JP2023107256A - 穿刺針位置表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺針の管状臓器に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となるようにする穿刺針位置表示装置を提供する。【解決手段】短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを管状臓器の穿刺ポイントに当てることで、表示器72に表示される短軸画像G2および長軸画像G1に動脈血管20に対する穿刺針22の穿刺ポイントPがそれぞれ含まれるように制御する画像表示制御部(電子制御装置70)が、備えられている。これにより、短軸画像G2および長軸画像G1の両方に、穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが表れるので、穿刺針22の動脈血管20に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺針22の穿刺作業が格段に正確となる。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波プローブを用いて生体の皮膚下の管状臓器画像を表示し、管状臓器に穿刺された穿刺針の位置を表示する穿刺針位置表示装置に関するものである。
採血、薬液或いは輸液の注入などのために生体の皮膚下の管状臓器たとえば血管(動脈や静脈)、リンパ管等に対する穿刺が行なわれている。穿刺作業では、穿刺針を管状臓器の中心に刺し、管状臓器を突き抜けないようにすることが望まれるが、作業経験の少ない作業者では、穿刺針を管状臓器内に穿刺するのに時間がかかり、患者の負担が大きい場合があった。また、作業経験の多い作業者でも、穿刺針を管状臓器内に正確に穿刺されているかを見ることができないので、穿刺作業がばらついても、作業者がそれに気付き難いという問題があった。
これに対して、短軸用超音波アレイ探触子から出力される超音波のビーム方向が長軸用超音波アレイ探触子側に傾くように設定され、超音波プローブ本体の底面に位置する振動子設置面において、長軸用超音波アレイ探触子の延長線上且つ短軸用超音波アレイ探触子がある側の先端部には、穿刺針の先端側を当接させることによって穿刺針の挿入位置を決める位置決め部が設けられ、アタッチメントは、位置決め部を中心とする円の周方向に穿刺針を回動させることにより、挿入状態かつ位置きめ部との当接状態のままで穿刺針の挿入角度を多段階に調整可能な角度調整機構を有し、超音波プローブ本体において位置決め部がある側の側面下部に固定された、穿刺針位置表示装置が提案されている。たとえば、特許文献1に記載された穿刺針位置表示装置がそれである。
特許第6078732号公報
上記従来の穿刺針位置表示装置では、管状臓器の横断面を示す短軸画像と縦断面を示す長軸画像との間において、穿刺針の画像が表示されない不感帯エリアを少なくすることができるので、穿刺針の動きをより正確に把握することができる利点があるとされている。
ところで、上記従来の穿刺針位置表示装置では、長軸画像においては、管状臓器と穿刺針との位置関係は把握できるものの、短軸用超音波アレイ探触子の傾きが小さく且つ固定されていて、短軸画像内の管状臓器の断面と穿刺針との距離が離れており、その距離が管状臓器の深さに応じて変化するので、穿刺針の血管に対する穿刺ポイントを正確に観察できないという欠点があった。穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントは、管状臓器に対してその幅方向の中央であることが望まれる。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、管状臓器の深さに拘わらず、穿刺針の管状臓器に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となるようにする穿刺針位置表示装置を提供することにある。
本発明者等は、以上の事情を背景として、種々研究を重ねるうち、穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントが表れるように管状臓器の深さに応じて短軸用超音波アレイ探触子の傾きを変化させると、短軸画像および長軸画像の両方において、穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントをより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となる事実を見出した。本発明は、斯かる知見に基づいて為されたものである。
すなわち、第1発明の要旨とするところは、(a)複数個の超音波発振子が直線的に配列された短軸用超音波アレイ探触子、および複数個の超音波発振子が前記短軸用超音波アレイ探触子の配列方向に直交する方向に直線的に配列された長軸用超音波アレイ探触子を、生体の皮膚に載置可能に有する超音波プローブと、前記皮膚の下に位置する管状臓器に対する穿刺針の位置を短軸画像および長軸画像内において前記管状臓器と共にそれぞれ表示する表示器と、を含む穿刺針位置表示装置であって、(b)前記表示器に表示される前記短軸画像および前記長軸画像に、前記管状臓器に対する前記穿刺針の穿刺ポイントがそれぞれ含まれるように制御する画像表示制御部を、備えることにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、(c)前記短軸用超音波アレイ探触子は、前記長軸用超音波アレイ探触子の超音波発振子の配列方向に対して直交する方向の回動軸線まわりに回動可能に設けられ、(d)前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過する方向に前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を保持する角度保持装置が備えられ、(e)前記画像表示制御部は、前記角度保持装置により保持された前記短軸用超音波アレイ探触子からの信号に基づいて前記短軸画像を前記表示器に表示させることにある。
第3発明の要旨とするところは、第2発明において、(f)前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された角度となるように、手動操作によって前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を機械的に位置決めするものである。
第4発明の要旨とするところは、第3発明において、(g)前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さを算出する深さ算出部を備え、(h)前記画像表示制御部は、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さ、或いは前記深さに基づく前記角度保持装置の手動操作位置を前記表示器に表示させることにある。
第5発明の要旨とするところは、第2発明において、(i)前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対する角度を連続的に変化させる角度変化機構と、前記角度変化機構を駆動して前記短軸用超音波アレイ探触子を連続的に傾斜させる電動機とを、備えることにある。
第6発明の要旨とするところは、第5発明において、前記画像表示制御部は、(j)前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さを算出する深さ算出部と、(k)前記画像表示制御部は、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さに基づいて、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御する電動機制御部とを備えることにある。
第7発明の要旨とするところは、第6発明において、(l)前記電動機制御部は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の前記管状臓器の長手方向の中央部の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御するものである。
第8発明の要旨とするところは、第1発明において、(m)前記画像表示制御部は、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームの放射方向を超音波ステアリングを用いて変更し、前記管状臓器のうち前記短軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームが当たる位置に、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームを当てることにある。
第1発明の穿刺針位置表示装置によれば、複数個の超音波発振子が直線的に配列された短軸用超音波アレイ探触子、および複数個の超音波発振子が前記短軸用超音波アレイ探触子の配列方向に直交する方向に直線的に配列された長軸用超音波アレイ探触子を、生体の皮膚に載置可能に有する超音波プローブを備え、前記皮膚の下に位置する管状臓器に対する穿刺針の位置を短軸画像および長軸画像において前記管状臓器と共に表示器に表示する穿刺針位置表示装置において、短軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームを管状臓器の穿刺ポイントに当てられることで前記表示器に表示される前記短軸画像および前記長軸画像に、前記管状臓器に対する前記穿刺針の穿刺ポイントがそれぞれ含まれるように制御する画像表示制御部が、備えられている。これにより、短軸画像および長軸画像の両方において、穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントが表れるので、穿刺針の管状臓器に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となる。
第2発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記短軸用超音波アレイ探触子は、前記長軸用超音波アレイ探触子の超音波発振子の配列方向に対して直交する方向の回動軸線まわりに回動可能に設けられ、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過する方向に前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を保持する角度保持装置が備えられている。これにより、角度保持装置によって姿勢が保持された短軸用超音波アレイ探触子からの超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過させられるので、短軸画像において穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントを正確に観察できる。したがって、管状臓器に対する穿刺針の穿刺作業が正確となる。
第3発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された角度となるように、手動操作によって前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を機械的に位置決めする。これにより、角度保持装置を手動操作することにより、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された角度とすることが簡便にできる。
第4発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さを算出する深さ算出部を備え、前記画像表示制御部は、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さに基づいて前記角度保持装置の手動操作位置を前記表示器に表示させる。これにより、角度保持装置を前記表示器に表示された手動操作位置へ操作することにより、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された角度とすることが簡便にできる。
第5発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対する角度を連続的に変化させる角度変化機構と、前記角度変化機構を駆動して前記短軸用超音波アレイ探触子を連続的に傾斜させる電動機とを、備える。これにより、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対する角度が連続的に変化させるので、管状臓器の前記皮膚からの深さに応じて、前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢の精度を高めることができる。
第6発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記画像表示制御部には、前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さを算出する深さ算出部と、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さに基づいて、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御する電動機制御部とが、備えられる。これにより、画像表示制御部によって、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さに基づいて、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過するように、前記電動機が自動的に制御される。
第7発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記電動機制御部は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の前記管状臓器の長手方向の中央部の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御する。これにより、前記電動機駆動制御部により、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の前記管状臓器の長手方向の中央部の上面を通過するように、前記電動機が自動的に駆動制御される。
第8発明の穿刺針位置表示装置によれば、前記画像表示制御部は、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームの放射方向を超音波ステアリングを用いて変更し、前記管状臓器のうち前記短軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームが当たる位置に、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームを当てる。これにより、短軸画像および長軸画像の両方に、穿刺針の管状臓器に対する穿刺ポイントが表れるので、穿刺針の管状臓器に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となる。
本発明の一実施例である穿刺針位置表示装置を説明する斜視図である。 図1の穿刺針位置表示装置の表示対象である血管に対する超音波プローブの姿勢を概略的に説明する斜視図である。 図1の穿刺針位置表示装置に備えられた超音波プローブユニットを構成する短軸用超音波アレイ探触子および長軸用超音波アレイ探触子を示す図である。 図1の穿刺針位置表示装置において、一定の針傾斜角度の穿刺針の先端が動脈血管の上面に到達した状態の長軸画像および短軸画像を示す図である。 図1の穿刺針位置表示装置において、一定の針傾斜角度の穿刺針の先端が動脈血管の深さ方向の中央に到達した状態の長軸画像および短軸画像を示す図である。 短軸用超音波アレイ探触子が第1傾斜角θ1(=15度)であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが2cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。 短軸用超音波アレイ探触子が第1傾斜角θ1(=15度)であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが5cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。 短軸用超音波アレイ探触子が第2傾斜角θ2(=25度)であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが1cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。 短軸用超音波アレイ探触子が第2傾斜角θ2(=25度)であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが3cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。 図1の穿刺針位置表示装置に備えられた超音波プローブユニットを構成する、他の実施例の短軸用超音波アレイ探触子および長軸用超音波アレイ探触子を示す図である。。 図10の実施例における電子制御装置を示す図1に相当する図である。 本発明の他の実施例の電子制御装置を示す図1に相当する図である。 図12の実施例において、長軸用超音波アレイ探触子から放射される超音波ビームのステアイング角θsが25度であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが1cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。 図12の実施例において、長軸用超音波アレイ探触子から放射される超音波ビームのステアイング角θsが15度であり、且つ動脈血管の皮膚からの深さ寸法Dが5cmである場合の、皮膚、動脈血管、穿刺針、短軸用超音波アレイ探触子、長軸用超音波アレイ探触子の相対配置を説明する模式図である。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、図示しない台座に立設されたセンサ支持器10により支持された超音波プローブユニット12を用いて、生体14の一部好適には上腕16における皮膚18(厳密には表皮)の上からその皮膚18下に位置する管状臓器たとえば動脈血管20に対して、カテーテルや注射針等の穿刺針22の穿刺作業を支援する穿刺針位置表示装置24の全体的な構成を例示する斜視図である。
センサ支持器10は、図示しない台座に固定された基台30と、超音波プローブユニット12が皮膚18に垂直なz方向に移動可能に支持され且つ押圧アクチュエータ32によって上腕16に向かって押圧可能に支持されるユニット支持部材34と、基台30に自在型固定具36を介して基端部が連結された第1アーム38と、先端部がユニット支持部材34に自在型固定具40を介して連結された第2アーム42とを、備えている。
超音波プローブユニット12は、動脈血管20の横断面を示す短軸画像G2および動脈血管20の縦断面を示す長軸画像G1と、それら短軸画像G2内および長軸画像G1内に位置する穿刺針22の先端部とを検出するための超音波センサとして機能するものである。超音波プローブユニット12は、底面において装着時には動脈血管20に対して交差する方向、好適には直交する方向に複数個の圧電素子ae1~aemから成る超音波振動子26eを有する長手状の短軸用超音波アレイ探触子26と、短軸用超音波アレイ探触子26の長手方向中央部を通り装着時には動脈血管20に平行な方向の直線に沿って配列された複数個の圧電素子ae1~aenから成る超音波振動子28eを有する長軸用超音波アレイ探触子28とを、それら超音波振動子26eおよび超音波振動子28eが略1平面内に位置し且つT型を成すように備えている。
短軸用超音波アレイ探触子26の超音波振動子26eおよび長軸用超音波アレイ探触子28の超音波振動子28eは、図2に示すように、それぞれ独立して駆動可能な多数個の圧電素子aeが一列に配列されることにより、構成されている。図2は、超音波プローブユニット12が押圧アクチュエータ32によってz方向に上腕16に向かって押圧されるときの、短軸用超音波アレイ探触子26および長軸用超音波アレイ探触子28の動脈血管20に対する相対位置を示している。動脈血管20の長手方向をz方向に直交するy方向としたとき、長軸用超音波アレイ探触子28はその長手方向がy方向と平行となり、短軸用超音波アレイ探触子26は、y方向に直交するx方向に平行となる。本実施例では、たとえば図3に示すように、短軸用超音波アレイ探触子26は、x方向に平行な回動軸線RLまわりに回動可能に長軸用超音波アレイ探触子28に設けられている。
超音波プローブユニット12には、図3に示すように、短軸用超音波アレイ探触子26のz方向に対する傾斜角度θすなわち短軸用超音波アレイ探触子26の回動軸線RLまわりの回動角が一定となるように短軸用超音波アレイ探触子26の角度姿勢を保持する角度保持装置48が設けられている。角度保持装置48は、短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波放射方向が後述の長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過する方向に短軸用超音波アレイ探触子26の姿勢を保持するように、すなわち短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを動脈血管20の穿刺ポイントPに当てるように、短軸用超音波アレイ探触子26のz方向に対する傾斜角度θを手動操作により変更が可能となるように構成されている。
図3に示すように、長軸用超音波アレイ探触子28には、回動軸線RLまわりの円弧に沿って曲成され、短軸用超音波アレイ探触子26を回動軸線RLまわりに回動するように案内する円弧状ガイド50と、回動軸線RLを中心とする円弧状外周面52を有する支持凸条54とが備えられている。短軸用超音波アレイ探触子26には、円弧状ガイド50を貫通させるガイド孔56と、支持凸状54を嵌め入れるように形成された凹溝58とが備えられている。これにより、短軸用超音波アレイ探触子26は、長軸用超音波アレイ探触子28に対して回動軸線RLまわりに回動可能とされている。
そして、短軸用超音波アレイ探触子26の頂部に係合凸起60が設けられているとともに、長軸用超音波アレイ探触子28には、係合凸起60と係合する第1係合凹部62および第2係合凹部64が形成された弾性変形可能な係止部材66が設けられており、短軸用超音波アレイ探触子26を手動操作することで、係合凸起60が第1係合凹部62と係合する第1傾斜角度θ1たとえば15度の位置、或いは係合凸起60が第2係合凹部64と係合する第2傾斜角度θ2たとえば25度の位置へ、短軸用超音波アレイ探触子26の傾斜角が選択されるようになっている。上記係合凸起60が第1係合凹部62と係合する位置、および係合凸起60が第2係合凹部64と係合する位置2は、角度保持装置48の手動操作位置に対応している。
穿刺針位置表示装置24は、短軸用超音波アレイ探触子26および長軸用超音波アレイ探触子28から超音波信号を放射させ、短軸用超音波アレイ探触子26および長軸用超音波アレイ探触子28に受信された生体14内から反射された反射信号に基づいて、動脈血管20の横断面を示す短軸画像G2および動脈血管20の縦断面を示す長軸画像G1を生成し、表示器72に表示させる電子制御装置70を、備えている。電子制御装置70は、表示器72に表示させる画像を制御する画像表示制御部として機能している。表示器72は、短軸画像G2および長軸画像G1を、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dを示す点が共通となるように表示させる。
画像表示制御部として機能する電子制御装置70は、超音波駆動制御部80、検波処理部82、超音波信号処理部84、血管深さ算出部86、及び表示制御部92を、機能的に備えている。これらの制御機能は、電子制御装置70に機能的に備えられたものであるが、それらの制御機能のうち一部乃至全部が電子制御装置70とは別体の制御部として構成され、相互に情報の通信を行うことにより以下に詳述する制御を行うものであってもよい。
超音波駆動制御回路74は、電子制御装置70に備えられた超音波駆動制御部80からの指令に従って超音波プローブユニット12から動脈血管20への超音波の放射を制御する。例えば、短軸用超音波アレイ探触子26において1列に配列された多数個の超音波振動子ae1乃至aenのうち、その端の超音波振動子ae1から開口部振動子と称される一定数の超音波振動子群例えば64個の超音波振動子単位で10MHz程度の周波数で所定の位相差を付与しつつ同時駆動するビームフォーミング駆動することにより超音波振動子の配列方向において収束性の超音波ビームを動脈血管20に向かって順次放射させる。そして、超音波振動子を1個ずつずらしながら移動させた開口部振動子から超音波ビームをスキャン(走査)させたときの放射毎の反射波を受信し、電子制御装置70へ入力させる。電子制御装置70へ入力された反射波信号は、検波処理部82により検波され、超音波信号処理部84により以下に詳述する画像合成可能な情報として処理される。超音波信号処理部84は、動脈血管20と他の組織との伝播速度差によりそれらの境界から反射される超音波反射信号間の時間差処理や、その反射信号に基づく短軸画像G2、長軸画像G1を含む超音波画像の合成処理、短軸画像G2中の動脈20の画像の特定処理等を行って、短軸用超音波アレイ探触子26直下の超音波二次元画像である短軸画像G2、及び長軸用超音波アレイ探触子28直下の超音波二次元画像である長軸画像G1から成る画像データを所定の周期で繰り返し生成するとともに、その画像データを順次記憶する。表示制御部92は、表示器72に、短軸画像G2および長軸画像G1を、横方向に隣接して表示させ、皮膚18からの深さ寸法を示す共通の縦軸を有するように表示させる。
血管深さ算出部86は、超音波信号処理部84の出力信号に基づいて、たとえば長軸画像に含まれる皮膚18から動脈血管20の上面までの血管深さDを検出する。表示制御部92は、血管深さ算出部86により検出された動脈血管20の血管深さD、或いはその血管深さDに基づく角度保持装置48の手動操作位置を、表示器72の画面に用意された血管深さ表示領域76内に表示させる。
図4および図5は、穿刺針22は皮膚18に対して一定の針傾斜角度たとえば約45度の針傾斜角度で穿刺された場合の、表示器72による長軸画像G1および短軸画像G2の表示例であり、長軸画像G1および短軸画像G2のいずれにも穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが示されている。図4は、穿刺針22の先端が動脈血管20の上面すなわち幅方向(x方向)の中央に到達した状態を示し、図5は、穿刺針22の先端が動脈血管20の深さ方向すなわちz方向の中央に到達した状態を示している。作業者は、これらの長軸画像G1および短軸画像G2を用いて、穿刺針22と動脈血管20との相対位置関係を観察することで、穿刺針22の動脈血管20に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業を正確に行なうことができる。
図6~図9は、穿刺針22は皮膚18に対して約45度の角度で穿刺された場合の、皮膚18、動脈血管20、穿刺針22、短軸用超音波アレイ探触子26、長軸用超音波アレイ探触子28の、幾何的な相対配置を説明する模式図である。図6~図9において、B1は短軸用超音波アレイ探触子26から放射される超音波ビームを示し、B2は長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波ビームを示している。
図6および図7は、短軸用超音波アレイ探触子26が第1傾斜角θ1(=15度)であるが、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが2cmおよび5cmである場合の、相対位置を示している。図6および図7は、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが2cm~5cmの範囲で、好適に、穿刺針22が動脈血管20を穿刺できることを示している。
図8および図9は、短軸用超音波アレイ探触子26が第2傾斜角θ2(=25度)であるが、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが1cmおよび3cmである場合の、相対位置を示している。図8および図9は、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが1cm~3cmの範囲で、好適に、穿刺針22が動脈血管20を穿刺できることを示している。結局、図6~図9に示すように、短軸用超音波アレイ探触子26が第1傾斜角θ1および第2傾斜角θ2に切り替えられることで、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが1cm~5cmの範囲で、好適に、穿刺針22が動脈血管20を穿刺できる。
上述のように、本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、複数個の超音波発振子ae1~aemが直線的に配列された短軸用超音波アレイ探触子26、および複数個の超音波発振子ae1~aenが短軸用超音波アレイ探触子26の配列方向に直交する方向に直線的に配列された長軸用超音波アレイ探触子28を、生体の皮膚18に載置可能に有する超音波プローブユニット12を備え、皮膚18の下に位置する動脈血管(管状臓器)20に対する穿刺針22の位置を短軸画像G2および長軸画像G1において動脈血管20と共に表示器72に表示するために、短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを動脈血管20の穿刺ポイントPに当てることで、表示器72に表示される短軸画像G2および長軸画像G1に、動脈血管20に対する穿刺針22の穿刺ポイントPがそれぞれ含まれるように制御する画像表示制御部(電子制御装置70)が、備えられている。これにより、短軸画像G2および長軸画像G1の両方に、穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが表れるので、穿刺針22の動脈血管20に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺針22の穿刺作業が格段に正確となる。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、短軸用超音波アレイ探触子26は、長軸用超音波アレイ探触子28の超音波発振子の配列方向に対して直交する方向の回動軸線RLまわりに回動可能に設けられ、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向が、長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過する方向に短軸用超音波アレイ探触子26の姿勢を保持する角度保持装置48が備えられている。これにより、角度保持装置48によって姿勢が保持された短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波放射方向(超音波ビームB1の方向)が、長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過させられるので、短軸画像G2において穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPを正確に観察できる。したがって、動脈血管20に対する穿刺針22の穿刺作業が正確となる。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、角度保持装置48は、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向(超音波ビームB1の方向)の皮膚18に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された傾斜角度となるように、手動操作によって短軸用超音波アレイ探触子26の姿勢を機械的に位置決めする。これにより、角度保持装置48を手動操作することにより、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向の皮膚18に垂直な方向に対して複数の角度θ1およびθ2から選択された角度とすることが簡便にできる。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、表示器72の血管深さ表示領域76に表示される動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDを算出する深さ算出部86が備えられ、表示制御部92は、深さ算出部86により算出された動脈血管20器の上面の皮膚18からの深さDに基づいて角度保持装置48の手動操作位置を表示器72に表示させる。これにより、角度保持装置48を表示器72に表示された手動操作位置へ操作することにより、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向の皮膚18に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された適切な角度とすることが簡便にできる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。以下の説明において、前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、短軸用超音波アレイ探触子26の姿勢を保持する角度保持装置48の他の例を示している。本実施例の角度保持装置48は、長軸用超音波アレイ探触子28に立設されたプラケット94によりx方向の軸まわりに回動可能に支持された電動機96と、短軸用超音波アレイ探触子26に立設されたプラケット98によりx方向の軸まわりに回動可能に支持され、電動機96の出力軸に連結されたねじ軸100と螺合するナット102とを、備えている。これにより、電動機96のねじ軸100の回転に伴って短軸用超音波アレイ探触子26のz方向に対する角度θ、すなわち短軸用超音波アレイ探触子26から放射される緒音波ビームB1の皮膚18に垂直な方向に対する角度が、連続的に変化させられる。本実施例では、円弧状ガイド50、支持凸条54、ガイド孔56、凹溝58、プラケット94、98、ねじ軸100、ナット102が、短軸用超音波アレイ探触子26の角度θを連続的に変化させる角度変化機構に対応している。
電動機96は、表示器72の血管深さ表示領域76に表示された血管深さD、或いは血管深さDに基づいて決定された操作量に応じて、電動機96を作動させるスイッチの手動操作により、短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを動脈血管20の穿刺ポイントPに当てることで、長軸画像G1および短軸画像G2のいずれにも穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが示されるように、短軸用超音波アレイ探触子26の角度θを適切な値とすることができる。
図11に示すように画像表示制御部として機能する電子制御装置70では、動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDに基づく表示制御部92からの指令に応答して、長軸画像G1および短軸画像G2のいずれにも穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが示されるように、電動機96を自動的に駆動制御する電動機制御部88を、備えている。電動機制御部88は、表示制御部92からの指令に基づいて、動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDと短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波放射方向(短軸用超音波アレイ探触子26の傾斜角度θ)との間の予め設定された関係から、深さ算出部86により算出された動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDに基づいて、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波ビームB1の方向が、長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過するように、すなわち短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを動脈血管20の穿刺ポイントPに当てるように、電動機96を自動的に駆動制御する。好適には、電動機駆動制御部88は、短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波放射方向が、前記長軸画像中の前記管状臓器の長手方向の中央部の上面を通過するように、電動機96を駆動制御する。
本実施例の穿刺針位置表示装置24においても、前述の実施例と同様に、動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDに応じて、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向の皮膚18に垂直な方向に対する傾斜角度θが連続的に調節されて適切な角度とされるので、短軸画像G2および長軸画像G1の両方に、穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが表れるので、穿刺針22の動脈血管20に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となる。
また、角度保持装置48は、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向の皮膚18に垂直な方向に対する角度θを連続的に変化させる角度変化機構と、角度変化機構を駆動して短軸用超音波アレイ探触子26を連続的に傾斜させる電動機96とを、備える。これにより、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向の皮膚18に垂直な方向に対する角度θが連続的に変化させるので、動脈血管20の皮膚18からの深さDに応じて、短軸用超音波アレイ探触子26の角度姿勢の精度を高めることができる。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、画像表示制御部(電子制御装置70)には、長軸画像G1に表示される動脈血管20の上面の皮膚18面からの深さDを算出する深さ算出部86と、深さ算出部86により算出された動脈血管20の上面の皮膚18面からの深さDに基づいて、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向が、長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過するように、電動機96を駆動制御する電動機制御部88とが、備えられる。これにより、電動機制御部88によって、深さ算出部86により算出された動脈血管20の上面の皮膚18面からの深さDに基づいて、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向が、長軸画像G1中の動脈血管20の上面を通過するように、電動機96が自動的に制御される。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、電動機制御部88は、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向が、長軸画像G1中の動脈血管20の長手方向の中央部の上面を通過するように、電動機96を駆動制御する。これにより、電動機制御部88により、短軸用超音波アレイ探触子26の超音波放射方向が、G1中の動脈血管20の長手方向の中央部の上面を通過するように、電動機96が自動的に駆動制御される。
図12は、本発明の他の実施例の穿刺針位置表示装置24を示している。本実施例の穿刺針位置表示装置24では、短軸用超音波アレイ探触子26は長軸用超音波アレイ探触子28に固定されている替わりに、ステアリング角度制御部90が、超音波駆動制御部80内に設けられている。
ステアリング角度制御部90は、長軸用超音波アレイ探触子28の超音波振動子28eを構成する複数の圧電素子ae1~aenが配列された平面内において、長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波放射方向(超音波ビームB2の方向)のステアリング角度を、表示制御部92からの指令に基づいて変化させる。具体的には、たとえば圧電素子aemに対する遅延量と圧電素子ae1に対する遅延量との差を制御することにより前記開口部振動子から放射される周速性の超音波ビームの放射角度をずらし、長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波放射方向(超音波ビームB2の方向)の放射角であるステアリング角度が変更される。
ステアリング角度制御部90は、動脈血管20の上面の皮膚18からの深さDに基づく表示制御部92からの指令に応答して、前述の図4および図5の如く長軸画像G1および短軸画像G2のいずれにも穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが示されるように、すなわち短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームを動脈血管20の穿刺ポイントPに当てるように、長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波放射方向(超音波ビームB2の方向)のステアリング角度を制御する。
図13、図14は、本実施例において、穿刺針22が皮膚18に対して約45度の角度で穿刺された場合の、皮膚18、動脈血管20、穿刺針22、短軸用超音波アレイ探触子26、長軸用超音波アレイ探触子28の、幾何的な相対配置を説明する模式図である。図13は、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが1cmであり、長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波ビームB2のステアリング角度をθsが25度である場合を示している。図14は、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが5cmであり、長軸用超音波アレイ探触子28から放射される超音波ビームB2のステアリング角度をθsが15度である場合を示している。図13および図14は、動脈血管20の皮膚18からの深さ寸法Dが1cm~5cmの範囲で、長軸画像G1および短軸画像G2のいずれにも穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが示されるため、好適に、穿刺針22が動脈血管20を穿刺できることを示している。
本実施例の穿刺針位置表示装置24によれば、画像表示制御部(電子制御装置70)は、長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームB2の放射方向を超音波ステアリングを用いて変更し、動脈血管20のうち短軸用超音波アレイ探触子26からの超音波ビームB1が当たる位置に、長軸用超音波アレイ探触子28からの超音波ビームB2を当てる。これにより、短軸画像G2および長軸画像G1の両方に、穿刺針22の動脈血管20に対する穿刺ポイントPが表れるので、穿刺針22の動脈血管20に対する位置をより正確に把握することができ、穿刺作業が格段に正確となる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例において、超音波プローブユニット12は、上腕16に対して当てられるものであったが、生体の前腕や、生体の大腿部、頸部、胸部のような他の部分に当てられてもよい。
また、図10では、短軸用超音波アレイ探触子26の傾斜角θを変化させるためのアクチュエータとして電動機96が用いられていたが、それに替えて、エヤーシリンダやステッピングモータなどのアクチュエータが備えられていてもよい。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
24:穿刺針位置表示装置
26:短軸用超音波アレイ探触子
28:長軸用超音波アレイ探触子
48:角度保持装置
70:電子制御装置(画像表示制御部)
72:表示器
74:超音波駆動制御回路
76:血管深さ表示領域
80:超音波駆動制御部
82:検波処理部
84:超音波信号処理部
86:深さ算出部
88:電動機制御部
90:ステアリング角度制御部
92:表示制御部
94:プラケット(角度変化機構)
96:電動機
98:プラケット(角度変化機構)
100:ねじ軸(角度変化機構)
102:ナット(角度変化機構)

Claims (8)

  1. 複数個の超音波発振子が直線的に配列された短軸用超音波アレイ探触子、および複数個の超音波発振子が前記短軸用超音波アレイ探触子の配列方向に直交する方向に直線的に配列された長軸用超音波アレイ探触子を、生体の皮膚に載置可能に有する超音波プローブと、短軸画像および長軸画像内において前記皮膚の下に位置する管状臓器に対する穿刺針の位置を前記管状臓器と共にそれぞれ表示する表示器とを、備える穿刺針位置表示装置であって、
    短軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームおよび長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームを管状臓器の穿刺ポイントに当てることで、前記表示器に表示される前記短軸画像および前記長軸画像に前記管状臓器に対する前記穿刺針の穿刺ポイントがそれぞれ含まれるように制御する画像表示制御部を、備える
    ことを特徴とする穿刺針位置表示装置。
  2. 前記短軸用超音波アレイ探触子は、前記長軸用超音波アレイ探触子の超音波発振子の配列方向に対して直交する方向の回動軸線まわりに回動可能に設けられ、
    前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過する方向に前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を保持する角度保持装置が備えられ、
    前記画像表示制御部は、前記角度保持装置により保持された前記短軸用超音波アレイ探触子からの信号に基づいて前記短軸画像を前記表示器に表示させる
    ことを特徴とする請求項1の穿刺針位置表示装置。
  3. 前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対して複数の角度のうちから選択された角度となるように、手動操作によって前記短軸用超音波アレイ探触子の姿勢を機械的に位置決めするものである。
    ことを特徴とする請求項2の穿刺針位置表示装置。
  4. 前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚面からの深さを算出する深さ算出部を備え、
    前記画像表示制御部は、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さ、或いは前記深さに基づく前記角度保持装置の手動操作位置を前記表示器に表示させる
    ことを特徴とする請求項3の穿刺針位置表示装置。
  5. 前記角度保持装置は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向の前記皮膚に垂直な方向に対する角度を連続的に変化させる角度変化機構と、前記角度変化機構を駆動して前記短軸用超音波アレイ探触子を連続的に傾斜させる電動機とを、備える
    ことを特徴とする請求項2の穿刺針位置表示装置。
  6. 画像表示制御部は、前記長軸画像に表示される前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さを算出する深さ算出部と、前記深さ算出部により算出された前記管状臓器の上面の前記皮膚からの深さに基づいて、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の管状臓器の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御する電動機制御部とを、備える
    ことを特徴とする請求項5の穿刺針位置表示装置。
  7. 前記電動機制御部は、前記短軸用超音波アレイ探触子の超音波放射方向が、前記長軸画像中の前記管状臓器の長手方向の中央部の上面を通過するように、前記電動機を駆動制御する
    ことを特徴とする請求項6の穿刺針位置表示装置。
  8. 前記画像表示制御部は、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームの放射方向を超音波ステアリングを用いて変更し、前記管状臓器のうち前記短軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームが当たる位置に、前記長軸用超音波アレイ探触子からの超音波ビームを当てる
    ことを特徴とする請求項1の穿刺針位置表示装置。
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