縁高付与装置は、着目領域分割手段と道路側領域設定手段をさらに備えたものとすることもできる。この着目領域分割手段は、道路縁モデルを境界として着目領域を複数の分割領域に分割する手段であり、道路側領域設定手段は、分割領域に属する複数の構成点に係る高さ情報の統計値をそれぞれ分割領域代表高として算出するとともに最も低い分割領域代表高に係る分割領域を道路側領域として設定する手段である。この場合の道路縁高算出手段は、道路側領域に属する複数の構成点を着目構成点として抽出したうえで道路縁高を算出する。
本願発明の道路縁高付与装置には、次のような効果がある。
(1)道路縁モデルを利用するため、自動的に道路縁高を付与することができる。その結果、オペレータ(作業者)の負担を軽減することができ、さらにデータ化作業にかかるコストを抑えることができるとともに、いわゆるヒューマンエラーの低減に貢献することができる。
(2)道路縁周辺にある屋根等の高さを誤って抽出することが回避されるため、現状に即した道路縁高を付与することができる。
(3)目標統計値設定モデルによって、その着目領域にとって最適な目標統計値を選出することができ、すなわちその着目領域にとってより適切な道路縁高を付与することができる。
(4)現状に即した道路縁が付与され、すなわち現状に即した3D地形モデルが得られることから、道路施設等をより高度に管理することができ、また自動運転にとってより有益な地図情報を提供することができる。
本願発明の道路縁高付与装置の主な構成を示すブロック図。 (a)は着目領域設定手段によって道路縁モデル上に一定の間隔で生成された着目基準点を模式的に示す平面モデル図、(b)は着目基準点を中心とする円で設定された着目領域を模式的に示す平面モデル図。 道路縁上の地点周辺に配置された構成点の標高の分布を示すグラフ図。 学習用データセットと学習用基準点、学習用領域、学習用構成点を模式的に示すモデル図。 学習用データセットが生成される手順を模式的に示すステップ図。 入力用データセットと入力用基準点、入力用領域、入力用構成点を模式的に示すモデル図。 着目領域分割手段が着目領域を分割することによって設定された第1の分割領域と第2の分割領域を模式的に示す平面モデル図。 着目領域分割手段によって設定された第1の分割領域と第2の分割領域、第3の分割領域、第4の分割領域を模式的に示す平面モデル図。 道路縁高付与装置が目標統計値を出力するまでの主な処理の流れの一例を示すフロー図。 道路縁高付与装置が道路縁高を算出するまでの主な処理の流れの一例を示すフロー図。
本願発明の道路縁高付与装置の一例を、図に基づいて説明する。
本願発明の道路縁高付与装置は、道路縁の上に複数の基準点(以下、「着目基準点」という。)を適当な間隔で設定するとともに、その着目基準点に基づいて所定の領域(以下、「着目領域」という。)を設定し、さらにこの着目領域に含まれる構成点(以下、特に「着目構成点」という。)のなかから特定の条件に相当する着目構成点(以下、特に「特定着目構成点」という。)に係る高さ情報を道路縁高とすることを技術的特徴のひとつとしている。そして本願発明では、複数の着目構成点のなかから特定着目構成点を選出するための条件として、特定の統計値(以下、「目標統計値」という。)を採用することとし、しかもこの目標統計値をそれぞれ着目領域ごとに固有に設定することとした。なお、高さ情報とはある基準高からの比高差を表す種々の概念であるが、便宜上ここでは高さ情報を「標高」とした例で説明する。
図1は、本願発明の道路縁高付与装置100の主な構成を示すブロック図である。この図に示すように道路縁高付与装置100は、着目領域設定手段101と目標統計値設定手段102、道路縁高算出手段103、3次元地形モデル記憶手段108、道路縁モデル記憶手段109を含んで構成され、さらに学習手段104や、目標統計値出力手段105、着目領域分割手段106、道路側領域設定手段107、学習用データセット記憶手段110、目標統計値設定モデル記憶手段111を含んで構成することもできる。
道路縁高付与装置100を構成する着目領域設定手段101と目標統計値設定手段102、道路縁高算出手段103、学習手段104、目標統計値出力手段105、着目領域分割手段106、道路側領域設定手段107は、専用のものとして製造することもできるし、汎用的なコンピュータ装置を利用することもできる。このコンピュータ装置は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリを具備しており、さらにマウスやキーボード等の入力手段やディスプレイ等の表示手段を含むものもあり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)やサーバなどによって構成することができる。
また、3次元地形モデル記憶手段108と道路縁モデル記憶手段109、学習用データセット記憶手段110、目標統計値設定モデル記憶手段111は、汎用的コンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)の記憶装置を利用することもできるし、データベースサーバに構築することもできる。データベースサーバに構築する場合、ローカルなネットワーク(LAN:Local Area Network)に置くこともできるし、インターネット経由で保存するクラウドサーバとすることもできる。
以下、本願発明の道路縁高付与装置100を構成する主な要素ごとに詳しく説明する。
1.3次元地形モデル記憶手段と道路縁モデル記憶手段
3次元地形モデル記憶手段108は、3D地形モデルを記憶する手段であり、道路縁モデル記憶手段109は、「道路縁モデル」を記憶する手段である。ここで「道路縁モデル」とは、既述したとおり「道路縁」という属性情報と、その平面位置(座標情報)とを具備する2次元のデータであり、ポリラインなどデジタル化された道路縁のデータである。
2.着目領域設定手段
着目領域設定手段101は、道路縁モデルの上に複数の着目基準点を生成する手段である。なお着目領域設定手段101は、図2(a)に示すように道路縁モデルELの上に一定の間隔(あるいは、不定の間隔)で着目基準点SPを自動生成することもできるし、オペレータの操作で任意の位置に着目基準点SPを設定することもできる。さらに、一旦生成された着目基準点SPの位置を、オペレータの操作によって変更することもできる。
また着目領域設定手段101は、「着目領域RG」を設定する手段でもある。この着目領域RGは、着目基準点SPを基準とする領域であって、あらかじめ定められた大きさ(寸法)と形状を有する2次元の領域(平面領域)のことである。例えば、図2(b)に示すように着目基準点SPを中心とする所定半径(あらかじめ定めた半径)の円を着目領域RGとすることもできるし、そのほか着目基準点SPを中心とする所定寸法の楕円や多角形、などを着目領域RGとすることもできる。
3.目標統計値設定手段
既述したように本願発明の道路縁高付与装置100は、着目領域RGに含まれる構成点(つまり、着目構成点SP)のなかから目標統計値に相当する着目構成点SPを特定着目構成点として選出し、この特定着目構成点が具備する高さ情報(ここでは、標高)を道路縁高とする。そして目標統計値設定手段102は、特定着目構成点を選出するための目標統計値を設定する手段である。ここで目標統計値としては、例えば、標高を小さい(低い)方から並べたときのパーセンタイル値(以下、「低標高順パーセンタイル値」という。)を用いることができる。すなわち、5パーセンタイルを目標統計値としたり、10パーセンタイルを目標統計値としたりするなど、N(整数に限らない正の実数)パーセンタイルを目標統計値とするわけである。もちろんパーセンタイル値に限らず、単純に低い方からM(自然数)番目となる標高を目標統計値としたり、標高の平均値から一定の高さを差し引いた標高に最も近いものを目標統計値としたりするなど、種々の統計値を目標統計値とすることもできる。
発明者は、道路縁上のある地点(例えば、着目基準点SP)の周辺に配置された複数の構成点からなる標高の組み合わせ(パターン)が、その着目基準点SPの周辺環境によって傾向が異なることを見出した。例えば、平坦な道路縁と、高架橋上の道路縁、付近に街路樹がある道路縁では、それぞれ周辺の構成点からなる標高パターンが異なる一方で、同じ平坦な道路縁であればその標高パターンには一定の傾向がみられるわけである。図3は、道路縁上の地点周辺に配置された構成点の標高の分布を示すグラフ図であり、横軸を低標高順パーセンタイル値、縦軸を標高で表している。この図から分かるよう、周辺に街路樹やビルがない平坦な道路縁であれば比較的大きなパーセンタイル値(例えば、5~10パーセンタイル)を目標統計値とすることができ、他方、周辺に街路樹やビルがある道路縁であれば比較的小さなパーセンタイル値(例えば、2~3パーセンタイル)を目標統計値とする必要があることが理解できる。そこで本願発明では、それぞれ着目領域ごとに目標統計値を固有に設定することとした。
目標統計値は、オペレータが目標統計値設定手段102を操作することによって、着目領域ごとに入力する仕様とすることができる。あるいは、目標統計値設定手段102が着目領域に応じて自動的(機械的)に目標統計値を設定する仕様とすることもできる。この場合、本願発明の道路縁高付与装置100は、学習手段104と、目標統計値出力手段105、学習用データセット記憶手段110、目標統計値設定モデル記憶手段111を備えたものとして構成するとよい。以下、目標統計値設定手段102が自動的(機械的)に目標統計値を設定する仕様について詳しく説明する。
(学習用データセット記憶手段と目標統計値設定モデル記憶手段)
学習用データセット記憶手段110は、「学習用データセット」を記憶する手段であり、目標統計値設定モデル記憶手段111は、「目標統計値設定モデル」を記憶する手段である。この学習用データセットは、後述するように学習手段104が機械学習を行うためのいわゆる教師データであり、当然ながら数多くの学習用データセットが用意される。一方、目標統計値設定モデルは、同じく後述するように学習手段104が機械学習を行った結果得られるモデルであって、「入力用データセット」をこの目標統計値設定モデルに入力すると目標統計値を出力する(返す)ものである。
(学習手段)
学習手段104は、学習用データセットを教師データとする機械学習(例えば、ディープラーニング等)を行うことによって、「目標統計値設定モデル」を生成する手段である。ここで学習用データセットとは、図4に示すように構成点NPの標高と適正統計値を含むものである。ただし、この図に示すように学習用データセットが対象とする構成点NPは、学習用領域LRGに属する(含まれる)構成点NP(以下、特に「学習用構成点LCP」という。)である。なお、ここでいう「学習用領域LRGに属する」とは、構成点NPを着目領域RGに平面投影したときに、その構成点NPが学習用領域LRGの領域内に含まれる状態を意味する。また学習用領域LRGは、道路縁上にある地点を学習用基準点LSPとしたうえで、その学習用基準点LSPを基準としてあらかじめ定められた大きさと形状で設定される。例えば図4では、道路縁上の学習用基準点LSPを中心とする所定の半径(あらかじめ定められた半径)の円形となるように学習用領域LRGが設定されている。もちろん学習用領域LRGは、円形に限らず多角形や楕円形、あるいは後述する分割領域(道路縁が着目領域RGを分割した結果得られる領域)と同一の形状(図7の例では半円)とするなど種々の形状で設定することができるし、2以上の種類の形状で設定してもよい。
学習用領域LRGは、種々の環境(平坦な道路縁や、付近に高架橋とビルがある道路縁、付近にビルがある高架橋上の道路縁など)ごとに、しかもそれぞれの環境について数多く用意される。そのため、特徴的な環境ごとに数多くの学習用基準点LSPを指定し、特徴的な環境ごとに数多くの学習用領域LRGを作成するとよい。
図5は、学習用データセットが生成される手順を模式的に示すステップ図である。学習用データセットを生成するにあたっては、図5(a)に示すようにまずは学習用基準点LSPを指定する。このとき、オペレータが表示手段(ディスプレイなど)に表示された3D地形モデルを目視しながら、ポインティングデバイス(マウスやタッチパネル、ペンタブレット、タッチパッド、トラックパッド、トラックボールなど)やキーボードを利用して所望の学習用基準点LSPを指定する仕様とすることもできるし、画像認識技術等を利用して自動的(機械的)に学習用基準点LSPを設定することもできる。学習用基準点LSPが指定されると、図5(b)に示すように学習用基準点LSPを基準とする学習用領域LRGが設定され、さらに図5(c)に示すように学習用領域LRGに含まれる学習用構成点LCPを抽出してこれらの標高が学習用データとしてセットされる。
学習用データセットに含まれる適正統計値は、学習用領域LRGにとって適した、いわば正解となる標高値に対応する統計値である。適正統計値としては、目標統計値と同様、低標高順パーセンタイル値を用いることができ、そのほか種々の統計値を適正統計値とすることもできる。ただし、適正統計値と目標統計値は同じ統計値が利用され、例えば目標統計値として低標高順パーセンタイル値を採用した場合は、適正統計値も低標高順パーセンタイル値が採用される。なお適正統計値は、学習用領域LRGに含まれる複数の学習用構成点LCPのなかから選択した1の学習用構成点LCPの標高に係る統計値(例えば、5パーセントタイルなど)とすることもできるし、これら学習用構成点LCPの標高を統計処理した結果得らえる値(平均値や中央値、最頻値など)に係る統計値とすることもできる。ここで得られた適正統計値は、例えばオペレータ操作により学習用データとしてセットされる。このように用意された複数の学習用データセットで機械学習を行うことによって、学習手段104は目標統計値設定モデルを生成する。
(目標統計値出力手段)
目標統計値出力手段105は、入力用データセットと、学習手段104によって生成された目標統計値設定モデルに基づいて、その入力用データセットに係る目標統計値を出力する手段である。入力用データセットは、図6に示すように構成点NPの標高を含むものである。ただし、この図に示すように入力用データセットが対象とする構成点NPは、着目領域RGに属する(含まれる)構成点NP(つまり、着目構成点CP)である。なお着目領域RGは、既述したように着目領域設定手段101によって生成された着目基準点SPを基準とするものである。ただし着目領域RGを設定する大きさと形状(以下、「領域諸元」という。)は、学習用領域LRGを設定するための領域諸元と同一とするとよい。例えば、学習用領域LRGが図4に示す円形で設定された場合、着目領域RGも着目基準点SPを中心とする円形であって学習用領域LRGと同径の円形として設定し、あるいは学習用領域LRGが後述する分割領域のように半円形で設定された場合、着目領域RGも着目基準点SPを中心とした学習用領域LRGと同径の半円形として設定するとよい。いずれにしろ、着目領域設定手段101によって設定された着目領域RGに含まれる着目構成点CPを抽出するとともに、これらの着目構成点CPに係る標高をセットすることによって、入力用データセットは生成される。
目標統計値出力手段105は、入力用データセットが入力されると、目標統計値設定モデルによってその入力用データセットに係る目標統計値を出力する。具体的には、入力用データセットに含まれる着目構成点CPの標高の組み合わせ(パターン)と学習済み標高パターンとを照合し、近似する(あるいは一致する)標高パターンを選出するととともに、その標高パターンに対応づけられた目標統計値を出力する。
(データセットの標高)
ここまで、学習用データセットには複数の学習用構成点LCPの標高が含まれ、入力用データセットには複数の着目構成点CPの標高が含まれると説明した。もちろん、すべての学習用構成点LCPの標高を学習用データセットに含め、すべての着目構成点CPの標高を入力用データセットに含める仕様にすることもできる。あるいは、あらかじめ定めた要件に基づいて学習用構成点LCPと着目構成点CPを抽出したうえで、それぞれのデータセットに含める仕様にすることもできる。より詳しくは、あらかじめ設定された統計値(以下、「選出用統計値」という。)にしたがって学習用構成点LCPと着目構成点CPを抽出し、その抽出された学習用構成点LCPの標高のみを学習用データセットに含めるとともに、抽出された着目構成点CPの標高のみを入力用データセットに含める。例えば、低標高順パーセンタイル値を用い、0パーセンタイル(この場合は最小標高)、5パーセンタイル、10パーセンタイル、・・・100パーセンタイルと5%刻みのパーセンタイル値を選出用統計値(つまり、21段階の選出用統計値)として設定し、すべての学習用構成点LCPや着目構成点CPのなかからこれら選出用統計値(0パーセンタイル、5パーセンタイル、・・・)に相当する学習用構成点LCPや着目構成点CPの標高のみをそれぞれのデータセットに含めるわけである。なお、学習用構成点LCPを抽出するための選出用統計値と、着目構成点CPを抽出するための選出用統計値は、それぞれ同じ値で設定するとよい。このように、学習用データセットや入力用データセットに含まれる複数の標高をいわば定型化することによって、学習済み標高パターンと入力用データセットの標高パターンが照合しやすくなる。
4.着目領域分割手段
着目領域分割手段106は、道路縁モデルELを境界として着目領域RGを分割することによって、複数の領域(以下、「分割領域RS」という。)を設定する手段である。例えば図7では、着目領域分割手段106が円形の着目領域RGを2分することによって、第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2を設定している。なお図7に示す着目領域RGは、着目基準点SPを中心とする円形であり、当然ながら道路縁モデルELは着目基準点SPを通っていることから、第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2はそれぞれ同形で同面積の半円(中心角180°)とされる。もちろん、道路縁モデルELが折れている場合は同面積の半円とはならず、それぞれ面積が異なる扇形の分割領域が設定され、着目領域RG内で道路縁モデルELが複数個所で折れている場合は扇形とはならず、さらに着目領域RGが円形でないときもやはり扇形とはならない。いずれにしろ着目領域RGは、道路縁モデルELによって分割される。
5.道路側領域設定手段
図7に示すように、着目領域RGを3D地形モデルに配置すると、その着目領域RGにはいくつかの構成点NP(つまり、着目構成点CP)が属する(含まれる)こととなる。そして、この着目構成点CPが具備する標高を利用すれば、着目領域RGに係る着目基準点SPの標高を求めることができる。
通常、道路縁を挟んで一方が道路となり、その他方は道路ではない領域(以下、「一般領域」という。)となる。したがって、図7に示すように着目領域RGを2つの分割領域RS(第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2)に分割した場合、どちらか一方を道路として選定したうえで、その道路とされた分割領域RS(以下、特に「道路側領域」という。)に属する着目構成点CPに基づいて着目基準点SPの標高を求めることが望ましい。
道路側領域設定手段107は、複数の分割領域RSの中から道路側領域を設定する手段である。以下、道路側領域設定手段107が道路側領域を設定する処理手順について詳しく説明する。まず道路側領域設定手段107は、それぞれ分割領域RSに属する複数の構着目成点CPに係る標高に基づいて、その分割領域RSを代表する標高(以下、「分割領域代表高」という。)を算出する。このとき、複数の着目構成点CPに係る標高の中央値を分割領域代表高としたり、着目構成点CPに係る標高の平均値や最頻値、低標高順パーセンタイル値といったその他の統計値を分割領域代表高としたり、あるいは単に着目構成点CPに係る標高の最小値を分割領域代表高としたりすることができる。
それぞれの分割領域RSに係る分割領域代表高が得られると、道路側領域設定手段107はそれら分割領域RSの中から1の分割領域RSを選定する。一般的に、道路側領域の方が一般領域よりも標高が低い。そこで道路側領域設定手段107は、最も小さい(低い)値を示す分割領域代表高を抽出し、その抽出された分割領域代表高に係る分割領域RSを選定するとともに道路側領域として設定する。
ところで、図7の例では着目領域分割手段106によって2つの分割領域RS(第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2)が設定されているが、着目領域分割手段106は3以上の分割領域RSを設定することもある。例えば図8では、いわゆるT字路の交差点を示しており、比較的大きな半径の円によって着目領域RGが設定されているため、この場合の着目領域分割手段106は、3つの道路縁モデルELで着目領域RGを分割することによって、4つの分割領域RS(第1の分割領域RS1、第2の分割領域RS2、第3の分割領域RS3、第4の分割領域RS4)を設定している。
3以上の分割領域RSが設定された場合、道路側領域設定手段107は、それぞれの分割領域RSについて分割領域代表高を算出したうえで、最も小さい(低い)値を示す分割領域代表高を抽出し、その抽出された分割領域代表高に係る分割領域RSを道路側領域として設定することができる。あるいは、道路側領域設定手段107は、3以上の分割領域RSの中から着目基準点SPに接する分割領域RS(以下、「候補分割領域」という。)を抽出したうえで、道路側領域を設定することもできる。図8からも分かるように着目基準点SPに接する分割領域RSが道路側領域であることは明らかであり、そこで3以上の分割領域RSが設定された場合、着目基準点SPに接する分割領域RSを「候補分割領域」として抽出し、さらにこれら候補分割領域から選別して道路側領域を設定するわけである。図8の例では、4つの分割領域RS(第1の分割領域RS1~第4の分割領域RS4)が設定されていることから、道路側領域設定手段107は着目基準点SPに接する第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2を候補分割領域として抽出するとともに、これら候補分割領域(つまり、第1の分割領域RS1と第2の分割領域RS2)に対して分割領域代表高を算出し、最も小さい標高を示す分割領域代表高を抽出したうえで道路側領域(図8では第2の分割領域RS2)を設定する。
6.道路縁高算出手段
道路縁高算出手段103は、道路側領域設定手段107によって設定された道路側領域に基づいて「道路縁高」を算出する手段である。以下、道路縁高算出手段103が道路縁高を算出する処理手順について詳しく説明する。まず道路縁高算出手段103は、道路側領域に属する構成点NP(つまり、着目構成点CP)を抽出する。そして、抽出された着目構成点CPの標高を用いて道路縁高を算出する。より詳しくは、複数の着目構成点CPに係る標高のなかから、目標統計値設定手段102によって設定された目標統計値に相当する標高をもつ着目構成点CPを特定着目構成点として選出し、この特定着目構成点に係る標高を道路縁高とする。ここで得られた道路縁高は、対応する着目領域RGに係る着目基準点SPに対して付与される。
ここまで複数の分割領域RSから選出された道路側領域に基づいて、道路縁高算出手段103が道路縁高を算出する処理手順について説明した。これに限らず道路縁高算出手段103は、着目領域RGに属するすべての着目構成点CPを対象として、つまり着目領域RGに属するすべての着目構成点CPに係る標高のなかから目標統計値に相当する標高を選出する仕様とすることもできる。すなわちこのケースでは、着目領域RGを分割して分割領域RSを設定する処理や、道路側領域を設定する処理を実行することなく、単に着目領域RGに係る着目構成点CPを用いて道路縁高を算出する。したがってこの場合は、着目領域分割手段106や道路側領域設定手段107を省略することができるわけである。
7.処理の流れ
以下、図9と図10を参照しながら道路縁高付与装置100の主な処理について詳しく説明する。図9は、道路縁高付与装置100が目標統計値を出力するまでの主な処理の流れの一例を示すフロー図であり、図10は、道路縁高付与装置100が道路縁高を算出するまでの主な処理の流れの一例を示すフロー図である。なおこれらのフロー図では、中央の列に実行する処理を示し、左列にはその処理に必要なものを、右列にはその処理から生ずるものを示している。
目標統計値を出力するまでの処理は、図9に示すように、目標統計値設定モデルを生成するまでの「学習ステップ」と、実際に入力用データセットに係る目標統計値を設定する「出力ステップ」に大別される。学習ステップでは、まず学習用データセットを作成するために学習用基準点LSPを指定する(図9のStep211)。このとき、オペレータ操作によって学習用基準点LSPを指定することもできるし、画像認識技術等を利用して自動的(機械的)に学習用基準点LSPを設定することもできる。
学習用基準点LSPが設定されると、この学習用基準点LSPを基準とし、あらかじめ定められた領域諸元にしたがって学習用着目領域LRGを生成する(図9のStep212)。次いで、この学習用着目領域LRGに含まれる学習用構成点LCPの標高をセットするとともに、学習用着目領域LRGにおける適正統計値をセットする(図9のStep213)ことによって、学習用データセットを作成する(図9のStep214)。ここまでの一連の処理(図9のStep211~Step214)を繰り返すことによって、様々な沿道環境ごとにそれぞれ数多くの学習用データセットを用意する。そして、これらの学習用データセットを学習手段104に機械学習させることによって、目標統計値設定モデルを生成する(図8のStep215)。
目標統計値設定モデルを生成すると、図10に示すように道路縁モデル記憶手段109から道路縁モデルELを読み出し、着目領域設定手段101が道路縁モデルEL上に複数の着目基準点SPを生成する(図10のStep231)。さらに着目領域設定手段101は、着目基準点SPを基準とする着目領域RGを設定する(図10のStep232)。
着目基準点SPが生成され着目領域RGが設定されると、図9に示す出力ステップにおいてその着目領域RGに関する目標統計値を出力する。より詳しくは、まず着目領域RGに含まれる着目構成点CPを抽出するとともに、これらの着目構成点CPに係る標高をセットすることによって、入力用データセットを生成する(図9のStep221)。そして目標統計値出力手段105が、入力された入力用データセット、及び目標統計値設定モデルに基づいて、その入力用データセットに係る目標統計値を出力する(図9のStep222)。
また着目領域RGが設定されると、着目領域分割手段106が複数の分割領域RSを設定する(図10のStep233)。そして道路側領域設定手段107が、それぞれの分割領域RSについて分割領域代表高を算出し(図10のStep234)、この分割領域代表高に基づいて道路側領域を設定する(図10のStep235)。
道路側領域が設定されると、道路縁高算出手段103がこの道路側領域に属する着目構成点CPを抽出する(図10のStep236)。そして目標統計値設定手段102が、目標統計値出力手段105によって出力された値を目標統計値として設定し(図10のStep237)、道路縁高算出手段103が、道路側領域に属する複数の着目構成点CPに係る標高のなかから、目標統計値に相当する標高をもつ着目構成点CPを特定着目構成点として選出し、この特定着目構成点に係る標高を道路縁高とする(図10のStep238)。なお、着目領域RAの設定(Step232)~道路縁高の算出(Step238)からなる一連の処理は、全ての着目基準点PAに対して実行する仕様とすることもできるし、ある特定区間(例えば、交差点~交差点など)を1単位として実行する仕様とすることもできる。この場合、特定区間内で代表する1の着目基準点PAに対してのみこの一連の処理(Step232~Step238)を実行して目標統計値を設定し、その目標統計値を当該特定区間内にある他の着目基準点PAに対して適用することができる。あるいは、特定区間内にある全部または一部の着目基準点PAに対して実行して目標統計値を設定し、より数が多かった目標統計値(例えば、5パーセンタイル)を全体の目標統計値として設定することもできる。
本願発明の道路縁高付与装置は、道路施設をはじめとする様々な施設の管理や、自動運転に使用される地図情報として、特に好適に利用することができる。また本願発明によれば、高齢者や車いすにとって有益な段差情報を高い精度で提供することができ、さらに防災計画にも有効活用することができるなど、本願発明の道路縁高付与装置は、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明である。
100 本願発明の道路縁高付与装置
101 (道路縁高付与装置の)着目領域設定手段
102 (道路縁高付与装置の)目標統計値設定手段
103 (道路縁高付与装置の)道路縁高算出手段
104 (道路縁高付与装置の)学習手段
105 (道路縁高付与装置の)目標統計値出力手段
106 (道路縁高付与装置の)着目領域分割手段
107 (道路縁高付与装置の)道路側領域設定手段
108 (道路縁高付与装置の)3次元地形モデル記憶手段
109 (道路縁高付与装置の)道路縁モデル記憶手段
110 (道路縁高付与装置の)学習用データセット記憶手段
111 (道路縁高付与装置の)目標統計値設定モデル記憶手段
CP 着目構成点
EL 道路縁モデル
LCP 学習用構成点
LRG 学習用着目領域
LSP 学習用基準点
NP 構成点
RG 着目領域
RS 分割領域
SP 着目基準点

Claims (4)

  1. 3次元座標を具備する複数の構成点に基づく3次元地形モデルを記憶する3次元地形モデル記憶手段と、
    道路縁を表した2次元の道路縁モデルを記憶する道路縁モデル記憶手段と、
    前記道路縁モデル上に複数の着目基準点を生成するとともに、該着目基準点を基準としてあらかじめ定められた大きさと形状を有する2次元の着目領域を設定する着目領域設定手段と、
    目標統計値を設定する目標統計値設定手段と、
    前記着目領域を前記3次元地形モデルに配置したときに該着目領域に属する複数の前記構成点を着目構成点として抽出するとともに、該着目構成点のうち前記目標統計値に相当する該着目構成点に係る高さ情報を、道路縁高として算出する道路縁高算出手段と、を備え、
    前記着目領域に対応する前記着目基準点に、前記道路縁高を付与する、
    ことを特徴とする道路縁高付与装置。
  2. 前記目標統計値設定手段は、
    複数の学習用データセットを機械学習することによって、前記目標統計値を出力するための目標統計値設定モデルを生成する学習手段と、
    入力された入力用データセットと、前記目標統計値設定モデルと、に基づいて、該入力用データセットに係る前記目標統計値を出力する目標統計値出力手段と、を有し、
    前記学習用データセットは、学習用着目領域に対して設定された適正統計値と、該学習用着目領域に含まれる複数の前記構成点の高さ情報と、を含み、
    前記入力用データセットは、入力用着目領域に含まれる複数の前記構成点の高さ情報を含み、
    前記学習用着目領域は、前記着目領域と同一の大きさと形状を有する2次元の領域であり、
    前記入力用着目領域は、前記着目基準点を基準とし、前記着目領域と同一の大きさと形状を有する2次元の領域である、
    ことを特徴とする請求項1記載の道路縁高付与装置。
  3. 前記学習用データセットは、複数の前記構成点のうちあらかじめ定められた複数の選出用統計値に相当する該構成点の高さ情報を含み、
    前記入力用データセットは、複数の前記構成点のうち前記選出用統計値に相当する該構成点の高さ情報を含み、
    前記選出用統計値は、複数の前記構成点の高さ情報に基づいて求められるパーセンタイル値である、
    ことを特徴とする請求項2記載の道路縁高付与装置。
  4. 前記道路縁モデルを境界として前記着目領域を複数の分割領域に分割する着目領域分割手段と、
    前記分割領域に属する複数の前記構成点に係る高さ情報の統計値をそれぞれ分割領域代表高として算出するとともに、最も低い該分割領域代表高に係る該分割領域を道路側領域として設定する道路側領域設定手段と、をさらに備え、
    前記道路縁高算出手段は、前記道路側領域に属する複数の前記構成点を前記着目構成点として抽出したうえで前記道路縁高を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の道路縁高付与装置。
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